JP2002072310A - 照明装置および撮影装置 - Google Patents
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Abstract
する方向(上下方向)の集光拡散制御を行っており、光
源の長手方向の集光拡散制御を行っていない。 【解決手段】 発光ユニット2,3,4から入射した照
明光束を射出する、透光性を有した光学部材5を備える
照明装置であって、光学部材の両端側に反射部5d,5
d’を一体的に設け、発光ユニットと光学部材とを相対
移動させることにより、光学部材から射出する照明光束
のうち上記反射部で反射して射出した光束成分を増減さ
せて照明光束の照射範囲を変更させる。
Description
可能な照明装置およびこれを備えた撮影装置に関するも
のである。
明装置に関して、光源から様々な方向に射出した光束を
効率よく必要照射画角内に集光させるために、従来種々
の提案がなされている。
ていたフレネルレンズのかわりに、プリズムやライトガ
イド等の全反射を利用した光学部材を配置することによ
って、集光効率の向上、小型化が図られている。
いては、装置自体の小型・軽量化が進む一方、撮影レン
ズが高倍率ズーム化の傾向にある。一般的に、このよう
な撮影装置の小型化かつ高倍率化によって、撮影レンズ
の開放Fナンバー値は徐々に大きくなる傾向にあり、補
助光源を使用しないで撮影すると、手ぶれや被写体ぶれ
による予想外のぶれ写真になったり、露出不足による失
敗写真となることがある。この状況に対処するため、撮
影装置に、補助光源としての照明装置を内蔵することが
多い。
の使用頻度が大幅に増加するととともに、1回の撮影に
必要とされる発光量が増えるため、一般にワイド状態に
対応して照射範囲が固定されており、テレ状態で不要範
囲に照明が行われることとなるためにエネルギロスが大
きい固定照射範囲の照明装置では十分に対応できない。
範囲だけに照明を行い、省電力化を図る照明装置とし
て、照射範囲可変の照明装置が各種提案されている。特
に、全反射を利用して発光効率を高めた照明装置もいく
つか提案されている。
て本出願人が提案する照明装置では、照明装置の前面
に、主に光源から射出光軸の側方に射出した光束を光学
部材に入射させた後、全反射させ、一定方向に集光させ
る上下2つの面と、これとは別に正面に形成した正の屈
折力を持つ面とで構成し、それぞれの面によって集光さ
せた後、同一射出面から被写体側に射出させる集光光学
系に対して、光学プリズムと光源の位置関係を相対的に
変化させて全反射面での反射、透過を切り換え、照射範
囲を変化させている。
にて提案の照明装置では、光学プリズムを複数に分割
し、上下に配置した光学プリズムを回動させて、照射範
囲を変更している。
報にて提案の照明装置では、比較的光制御のし易い円筒
状の放電発光管の径方向、すなわち光源の長手方向(左
右方向)に直交する方向(上下方向)の集光拡散制御で
あり、光源の長手方向の集光拡散制御を行っていない。
このため、照射範囲制御といっても、上下方向だけの照
射範囲制御であり、必ずしも理想的な照射範囲制御が行
われているわけではない。
しつつ、光源からのエネルギを高い効率で利用でき、し
かも光源の長手方向とこれに直交する方向の照射範囲制
御を同時に行うのに適した照明装置を提供することを目
的としている。
め、本発明では、発光ユニットから入射した照明光束を
射出する、透光性を有した光学部材を備える照明装置で
あって、光学部材の少なくとも1つの端部に反射部を一
体的に設け、発光ユニットと光学部材とを相対移動させ
ることにより、光学部材から射出する照明光束のうち上
記反射部で反射して射出した光束成分を増減させて照明
光束の照射範囲を変更させるようにしている。
対移動させて、発光ユニットから射出される照明光束の
うち光学部材の少なくとも1つの端方向に向かう光束
を、上記反射部で全く反射させずに若しくは少し反射さ
せて光学部材から射出させたり、上記反射部で多く反射
させたりすることによって照射範囲を変更するように
し、簡単かつコンパクトな構成で、光源ユニットの長手
方向の照射範囲制御に適した照明装置を実現している。
減させて照射範囲を変更させる構成であるため、上記増
減を連続的に行って照射範囲を連続的に変更することも
容易である。
る射出面の端部近傍を覆うように設けたり、上記反射部
に全反射面を用いることにより、光源ユニットからのエ
ネルギを高い効率で利用可能となる。
射して射出した光束成分を増減させて変更する照射範囲
の変更方向(例えば、光源ユニットの長手方向)とは異
なる方向(例えば、長手方向に直交する方向)おける照
明光束の照射範囲を、発光ユニットとこの光学部材とを
相対移動させることにより変更するための光学作用部を
も設けることにより、両方向の照射範囲変更を連動させ
るための機構等が不要な簡単かつコンパクトな構成で、
上記両方向に関する照射範囲を適切に制御可能な照明装
置を実現することが可能となる。
個に設けたことにより、上記両方向のそれぞれにおける
照射範囲変更を互いに独立に行わせることができ、いず
れの方向についも照射範囲の設定自由度を高くすること
が可能となる。
は、本発明の第1実施形態である照明装置を示してい
る。図1および図2は、照明装置の光学系を構成する要
部の横断面図であり、図3および図4は照明装置の光学
系を構成する要部の縦断面図である。また、図5は照明
装置の主要光学系のみの斜視図であり、図6は照明装置
を備えたカメラの斜視図である。なお、図1〜図4に
は、光源から射出した代表光線の光線トレース図も合わ
せて示している。
構成について説明する。図6に示すように、照明装置1
はカメラ本体11の上部に収納可能に配置され、カメラ
使用時にはカメラ本体11の側方に突出するように構成
されている。
保持するレンズ鏡筒、13はレリーズボタン、14はテ
レ方向ズーミングボタン、15はワイド方向ズーミング
ボタン、16はカメラの各種のモードを切り換えるため
の操作ボタン、17はカメラの動作をユーザーに知らせ
るための液晶表示窓、18は外光の明るさを測定する測
光装置の受光窓、19はファインダーの対物窓である。
なお、本発明の照明装置を備えたカメラは、前述の構成
のカメラに限定されるものではない。
要素について、図5を用いて説明する。図5において、
2は照明光束を発する長手円筒形状の放電発光管(キセ
ノン管)である。3は放電発光管2から射出した照明光
束のうち光射出方向後方に射出された成分を光射出方向
前方に反射させる反射傘である。この反射傘3の内面は
