JP2004116029A - 反射性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的硬質の反射シートを用いた場合でも、製造時間の短縮が容易で、反射シートのひび割れや支持体からの剥離が効果的に防止された広入射角反射性を有する反射性物品を提供する。
【解決手段】基部11及び傾斜面120を有する複数の突起部12を有する支持体1と、基部表面及び突起部12の傾斜面120に配設された反射シート2と、を備え、突起部間表面10の幅方向長さが、突起部12の幅方向長さよりも大きく、支持体1の基部表面が、各突起部12の幅方向の端縁に沿って延びる突起部縁表面101bを、各突起部12毎に少なくとも1つ有し、反射シート2が、突起部縁表面101bに配設された突起部縁部分22bを更に有すると共に、傾斜部分21が、互いに隣り合う突起部間部分20a、20bのうちの一方(20a)に連結され、他方(20b)及び突起部縁部分22bから分離されている。
【選択図】 図1
【解決手段】基部11及び傾斜面120を有する複数の突起部12を有する支持体1と、基部表面及び突起部12の傾斜面120に配設された反射シート2と、を備え、突起部間表面10の幅方向長さが、突起部12の幅方向長さよりも大きく、支持体1の基部表面が、各突起部12の幅方向の端縁に沿って延びる突起部縁表面101bを、各突起部12毎に少なくとも1つ有し、反射シート2が、突起部縁表面101bに配設された突起部縁部分22bを更に有すると共に、傾斜部分21が、互いに隣り合う突起部間部分20a、20bのうちの一方(20a)に連結され、他方(20b)及び突起部縁部分22bから分離されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に複数の突起部を備えた支持体と、支持体表面に配設された反射シートとを含んでなる反射性物品の改良に関する。本発明の反射性物品は、比較的広い入射角範囲の光を反射可能な、広入射角反射性の反射性物品として、ガードレール、カーブ地点、道路脇の壁面、路面などに配置して使用可能である。この様な反射性物品は、たとえば、視線誘導標として、またはその様な視線誘導標の構成部材として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】反射性物品(反射材や反射プレート等)は、夜間における、走行車両上の観測者(運転者等)からの視認性を高める必要があるので、反射シートが物品表面に固定されている。反射シートの例としては、たとえば、プリズム型反射シートである。プリズム型反射シートは、通常、複数のキューブコーナープリズムを備えたプリズムシートを含んでなる再帰反射シートである。反射性物品の広入射角特性を高めるためには、通常、基部と、前記基部表面に結合され、基部の長さ方向に所定間隔を保持して配置結合された複数の突起部とを備えた支持体と、前記支持体に接着された反射シートとを含む様にする。前記突起部は、前記基部表面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記反射シートは、前記基部表面の突起部間表面に接着された突起部間部分と、前記突起部の傾斜面に配設された傾斜部分とを備えている。比較的低い入射角(反射面に対する法線に近い方向)で反射面(支持体に配設された反射シート表面)に入射した光は、前記突起部間部分で効果的に反射される。一方、比較的高い入射角(反射面に対して水平に近い方向)で反射面に入射した光は、前記傾斜部分で効果的に反射される。したがって、広い範囲にわたる角度の入射光線に対する反射特性(すなわち、広入射角反射特性)に優れている。
【0003】従来の反射物品としては、再帰反射シートによって被覆されている略平坦な部分と、反射シートによって被覆され、略平坦な部分を挟んで離されて配置された複数の突起部とを有する反射面を備えた、反射物品が開示されている(たとえば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】この様な反射性物品は、たとえば、支持体と、その支持体の表面に配設された反射シートとを含んでなる積層体をまず用意し、続いてこの積層体にエンボス加工を施して形成できる。これにより、反射シートが配設された傾斜面を有する複数の突起部が形成される。また、基部と、それと一体的に結合した複数の突起部とを備えた支持体を予め形成しておき、その支持体の突起部間表面及び突起部からなる凹凸に沿って反射シートを配設し、反射性物品を形成することもできる。支持体は、たとえば、射出成形等の成形法により形成でき、通常、樹脂からなる基部とそれと一体的に結合した複数の突起部とを備えている。
【0005】また、特許文献2には、支持体に配設された反射シートの辺縁部の少なくとも一部において、支持体の縁が反射シートの縁を包み込むように、支持体の縁を折り返すことにより、支持体からの反射シートの剥離を防止することが提案されている。
【0006】上記構造の反射性物品では、支持体の突起部間表面に接着された反射シートの突起部間部分と、突起部の傾斜面に配設された傾斜部分とは交互に連続して連結されている。すなわち、反射シートの傾斜部分は、その傾斜部分を挟んで互いに隣り合う2つの突起部間部分の両方に連結されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−333616号公報
【特許文献2】
特開2001−3324号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の広入射角反射性を有する反射性物品には、次の様な点で改良の余地があった。反射シートの中には、比較的硬質で伸び難いものがある。たとえば、前出のプリズム型反射シートである。プリズム型反射シートは、比較的硬質の樹脂(アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂)からなるプリズムシートを含んでいるからである。プリズム型反射シート以外にも、比較的硬質の樹脂からなる保護フィルムを備えているものがある。反射シート表面が軟らか過ぎると、車両の衝突や車両によって巻き上げられた石など飛来物の衝突によって反射シート表面が傷つき、反射性能が損なわれることがあるからである。
【0009】この様な比較的硬質の反射シートを用い、複数の突起部を備えた反射性物品を製造した場合、次の様な理由から、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離を引き起こされることがあった。支持体の表面に接着された反射シートを含む積層体にエンボス加工を施す場合も、複数の突起部を備えた支持体の表面の凹凸に沿って反射シートを接着する場合も、突起部を含む凹凸に追従しようとして反射シートが変形する。その際、反射シートの傾斜部分では、互いに隣り合う2つの突起部間部分に向かう方向(凸部の頂点側から凹部側に向かう方向)に伸び応力が発生する。
【0010】エンボス加工を用いる場合、反射シートが伸び難くて上記伸び応力を十分に吸収できないと、反射シートのひび割れや剥離が生じる。したがって、上記伸び応力を吸収する様に加工を慎重に行う(エンボス加工時に熱養生する、多段階プレスを行う等)操作や、支持体の縁を折り返す等の操作が必要になり、製造時間の短縮には不利であった。また、支持体の表面の凹凸に沿って反射シートを配設する場合は、上記伸び応力を十分に吸収できないと、支持体に反射シートを配設できなかったり、使用中に反射シートが支持体から剥離することがあった。
