JP2004105339A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】主制御基板に処理の負担を軽減化、画像表示と音出力との整合性の確保、表示内容に密接に対応したきめ細かな効果音を出力させる等。
【解決手段】液晶表示装置32は、表示制御基板33と接続されている。主制御基板30は音・ランプ制御基板34とは接続されていない。表示制御基板33は、CPU33a,CPU33bの2個のCPUを搭載し、CPU33aは主制御基板30より送信された基本変動パターンから表示パターンに振り分け、表示パターンを決定し振り分けた表示パターンの種類を示すデータをCPU33b及び音・ランプ制御基板34に送信する。発射・払出制御基板31は主制御基板30と双方向に通信可能に回路構成され、主制御基板30からの指令コマンドに従って払出モータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出す。
【選択図】 図4
【解決手段】液晶表示装置32は、表示制御基板33と接続されている。主制御基板30は音・ランプ制御基板34とは接続されていない。表示制御基板33は、CPU33a,CPU33bの2個のCPUを搭載し、CPU33aは主制御基板30より送信された基本変動パターンから表示パターンに振り分け、表示パターンを決定し振り分けた表示パターンの種類を示すデータをCPU33b及び音・ランプ制御基板34に送信する。発射・払出制御基板31は主制御基板30と双方向に通信可能に回路構成され、主制御基板30からの指令コマンドに従って払出モータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出す。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤面の遊技領域に遊技球を発射して遊技を行う弾球遊技機に関し、詳しくは、その弾球遊技機に搭載される制御基板の構成に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年の遊技機は、主制御基板の処理の負担を軽減化し、表示制御基板の表示制御の自由度を高めるため、主制御基板から表示制御基板へは、逐次制御信号を送信することなく、大当たりの発生を報知するために用いられる図柄の変動時間を示す変動パターンと静止図柄の種類を示すデータを図柄の変動開始時に送信し、変動時間経過後に変動停止信号を送信する所謂「変動パターン方式」が採用されている。この変動パターン方式は、図柄の変動時間と静止図柄を図柄の変動開始時に主制御基板から表示制御基板に送信すると、変動停止信号を送信するまでの間は、原則として、信号を出力しない。これは、音制御基板に対しても同様であり、主制御基板から音制御基板に対して同様のデータが送信される。
変動パターンを受信した表示制御基板は、表示内容の豊富化を図るため、受信した変動時間を同一として、表示内容の異なる表示パターンを選択し、選択した表示パターンに従って変動表示制御を行っている。
この変動パターン方式により、1回の図柄変動につき、主制御基板は変動パターン、静止図柄の種類及び変動停止信号だけを表示制御基板に送信するだけで良く、一方、表示制御基板は受信した変動パターンが示す時間は主制御基板に指示されることなく自由に画像制御を行うことができるという効果を発揮する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の遊技機は、主制御基板に処理の負担を著しく軽減化することができるものの、制御の処理上では次の課題が考えられた。即ち、主制御基板から表示制御基板及び音制御基板に対しては変動パターン方式が採用されているため、1回の図柄変動中において、表示される画像と音との整合がとれない課題、例えば図柄変動中に突然キャラクタを出現させる場合、音制御基板はそのことを知る術がないのでキャラクタの出現に伴う効果音を出力させることができないという課題が考えられた。また、変動時間が同一の複数の表示パターンにおいて、表示内容が異なるので各々の表示内容に密接に対応したきめ細かな効果音を出力させることが困難という課題が考えられた。
【0004】
【課題を解決するための手段及び効果】
前記課題を解決するために為された請求項1に記載の発明は、遊技盤面上に発射された遊技球が始動口に入球するタイミングに基づき抽出される乱数値が所定値であることに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する主制御基板と、前記特別遊技を実行するか否かを報知する表示制御基板と、遊技の進行に伴う効果音の制御を行う音制御基板と、を少なくとも含み、前記主制御基板から表示制御基板に対する送信は、特別遊技を実行するか否かを示す報知図柄の変動表示に関しては、報知図柄の変動開始から静止までの変動時間を示す変動パターン及び静止図柄に関するデータを送信する弾球遊技機において、前記表示制御基板から前記音制御基板に送信可能とし、前記表示制御基板は、主制御基板から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って前記報知図柄の変動表示を行い変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、更に、前記表示制御基板は、前記選択された表示パターンに従った信号を前記音制御基板に送信し、前記音制御基板は、受信した信号に従って効果音の出力制御を行う、ことを特徴とする弾球遊技機である。
請求項1に記載の発明の効果としては、表示制御基板が受信した変動パターンから表示パターンを選択するが、選択された表示パターンに従って信号が、表示制御基板から音制御基板に直接送信される。これにより、主制御基板の処理の負担を増加させることなく、表示制御基板の表示内容と音制御基板の効果音とを整合させることができる。
また、表示制御基板は、音制御基板に対して表示パターンの種類を示すデータを送信する構成とすれば、効果音との整合性を図るために逐次送信する必要がなくなる。この構成を明確にしたのが請求項2に記載の発明である。
【0005】
請求項2に記載の弾球遊技機は、遊技盤面上に発射された遊技球が始動口に入球するタイミングに基づき抽出される乱数値が所定値であることに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する主制御基板と、前記特別遊技を実行するか否かを報知する表示制御基板と、遊技の進行に伴う効果音の制御を行う音制御基板と、を少なくとも含み、前記主制御基板から表示制御基板に対する送信は、特別遊技を実行するか否かを示す報知図柄の変動表示に関しては、報知図柄の変動開始から静止までの変動時間を示す変動パターン及び静止図柄に関するデータを送信する弾球遊技機において、前記表示制御基板から前記音制御基板に送信可能とし、前記表示制御基板は、主制御基板から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って前記報知図柄の変動表示を行い変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、更に、前記表示制御基板は、前記選択された表示パターンの種類を示すデータを前記音制御基板に送信し、前記音制御基板は、受信した変動パターンの種類を示すデータに従って効果音の出力制御を行う、ことを特徴とする弾球遊技機である。
請求項2に記載の発明では、音制御基板は1度変動パターンの種類を示すデータを受信すれば、変動パターンの種類に対応する音データをROMから必要に応じて呼び出し効果音の出力制御を行うことができ、表示制御基板から制御信号を逐次受信する必要がなくなる。
【0006】
請求項3に記載の弾球遊技機は、請求項1に記載の弾球遊技機において、前記表示制御基板は、2つのCPUを有し、1つのCPUは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを他のCPUに送信すると共に、前記選択された表示パターンに従った信号を前記音制御基板に送信する、ことを特徴とする弾球遊技機である。
表示制御基板に2つのCPUを搭載し、1つのCPUが表示パターンの選択を行うと共に音制御基板に変動パターンに従った信号を送信し、他のCPUが選択された表示パターンに従った変動表示を行うので、他のCPUは表示パターンに従った変動表示だけを実行することができる。
【0007】
請求項4に記載の弾球遊技機は、請求項2に記載の弾球遊技機において、前記表示制御基板は、2つのCPUを有し、1つのCPUは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを前記音制御基板及び他のCPUに送信する、ことを特徴とする弾球遊技機。
1つのCPUは表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを音制御基板及び他のCPUに送信するだけなので、処理の負担を軽減化できる。
【0008】
請求項5に記載の弾球遊技機は、請求項1乃至請求項4に記載の弾球遊技機において、前記主制御基板と前記表示制御基板とは、前記主制御基板からのみ送信できる一方向通信とし、前記表示制御基板と前記音制御基板とは双方向通信可能として構成したことを特徴とする弾球遊技機である。
表示制御基板と音制御基板との通信は双方向なので通信の信頼性を高めることができ、表示内容と効果音との整合性を一層高めることができる。表示制御基板と音制御基板とを双方向通信としても、表示制御基板に対しては主制御基板からしか送信できない一方向通信なので、表示制御基板及び音制御基板から主制御基板に不正信号を送信することができない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ(以下、プリペイドカードユニットともいう。)13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
【0010】
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0011】
図2はパチンコ機10の裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤26には主制御基板30及び発射・払出制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄・普通図柄液晶表示装置32(以下、「液晶表示装置」という。)が、液晶表示装置32の左側に外部接続端子基板50が、各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0012】
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
図3に示すように遊技盤22には、中央に液晶表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、液晶表示装置32に含まれる普通図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射・払出制御基板31により発射モータ31aが駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0013】
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、発射・払出制御基板31、液晶表示装置32の表示制御を行なう表示制御基板33、音・ランプ制御基板34等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板及び電源回路等は記載していない。
【0014】
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御基板30の入力側には、発射・払出制御基板31、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ。)40a、カウントスイッチ40b、その他入賞口スイッチ48、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、玉抜スイッチ47等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d、普通役物ソレノイド36b及び外部接続端子基板50、発射・払出制御基板31、表示制御基板33、等が接続されている。主制御基板30は、音・ランプ制御基板34とは接続されていない。
【0015】
第1種始動口スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、に各々取り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、各々検出するためのものである。
また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノイド40dは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるものである。
【0016】
液晶表示装置32は、表示制御基板33に接続されている。表示制御基板33は、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
この表示制御基板33への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。
表示制御基板33の出力側は音、ランプ制御基板34と接続している。
表示制御基板33は、CPU33a,CPU33bの2個のCPUを搭載している。このCPU33a及びCPU33bは、前述したように8ビットワンチップマイコンであるが、8ビットワンチップマイコンでなくとも良い。
CPU33aは、主制御基板30より送信された基本変動パターンから表示パターンに振り分けるものであり、表示パターンを決定し、表示パターンに合わせた信号をCPU33bに出力するもので、振り分けた表示パターンの種類を示すデータをCPU33b及び音・ランプ制御基板34に送信するものである。尚、CPU33aは、音・ランプ制御基板34に対しては表示パターンの種類を示す信号を送信することなく、表示パターンに従って制御信号を音・ランプ制御基板34に送信し、該表示パターンに効果音を出力する構成でもよい。詳細は後述する。
CPU33bは、表示パターンに合わせた画像処理を行なうものであり、送信された表示パターンに従った画像を変動表示し、変動時間経過後に指示された静止図柄を静止表示し、静止確定信号を受信したタイミングで確定表示するものである。
表示制御基板33は、2つのCPUの他、各々に画像制御プログラム及び画像データ等を格納するROM、画像データ等を一時的に格納するRAM及び周知のVDPを有する。
この表示制御基板33は、音・ランプ制御基板34と一方向通信又は双方向通信に接続されている。
【0017】
発射・払出制御基板31は、カードリーダ13と双方向通信可能に接続されている。発射・払出制御基板31は、入力側は、発射ハンドル24、タッチスイッチ24a、発射停止スイッチ24b、払出検出スイッチ29aと接続され、出力側は払出モータ29b、発射モータ31a、タッチランプ45と接続されている。
払出検出スイッチ29aは払出し装置29内の払出モータ29bの下方の配置され、払出検出スイッチ29aは払出モータ29bにより上皿15に排出される賞球を検出するものである。タッチランプ45は、タッチスイッチ24aが遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出をしている間、点灯するものである。本実施例では、タッチスイッチ24aの入力を発射・払出制御基板31に入力する構成とし、主制御基板30と発射・払出制御基板31との通信を双方向通信としたので、主制御基板30へタッチスイッチ24aの検知処理の送信が可能である。発射ハンドル24、発射停止スイッチ24b、払出検出スイッチ29aも同様とすることができる。
発射・払出制御基板31は、主制御基板30と双方向に通信可能であり、主制御基板30は入賞に基づく払い出し要求信号を発射・払出制御基板31に出力し、発射・払出制御基板31は払出検出スイッチ29aによる払い出しにより賞球管理を実行すると共に、主制御基板30に払い出しデータを送信する。従って、賞球管理は主制御基板30及び発射・払出制御基板31の各基板で行われる。なお、発射・払出制御基板31は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すが、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われるとしてもよい。
