JP2002318409A - 照射角可変の照明装置、及びそれを用いた撮影装置 - Google Patents

照射角可変の照明装置、及びそれを用いた撮影装置

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JP2002318409A
JP2002318409A JP2001122734A JP2001122734A JP2002318409A JP 2002318409 A JP2002318409 A JP 2002318409A JP 2001122734 A JP2001122734 A JP 2001122734A JP 2001122734 A JP2001122734 A JP 2001122734A JP 2002318409 A JP2002318409 A JP 2002318409A
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Ryoji Tenmyo
良治 天明
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損失光量を最少に抑えて、効率良く、光源か
らの光束を被写体側へ導光する照明光学系の全体形状を
小型、薄型、そして軽量化しつつ、上下、左右方向への
照射角を同時に可変させる照射角可変照明装置を提供す
る。 【解決手段】 光源手段からの光束を光学手段を介し
て、所定の照射角に変換して照射する照射角可変の照明
装置において、光源手段は一方向に長い管状の発光体を
有し、光学手段は第1の透光性光学部材4と第2の透光
性光学部材5と第3の光学部材6を有し、第1の透光性
光学部材と第2の透光性光学部材は双方向の相対的な間
隔が可変となるように対向配置しており、第1の透光性
光学部材はその射出面側の端部に第1の透光性光学部材
と第2の透光性光学部材の間の水平断面内における空間
が左右方向の端部に行くに従って拡がるように、傾斜面
4e、4e´が垂直方向に長く形成されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照射角可変の照明
装置、及びそれを用いた撮影装置に関し、例えばカメラ
本体(撮影本体)の一部に装着して、カメラ本体の撮影
動作と連動させて照明光(閃光)の照射角を目的に応じ
て変化させて被写体側へ効率良く照射して撮影するビデ
オカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラなどの光
学機器に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ等の撮影装置に用いられている照
明装置として、光源から種々な方向に射出した光束を効
率よく必要とされる照射画角内に集光させて照射する照
明装置が、従来より種々と提案されている。一つは、近
年、光源の前に配置されていたフレネルレンズのかわり
に、プリズム・ライトガイド等の全反射を利用した光学
部材を配置することによって、集光効率の向上、小型化
を図ったものが提案されている。
【0003】もう一つは、照射範囲が固定タイプの照明
装置では、撮影装置の高倍率ズーム化に伴なって必要と
される照射範囲が狭いテレ状態になると、不要な範囲に
照明が行われてしまいエネルギ損失が大きくなるので、
この現象を解消する為、撮影範囲に対応し照射角を可変
としたものが提案されている。
【0004】上記2種の技術を応用した照明系の公知技
術として、特開平4−138439号公報では、光学プ
リズムで全反射を行う集光光学系に対して、光学プリズ
ムと光源の位置関係を相対的に変化させるようにして、
全反射面での反射、透過を切り替えて照射範囲を変化さ
せている。また、特開平8−262538号公報では光
学プリズムを複数に分割し、上下に配置した光学プリズ
ムを回動させ、照射範囲を切り替えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年カメラ等の撮影装
置においては、装置自体の小型・軽量化が進む一方、撮
影レンズは、高倍率ズーム化の傾向にある。一般的に、
このような撮影装置の小型化かつ高倍率化によって、撮
影レンズの開放Fナンバー値は徐々に大きくなる傾向に
あり、補助光源を使用しないで撮影すると、手ぶれや被
写体ぶれによる予想外のぶれ写真になったり、露出不足
による失敗写真となることがあった。
【0006】この状況に対応する為、通常、カメラ等の
撮影装置では、補助光源として照明装置(以下ストロボ
装置)が内蔵されているが、上記のような状況から、こ
の補助照明装置の使用頻度が従来に比べて大幅に増大す
ると共に、一回の撮影に必要とされる発光量も増える傾
向にあり、照射範囲が固定のストロボ装置では十分に機
能しなくなっていた。
【0007】このような背景から、撮影画角に対応した
範囲だけに照明を行い省電力化を図る照明装置として、
照射角可変の照明装置が各種提案されている。特に、全
反射を利用して発光効率を高めた照明装置も提案されて
いる。
【0008】上記特開平4−138439号公報は、閃
光発光装置の前面に、主に光源から射出光中心軸(Z方
向)の側方に射出した光束を光学部材に入射させたあと
全反射させ一定方向に集光させる上下二つの面と、これ
とは別に正面に形成した正の屈折力を持つ面とで構成
し、それぞれの面によって集光させた後、同一射出面か
ら被写体側に射出させる収斂光学系に対して、光学プリ
ズムと光源の位置関係を相対的に変化させるようにし
て、全反射面での反射、透過を切り替えて照射範囲を変
化させていた。
【0009】また、特開平8−262538号公報で
は、比較的光制御のしやすい円筒状の閃光放電管の径方
向即ち、垂直方向の収斂発散の制御を目的としており、
光源の中心軸方向、即ち、水平方向の収斂発散にまで言
及していなかった。
【0010】この為、照射角可変と言っても垂直方向
(V方向)だけの照射角可変であり、必ずしも理想的な
照射角可変が行われているわけではなかった。
【0011】本発明は照明光学系の全体形状を小型、薄
型、そして軽量化しつつ、閃光放電管の中心軸方向、即
ち、水平方向の照射角をも同時に変化させ、このときの
照射角可変に伴う移動量をできるだけ少なくすると共
に、光源からのエネルギを高い効率で利用したスチルカ
メラ、ビデオカメラ、デジタルカメラなどに好適な照射
角可変の照明装置、及びそれを用いた撮影装置の提供を
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の照射角
可変の照明装置は、光源手段からの光束を光学手段を介
して、所定の照射角に変換して照射する照射角可変の照
明装置において、該光源手段は水平方向に長い管状の発
光体を有し、該光学手段は第1の透光性光学部材と第2
の透光性光学部材と第3の光学部材を有し、該第1の透
光性光学部材と第2の透光性光学部材は双方の相対的な
間隔が可変となるように対向配置しており、第1の透光
性光学部材はその射出面側の端部に第1の透光性光学部
材と第2の透光性光学部材の間の水平断面内における空
間が水平方向の端部に行くに従って拡がるように、傾斜
面が垂直方向に長く形成されており、該傾斜面と第2の
透光性光学部材との間の空間内に第3の光学部材が、そ
の少なくとも一部を位置し、変位可能に設けられている
ことを特徴としている。
【0013】請求項2の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、前記光源手段からの光束のう
ち第1の透光性光学部材の傾斜面を通過した光束の一部
が順に、第3の光学部材、第2の透光性光学部材を介し
て被写体側へ照射されていることを特徴としている。
【0014】請求項3の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、第1の透光性光学部材と第2
の透光性光学部材との相対的位置関係の変位に応じて第
3の光学部材の位置を変位可能としたことを特徴として
いる。
【0015】請求項4の発明は請求項3に記載の照射角
可変の照明装置において、第1の透光性光学部材と第2
の透光性光学部材との相対的位置関係の変位に応じて第
3の光学部材を揺動させたことを特徴としている。
【0016】請求項5の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、第1の透光性光学部材と第2
の透光性光学部材との相対的位置関係の変位に応じて第
3の光学部材の位置を変えて、第2の透光性光学部材か
ら射出する光束の被写体に対する垂直水平方向の照射角
を変えていることを特徴としている。
