JP2004109536A - カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】スーパーインポーズ表示用の照明光がフォーカシングスクリーンのフレネルレンズ部で反射することによりゴーストが発生するのを防止して、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことが可能なカメラを提供する。
【解決手段】フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度が、所定の射出瞳中心からの光束をファインダのアイポイントに集光させるように設定されているなかで、中央領域におけるプリズム面の傾き角度は、光束がアイポイントからずれるように設定角度よりも小さくなっている。
【選択図】 図6
【解決手段】フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度が、所定の射出瞳中心からの光束をファインダのアイポイントに集光させるように設定されているなかで、中央領域におけるプリズム面の傾き角度は、光束がアイポイントからずれるように設定角度よりも小さくなっている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファインダ視野内に設けられた複数の焦点検出領域のうち選択された焦点検出領域を表示するスーパーインポーズ表示機能を有するカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ペンタプリズム前頭部に照明部を設け、この照明部からの照明光をペンタプリズム内を透過させてフォーカシングスクリーン上に設けられた表示体を照射するカメラがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、フォーカシングスクリーンの片面を構成するフレネルレンズにおけるフレネル角度を設定することにより、ファインダの見えと測光特性のバランスを取っているカメラもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−278931号公報
【特許文献2】
特開2002−90817号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、ペンタプリズム前頭部に配置した照明部からの照明光を、ペンタプリズム内を透過させてフォーカシングスクリーンを照射するようにしているが、フォーカシングスクリーン上の表示体を照明することのみに着目しており、照明部からの照明光がフォーカシングスクリーンに反射することで発生するゴーストに関しては、何も述べられていない。
【0006】
特許文献2では、フォーカシングスクリーンの片面を構成するフレネルレンズにおけるフレネル角度を設定することにより、ファインダの見えと測光特性のバランスを取っているが、スーパーインポーズ表示のゴーストとはまったく目的の違うものであり、しかもフレネル角度の設定がスーパーンポーズ表示の際に発生するゴーストに対して不利になるように設定されている。
【0007】
本発明の目的は、スーパーインポーズ表示用の照明光がフォーカシングスクリーンのフレネルレンズ部で反射することにより生じるゴーストを防止して、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことができるカメラを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方の面に複数の焦点検出領域が形成され、一方の面と対向する面に、この中心から同心円状に広がる複数のプリズムを有するフレネルレンズ部が形成された焦点板と、この焦点板の上方から複数の焦点検出領域に照明光を照射する照明手段とを備え、ファインダ視野内に焦点検出領域をスーパーインポーズ表示可能なカメラであって、フレネルレンズ部は、このプリズム面の傾き角度が中心から径方向外側に向かって大きくなるように形成されており、フレネルレンズ部の中央領域におけるプリズム面の傾き角度の変化率が小さく、中央領域からフレネルレンズ部の周辺に至る途中までの領域におけるプリズム面の傾き角度の変化率が大きいことを特徴とする。
【0009】
具体的には、フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度が、所定の射出瞳中心からの光束をファインダのアイポイントに集光させるように設定されているなかで、中央領域におけるプリズム面の傾き角度を、光束がアイポイントからずれるように設定角度よりも小さくする。
【0010】
例えば、中央領域におけるプリズム面の傾き角度を、照明手段からの照明光を全反射させない角度、又は照明光をファインダ光路外に反射させる角度とすることができる。
【0011】
また、中央領域におけるプリズム面の傾き角度を、フレネルレンズ部のうち第1のプリズムを透過して第2のプリズムに入射する照明手段からの照明光を第2のプリズムで全反射させない角度、又は照明光をファインダ光路外に反射させる角度とすることができる。
【0012】
フレネルレンズ部を上述した構成にすることで、照明手段の照明光を焦点板上の焦点検出領域に照射させても、この照明光がフレネルレンズ部で反射して、この反射光によりファインダ視野内にゴーストが発生するのを防止することができる。これにより、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことができる。
【0013】
ここで、フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度を、フレネルレンズ部の中央領域から周辺にかけて、所定の射出瞳中心からの光束をアイポイントに徐々に集光させるように設定することができる。これにより、所定の射出瞳中心からの光束をアイポイントに集光させる際に、アイポイントにおける光束のズレが突然大きくなったり、小さくなったりするのを防止できる。そして、ファインダ視野内の中央から周辺にかけてファインダ像のかげりをなくすことができ、ファインダ視野内の視認性を良好とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を用いて本発明の一実施形態であるカメラについて説明する。図1は本実施形態におけるカメラの中央縦断面図である。不図示の撮影光学系(結像光学系)を介した被写体光Lは、メインミラー(ハーフミラー)2が図1に示すように観察位置(ミラーダウン位置)にあるときには、メインミラー2で反射してファインダ光学系に導かれる。一方、メインミラー2が撮影光路から退避しているときには、被写体光Lは、フォーカルプレンシャッタ(シャッタ)7を通過した後、フィルムFにおいて結像されるようになっている。
【0015】
フォーカシングスクリーン(焦点板)3は、撮影光学系の予定結像面に配置されており、この上面はマット面3smで構成され、被写体像が投影される。また、フォーカシングスクリーン3の下側は、被写体光を集光するフレネル面(フレネルレンズ部)3sfで構成されている。なお、フォーカシングスクリーン3上には、後述するように7つの焦点検出領域が形成されている。
【0016】
中空ペンタ4および第3反射ミラー5は、フォーカシングスクリーン3に投影された被写体像を集光正立正像に変更して接眼レンズ群6に導く。撮影者は、接眼レンズ群6を介して被写体像を観察することができる。
【0017】
接眼レンズ群6の上部には、被写体輝度を測定するための公知の測光レンズ8と測光センサ9とが配置されている。接眼レンズ群6の下部には、ファインダ視野外に撮影情報を表示するためのファインダ内情報表示用のLCD10と、ファインダ内情報表示用のLED11と、LCD10の透過光をファインダに導くための三角プリズム12が配置されている。
【0018】
中空ペンタ4と測光レンズ8との間には、スーパーインポーズ表示用の照明装置が配置されており、詳細は図2および図3を用いて後述する。
【0019】
メインミラーの背後にはサブミラー13があり、このサブミラー13はメインミラー2を透過した光束をカメラ本体1の下部に配置された焦点検出装置15へ向けて反射する。焦点検出装置15は、結像面近傍に配置されたフィールドレンズ15a、反射ミラー15b、絞り15c、2次結像レンズ15d、AFセンサ15fで構成されている。
【0020】
本実施形態における焦点検出装置15は、公知の位相差検出方式を用いて焦点調節状態を検出しており、図5に示すように観察画面内(ファインダ視野内)の複数の領域(7箇所)を焦点検出領域としている。
【0021】
アクセサリシュー17は、カメラ本体1の上面でレンズ光軸の真上に設けられており、このアクセサリシュー17には外付けの閃光発光装置等のカメラアクセサリを装着することができる。アクセサリシュー17に外付けの閃光発光装置を装着することにより、カメラ本体1は閃光発光装置との相互通信が可能となる。
【0022】
カメラ本体1に備え付けられた閃光発光装置20は、電気エネルギを光エネルギに変換するXe管20aと、Xe管20aで発光した光を被写体側に効率良く集光させるための反射傘20bおよびパネル20cと、Xe管20aに発光を開始させるための電圧を印加するトリガコイル20dとで構成されている。
【0023】
閃光発光装置20は、不使用時には図1に示すように中空ペンタ4の前頭部に配置され、使用時には、不図示のヒンジ軸を回転中心として図1中時計方向に回動することで、カメラ本体1の上方にポップアップする。
【0024】
図2は、本実施形態におけるスーパーインポーズ表示用の照明装置の構成を説明するための分解斜視図である。スーパーインポーズ照明用のLED30は、フォーカシングスクリーン3上に形成された7つの焦点検出領域に対応して設けられた7つのチップタイプLED(LED−C_30a、LED−L1_30b、LED−L2_30c、LED−R1_30d、LED−R2_30e、LED−T_30f、LED−B_30g)で構成されている。
