JP2004113421A - ミシン、アーム部退避用糸調子制御プログラム及びアーム部退避用糸切り制御プログラム - Google Patents

ミシン、アーム部退避用糸調子制御プログラム及びアーム部退避用糸切り制御プログラム Download PDF

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稲垣 秀高
Kuniharu Miyake
三宅 邦治
Yoshiyuki Okazaki
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Abstract

【課題】アーム部の退避位置への切換えに際して、上糸の引き上げに伴う加工布の持ち上がりや布縮みを防止できるようにすること。
【解決手段】タッチキーの退避指令キーが操作されたときに(S13:Yes) 、縫製中であってミシンモータが駆動中のときには(S14:Yes) 、縫針が針上位置となるようにミシンモータの駆動が停止される(S15)。縫製動作の停止に伴って、先ず糸切り処理が実行され(S16)、続いて糸調子開放処理が実行される(S17)。このように、アーム部の退避位置への切換えが可能になった時点で、最終的に、キャリッジは、一旦、原点位置に移動された後(S18,19:Yes)、更に後方のロック解除位置まで移動される(S20)。このとき、キャリッジによりロック機構がロック解除状態に切換えされて、アーム部を使用者により手動操作で退避位置に切換え可能になる。
【選択図】 図19

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシン、アーム部退避用糸調子制御プログラム、並びに、アーム部退避用糸切り制御プログラムに関し、特にアーム部の退避位置への切換えに際して、上糸の糸切りを行い又は糸調子を開放状態にすることで、切換えの円滑化を図るようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な家庭用の縫製ミシンにおいては、ベッド部内に下軸で駆動される糸輪捕捉器が設けられるとともに、このベッド部に対向するアーム部内に主軸で駆動される天秤駆動機構や針棒駆動機構が設けられている。最近では、電動型のミシンが普及しており、これら主軸や下軸をミシンモータの駆動力で連動して回転駆動するようにし、ミシンモータで駆動される主軸により天秤や縫針を上下駆動するのに調時させて、ミシンモータで駆動される下軸により糸輪捕捉器を駆動するようにし、これら縫針と糸輪捕捉器により、ベッド部の針板上面に載置した加工布に縫目を形成するようになっている。
【0003】
ところで、針板上面に加工布をセットする場合や縫製途中で加工布の向きを変更する等の縫製作業の作業性を改善するように、アーム部を略水平な縫製位置から上方に揺動させた退避位置に切換えるようにしたミシンが種々提案されている。例えば、米国特許361426号公報に記載のミシンにおいては、水平アーム部がその基端部において垂直アーム部(脚柱部)の上端部にヒンジ機構を介して上下揺動可能に構成され、必要に応じて水平アーム部を手動操作で縫製位置から退避位置に揺動させ、この退避位置にボルトを用いて固定でき、作業性を改善できるようにしてある。この場合、水平アーム部のヘッド部には、一般的なミシンと同様に、上下向きに配設された縫針が上下動可能に支持されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
米国特許361426号公報 (第2頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記米国特許361426号公報に記載のミシンによれば、水平アーム部を必要に応じて水平な縫製位置から退避位置に切換え可能に構成してあるが、このミシンには、当然、上糸の糸調子を調整する糸調子機構を備えているものであり、アーム部の退避位置への切換え動作と糸調子の開放動作の関連については何ら記載されていない。それ故、特に縫製途中で、縫い動作を停止させてからアーム部を退避位置に切換えるような場合、縫針の目孔から加工布に連なる上糸が引っ張られるため、上糸の引き上げに伴う加工布の持ち上がりや布縮みが発生するという問題がある。
【0006】
そこで、このような加工布の持ち上がりや布縮みを避けるためには、アーム部を退避位置に切換える前に、上糸を鋏により予め切断しておかなければならず、作業性に欠けるという問題がある。更に、このミシンでは、上糸を切断しなければ布縮みが生じる虞があり、縫製途中であって、上糸を切断したくない場合であっても、上糸を切断せざるを得ないため、縫製作業の続行に手間取ること等の問題がある。但し、押え上げレバーを操作して押え足を上側の上昇位置に切換えた場合、この切換え動作に連動して糸調子機構を糸調子開放状態にするようにしたミシンは知られている。
【0007】
本発明の目的は、アーム部の退避位置への切換えに際して、上糸の引き上げに伴う加工布の持ち上がりや布縮みを防止できるようにすること等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るミシンは、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、ミシンモータの回転駆動力によりアーム部において上下動される縫針とを備え、糸供給源から供給される上糸を用いて縫針の上下動を介して加工布に縫目を形成するミシンであって、糸供給源から繰り出された上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、糸調子機構を駆動する電動アクチュエータと、アーム部を退避位置に切換える為に指令する指令手段と、指令手段から指令を受けたときに電動アクチュエータを駆動して糸調子機構を糸調子開放状態にする糸調子開放制御手段とを備えたものである。
【0009】
糸調子開放制御手段は、指令手段によりアーム部を退避位置に切換えるように指令された場合、電動アクチュエータを駆動する。そのため、糸調子機構は、糸供給源から繰り出された上糸の糸調子の調整を中止して、糸調子を開放状態に切換える。その後、使用者は手動操作にてアーム部を退避位置に切換えるようになる。
【0010】
請求項2に係るミシンは、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、ミシンモータの回転駆動力によりアーム部において上下動される縫針とを備え、糸供給源から供給される上糸を用いて縫針の上下動を介して加工布に縫目を形成するミシンであって、縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段と、アーム部を退避位置に切換える為に指令する指令手段と、指令手段から指令を受けたときに糸切り手段に糸切りを実行させる糸切り制御手段とを備えたものである。
【0011】
糸切り制御手段は、指令手段によりアーム部を退避位置に切換えるように指令された場合、糸切り手段に糸切りを実行させる。そのため、糸切り手段は縫針の目孔から加工布側に延びる上糸を切断する。その後、使用者は手動操作にてアーム部を退避位置に切換えるようになる。
【0012】