【0017】請求項6の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、第1の透光性光学部材と第2
の透光性光学部材は垂直方向に屈折力を有していること
を特徴としている。
【0018】請求項7の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、前記光源手段の中心軸後方
に、光源からの射出光束を反射させる反射部材を配置し
ていることを特徴としている。
【0019】請求項8の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、第1の透光性光学部材の射出
面の水平方向の周辺部に形成された前記傾斜面は、被写
体側に向ってハの字に傾斜した曲面、または、平面であ
ることを特徴としている。
【0020】請求項9の発明は請求項1に記載の照射角
可変の照明装置において、第3の光学部材は、光発散部
材であることを特徴としている。
【0021】請求項10の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第3の光学部材は、光遮光
部材であることを特徴としている。
【0022】請求項11の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第3の光学部材は、光反射
部材であることを特徴としている。
【0023】請求項12の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第3の光学部材は、レンズ
部材であることを特徴としている。
【0024】請求項13の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第3の光学部材は、光発散
の方向または割合を制御可能な光発散部材であることを
特徴としている。
【0025】請求項14の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第3の光学部材は、回転動
作可能な板状部材であることを特徴としている。
【0026】請求項15の発明は請求項6に記載の照射
角可変の照明装置において、第1の透光性光学部材の射
出面側に正の屈折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ
面を形成し、第2の透光性光学部材の入射面側に負の屈
折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ面を形成したこ
とを特徴としている。
【0027】請求項16の発明は請求項6に記載の照射
角可変の照明装置において、第1の透光性光学部材の射
出面側に正の屈折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ
面を形成し、第2の透光性光学部材の射出面側に正の屈
折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ面を形成したこ
とを特徴としている。
【0028】請求項17の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第2の透光性光学部材の射
出面側の水平方向の周辺部には、水平方向に正の屈折力
を有するフレネルレンズ面が形成されていることを特徴
としている。
【0029】請求項18の発明は請求項1に記載の照射
角可変の照明装置において、第1の透光性光学部材と第
2の透光性光学部材は、透明な樹脂材料、または、光学
ガラスからなることを特徴としている。
【0030】請求項19の発明は請求項9に記載の照射
角可変の照明装置において、第3の光学部材は、透明な
樹脂材料、または、光学ガラスからなることを特徴とし
ている。
【0031】請求項20の発明の照射角可変の照明装置
は、光源手段からの光束を光学手段を介して、所定の照
射角に変換して照射する照射角可変の照明装置におい
て、該光源手段は水平方向に長い管状の発光体を有し、
該光学手段は第1の透光性光学部材と光学部材を有し、
第1の透光性光学部材はその射出面側の端部に水平断面
内における射出面側の空間が水平方向の端部に行くに従
って拡がるように、傾斜面が垂直方向に長く形成されて
おり、該空間内に該光学部材が、その少なくとも一部を
位置し、変位可能に設けられていることを特徴としてい
る。
【0032】請求項21の発明の撮影装置は、請求項1
〜20の何れか1項に記載の照明装置を有した撮影装置
であって、該撮影装置の撮影範囲に応じて照明装置から
の射出光の照明範囲を可変としていることを特徴として
いる。
【0033】請求項22の発明は請求項21に記載の撮
影装置において、第2の透光性光学部材は該撮影装置の
外表面に光射出部の少なくとも一部を表出させたことを
特徴としている。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を説明する。
【0035】(第1の実施例)図1から図7は、本発明
の第1の実施例による照射角可変の照明装置(以下、閃
光発光装置)を示している。
【0036】図1は閃光発光装置1をカメラ本体11の
一部に設けたときの外観斜視図、図2は図1における閃
光発光装置1の要部斜視図、図3から図5は図2の閃光
発光装置1における要部水平面図、図6、図7は図2の
閃光発光装置1における要部垂直断面図である。尚、図
3〜図7では光源から射出した代表光線の光線トレース
図も合わせて示している。
【0037】図1に示す閃光発光装置1はカメラ本体1
1の右上部に配置され、カメラ使用時はカメラの側方に
突出するように構成されている。図1において、1は閃
光発光装置、11は撮影装置本体、12はレンズ鏡筒で
あり、撮影レンズを備えている。13はレリーズボタ
ン、14はテレ方向ズーミングボタン、15はワイド方
向ズーミングボタン、16はカメラの各種のモードを切
り替えるための操作ボタン、17はカメラの動作をユー
ザーに知らせる為の液晶表示窓、18は外光の明るさを
測定する測光装置の覗き窓、19はファインダーの覗き
窓である。なお、閃光発光装置1を除くそれぞれの機能
については公知の技術であるので、ここでは詳しい説明
は省略する。
【0038】図2において、2は閃光を発する水平方向
に長い管状の閃光放電管(キセノン管)である。3は閃
光放電管2からの射出光束のうち前方(被写体方向)以
外の、例えば、後方(被写体側と反対側)に射出された
光束を被写体方向に集光反射させる反射傘であり、内面
が高反射率を有する光輝アルミなどの金属材料、または
内面に高反射率の金属蒸着面が形成されている。4は、
閃光放電管2からの射出光束をいくつかの光路に分割さ
せると共に、それぞれの領域の光束を射出面から射出さ
せた後、一定の距離で交差させ一定の広がりの配光特性
に変換するための第1の透光性光学部材4であり、該第
1の透光性光学部材4の射出面側に正の屈折力を持った
複数のシリンドリカルレンズ面4d(図6)が垂直方向
に屈折力を持つように形成されている。5は、第1の透
光性光学部材4からの射出光束を入射させ、必要とされ
る所定の配光特性に変換し、射出するための第2の透光
性光学部材5である。該第2の透光性光学部材5の入射
面側には負の屈折力を有する複数のシリンドリカルレン
ズ面5a(図6)が垂直方向に屈折力を持つように形成
されている。
【0039】また、第2の透光性光学部材5の射出面側
5cの水平方向(H方向)の周辺部には、前記シリンド
リカルレンズ面5aの屈折力を有する垂直方向とは直交
する水平方向に正の屈折力を有するフレネルレンズ面5
b、5b´が形成されている。
【0040】第1の透光性光学部材4はその射出面側の
端部に第1の透光性光学部材4と第2の透光性光学部材
5の間の水平断面内における射出面側の空間が水平方向
の端部に行くに従って拡がるように、傾斜面4e、4
e′が垂直方向に長く形成されている。
【0041】また、6、6´は、第3の光学部材であ
り、光束を水平方向(H方向)にのみ、一定の割合で発
散させる為に、微細なシリンドリカルレンズ列6a、6
a´(図3)を入射面に垂直方向(V方向)へ形成して
いる。前記傾斜面4e、4e′と第2の透光性光学部材
5との間の空間内に第3の光学部材6、6′が、その少
なくとも一部を位置し、変位可能に設けられている。ま
た、この第3の光学部材6、6´は、垂直方向に軸を有
する回動軸6b、6b´によって閃光放電管2に対して
回転可能に軸支され、該第3の光学部材6、6´に形成
されている微細なシリンドリカルレンズ列6a、6a´
(図3)が、第1の透光性光学部材4と第2の透光性光
学部材5との間の水平方向(H方向)の周辺部に形成さ
れる空間内を移動(揺動)可能に構成されている。
