JP2004106320A - 微細表面構造をもつ物品の製造方法 - Google Patents

微細表面構造をもつ物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】、三次元構造物の高さを高くする。
【解決手段】電子線描画装置と感光性材料の関係から、描画、現像後のレジスト高さの最高値は0.8μmが限界と考えられるので、目的高さ:1.5μmの0.6/1.5の高さ(0.4倍縮小構造)の金型4aをシリコン基板上に製作する。次いで、シリコン金型4aの形状を別途用意した石英中間材料10に転写して中間金型10aを得る。最後に、最終製品材料14である石英材料に中間金型10aの形状を転写する。この際の選択比は1.6で転写し(転写後の高さは、0.96μm×1.6=1.53μm)た。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に微細加工を施すことによって、光学的機能、機械的機能又は物理的機能を発現する製品の製造や加工に関するものである。このような微細加工は、例えばMLA(マイクロレンズアレイ)、回折光学素子、偏向光学素子、屈折光学系素子、複屈折光学素子、光ファイバー系光学素子、ビームスプリッター等の光学素子の製造に利用されており、特に概略寸法が10mm以下の光学素子の製造で利用されている。また、この方法は、マイクロマシニング、機械摺動部品(自動車用エンジン、エアコン用コンプレッサーなど)の表面処理方法など、幅広い産業分野に応用・利用可能である。
【0002】
【従来の技術】
A)リソグラフィー技術を用いてマルチレベル素子の作製方法として、M枚のマスクを使って(M−1)回のプロセスでN=2レベルのステップ状の位相分布を持つ素子を作製する方法が提案されている(非特許文献1参照)。
【0003】
B)電子ビーム、レーザービームやイオンブーム等を用いた直接描画法と光リソグラフィーとドライエッチング技術を組み合わせた方法も提案されている(非特許文献2参照)。
【0004】
C)濃度分布マスク法によって感光性材料層上に目的の三次元構造を製作し、この形状を最終製品材料にドライエッチングで転写することが提案されている(特許文献1参照)。濃度分布マスクとは、面内のパターンだけでなく、膜厚方向にも透過率分布をもったマスクである。
【0005】
D)あらかじめ金型を製作しこの形状を樹脂転写によって製品材料表面に転写すること、及びその転写後の樹脂形状を最終製品材料にドライエッチングで転写することが提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
「光技術コンタクト」誌、Vol.38, No.5 (2000) P.42〜51、特にP.45
【非特許文献2】
「応用物理」誌、第68巻第6号(1999)、P.633〜638
【特許文献1】
特開2001−356470号公報
【特許文献2】
特開2002−192500号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
Aの方法では、マスク枚数が多く必要であること、アライメント回数が多くこの誤差が無視できないこと、深さ方向のエッチング誤差が無視できないこと、最小ライン幅は1μm程度が限界であること、等が問題である。
【0008】
Bの方法では、高精度な制御技術を有する装置が必要で、装置が高価であること、描画に時間が非常にかかり(500μm×500μmの正方形で10〜15時間程度)、量産性が全くない、再現性に乏しい、等の問題があり、実用化された例はない。
【0009】
高精度の表面3次元構造を再現性よく製作するという課題に対しては、上記のCの方法とDの方法はよくその課題を達成することができる。また、金型を使用して転写するDの方法は、製造コストを低下させる利点も備えている。
【0010】
本発明は、上のDの方法の改良に係り、三次元構造物の高さを高くすることを容易にすることを目的とするものである。三次元構造物の高さを高くすることは、光学レンズの場合であればその開口数(NA)を大きくして、レンズを明るくすることを意味している。
本発明はまた、金型の寿命を長くすることも目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の工程(A)から(K)を備えて微細表面構造をもつ物品を製造する製造方法である。
(A)目的とする形状を高さ方向に相似的に1/n(n>1)に縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ金型を製作する工程、
(B)上記金型の表面に離型処理を施す工程、
(C)離型処理の施された前記金型表面に硬化可能な樹脂を介して中間材料を押し当てて、前記金型の表面形状の反転形状を前記樹脂に転写する工程、
(D)形状転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
(E)硬化後の前記樹脂を前記中間材料に接合させた状態でその樹脂を前記金型から剥離させる工程、
(F)前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記中間材料に形状転写して中間金型とする工程であって、高さ方向にM1(M1>1)倍高くなるように条件を設定して行なう転写工程、
(G)形状転写後の前記中間金型の表面に離型処理を施す工程、
(H)離型処理の施された前記中間金型の表面に硬化可能な樹脂を介して最終製品材料を押し当てて、前記中間金型の表面形状の反転形状をその樹脂に転写する工程、
(I)工程(H)における転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
(J)工程(I)で硬化後の前記樹脂を最終製品材料に接合させた状態でその樹脂を前記中間金型から剥離させる工程、及び
(K)工程(J)の後に前記最終製品材料上に存在する前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記最終製品材料に転写する工程であって、高さ方向にM2(M2>1)倍高くしながら転写し、最終目的構造を得る転写工程。
【0012】
