JP2004113685A - 角膜形状測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検眼と装置測定部との位置合わせを完全に行う必要ことなく、所定範囲への位置合わせを行うことで、角膜形状を精度良く求める。
【解決手段】被検眼角膜に角膜形状測定用指標を投影する測定指標投影手段と、前記被検眼の角膜頂点に基準指標を投影する基準指標投影手段と、前記角膜形状測定用指標像及び前記基準指標像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記基準指標像を用いて前記角膜形状測定用指標像から走査し、角膜形状測定用指標を検出する角膜形状測定用指標検出手段と、該角膜形状測定用指標検出手段により検出された角膜形状測定用指標を用いて角膜形状を演算する角膜形状演算手段を有する。
この構成により、被検眼と装置測定部との位置合わせを完全に行わなくとも角膜形状を精度よく求めることが可能になる。
【選択図】 図1
【解決手段】被検眼角膜に角膜形状測定用指標を投影する測定指標投影手段と、前記被検眼の角膜頂点に基準指標を投影する基準指標投影手段と、前記角膜形状測定用指標像及び前記基準指標像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記基準指標像を用いて前記角膜形状測定用指標像から走査し、角膜形状測定用指標を検出する角膜形状測定用指標検出手段と、該角膜形状測定用指標検出手段により検出された角膜形状測定用指標を用いて角膜形状を演算する角膜形状演算手段を有する。
この構成により、被検眼と装置測定部との位置合わせを完全に行わなくとも角膜形状を精度よく求めることが可能になる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定指標の角膜反射像を用いて角膜形状を求める角膜形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の角膜形状測定装置は、被検眼の角膜にリング状スリット等の指標を投影してその反射像を撮像素子などで撮像し、得られたリング状スリット等の角膜反射像を解析することにより、被検眼角膜形状の情報を曲率半径等の測定値として得ている。
【0003】
また角膜形状測定装置おいては、角膜と装置との位置の変動によって測定誤差が生ずるので、この位置の変動による測定誤差を軽減するために、角膜に位置合わせ用の指標光束を投影し、角膜による反射指標像を観察し位置合わせを行っている。
【0004】
近年では、角膜に投影された位置合わせ用の角膜反射指標像を光電的に検出して、その角膜反射指標像と測定部の光軸とが一致するように、装置測定部が固定されている3軸方向に駆動することができる駆動手段を制御して、測定部を被検眼に自動的に位置合わせさせる眼科装置が提案されている。
【0005】
また特許登録第2614324号では、角膜上に指標を設けることにより、角膜形状測定のために求めるべき楕円の中心を特定することができ、不正乱視眼の正確な測定をすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の従来例においては、先ず被検眼と装置との位置合わせを行い、所定位置関係になると測定を開始している。サンプリングされたマトリックス状の離散データを処理するため、二次元座標にそのデータを割り付け、二次元座標の整数部だけを用いることにより演算時間の短縮を行っている。また、水平、垂直及び傾きを持つ方向に走査する方法では、リング像の概略の中心位置から走査を開始することが、演算データを楕円などに近似する場合に最も精度の良い方法である。
【0007】
しかし、測定部の光軸から走査を開始しているので、位置合わせのために測定部の光軸とリング像の中心がずれることにより、演算結果の精度が悪くなってしまうことがある。
【0008】
被検眼角膜に投影された位置合わせ用の角膜反射指標像を光電的に検出して、その角膜反射指標像と測定部の光軸とが一致するように、駆動手段を制御して測定部を被検眼に対し3軸方向に自動的に位置合わせを行う場合に、測定部の光軸に角膜反射指標像を完全に一致させようとすると、固視微動などにより位置合わせが完了しないなどの問題がある。
【0009】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、被検眼の角膜曲率半径を精度良く求めることができる角膜形状測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明は、被検眼角膜に角膜形状測定用指標を投影する測定指標投影手段と、角膜頂点に基準指標を投影する基準指標投影手段と、角膜上で得られる角膜形状測定用指標像及び基準指標像を撮像する基準指標撮像手段と、該撮像手段により撮像した前記基準指標像を用いて前記角膜形状測定用指標像を走査し前記角膜形状測定用指標を検出する角膜形状測定用指標検出手段と、該指標検出手段により検出した前記角膜形状測定用指標を用いて角膜形状を演算する角膜形状演算手段とを有することを特徴とする角膜形状測定装置である。
【0011】
請求項2に係る本発明は、前記指標検出手段で行う前記走査は、整数部のみ指定可能な傾きを持つ直線方向に走査を行うことを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0012】