【0042】上記構成で、閃光放電管2、反射傘3、第
1の透光性光学部材4、を不図示の保持ケース等で一体
化させて発光部ユニット1´とし、第2の透光性光学部
材5に対して該発光部ユニット1´および第3の光学部
材6、6´を適宜移動させることによって、集光度合を
連続的に変化させている。尚、第1の透光性光学部材
4、第2の透光性光学部材5、及び第3の光学部材6、
6´の材料としては、アクリル樹脂等の透過率の高い光
学用樹脂材料、またはガラス材料で構成されている。
【0043】上記構成において、撮影装置11は、従来
公知の技術であるように、例えば「ストロボオートモー
ド」にカメラ(撮影装置)11がセットされている場合
には、レリーズボタン13がユーザーによって押された
後に、不図示の測光装置で測定された外光の明るさと装
填されたフィルムの感度によって、閃光発光装置1を発
光させるか否かを不図示の中央演算装置が判断する。中
央演算装置が撮影状況下において「閃光発光装置を発光
させる」と判定した場合には、中央演算装置が発光信号
を出し、反射傘3に取り付けられたトリガーリード線を
介して閃光放電管2を発光させる。
【0044】閃光放電管2からの射出光束のうち、照射
方向と反対方向(被写体側と反対方向)に射出された光
束は反射傘3を介して光源に戻されたあと被写体側に照
射され、また、照射方向(被写体側)に射出した光束は
前面に配置した第1の透光性光学部材4、第2の透光性
光学部材5、配置によっては第3の光学部材6、6´を
通過し、所定の配光特性に変換されたあと被写体側に照
射される。この配光特性の変化は、第1の透光性光学部
材4または第2の透光性光学部材5の射出光中心軸方向
(Z方向)への移動と、これと連動する第3の光学部材
6、6´の回転移動によって行われる。
【0045】本実施形態は、特に撮影装置11の撮影レ
ンズがズームレンズである場合に、その焦点距離に応じ
て第1の透光性光学部材4と第2の透光性光学部材5の
相対的位置関係を変化させることによって主に垂直方向
(V方向)の配光特性を撮影レンズの照射範囲に対応さ
せるようにすると共に、上記動作に連動して第1の透光
性光学部材4と第2の透光性光学部材5との間に生じる
空間の一部に第3の光学部材6、6´を介在させること
によって水平方向(H方向)の配光特性も撮影レンズの
撮影範囲に対応させ、被写体に対する垂直水平方向の照
射角を変えて照射している。以下図3から図7を用いて
この最適形状の設定方法に関してさらに詳しく説明す
る。
【0046】図6、図7は、閃光発光装置1における閃
光放電管2の径方向の垂直断面図であり、垂直方向(V
方向)の照射角可変の基本的な考え方を示す図である。
なお、図中の各部の番号は、図2に対応している。図6
は第1、第2の透光性光学部材4、5が最も接近した状
態を示し、図7は第1、第2の透光性光学部材4、5
が、ある一定距離を離れた状態を示している。また、図
6、図7には同時に閃光放電管2の内径中心部より射出
された代表光線の光線トレース図も同時に示している。
なお、図6、図7では、第1の透光性光学部材4と第2
の透光性光学部材5との位置関係、および光線以外のす
べての光学系の構成および形状は略同一であり、垂直方
向(V方向)の配光特性を均一に保ったまま水平方向
(H方向)の照射範囲を連続的に変化させることができ
るとともに、垂直方向(V方向)の開口高さを必要最小
限に構成したものである。
【0047】まず、図6、図7に、閃光放電管2におけ
るガラス管の内外径が示されている。この種の閃光発光
装置1における閃光放電管2の発光現象としては、効率
を向上させるため、内径一杯に発光させる場合が多く、
閃光放電管2の内径一杯の発光点から略均一に発光して
いると考えて差し支えない。しかし、説明を容易にする
ため、閃光放電管2の光源中心からの射出光束を代表光
束と考え、図中ではあえて閃光放電管2の光源中心から
の射出光束のみを示している。実際の配光特性として
は、図に示したような代表光束に加え、閃光放電管2の
中心部以外からの射出光束によって、配光特性は全体と
して若干広がる方向に変化するが、配光特性の傾向とし
てはほとんど一致するため、以下この代表光束に従って
説明する。
【0048】まず、上記構成の閃光発光装置1における
光学系の特徴的な形状を順を追って説明する。反射傘3
は、閃光放電管2の中心軸後方(被写体側とは反対方
向)に位置し、その形状を閃光放電管2と略同心形状の
半円筒形状としている。これは、反射傘3での反射光を
光源の中心部付近に戻すのに好適な形状であり、閃光放
電管2のガラスによって屈折するという悪影響を受けに
くくさせる効果がある。また、このように構成すること
によって、反射傘3による反射光を光源からの直接光と
略等価な射出光として扱えるため考えやすく、この後に
続く光学系の全体形状を小型化することも可能となる
為、都合がよい。また、形状をちょうど半円筒としてい
る理由は、これより小さいと側方光を集光させる為には
第1の透光性光学部材4が大型化してしまい、逆にこれ
以上大きいと反射傘3の内部にこもる光束が増え効率低
下が生じることからそれぞれ望ましくない為である。一
方、反射傘3の垂直方向の周辺部は第1の透光性光学部
材4の後方に回り込むような形態となっている。これに
ついて説明する。閃光放電管2の光源中心からの射出光
束は、図示のように第1の透光性光学部材4の裏面にお
ける反射面4a、4a´によって理想的な反射を行わせ
ることができるが、閃光放電管2の光源の前側、即ち、
図中光源の中心より右側から射出した光束は、特に光源
の内径が大きい場合に、全反射しきれずに反射面4a、
4a´より射出してしまう光束が生じてしまうが、この
ような光束を有効に利用するためである。
【0049】即ち、反射傘3の形態を図6、7のよう
に、第1の透光性光学部材4の背面まで伸ばし、また、
反射面4a、4a´の形状に沿わせることによって、全
反射しきれずに一度反射面4a、4a´面より射出した
光束を再入射させることができ、反射後の光束も所定の
照射範囲に効率良く集光させることを可能にしている。
【0050】また、第1の透光性光学部材4は、第1の
実施例では以下のような形状となるように設定してい
る。まず、中央部には、入射面側に正の屈折力を与える
シリンドリカルレンズ面4bを形成し、閃光放電管2の
光源中心から射出した光束は射出光中心軸(Z方向)と
平行になるように変換されている。また上下の領域は、
入射面4c、4c´で屈折後、その後方に位置する反射
面4a、4a´で全反射させ、射出光中心軸(Z方向)
と平行になるように変換されている。
【0051】このように、閃光放電管2の光源中心から
射出された光束を射出光中心軸(Z方向)に対して一度
平行化させた後、次に、図6に示すように、第1の透光
性光学部材4の射出面側に形成された複数の正の屈折力
を持つシリンドリカルレンズ面4dによって、複数の収
斂領域を形成する。
【0052】この第1の透光性光学部材4の前方(被写
体側)に配置された第2の透光性光学部材5の入射面側
には、第1の透光性光学部材4の射出面側に形成した複
数のシリンドリカルレンズ面4dのパワーをうち消すよ
うな負の屈折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ面5
aが形成されている。このように構成することによっ
て、図6に示すように、この第1の透光性光学部材4と
第2の透光性光学部材5が接近した状態では、各シリン
ドリカルレンズ面4d、5aの屈折力がうち消される。
即ち、第1の透光性光学部材4の入射面4bで屈折した
あと各シリンドリカルレンズ面4d、5aを通過し集光
状態をそのまま維持する。また、入射面4c、4c´で
屈折したあとに反射面4a、4a´での全反射による集
光状態をそのまま維持させることができる。
【0053】一方、図7に示すように、第1の透光性光
学部材4と第2の透光性光学部材5がある一定距離を離
れた状態では、配光特性を均一に保ったまま照射範囲を
広げることが可能になる。これは、第1の透光性光学部
材4のシリンドリカルレンズ面4dによって収斂された
各領域の光束が、第2の透光性光学部材5のシリンドリ
カルレンズ面5aの屈折力の弱い中心部付近を通過する
為であり、このように光学系を配置することでシリンド
リカルレンズ面5aの屈折力の影響を受けにくくさせる
ことができる。
【0054】また、光学系の配置を図6と図7の間の状
態に配置させると、移動距離に応じてシリンドリカルレ
ンズ面4d、5aの屈折力の影響を連続的に変化させる
ことも可能である。この結果、配光特性も移動距離に応
じて変化させることができ、この両者の相対距離を規制
することによって、配光特性を連続的に、かつ均一な状