金型を製作する方法は種々あるが、目的とする形状の高さが高いほど製作は難しくなる。そこで、本発明では、目的とする形状を高さ方向に相似的に1/nに縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ金型を製作する。そして、その後の2回のドライエッチングによる転写工程で高さを高くするように条件を設定することにより、最終目的構造の形状の高さは金型の形状よりも高くなる。
【0013】
2回のドライエッチング工程での高さの倍率M1,M2は、M1×M2=nの関係を有することが好ましい。その場合、所期の目的通りの高さをもつ形状が得られる。
【0014】
最初の金型から最終製品に至るまでに介在させる中間材料の数を2以上とし、樹脂を介した各中間材料へのドライエッチングによる形状転写を経た後に最終製品材料へドライエッチングにより形状転写するようにすることもできる。ドライエッチングによる形状転写の回数を増やすことにより、最終製品の形状の高さを高くするのがより容易になる。その場合、樹脂から各中間材料又は最終製品材料へのドライエッチングによる形状転写における高さ方向の倍率を順次M1,M2,……Mj(いずれも1より大きい)とするとき、
M1×M2×……Mj=n
の関係を有することが好ましい。その場合、所期の目的通りの高さをもつ形状が得られる。
【0015】
本発明では、金型又は中間金型の表面を離型処理するので、樹脂が金型又は中間金型から容易に剥離する。また、これにより、金型及び中間金型の寿命が伸び、かつ転写性が向上する。
【0016】
さらに、中間材料に形状転写されたものを金型にして最終製品を製作することができるので、目的とする形状を高さ方向に相似的に1/nに縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ最初の金型の使用頻度を減らすことができ、その最初の金型の寿命を大幅に伸ばすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
中間金型を形成する中間材料としては、合成石英や耐熱ガラスで、耐熱性で、紫外線硬化型樹脂を硬化させるための波長に対して光透過性の性質をもつものが好ましい。耐熱ガラスとしては、パイレックス(登録商標)やネオセラム(登録商標)などを使用することができる。
【0018】
金型及び中間金型の表面形状の反転形状を転写する樹脂としては、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂を用いることができる。
【0019】
その転写用樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、次のような利点がある。
▲1▼常温での硬化が可能である。
▲2▼液体状で塗布できるので、流動性がよく、泡などの発生を防ぐことができる。
▲3▼紫外光を均一に照射して硬化させることができるので、均一に硬化させることができる。
▲4▼短時間に硬化させることができる。
【0020】
その結果、紫外線硬化型樹脂を用いると、金型や中間金型の表面形状をより正確に容易に転写することができるようになる。
また、その転写用樹脂として熱硬化型樹脂を用いる場合でも、均一に硬化させることによって、紫外線硬化型樹脂と同様に金型や中間金型の表面形状を正確に転写することができる。熱硬化型樹脂としては、プラスチック眼鏡レンズや、コンタクトレンズの製造に使用されている樹脂を用いることができる。そのような熱硬化型樹脂を用いた成型方法は注型法と呼ばれており、金型に液体状の熱硬化型樹脂を流し込み、徐々に加熱して24時間程度の時間をかけて硬化させる。
【0021】
金型製作に関し、金型表面の微細形状が1mmより大きい寸法であれば、通常市販されている高精度機械加工(NC旋盤、NC超精密加工機等)によって加工することも可能である。
【0022】
また、金型表面の微細形状が1mm以下の寸法であれば、発明者らが提案している方法(特開2001−356470)で製作することができ、あるいは、ガラスや金属材料をリソグラフィーとウエットエッチングにより製作することも可能である。
【0023】
金型表面の微細形状が10μm以下というようなごく微細な寸法であれば、発明者らが既に提案している方法(特開2002−192500)により、金型母材料に形成されたレジスト(感光性材料)に電子線(EB)又はレーザービームにより所望の形状を描画し現像して微細構造を形成し、その微細構造をドライエッチングにより金型母材料に転写することにより製作することが可能である。このように、レジストの形状をドライエッチング法によって金型母材料に転写するようにすれば、軟質材料であるレジストの形状を硬質金型材料に転写できる。
【0024】
ドライエッチング法により金型を製作する場合、金型母材料はドライエッチング可能な材料であることが必要であり、そのような材料として金属材料、ガラス材料、セラミックス材料、プラスチック材料、硬質ゴム材料などを用いることができる。
【0025】
金型を製作する際、感光性材料の形状をドライエッチング法によって金型母材料に転写する工程におけるドライエッチング工程で、所望の形状を転写するために、選択比を段階的又は連続的に変化させることが好ましい。このように、選択比を段階的又は連続的に変化させることにより、転写時に所望の形状を得ることができるようになる。
【0026】
金型や中間金型の表面の離型処理の一例は、金型や中間金型の表面に金属薄膜を成膜することであり、その金属薄膜はNi,Cr,Fe,Al,Co,Cu,Mo,Pt,Au,Nb、Tiなどの単一金属又は複合材料からなるものとすることができる。この離型処理により、金型の形状転写性が飛躍的に増し、正確な転写が行なえると同時に、剥離性が容易となり金型や中間金型の寿命が飛躍的に向上する。
【0027】
離型処理として、さらにその金属薄膜上に微細な構造のフッ素樹脂を含む層によって表面処理を施すことが好ましい。この表面処理はフッ素樹脂を含む層をメッキ方法や蒸着方法によって形成することにより行なうことができる。
金型や中間金型の表面への他の離型処理方法として、金型や中間金型の表面にフッ素官能基を有する有機化合物層を形成する方法も好ましい。
【0028】