【0011】したがって、本発明の目的は、広入射角反射性を有する反射性物品であって、比較的硬質で伸び難い反射シートを用いた場合でも、製造時間の短縮が容易で、かつ、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離が効果的に防止された反射性物品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、長さ方向に延びる表面を有する基部、及び前記基部の表面(基部表面)に前記基部表面の前記長さ方向に所定間隔を保持して配置結合され前記基部表面に対して傾斜した傾斜面を有する複数の突起部を有する支持体と、前記基部表面のうち前記複数の突起部相互間に位置する突起部間表面に配設された突起部間部分、及び前記突起部の前記傾斜面に配設された傾斜部分を有する反射シートと、を備えてなる反射性物品であって、前記支持体の前記基部表面の前記長さ方向と直交する方向(幅方向)における前記突起部間表面の長さが、前記突起部の同方向(幅方向)における長さよりも大きく、前記支持体の前記基部表面が、互いに隣り合う前記突起部間表面どうしを連結する様に前記各突起部の前記幅方向の端縁に沿って延びる突起部縁表面を、前記各突起部毎に少なくとも1つ有し、前記反射シートが、互いに隣り合う前記突起部間部分に連結して前記突起部縁表面に配設された突起部縁部分をさらに有するとともに、前記傾斜部分が、互いに隣り合う前記突起部間部分のうちの一方に連結され、互いに隣り合う前記突起部間部分のうちの他方及び前記突起部縁部分から分離されていることを特徴とする反射性物品が提供される。
【0013】本発明の反射性物品では、反射シートの傾斜部分は、互いに隣り合う突起部間部分のうちの一方に連結され、前記互いに隣り合う突起部間部分のうちの他方及び前記突起部縁部分から分離されている(それらには連結していない)ので、比較的硬質で伸び難い反射シートを用いた場合でも、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離が効果的に防止できる。これは、反射シートの傾斜部分と突起部間部分とが分離し、反射シートの伸び応力等の変形応力を効果的に吸収するからである。したがって、従来の場合の様な製造時間の短縮に不利な操作が不要であり、製造時間の短縮が容易である。
【0014】この様にするには、基部表面の前記長さ方向と直交する方向(幅方向)における突起部間表面(領域)の長さを、突起部間表面の幅方向に平行な突起部の同方向(突起部の幅方向)の長さよりも大きくする必要がある。これにより、基部表面は、互いに隣り合う突起部間表面どうしを連結する様に各突起部の幅方向の端縁に沿って(基部表面の長さ方向に)延びる突起部縁表面を少なくとも1つ有する様にできる。そして、反射シートに切れ込みを入れ、反射シートの傾斜部分と突起部間部分とが分離できる様にするが、反射シートには、互いに隣り合う突起部間部分を連結する突起部縁部分を備える様にする。
【0015】反射シートの突起部縁部分は、突起部の幅方向の少なくとも一端縁側にあれば良い。たとえば、突起部の幅方向の一端縁が基部の幅方向一端縁と一致している場合、突起部の幅方向他端縁側にのみ突起部縁表面が形成される。この場合、反射シートの互いに隣り合う突起部間部分は1つの突起部縁部分を通じて連結すれば良い。一方、各突起部の幅方向両端縁が基部表面の幅方向いずれの端からも離れている場合、各突起部の幅方向両端縁に沿って2つの突起部縁表面が形成される。この場合、反射シートは2つの各突起部縁表面に配設された2つの突起部縁部分を備えるのが良い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0017】図1は、反射性物品(3)の側面図である。図2は、図1の反射性物品に用いられた支持体(1)を真上から見た平面図である。図3は、図1の反射性物品に用いられた支持体(1)の側面図である。図4は、図1の反射性物品に用いられた反射シート(2)を真上から見た平面図である。
【0018】図1に示す反射性物品(3)は、長さ方向に延びる表面を有する基部(11)、及び基部(11)の表面(基部表面)に結合されて基部(11)の表面の長さ方向に所定の間隔を保持して配置結合された複数の突起部(12)を有する支持体(1)と、支持体(1)に配設された反射シート(2)と、を備えてなる構造である。
【0019】突起部(12)は、基部(11)の表面に対して傾斜した傾斜面(120)を有し、反射シート(2)は、基部(11)の表面のうち複数の突起部相互間に位置する突起部間表面(10)に配設された突起部間部分(20a、20b)と、突起部の傾斜面(120)に配設された傾斜部分(21)とを有している。図2に示すように、基部の表面の長さ方向と直交する方向(幅方向)における突起部間表面(10)の長さ(突起部間表面の幅方向寸法)(Wb)は、突起部(12)の同方向(突起部間表面(10)の幅方向に平行な方向)における長さ(突起部の幅方向寸法)(Wp)よりも大きく、基部の表面は、互いに隣り合う突起部間表面どうしを連結する様に、突起部(12)の幅方向の両端縁(122a、122b)に沿って延びる2つの突起部縁表面(101a、101b)を各突起部毎に有する。
【0020】反射シート(2)は、図4に示すように、互いに隣り合う突起部間部分(20a、20b)を連結しながら、各突起部縁表面(101a、101b:図2参照)にそれぞれ配設された2つの突起部縁部分(22a、22b)をさらに備えている。反射シートの傾斜部分(21)は、互いに隣り合う突起部間部分のうちの一方(20a)に連結されているが、他方の突起部間部分(20b)及び突起部縁部分(22a、22b)からは分離されている。なお、反射シートを支持体に配設するには、通常、それらの間に接着層(図示せず。)を介して接着することにより配設する。
【0021】図3に示すように、傾斜面(120)は、基部の突起部間表面(10)に対して傾斜しており、傾斜面(120)と突起部間表面(10)とが成す角度は鈍角(>90度)である。傾斜面の傾斜角度は、通常100〜170度、好ましくは110〜160度である。突起部(12)は、傾斜面を少なくとも1つ備えていれば良く、突起部(12)の形状は図示の様な三角柱に限らない。たとえば、四角柱、五角柱等の多角柱である。傾斜面(120)の形状は、比較的高い入射角で入射した光を効果的に反射できるものであれば、図示の様な平面以外の曲面であっても良い。曲面は、緩やかにカーブした凹面及び凸面や、異なる角度の傾斜面を2つ以上含む屈曲面(断面が折れ線の面)である。
