JP2004114222A - 切削液腐敗防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回収したタンク内の切削液を攪拌するとともに液面の油膜を吸着し排出するオイルスキマーをタンクに併設したチップコンベアの駆動用モータで運転する工作機械の切削液タンクの切削液腐敗防止装置の提供。
【解決手段】油膜吸着用オイルスキマー6と液面攪拌用羽根付車11を同軸に設けてチップコンベア2の駆動用モータで駆動し、切削液Lが攪拌される第1液面と油膜を吸着する第2液面とを分離し、かつ第1液面の波動が第2液面に伝播されないようにした仕切板をタンク内に構成する。回収したタンク内の切削液の腐敗を羽根付車の回転で解消するとともに効率的にオイルスキマーにより油膜を吸着する。
【選択図】 図1
【解決手段】油膜吸着用オイルスキマー6と液面攪拌用羽根付車11を同軸に設けてチップコンベア2の駆動用モータで駆動し、切削液Lが攪拌される第1液面と油膜を吸着する第2液面とを分離し、かつ第1液面の波動が第2液面に伝播されないようにした仕切板をタンク内に構成する。回収したタンク内の切削液の腐敗を羽根付車の回転で解消するとともに効率的にオイルスキマーにより油膜を吸着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は切削液循環方式の工作機械において回収された切削液から遊離する油分を取り除き切削液の腐敗を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械で部品を加工するとき、発熱による温度上昇を抑えるために工具刃先に切削液を供給して加工を続行する。
使用した切削液を回収して再使用する場合には、使用した切削液中には切粉や油分が混入しているのでこれらを取り除く必要がある。切粉はチップコンベアのラック,槽中のフィルタおよび複数の沈澱槽を経て大部分が除去される。
【0003】
しかし、油分は流動する切削液の表面を浮遊して移動し、澱んだ槽では液面を覆ってしまい、切削液が空気中の酸素に触れないため腐敗菌発生の原因となり遂には悪臭を発生するに至る。
生産工程で使用される切削液の寿命を延ばすことは、ランニングコスト,廃液処理コストの面から不可欠の要件であり、良好な作業環境維持の点からも望まれていることである。
【0004】
切削液から油分を除去する従来技術として、「樹脂をコーテイングした円筒1の両側面に樹脂をコーティングした円板2を取り付け、両側面の円板2に、電動機取り付けブラケット4を介し、回転数可変式電動機3を取り付ける。そして、円筒外周面及び両側面の円板にて浮遊した油分を回収し、油掻き板5で油を掻き取り、排出する。また、円筒の回転数は、可変となっている。」のように構成したものがある。(例えば実用新案文献1参照)
なお、便宜上「」に引用した符号1乃至5は実用新案文献1に記載されている符号をそのまま使用している。
【0005】
また、「使用済クーラント液に混入したチップ及び油分除去装置において、前記使用済クーラント液中を循環移動する搬送手段と、該搬送手段を駆動する駆動装置と、前記搬送手段に所定間隔をおいて取り付けられ、前記クーラント液中を循環する、チップ及び油分回収磁性手段とを備える」のように構成したものがある。(例えば特許文献1参照)
【0006】
〔実用新案文献1〕
登録実用新案公報第3010346号(第4頁〔0004〕第1行−第6行、図1、図2)
〔特許文献1〕
特開平7−136894号公報(請求項2、図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術で述べたように、切削液から油を回収する装置においては、油を吸着するオイルスキマーを積極的に回転させるために回転数可変式の電動機を装置する必要がある。また、連結された油回収板を循環移動させる場合も搬送手段を駆動する駆動装置を設ける必要がある。このように駆動手段を専用に設けることは装置コストとランニングコストが膨らむという問題があり、装置のコンパクト化に障害となっていた。ところで、回収した切削液を溜めたタンクの液面から油をオイルスキマーを回転させて回収する場合、タンクの液面に集まった油を効率よく回収するためには液面が波立ちなく静水面であることを要する。
従来技術の油回収装置では静水面であることを要求したがため、タンク内で切削液の流動性が抑えられた結果、切削液に空気中の酸素が供給されず、酸欠状態となり、切削液に腐敗菌が発生し悪臭を発し、切削液の寿命の短期化をもたらすという問題が生じていた。
【0008】
本発明は、従来技術の有するこのような問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、回収した切削液に含まれる油分の回収を循環の早い段階で、チップコンベアに並設されたタンクで行うものである。
そこで、オイルスキマーをチップコンベアの回転軸に連結して設けることにより専用の駆動力を設けずチップコンベアの駆動用モータを動力源として回転させるようにしたものである。
【0009】
