JP2004107272A - 遺伝子治療剤 - Google Patents

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Seiji Shinkai
新海 征治
Masami Mizu
水 雅美
Kazuro Sakurai
櫻井 和朗
Kazuya Komoto
甲元 一也
Sosuke Numata
沼田 宗典
Takahiro Matsumoto
松本 貴博
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Abstract

【課題】遺伝子治療において疾患と関連した蛋白質の発現を抑制する目的で使用するオリゴヌクレオチドの効果を高めるために、特別のキャリアーを用いて複合体化した治療剤を提供する。
【解決手段】主鎖の一部または全部がβ−1,3−結合からなる多糖体と非天然型アンチセンスオリゴヌクレオチドとの複合体、特に糖の2本鎖とヌクレオチドの1本鎖間の主に水素結合を介して形成されている3重螺旋構造の複合体から成る遺伝子治療剤による。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、疾患の原因遺伝子およびウイルス遺伝子のmRNAと配列特異的に対合し、それらの作用を抑制するアンチセンスオリゴヌクレオチドの治療効果を、より高く発現させるための技術分野に属し、特に遺伝子治療剤として有用な複合体を提供することに関する。
【0002】
【従来の技術】
細胞の増殖などの機能はいろいろな機構により制御されている。最も重要な制御因子に、サイトカインと呼ばれるレセプター特異的な蛋白質がある。その蛋白質は特異的な膜結合受容体に結合し、細胞内にシグナルを伝達して、遺伝子の発現を制御することで、細胞の多くの機能を調節する。
【0003】
アンチセンス療法は、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド(一般的にはmRNA)の核酸機能の制御因子としての使用に関連している。アンチセンスオリゴヌクレオチド、即ち標的とされているセンス核酸の配列に相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドは、核酸の機能を調節するために、多くの異なった方法で機能することができる。標的核酸がmRNAである場合、mRNAから蛋白質への翻訳を妨害、またはリボソームの結合もしくは転位を阻害することによって構能してもよい。標的核酸がDNAであれば、mRNAへの転写を妨害してもよい。配列特異的アンチセンス機構によるmRNAの産生、及び/または機能を阻害することに加えて、あるオリゴヌクレオチド、特にホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは、部分的に非配列特異的機構に帰する作用も示すことがありうる。そのような機構は、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの抗ウイルス作用としての影響のいくつかを説明するものとして、報告されている[Stein, et al.,Pharmac. Ther. 52: 365−384(1991) : Majumdar, et al., Biochemistry, 28
1340(1989)]。
【0004】
近年、遺伝子工学の進歩に対応して、アンチセンス療法が盛んに研究されており、アンチセンス医薬に関する文献・特許が多数報告されつつある。既に開発段階に入っている医薬品の候補として、次のようなものが挙げられている[横山勇生他, 日経バイオビジネス, 2002年, 1月号, p40;大津敬他, 実験医学, 18, No.12(増刊), 172(2000)による]。
【0005】
開発中の主なアンチセンス医薬(対象疾患;物質名・商品名;対象遺伝子等)
癌;Oncomyc−NG;c−myc、
大腸癌、固形癌;GEM231;PKA−RIα、
固形癌;MG98;DNAメチル・トランスフェラーゼ、
肺癌、卵巣癌、前立腺癌、大腸癌、乳癌、脳腫瘍、悪性黒色腫;ISIS3521;PKC−α、
乳癌、肺癌、大腸癌、膵臓癌、前立腺癌、卵巣癌;ISIS5132;c−raf、
肺癌、直腸癌、膵臓癌;ISIS2503;H−ras、
腎臓癌;GTI2040;リボヌクレオチド還元酵素、
固形癌、放射線療法に耐性の癌;LE−AON;c−raf、
固形癌、リンパ腫;INX−3280;c−myc、
固形癌、リンパ腫;GTI2501;リボヌクレオチド還元酵素、
悪性黒色腫、リンパ腫、前立腺癌、大腸癌、肺癌、乳癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病;Genesense;細胞死抑制遺伝子BCL−2、