【0022】本発明の反射性物品は、通常、図2及び図3に示される様な支持体(1)を用意し、別途、図4に示される様な切れ込み部分(23)を設けた反射シート(2)を用意して、それらを接着(配設)して製造するのが好ましい。製造が簡単で、製造時間の短縮が特に容易だからである。図4に示される様に、傾斜部分(21)の平面形状を輪郭づける様に反射シート(2)に切れ込み部分(23)を設けてから、反射シートと支持体とを接着(配設)する。すなわち、反射シート(2)の傾斜部分(21)が、反射シート(2)を傾斜部分(21)の平面形状を輪郭づける様に設けた切れ込み部分(23)で他の部分から分離、突出させて突起部(12:図1参照)の傾斜面(120:図1参照)に配設することにより形成されるようにすることが好ましい。これにより、反射シートの傾斜部分(21)は、互いに隣り合う突起部間部分のうちの他方(20b)及び突起部縁部分(22a、22b)から切り離され、支持体に接着(配設)した後、それらは容易に分離される。傾斜部分(21)は、突起部の傾斜面(120:図1参照)の平面形状と略同じ平面形状を有するのが好ましい。傾斜した反射面の面積を可及的に大きくし、反射性物品の広入射角反射特性を高めるためのに有利だからである。
【0023】傾斜部分(21)の面積は、突起部の傾斜面(120)の面積よりも小さく、傾斜面(120)には、反射シートの傾斜部分(21)で被覆されない余白部分が形成されるのが好ましい。前述の様に、支持体(1)に、切れ込み部分(23)を設けた反射シート(2)を接着(配設)して反射性物品を製造するのが良い。この様な場合、支持体の突起部(12)と、反射シートの切れ込み部分(23)との位置合わせが重要である。しかしながら、この様な位置合わせの精度を高めることが困難である場合が多い。そこで、図4に示される様に、上記余白となる様に、開口部(24a、24b)を傾斜部分(21)の周囲に設けておくのが好ましい。これにより、製造がより簡単になり、製造時間の短縮に特に有利になるからである。図4においては、開口部は、突起部縁部分(22a、22b)と傾斜部分(21)との間にのみ設けられているが、突起部間部分(20b)と傾斜部分(21)との間にのみ設けたり、両方に設けておくこともできる。開口部の幅(傾斜部分と、それから分離される突起部縁部分などとの間の距離)は、突起部の傾斜面の面積にもよるが、通常0.1〜5mmの範囲である。
【0024】図2に示す様に、支持体(1)は、基部(11)の表面に、各突起部(12)の幅方向の両端縁(122a、122b)に沿って延びる2つずつの突起部縁表面(101a、101b)を有している。これに対応して、図4に示す反射シート(2)の切れ込み部分(23)は、略コの字状に設けられている。これにより、反射シートは、各突起部(12)の幅方向の両端縁(122a、122b)に沿って延びる2つずつの突起部縁表面に接着される2つの突起部縁部分(22a、22b)を備えることができる。切れ込み部分(23)の形状は、通常、支持体突起部の傾斜面の形状に合わせて決定する。したがって、切れ込み部分(23)の形状は略コの字状に限らず、略V字状や略U字状であっても良い。しかしながら、傾斜部分の面積を可及的に大きくして反射性能を高めるのに有利なのは、傾斜部分が略矩形の形状を有する場合であるので、略コの字状の切れ込み部分を形成することが特に好ましい。
【0025】突起部(12)の傾斜面(120)に接着された反射シート(2)の傾斜部分(21)の周縁は、シールしておくのが好ましい。反射シート(2)の剥離防止や、反射シート(2)内への水分等の異物混入防止に有利だからである。シールは、シール剤や接着剤を塗布したり、シールテープを接着して行う。また、支持体(1)が熱可塑性樹脂やゴム系樹脂から形成されている場合、熱または超音波で反射シート(2)と支持体(1)とを融着しても良い。なお、シールは、反射シート(2)の傾斜部分(21)以外の部分(たとえば、突起部縁部分)の周縁に施しておくのが良い。
【0026】図3に示すように、突起部(12)は、傾斜面(120)と向かい合う側面(121)を有する。側面(121)は基部(11)の突起部間表面(10)に対してほぼ垂直に延びている。しかしながら、側面(121)も、突起部間表面(10)に対して所定の角度で傾斜していても良い。また、図1に示す本実施の形態の反射性物品(3)においては、側面(121)には反射シートは配設されていないが、側面(121)にも反射シートを配設し、反射面として利用しても良い。この場合、傾斜面(120)に配設された反射シート(2)とは別の反射シートを側面(121)に配設しても良いし、反射シート(2)の一部分が側面(121)に配設される様にしても良い。反射シート(2)の一部分を側面(121)に配設する場合、傾斜部分(21)の場合と同様にして、側面(121)に配設される前記一部分の平面形状を輪郭づける様に反射シート(2)に切れ込み部分(23:図4参照)を設けてから、反射シートを支持体に配設することができる。
【0027】以下、構成要素毎に更に具体的に説明する。
【0028】
(支持体)
本発明の反射性物品は、たとえば、縁石、ガードレール、トンネル壁面等の物体表面に取りつけられる視線誘導標(デリニエータとも呼ばれる。)として有用である。反射性物品を路側に配置して使用する場合、車両の衝突、車両が巻き上げた石など飛来物の衝突、車両の乗り上げなどによって破損しない様にするのが望ましい。したがって、支持体(1)は、弾性変形可能な樹脂から形成されるのが好ましい。
【0029】支持体(1)を形成する樹脂は、好ましくは、ゴム系樹脂である。ゴム系樹脂は、反射性物品(3)が破損し、支持体(1)等の構成部品が道路に脱落した場合に、車両の走行を妨害しない点で好ましい。また、反射シート(2)に加わった衝撃力を効果的に吸収し、反射シート(2)のひび割れや破損を防止するのに特に有利である。
【0030】ゴム系樹脂は、通常、エチレンプロピレンゴム(EPDM等)、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム及びアクリロニトリルブタジエンゴムからなる群から選ばれたいずれか1種または2種以上の混合物である。柔軟性及び耐衝撃性が高く、支持体そのものの破損を効果的に防止できる点では、エチレンプロピレンゴムが特に良い。また、ゴム系樹脂は加硫したものが良い。
【0031】支持体(1)は、ゴム系樹脂等から一体成形して形成され、基部(11)及び突起部(12)が一体的に結合しているのが好ましい。支持体(1)を破損しにくくするのに有利だからである。なお、耐久性や耐候性の向上を目的として、カーボンブラック等の充填剤を樹脂に添加しておくのが良い。
【0032】支持体(1)の基部(11)は、通常、所定の厚さを有する板状の形状を有する。しかしながら、本発明の効果を損なわない限り、他の形状でも良い。基部(11)が板状の場合のその厚みは、通常0.5〜10mm、好適には1〜7mmである。その他の寸法も、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。たとえば、突起部(12)の高さ(傾斜面(120)の先端と基部(11)との間の距離)は通常5〜15mmで、突起部の幅方向寸法(Wp)は通常20〜100mm、幅方向と直交する方向の寸法は通常10〜20mmである。また、複数の突起部(12)が、基部表面の長さ方向に所定間隔を保持して配置結合されるときに、保持される突起部間(隣り合う傾斜面の先端どうしの間)の距離(所定間隔)は、通常30〜70mmである。
【0033】
(反射シート)
反射シート(2)として、通常、カプセル型再帰反射シートが使用できる。この様な再帰反射シートは、通常、▲1▼透明ビーズ層や、▲2▼キューブコーナープリズム等の微小プリズムを含んでなるプリズムシートを含んでなる。上記▲2▼の再帰反射シートとしては、たとえば、前出のキューブコーナープリズム型再帰反射シートがある。
