JP2004110546A - 表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置 - Google Patents
表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】年齢と乗員の疲労度とに応じて適切に、デジタル式メータ91に表示される文字や図形が見易くなる様に変更され、スピーカー63から流れる関連情報が聞き易くなる様に変更され、ハンドル81が操作し易くなる様に操作量が変更される乗員支援装置Aの提供。
【解決手段】乗員支援装置Aは、乗員の特性データ(視覚能力、聴覚能力、操作力、年齢)を格納する乗員特性データ格納メモリ1と、乗員情報(心拍数、眼の開度)を取得する乗員情報取得手段2と、乗員情報に基づいて乗員が疲労しているか否かを判定する疲労判定手段3と、各能力(視覚、聴覚、操作力)を、年齢と疲労の有無とにより補正する補正手段4と、ナビゲーション装置6、ブレーキ装置7、パワステ装置8、および表示装置9の各設定値等を変更する変更量決定手段5とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】乗員支援装置Aは、乗員の特性データ(視覚能力、聴覚能力、操作力、年齢)を格納する乗員特性データ格納メモリ1と、乗員情報(心拍数、眼の開度)を取得する乗員情報取得手段2と、乗員情報に基づいて乗員が疲労しているか否かを判定する疲労判定手段3と、各能力(視覚、聴覚、操作力)を、年齢と疲労の有無とにより補正する補正手段4と、ナビゲーション装置6、ブレーキ装置7、パワステ装置8、および表示装置9の各設定値等を変更する変更量決定手段5とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ナビゲーション装置(表示装置、音響装置)では、モニターに地図や文字等が表示され、目標物や曲がる方向等が音声でアナウンスされる。
また、デジタル式表示器(表示装置)には、車速やエンジン回転数等が数字で表示される。
更に、パワステ(アクチュエータ制御装置)は、少ない力でハンドルを回すことができる。
【0003】
しかし、乗員が疲労している場合には、視覚能力、聴覚能力、および操作力が低下するため、この表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置を疲労時に使用すると、下記に示す状態になることがある。
【0004】
・ナビゲーション装置のモニターに表示される地図や文字等が見難い。
・標準の音量では、ナビゲーション装置のアナウンスが聞き取れない。
・デジタル式表示器に表示される車速やエンジン回転数等が見難い。
・ハンドルが重く感じる。
【0005】
更に、乗員が高齢者の場合には、疲労していない時でも上記の状態であり、疲労時には、更に、視覚能力、聴覚能力、および操作力が低下する。
【0006】
これらの不具合に着目した先行技術文献を以下に示す。
特許文献1に記載の車両用音声案内装置では、運転者の精神状態に応じてモードを変え、音声案内の案内文、案内スピード、音量等を変えている。
【0007】
特許文献2に記載の、運転操作機器の操作力調節装置では、運転者の諸要因や走行状態に応じて、運転操作機器の操作部の操作力を変えている。
【特許文献1】
特開平10− 288532号公報
(第3頁〜第4頁 図1、図2、図4)
【特許文献2】
特開平8− 40101号公報
(第2頁〜第5頁 図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の車両用音声案内装置では、運転者の精神状態に応じてモードが変わるので、乗員が違和感を感じる。
【0009】
特許文献2に記載の運転操作機器の操作力調節装置では、運転者の諸要因や走行状態に応じて、運転操作機器の操作部の操作力が変わるので、乗員が違和感を感じる。
【0010】
本発明の第1の目的は、乗員の疲労度が高い程、表示器に表示される文字や図形が見易くなる様に変更され、スピーカーから流れる関連情報が聞き易くなる様に変更され、操作器が操作し易くなる様に操作量が変更される、表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置の提供にある。
【0011】
本発明の第2の目的は、年齢と乗員の疲労度とに応じて適切に、表示器に表示される文字や図形が見易くなる様に変更され、スピーカーから流れる関連情報が聞き易くなる様に変更され、操作器が操作し易くなる様に操作量が変更される、表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
[請求項1について]
表示装置は、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、表示変更手段とを備える。
【0013】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
【0014】
表示変更手段は、設定したコントラスト、明るさ、および色温度等に調整された、所定の大きさの数字や文字や図形で、操作結果に係わる関連情報を表示器に表示する車載電装品の表示制御器の設定値や所定値を、判定された疲労レベルに基づいて、乗員が見易くなる方向(下記に例を示す)に変更する。
【0015】
判定された疲労レベルが高い程、表示器のコントラストが強くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
判定された疲労レベルが高い程、表示器の明るさが明るくなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
【0016】
判定された疲労レベルが高い程、表示器の色温度が高くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
【0017】
疲労レベルが高い程、数字や文字が表示器に大きく、図形が表示器に拡大表示される様に、表示制御器の設定値および所定値を変更する。
【0018】
これにより、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0019】
[請求項2について]
表示装置は、乗員特性データ格納手段と、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、視覚能力補正手段と表示変更手段とを備える。
乗員特性データ格納手段は、入力手段から入力される、年齢および視覚能力を含む乗員の特性データを格納しておく。
【0020】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を取得する。
【0021】
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
視覚能力補正手段は、乗員特性データ格納手段に格納された視覚能力を、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する。
【0022】
表示変更手段は、設定したコントラスト、明るさ、および色温度等に調整された、所定の大きさの数字や文字や図形で、操作結果に係わる関連情報を表示器に表示する車載電装品の表示制御器の設定値や所定値を、補正された視覚能力に基づいて、乗員が見易くなる方向(下記に例を示す)に変更する。
【0023】
補正された視覚能力が悪い程、表示器のコントラストが強くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