態で変化させることが可能になる。
【0055】このようにして、射出光中心軸(Z方向)
に対して垂直方向(V方向)の配光特性は、第1の透光
性光学部材4と第2の透光性光学部材5の射出光中心軸
(Z方向)方向の相対距離の変化によって連続的に変化
させることが可能である。
【0056】次に、閃光放電管2の中心軸方向(H方
向)の配光特性の変化を図3〜図5を用いて説明する。
【0057】図3〜図5は、図2の閃光発光装置1にお
ける閃光放電管2の中心軸を含む要部水平面図を示して
おり、図3は図6に対応する水平方向(H方向)の集光
状態を示す。即ち、第1の透光性光学部材4と第2の透
光性光学部材5が接近した状態を示し、図5は図7にお
ける垂直方向(V方向)の照射角度範囲の広い状態に対
応する水平方向(H方向)の発散光状態を示す。即ち、
第1の透光性光学部材4と第2の透光性光学部材5が一
定距離を離れた状態を示している。また、図4は、図3
と図5の中間の移動状態を示している。図4において、
各部の番号は上記説明の構成部材と一致させてあり、水
平方向(H方向)の配光特性を説明する為の代表光束も
合わせて示している。
【0058】まず、図3に示す状態は、第1の透光性光
学部材4と第2の透光性光学部材5を接近させると共
に、第3の光学部材6、6´を、回動軸6b、6b´を
中心に水平方向に回動し、該第3の光学部材6、6´を
光路から退避させた状態を示している。
【0059】まず、この状態の光学系の特徴について説
明する。図示のように、水平断面内において、第1の透
光性光学部材4の水平方向(H方向)の周辺部を傾斜面
4e、4e´とし、第1の透光性光学部材4と第2の透
光性光学部材5の間の空間を広げている。この傾斜面4
e、4e´は、この傾斜面4e、4e´を有する水平方
向の周辺部に大きな影響を与える閃光放電管2の水平方
向の端子部に近い代表点A、Bから射出した光束が、第
1の透光性光学部材4の射出面で全反射することなく第
2の透光性光学部材5の入射面に連続的に導けるように
垂直方向(V方向)に伸びる曲面或いは平面で構成され
ている。このように、第1の透光性光学部材4の水平方
向(H方向)の光を集光する為の屈折面(傾斜面4e、
4e´)は、エッジによって損失が生じ易いフレネルレ
ンズ面とするより、一定の曲率を有した面を形成できる
連続した屈折面とすることが、効率良く大きな集光効果
を得られる点から有効である。
【0060】また、第2の透光性光学部材5には、水平
方向(H方向)の周辺部の射出面側にのみ正の屈折力を
持ったフレネルレンズ面5b、5b´が形成されてい
る。このフレネルレンズ面5b、5b´も水平方向(H
方向)の集光に機能する。このように、第1の透光性光
学部材4の屈折面(傾斜面)4e、4e´と第2の透光
性光学部材5のフレネルレンズ面5b、5b´によっ
て、集光制御を2つの部材を介して行うことによって、
狭いスペースで大きな集光効果が得られると同時に、そ
れぞれの屈折面4e、4e´、5b、5b´を射出面側
に形成している為、極めて効率良く集光させることがで
きる。
【0061】この現象は、この逆の構成について考えて
みるとわかりやすい。即ち、仮に屈折面を各透光性の光
学部材の入射面側に設けると仮定すると、各面での入射
角度が大きくなる為、表面反射によるロスが多くなり、
またフレネルエッジ部での光量ロスも生じやすくなる。
上記実施例の構成は、この悪影響を防止させた構成とな
っている。さらに、水平方向の周辺部に逃げる光束を、
2つの光学部材を介し、それぞれの入射角度を小さくし
て表面反射によるロスを減少させることにより、効率良
く集光を行っている。図3の代表光束にも示すように比
較的無理のない角度で屈折し、第2の透光性光学部材5
の広い面積を利用して集光が行われる為、光学系の全体
形状を大型化せず効率よく集光させることができる。さ
らに、このように水平方向(H方向)の周辺部にのみ集
光形状を形成している理由は、水平方向の周辺部からの
光源を見込む角度が中央部に比べて狭く、かつ方向もあ
る程度限定でき、光束の方向を制御しやすい為である。
【0062】一方、逆に各透光性光学部材4、5の水平
方向の中央部に水平方向(H方向)に対する収斂作用を
持たせていない理由は、閃光放電管2のアーク長が長
く、この長さに対して各透光性光学部材4、5が接近し
過ぎている為である。このように、光源から最も遠い第
2の透光性光学部材5の射出面側でも十分な距離が取れ
ない場合には、水平方向の中央部付近にどのような集光
面を形成しても各点から光源を見込む角度が大き過ぎて
集光させることが困難である。例えば、この中央部付近
にフレネルレンズ面を形成したとしても、閃光放電管2
の中心部付近から射出した光束に関しては収斂作用を持
たせることができるが、閃光放電管2の水平方向(H方
向)の周辺部から射出した光束に関しては、逆に屈折に
よって水平方向(H方向)の照射範囲が広がったり、ま
た全反射による予想外の反射による光量損失が生じた
り、さらにはフレネルエッジ部での屈折による光量ロス
が生じる可能性が高く、必ずしも好ましい形態ではな
い。このような理由から、本実施例では第1、第2の透
光性光学部材4、5の射出面の中央部付近には、水平方
向(H方向)の収斂作用を持たせていない。
【0063】次に、図5を用いて水平方向(H方向)の
照射角度範囲を広げた状態を説明する。上述のように、
第1、第2の透光性光学部材4、5の中央部に関して
は、水平方向(H方向)の収斂効果を持たない面で構成
されている為、特に光学的特性変化を持たせなくても均
一でかつ広い照射角度範囲の分布になっている。一方、
水平方向の周辺部は収斂作用が強いが、この収斂効果を
低減させることにより全体として均一で照射範囲の広い
配光特性を得ることができる。
【0064】本実施例では、この水平方向の周辺部の収
斂効果を低減させる為、この閃光放電管2の水平方向
(V方向)の光束のみを発散させる発散面を形成した第
3の光学部材6、6´を、第1の透光性光学部材4の水
平方向の周辺部に形成した傾斜面4e、4e´と第2の
透光性光学部材5との間で構成される空間に配置する。
即ち、第3の光学部材6、6´を光路内に回動させて挿
入させる方法をとっている。また、第3の光学部材6、
6´に形成した発散面の具体的な形状としては、入射面
側に細かいピッチのシリンドリカルレンズ列6a、6a
´を垂直方向(V方向)に形成している。
【0065】また図5では、図3に示した代表光束が、
第3の光学部材6、6´を挿入することによってどのよ
うに変化しているかを説明するため、光源である閃光放
電管2の同一点A、Bから同一方向に射出した光束の状
態も同時に示している。図示のように、この発散面6
a、6a´を挿入することで、光線の光路が変換され発
散された状態で第3の光学部材6、6´の射出面から射
出されていることがわかる。
【0066】上記実施例では、図3で最も集光した状態
を示し、図5で最も発散した状態を示しているが、この
第3の光学部材6、6´の位置はこの2点に限定される
わけではなく、例えば、必要とされる配光特性に応じ
て、発散領域を変化させることによって全体の配光特性
を変化させることができる。これを示したのが図4であ
る。このように集光領域の一部を発散させることによっ
て、図3と図5の状態の中間の発散度合いを形成するこ
ともでき、この結果として、配光特性もこの間の特性を
持たせることができる。
【0067】次に、第3の光学部材6、6´の動作方法
について説明する。まず、図3では、回動軸6b、6b
´を中心に回転動作をさせることによって、光路を遮ら
ない領域に退避した状態であり、第1、第2の透光性光
学部材4、5で構成される集光領域には影響を与えてい
ない。このとき、第3の光学部材6、6´は、回動軸6
b、6b´による回転動作で退避を行わせることができ
る為、閃光放電管2の端子軸を含めた水平方向(H方
向)の長さと略同一の長さでこの退避状態を達成するこ
とができる、即ち、極めて小型な動作スペースでの退避
が可能になる。また、このときの動作方法も、回転動作
を使用している為、図6、図7に示した垂直方向(V方
向)の照射角度変化を行わせる為に、第1、第2の透光
性光学部材4、5の相対的な位置を射出光中心軸(Z方
向)方向に僅かに移動させることで、連動動作を行わせ
ることも容易である。
【0068】次に、図4に示す中間の状態は、図3の状
態に対して第3の光学部材6、6´を30°回動させた
状態を示している。この場合、垂直方向(V方向)の照
射角度可変の為に第1と第2の透光性光学部材4、5が
一定距離を離れるが、この移動量によって生じるスペー
スに回動可能な第3の光学部材6、6´が挿入され、特
に集光特性の高い第1、第2の透光性光学部材4、5の
