JP4587429B2 - 照明装置および撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチルカメラやビデオカメラといった撮影装置に好適な照明装置に関し、さらに詳しくはいわゆるカードサイズカメラ等の厚みがきわめて薄い撮影装置に好適な照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カメラ等の撮影装置に用いられている照明装置は、光源と、反射傘と、フレネルレンズ等の光学部品とで構成されことが多い。
【0003】
このような照明装置において、光源から様々な方向に射出した光束を、効率よく必要な照射画角内に集光させるために、従来種々の提案がなされている。特に、近年では、光源の前に配置していたフレネルレンズの代わりに、プリズムやライトガイド等の全反射を利用した光学部材を配置することによって、集光効率の向上や小型化を図っている。
【0004】
この種の照明装置としては、本出願人が特開2000−250102号公報にて提案しているように、光源から前方に射出された光束を正の屈折力を有するシリンドリカルレンズを用いて集光するとともに、光源から上下方向へ射出する光束を一度屈折させた後にその上下に配置した反射面で前方にほぼ全反射させることにより、それぞれ光源中心からの光束分布が略一致するようにして同一の射出面から照射する照明光学系がある。この照明装置では、プリズムの入射面毎の射出光束分布を一致させることにより、小型化と集光効率の向上とを図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、カメラ等の撮影装置においては、装置自体の小型・薄型化が従来にも増して一層進む傾向にある。そしてこの究極の形態として、いわゆるカードサイズカメラというこれまでにない極めて薄い形態のデジタルカメラも提案されつつある。
【0006】
これに伴い、ストロボ光を発光する照明装置にも小型化・薄型化が必要となっており、小型および薄型であって光学性能を低下させないようにした照明装置が強く望まれている。
【0007】
このような背景から、超小型化を達成できる照明装置として、上記特開2000−250102号公報にて提案の照明装置が考えられている。このように照明装置を構成することで、光源からの直接光と反射面において略全反射した反射光とをそれぞれ分離して独立に配光特性制御することが可能となり、従来方式の照明装置に対して大幅な小型化を図ることが可能である。
【0008】
しかしながら、上記公報にて提案の照明装置でも、厚み方向の小型化(薄型化)が十分でなく、カードサイズカメラの内部に完全に収納できる奥行きまでに薄型化されていない。
【0009】
このため、従来タイプに対してかなり薄型化されているものの、カードサイズカメラ若しくはカードタイプストロボに搭載する照明装置としては、必ずしも理想的な構成であるとは言えない。
【0010】
そこで、本発明は、装置全体を薄型化しつつ、照明光の必要照射範囲での配光特性を均一に保つことができ、さらには必要照射範囲内に照射される有効エネルギを増加させることができる照明装置および撮影装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明にかかる照明装置は、光源と、前記光源の前側に配置され光学部材と、前記光源と前記光学部材との間の前側空間を覆うように配置されて前記光源から射出された光束を前に反射させる反射部材と、を有する照明装置であって、前記光学部材の入射面側に前記光源の照射光軸上に設けられた、前記光源から入射する光束に正の屈折力を与える正屈折部と、前記正屈折部よりも周辺側に設けられた、前記反射部材の前記前側空間を覆う部分で反射された光束が通過する透過部と、があって、前記透過部よりも前記照射光軸側に設けられ、前記光源から入射する光束を前に反射させる反射部を有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図5には、本発明の第1実施形態である照明装置、特に本実施形態ではカメラに内蔵されるストロボ光を発光する装置を示している。なお、図1は上記照明装置の光学系の縦断面図、図2は上記照明装置の場合と上記照明装置の特徴的構成を有さないとした場合とを比較するための説明図、図3は上記照明装置の光学系を放電管の中心軸を含む平面で切ったときの断面図、図4は上記照明装置の光学系の分解斜視図、図5は上記照明装置に用いられる光学部材の背面側からの斜視図である。また、図6には、上記照明装置が搭載されているカメラを示している。
【0017】
また、図1〜図3には、光源中心から射出した代表光線の光線トレース図も合わせて示しており、特に図1および図2は、同一断面形状について、光源中心から射出した光束の様子を光学部材への入射位置に応じて分けて示している。
【0018】
まず図6(a)には、本実施形態の照明装置を内蔵したいわゆるコンパクトカメラを示しており、図6(b)には、本実施形態の照明装置を内蔵したいわゆるカードサイズカメラを示している。
【0019】
これらの図において、11はカメラ本体であり、12はカメラ本体11の前面ほぼ中央に設けられた撮影レンズ鏡筒である。1はカメラ本体11の上部向かって右側に配置された本実施形態の照明装置である。
【0020】
13はレリーズボタン、17は外光の明るさを測定する測光装置の覗き窓、18はファインダーの覗き窓である。
【0021】
また、図6(a)において、14は撮影レンズをズーミングするための操作部材であり、この操作部材を前側に倒すとテレ方向に、後側に倒すとワイド方向にそれぞれズームさせることができる。15はカメラの各種モードを切り替えるための操作ボタン、16はカメラの動作をユーザーに知らせるための液晶表示パネルである。なお、本発明の照明装置が搭載されるカメラは図6に示すカメラに限られず、他のカメラ(一眼レフカメラやビデオカメラ等)に搭載することもできる。
【0022】
次に、本実施形態の照明装置の光学特性を決める構成要素について、図1〜図5を用いて説明する。
【0023】
これらの図において、2は円筒直管形状の発光放電管(キセノン管)である。3は発光放電管2から射出した光束のうち照射光軸L方向の後方および上下方向に向かう成分を前方に反射させる反射傘(反射部材、第1の反射部材)であり、内側の面が高反射率面で形成された光輝アルミ等の金属材料又は内側の面に高反射率の金属蒸着面が形成された樹脂材料等で構成されている。
【0024】
4は透明体により一体形成された光学部材である。この光学部材4の入射面側のうち照射光軸Lの付近には、発光放電管2の長手方向に略直交する方向に正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面(正屈折部)4aが、上下の周辺部4b,4b’には平行平板面がそれぞれ形成されており、さらにシリンドリカルレンズ面4aと上下の周辺部4b,4b’との間には、それぞれ屈折面(入射面)4c,4c’と反射面4d,4d’を有する一対のプリズム部(反射部)が形成されている。
【0025】
この光学部材4の形状をわかり易くするため、図5にはこの光学部材4を背面から見た斜視図を示している。上記光学部材4の材料としては、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料またはガラス材料が適している。
【0026】