発射・払出制御基板31は、主制御基板30からの指令コマンドに従って払出モータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板42等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。CR精算表示基板42は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18を制御する。
【0018】
発射・払出制御基板31は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ31aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ45を点灯させるためのものである。
【0019】
音・ランプ制御基板34は主としてトランジスタ、音源IC及びアンプ等の駆動素子から構成されており、表示制御基板33の指令を受けてスピーカ46、大当たりランプやエラーランプ等の各種ランプ、各種LED(保留記憶表示LED等)を駆動制御するためのものである。
音・ランプ制御基板34は、受信した表示パターンの種類に対応する音データに従った効果音及び電飾制御を行うものである。音・ランプ制御基板34には、各表示パターンに対応する音データ及び電飾データが記憶されている。
【0020】
前記主制御基板30、発射・払出制御基板31、表示制御基板33、音・ランプ制御基板34等へは、電源基板55から各種電源が供給されている。電源基板55は、24V交流電源からDC32V、DCRV、DC5V、AC24V、GND、更にコンデンサによりDC5Vのバックアップ電源を生成し、各制御基板に必要な電源を供給するよう構成されている。DC5Vのバックアップ電源は、主制御基板30のみに供給されている。
【0021】
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10の主制御基板30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図5に示すフローチャートに従って説明することにする。
図5に示されるフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される処理である。本実施例では、ステップS100〜S200までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS210及びS220の処理を「残余処理」と称する。
【0022】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(ステップS100)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常でない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常でないと判断されると、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為され(ステップS110)、処理は残余処理へ移行する。
【0023】
正常との肯定判断が為されると、まず初期乱数更新処理が実行される(ステップS120)。この処理は、図6に示すように、初期乱数の値をこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「249」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「249」までの250個の整数を繰り返し昇順に作成する。
ステップS120に続く当否乱数更新処理(ステップS130)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、図7に示すように、最大値である「249」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数の値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそのときの初期乱数の値を初期値とし「0」〜「249」までの250個の整数値を繰り返し作成する。
【0024】
即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「249」までの整数値とすることは前記初期乱数と何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「249」までの250個の整数値とし、割り込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期乱数により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「249」の250個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
【0025】
大当り図柄乱数更新処理(ステップS140)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「000」、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に各々対応する。
外れ図柄乱数更新処理(ステップS150)は、左図柄用乱数、中図柄用乱数及び右図柄用乱数から構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理で+1され最大値を超えると「0」に戻る。右図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に1され最大値を超えると「0」に戻る。
普通図柄乱数更新処理(ステップS160)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
【0026】
前述した各乱数更新処理(ステップS120〜S160)により、初期乱数、当否乱数、大当り図柄乱数、外れ図柄乱数及び普通図柄乱数が各々更新されるが、続く処理(ステップS170)ではパチンコ機10に設けられ主制御基板30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。本実施例では、前述した満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a、第1種始動口スイッチ36a、Vスイッチ40a、カウントスイッチ40b、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、その他入賞口スイッチ48等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
この入力処理により第1種始動口スイッチ36aに入力がある場合には、始動口としての普通電動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割り込み処理時の前記当否乱数の値が抽出され当否判定値と比較される。
【0027】
本実施例のパチンコ機10は、確率変動機として構成され、通常確率時では当否判定値は「1」であり、高確率時には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である。前述したように当否乱数を構成する「0」〜「249」の250個の各整数値の出現率は均一であり、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞するタイミングで抽出される当否乱数の値は、前記ハード割り込みの微小時間である2msと比較すれば入賞タイミングを微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数は完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数の値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/250であり、高確率時には1/50(=5/250)となる。この大当りを発生させる確率が低確率状態から高確率状態に移行するのは、本実施例では、大当り発生時の割り込み処理における前述した大当り図柄乱数の値が、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」及び「13」(以下、「高確率乱数値」という。)の場合であり、大当たりが発生するときの7/15の確率で高確率に移行する。そして、高確率中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄乱数の値が高確率乱数値であれば更に高確率状態が継続する。即ち、一度高確率状態になる毎に7/15の確率で高確率が継続する可能性を有することになる。
当否判定処理(ステップS180)が終了すると、続いて画像出力処理(ステップS190)が実行される。この画像出力処理については後に詳述する。
【0028】
続く各出力処理(ステップS200)は、遊技の進行に応じて主制御基板30は、発射・払出制御基板31、表示制御基板33、大入賞口ソレノイド40c等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(ステップS170)により遊技盤22面上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく発射・払出制御基板31に賞球データを出力する処理を、パチンコ機10に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく表示制御基板33にエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理を、各々実行する。
【0029】
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(ステップS210)及び初期乱数更新処理(ステップS220)から構成されるが、各々前述したステップS150及びステップS120と全く同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したステップS100〜S200までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当たり処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施例においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(ステップS160)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0030】
前述した各処理を実行することにより、パチンコ機10は次のような動作を実行する。
遊技者により操作される発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ31aにより遊技球が遊技盤22上に発射され、発射された遊技球が第1種始動口としての普通電動役物36に入賞すれば第1種始動口スイッチ36aにより検出され、液晶表示装置32のLCD32aの画面上の特別図柄表示領域50a〜50c(図8参照)に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示するよう働く。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ36aにより検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。
【0031】
大当たり状態となると、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ40bにより検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ40aにより検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当たり状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、発射・払出制御基板31が実行する。尚、大入賞口40の特別領域を開閉するVソレノイド40dは、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖するためのものである。
尚、普通電動役物36は、通常状態でも遊技球は入賞するが、前記普通図柄作動ゲート38又は39を遊技球が通過したタイミングで抽出される普通図柄乱数の値が所定値のとき、その入り口を拡大させられ入賞が容易となる。この普通電動役物36が拡大する時間は、通常状態では0.3秒であり、前述した高確率時には1.5秒である。また、普通図柄作動ゲート38又は39を遊技球が通過したときから変動表示し静止するまでの普通図柄の変動時間は、通常状態では、20秒であり、高確率時には5秒〜6秒である。これにより、高確率時には、保留記憶させられることが少なくなり、普通図柄による普通電動役物36を拡大するか否かの判定結果の導出回数を通常状態よりも多くすることができる。
【0032】
ここで、前述した画像出力処理(ステップS190)を、図9を用いて詳細に説明する。図9に示すコマンドコードは、主制御基板30から表示制御基板33に送信されるコードである。
図9に示すように、本実施例の主制御基板30と表示制御基板33との送信コマンドコードは、1.電源投入時、2.客待ちデモ、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0033】
1.電源投入時
電源投入時のコマンドは、パチンコ機10に電源が投入されたとき主制御基板30から表示制御基板33に送信されるコマンドコードであり、10Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。表示制御基板33がこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に電源投入時のデモ画面を表示する。
【0034】
2.客待ちデモ
客待ちデモのコマンドは、前記電源投入のデモ画面が終了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信されるコマンドであり、20Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。表示制御基板33がこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例えば、図8に示す特別図柄表示領域50a〜50c上に変動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示する。また、保留記憶表示部51a〜51dを順次点灯表示する。このとき、背景画面52上には各々の変動パターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示される。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡した後繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル24に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力により検知することができる。いずれかの又は全ての入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22面のアウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していないことを判断する。
【0035】
3.図柄変動中
図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に送信されるコマンドであり、図9に示すように(1)基本変動パターンコード、(2)左静止図柄指定コード、(3)中静止図柄指定コード、(4)右静止図柄指定コード、の4種類のコマンドコード(以下、この4つのコマンドコードを総称して「画像表示コマンド」ということもある。)に分類される。
【0036】
(1)基本変動パターンコード
基本変動パターンコードは、動作番号として30Hの1バイト命令と識別番号として01Hから09Hの9種類の1バイト命令とから9種類の2バイト命令として構成されている。この9種類の1バイト命令については、後に詳述する。
(2)左静止図柄指定コード
左静止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号が01Hのときは左静止図柄として「0」、02Hのときは「1」、03Hのときは「2」、04Hのときは「3」、05Hのときは「4」、06Hのときは「5」、07Hのときは「6」、08Hのときは「7」、09Hのときは「8」、0AHのときは「9」、0BHのときは「A」、0CHのときは「B」、0DHのときは「C」、0EHのときは「D」、0FHのときは「E」の文字を特別図柄として特別図柄表示領域50aに表示させるためのものである。