補正された視覚能力が悪い程、表示器の明るさが明るくなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
【0024】
補正された視覚能力が悪い程、表示器の色温度が高くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
補正された視覚能力が悪い程、数字や文字が表示器に大きく、図形が表示器に拡大表示される様に、表示制御器の設定値および所定値を変更する。
【0025】
これにより、通常時の視覚能力が、年齢と疲労レベルとに基づいて補正されるので、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0026】
[請求項3について]
音響装置は、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、音変更手段とを備える。
【0027】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
【0028】
音変更手段は、操作に係わる関連情報を、設定した周波数特性で且つ、所定の音量でスピーカーから流す車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、疲労レベル判定手段が判定した疲労レベルに基づいて、乗員が聞き易くなる方向(下記に例を示す)に変更する。
【0029】
スピーカーから流す音が音楽等の場合には、判定した疲労レベルが高い程、低音の周波数域を強調して乗員への負担を軽減する。また、スピーカーから流す音が緊急情報やナビ情報の場合には、判定した疲労レベルが高い程、高音の周波数域を強調して乗員が認知し易くする。
【0030】
スピーカーから流す音が音楽等の場合には、判定した疲労レベルが高い程、音量を小さくして乗員への負担を軽減する。また、スピーカーから流す音が、緊急情報やナビ情報の場合には、疲労レベルが高い程、音量を大きくして乗員が認知し易くする。
【0031】
これにより、スピーカーから流れる音に対する乗員の、負担軽減および認識向上が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0032】
[請求項4について]
音響装置は、乗員特性データ格納手段と、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、聴覚能力補正手段と、音変更手段とを備える。
【0033】
乗員特性データ格納手段は、入力手段から入力される、年齢および聴覚能力を含む乗員の特性データを格納しておく。
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
【0034】
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
聴覚能力補正手段は、乗員特性データ格納手段に格納された聴覚能力を、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する。
【0035】
音変更手段は、操作に係わる関連情報を、設定した周波数特性で且つ、所定の音量でスピーカーから流す車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、聴覚能力補正手段で補正された聴覚能力に基づいて、乗員が聞き易くなる方向に変更する。
【0036】
これにより、通常時の聴覚能力が、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正されるので、スピーカーから流れる音に対する乗員の、負担軽減および認識向上がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0037】
[請求項5について]
アクチュエータ制御装置は、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、操作量変更手段とを備える。
【0038】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
【0039】
操作量変更手段は、乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で、車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量を、判定された疲労レベルに基づいて、乗員が操作器を操作し易くなる方向に変更する。
【0040】
これにより、操作器を操作する乗員の負担軽減が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0041】
[請求項6について]
アクチュエータ制御装置は、乗員特性データ格納手段と、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、操作力補正手段と、操作量変更手段とを備える。
【0042】
乗員特性データ格納手段は、入力手段から入力される、年齢および操作力を含む乗員の特性データを格納しておく。
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
【0043】
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
操作力補正手段は、乗員特性データ格納手段に格納された操作力を、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する。
【0044】
操作量変更手段は、乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で、車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量を、補正された操作力に基づいて、乗員が操作器を操作し易くなる方向に変更する。
【0045】
これにより、通常時の操作力が、年齢と疲労レベルとに基づいて補正されるので、操作器を操作する乗員の負担軽減がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0046】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の一実施例(請求項2、4、6に対応)に係る乗員支援装置Aを、図1〜図4に基づいて説明する。
【0047】
図1に示す如く、乗員支援装置Aは、乗員特性データ格納メモリ1(乗員特性データ格納手段)と、乗員情報を取得する乗員情報取得手段2と、疲労判定手段3と、補正手段4と、変更量決定手段5とを備える。
【0048】
乗員特性データ格納メモリ1は、入力装置11(入力手段)から入力される乗員の特性データを格納している。
なお、乗員特性データ格納メモリ1には、各年代(20歳…)の、標準の空間周波数− コントラスト感度特性(図3参照)や、波長− 分光透過率特性(図4参照)等も格納されている。
【0049】
入力装置11は、音声判別装置、キーボード、スイッチ、タッチパネル、情報受信装置、ICカード読取装置、または磁気カード読取装置等である。
本実施例では、入力装置11から入力する乗員の特性データは、乗員の年齢(生年月日)、平静時の心拍数、通常時の視覚能力(視力)および聴覚能力(聴力が正常か否か)、操作力(握力/踏込力)である。なお、性別や既往症等も入力できる構成であっても良い。
【0050】
本実施例では、乗員情報取得手段2には、乗員の顔を撮るカメラ21および心拍数を検出するための心拍数センサ22から信号が入力される。
【0051】