【0025】
拡散板31は、スーパーインポーズ照明用のLED30からの照明光を拡散して照明範囲を広げると共に、LED30の製造上で形成されたワイヤーボンディングの影などが照明の際に見難くする働きをする。絞り32は、スーパーインポーズ照明用のLED30からの不用な照明光によりゴーストが発生するのを防止している。
【0026】
スーパーインポーズ用のプリズム33は、反射面33aにおいて反射蒸着処理が施されており、この反射面33aはLED30からの照明光を反射させて中空ペンタ4の開口部4aから中空ペンタ4内に導いている。そして、LED30a〜30gの照明光はそれぞれ、フォーカシングスクリーン3上に形成された各焦点検出領域に照射される。
【0027】
LED30からの照明光は、図1に示すように中空ペンタ4に対してカメラ本体1の背面側から照射されるようになっているとともに、中空ペンタ4内を通過してフォーカシングスクリーン3上に導かれるようになっている。このような構成により、LED30の照明光の光路を短くできるため、導光効率が良好になる。
【0028】
図3は、実際にスーパーインポーズ照明用のLED30からの照明光がフォーカシングスクリーン3上の各焦点検出領域を照明する様子を示した斜視図ある。同図において、中空ペンタ4と第3反射ミラー5は、これらの中央で切断した断面として表示している。また、同図の下側には、フォーカシングスクリーン3の中央に形成された焦点検出枠3aを拡大したものを示している。
【0029】
同図において、LED−C_30aは中央焦点検出枠3a近傍を照明している。同様に、LED−L1_30bは左中焦点検出枠3b近傍を、LED−L2_30cは左焦点検出枠3c近傍を、LED−R1_30dは右中焦点検出枠3d近傍を、LED−R2_30eは右焦点検出枠3e近傍を、LED−T_30fは上焦点検出枠3f近傍を、LED−B_30gは下焦点検出枠3g近傍を、それぞれ照明している。
【0030】
ここで、LED30a〜30gの照明光はそれぞれ、製造上の公差によるズレを補うために、焦点検出枠3a〜3gを略包括又は焦点検出枠全体をカバーするように照射されている。
【0031】
LED30a〜30gの照明光はそれぞれ、各焦点検出枠3a、3b、3c、3d、3e、3f、3gの中央に設けられた反射領域3h、3i、3j、3k、3l、3m、3nで反射される。この反射光は、中空ペンタ4、第3反射ミラー5、接眼レンズ群6を介して観察される。
【0032】
図3中下側に示す拡大図において、中央焦点検出枠3aの中央に設けられた反射領域3hは、スーパーインポーズ照明用のLED30aの照明光を、中空ペンタ4および第3反射ミラー5を介して観察者の目に導くように反射させている。この反射領域3hは、同一形状に形成された複数の微細反射部の集合体で構成されており、これらの微細反射部は、フォーカシングスクリーン3の面に対して所定の角度で傾く傾斜面を有している。この傾斜面には、後述するように反射蒸着処理が施される。
【0033】
ここで、反射領域全体で一つの傾斜面をもつように構成する場合、傾斜面は上述したように所定の角度をもって形成しなければならないため、反射領域の両端における高低差が大きくなる。これにより、傾斜面への反射蒸着処理が不均一になり、輝度ムラが生じてしまう。
【0034】
本実施形態では、一つの反射領域を、同一反射角度の傾斜面をもつ微細反射部の集合体として構成しているため、上述した高低差の影響を少なくすることができる。ここで、各焦点検出枠の中央に形成された微細反射部における傾斜面の傾き角度は、撮影者が微細反射部で反射した光を良好に見ることができるように最適な角度に設定されている。
【0035】
また、LED30からの照明光に対して焦点検出枠3a〜3gで反射光成分を生成しないように、焦点検出枠3a〜3gを構成するプリズムの稜線がLED30の照明光に対して略平行となるように形成されている。これにより、被写体光が低輝度である場合(観察環境が暗い場合)でも、焦点検出枠は光らず、焦点検出枠3a〜3gの中央に配置された反射領域3h〜3nだけが光るため、反射光成分が多くなることでファインダ内が煩わしく感じるといったことがなくなる。
【0036】
図4は、図1および図3に示したフォーカシングスクリーン3の詳細を示す図である。3smはマット面であり、撮影光学系からの被写体光束が結像する面である。3sfはフレネルレンズであり、マット面3smに対してメインミラー2側(紙面裏側)に形成されている。
【0037】
マット面3sm上には、図3で説明したように焦点検出枠3a〜3gと、焦点検出枠3a〜3gの中央に位置している反射領域3h〜3nとが形成されている。この構成では、焦点検出枠3a、3b、3c、3d、3eがフォーカシングスクリーン3の長辺方向(画面左右方向)に所定間隔をおいて並ぶように配置されている。また、焦点検出枠3a、3f、3gがフォーカシングスクリーン3の短辺方向(画面上下方向)に所定間隔をおいて並ぶように配置されている。
【0038】
フレネルレンズ3sfは、図4に示すようにフォーカシングスクリーン3の中央3saから同心円状に広がる複数のプリズムで構成されている。このフレネルレンズ3sfは、不図示の撮影レンズの射出瞳と観察者の眼球位置(アイポイント)とを結像関係に保ち、ファインダの中心から周辺に至るまでかげりの無いファインダ像を得るために設けられているものである。
【0039】
ここでフレネルレンズ3sfの集光特性について図9を用いて説明する。図9は、一般的なファインダ光学系の集光特性を示した模式図である。基本的な経路としては、点P1を撮影レンズの射出瞳の中心位置、点P2をファインダのアイポイントとした場合、射出瞳P1から出た光束をフォーカシングスクリーンやコンデンサレンズ等により屈折させることで、アイポイントP2に集光するようにしている。
【0040】
図9(a)は、フォーカシングスクリーン300に加えてコンデンサレンズ400を備えたファインダ光学系を示している。射出瞳P1から出た光束は、フォーカシングスクリーン300において光を屈折させるフレネルレンズ面300bで屈折した後、光を拡散させるマット面300aを透過する。そして、光を屈折させるコンデンサレンズ400で屈折してアイポイントP2に集光している。
【0041】
図9(b)は、フォーカシングスクリーン310のみでコンデンサレンズを備えていないファインダ光学系を示している。射出瞳P1から出た光束は、フォーカシングスクリーン310において光を屈折させるフレネルレンズ面310bで屈折して、光を拡散させるマット面310aを透過した後にアイポイントP2に集光している。
【0042】
図9(a)、(b)におけるファインダ光学系は共に、射出瞳P1から出た光束をアイポイントP2に集光している点で同じである。しかし、フォーカシングスクリーン300,310のフレネルレンズ面300b、310bにおける光の屈折力には大きな違いがある。つまり、図9(a)ではコンデンサレンズ400に光の屈折力をもたせているため、フレネルレンズ面300bの光の屈折力を小さく出来る。
【0043】
図9(a)において、θaは、矢印範囲H4に示すように、フォーカシングスクリーン中心3saからの距離が約4mm付近におけるフレネルレンズ面300bでの光の屈折角度を示したものである。また、θdは、フレネルレンズ面300bの周辺部における光の屈折角度を示したものである。
【0044】
一方、図9(b)に示すファインダ光学系では、コンデンサレンズ400を持たないために、フレネルレンズ面310bにおける光の屈折力が大きくなっている。
【0045】
図9(b)において、θbは、矢印範囲H4に示すように、フォーカシングスクリーン中心3saからの距離が約4mm付近におけるフレネルレンズ面310bでの光の屈折角度を示したものである。また、θeは、フレネルレンズ面310bの周辺部における光の屈折角度を示したものである。
【0046】
図9(a)と図9(b)の屈折角度を比較すると、フォーカシングスクリーンの周辺部ではθd<θeとなっており、図9(a)のフレネルレンズ面300bにおける光の屈折力に比べて、図9(b)のフレネルレンズ面310bにおける光の屈折力の方が大きい設定になっていることがわかる。
【0047】
同様に、フォーカシングスクリーン中心3saからの距離が約4mm付近でもθa<θbとなっており、フォーカシングスクリーンの周辺部における屈折角度程の差ではないが、図9(a)のフレネルレンズ面300bにおける光の屈折力に比べて、図9(b)のフレネルレンズ面310bにおける光の屈折力の方が大きい設定になっていることがわかる。
【0048】
この屈折力の差は、単純にフレネルレンズ面を構成するフレネルレンズ3sfの角度の差であり、後述するフレネルレンズ3sfの角度に応じてスーパーインポーズ表示を行う際のゴーストの発生に影響を与えることとなる。
【0049】
図5は、本実施形態のカメラにおけるファインダ画面である。ファインダ画面のうち被写体観察画面内には、焦点検出装置15の焦点検出領域に対応した7つの焦点検出枠3a、3b、3c、3d、3e、3f、3gが表示されるようになっている。
【0050】
撮影者は、中空ペンタ4および第3反射ミラー5を介してフォーカシングスクリーン3上の焦点検出枠3a〜3gを見ることになるので、ファインダ画面上で観察される焦点検出枠3a〜3gは、図3および図4における焦点検出枠3a〜3gの配置に対して左右が反転した位置関係となる。
【0051】
スーパーインポーズ照明用のLED30から照射されるスーパーインポーズ照明光束SIPは、各焦点検出枠内の反射領域3h、3i、3j、3k、3l、3m、3nをカバーするように、かつ隣の焦点検出枠内の反射領域を照明しないような光束で投光されている。
【0052】
そして、照明光束SIPの余剰分の光によって焦点検出枠3a〜3gを構成するプリズムが無意味に光らないように、このプリズム稜線が照明光束SIPの光軸に対して略平行となるように形成されている。