金型や中間金型の表面形状の反転形状を転写する樹脂として紫外線硬化型樹脂を使用する場合、紫外線硬化型樹脂を硬化させる方法として、金型、中間材料、最終製品の3材料のうちで、その紫外線硬化型樹脂を使用する転写工程に適用される2材料の少なくとも一方の材料として、その紫外線硬化型樹脂を硬化させうる波長域の光に対して光透過性である材料を使用し、その紫外線硬化型樹脂の硬化工程では、一方の材料のみが光透過性材料である場合にはその光透過性材料を通して、両方の材料が光透過性材料である場合には一方又は両方の光透過性材を通してその紫外線硬化型樹脂に光照射してその紫外線硬化型樹脂を均一に硬化させるようにするのが好ましい。紫外線硬化型樹脂を均一に硬化させることにより、金型や中間金型の形状転写性が飛躍的に増し、正確な転写が行なえる。
【0029】
金型や中間金型の表面形状の反転形状を転写する樹脂として熱硬化型樹脂を使用する場合、熱硬化型樹脂を硬化させる方法として、金型と中間材料の組、及び中間金型と最終製品材料の組を位置決めした状態で固定し、樹脂注入口を別途設けて、その樹脂注入口から熱硬化型樹脂を型と材料の間に注入する。熱硬化型樹脂の硬化工程では徐々に加熱しながら熱硬化型樹脂を挟み込んでいる型と材料の全体に均一に熱が行きわたるようにして加熱硬化させるのが望ましい。
【0030】
一般に、樹脂は硬化の際に収縮するものである。そこで、樹脂の収縮量を予め求めておき、その樹脂に形状を転写する金型又は中間金型を製作工程では、その収縮量部分を見込んで金型又は中間金型の形状が深くなるように補正して加工するのが好ましい。これにより、硬化収縮量の補正が可能となる。
【0031】
離型処理の施された金型や中間金型の表面に樹脂を介して中間材料又は最終製品材料を押し当てる際、樹脂と中間材料表面又は最終製品材料表面との間に両者の密着性を向上させるためのシランカップリング剤処理等のプライマー表面処理を施しておくことが好ましい。これにより、剥離工程で金型側又は中間金型側から選択的に剥離が行われ、樹脂のクワレ(剥離の際に樹脂の一部が金型や中間金型に残ること)が急激に減少する。 その結果、次工程での形状転写性が向上する。また、金型や中間金型の表面に樹脂を介して中間材料又は最終製品材料を押し当てる際、金型や中間金型の表面と中間材料又は最終製品材料との間にギャップ(スペース)を設けることが重要である。このギャップは、樹脂が硬化する際の収縮分を周りから供給する流路として使用することができる。その方法として、金型及び中間材料型には、対向して張り合わされる材料面との間に樹脂の収縮に伴う体積減少分を周囲の樹脂から供給するための流路を形成する複数の凸部を目的構造の周囲に形成するのが好ましい。
【0032】
樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって中間材料又は最終製品材料に転写する際、中間材料又は最終製品材料に所望の形状を形成するためにそのドライエッチングにおける樹脂と中間材料又は最終製品材料とのエッチングの選択比を段階的又は連続的に変化させることが好ましい。この選択比の調整により形状の補正が可能となり、所望の形状に転写できるようになる。
【0033】
【実施例】
(実施例1)
図1に示す回折光学素子2を製作した。この最終目的の回折光学素子2は合成石英材に形成された直径が約10mmのもので、同心円状に鋸歯形状を配列したものである。その輪帯数は約965、ピッチは第一輪帯が約150μmで、最終輪帯は2μm、高さは約1.5μmである。
【0034】
先ず、本件製品の製作に当たっては、次の進め方で製作した。
(1)電子線描画装置と感光性材料の関係から、描画、現像後のレジスト高さの最高値は0.8μmが限界と考えられるので、目的高さ:1.5μmの0.6/1.5の高さ(0.4倍縮小構造。すなわち、n=2.5)の金型をシリコン基板上に製作することにした。シリコン基板に形状を転写する際は、選択比は1.1とする。
【0035】
(2)次いで、シリコン基板に形状を転写した後は、別途用意した石英中間金型に転写する。この際の、選択比は1.6で転写し(転写後の高さは、0.6μm×1.6=0.96μm)た。このときの形状は、反転している。
【0036】
(3)最後に、最終製品材料である石英材料に上記中間金型形状を転写する。この際の選択比は1.6で転写し(転写後の高さは、0.96μm×1.6=1.53μm)た。このときの形状は、正転している(中間金型に対しては、反転している)。
【0037】
以下に、図2,3を参照してこの回折光学素子の製作手順を示す。
(A)金型母材料4として直径が4インチ、厚さが1.0mmのシリコン基板を用意した。この金型母材料4の表面上に電子線描画用感光性材料(レジスト)(東京応化社製:OEBR−1000)6をスピンナーにて、500rpmで5秒間、続いて2000rpmで30秒間塗布した。その後、オーブンで170℃で20分間のプリベークを行なった後、急冷却した。この時のレジスト膜厚は、1.0μmであった。
【0038】
(B)一方、図1に示す形状を得る為に、別途CADソフトを使用してEB照射ビームがなぞる領域分割、経路及びビーム径、ドーズ量、描画時間等を入力しておく。本実施例の場合には、丸形状を1080角形と近似して描画全領域を500μm×500μmの正方形の領域に分割して描画プログラムを作成した。丸形状を描画する方法は、▲1▼分割して描画する方法と、▲2▼連続して描画する方法がある。大径レンズの場合は分割書きする方が適している。一方、小径レンズの場合は連続して一筆書きする方が適している。本実施例では、直径が10mmと大径レンズに該当するので、▲1▼の分割書きする方法で実施した。
【0039】
そのレジスト6を塗布した金型母材料4を電子線描画装置にセットし、所定の真空度まで排気する。
次いで、CADデータを描画装置の制御装置に転送し、描画を開始する。本件の場合には、X−Yステージを移動させながら描画し、描画に30時間を要した。
【0040】
描画後、現像液(OEBR−1000現像液)を使用して25℃で1分間現像した。続いて、リンスを行なった。窒素ブロアーとスピンナー回転にて直ぐに乾燥させた。これにより、レジストパターン6aが形成された。
その後、そのレジストパターン6aに紫外線を照射して硬化させるUVハードニング処理を行った。硬化後のレジストパターン6aの高さは0.6μmであった。
