JP2004110637A - 図書館間の相互貸借システム、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用している本館や分館の図書館間でも直接に図書の貸借管理ができる図書館間の相互貸借システムを提供する。
【解決手段】図書館10は、図書の貸出に関するデータを記録している貸出管理DB14と、図書館間での図書の貸出に関するデータを記録している貸借DB13と、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能と、図書の貸出・返却状況を処理する閲覧管理機能とを備えている。利用者が依頼館を指定して図書の貸出依頼がなされると、この依頼館の相互貸借機能は、貸出依頼データとその貸出状態を貸借DB13へ記録するとともに、貸出依頼された図書を所蔵する受付館へ貸出依頼データを送信する。受付館の相互貸借機能は、受信した貸出依頼データとその貸出状態を貸借DB13へ記録する。これにより、依頼館での依頼データと受付館での受付データとを依頼時に同時に作成することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】図書館10は、図書の貸出に関するデータを記録している貸出管理DB14と、図書館間での図書の貸出に関するデータを記録している貸借DB13と、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能と、図書の貸出・返却状況を処理する閲覧管理機能とを備えている。利用者が依頼館を指定して図書の貸出依頼がなされると、この依頼館の相互貸借機能は、貸出依頼データとその貸出状態を貸借DB13へ記録するとともに、貸出依頼された図書を所蔵する受付館へ貸出依頼データを送信する。受付館の相互貸借機能は、受信した貸出依頼データとその貸出状態を貸借DB13へ記録する。これにより、依頼館での依頼データと受付館での受付データとを依頼時に同時に作成することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図書館間の相互貸借システム、プログラムおよび記録媒体に関し、特に、同じ大学内の複数の図書館間での図書の相互貸出および複写依頼の管理に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、図書館において、例えば、図書の目録管理等の図書館業務を行うために図書に関する各種情報を管理する必要があった。近年のコンピュータおよびネットワークをはじめとする情報関連技術の目覚しい発展により、図書館においてもコンピュータ等を用いた図書に関する各種情報の取得、管理がなされており、図書館業務における情報の電子化・オンライン化が進められている。
【0003】
コンピュータ等を用いて図書館における各種情報の管理を実現するための図書館情報管理システムに要求される機能は大きく、1つの基本機能(目録管理機能)および6つのサブ機能(閲覧管理機能、雑誌管理機能、蔵書点検機能、発注受入機能、相互貸借機能、図書検索機能)等からなっている。
【0004】
雑誌管理機能は、定期的あるいは不定期に販売される雑誌を通常の図書とは区別して管理し、製本処理や雑誌代金あるいは製本代金の支払い処理を管理する。発注受入機能は、購入調査に基づいて雑誌および雑誌以外の図書を発注し、図書等の納品後の受入と代金の支払い管理を行う。
【0005】
目録管理機能は、図書納品後の受け入れ処理の後に、例えば、国立情報学研究所(NII:National Institute of Informatics)等の外部機関から提供される目録所在情報サービス(以下、NACSIS−CATという)の総合目録データベースに格納された目録情報を利用して、図書の目録を作成し、目録作成後、図書を配架する。また、蔵書の統計もとることができる。
【0006】
図書検索機能(OPAC:Online Public Access Catalogue)は、図書館の利用者が図書検索を行う。検索後、利用者は貸出依頼あるいは複写依頼を行う。
【0007】
閲覧管理機能は、図書館の利用者情報および図書の所蔵情報に基づいて図書の予約・貸出返却を処理する。さらに、利用者および予約貸出返却の情報に基づき利用統計をとることができる。
蔵書点検機能は、貸出返却処理結果に基づいて蔵書の点検を行う。
【0008】
相互貸借機能は、図書検索機能における文献複写申請に基づいて、例えば、前述したNII等の外部機関から提供される図書館間相互貸借サービス(以下、NACSIS−ILLという)の相互貸借データベースに格納された依頼情報、受付情報の利用機能により、他の図書館で管理している図書の複写を行う。さらに、貸出申請処理により他の図書館で管理している図書を貸借することもできる。
【0009】
図書館情報管理システムに要求される、上述のような機能は、通常、機能ごとに独立したシステムが存在し、図書館業務を行う図書館員は機能ごとに別々に操作を行うことになる。また、例えば、書名、著者名、出版社等といった図書の書誌データは、各図書館のローカルなデータベースで管理されている。
例えば、NACSIS−CATやNACSIS−ILLといったサービスは、複数の図書館が共同して利用することができ、ネットワーク接続が可能である。
【0010】
他の図書館に存在する資料の複写依頼や借り出しを行うときには、例えば、NACSIS−ILLシステム(以下、ILLシステムという)では次のような手順で行っている(図12参照)。
(0)まず、利用者は、資料を所蔵している図書館を図書検索機能で探す。
(1)利用者は最寄りの図書館(依頼館)へ所望の資料の複写または貸出依頼を申し込む。
(2)依頼館は、ILLシステムへその資料の複写または貸出依頼を書き込み、受付館へ貸出依頼を送信する。
(3)依頼された図書館(受付館)は、ILLシステムから依頼内容を取り出して、受付処理を行う。
(4)受付館は、依頼された資料の複写または貸出処理を行って、資料を依頼館へ発送する。
(5)同時に、資料を発送したことをILLシステムへ書き込む。
(6)依頼館は、資料を受け取るとともに、ILLシステムへ確認を書き込む。
(7)依頼館は、受け取った資料を利用者へ提供する。
この資料が貸出の場合には、依頼館および受付館のそれぞれにおいて貸出管理が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来、同じ図書館情報管理システムで管理されている同じ大学内の図書館(本館や分館)が所蔵する図書の貸出や資料の複写を図書館間で行うときにも、NACSIS−ILLシステムを介して、複写依頼または貸出依頼を行っている。
そのため、貸出依頼を受け付けた受付館側ではNACSIS−ILLシステムのデータベースを参照して、受付情報を1件ごとに受付館のローカルなデータベースへダウンロードして貸出管理を行うという手間をかけている。
【0012】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用している本館や分館の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる図書館間の相互貸借システム、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の図書館間の相互貸借システムは、複数の図書館と、1台以上の利用者端末とをネットワークを介して通信可能に接続し、前記複数の図書館に分散所蔵された図書の貸出や複写などの管理を行う図書館情報管理システムであって、
前記図書館は、図書の貸出に関するデータを記録している貸出管理データベースと、図書館間での図書の貸出に関するデータを記録している貸借データベースと、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能と、図書の貸出・返却状況を処理する閲覧管理機能とを有し、
利用者が貸出図書を受領する図書館(依頼館)を指定して図書の貸出依頼がなされると、この依頼館の相互貸借機能は、貸出依頼データとその貸出状態を前記貸借データベースへ記録するとともに、前記貸出依頼された図書を所蔵する前記図書館(受付館)へ貸出依頼データを送信し、