【0037】
(3)中静止図柄指定コード
中静止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50bに表示させるためのものである。
(4)右静止図柄指定コード
右静止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50cに表示させるためのものである。
この変動タイムコード、左、中及び右静止図柄指定コードは、遊技盤22上に発射された遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したとき2バイトづつほぼ同時に送信されるコマンドコードであり、その内容は次のようにして決定される。
【0038】
前述したように、遊技球が普通電動役物36に入賞すると、そのときの当否乱数の値、大当り図柄乱数の値、外れ図柄乱数の値、普通図柄乱数の値が各々抽出される。抽出された当否乱数値は、通常確率時には当否判定値「1」と比較し、高確率時には当否判定値「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」と比較し一致すれば大当りが発生、一致しなければ外れとなる。一致して大当り発生時には、抽出された大当り図柄乱数値に+1して、この値を左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とする。即ち、左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号は同一となる。一致しなくて外れのときには、抽出された外れ図柄乱数の左図柄用乱数値、中図柄用乱数値及び右図柄用乱数値の各々の値に+1した値を各々左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とする。このとき、偶然に3つの識別番号が一致する場合には、右静止図柄指定コードの識別番号の値を値「1」だけ異なる値とする処理が為される。
【0039】
4.大当り開始
大当り開始デモコマンドコードは、特別図柄表示領域50a〜50cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄を表示した後から大当り動作が開始されるまでの間に大当りが発生したということを遊技者にアピールする画像を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命令コードを表示制御基板33が受信するとLCD32aの画面上に「大当り」等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像を表示すると共に、音・ランプ制御基板34により効果音を出力する処理がなされる。
【0040】
5.大当り中
大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、10カウント入賞コード、V通過コード及びラウンド表示コードの5個のコマンドに分類される。
(1)開放前コードは、50Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成され、表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、大入賞口40を開放することを遊技者に知らせる画像を背景画面52に表示する処理を実行する。
(2)開放中コードは、50Hの動作番号及び02Hの識別番号より構成され、表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、大入賞口40が開放中であることを遊技者に知らせる画像を表示する処理を実行する。
(3)10カウント入賞コードは、50Hの動作番号及び03Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40に遊技球が入球したことをカウントスイッチ40b又はVスイッチ40aにより検知する毎にこの命令コードを送信する。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面52上に表示する処理を行う。これにより、画面上には、大入賞口40に遊技球が入賞する毎に零から10個までの個数表示がなされる。
【0041】
(4)V通過コードは、50Hの動作番号及び04Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40内の特別領域を遊技球が通過したことをVスイッチ40aにより検知するとこの命令コードを送信する。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると画面に「V」の文字を大きく表示し大入賞口40が閉鎖した後再び開放することを遊技者に知らせる。
(5)ラウンド表示コードは、50Hの動作番号及び05Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40が開放動作終了後に再び開放する毎にこの命令コードを送信する。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面52上に表示する処理を行う。これにより、遊技者には大入賞口40の開放回数が報知される。
【0042】
6.大当り終了
大当り終了コマンドは、大当り終了デモコマンドコードと高確率移行コマンドコードとからなる。
大当り終了デモコマンドコードは、大当り動作が終了したとき、即ち大入賞口40が16回の開放動作を終了したとき、または16回まで継続しなくとも開放中に遊技球が特別領域を通過しなかったときに送信される命令コードであり、60Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成される。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると大当りが終了したことを遊技者に知らせるメッセージを表示する。
高確率移行コマンドコードは、61Hの動作番号及び01H〜02Hの識別番号より構成される。識別番号が01Hのときは高確率状態が継続する場合であり、識別番号が02Hのときは高確率が継続しない場合である。この高確率移行コマンドコードは、本実施例のように、主制御基板30から送信する構成としても良いし、前述した画像表示コマンドの値から表示制御基板33が判断する構成としても良い。
【0043】
7.動作異常時
動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生したときに送信される命令コマンドであり、本具体例では、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。本具体例ではE1エラーコードは、テンカウント異常エラーであり大入賞口40が開放したときに遊技球が1個も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下皿23が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンしたとき出力される。これらの異常時コマンドを送信することにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除されたとき送信される70H04Hのエラー解除コードにより消去される。
【0044】
次に、前述したコマンドコードを用いてLCD32aの画面上に特別図柄を変動表示させる処理を図10〜図14を用いて説明することにする。
ここでは、先ず、図10及び図11に従って前記基本変動パターンを決定(選択)する処理について説明する。
主制御基板30のマイコンは、前記メインルーチンのステップS180における当否判定結果を読み取り(図10 ステップS300)、リーチの有無を読み込み(ステップS310)、時短の有無を読み取り(ステップS320)、静止図柄を読み込む(ステップS330)。
リーチの有無は、外れ図柄を表示する場合でも、前記左静止図柄と中静止図柄とが一致するか否かにより判定されるが、リーチ乱数を用いて抽出された乱数値が所定値のときリーチ表示を実行するか否か判定する構成としても良い。
時短とは、前述した高確率状態において、特別図柄表示領域50a〜50cで変動表示する左、中及び右特別図柄の変動時間を通常状態に比べて短縮することをいう。前述したように、高確率時には、普通電動役物36の開放時間は延長させられ、普通図柄の判定結果回数を増加させられる。これにより、高確率時には、普通電動役物36への入賞個数を多くし、また、特別図柄の変動時間も短縮させられているので、特別図柄の保留記憶を減少させて、単位時間当たりの特別図柄の判定結果の導出を増加させることができる。
【0045】
前記ステップS300〜S330の処理を実行することにより、当否判定結果、リーチの有無、時短の有無、及び各静止図柄が読み込まれると、続く処理では、これらの読み込まれたデータに従って基本変動パターンが決定され(ステップS340)、処理はリターンに抜ける。
基本変動パターンの決定は、図11に示すように、ステップS340の処理に移行すると(STP1)、先ず、当否判定の結果により大当たり(STP2)又は外れ(STP3)に振り分けられる。外れの場合には、更に、リーチ有り(STP4)又はリーチ無し(STP5)に振り分けられる。
大当たり(STP2)、外れ(STP3)のリーチ有り(STP4)又はリーチ無し(STP5)のいずれかに振り分けられると、各々について時短が有るか否かにより振り分けられる(STP6〜STP11)。
【0046】
大当たり(STP2)の時短有り(STP6)は、更に、静止図柄により前記高確率図柄である特定図柄か否かにより振り分けられる(STP12〜STP13)。同様に、大当たり(STP2)の時短無し(STP7)は、更に、静止図柄により前記高確率図柄である特定図柄か否かにより振り分けられる(STP14〜STP15)。
外れ(STP3)のリーチ有り(STP4)の時短無し(STP9)は、大当たり図柄の前後の図柄であるか否かにより更に2つに振り分けられる(STP16〜STP17)。ここで、大当たり前後の図柄とは、右静止図柄が左及び中静止図柄に近い図柄のことをいう。
【0047】
以上の振り分け処理により振り分けられた、STP12は基本パターン1(STP18)、STP13は基本パターン2(STP19)、STP14は基本パターン3(STP20)、STP15は基本パターン4(STP21)、STP8は基本パターン5(STP22)、STP16は基本パターン6(STP23)、STP17は基本パターン7(STP24)、STP10は基本パターン8(STP25)、STP11は基本パターン9(STP26)、に対応する。
基本パターン1(STP18)は、特別図柄の変動開始から各図柄が静止して特別図柄が確定するまでの変動時間は10秒と定められている。同様に、基本パターン2(STP19)は7秒、基本パターン3(STP20)は30秒、基本パターン4(STP21)は25秒、基本パターン5(STP22)は8秒、基本パターン6(STP23)は20秒、基本パターン7(STP24)は28秒、基本パターン8(STP25)は7秒、基本パターン9(STP26)は15秒と定められている。
尚、これらの変動時間は、適宜変更可能である。
【0048】
前記基本変動パターンを含む画像表示コマンドを受信した表示制御基板33は、図12に示す「表示パターン選択ルーチン」を実行する。
表示制御基板33のCPU33aは、主制御基板30より画像表示コマンドの送信があることを判定すると(ステップS400)、基本変動パターン及び各静止図柄をコマンドコードから読み取り(ステップS410〜S420)、読み取ったデータから表示パターンの振り分けを実行し(ステップS430)、処理はリターンに抜ける。また、ステップS400で主制御基板30より画像表示コマンドの送信がない場合には、処理はリターンに抜ける。図13は、基本変動パターンの9つの基本パターンの各々を、2つ以上の表示パターンに振り分ける構成を示した模式図である。
【0049】
9つの基本パターンよりなる基本変動パターン1〜9を2つ以上の表示パターンに振り分ける構成を具体的に示したのが図14である。各基本パターン1〜9には、おのおの、表示パターンがあり、最後に停止する停止図柄(ここでは右図柄)の変動時間が同じ変動パターン内では共通(同一)に設定されている。この同一時間は、変動パターン1では10秒、基本変動パターンでは7秒、…、基本変動パターン9では15秒に設定されている。
基本パターン1は、大当たりの特定図柄、即ち、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「BBB」又は「DDD」を表示するときで、且つ時短がある場合である。この基本パターン1では、各特別図柄表示領域50a〜50c上で変動表示する時間は、静止図柄指定コードに従い決定される各特別図柄の静止図柄が「1」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「1」の図柄で静止し、表示領域50b上では6秒間スクロール変動表示して「1」の図柄で静止し、表示領域50c上では10秒間スクロール変動表示して「1」の図柄で静止する。
【0050】
各特別図柄の静止図柄が「D」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「D」の図柄で静止し、表示領域50b上では7秒間スクロール変動表示して「D」の図柄で静止し、表示領域50c上では10秒間スクロール変動表示して「D」の図柄で静止する。
各特別図柄の静止図柄が「3」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では5秒間スクロール変動表示して「3」の図柄で静止し、表示領域50b上では7秒間スクロール変動表示して「3」の図柄で静止し、表示領域50c上では10秒間スクロール変動表示して「3」の図柄で静止する。
【0051】
各特別図柄の静止図柄が「7」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、全回転変動、即ち3桁同一の図柄のままスクロール変動表示し10秒後に同時に「7」の図柄で静止する。
即ち、基本パターン1では、7種類の3桁同一特定図柄の種類により、変動開始と表示領域50c上での変動時間とを同一にしつつも、表示領域50a及び50b上での変動時間が異なるよう設定されている。これにより、基本変動パターン1は、7種類の静止図柄により、表示パターンを7種類に振り分けている。
【0052】
基本パターン2は、大当たりの非特定図柄、即ち、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」、「AAA」、「CCC」又は「EEE」を表示するときで、且つ時短がある場合である。この基本パターン1では、各特別図柄表示領域50a〜50c上で変動表示する時間は、静止図柄指定コードに従い決定される各特別図柄の静止図柄が「0」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「0」の図柄で静止し、表示領域50b上では5秒間スクロール変動表示して「0」の図柄で静止し、表示領域50c上では7秒間スクロール変動表示して「0」の図柄で静止する。
【0053】
各特別図柄の静止図柄が「E」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「E」の図柄で静止し、表示領域50b上では6秒間スクロール変動表示して「E」の図柄で静止し、表示領域50c上では7秒間スクロール変動表示して「E」の図柄で静止する。
各特別図柄の静止図柄が「2」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では5秒間スクロール変動表示して「2」の図柄で静止し、表示領域50b上では6秒間スクロール変動表示して「2」の図柄で静止し、表示領域50c上では7秒間スクロール変動表示して「2」の図柄で静止する。
【0054】
各特別図柄の静止図柄が「8」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、全回転変動、即ち3桁同一の図柄のままスクロール変動表示し7秒後に同時に「8」の図柄で静止する。
即ち、基本パターン2では、8種類の3桁同一の非特定図柄の種類により、変動開始と表示領域50c上での変動時間とを同一にしつつも、表示領域50a及び50b上での変動時間が異なるよう設定されている。これにより、基本変動パターン2は、8種類の静止図柄により、表示パターンを8種類に振り分けている。
【0055】