上記構成のカメラおよび照明装置において、カメラの動作モードが例えば「ストロボオートモード」にセットされている場合には、レリーズボタン13がユーザーによって押された後に、不図示の測光装置で測定された外光の明るさと、装填されたフィルムやCCD等の撮像素子の感度とに応じて、照明装置1を発光させるか否かを不図示の中央演算装置が判断する。
【0027】
中央演算装置が撮影状況下において「照明装置を発光させる」と判定した場合には、中央演算装置は発光信号を出力し、不図示の発光制御回路から反射傘3に取り付けられたトリガーリード線を介して発光放電管2を発光させる。
【0028】
発光放電管2から射出した光束のうち、照射光軸L方向後方および上下方向に射出された光束は反射傘3での反射を介して、また、照射光軸L方向前方に射出した光束は直接、前側に配置された光学部材4に入射してこの光学部材4により所定の配光特性に変換された後、被写体側に照射される。
【0029】
次に、図1から図3を用いて、薄型であり、かつ照明光を必要照射範囲に均一に効率良く照射することができる本実施形態の照明装置における光学系の最適な設定方法について説明する。
【0030】
図1および図2は、本実施形態の照明装置の発光放電管の径方向における縦断面を示しており、上下方向の配光特性の最適化を図るための基本的な考え方を示す図である。なお、図1(a),(b)および図2(a),(b)は、同一の断面における光線トレース部を場合分けして示したものであり、図中の各部の符号は図3および図4に対応している。
【0031】
同図においては、発光放電管2として、この発光放電管2のガラス管の内外径を示している。この種の照明装置の実際の発光放電管の発光現象としては、効率を向上させるため、内径一杯に発光させる場合が多く、放電管の内径一杯の発光点からほぼ均一に発光していると考えて差し支えない。しかし、説明を容易にするため、発光放電管2すなわち光源の中心から射出した光束を代表光束と考え、図中ではこの代表光束のみを示している。実際の配光特性としては、図に示したような代表光束に加え、発光放電管2の周辺部から射出した光束によって、配光特性は全体として若干広がる方向に変化するが、配光特性の傾向としてはほとんど一致するため、以下この代表光束を用いて説明する。
【0032】
まず、反射傘3は、光源中心に対して照射光軸L方向後方の部分を発光放電管2とほぼ同心の半円筒形状(以下、半円筒部3aという)としている。これは、反射傘3での反射光を再度光源の中心部付近に戻すのに有効な形状であり、発光放電管2のガラス部の屈折による悪影響を受けにくくさせる効果がある。
【0033】
また、このように構成することによって、反射傘3による反射光を光源からの直接光とほぼ等価な射出光として扱え、この後に続く光学系の全体形状を小型化することも可能となる。
【0034】
また、形状をちょうど半円筒としている理由は、これより小さいと上下方向に向かう光束を集光させるために光学部材4が大型化してしまい、逆にこれ以上大きいと反射傘3の内部にこもる光束が増え、効率低下が生じることためである。
【0035】
一方、反射傘3の上下の周辺部3b,3b’は、発光放電管2と光学部材4との間の前側空間を覆うように形成されており、この周辺部で反射した後の光束が、ある一定の均一な配光特性となるような曲面形状に形成されている。
【0036】
次に、本照明装置の配光特性に最も影響を与える光学部材4の形状について説明する。本実施形態では、最も光軸方向に薄い形状で、かつ必要照射範囲内において均一な配光分布を得るため、以下のような構成を採用している。
【0037】
まず、図1(a)に示すように、光学部材4の入射面側における照射光軸L付近は、照射光軸Lに直交する面内において正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面4aとなっている。これにより、発光放電管2から射出された光束のうち照射光軸L付近を進む光束は、所定の角度範囲に均一な配光分布を持った光束に変換された後、光学部材4の射出面4eから射出する。
【0038】
ここで、均一な配光特性を持たせるため、光学部材4のシリンドリカルレンズ面4aの形状を、放電管2の中心からの射出角度と光学部材4を通過した後の射出角度との間に比例関係が成立するような連続的な非球面形状とし、一定の割合で集光するように構成している。
【0039】
次に、図1(b)に示すように、放電管2の中心から射出する光束のうち光軸に対する角度が大きく、直接に反射傘3の周辺部3b、3b’に入射する成分について説明する。ここで、反射傘3の周辺部3b、3b’の形状は、上記成分が反射した後、図1(a)とほぼ同様の照射角度範囲と均一な広がりとを持つように設定されている。
【0040】
反射傘3の周辺部3b,3b’で反射した後の光束は、光学部材4の周辺部4b,4b’から光学部材4内に入射し、射出面4eから射出する。但し、光学部材4の周辺部4b,4b’は、照射光軸Lに直交する方向においてはパワーを持っておらず、この部分を通過する光束は反射傘3の周辺部3b,3b’によって配光調整された配光特性を保ったまま照射されることになる。
【0041】
このように、反射傘3の周辺部3b,3b’は、放電管2から直接入射する光束を一定の角度範囲に均一に集光させるとともに、反射後の光束を光学部材4の周辺部4b,4b’という狭い通過領域に導くという方向変換の機能を合わせ持っている。この結果、図1(a)と同様に、必要照射範囲に対して均一な配光分布を得ることができる。また、反射傘3の周辺部3b,3b’とシリンドリカルレンズ面4aとは互いに独立した全く別々の光路を形成して集光(照射)制御を行うことができる。
【0042】
次に、図2(a)を用いて、本実施形態において最も特徴的な構成であるプリズム部を介した光路について説明する。なお、説明を明確化させるため、上記プリズム部を設けなかった場合の例を図2(b)に示す。
【0043】
まず図2(b)に示すように、上記図1(a)に示したシリンドリカルレンズ面4aによる屈折領域と、図1(b)に示した反射傘3による反射領域だけでこの断面の光学系を構成しようとした場合、これらによって必要照射範囲に照射制御しきれない過渡的な光束がどうしても生じてしまう。
【0044】
すなわち、図中に2点鎖線A,A’,B,B’で示した光束がそれであり、この構成のまま効率良く集光作用を持たせようとすると、反射傘3や光学部材4をかなり大型化させる必要がある。
【0045】
このような大型化された光学系の例としては、反射傘を光源中心をほぼ焦点とする半楕円形状とし、この反射傘による反射光の照射角度分布と反射傘の開口によって制限される直接光の分布とを一致させるような光学系が考えられる。
【0046】
しかしこの場合には、光学系の奥行き方向の寸法をかなり深いものにしなければ成り立たない。
【0047】
これに対し、図2(a)に示すように、光学部材4の入射面側におけるシリンドリカルレンズ面4aと周辺部4b,4b’との間にプリズム部を設けた場合、平面からなる屈折面4c,4c’に入射した光束(図2(b)においては2点鎖線A,A’,B,B’で示すように進む光束)は、屈折面4c,4c’で屈折しながらプリズム部内に入射した後、所定の曲面で構成した反射面4d,4d’でほぼ全反射し、上記図1(a),(b)の照射角度分布とほぼ等価の配光特性を持った光束に変換される。
【0048】
ここで、図示のように、屈折面4c,4c’に入射する光束の入射角度範囲は、図1(a),(b)に示す光束の角度範囲に比べてかなり狭い範囲である。このため、屈折面4c、4c’に入射する光束の照射角度範囲を図1(a),(b)に示した照射角度範囲と合わせ込むためには、反射面4c,4c’の形状を、反射光束の照射角度範囲を一定の割合でかなり広げるような形状に設定する必要がある。