【0053】
ここで、焦点検出枠3a〜3gのプリズムは被写体光Lの一部を透過させるので、このプリズムを通過した被写体光Lは、フォーカシングスクリーン3における焦点検出枠周囲のマット面を通過する被写体光Lよりも暗い半透過状態として撮影者に観察される。これにより、撮影者はファインダ画面において焦点検出枠3a〜3gを判別することができる。
【0054】
一方、各焦点検出枠3a〜3gの中央に設けられた反射領域3h〜3nの表面(傾斜面)には、例えばアルミニウムやクロムといった金属による反射蒸着処理が施されている。このため、反射領域3h〜3nにおいては、被写体光Lを透過させることがほとんどなく、反射領域3h〜3nは、ファインダ画面内において黒点として認識される。
【0055】
この反射領域3h〜3nは、LED30からの照明光束SIPを反射させるときには、ファインダを覗く撮影者に対して認識しやすいものである必要があり、また、撮影者が被写体画像を通常の状態として観察するときには反射領域3h〜3nが観察の邪魔にならないようになっている必要がある。
【0056】
したがって、反射領域3h〜3nの大きさは、上述した条件を満たす大きさである必要がある。具体的には、反射領域3h〜3nの大きさをφ0.2mm未満とすることが好ましい。
【0057】
図5において、ファインダ画面の下側には、シャッタースピードや絞り、閃光発光装置の充電完了表示などの撮影に関して必要な情報を表示するファインダ内情報表示部35がある。
【0058】
図5は、照明光束SIPを、フォーカシングスクリーン3の中央に形成された焦点検出枠3fに対して隣り合う反射領域3mをカバーするように照射している状態であって、照明光束SIPによりファインダ画面内にスーパーインポーズゴーストSIGが発生している状態を示している。
【0059】
ここで、ゴーストSIGの発生経路について図10を用いて説明する。
【0060】
図10(a)は、スーパーインポーズ照明用のLED30からの照明光束SIPが、スーパーインポーズ用のプリズム33を介してフォーカシングスクリーン310に至るまでの光路をストレート光学系に展開して表した断面図である。同図は、図9(b)に示したフォーカシングスクリーン310を用いた場合のゴーストSIGの発生経路を示している。
【0061】
中空ペンタ4の後頭部に配置されたスーパーインポーズ照明用のLED30から照射された照明光束SIPは、プリズム33を介してフォーカシングスクリーン310に形成された焦点検出枠3f付近を照明している。
【0062】
ここで、照明光束SIPのうち焦点検出枠3fの中央に配置された反射領域3mで反射される光束以外の光束のほとんどは、フォーカシングスクリーン310のマット面310a及びフレネルレンズ面310bを透過する。一方、一部の光束はフレネルレンズ面310bで反射(全反射)し、この反射光がマット面310aに達することでマット面310aを照明する。これにより、図5に示したようなゴーストSIGが発生する。
【0063】
図10(b)は、フォーカシングスクリーン310のフレネルレンズ面310bにおける拡大図であり、ゴーストSIGの発生経路の詳細を示している。
【0064】
同図において、照明光束SIPのうちフォーカシングスクリーン310のマット面310aを透過した一部の光束は、フレネルレンズ面310bの第一のフレネルレンズ(第1のプリズム)3sfaに達し、所定の屈折率分の屈折をして第一のフレネルレンズ3sfaを透過する。その後、照明光束SIPは、隣り合うフレネルレンズ部に入射して、ここでも所定の屈折率分の屈折をして、フレネルレンズ面310bの第二のフレネルレンズ(第2のプリズム)3sfbに達する。
【0065】
上述したように屈折を繰り返した照明光束SIPは、第二のフレネルレンズ3sfbを全反射面として全反射するようになる。この照明光束SIPの全反射光束がフォーカシングスクリーン310のマット面310aに達することによりゴーストSIGが発生する。
【0066】
通常、マット面310aは光を拡散させる面であるため、よほど強い光がファインダ光路に近い角度でマット面310aに入射しなければ、ゴーストSIGが発生することはない。しかし、図10に示す場合では、照明光束SIPのフォーカシングスクリーン310への入射角とフレネルレンズの角度θfaとの関係がちょうど照明光束SIPを第二のフレネルレンズ3sfbで全反射させる関係にあるため、第二のフレネルレンズ3sfbで全反射した強い光束は、ファインダ光路に対して角度θfr1でマット面310aに達してゴーストSIGを発生させている。
【0067】
図6は、フォーカシングスクリーンにおけるフレネルレンズの角度(フレネル角度A「degree」)と、フォーカシングスクリーン中心からの距離(像高H「mm」)との関係を示したグラフである。像高Hは、フレネルレンズ中心3saからフレネルレンズ3sfまでの距離を表し、フレネル角度が大きくなるにつれて屈折力は強くなっている。
【0068】
同図における一点鎖線は、図9(a)で説明したようにコンデンサレンズ400を備えたファインダ光学系におけるフレネル角度を示し、点線は、図9(b)で説明したようにコンデンサレンズを備えていないファインダ光学系におけるフレネル角度を示している。
【0069】
また、図6中の実線は、本実施形態のコンデンサレンズを備えていないファインダ光学系におけるフレネル角度(プリズム面の傾き角度)を示している。本実施形態におけるフレネルレンズは、後述するようにゴーストSIGの発生を防止するものである。
【0070】
図6中の一点鎖線は、像高Hの変化に対してフレネル角度の変化が小さい比較的寝たカーブとなっている。このようなフレネルレンズの角度設定では、像高4mm付近に照明光束SIPが照射されても、図10で説明したようなゴーストSIGが発生していないことが実験でわかっており、詳細の説明は後述する。
【0071】
一方、図6中の破線は、像高Hの変化に対してフレネル角度の変化が大きい比較的立ったカーブとなっている。
【0072】
ここで、破線に示すフレネル角度は、図10におけるフレネルレンズの角度θfaに相当し、このフレネルレンズを用いた場合には、像高4mm付近に照射される照明光束SIPにより図10で説明したようなゴーストSIGが発生する。なお、図10に示したフレネルレンズの角度θfaと、本実施形態であるゴーストSIGの発生を防止することが可能なフレネルレンズの角度との比較を後述する。
【0073】
図6中の実線(本実施形態)は、ゴーストSIGの発生を防止することが可能なフレネル角度を示しており、像高が0mmから4mm付近までの範囲内(中央領域)では、一点鎖線に示すフレネル角度に近似しており、像高が14mm付近以降(フォーカシングスクリーンの周辺領域)では、破線におけるフレネル角度に近似している。
【0074】
また、像高4mm付近から像高14mm付近までの間(フレネルレンズ部の周辺に至る途中までの領域)はフレネル角度が徐々に上昇しており、フォーカシングスクリーンの中央領域から周辺部で滑らかにつながるようになっている。
【0075】
ここで、像高0mmから4mm付近の範囲内において、実線に示すフレネル角度の変化率は、一点鎖線に示す変化率に略等しく、点線に示す変化率よりも小さくなっている。また、像高4mm付近から14mm付近の範囲内において、実線は、一点鎖線から点線に近づくようになっており、このときの実線に示すフレネル角度の変化率は、一点鎖線および点線に示すフレネル角度の変化率よりも大きくなっている。
【0076】
本実施形態のように像高4mm付近におけるフレネル角度を、一点鎖線のフレネル角度に近似させることにより、一点鎖線で示すフレネルレンズにおいて像高4mm付近に照射される照明光束SIPによりゴーストSIGが発生しないのと同様に、ゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0077】
ここで、図6の一点鎖線及び実線で示すフレネル角度をもつフォーカシングスクリーン3、300を用いた場合において、像高4mm付近に照明光束SIPを照射してもゴーストSIGが発生しない理由について、図7を用いて詳細に説明する。
【0078】
図7は、図10と同じようにスーパーインポーズ照明用のLED30から照射された照明光束SIPが、スーパーインポーズ用のプリズム33を介してフォーカシングスクリーンに至るまで光路をストレート光学系に展開して表した断面図である。
【0079】
図7(a)は、中空ペンタ4の後頭部に配置されたスーパーインポーズ照明用のLED30から照射された照明光束SIPが、プリズム33を介してフォーカシングスクリーン3、300の焦点検出枠3f付近を照明している図である。
【0080】
この照明光束SIPのうち焦点検出枠3fの中央に配置されている反射領域3mで反射される光束以外のほとんどの光束は、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm,300a及びフレネルレンズ面3sf、300bを透過する。一方、照明光束SIPの一部の光束は、フレネルレンズ面3sf、300bで反射(全反射)し、この反射光がマット面3sm、300aに導かれている。
【0081】
図7(b)は、フォーカシングスクリーン3、300のフレネルレンズ面3sf、300bにおける拡大図であり、照明光束SIPの光路の詳細を示している。
【0082】
同図において、照明光束SIPのうち、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm,300aを透過した一部の照明光束SIPは、フレネルレンズ面300bの第一のフレネルレンズ3sfcに達し、所定の屈折率分の屈折をして第一のフレネルレンズ3sfcを透過する。その後、隣り合うフレネルレンズ部に入射して、ここでも所定の屈折率分の屈折をして、フレネルレンズ面300bの第二のフレネルレンズ3sfdに達する。
