JP2004109491A - 光ドロップケーブル - Google Patents

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Osamu Koyasu
子安 修
Masahiro Kusakari
草刈 雅広
Kazunaga Kobayashi
小林 和永
Satoru Shiobara
塩原 悟
Takeshi Osato
大里 健
Masashi Hara
原 昌志
Yukiaki Tanaka
田中 志明
Takeshi Honjo
本庄 武史
Keiji Ohashi
大橋 圭二
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、配線形態の柔軟性を向上して工事コストの低減に寄与することができる光ドロップケーブルを提供することにある。
【解決手段】複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。次いで、これらの光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4をセパレータ21の略S字形状又はZ字形状の隔壁21a,21bがなす空隙23a,23bに配置する。ケーブルシース17には、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を設ける。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバネットワークの支線系に接続されているクロージャから例えば集合住宅の構内に引き落とすためのドロップケーブルに関し、特に、配線形態の柔軟性を向上して工事コストの低減に寄与することができる光ドロップケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高度情報通信社会の推進に向けて、FTTH(Fiber to the Home)が提唱されている。このFTTHは、個々の家庭まで光ファイバを引き込んで、電話、コンピュータ通信、CATV(ケーブル・テレビや光ネットワークの配線方法)などの通信サービスを統合して提供するネットワークであり、電話局の末端にリモート端末を設置しておき、そのリモート端末から幹線系の光ケーブルを敷設し、幹線上に設けられたクロージャから各家庭や集合住宅に光ドロップケーブルを敷設するものである。
【0003】
従来の光ドロップケーブルは、1心または2心ケーブルであり、支線系に接続されているクロージャから例えば集合住宅に設けられた光成端箱にこの光ドロップケーブルを引き込み、さらに、光成端箱を経由して光ドロップケーブルを例えば集合住宅の各家庭に設けられたローゼットまで配線するものである。
【0004】
このような従来の光ドロップケーブルは、例えば特許文献1に開示されたものがある。この光ドロップケーブル101は、図8に示すように光ファイバ心線103の両側に抗張力体105を配置し、これらを一括して被覆107を施し、抗張力体105と被覆107との間に、抗張力体105と被覆107との接着性を高めることができる接着剤層109を介在させている。
【0005】
また、従来の光ドロップケーブル111は、図9に示すように1心の素線又は2心のテープ心線からなる光ファイバ113が長尺形状のケーブルシース117に設けられた収納部115に収納されており、ケーブルシース117の収納部115の近傍に伸長方向の張力を吸収する抗張力体119が設けられている。さらに、ケーブルシース117の短尺面(短面)に光ファイバ113を支持するテンションメンバ121がネック123とともに一体成形されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−171673
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したそれぞれの従来の光ドロップケーブルは、その心数が1心または2心であるため、1本の光ドロップケーブルから1つの家庭にしか引き落としができない。このため、集合住宅などでは、戸数に見合っただけの光ドロップケーブルの条数が必要となる。
【0008】
また、新規加入の都度、クロージャから各家庭のローゼットまで光ドロップケーブルを敷設する工事が必要になり、敷設工事の所要時間がかかるので、コスト上昇の要因になるといった問題があった。
【0009】
さらに、それぞれの従来の光ドロップケーブルは、側圧や曲げなどの外力により光ファイバに歪みが加わり、この光ファイバの歪みによって損失増加などの劣化を発生させるという問題もあった。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、配線形態の柔軟性を向上して工事コストの低減に寄与することができる光ドロップケーブルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバと、断面略S字形状又はZ字形状の隔壁がなす空隙に前記光ファイバを配置するセパレータと、前記光ファイバを配置したセパレータを収納する収納部の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部を設けた長尺形状のケーブルシースと、前記ケーブルシースの収納部の近傍に設けられ伸長方向の張力を吸収する抗張力体とを備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記ケーブルシースの短面に接続して前記光ファイバを支持する支持線とを備えたことを要旨とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記光ファイバに縦添えする緩衝層を有し、前記光ファイバと緩衝層とを一体にして前記収納部に収納することを要旨とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、前記セパレータは、その隔壁がなす空隙を前記ケーブルシースの長面に対向する方向に開口するように配置したことを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光ドロップケーブル11の構成を示す断面図である。
【0017】
図1に示す光ドロップケーブル11は、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4、ケーブルシース17、収納部19、セパレータ21、ノッチ部27,29、抗張力体31,33から構成されている。