請求項3に係る本発明は、前記角膜形状測定用指標はリング状指標であることを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0013】
請求項4に係る本発明は、眼屈折力測定用光束投影手段を有し、前記基準指標投影手段は前記測定光束投影手段の少なくとも一部を共用していることを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0014】
請求項5に係る本発明は、装置光学部を三次元方向に移動させる駆動手段を有し、前記基準指標投影手段は被検眼と装置測定部光軸との位置合わせを行うアライメント指標投影手段であり、前記基準指標撮像手段の光情報によるアライメント位置検知手段を有し、前記駆動手段により自動で被検眼と装置光学部の位置合わせを行うことを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は実施の形態の構成図である。被検眼Eに対向してダイクロイックミラー1が配置されており、ダイクロイックミラー1の透過方向の光路O1上には、屈折力測定用対物レンズ2、この対物レンズ2の後焦点面に配置された挿脱自在の拡散板3、ビームスプリッタ4、投影レンズ5、ピンホールを有する指標板6、近赤外光を発する屈折力測定光源7が配列されている。拡散板3は屈折力測定光源7から発せられる光束を拡散させるためのものであり、この拡散板3は前方散乱強度が強く、拡散した光束の大部分が屈折力測定用対物レンズ2によって集光されるようになっている。
【0016】
ビームスプリッタ4の反射方向の光路O2上には、眼屈折力測定手段8が配置されている。一方、ダイクロイックミラー1の反射方向の光路O3上には、形状測定用対物レンズ9、ダイクロイックミラー10、被検眼Eの眼底と略共役な位置に配置されLEDなどから成る固視光源11が配列されている。
【0017】
また、ダイクロイックミラー10の反射方向の光路O4上には、偏向プリズム12a、12bを有する絞り板13、結像レンズ14、挿脱可能な測定絞り15、CCDカメラなどから成る二次元撮像素子16が配列されている。
【0018】
更に、被検眼Eとダイクロイックミラー1の間には、光軸を中心としたリング状の形状測定用光源17が配置されており、その外側には1対の前眼部照明光源18a、18bが設けられている。このリング状の形状測定用光源17と前眼部照明光源18a、18bの波長光は、前述の屈折力測定光源7の波長光よりも100nm程短い近赤外光とされている。
【0019】
なお、ダイクロイックミラー1は屈折力測定光源7から発せられる波長の光の大部分を透過し一部分を反射し、リング状の形状測定用光源17及び前眼部照明光源18a、18bから発した波長の光及び可視光を反射する特性を有しており、ダイクロイックミラー10は可視光を透過し、近赤外光を反射する特性を有している。
【0020】
また、偏向プリズム12a、12bは屈折力測定光源7からの波長光を透過し、前眼部照明光源18a、18bからの波長光を透過しない分光特性を有し、偏向プリズム12aは紙面奥の方に、偏向プリズム12bは紙面手前の方に光束を偏向するようになっており、偏向プリズム12a、12bは絞り板13と共に光路O4上に挿脱可能とされている。
【0021】
これらの光学系は1個の筐体内に保持されており、測定部19を構成している。この測定部19は図示しない架台上に載置されており、架台は水平方向のX軸用モータ21、鉛直方向のY軸用モータ22、装置光軸方向のZ軸用モータ23により、電動的に3軸方向に移動可能となっている。
【0022】
撮像素子16の出力はA/Dコンバータ24を介して画像メモリ25に接続されていると共に、装置の全ゆる制御を行う演算処理部26に接続されている。演算処理部26には、D/Aコンバータ27を介してテレビモニタ28、モータ21、22、23の駆動制御を行う駆動制御部29、操作者が装置を操作するためのスイッチなどが配置された操作部30が接続されている。
【0023】
この他に、図1では省略したが、拡散板3、絞り板13及び角膜形状測定用絞り15を、光路に対して挿脱するための図示しないモータなどが演算処理部26に接続されている。
【0024】
本実施の形態では、角膜反射像検出開始位置の設定を行う基準指標を投影する基準指標投影手段は、被検眼Eと装置光学部の位置合わせ指標と共用されている。また眼屈折測定用光学系を有しており、眼屈折力測定光学系は被検眼Eと装置光学部の位置合わせ用光学系と一部を共用している。眼屈折力測定用光学系と位置合わせ用の光学系を共用することで、装置を簡素化することができる。
【0025】
先ず、位置合わせに際しては、架台に設けた図示しない顎受け台により被検者の顔を固定し、操作者はテレビモニタ28に被検眼Eの像が写っていることを確認すると、操作部30に設けられている測定開始スイッチを押す。演算処理部26の制御により装置は測定動作を開始し、固視光源11を点灯し被検眼Eに呈示して固視させる。同時に、光軸に対称に設けられた前眼部照明光源18a、18bにより被検眼Eが照明され、被検眼Eの前眼部付近からの反射散乱光はダイクロイックミラー1で反射し、形状測定用対物レンズ9により略平行光とされ、更にダイクロイックミラー10を反射し、結像レンズ14により撮像素子16上に結像する。
【0026】