疲労判定手段3は、乗員情報取得手段2が取得した乗員情報に基づいて、乗員が疲労しているか、疲労していないかを判定する。
【0052】
乗員が長時間の運転等により疲労すると、通常の心拍数よりも心拍数が少なくなり、眼の開度が所定値より小さくなる。このため、本実施例では、心拍数と目の開度(下記に示す)とから、疲労の有無を判定している。
【0053】
カメラ21で乗員の顔画像を撮る。
その顔画像から眼の部分の画像を抽出する。
眼の瞳孔(瞳)部分を切り出す。
切り出した瞳孔部分の画像を画像処理し、瞳孔径を算出する。
【0054】
乗員が疲労すると、瞼が下がり、瞳孔の上下部分が覆われ、上下方向の瞳孔径が小さくなる。
【0055】
そこで、通常の心拍数より心拍数が少なく、上下方向の瞳孔径が判定値を下回っている(眼の開度が小さい)と疲労していると判定する。
なお、本実施例では、乗車開始時に撮った顔画像の瞳孔径(初期値)のSO%を判定値にしている。
【0056】
補正手段4は、乗員が入力した視覚能力(視力)や、所定年齢の(疲れていない場合)の標準の視覚能力(空間周波数− コントラスト感度特性、波長− 分光透過率特性)を、年齢(例えば、40歳)と、疲労の有無(例えば、疲労している)とに基づいて補正する。
【0057】
例えば、視力1.0の40歳の乗員が疲労していると判定された場合には、1.5倍の年齢加算を行い、各視覚能力を下記の様に補正する。
視力1.0(40歳の視力)→0.6(60歳の予想視力)
空間周波数− コントラスト感度特性 40歳のカーブ→60歳のカーブ
波長− 分光透過率 40歳のカーブ→60歳のカーブ
【0058】
また、補正手段4は、入力した年齢(例えば、40歳)に対応した標準の聴覚能力(可聴周波数帯域の各周波数における可聴可能な音レベルのカーブ)を、年齢(例えば、40歳)と、疲労の有無(例えば、疲労している)とに基づいて補正する。
【0059】
例えば、聴力が正常の40歳の乗員が疲労していると判定された場合には、1.5倍の年齢加算を行い、聴覚能力(各可聴周波数帯域の各周波数における可聴可能な音レベル周波数における可聴可能な音レベルのカーブ)を下記の様に補正する。
40歳のカーブ→60歳のカーブ(何れも図示せず)
【0060】
更に、補正手段4は、疲労していない場合の乗員の操作力(握力等)を、年齢(例えば、40歳)と、疲労の有無(例えば、疲労している)とに基づいて補正する。そして、乗員が疲労していると判定された場合には、1.5倍の年齢加算を行う。
握力50kg(入力した値)→60歳になった時の予想握力30kg
踏込力40kg(入力した値)→60歳になった時の予想踏込力24kg
【0061】
変更量決定手段5は、リモコン操作を経て得られた案内情報をモニター61に表示するナビゲーション装置6(車載電装品)の制御器62の設定値および所定値を、乗員疲労時には、乗員が60歳になった時に予想される視覚能力(後述する)に適した値に変更する。
なお、変更前の制御器62の設定値は、乗員(40歳)が疲れていない時に、手動設定した、コントラスト、明るさ、色温度である。また、変更前の制御器62の所定値は、工場出荷時に初期設定された大きさの数字や文字や図形である。
【0062】
また、変更量決定手段5は、表示装置9(車載電装品)のデジタル式メータ91のLED輝度を、乗員疲労時には、乗員(例えば、40歳)が疲れていない時に手動設定した標準の明るさから、乗員が60歳になった時に予想される視覚能力(下記に示す)に適した値に変更する。
【0063】
(予想される視覚能力)
視力0.6
空間周波数− コントラスト感度特性 60歳のカーブ
波長− 分光透過率 60歳のカーブ
【0064】
(設定値や所定値の変更)
ナビゲーション装置6のモニター61のコントラストを手動設定値の1.5倍に変更
・ナビゲーション装置6のモニター61の明るさを手動設定値の1.5倍に変更・ナビゲーション装置6のモニター61の色温度を手動設定値の1.5倍に変更・ナビゲーション装置6のモニター61に表示される文字の大きさを、工場出荷時の初期設定値の1.5倍に変更
・ナビゲーション装置6のモニター61に表示される図形(絵文字やシンボル)を、工場出荷時の初期設定値の1.5倍に拡大
・表示装置9のデジタル式メータ91のLED輝度を手動設定値の1.5倍に変更
【0065】
また、変更量決定手段5は、リモコン操作を経て得られた案内情報をスピーカー63から流すナビゲーション装置6(車載電装品)の制御器62の周波数特性の設定および音量の所定値を、乗員疲労時には、乗員が60歳になった時に予想される聴覚能力(後述する)に適した値に変更する。
なお、変更前の制御器62の周波数特性の設定および音量の所定値は、乗員(例えば、40歳)が疲れていない時に手動設定した周波数特性や音量である。
【0066】
(予想される聴覚能力)
60歳になった時に予想される、各可聴周波数帯域の各周波数における可聴可能な音レベル周波数における可聴可能な音レベルのカーブ
【0067】
(変更する、周波数特性の設定や音量の所定値)
・スピーカー63から流れるナビゲーション装置6の音量を手動設定値の1.5倍に変更
・60歳になった時に予想される音レベルのカーブが、見かけ上、40歳の音レベルのカーブに戻る様に、周波数特性の設定を変更
【0068】
また、変更量決定手段5は、乗員がハンドル81を操作する操作力に対応した操作量で、前輪の向きを決めるモータ82を制御する、パワステ装置8のアシスト装置83の操作量を、乗員疲労時には、入力した握力50kgの対応量から、60歳になった時の予想握力30kgの対応量に増加させる。
つまり、握力30kg相当の操作力でハンドル81を操作しても、握力50kg相当の操作力でハンドル81を操作した場合と同等の操作量が得られる様に、アシスト装置83の操作力− 操作量特性を変化させる。
【0069】
更に、変更量決定手段5は、乗員がブレーキペダル71を踏み込む踏込力に対応した操作量で、油圧ブレーキ72を制御する、ブレーキ装置7の油圧装置73の操作量を、乗員疲労時には、入力した踏込力40kgの対応量から、60歳になった時の予想踏込力24kgの対応量に増加させる。
つまり、踏込力24kgでブレーキペダル71を踏み込んでも、踏込力40kgで踏み込んだ場合と同等の操作量が得られる様に、油圧装置73の踏込力− 操作量特性を変化させる。
【0070】
本実施例の乗員支援装置Aは、以下の利点を有する。
〔あ〕乗員(例えば40歳)が疲労している場合には、ナビゲーション装置6のモニター61のコントラストが、疲れていない時に手動設定した設定値の1.5に変更され、モニター61の明るさが手動設定値の1.5倍に変更され、モニター61の色温度が手動設定値の1.5倍に変更され、モニター61に表示される数字や文字の大きさが工場出荷時の1.5倍に変更され、図形が工場出荷時の1.5倍に拡大表示される。また、表示装置9のデジタル式メータ91のLED輝度が手動設定時の1.5倍に変更される。
【0071】
これにより、モニター61の画面が見易くなるとともに、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減が図れる。また、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
更に、通常時の視力(入力してある)が、年齢と疲労レベルとに基づいて補正されるので、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0072】
〔い〕乗員(例えば40歳)が疲労している場合には、ナビゲーション装置6のスピーカー63から流れる音量が手動設定した音量の1.5倍に変更される。また、60歳になった時に予想される音レベルのカーブが、見かけ上、40歳の音レベルカーブに戻る様に、周波数特性の設定が変更される。