【0049】
この考え方に基づき、本実施形態では、反射面4d,4d’の形状を最適化した非球面形状とすることにより、図示のように、屈折面4c,4c’に入射する光束の照射角度範囲を図1(a),(b)で示した照射角度範囲と略一致させるようにしている。
【0050】
このように、本実施形態では、放電管2の中心から射出されたすべての光束は、放電管2の長手方向に対して略直交する方向において、図1(a)に示したシリンドリカルレンズ面4aと、図1(b)に示した反射傘3の周辺部3b,3b’と、図2(a)に示したプリズム部(屈折面4c,4c’および反射面4d,4d’)の各光学作用によって、それぞれ均一な配光分布を持った光束に変換されると共に、この3種、計5層の配光分布を重なり合わせることによって効率良く、全体として均一な配光特性を得ることができる。
【0051】
一方、前述したように、放電管2の中心から後方に射出された光束は、反射傘3の半円筒部3aで反射して再度、放電管2の中心を通った後、照射光軸L方向に射出される。この後の光線の振る舞いは、図1(a),(b)および図2(a)にて説明したものと同様である。
【0052】
ここで、光学部材4のシリンドリカルレンズ面4a、反射傘3および光学部材4のプリズム部の領域の最適な配分割合について、図2(a)を用いて説明する。
【0053】
本実施形態では、図1(a)に示すシリンドリカルレンズ面4aの領域と、図1(b)に示す反射傘3による反射領域とが基本的な集光光学系を形成し、これらの間のつなぎの最小部分を図2(a)に光路を示すプリズム部による全反射作用を利用した反射光学系(以下、全反射領域という)で構成することが望ましい。
【0054】
このプリズム部による全反射領域としては、放電管2の中心とプリズム部による全反射領域の各端部とを結ぶ直線と、照射光軸Lとのなす角度αが以下の角度範囲に存在することが望ましい。
【0055】
20°≦α≦70° ・・・(1)
ここで、角度αが式(1)の下限である20°より小さいと、反射光学系において反射面4d,4d’でほとんどの入射光束を全反射させること自体が困難となる。すなわち、角度αが20°より小さいと、プリズム部の角度が極めて鋭くなると同時に厚み方向に深い形状を必要とすることになる。このため、本実施形態の主眼である薄型光学系を構成することが困難になるばかりでなく、製造も困難となる。
【0056】
また、角度αが式(1)の上限である70°より大きくなると、反射傘3による集光領域が減少し、反射領域を反射傘3による反射領域とプリズム部による反射領域とに分割した意味自体が減少してしまう。すなわち、今回提案した光学系によって光路分割が可能となり、反射傘による独立制御により必要照射角度範囲に均一な配光制御が可能になったのにもかかわらず、この領域の光路を有効に使わないことになってしまう。また、上限値の70°以上になると光学系の上下の開口が大型化してしまい、薄型化は図れたものの上下の開口が大きくなり過ぎてしまうため、光学系の全体形状がかえって大きくなってしまい、好ましい形態にまとまらない。
【0057】
理想的な形態としては、この全反射領域を必要最小限まで狭め、かつ光量ロスのない形態にまとめることが望ましく、このように構成することで、厚み方向を最短まで短縮しつつ、形状的にもシンプルとなり、加工し易いものとすることができる。
【0058】
本実施形態では、このような状況に鑑み、この全反射領域を40°〜60°の約20°の範囲で形成し、最適化を図っている。
【0059】
次に、図2(a)に示すプリズム部の反射面4d,4d’に光束を導く、屈折面4c,4c’の最適な形状について説明する。
【0060】
図2(a)からわかるように、放電管2の中心から射出した光束は、屈折面4c,4c’で大きく屈折し、照射光軸Lから離れる方向に向かい、反射面4d,4d’に到達する。この屈折面4c,4c’の理想的な形状としては、放電管2から射出される光束をできるだけ多く反射面4d,4d’に導く構成を採ることであり、このためには、光束を屈折面4c,4c’で急激に屈折させる構成が有効である。
【0061】
このことはまた、反射面4d,4d’を短くし、光学系の厚み方向の寸法を短縮させることにもつながる。
【0062】
具体的な形状としては、平面である屈折面4c,4c’の照射光軸Lに対する傾きが0°の平面となることが望ましい。しかし、光学部材4の成型性の問題から、0°の平面とすることは加工精度の関係からも困難である。そこで、本実施形態では、加工的な用件も含め、この屈折面4c,4c’の光軸に対する傾きθを4°以下の平面で構成している。なお、屈折面4c,4c’として、加工し易い曲面で構成してもよい。
【0063】
一方、本実施形態のように光制御領域を細分化し、各制御領域からの照射範囲を重なり合わせることによって、従来にはない本実施形態特有の特徴と効果も得ることができる。
【0064】
まず、第1に、反射面を従来のように照射光軸方向に連続的に配置するのではなく、不連続な異種の材料の面で構成し、かつ照射光軸に略直交する方向に複数層重なるように反射層を配置している点である。
【0065】
このように構成することによって、本実施形態の最大の特徴である、照明光学系の奥行き方向の厚みを極めて短縮することができる。すなわち、図1(a),(b)および図2(a)を用いて説明すると、第1の反射層としての反射面4d,4d’をまず配置し、この外側(周辺側)でかつ照明光軸L方向の位置がオーバーラップする位置に、第2の反射層である反射傘3の周辺部3b,3b’を配置することによって、全体として反射面の光軸L方向の長さを短縮することを可能にしている。
【0066】
第2に、光学部材4自体を極めて薄型化できることである。すなわち、光学部材4に必須の構成は、照射光軸L付近の正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面4aと、放電管2から直接入射する光束と反射傘3により反射される光束とを分離するためのプリズム部のみであり、最も周辺の領域である周辺部4b,4b’は薄く構成でき、形状的にも簡易な形状で十分に機能させることができるため、光学部材4の全体厚を極めて薄く抑えることが可能になる。
【0067】
このことによって、光学部材4の成型性が向上するばかりでなく、樹脂材料を通過する際の光量低下を最小限に抑えることができる。さらに、この照明装置を搭載する撮影装置その他の光学機器の軽量化にも寄与する。しかも、最外周の面の形状が極めてシンプルであり、光学上の制約の少ない面で構成されているため、光学部材4の保持が容易であり、各種光学機器に搭載した場合でも特殊な保持構造を採る必要がなく、大変取り扱い易い形態となっている。
【0068】
第3に、複数の反射層を持つことによって、従来のライトガイドタイプストロボの問題点、すなわち樹脂光学材料で形成した光学部材を光源近くに配置した場合に、光源から発する熱によって光学部材が変形し、発光条件によっては本来の光学特性を得ることができないという問題点をも未然に回避することができる。つまり、このように複数層の反射面を持つことによって、最も熱に弱い光学部材の屈折面と反射面との境界部であるエッジ面を光源から遠ざけて配置することができ、また、発光放電管2回りの空間も広げることができるため、連続発光時に生じる放射熱、対流熱による樹脂材料(光学部材4)への影響をも最小限に抑えることができ、光学特性の劣化を防止することができる。
【0069】
このように、本実施形態によれば、反射傘3と光学部材4という少ない構成部品でありながら、小型かつ薄型で、必要照射範囲外への照射による光量損失の少ない極めて効率の良い照明光学系を構成することができる。