【0041】
(C)次に、描画後のレジストパターン6aをドライエッチング法によって金型母材料4に転写した。このときのドライエッチングは、TCP(誘導結合型プラズマ)エッチング装置を用い、CHF:15.0sccm、CF:2sccmのガスを導入しながら、基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10−3Torr(すなわち1.5mTorr)で2分間エッチングを行なった。このときのエッチング速度は、0.4μm/分であった。僅かに(0.2μm程)オーバーエッチングで終了させた。エッチングの選択比(金型母材料4のシリコンのエッチング速度/レジスト6のエッチング速度)は1.1で、エッチング後の金型4aの形状高さは、0.66μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。この形状高さは、次工程での形状転写用樹脂の収縮を10%と見込んで設定した。また、次工程での形状転写用樹脂が硬化する際に周囲から未硬化の樹脂を供給する流路を確保するために、電子線描画の際に、シリコン基板に凸形状を形成するパターンを描画した。
【0042】
このときの金型の形状は、描画時の形状とピッチが等しく、高さだけが1.1倍になっていた。
この金型の表面を離型処理するために、金型表面に金属Ni薄膜をスパッタリング法で7×10−3Torrの真空度で500Å成膜した。比較的高圧で成膜したため、まわり込みが十分に行なわれ、金型表面に均一に成膜された。
【0043】
次に、Ni表面を、フッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物で表面処理した。これは、有機鍍金法と言われる方法で行なった。具体的には、フッ素化SFTT(スーパーファイントリアジンチオール)を溶媒に溶かした溶液中で電解重合処理(有機鍍金)して、金型表面にフッ素系の有機薄膜を形成した。フッ素化SFTTは、有機硫黄化合物の1つであるトリアジンチオールの側鎖をフッ素化したものである。フッ素分子の数nは、n=7が最も撥水効果(剥型効果)が高かったので、この条件で1000Å成膜した。ただし、Niスパッタリングを実施しなくてもシラノール基を有するトリアジンチオールを用いれば、同様の撥水効果は得られる。
【0044】
(D)次に、離型処理した金型を下にセットして、この上に紫外線硬化型樹脂8としてアクリル系樹脂(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。
【0045】
(E)この金型4aを専用の接合機にセットし、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した中間材料10の平面基板(信越石英社製:合成石英)をゆっくりと押し当てる。この時紫外線硬化型樹脂8の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。
【0046】
次に、金型4a側からゆっくりと中間材料10側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂8を基板外周部から除去した。
更に、中間材料10の裏面側から均一な紫外線光を3000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層8を硬化させた。この時の紫外線硬化型樹脂層8の厚さ(紫外線硬化型樹脂層8の3次元構造のトップと中間材料10間の距離)は、0.1μm以下であった。当然、紫外線硬化型樹脂層8の最大厚さは、「パターン深さ0.66」+「トップ層間隔0.1」=0.76μmである。
【0047】
(F)次に、紫外線硬化型樹脂層8を中間材料10に接合したまま金型4a表面から剥離するために、治具を使って、剛性の低い金型4aのシリコン基板をやや凸形状に変形させながら剥離させた。
次に、中間材料10表面上の樹脂層8の転写形状を測定したところ、光学素子部の深さ(凹形状)は、0.60μmに小さくなっていた。これは、樹脂層が硬化収縮した為であり、その硬化収縮率は平均で約11%であった。このときの深さを光学式(非接触)形状測定機で正確に測定し、後の(G)〜(K)工程での選択比、及びエッチング条件(経時的な選択比の変更)を適切に設定することが重要である。
【0048】
(G)次に中間材料10上の樹脂層8の転写形状を上記と同様にドライエッチング法により中間材料10に転写して中間金型10aを得た。そのドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF:12.0sccm、CF:4sccmのガスを導入しながら基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10−3Torr(すなわち1.5mTorr)で5.0分間エッチングを行なった。この時のエッチング速度は、0.25μm/分であった。
【0049】
エッチングの後半ではCHFガス量を2.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比(石英の中間材料10のエッチング速度/樹脂層8のエッチング速度)は平均で1.75であり、エッチング後の中間金型10aの表面形状の高さは、1.05μmであった。表面粗さ(Ra)は、Ra=0.001μm以下で良好であった。尚、光学面は直線形状を有していた。また、形状転写の際に、次の転写に用いる樹脂の流路を確保するために、中間材料10に凸形状のスペーサを製作した。
【0050】
このときの中間金型10aの形状は、シリコン金型4に比較して、ピッチが一定で、高さだけが1.75倍(1.05μm/0.6μm)になっていた。
【0051】
(H)この中間金型10aの表面を離型処理するために、中間金型10aの表面をフッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物で表面処理した。これは、有機鍍金法と言われる方法で行なった。具体的には、フッ素化SFTTの末端機にOH基を有する化合物を合成しこれを溶媒に溶かした溶液中で電解重合処理して、金型表面にフッ素系の有機薄膜を形成した。この条件で1000Å成膜した。
