JP2002096338A - 光学素子成形方法、光学素子成形用型及び光学素子 - Google Patents

光学素子成形方法、光学素子成形用型及び光学素子

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JP2002096338A
JP2002096338A JP2000288282A JP2000288282A JP2002096338A JP 2002096338 A JP2002096338 A JP 2002096338A JP 2000288282 A JP2000288282 A JP 2000288282A JP 2000288282 A JP2000288282 A JP 2000288282A JP 2002096338 A JP2002096338 A JP 2002096338A
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JP2000288282A
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English (en)
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Katsuyuki Okubo
克之 大窪
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、高精度な転写精度の要求されない転
写面にヒケを誘導して、高精度な転写精度の要求される
転写面へのヒケを抑制し、高精度に光学素子を成形する
光学素子成形方法、光学素子成形用型及び光学素子を提
供する。 【解決手段】光学素子成形用型1を用いて光硬化樹脂5
で光学素子を成形する場合、光学素子成形用型1の型部
2の転写面2a上に、未硬化の光硬化樹脂5を塗布す
る。この型部2の転写面2aは、光学的不要域転写領域
Aoが光学的有効域転写領域Aiよりも光硬化樹脂5と
の密着性が低くなるように、低密着性処理が施されてい
る。したがって、光透過性材料4を通して必要な紫外光
を光硬化樹脂5に照射すると、光硬化樹脂5は、硬化に
伴う収縮によって、光硬化樹脂5との密着力の低い光学
的不要域転写領域Aoから優先的にヒケが発生し、転写
精度を必要とする光学的有効域転写領域Aiでのヒケの
発生を防止できる。その結果、非常に高精度の光学素子
を作製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子成形方
法、光学素子成形用型及び光学素子に関し、詳細には、
高精度な転写精度の要求されない転写面にヒケを誘導し
て、高精度な転写精度の要求される転写面へのヒケを抑
制し、高精度に光学素子を成形する光学素子成形方法、
光学素子成形用型及び光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】高精度な光学素子の製造方法としては、
紫外光等の電離放射線のエネルギーによって硬化する樹
脂(以下、光硬化樹脂という。)を未硬化の状態で、高
精度に加工された光学面を有する型材料上に展開して、
硬化させることで、型材料の高精度面を光硬化樹脂に転
写させて、高精度光学素子を作成する方法が従来から広
く知られている。
【0003】ところが、このような光学素子の製造方法
にあっては、光硬化樹脂の硬化時の収縮制御が問題とな
る。すなわち、光硬化樹脂は、硬化する際の収縮率が7
%近くあり、本来高精度に転写すべき光学面にヒケが発
生して、光学素子としての基本性能が達成できない場合
がある。
【0004】そこで、従来、この収縮の問題を解決する
ために、種々の提案が行われている。
【0005】まず、可動型の型締め工程における移動速
度を原料樹脂の硬化に伴う収縮速度と関連づけて設定す
ることにより、空気との接触による欠陥のない高品質の
成形品を得られるようにする技術が種々提案されてい
る。例えば、光照射強度を段階的に強めることでヒケを
防止する技術(特開昭63−47701号公報参照)、
光硬化成形工程を複数回繰り返すことで、高精度に非球
面レンズを成形する技術(特開平1−171932号公
報参照)、レンズ金型に紫外線硬化性樹脂を滴下した
後、中央部と外周部とで光線透過率の異なるフィルター
を光源とレンズ金型との間に挿入した状態で紫外線を照
射して樹脂を硬化することで、応力発生がなく面精度に
優れ、かつ、ヒケ等の結核をなくす技術(特開平4−1
61305号公報参照)及び2回硬化するに際して、1
回目はゆっくり硬化させて外周漏れ部から液体供給を受
け、2回目は高速で硬化させる技術(特開平11−34
178号公報参照)等が提案されている。
【0006】また、硬化による収縮を見込んであらかじ
め光硬化樹脂を加圧充填したり、硬化に合わせて成形す
べき空間の大きさを制御する技術も提案されている。例
えば、重合時に膨張する樹脂によつて成形したレプリカ
型を用いて、光学用樹脂の収縮による変形量を補正する
技術(特開平3−264312号公報参照)、光硬化性
透明樹脂層に光を照射して硬化収縮を開始させると同時
に光学軸方向へ収縮速度に合わせて成形型を降下させて
成形することで硬化収縮による変形を阻止する技術(特
第2859695号公報参照)、硬化領域近傍に柔軟性
をもつ微粒子を少量載置し、硬化収縮をこの微粒子の弾
性回復でキャンセルする技術(特第2844158号公
報参照)及び本出願人が先に提案した技術であって、硬
化樹脂を収縮分圧縮して供給し、外周のみ先に硬化させ
て内部圧力漏れを防止する技術(特開平7−10083
5号公報参照)等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、いずれも未硬化部分を作る
ための特別な機構や光硬化樹脂の硬化にあわせて変形す
る機構が必要であり、装置が大型で複雑なものとなり、
光学素子が高価なものとなるという問題があった。
【0008】また、従来の単レンズ成形工法にあって
は、収縮時の樹脂全体の形状変化は把握しやすく、外周
部から未硬化樹脂を供給することは比較的容易である
が、今後さらに需要が増加すると予想されるマイクロレ
ンズアレイに代表される微小光学素子を集積化させたア
レイ系光学素子は、収縮時の樹脂の形状変化が複雑であ
り、外周部からすべての構成微小光学素子に未硬化樹脂
を供給することはかなり困難である。したがって、高精
度アレイ系光学素子を光硬化樹脂によって作製する上
で、微小光学素子毎に転写精度を確保することのできる
技術が要望されている。
【0009】そこで、請求項1記載の発明は、紫外光等
の電離放射線により硬化する未硬化の光硬化樹脂を、成
形対象の光学素子の光学面形状の反転形状の転写面を有
する光学素子成形用型の当該転写面上に塗布し、当該塗
布した未硬化の光硬化樹脂記電離放射線を照射して硬化
させて転写面の転写された光学素子を成形するに際し
て、転写面のうち、高精度な転写を必要とする高精度転
写領域を、転写精度が高精度転写領域よりも低くてすむ
低精度転写領域よりも、光硬化樹脂との密着性を高くす
る密着性処理を施し、低精度転写領域に光硬化樹脂の硬
化収縮によるヒケを誘導することにより、特別な付加機