また、屈折力測定光源7から射出した光束は指標板6を照明し、指標板6のピンホール部を透過し投影レンズ5を介して、一旦屈折力測定用対物レンズ2の後側焦点面で指標板6のピンホールの像を形成する。拡散板3は指標板6と光学的に共役な位置に挿脱可能に設けられているので、拡散板3で指標板6のピンホールの実像を形成し光束を拡散させ、Fナンバの明るい光束により被検眼Eを照明するようになり、広い範囲で角膜反射指標像を検出することができる。
【0027】
拡散板3により拡散された光束は屈折力測定用対物レンズ2を通過し、その大部分がダイクロイックミラー1を透過し被検眼Eの角膜Ecに達し、角膜曲率中心と角膜頂点の中点の位置に、反射光束の角膜反射指標像を形成する。
【0028】
光束の一部はダイクロイックミラー1に反射され、前眼部観察用対物レンズ9により略平行光とされ、ダイクロイックミラー10で光路O4方向に偏向され、偏向プリズム12a、12bを伴う絞り板13の3つの開口部により、3つの光束に分割され、結像レンズ14により撮像素子16上に達し、被検眼前眼部像と共に3点の角膜反射指標像Pとして撮像される。
【0029】
そして、撮像素子16の出力信号はA/Dコンバータ24によってデジタル信号に変換され、演算処理部26、D/Aコンバータ27を介して、テレビモニタ28上に前眼部像E’が映し出される。同時に、デジタル信号に変換された被検眼前眼部像のデータは、画像メモリ25に記憶される。
【0030】
次に、演算処理部26は画像メモリ25に記憶された画像情報から、3点の角膜反射指標像Pの重心位置を検出する。演算処理部26はこれらの3点の角膜反射指標像Pの重心位置が検出されると、被検眼測定部の光軸と3点の角膜反射指標像Pの真中の重心位置との光軸と垂直な面内でのずれ量を算出し、それらが一致するように、X軸用モータ21とY軸用モータ22を、駆動制御部29を介して制御する。
【0031】
そして、3点の角膜反射指標像Pの上下の重心位置からピント位置を検出し、ピント状態が許容範囲内にない場合には、Z軸用モータ23を駆動制御部29を介して所定量駆動させる。1回目の角膜反射指標像Pの重心位置及びピント状態検出・モータ駆動が終わると、演算処理部26は再び角膜反射指標像Pの重心位置及びピント状態の検出を行い、X方向とY方向の装置測定部光軸とのずれ量が予め設定してある許容範囲内にあるかを判断し、ピント状態の変化を比較する。
【0032】
ピント状態の変化の比較により、ピント状態が良くなっている場合には、再び前回と同じ方向に所定量だけZ軸用モータ23を駆動させ、ピント状態が悪くなっている場合には、前回とは逆方向に所定量だけZ軸用モータ23を駆動させ、再びピント状態の変化を比較する。演算処理部26は検出したピント状態が許容範囲内に入るまで、この動作を繰り返す。
【0033】
このようにして、被検眼Eと測定部19との位置合わせが終了すると、演算処理部26は既知の方法で被検眼Eの屈折力を測定し、固視光源11を被検眼Eの眼底と共役な位置に光路O3に沿って移動させる。演算処理部26は再び角膜反射指標像Pの重心位置及びピント状態の検出を行い、被検眼Eと測定部19との位置合わせを行う。また、被検眼Eと測定部19との位置合わせが完了した時点の3点の角膜反射指標像Pの真中の重心位置を、演算処理部26で記憶しておく。
【0034】
続いて、演算処理部26は角膜形状測定を開始する。先ず、演算処理部26は光軸を中心としたリング状の形状測定用光源17を点灯すると同時に、光路O4にピンホール状の角膜形状測定用絞り板13を挿入し、偏向プリズム12a、12bと絞り板13を光路O4から取り出す。この角膜形状測定用絞り板13は被検眼Eと測定部19との距離が変動しても、被検眼Eの角膜Ecに投影されたリング状の形状測定用光源17の撮像素子16上の角膜反射像の大きさが変動しないように、形状測定用光源17からの光束を制限する位置に配置されている。
【0035】
形状測定用光源17から発した光束は角膜Ecにより反射され、リング状の角膜測定リング像を形成し、ダイクロイックミラー1で反射し形状測定用対物レンズ9により略平行光とされ、ダイクロイックミラー10で反射され、結像レンズ14により撮像素子16上に結像しテレビモニタ28に写し出される。
【0036】
図2はこのときにテレビモニタ28上に映し出された被検眼像E’を示している。Rは形状測定用光源17の角膜反射像である角膜測定リング像であり、Pは屈折力測定光源7による角膜反射指標像であり、Mは画面に合成された位置合わせ指標である。
【0037】
撮像素子16の出力信号はA/Dコンバータ24によってデジタル信号に変換され、デジタル信号とされた角膜測定リング像のデータは画像メモリ25に記憶される。記憶されたデータより角膜測定リング像Rを楕円に近似し、角膜中心部の角膜形状をトーリック面として求める。
【0038】
楕円近似の方法として、画像メモリ25に記憶された画像データを水平方向H、垂直方向Vに画素に対応した二次元座標に割り振り、この二次元座標の中心を(Hc,Vc)とする。この二次元座標の中心(Hc,Vc)は、測定部19の光軸と一致している。被検眼Eと測定部19の位置合わせ完了時に記憶しておいた3点の角膜反射指標像Pの真中の重心位置を検出開始位置O(Hs,Vs)とし、演算処理部26はこの位置からデータの検出を開始する。
【0039】