高反射率を有する光輝アルミ等の金属材料で形成されて
いる。なお、反射傘3の内面を、高反射率の金属蒸着面
としてもよい。
つかの光路領域に分割すると共に、それぞれの領域の光
束を射出面から射出させた後に、一定の距離で交差させ
て一定の広がりの配光特性に変換するための透光性導光
部材である。
入射させ、必要とされる所定の配光特性に変換するため
の透光性光学部材であり、その光射出面側には、上下方
向に関して光屈折力を有する複数のシリンドリカルレン
ズ5a,5b,5b’が上下方向に並列形成されてい
る。また、この透光性光学部材5の左右周辺部には、上
下方向に延びる内面全反射面を有したプリズム部(集光
作用部)5h,5h’が形成されている。
は不図示の保持ケース等により保持されて一体化され、
発光ユニットを構成する。そして、照明装置1の外表面
に固定された光学部材5に対して上記発光ユニットを、
レンズ鏡筒12の変倍動作に応じて適宜移動させること
により、照明光の集光度合を連続的に変化させることが
できる。なお、導光部材4および光学部材5の材料とし
ては、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料や
ガラス材料が好ましい。
例えば「ストロボオートモード」がセットされている場
合には、レリーズボタン13がユーザーによって押され
た後に、不図示の測光装置で測定された外光の明るさと
装填されたフィルムの感度とに基づいて、照明装置1を
発光させるのか否かを不図示の中央演算処理装置が判断
する。
要と判定した場合には、中央演算処理装置が発光指令を
出し、反射傘3に取り付けられた不図示のトリガーリー
ド線を介して放電発光管2を発光させる。放電発光管2
から発光された照明光束のうち照射方向に射出した光束
は直接、照射光軸と反対方向に射出された光束は反射傘
3を介して、前方に配置された導光部材4および光学部
材5を通過して所定の配光特性に変換された後、被写体
側に照射される。
発光ユニット(つまりは導光部材4)と光学部材5との
照射光軸方向への相対移動(発光ユニットの移動)のみ
によって行われる。
ームレンズである場合に、その焦点距離に応じて発光ユ
ニットと光学部材5との照射光軸方向における相対位置
を変化させることによって、上下方向と左右方向の両方
の配光特性を同時に撮影レンズの必要照射範囲に対応す
るように調整可能としている。
変更のための最適な光学的形状の設定方法についてさら
に詳しく説明する。
1における放電管径方向(上下方向)の照射範囲変更の
基本原理を説明する。なお、図3および図4中の各部の
符号は、図5に対応している。
も離れた状態を示しており、図4には光学ユニットと光
学部材5とが最も接近した状態を示している。また、こ
れら図には、放電発光管2の内径中心部より射出した代
表光線の光路も同時に示している。
方向の配光特性を均一に保ったまま照射範囲を連続的に
変化させることができるとともに、上下方向の開口高さ
を必要最小限に構成したものである。
ス管部分の内外径を示している。この種の照明装置の実
際の放電発光管の発光現象としては、効率を向上させる
ため、内径一杯に発光させる場合が多く、放電発光管2
の内径一杯の発光点からほぼ均一に発光していると考え
て差し支えない。しかし、説明を容易にするため、光源
中心から射出した光線を代表光線と考え、図中では光源
中心から射出した代表光線のみを示している。実際の配
光特性としては、図に示したような代表光線に加え、放
電発光管2の周辺部から射出した光束によって配光特性
は全体として若干広がる方向に変化するが、配光特性の
傾向としてはほとんど一致するため、以下この代表光線
を用いて説明する。
分を順を追って説明する。反射傘3の内面は、放電発光
管2の外周面とほぼ同心形状の半円筒形状に形成されて
いる。これは、反射傘3での反射光を光源の中心部付近
に戻すのに有効な形状であり、放電管発光2のガラスの
屈折による悪影響を受けにくくさせる効果がある。ま
た、このように構成することによって、反射傘3による
反射光を光源からの直接光とほぼ等価な射出光として扱
えるため考えやすく、この後に続く光学系の全体を小型
化することも可能となり都合がよい。
している理由は、これより小さいと側方に向かう光を集
光させるために導光部材4が大型化してしまい、逆にこ
れ以上大きいと反射傘3の内部にこもる光束が増えて効
率が低下するためである。
下のような形状に形成されている。まず、導光部材4の
上下方向中央領域には、入射面4aと射出面4bの両面
に正の屈折力を与えるシリンドリカルレンズが形成され
ている。これにより、放電発光管2の中心から射出した
光束は、図示のようにPの位置において、図面に垂直な
方向に延びる直線状に集光する。
管2の中心から射出した光束は、入射面4c,4c’で
屈折した後、反射面4d,4d’で反射し、射出面4
e,4e’から射出される。このとき反射面4d,4
d’で反射した光のうち、反射面4d,4d’の前側寄
りで反射した光は射出光軸中心へ近づく方向へ、中央部
にて反射した光は射出光軸に略平行に、光源寄りで反射
した光は射出光軸中心から離れる方向へそれぞれ導かれ
ると共に、反射後の光束が均一に分布するようになって
いる。
出面側に正の屈折力を持つ3つのシリンドリカルレンズ
5a,5b,5b’が上下方向に並んで形成されてい
る。すなわち、図示のように、導光部材4の中央領域に
形成されたシリンドリカルレンズによる集光領域と、上
下の2つの全反射部による集光領域との3つの領域に対
応するようにシリンドリカルレンズ5a,5b,5b’
が形成されている。
に詳しく説明する。まず、射出光軸に近い角度成分を直
接屈折によって制御する入射面4aおよび射出面4bに
形成されたシリンドリカルレンズは、光源中心から射出
した光束が、一度入射面4aで射出光軸に平行化された
後、射出面4bで点Pに集光させるように形状を規定し
た非球面シリンドリカルレンズとなっている。
一度射出光軸に平行化させることで、これに続く射出面
4bの最適面形状設定を容易にするためである。しか
し、必ずしもこのような入射面4aで一度平行化させる
形状に限定されるわけではなく、導光部材4を透過後、
P近傍にほぼ集光させ、その最大射出角度と最小射出角
度が所定の角度となるように規制できる形状であれば、
各レンズ面の屈折力の与え方には特に規定はない。この
ため、非球面レンズは必須要件ではなく、球面レンズや
円筒面レンズの組み合わせでも全く差し支えない。
に入射光を導く入射面4c,4c’の形状について説明