また、静水面を必要とするオイルスキマーから離れた位置にあるチップコンベアの回転軸に羽根付車を設けて、回収した切削液に澱みができるのを妨げ、油膜が波動で移動しやすく腐敗菌を防ぐようにしている。
また、液面の広さが限られているタンクの場合に、オイルスキマーの回収効率向上と腐敗菌発生の防止とを共に達成できるように、隣接して同軸に設けた羽根付車の攪拌の影響がオイルスキマー側の液面に及ばないようにタンクに液面分離用の仕切板を設けてこの問題を解決している。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載する発明の切削液腐敗防止装置は、切粉と共に排出され回収された切削液に含まれる油を除去する工作機械の切削液タンクに設けられた切削液腐敗防止装置であって、前記タンクに載置されたチップコンベアの駆動用モータを動力源とする回転駆動部と、該回転駆動部に連結され油膜吸着用のオイルスキマーの支持軸に回転を伝える伝導部材とを設けてなり、オイルスキマーの回転をチップコンベアの駆動用モータからとったものである。
【0011】
請求項1の発明によれば、油回収用のオイルスキマーをチップコンベアの回転軸に嵌装することにより、チップコンベアの駆動用モータに同期してオイルスキマーを回転させることができるので、オイルスキマー専用の駆動源を装置する必要がなくなった。また、チップコンベアの回転軸とオイルスキマー支持軸間に回転伝達部材を設けて回転を伝えることによりオイルスキマーの回転数を油膜吸着に最適な条件に設定することができる。
チップコンベアが並設されたタンクの中で、加工部から排出された直後の切削液から油分を回収することが可能となり、汲み上げポンプのタンクに還流する過程で切削液に腐敗菌が発生し切削液の寿命が短縮する恐れがなくなった。
【0012】
請求項2に記載する発明の切削液腐敗防止装置は、前記オイルスキマーに替えて前記回転軸に羽根付車を嵌装させてなり、液面を攪拌することによりタンクに回収した切削液に気泡を含ませるようにしたものである。
【0013】
請求項2の発明によれば、油を回収するタンク液面に生じがちな液面の澱みを解消しようとするものである。配慮すべきことは、オイルスキマーが設けられている場合はオイルスキマーが油を吸着して回収する液面に波動が伝播しないような工夫が必要である。オイルスキマーから充分離れた位置に羽根付車を設けるか、羽根付車の回転数を低く抑えることである。羽根付車を回転させて液面を攪拌することにより液に気泡を含ませることができるので、切削液が空気中の酸素を含んで腐敗菌の発生が抑制される。
【0014】
請求項3に記載する発明の切削液腐敗防止装置は、前記オイルスキマーに加えて同軸に嵌装した液面攪拌用の羽根付車と、羽根付車が攪拌する第1液面と前記オイルスキマーが油膜を吸着する第2液面とが形成された前記切削液タンク内において前記第1液面と前記第2液面を分離するように構成した仕切板とを含んでなり、羽根付車による液面攪拌の影響がオイルスキマー側に及ばないようにしたものである。
【0015】
請求項3の発明によれば、切削液回収装置のコンパクト化設計のために油を吸着するオイルスキマーと液面を波立たせる羽根付車とを接近して設けざるを得ない場合がある。オイルスキマーは静水面で油を効率よく回収することを目的とするが羽根付車は液面に波動を起こし切削液に流動性を付与することを目的とするので両目的は相反するものである。この相反する課題を解決するために羽根付車による攪拌時の液面に生ずる波動をオイルスキマー側に伝播させないようにすると良い。そのために、隣接する両者の液面を分離するために仕切板を設けて液面の波動の影響を伝えないようにして両目的を達成できるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の態様を図面にもとづいて説明する。
図1は、チップコンベアの駆動用モータに連結された支持軸に嵌装されたオイルスキマーと羽根付車の斜視図、図2は波動のある第1液面と静水面である第2液面とを分離する仕切板の配置説明図である。図3はタンクに甲板がなくチップコンベアから直接タンクに切削液が滴下する場合の仕切板の配置を示す説明図である。
【0017】
図1において、タンク1の上面の甲板1aは、チップコンベア2から滴下する切削液Lを受けタンク1内に流入が容易なように側壁1bだけ下がった位置に設けられている。チップコンベア2は甲板1aに載置され駆動用モータ3により駆動される連結されたヒンジプレート2a上に、工作機械の加工部から図示しないスクリュー若しくはベルト等により運ばれてきた切粉と切削液が排出される。
【0018】
切粉はヒンジプレート2aで運ばれ進行端2cから図示しないバケットに落下し集められる。一方切削液は排出されたヒンジプレート2aから下方の甲板1aに落下し孔1cを通りタンク内に集められる。甲板1aの一隅に小壁面1dで囲まれた穴1eが設けられている。支持軸7に同軸に嵌着されたオイルスキマー6は羽根付車11の1基以上がそれぞれの外周部分をタンク1の液面に浸漬するように穴1eに遊挿され甲板1a若しくは側壁1bに回転可能に軸承されている。