【0018】
ケーブルシース17の断面中央には、断面円形の収納部19が設けられ、この収納部19には断面略Z字状に形成されたセパレータ21が収納されている。このセパレータ21は、樹脂材として厚さ0.2mmのポリエチレン製テープからなり、略円弧形状の隔壁21a,21bがなす略半円形状の空隙23a,23bがそれぞれ形成される。
【0019】
なお、このセパレータ21は、上記のようなポリエチレン製テープに代えて不織布に吸水性パウダーを付着させた吸水性テープを用いるようにしてもよい。
【0020】
また、これらの隔壁21a,21bがなす空隙23a,23bは、ケーブルシース17の長尺面(以下、長面という。)17aに対向する方向に開口部25a,25bが位置するようにセパレータ21が配置される。
【0021】
光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4は、1心の素線又は2心のテープ心線からなり、ケーブルシース17に設けられた収納部19において、セパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ収納配置される。
【0022】
つまり、セパレータ21は、隔壁21aが略円弧形状に折り曲げられ、その空隙23a内に光ファイバ13−1〜13−4が巻き込まれるように収納配置される一方、隔壁21aと対称に隔壁21bが逆に略円弧形状に折り曲げられ、その空隙23b内に光ファイバ15−1〜15−4が巻き込まれるように収納配置される。
【0023】
ケーブルシース17は、断面寸法が横5.9mm,縦2.6mmの長尺形状で、低密度の難燃ポリエチレンからなり、収納部19におけるセパレータ21の各空隙23a,23b内に光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4をそれぞれ収納して被覆する。また、ケーブルシース17は、その長面17aに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成している。
【0024】
さらに、ケーブルシース17は、収納部19の縦断面近傍であって、収納部19と並列に伸長方向の張力を吸収する亜鉛めっきなどの防食処理が施された外径0.4mmの鋼線からなる2本の抗張力体31,33をそれぞれ被覆している。なお、これらの抗張力体31,33は、上記のような0.4mmの鋼線の代わりに、ガラスFRPやケブラーなどのアラミド繊維を用いることも可能である。
【0025】
次に、図1を参照して、光ドロップケーブル11の作用効果について説明する。
【0026】
まず、図1に示すように、複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。
【0027】
次いで、セパレータ21は、幅方向に略円弧形状に折り曲げられ、略円弧形状の隔壁21aがなす略半円形状の空隙23a内に光ファイバ13−1〜13−4を、隔壁21aと対称に隔壁21bが逆に略円弧形状に折り曲げられ、略円弧形状の隔壁21bがなす略半円形状の空隙23b内に光ファイバ15−1〜15−4をそれぞれ巻き込むように収納配置する。
【0028】
ケーブルシース17には、収納部19に対して直交する上下の長面17aに、分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29がそれぞれ切欠き形成され、ケーブルシース17の収納部19の断面近傍にケーブルの伸長方向の張力を吸収する抗張力体31,33が設けられる。
【0029】
このように本実施の形態では、収納部19内においてセパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置して被覆し、また長面17aに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成しているので、ノッチ部27,29を中心に↑↓方向に逆の力を加えてケーブルシース17を引き裂いて2分割することにより、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができる。
【0030】
すなわち、ケーブルシース17は、長面17aにおいてノッチ部27,29の切欠き方向に対して互いに逆方向にせん断力を加えることで、ケーブルシース17を引き裂いて2分割することができる。
【0031】
また、本実施の形態では、光ドロップケーブル11を2分割しても、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4が抗張力体31,33を有しているので、ケーブルの伸長方向の張力を吸収することができる。
【0032】
さらに、本実施の形態では、ケーブルシース17の収納部19においてセパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置したことにより、1本のケーブルで複数のユーザに配線することができる。
【0033】
さらにまた、本実施の形態では、収納部19がセパレータ21により2分割されているので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に識別用の着色やマーキングを施す際、1分割部に収納される光ファイバ分と、収納部数マイナス1を加えた数でよい。その結果、同種の色やマークを周期的に繰り返し使用することができるので、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0034】
これら8心の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の場合には、例えば空隙23a内に収納される光ファイバ13−1〜13−4に識別色である「青」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布するとともに、空隙23b内に収納される光ファイバ15−1〜15−4に識別色である「紫」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布することにより、識別用の着色数は5色で済むことになる。
【0035】