する。これらの面は、導光部材4の形状を最小にするた
めに、光軸と平行な平面であることが望ましい。すなわ
ち、光源から射出した光束のうち、射出光軸とは異なっ
た方向に進む成分は、この入射面で一度屈折するが、こ
の面の角度が小さいほど屈折の効果が大きく、屈折によ
って入射光が一度光軸から離れる方向に導くことがで
き、光学プリズムの全長を短く抑えることができるため
である。
c’の傾きは、導光部材4の成形条件によってほぼ決定
される。この角度が少ないほど実際の成形条件としては
厳しくなるが、この面の角度の最大値Φの理想形状とし
ては、この入射面が平面か曲面かに関わらず以下の範囲
に存在することが望ましい。
4c’の距離が短いこと、また面形状が平滑面であるこ
とから、十分可能な数値である。このように入射面4
c,4c’の傾きを規定することによって、上下方向の
開口面積を最小に、かつ効率低下を招くことなく実現す
ることができる。
説明する。これは前述したように、反射面4d,4d’
で反射した光のうち、反射面4d,4d’の前側寄りで
反射した光は射出光軸中心へ近づく方向へ、中央部にて
反射した光は射出光軸に略平行に、光源寄りで反射した
光は射出光軸中心から離れる方向へそれぞれ導かれると
共に、反射後の光束が均一に分布するように形状を規定
する。
角度成分を直接屈折によって制御する入射出面4a,4
bと同様に、1点で集光させることが望ましいが、この
ように構成すると、導光部材4が大型化し、また照射範
囲変更に伴う必要スペースが増加するため、照明装置1
の光学系全体が大型化してしまう。また、形状を大型化
せず実現しようとすると、上下の照射角度を一致させる
ことが容易でなく、また上下の配光特性を均一化させる
ことも困難になる。
ほぼ等価な効果を持たせるように上記反射面4d,4
d’の形状を規定している。このような形状を持たせる
ことによって、擬似的に上記入射出面4a,4bの面構
成の方法とほぼ等価の効果を小型形状を保ったまま実現
することが可能になる。
光軸後方に向かった光束は、図示はしていないが、反射
傘3の形状が放電発光管2に対して同心形状であるた
め、反射傘3で反射した後、再度放電発光管2に入射
し、放電発光管2のほぼ中心を通って射出方向前方に導
かれる。この光源の中心に戻ってから以降の光線の状態
は上記説明と同様である。
る。この光学部材5はこのまま照明装置1ないしカメラ
の外観部材としても使用可能な板状の部材であり、光射
出面に3つの正の屈折力を持ったレンズが形成されてい
る。
明した、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズで集光
する中央領域と、全反射によって擬似的な集光を行わせ
る上下の2つの領域との合計3つの領域からの射出光を
それぞれ一定の割合で集光度合いを変えることができる
ような形状を有しており、導光部材4と光学部材5の離
間距離によって3つの領域が同じような配光変化を行わ
せるように規定されている。
は、図3に示すように、点Pから射出した光束が光学部
材5の射出面5aで屈折した後、射出光軸と略平行にな
るような非球面シリンドリカルレンズで構成されてい
る。また、上下部に位置する2つのレンズは、導光部材
4の全反射面4d,4d’での反射した後の光束が1点
で集光しないため、以下の補正面形状を有する。
4および光学部材5が所定距離離れた状態で、射出面通
過後の光束がすべて射出光軸と平行な成分となるよう
に、レンズ中心部を境にして上下で特性の異なった形状
に設定されている。
ち中央付近の射出光軸に平行な成分を境にして、その外
側の部分は、屈折力の弱いレンズ面に、逆に内側の領域
は屈折力の強いレンズ面で構成されている。
光学部材5の距離が所定量離れた状態で、図3に示すよ
うな上下方向における最集光状態を達成することができ
る。そして、最集光状態において、光学部材5の開口面
積を許され得る最大限の大きさまで利用して光を制御す
ることは、大光量の照明装置を得る上で重要な条件であ
り、このように構成することで、小型で効率の良い照明
光学系を実現することができる。
特性を得るための状態としては、図4に示すように導光
部材4と光学部材5との距離を最も近づけた状態が対応
する。このときの様子は光線トレース図より、導光部材
4によって、その射出面4b,4e,4e’の前方に形
成された複数の最集光領域が、光学部材5の射出面側の
レンズのそれぞれの射出光軸の位置、すなわち各レンズ
の中央部付近とほぼ一致する。
学部材5の射出側の各レンズの光軸中心付近のレンズ屈
折力の影響を受けにくい領域とほぼ一致させることによ
り、導光部材4単体による集光状態とほぼ等価の配光特
性で、照明光束を被写体側に照射することができる。
し、導光部材4による所定の集光状態と光学部材5の厚
みとを適宜設定することで、ワイド側の撮影レンズの必
要照射領域に対応した、最も照射範囲が広く、均一でロ
スの少ない配光特性を得ることが可能になる。この場合
の条件として、導光部材4の各部の集光状態を各々ほぼ
一致させるように、導光部材4の各部の形状を設定する
ことが望ましい。
ズ面を射出面側に形成しているが、これは照明光学系を
小型化する上で有効である。すなわち、光制御面が光源
から遠いほど屈折による集光効果が高められるが、これ
を照明光学系の最も遠くに位置させることによって、射
出光軸方向の小型化を図っている。
4の状態との間の状態とすると、その移動距離に応じて
上記シリンドリカルレンズ5a,5b,5b’の屈折力
の影響を連続的に変化させることも可能である。この結
果、配光特性も移動距離に応じて変化させることがで
き、この両者の相対距離を規定することによって、配光
特性を連続的に、かつ均一な状態で変化させることが可
能になる。
導光部材4と光学部材5の射出光軸方向の相対位置の変
化によって連続的に変化させることが可能である。
手方向の配光特性の変化を図1および図2を用いて説明
する。
態、すなわち導光部材4と光学部材5が最も離れた状態
を示し、図2には、図4に対応する照射範囲の最も広い
状態、すなわち導光部材4と光学部材5とが最も接近し
た状態を示している。これら図において、各部の符号は
上記説明と一致しており、左右方向の特性を説明するた
めの代表光束も合わせて示している。
図示のように、光学部材5の左右の射出面には、フレネ
ルレンズ等の集光を行わせるための屈折面が形成されて
いない。この理由は、放電発光管2の有効アーク長に対
して光学部材5の左右の開口部の幅が狭く、かつ接近し