前記受付館の相互貸借機能は、受信した貸出依頼データとその貸出状態を前記貸借データベースへ記録するように構成し、依頼時に依頼館での依頼データと受付館での受付データとを同時に作成するようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記受付館の相互貸借機能は、前記依頼館から貸出依頼データを受け取ったとき、プリンタへバーコード付きの貸出依頼票を出力して、受付館側の発送業務が簡単に行えるようにしたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項3は、請求項2に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、依頼された図書を発送する際、前記受付館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの前記貸出依頼票のバーコードで特定される貸出図書の貸出状態を更新し、前記受付館の閲覧管理機能は、貸出記録を前記貸出管理データベースへ記録することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項4は、請求項3に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館の相互貸借機能は、前記受付館から送られてきた図書を受け取ったとき、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新し、前記受付館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新し、図書が到着したことを、貸出依頼した利用者へ通知することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項5は、請求項4に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書を受け取りに来たとき、前記依頼館の閲覧管理機能は、この利用者が依頼した本人であることを確認し、貸出記録を前記貸出管理データベースへ記録することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項6は、請求項5に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書を返却してきたとき、前記依頼館の閲覧管理機能は、当該図書を返却状態にして前記貸出管理データベースを更新し、前記依頼館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新するとともに、前記受付館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項7は、請求項6に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館から返却された図書を受け取ったとき、前記受付館の閲覧管理機能は、当該図書を返却状態にして前記貸出管理データベースを更新し、前記受付館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新するとともに、前記依頼館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項8の図書館間の相互貸借システムは、複数の図書館と、1台以上の利用者端末とをネットワークを介して通信可能に接続し、前記複数の図書館に分散所蔵された図書の貸出や複写などの管理を行う図書館情報管理システムであって、
前記図書館は、図書館間での図書の複写に関するデータを記録している複写データベースと、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能とを有し、
利用者が図書の複写を受領する図書館(依頼館)から、図書の複写依頼がなされると、前記依頼館の相互貸借機能は、複写依頼データとその複写処理状態を前記複写データベースへ記録するとともに、前記複写依頼された図書を所蔵する前記図書館(受付館)へ複写依頼データを送信し、前記受付館の相互貸借機能は、受信した複写依頼データとその複写処理状態を前記複写データベースへ記録するように構成し、依頼時に依頼館での依頼データと受付館での受付データとを同時に作成するようにしたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の請求項9は、請求項8に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記受付館の相互貸借機能は、前記依頼館から複写依頼データを受け取ったとき、プリンタへバーコード付きの複写依頼票を出力して、受付館側の発送業務が簡単に行えるようにしたことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項10は、請求項9に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、依頼された図書の複写を発送する際、前記受付館の相互貸借機能は、前記複写データベースの前記複写依頼票のバーコードで特定される図書の複写処理状態を更新することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の請求項11は、請求項10に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館の相互貸借機能は、前記受付館から送られてきた図書の複写を受け取ったとき、前記貸借データベースの当該図書の複写処理状態を更新し、前記受付館の複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新し、図書の複写が到着したことを、複写依頼した利用者へ通知することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の請求項12は、請求項11に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書の複写を受け取りに来たとき、前記依頼館の相互貸借機能は、前記複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新するとともに、前記受付館の複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の請求項13のプログラムは、コンピュータを用いて、図書館間で図書の貸出または図書の複写を管理するためのプログラムであって、前記コンピュータに、請求項1乃至12のいずれか1に記載の図書館間の相互貸借システムの機能を実行させるためのプログラムである。
また、本発明の請求項14の記録媒体は、請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0026】
以上の構成により、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用しているので、貸借される図書情報や利用者情報などの管理情報を簡単に参照でき、本館や分館等の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明の図書館間の相互貸借システムが適用される図書館情報管理システム(以下、本システムという)の全体構成を示すブロック図であり、同図に示すように、図書館情報管理システムは、複数の図書館10と、1台以上のコンピュータからなる利用者端末20とをインターネットやイントラネットなどのネットワーク30を介して通信可能に接続して構成される。
【0028】
図2は、各図書館10で稼動する本システムの構成を示すブロック図であり、同図に示すように、各図書館における本システムは、図書館情報管理サーバ11と、図書館員の使用する1台以上のコンピュータからなる館員用端末17と、1台以上のプリンタ18とをLAN(local area network)やイントラネットなどのネットワーク19を介して通信可能に接続して構成される。さらに、ネットワーク19はネットワーク30に接続されており、利用者端末20と各図書館10および図書館10間での通信が可能となっている。
【0029】
また、図書館情報管理サーバ11には、図書館間での図書の貸借を管理するための貸借データベース(DB)13、図書の貸出・返却を管理するための貸出管理データベース(DB)14、図書館間での図書の複写依頼を管理するための複写データベース(DB)15、所蔵する図書の書誌事項を含む図書情報を保持する目録データベース(DB)16および図書館の利用者に関する情報を保持する利用者データベース(DB)12が接続されている。
【0030】
(A)図書の他館への貸出依頼処理
図3を用いて、図書の他館への貸出処理について、本システムの動作を詳細に説明する。以下の説明では、利用者が図書の貸出依頼およびその図書の受取・返却を行う最寄りの図書館を依頼館、利用者が借り出す図書を所蔵している図書館を受付館という。
【0031】
まず、利用者は、利用者端末20を用いて図書館10(依頼館)に接続し、図書館情報管理サーバ11の図書検索機能を用いて、目録DB16を検索して所望の図書を探す。
その結果、例えば、所望の図書の所蔵場所が依頼館とは違う図書館に存在する図書を見つけ(図4参照)、利用者がこの図書を借り出したいときには、図4の「分館貸出依頼」ボタンを押下する。
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、利用者DB12を参照して図5に示した利用者の認証処理を行って、図6のような貸出確認を利用者端末20へ表示し、分館貸出依頼が完了する。
【0032】
この分館貸出依頼は、利用者の認証後次の処理を行う。
利用者からの貸出の申し込みがなされると、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、貸借DB13へ次のような貸出データを記録する。
貸出依頼ID:貸出依頼を識別する識別子
状態:依頼館における処理状況