これにより、スピーカー63から流れる音に対する乗員の負担軽減が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0073】
〔う〕乗員(例えば40歳)が疲労している場合には、乗員がハンドル81を操作する操作力に対応した操作量で、前輪の向きを決めるモータ82を制御する、パワステ装置8のアシスト装置83の操作量を、入力した握力(例えば50kg)の対応量から、60歳になった時の予想握力(例えば30kg)の対応量に増加させている。
【0074】
更に、乗員がブレーキペダル71を踏み込む踏込力に対応した操作量で、油圧ブレーキ72を制御する、ブレーキ装置7の油圧装置73の操作量を、乗員が疲労している場合には、入力した踏込力(例えば40kg)の対応量から、60歳になった時の予想踏込力(例えば24kg)の対応量に増加させている。
【0075】
つまり、乗員がハンドル81を操作したり、ブレーキペダル71を踏み込み操作する操作力に対応した操作量で、モータ82や油圧ブレーキ72を制御するアシスト装置83や油圧装置73の操作量を、60歳になった時の予想握力(例えば30kg)の対応量や、予想踏込力(例えば24kg)の対応量に増加させている。
【0076】
このため、年齢に関わらず、乗員が疲労していても、疲労していない時と同様の感覚で、ハンドル81の操作を行えるともに、停止する際の制動距離も同程度に抑えることができる。
【0077】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.図5に示す様に、乗員特性データ格納メモリ1と補正手段4とを省いた乗員支援装置B(請求項1、3、5に対応)であっても良い。
【0078】
この場合、車載電装品の各制御器の、設定値、所定値、周波数特性の設定、所定音量は、特定年齢の標準のものを使うか、乗員が疲労していない時に手動設定したものを使う。
なお、疲労していると判定されて変更された各値は、疲労が回復する迄、固定される(乗員支援装置Aも同様)のが好ましい。
【0079】
b.乗員情報は、その他、眼球運動、脳波、顔の表情、操作動作、体動等から取得しても良い。
また、疲労レベル判定手段が乗員の疲労レベルを、二段階(疲労していない/疲労している)以外に、複数段階、無段階で判定しても良い。
【0080】
c.請求項3、4において、『音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、乗員が聞き易くなる方向に変更する』とは、疲労した乗員が認識し易くなる方向や、疲労した乗員に負担がかからない方向に変更することである。
【0081】
d.車載電装品の表示制御器の設定値および所定値(変更後のもの)は、乗員が手動設定した設定値や所定値を補正する以外に、判定された疲労レベルや補正された視覚能力に基づいて決定される設定値や所定値であっても良い(請求項1、2に対応)。
【0082】
車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値(変更後のもの)は、乗員が手動設定した設定や所定値を補正する以外に、判定された疲労レベルや補正された聴覚能力に基づいて決定される設定や所定値であっても良い(請求項3、4に対応)。
【0083】
乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量(変更後のもの)は、初期値を補正する以外に、判定された疲労レベルに基づいて決定される値であっても良い(請求項5に対応)。
【0084】
乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量(変更後のもの)は、初期値を補正する以外に、補正された操作力に基づいて決定される値であっても良い(請求項6に対応)。
【0085】
e.オーディオ装置やナビゲーション装置内に、乗員支援装置Aを組み込んでも良い。
【0086】
f.表示器の設定値は、コントラスト、明るさ、色温度の内、何れか一つが変更できれば良い。
また、表示器には、数字や文字や図形の何れか一種類のものが表示されていれば良く、それの所定値が変更できれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る乗員支援装置のブロック図である。
【図2】その乗員支援装置で、瞳孔径を示す説明図である。
【図3】年齢毎の、空間周波数− コントラスト感度の関係を示すグラフである。
【図4】年齢毎の、波長− 分光透過率の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例に係る乗員支援装置のブロック図である。
【符号の説明】
A 乗員支援装置(表示装置、音響装置、アクチュエータ制御装置)
1 乗員特性データ格納メモリ(乗員特性データ格納手段)
2 乗員情報取得手段
3 疲労判定手段(疲労レベル判定手段)
4 補正手段(視覚能力補正手段、聴覚能力補正手段、操作力補正手段)
5 変更量決定手段(表示変更手段、音変更手段、操作量変更手段)
6 ナビゲーション装置(車載電装品)
9 表示装置
11 入力装置(入力手段)
61 モニター(表示器)
62 制御器(表示制御器、音響制御器)
63 スピーカー
71 ブレーキペダル(操作器)
72 油圧ブレーキ(アクチュエータ)
73 油圧装置(制御器)
81 ハンドル(操作器)
82 モータ(アクチュエータ)
83 アシスト装置(制御器)
91 デジタル式メータ(表示器)
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ナビゲーション装置(表示装置、音響装置)では、モニターに地図や文字等が表示され、目標物や曲がる方向等が音声でアナウンスされる。
また、デジタル式表示器(表示装置)には、車速やエンジン回転数等が数字で表示される。
更に、パワステ(アクチュエータ制御装置)は、少ない力でハンドルを回すことができる。
【0003】
しかし、乗員が疲労している場合には、視覚能力、聴覚能力、および操作力が低下するため、この表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置を疲労時に使用すると、下記に示す状態になることがある。
【0004】
・ナビゲーション装置のモニターに表示される地図や文字等が見難い。
・標準の音量では、ナビゲーション装置のアナウンスが聞き取れない。
・デジタル式表示器に表示される車速やエンジン回転数等が見難い。
・ハンドルが重く感じる。
【0005】
更に、乗員が高齢者の場合には、疲労していない時でも上記の状態であり、疲労時には、更に、視覚能力、聴覚能力、および操作力が低下する。
【0006】
これらの不具合に着目した先行技術文献を以下に示す。
特許文献1に記載の車両用音声案内装置では、運転者の精神状態に応じてモードを変え、音声案内の案内文、案内スピード、音量等を変えている。
【0007】
特許文献2に記載の、運転操作機器の操作力調節装置では、運転者の諸要因や走行状態に応じて、運転操作機器の操作部の操作力を変えている。
【特許文献1】
特開平10− 288532号公報
(第3頁〜第4頁 図1、図2、図4)
【特許文献2】
特開平8− 40101号公報
(第2頁〜第5頁 図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の車両用音声案内装置では、運転者の精神状態に応じてモードが変わるので、乗員が違和感を感じる。
【0009】