第1に水平方向のデータの読み出しを行い、図3に示すように検出開始位置O(Hs,Vs)の点から、Hsに1ずつ加算する演算を行うと、図4のグラフ図に示すデータが得られる。任意のスレッシュホールドレベルTLを定め、このレベルTLよりも大きい走査線上のデータを用いて重心計算を行い、その重心の座標を楕円近似に用いる。今度は、Hsを1ずつ減算する演算を行い同様の処理を行う。
【0040】
次に、Vsに任意のステップSを加算し、(Hs,Vs+S)の点から水平方向に演算を行い、上述と同様の処理を行う。(Hs,Vs+2S)、(Hs,Vs+3S)、(Hs,Vs+4S)、・・・、と処理を行い、設定(Hs,Vs+nS)まで進むと、次は、VsにSを減算した点(Hs,Vs−S)から水平方向に演算し処理を行う。同様に、設定(Hs,Vs−nS)まで演算を行う。
【0041】
第2に、垂直方向のデータの読み出しを行う。図5に示すように検出開始位置O(Hs,Vs)から、Vsに1ずつ加算及び減算し演算を行い、水平方向の演算と同様に走査線上のデータから重心座標を求める。Hsに任意のステップSを加算し、(Hs+S,Vs)、(Hs+2S,Vs)、(Hs+3S,Vs)、・・・、(Hs+nS,Vs)の点から垂直方向に演算し、重心座標を求める処理を行う。(Hs−S,Vs)、(Hs−2S,Vs)、(Hs−3S,Vs)、・・・、(Hs−nS,Vs)の点においても同様の処理を行う。
【0042】
第3に、図6、図7に示すように傾きを持った方向にデータの読み出しを行う。始めに、図6について説明すると、検出開始位置O(Hs,Vs)から、Hsに1ずつ加算し、Vsに1ずつ減算し演算を行う。また、Hsに1ずつ減算し、Vsに1ずつ加算し演算を行い、その走査線上のデータから重心座標を求める。
【0043】
また、Hs及びVsに任意のステップSを加算し、(Hs+S,Vs+S)、(Hs+2S,Vs+2S)、(Hs+3S,Vs+3S)、・・・、(Hs+nS,Vs+nS)の点から傾きを持った方向に演算し、重心座標を求める処理を行い、(Hs−S,Vs−S)、(Hs−2S,Vs−2S)、(Hs−3S,Vs−3S)、・・・、(Hs−nS,Vs−nS)の点においても、同様の処理を行う。
【0044】
第1、第2、第3のデータ演算により求められた重心座標データを全て用いて、最小二乗法を使い楕円近似を行う。これにより、求められた楕円から測定値である角膜曲率半径が決定される。
【0045】
上述したように、リング状の形状測定用光源17の反射像を解析することにより、反射像が光軸中心に分布しているように検出できる。反射像に対して殆ど直交する方向で重心位置を検出することができるため、重心位置の検出精度を向上させることができ、角膜曲率半径を精度良く求めることが可能になる。
【0046】
上述した実施の形態では、自動で被検眼Eと測定部19との位置合わせを行っているが、検者が操作部30を操作して、被検眼Eと測定部19との位置合わせを行った場合にも、屈折力測定光源7の角膜反射像である角膜反射指標像Pの位置を検出することにより、同様の効果を得ることができる。
【0047】
本実施の形態では、角膜形状測定用光源17をリング状として説明を行ったが、多角形などの場合にも、前述と同様の方法を用いることにより、角膜曲率半径の測定精度も向上させることができる。また、リング状の角膜形状測定用の光源を採用したのは、不正乱視などの角膜上の情報を正確に反映することができるためである。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る角膜形状測定装置は、被検眼と装置測定部との位置合わせを完全に行う必要がなく、所定範囲への位置合わせを行うことで、角膜形状を精度良く求めることが可能になる。
【0049】
また、自動で被検眼と装置測定部との位置合わせを行う場合に、位置合わせ完了範囲を広くすることができ、測定時間の短縮に繋がり、被検者への影響も軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学系、電気系の構成図である。
【図2】前眼部像を映したモニタの説明図である。
【図3】水平方向の走査の説明図である。
【図4】走査線上のリング像光量分布のグラフ図である。
【図5】垂直方向の走査の説明図である。
【図6】第1の傾きを持つ方向への走査の説明図である。
【図7】第2の傾きを持つ方向への走査の説明図である。
【符号の説明】
2 屈折力測定用対物レンズ
3 拡散板
6 指標板
7 屈折力測定光源
8 眼屈折力測定手段
9 形状測定用対物レンズ
11 固視光源
12a、12b 偏向プリズム
16 二次元撮像素子
17 形状測定用光源
18a、18b 前眼部照明光源
19 測定部
25 画像メモリ
26 演算処理部
28 テレビモニタ
30 操作部
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定指標の角膜反射像を用いて角膜形状を求める角膜形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の角膜形状測定装置は、被検眼の角膜にリング状スリット等の指標を投影してその反射像を撮像素子などで撮像し、得られたリング状スリット等の角膜反射像を解析することにより、被検眼角膜形状の情報を曲率半径等の測定値として得ている。
【0003】