ているためである。つまり、このように光源から最も遠
い光学部材5の射出面側でも十分な距離がとれない場合
には、中央部付近にどのような集光面を形成しても各点
から光源を見込む角度が大き過ぎて集光させることが困
難だからである。
を形成したとしても、放電発光管2の中心部付近から射
出した光束に関しては集光作用を持たせることができる
が、放電発光管2の周辺部から射出した光束に関して
は、逆に屈折によって照射範囲が広がったり、また全反
射による予想外の反射による光量ロスが生じたり、さら
にはフレネルレンズのエッジ部での屈折による光量ロス
が生じる可能性が高く、必ずしも好ましい形態ではな
い。このような理由から、本実施形態では、光学部材5
の射出面側には左右方向の集光作用は持たせていない。
入射面5e,5e’と、全反射面5d,5d’と、射出
面5f,5f’を有する、左右方向のみについて集光作
用を持つプリズム部5h,5h’が形成されている。こ
のように周辺部のみプリズム部5h,5h’を形成して
いる理由は、周辺部からの光源を見込む角度が中央部に
比べて狭く、方向もある程度限定できるためであり、光
束の方向をある程度制御可能な領域になっているためで
ある。
るように、プリズム部5h,5h’の各面の形状を規定
し、最適化したのが本実施形態である。図示のように、
本実施形態では、光源の左右中心部付近から射出した光
束のうち、このプリズム部5h,5h’に入射する光束
を射出光軸に対して平行になるように全反射制御してい
る。
広げた状態について説明する。なお、同図では、図1と
比較して説明するため、光源の同一点から同一方向に射
出した光束の状態も同時に示している。
には、左右方向の光束を集光させるための特別の屈折面
や反射面を形成していない。このため、平面入射部5g
から入射した光束成分は、左右方向の照射角度を狭めず
均一でかつ広い範囲の分布となる。
中心部付近から射出した光線の状態から見てもわかるよ
うに、導光部材4と光学部材5とを接近させて配置する
ことにより、導光部材4からの射出光を全て光学部材5
の平面入射部5gから入射させることができる。このこ
とにより、プリズム部5h,5h’に入射する成分をな
くし、照射範囲の広い配光特性を得ることができる。
囲変化の考え方を、図7を用いて説明する。
縦軸にはその角度に対する光量を示している。ここで、
Gが図1に対応する集光状態を示し、このときの有効照
射範囲は、中心の光量に対して50%になる光量になる
角度範囲Aとなる。
照射範囲の広い状態を示し、同様に照射範囲はBとな
る。
示すGは、周辺部に向けて照射されていた光束の一部を
射出光軸中心部付近に集光させることによって、中心部
付近の光量を増加させた結果、中心光量の50%で規定
される有効照射範囲が相対的に狭くなったものである。
束のうち、射出光軸中心から離れる方向(光学部材5の
長手方向両端側に向かう方向)に射出した光束を光学部
材5の左右に設けたプリズム部5h,5h’に入射さ
せ、光束の方向を集光方向に変換することによって、中
心部付近の光量を大幅に増加させることができると共
に、必要照射範囲外への光の照射を減少させて、撮影レ
ンズの長焦点距離に対応した効率良い照明光照射を行う
ことができる。
態に光学配置された場合の照明光束の照射範囲は、導光
部材4と光学部材5の相対位置関係によって連続的に変
化させることができる。これは、光学部材5に形成され
たプリズム部5h,5h’に入射する光束成分の量(全
反射面5d,5d’で反射する光束成分の量)に応じて
射出光軸中心部付近に向かう光束の量を連続的に変化さ
せることができ、この中心部付近の光束の増減によっ
て、中心部付近の光量の50%の光量値で規定した有効
照射範囲を連続的に変化させることができるためであ
る。
部5h,5h’への入射光量を増やすことによって周辺
に向かう光束を徐々に射出光軸中心部付近に振り向けて
射出させるようにすることができ、この結果、照射範囲
を連続的に狭める方向に変化させることができる。
した光束がプリズム部5h,5h’によって全反射し、
射出光軸方向に射出するように各面形状を設定している
が、必ずしもこの形状に限定されるわけではなく、光源
の任意の位置、例えば光源中心と周辺との中間の位置の
光束が、光学部材5によって射出光軸付近に集まるよう
に形状を規定したり、移動の中間点を考慮して、各ズー
ムポイントで良好な配光特性が得られるような任意の反
射面形状を用いてもよい。
4に示す上下方向に関しての照射範囲の変化と対応する
方向に、左右方向に関しての照射範囲を変化させること
ができる。つまり、光学ユニットと光学部材5の射出光
軸方向への相対移動という単一動作で、上下および左右
の両方向の照射範囲変化を達成できると共に、このため
の連動機構を必要とせず、また照射角度変化も大きいな
ど、極めて都合の良い照射範囲可変光学系を構成するこ
とができる。
射面として全反射面5d,5d’を用いたり、プリズム
部5h,5h’を導光部材4の射出面の長手方向両端近
傍を覆うような形状としたりしているため、方向変更に
伴う光量損失が少なく、効率良く照射範囲変更を行うこ
とができる。
変更は、上下方向で利用した光制御面を利用しておら
ず、別個の制御面(全反射面5d,5d’)を利用して
いる。このため、上下および左右方向の照射範囲変更を
各々独立して行わせることができ、上下および左右方向
のそれぞれにおいて照射範囲の設定自由度が高い。
囲を変化させる手段として、光学部材5に一体形成した
プリズム部5h,5h’に含まれる反射面を用いた場合
について説明したが、このようなプリズム部内の反射面
以外でも、光輝アルミ等の反射面を光学部材に一体的に
構成したり、別体のプリズム部材を用いたりしてもよ
い。
に対する射出方向への移動という手法を用いて照射範囲
変更を行っているが、これに限らず、入射光束の射出後
の射出方向を大幅に切り換えるような光学部材(例え
ば、光ファイバーや同一部材内の屈折率変化を持たせた
グラディエントインデックス材料)を用いて、入射光束
の方向を任意に制御できるような構成を採ることによ
り、同様の効果を得ることができる。
発明の第2実施形態である照明装置の光学的構成を示し
ている。本実施形態は、第1実施形態に対して、照射範
囲を変更する際の導光部材24と光学部材25の相対移
動方向を逆にしたものである。すなわち、導光部材24
と光学部材25を離した状態で照射範囲を最も広げ、接
近させた状態で照射範囲を最も狭めるように構成した実
施形態である。すなわち、図8で必要照射範囲外に向か
っていた光束成分を、図9で必要画角の周辺成分として
