JP2004106279A - エジェクタピンの突出し方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エジェクタピンの突出しを開始する。そして、あらかじめ設定された荷重切換条件が成立するまでは、エジェクタピンを前進させるための荷重を制限する。また、前記荷重切換条件が成立すると、エジェクタピンを前進させるための荷重を次第に大きくする。この場合、エジェクタピンが突出し位置に到達するまでの間、エジェクタピンを前進させるための荷重が制限されるので、エジェクタピンを前進させる際にエジェクタピンが折れ曲がったり、折損したりすることがなくなり、エジェクタピンの耐久性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エジェクタピンの突出し方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、成形機、例えば、射出成形機においては、加熱シリンダ内において加熱され溶融させられた成形材料としての樹脂を、高圧で射出して金型装置のキャビティ空間に充填(てん)し、該キャビティ空間内において冷却して固化させた後、成形品を取り出すようになっている。
【0003】
前記射出成形機は金型装置、型締装置及び射出装置から成り、前記金型装置は、固定金型及び可動金型を備え、前記型締装置は、固定プラテン、可動プラテン、型締用モータ等を備え、該型締用モータを駆動し、固定プラテンに対して可動プラテンを進退させることによって前記金型装置の型閉じ、型締め及び型開きが行われる。一方、前記射出装置は、ホッパから供給された樹脂を加熱して溶融させるために加熱シリンダを備え、該加熱シリンダの前端に配設された射出ノズルから溶融させられた樹脂が射出されるようになっている。そのために、前記加熱シリンダ内にスクリューが進退自在に、かつ、回転自在に配設される。
【0004】
前記構成の射出成形機において、計量工程時に、計量用モータを駆動してスクリューを回転させると、樹脂の計量が行われ、スクリューの前端に配設されたスクリューヘッドの前方に樹脂が蓄えられ、それに伴って、スクリューが後退させられる。次に、射出工程時に、射出用モータを駆動して前進させると、スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂が射出ノズルから射出され、キャビティ空間に充填される。続いて、キャビティ空間内の樹脂が冷却されるとともに、保圧工程が開始され、キャビティ空間内の樹脂に保圧力が加えられ、冷却に伴って収縮する分の樹脂を補給する。
【0005】
このようにして、前記キャビティ空間内の樹脂が、冷却され固化すると、型開きが行われる。このとき、エジェクタ装置のエジェクタピンが可動金型から突き出され、成形品を可動金型から離型させ、成形品を取り出すことができるようになっている。そのために、エジェクタ装置は、突出し用モータ、該突出し用モータを駆動することによって発生させられた回転の回転運動を直進運動に変換するボールねじ等を備える。
【0006】
図2は従来のエジェクタピンの動作を示す図である。なお、図において、横軸にエジェクタピンの作動時間を、縦軸にエジェクタピンに加わる荷重を採ってある。また、実線はエジェクタピンによるエジェクト動作が正常な場合を、破線はエジェクト動作が異常な場合を示す。
【0007】
図の実線で示されるように、突出し用モータを駆動し、一定の荷重でエジェクタピンを突出し抵抗に抗して前進させる。そして、タイミングt1でエジェクタピンが離型位置に到達して離型が行われると、エジェクタピンに加わる突出し抵抗が急激に小さくなるので、突出し時の荷重が小さくなる。続いて、タイミングt2でエジェクタピンが前進限位置に到達すると、突出し用モータが停止させられる。
【0008】
ところで、前記構成の射出成形機においては、キャビティ空間に充填される樹脂の種類、保圧力等の充填条件が異なると、過充填、過少充填等の充填度合が変化し、それに伴って成形品を可動金型から離型させるときの突出し抵抗も変化してしまう。そして、過充填が発生した場合、エジェクタピンを突出し抵抗に抗して前進させることができず、破線で示されるように、エジェクタピンを前進させるための荷重が大きくなるのに伴って、エジェクタピンが折れ曲がったり、折損したりして、エジェクタピンの耐久性が低下してしまう。
【0009】
そこで、成形品の取外しが良好に行われたときの、作動時間又は位置に対するエジェクタピンの突出し用モータのトルクの関係を基準パターンとして記憶し、前記トルクの値に関して、前記基準パターンに対する許容変動範囲をあらかじめ設定し、それ以降の突出し工程の際に、作動時間又は位置に対する前記トルクのパターンを監視し、前記トルクの値が前記許容変動範囲から外されたとき、異常が発生したと判断してアラームを発するようにした射出成形機の異常検知方法が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−18924号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の射出成形機の異常検知方法においては、前記トルクの値が前記許容変動範囲から大きく外れたときにエジェクタピンを損傷させてしまうだけでなく、制御が複雑になってしまう。