また角膜形状測定装置おいては、角膜と装置との位置の変動によって測定誤差が生ずるので、この位置の変動による測定誤差を軽減するために、角膜に位置合わせ用の指標光束を投影し、角膜による反射指標像を観察し位置合わせを行っている。
【0004】
近年では、角膜に投影された位置合わせ用の角膜反射指標像を光電的に検出して、その角膜反射指標像と測定部の光軸とが一致するように、装置測定部が固定されている3軸方向に駆動することができる駆動手段を制御して、測定部を被検眼に自動的に位置合わせさせる眼科装置が提案されている。
【0005】
また特許登録第2614324号では、角膜上に指標を設けることにより、角膜形状測定のために求めるべき楕円の中心を特定することができ、不正乱視眼の正確な測定をすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の従来例においては、先ず被検眼と装置との位置合わせを行い、所定位置関係になると測定を開始している。サンプリングされたマトリックス状の離散データを処理するため、二次元座標にそのデータを割り付け、二次元座標の整数部だけを用いることにより演算時間の短縮を行っている。また、水平、垂直及び傾きを持つ方向に走査する方法では、リング像の概略の中心位置から走査を開始することが、演算データを楕円などに近似する場合に最も精度の良い方法である。
【0007】
しかし、測定部の光軸から走査を開始しているので、位置合わせのために測定部の光軸とリング像の中心がずれることにより、演算結果の精度が悪くなってしまうことがある。
【0008】
被検眼角膜に投影された位置合わせ用の角膜反射指標像を光電的に検出して、その角膜反射指標像と測定部の光軸とが一致するように、駆動手段を制御して測定部を被検眼に対し3軸方向に自動的に位置合わせを行う場合に、測定部の光軸に角膜反射指標像を完全に一致させようとすると、固視微動などにより位置合わせが完了しないなどの問題がある。
【0009】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、被検眼の角膜曲率半径を精度良く求めることができる角膜形状測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明は、被検眼角膜に角膜形状測定用指標を投影する測定指標投影手段と、角膜頂点に基準指標を投影する基準指標投影手段と、角膜上で得られる角膜形状測定用指標像及び基準指標像を撮像する基準指標撮像手段と、該撮像手段により撮像した前記基準指標像を用いて前記角膜形状測定用指標像を走査し前記角膜形状測定用指標を検出する角膜形状測定用指標検出手段と、該指標検出手段により検出した前記角膜形状測定用指標を用いて角膜形状を演算する角膜形状演算手段とを有することを特徴とする角膜形状測定装置である。
【0011】
請求項2に係る本発明は、前記指標検出手段で行う前記走査は、整数部のみ指定可能な傾きを持つ直線方向に走査を行うことを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0012】
請求項3に係る本発明は、前記角膜形状測定用指標はリング状指標であることを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0013】
請求項4に係る本発明は、眼屈折力測定用光束投影手段を有し、前記基準指標投影手段は前記測定光束投影手段の少なくとも一部を共用していることを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0014】
請求項5に係る本発明は、装置光学部を三次元方向に移動させる駆動手段を有し、前記基準指標投影手段は被検眼と装置測定部光軸との位置合わせを行うアライメント指標投影手段であり、前記基準指標撮像手段の光情報によるアライメント位置検知手段を有し、前記駆動手段により自動で被検眼と装置光学部の位置合わせを行うことを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は実施の形態の構成図である。被検眼Eに対向してダイクロイックミラー1が配置されており、ダイクロイックミラー1の透過方向の光路O1上には、屈折力測定用対物レンズ2、この対物レンズ2の後焦点面に配置された挿脱自在の拡散板3、ビームスプリッタ4、投影レンズ5、ピンホールを有する指標板6、近赤外光を発する屈折力測定光源7が配列されている。拡散板3は屈折力測定光源7から発せられる光束を拡散させるためのものであり、この拡散板3は前方散乱強度が強く、拡散した光束の大部分が屈折力測定用対物レンズ2によって集光されるようになっている。
【0016】
ビームスプリッタ4の反射方向の光路O2上には、眼屈折力測定手段8が配置されている。一方、ダイクロイックミラー1の反射方向の光路O3上には、形状測定用対物レンズ9、ダイクロイックミラー10、被検眼Eの眼底と略共役な位置に配置されLEDなどから成る固視光源11が配列されている。
【0017】
また、ダイクロイックミラー10の反射方向の光路O4上には、偏向プリズム12a、12bを有する絞り板13、結像レンズ14、挿脱可能な測定絞り15、CCDカメラなどから成る二次元撮像素子16が配列されている。
【0018】
更に、被検眼Eとダイクロイックミラー1の間には、光軸を中心としたリング状の形状測定用光源17が配置されており、その外側には1対の前眼部照明光源18a、18bが設けられている。このリング状の形状測定用光源17と前眼部照明光源18a、18bの波長光は、前述の屈折力測定光源7の波長光よりも100nm程短い近赤外光とされている。