【0019】
鎖車5が駆動用モータ3で駆動されるチップコンベア2の駆動モータ軸4に嵌着され、鎖車8を介し支持軸7を駆動する。鎖車を交換することにより油膜を吸着するためのオイルスキマー6または液面を攪拌するための羽根付車11の回転数を設定することができる。回転軸4から支持軸7への伝導は鎖車に限るものではなく連続的に変速可能な通常の伝導部材を使用することができる。支持軸7には、目的に応じオイルスキマー6と羽根付車11の1基以上が嵌着される。常に両者を同軸に設ける必要はない。
【0020】
オイルスキマー6はタンクに回収された切削液の液面に形成される油膜や乳化膜等を、液面から上昇する板面に吸着させて回収するものである。
付着した油膜等は、降下して液面に達する前にスクレーパ9により円板表面から掻き落とし廃油箱10に集められる。オイルスキマー6は油膜が吸着しやすくまた油膜の掻き落としが容易なように表面が加工されている。表面の処理としては、表面に樹脂加工を行うか樹脂板の接着を行う。
【0021】
回収した切削液の液面には乳化された界面活性剤と微細な鉄粉が浮遊している。これらの金属粉も回収できるように、オイルスキマー6の円板上に鉄粉を吸引する磁性物体を含んだゴムまたは樹脂板を接着することも可能である。
甲板1aに設けられた穴1eには回収した切削液Lが直接流入してオイルスキマー6が油膜を吸着する第2液面(図2においてL2)に波動を生じないように小壁面1dが設けられている。
【0022】
図2において、羽根付車11はタンク内の切削液に気泡を含ませて澱みが生じないようにして、腐敗菌の生長を抑制するたとも目的として設けられる。そのために、支持軸7に羽根付車11のみを嵌着して回転させる。この場合は、前述した小壁面1dや後述する仕切板12を設けなくてもよい。しかし、油膜等の吸着効果が低下するために液面の波動を嫌うオイルスキマー6を支持軸7に嵌着して運転する場合には、小壁面1dは設けられるべきである。
【0023】
オイルスキマー6と羽根付車11とを支持軸7に併設して駆動する場合には、タンク1内に仕切板12が設けられる。仕切板12を設けることにより羽根付車11により発生する第1液面L1の波動の影響がオイルスキマー6の第2液面L2に直接伝播するのを抑制する。切削液Lは仕切板12とタンク内壁面との隙間1fを通りオイルスキマー6の方向に流動する。
【0024】
図3において、タンク1に甲板1aを設けないでチップコンベア2から回収した切削液Lがタンク1内に直接滴下するようにチップコンベア2をタンク1の上部に設けている。この場合も、羽根付車11とオイルスキマー6を併設した時には第2液面L2は静水面に保つよう構成されるべきである。第2液面L2で油膜が吸着されたあとの切削液は、流路1kを通りタンク1内の補助タンク室1gに流入する。補助タンク室1gからオーバーフローした切削液は流路1kに導かれ図示しない貯蔵タンクへ還流する。
【0025】
次に本発明の切削液腐敗防止装置の作用について図1乃至図3にもとづいて説明する。
【0026】
1.支持軸にオイルスキマーのみを設ける。
オイルスキマー6の直径の約1/3が回収された切削液の液面下に浸漬されている。チップコンベア2の駆動用モータ3を動力源として液面の油膜等を吸着するのに適した回転数になるように伝導部材の鎖車5,鎖車8で設定しオイルスキマー6を駆動する。オイルスキマー6の外周部分が浸漬された第2液面L2を波動のない静水面に保つことにより、油膜等の吸着量が安定し回収効率が向上する。従って、液面が何らかの理由で波立つ場合には第2液面L2をタンク1内でこれらの波動の影響がないように適宜防波材を設けるのが良い。
【0027】
タンク1にはチップコンベア2から引き続き切削液が滴下する。また、小さな切粉の液面への落下も波動発生の一因である。オイルスキマー6の表面は油膜や金属の微粒子が付着しやすい材質で構成されている。オイルスキマー6の円板面が第2液面から上昇して離れるときに油膜等を吸着し、旋回して再び第2液面に浸かる前に円板の表面から油膜等をスクレーパ9で掻き落とし廃油箱10に集める。
【0028】
上述のように、チップコンベア2から滴下した直後に、回収した切削液Lから油膜等を除去するので、還流させて貯蔵タンクに貯えられポンプで再度汲み上げられる間の腐敗菌の増殖を抑制することが可能となる。また、休日が連続する場合であっても抑制効果が期待できる。
【0029】
2.支持軸に羽根付車のみを設ける
羽根付車11の直径の約1/3が回収された切削液の液面下に浸漬されている。タンク1に回収された切削液Lを自然の流出にまかせると、タンク内で流動しない切削液の帯域が生じる。流出せず切削液に澱みが生じる部分では切削液中に腐敗菌の増殖が進行し、遂には悪臭を発生し作業環境が悪化するに至る。
切削液は乳化剤若しくは界面活性剤またはその他の添加物が加えられているので、流動しなくなり液面に油膜が張りつめると空気との接触が断たれ腐敗菌の増殖を加速する。
【0030】
