JP2004105255A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】予告報知を効果的に行なうことのできる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機を大当り状態とするか否かを決定する複数の抽選結果のうちに大当り状態とする結果が含まれているとき、可変表示部を可変表示させながら表示位置を変更する等して(図6の(A−2),(A−5)参照)予告報知を連続的に行い、予告報知を見逃しにくくした。また、連続予告の起因となった抽選結果に基づく予告報知を行なうときは、一度変更した可変表示部の表示位置を更に変更するようにし、何れの抽選結果に起因した予告報知であるかを理解できるようにした。
【選択図】 図6
【解決手段】遊技機を大当り状態とするか否かを決定する複数の抽選結果のうちに大当り状態とする結果が含まれているとき、可変表示部を可変表示させながら表示位置を変更する等して(図6の(A−2),(A−5)参照)予告報知を連続的に行い、予告報知を見逃しにくくした。また、連続予告の起因となった抽選結果に基づく予告報知を行なうときは、一度変更した可変表示部の表示位置を更に変更するようにし、何れの抽選結果に起因した予告報知であるかを理解できるようにした。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシンなどで代表される遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機として、たとえば、始動入賞口と呼ばれる特定の入賞口に玉が入賞したことに基づいて可変表示装置が可変開始した後、表示結果が導出表示されるように構成されたパチンコ遊技機が知られている。
【0003】
この種のパチンコ遊技機では、始動入賞口への入賞が発生したときに、可変表示装置の表示結果を特定の識別情報の組合せとするか否かを決定するための乱数値が抽出されて、その値がRAM等によって実現される記憶エリアに格納される。そして、可変表示装置を可変開始できる状態となったときに、その記憶エリアに格納されている値に応じた表示結果を導出表示させるための可変表示が開始される。
【0004】
記憶エリアは、可変表示装置の可変表示中に発生した始動入賞に対応するべく、複数設けられるのが一般的である。
【0005】
この種の従来の遊技機として、より具体的には、各図柄表示部が第1の配列に移動した後、変動表示を開始した場合に、通常確率で停止態様記憶手段に記憶された変動態様のうちリーチ停止態様に基づく図柄の変動停止を行なわせ、第2の配列に移動した後、変動表示を開始した場合に、前記通常確率よりも低い確率でリーチ停止態様に基づく図柄の変動停止を行なわせているものが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、中可変表示領域で図柄を更新動作表示させながらその中可変表示領域を移動させ、その移動軌跡により大当りの発生に対する予告を行なうようにしているものもある(たとえば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−253290号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−334036号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この種の従来の遊技機の中には、特定の識別情報の組合せになることを予告報知することによって、遊技者の期待感を高めるように構成されたものがあった。しかしながら、この種の従来の遊技機の識別情報の位置変更による予告方法は単発的であった。また、従来の遊技機では、玉が始動入賞口へ入賞したことに基づいて記憶エリアに始動入賞が複数記憶されるが、その複数の始動入賞記憶のうちに特定の識別情報の組合せとする結果が含まれているとき、その結果に起因する可変表示が行なわれるまで各可変表示において特定の識別情報の組合せになることを連続的に予告報知することも考えられる。しかしながら、特定の識別情報の組合せ以外の組合せとする始動入賞記憶に基づいて可変表示が行なわれるときにも予告報知が行なわれるため、何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれているのか理解することができない。
【0010】
本発明は、係る事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定の識別情報の組合せに関連する予告報知を効果的な方法で行ない、興趣を向上させることのできる遊技機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置(特別図柄表示部9、可変表示装置8)を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって有利な(大入賞口20が開放する)特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置の表示結果を前記特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段(S3、S4)と、
該抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55、表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM)と、
前記複数種類の識別情報を可変開始させた後、前記記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ81)とを含み、
該可変表示制御手段は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を所定位置へ変更する表示動作(図5の(a)参照)を伴なう可変表示制御を実行する第1可変表示制御手段(Sub13、図13:Aの始動記憶1〜3に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶1,3に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶2,3に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶1に基づく可変表示の際の制御)と、
前記記憶手段に記憶されている前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果に基づいた可変表示制御を実行するときに、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更した後、さらに当該表示位置を変更する表示動作(図5の(b)参照)を伴なう可変表示制御を実行する第2可変表示制御手段(Sub16、図13:Aの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶3,4に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶3に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶2に基づく可変表示の際の制御)とを含む。
【0012】
このような構成によれば、識別情報の表示位置を変更する表示動作によって、前記特定の識別情報の組合せにすることを遊技者に予告できる。しかも、その表示動作は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに行なわれるために、連続的な予告報知が行なわれることによって遊技者は予告報知を見逃しにくくなる。さらに、特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果により予告報知が行なわれるときは、識別情報の表示位置を変更する表示動作が2段階で行なわれるので、それ以前の1段階の表示位置の変更動作が、いずれの抽選結果に起因した予告報知であったのか理解できる。
【0013】
(2) 前記抽選手段を含むメインプロセッサ(ゲーム制御用マイクロコンピュ−タ53)と、
前記可変表示制御手段を含むサブプロセッサ(表示制御用マイクロコンピュータ81)とをさらに含み、
該サブプロセッサは、前記記憶エリアに記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているか否かを判定する判定手段(Sub4)をさらに含む。
【0014】
このような構成によれば、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているか否かを判定する判定処理をサブプロセッサ側で実行する分、メインプロセッサ側の処理負担を軽減することができる。また、それにより、不正の対象となり易いメインプロセッサの回路を簡素化できる。
【0015】
(3) 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報が可変開始されるタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更する(図6の(A−2)参照)。
【0016】
このような構成によれば、複数種類の識別情報が可変開始されるタイミングで識別情報の表示位置を所定位置へ変更する予告報知が行なわれるため、識別情報の可変開始当初から特定の識別情報の組合せに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
【0017】
(4) 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更する(図7の(B−3)参照)。
【0018】
このような構成によれば、複数種類の識別情報が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで識別情報の表示位置を所定位置へ変更する予告報知が行なわれるため、現在、可変表示中の識別情報の表示結果が特定の識別情報の組合せになることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
【0019】
(5) 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報を可変開始させてから表示結果を導出表示させるまでの間に前記識別情報を一時停止させ、
前記可変表示制御手段は、一時停止した識別情報が再度可変開始するタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更する(図8の(C−4)参照)。
【0020】
このような構成によれば、複数種類の識別情報を可変開始させてから表示結果を導出表示させるまでの間に識別情報を一時停止させ、一時停止した識別情報が再度可変開始するタイミングで識別情報の表示位置を所定位置へ変更する予告報知が行なわれるため、再度可変開始する識別情報の表示結果によって特定の識別情報の組合せになるのではないかという遊技者の期待感を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、可変表示部に表示される識別情報を更新して可変表示を行なうことが可能な可変表示装置を含む遊技機であれば、すべてに適用することが可能である。
【0022】
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0023】
カードユニット50には、カード利用可表示ランプ151が設けられており、カードユニット50が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ランプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器153により表示される。
【0024】
遊技者がカード残高の記録されたプリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読取られる。次に、遊技者が所定の貸玉操作を行なうことにより、予め入力設定されている貸出単位額分の残高が減額されるとともに、その貸出単位額分の打玉がパチンコ遊技機1の打球供給皿3に貸出される。
【0025】
カードユニット50には、端数表示スイッチ152が設けられている。この端数表示スイッチ152を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラーが発生したときのエラーコードなどの情報がパチンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示される。図中156はカードユニット錠であり、このカードユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット50の前面側を開成できるように構成されている。
【0026】
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた玉を貯留する余剰玉受皿4と、遊技者が打球操作するための操作ノブ5とが設けられている。操作ノブ5を遊技者が操作することにより、打球供給皿3内に貯留されているパチンコ玉を1個ずつ発射することができる。遊技領域7の中央には、識別情報の一例となる複数種類の特別図柄を可変表示(以下、変動表示ともいう)させる可変表示装置8が設けられている。
【0027】
この可変表示装置8には、普通図柄が可変表示される普通図柄用の可変表示器10と、始動記憶表示器18とが設けられている。さらに、可変表示装置8の下方には、始動口14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開放状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。始動用電動役物15には、可動片が左右に設けられている。また、一般入賞口として、可変表示装置8の上部や、可変表示装置8の左右、遊技領域7の下方左右に入賞口24がそれぞれ設けられている。また、26は、打込まれた打玉がいずれの入賞口や可変入賞球装置にも入賞しなかったときにアウト玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプである。
【0028】
遊技領域7の外周には枠ランプ(遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28c)と、賞球の払出し時に点灯する賞球ランプ51と、玉切れ中に点灯するランプ玉切れランプ52とが設けられており、遊技領域7の上部の左右にはステレオ音の音声などの効果音を発生するためのスピーカ27,27が設けられている。
【0029】
可変表示装置8は、複数種類の特別図柄を可変表示可能なCRT表示器で構成されている。可変表示装置8の中央の特別図柄表示部9では、表示画面の左から右へ並ぶ態様で、左可変表示部9a、中可変表示部9b、および右可変表示部9cの3つの可変表示部が表示される。各可変表示部においては、複数種類の識別情報としての特別図柄が個別に変動表示可能である。この例の場合、各可変表示部において表示される特別図柄は、0〜11の12種類の図柄を数字で表した図柄であり、予め配列が定められており、その配列順序にしたがってスクロール等の変動態様で可変表示装置8において巡回表示される。
【0030】
始動入賞が発生したことを条件として、左,中,右のすべての可変表示部が一斉に可変開始し、各可変表示部において、複数種類の特別図柄が上から下に向かってスクロール表示される。そして、まず左可変表示部9aが停止制御され、次に右可変表示部9cが停止制御され、最後に中可変表示部9bが停止制御される。左可変表示部9aで可変表示される特別図柄は左特別図柄と呼ばれ、中可変表示部9bで可変表示される特別図柄は中特別図柄と呼ばれ、右可変表示部9cで可変表示される特別図柄は右特別図柄と呼ばれる。
【0031】
前述した各可変表示部(各可変表示領域)のスクロール表示が終了して特別図柄の更新動作が停止したときには、各可変表示部(各可変表示領域)により、それぞれ、表示結果として有効な特別図柄(識別情報)が1つのみ表示される。なお、各可変表示部(各可変表示領域)の中央に有効な特別図柄を表示させるとともにその前後の特別図柄の一部を同じ可変表示部に表示させてもよい。ただし、このときにおいても、各可変表示部の中央に表示させる特別図柄が揃ったときに大当りとなるのであり、前記一部表示されている特別図柄に従って大当りが発生することはない。つまり、同じ可変表示部(可変表示領域)に複数の特別図柄(識別情報)が同時に停止表示されたとしても、表示結果として有効な特別図柄(識別情報)は1つのみである。
【0032】
この可変表示装置8が可変停止された状態で、特別図柄が予め定められた特定の特別図柄の組合せ(たとえば777のようなゾロ目の特別図柄の組合せ)となることにより、表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときには、特定遊技状態としての大当たり状態が発生する。以下、このような大当り状態が発生する特定の特別図柄の組合せを大当り特別図柄という。大当りとなれば、可変入賞球装置19の開閉板20が傾動して大入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御され、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り状態)となる。開閉板20は、ソレノイド21によって駆動される。
【0033】
可変表示装置8の可変表示中においては、リーチ状態が発生するときがある。ここで、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せとなったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示部を複数有する可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せになったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0034】
また、リーチ状態とは、可変表示装置が可変開始された後表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、前記特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をもいう。
【0035】
また、リーチ状態とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしているときの表示状態をもいう。
【0036】
可変入賞球装置19の大入賞口内部には可変入賞球装置19に入賞した玉を検出するカウントスイッチ23が設けられている。また、大入賞口内は、特定入賞領域と通常入賞領域とに区分されており、特定入賞領域には、V入賞を検出するVカウントスイッチ22が設けられている。特定入賞領域に入賞した入賞玉はVカウントスイッチ22により検出された後、カウントスイッチ23により検出される。一方、通常入賞領域に入賞した通常入賞玉は大入賞口内においてはカウントスイッチ23のみにより検出される。可変入賞球装置19に入賞した入賞玉がカウントスイッチ23により検出されるごとに15個の賞球が払出される。
【0037】
パチンコ遊技機1の背面側には、各入賞口および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー(図示省略)が設けられており、この入賞玉集合カバーにより導かれた入賞玉は、入賞玉を1個宛処理する入賞玉処理装置(図示省略)に供給される。入賞玉処理装置には入賞球検出スイッチ(図2参照)が設けられており、これにより、入賞玉処理装置による景品玉の払出しの対象となる入賞玉が検出される。
【0038】
可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば9個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は打玉を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、再度、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。繰返し継続制御において、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16回のときには、第1ラウンドから第16ラウンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1の状態にされ得る。
【0039】
可変表示装置8の左側方部分および右側方部分には、それぞれワープ入口11が設けられている。このワープ入口11に進入した打玉は、可変表示装置8の裏面側を通って下方に流下してワープ出口13から再度遊技領域7に放出される。このため、ワープ出口13から放出された打玉は、始動口14に比較的入賞しやすい状態となる。
【0040】
ワープ入口11に進入した打玉は、ゲートスイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ12で検出されることを条件として、普通図柄用可変表示器10が可変開始される。なお、普通図柄用可変表示器10が可変表示している最中にさらに打玉がゲートスイッチ12で検出されたときには、「4」を記憶数の上限として通過球が記憶されてその記憶数が通過記憶表示器(図示省略)においてLEDの点灯数により表示される。
【0041】