【0019】
なお、ダイクロイックミラー1は屈折力測定光源7から発せられる波長の光の大部分を透過し一部分を反射し、リング状の形状測定用光源17及び前眼部照明光源18a、18bから発した波長の光及び可視光を反射する特性を有しており、ダイクロイックミラー10は可視光を透過し、近赤外光を反射する特性を有している。
【0020】
また、偏向プリズム12a、12bは屈折力測定光源7からの波長光を透過し、前眼部照明光源18a、18bからの波長光を透過しない分光特性を有し、偏向プリズム12aは紙面奥の方に、偏向プリズム12bは紙面手前の方に光束を偏向するようになっており、偏向プリズム12a、12bは絞り板13と共に光路O4上に挿脱可能とされている。
【0021】
これらの光学系は1個の筐体内に保持されており、測定部19を構成している。この測定部19は図示しない架台上に載置されており、架台は水平方向のX軸用モータ21、鉛直方向のY軸用モータ22、装置光軸方向のZ軸用モータ23により、電動的に3軸方向に移動可能となっている。
【0022】
撮像素子16の出力はA/Dコンバータ24を介して画像メモリ25に接続されていると共に、装置の全ゆる制御を行う演算処理部26に接続されている。演算処理部26には、D/Aコンバータ27を介してテレビモニタ28、モータ21、22、23の駆動制御を行う駆動制御部29、操作者が装置を操作するためのスイッチなどが配置された操作部30が接続されている。
【0023】
この他に、図1では省略したが、拡散板3、絞り板13及び角膜形状測定用絞り15を、光路に対して挿脱するための図示しないモータなどが演算処理部26に接続されている。
【0024】
本実施の形態では、角膜反射像検出開始位置の設定を行う基準指標を投影する基準指標投影手段は、被検眼Eと装置光学部の位置合わせ指標と共用されている。また眼屈折測定用光学系を有しており、眼屈折力測定光学系は被検眼Eと装置光学部の位置合わせ用光学系と一部を共用している。眼屈折力測定用光学系と位置合わせ用の光学系を共用することで、装置を簡素化することができる。
【0025】
先ず、位置合わせに際しては、架台に設けた図示しない顎受け台により被検者の顔を固定し、操作者はテレビモニタ28に被検眼Eの像が写っていることを確認すると、操作部30に設けられている測定開始スイッチを押す。演算処理部26の制御により装置は測定動作を開始し、固視光源11を点灯し被検眼Eに呈示して固視させる。同時に、光軸に対称に設けられた前眼部照明光源18a、18bにより被検眼Eが照明され、被検眼Eの前眼部付近からの反射散乱光はダイクロイックミラー1で反射し、形状測定用対物レンズ9により略平行光とされ、更にダイクロイックミラー10を反射し、結像レンズ14により撮像素子16上に結像する。
【0026】
また、屈折力測定光源7から射出した光束は指標板6を照明し、指標板6のピンホール部を透過し投影レンズ5を介して、一旦屈折力測定用対物レンズ2の後側焦点面で指標板6のピンホールの像を形成する。拡散板3は指標板6と光学的に共役な位置に挿脱可能に設けられているので、拡散板3で指標板6のピンホールの実像を形成し光束を拡散させ、Fナンバの明るい光束により被検眼Eを照明するようになり、広い範囲で角膜反射指標像を検出することができる。
【0027】
拡散板3により拡散された光束は屈折力測定用対物レンズ2を通過し、その大部分がダイクロイックミラー1を透過し被検眼Eの角膜Ecに達し、角膜曲率中心と角膜頂点の中点の位置に、反射光束の角膜反射指標像を形成する。
【0028】
光束の一部はダイクロイックミラー1に反射され、前眼部観察用対物レンズ9により略平行光とされ、ダイクロイックミラー10で光路O4方向に偏向され、偏向プリズム12a、12bを伴う絞り板13の3つの開口部により、3つの光束に分割され、結像レンズ14により撮像素子16上に達し、被検眼前眼部像と共に3点の角膜反射指標像Pとして撮像される。
【0029】
そして、撮像素子16の出力信号はA/Dコンバータ24によってデジタル信号に変換され、演算処理部26、D/Aコンバータ27を介して、テレビモニタ28上に前眼部像E’が映し出される。同時に、デジタル信号に変換された被検眼前眼部像のデータは、画像メモリ25に記憶される。
【0030】
次に、演算処理部26は画像メモリ25に記憶された画像情報から、3点の角膜反射指標像Pの重心位置を検出する。演算処理部26はこれらの3点の角膜反射指標像Pの重心位置が検出されると、被検眼測定部の光軸と3点の角膜反射指標像Pの真中の重心位置との光軸と垂直な面内でのずれ量を算出し、それらが一致するように、X軸用モータ21とY軸用モータ22を、駆動制御部29を介して制御する。
【0031】
そして、3点の角膜反射指標像Pの上下の重心位置からピント位置を検出し、ピント状態が許容範囲内にない場合には、Z軸用モータ23を駆動制御部29を介して所定量駆動させる。1回目の角膜反射指標像Pの重心位置及びピント状態検出・モータ駆動が終わると、演算処理部26は再び角膜反射指標像Pの重心位置及びピント状態の検出を行い、X方向とY方向の装置測定部光軸とのずれ量が予め設定してある許容範囲内にあるかを判断し、ピント状態の変化を比較する。
【0032】