一番外側の部分に対応する領域の光束を発散させること
が可能になる。
【0069】さらに、図5に示す状態は、図3の状態に
対して第3の光学部材6、6´を60°回動させた状態
を示している。この場合、集光領域をすべて第3の光学
部材で覆うことができる為、最も発散させた状態を実現
することができる。この間の動作も、垂直方向(V方
向)の配光特性に必要な第1、第2の透光性光学部材
4、5の移動に伴う僅かなスペースだけで達成すること
ができる為、スペースの有効利用、及び、連動をとるの
にも都合が良く、極めて実施し易い形態にまとまってい
る。
【0070】このように、第1の透光性光学部材4の射
出面側の水平方向(H方向)の周辺部に大きな屈折力を
持たせる為、該周辺部に光源側外側から射出面側中心軸
(Z方向)方向(被写体側に向ってハの字)に傾斜した
曲面、または、平面の傾斜面4e、4e´を設けること
によって、集光光学系に小型で効率の良い特性を持たせ
ることができるといった光学系の利点と同時に、この結
果生じる空間を利用して、第3の光学部材6、6´の動
作スペース、収納スペースを生み出すという、機構上の
利点も合わせて持たせることができ、この種の垂直水平
方向の照射角度可変光学系の中でも、極めて優れた特性
を備えている。
【0071】一方、本実施例の閃光放電管2の水平方向
(H方向)の照射範囲の変化は、閃光放電管2の径方向
(垂直方向)で利用した第1の透光性光学部材4の射出
面4d、及び第2の透光性光学部材5の入射面5aの面
を利用しておらず、第1の透光性光学部材4の射出面4
e、4e´、第3の光学部材6、6´及び第2の透光性
光学部材5の射出面5b、5b´によって構成される別
個の光学系を利用している。この為、垂直水平の照射角
度変化を各々独立して行うことができ、照射角度を設定
する自由度が高く、極めて有効な手段となっている。
【0072】このように第3の光学部材6、6´の発散
部材、特に水平方向(H方向)のみを発散させる光学部
材を用いることは、光量ロスの少ない屈折光学系を利用
できることになり、照射範囲の狭い状態と広い状態のそ
れぞれの状態に好適な光路切り替えが可能となる。この
為、効率の面からみて極めて有効な手段となっている。
尚、上記実施例では、閃光放電管2の水平方向(H方
向)の発散特性を変化させる第3の光学部材6、6´と
して、垂直方向(V方向)に伸びる複数のシリンドリカ
ルレンズ面6a、6a´を利用しているが、発散部材と
しては、この光学系に限定されるわけではなく、例え
ば、垂直方向に伸びる複数のプリズム列や、一方向の発
散性に限定されない各種発散部材を用いても良い。
【0073】尚、上記第1の実施例では、発散部材の回
転動作によって水平方向(H方向)の照射角度可変を実
現しているが、構成としては、発散部材の回転動作とい
う方法には限定されず、発散と透過を切り換える部材で
あれば、同様の効果を得ることができる。例えば、ブラ
インドのように、多分割化された板状の発散部材をそれ
ぞれ回転可能として発散と透過を切り換えたり、フォー
カルプレーンシャッターのようなスライド可能な発散部
材を重ね合わせ発散領域(方向や割合)を変更させた
り、さらには液晶部材を配置して発散と透過の状態およ
び領域を切り換えてもよい。このように構成することに
よって、発散部材の退避を閃光放電管2の端子軸を含め
た長さ内に収納できるため、全体形状をさらに小型化で
きる。また、このような構成をとっても、発散領域を変
更すれば良いだけなので、中間の配光特性を得るのにも
都合が良い構成をとることができる。
【0074】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例を、図8〜図11を用いて説明する。第2の実施例
では、第1の実施例で用いた発散部材としての第3の光
学部材6、6´を、遮光部材に置き換えた変形例であ
り、光束の一部を遮光部材で吸収させることによって照
明装置の水平方向(H方向)の照射角度を切り換えるよ
うにしたことを特徴としている。尚、他の構成は第1の
実施例と略同様であり、対応する番号は同一部品を示し
ている。また、閃光放電管2の径方向、即ち、垂直方向
(V方向)の照射角可変の状態は図6、図7と同様であ
る為、本実施例では省略する。
【0075】図8〜図10において、26、26´は遮
光部材(第3の光学部材)であり、第1の透光性光学部
材4と第2の透光性光学部材5の間に形成される空間
を、不図示の機構部材によって回動軸26b、26b´
を中心軸として回転可能に構成されている。図8は垂直
方向(V方向)の照射角度を狭めた状態を示し、垂直方
向の集光状態は図6に対応している。図10は垂直方向
(V方向)の照射角度を広げた状態を示し、垂直方向の
形状、及び光源中心からの光源トレースの様子は図7に
対応している。図9はその中間の状態を示している。ま
た、図8〜図10において閃光放電管2からの射出光束
のうち、動作を説明する為の代表光束をも合わせて示し
ている。尚、本実施例で規定する照射角度とは、射出光
中心軸(Z方向)付近の照度を100%としたとき、光
源を中心とする球面被写体に対してこの照度の50%の
照度になる角度範囲を規定した値であり、存在する最大
の照射範囲の角度を示すものではない。
【0076】以下、第2の実施例の動作について説明す
る。図8は、遮光部材26、26´が透光性光学部材
4、5の光路を遮らない退避した状態を示している。こ
の状態は、図中の光線トレース図からもわかるように、
閃光放電管2の端子部付近の代表点A、Bから射出した
光束が、第1の透光性光学部材4の屈折面(傾斜面)4
e、4e´と第2の透光性光学部材5のフレネルレンズ
面5b、5b´を介すことによって、第2の透光性光学
部材5の広い範囲から、射出光中心軸(Z方向)に対し
て略平行な集光性の高い光束に変換されている。このよ
うに構成することによって、照射範囲の中央部分の照度
を高めることができる。
【0077】次に、図10では、水平方向の周辺部を遮
光することにより、射出光中心軸(Z方向)付近の照度
は下がるが水平方向の周辺部の照度がそれほど低下しな
いことを利用して、相対的に照射角度を広げるような手
法をとっている。この現象の配光特性について図11を
用いて説明する。図11において、横軸に射出光中心軸
(Z方向)から水平方向(H方向)の角度、縦軸にその
角度に対する球面被写体における照度を示している。こ
こで、Pが図8に対応する集光状態を示し、このときの
照射角度は、中心の光量に対して50%の光量になる角
度であるCとなる。一方、これに対してQは、図10に
対応する水平方向の周辺部を遮光させた場合を示し、こ
の場合には中心部の光量は大幅に低下するが、水平方向
の周辺部はほとんど変化していないことがわかる。この
結果、水平方向(H方向)の照射角度はDとなり遮光前
の照射角度Cより相対的に広がっていることが図11よ
り明らかである。このように、遮光部材26、26´を
第1、第2の透光性光学部材4、5間に形成される空間
に挿入させ、光束の一部を不透過にさせることによって
も、水平方向(H方向)の照射角度を可変させることが
できる。尚、上記実施例では、第3の光学部材26、2
6´が完全に第1の透光性光学部材4の屈折面(傾斜
面)4e、4e´の範囲を覆うようにした状態を図10
に、また完全に待避した状態を図8に示しているが、照
射角可変の状態はこの2つの状態に限定されるわけでは
なく、この間の状態にも対応可能である。即ち、第3の
光学部材26、26´を第2の透光性光学部材5の一部
にのみ影響を与えるように上記2つの状態の中間の位置
まで移動させることによって、上記配光特性変化の中間
の状態を得ることもできる。これを示したのが、図9で
ある。
【0078】このように、第1の透光性光学部材4に形
成された屈折面(傾斜面)4e、4e´から射出される
光束を遮光する領域の広さによって、照射面上の中心部
付近の光量を連続的に変化させることができ、水平方向
(H方向)の照射角度も連続的に変化させることが可能
になる。
【0079】また、上記実施例では、第2の透光性光学
部材5の射出面5c側に形成したフレネルレンズ面5
b、5b´は、光源から見込む角度の少ない周辺領域に
のみ形成しているが、必ずしもこの領域にのみ限定され
るものではなく、射出面中央部付近にまでこのフレネル
レンズ面5b、5b´を形成してもよい。
【0080】尚、第2の実施例では、遮光部材を使って
照射角度可変を実現しているが、構成としては、遮光部
材の移動という方法には限定されず、遮光と透過を切り
換える部材であれば、同様の効果を得ることができる。
例えば、ブラインドのように、多分割化された板状部材
を回転可能として遮光と透過を切り換えたり、フォーカ
ルプレーンシャッターのようなスライド可能な遮光部