従って、タンク1中の切削液には、流動正を付与すると共に液面を攪拌して気泡を含ませ酸素と触れる機会を多く与える必要がある。羽根付車11を積極的に回転させることにより付設した羽根11aで液に流動性を付与し、液面を攪拌することにより切削液の腐敗防止を行うものである。
チップコンベア6の水平なヒンジプレート2aの部分をタンク1に浸漬した場合には、チップコンベア6の液中にある回転軸の軸端を突出させて、適当な直径の羽根付車11を嵌装して回転させれば、タンク1の内部で澱みが発生するのを防ぐことができる。
【0031】
3.支持軸にオイルスキマーと羽根付車を同軸に設ける
チップコンベア2とタンク1とが同居し、支持軸7にオイルスキマー6と羽根付車11を同軸に設けてチップコンベア2の駆動用モータ3で駆動する。このような場合には、羽根付車11の回転により生ずる第1液面L1の波動を油膜を吸着するオイルスキマー6の第2液面L2に伝播させないようにする必要がある。
【0032】
そのために、両液面を分離する仕切板12を設けている。オイルスキマー6と羽根付車11が浸漬されている位置から離れた位置まで仕切板を延長させ第1液面L1で発生する波動が第2液面L2に伝播しないようにする。切削液に流動性を与え、かつ液面を攪拌して気泡を切削液中に含ませようとする羽根付車11と、波動のない液面から効率よく油膜等を吸着して除去しようとするオイルスキマー6とを隣接させコンパクトに設け、両者がそれぞれの機能を発揮できるようそれらの中間に仕切板を、液上に壁面を突出させて、タンク1の基底部に固設させたものである。
【0033】
第2液面から油膜等が除去された切削液は、流路1hを通りタンク1内の補助タンク室1gにオーバフローして集められ、流路1kを経て図示しない貯蔵タンクに集められる。なお、タンク1において切粉が充分除去されている場合には、補助タンク室1gを大容量化すれば、加工部へ再度供給する汲み上げポンプを補助タンク室1gに設けることも可能であり、切削液腐敗防止装置をもった工作機械の切削液タンクをコンパクトに構成することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の切削液タンクは上述のとおり構成したので次に記載する効果を奏する
【0035】
請求項1に記載の発明は、本発明に係る装置を駆動するのに新たな動力源を使用せずチップコンベアの駆動用モータを動力源としている。従って設備コストとランニングコストの削減が可能という効果を有する。
また、チップコンベアから回収した直後の切削液回収タンクにおいて油膜を回収するので、再度汲み上げて使用する貯蔵タンクにおける腐敗菌の発生を抑制できる効果を有し、更に工場の休日が連続する時にはその効果は顕著である。
【0036】
請求項2に記載の発明は、チップコンベアから回収した直後の切削液回収タンクにおいて、オイルスキマーに替え、羽根付車を回転軸に嵌装し液面を攪拌させるので、液面が澱むことがないので腐敗菌を発生させることもなく切削液を還流させることができるという効果を有する。
切削液の循環に要するサイクルタイムが短い場合や切削液に含まれる油分が少ない場合には、油分を回収することなく切削液を循環させ貯蔵タンクに送り込めるので設備の構成が簡略化できる効果を有する。
【0037】
請求項3に記載の説明は、油膜を吸着するオイルスキマーと液面を攪拌する羽根付車を同軸かつ同一の切削液タンクに設けることにより装置の構成がシンプルであるという効果を有する。
また、液面を攪拌する羽根付車が静水面を必要とするオイルスキマーに隣接して設けられるため、液面攪拌によって生ずる波動がオイルスキマー側に伝播されないようにする必要がある。この問題を仕切板をタンク内に設けることにより切削液の攪拌と油膜の吸着という相反する課題を解決し腐敗菌発生の防止と油回収の効率化が達成できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップコンベアの駆動用モータに連結された支持軸にオイルスキマーと羽根付車が同軸に嵌装された斜視図である。
【図2】波動のある第1液面と静水面である第2液面とを分離する仕切板の配置説明図である。
【図3】タンクに甲板がなくチップコンベアから直接タンクに切削液が滴下する場合の仕切板の配置説明図である。
【符号の説明】
1 タンク 2 チップコンベア
3 駆動用モータ 4 駆動モータ軸
5,8 鎖車 6 オイルスキマー
7 支持軸 9 スクレーパ
10 廃油箱 11 羽根付車
12 仕切板 L 切削液
L1 第1液面 L2 第2液面
【産業上の利用分野】
本発明は切削液循環方式の工作機械において回収された切削液から遊離する油分を取り除き切削液の腐敗を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械で部品を加工するとき、発熱による温度上昇を抑えるために工具刃先に切削液を供給して加工を続行する。
使用した切削液を回収して再使用する場合には、使用した切削液中には切粉や油分が混入しているのでこれらを取り除く必要がある。切粉はチップコンベアのラック,槽中のフィルタおよび複数の沈澱槽を経て大部分が除去される。
【0003】