構を用いることなく、簡単な構成で高精度な転写精度の
要求される転写面を高精度に転写し、安価にかつ高精度
な光学素子を成形することのできる光学素子成形方法を
提供することを目的としている。
【0010】請求項2記載の発明は、成形対象の光学素
子の光学面形状の反転形状の転写面を有し、当該転写面
上に紫外光等の電離放射線により硬化する未硬化の光硬
化樹脂が塗布され、当該塗布された未硬化の光硬化樹脂
に電離放射線が照射されることで当該光硬化樹脂を硬化
させて転写面の転写された光学素子を成形するに際し
て、転写面のうち、高精度な転写を必要とする高精度転
写領域を、転写精度が高精度転写領域よりも低くてすむ
低精度転写領域よりも、光硬化樹脂との密着性を高くす
る密着性処理を施し、低精度転写領域に光硬化樹脂の硬
化収縮によるヒケを誘導することにより、特別な付加機
構を用いることなく、簡単な構成で高精度な転写精度の
要求される転写面を高精度に転写し、安価にかつ高精度
な光学素子を成形することのできる光学素子成形用型を
提供することを目的としている。
【0011】請求項3記載の発明は、転写面の低精度転
写領域に、光硬化樹脂との密着力が型材料と光硬化樹脂
との密着力よりも低い低密着性材料を施して密着性処理
を施すことにより、低精度転写領域の表面エネルギーを
低くして、低精度転写領域にヒケを効率的に誘導し、簡
単な構成で高精度な転写精度の要求される転写面の高精
度な転写精度を確保して、安価にかつ高精度な光学素子
を成形することのできる光学素子成形用型を提供するこ
とを目的としている。
【0012】請求項4記載の発明は、低密着性材料とし
て、ヘテロ環構造を主鎖中に含むパーフルオロカーボン
等の非晶質フッ素樹脂を転写面の低精度転写領域に塗布
して、密着性処理を施すことにより、低精度転写領域の
表面エネルギーを低くして、低精度転写領域にヒケを効
率的に誘導するとともに、薄膜コーティングを可能にし
て高精度転写領域と低精度転写領域との段差を少なく抑
え、離型時の食いつきを防止して形状精度を向上させる
とともに、低密着性材料を強く型表面に密着させて再コ
ーティングのメンテナンスの手間を削減して、簡単な構
成でより一層高精度な転写精度の要求される転写面の高
精度な転写精度を確保して、安価にかつより一層高精度
な光学素子を成形することのできる光学素子成形用型を
提供することを目的としている。
【0013】請求項5記載の発明は、低密着性材料とし
て、フルオロアルキルシランカップリング材あるいは水
酸基またはアルコキシシラン基で末端変性されたパーフ
ルオロポリエーテル等のヘテロ環構造を主鎖中に含むパ
ーフルオロカーボン等の非晶質フッ素樹脂を転写面の低
精度転写領域に所定膜厚以下に薄膜コーティングして、
密着性処理を施すことにより、低精度転写領域の表面エ
ネルギーを低くして、低精度転写領域にヒケを効率的に
誘導するとともに、薄膜コーティングを可能にして高精
度転写領域と低精度転写領域との段差を少なく抑え、離
型時の食いつきを防止して形状精度を向上させるととも
に、低密着性材料を強く型表面に密着させて再コーティ
ングのメンテナンスの手間を削減して、簡単な構成でよ
り一層高精度な転写精度の要求される転写面の高精度な
転写精度を確保して、安価にかつより一層高精度な光学
素子を成形することのできる光学素子成形用型を提供す
ることを目的としている。
【0014】請求項6記載の発明は、転写面の高精度転
写領域に、光硬化樹脂との密着力が型材料と光硬化樹脂
との密着力よりも高い高密着性材料を施して密着性処理
を施すことにより、高精度転写領域の表面エネルギーよ
りも低精度転写領域の表面エネルギーを低くして、低精
度転写領域にヒケを効率的に誘導し、簡単な構成で高精
度な転写精度の要求される転写面の高精度な転写精度を
確保して、安価にかつ高精度な光学素子を成形すること
のできる光学素子成形用型を提供することを目的として
いる。
【0015】請求項7記載の発明は、高密着性材料とし
て、転写面の高精度転写領域に積極的な酸化処理、オゾ
ン処理、あるいは、酸素プラズマ処理等を施して酸化膜
を形成して、密着性処理を施すことにより、高精度転写
領域の表面エネルギーよりも低精度転写領域の表面エネ
ルギーを低くして、低精度転写領域にヒケを効率的に誘
導するとともに、薄膜コーティングを可能にして高精度
転写領域と低精度転写領域との段差を少なく抑え、離型
時の食いつきを防止して形状精度を向上させるととも
に、低密着性材料を強く型表面に密着させて再コーティ
ングのメンテナンスの手間を削減して、簡単な構成でよ
り一層高精度な転写精度の要求される転写面の高精度な
転写精度を確保して、安価にかつより一層高精度な光学
素子を成形することのできる光学素子成形用型を提供す
ることを目的としている。
【0016】請求項8記載の発明は、低密着性材料ある
いは高密着性材料を、転写面全面にコーティングした
後、当該低密着性材料または高密着性材料を残存させる
低精度転写領域あるいは高精度転写領域の一方の領域の
表面にマスキングを施し、マスキングの領域以外の領域
の低密着性材料または高密着性材料を除去した後、マス
キングを除去することで、密着性処理を施すことによ
り、簡単かつ容易に低精度転写領域あるいは高精度転写
領域の密着性処理を行い、安価にかつ高精度な光学素子
を成形することのできる光学素子成形用型を提供するこ
とを目的としている。
【0017】請求項9記載の発明は、低密着性材料ある
いは高密着性材料を残存させる低精度転写領域あるいは
高精度転写領域の一方の領域の表面にマスキングを施し
た後、当該低密着性材料あるいは高密着性材料を転写面
全面にコーティングし、マスキングを除去することで、
密着性処理を施すことにより、より一層簡単かつ容易に
低精度転写領域あるいは高精度転写領域の密着性処理を
行い、より一層安価にかつ高精度な光学素子を成形する
ことのできる光学素子成形用型を提供することを目的と
している。
【0018】請求項10記載の発明は、光学素子成形用
型を、アレイ状に微少光学素子が集積されたアレイ系光
学素子の当該微少光学素子を成形する転写面の高精度転
写領域の周囲の少なくとも一部に、低精度転写領域を有
したものとすることにより、アレイを作る各微小光学素
子単位で高精度な転写精度を達成し、全体として極めて
高い転写精度のアレイ系光学素子を成形することのでき
る光学素子成形用型を提供することを目的としている。
【0019】請求項11記載の発明は、高精度転写領域
を、成形される光学素子の光学的有効域となる転写面と
し、低精度転写領域を、成形される光学素子の光学的不
要域となる転写面とすることにより、光学素子の光学的
不要域となる部分に限定してヒケを誘導させ、光学的有
効域を高精度に転写成形して、高精度な光学素子を成形
することのできる光学素子成形用型を提供することを目
的としている。
【0020】請求項12記載の発明は、光学素子を、請
求項1の光学素子成形方法または請求項2から請求項1
1のいずれかに記載の光学素子成形用型で成形すること
により、高品質な光学性能を有する光学素子を提供する
ことを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の光