材、さらには液晶部材を配置して遮光と透過の状態を切
り換えてもよい。このように構成することによって、図
8に示すように遮光部材の退避を閃光放電管の端子軸を
含めた長さ内に収納できるため、全体形状をさらに小型
化できる。
【0081】また、このような構成をとっても、遮光領
域を変更すれば良いだけなので、中間の配光特性を得る
にも都合が良い構成をとることができる。
【0082】(第3の実施例)次に、本発明の第3の実
施例を、図12、図13を用いて説明する。第3の実施
例では、第1の実施例で用いた発散部材としての第3の
光学部材6、6´を、反射部材に置き換えた変形例であ
り、第3の光学部材を利用して反射後の光束を再度第1
の透光性光学部材34に戻し、別光路で照明装置外へ射
出させるような光路切り替えが可能な照明光学系である
ことを特徴としている。尚、他の構成は第1の実施例と
略同様であり、対応する番号は同一部品を示している。
【0083】図12、図13において、36、36´は
反射板(第3の光学部材)であり、第1の透光性光学部
材34と第2の透光性光学部材35の間の水平周辺部に
形成される空間を、不図示の板カム等の機構部材によっ
て遥動可能に保持されている。図12は垂直方向(V方
向)の照射角度を狭めた状態を示し、図13は垂直方向
(V方向)の照射角度を広げた状態を示しており、閃光
放電管2からの射出光束のうち、動作を説明する為の代
表光束の光線トレースも合わせて示している。尚、閃光
放電管2、反射傘3については、第1の実施例と同様で
ある。
【0084】以下、図を参照しながら、第3の実施例の
動作について説明する。図12は、第1の透光性光学部
材34と第2の透光性光学部材35が最も接近した集光
状態を示しており、垂直方向(V方向)の集光状態は図
6に対応している。図示のように、閃光放電管2の端子
部付近A、Bから射出した光束は、第1の透光性光学部
材34の屈折面(傾斜面)34e、34e´によって屈
折され、射出光中心軸(Z方向)と平行な成分に変換さ
れ、中心部付近の光量を大幅に増加させることができ
る。尚、この状態では、反射部材(第3の光学部材)3
6、36´は、第1の透光性光学部材34からの射出光
の光路を変化させないように待避状態にある。
【0085】次に、図13を用いて、第1の透光性光学
部材34と第2の透光性光学部材35がある一定距離を
離れた照射範囲の広い状態を説明する。尚、この状態の
垂直方向(V方向)の形状、及び光源中心からの光線ト
レースの様子は図7に対応している。
【0086】水平方向(H方向)の照射範囲を広げる
為、図13に示すように、反射部材(第3の光学部材)
36、36´を挿入することによってこの目的を達成し
ている。これは、第3の光学部材36、36´を利用し
て第1の透光性光学部材34から射出した光束を一度第
1の透光性光学部材34に戻し、反射傘3で反射した
後、第1、第2の透光性光学部材34、35の中央部付
近を通過させて、水平方向(H方向)の照射範囲を広げ
た状態で射出させるようにしたものである。反射後の光
束は、第1、第2の透光性光学部材34、35の中央部
を通過し、第1、2透光性光学部材34、35からの射
出光束がある一定の角度範囲に広がるように反射部材
(第3の光学部材)36、36´の面形状の設定を行っ
ている。
【0087】図13の光線トレース図は、図12に示し
た閃光放電管2からの同一の射出点、射出方向の条件で
射出させた光線に対して、この第3の光学部材36、3
6´を挿入することによってどのように光線の方向を変
化させることができるかを示したものである。図13の
ように、この光線は、透光性光学部材の中心部付近を通
過して射出方向が射出光中心軸(Z方向)から離れる方
向に変化している、即ち、全体として水平方向(H方
向)に広がった配光特性になっていることがわかる。
【0088】尚、上記実施例では、第3の光学部材とし
て36、36´に示すような反射面を用いているが、必
ずしもこの形状に限定されるわけではなく、球面形状等
の曲面を利用した反射部材を用いてもよい。
【0089】また、第3の光学部材として、反射部材を
利用しているが、この反射部材は、必ずしも反射板であ
る必要はなく、プリズム板または、発散反射面板を用い
てもよい。この場合、垂直方向(V方向)の配光特性に
影響を与えず水平方向(H方向)のみ配光変化が行える
ようにする為、垂直方向(V方向)には反射面の形状変
化を持たせず、そのまま垂直方向(V方向)に伸ばすよ
うな形態が本来望ましい。
【0090】さらに、上記実施例では、第3の光学部材
36、36´が完全に第2の透光性光学部材35に対応
する範囲を覆うようにした状態を図13に示し、また完
全に待避した状態を図12に示しているが、照射角可変
の状態はこの2つの状態に限定されるわけではなく、こ
の間の状態にも対応可能である。即ち、第3の光学部材
36、36´を第2の透光性光学部材35の一部にのみ
影響を与えるように上記2つの状態の中間の位置まで移
動させることによって、上記配光特性変化の中間の状態
を得ることもできる。この場合、第3の光学部材36、
36´の傾き及び位置を適宜調整することによって、中
間位置での配光特性も最適化させることが可能になる。
【0091】(第4の実施例)次に、本発明の第4の実
施例を、図14、図15を用いて説明する。第4の実施
例では、第1の実施例で用いた発散部材としての第3の
光学部材6、6´を、レンズ部材に置き換えた変形例で
あり、第3の光学部材46、46´を利用して、形状に
対して敏感な第1の透光性光学部材44の射出面側の水
平方向の周辺(H方向)の領域(傾斜面)44e、44
e´の光束の射出方向を変更することで照射角度可変を
行うことを特徴としている。尚、他の構成は第1の実施
例と略同様であり、対応する番号は同一部品を示してい
る。
【0092】図14、図15において、46、46´は
第1の透光性光学部材44の水平方向(H方向)の周辺
部(傾斜面)44e、44e´からの射出光を入射させ
集光させるレンズ形状の第3の光学部材であり、ヒンジ
部46b、46b´を中心に回動可能である。
【0093】図14は水平方向(H方向)の照射角度を
狭めた状態を示し、図15は水平方向(H方向)の照射
角度を広げた状態を示しており、閃光放電管2からの射
出光束のうち動作を説明する為の代表光束の光線トレー
スも合わせて示している。尚、閃光放電管2、反射傘3
については、第1の実施例と同様である。以下、図を参
照しながら、第4の実施例の動作について説明する。
【0094】図14は、第1の透光性光学部材44と第
3の透光性の光学部材46、46´が最も接近した集光
状態を示している。図示のように、閃光放電管2の端子
部付近A、Bからの射出光束は、第1の透光性光学部材
44と第3の光学部材46、46´によって屈折され、
射出光中心軸(Z方向)と平行な成分に変換され、中心
部付近の光量を大幅に増加させることができる。次に、
図15を用いて、水平方向(H方向)の照射範囲の広い
状態を説明する。
【0095】水平方向(H方向)の照射範囲を広げる
為、第3の実施例で形成した第1の透光性光学部材44
の射出面側の水平方向(H方向)における周辺部の形状
の一部を分割し、第3の光学部材とすることによって、
上記目的を達成している。これは、第3の光学部材4
6、46´に分割することで、本来第1の透光性光学部
材44に持たせていた収斂作用を、大きな屈折力を形成
する前の状態に戻し、ある程度発散させた状態で第1の
透光性光学部材44から射出させることで、第1の実施
例と同様の発散効果を持たせるように構成したものであ
る。
【0096】図15の光線トレース図は、図14に示し
た閃光放電管2からの同一の射出点、射出方向の条件で
射出させた光線の様子であり、この第3の光学部材4
6、46´をヒンジ部46b、46b´を中心に回転さ
せ光路外に逃がすことによって、光束を発散させる方向
に変化させることができることがわかる。即ち、この光
束は、射出方向が射出光中心軸(Z方向)から離れる方
向に変化し、全体として広がった配光特性になっている
ことがわかる。
【0097】尚、上記実施例では、第3の光学部材とし
て46、46´に示すような垂直方向(V方向)に伸び
るようなシリンドリカルレンズ面を用いているが、必ず
しもこの形状に限定されるわけではなく、負の屈折力を
持つレンズや球面形状のレンズを用いてもよい。
【0098】また、第3の光学部材46、46´として
のレンズは、必ずしもこの形状に限定されるものではな
く、集光光学系に対して、任意の曲面、または平面でカ
ットしたような形態でもよく、また、これとは逆に、集
光光学系に対して、第1の透光性光学部材44の水平方