しかし、油分は流動する切削液の表面を浮遊して移動し、澱んだ槽では液面を覆ってしまい、切削液が空気中の酸素に触れないため腐敗菌発生の原因となり遂には悪臭を発生するに至る。
生産工程で使用される切削液の寿命を延ばすことは、ランニングコスト,廃液処理コストの面から不可欠の要件であり、良好な作業環境維持の点からも望まれていることである。
【0004】
切削液から油分を除去する従来技術として、「樹脂をコーテイングした円筒1の両側面に樹脂をコーティングした円板2を取り付け、両側面の円板2に、電動機取り付けブラケット4を介し、回転数可変式電動機3を取り付ける。そして、円筒外周面及び両側面の円板にて浮遊した油分を回収し、油掻き板5で油を掻き取り、排出する。また、円筒の回転数は、可変となっている。」のように構成したものがある。(例えば実用新案文献1参照)
なお、便宜上「」に引用した符号1乃至5は実用新案文献1に記載されている符号をそのまま使用している。
【0005】
また、「使用済クーラント液に混入したチップ及び油分除去装置において、前記使用済クーラント液中を循環移動する搬送手段と、該搬送手段を駆動する駆動装置と、前記搬送手段に所定間隔をおいて取り付けられ、前記クーラント液中を循環する、チップ及び油分回収磁性手段とを備える」のように構成したものがある。(例えば特許文献1参照)
【0006】
〔実用新案文献1〕
登録実用新案公報第3010346号(第4頁〔0004〕第1行−第6行、図1、図2)
〔特許文献1〕
特開平7−136894号公報(請求項2、図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術で述べたように、切削液から油を回収する装置においては、油を吸着するオイルスキマーを積極的に回転させるために回転数可変式の電動機を装置する必要がある。また、連結された油回収板を循環移動させる場合も搬送手段を駆動する駆動装置を設ける必要がある。このように駆動手段を専用に設けることは装置コストとランニングコストが膨らむという問題があり、装置のコンパクト化に障害となっていた。ところで、回収した切削液を溜めたタンクの液面から油をオイルスキマーを回転させて回収する場合、タンクの液面に集まった油を効率よく回収するためには液面が波立ちなく静水面であることを要する。
従来技術の油回収装置では静水面であることを要求したがため、タンク内で切削液の流動性が抑えられた結果、切削液に空気中の酸素が供給されず、酸欠状態となり、切削液に腐敗菌が発生し悪臭を発し、切削液の寿命の短期化をもたらすという問題が生じていた。
【0008】
本発明は、従来技術の有するこのような問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、回収した切削液に含まれる油分の回収を循環の早い段階で、チップコンベアに並設されたタンクで行うものである。
そこで、オイルスキマーをチップコンベアの回転軸に連結して設けることにより専用の駆動力を設けずチップコンベアの駆動用モータを動力源として回転させるようにしたものである。
【0009】
また、静水面を必要とするオイルスキマーから離れた位置にあるチップコンベアの回転軸に羽根付車を設けて、回収した切削液に澱みができるのを妨げ、油膜が波動で移動しやすく腐敗菌を防ぐようにしている。
また、液面の広さが限られているタンクの場合に、オイルスキマーの回収効率向上と腐敗菌発生の防止とを共に達成できるように、隣接して同軸に設けた羽根付車の攪拌の影響がオイルスキマー側の液面に及ばないようにタンクに液面分離用の仕切板を設けてこの問題を解決している。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載する発明の切削液腐敗防止装置は、切粉と共に排出され回収された切削液に含まれる油を除去する工作機械の切削液タンクに設けられた切削液腐敗防止装置であって、前記タンクに載置されたチップコンベアの駆動用モータを動力源とする回転駆動部と、該回転駆動部に連結され油膜吸着用のオイルスキマーの支持軸に回転を伝える伝導部材とを設けてなり、オイルスキマーの回転をチップコンベアの駆動用モータからとったものである。
【0011】
請求項1の発明によれば、油回収用のオイルスキマーをチップコンベアの回転軸に嵌装することにより、チップコンベアの駆動用モータに同期してオイルスキマーを回転させることができるので、オイルスキマー専用の駆動源を装置する必要がなくなった。また、チップコンベアの回転軸とオイルスキマー支持軸間に回転伝達部材を設けて回転を伝えることによりオイルスキマーの回転数を油膜吸着に最適な条件に設定することができる。
チップコンベアが並設されたタンクの中で、加工部から排出された直後の切削液から油分を回収することが可能となり、汲み上げポンプのタンクに還流する過程で切削液に腐敗菌が発生し切削液の寿命が短縮する恐れがなくなった。
【0012】
請求項2に記載する発明の切削液腐敗防止装置は、前記オイルスキマーに替えて前記回転軸に羽根付車を嵌装させてなり、液面を攪拌することによりタンクに回収した切削液に気泡を含ませるようにしたものである。