学素子成形方法は、紫外光等の電離放射線により硬化す
る未硬化の光硬化樹脂を、成形対象の光学素子の光学面
形状の反転形状の転写面を有する光学素子成形用型の当
該転写面上に塗布し、当該塗布した未硬化の光硬化樹脂
に前記電離放射線を照射して硬化させて前記転写面の転
写された前記光学素子を成形する光学素子成形方法にお
いて、前記転写面のうち、高精度な転写を必要とする高
精度転写領域を、転写精度が前記高精度転写領域よりも
低くてすむ低精度転写領域よりも、前記光硬化樹脂との
密着性を高くする密着性処理を施し、前記低精度転写領
域に前記光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを誘導するこ
とにより、上記目的を達成している。
【0022】上記構成によれば、紫外光等の電離放射線
により硬化する未硬化の光硬化樹脂を、成形対象の光学
素子の光学面形状の反転形状の転写面を有する光学素子
成形用型の当該転写面上に塗布し、当該塗布した未硬化
の光硬化樹脂記電離放射線を照射して硬化させて転写面
の転写された光学素子を成形するに際して、転写面のう
ち、高精度な転写を必要とする高精度転写領域を、転写
精度が高精度転写領域よりも低くてすむ低精度転写領域
よりも、光硬化樹脂との密着性を高くする密着性処理を
施し、低精度転写領域に光硬化樹脂の硬化収縮によるヒ
ケを誘導するので、特別な付加機構を用いることなく、
簡単な構成で高精度な転写精度の要求される転写面を高
精度に転写することができ、安価にかつ高精度な光学素
子を成形することができる。
【0023】請求項2記載の発明の光学素子成形用型
は、成形対象の光学素子の光学面形状の反転形状の転写
面を有し、当該転写面上に紫外光等の電離放射線により
硬化する未硬化の光硬化樹脂が塗布され、当該塗布され
た未硬化の光硬化樹脂に前記電離放射線が照射されるこ
とで当該光硬化樹脂を硬化させて前記転写面の転写され
た前記光学素子を成形する光学素子成形用型において、
前記転写面のうち、高精度な転写を必要とする高精度転
写領域を、転写精度が前記高精度転写領域よりも低くて
すむ低精度転写領域よりも、前記光硬化樹脂との密着性
を高くする密着性処理が施され、前記低精度転写領域に
前記光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを誘導することに
より、上記目的を達成している。
【0024】上記構成によれば、成形対象の光学素子の
光学面形状の反転形状の転写面を有し、当該転写面上に
紫外光等の電離放射線により硬化する未硬化の光硬化樹
脂が塗布され、当該塗布された未硬化の光硬化樹脂に電
離放射線が照射されることで当該光硬化樹脂を硬化させ
て転写面の転写された光学素子を成形するに際して、転
写面のうち、高精度な転写を必要とする高精度転写領域
を、転写精度が高精度転写領域よりも低くてすむ低精度
転写領域よりも、光硬化樹脂との密着性を高くする密着
性処理を施し、低精度転写領域に光硬化樹脂の硬化収縮
によるヒケを誘導するので、特別な付加機構を用いるこ
となく、簡単な構成で高精度な転写精度の要求される転
写面を高精度に転写することができ、安価にかつ高精度
な光学素子を成形することができる。
【0025】この場合、例えば、請求項3に記載するよ
うに、前記光学素子成形用型は、前記転写面の前記低精
度転写領域に、前記光硬化樹脂との密着力が前記型材料
と前記光硬化樹脂との密着力よりも低い低密着性材料を
施して前記密着性処理が施されていてもよい。
【0026】上記構成によれば、転写面の低精度転写領
域に、光硬化樹脂との密着力が型材料と光硬化樹脂との
密着力よりも低い低密着性材料を施して密着性処理を施
しているので、低精度転写領域の表面エネルギーを低く
して、低精度転写領域にヒケを効率的に誘導することが
でき、簡単な構成で高精度な転写精度の要求される転写
面の高精度な転写精度を確保して、安価にかつ高精度な
光学素子を成形することができる。
【0027】また、例えば、請求項4に記載するよう
に、前記光学素子成形用型は、前記低密着性材料とし
て、ヘテロ環構造を主鎖中に含むパーフルオロカーボン
等の非晶質フッ素樹脂が前記転写面の前記低精度転写領
域に塗布されて、前記密着性処理が施されていてもよ
い。
【0028】上記構成によれば、低密着性材料として、
ヘテロ環構造を主鎖中に含むパーフルオロカーボン等の
非晶質フッ素樹脂を転写面の低精度転写領域に塗布し
て、密着性処理を施しているので、低精度転写領域の表
面エネルギーを低くして、低精度転写領域にヒケを効率
的に誘導することができるとともに、薄膜コーティング
を可能にして高精度転写領域と低精度転写領域との段差
を少なく抑えることができ、離型時の食いつきを防止し
て形状精度を向上させることができるとともに、低密着
性材料を強く型表面に密着させて再コーティングのメン
テナンスの手間を削減して、簡単な構成でより一層高精
度な転写精度の要求される転写面の高精度な転写精度を
確保して、安価にかつより一層高精度な光学素子を成形
することができる。
【0029】さらに、例えば、請求項5に記載するよう
に、前記光学素子成形用型は、前記低密着性材料とし
て、フルオロアルキルシランカップリング材あるいは水
酸基またはアルコキシシラン基で末端変性されたパーフ
ルオロポリエーテル等のヘテロ環構造を主鎖中に含むパ
ーフルオロカーボン等の非晶質フッ素樹脂が前記転写面
の前記低精度転写領域に所定膜厚以下に薄膜コーティン
グされて、前記密着性処理が施されていてもよい。
【0030】上記構成によれば、低密着性材料として、
フルオロアルキルシランカップリング材あるいは水酸基
またはアルコキシシラン基で末端変性されたパーフルオ
ロポリエーテル等のヘテロ環構造を主鎖中に含むパーフ
ルオロカーボン等の非晶質フッ素樹脂を転写面の低精度
転写領域に所定膜厚以下に薄膜コーティングして、密着
性処理を施しているので、低精度転写領域の表面エネル
ギーを低くして、低精度転写領域にヒケを効率的に誘導
することができるとともに、薄膜コーティングを可能に
して高精度転写領域と低精度転写領域との段差を少なく
抑えることができ、離型時の食いつきを防止して形状精
度を向上させることができるとともに、低密着性材料を
強く型表面に密着させて再コーティングのメンテナンス
の手間を削減して、簡単な構成でより一層高精度な転写
精度の要求される転写面の高精度な転写精度を確保し
て、安価にかつより一層高精度な光学素子を成形するこ
とができる。
【0031】また、例えば、請求項6に記載するよう
に、前記光学素子成形用型は、前記転写面の前記高精度
転写領域に、前記光硬化樹脂との密着力が前記型材料と
前記光硬化樹脂との密着力よりも高い高密着性材料を施
して前記密着性処理が施されていてもよい。
【0032】上記構成によれば、転写面の高精度転写領
域に、光硬化樹脂との密着力が型材料と光硬化樹脂との
密着力よりも高い高密着性材料を施して密着性処理を施
しているので、高精度転写領域の表面エネルギーよりも
低精度転写領域の表面エネルギーを低くして、低精度転
写領域にヒケを効率的に誘導することができ、簡単な構
成で高精度な転写精度の要求される転写面の高精度な転
写精度を確保して、安価にかつ高精度な光学素子を成形