次に、離型処理した中間金型10aを下にセットして、この上に紫外線硬化型樹脂12としてアクリル系樹脂(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。
【0052】
(I)この中間金型10aを専用の接合機にセットし、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した石英の最終製品材料14の平面基板(信越石英社製:合成石英)をゆっくりと押し当てる。このとき紫外線硬化型樹脂12の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。
次に、中間金型10a側からゆっくりと最終製品材料14側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂12を基板外周部から除去した。
【0053】
更に、最終製品材料14の裏面側から均一な紫外線光を3000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層12を硬化させた。この時の紫外線硬化型樹脂層12の厚さ(紫外線硬化型樹脂層12の3次元構造のトップと最終製品材料14間の距離)は、0.1μm以下であった。当然、紫外線硬化型樹脂層の最大厚さは、「パターン深さ1.0」+「トップ層間隔0.1」=1.1μmである。
【0054】
(J)次に、紫外線硬化型樹脂層12を最終製品材料14に接合したまま中間金型10aの表面から剥離するために、治具を使って剥離させた。
次に、最終製品材料14の表面上の樹脂層12の転写形状を測定したところ、光学素子部の高さ(凸形状)は、0.96μmに小さくなっていた。これは、樹脂層12が硬化収縮した為であり、その硬化収縮率は平均で約5%であった。
【0055】
工程(F)における収縮率約11%とこの工程での収縮率約5%との差は、この工程では紫外線照射を長時間かけてゆっくりと行なったためであり、その結果、樹脂の収縮分を周囲から供給することが可能となり、硬化時の収縮率が低減した。
【0056】
(K)次に最終製品材料14上の樹脂層12の形状を上記と同様に最終製品材料14に転写した。ドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF:12.0sccm、CF:4sccmのガスを導入しながら基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10−3Torr(すなわち1.5mTorr)で7.0分間エッチングを行なった。このときのエッチング速度は、0.25μm/分であった。
【0057】
エッチングの後半ではCHFガス量を2.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比(石英の最終製品材料14のエッチング速度/樹脂層12のエッチング速度)は平均で1.6であり、エッチング後の形状の高さは、1.53μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。
このようにして得られた最終製品14aが図1に示した回折光学素子2である。
【0058】
(実施例2)
図1に示す光通信用光学素子(レンズ)を製作した。この光通信用光学素子の最終目的構造は合成石英材に形成された直径が50μmの単一レンズである。その曲率半径は、6.16μm、高さは28.0μmである。
【0059】
先ず、本件製品の製作に当たっては、次の進め方で製作した。
(1)目的高さ:28.0μmの15.5/28.0の高さ(0.55倍の縮小構造。すなわち、n=1.82)の金型をシリコン基板上に製作することにした。シリコン基板に形状を転写する際は、選択比は1.0とする。
【0060】
(2)次いで、シリコン基板に形状を転写した後に、別途用意した石英中間材料に金型を転写して中間金型を得る。この際の、選択比は1.4で転写(転写後の高さは、15.5μm×1.4=21.7μm)した。このときの形状は、反転している。
【0061】
(3)最後に、最終製品材料である石英材料に上記中間金型形状を転写する。この際の、選択比は1.29で転写(転写後の高さは、21.7μm×1.29=28.0μm)した。このときの形状は、正転している(中間金型に対しては、反転している)。
【0062】
図4、図5の(A)から(H)の図を用いて、この光学素子の製作手順をより詳細に説明する。
(A)金型母材料411として直径が6インチ、厚さが0.625mmのシリコン基板を用意した。金型母材料411の上にCr膜414をスパッタリング法で800Åの厚さに成膜し、フォトリソグラフィー法とエッチングにより、目的光学レンズを形成する領域の周囲のCr膜を円形に沿って部分的に抜いた部分415を、例えば、円形の外周に沿って6点形成する。
この部分415が、中間金型から最終製品材料に形状転写する工程での樹脂の流路のためのスペーサとなる。すなわち、この部分415は後で説明する工程(E)の図でのスペーサ用凸部455に対応して、この部分415が周囲よりも高い凸状態となる。
【0063】
Cr膜414をもつ金型母材料411の表面上に感光性材料(レジスト)(東京応化社製:TGMR―950)をスピンナーにて塗布した。この時のレジスト膜厚は、20.0μmであった。次いで、100℃にてベーク時間180秒でプリベークした。
次に、濃度分布マスク(目的の構造で、かつ高さが15.5μmになるようにあらかじめ設計している)を使用してステッパーで1800mJ照射した。
【0064】
その後、現像、リンス後、UVハードニング処理を施してレジストパターン412,413を形成した。その状態が図4(A)である。413はシリコン金型から中間金型に形状転写する工程での樹脂の流路確保用のスペーサのためのレジストパターンである。目的の光学素子用レジストパターン412(1/nに縮小)の高さは、その流路確保用スペーサのためのレジストパターン413よりも0.2μmほど低くなっている。
【0065】