【0070】
次に、図3を用いて、本実施形態の放電管長手方向での集光作用について説明する。
【0071】
図3は、発光放電管2の中心軸を含む平面で光学系を切ったときの断面を示しており、発光放電管2の長手方向中央かつ径方向中心からの光線トレース図も合わせて示している。
【0072】
図示のように、光学部材4の射出面側は、放電管長手方向の中央部付近に形成された、両斜面が等角度のプリズム部4fと、周辺部に形成されたフレネルレンズ部4g,4g’とから構成されている。なお、本実施形態では、中央部付近のプリズム部4fの各頂角を105°と一定に設定している。
【0073】
このような角度設定で形成した光学部材4の中心部付近のプリズム部4fには、入射角度の比較的大きな成分(入射後のプリズム部内での角度が30°〜40°前後の成分)を、入射面で屈折した角度のままの状態で射出面から射出させる、すなわち射出面での屈折の影響をほとんど受けずに射出面から射出させるような効果があり、入射光束をある一定の照射角度範囲の光束として集光させる効果がある。
【0074】
なお、本実施形態では、このプリズム部4fの頂角を105°に一定とした場合について説明しているが、必ずしもこの角度に限定されるわけではなく、この角度より角度の立った、例えば90°に設定すれば、光学部材4を射出した後の照射角度範囲をより狭く設定することが可能となる。また、逆に頂角を広げる、例えば120°に設定すれば、光学部材4を射出した後の照射角度範囲をより広く設定することができる。
【0075】
一方、図3にも示すように、プリズム部4fに入射した光束の一部はプリズム面でほぼ全反射して再度、放電管2側に戻される。この光束は、反射傘3で反射した後、再度光学部材4に入射し、プリズム部4f又はフレネルレンズ部4g,4g’で所定の角度成分に変換された後、被写体面上に照射される。
【0076】
このように、放電管2の中心から射出された光束のほとんどがある一定の角度分布の光束に変換されて、光学部材4から射出されることになる。この際の照明光の配光分布は、プリズム部4fの頂角の角度設定のみに依存し、プリズム部4fのピッチ等には影響を受けない。このため、光軸L方向の深さを必要とせず、非常に浅い領域の中で集光制御ができるため、光学系全体を大幅に小型化することができる。
【0077】
さらに、図示のように光学部材4の射出面側の周辺部にはフレネルレンズ部4g,4g’が形成されている。光学部材4は、形状が薄く構成されているものの、この周辺部では、ある程度の光束の指向性が得られる領域であり、この部分にフレネルレンズ部を形成することによって、比較的効率良く集光作用を生じさせることができる。
【0078】
図3では、この部分の顕著な集光作用は見られないが、これは、放電管2の中心から射出した光束のみを示したためであり、放電管2の両端の端子部付近から射出した光束に関しては、かなりの光束が照射光軸L付近に集まる成分に変換される。
【0079】
このように、光学部材4の各部の射出面形状を工夫することで、放電管2に近い極めて薄い光学系でも、照射光束をある一定角度範囲内に効率良く集光させることができる。
【0080】
また、発光放電管2の長手方向の配光分布は、光学部材4の射出面側のプリズム部4fおよびフレネルレンズ部4g,4g’での集光作用により制御され、発光放電管2の長手方向に対して直交する方向の配光分布は、光学部材4の入射面側のシリンドリカルレンズ面4aとプリズム部および反射傘3での効率的な集光作用により制御される。これにより、従来にない、非常に薄型で、しかも光学特性が優れた照明光学系を得ることができる。
【0081】
なお、本実施形態では、放電管2の長手方向に対して直交する方向の配光分布を、光学部材4の入射面側に設けたシリンドリカルレンズ面4aとプリズム部および反射傘3による3種5層の領域に分けて制御し、各領域の配光分布が互いに全く重なる(一致する)ように設定した場合について説明したが、必ずしもこのような形態でなくてもよい。
【0082】
すなわち、光源がある一定値以上の大きさを持つ場合は、各配光分布制御範囲を異ならせた方が都合が良い場合もあり得る。例えば、光源の近くに位置するシリンドリカルレンズ面は、光源の大きさが大きい場合に照射角度がかなり広がる傾向にある一方、光源から一番遠い位置の反射傘によって制御される光束成分は、光源の大きさがある程度大きくなっても、集光度合いは低下せず、最初に設定した照射角度分布からは大きく外れない分布となる。
【0083】
このことから、光源に近い位置に配置されたシリンドリカルレンズ面は、光源中心から射出する光束の分布が、予め所望の配光分布より狭くなるように設定することが望ましい。同様に、反射傘およびプリズム部に関しても、一律に配光分布を一致させるのではなく、光源中心からの位置によって反射後の配光分布を順次設定することが望ましい。
【0084】
つまり、光源から近い位置に存在する領域については、光源中心からの光束の射出角度範囲が予め狭くなるように設定しておき、光源から遠い位置のプリズム部に関しては,光源中心からの配光特性が、所望の配光特性となるように設定することが、大きさを無視できないある有限の大きさを持った光源に本実施形態と同様な照明光学系を適用する場合に望ましい。
【0085】
また、このようにすべての配光分布を重ね合わせるようにせず、領域ごとに照射範囲を定めて、全体として合成した際に均一な分布が得られるように構成してもよい。
【0086】
また、第1実施形態では、光学部材の入射面側の各面の構成および射出面側の各面の構成が、光軸Lに関してすべて対称形状となる場合について示したが、必ずしもこのような対称形状に限定されるものではない。
【0087】
例えば、光学部材4の入射面側のプリズム部は、光軸Lを境にして対称に構成しているが、必ずしもこのように同じ位置に形成する必要はなく、非対称形状にしてもよい。これは、プリズム部だけに言えることではなく、反射傘3の形状や光軸付近のシリンドリカルレンズ面4aの形状に関しても同様である。
【0088】
さらに、同様に、射出面側における放電管長手方向の中央に形成したプリズム部4fに関しても、左右の角度設定が異なるプリズムを用い、左右方向の配光特性に変化を持たせたり、周辺部のフレネルレンズ部4g,4g’に関しても、集光度合いに変化を持たせて、全体の配光特性に変化を持たせてもよい。
【0089】
さらに、第1実施形態では、反射傘3の周辺部3b,3b’の形状を、光源中心から射出した光束が照射面上で均一な角度分布になるような非球面形状とする場合について説明したが、反射傘3の形状はこのような形状に限定されない。例えば、光源中心を焦点位置とするような半楕円形状の面でもよい。
【0090】
このように半楕円面で反射傘3の周辺部を構成し、半楕円面のもう一方の焦点位置を光学部材4の射出面の近傍に位置させることによって、反射傘3で制御された光束を狭い範囲で収束させることができ、照明光学系の上下方向の開口を最少形状まで小さくすることも可能になる。
【0091】
また、第1実施形態では、光学部材4の中央部に形成されたシリンドリカルレンズ面4aが非球面形状である場合について説明したが、必ずしも非球面形状に限定されるわけではなく、円筒面で形成してもよい。また、放電管2の長手方向での集光性も考慮してトーリックレンズ面としてもよい。
【0092】
(第2実施形態)
図7および図8には、本発明の第2実施形態である照明装置、特に本実施形態ではカメラに内蔵されるストロボ光を発光する装置を示している。なお、図7および図8は上記照明装置の光学系の縦断面図であり、光源中心から射出した代表光線の光線トレース図も合わせて示している。また、図7および図8は、同一断面形状について、光源中心から射出した光束の様子を光学部材への入射位置によって分けて示している。