このことから、本実施の形態によれば、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。また、ケーブルシース17の収納部19にセパレータ21を設けたことにより、このセパレータ21がケーブル側面に対する補強材となるため、側圧がケーブルに加わったときに潰れにくくなり、光ファイバに側圧が加わることがなくなる。そして、ケーブルが曲げられた場合には、セパレータ21とケーブルシース17とのクリアランスで光ファイバが自由に移動することができる。その結果、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0036】
さらに、本実施の形態によれば、セパレータ21は、その隔壁21a,21bがなす空隙23a,23bをケーブルシース17の長面17aに対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4がケーブルシース17の長面17aに対して交差する方向に移動することができる。
【0037】
また、本実施の形態によれば、セパレータ21を不織布に吸水性パウダーを付着させた吸水性テープとした場合には、防水特性を向上させることができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光ドロップケーブル41の構成を示す断面図である。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の部分には、図1と同一の符号を用いて説明する。他の実施の形態も同様である。
【0039】
図2に示す光ドロップケーブル41は、図1に示す光ドロップケーブル11に対して、ケーブルシース43を形成する際にネック45を介して支持線としてのテンションメンバ47を付け加えている。このテンションメンバ47には、1.2mmの鋼線を使用している。
【0040】
すなわち、本実施の形態の光ドロップケーブル41は、ケーブルシース43の短尺面(以下、短面という。)43aにネック45を介して光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を支持するテンションメンバ47が接続されるように、ケーブルシース43の短面43aにネック45を介してテンションメンバ47が一体成形されている。
【0041】
次に、図2を参照して、光ドロップケーブル41の作用効果について説明する。
【0042】
まず、図2に示すように、複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。
【0043】
次いで、セパレータ21の空隙23a内に光ファイバ13−1〜13−4を、空隙23b内に光ファイバ15−1〜15−4をそれぞれ収納配置する。
【0044】
ケーブルシース43には、収納部19に対して直交する長面43bに、分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29が切欠き形成され、ケーブルシース43の収納部19の断面近傍にケーブルの伸長方向の張力を吸収する抗張力体31,33が設けられる。また、ケーブルシース43を形成する際にネック45を介してテンションメンバ47を付け加える。
【0045】
このように本実施の形態では、収納部19内においてセパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置して被覆し、また長面43bに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成し、さらにテンションメンバ47を被覆しているので、支線系に設けられたクロージャ(図示しない)から集合住宅に設けられた光成端箱(図示しない)まで光ドロップケーブル41を引き込むことができる。
【0046】
また、集合住宅内では、ノッチ部27,29を中心に↑↓方向に逆の力を加えてケーブルシース43を引き裂いて2分割することができ、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができる。
【0047】
すなわち、ケーブルシース43は、長面43bにおいてノッチ部27,29の切欠き方向に対して互いに逆方向にせん断力を加えることで、ケーブルシース43を引き裂いて2分割することができる。
【0048】
また、本実施の形態では、光ドロップケーブル41を2分割してもそれぞれの系統の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4が抗張力体31,33を有しているので、ケーブルの伸長方向の張力を吸収することができる。そして、ケーブルシース43の短面43aに接続して光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を支持するテンションメンバ47を備えたので、ケーブル自体の引張強度を高めることができ、敷設する際の取扱い性及び信頼性を向上させることができる。
【0049】
さらに、本実施の形態では、ケーブルシース43の収納部19においてセパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置したことにより、1本のケーブルで複数のユーザに配線することができる。
【0050】
さらにまた、本実施の形態では、収納部19がセパレータ21により2分割されているので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に識別用の着色やマーキングを施す際、1分割部に収納される光ファイバ分と、収納部数マイナス1を加えた数でよい。その結果、同種の色やマークを周期的に繰り返し使用することができるので、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0051】
これら8本の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の場合には、例えば空隙23a内に収納される光ファイバ13−1〜13−4に識別色である「青」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布するとともに、空隙23b内に収納される光ファイバ15−1〜15−4に識別色である「紫」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布することにより、識別用の着色数は5色で済むことになる。
【0052】