白血病;INX3001;c−myb
冠動脈手術後の再狭窄防止;Resten−NG;c−myc、
血管再狭窄抑制;デコイ;E2F、
アンチセンス経口薬、クローン病、リウマチ、乾癬;ISIS104838;腫瘍壊死因子TNF−α、
クローン病、リウマチ、乾癬、腎移植拒絶反応、潰瘍性大腸炎;ISIS2302;細胞接着因子ICAM−1、
サイトメガロウイルス性網膜炎(エイズ患者);Vitravene(欧米で認可済);CMV、
HIV(エイズウイルス);GEM92;HIV、
HIV(エイズウイルス);HGTV43;HIV、
HCV(C型肝炎ウイルス);ISIS14803; HCV、
HCV(C型肝炎ウイルス);HEPTAZYME;HCV、
喘息;EPI2010;アデノシンA1受容体、
薬物代謝酵素;AVI−4557;P450、
上記のリストによると、各種の癌や白血病、エイズや肝炎などのウイルス性疾患、乾癬、クローン病、喘息、リウマチなど多岐に及んでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような各種の疾患に対してアンチセンス医薬を適用する場合に有効なオリゴヌクレオチドを、単独で適用するより、さらに効果を高める特別のキャリアーを用いて複合体化した治療剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、対象とする疾患の遺伝子配列に実質的に相補的であるアンチセンスオリゴヌクレオチドを治療に適用するに際して、予めβ−1,3−結合を有する多糖もしくはその官能基置換体と複合体化して投与することにより、治療効果の向上を図るものである。
【0008】
本発明は、疾患と関連したタンパク質の発現を抑制するために使用するアンチセンスオリゴヌクレオチドを、予めβ−1,3−結合を有する多糖類と複合化して投与することにより、標的疾患の抑制を、より効率的に発揮させることに関する。
オリゴヌクレオチドを用いる治療方法の開発は、現在広く行われている。治療薬としてのオリゴヌレオチドの正確な作用機構の決定は困難であるが、多数の機構が提案されており、これらの異なる機構のいずれかまたはすべてが協調して作用し所望の結果を生じると考えられている。作用機構の一つはアンチセンスに基づいている。一般的に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、DNA、mRNAまたはmRNA前駆体等の標的核酸に見いだされる特異的な配列に対し相補的な配列を有するように設計されている。標的核酸の特異的な配列とのハイブリッド形成により、アンチセンスオリゴヌクレオチドはDNAの蛋白質コード化機能を中断する。配列特異的アンチセンス機構に加え、ある修飾されたオリゴヌクレオチドは非配列特異的機構を介して核酸の機能を阻害することが可能である。いくつかの場合、アンチセンスオリゴヌクレオチドの効果と同じ塩基をランダム化された順序で含む「対照」オリゴヌクレオチドのそれとの比較の結果、対照オリゴヌクレオチドもまた蛋白質生産の阻害を示す。このような非配列特異的機構の正確な機構は未知であるが、これらの効果は対照オリゴヌクレオチドによる他の必須遺伝子の偶然阻害に起因すると考えられている[Milligan, et al., Antisense Therapeutics; Development of Antisense Therapeutics, Annals of the NewYork Akademy of Sciences, p.229−241]。
【0009】
アンチセンスオリゴヌクレオチドを実際に医薬として使用する場合、前記配列特異性の他にも、実際的な問題が幾つか挙げられる。まず、血清、細胞、組織由来のヌクレアーゼに耐性があること。次に、無毒性で、製造コストが安価であること。標的組織や細胞へ送達できるような適当な薬物動態を有すること。細胞膜、小胞オルガネラ膜、核膜を通過できること。高い特異性と親和性をもって高次構造を有するRNA分子の標的領域へ侵入すること。そして、標的蛋白質の翻訳過程を最大限、阻止できるようにすることなどである[横山和尚, 医学の歩み, 184, No.3, 225(1998)]。
【0010】
