JP2004113487A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パルプに対する高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上とされている吸収体10を液透過性の表面シート11によって被包するとともに、該表面シート11として不織布を用いて、吸収能力を低下させることなく且つ強度も低下させることなく、吸収性物品の薄型化を達成し得るようにしている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、使い捨ておむつ、生理用品等の吸収体コアとして使用される吸収性物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の吸収性物品は、パルプと高吸水性ポリマーとからなる吸収体を液透過性の表面シートによって被包して構成されており、前記パルプに対する高吸水性ポリマーの含有量は50重量%を超えない程度とされていた(例えば、特許文献1参照)。このような構成の吸収性物品の場合、パルプの繊維が絡み合うことによって吸収体の強度が十分に保持されるため、表面シートと吸収体とを、ホットメルト接着剤、ポリビニールアルコールあるいは熱融着繊維により接着することとされていた。
【0003】
【特許文献1】
特表2002−512082
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記吸収性物品は、薄型化される傾向にあり、吸収体自体を薄型化したいという要求がある。ところが、吸収体自体を薄型化すると、吸収体に含まれる高吸水性ポリマーの量が必然的に減少してしまい、吸収能力が低下するという不具合が生じる。
【0005】
上記のような理由から、吸収体に含まれる高吸水性ポリマーの含有量を減らすことなく、吸収体の薄型化を図る試みがなされている。すると、必然的に吸収体に含まれるパルプの含有量を減らす必要が生じるが、パルプの含有量が50重量%より少なくなると、高吸水性ポリマー自体に強度保持能力がないため、吸収体の強度保持が難しくなるという新たな不具合が生じるおそれがある。この場合、上記した従来技術と同様に、表面シートと吸収体とを、ホットメルト接着剤、ポリビニールアルコールあるいは熱融着繊維により接着するという方法では不十分となる。
【0006】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、吸収能力を低下させることなく且つ強度も低下させることなく、吸収性物品の薄型化を図り得るようにすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、パルプに対する高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上とされている吸収体を液透過性の表面シートによって被包するとともに、該表面シートとして不織布を用いている。
【0008】
上記のように構成したことにより、吸収体における高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上となると、相対的にパルプの含有量が減少することとなり、高吸水性ポリマー自体に強度保持能力がないため、吸収体の強度保持が難しくなるが、表面シートとして不織布を用いたことにより、吸収性物品の強度保持が可能となる。従って、吸収能力を低下させることなく且つ強度も低下させることなく、吸収性物品の薄型化を達成することができる。また、高吸水性ポリマーの含有量が増えたことにより、高吸水性ポリマーのこぼれによって歩留まりが悪くなるおそれがあるが、表面シートとして不織布を用いたことにより、高吸水性ポリマーのこぼれを防止できることとなり、歩留まりが改善できる。
【0009】
請求項2の発明におけるように、請求項1記載の吸収性物品において、前記不織布における繊維の太さ、湿潤強度および目付を、2.0デニール以下、300g/25mm以上および10g/m2以上にそれぞれ設定した場合、表面シートとして用いられる不織布の強度が高くなるところから、吸収性物品の強度を十分な高さに保持することができる。
【0010】
請求項3の発明におけるように、請求項1および2のいずれか一項記載の吸収性物品において、前記不織布の少なくとも一部に親水処理を施した場合、不織布からの液透過が均一に行われることとなり、吸収能力のより一層の向上を図ることができるとともに、液の逆戻りをも防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の好適な実施の形態について詳述する。
【0012】
この吸収性物品は、例えば使い捨ておむつ(図1参照)の吸収体コアとして使用されるもので、この使い捨ておむつは、液透過性の上面シート1、液不透過性の下面シート2および該両シート1,2間に介在される液保持性の吸収体コア3を具備しており、前記下面シート2の下側には、外層不織布4が配され、吸収体コア3の左右両側縁部における上面シート1上には、立体ギャザー5,5をそれぞれ形成するための撥水性不織布6,6が配されている。前記外層不織布4の両側縁部と前記撥水性不織布6,6の基部は、ともに前記吸収体コア3の左右両側縁部より外方に延出されており、該延出部には、レッグ用弾性部材7,7・・が挟持されていて、左右一対のレッグ用ギャザー8,8が形成されている。また、前記各撥水性不織布6の自由縁部6aには、立体ギャザー形成用の立体ギャザー用弾性部材9がそれぞれ配されている。
【0013】
前記吸収体コア3は、図2に示すように、パルプに対する高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上とされている吸収体10を液透過性の表面シート11によって被包して構成されており、該表面シート11として不織布が用いられている。なお、図3に示すように、外周縁を接着した2枚の表面シート11A,11B間に吸収体10を挟み込んで吸収体コア3を構成する場合もある。