活用し、照射範囲を実質的に広げている。
と共通する構成要素には第1実施形態と同符号を付す。
また、本実施形態の照明装置も、第1実施形態にて説明
したカメラに搭載されるものである。
部付近の縦断面図であり、放電発光管2の中心部付近か
ら射出した照明光束の光線トレース図も合わせて示して
いる。また、図12は、照明光学系の主要部の斜視図で
ある。さらに、図8および図9は、放電発光管2の軸方
向の断面図であり、光源中心部付近から射出した代表光
線も合わせて示している。
る構成要素について、図12を用いて詳しく説明する。
出した光束のうち光射出方向後方に射出された成分を光
射出方向前方に反射させる反射傘であり、その内面は高
反射率を有する光輝アルミ等の金属材料により形成され
ている。なお、この内面に、高反射率の金属蒸着面を形
成してもよい。
くつかの光路領域に分割すると共に、それぞれの領域の
光束を射出面から射出させた後に、一定の距離で交差さ
せ一定の広がりの配光特性に変換するための導光部材で
ある。この導光部材24の射出面には、上下方向に関し
て正の屈折力を持った複数のシリンドリカルレンズ24
dが上下方向に配列形成されている。
入射させ、必要とされる所定の配光特性に変換するため
の光学部材である。この光学部材25の入射面には、上
下方向に関して負の屈折力を有する複数のシリンドリカ
ルレンズ25aが上下方向に配列形成されている。
周辺部には、上下方向に延びて入射光を全反射制御する
プリズム部(集光作用部)25b,25b’が形成され
ている。
反射傘23および導光部材24は不図示の保持ケース等
により保持されて一体化され、発光ユニットを構成す
る。そして、照明装置の外表面に固定された光学部材2
5に対して上記発光ユニットを適宜移動させることによ
り、照明光の集光度合を連続的に変化させることができ
る。なお、導光部材24および光学部材25の材料とし
ては、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料や
ガラス材料が好ましい。
ンズがズームレンズである場合に、その焦点距離に応じ
て導光部材24と光学部材25との相対位置関係を変化
させることによって、上下方向の配光特性を撮影レンズ
の画角範囲に対応させるようにすると共に、本来有効と
なる光源が大きすぎて光束の制御がむずかしい左右方向
の配光特性も、他の部材を介さずに撮影レンズの画角範
囲に対応するように変化させることできる照明装置であ
る。
範囲変更のための最適な光学的形状の設定方法について
さらに詳しく説明する。
装置における放電発光管2の径方向の縦断面図であり、
上下方向の照射範囲変更の基本的な考え方を示す図であ
る。なお、図中の各部の符号は、図12に対応してい
る。また、図10には、導光部材24と光学部材25と
が最も接近した状態を、図11には、導光部材24と光
学部材25とが最も離れた状態をそれぞれ示している。
また、図10および図11には、同時に放電発光管2の
内径中心部より射出した代表光線の軌跡も同時に示して
いる。
を均一に保ったまま照射範囲を連続的に変化させること
ができるとともに、上下方向の開口高さを必要最小限に
構成したものである。
順を追って説明する。反射傘23は、その内面の形状
が、放電発光管2とほぼ同心形状の半円筒形状としてい
る。これは、第1実施形態と同様の理由による。
部材24の後方に回り込むような形態となっているが、
これは、以下の理由による。
図示のように導光部材24の内面の反射面24c,24
c’によって理想的な反射を行わせることができるが、
図中光源の中心より右側から射出した光束は、特に光源
の内径が大きい場合に、反射しきれずに、反射面24
c,24c’から射出してしまう成分があり、このよう
な光束を有効に利用するためである。すなわち、反射傘
23の形態を図示のように導光部材24の背面まで伸ば
し、また、反射面24c,24c’の形状に沿わせるこ
とによって、反射面24c,24c’で反射しきれずに
反射面24c,24c’から射出した光束を導光部材2
4内に再入射させることができ、反射後の光束も所定の
照射範囲に効率良く集光させることができる。
以下のような形状となるように設定している。
aに正の屈折力を与えるシリンドリカルレンズが形成さ
れ、光源中心から射出した光束は図示のように一度射出
光軸と平行になるように変換される。
24b’で屈折した後、その上下方向に位置する全反射
面24c,24c’で反射し、こちらも同様に光源中心
から射出した光束が射出光軸と平行になるように変換さ
れる。
出光軸に対して一度平行化された後、図11に示すよう
に射出面24dに形成された複数の正の屈折力を持つシ
リンドリカルレンズ24dによって、複数の集光領域が
形成される。
材24の射出面に形成した複数のシリンドリカルレンズ
24dのパワーをうち消すような負の屈折力を持つ複数
のシリンドリカルレンズ25aが形成されている。
に示すように、導光部材24と光学部材25が接近した
状態では、各シリンドリカルレンズの屈折力がうち消さ
れ、導光部材の入射面24aの屈折、又は入射面24
b,24b’での屈折後の反射面24c,24c’での
反射による集光状態をそのまま維持させることができ
る。
と光学部材25が最も離れた状態では、配光特性を均一
にある一定の範囲に広げることが可能になる。これは、
導光部材24のシリンドリカルレンズ24dによって集
光された各領域の光束を、光学部材25のシリンドリカ
ルレンズ25aの屈折力の弱い中心部付近を通過させて
いるためであり、このように光学系を構成することでシ
リンドリカルレンズ25aの影響を受けにくくさせるこ
とができる。
図14の状態と間の状態にすると、導光部材24の移動
距離に応じて、上記シリンドリカルレンズ25aの屈折
力の影響を連続的に変化させることも可能である。この
結果、配光特性も移動距離に応じて変化させることがで
き、この両者の相対位置を規定することによって、配光
特性を連続的に、かつ均一な状態で変化させることが可
能になる。
導光部材24と光学部材25の射出光軸方向の相対距離
の変化によって連続的に変化させることが可能である。
よび図9を用いて説明する。これら図は放電発光管2の
中心軸を含む横断面図であり、図8は図10に対応す
る、照射範囲の最も狭い状態、すなわち導光部材24と
光学部材25とが最も接近した状態を示し、図9は図1
1に対応する、照射範囲が最も広い状態、すなわち導光
部材24と光学部材25とが最も離れた状態を示してい