以上のような実際的な要求を満たすため、多角的な工夫が行なわれている。まず、基本のアンチセンスオリゴヌクレオチド自身の分子設計が重要であることは論をまたない。アンチセンスヌクレオチドは、一般に、疾患原因遺伝子およびウイルス遺伝子のmRNAと配列特異的にハイブリッド形成することにより、mRNAの転写、翻訳を阻害するものであり、RNAとDNAがある。その中で、医薬用にはDNAの方が多く用いられている。天然型の核酸は、実用的には生物学的安定性などで問題が指摘されており、現在は、人工的に修飾した、修飾オリゴヌクレオチドが多く開発されている。安定性の改良で代表的なものに、ホスホジエステル結合の酸素の一部または全部を硫黄原子で置換したホスホロチオエートまたはホスホロジチオエート型のオリゴヌクレオチドがある。そのほか、ボラノホスフェート、ホスホロセレネート、アミデート結合を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドやメチルホスホロエート(M−オリゴ)、ペプチド核酸型の修飾化合物(PNA)も知られている。このような非天然型の修飾オリゴヌクレオチドを本発明では用いることができる。
【0011】
本発明のポイントは、アンチセンスオリゴヌクレオチドを各種ヌクレアーゼによる分解から保護し、細胞膜や核膜等の障壁を通過して標的mRNAのところまで送達し、次いで、これをスムースに放出するような、実用性の高いキャリアーと複合化された治療剤を提供することである。
【0012】
当初、レトロウイルス[Miller, Nature, 357, 455−460(1992)]またはアデノウイルス[Mulligan, Science, 260, 926−932(1993)]が、遺伝子キャリアーとしてin vitroでは極めて見込みのある結果を与えたが、これら天然由来のウイルスの炎症性、免疫原的性質、ならびに突然変異誘発および細胞ゲノム中への組み込みの危険性が原因して、これらのin vivoにおける使用は制限されている[Crystal, Science, 270, 404−410(1995)]。そこで、天然由来の遺伝子キャリアーの代替物として、ウイルス系よりも取り扱いが簡単であるのみならず、細胞へDNAを確実に効率良く集中させることが可能な人工材料の非ウイルスキャリアーの使用か提示された[Tomlinson and Rolland, J. Contr. Rel., 39, 357−372(1996)]。
【0013】
現在、非ウイルス性の人工キャリアーとしてよく検討されているのはポリエチレンイミン(PEI)である。多数の異なった付着細胞および浮遊細胞ライン中では、3次元的分岐構造のカチオンポリマーであるPEIは、ある場合には平均以上のトランスフェクション率を引き起こす結果になった[Boussif et al., Gene Therapy, , 1074−1080(1996)]。例えば3T3繊維芽細胞の95%形質転換がin vitroで達成された。In vivoでの遺伝子のマウス脳中へのPEI仲介伝達では、ニューロンおよびグリア細胞中のリポーター遺伝子およびBc12遺伝子の長期発現が起こる結果になり、アデノウイルスによる遺伝子伝達の場合と同じ程度のものであった[Abdallah et al., Hum. Gene Ther., , 1947−1954(1996)]。
【0014】
しかし、ポリエチレンイミンなどのカチオン性高分子の安全性は確認されていない。カチオン性を有するには、アミノ基の存在か不可欠であるが、アミノ基は生理活性か高く、体内毒性等の危険がある。事実、今まで検討されたいかなるカチオン性ポリマーも未だ実用に供されておらず、事実「医薬品添加物辞典」[日本医薬品添加剤協会縄集、薬事日報社]に記載されていない。
【0015】
一方、筋肉内注射製剤として臨床薬として実際に使用されている多糖として、β−1,3−グルカンが存在する。この多糖は天然では3重螺旋構造をとっていることが古くから知られている[例えば、Theresa M. McIntire and David A. Brant, J. Am. Chem. Soc., 120, 6909(1998)]。さらに、この多糖は、既に生体内での安全性が確認されており、筋肉内注射薬として約20年の使用実績がある[清水, 陳, 荷見, 増淵, Biotherapy, , 1390(1990);長谷川, Oncology and
Chemotherapy, , 225(1992)]。
【0016】
PCT/US95/14800には、このようなβ−1,3−グルカンを化学修飾して、DNA等の生体材料とのコンジュゲイトを作成し、これを遺伝子キャリアーに使用できることが述べられている。この先行技術には、天然のβ−1,3−グルカン、すなわち、3重螺旋構造を有するβ−1,3−グルカンをそのまま使用し、これと生化学活性のある材料を、共有結合を介して、β−1,3−グルカン/生体材料のコンジュゲイトを製造する方法が述ベられている。
【0017】