請求項3に係るミシンは、請求項1又は2の発明において、前記アーム部を縫製位置にロックするロック状態と縫製位置から退避位置への切換えが可能なロック解除状態とに切換え可能なロック機構と、ロック機構をロック解除状態に駆動するロック解除駆動手段とを備え、指令手段から指令を受けたときに、ロック機構をロック解除状態に切換えるようにロック解除駆動手段を制御する切換え制御手段を備えたものである。
【0013】
この場合、縫製時を含む通常時においては、ロック機構はロック状態に切換えられているため、アーム部は縫製位置にロックされている。しかし、ロック解除駆動手段は、指令手段から指令を受けたとき、ロック解除駆動手段を制御してロック機構をロック解除状態に切換えるため、この時点において、使用者はアーム部を手動操作にて退避位置への切換えが可能になる。その他、請求項1又は2と同様の作用を奏する。
【0014】
請求項4に係るアーム部退避用糸調子制御プログラムは、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、糸供給源から繰り出される上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、糸調子機構を駆動する電動アクチュエータとを備えたミシンを制御する制御装置のコンピュータに、アーム部を退避位置に切換えるように指令を受けたときに、電動アクチュエータを駆動して糸調子機構を糸調子開放状態にするように開放制御を実行させる為の糸調子開放制御ルーチンを含むものである。
【0015】
アーム部退避用糸調子制御プログラムには、糸調子開放制御ルーチンが含まれるので、この糸調子開放制御ルーチンを含むアーム部退避用糸調子制御プログラムが、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、糸供給源から繰り出される上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、糸調子機構を駆動する電動アクチュエータとを有するミシンを制御する制御装置のコンピュータに適用される。それ故、このアーム部退避用糸調子制御プログラムを適用したミシンは、請求項1と同様に作用する。
【0016】
請求項5に係るアーム部退避用糸切り制御プログラムは、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、ミシンモータの回転駆動力によりアーム部のヘッド部において上下動される縫針と、縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段とを備えたミシンを制御する制御装置のコンピュータに、アーム部を退避位置に切換えるように指令を受けたときに、糸切り手段に糸切りを実行させる為の糸切り制御ルーチンを含むものである。
【0017】
アーム部退避用糸切り制御プログラムには、糸切り制御ルーチンが含まれるので、この糸切り制御ルーチンを含むアーム部退避用糸切り制御プログラムが、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、上下動される縫針と、縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段とを有するミシンを制御する制御装置のコンピュータに適用される。それ故、このアーム部退避用糸切り制御プログラムを適用したミシンは、請求項2と同様に作用する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態は、衣服の袖等の筒状の加工布に種々の刺繍模様を縫製可能な家庭用刺繍ミシンに本発明を適用したものである。尚、作業者は図1の左方から右方を向いて各種の作業を行うため、図1の左方を前方として以下説明する。
【0019】
図1、図2に示すように、刺繍ミシン1は、作業テーブル等に載置される水平なベース部2と、このベース部2の後端部分に上下方向に立設された脚柱部3と、この脚柱部3から前方へ水平に延びるシリンダベッド4と、脚柱部3の上端部から前方へ延びるアーム部6とを備えている。
【0020】
この刺繍ミシン1を用いて縫製を開始する場合、作業者により刺繍縫いに供する筒状の加工布を、シリンダベッド4に有する正面視にて湾曲状の布保持枠5(図1参照)にセットするに際して、アーム部6の前端部のヘッド部7に設けられた縫針30や糸通し機構(図示略)等が邪魔になるため、アーム部6を水平な縫製位置から上方に揺動させた退避位置に切換えることで、加工布の布保持枠5へのセット作業を容易にできるようになっている。その後、再びアーム部6を水平な縫製位置に切換えることで、布保持枠5にセットした加工布に所望の刺繍模様を縫製することができる。
【0021】
脚柱部3に有する本体フレーム10には、ミシンモータ11と、このミシンモータ11の回転駆動力をヘッド部7に設けられた縫針30や天秤31に伝達する駆動力伝達機構12などが設けられている。駆動力伝達機構12は、主軸14と、伝達軸13,15と、ベルト16,17と、ギヤ18,19と、プーリ20a,20b,20e等で構成されている。ミシンモータ11の回転駆動力はベルト16を介して伝達軸13に伝達され、両ギヤ18,19を介して主軸14に伝達され、更に、プーリ20e,ベルト17及びプーリ20aを介して伝達軸15に伝達される。ここで、作業者の手動操作により主軸14を回転させて縫針30を上下動させるためのハンドプーリ21も設けられている。駆動力伝達機構12を構成する部品は、主軸14,伝達軸13,15の軸方向において、適宜分散して配置されている。
【0022】
アーム部6に有するアームフレーム25には、伝達軸26と、回転板27と一体のプーリ28と、ベルト29等が設けられている。それ故、伝達軸15に伝達された回転駆動力は、伝達軸15を介してプーリ20aと一体的なプーリ20bとベルト29とを介してプーリ28と伝達軸26に伝達され、最終的に回転板27が回転駆動される。アームフレーム25の後端部は、本体フレーム10に回動自在に支持する左右1対の軸受100,101を介して伝達軸15に回動自在に支持され、アーム部6は伝達軸15を回動中心として、図2に実線で示す水平な縫製位置と、鎖線で示す上方の退避位置とに切換え可能である。
【0023】
ヘッド部7には、縫針30と、アームフレーム25に上端部で前後に揺動自在に枢着された天秤31と、縫針30を保持する針抱き32と、針抱き32の上下動をガイドするガイド軸33と、上糸64に張力を付与する糸調子機構34と、縫針30の目孔30aに上糸64を通す糸通し機構(図示略)と、ガイド軸33の下端に設けられ加工布を上側から押える押え足35等が設けられている。
【0024】
前記回転板27の外周近傍部に水平方向向きの駆動ピン36が固着され、その駆動ピン36は、天秤31の長手方向に形成された案内溝31aを貫通状に係合している。針抱き32に連結されたリンク部材37の上端部が駆動ピン36の先端部に連結されている。それ故、ミシンモータ11の回転駆動力が駆動力伝達機構12及びベルト29を介して回転板27に伝達され、回転板27の回転により駆動ピン36を介してリンク部材37が上下動して針抱き32及び縫針30がガイド軸33に案内されつつ上下動し、縫針30の上下動に調時して天秤31が前後方向に揺動する。
【0025】