することができる。
【0033】さらに、例えば、請求項7に記載するよう
に、前記光学素子成形用型は、前記高密着性材料とし
て、前記転写面の前記高精度転写領域に積極的な酸化処
理、オゾン処理、あるいは、酸素プラズマ処理等を施し
て酸化膜を形成して、前記密着性処理が施されていても
よい。
【0034】上記構成によれば、高密着性材料として、
転写面の高精度転写領域に積極的な酸化処理、オゾン処
理、あるいは、酸素プラズマ処理等を施して酸化膜を形
成して、密着性処理を施しているので、高精度転写領域
の表面エネルギーよりも低精度転写領域の表面エネルギ
ーを低くして、低精度転写領域にヒケを効率的に誘導す
ることができるとともに、薄膜コーティングを可能にし
て高精度転写領域と低精度転写領域との段差を少なく抑
えることができ、離型時の食いつきを防止して形状精度
を向上させることができるとともに、高密着性材料を強
く型表面に密着させて再コーティングのメンテナンスの
手間を削減して、簡単な構成でより一層高精度な転写精
度の要求される転写面の高精度な転写精度を確保して、
安価にかつより一層高精度な光学素子を成形することが
できる。
【0035】また、例えば、請求項8に記載するよう
に、前記光学素子成形用型は、前記低密着性材料あるい
は前記高密着性材料を、前記転写面全面にコーティング
した後、当該低密着性材料または高密着性材料を残存さ
せる前記低精度転写領域あるいは前記高精度転写領域の
一方の領域の表面にマスキングを施し、前記マスキング
の領域以外の領域の前記低密着性材料または高密着性材
料を除去した後、前記マスキングを除去することで、前
記密着性処理が施されていてもよい。
【0036】上記構成によれば、低密着性材料あるいは
高密着性材料を、転写面全面にコーティングした後、当
該低密着性材料または高密着性材料を残存させる低精度
転写領域あるいは高精度転写領域の一方の領域の表面に
マスキングを施し、マスキングの領域以外の領域の低密
着性材料または高密着性材料を除去した後、マスキング
を除去することで、密着性処理を施しているので、簡単
かつ容易に低精度転写領域あるいは高精度転写領域の密
着性処理を行うことができ、安価にかつ高精度な光学素
子を成形することができる。
【0037】さらに、例えば、請求項9に記載するよう
に、前記光学素子成形用型は、前記低密着性材料あるい
は前記高密着性材料を残存させる前記低精度転写領域あ
るいは前記高精度転写領域の一方の領域の表面にマスキ
ングを施した後、当該低密着性材料あるいは高密着性材
料を前記転写面全面にコーティングし、前記マスキング
を除去することで、前記密着性処理が施されていてもよ
い。
【0038】上記構成によれば、低密着性材料あるいは
高密着性材料を残存させる低精度転写領域あるいは高精
度転写領域の一方の領域の表面にマスキングを施した
後、当該低密着性材料あるいは高密着性材料を転写面全
面にコーティングし、マスキングを除去することで、密
着性処理を施しているので、より一層簡単かつ容易に低
精度転写領域あるいは高精度転写領域の密着性処理を行
うことができ、より一層安価にかつ高精度な光学素子を
成形することができる。
【0039】また、例えば、請求項10に記載するよう
に、前記成形される光学素子は、アレイ状に微少光学素
子が集積されたアレイ系光学素子であり、前記光学素子
成形用型は、当該微少光学素子を成形する前記転写面の
前記高精度転写領域の周囲の少なくとも一部に、前記低
精度転写領域を有していてもよい。
【0040】上記構成によれば、光学素子成形用型を、
アレイ状に微少光学素子が集積されたアレイ系光学素子
の当該微少光学素子を成形する転写面の高精度転写領域
の周囲の少なくとも一部に、低精度転写領域を有したも
のとしているので、アレイを作る各微小光学素子単位で
高精度な転写精度を達成することができ、全体として極
めて高い転写精度のアレイ系光学素子を成形することが
できる。
【0041】さらに、例えば、請求項11に記載するよ
うに、前記高精度転写領域は、前記成形される光学素子
の光学的有効域となる転写面であり、前記低精度転写領
域は、前記成形される光学素子の光学的不要域となる転
写面であってもよい。
【0042】上記構成によれば、高精度転写領域を、成
形される光学素子の光学的有効域となる転写面とし、低
精度転写領域を、成形される光学素子の光学的不要域と
なる転写面としているので、光学素子の光学的不要域と
なる部分に限定してヒケを誘導させることができ、光学
的有効域を高精度に転写成形して、高精度な光学素子を
成形することができる。
【0043】請求項12記載の発明の光学素子は、前記
請求項1の光学素子成形方法または前記請求項2から請
求項11のいずれかに記載の光学素子成形用型で成形さ
れていることにより、上記目的を達成している。
【0044】上記構成によれば、光学素子を、光学素子
を、請求項1の光学素子成形方法または請求項2から請
求項11のいずれかに記載の光学素子成形用型で成形し
ているので、高品質な光学性能を有する光学素子を成形
することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0046】図1及び図2は、本発明の光学素子成形方
法、光学素子成形用型及び光学素子の第1の実施の形態
を示す図である。
【0047】図1は、本発明の光学素子成形方法、光学
素子成形用型及び光学素子の第1の実施の形態を適用し
た光学素子成形用型1の正面断面図であり、光学素子成
形用型1は、型部2と外周部3を有している。外周部3
内の型部2の上部には、所定間隔を空けて光透過性材料
4が配設され、この光透過性材料4と型部2の上面であ
る転写面2aとの間の転写面2aの上面に、未硬化の光
硬化樹脂5が塗布される。転写面2aは、成形する光学
素子の光学面形状の反転形状に高精度に形成されてい
る。
【0048】光学素子成形用型1は、樹脂レンズやミラ
ー等の光学素子を作製するのに使用され、通常、光学素
子では、その光学面は1つの面内で光学的有効域(光学
的な有効域)とその外側の光学的不要域を設定して設計
製作される。これは、樹脂を成形して光学面を形成する
際、光学面の輪郭稜線まで精度を確保するのが困難なた
めである。
【0049】そこで、光学素子成形用型1は、その転写
面2aが、光学素子の光学的有効域と光学的不要域とな
る領域が存在し、転写面2aのうち、図1において波線
で示す境界線Lの内側(中央側)が、光学的有効域転写
領域Aiであり、境界線Lの外側が、光学的不要域転写
領域Aoである。
【0050】そして、光学素子成形用型1は、高精度に
光学素子を成形するために、その転写面2aの光学的不
要域転写領域Aoの光硬化樹脂5に対する密着性を、光
学的有効域転写領域Aiの光硬化樹脂5に対する密着性
よりも低くなるように低密着性処理を施している。すな
わち、転写面2aのうち、高精度な転写を必要とする高
精度転写領域である光学的有効域転写領域Aiを、転写
精度が光学的有効域転写領域Aiよりも低くてすむ低精
度転写領域である光学的不要域転写領域Aoよりも、光
硬化樹脂5との密着性を高くする密着性処理を施してい
る。
【0051】この低密着性処理は、具体的には、低密着