最近、本発明者らにより、β−1,3−グルカン系多糖類を人工的に処理することで、各種の核酸と新しいタイブの複合体を形成することが見出された[PCT/JP00/02228;櫻井, 新海, J. Am. Chem. Soc., 122, 4520(2000);木村, 甲元, 櫻井, 新海, Chem. Lett., 1242(2000)]。もともと天然で3重螺旋として存在するこの多糖を、極性溶媒に溶解してばらばらの1本鎖にした後に、1本鎖の核酸を加え、溶媒を水に戻すこと(再生過程)によって、核酸1本・多糖2本からなる、3重螺旋型の複合体が形成されるのである。図1の模式図に示されるように、当該多糖と遺伝子の複合体は主として水素結合に因ると考えられる[櫻井和朗, 井口律子, 木村太郎, 甲元一也, 水雅美, 新海征治, Polym. PreprintsJpn., 49, 4054(2000)]。天然の多糖類を使用した場合の核酸との複合体における結合エネルギーは、ケースによってはさほど強くなく、比較的容易に複合体が解離する。また、予め多糖類に各種官能基を導入して核酸との複合体の安定性をより強くする方法も開発されている[PCT/JP00/07875]。
【0018】
さらに、これらの多糖類と核酸の3重螺旋型複合体は、細胞膜の透過性およびヌクレアーゼ耐性があり、遺伝子キャリアーとして使える可能性が高いことが本発明者らによって明らかにされていた。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、3重螺旋構造を呈するβ−1,3−結合含有多糖類とアンチセンスオリゴヌクレオチドとを特定の処理によって該当する糖の2本鎖とアンチセンスオリゴヌクレオチドの1本鎖とを複合体化させた新しいタイブの遺伝子治療剤を提供するものである。
【0020】
本発明のβ−1,3−結合を有する多糖類の2本鎖と非天然型アンチセンスオリゴヌクレオチドの1本鎖から成る、主として水素結合に因る3重螺旋構造の複合体を形成する調製法は、一般的な核酸を対象に開発された本発明者らによる先行特許出願[PCT/JP00/07875およびPCT/JP02/02228]に、詳細に開示されている方法で可能である。β−1,3−結合を有する多糖は、β−1,3−グルカンが代表的なもので、シゾフィラン、カードラン、パーキマン、グリホラン、スクレログルカン、レンチナンまたはラミナランなどが属し、これらが本発明に使用される。また、多糖類の化学修飾は、核酸と結合性のある官能基が選ばれ、アミノ基で代表されるカチオン性官能基、ステロイド性官能基、アミノ酸官能基、インターカレーター性官能基などの導入法が詳細に提示されている[PCT/JP02/02228]。
【0021】
生成する複合体は、通常、水溶液として得られるので、限外ろ過法などの比較的簡単な方法で必要な純度に精製された後、治療向けに効果的に使用される。治療剤としての調製法、キャラクタリゼーションおよびin vitro試験における投与の方法と細胞増殖抑制の評価は、実施例において詳細に例示する。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の特徴をさらに明らかにするため実施例および比較例を示すが、これらの例は本発明を例示するためのものであり、本発明を制限するためのものではない。
実施例 :β−1 3−グルカン(シゾフィラン)と複合体化したアンチセンスオリゴヌクレオチド(S−オリゴ)遺伝子治療剤の調製
3重螺旋構造のシゾフィランを文献[Gregory G. Martin, Michael F. Richardson, Gordon C. Cannon and Charles L. McCormick, Am. Chem. Soc. Polymer Prepr. 38(1), 253−254(1997);Kengo Tabata, Wataru Ito, Takemasa Kojima, Shozo Kawabata and  Akira Misaki, Carbohydrate Research, 89, 121−135(1981)]記載の定法に従って製造した。すなわち、ATCC(American Type Culture Collection)から入手したSchizophyllum commune. Fries(ATCC 44200)を、最小培地を用いて7日間静置培養した後、細胞成分および不溶残渣を遠心分離して得られた上清を超音波処理して分子量45万の3重螺旋シゾフィランを得た。このシゾフィランをジメチルスルホキシドに溶解させ、濃度を19.8 mg/mlに調整し、この溶液1μl、3μlの純水、10mMのトリス緩衝液(pH7.8)1μlと、1mg/mlのアンチセンスオリゴヌクレオチド溶液5μlを混合した。得られた溶液はすべて透明で、均一であった。
【0023】