受付館の情報:名称、住所、連絡先等
図書ID:貸出対象の図書の識別子
利用者ID:図書を貸出依頼した利用者の識別子
会計事項:送料等(利用者DB12から取り出す。)
【0033】
このときの貸出レコードの状態は、「処理中」とする。また、受付館の図書館情報管理サーバ11へ貸出依頼データを送信する。
この貸出依頼データには次のものがある。
貸出依頼ID:貸出依頼を識別する識別子
依頼館の情報:名称、住所、連絡先等
図書ID:貸出対象の図書の識別子
利用者ID:図書を借り出し依頼した利用者の識別子
会計事項:送料等
【0034】
受付館の図書館情報管理サーバ11は、受信した貸出依頼データをもとに貸借DB13へ貸出レコードを書き込む。この貸出レコードは、次のようなデータからなっている。
貸出依頼ID:貸出依頼を識別する識別子
状態:受付館における処理状況
依頼館の情報: 名称、住所、連絡先等
図書ID:貸出対象の図書の識別子
利用者ID:図書を借り出し依頼した利用者の識別子
会計事項:送料等
【0035】
この書き出しのときに、貸出レコードの状態を「処理中」と、同時に、受付館のプリンタ18へ図7に示すようなバーコード付きの貸出依頼票を出力する。
この依頼館への利用者の申し込みから受付館への貸出依頼までは、利用者と本システム間でのインタラクションのみで、依頼館の図書館員の人手を介さずに行われる。
【0036】
受付館のプリンタ18へ出力された貸出依頼票を見て、受付館の図書館員が図書を探し、図書が見つかると、館員は館員用端末17を用いて相互貸借機能を呼び出すと、図8のような発送画面が表示され、貸出依頼票のバーコードを読み込ませると、貸借DB13を検索して、依頼の詳細が表示される。
次に、館員が内容を確認して実行ボタンを押下すると、図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、貸借DB13の当該貸出図書の貸出レコードの状態を「発送」に更新する。
また、図書館情報管理サーバ11は、閲覧管理機能を呼び出して、貸出記録として、図書ID、利用者ID、貸出日、返却予定日および返却日等を貸出管理DB14へ記録する。
館員は、この発送操作を行った後、当該図書を依頼館あて学内便や宅配便等により発送する。
【0037】
受付館から送られてきた図書を受け取った依頼館の館員は、館員用端末17を用いて依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能を呼び出し、貸借DB13を検索して、貸出依頼のリストを表示させる。
そのリストの中から受付館から送られてきた図書のバーコードを読み込ませて、表示された貸出依頼の詳細表示と照合し、問題がなければ、実行ボタンを押下する。
【0038】
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、次のことを実行する。
(1)貸借DB13の当該貸出依頼IDの貸出レコードの状態を「借用中」に更新する。
(2)受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該貸出依頼IDを送付して、貸借DB13の当該貸出レコードの状態を「借用中」へ更新する。
(3)図書が到着したことを、貸出依頼した利用者へ電子メール等で通知する。
【0039】
利用者が図書を受け取りに来たとき、依頼館の館員は館員用端末17を用いて、依頼館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能を呼び出すと、図9のような貸出画面が表示され、利用者証と受付館から送られてきた図書に貼付されたバーコードを読み込ませると、貸借DB13を検索して、当該図書の貸出依頼内容の詳細が表示されるので、この内容を確認し、実行ボタンを押下して、図書を貸し出す。
このとき閲覧管理機能は、貸出記録として、図書ID、利用者ID、貸出日、返却予定日および返却日等を貸出管理DB14へ記録する。
【0040】
次に、利用者が図書を返却してきたときには、依頼館の館員は、館員用端末17を用いて、依頼館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能を呼び出すと、図10に示すような返却画面が表示され、利用者証と図書に貼付された図書のバーコードを読み取り、貸出管理DB14と貸借DB13とを参照して、当該図書の貸出の詳細が表示される。ここで、当該図書が他の図書館から貸し出されたときには、この図書の所蔵館(受付館)へ返却する必要があることが表示される。
【0041】
依頼館の館員が確認して実行ボタンを押下して、当該図書を受付館へ学内便あるいは宅配便等により返却する。このとき、依頼館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能は次の処理を実行する。
(1)当該図書が返却されたとして、依頼館の貸出管理DB14の返却日を更新する。
(2)相互貸借機能を呼び出して、依頼館の貸借DB13の当該図書の貸出レコードの状態を「返送」とする。
(3)また、相互貸借機能は、受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該貸出依頼IDを送付して、貸借DB13の当該貸出レコードの状態を「返送」へ更新する。
【0042】
依頼館から返却された図書を受け取った受付館の館員は、図書の破損状況を調べて問題がなければ、館員用端末17を用いて受付館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能を呼び出すと、図11のような返却確認画面が表示され、図書に貼付されたバーコードを読み込ませると、貸借DB13を検索して、貸出依頼の詳細が表示される。
館員は、この表示された内容と依頼館から送られてきた図書を確認し、実行ボタンを押下し、図書を書架へ戻す。
【0043】
このとき、受付館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能は、次の処理を実行する。
(1)当該図書が返却されたとして、受付館の貸出管理DB14の返却日を更新する。
(2)相互貸借機能を呼び出して、受付館の貸借DB13の当該図書の貸出レコードの状態を「返却確認」とする。
(3)また、相互貸借機能は、依頼館の図書館情報管理サーバ11へ当該貸出依頼IDを送付して、貸借DB13の当該貸出レコードの状態を「返却確認」へ更新する。
【0044】
(B)図書の複写依頼処理
以下、利用者が図書や資料の複写依頼を行うときの本システムの動作を詳細に説明する。
まず、利用者は、利用者端末20を用いて図書館10(依頼館)に接続し、図書館情報管理サーバ11の図書検索機能を用いて、目録DB16を検索して所望の図書を探す。
その結果、例えば、所望の図書の所蔵場所が依頼館とは違う図書館に存在する図書を見つけ、検索結果画面から複写依頼ボタンを押下する。
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、利用者DB12を参照して利用者の認証処理を行って、複写確認を利用者端末20へ表示し、複写依頼が完了する。
【0045】
この複写依頼は、利用者の認証後次のように処理される。
利用者からの申し込みがなされると、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、複写DB15へ次のような複写依頼データを記録する。
複写依頼ID:複写依頼を識別する識別子
状態:依頼館における処理状況
受付館の情報:名称、住所、連絡先等
書誌事項:図書ID、タイトル、複写ページ等
利用者ID:図書を複写依頼した利用者の識別子
会計事項:複写料金、送料等(利用者DB12から取り出す。)
【0046】
このときの複写依頼レコードの状態は、「処理中」とする。また、受付館の図書館情報管理サーバ11へ複写依頼データを送信する。
この複写依頼データには次のものがある。
複写依頼ID:複写依頼を識別する識別子
依頼館の情報:名称、住所、連絡先等
書誌事項:図書ID、タイトル、複写ページ等
利用者ID:図書を複写依頼した利用者の識別子
会計事項:複写料金、送料等
【0047】
受付館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、受信した複写依頼データをもとに複写DB15へ複写依頼レコードを書き込む。この複写依頼レコードは、次のようなデータからなっている。
複写依頼ID:複写依頼を識別する識別子
状態:受付館における処理状況
依頼館の情報: 名称、住所、連絡先等
書誌事項:図書ID、タイトル、複写ページ等
利用者ID:図書を複写依頼した利用者の識別子
会計事項:複写料金、送料等
【0048】
この書き出しのときに、複写依頼レコードの状態を「処理中」と、同時に、受付館のプリンタ18へバーコードつきの複写依頼票を出力する。
この依頼館への利用者の申し込みから受付館への複写依頼までは、利用者と本システム間でのインタラクションのみで、依頼館の図書館員の人手を介さずに行われる。
【0049】