性材料を光学的不要域転写領域Aoにコーティングする
ことで処理している。
【0052】この低密着性材料は、低表面エネルギー、
均一な薄膜コーティング性、型材料との強い密着性とい
う特性を有していることが必要であり、低密着性材料が
このような特性を有することで、低密着性材料を光学的
不要域転写領域Aoに1μm以下の均一なコーティング
膜としてコーティングした場合に、きわめて長期にわた
って安定に存在させることができる。
【0053】このような低密着性材料としては、非晶質
フッ素樹脂、フルオロアルキルシランカップリング材料
及び加水分解可能な官能基で修飾されたパーフルオロポ
リエーテルオイル等を挙げることができる。具体的に
は、非晶質フッ素樹脂としては、サイトップ(旭硝
子)、テフロンAF(三井デュポンフロロケミカル)等
を挙げることができ、これらの非晶質フッ素樹脂材料が
転写面2aの表面に強くコーティングされるように、転
写面2aの表面側に予めシランカップリング材を処理し
ておくことが望ましい。また、フルオロアルキルシラン
カップリング材料としては、TSL8233(東芝シリ
コーン)、KP801M(信越化学)等を挙げることが
でき、これらのフルオロアルキルシランカップリング材
料を転写面2aの表面に強くシランカップリングさせる
ために、フルオロアルキルシランカップリング材料を塗
布した後、熱処理を行うことが望ましい。熱処理温度と
しては、100〜200℃が好適である。さらに、加水
分解可能な官能基で修飾されたパーフルオロポリエーテ
ルオイルとしては、DSX(ダイキン)、フォンブリン
Z−dol(アウジモント)等を挙げることができ、加
水分解可能な基としては、水酸基、アルコキシシラン基
等が望ましいが、これ以外の基であってもよい。また、
加水分解可能な官能基で修飾されたパーフルオロポリエ
ーテルオイルと転写面2aの表面との加水分解反応を十
分に行うために、100℃以上の熱反応を行うことが望
ましい。
【0054】なお、低密着性材料としては、上記以外に
も、ドライプロセスによる例えばTiNコーティングな
ども用いることができるが、低表面エネルギーの観点か
ら、上記の材料の方がはるかに効果的である。また、上
記機能は、ポリテトラフルオロエチレンに代表される通
常のフッ素樹脂によるコーティングでは不十分である。
【0055】そして、上記低密着性材料を光学的不要域
転写領域Aoにのみコーティングする工法としては、以
下の工法を用いることができる。まず、転写面2aの全
面に上記低密着性材料をコーティングした後、光学的不
要域転写領域Aoだけをマスクして、酸素プラズマ中に
さらしたり、濃アルカリなどの上記低密着性材料による
コーティングを剥離する能力を有する液中に浸漬させる
工法を用いることができる。この場合のマスキング方法
としては、レジスト材料によるフォトファブリケーショ
ンやメタルマスクなどを用いることができる。
【0056】また、転写面2aの光学的不要域転写領域
Aoにマスキングを行った後、上記低密着性材料を転写
面2aの全面にコーティングし、その後、マスキング材
料を除去する工法を用いることができる。この場合のマ
スキング材料としては、一般的な溶剤現像型レジスト材
料が好適である。
【0057】次に、本実施の形態の作用を説明する。光
学素子成形用型1を用いて光硬化樹脂5で光学素子を成
形する場合、光学素子成形用型1の型部2の転写面2a
の上面に、未硬化の光硬化樹脂5を塗布し、その後、光
透過性材料4側から当該光透過性材料4を通して、必要
な紫外光(電離放射線)を光硬化樹脂5に照射する。
【0058】そして、型部2の転写面2aは、上述のよ
うに、その光学的不要域転写領域Aoが光学的有効域転
写領域Aiよりも光硬化樹脂5との密着性が低くなるよ
うに、低密着性処理が施されている。
【0059】したがって、紫外光を光硬化樹脂5に照射
すると、図2に示すように、光硬化樹脂5は、紫外光の
照射によって硬化していくが、このとき、この硬化に伴
う収縮によって、図2に○で囲んで示す領域である光硬
化樹脂5との密着力の低い光学的不要域転写領域Aoか
ら優先的にヒケが発生し、高転写精度を必要とする光学
的有効域転写領域Aiにおけるヒケの発生を防止するこ
とができる。その結果、光学的有効域転写領域Aiが、
非常に高精度に転写された高精度の光学素子を作製する
ことができる。
【0060】また、離型時には、光硬化樹脂5が型部2
からスムースに剥離が進行しないと極微量の表面形状精
度劣化や光硬化樹脂5全体の寸法変化が発生し、特に、
高精度な光学素子においては、この剥離性が重要であ
る。
【0061】ところが、本実施の形態の光学素子成形用
型1は、型部2の転写面2a、特に、光学的不要域転写
領域Aoに既にヒケが発生しているため、光硬化樹脂5
は、光透過性材料4側に密着し、型部2、特に、転写面
2aから優先的に剥離が進行して、転写面2aから容易
に剥離することができる。したがって、光学素子の精度
を向上させることができる。
【0062】そして、上記光学素子成形用型1を用いる
と、高精度の反射光学系光学素子や回折光学系光学素子
等の各種光学素子を高精度に、かつ、容易に作製するこ
とができる。
【0063】なお、上記実施の形態においては、光学素
子成形用型1の型部2の転写面2aの光学的不要域転写
領域Aoに、光学的有効域転写領域Aiよりも光硬化樹
脂5との密着力の低い材料を選択的に存在させている
が、逆に、光学的有効域転写領域Aiに、光学的不要域
転写領域Aoよりも光硬化樹脂5との密着力の高い材料
を存在させてもよい。
【0064】この転写面2aの光学的有効域転写領域A
iを光学的不要域転写領域Aoよりも光硬化樹脂5との
密着力を高める方法としては、転写面2aの光学的有効
域転写領域Aiの表面に酸化膜を形成することが効果的
である。この酸化膜を形成する方法を用いると、酸化膜
の膜厚をきわめて薄く形成することができるとともに、
酸化膜が表面改質であるため、その密着力は極めて高い
ものとなる。この場合の酸化膜を形成する方法として
は、例えば、オゾン処理や酸素プラズマ処理等で転写面
2aの表面を酸化する方法を用いることができる。
【0065】このようにすると、高精度転写領域である
光学的有効域転写領域Aiの表面エネルギーよりも低精
度転写領域である光学的不要域転写領域Aoの表面エネ
ルギーを低くして、光学的不要域転写領域Aoにヒケを
効率的に誘導することができ、簡単な構成で高精度な転
写精度の要求される転写面の高精度な転写精度を確保し
て、安価にかつ高精度な光学素子を成形することができ
る。
【0066】また、高密着性材料として、転写面2aの
光学的有効域転写領域Aiに積極的な酸化処理、オゾン
処理、あるいは、酸素プラズマ処理等を施して酸化膜を
形成して、密着性処理を施すと、光学的有効域転写領域
Aiの表面エネルギーよりも光学的不要域転写領域Ao
の表面エネルギーを低くして、光学的不要域転写領域A
oにヒケを効率的に誘導することができるとともに、薄
膜コーティングを可能にして光学的有効域転写領域Ai
と光学的不要域転写領域Aoとの段差を少なく抑えるこ
とができ、離型時の食いつきを防止して形状精度を向上
させることができるとともに、高密着性材料を強く型表