る。これら図において、各部の符号は上記説明の構成部
材と一致しており、左右方向の特性を説明するための光
源中心から射出した代表光束も合わせて示している。
の射出面は平面で形成されている。このように平面とし
ている理由は、第1実施形態と同様であり、光源からの
距離が近くまた長いため、どのような集光面を形成して
も各点から光源を見込む角度が大き過ぎて集光させるこ
とが困難なためである。
には、左右方向にのみ集光作用を持つプリズム部25
b,25b’が形成されている。
b,25b’を形成している理由は、周辺部からの光源
を見込む角度が中央部に比べて狭く、かつ方向もある程
度限定でき、光束の方向をある程度制御可能なためであ
る。
に示す状態では、光源中心から射出した光束に対して集
光効果を持たすことができない。一方、図9に示す状態
では、図8に示す光源中心部から射出された光線と同一
の光線が、プリズム部25b,25b’に入射すること
によって、ある一定の射出方向に変換される。
ム部25b,25b’は、平面で形成された入射面25
c,25c’と、非球面形状の全反射面25d,25
d’と,平面で形成された射出面25eの左右周辺部分
とから構成されている。
光線トレース図に示すように、入射光量を増やし形状を
最小化するために、射出光軸に対して略垂直になるよう
な平面形状となっている。
面25eから射出した後の光束が、全てある一定の角
度、図中のθとなるような図面垂直方向に伸びる非球面
形状となっている。
することで、左右方向の照射角度を一定量広げることが
可能になる。このこと関して、図13を用いて、図8お
よび図9に示す状態の照射角度変化の考え方を説明す
る。
度、縦軸にはその角度に対する光量を示している。ここ
で、Iが図8に対応する状態を示し、このときの有効照
射範囲は、中心の光量に対して50%になる光量になる
角度範囲Bとなる。この状態は、左右の周辺部の光束を
有効に利用しきれない状態である。
照射範囲の広い場合を示し、このときの照射角度はCと
なる。この図からもわかるように、左右方向の照射範囲
を広げるために、Iは左右周辺部に照射されていた光束
の一部を必要照射範囲の周辺部に振り向けて、周辺部の
光量が中心光量に対して50%程度になるようにするこ
とにより照射範囲を広げるようにした状態である。
で制御可能な光束は、導光部材24と光学部材25の相
対移動に伴う、わずかな隙間から射出する光線の射出方
向を(この光線は絶対量的には少ない光束ではあるが)
かなり正確に制御することが可能なため、このような中
心光量に対して50%に対応する狭い領域の角度成分の
みを上昇させる照明光学系に対して、有効な照射範囲変
更の方法として利用することができる。
への光の照射を減少させて、撮影レンズの焦点距離に対
応した効率良い照射範囲調整を行うことができる。
b,25b’によって、光源中心から射出した光束が、
すべて一定角度θに変換されるように構成したが、必ず
しも一定角度になるように制御する必要はない。例え
ば、プリズム部を利用して、必要照射範囲の周辺部付近
の光量を増すような任意の反射面形状であってもよく、
反射面形状を最適化することによって同様の効果を得る
ことができる。
タイプの放電発光管を用いる場合について説明したが、
光源としてはこのようなタイプの放電発光管に限定され
るわけではなく、点光源と見なせないある程度長い有効
発光部を有するような光源(例えば、冷陰極管)を用い
てもよい。
は、本発明の第3実施形態である照明装置の光学的構成
を示している。本実施形態は、第1実施形態に対して、
光学部材35の一部を変形させた例であり、特に、光学
部材35の左右周辺部に設けたプリズム部を複数に分割
してプリズム列としたことを特徴としている。
と共通する構成要素には第1実施形態と同符号を付す。
また、本実施形態の照明装置も、第1実施形態にて説明
したカメラに搭載されるものである。
径方向の照射範囲変更の様子は図3および図4と同様で
ある。
発光管2からの射出光束を入射させ、一定の広がりの配
光特性に変換するための導光部材である。また、35は
導光部材34からの射出光を入射させ、必要とされる所
定の配光特性に変換するための光学部材である。この光
学部材35の射出面の左右両側には、複数のプリズム部
35b,35c,35b’,35c’からなるプリズム
列が形成されている。
部材35とを最も離して照射範囲を最も狭めた状態を、
図15には、導光部材34と光学部材35とを最も接近
させて照射範囲を最も広げた状態をそれぞれ示してお
り、これら図には、放電発光管2の中心部付近から射出
させた代表光束の光線トレースも合わせて示している。
なお、放電発光管2および反射傘3は、第1実施形態と
同様のものである。
態は、第1実施形態の図3に示すものと同様である。図
15の状態での上下方向の集光状態は、第1実施形態の
図4に示すものと同様である。
て説明する。図14の状態において、放電発光管2の中
心部付近から射出した光束のうち、光学部材35の両端
の光源側に形成されたプリズム列35b,35b’,3
5c,35c’に入射した光束は、これらプリズム列3
5b,35b’,35c,35c’の全反射面によって
射出方向を変換される。これにより、射出光軸付近に向
かう光束成分が増加する。したがって、この面を平面で
構成する場合に比べて大幅に中心光量を増加させること
ができる。
れた照明光束に対し、集光のための屈折力を、光学部材
35の左右両端の光源側に形成された図面垂直方向に伸
びる複数のプリズム列での反射作用により与えている。
このように、プリズム部を複数に分割しても、第1実施
形態の図1の状態とほぼ同等の集光効果を得ることがで
きる。
4から射出された光束は、すぐに光学部材35に入射
し、左右周辺部に形成されたプリズム部35b,35
b’,35c,35c’には入射しない。このため、図
14に示した光線と同一の射出点、射出方向の条件で放
電発光管2から射出した光束は集光作用を受けない。こ
のため、全体として広がった配光特性を得ることができ
る。
光作用を持たせる反射部として、左右2列ずつのプリズ
ム部を形成しているが、必ずしも2列に限定されるわけ
ではなく、3列以上のプリズム列としてもよい。また、
形状も左右の開口面積を広げてプリズムの突出量を減ら
し、板形状に近づけるような構成をとってもよい。
方法として、光源中心から射出させた光束を、導光部材
34と光学部材35間の間隔が最も離れた状態で射出光
軸に対して平行になるように設定しているが、必ずしも
このように設定する必要はない。すなわち、導光部材と