特許文献2に記載の運転操作機器の操作力調節装置では、運転者の諸要因や走行状態に応じて、運転操作機器の操作部の操作力が変わるので、乗員が違和感を感じる。
【0010】
本発明の第1の目的は、乗員の疲労度が高い程、表示器に表示される文字や図形が見易くなる様に変更され、スピーカーから流れる関連情報が聞き易くなる様に変更され、操作器が操作し易くなる様に操作量が変更される、表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置の提供にある。
【0011】
本発明の第2の目的は、年齢と乗員の疲労度とに応じて適切に、表示器に表示される文字や図形が見易くなる様に変更され、スピーカーから流れる関連情報が聞き易くなる様に変更され、操作器が操作し易くなる様に操作量が変更される、表示装置、音響装置、およびアクチュエータ制御装置の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
[請求項1について]
表示装置は、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、表示変更手段とを備える。
【0013】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
【0014】
表示変更手段は、設定したコントラスト、明るさ、および色温度等に調整された、所定の大きさの数字や文字や図形で、操作結果に係わる関連情報を表示器に表示する車載電装品の表示制御器の設定値や所定値を、判定された疲労レベルに基づいて、乗員が見易くなる方向(下記に例を示す)に変更する。
【0015】
判定された疲労レベルが高い程、表示器のコントラストが強くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
判定された疲労レベルが高い程、表示器の明るさが明るくなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
【0016】
判定された疲労レベルが高い程、表示器の色温度が高くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
【0017】
疲労レベルが高い程、数字や文字が表示器に大きく、図形が表示器に拡大表示される様に、表示制御器の設定値および所定値を変更する。
【0018】
これにより、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0019】
[請求項2について]
表示装置は、乗員特性データ格納手段と、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、視覚能力補正手段と表示変更手段とを備える。
乗員特性データ格納手段は、入力手段から入力される、年齢および視覚能力を含む乗員の特性データを格納しておく。
【0020】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を取得する。
【0021】
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
視覚能力補正手段は、乗員特性データ格納手段に格納された視覚能力を、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する。
【0022】
表示変更手段は、設定したコントラスト、明るさ、および色温度等に調整された、所定の大きさの数字や文字や図形で、操作結果に係わる関連情報を表示器に表示する車載電装品の表示制御器の設定値や所定値を、補正された視覚能力に基づいて、乗員が見易くなる方向(下記に例を示す)に変更する。
【0023】
補正された視覚能力が悪い程、表示器のコントラストが強くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
補正された視覚能力が悪い程、表示器の明るさが明るくなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
【0024】
補正された視覚能力が悪い程、表示器の色温度が高くなる様に、表示制御器の設定値を変更する。
補正された視覚能力が悪い程、数字や文字が表示器に大きく、図形が表示器に拡大表示される様に、表示制御器の設定値および所定値を変更する。
【0025】
これにより、通常時の視覚能力が、年齢と疲労レベルとに基づいて補正されるので、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0026】
[請求項3について]
音響装置は、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、音変更手段とを備える。
【0027】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
【0028】
音変更手段は、操作に係わる関連情報を、設定した周波数特性で且つ、所定の音量でスピーカーから流す車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、疲労レベル判定手段が判定した疲労レベルに基づいて、乗員が聞き易くなる方向(下記に例を示す)に変更する。
【0029】
スピーカーから流す音が音楽等の場合には、判定した疲労レベルが高い程、低音の周波数域を強調して乗員への負担を軽減する。また、スピーカーから流す音が緊急情報やナビ情報の場合には、判定した疲労レベルが高い程、高音の周波数域を強調して乗員が認知し易くする。
【0030】
スピーカーから流す音が音楽等の場合には、判定した疲労レベルが高い程、音量を小さくして乗員への負担を軽減する。また、スピーカーから流す音が、緊急情報やナビ情報の場合には、疲労レベルが高い程、音量を大きくして乗員が認知し易くする。
【0031】
これにより、スピーカーから流れる音に対する乗員の、負担軽減および認識向上が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0032】
[請求項4について]
音響装置は、乗員特性データ格納手段と、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、聴覚能力補正手段と、音変更手段とを備える。
【0033】
乗員特性データ格納手段は、入力手段から入力される、年齢および聴覚能力を含む乗員の特性データを格納しておく。
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
【0034】
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
聴覚能力補正手段は、乗員特性データ格納手段に格納された聴覚能力を、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する。
【0035】
音変更手段は、操作に係わる関連情報を、設定した周波数特性で且つ、所定の音量でスピーカーから流す車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、聴覚能力補正手段で補正された聴覚能力に基づいて、乗員が聞き易くなる方向に変更する。
【0036】
これにより、通常時の聴覚能力が、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正されるので、スピーカーから流れる音に対する乗員の、負担軽減および認識向上がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0037】