アーム部6を覆うアームカバー45(図1参照)の右端部には、右方へほぼ水平に突出する操作パネル46が設けられ、この操作パネル46には、図3に示すように、大型の液晶ディスプレイ47が設けられている。この液晶ディスプレイ47のキーボード部の上面部には、刺繍模様を選択する為の模様選択キー等の複数の機能名の表示位置の各々に対応させて、透明電極からなるタッチキー48がマトリックス状に設けられている。但し、使用者が液晶ディスプレイ47を見やすいように、操作パネル46は前方程下方に下がる傾斜状に形成されている。
【0026】
このタッチキー48には、図3に示すように、刺繍データをメモリカードから読み込むように指示するカードキー48a、複数の刺繍模様のうちから所望の1つを選択する模様選択キー48b、・・・アーム部6の退避位置への切換えを指令する退避指令キー48g(これが指令手段に相当する)、ヘルプキー48h等が設けられている。この操作パネル46には、更に、電源スイッチ46aと、スタート/ストップスイッチ46bも設けられている。
【0027】
ところで、このヘッド部7には、糸駒63を収容した糸カセット50を装着するカセット装着部40が設けられており、この糸カセット50をアーム部6の長さ方向に移動することでカセット装着部40に装着でき、その装着動作に連動して、後述する二股状の案内部75aを有する糸誘導部材75で上糸64が糸通し機構に誘導され、この糸通し機構により縫針30の目孔30aに上糸64が通される。また、後述する糸切れ検出体65の糸案内部材66,67の糸孔66a,67aの間で上糸64が張られることにより、天秤31及び糸調子機構34にも上糸64が掛けられるようになっている。ここで、糸誘導部材75の後端部には、糸カセット50のカセット装着部40に対する装着状態を検出する糸カセット検出スイッチ76が取付けられている。
【0028】
次に、刺繍ミシン1のヘッド部7、つまりアーム部6のうちの縫針30の付近に設けられたカセット装着部40やそのカセット装着部40に着脱可能に装着される糸カセット50について、図4〜図7に基づいて説明する。
【0029】
先ず、カセット装着部40について、図4に基づいて説明すると、ヘッド部7に対応するアームフレーム25の前端近傍部の左壁部25aの下端部には、下半部分を略逆コ字状に曲げ形成された前後方向に延びる第1係合部材41がビス42で固定され、この第1係合部材41の下端部に第1係合部41aが形成されている。更に、アームフレーム25の右壁部25bの下端部には、下半部分を略コ字状に曲げ形成された前後方向に延びる第2係合部材43がビス44で固定され、この第2係合部材43の下端部に第2係合部43aが形成されている。また、アームフレーム25の水平面の下面には、上糸64を糸通し機構に二股状の案内部75aで誘導する糸誘導部材75が下方に突出して配置されている。
【0030】
次に、糸カセット50について、図4〜図7に基づいて説明する。
【0031】
糸カセット50は、平面視略台形状であり、合成樹脂製のカセットケース51と、このカセットケース51の上側を部分的に覆う透明な合成樹脂製のカバー部材52とを有している。カセットケース51は、所定高さを有する外周壁部53と、この外周壁部53の下端で連続する底壁部54を有している。
【0032】
図7に示すように、カセットケース51には、円筒形の糸駒収容部55と、この糸駒収容部55に隣接させて、天秤31の前後方向の揺動を許容する前後方向に長い揺動通路56と、この揺動通路56に隣接させて縫針30や押え足35、更には糸通し機構等の複数の縫製用部品を収容して縫い動作を行う縫製動作室57が夫々形成されている。そこで、カセットケース51には、糸駒収容部55を形成する円筒壁部58と、揺動通路56を形成する左右の通路壁部59,60と、縫製動作室57を形成する外周壁部53の一部である外壁部61等が設けられている。尚、通路壁部59,60は、天秤31からの糸抜け防止の為のものである。
【0033】
このように、これら複数の壁部58〜61やその他の補強壁部により、カセットケース51が補強された構造になっている。糸駒収容部55の中心部に枢支軸62が立設され、この枢支軸62に糸駒63が回転可能に装着されている。カセットケース51の後方の左端部側には、上糸64をガイドするガイド軸部65a(図8参照)を有し且つ上糸64の糸切れを検出するための糸切れ検出体65が回転可能に枢支されている。左側の通路壁部59の後端部には、上糸64を案内する糸孔66aを形成した板状の第1糸案内部材66が固着されている。
【0034】
右側の通路壁部60の後端部には、上糸64を案内する1対の糸孔67aを形成した平面視U字状の第2糸案内部材67と、これよりも前側に第3糸案内部材68とが夫々固着されている。縫製動作室57に対応する底壁部54には、後方且つ上側に延びる板状の糸ガイド部材69が一体形成されている。更に、外壁部61の後端近傍部には、前方に向かう切欠きからなる糸案内部61aが形成されるとともに、外壁部61の前端近傍部には、上糸64の自由端部を弾性的に保持する上糸保持部材70が設けられている。
【0035】
ここで、糸駒63から延びる上糸64の糸道経路を説明しておく。図5,図6に示すように、糸駒63から繰り出された上糸64は、先ず糸切れ検出体65のガイド軸部65aと、第1糸案内部材66の糸孔66a及び第2糸案内部材67の糸孔67aと、第3糸案内部材68と、糸ガイド部材69と、糸案内部61aとを順々に経て、最終的に上糸保持部材70で保持されている。
【0036】
ところで、カバー部材52の上面において、その左右方向の中央より右寄りの位置には、前後方向に延びる正面視略逆L字状の第1被係合部72がカバー部材52と一体形成されている。また、外壁部61の後端部分の外側には、右方に突出した前後方向向きに延びる第2被係合部73が外壁部61と一体形成されている(図4参照)。それ故、第1被係合部72が第1係合部41aに係合可能であり、第2被係合部73が第2係合部43aに係合可能である。
【0037】
ここで、糸カセット50のカセット装着部40への装着について簡単に説明しておく。糸カセット50を刺繍ミシン1に装着するに際して、先ず、糸駒63から延びる上糸64を図5に示すように所定の糸道経路に沿って掛けておく。次に、ヘッド部7のカセット装着部40に移動させ、第1被係合部72を第1係合部41aに対応させ、第2被係合部73も第2係合部43aに対応させる。この状態で、糸カセット50を水平状に後方に移動させる。
【0038】
その結果、図8に示すように、糸カセット50は、これら第1及び第2被係合部72,73と、第1及び第2係合部41a,43aの係合状態を保持しつつ、後方の所定の取付け位置、つまり刺繍ミシン1のカセット装着部40に着脱可能に装着される。このとき、図8に示すように、糸カセット50の後端部に糸調子機構34が進入するとともに、第2糸案内部材67の内部に糸取りバネ74の先端部が進入し、揺動通路56内に天秤31の下端部が進入する。更に、縫製動作室57に、縫針30と、押え足35と、図示外の糸通し機構と、糸誘導部材75等が進入する。
【0039】
それ故、糸切れ検出体65から第1糸案内部材66に至る上糸部分は糸調子機構34の両糸調子皿140,141(図11参照)間に挿入され、第1糸案内部材66から第2糸案内部材67に至る上糸部分は天秤31に係合し、第2糸案内部材67に対応する上糸部分が糸取りバネ74に引っ掛かる。更に、第3糸案内部材68から糸ガイド部材69に至る上糸部分は糸通し機構による糸通し動作により、縫針30の目孔30aに通される。