向(H方向)の射出面側(傾斜面44e、44e´)
に、任意のレンズ面を配置して、発散性を付加するよう
に構成しても良く、この形状に応じて任意の発散性を得
ることができる。
【0099】一方、上記実施例では、第1〜第3の実施
例に示したような、第2の透光性光学部材5の存在を示
していないが、第2の透光性光学部材5は第1の透光性
光学部材44の前方に配置されている。尚、上記第2の
透光性光学部材5の存在は必須要件ではなく、上記第1
の透光性光学部材44と第3の光学部材46、46´だ
けでも、この方向の配光特性の変化を有効に機能させる
ことができ、第2の透光性光学部材5を省略しても良
い。この時は水平方向のみの照射角可変としている。
【0100】さらに、上記実施例では、第3の光学部材
46、46´が完全に第1の透光性光学部材44に対応
する範囲を覆うようにした状態を図14に、また完全に
待避した状態を図15に示しているが、照射角可変の状
態はこの2つの状態に限定されるわけではなく、この間
の状態にも対応可能である。即ち、第3の光学部材4
6、46´を第1の透光性光学部材44の一部にのみ影
響を与えるように上記2つの状態の中間の位置まで移動
させることによって、上記配光特性変化の中間の状態を
得ることもできる。この場合、第3の光学部材46、4
6´の傾き及び位置を適宜調整することによって、中間
位置での配光特性も最適化させることが可能になる。
【0101】(第5の実施例)次に、本発明の第5の実
施例を、図16、図17、図20、図21を用いて説明
する。
【0102】第5の実施例では、第1の実施例で用いた
第2の透光性光学部材5の入射出面の構成を変えた変形
例であり、第2の透光性光学部材の射出面に垂直方向に
正の屈折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ面を設け
たものである。尚、他の構成は第1の実施例と略同様で
あり、対応する番号は同一部品を示している。
【0103】図20において、第1の透光性光学部材5
4の射出面側に正の屈折力を持つ複数のシリンドリカル
レンズ面54dが垂直方向に屈折力を持つように形成さ
れている。55は、第1の透光性光学部材54からの射
出光束を入射させ、必要とされる所定の配光特性に変換
し、射出するための第2の透光性光学部材である。該第
2の透光性光学部材55の射出面には正の屈折力を有す
る複数のシリンドリカルレンズ面55aが垂直方向に屈
折力を持つように形成されている。
【0104】尚、第5の実施例では、垂直方向の照射角
度可変の方式が、第1の実施例とは逆の光学配置になっ
ている。すなわち、第1の透光性光学部材54と第2の
透光性光学部材55が接近した状態が拡散状態、離れた
状態が集光状態となる。
【0105】図16において、第3の光学部材56、5
6´は、射出面に正の屈折力を有するフレネルレンズ面
を形成している。フレネルレンズ面が射出面に形成され
ているため、入射光束はフレネルエッジ面での全反射に
よる光量損失を最小に抑えられる。この構成により、形
状と動作は他の実施例と略同様で、集光・拡散は他の実
施例と全く逆の特性を持たせることができる。また、フ
レネルレンズ面56、56´を平面としているが、曲面
でも良い。
【0106】(第6の実施例)次に本発明の第6の実施
例を図18から図21を用いて説明する。
【0107】図18に示す第3の光学部材66、66´
は、第5の実施例における第3の光学部材56、56´
を水平断面形状が三角形のプリズムに変えたもので、全
体形状は厚く大型化するが、フレネルエッジ面のような
不要な面がない為、光量損失を抑えることができ、光学
面では有効な形状になっている。また、この実施例で
は、図18に示すように、第2の透光性光学部材65の
入射面側の水平方向の周辺部の形状をテーパ形状として
いる。その理由は、集光拡散の光学配置が逆転すること
に対して、第2の透光性光学部材65の水平方向の周辺
部の形状を外側が薄くなるようなテーパまたは曲面形状
とすることによって第2の透光性光学部材65にレンズ
効果を持たせ、効率良く集光させることが可能である。
【0108】この他の構成としては、第5、6の実施例
では、集光部材を使って照射角度可変を実現している
が、構成としては、集光部材の移動という方法には限定
されず、遮光と透過を切り換える部材であれば、同様の
効果を得ることができる。例えば、ブラインドのよう
に、多分割化された板状部材を回転可能として遮光と透
過を切り換えたり、フォーカルプレーンシャッターのよ
うなスライド可能な遮光部材、さらには液晶部材を配置
して遮光と透過の状態を切り換えてもよい。このように
構成することによって、図20に示すように集光部材の
退避を閃光放電管2の端子軸を含めた長さ内に収納でき
るため、全体形状をさらに小型化できる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
閃光放電管2の形状に見られるような有効発光部の長い
光源に対して、被写体側へ効率良く照射角度可変を行う
ことができる。
【0110】特に、照射角度可変に要するスペースが限
定されるような、小型で薄型の照明光学系に適用した場
合に有効であり、簡単な構成でしかも大幅な照射角度可
変を行わせることができる。
【0111】さらに、閃光発光装置1の照射角度可変の
機構に応用した場合に、垂直方向(V方向)の照射角度
を可変させる際に生じるわずかなスペースを利用して、
垂直方向の照射角度可変に同期させて水平方向(H方
向)の照射角度も制御できる為、スペースを大きくせず
垂直水平の両方向の照射角度可変が可能になり、集光状
態で大幅なガイドナンバーのアップが望める。
【0112】また、垂直、水平方向の両方向への照射の
配光特性の変化も連続的に切り換えが可能であること、
またすべてのズームポイントで均一な配光を得ることが
できるなど、配光特性にすぐれた照射角可変の照明装置
を提供することができるようになった。
【0113】さらに本発明による照射角可変の照明光学
系は、設計自由度が高く、製品として要求される大き
さ、メカ精度、光学特性等に応じて最適な照射角可変の
機構の設計を容易に行うことができる。
【0114】また、照射角可変の機構の構成要素が少な
く、安価に構成できることや、その応用光学系も広く、
各種照明光学系に応用できるなど極めて汎用性の高い技
術になっており、光源からのエネルギを高い効率で利用
したスチルカメラ、ビデオカメラ等の光学機器に好適な
照射角可変の照明装置、及びそれを用いた撮影装置を提
供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の閃光発光装置を適用したカメラの外
観斜視図。
【図2】 本発明の閃光発光装置の要部斜視図。
【図3】 本発明の第1の実施例の狭い照射角度に対応
した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平断
面図。
【図4】 本発明の第1の実施例の中間の照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図5】 本発明の第1の実施例の広い照射角度に対応
した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平断
面図。
【図6】 本発明の第1の実施例の狭い照射角度に対応
した時の閃光発光装置の放電管径方向の要部垂直断面
図。
【図7】 本発明の第1の実施例の広い照射角度に対応
した時の閃光発光装置の放電管径方向の要部垂直断面
図。
【図8】 本発明の第2の実施例の狭い照射角度に対応
した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平断
面図。
【図9】 本発明の第2の実施例の中間の照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図10】 本発明の第2の実施例の広い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図11】 本発明の第2の実施例の照射角度を説明す
る為の配光特性図。