普通図柄用可変表示器10は、7セグメント表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情報が可変表示される。普通図柄用可変表示器10の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば7)となれば普通図柄の「当り」となる。普通図柄用可変表示器10に「当り」の表示結果が導出されると、始動用電動役物15に設けられた左右1対の可動片が1回開成する。これにより始動用電動役物15が開放状態となって打玉がより始動入賞しやすくなる。始動用電動役物15が開放状態にある際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動片が元の位置まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態に戻る。また、始動用電動役物15が開放状態となってから所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開放状態は終了する。
【0042】
始動口14に入賞した始動入賞玉は、遊技盤6に設けられた始動口スイッチ17により検出される。始動入賞玉が始動口スイッチ17で検出されると5個の賞球が払出されるとともに、その検出出力に基づいて可変表示装置8の特別図柄表示部9が可変開始される。また、打玉が始動口14に入賞し、始動口スイッチ17により検出されることを条件として、後述するランダム1カウンタよりカウンタ値が抽出される。その抽出されたカウンタ値に基づいて可変表示装置8の特別図柄表示部9の表示結果が大当りとなるか否かが表示結果が導出表示される前に判定される。判定の結果、抽出したカウンタ値が大当りに対応する値であるときは、大当たりデータが判定データとして記憶され、それ以外のカウンタ値のときは、外れデータが判定データとして記憶される。可変表示装置8の特別図柄表示部9が可変表示中に始動口14に入賞したときは、その始動入賞に伴う判定データは「4」を記憶数(始動記憶数)の上限として記憶される。その記憶数が始動記憶表示器18においてLEDの点灯数により表示される。特別図柄表示部9が可変停止して再度可変開始可能な状態になった後にその始動入賞記憶に基づいて特別図柄表示部9が再度可変開始制御される。このような始動入賞の記憶は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55に設けられているメイン記憶エリアにおいて行なわれる。
【0043】
メイン記憶エリアに記憶されている判定データのうちに少なくとも1つ大当りデータが含まれているとき、可変表示部を所定位置に移動させて、遊技者に大当りが発生する可能性があることを報知する予告が行なわれるときがある。そのため遊技者は、予告報知が行なわれたときは、いずれ大当りが発生するのではないかという期待感を持つことができる。その予告報知は、メイン記憶エリアに記憶されている判定データのうちに少なくとも1つ大当りデータが含まれているときに行なわれるため、大当りデータに基づく可変表示が行なわれるまで連続して予告報知が行なわれる可能性がある。その結果、遊技者は予告報知を見逃しにくくなる。また、大当りデータに基づく可変表示が行なわれるとき、すなわち表示結果が大当りとなる可変表示の回においては、可変表示中に可変表示部が所定の位置に移動し、さらにその可変表示部が他の位置に移動する。そのため遊技者は、何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれているかを理解することができる。予告報知の態様としては、各可変表示部の動かし方や各可変表示部を動かすタイミングが異なる複数種類のものがある。
【0044】
図2は、遊技制御基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。図2には、制御基板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80が示されている。
【0045】
賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、および発射制御基板91にはマイクロコンピュータ等が搭載されており、表示制御基板80には、表示制御用マイクロコンピュータ81等が搭載されている。各基板には、たとえば、CPUやI/Oポートが設けられている。
【0046】
賞球基板37には、玉払出装置97、および、カードユニット50が接続される。ランプ制御基板35には、可変表示器(普通図柄用可変表示器)10、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、玉切れランプ52、および遊技効果ランプ28b,28cが接続される。発射制御基板91には、操作ノブ(打球操作ハンドル)5と打球ハンマー(図示省略)を駆動する駆動モータ94とが接続される。駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。表示制御基板80には可変表示装置8(図示省略)が接続される。音声制御基板70にはスピーカ27が接続される。
【0047】
遊技制御基板31には、遊技制御用のプログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ランプ・LED回路60と、情報出力回路64と、初期リセット回路65と、アドレスデコード回路67とが設けられている。
【0048】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、遊技制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU56、I/Oポート57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込みにしたがって、ROM54に記憶されている遊技用制御プログラムを定期的(たとえば2msecごと)に先頭から繰返し実行する。
【0049】
初期リセット回路65は、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ53をリセットする回路である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセットパルスに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。
【0050】
アドレスデコード回路67は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート57のうちのいずれかのポートを選択するための信号を出力する回路である。
【0051】
スイッチ回路58は、各種スイッチからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える回路である。スイッチ回路58には、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞球検出スイッチ99が接続される。
【0052】
情報出力回路64は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当りが発生し特定遊技状態となっていることを示す大当り情報、および、始動入賞のうち特別図柄表示部9の可変表示に有効に使用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する回路である。
【0053】
ソレノイド回路59は、始動用電動役物15の可動片を動作させるソレノイド16および可変入賞球装置19の開閉板20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する回路である。
【0054】
ランプ・LED回路60は、装飾ランプ25、および始動記憶表示器18の点灯および滅灯を制御する回路である。
【0055】
遊技制御基板31から賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、および表示制御基板80には、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0056】
遊技制御基板31から賞球基板37に伝送されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0057】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御基板35へ出力する。ランプ制御基板35では、ランプ制御コマンドに基づく上記電気的装飾部品の点灯制御が行なわれる。
【0058】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき所定の音声制御コマンドを音声制御基板70へ出力する。音声制御基板70では、音声制御コマンドに基づいて所定の効果音をスピーカ27から出力させる制御が行なわれる。
【0059】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、入賞球検出スイッチ99の検出信号と始動口スイッチ17の検出信号、Vカウントスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検出信号に基づいて所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球基板37に出力する。賞球基板37では、その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0060】
具体的には、可変入賞球装置19の大入賞口に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば6個の景品玉が払出され、その他の入賞口24に入賞した入賞玉については入賞玉1個につきたとえば10個の景品玉が払出されるように制御される。
【0061】
このような3種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板31は、次のような制御動作を行なう。始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ99からの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動口スイッチ17からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あったときには遊技制御基板31は賞球基板37に対し「6」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があったときに、それ以前にVカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号があったときには、遊技制御基板31は「15」の賞球個数の賞球指令信号を賞球基板37に出力する。さらに、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があったときにおいて、それ以前に始動口スイッチ17,Vスイッチ22,カウントスイッチ23のいずれからも検出信号が入力されていなかったときには、遊技制御基板31は「10」の賞球個数を払出し指令するための賞球指令信号を賞球基板37に出力する。
【0062】
遊技制御基板31から賞球基板37に送られた賞球個数信号は、賞球基板37に設けられた払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)により受信される。払出制御用マイクロコンピュータは、玉払出装置97を駆動して賞球個数信号により特定される個数の賞球を払出す制御を行なう。
【0063】
図3は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81に伝送されるコマンドのうち特別図柄に関するコマンドを示した模式図である。以下、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81に伝送されるコマンドを“表示制御コマンド”という。
【0064】
表示制御コマンドとして、変動開始コマンドと始動記憶コマンドとを含む複数種類が規定されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55には、メイン記憶エリアと呼ばれ、判定データを記憶するための記憶領域が設けられている。表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM101aには、サブ記憶エリアと呼ばれ、判定データを記憶するための記憶領域と、予告記憶エリアと呼ばれ、予告報知の態様を記憶するための記憶領域とが設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55と、表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM101aとにより、抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段が構成されている。表示制御用マイクロコンピュータ81により、複数種類の識別情報を可変開始させた後、記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段が構成されている。
【0065】
メイン記憶エリアには、前述したように「4」を記憶数の上限として判定データを記憶するため、メインエリア1(図3の1で示されるエリア),メインエリア2(図3の2で示されるエリア),メインエリア3(図3の3で示されるエリア),メインエリア4(図3の4で示されるエリア)の4つの記憶エリアが設けられている。メインエリア1,メインエリア2の「×」は、外れデータが判定データとして記憶されていることを意味している。メインエリア3の「○」は、大当りデータが判定データとして記憶されていることを意味している。メインエリア4の「−」は、未だ判定データが記憶されていないことを意味している。
【0066】
サブ記憶エリアには、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データを、各メインエリアに対応する各サブエリアに記憶させるためサブエリア1〜サブエリア4が設けられている。「×」,「○」,「−」の意味は、メイン記憶エリアと同様である。予告記憶エリアには、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データに従う予告報知の態様を記憶させるため、予告エリア1〜予告エリア4が設けられている。図3中の予告エリア1,予告エリア2の「1段階」とは、その予告エリアに後述する1段階予告フラグが設定されていることを意味している。予告エリア3の「2段階」とは、その予告エリアに後述する2段階予告フラグが設定されていることを意味している。
【0067】
変動開始コマンドは、各可変表示部の可変表示を開始させるためのコマンドである。この変動開始コマンドは、各可変表示部の可変表示を開始させるタイミングで出力される。変動開始コマンドには、変動時間を指示するデータが含まれている。
【0068】
始動記憶コマンドは、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データに対応する判定データをサブ記憶エリアに記憶させるためのコマンドである。また、始動記憶コマンドは、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データに従う予告報知の態様を予告記憶エリアに記憶させるためのコマンドでもある。表示制御用マイクロコンピュータ81は、この始動記憶コマンドの内容を判断して、大当りデータまたは外れデータをサブ記憶エリアのうち、当該大当りデータまたは外れデータが記憶されているメインエリアに対応するサブエリアに記憶する。また、この始動記憶コマンドの内容を判断し、後述する図11,図12のフローチャートに従い予告記憶エリアに記憶する予告フラグの種類が決定したり、予告フラグを記憶しないことを決定したりする。始動記憶コマンドは、打玉が始動口14へ入賞したタイミングで遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81へ向けて出力される。
【0069】
このようなコマンドデータは、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54、および、RAM55に記憶されている。
【0070】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、表示制御用マイクロコンピュータ81に変動開始コマンドと始動記憶コマンドとを伝送しているだけであり、表示制御用マイクロコンピュータ81側において、受信した各コマンドに基づき予告報知を行なうか否か、予告報知を行なうのであれば、どのような表示態様で予告報知を行なうかを決定するため、遊技制御用マイクロコンピュータ53が行なう処理負担を軽減でき、それに伴い不正の対象となり易い遊技制御基板31の制御回路を簡素化できる。
【0071】
なお、前述の実施例では、表示制御用マイクロコンピュータ81側において予告報知の種類を決定している実施例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53側において、予告報知を行なうか否か、予告報知を行なうのであれば、どのような表示態様で予告報知を行なうかを決定し、その決定内容を含む変動指令コマンドを、図3の破線矢印に示すように表示制御用マイクロコンピュータ81側に伝送し、表示制御用マイクロコンピュータ81側がその伝送されてきたコマンドに従って予告報知を行なうようにしてもよい。このような構成によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で大当りになるか否かの判定、および、予告報知を行なうか否かの判定が行なわれるため、処理効率が向上する。このとき、表示制御用マイクロコンピュータ81のサブ記憶エリアは不要となる。
【0072】
図4は、表示制御基板80内の回路構成を、画像表示を実現するCRT82とともに示すブロック図である。RAM101aを内蔵する表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、遊技制御基板31から入力バッファ回路105における入力バッファ105aを介してストローブ信号としての表示制御信号INT(割込信号ともいう)が入力されると表示制御用CPU101が割込動作状態となって表示制御用のコマンドデータを取込む。そして、取込んだ表示制御コマンドデータに従って、CRT82に表示される画像の表示制御を行なう。制御データROM102には、変動表示の表示パターンに関するデータ等の表示制御用のデータが各種記憶されている。
【0073】
具体的には、表示制御用CPU101は、表示制御コマンドデータに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読出す。そして、VDP103は、入力したデータに従ってCRT82に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM87に格納する。そして、VRAM87内の画像データは、R(赤),G(緑),B(青)信号(RGB信号)に変換され、D/A変換回路104でアナログ信号に変換されてCRT82に出力される。
【0074】
なお、図4には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86、および表示制御コマンドデータを入力する入力バッファ回路105も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、たとえば、CRT82に表示される人物、動物または文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0075】
表示制御用CPU101は、表示制御コマンドデータを記憶しておくためのRAM101aを内蔵しており、遊技制御基板31から表示制御コマンドを受信すると、各変動パターンにおいて予め決められている背景やキャラクタを画面上で移動表示する制御を行なう。なお、予め決められているタイミングで背景やキャラクタの切換も行なわれるが、それらも表示制御用CPU101が独自に制御する。
【0076】
また、表示制御基板80側において表示制御コマンドが入力される入力バッファ回路105は、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号の伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性入力手段である。入力バッファ回路105を構成する入力バッファ105aとして、たとえば、汎用のCMOS−ICである74HC244が2チップ用いられる。この入力バッファ105aのイネーブル端子には常にローレベル(GNDレベル)が与えれている。このような構成によれば、表示制御基板80から遊技制御基板31に信号が与えられる可能性を確実になくすことができる。従って、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊技制御基板31と表示制御基板80との間の信号の一方向通信が担保され、表示制御コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板31に不正な信号(データ)を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。また、不可逆性入力手段は、バッファIC回路で構成されているために、比較的容易に遊技制御手段への不正情報の入力を阻止できる。なお、不可逆性入力手段として、個別のトランジスタ等の他の回路素子を設けてもよい。
【0077】
また、遊技制御基板31側において表示制御コマンドが出力される出力バッファ回路63も同様に、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号の伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性を有する出力インタフェースである。従って、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。
【0078】