【0093】
同図において、22は発光放電管(キセノン管)、23は反射傘である。反射傘23は第1実施形態の反射傘3とほぼ同様の形状に形成されており、反射傘23の光源中心に対して照射光軸L方向後方の部分は発光放電管22とほぼ同心の半円筒形状(以下、半円筒部23aという)に形成されている。また、反射傘23の周辺部23b,23b’は、発光放電管22と光学部材24との間の前側空間を覆うように形成されており、この周辺部で反射した後の光束が、光学部材24の上下の周辺部23b,23b’に集まるような略楕円形状の2次曲面で構成されている。
【0094】
ただし、図示の形状からもわかるように、半円筒部23aと周辺部23b,23b’との割合が第1実施形態とは異なっている。すなわち、反射傘23の半円筒部23aは円筒のちょうど半分の形状ではなく、それよりもやや狭い領域(図示の構成では約160°の領域)をカバーするような形状とし、この不足分を補うために周辺部23b,23b’の形状を変形させた構成としている。
【0095】
半円筒部23aの形状を小さくしている理由は、この半円筒部23aで反射した光束は基本的に再度、発光放電管22のガラス管に再入射する成分であり、この際に生じる悪影響を防止するためである。
【0096】
ここにいう悪影響とは、発光放電管22への再入射時に、ガラス管を通って入射出するが、この際に平均4回程度の表面反射による本来意図する方向とは異なった方向に向かうロス成分が発生し、有効に利用できる光束が減少することである。そして、この損失光をできるだけ減少させるため、本実施形態では、周辺部23b,23b’を延長し、反射傘23による反射光のうち発光放電管22を介さずに直接、光学部材24に導かれる成分を増加させることによって、表面反射による迷光を極力排除し、効率の良い光学系としている。
【0097】
24は透明体により一体形成された光学部材である。この光学部材24の入射面側のうち照射光軸Lの付近には、発光放電管22の長手方向に略直交する方向に正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面(正屈折部)24aが、上下の周辺部24b,24b’には平行平板面がそれぞれ形成されており、さらにシリンドリカルレンズ面24aと上下の周辺部24b,24b’との間には、それぞれ屈折面(入射面)24c,24c’と反射面24d,24d’を有する二対のプリズム部(反射部)が形成されている。
【0098】
本実施形態における最も特徴的な構成は、この二対のプリズム部を光学部材24に形成したことである。
【0099】
これは、上述したように反射傘23の前方の反射面部分を延長させたとしても、照明光学系の光軸方向の寸法を厚くしない、すなわち上記第1実施形態にて説明した照明光学系とほぼ同様の照明光学系の厚みを保つために有効な構成である。すなわち、上記前方反射面で制御できる照射範囲をこのままの状態で単純に広げると、反射傘23の上下の開口が広いものになってしまうと同時に、光軸方向の寸法も厚いものになってしまう。この状態を回避するため、光学部材24のプリズム部によって制御する光束の角度範囲を広げ、これを吸収しようとするものである。このプリズム部による制御範囲を広げ、かつ光軸方向の寸法を厚くしない構成として、本実施形態では、光学部材24にプリズム部を複数層形成する方法を採用している。
【0100】
以下、図7および図8に示す光線トレース図を使って、光学系の詳細形状について説明する。
【0101】
同図において、発光放電管22としてガラス管の内外径を示している。第1実施形態と同様に、説明を容易にするため、光源中心から射出した光束を代表光束と考え、図中にはこの代表光束のみを示している。実際の配光特性としては、図に示したような代表光束に加え、発光放電管の周辺部から射出した光束によって、配光特性は全体として若干広がる方向に変化するが、配光特性の傾向としてはほとんど一致するため、以下この代表光束に従って説明する。
【0102】
図7(a)に示すように、光学部材24の入射面側における照射光軸L付近は、照射光軸Lに直交する面内において正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面24aとなっている。これにより、発光放電管22から射出された光束のうち照射光軸L付近を進む光束は、所定の角度範囲に均一な配光分布を持った光束に変換された後、光学部材24の射出面24gから射出する。
【0103】
ここで、均一な配光特性を持たせるため、光学部材24のシリンドリカルレンズ面24aの形状を、放電管22の中心からの射出角度と光学部材24を通過した後の射出角度との間に比例関係が成立するような連続的な非球面形状とし、一定の割合で集光するように構成している。
【0104】
次に、図7(b)に示すように、放電管22の中心から射出する光束のうち光軸に対する角度が大きく、直接に反射傘23の周辺部23b,23b’に入射する成分について説明する。ここで、反射傘23の周辺部23b,23b’の形状は、上記成分が反射した後、図7(a)とほぼ同様の照射角度範囲と均一な広がりとを持つように設定されている。
【0105】
反射傘23の周辺部23b,23b’で反射した後の光束は、光学部材24の周辺部24b,24b’から光学部材24内に入射し、射出面24gから射出する。但し、光学部材24の周辺部24b,24b’は、照射光軸Lに直交する方向においてはパワーを持っておらず、この部分を通過する光束は反射傘23の周辺部23b,23b’によって配光調整された配光特性を保ったまま照射されることになる。
【0106】
このように、反射傘23の周辺部23b,23b’には、放電管22から直接入射する光束を一定の角度範囲に均一に集光させるとともに、反射後の光束を光学部材24の周辺部24b,24b’という狭い通過領域に導くという方向変換の機能を合わせ持っている。この結果、図7(a)と同様に、必要照射範囲に対して均一な配光分布を得ることができる。また、反射傘23の周辺部23b,23b’とシリンドリカルレンズ面24aとは互いに独立した全く別々の光路を形成して集光(照射)制御を行うことができる。
【0107】
次に、図8(a),(b)に示す本実施形態の最も特徴的なプリズム部を介した光路について説明する。
【0108】
図8(a)に示すように、光学部材24の入射面側におけるシリンドリカルレンズ面24aと周辺部24b,24b’との間に設けられた上下のプリズム部のうち、光軸に対し内側のプリズム部の平面からなる屈折面24c,24c’に入射した光束は、屈折面24c,24c’で屈折しながらプリズム部内に入射した後、所定の曲面で構成した反射面24d,24d’でほぼ全反射し、上記図7(a),(b)の照射角度分布とほぼ等価の配光特性を持った光束に変換される。
【0109】
ここで、図示のように、屈折面24c,24c’に入射する光束の入射角度範囲は、図7(a),(b)に示す光束の角度範囲に比べてかなり狭い範囲である。このため、屈折面24c,24c’に入射する光束の照射角度範囲を図7(a),(b)に示した照射角度範囲と合わせ込むためには、反射面24d,24d’の形状を、反射光束の照射角度範囲を一定の割合でかなり広げるような形状に設定する必要がある。
【0110】
この考え方に基づき、本実施形態では、反射面24d,24d’の形状を最適化した非球面形状とすることにより、図示のように、屈折面24c,24c’に入射する光束の照射角度範囲を図7(a),(b)で示した照射角度範囲と略一致させるようにしている。