光学部材が離れた状態で、左右周辺部に逃げる光束を取
り込み、射出光軸の方向に近づけるような効果を持った
プリズム部であれば、本実施形態と同様の効果が得られ
る。
出面に形成したプリズム列として図面垂直方向に伸びる
形状としているが、必ずしもこの方向に限定されるわけ
ではない。例えば、ある一定角度傾いたプリズム列や同
心の輪帯状のプリズム列を用いてもよい。
は、本発明の第4実施形態である照明装置の光学的構成
を示している。本実施形態は、第1実施形態に対して、
光学部材45の一部形状を変形させた、上記第3実施形
態とは異なる変形例であり、特に、光学部材45の左右
周辺部に、光学部材45とは別体の反射部材(反射板4
6)を一体的に設けたこと特徴としている。
と共通する構成要素には第1実施形態と同符号を付す。
また、本実施形態の照明装置も、第1実施形態にて説明
したカメラに搭載されるものである。
径方向の照射範囲変更の様子は図3および図4と同様で
ある。
発光管2からの射出光束を入射させ、一定の広がりの配
光特性に変換するための導光部材である。また、45は
導光部材44からの射出光を入射させ、必要とされる所
定の配光特性に変換するための光学部材である。また、
46,46’は光学部材45に一体的に取り付けられた
反射板である。
部材45とを最も離して照射範囲を最も狭めた状態を、
図17には、導光部材44と光学部材45とを最も接近
させて照射範囲を最も広げた状態をそれぞれ示してお
り、これら図には、放電発光管2の中心部付近から射出
した代表光線の光線トレースも合わせて示している。な
お、放電発光管2および反射傘3は、第1実施形態と同
様のものである。
態は、第1実施形態の図3に示すものと同様である。図
17の状態での上下方向の集光状態は、第1実施形態の
図4に示すものと同様である。
て説明する。図16において、放電発光管2の中心部付
近から射出した光束のうち、光学部材45の両端におけ
る光源側に取り付けられた反射板46,46’に入射し
た光束は、これら反射板46,46’に非球面曲面とし
て形成された反射面によって射出方向を変換される。こ
れにより、射出光軸付近に向かう光束成分が増加する。
したがって、この面を平面で構成する場合に比べて大幅
に中心光量を増加させることができる。
れた照明光束に対し、集光作用を、光学部材45の左右
両端の光源側に設けられた図面垂直方向に伸びる反射板
46,46’の反射作用により与えている。このよう
に、反射部材を用いても、第1実施形態の図1の状態と
ほぼ同等の集光効果を得ることができる。
4から射出された光束は、すぐに光学部材45に入射
し、左右周辺部に設けられた反射板46,46’には入
射しない。このため、図16に示した光線と同一の射出
点、射出方向の条件で放電発光管2から射出した光束は
集光作用を受けない。このため、全体として広がった配
光特性を得ることができる。
用を持たせる反射部材として、図面垂直方向に伸びる非
球面反射曲面を形成し、光源中心から射出した光束を射
出光軸と平行になるように変換しているが、反射部材の
形状は必ずしもこの形状に限定されない。すなわち、導
光部材と光学部材とが離れた状態で、左右周辺部に逃げ
る光束を取り込み、射出光軸の方向に近づけるような効
果を持った反射部材であれば、本実施形態と同様の効果
が得られる。
の光学部材45との間から側方に照射される光束を取り
込み照射方向を変換させる部材として反射部材を用いる
ことは、導光部材44から直接、光学部材45の左右周
辺部に当たる光束を制御できず、一部光線が有効利用で
きないことと、反射部材そのものの反射率による光量低
下が起こり得るというだけで、他は上記各実施形態とほ
ぼ同等であり、有効に利用できなかった光束を取り込
み、効率の良い配光特性制御が可能となる。
固定した反射板46,46’の形状を図面垂直方向に伸
びる形状としているが、必ずしもこの方向に限定される
わけではなく、平面または球面、回転楕円体等の形状と
してもよく、この形状を最適化させることで、効率の良
い照射範囲変更が可能となる。
装置をフィルム使用カメラに搭載した場合について説明
したが、本発明の照明装置は、デジタルスチルカメラ、
ビデオカメラ等の各種撮影装置に搭載することができ
る。また、本発明は、上記各実施形態のような撮影装置
内蔵タイプの照明装置だけではなく、外付けタイプの照
明装置にも適用することができる。さらに、本発明は、
撮影時の照明装置としてだけでなく、ストロボ光を用い
た光通信用の照明装置にも適用することが可能である。
発光ユニットと光学部材とを相対移動させて、発光ユニ
ットから射出される照明光束のうち光学部材の少なくと
も一方の端方向に向かって上記反射部にて反射する光束
成分を増減させ、照明光束の照射範囲を変更するように
しているので、簡単かつコンパクトな構成で、光源ユニ
ットの長手方向の照射範囲制御に適した照明装置を実現
することができる。したがって、この照明装置を搭載す
る撮影装置についても、小型・軽量化を図るとともに優
れた撮影性能を有することができる。
減させて照射範囲を変更させる構成であるため、上記増
減を連続的に行って照射範囲を連続的に変更することも
容易に行うことができる。
る射出面の端部近傍を覆うように設けたり、上記反射部
に全反射面を用いることにより、光源ユニットからのエ
ネルギを高い効率で利用可能となる。
射して射出した光束成分を増減させて変更する照射範囲
の変更方向(例えば、光源ユニットの長手方向)とは異
なる方向(例えば、長手方向に直交する方向)おける照
明光束の照射範囲を、発光ユニットとこの光学部材とを
相対移動させることにより変更するための光学作用部を
も設けるようにすれば、上記両方向の照射範囲変更を連
動させるための機構等が不要な簡単かつコンパクトな構
成で、上記両方向に関する照射範囲を適切に制御可能な
照明装置を実現することができる。
個に設けるようにすれば、上記両方向のそれぞれにおけ
る照射範囲変更を互いに独立に行わせることができ、い
ずれの方向についも照射範囲の設定自由度を高くするこ
とができる。
囲小)の放電管軸方向の横断面図。
大)の放電管軸方向の横断面図。
小)の放電管径方向の縦断面図。
大)の放電管径方向の縦断面図。
部を示す斜視図。
の斜視図。
するための配光特性図。
囲小)の放電管軸方向の横断面図。
大)の放電管軸方向の横断面図。
小)の放電管径方向の縦断面図。
大)の放電管径方向の縦断面図。
要部を示す斜視図。
明するための配光特性図。
範囲小)の放電管軸方向の横断面図。
大)の放電管軸方向の横断面図。