面(転写面2aの表面)に密着させて再コーティングの
メンテナンスの手間を削減して、簡単な構成でより一層
高精度な転写精度の要求される転写面の高精度な転写精
度を確保して、安価にかつより一層高精度な光学素子を
成形することができる。
【0067】図3及び図4は、本発明の本発明の光学素
子成形方法、光学素子成形用型及び光学素子の第2の実
施の形態を示す図である。
【0068】図3は、本発明の光学素子成形方法、光学
素子成形用型及び光学素子の第2の実施の形態を適用し
た光学素子成形用型10の正面断面図であり、光学素子
成形用型10は、型部11と外周部12を有している。
外周部12内の型部11の上部には、所定間隔を空けて
光透過性材料13が配設され、この光透過性材料13と
型部11の上面である転写面11aの上面に、未硬化の
光硬化樹脂14が塗布される。転写面11aは、成形す
る光学素子であるマイクロレンズ(微少光学素子)が多
数配列されたマイクロレンズアレイ(アレイ系光学素
子)の光学面形状の反転形状に高精度に形成されてい
る。
【0069】光学素子成形用型1は、マイクロレンズア
レイの面内で光学的有効域(光学的な有効域)とその外
側の光学的不要域を設定して設計製作される。
【0070】したがって、光学素子成形用型10は、そ
の転写面11aが、光学素子の光学的有効域と光学的不
要域となる領域が存在し、転写面11aのうち、図3に
おいて太線で示す部分が、光学的不要域転写領域Aoで
あり、その他の曲面形状領域が、光学的有効域転写領域
Aiである。すなわち、微少光学素子であるマイクロレ
ンズを成形する転写面11aの高精度転写領域である光
学的有効域転写領域Aiの周囲の少なくとも一部に、低
精度転写領域である光学的不要域転写領域Aoを有して
いる。
【0071】そして、光学素子成形用型10は、高精度
に光学素子を成形するために、その転写面11aの光学
的不要域転写領域Aoの光硬化樹脂14に対する密着性
を、上記第1の実施の形態と同様に、光学的有効域転写
領域Aiの光硬化樹脂14に対する密着性よりも低くな
るように低密着性処理を施している。
【0072】次に、本実施の形態の作用を説明する。光
学素子成形用型10を用いて光硬化樹脂14でマイクロ
レンズアレイを成形する場合、光学素子成形用型10の
型部11の転写面11aと光透過性材料13との間の転
写面11aの上面に、未硬化の光硬化樹脂14を塗布
し、その後、光透過性材料13側から当該光透過性材料
13を通して、必要な紫外光を光硬化樹脂14に照射す
る。
【0073】そして、型部11の転写面11aは、上述
のように、その光学的不要域転写領域Aoが光学的有効
域転写領域Aiよりも光硬化樹脂14との密着性が低く
なるように、低密着性処理が施されている。
【0074】したがって、紫外光を光硬化樹脂14に照
射すると、図4に示すように、光硬化樹脂14は、紫外
光の照射によって硬化していくが、このとき、この硬化
に伴う収縮によって、図4にヒケ部20として示すよう
に、光硬化樹脂14との密着力の低い光学的不要域転写
領域Aoから優先的にヒケが発生する現象がマイクロレ
ンズアレイの各マイクロレンズ単位で発生し、転写精度
を必要とする光学的有効域転写領域Aiにおけるヒケの
発生を防止することができる。その結果、各マイクロレ
ンズの光学的有効域転写領域Aiが、非常に高精度に転
写された高精度マイクロレンズアレイを作製することが
できる。
【0075】また、離型時には、光硬化樹脂14が型部
11からスムースに剥離が進行しないと極微量の表面形
状精度劣化や光硬化樹脂14全体の寸法変化が発生し、
特に、高精度なマイクロレンズアレイにおいては、この
剥離性が重要である。
【0076】ところが、本実施の形態の光学素子成形用
型10は、型部11の転写面11a、特に、光学的不要
域転写領域Aoに既にヒケが発生しているため、光硬化
樹脂14は、光透過性材料13側に密着し、型部11、
特に、転写面11aから優先的に型から剥離が進行し
て、転写面11aから容易に剥離することができる。し
たがって、マイクロレンズアレイの精度を向上させるこ
とができる。
【0077】そして、上記光学素子成形用型10を用い
ると、高精度のマイクロレンズアレイを高精度に、か
つ、容易に作製することができる。
【0078】なお、上記実施の形態においては、光学素
子成形用型10の型部11の転写面11aの光学的不要
域転写領域Aoに、光学的有効域転写領域Aiよりも光
硬化樹脂14との密着力の低い材料を選択的に存在させ
ているが、逆に、光学的有効域転写領域Aiに、光学的
不要域転写領域Aoよりも光硬化樹脂14との密着力の
高い材料を存在させてもよい。
【0079】この転写面11aの光学的有効域転写領域
Aiを光学的不要域転写領域Aoよりも光硬化樹脂14
との密着力を高める方法としては、転写面11aの光学
的有効域転写領域Aiの表面に酸化膜を形成することが
効果的である。この酸化膜を形成する方法を用いると、
酸化膜を膜厚がきわめて薄く形成することができるとと
もに、酸化膜が表面改質であるため、その密着力は極め
て高いものとなる。この場合の酸化膜を形成する方法と
しては、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、オゾ
ン処理や酸素プラズマ処理等で転写面11a表面を酸化
する方法を用いることができる。
【0080】このように、本実施の形態では、光学素子
成形用型10を、アレイ状に微少光学素子が集積された
アレイ系光学素子であるマイクロレンズアレイのマイク
ロレンズを成形する転写面11aの光学的有効域転写領
域Aiの周囲の少なくとも一部に、光学的不要域転写領
域Aoを有したものとしている。
【0081】したがって、マイクロレンズアレイを作る
各マイクロレンズ単位で高精度な転写精度を達成するこ
とができ、全体として極めて高い転写精度のマイクロレ
ンズアレイを成形することができる。
【0082】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0083】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光学素子成形方法
によれば、紫外光等の電離放射線により硬化する未硬化
の光硬化樹脂を、成形対象の光学素子の光学面形状の反
転形状の転写面を有する光学素子成形用型の当該転写面
上に塗布し、当該塗布した未硬化の光硬化樹脂記電離放
射線を照射して硬化させて転写面の転写された光学素子
を成形するに際して、転写面のうち、高精度な転写を必
要とする高精度転写領域を、転写精度が高精度転写領域
よりも低くてすむ低精度転写領域よりも、光硬化樹脂と
の密着性を高くする密着性処理を施し、低精度転写領域
に光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを誘導するので、特
別な付加機構を用いることなく、簡単な構成で高精度な
転写精度の要求される転写面を高精度に転写することが
でき、安価にかつ高精度な光学素子を成形することがで
きる。
【0084】請求項2記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、成形対象の光学素子の光学面形状の反転形状の