[請求項5について]
アクチュエータ制御装置は、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、操作量変更手段とを備える。
【0038】
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
【0039】
操作量変更手段は、乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で、車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量を、判定された疲労レベルに基づいて、乗員が操作器を操作し易くなる方向に変更する。
【0040】
これにより、操作器を操作する乗員の負担軽減が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0041】
[請求項6について]
アクチュエータ制御装置は、乗員特性データ格納手段と、乗員情報取得手段と、疲労レベル判定手段と、操作力補正手段と、操作量変更手段とを備える。
【0042】
乗員特性データ格納手段は、入力手段から入力される、年齢および操作力を含む乗員の特性データを格納しておく。
乗員情報取得手段は、眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する。
【0043】
疲労レベル判定手段は、乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、乗員の疲労レベルを判定する。
操作力補正手段は、乗員特性データ格納手段に格納された操作力を、年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する。
【0044】
操作量変更手段は、乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で、車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量を、補正された操作力に基づいて、乗員が操作器を操作し易くなる方向に変更する。
【0045】
これにより、通常時の操作力が、年齢と疲労レベルとに基づいて補正されるので、操作器を操作する乗員の負担軽減がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0046】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の一実施例(請求項2、4、6に対応)に係る乗員支援装置Aを、図1〜図4に基づいて説明する。
【0047】
図1に示す如く、乗員支援装置Aは、乗員特性データ格納メモリ1(乗員特性データ格納手段)と、乗員情報を取得する乗員情報取得手段2と、疲労判定手段3と、補正手段4と、変更量決定手段5とを備える。
【0048】
乗員特性データ格納メモリ1は、入力装置11(入力手段)から入力される乗員の特性データを格納している。
なお、乗員特性データ格納メモリ1には、各年代(20歳…)の、標準の空間周波数− コントラスト感度特性(図3参照)や、波長− 分光透過率特性(図4参照)等も格納されている。
【0049】
入力装置11は、音声判別装置、キーボード、スイッチ、タッチパネル、情報受信装置、ICカード読取装置、または磁気カード読取装置等である。
本実施例では、入力装置11から入力する乗員の特性データは、乗員の年齢(生年月日)、平静時の心拍数、通常時の視覚能力(視力)および聴覚能力(聴力が正常か否か)、操作力(握力/踏込力)である。なお、性別や既往症等も入力できる構成であっても良い。
【0050】
本実施例では、乗員情報取得手段2には、乗員の顔を撮るカメラ21および心拍数を検出するための心拍数センサ22から信号が入力される。
【0051】
疲労判定手段3は、乗員情報取得手段2が取得した乗員情報に基づいて、乗員が疲労しているか、疲労していないかを判定する。
【0052】
乗員が長時間の運転等により疲労すると、通常の心拍数よりも心拍数が少なくなり、眼の開度が所定値より小さくなる。このため、本実施例では、心拍数と目の開度(下記に示す)とから、疲労の有無を判定している。
【0053】
カメラ21で乗員の顔画像を撮る。
その顔画像から眼の部分の画像を抽出する。
眼の瞳孔(瞳)部分を切り出す。
切り出した瞳孔部分の画像を画像処理し、瞳孔径を算出する。
【0054】
乗員が疲労すると、瞼が下がり、瞳孔の上下部分が覆われ、上下方向の瞳孔径が小さくなる。
【0055】
そこで、通常の心拍数より心拍数が少なく、上下方向の瞳孔径が判定値を下回っている(眼の開度が小さい)と疲労していると判定する。
なお、本実施例では、乗車開始時に撮った顔画像の瞳孔径(初期値)のSO%を判定値にしている。
【0056】
補正手段4は、乗員が入力した視覚能力(視力)や、所定年齢の(疲れていない場合)の標準の視覚能力(空間周波数− コントラスト感度特性、波長− 分光透過率特性)を、年齢(例えば、40歳)と、疲労の有無(例えば、疲労している)とに基づいて補正する。
【0057】
例えば、視力1.0の40歳の乗員が疲労していると判定された場合には、1.5倍の年齢加算を行い、各視覚能力を下記の様に補正する。
視力1.0(40歳の視力)→0.6(60歳の予想視力)
空間周波数− コントラスト感度特性 40歳のカーブ→60歳のカーブ
波長− 分光透過率 40歳のカーブ→60歳のカーブ
【0058】
また、補正手段4は、入力した年齢(例えば、40歳)に対応した標準の聴覚能力(可聴周波数帯域の各周波数における可聴可能な音レベルのカーブ)を、年齢(例えば、40歳)と、疲労の有無(例えば、疲労している)とに基づいて補正する。
【0059】
例えば、聴力が正常の40歳の乗員が疲労していると判定された場合には、1.5倍の年齢加算を行い、聴覚能力(各可聴周波数帯域の各周波数における可聴可能な音レベル周波数における可聴可能な音レベルのカーブ)を下記の様に補正する。
40歳のカーブ→60歳のカーブ(何れも図示せず)
【0060】
更に、補正手段4は、疲労していない場合の乗員の操作力(握力等)を、年齢(例えば、40歳)と、疲労の有無(例えば、疲労している)とに基づいて補正する。そして、乗員が疲労していると判定された場合には、1.5倍の年齢加算を行う。
握力50kg(入力した値)→60歳になった時の予想握力30kg
踏込力40kg(入力した値)→60歳になった時の予想踏込力24kg
【0061】
変更量決定手段5は、リモコン操作を経て得られた案内情報をモニター61に表示するナビゲーション装置6(車載電装品)の制御器62の設定値および所定値を、乗員疲労時には、乗員が60歳になった時に予想される視覚能力(後述する)に適した値に変更する。
なお、変更前の制御器62の設定値は、乗員(40歳)が疲れていない時に、手動設定した、コントラスト、明るさ、色温度である。また、変更前の制御器62の所定値は、工場出荷時に初期設定された大きさの数字や文字や図形である。
【0062】
また、変更量決定手段5は、表示装置9(車載電装品)のデジタル式メータ91のLED輝度を、乗員疲労時には、乗員(例えば、40歳)が疲れていない時に手動設定した標準の明るさから、乗員が60歳になった時に予想される視覚能力(下記に示す)に適した値に変更する。
【0063】
(予想される視覚能力)
視力0.6
空間周波数− コントラスト感度特性 60歳のカーブ
波長− 分光透過率 60歳のカーブ
【0064】
(設定値や所定値の変更)
ナビゲーション装置6のモニター61のコントラストを手動設定値の1.5倍に変更