図5〜図8は、前述した予告報知の方法を示す画面図である。予告報知は、図5に示される各可変表示部の動き方(以下、動作パターンという)と、図6〜図8に示される各可変表示部の動き出すタイミング(以下、移動パターンという)とを様々に組合せて行なわれる。図5に示されるように、動作パターンは2種類用意されている。一方、図6〜図8に示されるように、移動パターンは3種類用意されている。
【0079】
図5は、各可変表示部の動き方が異なる動作パターンを示す画面図である。動作パターンには、1段階予告と2段階予告との2種類がある。
【0080】
図5の(a)は、1段階予告と呼ばれる動作パターンであり、サブエリア1〜サブエリア4に記憶されている判定データのうちに少なくとも1つ大当りデータが記憶されており、かつサブエリア1に記憶されている判定データが大当りデータ以外のときに行なわれる。1段階予告では、特別図柄表示部9において、中可変表示部9bだけが上方向に移動し、可変表示部が逆V字に配置されるという特徴がある。
【0081】
図5の(b)は、2段階予告と呼ばれる動作パターンであり、サブエリア1に記憶されている判定データが大当りデータのときに行なわれる。2段階予告では、特別図柄表示部9において、まず中可変表示部9bだけが上方向に移動し、可変表示部が逆V字に配置される。続いて、左可変表示部9aと右可変表示部9cとが上方向に移動し、中可変表示部9bが下方向に移動し、可変表示部がV字に配置されるという特徴がある。
【0082】
図6〜図8は、各可変表示部の移動開始のタイミングが異なる移動パターンを示す画面図である。移動パターンには、移動パターンA,移動パターンB,移動パターンCの3種類がある。移動パターンA〜移動パターンCは、各可変表示部のスクロール表示を行ないながら表示位置を変更し、予告報知を行なう。図中に示されている下向きの矢印は、各可変表示部がスクロール表示をしていることを意味している。
【0083】
図6を参照して、移動パターンAについて説明する。移動パターンAは、特別図柄表示部9において、各可変表示部が可変開始されるタイミングで可変表示部の表示位置を変更する予告報知の表示態様である。
【0084】
まず、1段階予告が行なわれるときの移動パターンAについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(A−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(A−2)に示すように、スクロール表示が開始される。スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。中可変表示部9bは表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(A−3)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。ここで、スクロール表示の停止とは、図柄の可変表示の停止を意味しており、たとえば図柄が小刻みに上下振動する等のような表示状態も含む。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(A−4)に示すように、中可変表示部9bは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。
【0085】
次に、2段階予告が行なわれるときの移動パターンAについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(A−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(A−2)に示すように、スクロール表示が開始される。スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。さらに、(A−5)に示すように、各可変表示部は左可変表示部9a,右可変表示部9cが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、中可変表示部9bが下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、可変表示部がV字に配置される。各可変表示部は表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(A−6)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(A−7)に示すように、左可変表示部9a,右可変表示部9cは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。このような移動パターンAによる予告報知によれば、遊技者は大当りが発生するのではないかという期待感を各可変表示部のスクロール表示開始当初から持つことができる。また、可変表示部が(A−2)の態様から(A−3)の態様に変化し、2段階予告が行なわれることとなったとき、遊技者は何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれたのかを理解することができる。
【0086】
図7を参照して、移動パターンBについて説明する。移動パターンBは、特別図柄表示部9において、各可変表示部が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで可変表示部の表示位置を変更する予告報知の表示態様である。
【0087】
まず、1段階予告が行なわれるときの移動パターンBについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(B−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(B−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、全可変表示部での図柄のスクロールが進行して所定時間が経過したとき、(B−3)に示すように、中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。中可変表示部9bは表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。この中可変表示部9bの移動が開始されるタイミングは、スクロール表示開始からスクロール表示停止までのいずれのタイミングであってもよい。やがて、(B−4)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(B−5)に示すように、中可変表示部9bは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。
【0088】
次に、2段階予告が行なわれるときの移動パターンBについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(B−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(B−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、全可変表示部での図柄のスクロールが進行して所定時間が経過したとき、(B−3)に示すように、中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。この中可変表示部9bの移動が開始されるタイミングは、スクロール表示開始からスクロール表示停止までのいずれのタイミングであってもよい。さらに、(B−6)に示すように、各可変表示部は左可変表示部9a,右可変表示部9cが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、中可変表示部9bが下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、表示可変表示部がV字に配置される。各可変表示部は表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(B−7)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(B−8)に示すように、左可変表示部9a,右可変表示部9cは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。このような移動パターンBによる予告報知によれば、遊技者は大当りになるのではないかという期待感を全図柄がスクロールしている最中に持つことができる。また、可変表示部が(B−3)の態様から(B−6)の態様に変化し、2段階予告が行なわれることとなったとき、遊技者は何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれたのかを理解することができる。
【0089】
図8を参照して、移動パターンCについて説明する。移動パターンCは、特別図柄表示部9において、各可変表示部が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間に各可変表示部の可変表示を一時停止させ、一時停止させた可変表示が再度可変開始されるタイミングで可変表示部の表示位置を変更する予告報知の表示態様である。この移動パターンCは、リーチ状態が成立するときに行なわれる表示態様である。
【0090】
まず、1段階予告が行なわれるときの移動パターンCについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(C−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(C−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、各可変表示部は、左可変表示部9a、右可変表示部9cの順で停止し、リーチが成立する(図示省略)。その後、(C−3)に示すように中可変表示部9bのスクロール表示が一時停止される。(C−4)に示すように、スクロール表示が一時停止された中可変表示部9bは、再度スクロール表示が開始され、スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。中可変表示部9bは表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(C−5)に示すように、中可変表示部9bは、スクロール表示が停止される。中可変表示部9bのスクロール表示が停止された後、(C−6)に示されるように、中可変表示部9bは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。
【0091】
次に、2段階予告が行なわれるときの移動パターンCについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(C−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(C−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、各可変表示部は、左可変表示部9a、右可変表示部9cの順で停止し、リーチが成立する(図示省略)。その後、(C−3)に示すように中可変表示部9bのスクロール表示が一時停止される。(C−4)に示すように、スクロール表示が一時停止された可変表示部のうち中可変表示部9bは、再度スクロール表示が開始され、スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。さらに、(C−7)に示すように、各可変表示部は左可変表示部9a,右可変表示部9cが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、中可変表示部9bが下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、可変表示部がV字に配置される。各可変表示部は表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(C−8)に示すように、中可変表示部9bはスクロール表示が停止される。中可変表示部9bのスクロール表示が停止された後、(C−9)に示すように、左可変表示部9a,右可変表示部9cは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。このような移動パターンCによる予告報知によれば、遊技者は再度スクロール表示を開始した可変表示部の表示結果によって大当りが発生するのではないかと期待感を持つことができるとともに、可変表示の最後の段階で予告が行なわれるので、次回の可変表示に期待感を持つことができる。また、可変表示部が(C−4)の態様から(C−7)の態様に変化し、2段階予告が行なわれることとなったとき、遊技者は何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれたのかを理解することができる。
【0092】
なお、前述の(C−4)において、スクロール表示が一時停止された中可変表示部9bは、所定のタイミングで上向きに移動する。このとき、中可変表示部9bは、スクロール表示を行ないながら移動する実施例を示したが、これに限られることはない。たとえば、中可変表示部9bの特別図柄が小刻みに上下振動しながらスクロール表示はせずに上向きに移動していく。中可変表示部9bが特別図柄表示部9の上部に達したとき、そのまま中可変表示部9bが停止すると見せかけて、再度スクロール表示を開始するものであってもよいし、そのまま停止してもよい。
【0093】
これら移動パターンA,移動パターンB,移動パターンCによる予告報知は、各可変表示部の表示位置を変更して行なわれる。そして、各可変表示部の表示位置が変更された状態は、各可変表示部の表示位置を変更してからスクロール表示が停止されるまで維持される。その後、各可変表示部の表示位置は特別図柄表示部9の下部の元の配置に戻る。また、各可変表示部の表示位置の変更された状態は、スクロール表示が停止された後、次回のスクロール表示が開始されるまで維持されるものであってもよい。その後、各可変表示部の表示位置は特別図柄表示部9の下部の元の配置に戻る。このように、表示位置が変更された状態を長く維持することにより、遊技者は連続予告をより一層見逃しにくくなる。
【0094】
図9は遊技制御用マイクロコンピュータ53による遊技制御の始動記憶処理を示すフローチャートである。
【0095】
まず、ステップS(以下単にSという)1により、始動入賞があったか否かが判断される。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されたときは、その検出に基づき大当りになるか否かの決定をするため、後述するランダム1カウンタよりランダム値を抽出することになる。そのため、このようなときは、S1でYesの判断がなされてS2に進む。一方、始動入賞が検出されないときは、ランダム値を検出することがないのでS1でNoの判断がなされてこのサブルーチンプログラムは直ちに終了される。S2では、始動記憶数が4つであるか否かが判断される。4つのメインエリアは、最大4つまで判定データを記憶することができる。よって、始動口スイッチ17により始動入賞が検出されたときに、すべてのメインエリアに判定データがあるときは、それ以上判定データを記憶できない。そのため、その始動入賞は無効とされる。よって、始動記憶数が4つであるときは、Yesの判断がなされ、このサブルーチンプログラムは直ちに終了される。始動記憶数が4つに満たないときは、Noの判断がなされてS3に進む。S3では、ランダム1カウンタのカウント値が抽出される。ここで、ランダム1カウンタとは、特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否かを決定するために用いられる大当り決定用のランダムカウンタである。このランダム1カウンタは、タイマ割込みごと(具体的には2msecごと)に1ずつ加算更新され、1から加算更新されてその上限である256まで加算更新された後再度1から加算更新される。S4では、S3でランダム1カウンタより抽出されたカウンタ値が大当りであるか否かが判定される。このS3およびS4により、可変表示装置の表示結果を特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段が構成されている。S5では、S4で判定された結果が判定データとしてメインエリアに記憶される。これにより始動記憶(始動入賞記憶)がなされる。そして、判定データが記憶される順番としては、メインエリア1,メインエリア2,メインエリア3,メインエリア4の順序で、判定データが記憶されてないメインエリアから順に記憶されていく。S6では、判定データがメインエリアに記憶されたので、始動記憶数を1加算する処理が行なわれる。S7では、始動記憶コマンドが生成され、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81へ始動記憶コマンドが伝送される。その後、このサブルーチンプログラムは終了する。
【0096】
図10は遊技制御用マイクロコンピュータ53による遊技制御の変動開始処理を示すフローチャートである。
【0097】
まず、S21により、特別図柄表示部9の各可変表示部を可変開始させることができる状態にあるか否かが判断される。たとえば、特別図柄表示部9の各可変表示部が可変表示中のとき、可変開始できない状態であるのでNoの判断がされ、このサブルーチンプログラムは直ちに終了される。一方、特別図柄表示部9の各可変表示部が停止しており可変開始できる状態であればYesの判断がなされてS22に進む。S22では、メインエリア1判定処理が行なわれる。メインエリア1判定処理では、メインエリア1に記憶されている判定結果がリーチ状態を成立するものであるか否かが判定される。判定の結果、リーチ状態を成立する判定結果が記憶されているときは、リーチ状態を成立しない判定結果が記憶されているときに比べ、予告報知の時間が長くなる。予告時間が長くなることにより、遊技者は大当り発生が近いのではないかと期待感を抱きながら可変表示装置8を注視することとなる。次に、S23では、S22の判定結果を反映させた変動時間のデータを含む変動開始コマンドが生成される。生成された変動開始コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81へ伝送される。次に、S24では、メイン記憶エリアシフト処理が行なわれる。メインエリア1の判定データがクリアされるとともに、メインエリア2、メインエリア3、メインエリア4のそれぞれの判定データが、1メインエリアずつメインエリア1に向けてシフトされる。S25では、S24でメインエリア1の判定データがクリアされたので、始動記憶数を1減算する処理が行なわれる。その後、このサブルーチンプログラムは終了する。
【0098】
図11、図12は表示制御用マイクロコンピュータ81による表示制御の予告報知態様決定処理を示すフローチャートである。
【0099】
図13は、表示制御用マイクロコンピュータ81内のサブ記憶エリアおよび予告記憶エリアの記憶状態の例を示したものである。サブ記憶エリアおよび予告記憶エリアは、図11および図12に示される予告報知態様決定処理が実行されることによって、たとえば、図13のA〜Gのごとく設定される。
【0100】
ここで、図13に示されている1〜4はサブエリア1〜サブエリア4を示している。下向きの矢印は、今回判定データが記憶されるサブエリアを示している。「○」は大当りデータを示し、「×」は外れデータを示す。「−」は予告報知が行なわれないことを示す。「1段階」は1段階予告フラグが設定されていることを示し、「2段階」は2段階予告フラグが設定されていることを示す。
【0101】
たとえば、Aは、判定データとして、サブエリア1〜サブエリア3まですべて外れデータが記憶され、サブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」、「サブエリア2」、「サブエリア3」に対応して、「1段階」、「1段階」、「2段階」の予告フラグが設定される。
【0102】
その後、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、サブエリア4よりも手前のすべてのエリアの予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0103】
その結果、Aの記憶状況に基づく連続した1回目〜3回目の可変表示は、すべて1段階予告を伴なう可変表示となり、表示結果が外れになる。そして、4回目の可変表示は2段階予告を伴なう可変表示となり、その表示結果が大当りになる。
【0104】
Bは、判定データとして、サブエリア1、およびサブエリア2に外れデータが記憶され、サブエリア3、およびサブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。サブエリア2まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」、「サブエリア2」に対応して、「1段階」、「2段階」の予告フラグが設定される。次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア3に大当りの判定データが記憶されると、サブエリア3よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1、2)の予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア3に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0105】
その後、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア3を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリアの予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0106】