(B)次に、そのレジストパターン412,413及びCr膜パターン414をドライエッチング法によって金型母材料411に転写した。このときのドライエッチングは、TCP(誘導結合型プラズマ)エッチング装置を用い、CHF:5.0sccm、CF:10.0sccmのガスを導入しながら、基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10−3Torr(すなわち1.5mTorr)で21分間エッチングを行なった。このときのエッチング速度は、0.8μm/分であった。僅かにオーバーエッチングで終了させた。エッチングの選択比(金型母材料であるシリコンのエッチング速度/レジストのエッチング速度)は1.0で、エッチング後の光学レンズ部422の高さは15.5μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。この形状高さは、次工程での樹脂の収縮を見込んでいない。ここでは、次工程での樹脂用流路を確保するために、マスク露光の際に光学レンズ部422の外周側にシリコン金型411aに凸形状のスペーサ423を形成し、十分な樹脂流路を確保したためである。
【0066】
425はシリコン金型411aに形成された凹部であり、工程(A)でCr膜が除去されていた部分415に該当している。凹部425は最下点部となっており、(シリコン/レジスト)の選択比よりも(シリコン/Cr膜)の選択比の方が大きいので、その凹部425はCr膜厚さ:800Åの約3倍の0.2μm程度に深くエッチングされている。
【0067】
このときのシリコン金型411aの光学レンズ部422の形状は、露光上がりのレジストパターン412の形状と同様の形状であった。
このシリコン金型411aの表面を離型処理するために、実施例1と同様にフッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物を1000Å成膜して表面処理した。
【0068】
(C)次に、離型処理したシリコン金型411aを光学レンズ部422が形成された面が上側を向くようにセットして、この上に紫外線硬化型樹脂としてアクリル系樹脂434(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。
【0069】
このシリコン金型411aを専用の接合機にセットし、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した、平板状中間材料431(日本板硝子製:ネオセラム(登録商標))の平面をゆっくりと押し当てる。このとき、紫外線硬化型樹脂434の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。
【0070】
次に、シリコン金型411a側からゆっくりと中間材料431側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂434を基板外周部から除去した。
【0071】
更に、中間材料431の裏面側から均一な紫外線光を4000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層434を硬化させた。紫外線照射は、光学素子中心部分から行なった。このとき、樹脂434は体積収縮するが、スペーサ423で中間材料431が押えられている(下方に低下するのを防いでいる)ため、樹脂収縮による体積減少を周りの樹脂が補うように移動する。したがって、体積の収縮、高さの差は生じない。硬化後の紫外線硬化型樹脂層434の厚さは、0.1μm以下であった。紫外線硬化型樹脂層434の最大厚さは、「パターン深さ15.5」+「トップ層間隔0.1」=15.6μmである。
【0072】
(D)次に、紫外線硬化型樹脂層434を中間材料431に接合したままシリコン金型411a表面から剥離するために、治具を使って、剛性の低いシリコン基板(シリコン金型411a)をやや凸形状に変形させながら剥離させた。シリコン金型411aを樹脂434から剥がすと、中間材料431上に残った樹脂434にシリコン金型411aの表面形状が反転して転写されている。シリコン金型の光学レンズ部422は凹部442となり、シリコン金型の凹部425はスペーサ用凸部445となっている。
中間材料431表面上の樹脂層434の転写形状を測定したところ、光学素子部442の深さ(凹形状)は、15.5μmに小さくなっていた。これは、樹脂層434が硬化収縮した為であった。
【0073】
(E)次に中間材料431上の樹脂層434の形状を上記と同様にドライエッチング法により中間材料431に転写した。ドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF:15.0sccm、CF:15.0sccm、Ar:10.0sccmのガスを導入しながら基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10−3Torr(すなわち1.5mTorr)で、49.0分間エッチングを行なった。この時のエッチング速度は0.45μm/分であった。
【0074】
エッチングの後半ではCHFガス量を4.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比は平均で1.4であり、エッチング後の形状の高さは、21.7μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。
【0075】
これにより、レンズ用凹部452と、次の形状転写工程の際に樹脂の流路を確保するスペーサ用凸部455とを備えた中間金型431aが得られた。このときの中間金型431aの形状は、シリコン金型411aに比較して、ピッチが一定で、高さだけが1.4倍(21.7μm/15.5μm)になっていた。
【0076】
この中間金型431aの表面を離型処理するために、中間金型431aの表面をフッ素官能基を有するトリアジンチオール有機化合物で表面処理した。これは、有機鍍金法と言われる方法で行なった。具体的には、フッ素化SFTTの末端機に−OH基を有する化合物を溶媒に溶かした溶液中で電解重合処理して、中間金型431a表面にフッ素系の有機薄膜を形成した。この条件で1000Å成膜した。中間金型431aのネオセラムと石英は、材料の主成分がともにSiOであるため、同様の離型処理で対応可能である.