【0034】プリズムシートは、一方の主面(プリズム面)に複数の微小プリズムが規則的に配列され、他方の主面が略平坦な非プリズム面である、ポリマーシートである。この様な、プリズムシートを含む反射シートの市販の具体例として、3M社製の「商標:ダイヤモンドグレード、品番:3970シリーズ」、「同、品番:981シリーズ」、日本カーバイド(株)製「クリスタルグレードシリーズ」等を挙げることができる。なお、反射シートの厚さは、通常80〜1,000μmである。
【0035】反射シート(2)は、全体として光透過性であっても良い。その場合、支持体(1)も光透過性であれば、薄暮や夜明け時に太陽光線を透過して視認することもできる。また、本発明の効果を損なわない限り、支持体表面などの反射シートの裏面側に、EL素子、LED、蓄光発光シート等の自発光素子を備え付け、その自発光素子の光で反射面が発光する様にしても良い。
【0036】
(反射性物品の製造方法)
本実施の形態の反射性物品(3)は、反射シート(2)に所定の切れ込み部分を設けること以外は、従来のものと同様にして製造できる。
【0037】通常、所定の形状及び寸法を有する様に樹脂を成形し、支持体(1)を用意する。反射シート(2)の切れ込み部分は、たとえば、プレス加工、レーザーカットなどを用いて設けられる。切れ込み部分を設ける際の位置合わせは、コンピューター制御を用いて行うのが良い。
【0038】反射シート(2)と支持体(1)とを接着する接着剤は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。たとえば、感圧接着剤、感熱接着剤、溶剤型接着剤等である。接着剤は、通常、粘着性ポリマーを含有する。粘着性ポリマーとしては、アクリル系ポリマー、ニトリル−ブタジエン系共重合体(NBR等)、スチレン−ブタジエン系共重合体(SBR等)、ポリウレタン、シリコーン系ポリマー等が使用できる。接着層の厚さは、通常10〜200μm、好適には20〜100μmである。また、支持体(1)の被着面にプライマー処理を施しても良い。また、接着剤を用いずに、反射シート(2)と支持体(1)とを融着または溶着することもできる。
【0039】本実施の形態の反射性物品(3)を製造する際には、支持体(1)の長さ方向一端と、切れ込み部分を設けた反射シート(2)の長さ方向一端とを一致させてまず接着し、反射シート(2)を長さ方向一端から他端に向けて支持体(1)に順次接着させるのが良い。これにより、支持体(1)の突起部(12)と反射シート(2)の切れ込み部分(23)との間での互いの位置合わせが特に容易になり、製造時間の短縮に有利だからである。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
実施例1では、図1に示される構造の反射性物品を、次の様にして作製した。
【0041】まず、パーオキサイド加硫ゴムを支持体用の樹脂として使用して支持体を作製した。支持体表面を3M社製プライマー(品番:C−100)により処理した後、再帰反射シート(3M社製、商標:ダイヤモンドグレード、品番:3970)に切り込みを入れたものを、アクリル系感圧性接着剤を用いて、支持体に接着した。
【0042】支持体の板状基部の厚みは5mm、突起部の高さは10mm、突起部の幅方向寸法(Wp)は60mm、幅方向と直交する方向の寸法は15mm、突起部間の距離は57mmであった。
【0043】
(実施例2)
支持体用の樹脂に、三菱レイヨン(株)製のアクリル樹脂(商標:アクリペット、耐衝撃グレード、品番:IR−H50)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2の反射性物品を作製した。
【0044】
(比較例1)
比較例1は、上記特許文献2(特開2001−3324号公報)に開示の比較例(支持体の縁の折り返し操作なし)に準じ、反射シートに切れ込み部分を設けずに反射シートが接着した突起部を形成して、反射性物品を作製した例である。
【0045】実施例1で用いた反射シートを、アルミニウム製のシート状の支持体(厚さ0.8mm)に接着して形成した積層体を、エンボス加工して比較例1の反射性物品を作製した。エンボス加工は、突起を有する第1のツールと、第1のツールの突起を受容可能な凹部を備えた第2のツールとを組み合わせたツールを用い、エンボス圧力を約70kg/mm2にして行った。第1のツールの複数の突起を、支持体の背面側(反射シートを配設する面に対する反対面)に押し当てて行った。エンボス加工により形成された凸部(突起部)の高さは2.5mm、凸部(突起部)間の距離(ピッチ)は15mm、凸部(突起部)の幅は25mmであった。
【0046】
(比較例2)
比較例2も、反射シートに切れ込み部分を設けずに反射シートが接着した突起部を形成して、反射性物品を作製した例である。支持体として実施例2と同じアクリル樹脂からなる板を用い、エンボス加工する前に積層体を熱養生して軟らかくした以外は、比較例1と同様にして比較例2の反射性物品を作製した。
【0047】実施例1、2及び比較例1、2の反射性物品について以下の様な評価を行い、本発明の反射性物品が、従来のものに比べて優れていることが確認できた。評価結果は表1に示す。
【0048】
1) 反射性能:入射角の大きい条件で、ビューアの覗き窓から観察して、見た目の輝度を相対的に比較した。
【0049】
2) 耐衝撃性:常温において、25mmの鋼球を2mの高さから落下させ、反射シートの割れや破損の有無を確認した。なお、ひび割れや破損が無い場合は、良好と判断した。
【0050】
3) 生産性:1枚あたりの製造時間や工程の煩雑さ等を、相対的に比較した。
【0051】
4) 外観:反射シートにひび割れや剥離が生じていないかどうかを確認した。なお、ひび割れや剥離が無い場合は、良好と判断した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の反射性物品によれば、比較的硬質で伸び難い反射シートを用いた場合でも、製造時間の短縮が容易で、かつ、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射性物品の実施の形態を示す側面図である。
【図2】図1の反射性物品に用いられた支持体を真上から見た平面図である。
【図3】図1の反射性物品に用いられた支持体の側面図である。
【図4】図1の反射性物品に用いられた反射シートを真上から見た平面図である。
【符号の説明】
1…支持体、2…反射シート、3…反射性物品、10…突起部間表面、11…基部、12…突起部、20a,20b…突起部間部分、21…傾斜部分、22a,22b…突起部縁部分、23…切れ込み部分、24a,24b…開口部、101a,101b…突起部縁表面、120…傾斜面、121…側面、122a,122b…端縁、Wb…突起部間表面の幅方向寸法、Wp…突起部の幅方向寸法。