【0083】
ここで、フレネルレンズの角度θfbは、図10(b)で示したフレネルレンズの角度θfaよりも小さく設定(θfb<θfa)しているため、上述したように屈折を繰り返した照明光束SIPは、第二のフレネルレンズ3sfdに入射した後、マット面3sm,300aから遠ざかる方向に反射する。
【0084】
図10でも説明したが、通常、マット面3sm、300aは光を拡散させる面であるため、よほど強い光がファインダ光路に近い角度で入射しなければゴーストSIGを発生しない。
【0085】
図7において、照明光束SIPのフォーカシングスクリーン3、300への入射角は、ゴーストSIGが発生する図10における照明光束SIPの入射角と同じであるが、図7ではフレネルレンズの角度を、図10(b)におけるフレネルレンズの角度θfaよりも小さい角度θfbで設定(θfb<θfa)している。このため、照明光束SIPのフォーカシングスクリーン3、300への入射角とフレネルレンズの角度θfbとの関係で、照明光束SIPが第二のフレネルレンズ3sfdで全反射したとしても、この反射光束はマット面3sm,300aから遠ざかる方向に反射する。
【0086】
上述したようにθfb<θfaとすることにより、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm,300aに達する光束は弱い光束となり、マット面3sm,300aを強く照明することがなくなるため、ゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0087】
つまり、図10で説明したゴーストSIGは、フレネルレンズ面310bの第二のフレネルレンズ3sfbで全反射した強い光束がファインダ光路に対して射出角度θfr1でマット面310aに達することにより発生している。
【0088】
しかし、本実施形態(図7)では、θfb<θfaとすることにより、フレネルレンズ面3sf、300sfの第二のフレネルレンズ3sfdで全反射する照明光束SIPの成分を少なくするとともに、この反射光成分をファインダ光路に対して射出角度θfr1よりも大きい射出角度θfr2でマット面310aに達するようにしている。このため、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm、300aに達する光束は弱い光束となり、マット面3sm、300aを強く照明することがなくなりゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0089】
すなわち、フレネルレンズの角度θfbを適宜変更して、照明光束SIPをフレネルレンズ面で全反射させないようにしたり、フレネルレンズ面で全反射した反射光のファインダ光路に対する射出角度を大きくしたりすることにより、ゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0090】
図8は、本実施形態におけるフレネルレンズだけを用いたファインダ光学系における集光特性を示した模式図である。このフレネルレンズは、図6の実線に示すフレネル角度で設定されている。
【0091】
図8における基本的な経路は、図9と同様であり、点P1を撮影レンズの射出瞳の中心位置、点P2をファインダのアイポイントとした場合、射出瞳P1から出た光束をフォーカシングスクリーン3で屈折させて、アイポイントP2に集光するようにしている。
【0092】
しかし、フォーカシングスクリーン3のフレネルレンズ面3bにおけるフレネル角度は、上述したようにゴーストSIGが発生しないように、図9に示すフォーカシングスクリーン300、310におけるフレネル角度に比べて一部変化している。このため、射出瞳P1から出た光束のすべてが、アイポイントP2に集光しないようになっている。
【0093】
ここで、図8のθcは、矢印範囲H4に示すようにフォーカシングスクリーン中心3sa(像高0mm)からの距離が約4mm(像高4mm)付近におけるフレネルレンズ面での光の屈折角度を示したものである。また、θfはフォーカシングスクリーン3bの周辺部におけるフレネルレンズ面での光の屈折角度を示したものである。
【0094】
図8と図9(a)、(b)の屈折角度を比較すると、図8における屈折角度θfは、図9(b)における屈折角度θeと近似(θf≒θe)しており、射出瞳P1から出た光束は、図9(b)と同様にフォーカシングスクリーンにより屈折した後、アイポイントP2に集光するようになっている。これにより、図8に示すファインダ光学系におけるファインダ画面周辺部は、かげりがないようになっている。
【0095】
また、図8における屈折角度θcは、図9(a)における屈折角度θaと近似(θc≒θa)している。
【0096】
本来であれば、射出瞳P1から出てフォーカシングスクリーン3に入射された光束のうち、フォーカシングスクリーン中心3saから約4mm付近まで(図8の矢印範囲H4)に入射される光束を、フォーカシングスクリーンで屈折させて、アイポイントP2に集光させるようにするためには、図9(b)に示すように像高0mmから像高4mm付近(矢印範囲H4)の屈折角度をθbとする必要である。
【0097】
一方、本実施形態では、フォーカシングスクリーン3の像高4mm付近(フォーカシングスクリーン3の焦点検出枠3f付近)のフレネルレンズの角度を、実験上ゴーストSIGが発生しないとわかっている図9(a)に示す屈折角度θaに近似した屈折角度θcとすることにより、ゴーストSIGが発生しないようにしている。
【0098】
ここで、屈折角度θcは、本来射出瞳P1から出た光束をフォーカシングスクリーンで屈折させて、アイポイントP2に集光するために必要な角度(図9(b)における屈折角度θb)よりも小さい(θc<θb)。このため、図8の矢印範囲H4に示す像高0mmから像高4mm付近に入射される射出瞳P1から出た光束は、フォーカシングスクリーンでの屈折力が小さいためにアイポイントP2に集光せず、アイポイントがずれてしまうことになる。
【0099】
このようにアイポイントがずれた場合、ファインダ画面にカゲリが発生するなどの問題が生じるおそれがある。しかし、実用上を鑑みると、フォーカシングスクリーン3のマット面3aで拡散された光束がアイポイントに到達すると考えられ、ファインダ画面中央付近は元々十分に光量がある領域であるため、アイポイントの若干のずれは実用上の問題にはならないと考えられる。
【0100】
ここで、図8で説明したフォーカシングスクリーン3を用いて実験を行った結果、実用上の問題になるようなファインダ画面のかげりが発生することはなかった。
【0101】
また、図8に示すフォーカシングスクリーン3におけるフレネルレンズの角度は、図6で説明したように像高4mm付近から周辺部(像高14mm付近)までの範囲内で徐々に変化しており、フレネル角度が中心部と周辺部で滑らかにつながるようになっている。このようなフレネル角度の設定により、射出瞳P1から出た光束をアイポイントP2に集光するときに、アイポイントのずれが突然大きくなったり小さくなったりすることがないので、ファインダ画面に変なカゲリが発生するのを防止することができる。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、照明手段の照明光を焦点板上の焦点検出領域に照射させても、この照明光がフレネルレンズ部で反射して、この反射光によりファインダ視野内にゴーストが発生するのを防止することができる。これにより、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態であるカメラの全体構成を示した中央縦断面図。
【図2】本実施形態のカメラにおけるスーパーインポーズの照明装置の分解斜視図。
【図3】スーパーインポーズ表示の照明経路を説明するための斜視図と中央焦点検出枠の拡大図。
【図4】本実施形態のカメラにおけるフォーカシングスクリーンの図。
【図5】本実施形態のカメラにおけるファインダ視野内図。
【図6】フレネルレンズの特性図。
【図7】本実施形態におけるカメラ要部の縦断面拡大図(a、b)。
【図8】本実施形態におけるフォーカシングスクリーンを用いたファインダ光学系の模式図。
【図9】従来技術におけるファインダ光学系における模式図(a、b)。
【図10】従来技術におけるカメラ要部の縦断面拡大図(a、b)。
【符号の説明】
1…カメラ本体、2…メインミラー、3…フォーカシングスクリーン、
3a〜3g…焦点検出枠、3h〜3n…反射領域、3sm…マット面、
3sf…フレネルレンズ面、
3sfa…第一のフレネルレンズ、3sfb…第二のフレネルレンズ、
4…中空ペンタ、5…第3反射ミラー、6…接眼レンズ群、
7…フォーカルプレンシャッタ、8…測光レンズ、9…測光センサ、
10…ファインダ内情報表示用LCD、
11…ファインダ内情報表示用LED、12…三角プリズム、
13…サブミラー、15…焦点検出装置、17…アクセサリシュー、
20…発光部、30…スーパーインポーズ照明用LED、
33…スーパーインポーズ用プリズム、
SIP…スーパーインポーズ照明光束、SIG…スーパーインポーズゴースト
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファインダ視野内に設けられた複数の焦点検出領域のうち選択された焦点検出領域を表示するスーパーインポーズ表示機能を有するカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ペンタプリズム前頭部に照明部を設け、この照明部からの照明光をペンタプリズム内を透過させてフォーカシングスクリーン上に設けられた表示体を照射するカメラがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、フォーカシングスクリーンの片面を構成するフレネルレンズにおけるフレネル角度を設定することにより、ファインダの見えと測光特性のバランスを取っているカメラもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−278931号公報