このことから、本実施の形態によれば、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。また、ケーブルシース43の収納部19にセパレータ21を設けたことにより、このセパレータ21がケーブル側面に対する補強材となるため、側圧がケーブルに加わったときに潰れにくくなり、光ファイバに側圧が加わることがなくなる。そして、ケーブルが曲げられた場合には、セパレータ21とケーブルシース43とのクリアランスで光ファイバが自由に移動することができる。その結果、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0053】
さらに、本実施の形態によれば、セパレータ21は、その隔壁21a,21bがなす空隙23a,23bをケーブルシース43の長面43bに対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4がケーブルシース43の長面43bに対して交差する方向に移動することができる。
【0054】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光ドロップケーブル51の構成を示す断面図である。
【0055】
図3に示す光ドロップケーブル51は、図2に示す光ドロップケーブル41に対して、収納部19のセパレータ21の各空隙23a,23b内において、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の4心づつにそれぞれ緩衝層55が縦添えされて配置される。この緩衝層55は、アラミド繊維、ケブラー繊維またはPPヤーンからなる。
【0056】
ケーブルシース53は、収納部19のセパレータ21の各空隙23a,23b内に配置された光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を緩衝層55とともに収納して被覆する。
【0057】
次に、図3を参照して、光ドロップケーブル51の作用効果について説明する。
【0058】
まず、図3に示すように、複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。
【0059】
次いで、これらの光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に対して緩衝層55を縦添えしてケーブルシース53に設けられた収納部19のセパレータ21の各空隙23a,23b内にそれぞれ収容配置する。
【0060】
このケーブルシース53には、収納部19に対して直交する長面53aに、分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29が切欠き形成され、ケーブルシース53の収納部19の断面近傍にケーブルの伸長方向の張力を吸収する抗張力体31,33が設けられる。また、ケーブルシース53を形成する際にネック45を介してテンションメンバ47を付け加える。
【0061】
このように本実施の形態では、収納部19内においてセパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置して被覆し、また長面53aに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成し、さらにテンションメンバ47を被覆しているので、支線系に設けられたクロージャ(図示しない)から集合住宅に設けられた光成端箱(図示しない)まで光ドロップケーブル51を引き込むことができる。
【0062】
また、集合住宅内では、ノッチ部27,29を中心に↑↓方向に逆の力を加えてケーブルシース53を引き裂いて2分割することができ、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができる。
【0063】
すなわち、ケーブルシース53は、長面53aにおいてノッチ部27,29の切欠き方向に対して互いに逆方向にせん断力を加えることで、ケーブルシース53を引き裂いて2分割することができる。
【0064】
また、本実施の形態では、光ドロップケーブル51を2分割してもそれぞれの系統の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4が抗張力体31,33を有しているので、ケーブルの伸長方向の張力を吸収することができる。そして、ケーブルシース53の短面53bに接続して光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を支持するテンションメンバ47を備えたので、ケーブル自体の引張強度を高めることができ、敷設する際の取扱い性及び信頼性を向上させることができる。また、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4と緩衝層55とを一体にして収納部19に収納するので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に加わる外力を緩衝層55で緩和することができる。
【0065】
さらに、本実施の形態では、ケーブルシース53の収納部19においてセパレータ21の空隙23a,23b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置したことにより、1本のケーブルで複数のユーザに配線することができる。
【0066】
さらにまた、本実施の形態では、収納部19がセパレータ21により2分割されているので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に識別用の着色やマーキングを施す際、1分割部に収納される光ファイバ分と、収納部数マイナス1を加えた数でよい。その結果、同種の色やマークを周期的に繰り返し使用することができるので、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0067】
これら8本の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の場合には、例えば空隙23a内に収納される光ファイバ13−1〜13−4に識別色である「青」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布するとともに、空隙23b内に収納される光ファイバ15−1〜15−4に識別色である「紫」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布することにより、識別用の着色数は5色で済むことになる。