【0111】
また、図8(b)に示すように、上下のプリズム部のうち、光軸に対し外側のプリズム部の平面からなる屈折面24e,24e’に入射した光束は、屈折面24e,24e’で屈折しながらプリズム部内に入射した後、所定の曲面で構成した反射面24f,24f’でほぼ全反射し、上記図7(a),(b)の照射角度分布とほぼ等価の配光特性を持った光束に変換される。
【0112】
このように、本実施形態では、放電管22の中心から射出されたすべての光束は、放電管22の長手方向に対して略直交する断面において、図7(a)に示したシリンドリカルレンズ面24aと、図7(b)に示した反射傘23の周辺部23b,23b’と、図8(a)、(b)に示した上下のプリズム部(屈折面24c,24c’,24e,24e’および反射面24d,24d’,24f,24f’)の各光学作用によって、それぞれ均一な配光分布を持った光束に変換されると共に、この4種、計7層の配光分布を重なり合わせることによって効率良く、全体として均一な配光特性を得ることができる。
【0113】
一方、前述したように、放電管22の中心から後方に射出された光束は、反射傘23の半円筒部23aで反射して再度、放電管22の中心を通った後、照射光軸L方向の前方に射出される。この後の光束の振る舞いは図7および図8と同様である。
【0114】
なお、本実施形態における放電管22の長手方向の形状に関しては、第1実施形態と同様である。
【0115】
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態の照明装置と同様に、反射傘23と光学部材24という少ない構成部品でありながら、小型かつ薄型で、必要照射範囲外への照射による光量損失の少ない極めて効率の良い照明光学系を構成することができる。
【0116】
しかも、本実施形態では、反射傘23の周辺部23b,23b’を、放電管22の後側まで回り込む位置まで延ばし、かつ光学部材24のプリズム部を上下に2層ずつ形成することによって、第1実施形態に比べて、照明光学系の全体形状をほとんど大型化させることなく、放電管22からの発光エネルギをより有効に利用した照明光学系を構成することができる。
【0117】
(第3実施形態)
図9から図11には、本発明の第3実施形態である照明装置、特に本実施形態ではカメラに内蔵されるストロボ光を発光する装置を示している。なお、図9および図10は上記照明装置の光学系の縦断面図であり、図9(a),(b)および図10(a)には、光源中心から射出した代表光線の光線トレース図も合わせて示している。また、図9(a),(b)および図10(a)は、同一断面形状について、光源中心から射出した光束の様子を光学部材への入射位置によって分けて示している。さらに、図11は上記照明装置の光学系の分解斜視図である。
【0118】
これらの図において、32は発光放電管(キセノン管)、33は反射傘(第1の反射部材)である。この反射傘33は第1又は第2実施形態の反射傘とほぼ同様の形状に形成されている。
【0119】
また、34は透明体により一体形成された光学部材である。この光学部材34の入射面側における照射光軸L付近には、放電管32の長手方向に略直交する方向について正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面(正屈折部)34aが形成され、上下の周辺部34b,34b’には平行平板面がそれぞれ形成されている。この光学部材34の材料としては、第1および第2実施形態と同様に、アクリル樹脂等の透過率の高い光学用樹脂材料又はガラス材料が適している。
【0120】
また、35,35’は光学部材34の入射面近傍におけるシリンドリカルレンズ面34aと周辺部34b,34b’との間の領域に配置された反射板(第2の反射部材)であり、放電管長手方向に略直交する面での断面が曲面で構成されている、また、この反射板35,35’は少なくとも内面側が反射率の高い材料で構成され、反射傘33に比べて十分に薄く形成されている。
【0121】
次に、図9および図10を用いて、薄型であり、かつ照明光を必要照射範囲に均一に効率良く照射することができ、さらには光学部材34の形状を可能なかぎり簡素化して加工し易くした本実施形態の照明装置における光学系の最適な設定方法について説明する。
【0122】
図9は、本実施形態の照明装置を放電管径方向に切断したときの縦断面図であり、上下方向の配光特性を狭い照射角度範囲に狭めるための基本的な考え方を示す図である。なお、図9(a),(b)および図10(a)は、同一の断面における光線トレース部を場合分けして示したものであり、図中の各部の符号は図11に対応している。
【0123】
これらの図において、発光放電管32としてガラス管の内外径を示している。第1および第2実施形態と同様に、説明を容易にするため、光源すなわち放電管32の中心から射出した光束を代表光束と考え、以下この代表光束に従って説明する。
【0124】
反射傘33における放電管32の中心に対して照射光軸L方向後側の部分は、放電管32とほぼ同心の半円筒形状(以下、半円筒部33aという)となっている。これは、反射傘33での反射光を再度光源の中心部付近に戻すのに有効な形状であり、発光放電管31のガラス部の屈折による悪影響を受けにくくさせる効果がある。一方、反射傘33の上下の周辺部33b,33b’は、反射した後の光束がある一定の均一な配光特性を得るような曲面形状に形成されている。
【0125】
また、光学部材34および反射板35の各部を以下に説明するような形状とすることによって、光軸L方向に薄く、必要照射範囲内で均一な配光分布が得られる。
【0126】
まず、図9(a)に示すように、放電管32から射出して照射光軸L付近に向かう光束は、シリンドリカルレンズ面34aによって所定の角度範囲にて均一な配光分布を持った光束に変換された後、光学部材34の射出面34cから射出する。
【0127】
ここで、均一な配光特性を持たせるため、光学部材34のシリンドリカルレンズ面34aの形状を、放電管32の中心からの射出角度と光学部材34を通過した後の射出角度との間に比例関係を持たせるような連続的な非球面形状に設定し、射出光束が一定の割合で集光するように構成している。
【0128】
次に、図9(b)に示すように、放電管32の中心から射出する光束のうち光軸Lに対する角度が大きく、直接に反射傘33の周辺部33b,33b’に入射する成分について説明する。反射傘33の周辺部33b,33b’の形状は、上記成分が周辺部33b,33b’で反射した後、図9(a)とほぼ同様の照射角度範囲でかつ均一な広がりを持つように設定されている。
【0129】
反射傘33の周辺部33b,33b’で反射した後の光束は、光学部材34の周辺部34b,34b’から光学部材34内に入射し、射出面34cから射出される。ただし、光学部材34の周辺部34b,34b’は、放電管32の長手方向に略直交する方向に関してはパワーを持っておらず、この部分を通過する光束は反射傘33の周辺部33b,33b’によって配光調整された配光特性を保ったまま照射されることになる。
【0130】
このように、反射傘33の周辺部33b,33b’は、放電管32からの直接光を一定の角度範囲に均一に集光させると共に、反射後の光束を光学部材34の周辺部34b,34b’の狭い通過領域に導くという方向変換の機能を合わせ持っている。この結果、図9(a)と同様に、必要照射範囲に対して均一な配光分布を得ることができる。また、反射傘33の周辺部33b,33b’とシリンドリカルレンズ面34aとは互いに独立した全く別々の光路を形成して集光(照射)制御を行うことができる。