【0077】
(F)次に、離型処理した中間金型431aを、その形状を持つ面が上側を向くようにおき、その上に紫外線硬化型樹脂464としてアクリル系樹脂(大日本インキ社製:GRANDIC RC−8720)を3cc塗布した。紫外線硬化型樹脂464はレンズ部に多めに塗布する。
【0078】
この中間金型431aを専用の接合機にセットし、その樹脂の上から、予め別の工程でシランカップリング処理(密着性向上処理)を施した最終製品用の石英材料の平面基板(信越石英社製:合成石英)461をゆっくりと押し当てる。このとき、紫外線硬化型樹脂464の中に泡が発生しないように降下速度を制御した自動接合機で接合した。これにより、中間金型431aと平面基板461間に紫外線硬化型樹脂464が挟持された状態となる。
【0079】
次に、中間金型431a側からゆっくりと最終製品材料(石英)461側に押し上げて、形状転写時に余分となる紫外線硬化型樹脂464を基板外周部から除去した。
【0080】
次に、最終製品材料461の裏面側から均一な紫外線光を3000mJ照射して紫外線硬化型樹脂層464を硬化させた。この場合も紫外線照射は、光学素子中心部分から行なう。このとき、樹脂464は体積収縮するが、スペーサ455で最終製品材料461が押えられている(下方に低下するのを防いでいる)ため、樹脂収縮による体積減少を周りの樹脂が補うように移動する(図ではスペーサ455が樹脂を密封しているように見えるが、スペーサ455は部分的にのみ形成されており、樹脂は移動が可能な構造となっている。したがって、体積の収縮、高さの差は生じない。
硬化後の紫外線硬化型樹脂層464の厚さ(光学素子部以外の部分)は、0.1μm以下であった。紫外線硬化型樹脂層464の最大厚さは、「パターン深さ21.7」+「トップ層間隔0.1」=21.8μmである。
【0081】
(G)次に、紫外線硬化型樹脂層464を最終製品材料461に接合したまま中間金型431aの表面から剥離するために、治具を使って剥離させた。
最終製品材料461表面上の樹脂層464の形状を測定したところ、光学素子部の高さ(凸形状)は、21.7μmに小さくなっていた。
【0082】
(H)次に最終製品材料461上の樹脂層464の形状を上記と同様にドライエッチング法により最終製品材料461に転写した。ドライエッチング条件は、TCPエッチング装置を用い、CHF:10.0sccm、CF:24sccm、Ar:5.0sccmのガスを導入しながら、基盤バイアス電圧:500W、上部電極パワー:1250W、真空度1.5×10−3Torr(すなわち1.5mTorr)で37.0分間エッチングを行なった。この時のエッチング速度は、0.78μm/分であった。
【0083】
エッチングの後半ではCHFガス量を3.0sccm増加させて選択比を若干大きくしてエッチングした。選択比を段階的に変更することによって、転写時に所望の形状を得ることができた。エッチングの選択比は平均で1.3であり、エッチング後の形状の高さは、28.0μmであった。表面粗さは、Ra=0.001μm以下で良好であった。
【0084】
【発明の効果】
本発明では、表面に微細形状をもつ金型の表面に離型処理を施し、その金型表面に硬化可能な樹脂を介して中間材料を押し当てて、金型の表面形状の反転形状をその樹脂に転写し、その樹脂を硬化させ、その樹脂を中間材料に接合させた状態で金型を剥離した後、その樹脂に転写された形状をドライエッチング法により中間材料に転写して中間金型を得る。その中間金型から最終目的材料に、又はさらに中間金型を介して最終目的材料に形状をドライエッチング法により転写することにより、微細表面構造をもつ物品を製造するようにしたので、ドライエッチング工程で微細構造の高さを高くすることが容易になり、所望の高さをもつ微細構造(高精度の表面3次元構造)を高精度に、大量に生産可能となった。
また、中間金型を介在させることにより、最初の金型の寿命をより長くすることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で製作する回折光学素子の最終目的構造を示す断面図である。
【図2】第1の実施例の前半部を示す工程フロー断面図である。
【図3】同実施例の後半部を示す工程フロー断面図である。
【図4】第2の実施例の前半部を示す工程フロー断面図である。
【図5】同実施例の後半部を示す工程フロー断面図である。
【符号の説明】
2   回折光学素子
4,411   金型母材料(シリコン基板)
4a  金型
6   レジスト
6a  レジストパターン
8,12,434,464   紫外線硬化型樹脂
10,431   中間材料
10a,13a,431a  中間金型
14,461   最終製品材料
14a  最終製品
411a  シリコン金型
412,413   レジストパターン
414   Cr膜
415   Cr膜を円形に沿って部分的に抜いた部分
422   光学レンズ部
423   スペーサ
425   シリコン金型に形成された凹部
442,452   レンズ用凹部
445,455   スペーサ用凸部

Claims (14)

  1. 以下の工程(A)から(K)を備えて微細表面構造をもつ物品を製造する製造方法。
    (A)目的とする形状を高さ方向に相似的に1/n(n>1)に縮小した構造を表面に有する微細形状をもつ金型を製作する工程、
    (B)上記金型の表面に離型処理を施す工程、
    (C)離型処理の施された前記金型表面に硬化可能な樹脂を介して中間材料を押し当てて、前記金型の表面形状の反転形状を前記樹脂に転写する工程、