その結果、Aの記憶状況に基づく連続した1回目、2回目の可変表示は、すべて1段階予告を伴なう可変表示となり、表示結果が外れになる。続く3回目の可変表示は2段階予告を伴ない、その表示結果が大当りになる。その後、大当りに基づく繰返継続制御が実行される。やがて、大当り制御が終了して開始される初回の可変表示では、2段階予告を伴なう可変表示が実行され、その表示結果が大当りになる。
【0107】
Cは、判定データとして、サブエリア1、およびサブエリア3に外れデータが記憶され、サブエリア2、およびサブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」、「サブエリア2」に対応して、「1段階」、「2段階」の予告フラグが設定されるが、「サブエリア3」に対応しては予告フラグは設定されない。つまり、この段階では、サブエリア3に基づく可変表示は、予告を伴なわない可変表示とされていることになる。
【0108】
その後、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア2を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリアの予告フラグが「1段階」に更新される。その結果、一旦、「予告なし」に設定されたサブエリア3についても、「1段階」の予告フラグが設定されることになる。さらに、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0109】
Cの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる回の1つ手前の回、すなわち、1回目および3回目の可変表示が1段階予告を伴なうものとなり、大当りになる回の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。
【0110】
Dは、判定データとして、サブエリア1に大当りデータが記憶され、サブエリア2〜サブエリア3に外れデータが記憶され、さらにサブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア2」に対応して「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア1」、「サブエリア3」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。
【0111】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア1を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア2、3)の予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0112】
Dの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる1回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。また、大当りになる4回目の可変表示以前の2回目、3回目の可変表示の回が1段階予告を伴なうものとなり、大当りになる4回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。
【0113】
Eは、判定データとして、サブエリア1〜4のすべてに外れりデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」および「サブエリア2」に対応して「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア3」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。
【0114】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に外れの判定データが記憶されると、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1〜3)の予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0115】
Eの記憶状況に基づく1回目〜3回目の可変表示は、すべて1段階予告を伴なうものとなる。そして、4回目の可変表示は、2段階予告を伴なうものとなる。この場合、4回目の可変表示中に行なわれる2段階予告は、偽りの大当り予告になる。
【0116】
Fは、判定データとして、サブエリア1、2に外れデータが記憶され、サブエリア3に大当りデータが記憶され、サブエリア4に外れデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」および「サブエリア2」に対応して、「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア3」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。
【0117】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に外れの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア3を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1、2)の予告フラグが「1段階」に更新される。なお、このFのケースでは、更新前後で予告フラグの状態は変化しない。また、サブエリア4に対応しては予告フラグは設定されない。
【0118】
Fの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる3回目の可変表示以前の可変表示が1段階予告を伴なうものとなり、大当りとなる3回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。また、4回目の可変表示は予告を伴なわないものとなる。
【0119】
Gは、判定データとして、サブエリア1、3、4に外れデータが記憶され、サブエリア2に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」に対応して、「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア2」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。また、「サブエリア3」に対応して、は予告フラグは設定されない。
【0120】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に外れの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア2を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1、3)の予告フラグが「1段階」に更新される。また、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが設定される。
【0121】
Gの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる2回目の可変表示以前の可変表示が1段階予告を伴なうものとなり、外れとなる4回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。この4回目の2段階予告は、“偽りの予告”に相当する。
【0122】
次に、図11,図12のフローチャートを用いて予告報知態様決定処理について説明する。ここでは、図13のFに示すような判定データが記憶される場合を例に挙げて予告報知態様決定処理を説明することにする。なお、説明は省略するが、図13のA,B,C,D,E,Gに示すように判定データが記憶される場合についても予告報知態様決定処理が実行されることにより、A,B,C,D,E,Gに示されるように予告フラグが設定される。
【0123】
最初、全てのサブエリアに判定データが記憶されていない状態であるとする。Sub1では、表示制御用マイクロコンピュータ81により、始動記憶コマンドが受信されたか否かが判断される。始動記憶コマンドを受信したときは、Yesの判断がなされSub2に進む。始動記憶コマンドを受信していないときは、Noの判断がなされSub10に進む。
【0124】
Sub2では、該当するサブエリアnに始動記憶コマンドに対応した判定データを記憶する処理が行なわれる。「サブエリアn」とは、始動入賞の発生に伴い得られた判定データを記憶するサブエリアを示している。たとえば、全てのサブエリアに判定データが記憶されていないときには、サブエリアnはサブエリア1を意味する。また、「該当するサブエリアn」とは、たとえば、以下のような状況が考えられる。メインエリア1に既に判定データが記憶されているときに、始動入賞が発生したとする。このとき、その始動入賞に伴い得られた新たな判定データはメインエリア2に記憶されることになる。始動記憶コマンドはメインエリア2の判定データに基づいて生成されるので、メインエリア2に対応するサブエリア2に判定データが記憶されることとなるのである。Sub2の処理により、図13のFに示すように、サブエリア1に「×」、すなわち外れデータが記憶される。その後Sub3に進む。
【0125】
Sub3では、判定データが記憶されたサブエリアnは、サブエリア2〜サブエリア4であるか否かが判断される。Sub2により、サブエリア1に判定データが記憶されたため、Noの判断がなされ予告フラグの設定がされず、Sub10に進む。Sub10では、表示制御用マイクロコンピュータ81により、変動開始コマンドが受信されたか否かが判断される。図13のFの始動記憶状況は、始動記憶が上限値に達するまで可変表示が行なわれないケースを示しているので、ここでは、変動開始コマンドはまだ受信されないと判断され(Sub10でNo)、このサブルーチンプログラムは直ちに終了する。
【0126】
再び予告報知態様決定処理のサブルーチンプログラムが実行されたときに、2つ目の始動記憶コマンドの受信が確認されると、Sub1でYesの判断がなされる。次に、Sub2では、該当するサブエリア、すなわち、サブエリア2に判定データが記憶される。これにより、図13のFに示すように、サブエリア2に「×」、すなわち外れデータが記憶される。
【0127】
Sub3では、サブエリア2に外れデータが記憶されたので、Yesの判断がなされSub4に進む。Sub4では、サブエリア1〜サブエリア4に大当りデータが記憶されているか否かが判断される。サブエリア1,サブエリア2には外れデータが記憶されているため、Noの判断がなされSub6に進む。
【0128】
Sub6では、判定データが記憶されているサブエリアに対応する予告エリアに1段階予告フラグを設定する処理が行なわれる。よって予告エリア1,予告エリア2に1段階予告フラグが設定され、Sub9に進む。Sub9では、予告エリアnに2段階予告フラグを設定する処理が行なわれる。よって、予告エリア2に2段階予告フラグが設定されることとなる。その後このサブルーチンプログラムは終了する。
【0129】
再び予告報知態様決定処理のサブルーチンプログラムが実行されたときに、3つ目の始動記憶コマンドの受信が確認されると、Sub1でYesの判断がなされる。次に、Sub2では、該当するサブエリア、すなわち、サブエリア3に判定データが記憶される。これにより、図13のFに示すように、サブエリア3に「○」、すなわち大当りデータが記憶される。
【0130】
Sub3では、サブエリア3に大当りデータが記憶されたので、Yesの判断がなされSub4に進む。Sub4では、サブエリア3に大当りデータが記憶されているため、Yesの判断がなされSub5に進む。Sub5では、大当りデータが記憶されているサブエリア以外のサブエリアに対応する予告エリアに1段階予告フラグをセットする処理が行なわれる。よって予告エリア1,予告エリア2の予告フラグは、1段階予告フラグに設定し直され、Sub7に進む。Sub7では、サブエリア(n−1)の判定データが大当りデータであり、かつサブエリアnの判定データが外れデータであるか否かが判断される。ここで、nは「3」であるため、サブエリア(n−1)は、サブエリア2に該当する。そして、サブエリア2には外れデータが、サブエリア3には大当りデータが記憶されているため、Noの判断がなされSub9に進む。Sub9では、予告エリア3に2段階予告フラグをセットする処理が行なわれ、このサブルーチンプログラムは終了する。
【0131】
再び予告報知態様決定処理のサブルーチンプログラムが実行されたときに、4つ目の始動記憶コマンドの受信が確認されると、Sub1でYesの判断がなされる。次に、Sub2では、該当するサブエリア、すなわち、サブエリア4に判定データが記憶される。これにより、図13のFに示すように、サブエリア4に「×」、すなわち外れデータが記憶される。Sub3では、サブエリア4に外れデータが記憶されたので、Yesの判断がなされSub4に進む。Sub4では、サブエリア3に大当りデータが記憶されているため、Yesの判断がなされSub5に進む。Sub5ではサブエリア1,サブエリア2,サブエリア4に外れデータが記憶されているため、それぞれのサブエリアに対応する予告エリア1,予告エリア2,予告エリア4に1段階予告フラグが設定され、Sub7に進む。Sub7では、サブエリア3に大当りデータが記憶され、かつサブエリア4に外れデータが記憶されているため、Yesの判断がなされSub8に進む。Sub8では、予告エリア(n−1)に2段階予告フラグを設定し、予告エリアnの予告フラグをクリアする処理が行なわれる。すなわち、サブエリア3に2段階予告フラグが設定し直され、予告エリア4の予告フラグがクリアされ、Sub10に進む。
【0132】
Sub10では、表示制御用マイクロコンピュータ81により、変動開始コマンドが受信されたか否かが判断される。変動開始コマンドが受信されたときは、Yesの判断がなされてSub11に進む。変動開始コマンドが受信されていないときは、可変表示を行なう時期ではないのでNoの判断がなされ、このサブルーチンプログラムは直ちに終了される。Sub11では、サブエリア1判定処理が行なわれる。サブエリア1判定処理では、サブエリア1の判定データの種別、および予告フラグの有無が判定される。
【0133】
次に、Sub12では、サブエリア1判定処理の判定結果が参照されて、予告記憶エリアに1段階予告フラグが設定されているか否かが判断される。図13のFの場合、サブエリア1に1段階予告フラグが設定されているため、Yesの判断がなされSub13に進む。なお、予告記憶エリアに1段階予告フラグが設定されていないときもある。そのときは、Noの判断がなされSub14に進む。
【0134】
Sub13では、1段階予告フラグが設定されている予告エリアに対応するサブエリアに記憶されている判定データに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は1段階予告が行なわれることが決定される。すわなち、サブエリア1に記憶されている外れデータに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は1段階予告が行なわれる。
【0135】
Sub16では、今回行なう可変表示の結果、リーチ状態が成立するか否かが判断される。リーチ状態が成立するときは、Yesの判断がなされてSub17に進み、予告報知は移動パターンCで行なわれることが決定され、Sub19に進む。Sub19では、サブ記憶エリアシフト処理が行なわれる。サブ記憶エリアシフト処理は、サブエリア1の判定データがクリアされるとともに、サブエリア2,サブエリア3,サブエリア4のそれぞれの判定データが、1サブエリアずつサブエリア1に向けてシフトされる。その結果、図13のFのサブエリア2、3、4の記憶データが、各々、サブエリア1、2、3の記憶データとしてシフトされる。その後、このサブルーチンプログラムは終了する。一方、リーチ状態が成立しないときは、Noの判断がなされてSub18に進み、移動パターンA,移動パターンBのどちらの移動パターンで予告報知を行なうかを所定の乱数を用いて決定する処理が行なわれる。その後、Sub19に進み、前述したサブ記憶エリアシフト処理が行われる。
【0136】
したがって、次回、この予告報知態様決定処理が実行されるときには、図13のFのサブエリア2がSub11の判定の対象となる。この場合、Sub12で1段階予告ありと判断され、その予告のパターンが前述した処理で決定される。その後、Sub19において、サブ記憶エリアシフト処理が実行され、図13のFのサブエリア3、4のデータが、サブエリア1、2のデータとされる。
【0137】
したがって、次回、この予告報知態様決定処理が実行されるときには、図13のFのサブエリア3がSub11の判定の対象となる。この場合、Sub12で1段階予告なしと判断され、Sub14に進む。Sub14では、2段階予告フラグが設定されているか否かが判断される。図13のFのサブエリア3には、2段階予告フラグが設定されているため、Sub14でYesと判断され、Sub15で今回の可変表示が2段階予告を伴なうものに決定される。次に、前述したSub17に移行して、移動パターンが決定される。その後、Sub19でサブ記憶エリアシフト処理が実行される。これにより、図13のFのサブエリア4の記憶データがサブエリア1の記憶データとしてシフトされる。
【0138】
したがって、次回、この予告報知態様決定処理が実行されるときには、図13のFのサブエリア4がSub11の判定の対象となる。この場合、Sub12で1段階予告なし、Sub14で2段階予告なしと判断される。その結果、何らの予告パターンも設定されることなく、Sub19のサブ記憶エリアシフト処理が実行され、予告報知態様決定処理が終了される。このため、今回(図13のFのサブエリア4に対応する可変表示の回)の可変表示は、予告を伴なわない可変表示になる。
【0139】
なお、図13のFに従うフローチャートの説明では、サブエリアに外れデータが記憶されており、その外れデータに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は1段階予告報知が行なわれ、サブエリアに大当りデータが記憶されており、その大当りデータに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は2段階予告報知が行なわれることを示した。しかし、これに限られず、図13のE,Gに示すように、サブエリアに外れデータが記憶されているにもかかわらず、2段階予告が行われる偽りの予告報知(ガセ予告)が行なわれるときがある。これにより、遊技者は予告報知の信憑性についての予想を必要とされ、遊技に対する興趣が向上する。
【0140】
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 全てのサブエリアに判定データが記憶されているときは、可変表示は4回行なわれることとなる。たとえば、サブエリア1〜サブエリア3に外れデータが記憶されており、サブエリア4に大当りデータが記憶されているとする。そのとき、4回目の可変表示で大当りを示す予告報知が行なわれるのであるが、各可変表示の際行なわれる予告報知の態様を、徐々に大当りを示す予告報知の態様に近づけていくようにしてもよい。たとえば、1回目の可変表示を行なう際、左可変表示部だけが上方向に移動される。2回目の可変表示を行なう際、左可変表示部および右可変表示部が上方向に移動される。3回目の可変表示を行なう際、全図柄が上方向に移動される。4回目の可変表示を行なう際、本実施例で示した大当りを示す予告報知である2段階予告を行なうのである。このように構成すると、大当りが徐々に近づいているのではないかという遊技者の期待感を煽ることができるので興趣が向上する。また、大当りデータに基づく可変表示が行なわれる際の予告報知は、本実施例で示した2段階予告に限られたものではなく、たとえば、左,中,右の各可変表示部が右下がりの斜め配置となるようにしてもよい。
【0141】
(2) 前述した実施形態においては、予告報知は、サブ記憶エリアのうちに少なくとも1つ大当りデータが記憶されているとき行なわれる実施を説明したが、これに限らず、サブ記憶エリアに大当りデータが記憶されているときであっても予告報知が行なわれないようにしてもよい。これにより、遊技者は予告報知がないときでも大当りが発生するのではないかと期待感を持つことができる。
【0142】
(3) 可変表示部がV字の配置になるか逆V字の配置になるかで大当り発生の信頼度が異なる。このような構成によれば、連続予告が発生したときに、可変表示部の変動位置の相違により大当りへの信頼度が異なるので、遊技者は、より高い信頼度の予告報知の発生に対する期待で興趣が向上する。
【0143】