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に複数の突起部を備えた支持体と、支持体表面に配設された反射シートとを含んでなる反射性物品の改良に関する。本発明の反射性物品は、比較的広い入射角範囲の光を反射可能な、広入射角反射性の反射性物品として、ガードレール、カーブ地点、道路脇の壁面、路面などに配置して使用可能である。この様な反射性物品は、たとえば、視線誘導標として、またはその様な視線誘導標の構成部材として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】反射性物品(反射材や反射プレート等)は、夜間における、走行車両上の観測者(運転者等)からの視認性を高める必要があるので、反射シートが物品表面に固定されている。反射シートの例としては、たとえば、プリズム型反射シートである。プリズム型反射シートは、通常、複数のキューブコーナープリズムを備えたプリズムシートを含んでなる再帰反射シートである。反射性物品の広入射角特性を高めるためには、通常、基部と、前記基部表面に結合され、基部の長さ方向に所定間隔を保持して配置結合された複数の突起部とを備えた支持体と、前記支持体に接着された反射シートとを含む様にする。前記突起部は、前記基部表面に対して傾斜した傾斜面を有し、前記反射シートは、前記基部表面の突起部間表面に接着された突起部間部分と、前記突起部の傾斜面に配設された傾斜部分とを備えている。比較的低い入射角(反射面に対する法線に近い方向)で反射面(支持体に配設された反射シート表面)に入射した光は、前記突起部間部分で効果的に反射される。一方、比較的高い入射角(反射面に対して水平に近い方向)で反射面に入射した光は、前記傾斜部分で効果的に反射される。したがって、広い範囲にわたる角度の入射光線に対する反射特性(すなわち、広入射角反射特性)に優れている。
【0003】従来の反射物品としては、再帰反射シートによって被覆されている略平坦な部分と、反射シートによって被覆され、略平坦な部分を挟んで離されて配置された複数の突起部とを有する反射面を備えた、反射物品が開示されている(たとえば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】この様な反射性物品は、たとえば、支持体と、その支持体の表面に配設された反射シートとを含んでなる積層体をまず用意し、続いてこの積層体にエンボス加工を施して形成できる。これにより、反射シートが配設された傾斜面を有する複数の突起部が形成される。また、基部と、それと一体的に結合した複数の突起部とを備えた支持体を予め形成しておき、その支持体の突起部間表面及び突起部からなる凹凸に沿って反射シートを配設し、反射性物品を形成することもできる。支持体は、たとえば、射出成形等の成形法により形成でき、通常、樹脂からなる基部とそれと一体的に結合した複数の突起部とを備えている。
【0005】また、特許文献2には、支持体に配設された反射シートの辺縁部の少なくとも一部において、支持体の縁が反射シートの縁を包み込むように、支持体の縁を折り返すことにより、支持体からの反射シートの剥離を防止することが提案されている。
【0006】上記構造の反射性物品では、支持体の突起部間表面に接着された反射シートの突起部間部分と、突起部の傾斜面に配設された傾斜部分とは交互に連続して連結されている。すなわち、反射シートの傾斜部分は、その傾斜部分を挟んで互いに隣り合う2つの突起部間部分の両方に連結されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−333616号公報
【特許文献2】
特開2001−3324号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の広入射角反射性を有する反射性物品には、次の様な点で改良の余地があった。反射シートの中には、比較的硬質で伸び難いものがある。たとえば、前出のプリズム型反射シートである。プリズム型反射シートは、比較的硬質の樹脂(アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂)からなるプリズムシートを含んでいるからである。プリズム型反射シート以外にも、比較的硬質の樹脂からなる保護フィルムを備えているものがある。反射シート表面が軟らか過ぎると、車両の衝突や車両によって巻き上げられた石など飛来物の衝突によって反射シート表面が傷つき、反射性能が損なわれることがあるからである。
【0009】この様な比較的硬質の反射シートを用い、複数の突起部を備えた反射性物品を製造した場合、次の様な理由から、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離を引き起こされることがあった。支持体の表面に接着された反射シートを含む積層体にエンボス加工を施す場合も、複数の突起部を備えた支持体の表面の凹凸に沿って反射シートを接着する場合も、突起部を含む凹凸に追従しようとして反射シートが変形する。その際、反射シートの傾斜部分では、互いに隣り合う2つの突起部間部分に向かう方向(凸部の頂点側から凹部側に向かう方向)に伸び応力が発生する。
【0010】エンボス加工を用いる場合、反射シートが伸び難くて上記伸び応力を十分に吸収できないと、反射シートのひび割れや剥離が生じる。したがって、上記伸び応力を吸収する様に加工を慎重に行う(エンボス加工時に熱養生する、多段階プレスを行う等)操作や、支持体の縁を折り返す等の操作が必要になり、製造時間の短縮には不利であった。また、支持体の表面の凹凸に沿って反射シートを配設する場合は、上記伸び応力を十分に吸収できないと、支持体に反射シートを配設できなかったり、使用中に反射シートが支持体から剥離することがあった。
【0011】したがって、本発明の目的は、広入射角反射性を有する反射性物品であって、比較的硬質で伸び難い反射シートを用いた場合でも、製造時間の短縮が容易で、かつ、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離が効果的に防止された反射性物品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、長さ方向に延びる表面を有する基部、及び前記基部の表面(基部表面)に前記基部表面の前記長さ方向に所定間隔を保持して配置結合され前記基部表面に対して傾斜した傾斜面を有する複数の突起部を有する支持体と、前記基部表面のうち前記複数の突起部相互間に位置する突起部間表面に配設された突起部間部分、及び前記突起部の前記傾斜面に配設された傾斜部分を有する反射シートと、を備えてなる反射性物品であって、前記支持体の前記基部表面の前記長さ方向と直交する方向(幅方向)における前記突起部間表面の長さが、前記突起部の同方向(幅方向)における長さよりも大きく、前記支持体の前記基部表面が、互いに隣り合う前記突起部間表面どうしを連結する様に前記各突起部の前記幅方向の端縁に沿って延びる突起部縁表面を、前記各突起部毎に少なくとも1つ有し、前記反射シートが、互いに隣り合う前記突起部間部分に連結して前記突起部縁表面に配設された突起部縁部分をさらに有するとともに、前記傾斜部分が、互いに隣り合う前記突起部間部分のうちの一方に連結され、互いに隣り合う前記突起部間部分のうちの他方及び前記突起部縁部分から分離されていることを特徴とする反射性物品が提供される。