【特許文献2】
特開2002−90817号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、ペンタプリズム前頭部に配置した照明部からの照明光を、ペンタプリズム内を透過させてフォーカシングスクリーンを照射するようにしているが、フォーカシングスクリーン上の表示体を照明することのみに着目しており、照明部からの照明光がフォーカシングスクリーンに反射することで発生するゴーストに関しては、何も述べられていない。
【0006】
特許文献2では、フォーカシングスクリーンの片面を構成するフレネルレンズにおけるフレネル角度を設定することにより、ファインダの見えと測光特性のバランスを取っているが、スーパーインポーズ表示のゴーストとはまったく目的の違うものであり、しかもフレネル角度の設定がスーパーンポーズ表示の際に発生するゴーストに対して不利になるように設定されている。
【0007】
本発明の目的は、スーパーインポーズ表示用の照明光がフォーカシングスクリーンのフレネルレンズ部で反射することにより生じるゴーストを防止して、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことができるカメラを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方の面に複数の焦点検出領域が形成され、一方の面と対向する面に、この中心から同心円状に広がる複数のプリズムを有するフレネルレンズ部が形成された焦点板と、この焦点板の上方から複数の焦点検出領域に照明光を照射する照明手段とを備え、ファインダ視野内に焦点検出領域をスーパーインポーズ表示可能なカメラであって、フレネルレンズ部は、このプリズム面の傾き角度が中心から径方向外側に向かって大きくなるように形成されており、フレネルレンズ部の中央領域におけるプリズム面の傾き角度の変化率が小さく、中央領域からフレネルレンズ部の周辺に至る途中までの領域におけるプリズム面の傾き角度の変化率が大きいことを特徴とする。
【0009】
具体的には、フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度が、所定の射出瞳中心からの光束をファインダのアイポイントに集光させるように設定されているなかで、中央領域におけるプリズム面の傾き角度を、光束がアイポイントからずれるように設定角度よりも小さくする。
【0010】
例えば、中央領域におけるプリズム面の傾き角度を、照明手段からの照明光を全反射させない角度、又は照明光をファインダ光路外に反射させる角度とすることができる。
【0011】
また、中央領域におけるプリズム面の傾き角度を、フレネルレンズ部のうち第1のプリズムを透過して第2のプリズムに入射する照明手段からの照明光を第2のプリズムで全反射させない角度、又は照明光をファインダ光路外に反射させる角度とすることができる。
【0012】
フレネルレンズ部を上述した構成にすることで、照明手段の照明光を焦点板上の焦点検出領域に照射させても、この照明光がフレネルレンズ部で反射して、この反射光によりファインダ視野内にゴーストが発生するのを防止することができる。これにより、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことができる。
【0013】
ここで、フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度を、フレネルレンズ部の中央領域から周辺にかけて、所定の射出瞳中心からの光束をアイポイントに徐々に集光させるように設定することができる。これにより、所定の射出瞳中心からの光束をアイポイントに集光させる際に、アイポイントにおける光束のズレが突然大きくなったり、小さくなったりするのを防止できる。そして、ファインダ視野内の中央から周辺にかけてファインダ像のかげりをなくすことができ、ファインダ視野内の視認性を良好とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を用いて本発明の一実施形態であるカメラについて説明する。図1は本実施形態におけるカメラの中央縦断面図である。不図示の撮影光学系(結像光学系)を介した被写体光Lは、メインミラー(ハーフミラー)2が図1に示すように観察位置(ミラーダウン位置)にあるときには、メインミラー2で反射してファインダ光学系に導かれる。一方、メインミラー2が撮影光路から退避しているときには、被写体光Lは、フォーカルプレンシャッタ(シャッタ)7を通過した後、フィルムFにおいて結像されるようになっている。
【0015】
フォーカシングスクリーン(焦点板)3は、撮影光学系の予定結像面に配置されており、この上面はマット面3smで構成され、被写体像が投影される。また、フォーカシングスクリーン3の下側は、被写体光を集光するフレネル面(フレネルレンズ部)3sfで構成されている。なお、フォーカシングスクリーン3上には、後述するように7つの焦点検出領域が形成されている。
【0016】
中空ペンタ4および第3反射ミラー5は、フォーカシングスクリーン3に投影された被写体像を集光正立正像に変更して接眼レンズ群6に導く。撮影者は、接眼レンズ群6を介して被写体像を観察することができる。
【0017】
接眼レンズ群6の上部には、被写体輝度を測定するための公知の測光レンズ8と測光センサ9とが配置されている。接眼レンズ群6の下部には、ファインダ視野外に撮影情報を表示するためのファインダ内情報表示用のLCD10と、ファインダ内情報表示用のLED11と、LCD10の透過光をファインダに導くための三角プリズム12が配置されている。
【0018】
中空ペンタ4と測光レンズ8との間には、スーパーインポーズ表示用の照明装置が配置されており、詳細は図2および図3を用いて後述する。
【0019】
メインミラーの背後にはサブミラー13があり、このサブミラー13はメインミラー2を透過した光束をカメラ本体1の下部に配置された焦点検出装置15へ向けて反射する。焦点検出装置15は、結像面近傍に配置されたフィールドレンズ15a、反射ミラー15b、絞り15c、2次結像レンズ15d、AFセンサ15fで構成されている。
【0020】
本実施形態における焦点検出装置15は、公知の位相差検出方式を用いて焦点調節状態を検出しており、図5に示すように観察画面内(ファインダ視野内)の複数の領域(7箇所)を焦点検出領域としている。
【0021】
アクセサリシュー17は、カメラ本体1の上面でレンズ光軸の真上に設けられており、このアクセサリシュー17には外付けの閃光発光装置等のカメラアクセサリを装着することができる。アクセサリシュー17に外付けの閃光発光装置を装着することにより、カメラ本体1は閃光発光装置との相互通信が可能となる。
【0022】
カメラ本体1に備え付けられた閃光発光装置20は、電気エネルギを光エネルギに変換するXe管20aと、Xe管20aで発光した光を被写体側に効率良く集光させるための反射傘20bおよびパネル20cと、Xe管20aに発光を開始させるための電圧を印加するトリガコイル20dとで構成されている。
【0023】
閃光発光装置20は、不使用時には図1に示すように中空ペンタ4の前頭部に配置され、使用時には、不図示のヒンジ軸を回転中心として図1中時計方向に回動することで、カメラ本体1の上方にポップアップする。
【0024】
図2は、本実施形態におけるスーパーインポーズ表示用の照明装置の構成を説明するための分解斜視図である。スーパーインポーズ照明用のLED30は、フォーカシングスクリーン3上に形成された7つの焦点検出領域に対応して設けられた7つのチップタイプLED(LED−C_30a、LED−L1_30b、LED−L2_30c、LED−R1_30d、LED−R2_30e、LED−T_30f、LED−B_30g)で構成されている。
【0025】
拡散板31は、スーパーインポーズ照明用のLED30からの照明光を拡散して照明範囲を広げると共に、LED30の製造上で形成されたワイヤーボンディングの影などが照明の際に見難くする働きをする。絞り32は、スーパーインポーズ照明用のLED30からの不用な照明光によりゴーストが発生するのを防止している。
【0026】
スーパーインポーズ用のプリズム33は、反射面33aにおいて反射蒸着処理が施されており、この反射面33aはLED30からの照明光を反射させて中空ペンタ4の開口部4aから中空ペンタ4内に導いている。そして、LED30a〜30gの照明光はそれぞれ、フォーカシングスクリーン3上に形成された各焦点検出領域に照射される。
【0027】
LED30からの照明光は、図1に示すように中空ペンタ4に対してカメラ本体1の背面側から照射されるようになっているとともに、中空ペンタ4内を通過してフォーカシングスクリーン3上に導かれるようになっている。このような構成により、LED30の照明光の光路を短くできるため、導光効率が良好になる。
【0028】
図3は、実際にスーパーインポーズ照明用のLED30からの照明光がフォーカシングスクリーン3上の各焦点検出領域を照明する様子を示した斜視図ある。同図において、中空ペンタ4と第3反射ミラー5は、これらの中央で切断した断面として表示している。また、同図の下側には、フォーカシングスクリーン3の中央に形成された焦点検出枠3aを拡大したものを示している。
【0029】
同図において、LED−C_30aは中央焦点検出枠3a近傍を照明している。同様に、LED−L1_30bは左中焦点検出枠3b近傍を、LED−L2_30cは左焦点検出枠3c近傍を、LED−R1_30dは右中焦点検出枠3d近傍を、LED−R2_30eは右焦点検出枠3e近傍を、LED−T_30fは上焦点検出枠3f近傍を、LED−B_30gは下焦点検出枠3g近傍を、それぞれ照明している。