【0013】
請求項2の発明によれば、油を回収するタンク液面に生じがちな液面の澱みを解消しようとするものである。配慮すべきことは、オイルスキマーが設けられている場合はオイルスキマーが油を吸着して回収する液面に波動が伝播しないような工夫が必要である。オイルスキマーから充分離れた位置に羽根付車を設けるか、羽根付車の回転数を低く抑えることである。羽根付車を回転させて液面を攪拌することにより液に気泡を含ませることができるので、切削液が空気中の酸素を含んで腐敗菌の発生が抑制される。
【0014】
請求項3に記載する発明の切削液腐敗防止装置は、前記オイルスキマーに加えて同軸に嵌装した液面攪拌用の羽根付車と、羽根付車が攪拌する第1液面と前記オイルスキマーが油膜を吸着する第2液面とが形成された前記切削液タンク内において前記第1液面と前記第2液面を分離するように構成した仕切板とを含んでなり、羽根付車による液面攪拌の影響がオイルスキマー側に及ばないようにしたものである。
【0015】
請求項3の発明によれば、切削液回収装置のコンパクト化設計のために油を吸着するオイルスキマーと液面を波立たせる羽根付車とを接近して設けざるを得ない場合がある。オイルスキマーは静水面で油を効率よく回収することを目的とするが羽根付車は液面に波動を起こし切削液に流動性を付与することを目的とするので両目的は相反するものである。この相反する課題を解決するために羽根付車による攪拌時の液面に生ずる波動をオイルスキマー側に伝播させないようにすると良い。そのために、隣接する両者の液面を分離するために仕切板を設けて液面の波動の影響を伝えないようにして両目的を達成できるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の態様を図面にもとづいて説明する。
図1は、チップコンベアの駆動用モータに連結された支持軸に嵌装されたオイルスキマーと羽根付車の斜視図、図2は波動のある第1液面と静水面である第2液面とを分離する仕切板の配置説明図である。図3はタンクに甲板がなくチップコンベアから直接タンクに切削液が滴下する場合の仕切板の配置を示す説明図である。
【0017】
図1において、タンク1の上面の甲板1aは、チップコンベア2から滴下する切削液Lを受けタンク1内に流入が容易なように側壁1bだけ下がった位置に設けられている。チップコンベア2は甲板1aに載置され駆動用モータ3により駆動される連結されたヒンジプレート2a上に、工作機械の加工部から図示しないスクリュー若しくはベルト等により運ばれてきた切粉と切削液が排出される。
【0018】
切粉はヒンジプレート2aで運ばれ進行端2cから図示しないバケットに落下し集められる。一方切削液は排出されたヒンジプレート2aから下方の甲板1aに落下し孔1cを通りタンク内に集められる。甲板1aの一隅に小壁面1dで囲まれた穴1eが設けられている。支持軸7に同軸に嵌着されたオイルスキマー6は羽根付車11の1基以上がそれぞれの外周部分をタンク1の液面に浸漬するように穴1eに遊挿され甲板1a若しくは側壁1bに回転可能に軸承されている。
【0019】
鎖車5が駆動用モータ3で駆動されるチップコンベア2の駆動モータ軸4に嵌着され、鎖車8を介し支持軸7を駆動する。鎖車を交換することにより油膜を吸着するためのオイルスキマー6または液面を攪拌するための羽根付車11の回転数を設定することができる。回転軸4から支持軸7への伝導は鎖車に限るものではなく連続的に変速可能な通常の伝導部材を使用することができる。支持軸7には、目的に応じオイルスキマー6と羽根付車11の1基以上が嵌着される。常に両者を同軸に設ける必要はない。
【0020】
オイルスキマー6はタンクに回収された切削液の液面に形成される油膜や乳化膜等を、液面から上昇する板面に吸着させて回収するものである。
付着した油膜等は、降下して液面に達する前にスクレーパ9により円板表面から掻き落とし廃油箱10に集められる。オイルスキマー6は油膜が吸着しやすくまた油膜の掻き落としが容易なように表面が加工されている。表面の処理としては、表面に樹脂加工を行うか樹脂板の接着を行う。
【0021】
回収した切削液の液面には乳化された界面活性剤と微細な鉄粉が浮遊している。これらの金属粉も回収できるように、オイルスキマー6の円板上に鉄粉を吸引する磁性物体を含んだゴムまたは樹脂板を接着することも可能である。
甲板1aに設けられた穴1eには回収した切削液Lが直接流入してオイルスキマー6が油膜を吸着する第2液面(図2においてL2)に波動を生じないように小壁面1dが設けられている。
【0022】
図2において、羽根付車11はタンク内の切削液に気泡を含ませて澱みが生じないようにして、腐敗菌の生長を抑制するたとも目的として設けられる。そのために、支持軸7に羽根付車11のみを嵌着して回転させる。この場合は、前述した小壁面1dや後述する仕切板12を設けなくてもよい。しかし、油膜等の吸着効果が低下するために液面の波動を嫌うオイルスキマー6を支持軸7に嵌着して運転する場合には、小壁面1dは設けられるべきである。
【0023】