【0013】本発明の反射性物品では、反射シートの傾斜部分は、互いに隣り合う突起部間部分のうちの一方に連結され、前記互いに隣り合う突起部間部分のうちの他方及び前記突起部縁部分から分離されている(それらには連結していない)ので、比較的硬質で伸び難い反射シートを用いた場合でも、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離が効果的に防止できる。これは、反射シートの傾斜部分と突起部間部分とが分離し、反射シートの伸び応力等の変形応力を効果的に吸収するからである。したがって、従来の場合の様な製造時間の短縮に不利な操作が不要であり、製造時間の短縮が容易である。
【0014】この様にするには、基部表面の前記長さ方向と直交する方向(幅方向)における突起部間表面(領域)の長さを、突起部間表面の幅方向に平行な突起部の同方向(突起部の幅方向)の長さよりも大きくする必要がある。これにより、基部表面は、互いに隣り合う突起部間表面どうしを連結する様に各突起部の幅方向の端縁に沿って(基部表面の長さ方向に)延びる突起部縁表面を少なくとも1つ有する様にできる。そして、反射シートに切れ込みを入れ、反射シートの傾斜部分と突起部間部分とが分離できる様にするが、反射シートには、互いに隣り合う突起部間部分を連結する突起部縁部分を備える様にする。
【0015】反射シートの突起部縁部分は、突起部の幅方向の少なくとも一端縁側にあれば良い。たとえば、突起部の幅方向の一端縁が基部の幅方向一端縁と一致している場合、突起部の幅方向他端縁側にのみ突起部縁表面が形成される。この場合、反射シートの互いに隣り合う突起部間部分は1つの突起部縁部分を通じて連結すれば良い。一方、各突起部の幅方向両端縁が基部表面の幅方向いずれの端からも離れている場合、各突起部の幅方向両端縁に沿って2つの突起部縁表面が形成される。この場合、反射シートは2つの各突起部縁表面に配設された2つの突起部縁部分を備えるのが良い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0017】図1は、反射性物品(3)の側面図である。図2は、図1の反射性物品に用いられた支持体(1)を真上から見た平面図である。図3は、図1の反射性物品に用いられた支持体(1)の側面図である。図4は、図1の反射性物品に用いられた反射シート(2)を真上から見た平面図である。
【0018】図1に示す反射性物品(3)は、長さ方向に延びる表面を有する基部(11)、及び基部(11)の表面(基部表面)に結合されて基部(11)の表面の長さ方向に所定の間隔を保持して配置結合された複数の突起部(12)を有する支持体(1)と、支持体(1)に配設された反射シート(2)と、を備えてなる構造である。
【0019】突起部(12)は、基部(11)の表面に対して傾斜した傾斜面(120)を有し、反射シート(2)は、基部(11)の表面のうち複数の突起部相互間に位置する突起部間表面(10)に配設された突起部間部分(20a、20b)と、突起部の傾斜面(120)に配設された傾斜部分(21)とを有している。図2に示すように、基部の表面の長さ方向と直交する方向(幅方向)における突起部間表面(10)の長さ(突起部間表面の幅方向寸法)(Wb)は、突起部(12)の同方向(突起部間表面(10)の幅方向に平行な方向)における長さ(突起部の幅方向寸法)(Wp)よりも大きく、基部の表面は、互いに隣り合う突起部間表面どうしを連結する様に、突起部(12)の幅方向の両端縁(122a、122b)に沿って延びる2つの突起部縁表面(101a、101b)を各突起部毎に有する。
【0020】反射シート(2)は、図4に示すように、互いに隣り合う突起部間部分(20a、20b)を連結しながら、各突起部縁表面(101a、101b:図2参照)にそれぞれ配設された2つの突起部縁部分(22a、22b)をさらに備えている。反射シートの傾斜部分(21)は、互いに隣り合う突起部間部分のうちの一方(20a)に連結されているが、他方の突起部間部分(20b)及び突起部縁部分(22a、22b)からは分離されている。なお、反射シートを支持体に配設するには、通常、それらの間に接着層(図示せず。)を介して接着することにより配設する。
【0021】図3に示すように、傾斜面(120)は、基部の突起部間表面(10)に対して傾斜しており、傾斜面(120)と突起部間表面(10)とが成す角度は鈍角(>90度)である。傾斜面の傾斜角度は、通常100〜170度、好ましくは110〜160度である。突起部(12)は、傾斜面を少なくとも1つ備えていれば良く、突起部(12)の形状は図示の様な三角柱に限らない。たとえば、四角柱、五角柱等の多角柱である。傾斜面(120)の形状は、比較的高い入射角で入射した光を効果的に反射できるものであれば、図示の様な平面以外の曲面であっても良い。曲面は、緩やかにカーブした凹面及び凸面や、異なる角度の傾斜面を2つ以上含む屈曲面(断面が折れ線の面)である。
【0022】本発明の反射性物品は、通常、図2及び図3に示される様な支持体(1)を用意し、別途、図4に示される様な切れ込み部分(23)を設けた反射シート(2)を用意して、それらを接着(配設)して製造するのが好ましい。製造が簡単で、製造時間の短縮が特に容易だからである。図4に示される様に、傾斜部分(21)の平面形状を輪郭づける様に反射シート(2)に切れ込み部分(23)を設けてから、反射シートと支持体とを接着(配設)する。すなわち、反射シート(2)の傾斜部分(21)が、反射シート(2)を傾斜部分(21)の平面形状を輪郭づける様に設けた切れ込み部分(23)で他の部分から分離、突出させて突起部(12:図1参照)の傾斜面(120:図1参照)に配設することにより形成されるようにすることが好ましい。これにより、反射シートの傾斜部分(21)は、互いに隣り合う突起部間部分のうちの他方(20b)及び突起部縁部分(22a、22b)から切り離され、支持体に接着(配設)した後、それらは容易に分離される。傾斜部分(21)は、突起部の傾斜面(120:図1参照)の平面形状と略同じ平面形状を有するのが好ましい。傾斜した反射面の面積を可及的に大きくし、反射性物品の広入射角反射特性を高めるためのに有利だからである。
【0023】傾斜部分(21)の面積は、突起部の傾斜面(120)の面積よりも小さく、傾斜面(120)には、反射シートの傾斜部分(21)で被覆されない余白部分が形成されるのが好ましい。前述の様に、支持体(1)に、切れ込み部分(23)を設けた反射シート(2)を接着(配設)して反射性物品を製造するのが良い。この様な場合、支持体の突起部(12)と、反射シートの切れ込み部分(23)との位置合わせが重要である。しかしながら、この様な位置合わせの精度を高めることが困難である場合が多い。そこで、図4に示される様に、上記余白となる様に、開口部(24a、24b)を傾斜部分(21)の周囲に設けておくのが好ましい。これにより、製造がより簡単になり、製造時間の短縮に特に有利になるからである。図4においては、開口部は、突起部縁部分(22a、22b)と傾斜部分(21)との間にのみ設けられているが、突起部間部分(20b)と傾斜部分(21)との間にのみ設けたり、両方に設けておくこともできる。開口部の幅(傾斜部分と、それから分離される突起部縁部分などとの間の距離)は、突起部の傾斜面の面積にもよるが、通常0.1〜5mmの範囲である。