【0131】
次に、図10(a)を用いて、本実施形態において最も特徴的な構成である反射板35を介した光路について説明する。
【0132】
図示のように、反射板35,35’は、上記説明の2つ光路の境界領域を進む光束を制御している。この反射板35,35’は、反射傘33の内側に配置され、さらに開口部が光学部材34のシリンドリカルレンズ部34aよりも周辺側にある一定距離隔てて形成されるように、不図示の保持部材によって位置決め保持されている。
【0133】
そして反射板35,35’は、図示のように、この断面に関しては照射光軸L側に凹となる曲面で構成され、放電管32の中心からこの反射板35,35’に入射した光束は、一定の角度分布に変換された後、光学部材34の周辺部34b,34b’に入射し、射出面34cから射出する光路をとる。この結果、図9(a),(b)の照射角度分布とほぼ等価の配光特性を持った光束に変換される。
【0134】
ここで、図示のように、反射板35,35’に入射した光束の角度範囲は、図9(a),(b)に示した光束の角度範囲に比べてかなり狭い範囲であるが、反射板35,35’の形状を最適化して角度範囲を一定の割合で広げるように設定することによって、照射角度範囲は図9(a),(b)に示した照射角度範囲と略一致させることができる。
【0135】
このように、放電管32の中心から射出されたすべての光束は、放電管32の長手方向に対して略直交する方向において、図9(a)に示したシリンドリカルレンズ面34aと、図9(b)に示した反射傘33の周辺部33b,33b’と、図10(a)に示した反射板35,35’の各光学作用によって、それぞれ均一な配光分布を持った光束に変換されると共に、この3種、計5層の配光分布を重なり合わせることによって効率良く、全体として均一な配光特性を得ることができる。
【0136】
一方、前述したように、放電管32の中心から後方に射出した光束は、反射傘33の半円筒部33aで反射して再度、放電管32の中心を通った後、照射光軸L方向前方に射出される。この後の光線の振る舞いは図9(a),(b)および図10(c)と同様である。
【0137】
ここで、光学部材34のシリンドリカルレンズ面34a、反射傘33および反射板35,35’の領域の最適な配分割合について、図10(d)を用いて説明する。
【0138】
本実施形態では、図9(a)に示すシリンドリカルレンズ面34aの領域と、図9(b)に示す反射傘33による反射領域とが基本的な集光光学系を形成し、これらの間のつなぎの最小部分を図10(a)に光路を示す反射板35,35’による反射作用を利用した反射集光光学系で構成することが望ましい。
【0139】
この反射板35,35’による反射集光領域としては、放電管32の中心と反射板35,35’による反射集光領域の各端部とを結ぶ直線と、照射光軸Lとのなす角度βが以下の角度範囲に存在することが望ましい。
【0140】
35°≦β≦70° ・・・(2)
ここで、角度βが式(2)の下限である35°より小さいと、放電管32の中心とシリンドリカルレンズ面34aの縁端点Aとを通る直線が光学部材34の周辺部34b,34b’の入射面と交わる点をBとするとき、点A−Bの間の距離Hが長くなってしまい、本実施形態の目的とする照明光学系の薄型化を十分に達成することができない。また、上限である70°より大きくなると、反射傘33による集光領域が減少し、反射傘33と反射板35,35’に分割した意味が半減する。
【0141】
理想的な形態としては、この反射板35,35’の集光領域を必要最小限まで狭め、かつ光量ロスのない形態にまとめることが望ましく、このように構成することで、厚み方向を最短まで短縮しつつ、形状的にもシンプルとなるため、加工し易いものとすることができる。
【0142】
本実施形態では、このような状況に鑑み、この反射集光領域を42°〜60°の約18°の領域で形成し、最適化を図っている。この領域は、第1実施形態の全反射領域よりも狭いが、これは以下の理由による。
【0143】
すなわち、第1実施形態では、光束はプリズム部の反射面に至る前に一度屈折面を介して光軸から離れる方向に曲げられた後に、反射面で反射して集光制御される。このため、上記A−B間に相当する部分の距離を比較的小さく抑えることが可能である。これに対し、本実施形態では、反射板35、35’に至るまでに屈折面を持たないので、上記A−B間の距離Hが大きくなる傾向にあり、これによって反射板35,35’で制御可能な角度範囲も狭くなるためである。
【0144】
以上のように構成した本実施形態の照明装置の特有の効果としては、まず、第1に、反射面を従来のように照射光軸方向に連続的に配置するのではなく、不連続な異種の材料の面で構成し、かつ照射光軸に略直交する方向に複数層重なるように反射層を配置している点である。
【0145】
このように構成することによって、本実施形態の最大の特徴である、照明光学系の奥行き方向の厚みを極めて短縮することができる。
【0146】
第2に、光学部材34自体を極めて薄型化できることである。すなわち、光学部材34に必須の構成は、照射光軸L付近の正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ面34aのみであり、周辺部34b,34b’は薄く構成でき、また形状的にも簡易な平面形状で十分に機能させることができるため、光学部材34の全体厚を極めて薄く抑えることが可能になる。
【0147】
このことによって、光学部材34の成型性が向上するばかりでなく、樹脂材料を通過する際の光量低下を最小限に抑えることができる。さらに、この照明装置を搭載する撮影装置その他の光学機器の軽量化にも寄与する。しかも、最外周の面の形状が極めてシンプルであり、光学上の制約の少ない面で構成されているため、光学部材34の保持が容易であり、各種光学機器に搭載した場合でも特殊な保持構造を採る必要がなく、大変取り扱い易い形態となっている。
【0148】
第3に、複数の反射層を金属製の反射部材で構成することによって、従来のライトガイドタイプストロボの問題点、すなわち樹脂光学材料で形成した光学部材を光源近くに配置した場合に、光源から発する熱によって光学部材が変形し、発光条件によっては本来の光学特性を得ることができないという問題点をも未然に回避することができる。つまり、このように光源に近い反射面を金属反射部材で構成することによって、光源からの発生熱自体では金属反射部材の形状変化が生じないため、安定した光学特性を得ることができると共に、発光放電管回りの空間も広げることができるため、連続発光時に生じる放射熱、対流熱による樹脂材料としての光学部材への影響をも最小限に抑えることができる。
【0149】
このように、本実施形態によれば、小型かつ薄型で、必要照射範囲外への照射による光量損失の少ない極めて効率の良い照明光学系を構成することができる。
【0150】
次に図11を用いて、本実施形態の照明装置における放電管長手方向の集光作用について簡単に説明する。
【0151】
図11に示すように、放電管長手方向の集光は、光学部材34の射出面側に形成されたフレネルレンズ部34d,34d’によって行われる。このフレネルレンズ部34d,34d’は、図示のように長手方向左右の周辺部のみに形成され、中央部には形成されていない。これは、光源である発光放電管32の有効発光部が左右方向に長く、中央部付近にフレネルレンズを形成しても必ずしも効率良く集光できないためである。
【0152】