【0068】
このことから、本実施の形態によれば、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。また、ケーブルシース53の収納部19にセパレータ21を設けたことにより、このセパレータ21がケーブル側面に対する補強材となるため、側圧がケーブルに加わったときに潰れにくくなり、光ファイバに側圧が加わることがなくなる。そして、ケーブルが曲げられた場合には、セパレータ21とケーブルシース53とのクリアランスで光ファイバが自由に移動することができる。その結果、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0069】
さらに、本実施の形態によれば、セパレータ21は、その隔壁21a,21bがなす空隙23a,23bをケーブルシース53の長面53aに対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4がケーブルシース53の長面53aに対して交差する方向に移動することができる。
【0070】
(第4の実施の形態)
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る光ドロップケーブル61の構成を示す断面図である。
【0071】
図4に示す光ドロップケーブル61は、図1に示す光ドロップケーブル11に対して、収納部19のセパレータ21の形状を異なるようにしたものである。すなわち、ケーブルシース63の収納部19に収納されるセパレータ65は、樹脂材として断面略S字形状のポリエチレン製テープからなり、略円弧形状の隔壁65a,65bがなす略半円形状の空隙67a,67bがそれぞれ形成される。
【0072】
また、これらの隔壁65a,65bがなす空隙67a,67bは、ケーブルシース63の長面63aに対向する方向に開口部69a,69bが位置するようにセパレータ63が配置される。
【0073】
光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4は、1心の素線又は2心のテープ心線からなり、ケーブルシース63に設けられた収納部19において、セパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ収納配置される。
【0074】
つまり、セパレータ65は、隔壁65aが略円弧形状に折り曲げられ、その空隙67a内に光ファイバ13−1〜13−4が巻き込まれるように収納配置される一方、隔壁65aと対称に隔壁65bが逆に略円弧形状に折り曲げられ、その空隙67b内に光ファイバ15−1〜15−4が巻き込まれるように収納配置される。その他の構成は前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0075】
次に、図4を参照して、光ドロップケーブル61の作用効果について説明する。
【0076】
まず、図4に示すように、複数の素線又はテープ心線からなる13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。
【0077】
次いで、セパレータ65の空隙67a内に光ファイバ13−1〜13−4を、空隙67b内には光ファイバ15−1〜15−4をそれぞれ収納配置する。
【0078】
次いで、セパレータ65は、幅方向に略円弧形状に折り曲げられ、略円弧形状の隔壁65aがなす略半円形状の空隙67a内に光ファイバ13−1〜13−4を、隔壁65aと対称に隔壁67bが逆に略円弧形状に折り曲げられ、略円弧形状の隔壁65bがなす略半円形状の空隙67b内に光ファイバ15−1〜15−4をそれぞれ巻き込むように収納配置する。
【0079】
ケーブルシース63には、収納部19に対して直交する長面63aに、分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29が切欠き形成され、ケーブルシース63の収納部19の断面近傍にケーブルの伸長方向の張力を吸収する抗張力体31,33が設けられる。
【0080】
このように本実施の形態では、収納部19内においてセパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置して被覆し、また長面63aに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成しているので、ノッチ部27,29を中心に↑↓方向に逆の力を加えてケーブルシース63を引き裂いて2分割することで、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができる。
【0081】
すなわち、ケーブルシース63は、長面63aにおいてノッチ部27,29の切欠き方向に対して互いに逆方向にせん断力を加えることで、ケーブルシース63を引き裂いて2分割することができる。
【0082】
また、本実施の形態では、光ドロップケーブル61を2分割してもそれぞれの系統の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4が抗張力体31,33を有しているので、ケーブルの伸長方向の張力を吸収することができる。
【0083】
さらに、本実施の形態では、ケーブルシース63の収納部19においてセパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置したことにより、1本のケーブルで複数のユーザに配線することができる。
【0084】
さらにまた、本実施の形態では、収納部23がセパレータ65により2分割されているので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に識別用の着色やマーキングを施す際、1分割部に収納される光ファイバ分と、収納部数マイナス1を加えた数でよい。その結果、同種の色やマークを周期的に繰り返し使用することができるので、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0085】