受付館のプリンタ18へ出力された複写依頼票を見て、館員が図書を探し、複写を作成し、複写が済むと、館員は館員用端末17を用いて相互貸借機能を呼び出すと、発送画面が表示され、複写依頼票のバーコードを読み込ませると、複写DB15を検索して、依頼の詳細が表示される。
次に、館員が内容を確認して実行ボタンを押下すると、図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、複写DB15の当該貸出図書の複写依頼レコードの状態を「発送」に更新する。
館員は、この発送操作を行った後、当該図書の複写を依頼館あて学内便や宅配便等により発送する。
【0050】
受付館から送られてきた図書の複写を受け取った依頼館の館員は、館員用端末17を用いて依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能を呼び出し、複写DB15を検索して、複写依頼のリストを表示させ、そのリストの中から受付館から送られてきた複写に対する依頼の詳細表示と照合し、問題がなければ、実行ボタンを押下する。
【0051】
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、次のことを実行する。
(1)複写DB15の当該複写依頼IDの複写依頼レコードの状態を「到着処理中」に更新する。
(2)受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該複写依頼IDを送付して、複写DB15の当該複写依頼レコードの状態を「到着処理中」へ更新する。
(3)図書の複写が到着したことを、複写依頼した利用者へ電子メール等で通知する。
【0052】
利用者が図書の複写を受け取りに来たとき、依頼館の館員は館員用端末17を用いて、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能を呼び出し、利用者証を読み込ませて、複写DB15を検索して、当該図書の複写依頼内容を確認し、実行ボタンを押下して、図書の複写を手渡す。
【0053】
このとき、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、次の処理を実行する。
(1)依頼館の複写DB15の当該図書の複写依頼レコードの状態を「確認」とする。
(2)受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該複写依頼IDを送付して、複写DB15の当該複写依頼レコードの状態を「確認」へ更新する。
【0054】
以上説明したように実施形態を構成すると、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用しているので、貸借される図書情報や利用者情報などの管理情報を簡単に参照でき、本館や分館等の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる。例えば、利用者が図書検索機能による検索結果を流用して、図書館間で図書の貸出依頼できる。
また、利用者からの貸出依頼を依頼館の人手を通さずに受け付けることができる。
また、貸出依頼情報として、バーコードを付加したことにより受付館側の発送業務が簡単に行える。
【0055】
さらに、本発明は上述した実施形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態の図書館間の相互貸借システムを構成する各機能をそれぞれプログラム化し、あらかじめCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、このCD−ROMをCD−ROMドライブのような媒体駆動装置を搭載したコンピュータに装着して、これらのプログラムをコンピュータのメモリあるいは記憶装置に格納し、それを実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0056】
なお、記録媒体としては半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。
【0057】
また、ロードしたプログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0058】
また、上述したプログラムをサーバコンピュータの磁気ディスク等の記憶装置に格納しておき、インターネット等の通信網で接続された利用者のコンピュータからダウンロード等の形式で頒布する場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用しているので、貸借される図書情報や利用者情報などの管理情報を簡単に参照でき、本館や分館等の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図書館情報管理システムの全体構成を表すブロック図である。
【図2】各図書館で稼動する、本発明の図書館間の相互貸借システムを適用した図書館情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図書館間での図書貸出から返却までの流れを示す図である。
【図4】図書検索結果の表示例である。
【図5】分館貸出依頼を行うときの利用者の認証画面例である。
【図6】利用者の分館貸出依頼の確認画面例である。
【図7】受付館へ出力される貸出依頼票の出力例である。
【図8】受付館の発送画面例である。
【図9】依頼館の貸出画面例である。
【図10】依頼館の返却画面例である。
【図11】受付館の返却確認画面例である。
【図12】NACSIS−ILLシステムを使った図書館間での図書の貸借手順を説明するための図である。
【符号の説明】
10…図書館、11…図書館情報管理サーバ、12…利用者DB、13…貸借DB、14…貸出管理DB、15…複写DB、16…目録DB、17…館員用端末、18…プリンタ、19…ネットワーク、20…利用者端末、30…ネットワーク。
【発明の属する技術分野】
本発明は、図書館間の相互貸借システム、プログラムおよび記録媒体に関し、特に、同じ大学内の複数の図書館間での図書の相互貸出および複写依頼の管理に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、図書館において、例えば、図書の目録管理等の図書館業務を行うために図書に関する各種情報を管理する必要があった。近年のコンピュータおよびネットワークをはじめとする情報関連技術の目覚しい発展により、図書館においてもコンピュータ等を用いた図書に関する各種情報の取得、管理がなされており、図書館業務における情報の電子化・オンライン化が進められている。
【0003】
コンピュータ等を用いて図書館における各種情報の管理を実現するための図書館情報管理システムに要求される機能は大きく、1つの基本機能(目録管理機能)および6つのサブ機能(閲覧管理機能、雑誌管理機能、蔵書点検機能、発注受入機能、相互貸借機能、図書検索機能)等からなっている。
【0004】
雑誌管理機能は、定期的あるいは不定期に販売される雑誌を通常の図書とは区別して管理し、製本処理や雑誌代金あるいは製本代金の支払い処理を管理する。発注受入機能は、購入調査に基づいて雑誌および雑誌以外の図書を発注し、図書等の納品後の受入と代金の支払い管理を行う。
【0005】
目録管理機能は、図書納品後の受け入れ処理の後に、例えば、国立情報学研究所(NII:National Institute of Informatics)等の外部機関から提供される目録所在情報サービス(以下、NACSIS−CATという)の総合目録データベースに格納された目録情報を利用して、図書の目録を作成し、目録作成後、図書を配架する。また、蔵書の統計もとることができる。
【0006】
図書検索機能(OPAC:Online Public Access Catalogue)は、図書館の利用者が図書検索を行う。検索後、利用者は貸出依頼あるいは複写依頼を行う。
【0007】
閲覧管理機能は、図書館の利用者情報および図書の所蔵情報に基づいて図書の予約・貸出返却を処理する。さらに、利用者および予約貸出返却の情報に基づき利用統計をとることができる。
蔵書点検機能は、貸出返却処理結果に基づいて蔵書の点検を行う。
【0008】
相互貸借機能は、図書検索機能における文献複写申請に基づいて、例えば、前述したNII等の外部機関から提供される図書館間相互貸借サービス(以下、NACSIS−ILLという)の相互貸借データベースに格納された依頼情報、受付情報の利用機能により、他の図書館で管理している図書の複写を行う。さらに、貸出申請処理により他の図書館で管理している図書を貸借することもできる。
【0009】
図書館情報管理システムに要求される、上述のような機能は、通常、機能ごとに独立したシステムが存在し、図書館業務を行う図書館員は機能ごとに別々に操作を行うことになる。また、例えば、書名、著者名、出版社等といった図書の書誌データは、各図書館のローカルなデータベースで管理されている。
例えば、NACSIS−CATやNACSIS−ILLといったサービスは、複数の図書館が共同して利用することができ、ネットワーク接続が可能である。
【0010】
他の図書館に存在する資料の複写依頼や借り出しを行うときには、例えば、NACSIS−ILLシステム(以下、ILLシステムという)では次のような手順で行っている(図12参照)。