ピント状態の変化の比較により、ピント状態が良くなっている場合には、再び前回と同じ方向に所定量だけZ軸用モータ23を駆動させ、ピント状態が悪くなっている場合には、前回とは逆方向に所定量だけZ軸用モータ23を駆動させ、再びピント状態の変化を比較する。演算処理部26は検出したピント状態が許容範囲内に入るまで、この動作を繰り返す。
【0033】
このようにして、被検眼Eと測定部19との位置合わせが終了すると、演算処理部26は既知の方法で被検眼Eの屈折力を測定し、固視光源11を被検眼Eの眼底と共役な位置に光路O3に沿って移動させる。演算処理部26は再び角膜反射指標像Pの重心位置及びピント状態の検出を行い、被検眼Eと測定部19との位置合わせを行う。また、被検眼Eと測定部19との位置合わせが完了した時点の3点の角膜反射指標像Pの真中の重心位置を、演算処理部26で記憶しておく。
【0034】
続いて、演算処理部26は角膜形状測定を開始する。先ず、演算処理部26は光軸を中心としたリング状の形状測定用光源17を点灯すると同時に、光路O4にピンホール状の角膜形状測定用絞り板13を挿入し、偏向プリズム12a、12bと絞り板13を光路O4から取り出す。この角膜形状測定用絞り板13は被検眼Eと測定部19との距離が変動しても、被検眼Eの角膜Ecに投影されたリング状の形状測定用光源17の撮像素子16上の角膜反射像の大きさが変動しないように、形状測定用光源17からの光束を制限する位置に配置されている。
【0035】
形状測定用光源17から発した光束は角膜Ecにより反射され、リング状の角膜測定リング像を形成し、ダイクロイックミラー1で反射し形状測定用対物レンズ9により略平行光とされ、ダイクロイックミラー10で反射され、結像レンズ14により撮像素子16上に結像しテレビモニタ28に写し出される。
【0036】
図2はこのときにテレビモニタ28上に映し出された被検眼像E’を示している。Rは形状測定用光源17の角膜反射像である角膜測定リング像であり、Pは屈折力測定光源7による角膜反射指標像であり、Mは画面に合成された位置合わせ指標である。
【0037】
撮像素子16の出力信号はA/Dコンバータ24によってデジタル信号に変換され、デジタル信号とされた角膜測定リング像のデータは画像メモリ25に記憶される。記憶されたデータより角膜測定リング像Rを楕円に近似し、角膜中心部の角膜形状をトーリック面として求める。
【0038】
楕円近似の方法として、画像メモリ25に記憶された画像データを水平方向H、垂直方向Vに画素に対応した二次元座標に割り振り、この二次元座標の中心を(Hc,Vc)とする。この二次元座標の中心(Hc,Vc)は、測定部19の光軸と一致している。被検眼Eと測定部19の位置合わせ完了時に記憶しておいた3点の角膜反射指標像Pの真中の重心位置を検出開始位置O(Hs,Vs)とし、演算処理部26はこの位置からデータの検出を開始する。
【0039】
第1に水平方向のデータの読み出しを行い、図3に示すように検出開始位置O(Hs,Vs)の点から、Hsに1ずつ加算する演算を行うと、図4のグラフ図に示すデータが得られる。任意のスレッシュホールドレベルTLを定め、このレベルTLよりも大きい走査線上のデータを用いて重心計算を行い、その重心の座標を楕円近似に用いる。今度は、Hsを1ずつ減算する演算を行い同様の処理を行う。
【0040】
次に、Vsに任意のステップSを加算し、(Hs,Vs+S)の点から水平方向に演算を行い、上述と同様の処理を行う。(Hs,Vs+2S)、(Hs,Vs+3S)、(Hs,Vs+4S)、・・・、と処理を行い、設定(Hs,Vs+nS)まで進むと、次は、VsにSを減算した点(Hs,Vs−S)から水平方向に演算し処理を行う。同様に、設定(Hs,Vs−nS)まで演算を行う。
【0041】
第2に、垂直方向のデータの読み出しを行う。図5に示すように検出開始位置O(Hs,Vs)から、Vsに1ずつ加算及び減算し演算を行い、水平方向の演算と同様に走査線上のデータから重心座標を求める。Hsに任意のステップSを加算し、(Hs+S,Vs)、(Hs+2S,Vs)、(Hs+3S,Vs)、・・・、(Hs+nS,Vs)の点から垂直方向に演算し、重心座標を求める処理を行う。(Hs−S,Vs)、(Hs−2S,Vs)、(Hs−3S,Vs)、・・・、(Hs−nS,Vs)の点においても同様の処理を行う。
【0042】
第3に、図6、図7に示すように傾きを持った方向にデータの読み出しを行う。始めに、図6について説明すると、検出開始位置O(Hs,Vs)から、Hsに1ずつ加算し、Vsに1ずつ減算し演算を行う。また、Hsに1ずつ減算し、Vsに1ずつ加算し演算を行い、その走査線上のデータから重心座標を求める。
【0043】
また、Hs及びVsに任意のステップSを加算し、(Hs+S,Vs+S)、(Hs+2S,Vs+2S)、(Hs+3S,Vs+3S)、・・・、(Hs+nS,Vs+nS)の点から傾きを持った方向に演算し、重心座標を求める処理を行い、(Hs−S,Vs−S)、(Hs−2S,Vs−2S)、(Hs−3S,Vs−3S)、・・・、(Hs−nS,Vs−nS)の点においても、同様の処理を行う。
【0044】
第1、第2、第3のデータ演算により求められた重心座標データを全て用いて、最小二乗法を使い楕円近似を行う。これにより、求められた楕円から測定値である角膜曲率半径が決定される。
【0045】