これら8本の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の場合には、例えば空隙67a内に収納される光ファイバ13−1〜13−4に識別色である「青」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布するとともに、空隙67b内に収納される光ファイバ15−1〜15−4に識別色である「紫」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布することにより、識別用の着色数は5色で済むことになる。
【0086】
このことから、本実施の形態によれば、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。また、ケーブルシース63の収納部19にセパレータ65を設けたことにより、このセパレータ65がケーブル側面に対する補強材となるため、側圧がケーブルに加わったときに潰れにくくなり、光ファイバに側圧が加わることがなくなる。そして、ケーブルが曲げられた場合には、セパレータ65とケーブルシース63とのクリアランスで光ファイバが自由に移動することができる。その結果、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0087】
さらに、本実施の形態によれば、セパレータ65は、その隔壁65a,65bがなす空隙67a,67bをケーブルシース63の長面63aに対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4がケーブルシース63の長面63aに対して交差する方向に移動することができる。
【0088】
(第5の実施の形態)
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る光ドロップケーブル71の構成を示す断面図である。
【0089】
図5に示す光ドロップケーブル71は、図4に示す光ドロップケーブル61に対して、ケーブルシース73を形成する際にネック75を介して支持線としてのテンションメンバ77を付け加えている。このテンションメンバ77には、1.2mmの鋼線を使用している。
【0090】
すなわち、本実施の形態の光ドロップケーブル71は、ケーブルシース73の短面73aにネック75を介して光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を支持するテンションメンバ77が接続されるように、ケーブルシース73の短面73aにネック75を介してテンションメンバ77が一体成形されている。
【0091】
次に、図5を参照して、光ドロップケーブル71の作用効果について説明する。
【0092】
まず、図5に示すように、複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。
【0093】
ケーブルシース73には、収納部19に対して直交する長面73bに、分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29が切欠き形成され、ケーブルシース73の収納部19の断面近傍にケーブルの伸長方向の張力を吸収する抗張力体31,33が設けられる。また、ケーブルシース73を形成する際にネック75を介してテンションメンバ77を付け加える。
【0094】
このように本実施の形態では、収納部19内においてセパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置して被覆し、また長面73bに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成し、さらにテンションメンバ77を被覆しているので、支線系に設けられたクロージャ(図示しない)から集合住宅に設けられた光成端箱(図示しない)まで光ドロップケーブル71を引き込むことができる。
【0095】
また、集合住宅内では、ノッチ部27,29を中心に↑↓方向に逆の力を加えてケーブルシース73を引き裂いて2分割することができ、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができる。
【0096】
すなわち、ケーブルシース73は、長面73bにおいてノッチ部27,29の切欠き方向に対して互いに逆方向にせん断力を加えることで、ケーブルシース73を引き裂いて2分割することができる。
【0097】
また、本実施の形態では、光ドロップケーブル71を2分割してもそれぞれの系統の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4が抗張力体31,33を有しているので、ケーブルの伸長方向の張力を吸収することができる。そして、ケーブルシース73の短面73aに接続して光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を支持するテンションメンバ77を備えたので、ケーブル自体の引張強度を高めることができ、敷設する際の取扱い性及び信頼性を向上させることができる。
【0098】
さらに、本実施の形態では、ケーブルシース73の収納部19においてセパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置したことにより、1本のケーブルで複数のユーザに配線することができる。
【0099】
さらにまた、本実施の形態では、収納部19がセパレータ65により2分割されているので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に識別用の着色やマーキングを施す際、1分割部に収納される光ファイバ分と、収納部数マイナス1を加えた数でよい。その結果、同種の色やマークを周期的に繰り返し使用することができるので、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0100】
これら8本の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の場合には、例えば空隙67a内に収納される光ファイバ13−1〜13−4に識別色である「青」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布するとともに、空隙67b内に収納される光ファイバ15−1〜15−4に識別色である「紫」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布することにより、識別用の着色数は5色で済むことになる。
【0101】