(0)まず、利用者は、資料を所蔵している図書館を図書検索機能で探す。
(1)利用者は最寄りの図書館(依頼館)へ所望の資料の複写または貸出依頼を申し込む。
(2)依頼館は、ILLシステムへその資料の複写または貸出依頼を書き込み、受付館へ貸出依頼を送信する。
(3)依頼された図書館(受付館)は、ILLシステムから依頼内容を取り出して、受付処理を行う。
(4)受付館は、依頼された資料の複写または貸出処理を行って、資料を依頼館へ発送する。
(5)同時に、資料を発送したことをILLシステムへ書き込む。
(6)依頼館は、資料を受け取るとともに、ILLシステムへ確認を書き込む。
(7)依頼館は、受け取った資料を利用者へ提供する。
この資料が貸出の場合には、依頼館および受付館のそれぞれにおいて貸出管理が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来、同じ図書館情報管理システムで管理されている同じ大学内の図書館(本館や分館)が所蔵する図書の貸出や資料の複写を図書館間で行うときにも、NACSIS−ILLシステムを介して、複写依頼または貸出依頼を行っている。
そのため、貸出依頼を受け付けた受付館側ではNACSIS−ILLシステムのデータベースを参照して、受付情報を1件ごとに受付館のローカルなデータベースへダウンロードして貸出管理を行うという手間をかけている。
【0012】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用している本館や分館の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる図書館間の相互貸借システム、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1の図書館間の相互貸借システムは、複数の図書館と、1台以上の利用者端末とをネットワークを介して通信可能に接続し、前記複数の図書館に分散所蔵された図書の貸出や複写などの管理を行う図書館情報管理システムであって、
前記図書館は、図書の貸出に関するデータを記録している貸出管理データベースと、図書館間での図書の貸出に関するデータを記録している貸借データベースと、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能と、図書の貸出・返却状況を処理する閲覧管理機能とを有し、
利用者が貸出図書を受領する図書館(依頼館)を指定して図書の貸出依頼がなされると、この依頼館の相互貸借機能は、貸出依頼データとその貸出状態を前記貸借データベースへ記録するとともに、前記貸出依頼された図書を所蔵する前記図書館(受付館)へ貸出依頼データを送信し、
前記受付館の相互貸借機能は、受信した貸出依頼データとその貸出状態を前記貸借データベースへ記録するように構成し、依頼時に依頼館での依頼データと受付館での受付データとを同時に作成するようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記受付館の相互貸借機能は、前記依頼館から貸出依頼データを受け取ったとき、プリンタへバーコード付きの貸出依頼票を出力して、受付館側の発送業務が簡単に行えるようにしたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項3は、請求項2に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、依頼された図書を発送する際、前記受付館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの前記貸出依頼票のバーコードで特定される貸出図書の貸出状態を更新し、前記受付館の閲覧管理機能は、貸出記録を前記貸出管理データベースへ記録することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項4は、請求項3に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館の相互貸借機能は、前記受付館から送られてきた図書を受け取ったとき、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新し、前記受付館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新し、図書が到着したことを、貸出依頼した利用者へ通知することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項5は、請求項4に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書を受け取りに来たとき、前記依頼館の閲覧管理機能は、この利用者が依頼した本人であることを確認し、貸出記録を前記貸出管理データベースへ記録することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項6は、請求項5に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書を返却してきたとき、前記依頼館の閲覧管理機能は、当該図書を返却状態にして前記貸出管理データベースを更新し、前記依頼館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新するとともに、前記受付館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の請求項7は、請求項6に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館から返却された図書を受け取ったとき、前記受付館の閲覧管理機能は、当該図書を返却状態にして前記貸出管理データベースを更新し、前記受付館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新するとともに、前記依頼館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項8の図書館間の相互貸借システムは、複数の図書館と、1台以上の利用者端末とをネットワークを介して通信可能に接続し、前記複数の図書館に分散所蔵された図書の貸出や複写などの管理を行う図書館情報管理システムであって、
前記図書館は、図書館間での図書の複写に関するデータを記録している複写データベースと、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能とを有し、
利用者が図書の複写を受領する図書館(依頼館)から、図書の複写依頼がなされると、前記依頼館の相互貸借機能は、複写依頼データとその複写処理状態を前記複写データベースへ記録するとともに、前記複写依頼された図書を所蔵する前記図書館(受付館)へ複写依頼データを送信し、前記受付館の相互貸借機能は、受信した複写依頼データとその複写処理状態を前記複写データベースへ記録するように構成し、依頼時に依頼館での依頼データと受付館での受付データとを同時に作成するようにしたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の請求項9は、請求項8に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記受付館の相互貸借機能は、前記依頼館から複写依頼データを受け取ったとき、プリンタへバーコード付きの複写依頼票を出力して、受付館側の発送業務が簡単に行えるようにしたことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項10は、請求項9に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、依頼された図書の複写を発送する際、前記受付館の相互貸借機能は、前記複写データベースの前記複写依頼票のバーコードで特定される図書の複写処理状態を更新することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の請求項11は、請求項10に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館の相互貸借機能は、前記受付館から送られてきた図書の複写を受け取ったとき、前記貸借データベースの当該図書の複写処理状態を更新し、前記受付館の複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新し、図書の複写が到着したことを、複写依頼した利用者へ通知することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の請求項12は、請求項11に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書の複写を受け取りに来たとき、前記依頼館の相互貸借機能は、前記複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新するとともに、前記受付館の複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新することを特徴とする。