【0040】
このように、針上位置に位置する縫針30の外周側のうち、前側半周以上が、外壁部61と、外周壁部53の前側及び左側の周壁部分と、揺動通路56を形成する右側の通路壁部60と、縫製動作室57に対応する底壁部54等からなるガード壁部で構成されている。そこで、縫針30を針上位置に上昇させて、縫針30の先端をカセット装着部40に装着した糸カセット50よりも上側、つまり図4に示すように、糸カセット50の底壁部54より上側に達するまで縫針30を上昇させておけば、縫針30はこのガード壁部により、食み出して露出することがなく、糸カセット50は縫針30の近傍に位置しており、縫針30に対するガード機能を発揮する。
【0041】
次に、シリンダベッド4について説明する。図1〜図2に示すように、シリンダベッド4は前後に延びる円筒状の合成樹脂製のカバー部材80で構成されており、カバー部材80の前端側部分の上端部には針板83を取付けるための切欠き穴80aが形成されている。このシリンダベッド4の内部には、垂直釜81と、垂直釜81の外釜(図示略)を回転駆動する釜軸82が収容されている。垂直釜81の上側には針板83が設けられ、針板83の針穴(図示略)を通って縫針30が下降すると、針板83の下側で、外釜の剣先に上糸64が引っ掛けられて上糸64と下糸が交絡し、針板83の上側の加工布に縫目が形成される。
【0042】
前後に延びる釜軸82の左側には、この釜軸82に平行に本体フレーム10から前方へ延びる鉛直板状の釜軸支持フレーム84が配設され、釜軸82は、この釜軸支持フレーム84と本体フレーム10とに設けられた前後1対の軸受85(後方の軸受は図示略)により夫々回転自在に支持されている。この釜軸82には、ミシンモータ11の回転駆動力が主軸14からギヤ86,87を介して伝達され、その回転駆動力により外釜が回転駆動される。
【0043】
図1、図2に示すように、シリンダベッド4の前半側部分には、加工布を保持する為の布保持枠5が摺動自在に外嵌されており、この布保持枠5の前後両端部に1対の布保持部5a,5bが夫々形成されている。加工布は、1対の布保持部5a,5bにおいて、図示しない布押えにより上方から押し付けられて布保持枠5に保持される。
【0044】
シリンダベッド4の後半側部分には、布保持枠5を支持するキャリッジ88がシリンダベッド4に対して前後方向に移動可能に配設されている。このキャリッジ88の前後両端側部分には、釜軸82が挿通する前後1対の被ガイド部(図示略)が夫々設けられており、これら1対の被ガイド部においてキャリッジ88は釜軸82に前後方向に移動自在にガイドされている。このキャリッジ88は、ステッピングモータからなるキャリッジ駆動モータ89により前後方向に駆動される。
【0045】
キャリッジ駆動モータ89の駆動力は、図示外のギヤを介して、釜軸支持フレーム84の前後方向途中部から本体フレーム10に亙って掛けられたベルト90に伝達される。このベルト90はキャリッジ88にビス止めされた図示外のベルト連結部材によりキャリッジ88と連結されているため、ベルト90からキャリッジ88に駆動力が伝達され、キャリッジ88が前後方向に移動駆動される。
【0046】
ところで、このキャリッジ88には、シリンダベッド4を通過して下方へ延びる突出部91が一体形成され、こ突出部91は、ベース部1の上面部に設けられ前後に延びる合成樹脂製のレール状の回転規制部材92に、前後方向にスライド移動可能で且つ左右方向に移動不能に係合しており、回転規制部材92によりキャリッジ88の釜軸82に対する回転が規制されている。
【0047】
キャリッジ88の前端部に一体的に設けられた取付板部93には、環状の駆動リング94が前後方向向きの軸心回りにキャリッジ88に対して回動自在に取付けられている。駆動リング94の前端部には、布保持枠5が駆動リング94と一体的に取付けられている。駆動リング94の外周部には、キャリッジ88に固定的に設けられた複数(例えば、3つ)のローラ95と係合する環状溝94aが形成されており、駆動リング94は複数のローラ95にガイドされつつキャリッジ88に対して相対的に回動可能である。
【0048】
この駆動リング94を回転駆動する回転駆動モータ96はステッピングモータからなり、取付板部93の後面部に取付けられ、回転駆動モータ96の回転駆動力は、駆動リング94の内側に配設されたギヤ(図示略)及び駆動リング94の内周部に形成されたギヤ(図示略)を介して駆動リング94に伝達される。
【0049】
キャリッジ駆動モータ89によるキャリッジ88の前後方向の移動量と、回転駆動モータ96による駆動リング94の回動量は、縫製前にフレキシブルディスクやメモリーカード等の記憶媒体から予め読み込まれた刺繍データに基づいて夫々決定される。このように決定された所定の移動量だけキャリッジ88がキャリッジ駆動モータ89により前後方向に駆動されると、キャリッジ88に駆動リング94を介して支持された布保持枠5が前後方向にその所定の移動量だけ移動する。
【0050】
更に、このように決定された所定の回動量だけ駆動リング94が回転駆動モータ96により回動駆動されると、駆動リング94に取付けられた布保持枠5がその所定の回動量だけ右回動方向に又は左回動方向に夫々回動する。
【0051】
ところで、図9に示すように、アームフレーム25の後端部の伝達軸15に左右1対のスリーブ状の第1の軸受100が取付けられ、この第1の軸受100を回動可能に内嵌する左右1対の第2の軸受101がアームフレーム25に固着されている。それ故、アームフレーム25は第2の軸受101を介して、退避位置に揺動可能であり、伝達軸15の回転を許容している。
【0052】
本体フレーム10に平面視略コ字状の連結フレーム102がボルト締めにより固定され、この連結フレーム102に平面視略コ字状の連結フレーム103が固定され、更にこの連結フレーム103に連結フレーム104の左右両壁部が夫々ボルト締めにより固定され、この連結フレーム104が1対の第1の軸受100を介して伝達軸15に回転自在に連結されている。それ故、アームフレーム25と連結フレーム104とは、第1,2の軸受100,101を介して相互に回動可能になっている。
【0053】
伝達軸15の左右方向中央部に、プーリ20bと一体化された爪ギヤ105が伝達軸15に固着されている。一方、右側の第1の軸受100にセクタギヤ106が固着され、このセクタギヤ106に噛合するギヤ107が枢支軸108により回転可能に右壁部25bに枢支されている。更に、このギヤ107の偏心位置にピン109を介して爪部材110が、爪ギヤ105の前側に位置するように固着されている。それ故、アーム部6を退避位置に切換える切換え動作に連動して、アームフレーム25が伝達軸15を中心に揺動するため、ギヤ107が固定側のセクタギヤ106に対して回動する。
【0054】
その結果、爪部材110がギヤ107と共に右側面視にて時計回転方向に回動するため、爪部材110の先端の爪が爪ギヤ105に上側から係合し、アーム部6の上方揺動範囲が制限されるようになっている。ところで、爪部材110と爪ギヤ105の噛合により、ハンドプーリ21をロックしている。ここで、連結フレーム104の左右両側の前端部にピン111が夫々固着され、アームフレーム25の左右両壁部25a,25bにもピン112が夫々固着され、これら両ピン111,112に亙って引っ張りバネ113が夫々掛け渡されており、アーム部6はこれら両引っ張りバネ113のバネ力により、揺動した退避位置に保持されるようになっている。