【図12】 本発明の第3の実施例の狭い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図13】 本発明の第3の実施例の広い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図14】 本発明の第4の実施例の狭い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図15】 本発明の第4の実施例の広い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図16】 本発明の第5の実施例の広い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図17】 本発明の第5の実施例の狭い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図18】 本発明の第6の実施例の広い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図19】 本発明の第6の実施例の狭い照射角度に対
応した時の閃光発光装置の放電管中心軸方向の要部水平
断面図。
【図20】 本発明の第5、6の実施例の狭い照射角度
に対応した時の閃光発光装置の放電管径方向の要部垂直
断面図。
【図21】 本発明の第5、6の実施例の広い照射角度
に対応した時の閃光発光装置の放電管径方向の要部垂直
断面図。
【符号の説明】
1 閃光発光装置 1´ 発光部ユニット 2 閃光放電管 3 反射傘 4、34、44、54 第1の透光性光学部材 5、35、45、55、65 第2の透光性光学部材 6、6´ 第3の光学部材(光発散部材) 26、26´ 第3の光学部材(光遮光部材) 36、36´ 第3の光学部材(光反射部材) 46、46´ 第3の光学部材(レンズ) 56、56´ 第3の光学部材(フレネルレンズ) 66、66´ 第3の光学部材(プリズム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 15/05 G03B 15/05

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手段からの光束を光学手段を介し
    て、所定の照射角に変換して照射する照射角可変の照明
    装置において、 該光源手段は水平方向に長い管状の発光体を有し、該光
    学手段は第1の透光性光学部材と第2の透光性光学部材
    と第3の光学部材を有し、該第1の透光性光学部材と第
    2の透光性光学部材は双方の相対的な間隔が可変となる
    ように対向配置しており、第1の透光性光学部材はその
    射出面側の端部に第1の透光性光学部材と第2の透光性
    光学部材の間の水平断面内における空間が水平方向の端
    部に行くに従って拡がるように、傾斜面が垂直方向に長
    く形成されており、該傾斜面と第2の透光性光学部材と
    の間の空間内に第3の光学部材が、その少なくとも一部
    を位置し、変位可能に設けられていることを特徴とする
    照射角可変の照明装置。
  2. 【請求項2】 前記光源手段からの光束のうち第1の透
    光性光学部材の傾斜面を通過した光束の一部が順に、第
    3の光学部材、第2の透光性光学部材を介して被写体側
    へ照射されていることを特徴とする請求項1に記載の照
    射角可変の照明装置。
  3. 【請求項3】 第1の透光性光学部材と第2の透光性光
    学部材との相対的位置関係の変位に応じて第3の光学部
    材の位置を変位可能としたことを特徴とする請求項1に
    記載の照射角可変の照明装置。
  4. 【請求項4】 第1の透光性光学部材と第2の透光性光
    学部材との相対的位置関係の変位に応じて第3の光学部
    材を揺動させたことを特徴とする請求項3に記載の照射
    角可変の照明装置。
  5. 【請求項5】 第1の透光性光学部材と第2の透光性光
    学部材との相対的位置関係の変位に応じて第3の光学部
    材の位置を変えて、第2の透光性光学部材から射出する
    光束の被写体に対する垂直水平方向の照射角を変えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明
    装置。
  6. 【請求項6】 第1の透光性光学部材と第2の透光性光
    学部材は垂直方向に屈折力を有していることを特徴とす
    る請求項1に記載の照射角可変の照明装置。
  7. 【請求項7】 前記光源手段の中心軸後方に、光源から
    の射出光束を反射させる反射部材を配置していることを
    特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明装置。
  8. 【請求項8】 第1の透光性光学部材の射出面の水平方
    向の周辺部に形成された前記傾斜面は、被写体側に向っ
    てハの字に傾斜した曲面、または、平面であることを特
    徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明装置。
  9. 【請求項9】 第3の光学部材は、光発散部材であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明装
    置。
  10. 【請求項10】 第3の光学部材は、光遮光部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明装
    置。
  11. 【請求項11】 第3の光学部材は、光反射部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明装
    置。
  12. 【請求項12】 第3の光学部材は、レンズ部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照明装
    置。
  13. 【請求項13】 第3の光学部材は、光発散の方向また
    は割合を制御可能な光発散部材であることを特徴とする
    請求項1に記載の照射角可変の照明装置。
  14. 【請求項14】 第3の光学部材は、回転動作可能な板
    状部材であることを特徴とする請求項1に記載の照射角
    可変の照明装置。
  15. 【請求項15】 第1の透光性光学部材の射出面側に正
    の屈折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ面を形成
    し、第2の透光性光学部材の入射面側に負の屈折力を持
    つ複数のシリンドリカルレンズ面を形成したことを特徴
    とする請求項6に記載の照射角可変の照明装置。
  16. 【請求項16】 第1の透光性光学部材の射出面側に正
    の屈折力を持つ複数のシリンドリカルレンズ面を形成
    し、第2の透光性光学部材の射出面側に正の屈折力を持
    つ複数のシリンドリカルレンズ面を形成したことを特徴
    とする請求項6に記載の照射角可変の照明装置。
  17. 【請求項17】 第2の透光性光学部材の射出面側の水
    平方向の周辺部には、水平方向に正の屈折力を有するフ
    レネルレンズ面が形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の照射角可変の照明装置。
  18. 【請求項18】 第1の透光性光学部材と第2の透光性
    光学部材は、透明な樹脂材料、または、光学ガラスから
    なることを特徴とする請求項1に記載の照射角可変の照
    明装置。
  19. 【請求項19】 第3の光学部材は、透明な樹脂材料、
    または、光学ガラスからなることを特徴とする請求項9
    に記載の照射角可変の照明装置。
  20. 【請求項20】 光源手段からの光束を光学手段を介し
    て、所定の照射角に変換して照射する照射角可変の照明
    装置において、 該光源手段は水平方向に長い管状の発光体を有し、該光
    学手段は第1の透光性光学部材と光学部材を有し、第1
    の透光性光学部材はその射出面側の端部に水平断面内に
    おける射出面側の空間が水平方向の端部に行くに従って
    拡がるように、傾斜面が垂直方向に長く形成されてお
    り、該空間内に該光学部材が、その少なくとも一部を位
    置し、変位可能に設けられていることを特徴とする照射
    角可変の照明装置。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20の何れか1項に記載の
    照明装置を有した撮影装置であって、該撮影装置の撮影
    範囲に応じて照明装置からの射出光の照明範囲を可変と
    していることを特徴とする撮影装置。
  22. 【請求項22】 前記撮影装置において、第2の透光性
    光学部材は該撮影装置の外表面に光射出部の少なくとも
    一部を表出させたことを特徴とする請求項21に記載の
    撮影装置。
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