【0014】
上記高吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム(アクリル酸ービニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷんーアクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレンー無水マレイン酸)共重合体およびその鹸化物、ポリアスパラギン酸等、従来から知られている各種のものを用いることができ、これらは一種を単独で用いても良いし、複数種類のポリマーを任意の割合で混合して用いても良い。
【0015】
また、上記表面シート11に用いられている不織布を構成する繊維としては、SMSが望ましく、不織布における繊維の太さ、湿潤強度および目付は、それぞれ2.0デニール以下、300g/25mm以上および10g/m2以上とするのが望ましい。不織布繊維の太さが2.0デニールを超えると、不織布自体が疎となり、高吸水性ポリマーの歩留まり低下の原因となる。不織布繊維の湿潤強度が300g/25mm未満となると、高吸水性ポリマーの含有率55%以上では、十分な強度が得られず、使用中に吸収体10のヨレ、ワレを起こす場合がある。不織布繊維の目付が10g/m2未満となると、不織布自体が疎となり、高吸水性ポリマーの歩留まり低下の原因となる。
【0016】
さらに、上記表面シート11に用いられている不織布には親水処理が施される。当該親水処理は、不織布の両面に施されのが望ましいが、片面のみの親水処理あるいは部分的な親水処理としてもよい。
【0017】
上記のように構成したことにより、吸収体10における高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上となると、相対的にパルプの含有量が減少することとなり、高吸水性ポリマー自体に強度保持能力がないため、吸収体10の強度保持が難しくなるが、表面シート11として不織布を用いたことにより、吸収体10の強度保持が可能となる。従って、吸収能力を低下させることなく且つ強度も低下させることなく、吸収性物品の薄型化を達成することができる。
【0018】
また、前記表面シート11に用いられている不織布における繊維の太さ、湿潤強度および目付を、2.0デニール以下、300g/25mm以上および10g/m2以上にそれぞれ設定したことにより、表面シート11として用いられる不織布の強度が高くなるところから、吸収性物品の強度を十分な高さに保持することができる。
【0019】
また、前記不織布に親水処理を施したことにより、不織布からの液透過が均一に行われることとなり、吸収能力のより一層の向上を図ることができるとともに、液の逆戻りをも防止することができる。
【0020】
上記実施の形態においては、使い捨ておむつに使用される吸収性物品について説明したが、本願発明は、生理用品等に使用される吸収性物品にも適用可能なことは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、パルプに対する高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上とされている吸収体を液透過性の表面シートによって被包するとともに、該表面シートとして不織布を用いたので、吸収体における高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上とすることにより、相対的にパルプの含有量が減少することとなり、高吸水性ポリマー自体に強度保持能力がないため、吸収体の強度保持が難しくなるが、表面シートとして不織布を用いたことにより、吸収性物品の強度保持が可能となり、吸収能力を低下させることなく且つ強度も低下させることなく、吸収性物品の薄型化を達成することができるという効果がある。また、高吸水性ポリマーの含有量が増えたことにより、高吸水性ポリマーのこぼれによって歩留まりが悪くなるおそれがあるが、表面シートとして不織布を用いたことにより、高吸水性ポリマーのこぼれを防止できることとなり、歩留まりが改善できるという効果もある。
【0022】
請求項2の発明におけるように、請求項1記載の吸収性物品において、前記不織布における繊維の太さ、湿潤強度および目付を、2.0デニール以下、300g/25mm以上および10g/m2以上にそれぞれ設定した場合、表面シートとして用いられる不織布の強度が高くなるところから、吸収性物品の強度を十分な高さに保持することができる。
【0023】
請求項3の発明におけるように、請求項1および2のいずれか一項記載の吸収性物品において、前記不織布の少なくとも一部に親水処理を施した場合、不織布からの液透過が均一に行われることとなり、吸収能力のより一層の向上を図ることができるとともに、液の逆戻りをも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態にかかる吸収性物品を吸収体コアとして使用した使い捨ておむつの縦断面図である。
【図2】本願発明の実施の形態にかかる吸収性物品の縦断面図である。
【図3】本願発明の実施の形態にかかる吸収性物品の変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10は吸収体、11は表面シート。
Claims (3)
- パルプに対する高吸水性ポリマーの含有量が55重量%以上とされている吸収体を液透過性の表面シートによって被包してなり、該表面シートとして不織布を用いたことを特徴とする吸収性物品。
- 前記不織布における繊維太さ、湿潤強度および目付を、2.0デニール以下、300g/25mm以上および10g/m2以上にそれぞれ設定したことを特徴とする前記請求項1記載の吸収性物品。
- 前記不織布の少なくとも一部に親水処理を施したことを特徴とする前記請求項1および2のいずれか一項記載の吸収性物品。
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