【0055】
ここで、図9に示すように、主軸14には円板の外周の一端部に突起部を有する針上位置検出板115が固着され、この針上位置検出板115の近傍部に、その突起部を検出可能な針上位置検出センサ116が設けられている。この針上位置検出センサ116は、発光器と受光器とからなるフォトインタラプタからなり、針上位置検出板115が1縫製サイクルで1回転するときに、針上位置のタイミングのときに突起部を検出して針上位置信号を出力する。また、退避位置に切換えられた状態のアーム部6を検出する退避位置検出センサ117(図17参照)も設けられている。
【0056】
次に、アーム部6を縫製位置にロックするロック状態と、縫製位置から退避位置への切換えが可能なロック解除状態とに切換え可能なロック機構120について、図9〜図10に基づいて説明する。
【0057】
ネジ部121aを有し左右方向に伸長するロックピンホルダ121が連結フレーム104に貫通状で左右方向移動自在に設けられ、1対のナット122で左右方向に位置調節可能に固着されている。このロックピンホルダ121の内部に、小径部123aと大径部123bを有するロックピン123が左右方向に移動自在に内嵌されている。このロックピン123は小径部123aに外嵌状のロックバネ124のバネ力により、常に右方に、つまりロック位置側に弾性付勢されている。左壁部25aの後端部には合成樹脂性の被ロック板125が一体的に設けられている。
【0058】
そこで、アーム部6が縫製位置に切換えられている場合、ロックピン123の先端部123cがこれら被ロック板125と左両壁部25aに形成した挿通孔125a,25cを夫々貫通している。それ故、固定側の連結フレーム104に設けたロックピン123の先端部が、揺動側のアームフレーム25と被ロック板125の挿通孔25c,125aに貫通状態であるため、アーム部6は縫製位置にロックするロック状態に保持されている。
【0059】
ところで、ロックピン123の左端部には、図10に示すように、ロックカラー126によりスライド板127の上端部が固着され、スライド板127の下端部には左右方向向きのスライド軸128の左端部が固定されている。このスライド軸128にはカラー129aが通され、スライド軸128の右端側近傍部の上端部に鉛直向きの連結ネジ129がカラー129aに螺合して固着され、この連結ネジ129の上部は、上下方向に延びる回動軸130の上端部に固定された前後方向向きの第1回動レバー131の長孔131aに係合している。回動軸130の下端部には第2回動レバー132が固着され、この第2回動レバー132に作動ピン133が下向きに固定されている。
【0060】
それ故、キャリッジ88が図2に示す原点位置を通過してから、キャリッジ駆動モータ89が所定ステップ数だけ駆動されて、キャリッジ88が原点位置よりも後方のロック解除位置に移動したとき、キャリッジ88の後端部で作動ピン133を後方に押すため、第2回動レバー132を介して回動軸130が平面視にて時計回り方向に回動し、第1回動レバー131と連結ネジ129を介してスライド軸128が左方に移動する。
【0061】
その結果、図10に示すように、スライド板127を介してロックピン123が所定距離だけ左方に移動(2点鎖線で図示)し、ロックピン123のアームフレーム25への係合が解除される。即ち、アーム部6がロックピン123で回動規制されることなく、縫製位置から退避位置への切換えが可能なロック解除状態に切換えられる。そこで、使用者が手動操作でアーム部6を退避位置まで揺動させることができる。
【0062】
アーム部6が退避位置にあるときには、被ロック板125に形成された部分球状凹部125bにロックピン123の先端部が挿入されるため、アーム部6は退避位置に保持される。ここで、キャリッジ88の前後移動通路の一カ所には、キャリッジ88の原点位置を検出するための原点位置検出スイッチ134(図17参照)が設けられている。
【0063】
次に、糸調子機構34について説明する。図11〜図13に示すように、糸調子機構34は、上糸64を挟持可能な上下1対の糸調子皿140,141と、後述の摺動部材145aを上下に移動して糸駒63から引き出された上糸64の糸調子を調整する為の糸調子モータ142(これが電動アクチュエータに相当する)と、この糸調子モータ142の回転によって摺動部材145aの上下位置を決める為に渦巻き状の溝部143bを右端面側に有する糸調子カム143とを有する。
【0064】
1対の糸調子皿140,141は、アームフレーム25に固定された糸調子フレーム144の下端部において左方へ水平状に曲げ形成された皿取付部144aに立設された糸調子軸145に取付けられ、上側の糸調子皿140は下側の糸調子皿141に対して上下に移動自在に配設されている。即ち、下側の糸調子皿141には上方へ延びる糸調子軸145の下端部が固定されている。
【0065】
更に、糸調子皿140の上方となる糸調子軸145の中間部に、コイルバネ147が取付けられ、そのコイルバネ147の上方となる糸調子軸145には、上下方向に摺動可能な摺動部材145aが取付けられている。即ち、コイルバネ147の上下端部は、摺動部材145aと糸調子皿140に接し、コイルバネ147の弾性力により、1対の糸調子皿140,141間に相互に閉じ方向に付勢力が作用するように、コイルバネ147が配設されている。ステッピングモータからなる糸調子モータ142は、糸調子フレーム144の上半部の右側部分に取付けられている。
【0066】
糸調子カム143は合成樹脂製の円板状の部材からなり、糸調子フレーム144の右側部分にピン148により回転自在に枢支されている。糸調子カム143の外周部にはギヤ部143aが形成され、糸調子モータ142の出力軸142aに連結されたピニオン142bからギヤ部143aを介して糸調子モータ142の回転駆動力が糸調子カム143に伝達される。糸調子カム143には、渦巻き状に形成された溝部143bに係合するピン部材149を介して、正面視にて略逆L字状の糸調子支持部材146が連結されている。
【0067】
この溝部143bの内側面部分には、糸調子皿140,141で上糸64を挟持した状態で上糸64に作用する挟持圧を調整するためのカム面143cが形成されている。尚、糸調子支持部材146の下部の水平面部には、摺動部材145aの上部が固定されており、糸調子支持部材146と摺動部材145aとは一体的に糸調子軸145に対して上下動する。
【0068】
それ故、糸調子モータ142の回転駆動力により糸調子カム143が回転駆動されると、ピン部材149が溝部143bのカム面143cに沿って上下方向に移動するため、糸調子支持部材146と一体に摺動部材145aが糸調子カム143の回転量及び回転方向に応じて上下方向に移動される。
【0069】
このように、摺動部材145aと上側の糸調子皿140との距離が増減するため、これらの間に介在させたコイルバネ147の長さが増減し、結果として、コイルバネ147の弾性付勢力が増減するため、1対の糸調子皿140,141の間で上糸64に作用する挟持圧が変化し、上糸64の糸調子が調節される。特に、糸調子カム143が、図14にて反時計回り(−θ方向)に最大限回動した位置(θ=0°)にあるときには、上側の摺動部材145aが最下位置に達し、コイルバネ147が最大に圧縮されるため、1対の糸調子皿140,141間に最大の押圧力が作用し、上糸64の糸調子が最大限に調整される。