【0030】
ここで、LED30a〜30gの照明光はそれぞれ、製造上の公差によるズレを補うために、焦点検出枠3a〜3gを略包括又は焦点検出枠全体をカバーするように照射されている。
【0031】
LED30a〜30gの照明光はそれぞれ、各焦点検出枠3a、3b、3c、3d、3e、3f、3gの中央に設けられた反射領域3h、3i、3j、3k、3l、3m、3nで反射される。この反射光は、中空ペンタ4、第3反射ミラー5、接眼レンズ群6を介して観察される。
【0032】
図3中下側に示す拡大図において、中央焦点検出枠3aの中央に設けられた反射領域3hは、スーパーインポーズ照明用のLED30aの照明光を、中空ペンタ4および第3反射ミラー5を介して観察者の目に導くように反射させている。この反射領域3hは、同一形状に形成された複数の微細反射部の集合体で構成されており、これらの微細反射部は、フォーカシングスクリーン3の面に対して所定の角度で傾く傾斜面を有している。この傾斜面には、後述するように反射蒸着処理が施される。
【0033】
ここで、反射領域全体で一つの傾斜面をもつように構成する場合、傾斜面は上述したように所定の角度をもって形成しなければならないため、反射領域の両端における高低差が大きくなる。これにより、傾斜面への反射蒸着処理が不均一になり、輝度ムラが生じてしまう。
【0034】
本実施形態では、一つの反射領域を、同一反射角度の傾斜面をもつ微細反射部の集合体として構成しているため、上述した高低差の影響を少なくすることができる。ここで、各焦点検出枠の中央に形成された微細反射部における傾斜面の傾き角度は、撮影者が微細反射部で反射した光を良好に見ることができるように最適な角度に設定されている。
【0035】
また、LED30からの照明光に対して焦点検出枠3a〜3gで反射光成分を生成しないように、焦点検出枠3a〜3gを構成するプリズムの稜線がLED30の照明光に対して略平行となるように形成されている。これにより、被写体光が低輝度である場合(観察環境が暗い場合)でも、焦点検出枠は光らず、焦点検出枠3a〜3gの中央に配置された反射領域3h〜3nだけが光るため、反射光成分が多くなることでファインダ内が煩わしく感じるといったことがなくなる。
【0036】
図4は、図1および図3に示したフォーカシングスクリーン3の詳細を示す図である。3smはマット面であり、撮影光学系からの被写体光束が結像する面である。3sfはフレネルレンズであり、マット面3smに対してメインミラー2側(紙面裏側)に形成されている。
【0037】
マット面3sm上には、図3で説明したように焦点検出枠3a〜3gと、焦点検出枠3a〜3gの中央に位置している反射領域3h〜3nとが形成されている。この構成では、焦点検出枠3a、3b、3c、3d、3eがフォーカシングスクリーン3の長辺方向(画面左右方向)に所定間隔をおいて並ぶように配置されている。また、焦点検出枠3a、3f、3gがフォーカシングスクリーン3の短辺方向(画面上下方向)に所定間隔をおいて並ぶように配置されている。
【0038】
フレネルレンズ3sfは、図4に示すようにフォーカシングスクリーン3の中央3saから同心円状に広がる複数のプリズムで構成されている。このフレネルレンズ3sfは、不図示の撮影レンズの射出瞳と観察者の眼球位置(アイポイント)とを結像関係に保ち、ファインダの中心から周辺に至るまでかげりの無いファインダ像を得るために設けられているものである。
【0039】
ここでフレネルレンズ3sfの集光特性について図9を用いて説明する。図9は、一般的なファインダ光学系の集光特性を示した模式図である。基本的な経路としては、点P1を撮影レンズの射出瞳の中心位置、点P2をファインダのアイポイントとした場合、射出瞳P1から出た光束をフォーカシングスクリーンやコンデンサレンズ等により屈折させることで、アイポイントP2に集光するようにしている。
【0040】
図9(a)は、フォーカシングスクリーン300に加えてコンデンサレンズ400を備えたファインダ光学系を示している。射出瞳P1から出た光束は、フォーカシングスクリーン300において光を屈折させるフレネルレンズ面300bで屈折した後、光を拡散させるマット面300aを透過する。そして、光を屈折させるコンデンサレンズ400で屈折してアイポイントP2に集光している。
【0041】
図9(b)は、フォーカシングスクリーン310のみでコンデンサレンズを備えていないファインダ光学系を示している。射出瞳P1から出た光束は、フォーカシングスクリーン310において光を屈折させるフレネルレンズ面310bで屈折して、光を拡散させるマット面310aを透過した後にアイポイントP2に集光している。
【0042】
図9(a)、(b)におけるファインダ光学系は共に、射出瞳P1から出た光束をアイポイントP2に集光している点で同じである。しかし、フォーカシングスクリーン300,310のフレネルレンズ面300b、310bにおける光の屈折力には大きな違いがある。つまり、図9(a)ではコンデンサレンズ400に光の屈折力をもたせているため、フレネルレンズ面300bの光の屈折力を小さく出来る。
【0043】
図9(a)において、θaは、矢印範囲H4に示すように、フォーカシングスクリーン中心3saからの距離が約4mm付近におけるフレネルレンズ面300bでの光の屈折角度を示したものである。また、θdは、フレネルレンズ面300bの周辺部における光の屈折角度を示したものである。
【0044】
一方、図9(b)に示すファインダ光学系では、コンデンサレンズ400を持たないために、フレネルレンズ面310bにおける光の屈折力が大きくなっている。
【0045】
図9(b)において、θbは、矢印範囲H4に示すように、フォーカシングスクリーン中心3saからの距離が約4mm付近におけるフレネルレンズ面310bでの光の屈折角度を示したものである。また、θeは、フレネルレンズ面310bの周辺部における光の屈折角度を示したものである。
【0046】
図9(a)と図9(b)の屈折角度を比較すると、フォーカシングスクリーンの周辺部ではθd<θeとなっており、図9(a)のフレネルレンズ面300bにおける光の屈折力に比べて、図9(b)のフレネルレンズ面310bにおける光の屈折力の方が大きい設定になっていることがわかる。
【0047】
同様に、フォーカシングスクリーン中心3saからの距離が約4mm付近でもθa<θbとなっており、フォーカシングスクリーンの周辺部における屈折角度程の差ではないが、図9(a)のフレネルレンズ面300bにおける光の屈折力に比べて、図9(b)のフレネルレンズ面310bにおける光の屈折力の方が大きい設定になっていることがわかる。
【0048】
この屈折力の差は、単純にフレネルレンズ面を構成するフレネルレンズ3sfの角度の差であり、後述するフレネルレンズ3sfの角度に応じてスーパーインポーズ表示を行う際のゴーストの発生に影響を与えることとなる。
【0049】
図5は、本実施形態のカメラにおけるファインダ画面である。ファインダ画面のうち被写体観察画面内には、焦点検出装置15の焦点検出領域に対応した7つの焦点検出枠3a、3b、3c、3d、3e、3f、3gが表示されるようになっている。
【0050】
撮影者は、中空ペンタ4および第3反射ミラー5を介してフォーカシングスクリーン3上の焦点検出枠3a〜3gを見ることになるので、ファインダ画面上で観察される焦点検出枠3a〜3gは、図3および図4における焦点検出枠3a〜3gの配置に対して左右が反転した位置関係となる。
【0051】
スーパーインポーズ照明用のLED30から照射されるスーパーインポーズ照明光束SIPは、各焦点検出枠内の反射領域3h、3i、3j、3k、3l、3m、3nをカバーするように、かつ隣の焦点検出枠内の反射領域を照明しないような光束で投光されている。
【0052】
そして、照明光束SIPの余剰分の光によって焦点検出枠3a〜3gを構成するプリズムが無意味に光らないように、このプリズム稜線が照明光束SIPの光軸に対して略平行となるように形成されている。
【0053】
ここで、焦点検出枠3a〜3gのプリズムは被写体光Lの一部を透過させるので、このプリズムを通過した被写体光Lは、フォーカシングスクリーン3における焦点検出枠周囲のマット面を通過する被写体光Lよりも暗い半透過状態として撮影者に観察される。これにより、撮影者はファインダ画面において焦点検出枠3a〜3gを判別することができる。
【0054】
一方、各焦点検出枠3a〜3gの中央に設けられた反射領域3h〜3nの表面(傾斜面)には、例えばアルミニウムやクロムといった金属による反射蒸着処理が施されている。このため、反射領域3h〜3nにおいては、被写体光Lを透過させることがほとんどなく、反射領域3h〜3nは、ファインダ画面内において黒点として認識される。
【0055】
この反射領域3h〜3nは、LED30からの照明光束SIPを反射させるときには、ファインダを覗く撮影者に対して認識しやすいものである必要があり、また、撮影者が被写体画像を通常の状態として観察するときには反射領域3h〜3nが観察の邪魔にならないようになっている必要がある。
【0056】
したがって、反射領域3h〜3nの大きさは、上述した条件を満たす大きさである必要がある。具体的には、反射領域3h〜3nの大きさをφ0.2mm未満とすることが好ましい。
【0057】
図5において、ファインダ画面の下側には、シャッタースピードや絞り、閃光発光装置の充電完了表示などの撮影に関して必要な情報を表示するファインダ内情報表示部35がある。
【0058】
図5は、照明光束SIPを、フォーカシングスクリーン3の中央に形成された焦点検出枠3fに対して隣り合う反射領域3mをカバーするように照射している状態であって、照明光束SIPによりファインダ画面内にスーパーインポーズゴーストSIGが発生している状態を示している。
【0059】
ここで、ゴーストSIGの発生経路について図10を用いて説明する。
【0060】