オイルスキマー6と羽根付車11とを支持軸7に併設して駆動する場合には、タンク1内に仕切板12が設けられる。仕切板12を設けることにより羽根付車11により発生する第1液面L1の波動の影響がオイルスキマー6の第2液面L2に直接伝播するのを抑制する。切削液Lは仕切板12とタンク内壁面との隙間1fを通りオイルスキマー6の方向に流動する。
【0024】
図3において、タンク1に甲板1aを設けないでチップコンベア2から回収した切削液Lがタンク1内に直接滴下するようにチップコンベア2をタンク1の上部に設けている。この場合も、羽根付車11とオイルスキマー6を併設した時には第2液面L2は静水面に保つよう構成されるべきである。第2液面L2で油膜が吸着されたあとの切削液は、流路1kを通りタンク1内の補助タンク室1gに流入する。補助タンク室1gからオーバーフローした切削液は流路1kに導かれ図示しない貯蔵タンクへ還流する。
【0025】
次に本発明の切削液腐敗防止装置の作用について図1乃至図3にもとづいて説明する。
【0026】
1.支持軸にオイルスキマーのみを設ける。
オイルスキマー6の直径の約1/3が回収された切削液の液面下に浸漬されている。チップコンベア2の駆動用モータ3を動力源として液面の油膜等を吸着するのに適した回転数になるように伝導部材の鎖車5,鎖車8で設定しオイルスキマー6を駆動する。オイルスキマー6の外周部分が浸漬された第2液面L2を波動のない静水面に保つことにより、油膜等の吸着量が安定し回収効率が向上する。従って、液面が何らかの理由で波立つ場合には第2液面L2をタンク1内でこれらの波動の影響がないように適宜防波材を設けるのが良い。
【0027】
タンク1にはチップコンベア2から引き続き切削液が滴下する。また、小さな切粉の液面への落下も波動発生の一因である。オイルスキマー6の表面は油膜や金属の微粒子が付着しやすい材質で構成されている。オイルスキマー6の円板面が第2液面から上昇して離れるときに油膜等を吸着し、旋回して再び第2液面に浸かる前に円板の表面から油膜等をスクレーパ9で掻き落とし廃油箱10に集める。
【0028】
上述のように、チップコンベア2から滴下した直後に、回収した切削液Lから油膜等を除去するので、還流させて貯蔵タンクに貯えられポンプで再度汲み上げられる間の腐敗菌の増殖を抑制することが可能となる。また、休日が連続する場合であっても抑制効果が期待できる。
【0029】
2.支持軸に羽根付車のみを設ける
羽根付車11の直径の約1/3が回収された切削液の液面下に浸漬されている。タンク1に回収された切削液Lを自然の流出にまかせると、タンク内で流動しない切削液の帯域が生じる。流出せず切削液に澱みが生じる部分では切削液中に腐敗菌の増殖が進行し、遂には悪臭を発生し作業環境が悪化するに至る。
切削液は乳化剤若しくは界面活性剤またはその他の添加物が加えられているので、流動しなくなり液面に油膜が張りつめると空気との接触が断たれ腐敗菌の増殖を加速する。
【0030】
従って、タンク1中の切削液には、流動正を付与すると共に液面を攪拌して気泡を含ませ酸素と触れる機会を多く与える必要がある。羽根付車11を積極的に回転させることにより付設した羽根11aで液に流動性を付与し、液面を攪拌することにより切削液の腐敗防止を行うものである。
チップコンベア6の水平なヒンジプレート2aの部分をタンク1に浸漬した場合には、チップコンベア6の液中にある回転軸の軸端を突出させて、適当な直径の羽根付車11を嵌装して回転させれば、タンク1の内部で澱みが発生するのを防ぐことができる。
【0031】
3.支持軸にオイルスキマーと羽根付車を同軸に設ける
チップコンベア2とタンク1とが同居し、支持軸7にオイルスキマー6と羽根付車11を同軸に設けてチップコンベア2の駆動用モータ3で駆動する。このような場合には、羽根付車11の回転により生ずる第1液面L1の波動を油膜を吸着するオイルスキマー6の第2液面L2に伝播させないようにする必要がある。
【0032】
そのために、両液面を分離する仕切板12を設けている。オイルスキマー6と羽根付車11が浸漬されている位置から離れた位置まで仕切板を延長させ第1液面L1で発生する波動が第2液面L2に伝播しないようにする。切削液に流動性を与え、かつ液面を攪拌して気泡を切削液中に含ませようとする羽根付車11と、波動のない液面から効率よく油膜等を吸着して除去しようとするオイルスキマー6とを隣接させコンパクトに設け、両者がそれぞれの機能を発揮できるようそれらの中間に仕切板を、液上に壁面を突出させて、タンク1の基底部に固設させたものである。
【0033】
第2液面から油膜等が除去された切削液は、流路1hを通りタンク1内の補助タンク室1gにオーバフローして集められ、流路1kを経て図示しない貯蔵タンクに集められる。なお、タンク1において切粉が充分除去されている場合には、補助タンク室1gを大容量化すれば、加工部へ再度供給する汲み上げポンプを補助タンク室1gに設けることも可能であり、切削液腐敗防止装置をもった工作機械の切削液タンクをコンパクトに構成することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の切削液タンクは上述のとおり構成したので次に記載する効果を奏する