範囲小)の放電管軸方向の横断面図。
大)の放電管軸方向の横断面図。
35c,35c’ プリズム部 5d,5d’,25d,25d’ 全反射面 46,46’ 反射板
Claims (23)
- 【請求項1】 発光ユニットから入射した照明光束を射
出する、透光性を有した光学部材を備える照明装置であ
って、 前記光学部材の少なくとも1つの端部に反射部を一体的
に設け、 前記発光ユニットと前記光学部材とを相対移動させるこ
とにより、前記光学部材から射出する照明光束のうち前
記反射部で反射して射出する光束成分を増減させて照明
光束の照射範囲を変更することを特徴とする照明装置。 - 【請求項2】 前記発光ユニットと前記光学部材とが、
前記光学部材から射出する照明光束のうち前記反射部で
反射して射出する光束成分がなくなる相対位置まで相対
移動することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 【請求項3】 前記光学部材から射出する照明光束のう
ち前記反射部で反射して射出する光束成分が増加するほ
ど照明光束の照射範囲が小さくなることを特徴とする請
求項1又は2に記載の照明装置。 - 【請求項4】 前記光学部材から射出する照明光束のう
ち前記反射部で反射して射出する光束成分が増加するほ
ど照明光束の照射範囲が大きくなることを特徴とする請
求項1又は2に記載の照明装置。 - 【請求項5】 前記発光ユニットが長手形状を有してお
り、 前記光学部材における前記発光ユニットの長手方向に沿
う方向の少なくとも一方の端部に前記反射部が設けられ
ていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
載の照明装置。 - 【請求項6】 前記反射部が、前記発光ユニットにおけ
る射出面の端部近傍を覆うように設けられていることを
特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の照明装
置。 - 【請求項7】 前記反射部が、前記光学部材の端部に構
成されたプリズム形状部分に設けられていることを特徴
とする請求項1から6のいずれかに記載の照明装置。 - 【請求項8】 前記反射部が、前記光学部材の端部にて
プリズム列を構成する複数のプリズム形状部分に設けら
れていることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。 - 【請求項9】 前記プリズム形状部分に、前記反射部と
しての内面反射面を形成したことを特徴とする請求項7
又は8に記載の照明装置。 - 【請求項10】 前記反射部が、前記光学部材とは別体
部材である反射部材を前記光学部材に固定して設けられ
ていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記
載の照明装置。 - 【請求項11】 前記反射部が全反射作用を有すること
を特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の照明
装置。 - 【請求項12】 前記光学部材が、前記反射部で反射し
て射出した光束成分を増減させて変更する照射範囲の変
更方向とは異なる方向おける照明光束の照射範囲を、前
記発光ユニットとこの光学部材とを相対移動させること
により変更するための光学作用部を有することを特徴と
する請求項1から11のいずれかに記載の照明装置。 - 【請求項13】 前記反射部が、前記光学作用部と別個
に設けられていることを特徴とする請求項12に記載の
照明装置。 - 【請求項14】 前記光学部材の射出面が、前記反射部
で反射して射出した光束成分を増減させて変更する照射
範囲の変更方向に関して集光作用を持たないことを特徴
とする請求項1から13のいずれかに記載の照明装置。 - 【請求項15】 前記発光ユニットが、光源と、この光
源から入射した照明光束を前記光学部材に入射させるよ
う導く透光性の導光部材とから構成されていることを特
徴とする請求項1から14のいずれかに記載の照明装
置。 - 【請求項16】 前記光学部材が、前記反射部で反射し
て射出した光束成分を増減させて変更する照射範囲の変
更方向とは異なる方向における照明光束の照射範囲を、
前記発光ユニットとこの光学部材とを相対移動させるこ
とにより変更するための光学作用部を有しており、 前記導光部材は、前記光源から入射した照明光束の一部
を全反射により前記光学作用部に導くことを特徴とする
請求項15に記載の照明装置。 - 【請求項17】 前記光学部材が、前記反射部で反射し
て射出した光束成分を増減させて変更する照射範囲の変
更方向とは異なる方向における照明光束の照射範囲を、
前記発光ユニットとこの光学部材とを相対移動させるこ
とにより変更するための光学作用部を有しており、 前記導光部材を、この導光部材の射出面よりも射出方向
前方に複数の集光部が形成される形状とし、 前記光学部材の光学作用部として、負の屈折力を持つ複
数のレンズ部を形成したことを特徴とする請求項15に
記載の照明装置。 - 【請求項18】 前記光学部材が、前記反射部で反射し
て射出した光束成分を増減させて変更する照射範囲の変
更方向とは異なる方向における照明光束の照射範囲を、
前記発光ユニットとこの光学部材とを相対移動させるこ
とにより変更するための光学作用部を有しており、 前記導光部材を、この導光部材の射出面よりも射出方向
前方に複数の集光部が形成される形状とし、 前記光学作用部として、正の屈折力を持つ複数のレンズ
部を前記光学部材に形成したことを特徴とする請求項1
5に記載の照明装置。 - 【請求項19】 前記発光ユニットに含まれる光源の射
出方向後側に、前記光源からの照明光束を射出方向前方
に反射させる反射部材が配置されていることを特徴とす
る請求項1から18のいずれかに記載の照明装置。 - 【請求項20】 前記発光ユニットに含まれる光源が、
放電発光管であることを特徴とする請求項1から19の
いずれかに記載の照明装置。 - 【請求項21】 前記光学部材の射出面が、装置外面に
表出していることを特徴とする請求項1から20のいず
れかに記載の照明装置。 - 【請求項22】 請求項1から21のいずれかに記載の
照明装置を備えたことを特徴とする撮影装置。 - 【請求項23】 撮影光学系の変倍動作に応じて前記発
光ユニットと前記光学部材とを相対移動させることを特
徴とする請求項22に記載の撮影装置。
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