これに対し、フレネルレンズ部34d,34d’を形成した長手方向周辺部は、放電管32からの射出光束の方向をある程度限定することができ、このような位置にフレネルレンズを形成することによって、比較的効率良く集光させることができる。
【0153】
なお、本実施形態では、放電管長手方向に略直交する方向について、光学部材34の入射面側に設けたシリンドリカルレンズ面34aと、反射傘33の周辺部33b,33b’と、反射板35,35’の3種5層の領域で制御される光束の配光分布がすべて全く重なる(一致する)ように設定した場合について説明したが、必ずしもこの実施形態のような設定に限定されるものではなく、各部の配光特性を異ならせてもよく、また上下非対称としたり、各部の集光度合いを異ならせたりしてもよい。
【0154】
また、本実施形態では、光学部材34にシリンドリカルレンズ面34aを設けた場合について説明したが、レンズ形状としては、このようなシリンドリカルレンズに限定されるわけではなく、放電管長手方向にも屈折力を有するトーリックレンズ、さらには、等価な屈折効果を有するフレネルレンズを用いてもよい。
【0155】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光源から様々な方向に射出される光束のうち、光学部材の正屈折部および反射部材によっては必要照射範囲に向けて照射制御しきれない光束を、反射部により上記必要照射範囲に向けて照射制御することができるため、必要照射範囲内に照射される有効エネルギを増加させて照明装置の効率を向上させることができる。
【0156】
しかも、反射部材と反射部とにより照射光軸に直交する方向に複数の反射層を構成しているため、1つの反射層を照射光軸方向に長く延ばす場合に比べて照明装置を薄型化することができる。したがって、超薄型のカードタイプカメラやカードタイプストロボにも搭載することができる。
【0157】
また、光学部材の形状を単純なパネル形状に近い形として形状の簡素化および薄型化を図ることも可能であるため、光学部材の材料として光学樹脂材料を用いた場合でも、成形時間の短縮や型代の削減が可能になるなど、加工面でのコストダウンを十分に期待することができる。
【0158】
さらに、光学部材の正屈折部、反射部材、反射部の形状をそれぞれ自由に設定することが可能であるため、これらによる照明光束の配光分布をそれぞれ独立にかつきめ細かく制御することができる。したがって、必要照射範囲内での所望の配光分布を容易に得ることができ、例えば配光分布を容易に均一化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である照明装置の放電管径方向の縦断面図。
【図2】上記第1実施形態の照明装置の放電管径方向の縦断面図。
【図3】上記第1実施形態の照明装置の放電管長手方向の断面図。
【図4】上記第1実施形態の照明装置の分解斜視図。
【図5】上記第1実施形態の照明装置の背面からみた斜視図。
【図6】上記第1実施形態の照明装置を備えたカメラの斜視図。
【図7】本発明の第2実施形態である照明装置の放電管径方向の縦断面図。
【図8】上記第2実施形態の照明装置の放電管径方向の縦断面図。
【図9】本発明の第3実施形態である照明装置の放電管径方向の縦断面図。
【図10】上記第3実施形態の照明装置の放電管径方向の縦断面図。
【図11】上記第3実施形態の照明装置の分解斜視図。
【符号の説明】
2,22,32 発光放電管
3,23,33 反射傘
4,24,34 光学部材
4a,24a,34a シリンドリカルレンズ面
4d,4d’,24d,24d’,24f,24f’ 反射面
35 反射板
11 カメラ本体
12 撮影レンズ鏡筒
13 レリーズボタン
16 液晶表示窓
17 測光装置の覗き窓
18 ファインダー覗き窓

Claims (14)

  1. 光源と、
    前記光源の前側に配置され光学部材と、
    前記光源と前記光学部材との間の前側空間を覆うように配置されて前記光源から射出された光束を前に反射させる反射部材と、を有する照明装置であって、
    前記光学部材の入射面側に
    前記光源の照射光軸上に設けられた、前記光源から入射する光束に正の屈折力を与える正屈折部と、
    前記正屈折部よりも周辺側に設けられた、前記反射部材の前記前側空間を覆う部分で反射された光束が通過する透過部と、があって、
    前記透過部よりも前記照射光軸側に設けられ、前記光源から入射する光束を前に反射させる反射部を有することを特徴とする照明装置。
  2. 前記反射部は、前記光学部材の一部であって、前記光源からの光束が入射する入射面と、該入射面から入射した光束をほぼ全反射させる反射面とを有するプリズム状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記反射部の入射面が、前記照射光軸に対する傾きが4°以下の平面により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記反射部の反射面が、平面又は曲面により構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
  5. 前記反射部は、前記反射部材とは異なる第2の反射部材であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  6. 前記第2の反射部材が、平面又は曲面の反射面を有することを特徴とする請求項に記載の照明装置。
  7. 前記第2の反射部材は、前記反射部材よりも厚みが薄いことを特徴とする請求項5または6に記載の照明装置。
  8. 前記反射部が、前記照射光軸を挟んで一対又は複数対設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の照明装置。
  9. 前記光源の中心から射出されて前記反射部に入射する光束の前記照射光軸に対してなす角度αが、
    20°≦α≦70°
    の範囲に含まれることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の照明装置。
  10. 前記光源が直管形状を有しており、前記反射部材が前記光源の後側も覆っていて、
    前記反射部材における前記光源の後側の部分が、前記光源と同心の略半円筒形状を有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の照明装置。
  11. 前記反射部材における前記前側空間を覆う部分が、2次曲面状の曲面形状を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の照明装置。
  12. 前記反射部材における前記前側空間を覆う部分が、前記光源の中心を焦点とする半楕円状の曲面形状を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の照明装置。
  13. 前記光源が直管形状を有しており、
    前記光学部材の正屈折部が、前記光源の長手方向に対し略直交する面内において正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ又はトーリックレンズとして構成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の照明装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の照明装置を備えたことを特徴とする撮影装置。
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