使用したアンチセンスオリゴヌクレオチド(固相合成品)は、前癌遺伝子として報告されているc−myb遺伝子[Barbara Majelloet al., Proc. Natl. Acad. Sci., 83, 9636(1986); Alan M. Gewirtz and Bruno Calabretta, Science, 242, 1303(1988)]のセンス配列に相補的なホスホロチオエート結合を持つアンチセンス配列であるGTG CCG GGG TCT TCG GGC(配列番号:1)の3’末端に40のdAをつけたシークエンスをc−mybホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドとした。
【0024】
実施例 :β−1,3−グルカン(シゾフィラン)の2本鎖とアンチセンスオリ ゴヌクレオチドの1本鎖からなる3重鎖複合体形成の確認
本発明に従うアンチセンスオリゴヌクレオチドとシゾフィラン(S−オリゴ)の複合体が、シゾフィランの2本鎖とアンチセンスオリゴヌクレオチドの1本鎖からなる3重鎖の複合体を形成するか確認試験を行った。
実施例1に示した方法で、アンチセンスオリゴヌクレオチドとシゾフィランをMSPG/(MSPG + MODN)= 0、0.1、0.25、0.4、0.5、0.66、0.8のモル比で加えた。MODNはアンチセンスオリゴヌクレオチドのモル濃度を、MSPGはシゾフィランの繰り返し単位のモル濃度である。ここで利用したシゾフィランの繰り返し単位は、主鎖グルコース3個と側鎖グルコース1個の繰り返しを1単位とした。
【0025】
これらをMOPS緩衝液(20mM MOPS (pH 7.0)、5mM 酢酸ナトリウム、1mM EDTA、3%ジメチルスルホキシド)中で2%アガロースゲル用いて2V/cmで1時間電気泳動させ、Gel Star Nucleic Acids Stain(BMA)で染色後、トランスイルミネーター下でその移動度を評価した。その結果を示したものが図2である。
図2に例示したとおり、アガロースゲル電気泳動の結果、MSPG/(MSPG + MODN) が増加するにしたがってバンドの移動度が低下していき、MSPG/(MSPG + MODN) = 0.4からアンチセンスオリゴヌクレオチドとシゾフィランの複合体のバンドが確認できた。図2下部の複合体モデル3に示すように、MSPG/(MSPG + MODN)= 0.4のときがシゾフィラン2本鎖とアンチセンスオリゴヌクレオチド1本鎖からなる3本鎖の複合体を形成する化学量論比であり[K. Sakurai et al., Biomacromolecules, , 641−650(2001)]、その結果、アンチセンスオリゴヌクレオチド(S−オリゴ)とシゾフィランは本発明に従う複合体を形成していることが明らかである。
【0026】
実施例 :カチオン性誘導体の合成(アミノ基修飾シゾフィラン)
図3のスキームに従い、カチオン性誘導体を合成した。アミノ基の導入率の制御は過ヨウ素酸酸化に使用する過ヨウ素酸ナトリウムの当量数により制御することが可能である。従って、あらゆる導入率に対して合成法には相違は生じない。ここでは、シゾフィランへ4.6、17、20および36%のアミノ基を導入したカチオン修飾シゾフィランの合成例を示す。また、導入するアミノ基として2−アミノエタノール、スペルミンおよびスペルミジンを使用した。アミノ基の導入率は側鎖グルコースに対する過ヨウ素酸ナトリウムの当量数によって制御することが可能であり、その実験結果は実施例4に示した。実施例1に記された方法にて分子量45万のシゾフィランを得た。このシゾフィラン100 mgを水100 mlに溶解させた。そこへ過ヨウ素酸ナトリウム水溶液(シゾフィラン側鎖グルコースに対して10%および40%、80%の当量数若しくは、過剰量である500%)をゆっくりと加え、4℃で2日間攪拌した。反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析後、凍結乾燥した。得られた白色個体をジメチルスルホキシド20 mlに溶解させ、2−アミノエタノールおよびスペルミン、スペルミジン2 ml(大過剰、10000等量以上)を加え、室温で2日間攪拌を続けた。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを酢酸で失括させた後、反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析(酸性水溶液、塩基性水溶液、蒸留水)し、凍結乾燥することでカチオン性誘導体を調製した。
【0027】
実施例 :カチオン性誘導体のキャラクタリゼーション