(4) 複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置(特別図柄表示部9、可変表示装置8)を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって有利な(大入賞口20が開放する)特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機であって、前記可変表示装置の表示結果を前記特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段(S3、S4)と、該抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55、表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM)と、前記複数種類の識別情報を可変開始させた後、前記記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ81)と、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を変更する(図5の(a)参照)第1表示位置変更手段(Sub13,Sub16)と、該第1表示位置変更手段が変更した識別情報の表示位置からさらに当該表示位置を変更する(図5の(b)参照)第2表示位置変更手段(Sub16)とを含み、前記可変表示制御手段は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに、前記第1表示位置変更手段による前記表示位置の変更を伴なう可変表示制御を実行する第1可変表示制御手段(Sub13、図13:Aの始動記憶1〜3に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶1,3に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶2,3に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶1に基づく可変表示の際の制御)と、前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果に基づいた可変表示制御を実行するときに、前記第1および前記第2表示位置変更手段による前記表示位置の変更を伴なう可変表示制御を実行する第2可変表示制御手段(Sub16、図13:Aの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶3,4に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶3に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶2に基づく可変表示の際の制御)とを含む。
【0144】
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードユニットが接続されたパチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】遊技制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。
【図3】遊技制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータに伝送される表示制御コマンドのうち特別図柄に関するコマンドの一部を示した模式図である。
【図4】表示制御基板内の回路構成を、画像表示を実現するCRTとともに示すブロック図である。
【図5】各可変表示部の動き方が異なる動作パターンを示す画面図である。
【図6】移動パターンAを示す画面図である。
【図7】移動パターンBを示す画面図である。
【図8】移動パターンCを示す画面図である。
【図9】遊技制御用マイクロコンピュータによる遊技制御の始動記憶処理を示すフローチャートである。
【図10】遊技制御用マイクロコンピュータによる遊技制御の変動開始処理を示すフローチャートである。
【図11】表示制御用マイクロコンピュータによる表示制御の予告報知態様決定処理を示すフローチャートである。
【図12】表示制御用マイクロコンピュータによる表示制御の予告報知態様決定処理を示すフローチャートである。
【図13】表示制御用マイクロコンピュータ81内のサブ記憶エリアおよび予告記憶エリアの記憶状態の例を示す図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、8 可変表示装置、9 特別図柄表示部、9a 左可変表示部、9b 中可変表示部、9c 右可変表示部、14 始動口、19 可変入賞球装置、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、81 表示制御用マイクロコンピュータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシンなどで代表される遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機として、たとえば、始動入賞口と呼ばれる特定の入賞口に玉が入賞したことに基づいて可変表示装置が可変開始した後、表示結果が導出表示されるように構成されたパチンコ遊技機が知られている。
【0003】
この種のパチンコ遊技機では、始動入賞口への入賞が発生したときに、可変表示装置の表示結果を特定の識別情報の組合せとするか否かを決定するための乱数値が抽出されて、その値がRAM等によって実現される記憶エリアに格納される。そして、可変表示装置を可変開始できる状態となったときに、その記憶エリアに格納されている値に応じた表示結果を導出表示させるための可変表示が開始される。
【0004】
記憶エリアは、可変表示装置の可変表示中に発生した始動入賞に対応するべく、複数設けられるのが一般的である。
【0005】
この種の従来の遊技機として、より具体的には、各図柄表示部が第1の配列に移動した後、変動表示を開始した場合に、通常確率で停止態様記憶手段に記憶された変動態様のうちリーチ停止態様に基づく図柄の変動停止を行なわせ、第2の配列に移動した後、変動表示を開始した場合に、前記通常確率よりも低い確率でリーチ停止態様に基づく図柄の変動停止を行なわせているものが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、中可変表示領域で図柄を更新動作表示させながらその中可変表示領域を移動させ、その移動軌跡により大当りの発生に対する予告を行なうようにしているものもある(たとえば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−253290号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−334036号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この種の従来の遊技機の中には、特定の識別情報の組合せになることを予告報知することによって、遊技者の期待感を高めるように構成されたものがあった。しかしながら、この種の従来の遊技機の識別情報の位置変更による予告方法は単発的であった。また、従来の遊技機では、玉が始動入賞口へ入賞したことに基づいて記憶エリアに始動入賞が複数記憶されるが、その複数の始動入賞記憶のうちに特定の識別情報の組合せとする結果が含まれているとき、その結果に起因する可変表示が行なわれるまで各可変表示において特定の識別情報の組合せになることを連続的に予告報知することも考えられる。しかしながら、特定の識別情報の組合せ以外の組合せとする始動入賞記憶に基づいて可変表示が行なわれるときにも予告報知が行なわれるため、何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれているのか理解することができない。
【0010】
本発明は、係る事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定の識別情報の組合せに関連する予告報知を効果的な方法で行ない、興趣を向上させることのできる遊技機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置(特別図柄表示部9、可変表示装置8)を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって有利な(大入賞口20が開放する)特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置の表示結果を前記特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段(S3、S4)と、
該抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55、表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM)と、
前記複数種類の識別情報を可変開始させた後、前記記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ81)とを含み、
該可変表示制御手段は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を所定位置へ変更する表示動作(図5の(a)参照)を伴なう可変表示制御を実行する第1可変表示制御手段(Sub13、図13:Aの始動記憶1〜3に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶1,3に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶2,3に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶1に基づく可変表示の際の制御)と、
前記記憶手段に記憶されている前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果に基づいた可変表示制御を実行するときに、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更した後、さらに当該表示位置を変更する表示動作(図5の(b)参照)を伴なう可変表示制御を実行する第2可変表示制御手段(Sub16、図13:Aの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶3,4に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶3に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶2に基づく可変表示の際の制御)とを含む。
【0012】
このような構成によれば、識別情報の表示位置を変更する表示動作によって、前記特定の識別情報の組合せにすることを遊技者に予告できる。しかも、その表示動作は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに行なわれるために、連続的な予告報知が行なわれることによって遊技者は予告報知を見逃しにくくなる。さらに、特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果により予告報知が行なわれるときは、識別情報の表示位置を変更する表示動作が2段階で行なわれるので、それ以前の1段階の表示位置の変更動作が、いずれの抽選結果に起因した予告報知であったのか理解できる。
【0013】
(2) 前記抽選手段を含むメインプロセッサ(ゲーム制御用マイクロコンピュ−タ53)と、
前記可変表示制御手段を含むサブプロセッサ(表示制御用マイクロコンピュータ81)とをさらに含み、
該サブプロセッサは、前記記憶エリアに記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているか否かを判定する判定手段(Sub4)をさらに含む。
【0014】
このような構成によれば、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているか否かを判定する判定処理をサブプロセッサ側で実行する分、メインプロセッサ側の処理負担を軽減することができる。また、それにより、不正の対象となり易いメインプロセッサの回路を簡素化できる。
【0015】
(3) 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報が可変開始されるタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更する(図6の(A−2)参照)。
【0016】
このような構成によれば、複数種類の識別情報が可変開始されるタイミングで識別情報の表示位置を所定位置へ変更する予告報知が行なわれるため、識別情報の可変開始当初から特定の識別情報の組合せに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
【0017】
(4) 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更する(図7の(B−3)参照)。
【0018】
このような構成によれば、複数種類の識別情報が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで識別情報の表示位置を所定位置へ変更する予告報知が行なわれるため、現在、可変表示中の識別情報の表示結果が特定の識別情報の組合せになることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
【0019】
(5) 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報を可変開始させてから表示結果を導出表示させるまでの間に前記識別情報を一時停止させ、
前記可変表示制御手段は、一時停止した識別情報が再度可変開始するタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更する(図8の(C−4)参照)。
【0020】
このような構成によれば、複数種類の識別情報を可変開始させてから表示結果を導出表示させるまでの間に識別情報を一時停止させ、一時停止した識別情報が再度可変開始するタイミングで識別情報の表示位置を所定位置へ変更する予告報知が行なわれるため、再度可変開始する識別情報の表示結果によって特定の識別情報の組合せになるのではないかという遊技者の期待感を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、可変表示部に表示される識別情報を更新して可変表示を行なうことが可能な可変表示装置を含む遊技機であれば、すべてに適用することが可能である。
【0022】
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0023】
カードユニット50には、カード利用可表示ランプ151が設けられており、カードユニット50が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ランプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器153により表示される。
【0024】
遊技者がカード残高の記録されたプリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読取られる。次に、遊技者が所定の貸玉操作を行なうことにより、予め入力設定されている貸出単位額分の残高が減額されるとともに、その貸出単位額分の打玉がパチンコ遊技機1の打球供給皿3に貸出される。
【0025】
カードユニット50には、端数表示スイッチ152が設けられている。この端数表示スイッチ152を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラーが発生したときのエラーコードなどの情報がパチンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示される。図中156はカードユニット錠であり、このカードユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット50の前面側を開成できるように構成されている。
【0026】
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3から溢れた玉を貯留する余剰玉受皿4と、遊技者が打球操作するための操作ノブ5とが設けられている。操作ノブ5を遊技者が操作することにより、打球供給皿3内に貯留されているパチンコ玉を1個ずつ発射することができる。遊技領域7の中央には、識別情報の一例となる複数種類の特別図柄を可変表示(以下、変動表示ともいう)させる可変表示装置8が設けられている。
【0027】
この可変表示装置8には、普通図柄が可変表示される普通図柄用の可変表示器10と、始動記憶表示器18とが設けられている。さらに、可変表示装置8の下方には、始動口14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開放状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。始動用電動役物15には、可動片が左右に設けられている。また、一般入賞口として、可変表示装置8の上部や、可変表示装置8の左右、遊技領域7の下方左右に入賞口24がそれぞれ設けられている。また、26は、打込まれた打玉がいずれの入賞口や可変入賞球装置にも入賞しなかったときにアウト玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプである。
【0028】
遊技領域7の外周には枠ランプ(遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28c)と、賞球の払出し時に点灯する賞球ランプ51と、玉切れ中に点灯するランプ玉切れランプ52とが設けられており、遊技領域7の上部の左右にはステレオ音の音声などの効果音を発生するためのスピーカ27,27が設けられている。
【0029】
可変表示装置8は、複数種類の特別図柄を可変表示可能なCRT表示器で構成されている。可変表示装置8の中央の特別図柄表示部9では、表示画面の左から右へ並ぶ態様で、左可変表示部9a、中可変表示部9b、および右可変表示部9cの3つの可変表示部が表示される。各可変表示部においては、複数種類の識別情報としての特別図柄が個別に変動表示可能である。この例の場合、各可変表示部において表示される特別図柄は、0〜11の12種類の図柄を数字で表した図柄であり、予め配列が定められており、その配列順序にしたがってスクロール等の変動態様で可変表示装置8において巡回表示される。
【0030】
始動入賞が発生したことを条件として、左,中,右のすべての可変表示部が一斉に可変開始し、各可変表示部において、複数種類の特別図柄が上から下に向かってスクロール表示される。そして、まず左可変表示部9aが停止制御され、次に右可変表示部9cが停止制御され、最後に中可変表示部9bが停止制御される。左可変表示部9aで可変表示される特別図柄は左特別図柄と呼ばれ、中可変表示部9bで可変表示される特別図柄は中特別図柄と呼ばれ、右可変表示部9cで可変表示される特別図柄は右特別図柄と呼ばれる。
【0031】
前述した各可変表示部(各可変表示領域)のスクロール表示が終了して特別図柄の更新動作が停止したときには、各可変表示部(各可変表示領域)により、それぞれ、表示結果として有効な特別図柄(識別情報)が1つのみ表示される。なお、各可変表示部(各可変表示領域)の中央に有効な特別図柄を表示させるとともにその前後の特別図柄の一部を同じ可変表示部に表示させてもよい。ただし、このときにおいても、各可変表示部の中央に表示させる特別図柄が揃ったときに大当りとなるのであり、前記一部表示されている特別図柄に従って大当りが発生することはない。つまり、同じ可変表示部(可変表示領域)に複数の特別図柄(識別情報)が同時に停止表示されたとしても、表示結果として有効な特別図柄(識別情報)は1つのみである。
【0032】
この可変表示装置8が可変停止された状態で、特別図柄が予め定められた特定の特別図柄の組合せ(たとえば777のようなゾロ目の特別図柄の組合せ)となることにより、表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときには、特定遊技状態としての大当たり状態が発生する。以下、このような大当り状態が発生する特定の特別図柄の組合せを大当り特別図柄という。大当りとなれば、可変入賞球装置19の開閉板20が傾動して大入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御され、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り状態)となる。開閉板20は、ソレノイド21によって駆動される。
【0033】
可変表示装置8の可変表示中においては、リーチ状態が発生するときがある。ここで、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せとなったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチとは、表示状態が変化可能な可変表示部を複数有する可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せになったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行なう状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0034】
また、リーチ状態とは、可変表示装置が可変開始された後表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、前記特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をもいう。
【0035】
また、リーチ状態とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしているときの表示状態をもいう。
【0036】
可変入賞球装置19の大入賞口内部には可変入賞球装置19に入賞した玉を検出するカウントスイッチ23が設けられている。また、大入賞口内は、特定入賞領域と通常入賞領域とに区分されており、特定入賞領域には、V入賞を検出するVカウントスイッチ22が設けられている。特定入賞領域に入賞した入賞玉はVカウントスイッチ22により検出された後、カウントスイッチ23により検出される。一方、通常入賞領域に入賞した通常入賞玉は大入賞口内においてはカウントスイッチ23のみにより検出される。可変入賞球装置19に入賞した入賞玉がカウントスイッチ23により検出されるごとに15個の賞球が払出される。
【0037】