このことから、本実施の形態によれば、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。また、ケーブルシース73の収納部23にセパレータ65を設けたことにより、このセパレータ65がケーブル側面に対する補強材となるため、側圧がケーブルに加わったときに潰れにくくなり、光ファイバに側圧が加わることがなくなる。そして、ケーブルが曲げられた場合には、セパレータ65とケーブルシース73とのクリアランスで光ファイバが自由に移動することができる。その結果、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0102】
さらに、本実施の形態によれば、セパレータ65は、その隔壁65a,65bがなす空隙67a,67bをケーブルシース73の長面73bに対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4がケーブルシース73の長面73aに対して交差する方向に移動することができる。
【0103】
(第6の実施の形態)
図6は、本発明の第6の実施の形態に係る光ドロップケーブル81の構成を示す断面図である。
【0104】
図6に示す光ドロップケーブル81は、図4に示す光ドロップケーブル61に対して、収納部19のセパレータ65の各空隙67a,67b内において、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の4心づつにそれぞれ緩衝層85が縦添えされて配置される。この緩衝層85は、アラミド繊維、ケブラー繊維またはPPヤーンからなる。
【0105】
ケーブルシース83は、収納部19のセパレータ65の各空隙67a,67b内に配置された光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を緩衝層85とともに収納して被覆する。
【0106】
次に、図6を参照して、光ドロップケーブル81の作用効果について説明する。
【0107】
まず、図6に示すように、複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を準備しておく。
【0108】
次いで、これらの光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に対して緩衝層85を縦添えしてケーブルシース83が設けられた収納部19のセパレータ65の各空隙67a,67b内にそれぞれ収容配置する。
【0109】
このケーブルシース83には、収納部19に対して直交する長面83aに、分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29が切欠き形成され、ケーブルシース83の収納部19の断面近傍にケーブルの伸長方向の張力を吸収する抗張力体31,33が設けられる。また、ケーブルシース83を形成する際にネック75を介してテンションメンバ77を付け加える。
【0110】
このように本実施の形態では、収納部19内においてセパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置して被覆し、また長面83aに収納部19に対して直交するように、収納部19の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部27,29を切欠き形成し、さらにテンションメンバ77を被覆しているので、支線系に設けられたクロージャ(図示しない)から集合住宅に設けられた光成端箱(図示しない)まで光ドロップケーブル71を引き込むことができる。
【0111】
また、集合住宅内では、ノッチ部27,29を中心に↑↓方向に逆の力を加えてケーブルシース83を引き裂いて2分割することができ、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができる。
【0112】
すなわち、ケーブルシース83は、長面83aにおいてノッチ部27,29の切欠き方向に対して互いに逆方向にせん断力を加えることで、ケーブルシース83を引き裂いて2分割することができる。
【0113】
また、本実施の形態では、光ドロップケーブル81を2分割してもそれぞれの系統の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4が抗張力体31,33を有しているので、ケーブルの伸長方向の張力を吸収することができる。そして、ケーブルシース83の短面83bに接続して光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を支持するテンションメンバ77を備えたので、ケーブル自体の引張強度を高めることができ、敷設する際の取扱い性及び信頼性を向上させることができる。また、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4と緩衝層85とを一体にして収納部23に収納するので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に加わる外力を緩衝層85で緩和することができる。
【0114】
さらに、本実施の形態では、ケーブルシース83の収納部19においてセパレータ65の空隙67a,67b内にそれぞれ4心づつ光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を収納配置したことにより、1本のケーブルで複数のユーザに配線することができる。
【0115】
さらにまた、本実施の形態では、収納部19がセパレータ65により2分割されているので、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4に識別用の着色やマーキングを施す際、1分割部に収納される光ファイバ分と、収納部数マイナス1を加えた数でよい。その結果、同種の色やマークを周期的に繰り返し使用することができるので、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0116】
これら8本の光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4の場合には、例えば空隙67a内に収納される光ファイバ13−1〜13−4に識別色である「青」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布するとともに、空隙67b内に収納される光ファイバ15−1〜15−4に識別色である「紫」色、「黄」色、「緑」色、「赤」色の塗料を順に塗布することにより、識別用の着色数は5色で済むことになる。