【0025】
また、本発明の請求項13のプログラムは、コンピュータを用いて、図書館間で図書の貸出または図書の複写を管理するためのプログラムであって、前記コンピュータに、請求項1乃至12のいずれか1に記載の図書館間の相互貸借システムの機能を実行させるためのプログラムである。
また、本発明の請求項14の記録媒体は、請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0026】
以上の構成により、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用しているので、貸借される図書情報や利用者情報などの管理情報を簡単に参照でき、本館や分館等の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明の図書館間の相互貸借システムが適用される図書館情報管理システム(以下、本システムという)の全体構成を示すブロック図であり、同図に示すように、図書館情報管理システムは、複数の図書館10と、1台以上のコンピュータからなる利用者端末20とをインターネットやイントラネットなどのネットワーク30を介して通信可能に接続して構成される。
【0028】
図2は、各図書館10で稼動する本システムの構成を示すブロック図であり、同図に示すように、各図書館における本システムは、図書館情報管理サーバ11と、図書館員の使用する1台以上のコンピュータからなる館員用端末17と、1台以上のプリンタ18とをLAN(local area network)やイントラネットなどのネットワーク19を介して通信可能に接続して構成される。さらに、ネットワーク19はネットワーク30に接続されており、利用者端末20と各図書館10および図書館10間での通信が可能となっている。
【0029】
また、図書館情報管理サーバ11には、図書館間での図書の貸借を管理するための貸借データベース(DB)13、図書の貸出・返却を管理するための貸出管理データベース(DB)14、図書館間での図書の複写依頼を管理するための複写データベース(DB)15、所蔵する図書の書誌事項を含む図書情報を保持する目録データベース(DB)16および図書館の利用者に関する情報を保持する利用者データベース(DB)12が接続されている。
【0030】
(A)図書の他館への貸出依頼処理
図3を用いて、図書の他館への貸出処理について、本システムの動作を詳細に説明する。以下の説明では、利用者が図書の貸出依頼およびその図書の受取・返却を行う最寄りの図書館を依頼館、利用者が借り出す図書を所蔵している図書館を受付館という。
【0031】
まず、利用者は、利用者端末20を用いて図書館10(依頼館)に接続し、図書館情報管理サーバ11の図書検索機能を用いて、目録DB16を検索して所望の図書を探す。
その結果、例えば、所望の図書の所蔵場所が依頼館とは違う図書館に存在する図書を見つけ(図4参照)、利用者がこの図書を借り出したいときには、図4の「分館貸出依頼」ボタンを押下する。
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、利用者DB12を参照して図5に示した利用者の認証処理を行って、図6のような貸出確認を利用者端末20へ表示し、分館貸出依頼が完了する。
【0032】
この分館貸出依頼は、利用者の認証後次の処理を行う。
利用者からの貸出の申し込みがなされると、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、貸借DB13へ次のような貸出データを記録する。
貸出依頼ID:貸出依頼を識別する識別子
状態:依頼館における処理状況
受付館の情報:名称、住所、連絡先等
図書ID:貸出対象の図書の識別子
利用者ID:図書を貸出依頼した利用者の識別子
会計事項:送料等(利用者DB12から取り出す。)
【0033】
このときの貸出レコードの状態は、「処理中」とする。また、受付館の図書館情報管理サーバ11へ貸出依頼データを送信する。
この貸出依頼データには次のものがある。
貸出依頼ID:貸出依頼を識別する識別子
依頼館の情報:名称、住所、連絡先等
図書ID:貸出対象の図書の識別子
利用者ID:図書を借り出し依頼した利用者の識別子
会計事項:送料等
【0034】
受付館の図書館情報管理サーバ11は、受信した貸出依頼データをもとに貸借DB13へ貸出レコードを書き込む。この貸出レコードは、次のようなデータからなっている。
貸出依頼ID:貸出依頼を識別する識別子
状態:受付館における処理状況
依頼館の情報: 名称、住所、連絡先等
図書ID:貸出対象の図書の識別子
利用者ID:図書を借り出し依頼した利用者の識別子
会計事項:送料等
【0035】
この書き出しのときに、貸出レコードの状態を「処理中」と、同時に、受付館のプリンタ18へ図7に示すようなバーコード付きの貸出依頼票を出力する。
この依頼館への利用者の申し込みから受付館への貸出依頼までは、利用者と本システム間でのインタラクションのみで、依頼館の図書館員の人手を介さずに行われる。
【0036】
受付館のプリンタ18へ出力された貸出依頼票を見て、受付館の図書館員が図書を探し、図書が見つかると、館員は館員用端末17を用いて相互貸借機能を呼び出すと、図8のような発送画面が表示され、貸出依頼票のバーコードを読み込ませると、貸借DB13を検索して、依頼の詳細が表示される。
次に、館員が内容を確認して実行ボタンを押下すると、図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、貸借DB13の当該貸出図書の貸出レコードの状態を「発送」に更新する。
また、図書館情報管理サーバ11は、閲覧管理機能を呼び出して、貸出記録として、図書ID、利用者ID、貸出日、返却予定日および返却日等を貸出管理DB14へ記録する。
館員は、この発送操作を行った後、当該図書を依頼館あて学内便や宅配便等により発送する。
【0037】
受付館から送られてきた図書を受け取った依頼館の館員は、館員用端末17を用いて依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能を呼び出し、貸借DB13を検索して、貸出依頼のリストを表示させる。
そのリストの中から受付館から送られてきた図書のバーコードを読み込ませて、表示された貸出依頼の詳細表示と照合し、問題がなければ、実行ボタンを押下する。
【0038】
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、次のことを実行する。
(1)貸借DB13の当該貸出依頼IDの貸出レコードの状態を「借用中」に更新する。
(2)受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該貸出依頼IDを送付して、貸借DB13の当該貸出レコードの状態を「借用中」へ更新する。
(3)図書が到着したことを、貸出依頼した利用者へ電子メール等で通知する。
【0039】
利用者が図書を受け取りに来たとき、依頼館の館員は館員用端末17を用いて、依頼館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能を呼び出すと、図9のような貸出画面が表示され、利用者証と受付館から送られてきた図書に貼付されたバーコードを読み込ませると、貸借DB13を検索して、当該図書の貸出依頼内容の詳細が表示されるので、この内容を確認し、実行ボタンを押下して、図書を貸し出す。
このとき閲覧管理機能は、貸出記録として、図書ID、利用者ID、貸出日、返却予定日および返却日等を貸出管理DB14へ記録する。
【0040】
次に、利用者が図書を返却してきたときには、依頼館の館員は、館員用端末17を用いて、依頼館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能を呼び出すと、図10に示すような返却画面が表示され、利用者証と図書に貼付された図書のバーコードを読み取り、貸出管理DB14と貸借DB13とを参照して、当該図書の貸出の詳細が表示される。ここで、当該図書が他の図書館から貸し出されたときには、この図書の所蔵館(受付館)へ返却する必要があることが表示される。
【0041】
依頼館の館員が確認して実行ボタンを押下して、当該図書を受付館へ学内便あるいは宅配便等により返却する。このとき、依頼館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能は次の処理を実行する。
(1)当該図書が返却されたとして、依頼館の貸出管理DB14の返却日を更新する。
(2)相互貸借機能を呼び出して、依頼館の貸借DB13の当該図書の貸出レコードの状態を「返送」とする。
(3)また、相互貸借機能は、受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該貸出依頼IDを送付して、貸借DB13の当該貸出レコードの状態を「返送」へ更新する。
【0042】