前記基本パターン1及び2と同様の処理により、基本パターン3〜9も、変動開始と表示領域50c上での変動時間とを同一にしつつも、静止図柄の相違により表示領域50a及び50b上での変動時間を異なるよう表示パターンを2つ以上に振り分けられる。
【0056】
表示制御基板33のCPU33aは、主制御基板30より送信された基本変動パターンから表示パターンに振り分けるものであり、表示パターンを決定し、振り分けた表示パターンの種類を示すデータをCPU33b及び音・ランプ制御基板34に送信するものである。音・ランプ制御基板34には、表示パターンの種類に対応した音データ、電飾データが記憶され、音・ランプ制御基板34は、受信した表示パターンの内容を判断し、効果音を出力すべきタイミングでは効果音、電飾を出力制御する。この制御は、受信した表示パターンに従って必要に応じて逐次実行される。
CPU33bは、CPU33aから受信した表示パターンの種類に対応した画像制御を実行するものであり、送信された表示パターンに従った画像を液晶表示装置32に変動表示し、変動時間経過後に指示された静止図柄を静止表示し、静止確定信号を受信したタイミングで確定表示するものである。
【0057】
CPU33aは、音・ランプ制御基板34に対しては表示パターンの種類を示す信号を送信することなく、表示パターンに従って、制御信号を音・ランプ制御基板34に送信する構成でもよい。
即ち、音・ランプ制御基板34には、表示制御基板33から逐次送信されるデータに対応した音データ、電飾データが記憶され、CPU33aは、選択した表示パターンの種類を示すデータをCPU33bに送信するとともに、選択した表示パターンの内容を判断して効果音、電飾を出力すべきタイミングでは、効果音、電飾に対応したデータを音・ランプ制御基板34に送信する。音・ランプ制御基板34への送信は、図柄変動時間の期間中、必要に応じて逐次実行される。音・ランプ制御基板34は、送信されたデータを受信すると、該データに対応した効果音、電飾を出力制御する。CPU33bは受信した表示パターンの種類に応じた画像制御を実行する。例えば、決定した表示パターンの内容に従ってCPU33aは、左停止図柄、中停止図柄及び右停止図柄を静止させるタイミングで効果音を出力するよう指示し、またはキャラクタを出現させるタイミングで効果音を出力するよう指示することが考えられる。電飾についても同様である。
【0058】
音・ランプ制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、表示制御基板33からの指令を受けて液晶表示装置32、大当たりランプやエラーランプ等のランプ類及びLED等の各種ランプ類を点灯表示させる。即ち、図15に示す通り、音・ランプ制御基板34には、各表示パターンに対応する音データ及び電飾データが記憶され、音・ランプ制御基板34は、CPU33aから受信した表示パターンの種類に対応する音データ及び電飾データに従った効果音及び電飾制御を行う。
【0059】
以上詳細に説明した本具体例によると、表示制御基板33から音・ランプ制御基板34にデータを送信可能とし、表示制御基板33は、主制御基板30から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って特別図柄の変動表示を行い、変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、更に、表示制御基板33は、前記選択された表示パターンに従った信号を音・ランプ制御基板34に送信し、音・ランプ制御基板34は、受信した信号に従って効果音の出力制御を行うので、表示制御基板33が受信した変動パターンから表示パターンを選択するが、選択された表示パターンに従って信号が、表示制御基板から音・ランプ制御基板34に直接送信される。これにより、主制御基板30の処理の負担を増加させることなく、表示制御基板33の表示内容と音・ランプ制御基板34の効果音とを整合させることができる。
また、表示制御基板33は、音・ランプ制御基板34に対して表示パターンの種類を示すデータを送信する構成とすれば、効果音との整合性を図るために逐次送信する必要がなくなる。
【0060】
音・ランプ制御基板34は、受信した変動パターンの種類を示すデータに従って効果音の出力制御を行うので、音・ランプ制御基板34は1度変動パターンの種類を示すデータを受信すれば、変動パターンの種類に対応する音データをROMから必要に応じて呼び出し効果音の出力制御を行うことができ、表示制御基板33から制御信号を逐次受信する必要がなくなるので、表示制御基板33及び音・ランプ制御基板34の制御の簡素化を図ることができる。音・ランプ制御基板34によるランプの電飾についても同様である。
【0061】
表示制御基板33は、2つのCPU33a及びCPU33bを有し、CPU33aは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータをCPU33bに送信すると共に、選択された表示パターンに従った信号を音・ランプ制御基板34に送信し、CPU33bが選択された表示パターンに従った変動表示を行うので、CPU33bは表示パターンに従った変動表示だけを実行することができる。
【0062】
表示制御基板33は、CPU33aは表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを音・ランプ制御基板34及びCPU33bに送信するだけなので、処理の負担を軽減化できる。
【0063】
表示制御基板33と音・ランプ制御基板34との通信を双方向とする場合は、通信の信頼性を高めることができ、表示内容と効果音との整合性を一層高めることができる。表示制御基板33と音・ランプ制御基板34とを双方向通信としても、表示制御基板33に対しては主制御基板30からしか送信できない一方向通信なので、表示制御基板33及び音・ランプ制御基板34から主制御基板30に不正信号を送信することができない。従って、表示内容と効果音の整合性及び不正防止に有効である。さらに、信号の受け渡しに確実性を持たせることができる。
【0064】
主制御基板30と発射・払出制御基板31とは双方向通信としたので、賞球の払い出しは発射・払出制御基板31又は主制御基板30だけで実行すれば良く、配線の簡素化が図れ、また、未払賞球個数等のデータの共有化を図ることができ、停電対策を主制御基板だけで実行しても、停電復帰後に未払の賞球を払い出すことができる。これにより、発射・払出制御基板31側で停電対策を行わなくても良くなる。ここで、双方向通信とした場合、発射・払出制御基板31の不正改造が問題となるが、発射・払出制御基板31は、遊技の性能に関した基板であることからセキュリティ機能を搭載することが多く、主制御基板30及び発射・払出制御基板31の両基板にセキュリティ機能を搭載すれば不正改造の懸念も減少し、更に両基板を各々所謂「かしめボックス」で封入すれば一層の不正対策が図れる。
また、主制御基板30と表示制御基板33とは、主制御基板30からのみ送信できる一方向通信とし、表示制御基板33から音・ランプ制御基板34に送信可能としたので、表示制御基板33から音・ランプ制御基板34に直接送信することができるので、画像に整合した効果音を出力することができる。
【0065】
音・ランプ制御基板34と主制御基板30とを通信できない構成とする場合、音・ランプ制御基板34は、表示制御基板33からのみ送信でき主制御基板30とは通信できず、しかも主制御基板30と表示制御基板33とは、主制御基板30からのみ送信できる一方向通信として構成されるので、主制御基板30に対する配線の削減化を図ると共に、表示制御基板33又は音・ランプ制御基板34からの主制御基板30に対する不正信号の出力を不可能とするという効果を有する。
【0066】
発射・払出制御基板31は、遊技盤面上に遊技球の発射を行う制御も行うので、発射制御基板を無くして部品点数の削減化、配線の簡略化、弾球遊技機の簡素化を図ることができる。
【0067】
音・ランプ制御基板34は、音制御を行うとともに、遊技の進行に伴ってランプ又はLEDの点灯制御も行うので、ランプ制御基板を別体とすることなく部品点数の削減化、配線の簡略化、弾球遊技機の簡素化を図ることができる。
【0068】
主制御基板30は停電時にも遊技進行状況及び未払の賞球を記憶保持し、停電復帰後には、記憶保持したデータに従って停電前の遊技を続行すると共に未払の賞球を払い出すよう発射・払出制御基板31に指示するので、主制御基板30が遊技進行状況及び未払の賞球を記憶保持することで、発射・払出制御基板31の停電対策を行う必要がなく、一層部品点数の削減化、配線の簡略化、弾球遊技機の簡素化を図ることができる。
【0069】
そして、同一基本パターンでは、特別図柄表示領域50a〜50c上での特別図柄の変動開始から特別図柄が全て静止して確定するまでの変動時間を同じにしつつ、表示領域50a及び50b上での変動時間を静止図柄に対応させて異なる変動時間とする2つ以上の表示パターンに振り分けることができる。これにより、主制御基板30で作成する基本変動パターンの数を少なくして処理の負担を軽減させつつ、LCDパネル32aの画面上で特別図柄が変動する表示パターンを多くして特別図柄の表示態様を多種多様に変化させることができるという極めて優れた効果を有する。
また、同一基本パターンに属する表示パターンは、特別図柄の変動開始から特別図柄の確定迄の時間は同一なので、特別図柄の変動時間という概念で機械の性能をチェックする場合では、基本変動パターンの数だけチェックすれば良く、試験時間を短縮化することができるという効果も有する。表示制御基板33のCPU33aは、基本パターン1〜9の1つから表示パターンを選択し、選択した表示パターンを示すデータを音・ランプ制御基板34に出力する。または表示パターンに従って音・ランプ制御基板34に効果音の出力を指示するので表示と効果音との整合性がとれるという効果も有する。
【0070】
次に図16及び図17に従って第2の具体例について説明する。
第2の具体例では、第1の具体例で用いた図12に示す「表示パターン選択ルーチン」の替わりに図16に示す「表示パターン選択ルーチン」を用い、図14の図表の替わりに図17の図表を用いるものであり、その他の構成は第1の具体例と略同様である。
第2の具体例では、CPU33aは、主制御基板30から画像表示コマンドの送信があると(ステップS500)、基本変動パターンの読み取りが行われた後(ステップS510)、振り分け乱数FRNDの値が抽出され(ステップS520)、抽出した乱数値から表示パターンの振り分けを実行し(ステップS530)、処理はリターンに抜ける。また、ステップS500で主制御基板30より画像表示コマンドの送信がない場合には、処理はリターンに抜ける。振り分け乱数FRNDは、微少時間毎に+1され最大値の「99」に至ると次回には「0」に戻り「0」〜「99」までの100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、表示制御基板33のマイコンが実行する処理が本処理に移行したときにその値が抽出される。主制御基板30から画像表示コマンドが送信されるタイミングは、遊技球が普通電動役物36に入賞するタイミングと関係し予測できないタイミングである。従って、カウンタである振り分け乱数FRNDは文字通り乱数として機能する。
【0071】
CPU33aは、振り分け乱数FRNDの値を抽出すると、図17に示す図表に従って表示パターンを選択する。CPU33bは、選択された表示パターンに従って、液晶表示装置32に画像を表示する。
図17に示す表示パターンは、同一基本パターンに属すれば、変動開始から全ての特別図柄が確定するまでの変動時間は同じであるが、表示領域50a及び50c上での変動表示が相違する。この振り分けは、抽出された振り分け乱数FRNDの値により振り分けられる。このとき、抽出された振り分け乱数FRNDの値が所定値であれば大当たり予告が行われる。大当たり予告とは、特別図柄が3桁同一で確定する前に大当たり図柄を表示することを前もって予告することをいう。この大当たり予告は、外れの場合にも一定の確率で実行される。また、リーチ予告を乱数FRNDの値により実行するよう構成することも可能である。リーチ予告とは、表示領域50bでの図柄が静止して確定する前にリーチ状態になることを前もって予告することをいう。このリーチ予告も実際にリーチにならない場合でも一定の確率で行われる。
【0072】
音・ランプ制御基板34は、第1具体例と同様に、CPU33aから受信した表示パターンの種類に対応する音データ及び電飾データに従った効果音及び電飾制御を行う。このとき、大当たり予告データがある場合には、該データがCPU33aから送信されてくるので、大当たり予告に対応した音データによる音出力をすることもできる。また、リーチ予告も同様の音出力することもできる。電飾出力も同様である。
【0073】
第2の具体例では、表示パターンの振り分けは、乱数FRNDの値により行われる。これにより、第1の具体例と同様の効果を奏する他、大当り予告、又はリーチ予告についての画像表示と音出力の整合性が高まる。また、静止図柄により表示パターンが固定化されることなく、3つの静止図柄の表示態様が同一でも表示パターンを相違させることができるという効果を有する。また、乱数FRNDの値により大当たり予告、リーチ予告を表示制御基板33で指示実行することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したパチンコ機10を示す外観斜視図である。
【図2】パチンコ機10の裏面図である。
【図3】パチンコ機10の遊技盤22の構成を示す正面図である。
【図4】パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】主制御基板30で実行される「メインルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図6】「メインルーチン」で作成される初期乱数の更新処理を示す図である。
【図7】「メインルーチン」で作成される当否乱数の更新処理の1例を示す図である。
【図8】LCDパネルユニット32aの画面上の画像を例示する正面図である。
【図9】主制御基板30から送信されるコマンドコードを示す図表である。
【図10】「基本変動パターン決定ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図11】基本パターン1〜9への振り分けを示す模式図である。
【図12】「表示パターン選択ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図13】表示パターンへの振り分けを示す模式図である。
【図14】表示パターンの変動時間を示す図表である。
【図15】表示パターンと音データ及び電飾データの対応を示す図表である。
【図16】第2具体例の「表示パターン選択ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図17】第2具体例の振り分け乱数FRNDの値による表示パターンの振り分けを示す図表である。
【符号の説明】
10…パチンコ機 22…遊技盤 24…発射ハンドル
24a…タッチスイッチ 30…主制御基板
31…発射・払出制御基板 32…液晶表示装置
32a…LCDパネルユニット(LCD)
33…表示制御基板 33a,33b…CPU 34…音・ランプ制御基板
36…普通電動役物(始動口) 36a…第1種始動口スイッチ
40…大入賞口 40a…役物連続作動スイッチ(VSW)
40b…カウントスイッチ(カウントSW)
50a、50b、50c…特別図柄表示領域 52…背景画面
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤面の遊技領域に遊技球を発射して遊技を行う弾球遊技機に関し、詳しくは、その弾球遊技機に搭載される制御基板の構成に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年の遊技機は、主制御基板の処理の負担を軽減化し、表示制御基板の表示制御の自由度を高めるため、主制御基板から表示制御基板へは、逐次制御信号を送信することなく、大当たりの発生を報知するために用いられる図柄の変動時間を示す変動パターンと静止図柄の種類を示すデータを図柄の変動開始時に送信し、変動時間経過後に変動停止信号を送信する所謂「変動パターン方式」が採用されている。この変動パターン方式は、図柄の変動時間と静止図柄を図柄の変動開始時に主制御基板から表示制御基板に送信すると、変動停止信号を送信するまでの間は、原則として、信号を出力しない。これは、音制御基板に対しても同様であり、主制御基板から音制御基板に対して同様のデータが送信される。
変動パターンを受信した表示制御基板は、表示内容の豊富化を図るため、受信した変動時間を同一として、表示内容の異なる表示パターンを選択し、選択した表示パターンに従って変動表示制御を行っている。