図10(a)は、スーパーインポーズ照明用のLED30からの照明光束SIPが、スーパーインポーズ用のプリズム33を介してフォーカシングスクリーン310に至るまでの光路をストレート光学系に展開して表した断面図である。同図は、図9(b)に示したフォーカシングスクリーン310を用いた場合のゴーストSIGの発生経路を示している。
【0061】
中空ペンタ4の後頭部に配置されたスーパーインポーズ照明用のLED30から照射された照明光束SIPは、プリズム33を介してフォーカシングスクリーン310に形成された焦点検出枠3f付近を照明している。
【0062】
ここで、照明光束SIPのうち焦点検出枠3fの中央に配置された反射領域3mで反射される光束以外の光束のほとんどは、フォーカシングスクリーン310のマット面310a及びフレネルレンズ面310bを透過する。一方、一部の光束はフレネルレンズ面310bで反射(全反射)し、この反射光がマット面310aに達することでマット面310aを照明する。これにより、図5に示したようなゴーストSIGが発生する。
【0063】
図10(b)は、フォーカシングスクリーン310のフレネルレンズ面310bにおける拡大図であり、ゴーストSIGの発生経路の詳細を示している。
【0064】
同図において、照明光束SIPのうちフォーカシングスクリーン310のマット面310aを透過した一部の光束は、フレネルレンズ面310bの第一のフレネルレンズ(第1のプリズム)3sfaに達し、所定の屈折率分の屈折をして第一のフレネルレンズ3sfaを透過する。その後、照明光束SIPは、隣り合うフレネルレンズ部に入射して、ここでも所定の屈折率分の屈折をして、フレネルレンズ面310bの第二のフレネルレンズ(第2のプリズム)3sfbに達する。
【0065】
上述したように屈折を繰り返した照明光束SIPは、第二のフレネルレンズ3sfbを全反射面として全反射するようになる。この照明光束SIPの全反射光束がフォーカシングスクリーン310のマット面310aに達することによりゴーストSIGが発生する。
【0066】
通常、マット面310aは光を拡散させる面であるため、よほど強い光がファインダ光路に近い角度でマット面310aに入射しなければ、ゴーストSIGが発生することはない。しかし、図10に示す場合では、照明光束SIPのフォーカシングスクリーン310への入射角とフレネルレンズの角度θfaとの関係がちょうど照明光束SIPを第二のフレネルレンズ3sfbで全反射させる関係にあるため、第二のフレネルレンズ3sfbで全反射した強い光束は、ファインダ光路に対して角度θfr1でマット面310aに達してゴーストSIGを発生させている。
【0067】
図6は、フォーカシングスクリーンにおけるフレネルレンズの角度(フレネル角度A「degree」)と、フォーカシングスクリーン中心からの距離(像高H「mm」)との関係を示したグラフである。像高Hは、フレネルレンズ中心3saからフレネルレンズ3sfまでの距離を表し、フレネル角度が大きくなるにつれて屈折力は強くなっている。
【0068】
同図における一点鎖線は、図9(a)で説明したようにコンデンサレンズ400を備えたファインダ光学系におけるフレネル角度を示し、点線は、図9(b)で説明したようにコンデンサレンズを備えていないファインダ光学系におけるフレネル角度を示している。
【0069】
また、図6中の実線は、本実施形態のコンデンサレンズを備えていないファインダ光学系におけるフレネル角度(プリズム面の傾き角度)を示している。本実施形態におけるフレネルレンズは、後述するようにゴーストSIGの発生を防止するものである。
【0070】
図6中の一点鎖線は、像高Hの変化に対してフレネル角度の変化が小さい比較的寝たカーブとなっている。このようなフレネルレンズの角度設定では、像高4mm付近に照明光束SIPが照射されても、図10で説明したようなゴーストSIGが発生していないことが実験でわかっており、詳細の説明は後述する。
【0071】
一方、図6中の破線は、像高Hの変化に対してフレネル角度の変化が大きい比較的立ったカーブとなっている。
【0072】
ここで、破線に示すフレネル角度は、図10におけるフレネルレンズの角度θfaに相当し、このフレネルレンズを用いた場合には、像高4mm付近に照射される照明光束SIPにより図10で説明したようなゴーストSIGが発生する。なお、図10に示したフレネルレンズの角度θfaと、本実施形態であるゴーストSIGの発生を防止することが可能なフレネルレンズの角度との比較を後述する。
【0073】
図6中の実線(本実施形態)は、ゴーストSIGの発生を防止することが可能なフレネル角度を示しており、像高が0mmから4mm付近までの範囲内(中央領域)では、一点鎖線に示すフレネル角度に近似しており、像高が14mm付近以降(フォーカシングスクリーンの周辺領域)では、破線におけるフレネル角度に近似している。
【0074】
また、像高4mm付近から像高14mm付近までの間(フレネルレンズ部の周辺に至る途中までの領域)はフレネル角度が徐々に上昇しており、フォーカシングスクリーンの中央領域から周辺部で滑らかにつながるようになっている。
【0075】
ここで、像高0mmから4mm付近の範囲内において、実線に示すフレネル角度の変化率は、一点鎖線に示す変化率に略等しく、点線に示す変化率よりも小さくなっている。また、像高4mm付近から14mm付近の範囲内において、実線は、一点鎖線から点線に近づくようになっており、このときの実線に示すフレネル角度の変化率は、一点鎖線および点線に示すフレネル角度の変化率よりも大きくなっている。
【0076】
本実施形態のように像高4mm付近におけるフレネル角度を、一点鎖線のフレネル角度に近似させることにより、一点鎖線で示すフレネルレンズにおいて像高4mm付近に照射される照明光束SIPによりゴーストSIGが発生しないのと同様に、ゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0077】
ここで、図6の一点鎖線及び実線で示すフレネル角度をもつフォーカシングスクリーン3、300を用いた場合において、像高4mm付近に照明光束SIPを照射してもゴーストSIGが発生しない理由について、図7を用いて詳細に説明する。
【0078】
図7は、図10と同じようにスーパーインポーズ照明用のLED30から照射された照明光束SIPが、スーパーインポーズ用のプリズム33を介してフォーカシングスクリーンに至るまで光路をストレート光学系に展開して表した断面図である。
【0079】
図7(a)は、中空ペンタ4の後頭部に配置されたスーパーインポーズ照明用のLED30から照射された照明光束SIPが、プリズム33を介してフォーカシングスクリーン3、300の焦点検出枠3f付近を照明している図である。
【0080】
この照明光束SIPのうち焦点検出枠3fの中央に配置されている反射領域3mで反射される光束以外のほとんどの光束は、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm,300a及びフレネルレンズ面3sf、300bを透過する。一方、照明光束SIPの一部の光束は、フレネルレンズ面3sf、300bで反射(全反射)し、この反射光がマット面3sm、300aに導かれている。
【0081】
図7(b)は、フォーカシングスクリーン3、300のフレネルレンズ面3sf、300bにおける拡大図であり、照明光束SIPの光路の詳細を示している。
【0082】
同図において、照明光束SIPのうち、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm,300aを透過した一部の照明光束SIPは、フレネルレンズ面300bの第一のフレネルレンズ3sfcに達し、所定の屈折率分の屈折をして第一のフレネルレンズ3sfcを透過する。その後、隣り合うフレネルレンズ部に入射して、ここでも所定の屈折率分の屈折をして、フレネルレンズ面300bの第二のフレネルレンズ3sfdに達する。
【0083】
ここで、フレネルレンズの角度θfbは、図10(b)で示したフレネルレンズの角度θfaよりも小さく設定(θfb<θfa)しているため、上述したように屈折を繰り返した照明光束SIPは、第二のフレネルレンズ3sfdに入射した後、マット面3sm,300aから遠ざかる方向に反射する。
【0084】
図10でも説明したが、通常、マット面3sm、300aは光を拡散させる面であるため、よほど強い光がファインダ光路に近い角度で入射しなければゴーストSIGを発生しない。
【0085】
図7において、照明光束SIPのフォーカシングスクリーン3、300への入射角は、ゴーストSIGが発生する図10における照明光束SIPの入射角と同じであるが、図7ではフレネルレンズの角度を、図10(b)におけるフレネルレンズの角度θfaよりも小さい角度θfbで設定(θfb<θfa)している。このため、照明光束SIPのフォーカシングスクリーン3、300への入射角とフレネルレンズの角度θfbとの関係で、照明光束SIPが第二のフレネルレンズ3sfdで全反射したとしても、この反射光束はマット面3sm,300aから遠ざかる方向に反射する。
【0086】
上述したようにθfb<θfaとすることにより、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm,300aに達する光束は弱い光束となり、マット面3sm,300aを強く照明することがなくなるため、ゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0087】
つまり、図10で説明したゴーストSIGは、フレネルレンズ面310bの第二のフレネルレンズ3sfbで全反射した強い光束がファインダ光路に対して射出角度θfr1でマット面310aに達することにより発生している。
【0088】