パチンコ遊技機1の背面側には、各入賞口および入賞球装置に入賞した入賞玉を所定の入賞経路に沿って導く入賞玉集合カバー(図示省略)が設けられており、この入賞玉集合カバーにより導かれた入賞玉は、入賞玉を1個宛処理する入賞玉処理装置(図示省略)に供給される。入賞玉処理装置には入賞球検出スイッチ(図2参照)が設けられており、これにより、入賞玉処理装置による景品玉の払出しの対象となる入賞玉が検出される。
【0038】
可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば9個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は打玉を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、再度、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。繰返し継続制御において、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16回のときには、第1ラウンドから第16ラウンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1の状態にされ得る。
【0039】
可変表示装置8の左側方部分および右側方部分には、それぞれワープ入口11が設けられている。このワープ入口11に進入した打玉は、可変表示装置8の裏面側を通って下方に流下してワープ出口13から再度遊技領域7に放出される。このため、ワープ出口13から放出された打玉は、始動口14に比較的入賞しやすい状態となる。
【0040】
ワープ入口11に進入した打玉は、ゲートスイッチ12で検出される。打玉がゲートスイッチ12で検出されることを条件として、普通図柄用可変表示器10が可変開始される。なお、普通図柄用可変表示器10が可変表示している最中にさらに打玉がゲートスイッチ12で検出されたときには、「4」を記憶数の上限として通過球が記憶されてその記憶数が通過記憶表示器(図示省略)においてLEDの点灯数により表示される。
【0041】
普通図柄用可変表示器10は、7セグメント表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情報が可変表示される。普通図柄用可変表示器10の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば7)となれば普通図柄の「当り」となる。普通図柄用可変表示器10に「当り」の表示結果が導出されると、始動用電動役物15に設けられた左右1対の可動片が1回開成する。これにより始動用電動役物15が開放状態となって打玉がより始動入賞しやすくなる。始動用電動役物15が開放状態にある際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動片が元の位置まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態に戻る。また、始動用電動役物15が開放状態となってから所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開放状態は終了する。
【0042】
始動口14に入賞した始動入賞玉は、遊技盤6に設けられた始動口スイッチ17により検出される。始動入賞玉が始動口スイッチ17で検出されると5個の賞球が払出されるとともに、その検出出力に基づいて可変表示装置8の特別図柄表示部9が可変開始される。また、打玉が始動口14に入賞し、始動口スイッチ17により検出されることを条件として、後述するランダム1カウンタよりカウンタ値が抽出される。その抽出されたカウンタ値に基づいて可変表示装置8の特別図柄表示部9の表示結果が大当りとなるか否かが表示結果が導出表示される前に判定される。判定の結果、抽出したカウンタ値が大当りに対応する値であるときは、大当たりデータが判定データとして記憶され、それ以外のカウンタ値のときは、外れデータが判定データとして記憶される。可変表示装置8の特別図柄表示部9が可変表示中に始動口14に入賞したときは、その始動入賞に伴う判定データは「4」を記憶数(始動記憶数)の上限として記憶される。その記憶数が始動記憶表示器18においてLEDの点灯数により表示される。特別図柄表示部9が可変停止して再度可変開始可能な状態になった後にその始動入賞記憶に基づいて特別図柄表示部9が再度可変開始制御される。このような始動入賞の記憶は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55に設けられているメイン記憶エリアにおいて行なわれる。
【0043】
メイン記憶エリアに記憶されている判定データのうちに少なくとも1つ大当りデータが含まれているとき、可変表示部を所定位置に移動させて、遊技者に大当りが発生する可能性があることを報知する予告が行なわれるときがある。そのため遊技者は、予告報知が行なわれたときは、いずれ大当りが発生するのではないかという期待感を持つことができる。その予告報知は、メイン記憶エリアに記憶されている判定データのうちに少なくとも1つ大当りデータが含まれているときに行なわれるため、大当りデータに基づく可変表示が行なわれるまで連続して予告報知が行なわれる可能性がある。その結果、遊技者は予告報知を見逃しにくくなる。また、大当りデータに基づく可変表示が行なわれるとき、すなわち表示結果が大当りとなる可変表示の回においては、可変表示中に可変表示部が所定の位置に移動し、さらにその可変表示部が他の位置に移動する。そのため遊技者は、何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれているかを理解することができる。予告報知の態様としては、各可変表示部の動かし方や各可変表示部を動かすタイミングが異なる複数種類のものがある。
【0044】
図2は、遊技制御基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。図2には、制御基板として、遊技制御基板(主基板ともいう)31、賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80が示されている。
【0045】
賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、および発射制御基板91にはマイクロコンピュータ等が搭載されており、表示制御基板80には、表示制御用マイクロコンピュータ81等が搭載されている。各基板には、たとえば、CPUやI/Oポートが設けられている。
【0046】
賞球基板37には、玉払出装置97、および、カードユニット50が接続される。ランプ制御基板35には、可変表示器(普通図柄用可変表示器)10、遊技効果LED28a、賞球ランプ51、玉切れランプ52、および遊技効果ランプ28b,28cが接続される。発射制御基板91には、操作ノブ(打球操作ハンドル)5と打球ハンマー(図示省略)を駆動する駆動モータ94とが接続される。駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。表示制御基板80には可変表示装置8(図示省略)が接続される。音声制御基板70にはスピーカ27が接続される。
【0047】
遊技制御基板31には、遊技制御用のプログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ランプ・LED回路60と、情報出力回路64と、初期リセット回路65と、アドレスデコード回路67とが設けられている。
【0048】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、遊技制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU56、I/Oポート57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込みにしたがって、ROM54に記憶されている遊技用制御プログラムを定期的(たとえば2msecごと)に先頭から繰返し実行する。
【0049】
初期リセット回路65は、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ53をリセットする回路である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセットパルスに応答してパチンコ遊技機1を初期化する。
【0050】
アドレスデコード回路67は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート57のうちのいずれかのポートを選択するための信号を出力する回路である。
【0051】
スイッチ回路58は、各種スイッチからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える回路である。スイッチ回路58には、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、および、入賞球検出スイッチ99が接続される。
【0052】
情報出力回路64は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当りが発生し特定遊技状態となっていることを示す大当り情報、および、始動入賞のうち特別図柄表示部9の可変表示に有効に使用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する回路である。
【0053】
ソレノイド回路59は、始動用電動役物15の可動片を動作させるソレノイド16および可変入賞球装置19の開閉板20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する回路である。
【0054】
ランプ・LED回路60は、装飾ランプ25、および始動記憶表示器18の点灯および滅灯を制御する回路である。
【0055】
遊技制御基板31から賞球基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、および表示制御基板80には、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0056】
遊技制御基板31から賞球基板37に伝送されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0057】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御基板35へ出力する。ランプ制御基板35では、ランプ制御コマンドに基づく上記電気的装飾部品の点灯制御が行なわれる。
【0058】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき所定の音声制御コマンドを音声制御基板70へ出力する。音声制御基板70では、音声制御コマンドに基づいて所定の効果音をスピーカ27から出力させる制御が行なわれる。
【0059】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、入賞球検出スイッチ99の検出信号と始動口スイッチ17の検出信号、Vカウントスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検出信号に基づいて所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球基板37に出力する。賞球基板37では、その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0060】
具体的には、可変入賞球装置19の大入賞口に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞した入賞玉については1個の入賞玉につきたとえば6個の景品玉が払出され、その他の入賞口24に入賞した入賞玉については入賞玉1個につきたとえば10個の景品玉が払出されるように制御される。
【0061】
このような3種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板31は、次のような制御動作を行なう。始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ99からの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動口スイッチ17からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あったときには遊技制御基板31は賞球基板37に対し「6」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があったときに、それ以前にVカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号があったときには、遊技制御基板31は「15」の賞球個数の賞球指令信号を賞球基板37に出力する。さらに、入賞球検出スイッチ99からの検出信号があったときにおいて、それ以前に始動口スイッチ17,Vスイッチ22,カウントスイッチ23のいずれからも検出信号が入力されていなかったときには、遊技制御基板31は「10」の賞球個数を払出し指令するための賞球指令信号を賞球基板37に出力する。
【0062】
遊技制御基板31から賞球基板37に送られた賞球個数信号は、賞球基板37に設けられた払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)により受信される。払出制御用マイクロコンピュータは、玉払出装置97を駆動して賞球個数信号により特定される個数の賞球を払出す制御を行なう。
【0063】
図3は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81に伝送されるコマンドのうち特別図柄に関するコマンドを示した模式図である。以下、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81に伝送されるコマンドを“表示制御コマンド”という。
【0064】
表示制御コマンドとして、変動開始コマンドと始動記憶コマンドとを含む複数種類が規定されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55には、メイン記憶エリアと呼ばれ、判定データを記憶するための記憶領域が設けられている。表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM101aには、サブ記憶エリアと呼ばれ、判定データを記憶するための記憶領域と、予告記憶エリアと呼ばれ、予告報知の態様を記憶するための記憶領域とが設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55と、表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM101aとにより、抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段が構成されている。表示制御用マイクロコンピュータ81により、複数種類の識別情報を可変開始させた後、記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段が構成されている。
【0065】
メイン記憶エリアには、前述したように「4」を記憶数の上限として判定データを記憶するため、メインエリア1(図3の1で示されるエリア),メインエリア2(図3の2で示されるエリア),メインエリア3(図3の3で示されるエリア),メインエリア4(図3の4で示されるエリア)の4つの記憶エリアが設けられている。メインエリア1,メインエリア2の「×」は、外れデータが判定データとして記憶されていることを意味している。メインエリア3の「○」は、大当りデータが判定データとして記憶されていることを意味している。メインエリア4の「−」は、未だ判定データが記憶されていないことを意味している。
【0066】
サブ記憶エリアには、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データを、各メインエリアに対応する各サブエリアに記憶させるためサブエリア1〜サブエリア4が設けられている。「×」,「○」,「−」の意味は、メイン記憶エリアと同様である。予告記憶エリアには、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データに従う予告報知の態様を記憶させるため、予告エリア1〜予告エリア4が設けられている。図3中の予告エリア1,予告エリア2の「1段階」とは、その予告エリアに後述する1段階予告フラグが設定されていることを意味している。予告エリア3の「2段階」とは、その予告エリアに後述する2段階予告フラグが設定されていることを意味している。
【0067】
変動開始コマンドは、各可変表示部の可変表示を開始させるためのコマンドである。この変動開始コマンドは、各可変表示部の可変表示を開始させるタイミングで出力される。変動開始コマンドには、変動時間を指示するデータが含まれている。
【0068】
始動記憶コマンドは、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データに対応する判定データをサブ記憶エリアに記憶させるためのコマンドである。また、始動記憶コマンドは、メイン記憶エリアの各メインエリアに記憶されている判定データに従う予告報知の態様を予告記憶エリアに記憶させるためのコマンドでもある。表示制御用マイクロコンピュータ81は、この始動記憶コマンドの内容を判断して、大当りデータまたは外れデータをサブ記憶エリアのうち、当該大当りデータまたは外れデータが記憶されているメインエリアに対応するサブエリアに記憶する。また、この始動記憶コマンドの内容を判断し、後述する図11,図12のフローチャートに従い予告記憶エリアに記憶する予告フラグの種類が決定したり、予告フラグを記憶しないことを決定したりする。始動記憶コマンドは、打玉が始動口14へ入賞したタイミングで遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81へ向けて出力される。
【0069】
このようなコマンドデータは、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54、および、RAM55に記憶されている。
【0070】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、表示制御用マイクロコンピュータ81に変動開始コマンドと始動記憶コマンドとを伝送しているだけであり、表示制御用マイクロコンピュータ81側において、受信した各コマンドに基づき予告報知を行なうか否か、予告報知を行なうのであれば、どのような表示態様で予告報知を行なうかを決定するため、遊技制御用マイクロコンピュータ53が行なう処理負担を軽減でき、それに伴い不正の対象となり易い遊技制御基板31の制御回路を簡素化できる。
【0071】
なお、前述の実施例では、表示制御用マイクロコンピュータ81側において予告報知の種類を決定している実施例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53側において、予告報知を行なうか否か、予告報知を行なうのであれば、どのような表示態様で予告報知を行なうかを決定し、その決定内容を含む変動指令コマンドを、図3の破線矢印に示すように表示制御用マイクロコンピュータ81側に伝送し、表示制御用マイクロコンピュータ81側がその伝送されてきたコマンドに従って予告報知を行なうようにしてもよい。このような構成によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で大当りになるか否かの判定、および、予告報知を行なうか否かの判定が行なわれるため、処理効率が向上する。このとき、表示制御用マイクロコンピュータ81のサブ記憶エリアは不要となる。
【0072】
図4は、表示制御基板80内の回路構成を、画像表示を実現するCRT82とともに示すブロック図である。RAM101aを内蔵する表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、遊技制御基板31から入力バッファ回路105における入力バッファ105aを介してストローブ信号としての表示制御信号INT(割込信号ともいう)が入力されると表示制御用CPU101が割込動作状態となって表示制御用のコマンドデータを取込む。そして、取込んだ表示制御コマンドデータに従って、CRT82に表示される画像の表示制御を行なう。制御データROM102には、変動表示の表示パターンに関するデータ等の表示制御用のデータが各種記憶されている。
【0073】
具体的には、表示制御用CPU101は、表示制御コマンドデータに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読出す。そして、VDP103は、入力したデータに従ってCRT82に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM87に格納する。そして、VRAM87内の画像データは、R(赤),G(緑),B(青)信号(RGB信号)に変換され、D/A変換回路104でアナログ信号に変換されてCRT82に出力される。
【0074】
なお、図4には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86、および表示制御コマンドデータを入力する入力バッファ回路105も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、たとえば、CRT82に表示される人物、動物または文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0075】
表示制御用CPU101は、表示制御コマンドデータを記憶しておくためのRAM101aを内蔵しており、遊技制御基板31から表示制御コマンドを受信すると、各変動パターンにおいて予め決められている背景やキャラクタを画面上で移動表示する制御を行なう。なお、予め決められているタイミングで背景やキャラクタの切換も行なわれるが、それらも表示制御用CPU101が独自に制御する。