この変動パターン方式により、1回の図柄変動につき、主制御基板は変動パターン、静止図柄の種類及び変動停止信号だけを表示制御基板に送信するだけで良く、一方、表示制御基板は受信した変動パターンが示す時間は主制御基板に指示されることなく自由に画像制御を行うことができるという効果を発揮する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の遊技機は、主制御基板に処理の負担を著しく軽減化することができるものの、制御の処理上では次の課題が考えられた。即ち、主制御基板から表示制御基板及び音制御基板に対しては変動パターン方式が採用されているため、1回の図柄変動中において、表示される画像と音との整合がとれない課題、例えば図柄変動中に突然キャラクタを出現させる場合、音制御基板はそのことを知る術がないのでキャラクタの出現に伴う効果音を出力させることができないという課題が考えられた。また、変動時間が同一の複数の表示パターンにおいて、表示内容が異なるので各々の表示内容に密接に対応したきめ細かな効果音を出力させることが困難という課題が考えられた。
【0004】
【課題を解決するための手段及び効果】
前記課題を解決するために為された請求項1に記載の発明は、遊技盤面上に発射された遊技球が始動口に入球するタイミングに基づき抽出される乱数値が所定値であることに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する主制御基板と、前記特別遊技を実行するか否かを報知する表示制御基板と、遊技の進行に伴う効果音の制御を行う音制御基板と、を少なくとも含み、前記主制御基板から表示制御基板に対する送信は、特別遊技を実行するか否かを示す報知図柄の変動表示に関しては、報知図柄の変動開始から静止までの変動時間を示す変動パターン及び静止図柄に関するデータを送信する弾球遊技機において、前記表示制御基板から前記音制御基板に送信可能とし、前記表示制御基板は、主制御基板から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って前記報知図柄の変動表示を行い変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、更に、前記表示制御基板は、前記選択された表示パターンに従った信号を前記音制御基板に送信し、前記音制御基板は、受信した信号に従って効果音の出力制御を行う、ことを特徴とする弾球遊技機である。
請求項1に記載の発明の効果としては、表示制御基板が受信した変動パターンから表示パターンを選択するが、選択された表示パターンに従って信号が、表示制御基板から音制御基板に直接送信される。これにより、主制御基板の処理の負担を増加させることなく、表示制御基板の表示内容と音制御基板の効果音とを整合させることができる。
また、表示制御基板は、音制御基板に対して表示パターンの種類を示すデータを送信する構成とすれば、効果音との整合性を図るために逐次送信する必要がなくなる。この構成を明確にしたのが請求項2に記載の発明である。
【0005】
請求項2に記載の弾球遊技機は、遊技盤面上に発射された遊技球が始動口に入球するタイミングに基づき抽出される乱数値が所定値であることに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する主制御基板と、前記特別遊技を実行するか否かを報知する表示制御基板と、遊技の進行に伴う効果音の制御を行う音制御基板と、を少なくとも含み、前記主制御基板から表示制御基板に対する送信は、特別遊技を実行するか否かを示す報知図柄の変動表示に関しては、報知図柄の変動開始から静止までの変動時間を示す変動パターン及び静止図柄に関するデータを送信する弾球遊技機において、前記表示制御基板から前記音制御基板に送信可能とし、前記表示制御基板は、主制御基板から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って前記報知図柄の変動表示を行い変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、更に、前記表示制御基板は、前記選択された表示パターンの種類を示すデータを前記音制御基板に送信し、前記音制御基板は、受信した変動パターンの種類を示すデータに従って効果音の出力制御を行う、ことを特徴とする弾球遊技機である。
請求項2に記載の発明では、音制御基板は1度変動パターンの種類を示すデータを受信すれば、変動パターンの種類に対応する音データをROMから必要に応じて呼び出し効果音の出力制御を行うことができ、表示制御基板から制御信号を逐次受信する必要がなくなる。
【0006】
請求項3に記載の弾球遊技機は、請求項1に記載の弾球遊技機において、前記表示制御基板は、2つのCPUを有し、1つのCPUは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを他のCPUに送信すると共に、前記選択された表示パターンに従った信号を前記音制御基板に送信する、ことを特徴とする弾球遊技機である。
表示制御基板に2つのCPUを搭載し、1つのCPUが表示パターンの選択を行うと共に音制御基板に変動パターンに従った信号を送信し、他のCPUが選択された表示パターンに従った変動表示を行うので、他のCPUは表示パターンに従った変動表示だけを実行することができる。
【0007】
請求項4に記載の弾球遊技機は、請求項2に記載の弾球遊技機において、前記表示制御基板は、2つのCPUを有し、1つのCPUは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを前記音制御基板及び他のCPUに送信する、ことを特徴とする弾球遊技機。
1つのCPUは表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを音制御基板及び他のCPUに送信するだけなので、処理の負担を軽減化できる。
【0008】
請求項5に記載の弾球遊技機は、請求項1乃至請求項4に記載の弾球遊技機において、前記主制御基板と前記表示制御基板とは、前記主制御基板からのみ送信できる一方向通信とし、前記表示制御基板と前記音制御基板とは双方向通信可能として構成したことを特徴とする弾球遊技機である。
表示制御基板と音制御基板との通信は双方向なので通信の信頼性を高めることができ、表示内容と効果音との整合性を一層高めることができる。表示制御基板と音制御基板とを双方向通信としても、表示制御基板に対しては主制御基板からしか送信できない一方向通信なので、表示制御基板及び音制御基板から主制御基板に不正信号を送信することができない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
図1に示すように、本実施例のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ(以下、プリペイドカードユニットともいう。)13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
【0010】
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0011】
図2はパチンコ機10の裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤26には主制御基板30及び発射・払出制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄・普通図柄液晶表示装置32(以下、「液晶表示装置」という。)が、液晶表示装置32の左側に外部接続端子基板50が、各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0012】
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
図3に示すように遊技盤22には、中央に液晶表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、液晶表示装置32に含まれる普通図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射・払出制御基板31により発射モータ31aが駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0013】
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、発射・払出制御基板31、液晶表示装置32の表示制御を行なう表示制御基板33、音・ランプ制御基板34等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板及び電源回路等は記載していない。
【0014】
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御基板30の入力側には、発射・払出制御基板31、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ。)40a、カウントスイッチ40b、その他入賞口スイッチ48、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、玉抜スイッチ47等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d、普通役物ソレノイド36b及び外部接続端子基板50、発射・払出制御基板31、表示制御基板33、等が接続されている。主制御基板30は、音・ランプ制御基板34とは接続されていない。
【0015】
第1種始動口スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、に各々取り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、各々検出するためのものである。
また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノイド40dは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるものである。
【0016】
液晶表示装置32は、表示制御基板33に接続されている。表示制御基板33は、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
この表示制御基板33への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。
表示制御基板33の出力側は音、ランプ制御基板34と接続している。
表示制御基板33は、CPU33a,CPU33bの2個のCPUを搭載している。このCPU33a及びCPU33bは、前述したように8ビットワンチップマイコンであるが、8ビットワンチップマイコンでなくとも良い。
CPU33aは、主制御基板30より送信された基本変動パターンから表示パターンに振り分けるものであり、表示パターンを決定し、表示パターンに合わせた信号をCPU33bに出力するもので、振り分けた表示パターンの種類を示すデータをCPU33b及び音・ランプ制御基板34に送信するものである。尚、CPU33aは、音・ランプ制御基板34に対しては表示パターンの種類を示す信号を送信することなく、表示パターンに従って制御信号を音・ランプ制御基板34に送信し、該表示パターンに効果音を出力する構成でもよい。詳細は後述する。
CPU33bは、表示パターンに合わせた画像処理を行なうものであり、送信された表示パターンに従った画像を変動表示し、変動時間経過後に指示された静止図柄を静止表示し、静止確定信号を受信したタイミングで確定表示するものである。
表示制御基板33は、2つのCPUの他、各々に画像制御プログラム及び画像データ等を格納するROM、画像データ等を一時的に格納するRAM及び周知のVDPを有する。
この表示制御基板33は、音・ランプ制御基板34と一方向通信又は双方向通信に接続されている。
【0017】
発射・払出制御基板31は、カードリーダ13と双方向通信可能に接続されている。発射・払出制御基板31は、入力側は、発射ハンドル24、タッチスイッチ24a、発射停止スイッチ24b、払出検出スイッチ29aと接続され、出力側は払出モータ29b、発射モータ31a、タッチランプ45と接続されている。
払出検出スイッチ29aは払出し装置29内の払出モータ29bの下方の配置され、払出検出スイッチ29aは払出モータ29bにより上皿15に排出される賞球を検出するものである。タッチランプ45は、タッチスイッチ24aが遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出をしている間、点灯するものである。本実施例では、タッチスイッチ24aの入力を発射・払出制御基板31に入力する構成とし、主制御基板30と発射・払出制御基板31との通信を双方向通信としたので、主制御基板30へタッチスイッチ24aの検知処理の送信が可能である。発射ハンドル24、発射停止スイッチ24b、払出検出スイッチ29aも同様とすることができる。
発射・払出制御基板31は、主制御基板30と双方向に通信可能であり、主制御基板30は入賞に基づく払い出し要求信号を発射・払出制御基板31に出力し、発射・払出制御基板31は払出検出スイッチ29aによる払い出しにより賞球管理を実行すると共に、主制御基板30に払い出しデータを送信する。従って、賞球管理は主制御基板30及び発射・払出制御基板31の各基板で行われる。なお、発射・払出制御基板31は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すが、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われるとしてもよい。
発射・払出制御基板31は、主制御基板30からの指令コマンドに従って払出モータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板42等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。CR精算表示基板42は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18を制御する。
【0018】
発射・払出制御基板31は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ31aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ45を点灯させるためのものである。
【0019】
音・ランプ制御基板34は主としてトランジスタ、音源IC及びアンプ等の駆動素子から構成されており、表示制御基板33の指令を受けてスピーカ46、大当たりランプやエラーランプ等の各種ランプ、各種LED(保留記憶表示LED等)を駆動制御するためのものである。
音・ランプ制御基板34は、受信した表示パターンの種類に対応する音データに従った効果音及び電飾制御を行うものである。音・ランプ制御基板34には、各表示パターンに対応する音データ及び電飾データが記憶されている。
【0020】
前記主制御基板30、発射・払出制御基板31、表示制御基板33、音・ランプ制御基板34等へは、電源基板55から各種電源が供給されている。電源基板55は、24V交流電源からDC32V、DCRV、DC5V、AC24V、GND、更にコンデンサによりDC5Vのバックアップ電源を生成し、各制御基板に必要な電源を供給するよう構成されている。DC5Vのバックアップ電源は、主制御基板30のみに供給されている。
【0021】
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10の主制御基板30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図5に示すフローチャートに従って説明することにする。
図5に示されるフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される処理である。本実施例では、ステップS100〜S200までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS210及びS220の処理を「残余処理」と称する。
【0022】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(ステップS100)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常でない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常でないと判断されると、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為され(ステップS110)、処理は残余処理へ移行する。
【0023】