【0117】
このことから、本実施の形態によれば、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。また、ケーブルシース83の収納部19にセパレータ65を設けたことにより、このセパレータ65がケーブル側面に対する補強材となるため、側圧がケーブルに加わったときに潰れにくくなり、光ファイバに側圧が加わることがなくなる。そして、ケーブルが曲げられた場合には、セパレータ65とケーブルシース83とのクリアランスで光ファイバが自由に移動することができる。その結果、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0118】
さらに、本実施の形態によれば、セパレータ65は、その隔壁65a,65bがなす空隙67a,67bをケーブルシース83の長面83aに対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4がケーブルシース83の長面83aに対して交差する方向に移動することができる。
【0119】
(第1実施例)
図7は、第1〜第3の実施の形態に示す光ドロップケーブルを敷設した様子を示す概略図である。
【0120】
図7に示すように、光ネットワークの支線系光ケーブル91上に設けられているクロージャ93に接続されている光ドロップケーブルは、他端が光成端箱95を経由して集合住宅97の各住宅に設けられたそれぞれのローゼット99に接続されている。
【0121】
光成端箱95から集合住宅97の1F(1階)までは、ケーブルシースを裂かずにそのまま敷設されている。
【0122】
次いで、1Fにおいて、ケーブルシースの中央部分に設けられたノッチ部27,29から裂いて2分割する。
【0123】
この時、前記第1〜第6の実施の形態に示す光ドロップケーブル11,41,51,61,71,81に対しては、さらに、ニッパなどの工具を用いてケーブルシースに切り込みを入れて裂けば、光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を容易に取り出すことができ、そして光ファイバ13−1〜13−4、15−1〜15−4を必要な長さだけ1F〜4Fに2本づつ敷設することができる。
【0124】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、セパレータが断面略S字形状又はZ字形状の隔壁がなす空隙に光ファイバを配置して保持することができるので、光ファイバの心数分のユーザに対して1本のケーブルを敷設すればよいことになり、配線工事コストを削減することができる。
【0125】
また、ケーブルシースの収納部に断面略S字形状又はZ字形状のセパレータを設け、このセパレータがケーブル側面に対する補強材となるので、光ファイバに異常な歪みが加わることがなくなり、損失の増加を未然に防止することが可能となる。
【0126】
さらに、収納部が光ファイバを配置したセパレータにより分割されているので、光ファイバに識別用の着色やマーキングを施す際、色やマークの数を減らすことが可能となるとともに、相互の識別も容易になり配線工事での誤配線を未然に防止することができる。
【0127】
請求項2記載の本発明によれば、ケーブルシースの短面に接続して光ファイバを支持する支持線を備えたので、ケーブル自体の引張強度を高めることができ、敷設する際の取扱い性及び信頼性を向上させることができる。
【0128】
請求項3記載の本発明によれば、光ファイバに縦添えする緩衝層を有し、光ファイバと緩衝層とを一体にして収納部に収納するので、光ファイバに加わる外力を緩衝層で緩和することができる。
【0129】
請求項4記載の発明によれば、セパレータは、その隔壁がなす空隙をケーブルシースの長面に対向する方向に開口するように配置したことにより、光ファイバの曲げによる歪みや側圧により損失の増加を一段と確実に防止することができるとともに、光ファイバがケーブルシースの長面に対して交差する方向に移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図7】第1〜第6の実施の形態に示す光ドロップケーブルを敷設した様子を示す概略図である。
【図8】従来の光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【図9】従来の他の光ドロップケーブルの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
11,41,51,61,71,81 光ドロップケーブル
13−1〜13−4、15−1〜15−4 光ドロップケーブル
17,43,53,63,73,83 ケーブルシース
17a,43b,53a,63a,73b,83a 長面
19 収納部
21 セパレータ
21a,21b 隔壁
23a,23b 空隙
27,29 ノッチ部
31,33 抗張力体
43a,53b,73a,83b 短面
45,75 ネック
47,77 テンションメンバ(支持線)
55,85 緩衝層
65 セパレータ
65a,65b 隔壁
67a,67b 空隙

Claims (4)

  1. 複数の素線又はテープ心線からなる光ファイバと、
    断面略S字形状又はZ字形状の隔壁がなす空隙に前記光ファイバを配置するセパレータと、
    前記光ファイバを配置したセパレータを収納する収納部の中央部を2分割するための分割位置を示す略V字形状のノッチ部を設けた長尺形状のケーブルシースと、
    前記ケーブルシースの収納部の近傍に設けられ伸長方向の張力を吸収する抗張力体とを備えたことを特徴とする光ドロップケーブル。
  2. 前記ケーブルシースの短面に接続して前記光ファイバを支持する支持線とを備えたことを特徴とする請求項1記載の光ドロップケーブル。
  3. 前記光ファイバに縦添えする緩衝層を有し、
    前記光ファイバと緩衝層とを一体にして前記収納部に収納することを特徴とする請求項1記載の光ドロップケーブル。
  4. 前記セパレータは、その隔壁がなす空隙を前記ケーブルシースの長面に対向する方向に開口するように配置したことを特徴とする請求項1記載の光ドロップケーブル。
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