【0076】
また、表示制御基板80側において表示制御コマンドが入力される入力バッファ回路105は、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号の伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性入力手段である。入力バッファ回路105を構成する入力バッファ105aとして、たとえば、汎用のCMOS−ICである74HC244が2チップ用いられる。この入力バッファ105aのイネーブル端子には常にローレベル(GNDレベル)が与えれている。このような構成によれば、表示制御基板80から遊技制御基板31に信号が与えられる可能性を確実になくすことができる。従って、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。このため、遊技制御基板31と表示制御基板80との間の信号の一方向通信が担保され、表示制御コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板31に不正な信号(データ)を入力させて不正な制御動作を行なわせる不正行為を確実に防ぐことができる。また、不可逆性入力手段は、バッファIC回路で構成されているために、比較的容易に遊技制御手段への不正情報の入力を阻止できる。なお、不可逆性入力手段として、個別のトランジスタ等の他の回路素子を設けてもよい。
【0077】
また、遊技制御基板31側において表示制御コマンドが出力される出力バッファ回路63も同様に、遊技制御基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号の伝送を許容するが表示制御基板80側から遊技制御基板31側へ向かう信号の伝送を行なわない不可逆性を有する出力インタフェースである。従って、表示制御基板80側から遊技制御基板31側に信号が伝わる余地はなく、表示制御コマンドの伝送経路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が遊技制御基板31側に伝わることはない。
【0078】
図5〜図8は、前述した予告報知の方法を示す画面図である。予告報知は、図5に示される各可変表示部の動き方(以下、動作パターンという)と、図6〜図8に示される各可変表示部の動き出すタイミング(以下、移動パターンという)とを様々に組合せて行なわれる。図5に示されるように、動作パターンは2種類用意されている。一方、図6〜図8に示されるように、移動パターンは3種類用意されている。
【0079】
図5は、各可変表示部の動き方が異なる動作パターンを示す画面図である。動作パターンには、1段階予告と2段階予告との2種類がある。
【0080】
図5の(a)は、1段階予告と呼ばれる動作パターンであり、サブエリア1〜サブエリア4に記憶されている判定データのうちに少なくとも1つ大当りデータが記憶されており、かつサブエリア1に記憶されている判定データが大当りデータ以外のときに行なわれる。1段階予告では、特別図柄表示部9において、中可変表示部9bだけが上方向に移動し、可変表示部が逆V字に配置されるという特徴がある。
【0081】
図5の(b)は、2段階予告と呼ばれる動作パターンであり、サブエリア1に記憶されている判定データが大当りデータのときに行なわれる。2段階予告では、特別図柄表示部9において、まず中可変表示部9bだけが上方向に移動し、可変表示部が逆V字に配置される。続いて、左可変表示部9aと右可変表示部9cとが上方向に移動し、中可変表示部9bが下方向に移動し、可変表示部がV字に配置されるという特徴がある。
【0082】
図6〜図8は、各可変表示部の移動開始のタイミングが異なる移動パターンを示す画面図である。移動パターンには、移動パターンA,移動パターンB,移動パターンCの3種類がある。移動パターンA〜移動パターンCは、各可変表示部のスクロール表示を行ないながら表示位置を変更し、予告報知を行なう。図中に示されている下向きの矢印は、各可変表示部がスクロール表示をしていることを意味している。
【0083】
図6を参照して、移動パターンAについて説明する。移動パターンAは、特別図柄表示部9において、各可変表示部が可変開始されるタイミングで可変表示部の表示位置を変更する予告報知の表示態様である。
【0084】
まず、1段階予告が行なわれるときの移動パターンAについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(A−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(A−2)に示すように、スクロール表示が開始される。スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。中可変表示部9bは表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(A−3)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。ここで、スクロール表示の停止とは、図柄の可変表示の停止を意味しており、たとえば図柄が小刻みに上下振動する等のような表示状態も含む。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(A−4)に示すように、中可変表示部9bは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。
【0085】
次に、2段階予告が行なわれるときの移動パターンAについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(A−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(A−2)に示すように、スクロール表示が開始される。スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。さらに、(A−5)に示すように、各可変表示部は左可変表示部9a,右可変表示部9cが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、中可変表示部9bが下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、可変表示部がV字に配置される。各可変表示部は表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(A−6)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(A−7)に示すように、左可変表示部9a,右可変表示部9cは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。このような移動パターンAによる予告報知によれば、遊技者は大当りが発生するのではないかという期待感を各可変表示部のスクロール表示開始当初から持つことができる。また、可変表示部が(A−2)の態様から(A−3)の態様に変化し、2段階予告が行なわれることとなったとき、遊技者は何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれたのかを理解することができる。
【0086】
図7を参照して、移動パターンBについて説明する。移動パターンBは、特別図柄表示部9において、各可変表示部が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで可変表示部の表示位置を変更する予告報知の表示態様である。
【0087】
まず、1段階予告が行なわれるときの移動パターンBについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(B−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(B−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、全可変表示部での図柄のスクロールが進行して所定時間が経過したとき、(B−3)に示すように、中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。中可変表示部9bは表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。この中可変表示部9bの移動が開始されるタイミングは、スクロール表示開始からスクロール表示停止までのいずれのタイミングであってもよい。やがて、(B−4)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(B−5)に示すように、中可変表示部9bは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。
【0088】
次に、2段階予告が行なわれるときの移動パターンBについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(B−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(B−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、全可変表示部での図柄のスクロールが進行して所定時間が経過したとき、(B−3)に示すように、中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。この中可変表示部9bの移動が開始されるタイミングは、スクロール表示開始からスクロール表示停止までのいずれのタイミングであってもよい。さらに、(B−6)に示すように、各可変表示部は左可変表示部9a,右可変表示部9cが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、中可変表示部9bが下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、表示可変表示部がV字に配置される。各可変表示部は表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(B−7)に示すように、各可変表示部はスクロール表示が停止される。各可変表示部はスクロール表示が停止された後、(B−8)に示すように、左可変表示部9a,右可変表示部9cは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。このような移動パターンBによる予告報知によれば、遊技者は大当りになるのではないかという期待感を全図柄がスクロールしている最中に持つことができる。また、可変表示部が(B−3)の態様から(B−6)の態様に変化し、2段階予告が行なわれることとなったとき、遊技者は何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれたのかを理解することができる。
【0089】
図8を参照して、移動パターンCについて説明する。移動パターンCは、特別図柄表示部9において、各可変表示部が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間に各可変表示部の可変表示を一時停止させ、一時停止させた可変表示が再度可変開始されるタイミングで可変表示部の表示位置を変更する予告報知の表示態様である。この移動パターンCは、リーチ状態が成立するときに行なわれる表示態様である。
【0090】
まず、1段階予告が行なわれるときの移動パターンCについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(C−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(C−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、各可変表示部は、左可変表示部9a、右可変表示部9cの順で停止し、リーチが成立する(図示省略)。その後、(C−3)に示すように中可変表示部9bのスクロール表示が一時停止される。(C−4)に示すように、スクロール表示が一時停止された中可変表示部9bは、再度スクロール表示が開始され、スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。中可変表示部9bは表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(C−5)に示すように、中可変表示部9bは、スクロール表示が停止される。中可変表示部9bのスクロール表示が停止された後、(C−6)に示されるように、中可変表示部9bは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。
【0091】
次に、2段階予告が行なわれるときの移動パターンCについて説明する。最初、特別図柄表示部9において、各可変表示部はスクロール表示が停止された状態(C−1)であり、各可変表示部をスクロール表示させることが可能な状態となったとき、(C−2)に示すように、スクロール表示が開始される。やがて、各可変表示部は、左可変表示部9a、右可変表示部9cの順で停止し、リーチが成立する(図示省略)。その後、(C−3)に示すように中可変表示部9bのスクロール表示が一時停止される。(C−4)に示すように、スクロール表示が一時停止された可変表示部のうち中可変表示部9bは、再度スクロール表示が開始され、スクロール表示の開始と同時に中可変表示部9bだけが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、可変表示部が逆V字に配置される。さらに、(C−7)に示すように、各可変表示部は左可変表示部9a,右可変表示部9cが上向きに特別図柄表示部9の上部まで移動され、中可変表示部9bが下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、可変表示部がV字に配置される。各可変表示部は表示位置を変更してスクロール表示が行なわれている状態となる。やがて、(C−8)に示すように、中可変表示部9bはスクロール表示が停止される。中可変表示部9bのスクロール表示が停止された後、(C−9)に示すように、左可変表示部9a,右可変表示部9cは下向きに特別図柄表示部9の下部まで移動され、元の配置に戻り、表示結果が確定する。このような移動パターンCによる予告報知によれば、遊技者は再度スクロール表示を開始した可変表示部の表示結果によって大当りが発生するのではないかと期待感を持つことができるとともに、可変表示の最後の段階で予告が行なわれるので、次回の可変表示に期待感を持つことができる。また、可変表示部が(C−4)の態様から(C−7)の態様に変化し、2段階予告が行なわれることとなったとき、遊技者は何れの始動入賞に起因して予告報知が行なわれたのかを理解することができる。
【0092】
なお、前述の(C−4)において、スクロール表示が一時停止された中可変表示部9bは、所定のタイミングで上向きに移動する。このとき、中可変表示部9bは、スクロール表示を行ないながら移動する実施例を示したが、これに限られることはない。たとえば、中可変表示部9bの特別図柄が小刻みに上下振動しながらスクロール表示はせずに上向きに移動していく。中可変表示部9bが特別図柄表示部9の上部に達したとき、そのまま中可変表示部9bが停止すると見せかけて、再度スクロール表示を開始するものであってもよいし、そのまま停止してもよい。
【0093】
これら移動パターンA,移動パターンB,移動パターンCによる予告報知は、各可変表示部の表示位置を変更して行なわれる。そして、各可変表示部の表示位置が変更された状態は、各可変表示部の表示位置を変更してからスクロール表示が停止されるまで維持される。その後、各可変表示部の表示位置は特別図柄表示部9の下部の元の配置に戻る。また、各可変表示部の表示位置の変更された状態は、スクロール表示が停止された後、次回のスクロール表示が開始されるまで維持されるものであってもよい。その後、各可変表示部の表示位置は特別図柄表示部9の下部の元の配置に戻る。このように、表示位置が変更された状態を長く維持することにより、遊技者は連続予告をより一層見逃しにくくなる。
【0094】
図9は遊技制御用マイクロコンピュータ53による遊技制御の始動記憶処理を示すフローチャートである。
【0095】
まず、ステップS(以下単にSという)1により、始動入賞があったか否かが判断される。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されたときは、その検出に基づき大当りになるか否かの決定をするため、後述するランダム1カウンタよりランダム値を抽出することになる。そのため、このようなときは、S1でYesの判断がなされてS2に進む。一方、始動入賞が検出されないときは、ランダム値を検出することがないのでS1でNoの判断がなされてこのサブルーチンプログラムは直ちに終了される。S2では、始動記憶数が4つであるか否かが判断される。4つのメインエリアは、最大4つまで判定データを記憶することができる。よって、始動口スイッチ17により始動入賞が検出されたときに、すべてのメインエリアに判定データがあるときは、それ以上判定データを記憶できない。そのため、その始動入賞は無効とされる。よって、始動記憶数が4つであるときは、Yesの判断がなされ、このサブルーチンプログラムは直ちに終了される。始動記憶数が4つに満たないときは、Noの判断がなされてS3に進む。S3では、ランダム1カウンタのカウント値が抽出される。ここで、ランダム1カウンタとは、特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否かを決定するために用いられる大当り決定用のランダムカウンタである。このランダム1カウンタは、タイマ割込みごと(具体的には2msecごと)に1ずつ加算更新され、1から加算更新されてその上限である256まで加算更新された後再度1から加算更新される。S4では、S3でランダム1カウンタより抽出されたカウンタ値が大当りであるか否かが判定される。このS3およびS4により、可変表示装置の表示結果を特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段が構成されている。S5では、S4で判定された結果が判定データとしてメインエリアに記憶される。これにより始動記憶(始動入賞記憶)がなされる。そして、判定データが記憶される順番としては、メインエリア1,メインエリア2,メインエリア3,メインエリア4の順序で、判定データが記憶されてないメインエリアから順に記憶されていく。S6では、判定データがメインエリアに記憶されたので、始動記憶数を1加算する処理が行なわれる。S7では、始動記憶コマンドが生成され、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81へ始動記憶コマンドが伝送される。その後、このサブルーチンプログラムは終了する。
【0096】
図10は遊技制御用マイクロコンピュータ53による遊技制御の変動開始処理を示すフローチャートである。
【0097】
まず、S21により、特別図柄表示部9の各可変表示部を可変開始させることができる状態にあるか否かが判断される。たとえば、特別図柄表示部9の各可変表示部が可変表示中のとき、可変開始できない状態であるのでNoの判断がされ、このサブルーチンプログラムは直ちに終了される。一方、特別図柄表示部9の各可変表示部が停止しており可変開始できる状態であればYesの判断がなされてS22に進む。S22では、メインエリア1判定処理が行なわれる。メインエリア1判定処理では、メインエリア1に記憶されている判定結果がリーチ状態を成立するものであるか否かが判定される。判定の結果、リーチ状態を成立する判定結果が記憶されているときは、リーチ状態を成立しない判定結果が記憶されているときに比べ、予告報知の時間が長くなる。予告時間が長くなることにより、遊技者は大当り発生が近いのではないかと期待感を抱きながら可変表示装置8を注視することとなる。次に、S23では、S22の判定結果を反映させた変動時間のデータを含む変動開始コマンドが生成される。生成された変動開始コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御用マイクロコンピュータ81へ伝送される。次に、S24では、メイン記憶エリアシフト処理が行なわれる。メインエリア1の判定データがクリアされるとともに、メインエリア2、メインエリア3、メインエリア4のそれぞれの判定データが、1メインエリアずつメインエリア1に向けてシフトされる。S25では、S24でメインエリア1の判定データがクリアされたので、始動記憶数を1減算する処理が行なわれる。その後、このサブルーチンプログラムは終了する。
【0098】
図11、図12は表示制御用マイクロコンピュータ81による表示制御の予告報知態様決定処理を示すフローチャートである。
【0099】
図13は、表示制御用マイクロコンピュータ81内のサブ記憶エリアおよび予告記憶エリアの記憶状態の例を示したものである。サブ記憶エリアおよび予告記憶エリアは、図11および図12に示される予告報知態様決定処理が実行されることによって、たとえば、図13のA〜Gのごとく設定される。
【0100】
ここで、図13に示されている1〜4はサブエリア1〜サブエリア4を示している。下向きの矢印は、今回判定データが記憶されるサブエリアを示している。「○」は大当りデータを示し、「×」は外れデータを示す。「−」は予告報知が行なわれないことを示す。「1段階」は1段階予告フラグが設定されていることを示し、「2段階」は2段階予告フラグが設定されていることを示す。
【0101】
たとえば、Aは、判定データとして、サブエリア1〜サブエリア3まですべて外れデータが記憶され、サブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」、「サブエリア2」、「サブエリア3」に対応して、「1段階」、「1段階」、「2段階」の予告フラグが設定される。