依頼館から返却された図書を受け取った受付館の館員は、図書の破損状況を調べて問題がなければ、館員用端末17を用いて受付館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能を呼び出すと、図11のような返却確認画面が表示され、図書に貼付されたバーコードを読み込ませると、貸借DB13を検索して、貸出依頼の詳細が表示される。
館員は、この表示された内容と依頼館から送られてきた図書を確認し、実行ボタンを押下し、図書を書架へ戻す。
【0043】
このとき、受付館の図書館情報管理サーバ11の閲覧管理機能は、次の処理を実行する。
(1)当該図書が返却されたとして、受付館の貸出管理DB14の返却日を更新する。
(2)相互貸借機能を呼び出して、受付館の貸借DB13の当該図書の貸出レコードの状態を「返却確認」とする。
(3)また、相互貸借機能は、依頼館の図書館情報管理サーバ11へ当該貸出依頼IDを送付して、貸借DB13の当該貸出レコードの状態を「返却確認」へ更新する。
【0044】
(B)図書の複写依頼処理
以下、利用者が図書や資料の複写依頼を行うときの本システムの動作を詳細に説明する。
まず、利用者は、利用者端末20を用いて図書館10(依頼館)に接続し、図書館情報管理サーバ11の図書検索機能を用いて、目録DB16を検索して所望の図書を探す。
その結果、例えば、所望の図書の所蔵場所が依頼館とは違う図書館に存在する図書を見つけ、検索結果画面から複写依頼ボタンを押下する。
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、利用者DB12を参照して利用者の認証処理を行って、複写確認を利用者端末20へ表示し、複写依頼が完了する。
【0045】
この複写依頼は、利用者の認証後次のように処理される。
利用者からの申し込みがなされると、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、複写DB15へ次のような複写依頼データを記録する。
複写依頼ID:複写依頼を識別する識別子
状態:依頼館における処理状況
受付館の情報:名称、住所、連絡先等
書誌事項:図書ID、タイトル、複写ページ等
利用者ID:図書を複写依頼した利用者の識別子
会計事項:複写料金、送料等(利用者DB12から取り出す。)
【0046】
このときの複写依頼レコードの状態は、「処理中」とする。また、受付館の図書館情報管理サーバ11へ複写依頼データを送信する。
この複写依頼データには次のものがある。
複写依頼ID:複写依頼を識別する識別子
依頼館の情報:名称、住所、連絡先等
書誌事項:図書ID、タイトル、複写ページ等
利用者ID:図書を複写依頼した利用者の識別子
会計事項:複写料金、送料等
【0047】
受付館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、受信した複写依頼データをもとに複写DB15へ複写依頼レコードを書き込む。この複写依頼レコードは、次のようなデータからなっている。
複写依頼ID:複写依頼を識別する識別子
状態:受付館における処理状況
依頼館の情報: 名称、住所、連絡先等
書誌事項:図書ID、タイトル、複写ページ等
利用者ID:図書を複写依頼した利用者の識別子
会計事項:複写料金、送料等
【0048】
この書き出しのときに、複写依頼レコードの状態を「処理中」と、同時に、受付館のプリンタ18へバーコードつきの複写依頼票を出力する。
この依頼館への利用者の申し込みから受付館への複写依頼までは、利用者と本システム間でのインタラクションのみで、依頼館の図書館員の人手を介さずに行われる。
【0049】
受付館のプリンタ18へ出力された複写依頼票を見て、館員が図書を探し、複写を作成し、複写が済むと、館員は館員用端末17を用いて相互貸借機能を呼び出すと、発送画面が表示され、複写依頼票のバーコードを読み込ませると、複写DB15を検索して、依頼の詳細が表示される。
次に、館員が内容を確認して実行ボタンを押下すると、図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、複写DB15の当該貸出図書の複写依頼レコードの状態を「発送」に更新する。
館員は、この発送操作を行った後、当該図書の複写を依頼館あて学内便や宅配便等により発送する。
【0050】
受付館から送られてきた図書の複写を受け取った依頼館の館員は、館員用端末17を用いて依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能を呼び出し、複写DB15を検索して、複写依頼のリストを表示させ、そのリストの中から受付館から送られてきた複写に対する依頼の詳細表示と照合し、問題がなければ、実行ボタンを押下する。
【0051】
依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、次のことを実行する。
(1)複写DB15の当該複写依頼IDの複写依頼レコードの状態を「到着処理中」に更新する。
(2)受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該複写依頼IDを送付して、複写DB15の当該複写依頼レコードの状態を「到着処理中」へ更新する。
(3)図書の複写が到着したことを、複写依頼した利用者へ電子メール等で通知する。
【0052】
利用者が図書の複写を受け取りに来たとき、依頼館の館員は館員用端末17を用いて、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能を呼び出し、利用者証を読み込ませて、複写DB15を検索して、当該図書の複写依頼内容を確認し、実行ボタンを押下して、図書の複写を手渡す。
【0053】
このとき、依頼館の図書館情報管理サーバ11の相互貸借機能は、次の処理を実行する。
(1)依頼館の複写DB15の当該図書の複写依頼レコードの状態を「確認」とする。
(2)受付館の図書館情報管理サーバ11へ当該複写依頼IDを送付して、複写DB15の当該複写依頼レコードの状態を「確認」へ更新する。
【0054】
以上説明したように実施形態を構成すると、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用しているので、貸借される図書情報や利用者情報などの管理情報を簡単に参照でき、本館や分館等の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる。例えば、利用者が図書検索機能による検索結果を流用して、図書館間で図書の貸出依頼できる。
また、利用者からの貸出依頼を依頼館の人手を通さずに受け付けることができる。
また、貸出依頼情報として、バーコードを付加したことにより受付館側の発送業務が簡単に行える。
【0055】
さらに、本発明は上述した実施形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態の図書館間の相互貸借システムを構成する各機能をそれぞれプログラム化し、あらかじめCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、このCD−ROMをCD−ROMドライブのような媒体駆動装置を搭載したコンピュータに装着して、これらのプログラムをコンピュータのメモリあるいは記憶装置に格納し、それを実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0056】
なお、記録媒体としては半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。
【0057】
また、ロードしたプログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0058】
また、上述したプログラムをサーバコンピュータの磁気ディスク等の記憶装置に格納しておき、インターネット等の通信網で接続された利用者のコンピュータからダウンロード等の形式で頒布する場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、同じ大学内で同じ図書館情報管理システムを利用しているので、貸借される図書情報や利用者情報などの管理情報を簡単に参照でき、本館や分館等の図書館間でもNACSIS−ILLシステムのデータベースを介さずに図書の貸借管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図書館情報管理システムの全体構成を表すブロック図である。
【図2】各図書館で稼動する、本発明の図書館間の相互貸借システムを適用した図書館情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】図書館間での図書貸出から返却までの流れを示す図である。
【図4】図書検索結果の表示例である。
【図5】分館貸出依頼を行うときの利用者の認証画面例である。
【図6】利用者の分館貸出依頼の確認画面例である。
【図7】受付館へ出力される貸出依頼票の出力例である。
【図8】受付館の発送画面例である。
【図9】依頼館の貸出画面例である。