しかし、本実施形態(図7)では、θfb<θfaとすることにより、フレネルレンズ面3sf、300sfの第二のフレネルレンズ3sfdで全反射する照明光束SIPの成分を少なくするとともに、この反射光成分をファインダ光路に対して射出角度θfr1よりも大きい射出角度θfr2でマット面310aに達するようにしている。このため、フォーカシングスクリーン3、300のマット面3sm、300aに達する光束は弱い光束となり、マット面3sm、300aを強く照明することがなくなりゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0089】
すなわち、フレネルレンズの角度θfbを適宜変更して、照明光束SIPをフレネルレンズ面で全反射させないようにしたり、フレネルレンズ面で全反射した反射光のファインダ光路に対する射出角度を大きくしたりすることにより、ゴーストSIGの発生を防止することができる。
【0090】
図8は、本実施形態におけるフレネルレンズだけを用いたファインダ光学系における集光特性を示した模式図である。このフレネルレンズは、図6の実線に示すフレネル角度で設定されている。
【0091】
図8における基本的な経路は、図9と同様であり、点P1を撮影レンズの射出瞳の中心位置、点P2をファインダのアイポイントとした場合、射出瞳P1から出た光束をフォーカシングスクリーン3で屈折させて、アイポイントP2に集光するようにしている。
【0092】
しかし、フォーカシングスクリーン3のフレネルレンズ面3bにおけるフレネル角度は、上述したようにゴーストSIGが発生しないように、図9に示すフォーカシングスクリーン300、310におけるフレネル角度に比べて一部変化している。このため、射出瞳P1から出た光束のすべてが、アイポイントP2に集光しないようになっている。
【0093】
ここで、図8のθcは、矢印範囲H4に示すようにフォーカシングスクリーン中心3sa(像高0mm)からの距離が約4mm(像高4mm)付近におけるフレネルレンズ面での光の屈折角度を示したものである。また、θfはフォーカシングスクリーン3bの周辺部におけるフレネルレンズ面での光の屈折角度を示したものである。
【0094】
図8と図9(a)、(b)の屈折角度を比較すると、図8における屈折角度θfは、図9(b)における屈折角度θeと近似(θf≒θe)しており、射出瞳P1から出た光束は、図9(b)と同様にフォーカシングスクリーンにより屈折した後、アイポイントP2に集光するようになっている。これにより、図8に示すファインダ光学系におけるファインダ画面周辺部は、かげりがないようになっている。
【0095】
また、図8における屈折角度θcは、図9(a)における屈折角度θaと近似(θc≒θa)している。
【0096】
本来であれば、射出瞳P1から出てフォーカシングスクリーン3に入射された光束のうち、フォーカシングスクリーン中心3saから約4mm付近まで(図8の矢印範囲H4)に入射される光束を、フォーカシングスクリーンで屈折させて、アイポイントP2に集光させるようにするためには、図9(b)に示すように像高0mmから像高4mm付近(矢印範囲H4)の屈折角度をθbとする必要である。
【0097】
一方、本実施形態では、フォーカシングスクリーン3の像高4mm付近(フォーカシングスクリーン3の焦点検出枠3f付近)のフレネルレンズの角度を、実験上ゴーストSIGが発生しないとわかっている図9(a)に示す屈折角度θaに近似した屈折角度θcとすることにより、ゴーストSIGが発生しないようにしている。
【0098】
ここで、屈折角度θcは、本来射出瞳P1から出た光束をフォーカシングスクリーンで屈折させて、アイポイントP2に集光するために必要な角度(図9(b)における屈折角度θb)よりも小さい(θc<θb)。このため、図8の矢印範囲H4に示す像高0mmから像高4mm付近に入射される射出瞳P1から出た光束は、フォーカシングスクリーンでの屈折力が小さいためにアイポイントP2に集光せず、アイポイントがずれてしまうことになる。
【0099】
このようにアイポイントがずれた場合、ファインダ画面にカゲリが発生するなどの問題が生じるおそれがある。しかし、実用上を鑑みると、フォーカシングスクリーン3のマット面3aで拡散された光束がアイポイントに到達すると考えられ、ファインダ画面中央付近は元々十分に光量がある領域であるため、アイポイントの若干のずれは実用上の問題にはならないと考えられる。
【0100】
ここで、図8で説明したフォーカシングスクリーン3を用いて実験を行った結果、実用上の問題になるようなファインダ画面のかげりが発生することはなかった。
【0101】
また、図8に示すフォーカシングスクリーン3におけるフレネルレンズの角度は、図6で説明したように像高4mm付近から周辺部(像高14mm付近)までの範囲内で徐々に変化しており、フレネル角度が中心部と周辺部で滑らかにつながるようになっている。このようなフレネル角度の設定により、射出瞳P1から出た光束をアイポイントP2に集光するときに、アイポイントのずれが突然大きくなったり小さくなったりすることがないので、ファインダ画面に変なカゲリが発生するのを防止することができる。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、照明手段の照明光を焦点板上の焦点検出領域に照射させても、この照明光がフレネルレンズ部で反射して、この反射光によりファインダ視野内にゴーストが発生するのを防止することができる。これにより、視認性の良いスーパーインポーズ表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態であるカメラの全体構成を示した中央縦断面図。
【図2】本実施形態のカメラにおけるスーパーインポーズの照明装置の分解斜視図。
【図3】スーパーインポーズ表示の照明経路を説明するための斜視図と中央焦点検出枠の拡大図。
【図4】本実施形態のカメラにおけるフォーカシングスクリーンの図。
【図5】本実施形態のカメラにおけるファインダ視野内図。
【図6】フレネルレンズの特性図。
【図7】本実施形態におけるカメラ要部の縦断面拡大図(a、b)。
【図8】本実施形態におけるフォーカシングスクリーンを用いたファインダ光学系の模式図。
【図9】従来技術におけるファインダ光学系における模式図(a、b)。
【図10】従来技術におけるカメラ要部の縦断面拡大図(a、b)。
【符号の説明】
1…カメラ本体、2…メインミラー、3…フォーカシングスクリーン、
3a〜3g…焦点検出枠、3h〜3n…反射領域、3sm…マット面、
3sf…フレネルレンズ面、
3sfa…第一のフレネルレンズ、3sfb…第二のフレネルレンズ、
4…中空ペンタ、5…第3反射ミラー、6…接眼レンズ群、
7…フォーカルプレンシャッタ、8…測光レンズ、9…測光センサ、
10…ファインダ内情報表示用LCD、
11…ファインダ内情報表示用LED、12…三角プリズム、
13…サブミラー、15…焦点検出装置、17…アクセサリシュー、
20…発光部、30…スーパーインポーズ照明用LED、
33…スーパーインポーズ用プリズム、
SIP…スーパーインポーズ照明光束、SIG…スーパーインポーズゴースト
Claims (7)
- 一方の面に複数の焦点検出領域が形成され、前記一方の面と対向する面に、この中心から同心円状に広がる複数のプリズムを有するフレネルレンズ部が形成された焦点板と、この焦点板の上方から前記複数の焦点検出領域に照明光を照射する照明手段とを備え、
ファインダ視野内に前記焦点検出領域をスーパーインポーズ表示可能なカメラであって、
前記フレネルレンズ部は、このプリズム面の傾き角度が中心から径方向外側に向かって大きくなるように形成されており、
前記フレネルレンズ部の中央領域におけるプリズム面の傾き角度の変化率が小さく、前記中央領域から前記フレネルレンズ部の周辺に至る途中までの領域におけるプリズム面の傾き角度の変化率が大きいことを特徴とするカメラ。 - 前記フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度が、所定の射出瞳中心からの光束をファインダのアイポイントに集光させるように設定されているなかで、前記中央領域におけるプリズム面の傾き角度は、前記光束が前記アイポイントからずれるように設定角度よりも小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記フレネルレンズ部におけるプリズム面の傾き角度が、前記フレネルレンズ部の中央領域から周辺にかけて、前記光束を前記アイポイントに徐々に集光させるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
- 前記中央領域が、前記焦点板の中央に形成された焦点検出領域に対して隣り合う焦点検出領域の近傍を含む領域であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカメラ。
- 前記照明手段の照明光が、前記焦点板の中央に形成された焦点検出領域に対して一方向に位置する焦点検出領域の略上方から照射されており、
前記隣り合う焦点検出領域が、前記中央に形成された焦点検出領域に対して前記一方向と相反する方向に位置する焦点検出領域であることを特徴とする請求項4に記載のカメラ。 - 前記中央領域におけるプリズム面の傾き角度が、前記照明手段からの照明光を全反射させない角度、又は前記照明光をファインダ光路外に反射させる角度であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ。
- 前記中央領域におけるプリズム面の傾き角度が、前記フレネルレンズ部のうち第1のプリズムを透過して第2のプリズムに入射する前記照明手段からの照明光を前記第2のプリズムで全反射させない角度、又は前記照明光をファインダ光路外に反射させる角度であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ。
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