実施例3により得られたカチオン性誘導体多糖のキャラクタリゼーション(分子量、導入率測定)を行った。分子量についてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)および粘度測定から検討し、原料と一致した分子量を示すことを明らかとした。導入率の決定については元素分析による窒素の微量分析(検出下限0.05%)により行った。窒素の微量分析実験は全て3回の測定を行った結果を表1に示した。
【0028】
【表1】
Figure 2004107272
【0029】
実施例 :アミノ酸誘導体の合成(アルギニン修飾シゾフィラン)
図3のスキームに従い、アミノ酸誘導体を合成した。アミノ酸の導入率の制御は実施例3と同様の方法で制御した。ここでは、シゾフィランへ4.6、17、20、および36%のアルギニンを導入したアルギニン修飾シゾフィランの合成例を示す。
【0030】
実施例1に記された方法にて分子量45万のシゾフィランを得た。このシゾフィラン100 mgを水100 mlに溶解させた。そこへ過ヨウ素酸ナトリウム水溶液(シゾフィラン側鎖グルコースに対して10、40および70%の当量数)をゆっくりと加え、4℃で2日間攪拌した。反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析後、凍結乾燥した。得られた白色個体をジメチルスルホキシド20 mlに溶解させ、アルギニンメチルエステル2 ml(大過剰、10000当量以上)を加え、室温で2日間攪拌を続けた。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを酢酸で失括させた後、反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析(酸性水溶液、塩基性水溶液、蒸留水)し、凍結乾燥することでアルギニン修飾シゾフィランを調製した。
アルギニンの導入率の決定については元素分析による窒素の微量分析(検出下限0.05%)により行った。窒素の微量分析実験は全て3回の測定を行った結果を表2に示した。
【0031】
【表2】
Figure 2004107272
【0032】
実施例 :カチオン化シゾフィランおよびアミノ酸修飾シゾフィランとアンチセンスオリゴヌクレオチド( DNA )との複合体化遺伝子治療剤の調製
17、20および36%のアミノ基修飾シゾフィラン、4.6および4.7%のスペルミン修飾シゾフィラン、ならびに3.6、9.3および13.5%のアルギニン修飾シゾフィランをそれぞれジメチルスルホキシドに溶解させ、濃度を19.8 mg/mlに調整し、この溶液1μl、純水3μl、10mMのトリス緩衝液(pH7.8)1μlと、実施例1に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド溶液(1mg/ml)5μlを混合した。得られた溶液はすべて透明で、均一であった。
【0033】
実施例 :アンチセンスオリゴヌクレオチドとシゾフィラン類との複合体形成のゲル電気泳動法による確認
アンチセンスオリゴヌクレオチドは負に帯電したリン酸基が正電荷方向に電気泳動する。さらにゲルマトリックスの網目の隙間を泳動するためアンチセンスオリゴヌクレオチドがシゾフィランと複合体を形成することにより分子量が大きくなるほど移動度は減少する。そこで、アンチセンスオリゴヌクレオチドにシゾフィランおよびカチオン化シゾフィラン、アルギニン修飾シゾフィランを添加して実施例1、3および5に記載の方法で複合体を形成させた後、MOPS緩衝液(20mM MOPS (pH 7.0)、5mM 酢酸ナトリウム、1mM EDTA、3%ジメチルスルホキシド)中で2%アガロースゲル用いて2V/cmで1時間電気泳動させ、Gel Star Nucleic Acids Stain(BMA)で染色後、トランスイルミネーター下でその移動度を評価した。
【0034】
図4に例示したアガロースゲル電気泳動の結果によると、シゾフィランおよびカチオン化シゾフィラン、アルギニン修飾シゾフィランの添加に伴って、アンチセンスオリゴヌクレオチドの移動度は減少しており、複合体の形成が確認された。
【0035】
実施例 :シゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランと複合体を形成させたヒト c−myb ホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチド( AS c−myb )によるヒト由来白血病細胞 HL60 の増殖抑制の効果