【0070】
一方、糸調子カム143の回動角度θが所定角度θ1 (例えば、θ1 =282°)にまで回動された状態では、摺動部材145aが最上位置に達し、コイルバネ147が無負荷により自然長になり、1対の糸調子皿140,141は閉じ状態であっても、コイルバネ147の弾性付勢力が両糸調子皿140,141に対して作用していない状態となり、結果として、上糸64に対する糸調子が開放された状態である。
【0071】
それ故、糸調子カム143の回動角度θが0°からθ1 の間の何れかの回動角度に回動した状態では、カム面143cによる摺動部材145aのカムリフト量に応じて発生した弾性付勢力が両糸調子皿140,141間に作用し、上糸64にはその移動を妨げる抵抗(上糸張力)が作用して、糸調子が調整される。
【0072】
ところで、この刺繍ミシン1では、上糸64を切断可能に構成されおり、次にカッター156により糸切り可能な構成について説明する。
【0073】
図15,図16に示すように、押え足35は、合成樹脂製の平面視略三角形の板状部材からなり、この押え足35は、縫製時に縫針30が通過する針落ち穴155と、縫針30の目孔30aと加工布158との間の上糸64を切断する為のカッター156と、上糸64を針落ち穴155からカッター156の刃部156aまで案内する案内通路157とを備えている。
【0074】
押え足35の前端側部分は、ガイド軸33の下端部に上下摺動自在に外嵌し、押え足35は、ガイド軸33に外装されたコイルバネ159により下方へ付勢されている。押え足35の左側部分に針落ち穴155が形成され、この押え足35の左側部分の下面部には、針落ち穴155を取り囲むように環状の押え部35aが下方へ突出して形成されている。アーム部6が図2の実線で示す縫製位置にある状態では、図16に示すように押え部35aが加工布158に当接し、コイルバネ159の付勢力により押え部35aは加工布158の針落ち位置の周辺部を上方から押える。
【0075】
縫製中には、押え部35aは加工布158を上側から押圧状に当接状態であり、この押圧状態を保持しなから加工布158が布保持枠5と一体的に移動するが、このときの押え部35aと加工布158との間の摺動抵抗を極力抑えるために、押え部35aの加工布158と接触する接触面積は、押え足35としての面積に比べて極力小さく構成されている。カッター156は、押え足35の後端側部分に形成されたカッター装着部55に着脱可能に装着され、カッター装着部160に装着されたカッター156を抜け止めする蓋部材161も押え足35に設けられている。
【0076】
図15,図16に示すように、案内通路157は、針落ち穴155から直線状に延びる第1案内部157aと、この第1案内部157aに連続する鋭角屈曲部157bと、この鋭角屈曲部157bから針落ち穴155を中心とする円弧状に延びる第2案内部157cとを有する。但し、縫製中には、目孔30aと加工布158との間の上糸64は、鋭角屈曲部157bにより、カッター156への移動を阻止されれている。ここで、図16における符号Oは、布保持枠5の回動中心を示す。
【0077】
また、第1案内部157aの針落ち穴155に対する通路方向(図15の直線ABの方向)は、針落ち穴155からカッター156へ向かう方向(図15の直線ACの方向)に対して所定角度(例えば、約50度)傾斜しており、第1案内部157aの始端部の通路幅が針落ち穴155の直径よりもかなり小さく形成され、上糸64が針落ち穴155から第1案内部157aに移動しにくく構成されている。この第1案内部157aによっても、縫製中における上糸64の針落ち穴155からカッター156への移動が妨げられている。
【0078】
第2案内部157cは、図15のA点を中心にB点から円弧状にカッター156まで延びており、この第2案内部157cの終端部の上側には、カッター156の刃部156aが位置している。尚、上糸64を切断する際には、後述するように、加工布158を保持した布保持枠5がキャリッジ駆動モータ89による後方への駆動と、回転駆動モータ96による所定角度の回転駆動により、布保持枠5(加工布158)が移動するのに伴って、目孔30aと加工布158との間上糸64が第1案内部157aから鋭角屈曲部157bを経て、第2案内部157cを通ってカッター156まで移動するため、上糸64がカッター156により加工布158の上側で切断される。
【0079】
次に、アーム部切換え制御手段165について説明すると、図17に示すように、刺繍ミシン1の制御装置としてのアーム部切換え制御手段165が設けられている。このアーム部切換え制御手段165は、CPU166やROM167とRAM168及び入出力インターフェース(I/F)169、更には駆動回路等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。このアーム部切換え制御手段165には、スタート/ストップスイッチ46bと、糸カセット検出スイッチ76と、原点位置検出スイッチ134と、針上位置検出センサ116と、退避位置検出センサ117等が夫々電気的に接続されている。
【0080】
更に、アーム部切換え制御手段165には、ミシンモータ11と、キャリッジ駆動モータ89と、回転駆動モータ96と、液晶ディスプレイ47と、タッチキー48等が夫々電気的に接続されている。前記ROM167には、刺繍ミシン1を制御する各種の制御プログラムに加えて、図18に示すように、後述するアーム部退避用制御の制御プログラム等が予め格納されている。このアーム部退避用制御プログラムには、糸切り制御ルーチン(S16)と、糸調子開放制御ルーチン(S17)とが含まれている。RAM168には、CPU166で演算した演算結果を記憶するメモリやバッファ等の各種メモリ等が設けられている。
【0081】
次に、アーム部切換え制御手段165で実行されるアーム部退避用制御プログラムについて図19のフローチャートに基づいて説明する。
【0082】
刺繍ミシン1に電源が投入されるとこの制御が開始され、先ず、タッチキー48の何れかのキーが操作された場合(S11:Yes) 、タッチキー48から出力される操作されたキーのタッチキー信号が読み込まれる(S12)。このタッチキー信号が退避指令キー48gのキー信号でない場合には(S13:No)、操作されたキーに対応する処理が実行される(S21)。タッチキー信号が退避指令キー48gの場合であって(S13:Yes) 、この時点でミシンモータ11が駆動中の場合には(S14:Yes) 、針上位置検出センサ116から針上位置信号を受信し、縫針30を針上位置にしてミシンモータ11の駆動が停止される(S15)。
【0083】
しかし、退避指令キー48gが操作された時点で、刺繍縫製されておらず、ミシンモータ11が停止しているときには(S14:No)、針上位置検出センサ116からの針位置信号が読み込まれ(S22)、針上位置でない場合には(S23:No)、ミシンモータ11を駆動して、縫針30が針上位置に上昇移動される(S24)。次に、糸切り処理が実行される(S16)。この糸切り処理においては、図15,図16に示すように、キャリッジ駆動モータ89によりキャリッジ88をD1 だけ+Y方向(後方)へ駆動するとともに、図16に示すように、回転駆動モータ96により駆動リング94をθ1 だけ−θ方向(図16にて反時計回り方向)へ回転駆動して、布保持枠5に保持された加工布158を移動させる。