上述したように、リング状の形状測定用光源17の反射像を解析することにより、反射像が光軸中心に分布しているように検出できる。反射像に対して殆ど直交する方向で重心位置を検出することができるため、重心位置の検出精度を向上させることができ、角膜曲率半径を精度良く求めることが可能になる。
【0046】
上述した実施の形態では、自動で被検眼Eと測定部19との位置合わせを行っているが、検者が操作部30を操作して、被検眼Eと測定部19との位置合わせを行った場合にも、屈折力測定光源7の角膜反射像である角膜反射指標像Pの位置を検出することにより、同様の効果を得ることができる。
【0047】
本実施の形態では、角膜形状測定用光源17をリング状として説明を行ったが、多角形などの場合にも、前述と同様の方法を用いることにより、角膜曲率半径の測定精度も向上させることができる。また、リング状の角膜形状測定用の光源を採用したのは、不正乱視などの角膜上の情報を正確に反映することができるためである。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る角膜形状測定装置は、被検眼と装置測定部との位置合わせを完全に行う必要がなく、所定範囲への位置合わせを行うことで、角膜形状を精度良く求めることが可能になる。
【0049】
また、自動で被検眼と装置測定部との位置合わせを行う場合に、位置合わせ完了範囲を広くすることができ、測定時間の短縮に繋がり、被検者への影響も軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学系、電気系の構成図である。
【図2】前眼部像を映したモニタの説明図である。
【図3】水平方向の走査の説明図である。
【図4】走査線上のリング像光量分布のグラフ図である。
【図5】垂直方向の走査の説明図である。
【図6】第1の傾きを持つ方向への走査の説明図である。
【図7】第2の傾きを持つ方向への走査の説明図である。
【符号の説明】
2 屈折力測定用対物レンズ
3 拡散板
6 指標板
7 屈折力測定光源
8 眼屈折力測定手段
9 形状測定用対物レンズ
11 固視光源
12a、12b 偏向プリズム
16 二次元撮像素子
17 形状測定用光源
18a、18b 前眼部照明光源
19 測定部
25 画像メモリ
26 演算処理部
28 テレビモニタ
30 操作部
Claims (5)
- 被検眼角膜に角膜形状測定用指標を投影する測定指標投影手段と、角膜頂点に基準指標を投影する基準指標投影手段と、角膜上で得られる角膜形状測定用指標像及び基準指標像を撮像する基準指標撮像手段と、該撮像手段により撮像した前記基準指標像を用いて前記角膜形状測定用指標像を走査し前記角膜形状測定用指標を検出する角膜形状測定用指標検出手段と、該指標検出手段により検出した前記角膜形状測定用指標を用いて角膜形状を演算する角膜形状演算手段とを有することを特徴とする角膜形状測定装置。
- 前記指標検出手段で行う前記走査は、整数部のみ指定可能な傾きを持つ直線方向に走査を行うことを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置。
- 前記角膜形状測定用指標はリング状指標であることを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置。
- 眼屈折力測定用光束投影手段を有し、前記基準指標投影手段は前記測定光束投影手段の少なくとも一部を共用していることを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置。
- 装置光学部を三次元方向に移動させる駆動手段を有し、前記基準指標投影手段は被検眼と装置測定部光軸との位置合わせを行うアライメント指標投影手段であり、前記基準指標撮像手段の光情報によるアライメント位置検知手段を有し、前記駆動手段により自動で被検眼と装置光学部の位置合わせを行うことを特徴とする請求項1に記載の角膜形状測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002284800A JP2004113685A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 角膜形状測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002284800A Pending JP2004113685A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | 角膜形状測定装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160066238A (ko) | 2014-12-02 | 2016-06-10 | 엘지디스플레이 주식회사 | 표시 장치 및 그 제조 방법 |
CN110573059A (zh) * | 2017-04-28 | 2019-12-13 | 株式会社尼康 | 眼科拍摄光学系统、眼科拍摄装置、眼科用图像获取方法及眼科用图像系统 |
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002284800A patent/JP2004113685A/ja active Pending
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