【0035】
請求項1に記載の発明は、本発明に係る装置を駆動するのに新たな動力源を使用せずチップコンベアの駆動用モータを動力源としている。従って設備コストとランニングコストの削減が可能という効果を有する。
また、チップコンベアから回収した直後の切削液回収タンクにおいて油膜を回収するので、再度汲み上げて使用する貯蔵タンクにおける腐敗菌の発生を抑制できる効果を有し、更に工場の休日が連続する時にはその効果は顕著である。
【0036】
請求項2に記載の発明は、チップコンベアから回収した直後の切削液回収タンクにおいて、オイルスキマーに替え、羽根付車を回転軸に嵌装し液面を攪拌させるので、液面が澱むことがないので腐敗菌を発生させることもなく切削液を還流させることができるという効果を有する。
切削液の循環に要するサイクルタイムが短い場合や切削液に含まれる油分が少ない場合には、油分を回収することなく切削液を循環させ貯蔵タンクに送り込めるので設備の構成が簡略化できる効果を有する。
【0037】
請求項3に記載の説明は、油膜を吸着するオイルスキマーと液面を攪拌する羽根付車を同軸かつ同一の切削液タンクに設けることにより装置の構成がシンプルであるという効果を有する。
また、液面を攪拌する羽根付車が静水面を必要とするオイルスキマーに隣接して設けられるため、液面攪拌によって生ずる波動がオイルスキマー側に伝播されないようにする必要がある。この問題を仕切板をタンク内に設けることにより切削液の攪拌と油膜の吸着という相反する課題を解決し腐敗菌発生の防止と油回収の効率化が達成できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップコンベアの駆動用モータに連結された支持軸にオイルスキマーと羽根付車が同軸に嵌装された斜視図である。
【図2】波動のある第1液面と静水面である第2液面とを分離する仕切板の配置説明図である。
【図3】タンクに甲板がなくチップコンベアから直接タンクに切削液が滴下する場合の仕切板の配置説明図である。
【符号の説明】
1 タンク 2 チップコンベア
3 駆動用モータ 4 駆動モータ軸
5,8 鎖車 6 オイルスキマー
7 支持軸 9 スクレーパ
10 廃油箱 11 羽根付車
12 仕切板 L 切削液
L1 第1液面 L2 第2液面
Claims (3)
- 切粉と共に排出され回収された切削液に含まれる油を除去する工作機械の切削液タンクに設けられた切削液腐敗防止装置であって、前記タンクに載置されたチップコンベアの駆動用モータを動力源とする回転駆動部と、該回転駆動部に連結され油膜吸着用のオイルスキマーの支持軸に回転を伝える伝動部材とを設けてなり、オイルスキマーの回転をチップコンベアの駆動用モータからとったことを特徴とする切削液腐敗防止装置。
- 前記オイルスキマーに替えて前記回転軸に羽根付車を嵌装させてなり、液面を攪拌することによりタンクに回収した切削液に気泡を含ませるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の切削液腐敗防止装置。
- 前記オイルスキマーに加えて同軸に嵌装した液面攪拌用の羽根付車と、羽根付車が攪拌する第1液面と前記オイルスキマーが油膜を吸着する第2液面とが形成された前記切削液タンク内において前記第1液面と前記第2液面を分離するように構成した仕切板とを含んでなり、羽根付車による液面攪拌の影響がオイルスキマー側に及ばないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の切削液腐敗防止装置。
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JP2002280174A JP2004114222A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 切削液腐敗防止装置 |
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JP2009226493A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-08 | Teral Inc | 浮遊夾雑物回収装置 |
CN104690597A (zh) * | 2015-01-28 | 2015-06-10 | 宁夏共享机床辅机有限公司 | 一种新型溢流式复合链板排屑器 |
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-
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- 2002-09-26 JP JP2002280174A patent/JP2004114222A/ja active Pending
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