【0012】
本発明は、前記従来の射出成形機の問題点を解決して、エジェクタピンの耐久性を向上させることができるエジェクタピンの突出し方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のエジェクタピンの突出し方法においては、エジェクタピンの突出しを開始する。そして、あらかじめ設定された荷重切換条件が成立するまでは、エジェクタピンを前進させるための荷重を制限する。また、前記荷重切換条件が成立すると、エジェクタピンを前進させるための荷重を次第に大きくする。
【0014】
本発明の他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、前記荷重切換条件は、設定された荷重の制限値、前記エジェクタピンを突き出すための突出し位置、及び前記エジェクタピンを動作させるための設定時間に基づいて決定される。
【0015】
本発明の更に他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、前記荷重の制限値は、前記エジェクタピンが成形品を離型させる直前の荷重より小さい値に設定される。
【0016】
本発明の更に他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、前記突出し位置は、前記エジェクタピンが成形品を離型させる離型位置より手前側に設定される。
【0017】
本発明の更に他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、前記設定時間は、成形品が正常に離型させられた場合において、前記エジェクタピンに前記制限値の荷重が加えられたときの前記突出し位置までの経過時間よりわずかに長く設定される。
【0018】
本発明の更に他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、前記エジェクタピンが前記設定時間内に前記突出し位置に到達すると、前記荷重切換条件が成立する。
【0019】
本発明の更に他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、前記荷重切換条件が成立するまでの間に、前記エジェクタピンを繰り返し進退させる。
【0020】
本発明の更に他のエジェクタピンの突出し方法においては、さらに、エジェクタピンが前記設定時間内に前記突出し位置に到達しない場合にエジェクト工程を停止させるか、又は警告を行う。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図3は本発明の実施の形態における射出成形機の要部を示す図である。
【0023】
図において、10は射出装置、12はシリンダ部材としての加熱シリンダであり、該加熱シリンダ12は、前端(図において左端)に射出ノズル13を備え、外周に図示されない加熱部材としてのヒータを備える。前記射出ノズル13の前端には図示されないノズル口が形成される。前記加熱シリンダ12内には、射出部材としての図示されないスクリューが進退自在に、かつ、回転自在に配設される。該スクリューは、前端にスクリューヘッドを備え、前記加熱シリンダ12内を後方(図において右方)に延び、後端(図において右端)において、図示されない駆動装置と連結される。該駆動装置は、計量用の駆動部としての計量用モータ、及び射出用の駆動部としての射出用モータを備える。
【0024】
前記構成の射出装置10と対向させて金型装置14が配設され、該金型装置14に対して前記射出ノズル13が接離自在に配設される。また、前記金型装置14は、図示されない固定プラテンに取付板16を介して取り付けられた固定金型17、図示されない可動プラテンに取付板18を介して取り付けられた可動金型19等を備え、図示されない型締装置によって可動金型19を進退させ、該可動金型19を前記固定金型17に対して接離させることにより、金型装置14の型閉じ、型締め及び型開きが行われる。
【0025】
そのために、前記型締装置は、前記固定プラテン、可動プラテン、該可動プラテンを進退させるための型締用の駆動部としての型締用モータ、該型締用モータによって発生させられた回転の回転運動を直進運動に変換する運動方向変換部としてのボールねじ、前記直進運動の推進力を増幅して型締力を発生させるトグル機構等を備える。なお、運動方向変換部として、ボールねじに代えてローラねじ等を使用することもできる。
【0026】
前記固定金型17は、型板21、該型板21から突出させて形成されたコア22等を備え、前記可動金型19は、取付板18に取り付けられたスペーサ24、該スペーサ24に取り付けられた型板25等を備え、該型板25に前記コア22に対応させて、凹部から成るキャビティ26が形成される。
【0027】
したがって、型閉じが行われて可動金型19が固定金型17に接触させられ、型締めが行われて可動金型19が所定の型締力で固定金型17に押し付けられると、固定金型17と可動金型19との間にキャビティ空間が形成される。