96穴プレートに100μlの10%仔牛胎児血清を含むRPMI1640培地に懸濁した2×10個のヒト由来白血病細胞HL60を播種し37℃、5%CO下で一晩前培養後に、ヒトc−mybホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチド(以下AS c−mybと表記)および実施例1と実施例3で調製したAS c−mybとシゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランとの複合体を限外ろ過膜(排除限界3000)でろ過してジメチルスルホキシドを除去し濃度を再調整したものを添加し、37℃、5%CO下で96時間培養後、細胞数をCell Counting Kit−8(同仁化学研究所)を利用し、付属のプロトコールに従って測定した。AS c−myb無添加の穴の細胞数を生存率100%として細胞増殖を評価した。その結果を図5に示した。
【0036】
図5に例示したように、AS c−myb単独投与よりもAS c−mybとシゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランの複合体である本発明の遺伝子治療剤の方が、10から15%程度細胞の生存率が低下している。また、同じ条件でシゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランのみを投与してもHL60細胞の生存率にはほとんど影響を与えていない。
【0037】
実施例 :シゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランと複合体を形成させたヒト c−myc ホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドによるヒト由来白血病細胞 HL60 の増殖抑制の効果
実施例8のAS c−mybの代わりにヒトc−mycホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチド(以下AS c−mycと表記)を用いた以外は、実施例7と同様の方法でヒト由来白血病細胞HL60の増殖抑制の効果を評価した。その結果を示したものが図6である。
【0038】
使用したAS c−mycは、前癌遺伝子として報告されているc−myc遺伝子[Shinya Kimura et al., Cancer Research 55, 1379(1995))のセンス配列に相補的なホスホロチオエート結合を持つアンチセンス配列であるAAC GTT GAG GGG CAT(配列番号:2)の3’末端に40のdAをつけたシークエンスを利用した。
【0039】
図6に例示したように、本発明に従う遺伝子治療剤のAS c−mycとシゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランの複合体を投与することにより、AS c−myc 単独投与よりも細胞の生存率を低下させていることが明らかである。
【0040】
実施例 10 :シゾフィラン、アミノ基修飾シゾフィランおよびアルギニン修飾シゾ フィランと複合体を形成させたヒト c−myb ホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドによるヒト由来黒色腫瘍細胞 A375 の増殖抑制の効果
96穴プレートに100マイクロLの10% FBSを含むDMEM培地に懸濁した2×10個のヒト由来黒色腫瘍細胞A375を播種し37℃、5%CO下で一晩前培養後に、AS c−myb、実施例7で調製したAS c−mybとシゾフィランとの複合体、ならびにAS c−mybとアミノ基修飾シゾフィランおよびアルギニン修飾シゾフィランとの複合体を添加し、37℃、5%CO下で72時間培養後細胞数をCell Counting Kit−8(同仁化学研究所)を利用し、付属のプロトコールに従って測定した。AS c−myb無添加の穴の細胞数を生存率100%として細胞増殖を評価した。図7に結果を例示した。
【0041】
図7より、本発明に従う遺伝子治療剤のAS c−mycとシゾフィラン、アミノ基修飾シゾフィランおよびアルギニン修飾シゾフィランとの複合体を投与することにより、細胞の生存率がAC c−myb単独投与による場合よりも低い値に抑制されている。
【0042】
比較例 :シゾフィランおよびアミノ基修飾シゾフィランと複合体を形成させたヒト c−myb ホスホロチオエートのセンス鎖オリゴヌクレオチドによるヒト由来黒色腫瘍細胞 A375 の増殖抑制
実施例10で用いたヒトc−mybホスホロチオエートアンチセンスオリゴオチドの代わりにヒトc−mybの配列の一部でありアンチセンス効果(治療効果を示さない)のないヒトc−mybホスホロチオエートのセンス鎖オリゴヌクレオチド[Alan M.Gewirtz and Bruno Calabretta Science, 242, 1303(1988)]に記載のセンス配列CAC GGC CCC AGA AGC CCG(配列番号:3)の3’末端に40のdAをつけたシークエンス、以下S c−mybと表記)を用いて実施例8と同様の方法でヒト由来黒色腫瘍細胞A375の増殖への影響を評価した。この結果を図8に例示した。