【0024】図2に示す様に、支持体(1)は、基部(11)の表面に、各突起部(12)の幅方向の両端縁(122a、122b)に沿って延びる2つずつの突起部縁表面(101a、101b)を有している。これに対応して、図4に示す反射シート(2)の切れ込み部分(23)は、略コの字状に設けられている。これにより、反射シートは、各突起部(12)の幅方向の両端縁(122a、122b)に沿って延びる2つずつの突起部縁表面に接着される2つの突起部縁部分(22a、22b)を備えることができる。切れ込み部分(23)の形状は、通常、支持体突起部の傾斜面の形状に合わせて決定する。したがって、切れ込み部分(23)の形状は略コの字状に限らず、略V字状や略U字状であっても良い。しかしながら、傾斜部分の面積を可及的に大きくして反射性能を高めるのに有利なのは、傾斜部分が略矩形の形状を有する場合であるので、略コの字状の切れ込み部分を形成することが特に好ましい。
【0025】突起部(12)の傾斜面(120)に接着された反射シート(2)の傾斜部分(21)の周縁は、シールしておくのが好ましい。反射シート(2)の剥離防止や、反射シート(2)内への水分等の異物混入防止に有利だからである。シールは、シール剤や接着剤を塗布したり、シールテープを接着して行う。また、支持体(1)が熱可塑性樹脂やゴム系樹脂から形成されている場合、熱または超音波で反射シート(2)と支持体(1)とを融着しても良い。なお、シールは、反射シート(2)の傾斜部分(21)以外の部分(たとえば、突起部縁部分)の周縁に施しておくのが良い。
【0026】図3に示すように、突起部(12)は、傾斜面(120)と向かい合う側面(121)を有する。側面(121)は基部(11)の突起部間表面(10)に対してほぼ垂直に延びている。しかしながら、側面(121)も、突起部間表面(10)に対して所定の角度で傾斜していても良い。また、図1に示す本実施の形態の反射性物品(3)においては、側面(121)には反射シートは配設されていないが、側面(121)にも反射シートを配設し、反射面として利用しても良い。この場合、傾斜面(120)に配設された反射シート(2)とは別の反射シートを側面(121)に配設しても良いし、反射シート(2)の一部分が側面(121)に配設される様にしても良い。反射シート(2)の一部分を側面(121)に配設する場合、傾斜部分(21)の場合と同様にして、側面(121)に配設される前記一部分の平面形状を輪郭づける様に反射シート(2)に切れ込み部分(23:図4参照)を設けてから、反射シートを支持体に配設することができる。
【0027】以下、構成要素毎に更に具体的に説明する。
【0028】
(支持体)
本発明の反射性物品は、たとえば、縁石、ガードレール、トンネル壁面等の物体表面に取りつけられる視線誘導標(デリニエータとも呼ばれる。)として有用である。反射性物品を路側に配置して使用する場合、車両の衝突、車両が巻き上げた石など飛来物の衝突、車両の乗り上げなどによって破損しない様にするのが望ましい。したがって、支持体(1)は、弾性変形可能な樹脂から形成されるのが好ましい。
【0029】支持体(1)を形成する樹脂は、好ましくは、ゴム系樹脂である。ゴム系樹脂は、反射性物品(3)が破損し、支持体(1)等の構成部品が道路に脱落した場合に、車両の走行を妨害しない点で好ましい。また、反射シート(2)に加わった衝撃力を効果的に吸収し、反射シート(2)のひび割れや破損を防止するのに特に有利である。
【0030】ゴム系樹脂は、通常、エチレンプロピレンゴム(EPDM等)、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム及びアクリロニトリルブタジエンゴムからなる群から選ばれたいずれか1種または2種以上の混合物である。柔軟性及び耐衝撃性が高く、支持体そのものの破損を効果的に防止できる点では、エチレンプロピレンゴムが特に良い。また、ゴム系樹脂は加硫したものが良い。
【0031】支持体(1)は、ゴム系樹脂等から一体成形して形成され、基部(11)及び突起部(12)が一体的に結合しているのが好ましい。支持体(1)を破損しにくくするのに有利だからである。なお、耐久性や耐候性の向上を目的として、カーボンブラック等の充填剤を樹脂に添加しておくのが良い。
【0032】支持体(1)の基部(11)は、通常、所定の厚さを有する板状の形状を有する。しかしながら、本発明の効果を損なわない限り、他の形状でも良い。基部(11)が板状の場合のその厚みは、通常0.5〜10mm、好適には1〜7mmである。その他の寸法も、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。たとえば、突起部(12)の高さ(傾斜面(120)の先端と基部(11)との間の距離)は通常5〜15mmで、突起部の幅方向寸法(Wp)は通常20〜100mm、幅方向と直交する方向の寸法は通常10〜20mmである。また、複数の突起部(12)が、基部表面の長さ方向に所定間隔を保持して配置結合されるときに、保持される突起部間(隣り合う傾斜面の先端どうしの間)の距離(所定間隔)は、通常30〜70mmである。
【0033】
(反射シート)
反射シート(2)として、通常、カプセル型再帰反射シートが使用できる。この様な再帰反射シートは、通常、▲1▼透明ビーズ層や、▲2▼キューブコーナープリズム等の微小プリズムを含んでなるプリズムシートを含んでなる。上記▲2▼の再帰反射シートとしては、たとえば、前出のキューブコーナープリズム型再帰反射シートがある。
【0034】プリズムシートは、一方の主面(プリズム面)に複数の微小プリズムが規則的に配列され、他方の主面が略平坦な非プリズム面である、ポリマーシートである。この様な、プリズムシートを含む反射シートの市販の具体例として、3M社製の「商標:ダイヤモンドグレード、品番:3970シリーズ」、「同、品番:981シリーズ」、日本カーバイド(株)製「クリスタルグレードシリーズ」等を挙げることができる。なお、反射シートの厚さは、通常80〜1,000μmである。
【0035】反射シート(2)は、全体として光透過性であっても良い。その場合、支持体(1)も光透過性であれば、薄暮や夜明け時に太陽光線を透過して視認することもできる。また、本発明の効果を損なわない限り、支持体表面などの反射シートの裏面側に、EL素子、LED、蓄光発光シート等の自発光素子を備え付け、その自発光素子の光で反射面が発光する様にしても良い。
【0036】
(反射性物品の製造方法)
本実施の形態の反射性物品(3)は、反射シート(2)に所定の切れ込み部分を設けること以外は、従来のものと同様にして製造できる。
【0037】通常、所定の形状及び寸法を有する様に樹脂を成形し、支持体(1)を用意する。反射シート(2)の切れ込み部分は、たとえば、プレス加工、レーザーカットなどを用いて設けられる。切れ込み部分を設ける際の位置合わせは、コンピューター制御を用いて行うのが良い。
【0038】反射シート(2)と支持体(1)とを接着する接着剤は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。たとえば、感圧接着剤、感熱接着剤、溶剤型接着剤等である。接着剤は、通常、粘着性ポリマーを含有する。粘着性ポリマーとしては、アクリル系ポリマー、ニトリル−ブタジエン系共重合体(NBR等)、スチレン−ブタジエン系共重合体(SBR等)、ポリウレタン、シリコーン系ポリマー等が使用できる。接着層の厚さは、通常10〜200μm、好適には20〜100μmである。また、支持体(1)の被着面にプライマー処理を施しても良い。また、接着剤を用いずに、反射シート(2)と支持体(1)とを融着または溶着することもできる。