    (D)形状転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
    (E)硬化後の前記樹脂を前記中間材料に接合させた状態でその樹脂を前記金型から剥離させる工程、
    (F)前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記中間材料に形状転写して中間金型とする工程であって、高さ方向にM1(M1>1)倍高くなるように条件を設定して行なう転写工程、
    (G)形状転写後の前記中間金型の表面に離型処理を施す工程、
    (H)離型処理の施された前記中間金型の表面に硬化可能な樹脂を介して最終製品材料を押し当てて、前記中間金型の表面形状の反転形状をその樹脂に転写する工程、
    (I)工程(H)における転写後の前記樹脂を硬化させる工程、
    (J)工程(I)で硬化後の前記樹脂を最終製品材料に接合させた状態でその樹脂を前記中間金型から剥離させる工程、及び
    (K)工程(J)の後に前記最終製品材料上に存在する前記樹脂に転写された形状をドライエッチング法によって前記最終製品材料に転写する工程であって、高さ方向にM2(M2>1)倍高くしながら転写し、最終目的構造を得る転写工程。
  2. M1×M2=nの関係を有する請求項1に記載の製造方法。
  3. 最初の金型から最終製品に至るまでに介在させる中間材料の数を2以上とし、樹脂を介した各中間材料への形状転写を経た後に最終製品へ形状転写するとともに、
    樹脂から各中間材料又は最終製品材料への形状転写における高さ方向の倍率を順次M1,M2,……Mj(いずれも1より大きい)とするとき、
    M1×M2×……Mj=n
    の関係を有する請求項1に記載の製造方法。
  4. ドライエッチングで転写する工程には選択比を変化させる工程を含んでいる請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 選択比の変化には経時的な変化も含む請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記金型及び中間材料のうちの少なくとも1つとしてシリコン材料を使用する請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 転写に使用する硬化可能な前記樹脂の少なくとも1つは光硬化可能な樹脂であり、
    金型、中間材料、最終製品の3材料のうちで、その光硬化可能な樹脂を使用する転写工程に適用される2材料の少なくとも一方の材料として、その光硬化可能な樹脂を硬化させうる波長域の光に対して光透過性である材料を使用し、
    樹脂の硬化工程では、一方の材料のみが光透過性材料である場合にはその光透過性材料を通して、両方の材料が光透過性材料である場合には一方又は両方の光透過性材を通して前記光硬化可能な樹脂に光照射して前記光硬化可能な樹脂を均一に硬化させる請求項1から6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記光硬化可能な樹脂は紫外線硬化型樹脂であり、前記光透過性材料は紫外線透過性材料であり、照射する光は紫外線である請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記金型の母材料はドライエッチング可能な材料で、金属材料、ガラス材料、セラミックス材料、プラスチック材料及び硬質ゴム材料からなる群から選ばれた1種であり、前記金型表面の微細形状はリソグラフィーとドライエッチングにより前記金型母材料に形成されたものである請求項1から8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記金型は、金型母材となる平面基板の平面の表面に前記微細形状を形成したものである請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 前記各樹脂が硬化する際の収縮量を予め求めておき、
    前記中間材料にドライエッチングにより微細形状を形成する際にはその収縮量部分を見込んで微細形状を深く形成するように補正する請求項1から10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 離型処理の施された金型表面又は中間材料表面に樹脂を介して他の材料を押し当てる際、樹脂と前記他の材料表面との間に両者の密着性を向上させるためのプライマー表面処理を施しておく請求項1から11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記金型表面の微細形状は、以下の工程(a)から(c)により形成する請求項1から12のいずれかに記載の製造方法。
    (a)前記微細形状を形成しようとする金型母材料表面上に感光性材料を塗布する工程、
    (b)前記感光性材料に濃度分布マスクを使用して露光し、次いで現像して前記感光性材料に所望形状を形成する工程、及び
    (c)前記感光性材料の形状をドライエッチング法によって前記金型母材料に転写する工程。
  14. 金型及び中間材料型には、対向して張り合わされる材料面との間に樹脂の収縮に伴う体積減少分を周囲の樹脂から供給するための流路を形成する複数の凸部を目的構造の周囲に形成する請求項1から13のいずれかに記載の製造方法。
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