正常との肯定判断が為されると、まず初期乱数更新処理が実行される(ステップS120)。この処理は、図6に示すように、初期乱数の値をこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「249」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「249」までの250個の整数を繰り返し昇順に作成する。
ステップS120に続く当否乱数更新処理(ステップS130)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、図7に示すように、最大値である「249」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数の値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそのときの初期乱数の値を初期値とし「0」〜「249」までの250個の整数値を繰り返し作成する。
【0024】
即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「249」までの整数値とすることは前記初期乱数と何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「249」までの250個の整数値とし、割り込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期乱数により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「249」の250個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
【0025】
大当り図柄乱数更新処理(ステップS140)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「000」、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に各々対応する。
外れ図柄乱数更新処理(ステップS150)は、左図柄用乱数、中図柄用乱数及び右図柄用乱数から構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理で+1され最大値を超えると「0」に戻る。右図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に1され最大値を超えると「0」に戻る。
普通図柄乱数更新処理(ステップS160)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
【0026】
前述した各乱数更新処理(ステップS120〜S160)により、初期乱数、当否乱数、大当り図柄乱数、外れ図柄乱数及び普通図柄乱数が各々更新されるが、続く処理(ステップS170)ではパチンコ機10に設けられ主制御基板30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。本実施例では、前述した満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a、第1種始動口スイッチ36a、Vスイッチ40a、カウントスイッチ40b、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、その他入賞口スイッチ48等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
この入力処理により第1種始動口スイッチ36aに入力がある場合には、始動口としての普通電動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割り込み処理時の前記当否乱数の値が抽出され当否判定値と比較される。
【0027】
本実施例のパチンコ機10は、確率変動機として構成され、通常確率時では当否判定値は「1」であり、高確率時には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」である。前述したように当否乱数を構成する「0」〜「249」の250個の各整数値の出現率は均一であり、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞するタイミングで抽出される当否乱数の値は、前記ハード割り込みの微小時間である2msと比較すれば入賞タイミングを微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数は完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数の値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/250であり、高確率時には1/50(=5/250)となる。この大当りを発生させる確率が低確率状態から高確率状態に移行するのは、本実施例では、大当り発生時の割り込み処理における前述した大当り図柄乱数の値が、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」及び「13」(以下、「高確率乱数値」という。)の場合であり、大当たりが発生するときの7/15の確率で高確率に移行する。そして、高確率中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄乱数の値が高確率乱数値であれば更に高確率状態が継続する。即ち、一度高確率状態になる毎に7/15の確率で高確率が継続する可能性を有することになる。
当否判定処理(ステップS180)が終了すると、続いて画像出力処理(ステップS190)が実行される。この画像出力処理については後に詳述する。
【0028】
続く各出力処理(ステップS200)は、遊技の進行に応じて主制御基板30は、発射・払出制御基板31、表示制御基板33、大入賞口ソレノイド40c等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(ステップS170)により遊技盤22面上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく発射・払出制御基板31に賞球データを出力する処理を、パチンコ機10に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく表示制御基板33にエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理を、各々実行する。
【0029】
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(ステップS210)及び初期乱数更新処理(ステップS220)から構成されるが、各々前述したステップS150及びステップS120と全く同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したステップS100〜S200までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当たり処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施例においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(ステップS160)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0030】
前述した各処理を実行することにより、パチンコ機10は次のような動作を実行する。
遊技者により操作される発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ31aにより遊技球が遊技盤22上に発射され、発射された遊技球が第1種始動口としての普通電動役物36に入賞すれば第1種始動口スイッチ36aにより検出され、液晶表示装置32のLCD32aの画面上の特別図柄表示領域50a〜50c(図8参照)に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示するよう働く。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ36aにより検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。
【0031】
大当たり状態となると、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ40bにより検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ40aにより検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当たり状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、発射・払出制御基板31が実行する。尚、大入賞口40の特別領域を開閉するVソレノイド40dは、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖するためのものである。
尚、普通電動役物36は、通常状態でも遊技球は入賞するが、前記普通図柄作動ゲート38又は39を遊技球が通過したタイミングで抽出される普通図柄乱数の値が所定値のとき、その入り口を拡大させられ入賞が容易となる。この普通電動役物36が拡大する時間は、通常状態では0.3秒であり、前述した高確率時には1.5秒である。また、普通図柄作動ゲート38又は39を遊技球が通過したときから変動表示し静止するまでの普通図柄の変動時間は、通常状態では、20秒であり、高確率時には5秒〜6秒である。これにより、高確率時には、保留記憶させられることが少なくなり、普通図柄による普通電動役物36を拡大するか否かの判定結果の導出回数を通常状態よりも多くすることができる。
【0032】
ここで、前述した画像出力処理(ステップS190)を、図9を用いて詳細に説明する。図9に示すコマンドコードは、主制御基板30から表示制御基板33に送信されるコードである。
図9に示すように、本実施例の主制御基板30と表示制御基板33との送信コマンドコードは、1.電源投入時、2.客待ちデモ、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0033】
1.電源投入時
電源投入時のコマンドは、パチンコ機10に電源が投入されたとき主制御基板30から表示制御基板33に送信されるコマンドコードであり、10Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。表示制御基板33がこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に電源投入時のデモ画面を表示する。
【0034】
2.客待ちデモ
客待ちデモのコマンドは、前記電源投入のデモ画面が終了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信されるコマンドであり、20Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。表示制御基板33がこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例えば、図8に示す特別図柄表示領域50a〜50c上に変動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示する。また、保留記憶表示部51a〜51dを順次点灯表示する。このとき、背景画面52上には各々の変動パターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示される。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡した後繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル24に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力により検知することができる。いずれかの又は全ての入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22面のアウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していないことを判断する。
【0035】
3.図柄変動中
図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に送信されるコマンドであり、図9に示すように(1)基本変動パターンコード、(2)左静止図柄指定コード、(3)中静止図柄指定コード、(4)右静止図柄指定コード、の4種類のコマンドコード(以下、この4つのコマンドコードを総称して「画像表示コマンド」ということもある。)に分類される。
【0036】
(1)基本変動パターンコード
基本変動パターンコードは、動作番号として30Hの1バイト命令と識別番号として01Hから09Hの9種類の1バイト命令とから9種類の2バイト命令として構成されている。この9種類の1バイト命令については、後に詳述する。
(2)左静止図柄指定コード
左静止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号が01Hのときは左静止図柄として「0」、02Hのときは「1」、03Hのときは「2」、04Hのときは「3」、05Hのときは「4」、06Hのときは「5」、07Hのときは「6」、08Hのときは「7」、09Hのときは「8」、0AHのときは「9」、0BHのときは「A」、0CHのときは「B」、0DHのときは「C」、0EHのときは「D」、0FHのときは「E」の文字を特別図柄として特別図柄表示領域50aに表示させるためのものである。
【0037】
(3)中静止図柄指定コード
中静止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50bに表示させるためのものである。
(4)右静止図柄指定コード
右静止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50cに表示させるためのものである。
この変動タイムコード、左、中及び右静止図柄指定コードは、遊技盤22上に発射された遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したとき2バイトづつほぼ同時に送信されるコマンドコードであり、その内容は次のようにして決定される。
【0038】
前述したように、遊技球が普通電動役物36に入賞すると、そのときの当否乱数の値、大当り図柄乱数の値、外れ図柄乱数の値、普通図柄乱数の値が各々抽出される。抽出された当否乱数値は、通常確率時には当否判定値「1」と比較し、高確率時には当否判定値「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」と比較し一致すれば大当りが発生、一致しなければ外れとなる。一致して大当り発生時には、抽出された大当り図柄乱数値に+1して、この値を左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とする。即ち、左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号は同一となる。一致しなくて外れのときには、抽出された外れ図柄乱数の左図柄用乱数値、中図柄用乱数値及び右図柄用乱数値の各々の値に+1した値を各々左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号とする。このとき、偶然に3つの識別番号が一致する場合には、右静止図柄指定コードの識別番号の値を値「1」だけ異なる値とする処理が為される。
【0039】
4.大当り開始
大当り開始デモコマンドコードは、特別図柄表示領域50a〜50cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄を表示した後から大当り動作が開始されるまでの間に大当りが発生したということを遊技者にアピールする画像を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命令コードを表示制御基板33が受信するとLCD32aの画面上に「大当り」等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像を表示すると共に、音・ランプ制御基板34により効果音を出力する処理がなされる。
【0040】
5.大当り中