【0028】
そして、前記射出装置10において計量工程が開始され、該計量工程において、図示されない制御部の計量処理手段が、計量処理を行い、前記計量用モータを駆動すると、前記スクリューが回転し、加熱シリンダ12の所定の箇所に配設された図示されないホッパから成形材料としての樹脂が加熱シリンダ12内に進入する。続いて、前記樹脂は、加熱シリンダ12内において溶融させられ、前記スクリューに形成された溝に沿って加熱シリンダ12内を前進(図において左方に移動)させられ、スクリューヘッドの前方に蓄えられる。
【0029】
次に、射出工程が開始され、該射出工程において、前記制御部の射出処理手段が、射出処理を行い、前記射出用モータを駆動すると、前記スクリューが前進させられ、スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂は、前記射出ノズル13から射出され、前記キャビティ空間に充填される。
【0030】
続いて、金型装置14において、キャビティ空間内の樹脂の冷却が開始される。これに伴って、射出装置10において、保圧工程が開始され、該保圧工程において、前記制御部の保圧処理手段は、保圧処理を行い、前記射出用モータを駆動して、キャビティ空間内の樹脂に保圧力を加え、冷却に伴って収縮する分の樹脂を補給する。
【0031】
このようにして、キャビティ空間内の樹脂は、冷却され固化して成形品になる。
【0032】
続いて、前記可動プラテンが後退させられ、可動金型19が後退(図において左方に移動)させられて型開きが行われるが、このとき、成形品も可動金型19に付着した状態で後退させられる。
【0033】
そこで、可動金型19に付着した成形品を可動金型19から離型させるために、エジェクタ装置31が配設される。該エジェクタ装置31は、図示されない突出し用の駆動部としての突出し用モータを駆動することによって前進(図において右方に移動)させられるエジェクタロッド32、前記取付板18と型板25との間において進退(図において左右方向に移動)自在に配設され、一対のプレート33、34から成るエジェクタプレート35、前記プレート33、34によって後端(図において左端)が固定され、前方(図において右方)に延び、前端(図において右端)を前記キャビティ空間に臨ませて配設されたエジェクタピン37、前記エジェクタプレート35と型板25との間に、エジェクタピン37を挿入させて配設され、所定の付勢力でエジェクタプレート35及びエジェクタピン37を後方(図において左方)に向けて付勢する付勢部材としてのリターンスプリング38等を備える。
【0034】
したがって、前記突出し用モータを駆動して、エジェクタロッド32を前進させ、エジェクタプレート35を介してエジェクタピン37を前進させて突き出すことによって、成形品を可動金型19から離型させ、取り出すことができる。
【0035】
次に、前記エジェクタ装置31の制御装置について説明する。
【0036】
図1は本発明の実施の形態における制御装置のブロック図、図4は本発明の実施の形態におけるエジェクタピンの動作を示す第1の図、図5は本発明の実施の形態におけるエジェクタピンの動作を示す第2の図である。なお、図4において、横軸にエジェクタピン37(図3)の位置を、縦軸にエジェクタピン37に加わる荷重を採ってある。また、図5において、横軸にエジェクタピン37の作動時間を、縦軸にエジェクタピン37に加わる荷重を採ってある。
【0037】
図1において、51は制御部、52は設定器、53はメモリ、54は警報器、55は突出し用モータ、56は該突出し用モータ55を駆動することによって発生させられた回転の回転運動を直進運動に変換し、該直進運動を移動部材としてのクロスヘッド59を介してエジェクタロッド32に伝達する運動方向変換部としてのボールねじであり、該ボールねじ56は、突出し用モータ55の図示されない出力軸と連結され、突出し用モータ55を駆動することによって回転させられる第1の変換要素としてのボールねじ軸57、及び該ボールねじ軸57と螺(ら)合させられ、ボールねじ軸57の回転に伴って進退させられる第2の変換要素としてボールナット58を備える。
【0038】
なお、本実施の形態においては、ボールねじ軸57の回転運動をボールナット58の直進運動に変換するようになっているが、突出し用モータ55の出力軸にボールナット58を、クロスヘッド59にボールねじ軸57をそれぞれ連結し、ボールナット58の回転運動をボールねじ軸57の直進運動に変換することもできる。また、前記運動方向変換部としてボールねじ56に代えてローラねじを使用することもできる。その場合、第1の変換要素としてローラねじ軸が、第2の変換要素としてローラナットが使用される。
【0039】
図4及び5において、実線はエジェクタピン37によるエジェクト動作が正常な場合を、破線はエジェクト動作が異常な場合を示す。
【0040】
前記型開きが開始されると、所定のタイミングで前記制御部51の図示されない突出し処理手段は、突出し処理を行い、突出し用モータ55を駆動してボールねじ軸57を回転させると、ボールナット58が前進(図において右方に移動)させられ、それに伴って、クロスヘッド59を介してエジェクタロッド32が前進させられ、エジェクタピン37が突出し抵抗に抗して前進させられる。