【図10】依頼館の返却画面例である。
【図11】受付館の返却確認画面例である。
【図12】NACSIS−ILLシステムを使った図書館間での図書の貸借手順を説明するための図である。
【符号の説明】
10…図書館、11…図書館情報管理サーバ、12…利用者DB、13…貸借DB、14…貸出管理DB、15…複写DB、16…目録DB、17…館員用端末、18…プリンタ、19…ネットワーク、20…利用者端末、30…ネットワーク。
Claims (14)
- 複数の図書館と、1台以上の利用者端末とをネットワークを介して通信可能に接続し、前記複数の図書館に分散所蔵された図書の貸出や複写などの管理を行う図書館情報管理システムであって、
前記図書館は、図書の貸出に関するデータを記録している貸出管理データベースと、図書館間での図書の貸出に関するデータを記録している貸借データベースと、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能と、図書の貸出・返却状況を処理する閲覧管理機能とを有し、
利用者が貸出図書を受領する図書館(依頼館)を指定して図書の貸出依頼がなされると、この依頼館の相互貸借機能は、貸出依頼データとその貸出状態を前記貸借データベースへ記録するとともに、前記貸出依頼された図書を所蔵する前記図書館(受付館)へ貸出依頼データを送信し、
前記受付館の相互貸借機能は、受信した貸出依頼データとその貸出状態を前記貸借データベースへ記録するように構成し、依頼時に依頼館での依頼データと受付館での受付データとを同時に作成するようにしたことを特徴とする図書館間の相互貸借システム。 - 請求項1に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記受付館の相互貸借機能は、前記依頼館から貸出依頼データを受け取ったとき、プリンタへバーコード付きの貸出依頼票を出力して、受付館側の発送業務が簡単に行えるようにしたことを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項2に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、依頼された図書を発送する際、前記受付館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの前記貸出依頼票のバーコードで特定される貸出図書の貸出状態を更新し、前記受付館の閲覧管理機能は、貸出記録を前記貸出管理データベースへ記録することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項3に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館の相互貸借機能は、前記受付館から送られてきた図書を受け取ったとき、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新し、前記受付館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新し、図書が到着したことを、貸出依頼した利用者へ通知することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項4に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書を受け取りに来たとき、前記依頼館の閲覧管理機能は、この利用者が依頼した本人であることを確認し、貸出記録を前記貸出管理データベースへ記録することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項5に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書を返却してきたとき、前記依頼館の閲覧管理機能は、当該図書を返却状態にして前記貸出管理データベースを更新し、前記依頼館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新するとともに、前記受付館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項6に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館から返却された図書を受け取ったとき、前記受付館の閲覧管理機能は、当該図書を返却状態にして前記貸出管理データベースを更新し、前記受付館の相互貸借機能は、前記貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新するとともに、前記依頼館の貸借データベースの当該図書の貸出状態を更新することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 複数の図書館と、1台以上の利用者端末とをネットワークを介して通信可能に接続し、前記複数の図書館に分散所蔵された図書の貸出や複写などの管理を行う図書館情報管理システムであって、
前記図書館は、図書館間での図書の複写に関するデータを記録している複写データベースと、図書館間での図書の貸借状況を処理する相互貸借機能とを有し、
利用者が図書の複写を受領する図書館(依頼館)から、図書の複写依頼がなされると、前記依頼館の相互貸借機能は、複写依頼データとその複写処理状態を前記複写データベースへ記録するとともに、前記複写依頼された図書を所蔵する前記図書館(受付館)へ複写依頼データを送信し、前記受付館の相互貸借機能は、受信した複写依頼データとその複写処理状態を前記複写データベースへ記録するように構成し、依頼時に依頼館での依頼データと受付館での受付データとを同時に作成するようにしたことを特徴とする図書館間の相互貸借システム。 - 請求項8に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記受付館の相互貸借機能は、前記依頼館から複写依頼データを受け取ったとき、プリンタへバーコード付きの複写依頼票を出力して、受付館側の発送業務が簡単に行えるようにしたことを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項9に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、依頼された図書の複写を発送する際、前記受付館の相互貸借機能は、前記複写データベースの前記複写依頼票のバーコードで特定される図書の複写処理状態を更新することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項10に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、前記依頼館の相互貸借機能は、前記受付館から送られてきた図書の複写を受け取ったとき、前記貸借データベースの当該図書の複写処理状態を更新し、前記受付館の複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新し、図書の複写が到着したことを、複写依頼した利用者へ通知することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- 請求項11に記載の図書館間の相互貸借システムにおいて、利用者が図書の複写を受け取りに来たとき、前記依頼館の相互貸借機能は、前記複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新するとともに、前記受付館の複写データベースの当該図書の複写処理状態を更新することを特徴とする図書館間の相互貸借システム。
- コンピュータを用いて、図書館間で図書の貸出または図書の複写を管理するためのプログラムであって、前記コンピュータに、請求項1乃至12のいずれか1に記載の図書館間の相互貸借システムの機能を実行させるためのプログラム。
- 請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015131718A (ja) * | 2014-01-15 | 2015-07-23 | 株式会社文祥堂 | 図書館における固定棚装置 |
CN109544109A (zh) * | 2018-11-20 | 2019-03-29 | 南京江业软件科技有限公司 | 一种图书馆借阅管理系统 |
CN110033109A (zh) * | 2019-04-19 | 2019-07-19 | 湖南科技学院 | 一种基于云计算的图书馆数据综合管理系统 |
CN110647616A (zh) * | 2019-09-17 | 2020-01-03 | 昆明允公科技有限公司 | 一种云上图书管理平台及其管理方法 |
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2002
- 2002-09-20 JP JP2002274740A patent/JP2004110637A/ja active Pending
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