大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、10カウント入賞コード、V通過コード及びラウンド表示コードの5個のコマンドに分類される。
(1)開放前コードは、50Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成され、表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、大入賞口40を開放することを遊技者に知らせる画像を背景画面52に表示する処理を実行する。
(2)開放中コードは、50Hの動作番号及び02Hの識別番号より構成され、表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、大入賞口40が開放中であることを遊技者に知らせる画像を表示する処理を実行する。
(3)10カウント入賞コードは、50Hの動作番号及び03Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40に遊技球が入球したことをカウントスイッチ40b又はVスイッチ40aにより検知する毎にこの命令コードを送信する。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面52上に表示する処理を行う。これにより、画面上には、大入賞口40に遊技球が入賞する毎に零から10個までの個数表示がなされる。
【0041】
(4)V通過コードは、50Hの動作番号及び04Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40内の特別領域を遊技球が通過したことをVスイッチ40aにより検知するとこの命令コードを送信する。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると画面に「V」の文字を大きく表示し大入賞口40が閉鎖した後再び開放することを遊技者に知らせる。
(5)ラウンド表示コードは、50Hの動作番号及び05Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40が開放動作終了後に再び開放する毎にこの命令コードを送信する。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面52上に表示する処理を行う。これにより、遊技者には大入賞口40の開放回数が報知される。
【0042】
6.大当り終了
大当り終了コマンドは、大当り終了デモコマンドコードと高確率移行コマンドコードとからなる。
大当り終了デモコマンドコードは、大当り動作が終了したとき、即ち大入賞口40が16回の開放動作を終了したとき、または16回まで継続しなくとも開放中に遊技球が特別領域を通過しなかったときに送信される命令コードであり、60Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成される。表示制御基板33がこの命令コードを入力すると大当りが終了したことを遊技者に知らせるメッセージを表示する。
高確率移行コマンドコードは、61Hの動作番号及び01H〜02Hの識別番号より構成される。識別番号が01Hのときは高確率状態が継続する場合であり、識別番号が02Hのときは高確率が継続しない場合である。この高確率移行コマンドコードは、本実施例のように、主制御基板30から送信する構成としても良いし、前述した画像表示コマンドの値から表示制御基板33が判断する構成としても良い。
【0043】
7.動作異常時
動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生したときに送信される命令コマンドであり、本具体例では、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。本具体例ではE1エラーコードは、テンカウント異常エラーであり大入賞口40が開放したときに遊技球が1個も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下皿23が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンしたとき出力される。これらの異常時コマンドを送信することにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除されたとき送信される70H04Hのエラー解除コードにより消去される。
【0044】
次に、前述したコマンドコードを用いてLCD32aの画面上に特別図柄を変動表示させる処理を図10〜図14を用いて説明することにする。
ここでは、先ず、図10及び図11に従って前記基本変動パターンを決定(選択)する処理について説明する。
主制御基板30のマイコンは、前記メインルーチンのステップS180における当否判定結果を読み取り(図10 ステップS300)、リーチの有無を読み込み(ステップS310)、時短の有無を読み取り(ステップS320)、静止図柄を読み込む(ステップS330)。
リーチの有無は、外れ図柄を表示する場合でも、前記左静止図柄と中静止図柄とが一致するか否かにより判定されるが、リーチ乱数を用いて抽出された乱数値が所定値のときリーチ表示を実行するか否か判定する構成としても良い。
時短とは、前述した高確率状態において、特別図柄表示領域50a〜50cで変動表示する左、中及び右特別図柄の変動時間を通常状態に比べて短縮することをいう。前述したように、高確率時には、普通電動役物36の開放時間は延長させられ、普通図柄の判定結果回数を増加させられる。これにより、高確率時には、普通電動役物36への入賞個数を多くし、また、特別図柄の変動時間も短縮させられているので、特別図柄の保留記憶を減少させて、単位時間当たりの特別図柄の判定結果の導出を増加させることができる。
【0045】
前記ステップS300〜S330の処理を実行することにより、当否判定結果、リーチの有無、時短の有無、及び各静止図柄が読み込まれると、続く処理では、これらの読み込まれたデータに従って基本変動パターンが決定され(ステップS340)、処理はリターンに抜ける。
基本変動パターンの決定は、図11に示すように、ステップS340の処理に移行すると(STP1)、先ず、当否判定の結果により大当たり(STP2)又は外れ(STP3)に振り分けられる。外れの場合には、更に、リーチ有り(STP4)又はリーチ無し(STP5)に振り分けられる。
大当たり(STP2)、外れ(STP3)のリーチ有り(STP4)又はリーチ無し(STP5)のいずれかに振り分けられると、各々について時短が有るか否かにより振り分けられる(STP6〜STP11)。
【0046】
大当たり(STP2)の時短有り(STP6)は、更に、静止図柄により前記高確率図柄である特定図柄か否かにより振り分けられる(STP12〜STP13)。同様に、大当たり(STP2)の時短無し(STP7)は、更に、静止図柄により前記高確率図柄である特定図柄か否かにより振り分けられる(STP14〜STP15)。
外れ(STP3)のリーチ有り(STP4)の時短無し(STP9)は、大当たり図柄の前後の図柄であるか否かにより更に2つに振り分けられる(STP16〜STP17)。ここで、大当たり前後の図柄とは、右静止図柄が左及び中静止図柄に近い図柄のことをいう。
【0047】
以上の振り分け処理により振り分けられた、STP12は基本パターン1(STP18)、STP13は基本パターン2(STP19)、STP14は基本パターン3(STP20)、STP15は基本パターン4(STP21)、STP8は基本パターン5(STP22)、STP16は基本パターン6(STP23)、STP17は基本パターン7(STP24)、STP10は基本パターン8(STP25)、STP11は基本パターン9(STP26)、に対応する。
基本パターン1(STP18)は、特別図柄の変動開始から各図柄が静止して特別図柄が確定するまでの変動時間は10秒と定められている。同様に、基本パターン2(STP19)は7秒、基本パターン3(STP20)は30秒、基本パターン4(STP21)は25秒、基本パターン5(STP22)は8秒、基本パターン6(STP23)は20秒、基本パターン7(STP24)は28秒、基本パターン8(STP25)は7秒、基本パターン9(STP26)は15秒と定められている。
尚、これらの変動時間は、適宜変更可能である。
【0048】
前記基本変動パターンを含む画像表示コマンドを受信した表示制御基板33は、図12に示す「表示パターン選択ルーチン」を実行する。
表示制御基板33のCPU33aは、主制御基板30より画像表示コマンドの送信があることを判定すると(ステップS400)、基本変動パターン及び各静止図柄をコマンドコードから読み取り(ステップS410〜S420)、読み取ったデータから表示パターンの振り分けを実行し(ステップS430)、処理はリターンに抜ける。また、ステップS400で主制御基板30より画像表示コマンドの送信がない場合には、処理はリターンに抜ける。図13は、基本変動パターンの9つの基本パターンの各々を、2つ以上の表示パターンに振り分ける構成を示した模式図である。
【0049】
9つの基本パターンよりなる基本変動パターン1〜9を2つ以上の表示パターンに振り分ける構成を具体的に示したのが図14である。各基本パターン1〜9には、おのおの、表示パターンがあり、最後に停止する停止図柄(ここでは右図柄)の変動時間が同じ変動パターン内では共通(同一)に設定されている。この同一時間は、変動パターン1では10秒、基本変動パターンでは7秒、…、基本変動パターン9では15秒に設定されている。
基本パターン1は、大当たりの特定図柄、即ち、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「BBB」又は「DDD」を表示するときで、且つ時短がある場合である。この基本パターン1では、各特別図柄表示領域50a〜50c上で変動表示する時間は、静止図柄指定コードに従い決定される各特別図柄の静止図柄が「1」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「1」の図柄で静止し、表示領域50b上では6秒間スクロール変動表示して「1」の図柄で静止し、表示領域50c上では10秒間スクロール変動表示して「1」の図柄で静止する。
【0050】
各特別図柄の静止図柄が「D」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「D」の図柄で静止し、表示領域50b上では7秒間スクロール変動表示して「D」の図柄で静止し、表示領域50c上では10秒間スクロール変動表示して「D」の図柄で静止する。
各特別図柄の静止図柄が「3」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では5秒間スクロール変動表示して「3」の図柄で静止し、表示領域50b上では7秒間スクロール変動表示して「3」の図柄で静止し、表示領域50c上では10秒間スクロール変動表示して「3」の図柄で静止する。
【0051】
各特別図柄の静止図柄が「7」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、全回転変動、即ち3桁同一の図柄のままスクロール変動表示し10秒後に同時に「7」の図柄で静止する。
即ち、基本パターン1では、7種類の3桁同一特定図柄の種類により、変動開始と表示領域50c上での変動時間とを同一にしつつも、表示領域50a及び50b上での変動時間が異なるよう設定されている。これにより、基本変動パターン1は、7種類の静止図柄により、表示パターンを7種類に振り分けている。
【0052】
基本パターン2は、大当たりの非特定図柄、即ち、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」、「AAA」、「CCC」又は「EEE」を表示するときで、且つ時短がある場合である。この基本パターン1では、各特別図柄表示領域50a〜50c上で変動表示する時間は、静止図柄指定コードに従い決定される各特別図柄の静止図柄が「0」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「0」の図柄で静止し、表示領域50b上では5秒間スクロール変動表示して「0」の図柄で静止し、表示領域50c上では7秒間スクロール変動表示して「0」の図柄で静止する。
【0053】
各特別図柄の静止図柄が「E」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では4秒間スクロール変動表示して「E」の図柄で静止し、表示領域50b上では6秒間スクロール変動表示して「E」の図柄で静止し、表示領域50c上では7秒間スクロール変動表示して「E」の図柄で静止する。
各特別図柄の静止図柄が「2」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、表示領域50a上では5秒間スクロール変動表示して「2」の図柄で静止し、表示領域50b上では6秒間スクロール変動表示して「2」の図柄で静止し、表示領域50c上では7秒間スクロール変動表示して「2」の図柄で静止する。
【0054】
各特別図柄の静止図柄が「8」のときは、各表示領域上で同時に変動を開始した後、全回転変動、即ち3桁同一の図柄のままスクロール変動表示し7秒後に同時に「8」の図柄で静止する。
即ち、基本パターン2では、8種類の3桁同一の非特定図柄の種類により、変動開始と表示領域50c上での変動時間とを同一にしつつも、表示領域50a及び50b上での変動時間が異なるよう設定されている。これにより、基本変動パターン2は、8種類の静止図柄により、表示パターンを8種類に振り分けている。
【0055】
前記基本パターン1及び2と同様の処理により、基本パターン3〜9も、変動開始と表示領域50c上での変動時間とを同一にしつつも、静止図柄の相違により表示領域50a及び50b上での変動時間を異なるよう表示パターンを2つ以上に振り分けられる。
【0056】
表示制御基板33のCPU33aは、主制御基板30より送信された基本変動パターンから表示パターンに振り分けるものであり、表示パターンを決定し、振り分けた表示パターンの種類を示すデータをCPU33b及び音・ランプ制御基板34に送信するものである。音・ランプ制御基板34には、表示パターンの種類に対応した音データ、電飾データが記憶され、音・ランプ制御基板34は、受信した表示パターンの内容を判断し、効果音を出力すべきタイミングでは効果音、電飾を出力制御する。この制御は、受信した表示パターンに従って必要に応じて逐次実行される。
CPU33bは、CPU33aから受信した表示パターンの種類に対応した画像制御を実行するものであり、送信された表示パターンに従った画像を液晶表示装置32に変動表示し、変動時間経過後に指示された静止図柄を静止表示し、静止確定信号を受信したタイミングで確定表示するものである。
【0057】
CPU33aは、音・ランプ制御基板34に対しては表示パターンの種類を示す信号を送信することなく、表示パターンに従って、制御信号を音・ランプ制御基板34に送信する構成でもよい。
即ち、音・ランプ制御基板34には、表示制御基板33から逐次送信されるデータに対応した音データ、電飾データが記憶され、CPU33aは、選択した表示パターンの種類を示すデータをCPU33bに送信するとともに、選択した表示パターンの内容を判断して効果音、電飾を出力すべきタイミングでは、効果音、電飾に対応したデータを音・ランプ制御基板34に送信する。音・ランプ制御基板34への送信は、図柄変動時間の期間中、必要に応じて逐次実行される。音・ランプ制御基板34は、送信されたデータを受信すると、該データに対応した効果音、電飾を出力制御する。CPU33bは受信した表示パターンの種類に応じた画像制御を実行する。例えば、決定した表示パターンの内容に従ってCPU33aは、左停止図柄、中停止図柄及び右停止図柄を静止させるタイミングで効果音を出力するよう指示し、またはキャラクタを出現させるタイミングで効果音を出力するよう指示することが考えられる。電飾についても同様である。
【0058】
音・ランプ制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、表示制御基板33からの指令を受けて液晶表示装置32、大当たりランプやエラーランプ等のランプ類及びLED等の各種ランプ類を点灯表示させる。即ち、図15に示す通り、音・ランプ制御基板34には、各表示パターンに対応する音データ及び電飾データが記憶され、音・ランプ制御基板34は、CPU33aから受信した表示パターンの種類に対応する音データ及び電飾データに従った効果音及び電飾制御を行う。
【0059】