転写面を有し、当該転写面上に紫外光等の電離放射線に
より硬化する未硬化の光硬化樹脂が塗布され、当該塗布
された未硬化の光硬化樹脂に電離放射線が照射されるこ
とで当該光硬化樹脂を硬化させて転写面の転写された光
学素子を成形するに際して、転写面のうち、高精度な転
写を必要とする高精度転写領域を、転写精度が高精度転
写領域よりも低くてすむ低精度転写領域よりも、光硬化
樹脂との密着性を高くする密着性処理を施し、低精度転
写領域に光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを誘導するの
で、特別な付加機構を用いることなく、簡単な構成で高
精度な転写精度の要求される転写面を高精度に転写する
ことができ、安価にかつ高精度な光学素子を成形するこ
とができる。
【0085】請求項3記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、転写面の低精度転写領域に、光硬化樹脂との密
着力が型材料と光硬化樹脂との密着力よりも低い低密着
性材料を施して密着性処理を施しているので、低精度転
写領域の表面エネルギーを低くして、低精度転写領域に
ヒケを効率的に誘導することができ、簡単な構成で高精
度な転写精度の要求される転写面の高精度な転写精度を
確保して、安価にかつ高精度な光学素子を成形すること
ができる。
【0086】請求項4記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、低密着性材料として、ヘテロ環構造を主鎖中に
含むパーフルオロカーボン等の非晶質フッ素樹脂を転写
面の低精度転写領域に塗布して、密着性処理を施してい
るので、低精度転写領域の表面エネルギーを低くして、
低精度転写領域にヒケを効率的に誘導することができる
とともに、薄膜コーティングを可能にして高精度転写領
域と低精度転写領域との段差を少なく抑えることがで
き、離型時の食いつきを防止して形状精度を向上させる
ことができるとともに、低密着性材料を強く型表面に密
着させて再コーティングのメンテナンスの手間を削減し
て、簡単な構成でより一層高精度な転写精度の要求され
る転写面の高精度な転写精度を確保して、安価にかつよ
り一層高精度な光学素子を成形することができる。
【0087】請求項5記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、低密着性材料として、フルオロアルキルシラン
カップリング材あるいは水酸基またはアルコキシシラン
基で末端変性されたパーフルオロポリエーテル等のヘテ
ロ環構造を主鎖中に含むパーフルオロカーボン等の非晶
質フッ素樹脂を転写面の低精度転写領域に所定膜厚以下
に薄膜コーティングして、密着性処理を施しているの
で、低精度転写領域の表面エネルギーを低くして、低精
度転写領域にヒケを効率的に誘導することができるとと
もに、薄膜コーティングを可能にして高精度転写領域と
低精度転写領域との段差を少なく抑えることができ、離
型時の食いつきを防止して形状精度を向上させることが
できるとともに、低密着性材料を強く型表面に密着させ
て再コーティングのメンテナンスの手間を削減して、簡
単な構成でより一層高精度な転写精度の要求される転写
面の高精度な転写精度を確保して、安価にかつより一層
高精度な光学素子を成形することができる。
【0088】請求項6記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、転写面の高精度転写領域に、光硬化樹脂との密
着力が型材料と光硬化樹脂との密着力よりも高い高密着
性材料を施して密着性処理を施しているので、高精度転
写領域の表面エネルギーよりも低精度転写領域の表面エ
ネルギーを低くして、低精度転写領域にヒケを効率的に
誘導することができ、簡単な構成で高精度な転写精度の
要求される転写面の高精度な転写精度を確保して、安価
にかつ高精度な光学素子を成形することができる。
【0089】請求項7記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、高密着性材料として、転写面の高精度転写領域
に積極的な酸化処理、オゾン処理、あるいは、酸素プラ
ズマ処理等を施して酸化膜を形成して、密着性処理を施
しているので、高精度転写領域の表面エネルギーよりも
低精度転写領域の表面エネルギーを低くして、低精度転
写領域にヒケを効率的に誘導することができるととも
に、薄膜コーティングを可能にして高精度転写領域と低
精度転写領域との段差を少なく抑えることができ、離型
時の食いつきを防止して形状精度を向上させることがで
きるとともに、高密着性材料を強く型表面に密着させて
再コーティングのメンテナンスの手間を削減して、簡単
な構成でより一層高精度な転写精度の要求される転写面
の高精度な転写精度を確保して、安価にかつより一層高
精度な光学素子を成形することができる。
【0090】請求項8記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、低密着性材料あるいは高密着性材料を、転写面
全面にコーティングした後、当該低密着性材料または高
密着性材料を残存させる低精度転写領域あるいは高精度
転写領域の一方の領域の表面にマスキングを施し、マス
キングの領域以外の領域の低密着性材料または高密着性
材料を除去した後、マスキングを除去することで、密着
性処理を施しているので、簡単かつ容易に低精度転写領
域あるいは高精度転写領域の密着性処理を行うことがで
き、安価にかつ高精度な光学素子を成形することができ
る。
【0091】請求項9記載の発明の光学素子成形用型に
よれば、低密着性材料あるいは高密着性材料を残存させ
る低精度転写領域あるいは高精度転写領域の一方の領域
の表面にマスキングを施した後、当該低密着性材料ある
いは高密着性材料を転写面全面にコーティングし、マス
キングを除去することで、密着性処理を施しているの
で、より一層簡単かつ容易に低精度転写領域あるいは高
精度転写領域の密着性処理を行うことができ、より一層
安価にかつ高精度な光学素子を成形することができる。
【0092】請求項10記載の発明の光学素子成形用型
によれば、光学素子成形用型を、アレイ状に微少光学素
子が集積されたアレイ系光学素子の当該微少光学素子を
成形する転写面の高精度転写領域の周囲の少なくとも一
部に、低精度転写領域を有したものとしているので、ア
レイを作る各微小光学素子単位で高精度な転写精度を達
成することができ、全体として極めて高い転写精度のア
レイ系光学素子を成形することができる。
【0093】請求項11記載の発明の光学素子成形用型
によれば、高精度転写領域を、成形される光学素子の光
学的有効域となる転写面とし、低精度転写領域を、成形
される光学素子の光学的不要域となる転写面としている
ので、光学素子の光学的不要域となる部分に限定してヒ
ケを誘導させることができ、光学的有効域を高精度に転
写成形して、高精度な光学素子を成形することができ
る。
【0094】請求項12記載の発明の光学素子によれ
ば、光学素子を、光学素子を、請求項1の光学素子成形