【0084】
その結果、上糸64を針落ち穴155内のA点から第1案内部157aに沿って鋭角屈曲部157bのB点まで移動させる。更に、キャリッジ駆動モータ89の駆動によりキャリッジ88をD2 だけ+Y方向へ駆動し、回転駆動モータ96の駆動により駆動リング94をθ2 だけ+θ方向(図16にて時計回り方向)へ回転駆動することで、上糸64を鋭角屈曲部157bのB点から円弧状の第2案内部157cに沿ってカッター156の刃部156aが位置するC点まで移動させたときに、縫針30の目孔30aから加工布158側に延びる上糸64がカッター156により切断される。
【0085】
次に、続けて糸調子開放処理が実行される(S17)。この糸調子開放処理について説明すると、前述したように、縫製作業中には、糸調子カム143の回動角度θが、0°からθ1 の範囲内であって、糸調子カム143のカム面143cによる摺動部材145aのカムリフト量に応じて発生するコイルバネ147の弾性付勢力が両糸調子皿140,141間に作用し、上糸64の糸調子が糸調子機構34により調整されている。
【0086】
そこで、前述したように、糸調子モータ142の駆動により糸調子カム143が角度θ1 まで一気に回転駆動される。その結果、前述したように、摺動部材145aが最上位置に達し、コイルバネ147の弾性付勢力が両糸調子皿140,141に作用しないようになり、上糸64に対する糸調子開放状態になる。
【0087】
次に、この時点で、キャリッジ88が原点位置まで後退していない場合を考慮して、原点位置検出スイッチ134から原点位置信号を受信するまで、キャリッジ駆動モータ89を1ステップ分ずつ連続駆動して、キャリッジ88を微小距離ずつ後方に移動される(S18、S19:No)。キャリッジ88が原点位置に到達して原点位置検出スイッチ134から原点位置信号を受信した場合(S19:Yes) 、キャリッジ88を後方のロック解除位置まで更に移動させる為に、キャリッジ駆動モータ89が所定ステップ数だけ駆動される(S20)。
【0088】
このとき、前述したように、キャリッジ88の後端部で回動軸130が回動し、スライド軸128に連動してロックピン123も左方に移動してロックピン123のアームフレーム25への係合が解除されるため、ロック解除状態に切換えられ、図20に示すように、アーム部6を縫製位置から退避位置への切換えが可能になる。
【0089】
このように、縫製途中であっても、アーム部6を退避位置に切換えて刺繍縫目を実際に確認するために、退避指令キー48gを操作した場合、刺繍縫いが中断されてから、糸切りが実行され、しかも糸調子が開放されてから、アーム部6の退避位置への切換えが可能になる。それ故、作業者がこの時点で手動操作によりアーム部6を退避位置に切換えるに際しては、上糸64は既に切断され且つ糸調子も開放されているため、アーム部6の退避位置への切換え動作に伴う加工布の持ち上がりや布縮みを防止することができる。
【0090】
ここで、図19に示すアーム部退避用制御の、特にS16等が糸切り制御手段及び糸切り制御ルーチンに相当し、特にS17等が糸調子開放制御手段及び糸調子開放制御ルーチンに相当する。それ故、これら糸切り制御ルーチンを含むアーム部退避用糸切り制御プログラム、調子開放制御ルーチンを含むアーム部退避用糸調子制御プログラムを、各種のミシンを制御する制御装置のコンピュータに適用することで、アーム部6の退避位置への切換えに際して、上糸64の糸切り動作を自動的に実行させることができるとともに、上糸64の糸調子を自動的に開放する開放制御を実行させることが可能である。
【0091】
ここで、キャリッジ駆動モータ89と、回転駆動モータ96と、カッター156等から糸切り手段が構成されている。また、キャリッジ88、キャリッジ駆動モータ89、スライド板127、スライド軸128、回動軸130、第1回動レバー131、第2回動レバー132、作動ピン133等からロック解除駆動手段が構成されている。
【0092】
次に、前記実施の形態の変更形態について説明する。
【0093】
1〕アーム部6を退避位置に切換える退避指令信号は、手動操作する退避指令キー48g以外に、例えば、縫製の完了時や糸交換時、上糸64や下糸に関する糸切れ検出時や使い切り検出時、糸絡み等によるミシンモータ11の過負荷発生時等のように、縫製が自動的に又は手動により停止した場合に、アーム部切換え制御手段165から出力されるように構成してもよい。
【0094】
2〕図19に示すアーム部退避用制御において、S16の糸切り処理と、S17の糸調子開放処理の何れか一方だけを設けるようにしてもよい。この場合、アーム部6の退避位置への切換えに際して、上糸64が切断されただけであっても、或いは上糸64の糸調子が開放されただけであっても、前記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0095】
3〕前記糸調子機構34の糸調子開放状態においては、両糸調子皿140,141が完全に離間するようにしてもよ、或いは上糸64に僅かに接触する状態であってもよい。要するに、上糸64が両糸調子皿140,141間を何ら移動抵抗無しに、自由に移動可能であればよい。
【0096】
4〕上述した実施の形態では、図20に実線で示すアーム部6の位置を退避位置としているが、図20に2点鎖線で示す縫製位置よりも少しでも上方に回動された位置も退避位置として取り扱ってもよい。
【0097】
5〕本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
【0098】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、水平な縫製位置と退避位置とに切換え可能なアーム部と、アーム部において上下動される縫針とを備えたミシンに、糸供給源から繰り出された上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、糸調子機構を駆動する電動アクチュエータと、アーム部を退避位置に切換える為に指令する指令手段と、指令手段から指令を受けたときに電動アクチュエータを駆動して糸調子機構を糸調子開放状態にする糸調子開放制御手段とを備え、アーム部の退避位置への切換えに際して、糸調子機構は糸調子を開放状態に切換えるため、使用者は手動操作にてアーム部を退避位置に切換える場合に、上糸の糸調子が既に開放されているため、アーム部の退避位置への切換え動作に伴う加工布の持ち上がりや布縮みを防止することができる。
【0099】
請求項2の発明によれば、水平な縫製位置と退避位置とに切換え可能なアーム部と、アーム部において上下動される縫針とを備えたミシンに、縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段と、アーム部を退避位置に切換える為に指令する指令手段と、指令手段から指令を受けたときに糸切り手段に糸切りを実行させる糸切り制御手段とを備え、アーム部の退避位置への切換えに際して、糸切り手段に糸切りを実行させるため、使用者は手動操作にてアーム部を退避位置に切換える場合に、上糸は既に切断されているため、アーム部の退避位置への切換え動作に伴う加工布の持ち上がりや布縮みを防止することができる。