【0043】
図8のように、S c−myb単独投与区およびシゾフィランまたはアミノ基修飾シゾフィランとの複合体投与区においても細胞の生存率はほとんど低下せず、治療効果のないオリゴヌクレオチドとの複合体形成物は、治療効果が無いことが示された。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、遺伝子治療において用いるアンチセンスオリゴヌクレオチドを、予めβ−1,3−結合を有する多糖類と複合化して投与することにより、単独で適用する場合に比べて標的疾患の抑制率が向上した結果を与える。本発明の複合体の原料となる多糖類は本来、医薬として安全に使用できるものをベースとしており、価格も実用的なものである。また、必要に応じて、種々の官能基で修飾することにより、効能アップの可能性が期待できる。
【0045】
【配列表】
Figure 2004107272
Figure 2004107272

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遺伝子治療剤が調製される過程を模式的に示したものである。
【図2】本発明の遺伝子治療剤が、β−1,3−グルカン(シゾフィラン)の2本鎖とアンチセンスオリゴヌクレオチド(S−オリゴ)の1本鎖からなる3重鎖の複合体であることの電気泳動による確認を示している。
【図3】本発明に従う、β−1,3−グルカン(シゾフィラン)のカチオン性誘導体およびアミノ酸誘導体の合成スキームの例を示す。
【図4】本発明に従う遺伝子治療剤のシゾフィラン、アミノ基修飾シゾフィランおよびアルギニン修飾シゾフィランとアンチセンスオリゴヌクレオチドとの複合体化を示すアガロースゲル電気泳動パターンを示している。
【図5】本発明に従う遺伝子治療剤のシゾフィランおよびアミノ化シゾフィランとヒトc−mybホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドとの複合体使用によるヒト白血病細胞HL60の増殖抑制試験の結果を示す。
【図6】本発明に従う遺伝子治療剤のシゾフィランおよびアミノ化シゾフィランとヒトc−mycホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドとの複合体使用によるヒト白血病細胞HL60の増殖抑制試験の結果を示す。
【図7】本発明に従う遺伝子治療剤のシゾフィラン、アミノ化シゾフィランおよびアルギニン修飾シゾフィランとヒトc−mybホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドとの複合体使用によるヒト黒色腫瘍細胞A375の増殖抑制試験の結果を示す。
【図8】本発明に従う遺伝子治療剤のシゾフィラン、アミノ化シゾフィランおよびアルギニン修飾シゾフィランと治療効果を示さないヒトc−mybホスホロチオエートのセンス鎖オリゴヌクレオチドとの複合体使用によるヒト黒色腫瘍細胞A375の増殖への影響の結果を示す。

Claims (5)

  1. 疾患と関連した蛋白質の発現を抑制する目的で使用する、主鎖の一部または全部がβ−1,3−結合からなる多糖類と非天然型アンチセンスオリゴヌクレオチドとの複合体から成る、遺伝子治療剤。
  2. 多糖類がシゾフィラン、カードラン、パーキマン、グリホラン、スクレログルカン、レンチナンまたはラミナランから選ばれたβ−1,3−グルカンであることを特徴とする請求項1の遺伝子治療剤。
  3. 多糖類が核酸結合性官能基であるカチオン性官能基、ステロイド性官能基、アミノ酸官能基またはインターカレーター性官能基を有するβ−1,3−グルカン誘導体であることを特徴とする請求項1の遺伝子治療剤
  4. 天然型アンチセンスオリゴヌクレオチドの主鎖をなすホスホジエステル結合の、少なくとも一つがホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ボラノホスフェート、ホスホロセレネートおよびアミデート結合からなる群より選択された結合に修飾された、非天然型アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いることを特徴とする請求項1の遺伝子治療剤。
  5. 多糖類と非天然型アンチセンスオリゴヌクレオチドの複合体が、糖の2本鎖とヌクレオチドの1本鎖間の主に水素結合を介して形成されている3重螺旋構造体であることを特徴とする請求項1の遺伝子治療剤。
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