【0041】
ところで、キャビティ空間に充填される樹脂の種類、保圧力等の充填条件が異なると、過充填、過少充填等の充填度合が変化し、それに伴って成形品を可動金型19から離型させるときの突出し抵抗も変化してしまう。そして、過充填が発生した場合、エジェクタピン37を突出し抵抗に抗して前進させることができなくなると、エジェクタピン37を前進させるための荷重が大きくなるのに伴って、エジェクタピン37が折れ曲がったり、折損したりして、エジェクタピン37の耐久性が低下してしまう。
【0042】
そこで、前記充填条件に基づいて、離型が行われる離型位置S12より手前に、成形品が可動金型19から剥(は)がれ始める突出し位置S11があらかじめ設定され、エジェクタピン37の突出しが開始される突出し開始位置S10から突出し位置S11までの間、突出し用モータ55によるエジェクタピン37を前進させるためのトルクが制限され、エジェクタピン37に加わる荷重が制限される。そのために、エジェクタピン37が折れ曲がったり、折損したりすることがないように、エジェクタピン37の耐久性に対応する指標として、荷重の制限値Taが設定される。ここで、前記荷重を制限するための制限値Taについて説明する。制限値Taは、エジェクタピン37が成形品を離型させる直前の荷重Tcより小さい値に設定され、エジェクタピン37が成形品を離型させる離型位置S12より手前側の突出し位置S1に到達するまでの間、制限値Taの荷重がエジェクタピン37に加えられる。また、成形品が正常に離型された場合において、前記エジェクタピン37に前記制限値Taの荷重が加えられた際のエジェクタピン37が前記突出し位置S11に到達するまでの経過時間を測定し、該経過時間よりわずかに長い設定時間T1を設定しておく。設定時間T1とは、前記エジェクタピン37を前記制限値Taで動作させる最長時間である。なお、前記突出し位置S11によって第1の制御位置が、離型位置S12によって第2の制御位置が構成される。
【0043】
そして、前記突出し処理手段は、エジェクタピン37が突出し開始位置S10から前進させられ、前記設定時間T1内に突出し位置S11に到達したかどうかによって荷重切換条件が成立したかどうかを判断する。そして、エジェクタピン37が前記設定時間T1内に突出し位置S11に到達せず、荷重切換条件が成立しない場合、前記制御部51の図示されないエジェクト動作停止処理手段は、エジェクト動作停止処理を行い、突出し抵抗が大きいと判断してエジェクト工程を停止させるか、又は前記制御部51の図示されない警報処理手段は、警報処理を行い、異常が発生したと判断し、警報器54を作動させてアラームを発生させ、作業員に異常が発生したことを知らせて警告を行う。
【0044】
なお、図5に示されるように、エジェクタピン37が正常に作動すれば、タイミングt10で突出しが開始されると前記制限値Taの荷重でエジェクタピン37が前進させられ、タイミングt11で突出し位置S11に到達する。なお、タイミングt10からタイミングt11までの時間は前記設定時間T1より短い。そして、図5の破線で示されるように、タイミングt11になってもエジェクタピン37が突出し位置S11に到達しない場合は、前記エジェクト動作停止処理手段がエジェクト動作を停止させるか、警報処理手段が警報器54を作動させてアラームを発生させ、作業員に異常が発生したことを知らせて警告を行う。
【0045】
そして、エジェクタピン37が前記設定時間T1内に突出し位置S11に到達し、荷重切換条件が成立した場合、成形品が可動金型19から剥がれ始め、突出し抵抗が小さくなるので、突出し処理手段は、荷重を次第に大きくしてエジェクタピン37を更に前進させる。
【0046】
そして、エジェクタピン37が離型位置S12に到達して、成形品が可動金型19から完全に剥がれて離型が行われると、エジェクタピン37に加わる突出し抵抗が急激に小さくなるので、突出し処理手段は、突出し用モータ55のトルクを小さくして、荷重を値Tb(<Ta)にする。
【0047】
続いて、タイミングt13でエジェクタピン37が前進限位置S13に到達すると、突出し処理手段は突出し用モータ55を停止させる。
【0048】
なお、エジェクタピン37の位置を検出するために、位置検出部としての位置センサ61が配設され、エジェクタピン37に加わる圧力を検出するために、圧力検出部としてのロードセル62が、所定の位置、例えば、ボールねじ56とクロスヘッド59との間に配設される。また、前述されたように、エジェクタピン37の突出しを開始させた後、設定時間T1が経過しても、エジェクタピン37が離型位置S11に到達しない場合、前記警報処理手段は、警報処理を行い、警報器54を作動させてアラームを発生させ、作業員に異常が発生したことを知らせて警告を行う。
【0049】
このように、エジェクタピン37が設定時間T1内に突出し位置S11に到達するまでの間、突出し用モータ55のトルクが制限され、エジェクタピン37に加わる荷重が制限されるので、エジェクタピン37を前進させる際にエジェクタピン37が折れ曲がったり、折損したりすることがなくなり、エジェクタピン37の耐久性を向上させることができる。