・ナビゲーション装置6のモニター61の明るさを手動設定値の1.5倍に変更・ナビゲーション装置6のモニター61の色温度を手動設定値の1.5倍に変更・ナビゲーション装置6のモニター61に表示される文字の大きさを、工場出荷時の初期設定値の1.5倍に変更
・ナビゲーション装置6のモニター61に表示される図形(絵文字やシンボル)を、工場出荷時の初期設定値の1.5倍に拡大
・表示装置9のデジタル式メータ91のLED輝度を手動設定値の1.5倍に変更
【0065】
また、変更量決定手段5は、リモコン操作を経て得られた案内情報をスピーカー63から流すナビゲーション装置6(車載電装品)の制御器62の周波数特性の設定および音量の所定値を、乗員疲労時には、乗員が60歳になった時に予想される聴覚能力(後述する)に適した値に変更する。
なお、変更前の制御器62の周波数特性の設定および音量の所定値は、乗員(例えば、40歳)が疲れていない時に手動設定した周波数特性や音量である。
【0066】
(予想される聴覚能力)
60歳になった時に予想される、各可聴周波数帯域の各周波数における可聴可能な音レベル周波数における可聴可能な音レベルのカーブ
【0067】
(変更する、周波数特性の設定や音量の所定値)
・スピーカー63から流れるナビゲーション装置6の音量を手動設定値の1.5倍に変更
・60歳になった時に予想される音レベルのカーブが、見かけ上、40歳の音レベルのカーブに戻る様に、周波数特性の設定を変更
【0068】
また、変更量決定手段5は、乗員がハンドル81を操作する操作力に対応した操作量で、前輪の向きを決めるモータ82を制御する、パワステ装置8のアシスト装置83の操作量を、乗員疲労時には、入力した握力50kgの対応量から、60歳になった時の予想握力30kgの対応量に増加させる。
つまり、握力30kg相当の操作力でハンドル81を操作しても、握力50kg相当の操作力でハンドル81を操作した場合と同等の操作量が得られる様に、アシスト装置83の操作力− 操作量特性を変化させる。
【0069】
更に、変更量決定手段5は、乗員がブレーキペダル71を踏み込む踏込力に対応した操作量で、油圧ブレーキ72を制御する、ブレーキ装置7の油圧装置73の操作量を、乗員疲労時には、入力した踏込力40kgの対応量から、60歳になった時の予想踏込力24kgの対応量に増加させる。
つまり、踏込力24kgでブレーキペダル71を踏み込んでも、踏込力40kgで踏み込んだ場合と同等の操作量が得られる様に、油圧装置73の踏込力− 操作量特性を変化させる。
【0070】
本実施例の乗員支援装置Aは、以下の利点を有する。
〔あ〕乗員(例えば40歳)が疲労している場合には、ナビゲーション装置6のモニター61のコントラストが、疲れていない時に手動設定した設定値の1.5に変更され、モニター61の明るさが手動設定値の1.5倍に変更され、モニター61の色温度が手動設定値の1.5倍に変更され、モニター61に表示される数字や文字の大きさが工場出荷時の1.5倍に変更され、図形が工場出荷時の1.5倍に拡大表示される。また、表示装置9のデジタル式メータ91のLED輝度が手動設定時の1.5倍に変更される。
【0071】
これにより、モニター61の画面が見易くなるとともに、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減が図れる。また、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
更に、通常時の視力(入力してある)が、年齢と疲労レベルとに基づいて補正されるので、数字や文字や図形に対する乗員の認識負荷の軽減がより一層図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0072】
〔い〕乗員(例えば40歳)が疲労している場合には、ナビゲーション装置6のスピーカー63から流れる音量が手動設定した音量の1.5倍に変更される。また、60歳になった時に予想される音レベルのカーブが、見かけ上、40歳の音レベルカーブに戻る様に、周波数特性の設定が変更される。
これにより、スピーカー63から流れる音に対する乗員の負担軽減が図れ、運転時の安全性が向上するとともに、疲労の進行を防止できる。
【0073】
〔う〕乗員(例えば40歳)が疲労している場合には、乗員がハンドル81を操作する操作力に対応した操作量で、前輪の向きを決めるモータ82を制御する、パワステ装置8のアシスト装置83の操作量を、入力した握力(例えば50kg)の対応量から、60歳になった時の予想握力(例えば30kg)の対応量に増加させている。
【0074】
更に、乗員がブレーキペダル71を踏み込む踏込力に対応した操作量で、油圧ブレーキ72を制御する、ブレーキ装置7の油圧装置73の操作量を、乗員が疲労している場合には、入力した踏込力(例えば40kg)の対応量から、60歳になった時の予想踏込力(例えば24kg)の対応量に増加させている。
【0075】
つまり、乗員がハンドル81を操作したり、ブレーキペダル71を踏み込み操作する操作力に対応した操作量で、モータ82や油圧ブレーキ72を制御するアシスト装置83や油圧装置73の操作量を、60歳になった時の予想握力(例えば30kg)の対応量や、予想踏込力(例えば24kg)の対応量に増加させている。
【0076】
このため、年齢に関わらず、乗員が疲労していても、疲労していない時と同様の感覚で、ハンドル81の操作を行えるともに、停止する際の制動距離も同程度に抑えることができる。
【0077】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.図5に示す様に、乗員特性データ格納メモリ1と補正手段4とを省いた乗員支援装置B(請求項1、3、5に対応)であっても良い。
【0078】
この場合、車載電装品の各制御器の、設定値、所定値、周波数特性の設定、所定音量は、特定年齢の標準のものを使うか、乗員が疲労していない時に手動設定したものを使う。
なお、疲労していると判定されて変更された各値は、疲労が回復する迄、固定される(乗員支援装置Aも同様)のが好ましい。
【0079】
b.乗員情報は、その他、眼球運動、脳波、顔の表情、操作動作、体動等から取得しても良い。
また、疲労レベル判定手段が乗員の疲労レベルを、二段階(疲労していない/疲労している)以外に、複数段階、無段階で判定しても良い。
【0080】
c.請求項3、4において、『音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、乗員が聞き易くなる方向に変更する』とは、疲労した乗員が認識し易くなる方向や、疲労した乗員に負担がかからない方向に変更することである。
【0081】
d.車載電装品の表示制御器の設定値および所定値(変更後のもの)は、乗員が手動設定した設定値や所定値を補正する以外に、判定された疲労レベルや補正された視覚能力に基づいて決定される設定値や所定値であっても良い(請求項1、2に対応)。
【0082】
車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値(変更後のもの)は、乗員が手動設定した設定や所定値を補正する以外に、判定された疲労レベルや補正された聴覚能力に基づいて決定される設定や所定値であっても良い(請求項3、4に対応)。
【0083】
乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量(変更後のもの)は、初期値を補正する以外に、判定された疲労レベルに基づいて決定される値であっても良い(請求項5に対応)。
【0084】
乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の操作量(変更後のもの)は、初期値を補正する以外に、補正された操作力に基づいて決定される値であっても良い(請求項6に対応)。
【0085】
e.オーディオ装置やナビゲーション装置内に、乗員支援装置Aを組み込んでも良い。
【0086】
f.表示器の設定値は、コントラスト、明るさ、色温度の内、何れか一つが変更できれば良い。
また、表示器には、数字や文字や図形の何れか一種類のものが表示されていれば良く、それの所定値が変更できれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る乗員支援装置のブロック図である。
【図2】その乗員支援装置で、瞳孔径を示す説明図である。
【図3】年齢毎の、空間周波数− コントラスト感度の関係を示すグラフである。
【図4】年齢毎の、波長− 分光透過率の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例に係る乗員支援装置のブロック図である。
【符号の説明】
A 乗員支援装置(表示装置、音響装置、アクチュエータ制御装置)
1 乗員特性データ格納メモリ(乗員特性データ格納手段)
2 乗員情報取得手段
3 疲労判定手段(疲労レベル判定手段)
4 補正手段(視覚能力補正手段、聴覚能力補正手段、操作力補正手段)
5 変更量決定手段(表示変更手段、音変更手段、操作量変更手段)
6 ナビゲーション装置(車載電装品)
9 表示装置
11 入力装置(入力手段)
61 モニター(表示器)
62 制御器(表示制御器、音響制御器)
63 スピーカー
71 ブレーキペダル(操作器)
72 油圧ブレーキ(アクチュエータ)
73 油圧装置(制御器)
81 ハンドル(操作器)
82 モータ(アクチュエータ)
83 アシスト装置(制御器)
91 デジタル式メータ(表示器)
Claims (6)
- 眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の前記乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する乗員情報取得手段と、
該乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、前記乗員の疲労レベルを判定する疲労レベル判定手段と、
設定したコントラスト、明るさ、および色温度等に調整された、所定の大きさの数字や文字や図形で、操作結果に係わる関連情報を表示器に表示する車載電装品の表示制御器の設定値および所定値を、判定された疲労レベルに基づいて、前記乗員が見易くなる方向に変更する表示変更手段とを備える表示装置。 - 入力手段から入力される、年齢および視覚能力を含む乗員の特性データを格納しておく乗員特性データ格納手段と、
眼球運動、脳波、心拍数等の前記乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の前記乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する乗員情報取得手段と、
該乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、前記乗員の疲労レベルを判定する疲労レベル判定手段と、
前記乗員特性データ格納手段に格納された前記視覚能力を、前記年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する視覚能力補正手段と、
設定したコントラスト、明るさ、および色温度等に調整された、所定の大きさの数字や文字や図形で、操作結果に係わる関連情報を表示器に表示する車載電装品の表示制御器の設定値や所定値を、補正された視覚能力に基づいて、前記乗員が見易くなる方向に変更する表示変更手段とを備える表示装置。 - 眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の前記乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する乗員情報取得手段と、
該乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、前記乗員の疲労レベルを判定する疲労レベル判定手段と、
操作に係わる関連情報を、設定した周波数特性で且つ、所定の音量でスピーカーから流す車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、前記疲労レベル判定手段が判定した疲労レベルに基づいて、前記乗員が聞き易くなる方向に変更する音変更手段とを備える音響装置。 - 入力手段から入力される、年齢および聴覚能力を含む乗員の特性データを格納しておく乗員特性データ格納手段と、
眼球運動、脳波、心拍数等の前記乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の前記乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する乗員情報取得手段と、
該乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、前記乗員の疲労レベルを判定する疲労レベル判定手段と、
前記乗員特性データ格納手段に格納された前記聴覚能力を、前記年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する聴覚能力補正手段と、
操作に係わる関連情報を、設定した周波数特性で且つ、所定の音量でスピーカーから流す車載電装品の音響制御器の周波数特性の設定および音量の所定値を、補正された聴覚能力に基づいて、前記乗員が聞き易くなる方向に変更する音変更手段とを備える音響装置。 - 眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の前記乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する乗員情報取得手段と、
該乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、前記乗員の疲労レベルを判定する疲労レベル判定手段と、
前記乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で、車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の前記操作量を、判定された疲労レベルに基づいて、前記乗員が前記操作器を操作し易くなる方向に変更する操作量変更手段とを備えるアクチュエータ制御装置。 - 入力手段から入力される、年齢および操作力を含む乗員の特性データを格納しておく乗員特性データ格納手段と、
眼球運動、脳波、心拍数等の乗員の生体情報や、顔の表情、操作動作、体動等の前記乗員の行動情報を含む乗員情報を取得する乗員情報取得手段と、
該乗員情報取得手段が取得した乗員情報に基づいて、前記乗員の疲労レベルを判定する疲労レベル判定手段と、
前記乗員特性データ格納手段に格納された前記操作力を、前記年齢と判定された疲労レベルとに基づいて補正する操作力補正手段と、
前記乗員が操作器を操作する操作力に対応した操作量で、車両の運転に係わるアクチュエータを制御する制御器の前記操作量を、補正された操作力に基づいて、前記乗員が前記操作器を操作し易くなる方向に変更する操作量変更手段とを備えるアクチュエータ制御装置。
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