【0039】本実施の形態の反射性物品(3)を製造する際には、支持体(1)の長さ方向一端と、切れ込み部分を設けた反射シート(2)の長さ方向一端とを一致させてまず接着し、反射シート(2)を長さ方向一端から他端に向けて支持体(1)に順次接着させるのが良い。これにより、支持体(1)の突起部(12)と反射シート(2)の切れ込み部分(23)との間での互いの位置合わせが特に容易になり、製造時間の短縮に有利だからである。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
実施例1では、図1に示される構造の反射性物品を、次の様にして作製した。
【0041】まず、パーオキサイド加硫ゴムを支持体用の樹脂として使用して支持体を作製した。支持体表面を3M社製プライマー(品番:C−100)により処理した後、再帰反射シート(3M社製、商標:ダイヤモンドグレード、品番:3970)に切り込みを入れたものを、アクリル系感圧性接着剤を用いて、支持体に接着した。
【0042】支持体の板状基部の厚みは5mm、突起部の高さは10mm、突起部の幅方向寸法(Wp)は60mm、幅方向と直交する方向の寸法は15mm、突起部間の距離は57mmであった。
【0043】
(実施例2)
支持体用の樹脂に、三菱レイヨン(株)製のアクリル樹脂(商標:アクリペット、耐衝撃グレード、品番:IR−H50)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2の反射性物品を作製した。
【0044】
(比較例1)
比較例1は、上記特許文献2(特開2001−3324号公報)に開示の比較例(支持体の縁の折り返し操作なし)に準じ、反射シートに切れ込み部分を設けずに反射シートが接着した突起部を形成して、反射性物品を作製した例である。
【0045】実施例1で用いた反射シートを、アルミニウム製のシート状の支持体(厚さ0.8mm)に接着して形成した積層体を、エンボス加工して比較例1の反射性物品を作製した。エンボス加工は、突起を有する第1のツールと、第1のツールの突起を受容可能な凹部を備えた第2のツールとを組み合わせたツールを用い、エンボス圧力を約70kg/mm2にして行った。第1のツールの複数の突起を、支持体の背面側(反射シートを配設する面に対する反対面)に押し当てて行った。エンボス加工により形成された凸部(突起部)の高さは2.5mm、凸部(突起部)間の距離(ピッチ)は15mm、凸部(突起部)の幅は25mmであった。
【0046】
(比較例2)
比較例2も、反射シートに切れ込み部分を設けずに反射シートが接着した突起部を形成して、反射性物品を作製した例である。支持体として実施例2と同じアクリル樹脂からなる板を用い、エンボス加工する前に積層体を熱養生して軟らかくした以外は、比較例1と同様にして比較例2の反射性物品を作製した。
【0047】実施例1、2及び比較例1、2の反射性物品について以下の様な評価を行い、本発明の反射性物品が、従来のものに比べて優れていることが確認できた。評価結果は表1に示す。
【0048】
1) 反射性能:入射角の大きい条件で、ビューアの覗き窓から観察して、見た目の輝度を相対的に比較した。
【0049】
2) 耐衝撃性:常温において、25mmの鋼球を2mの高さから落下させ、反射シートの割れや破損の有無を確認した。なお、ひび割れや破損が無い場合は、良好と判断した。
【0050】
3) 生産性:1枚あたりの製造時間や工程の煩雑さ等を、相対的に比較した。
【0051】
4) 外観:反射シートにひび割れや剥離が生じていないかどうかを確認した。なお、ひび割れや剥離が無い場合は、良好と判断した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の反射性物品によれば、比較的硬質で伸び難い反射シートを用いた場合でも、製造時間の短縮が容易で、かつ、反射シートのひび割れや反射シートの支持体からの剥離を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射性物品の実施の形態を示す側面図である。
【図2】図1の反射性物品に用いられた支持体を真上から見た平面図である。
【図3】図1の反射性物品に用いられた支持体の側面図である。
【図4】図1の反射性物品に用いられた反射シートを真上から見た平面図である。
【符号の説明】
1…支持体、2…反射シート、3…反射性物品、10…突起部間表面、11…基部、12…突起部、20a,20b…突起部間部分、21…傾斜部分、22a,22b…突起部縁部分、23…切れ込み部分、24a,24b…開口部、101a,101b…突起部縁表面、120…傾斜面、121…側面、122a,122b…端縁、Wb…突起部間表面の幅方向寸法、Wp…突起部の幅方向寸法。
Claims (5)
- 長さ方向に延びる表面を有する基部、及び前記基部の表面(基部表面)に前記基部表面の前記長さ方向に所定間隔を保持して配置結合され前記基部表面に対して傾斜した傾斜面を有する複数の突起部を有する支持体と、前記基部表面のうち前記複数の突起部相互間に位置する突起部間表面に配設された突起部間部分、及び前記突起部の前記傾斜面に配設された傾斜部分を有する反射シートと、を備えてなる反射性物品であって、
前記支持体の前記基部表面の前記長さ方向と直交する方向(幅方向)における前記突起部間表面の長さが、前記突起部の同方向(幅方向)における長さよりも大きく、前記支持体の前記基部表面が、互いに隣り合う前記突起部間表面どうしを連結する様に前記各突起部の前記幅方向の端縁に沿って延びる突起部縁表面を、前記各突起部毎に少なくとも1つ有し、
前記反射シートが、互いに隣り合う前記突起部間部分に連結して前記突起部縁表面に配設された突起部縁部分をさらに有するとともに、前記傾斜部分が、互いに隣り合う前記突起部間部分のうちの一方に連結され、互いに隣り合う前記突起部間部分のうちの他方及び前記突起部縁部分から分離されていることを特徴とする反射性物品。 - 前記反射シートの前記傾斜部分が、前記反射シートを前記傾斜部分の平面形状を輪郭づける様に設けた切れ込み部分で他の部分から分離、突出させて前記突起部の前記傾斜面に配設することにより形成されてなる請求項1に記載の反射性物品。
- 前記反射シートの前記傾斜部分が、前記突起部の前記傾斜面の平面形状と略同じ平面形状を有する請求項2に記載の反射性物品。
- 前記反射シートの前記傾斜部分の面積が、前記突起部の前記傾斜面の面積よりも小さく、前記突起部の前記傾斜面には前記反射シートの前記傾斜部分で被覆されない余白部分が形成されている請求項3に記載の反射性物品。
- 前記基部表面が、前記各突起部の前記幅方向の両端縁に沿って延びる前記突起部縁表面を有し、前記反射シートの前記傾斜部分が、前記傾斜部分の平面形状を輪郭づける様に設けた略コの字状の切れ込み部分で他の部分から分離、突出させて前記突起部の前記傾斜面に配設することにより形成されてなり、さらに前記反射シートが前記各突起部縁表面に配設された前記突起部縁部分を有する請求項1に記載の反射性物品。
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