以上詳細に説明した本具体例によると、表示制御基板33から音・ランプ制御基板34にデータを送信可能とし、表示制御基板33は、主制御基板30から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って特別図柄の変動表示を行い、変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、更に、表示制御基板33は、前記選択された表示パターンに従った信号を音・ランプ制御基板34に送信し、音・ランプ制御基板34は、受信した信号に従って効果音の出力制御を行うので、表示制御基板33が受信した変動パターンから表示パターンを選択するが、選択された表示パターンに従って信号が、表示制御基板から音・ランプ制御基板34に直接送信される。これにより、主制御基板30の処理の負担を増加させることなく、表示制御基板33の表示内容と音・ランプ制御基板34の効果音とを整合させることができる。
また、表示制御基板33は、音・ランプ制御基板34に対して表示パターンの種類を示すデータを送信する構成とすれば、効果音との整合性を図るために逐次送信する必要がなくなる。
【0060】
音・ランプ制御基板34は、受信した変動パターンの種類を示すデータに従って効果音の出力制御を行うので、音・ランプ制御基板34は1度変動パターンの種類を示すデータを受信すれば、変動パターンの種類に対応する音データをROMから必要に応じて呼び出し効果音の出力制御を行うことができ、表示制御基板33から制御信号を逐次受信する必要がなくなるので、表示制御基板33及び音・ランプ制御基板34の制御の簡素化を図ることができる。音・ランプ制御基板34によるランプの電飾についても同様である。
【0061】
表示制御基板33は、2つのCPU33a及びCPU33bを有し、CPU33aは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータをCPU33bに送信すると共に、選択された表示パターンに従った信号を音・ランプ制御基板34に送信し、CPU33bが選択された表示パターンに従った変動表示を行うので、CPU33bは表示パターンに従った変動表示だけを実行することができる。
【0062】
表示制御基板33は、CPU33aは表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを音・ランプ制御基板34及びCPU33bに送信するだけなので、処理の負担を軽減化できる。
【0063】
表示制御基板33と音・ランプ制御基板34との通信を双方向とする場合は、通信の信頼性を高めることができ、表示内容と効果音との整合性を一層高めることができる。表示制御基板33と音・ランプ制御基板34とを双方向通信としても、表示制御基板33に対しては主制御基板30からしか送信できない一方向通信なので、表示制御基板33及び音・ランプ制御基板34から主制御基板30に不正信号を送信することができない。従って、表示内容と効果音の整合性及び不正防止に有効である。さらに、信号の受け渡しに確実性を持たせることができる。
【0064】
主制御基板30と発射・払出制御基板31とは双方向通信としたので、賞球の払い出しは発射・払出制御基板31又は主制御基板30だけで実行すれば良く、配線の簡素化が図れ、また、未払賞球個数等のデータの共有化を図ることができ、停電対策を主制御基板だけで実行しても、停電復帰後に未払の賞球を払い出すことができる。これにより、発射・払出制御基板31側で停電対策を行わなくても良くなる。ここで、双方向通信とした場合、発射・払出制御基板31の不正改造が問題となるが、発射・払出制御基板31は、遊技の性能に関した基板であることからセキュリティ機能を搭載することが多く、主制御基板30及び発射・払出制御基板31の両基板にセキュリティ機能を搭載すれば不正改造の懸念も減少し、更に両基板を各々所謂「かしめボックス」で封入すれば一層の不正対策が図れる。
また、主制御基板30と表示制御基板33とは、主制御基板30からのみ送信できる一方向通信とし、表示制御基板33から音・ランプ制御基板34に送信可能としたので、表示制御基板33から音・ランプ制御基板34に直接送信することができるので、画像に整合した効果音を出力することができる。
【0065】
音・ランプ制御基板34と主制御基板30とを通信できない構成とする場合、音・ランプ制御基板34は、表示制御基板33からのみ送信でき主制御基板30とは通信できず、しかも主制御基板30と表示制御基板33とは、主制御基板30からのみ送信できる一方向通信として構成されるので、主制御基板30に対する配線の削減化を図ると共に、表示制御基板33又は音・ランプ制御基板34からの主制御基板30に対する不正信号の出力を不可能とするという効果を有する。
【0066】
発射・払出制御基板31は、遊技盤面上に遊技球の発射を行う制御も行うので、発射制御基板を無くして部品点数の削減化、配線の簡略化、弾球遊技機の簡素化を図ることができる。
【0067】
音・ランプ制御基板34は、音制御を行うとともに、遊技の進行に伴ってランプ又はLEDの点灯制御も行うので、ランプ制御基板を別体とすることなく部品点数の削減化、配線の簡略化、弾球遊技機の簡素化を図ることができる。
【0068】
主制御基板30は停電時にも遊技進行状況及び未払の賞球を記憶保持し、停電復帰後には、記憶保持したデータに従って停電前の遊技を続行すると共に未払の賞球を払い出すよう発射・払出制御基板31に指示するので、主制御基板30が遊技進行状況及び未払の賞球を記憶保持することで、発射・払出制御基板31の停電対策を行う必要がなく、一層部品点数の削減化、配線の簡略化、弾球遊技機の簡素化を図ることができる。
【0069】
そして、同一基本パターンでは、特別図柄表示領域50a〜50c上での特別図柄の変動開始から特別図柄が全て静止して確定するまでの変動時間を同じにしつつ、表示領域50a及び50b上での変動時間を静止図柄に対応させて異なる変動時間とする2つ以上の表示パターンに振り分けることができる。これにより、主制御基板30で作成する基本変動パターンの数を少なくして処理の負担を軽減させつつ、LCDパネル32aの画面上で特別図柄が変動する表示パターンを多くして特別図柄の表示態様を多種多様に変化させることができるという極めて優れた効果を有する。
また、同一基本パターンに属する表示パターンは、特別図柄の変動開始から特別図柄の確定迄の時間は同一なので、特別図柄の変動時間という概念で機械の性能をチェックする場合では、基本変動パターンの数だけチェックすれば良く、試験時間を短縮化することができるという効果も有する。表示制御基板33のCPU33aは、基本パターン1〜9の1つから表示パターンを選択し、選択した表示パターンを示すデータを音・ランプ制御基板34に出力する。または表示パターンに従って音・ランプ制御基板34に効果音の出力を指示するので表示と効果音との整合性がとれるという効果も有する。
【0070】
次に図16及び図17に従って第2の具体例について説明する。
第2の具体例では、第1の具体例で用いた図12に示す「表示パターン選択ルーチン」の替わりに図16に示す「表示パターン選択ルーチン」を用い、図14の図表の替わりに図17の図表を用いるものであり、その他の構成は第1の具体例と略同様である。
第2の具体例では、CPU33aは、主制御基板30から画像表示コマンドの送信があると(ステップS500)、基本変動パターンの読み取りが行われた後(ステップS510)、振り分け乱数FRNDの値が抽出され(ステップS520)、抽出した乱数値から表示パターンの振り分けを実行し(ステップS530)、処理はリターンに抜ける。また、ステップS500で主制御基板30より画像表示コマンドの送信がない場合には、処理はリターンに抜ける。振り分け乱数FRNDは、微少時間毎に+1され最大値の「99」に至ると次回には「0」に戻り「0」〜「99」までの100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、表示制御基板33のマイコンが実行する処理が本処理に移行したときにその値が抽出される。主制御基板30から画像表示コマンドが送信されるタイミングは、遊技球が普通電動役物36に入賞するタイミングと関係し予測できないタイミングである。従って、カウンタである振り分け乱数FRNDは文字通り乱数として機能する。
【0071】
CPU33aは、振り分け乱数FRNDの値を抽出すると、図17に示す図表に従って表示パターンを選択する。CPU33bは、選択された表示パターンに従って、液晶表示装置32に画像を表示する。
図17に示す表示パターンは、同一基本パターンに属すれば、変動開始から全ての特別図柄が確定するまでの変動時間は同じであるが、表示領域50a及び50c上での変動表示が相違する。この振り分けは、抽出された振り分け乱数FRNDの値により振り分けられる。このとき、抽出された振り分け乱数FRNDの値が所定値であれば大当たり予告が行われる。大当たり予告とは、特別図柄が3桁同一で確定する前に大当たり図柄を表示することを前もって予告することをいう。この大当たり予告は、外れの場合にも一定の確率で実行される。また、リーチ予告を乱数FRNDの値により実行するよう構成することも可能である。リーチ予告とは、表示領域50bでの図柄が静止して確定する前にリーチ状態になることを前もって予告することをいう。このリーチ予告も実際にリーチにならない場合でも一定の確率で行われる。
【0072】
音・ランプ制御基板34は、第1具体例と同様に、CPU33aから受信した表示パターンの種類に対応する音データ及び電飾データに従った効果音及び電飾制御を行う。このとき、大当たり予告データがある場合には、該データがCPU33aから送信されてくるので、大当たり予告に対応した音データによる音出力をすることもできる。また、リーチ予告も同様の音出力することもできる。電飾出力も同様である。
【0073】
第2の具体例では、表示パターンの振り分けは、乱数FRNDの値により行われる。これにより、第1の具体例と同様の効果を奏する他、大当り予告、又はリーチ予告についての画像表示と音出力の整合性が高まる。また、静止図柄により表示パターンが固定化されることなく、3つの静止図柄の表示態様が同一でも表示パターンを相違させることができるという効果を有する。また、乱数FRNDの値により大当たり予告、リーチ予告を表示制御基板33で指示実行することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したパチンコ機10を示す外観斜視図である。
【図2】パチンコ機10の裏面図である。
【図3】パチンコ機10の遊技盤22の構成を示す正面図である。
【図4】パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】主制御基板30で実行される「メインルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図6】「メインルーチン」で作成される初期乱数の更新処理を示す図である。
【図7】「メインルーチン」で作成される当否乱数の更新処理の1例を示す図である。
【図8】LCDパネルユニット32aの画面上の画像を例示する正面図である。
【図9】主制御基板30から送信されるコマンドコードを示す図表である。
【図10】「基本変動パターン決定ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図11】基本パターン1〜9への振り分けを示す模式図である。
【図12】「表示パターン選択ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図13】表示パターンへの振り分けを示す模式図である。
【図14】表示パターンの変動時間を示す図表である。
【図15】表示パターンと音データ及び電飾データの対応を示す図表である。
【図16】第2具体例の「表示パターン選択ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図17】第2具体例の振り分け乱数FRNDの値による表示パターンの振り分けを示す図表である。
【符号の説明】
10…パチンコ機 22…遊技盤 24…発射ハンドル
24a…タッチスイッチ 30…主制御基板
31…発射・払出制御基板 32…液晶表示装置
32a…LCDパネルユニット(LCD)
33…表示制御基板 33a,33b…CPU 34…音・ランプ制御基板
36…普通電動役物(始動口) 36a…第1種始動口スイッチ
40…大入賞口 40a…役物連続作動スイッチ(VSW)
40b…カウントスイッチ(カウントSW)
50a、50b、50c…特別図柄表示領域 52…背景画面
Claims (5)
- 遊技盤面上に発射された遊技球が始動口に入球するタイミングに基づき抽出される乱数値が所定値であることに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する主制御基板と、
前記特別遊技を実行するか否かを報知する表示制御基板と、
遊技の進行に伴う効果音の制御を行う音制御基板と、
を少なくとも含み、
前記主制御基板から表示制御基板に対する送信は、特別遊技を実行するか否かを示す報知図柄の変動表示に関しては、報知図柄の変動開始から静止までの変動時間を示す変動パターン及び静止図柄に関するデータを送信する弾球遊技機において、
前記表示制御基板から前記音制御基板に送信可能とし、
前記表示制御基板は、主制御基板から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って前記報知図柄の変動表示を行い変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、
更に、前記表示制御基板は、前記選択された表示パターンに従った信号を前記音制御基板に送信し、
前記音制御基板は、受信した信号に従って効果音の出力制御を行う、
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 遊技盤面上に発射された遊技球が始動口に入球するタイミングに基づき抽出される乱数値が所定値であることに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する主制御基板と、
前記特別遊技を実行するか否かを報知する表示制御基板と、
遊技の進行に伴う効果音の制御を行う音制御基板と、
を少なくとも含み、
前記主制御基板から表示制御基板に対する送信は、特別遊技を実行するか否かを示す報知図柄の変動表示に関しては、報知図柄の変動開始から静止までの変動時間を示す変動パターン及び静止図柄に関するデータを送信する弾球遊技機において、
前記表示制御基板から前記音制御基板に送信可能とし、
前記表示制御基板は、主制御基板から変動パターンに関するデータを受信すると、受信した変動パターンの変動時間を同一とする、変動表示内容の異なる多数の表示パターンの中から1つの表示パターンを選択し、選択された表示パターンに従って前記報知図柄の変動表示を行い変動時間経過後に受信した静止図柄で静止表示し、
更に、前記表示制御基板は、前記選択された表示パターンの種類を示すデータを前記音制御基板に送信し、
前記音制御基板は、受信した変動パターンの種類を示すデータに従って効果音の出力制御を行う、
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1に記載の弾球遊技機において、
前記表示制御基板は、2つのCPUを有し、
1つのCPUは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを他のCPUに送信すると共に、
前記選択された表示パターンに従った信号を前記音制御基板に送信する、
ことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項2に記載の弾球遊技機において、
前記表示制御基板は、2つのCPUを有し、
1つのCPUは受信した変動パターンから1つの表示パターンを選択し、選択した表示パターンの種類を示すデータを前記音制御基板及び他のCPUに送信する、ことを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1乃至請求項4に記載の弾球遊技機において、
前記主制御基板と前記表示制御基板とは、前記主制御基板からのみ送信できる一方向通信とし、
前記表示制御基板と前記音制御基板とは双方向通信可能として構成したことを特徴とする弾球遊技機。
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JP2011092436A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Yamaha Corp | 同期制御装置および遊技機 |
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2002
- 2002-09-17 JP JP2002269691A patent/JP2004105339A/ja active Pending
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