【0050】
ところで、充填条件、成形品の種類等によっては、エジェクタピン37を繰り返し進退させ、突き出すことによって離型を行うようになっている。この場合、所定の突出し回数だけエジェクタピン37が突き出されると、成形品が可動金型19から剥がれやすくなるので、前記充填条件に基づいて、成形品が可動金型19から剥がれ始める突出し回数の値Neがあらかじめ設定される。
【0051】
すなわち、前記突出し処理手段は、前記エジェクタピン37が前記設定時間T1内に突出し位置S11に到達するまでの間、前記エジェクタピン37を繰り返し進退させる。なお、突出し回数は値Neに設定されるが、値Neだけ繰り返す前に荷重切換条件が成立すれば、繰り返しを止める。この場合、突出し回数は、その回数だけエジェクタピン37を進退させるのが目標ではなく、前記荷重切換条件を成立させるための補助的な役目であり、前記荷重切換条件が達成すると、エジェクタピン37は停止させられる。
【0052】
その後、荷重切換条件が成立した場合、成形品が可動金型19から剥がれ始め、突出し抵抗が小さくなるので、突出し処理手段は、トルクを次第に大きくしてエジェクタピン37を更に前進させる。
【0053】
そして、エジェクタピン37が離型位置S12に到達して、成形品が可動金型19から完全に剥がれて離型が行われると、エジェクタピン37に加わる突出し抵抗が急激に小さくなるので、突出し処理手段は突出し用モータ55のトルクを小さくして、荷重を値Tb(<Ta)にする。
【0054】
続いて、エジェクタピン37が前進限位置S13に到達すると、突出し処理手段は突出し用モータ55を停止させる。
【0055】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0056】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、エジェクタピンの突出し方法においては、エジェクタピンの突出しを開始する。そして、あらかじめ設定された荷重切換条件が成立するまでは、エジェクタピンを前進させるための荷重を制限する。また、前記荷重切換条件が成立すると、エジェクタピンを前進させるための荷重を次第に大きくする。
【0057】
この場合、エジェクタピンが突出し位置に到達するまでの間、エジェクタピンを前進させるための荷重が制限されるので、エジェクタピンを前進させる際にエジェクタピンが折れ曲がったり、折損したりすることがなくなり、エジェクタピンの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における制御装置のブロック図である。
【図2】従来のエジェクタピンの動作を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における射出成形機の要部を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるエジェクタピンの動作を示す第1の図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるエジェクタピンの動作を示す第2の図である。
【符号の説明】
37 エジェクタピン
S11 突出し位置
S12 離型位置
T1 設定時間
Ta 制限値
Claims (8)
- (a)エジェクタピンの突出しを開始し、
(b)あらかじめ設定された荷重切換条件が成立するまでは、エジェクタピンを前進させるための荷重を制限し、
(c)前記荷重切換条件が成立すると、エジェクタピンを前進させるための荷重を次第に大きくすることを特徴とするエジェクタピンの突出し方法。 - 前記荷重切換条件は、設定された荷重の制限値、前記エジェクタピンを突き出すための突出し位置、及び前記エジェクタピンを動作させるための設定時間に基づいて決定される請求項1に記載のエジェクタピンの突出し方法。
- 前記荷重の制限値は、前記エジェクタピンが成形品を離型させる直前の荷重より小さい値に設定される請求項2に記載のエジェクタピンの突出し方法。
- 前記突出し位置は、前記エジェクタピンが成形品を離型させる離型位置より手前側に設定される請求項2に記載のエジェクタピンの突出し方法。
- 前記設定時間は、成形品が正常に離型させられた場合において、前記エジェクタピンに前記制限値の荷重が加えられたときの前記突出し位置までの経過時間よりわずかに長く設定される請求項2に記載のエジェクタピンの突出し方法。
- 前記エジェクタピンが前記設定時間内に前記突出し位置に到達すると、前記荷重切換条件が成立する請求項2〜5のいずれか1項に記載のエジェクタピンの突出し方法。
- 前記荷重切換条件が成立するまでの間に、前記エジェクタピンを繰り返し進退させる請求項2〜6のいずれか1項に記載のエジェクタピンの突出し方法。
- 前記エジェクタピンが前記設定時間内に前記突出し位置に到達しない場合にエジェクト工程を停止させるか、又は警告を行う請求項2〜7のいずれか1項に記載のエジェクタピンの突出し方法。
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