【0100】
請求項3の発明によれば、前記アーム部を縫製位置にロックするロック状態と縫製位置から退避位置への切換えが可能なロック解除状態とに切換え可能なロック機構と、ロック機構をロック解除状態に駆動するロック解除駆動手段とを備えたミシンに、指令手段から指令を受けたときに、ロック機構をロック解除状態に切換えるようにロック解除駆動手段を制御する切換え制御手段を備えたので、通常の縫製時には、アーム部はロック機構を介して縫製位置にロックしておくことができる。一方、アーム部を退避位置に切換える指令に基づいて、ロック機構をロック解除状態に切換えるため、使用者によるアーム部の退避位置への切換えが可能になる。その他、請求項1又は2と同様の効果を奏する。
【0101】
請求項4の発明によれば、アーム部退避用糸調子制御プログラムには、糸調子開放制御ルーチンが含まれるので、この糸調子開放制御ルーチンを含むアーム部退避用糸調子制御プログラムが、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、糸供給源から繰り出される上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、糸調子機構を駆動する電動アクチュエータとを備えたミシンを制御する制御装置のコンピュータに適用される。それ故、このアーム部退避用糸調子制御プログラムを適用したミシンは、請求項1と同様の効果を奏する。
【0102】
請求項5の発明によれば、アーム部退避用糸切り制御プログラムには、糸切り制御ルーチンが含まれるので、この糸切り制御ルーチンを含むアーム部退避用糸切り制御プログラムが、水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、上下動される縫針と、縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段とを有するミシンを制御する制御装置のコンピュータに適用される。それ故、このアーム部退避用糸切り制御プログラムを適用したミシンは、請求項2と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る刺繍ミシンの側面図である。
【図2】刺繍ミシンの内部機構を示す側面図である。
【図3】操作パネルの平面図である。
【図4】ヘッド部の要部縦断正面図である。
【図5】糸カセットの右側面側からの斜視図である。
【図6】糸カセットの左側面側からの斜視図である。
【図7】カセットケースの平面図である。
【図8】ヘッド部に装着した糸カセットの平面図である。
【図9】アーム部の後端部の部分平面図である。
【図10】図9のJ−J線縦断正面図である。
【図11】ヘッド部に設けられた糸調子機構の側面図である。
【図12】糸調子機構の正面図である。
【図13】糸調子機構の平面図である。
【図14】糸調子カムの側面図である。
【図15】押え足の平面図である。
【図16】押え足の正面図である。
【図17】アーム部切換え制御手段に関する制御系のブロック図である。
【図18】アーム部退避用制御プログラムに含まれる各種のルーチンを示す図表である。
【図19】アーム部退避用制御のフローチャートである。
【図20】退避位置に切換えたアーム部の側面図である。
【符号の説明】
1    刺繍ミシン
6    アーム部
30   縫針
34   糸調子機構
48g  退避指令キー
88   キャリッジ
89   キャリッジ駆動モータ
96   回転駆動モータ
120  ロック機構
123  ロックピン
127  スライド板
128  スライド軸
130  回動軸
131  第1回動レバー
132  第2回動レバー
133  作動ピン
140  糸調子皿(可動側)
141  糸調子皿(固定側)
142  糸調子モータ
143  糸調子カム
156  カッター

Claims (5)

  1. 水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、ミシンモータの回転駆動力により前記アーム部において上下動される縫針とを備え、糸供給源から供給される上糸を用いて前記縫針の上下動を介して加工布に縫目を形成するミシンにおいて、
    前記糸供給源から繰り出された上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、
    前記糸調子機構を駆動する電動アクチュエータと、
    前記アーム部を退避位置に切換える為に指令する指令手段と、
    前記指令手段から前記指令を受けたときに前記電動アクチュエータを駆動して糸調子機構を糸調子開放状態にする糸調子開放制御手段と、
    を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、ミシンモータの回転駆動力により前記アーム部において上下動される縫針とを備え、糸供給源から供給される上糸を用いて前記縫針の上下動を介して加工布に縫目を形成するミシンにおいて、
    前記縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段と、
    前記アーム部を退避位置に切換える為に指令する指令手段と、
    前記指令手段から前記指令を受けたときに前記糸切り手段に糸切りを実行させる糸切り制御手段と、
    を備えたことを特徴とするミシン。
  3. 前記アーム部を縫製位置にロックするロック状態と縫製位置から退避位置への切換えが可能なロック解除状態とに切換え可能なロック機構と、前記ロック機構をロック解除状態に駆動するロック解除駆動手段とを備え、前記指令手段から前記指令を受けたときに、前記ロック機構をロック解除状態に切換えるように前記ロック解除駆動手段を制御する切換え制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、糸供給源から繰り出される上糸の糸調子を調整する糸調子機構と、前記糸調子機構を駆動する電動アクチュエータとを備えたミシンを制御する制御装置のコンピュータに、前記アーム部を退避位置に切換えるように指令を受けたときに、前記電動アクチュエータを駆動して前記糸調子機構を糸調子開放状態にするように開放制御を実行させる為の糸調子開放制御ルーチンを含むことを特徴とするアーム部退避用糸調子制御プログラム。
  5. 水平な縫製位置とこの縫製位置から上方へ揺動させた退避位置とに切換え可能なアーム部と、ミシンモータの回転駆動力により前記アーム部において上下動される縫針と、前記縫針の目孔から延びる上糸を切断する糸切り手段とを備えたミシンを制御する制御装置のコンピュータに、前記アーム部を退避位置に切換えるように指令を受けたときに、前記糸切り手段に糸切りを実行させる為の糸切り制御ルーチンを含むことを特徴とするアーム部退避用糸切り制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102183381A (zh) * 2011-04-26 2011-09-14 王夏生 一种缝纫机清洗走合机

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