方法または請求項2から請求項11のいずれかに記載の
光学素子成形用型で成形しているので、高品質な光学性
能を有する光学素子を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子成形方法、光学素子成形用型
及び光学素子の第1の実施の形態に適用される光学素子
成形用型の正面断面図。
【図2】図1の光学素子成形用型の光硬化樹脂が硬化し
てヒケが発生している状態を示す正面断面図。
【図3】本発明の光学素子成形方法、光学素子成形用型
及び光学素子の第2の実施の形態に適用される光学素子
成形用型の正面断面図。
【図4】図3の光学素子成形用型の光硬化樹脂が硬化し
てヒケが発生している状態を示す正面断面図。
【符号の説明】
1 光学素子成形用型 2 型部 2a 転写面 3 外周部 4 光透過性材料 5 光硬化樹脂 Ai 光学的有効域転写領域 Ao 光学的不要域転写領域 10 光学素子成形用型 11 型部 11a 転写面 12 外周部 13 光透過性材料 14 光硬化樹脂 20 ヒケ部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外光等の電離放射線により硬化する未硬
    化の光硬化樹脂を、成形対象の光学素子の光学面形状の
    反転形状の転写面を有する光学素子成形用型の当該転写
    面上に塗布し、当該塗布した未硬化の光硬化樹脂に前記
    電離放射線を照射して硬化させて前記転写面の転写され
    た前記光学素子を成形する光学素子成形方法において、
    前記転写面のうち、高精度な転写を必要とする高精度転
    写領域を、転写精度が前記高精度転写領域よりも低くて
    すむ低精度転写領域よりも、前記光硬化樹脂との密着性
    を高くする密着性処理を施し、前記低精度転写領域に前
    記光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを誘導することを特
    徴とする光学素子成形方法。
  2. 【請求項2】成形対象の光学素子の光学面形状の反転形
    状の転写面を有し、当該転写面上に紫外光等の電離放射
    線により硬化する未硬化の光硬化樹脂が塗布され、当該
    塗布された未硬化の光硬化樹脂に前記電離放射線が照射
    されることで当該光硬化樹脂を硬化させて前記転写面の
    転写された前記光学素子を成形する光学素子成形用型に
    おいて、前記転写面のうち、高精度な転写を必要とする
    高精度転写領域を、転写精度が前記高精度転写領域より
    も低くてすむ低精度転写領域よりも、前記光硬化樹脂と
    の密着性を高くする密着性処理が施され、前記低精度転
    写領域に前記光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケを誘導す
    ることを特徴とする光学素子成形用型。
  3. 【請求項3】前記光学素子成形用型は、前記転写面の前
    記低精度転写領域に、前記光硬化樹脂との密着力が前記
    型材料と前記光硬化樹脂との密着力よりも低い低密着性
    材料を施して前記密着性処理が施されていることを特徴
    とする請求項2記載の光学素子成形用型。
  4. 【請求項4】前記光学素子成形用型は、前記低密着性材
    料として、ヘテロ環構造を主鎖中に含むパーフルオロカ
    ーボン等の非晶質フッ素樹脂が前記転写面の前記低精度
    転写領域に塗布されて、前記密着性処理が施されている
    ことを特徴とする請求項3記載の光学素子成形用型。
  5. 【請求項5】前記光学素子成形用型は、前記低密着性材
    料として、フルオロアルキルシランカップリング材ある
    いは水酸基またはアルコキシシラン基で末端変性された
    パーフルオロポリエーテル等のヘテロ環構造を主鎖中に
    含むパーフルオロカーボン等の非晶質フッ素樹脂が前記
    転写面の前記低精度転写領域に所定膜厚以下に薄膜コー
    ティングされて、前記密着性処理が施されていることを
    特徴とする請求項3記載の光学素子成形用型。
  6. 【請求項6】前記光学素子成形用型は、前記転写面の前
    記高精度転写領域に、前記光硬化樹脂との密着力が前記
    型材料と前記光硬化樹脂との密着力よりも高い高密着性
    材料を施して前記密着性処理が施されていることを特徴
    とする請求項2記載の光学素子成形用型。
  7. 【請求項7】前記光学素子成形用型は、前記高密着性材
    料として、前記転写面の前記高精度転写領域に積極的な
    酸化処理、オゾン処理、あるいは、酸素プラズマ処理等
    を施して酸化膜を形成して、前記密着性処理が施されて
    いることを特徴とする請求項6記載の光学素子成形用
    型。
  8. 【請求項8】前記光学素子成形用型は、前記低密着性材
    料あるいは前記高密着性材料を、前記転写面全面にコー
    ティングした後、当該低密着性材料または高密着性材料
    を残存させる前記低精度転写領域あるいは前記高精度転
    写領域の一方の領域の表面にマスキングを施し、前記マ
    スキングの領域以外の領域の前記低密着性材料または高
    密着性材料を除去した後、前記マスキングを除去するこ
    とで、前記密着性処理が施されていることを特徴とする
    請求項2から請求項7のいずれかに記載の光学素子成形
    用型。
  9. 【請求項9】前記光学素子成形用型は、前記低密着性材
    料あるいは前記高密着性材料を残存させる前記低精度転
    写領域あるいは前記高精度転写領域の一方の領域の表面
    にマスキングを施した後、当該低密着性材料あるいは高
    密着性材料を前記転写面全面にコーティングし、前記マ
    スキングを除去することで、前記密着性処理が施されて
    いることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか
    に記載の光学素子成形用型。
  10. 【請求項10】前記成形される光学素子は、アレイ状に
    微少光学素子が集積されたアレイ系光学素子であり、前
    記光学素子成形用型は、当該微少光学素子を成形する前
    記転写面の前記高精度転写領域の周囲の少なくとも一部
    に、前記低精度転写領域を有していることを特徴とする
    請求項2から請求項9のいずれかに記載の光学素子成形
    用型。
  11. 【請求項11】前記高精度転写領域は、前記成形される
    光学素子の光学的有効域となる転写面であり、前記低精
    度転写領域は、前記成形される光学素子の光学的不要域
    となる転写面であることを特徴とする請求項1記載の光
    学素子成形方法または請求項2から請求項10のいずれ
    かに記載の光学素子成形用型。
  12. 【請求項12】前記請求項1の光学素子成形方法または
    前記請求項2から請求項11のいずれかに記載の光学素
    子成形用型で成形されたことを特徴とする光学素子。
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