【0102】
その後、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、サブエリア4よりも手前のすべてのエリアの予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0103】
その結果、Aの記憶状況に基づく連続した1回目〜3回目の可変表示は、すべて1段階予告を伴なう可変表示となり、表示結果が外れになる。そして、4回目の可変表示は2段階予告を伴なう可変表示となり、その表示結果が大当りになる。
【0104】
Bは、判定データとして、サブエリア1、およびサブエリア2に外れデータが記憶され、サブエリア3、およびサブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。サブエリア2まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」、「サブエリア2」に対応して、「1段階」、「2段階」の予告フラグが設定される。次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア3に大当りの判定データが記憶されると、サブエリア3よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1、2)の予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア3に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0105】
その後、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア3を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリアの予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0106】
その結果、Aの記憶状況に基づく連続した1回目、2回目の可変表示は、すべて1段階予告を伴なう可変表示となり、表示結果が外れになる。続く3回目の可変表示は2段階予告を伴ない、その表示結果が大当りになる。その後、大当りに基づく繰返継続制御が実行される。やがて、大当り制御が終了して開始される初回の可変表示では、2段階予告を伴なう可変表示が実行され、その表示結果が大当りになる。
【0107】
Cは、判定データとして、サブエリア1、およびサブエリア3に外れデータが記憶され、サブエリア2、およびサブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」、「サブエリア2」に対応して、「1段階」、「2段階」の予告フラグが設定されるが、「サブエリア3」に対応しては予告フラグは設定されない。つまり、この段階では、サブエリア3に基づく可変表示は、予告を伴なわない可変表示とされていることになる。
【0108】
その後、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア2を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリアの予告フラグが「1段階」に更新される。その結果、一旦、「予告なし」に設定されたサブエリア3についても、「1段階」の予告フラグが設定されることになる。さらに、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0109】
Cの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる回の1つ手前の回、すなわち、1回目および3回目の可変表示が1段階予告を伴なうものとなり、大当りになる回の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。
【0110】
Dは、判定データとして、サブエリア1に大当りデータが記憶され、サブエリア2〜サブエリア3に外れデータが記憶され、さらにサブエリア4に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア2」に対応して「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア1」、「サブエリア3」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。
【0111】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に大当りの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア1を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア2、3)の予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0112】
Dの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる1回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。また、大当りになる4回目の可変表示以前の2回目、3回目の可変表示の回が1段階予告を伴なうものとなり、大当りになる4回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。
【0113】
Eは、判定データとして、サブエリア1〜4のすべてに外れりデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」および「サブエリア2」に対応して「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア3」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。
【0114】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に外れの判定データが記憶されると、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1〜3)の予告フラグが「1段階」に更新される。そして、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが記憶される。
【0115】
Eの記憶状況に基づく1回目〜3回目の可変表示は、すべて1段階予告を伴なうものとなる。そして、4回目の可変表示は、2段階予告を伴なうものとなる。この場合、4回目の可変表示中に行なわれる2段階予告は、偽りの大当り予告になる。
【0116】
Fは、判定データとして、サブエリア1、2に外れデータが記憶され、サブエリア3に大当りデータが記憶され、サブエリア4に外れデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」および「サブエリア2」に対応して、「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア3」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。
【0117】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に外れの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア3を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1、2)の予告フラグが「1段階」に更新される。なお、このFのケースでは、更新前後で予告フラグの状態は変化しない。また、サブエリア4に対応しては予告フラグは設定されない。
【0118】
Fの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる3回目の可変表示以前の可変表示が1段階予告を伴なうものとなり、大当りとなる3回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。また、4回目の可変表示は予告を伴なわないものとなる。
【0119】
Gは、判定データとして、サブエリア1、3、4に外れデータが記憶され、サブエリア2に大当りデータが記憶される場合の予告フラグの設定状況を示している。図示するように、サブエリア3まで判定データが記憶された段階では、「サブエリア1」に対応して、「1段階」の予告フラグが設定され、「サブエリア2」に対応して「2段階」の予告フラグが設定される。また、「サブエリア3」に対応して、は予告フラグは設定されない。
【0120】
次に、サブエリア1に基づく可変表示が開始される前に、さらに始動入賞が発生して、サブエリア4に外れの判定データが記憶されると、大当りデータが記憶されているサブエリア2を除き、サブエリア4よりも手前のすべてのエリア(サブエリア1、3)の予告フラグが「1段階」に更新される。また、サブエリア4に対応して、「2段階」の予告フラグが設定される。
【0121】
Gの記憶状況に基づく可変表示では、大当りになる2回目の可変表示以前の可変表示が1段階予告を伴なうものとなり、外れとなる4回目の可変表示が2段階予告を伴なうものとなる。この4回目の2段階予告は、“偽りの予告”に相当する。
【0122】
次に、図11,図12のフローチャートを用いて予告報知態様決定処理について説明する。ここでは、図13のFに示すような判定データが記憶される場合を例に挙げて予告報知態様決定処理を説明することにする。なお、説明は省略するが、図13のA,B,C,D,E,Gに示すように判定データが記憶される場合についても予告報知態様決定処理が実行されることにより、A,B,C,D,E,Gに示されるように予告フラグが設定される。
【0123】
最初、全てのサブエリアに判定データが記憶されていない状態であるとする。Sub1では、表示制御用マイクロコンピュータ81により、始動記憶コマンドが受信されたか否かが判断される。始動記憶コマンドを受信したときは、Yesの判断がなされSub2に進む。始動記憶コマンドを受信していないときは、Noの判断がなされSub10に進む。
【0124】
Sub2では、該当するサブエリアnに始動記憶コマンドに対応した判定データを記憶する処理が行なわれる。「サブエリアn」とは、始動入賞の発生に伴い得られた判定データを記憶するサブエリアを示している。たとえば、全てのサブエリアに判定データが記憶されていないときには、サブエリアnはサブエリア1を意味する。また、「該当するサブエリアn」とは、たとえば、以下のような状況が考えられる。メインエリア1に既に判定データが記憶されているときに、始動入賞が発生したとする。このとき、その始動入賞に伴い得られた新たな判定データはメインエリア2に記憶されることになる。始動記憶コマンドはメインエリア2の判定データに基づいて生成されるので、メインエリア2に対応するサブエリア2に判定データが記憶されることとなるのである。Sub2の処理により、図13のFに示すように、サブエリア1に「×」、すなわち外れデータが記憶される。その後Sub3に進む。
【0125】
Sub3では、判定データが記憶されたサブエリアnは、サブエリア2〜サブエリア4であるか否かが判断される。Sub2により、サブエリア1に判定データが記憶されたため、Noの判断がなされ予告フラグの設定がされず、Sub10に進む。Sub10では、表示制御用マイクロコンピュータ81により、変動開始コマンドが受信されたか否かが判断される。図13のFの始動記憶状況は、始動記憶が上限値に達するまで可変表示が行なわれないケースを示しているので、ここでは、変動開始コマンドはまだ受信されないと判断され(Sub10でNo)、このサブルーチンプログラムは直ちに終了する。
【0126】
再び予告報知態様決定処理のサブルーチンプログラムが実行されたときに、2つ目の始動記憶コマンドの受信が確認されると、Sub1でYesの判断がなされる。次に、Sub2では、該当するサブエリア、すなわち、サブエリア2に判定データが記憶される。これにより、図13のFに示すように、サブエリア2に「×」、すなわち外れデータが記憶される。
【0127】
Sub3では、サブエリア2に外れデータが記憶されたので、Yesの判断がなされSub4に進む。Sub4では、サブエリア1〜サブエリア4に大当りデータが記憶されているか否かが判断される。サブエリア1,サブエリア2には外れデータが記憶されているため、Noの判断がなされSub6に進む。
【0128】
Sub6では、判定データが記憶されているサブエリアに対応する予告エリアに1段階予告フラグを設定する処理が行なわれる。よって予告エリア1,予告エリア2に1段階予告フラグが設定され、Sub9に進む。Sub9では、予告エリアnに2段階予告フラグを設定する処理が行なわれる。よって、予告エリア2に2段階予告フラグが設定されることとなる。その後このサブルーチンプログラムは終了する。
【0129】
再び予告報知態様決定処理のサブルーチンプログラムが実行されたときに、3つ目の始動記憶コマンドの受信が確認されると、Sub1でYesの判断がなされる。次に、Sub2では、該当するサブエリア、すなわち、サブエリア3に判定データが記憶される。これにより、図13のFに示すように、サブエリア3に「○」、すなわち大当りデータが記憶される。
【0130】
Sub3では、サブエリア3に大当りデータが記憶されたので、Yesの判断がなされSub4に進む。Sub4では、サブエリア3に大当りデータが記憶されているため、Yesの判断がなされSub5に進む。Sub5では、大当りデータが記憶されているサブエリア以外のサブエリアに対応する予告エリアに1段階予告フラグをセットする処理が行なわれる。よって予告エリア1,予告エリア2の予告フラグは、1段階予告フラグに設定し直され、Sub7に進む。Sub7では、サブエリア(n−1)の判定データが大当りデータであり、かつサブエリアnの判定データが外れデータであるか否かが判断される。ここで、nは「3」であるため、サブエリア(n−1)は、サブエリア2に該当する。そして、サブエリア2には外れデータが、サブエリア3には大当りデータが記憶されているため、Noの判断がなされSub9に進む。Sub9では、予告エリア3に2段階予告フラグをセットする処理が行なわれ、このサブルーチンプログラムは終了する。
【0131】
再び予告報知態様決定処理のサブルーチンプログラムが実行されたときに、4つ目の始動記憶コマンドの受信が確認されると、Sub1でYesの判断がなされる。次に、Sub2では、該当するサブエリア、すなわち、サブエリア4に判定データが記憶される。これにより、図13のFに示すように、サブエリア4に「×」、すなわち外れデータが記憶される。Sub3では、サブエリア4に外れデータが記憶されたので、Yesの判断がなされSub4に進む。Sub4では、サブエリア3に大当りデータが記憶されているため、Yesの判断がなされSub5に進む。Sub5ではサブエリア1,サブエリア2,サブエリア4に外れデータが記憶されているため、それぞれのサブエリアに対応する予告エリア1,予告エリア2,予告エリア4に1段階予告フラグが設定され、Sub7に進む。Sub7では、サブエリア3に大当りデータが記憶され、かつサブエリア4に外れデータが記憶されているため、Yesの判断がなされSub8に進む。Sub8では、予告エリア(n−1)に2段階予告フラグを設定し、予告エリアnの予告フラグをクリアする処理が行なわれる。すなわち、サブエリア3に2段階予告フラグが設定し直され、予告エリア4の予告フラグがクリアされ、Sub10に進む。
【0132】
Sub10では、表示制御用マイクロコンピュータ81により、変動開始コマンドが受信されたか否かが判断される。変動開始コマンドが受信されたときは、Yesの判断がなされてSub11に進む。変動開始コマンドが受信されていないときは、可変表示を行なう時期ではないのでNoの判断がなされ、このサブルーチンプログラムは直ちに終了される。Sub11では、サブエリア1判定処理が行なわれる。サブエリア1判定処理では、サブエリア1の判定データの種別、および予告フラグの有無が判定される。
【0133】
次に、Sub12では、サブエリア1判定処理の判定結果が参照されて、予告記憶エリアに1段階予告フラグが設定されているか否かが判断される。図13のFの場合、サブエリア1に1段階予告フラグが設定されているため、Yesの判断がなされSub13に進む。なお、予告記憶エリアに1段階予告フラグが設定されていないときもある。そのときは、Noの判断がなされSub14に進む。
【0134】
Sub13では、1段階予告フラグが設定されている予告エリアに対応するサブエリアに記憶されている判定データに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は1段階予告が行なわれることが決定される。すわなち、サブエリア1に記憶されている外れデータに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は1段階予告が行なわれる。
【0135】
Sub16では、今回行なう可変表示の結果、リーチ状態が成立するか否かが判断される。リーチ状態が成立するときは、Yesの判断がなされてSub17に進み、予告報知は移動パターンCで行なわれることが決定され、Sub19に進む。Sub19では、サブ記憶エリアシフト処理が行なわれる。サブ記憶エリアシフト処理は、サブエリア1の判定データがクリアされるとともに、サブエリア2,サブエリア3,サブエリア4のそれぞれの判定データが、1サブエリアずつサブエリア1に向けてシフトされる。その結果、図13のFのサブエリア2、3、4の記憶データが、各々、サブエリア1、2、3の記憶データとしてシフトされる。その後、このサブルーチンプログラムは終了する。一方、リーチ状態が成立しないときは、Noの判断がなされてSub18に進み、移動パターンA,移動パターンBのどちらの移動パターンで予告報知を行なうかを所定の乱数を用いて決定する処理が行なわれる。その後、Sub19に進み、前述したサブ記憶エリアシフト処理が行われる。
【0136】
したがって、次回、この予告報知態様決定処理が実行されるときには、図13のFのサブエリア2がSub11の判定の対象となる。この場合、Sub12で1段階予告ありと判断され、その予告のパターンが前述した処理で決定される。その後、Sub19において、サブ記憶エリアシフト処理が実行され、図13のFのサブエリア3、4のデータが、サブエリア1、2のデータとされる。
【0137】
したがって、次回、この予告報知態様決定処理が実行されるときには、図13のFのサブエリア3がSub11の判定の対象となる。この場合、Sub12で1段階予告なしと判断され、Sub14に進む。Sub14では、2段階予告フラグが設定されているか否かが判断される。図13のFのサブエリア3には、2段階予告フラグが設定されているため、Sub14でYesと判断され、Sub15で今回の可変表示が2段階予告を伴なうものに決定される。次に、前述したSub17に移行して、移動パターンが決定される。その後、Sub19でサブ記憶エリアシフト処理が実行される。これにより、図13のFのサブエリア4の記憶データがサブエリア1の記憶データとしてシフトされる。
【0138】
したがって、次回、この予告報知態様決定処理が実行されるときには、図13のFのサブエリア4がSub11の判定の対象となる。この場合、Sub12で1段階予告なし、Sub14で2段階予告なしと判断される。その結果、何らの予告パターンも設定されることなく、Sub19のサブ記憶エリアシフト処理が実行され、予告報知態様決定処理が終了される。このため、今回(図13のFのサブエリア4に対応する可変表示の回)の可変表示は、予告を伴なわない可変表示になる。
【0139】
なお、図13のFに従うフローチャートの説明では、サブエリアに外れデータが記憶されており、その外れデータに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は1段階予告報知が行なわれ、サブエリアに大当りデータが記憶されており、その大当りデータに基づいて可変表示が行なわれるとき、予告報知は2段階予告報知が行なわれることを示した。しかし、これに限られず、図13のE,Gに示すように、サブエリアに外れデータが記憶されているにもかかわらず、2段階予告が行われる偽りの予告報知(ガセ予告)が行なわれるときがある。これにより、遊技者は予告報知の信憑性についての予想を必要とされ、遊技に対する興趣が向上する。
【0140】
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 全てのサブエリアに判定データが記憶されているときは、可変表示は4回行なわれることとなる。たとえば、サブエリア1〜サブエリア3に外れデータが記憶されており、サブエリア4に大当りデータが記憶されているとする。そのとき、4回目の可変表示で大当りを示す予告報知が行なわれるのであるが、各可変表示の際行なわれる予告報知の態様を、徐々に大当りを示す予告報知の態様に近づけていくようにしてもよい。たとえば、1回目の可変表示を行なう際、左可変表示部だけが上方向に移動される。2回目の可変表示を行なう際、左可変表示部および右可変表示部が上方向に移動される。3回目の可変表示を行なう際、全図柄が上方向に移動される。4回目の可変表示を行なう際、本実施例で示した大当りを示す予告報知である2段階予告を行なうのである。このように構成すると、大当りが徐々に近づいているのではないかという遊技者の期待感を煽ることができるので興趣が向上する。また、大当りデータに基づく可変表示が行なわれる際の予告報知は、本実施例で示した2段階予告に限られたものではなく、たとえば、左,中,右の各可変表示部が右下がりの斜め配置となるようにしてもよい。
【0141】
(2) 前述した実施形態においては、予告報知は、サブ記憶エリアのうちに少なくとも1つ大当りデータが記憶されているとき行なわれる実施を説明したが、これに限らず、サブ記憶エリアに大当りデータが記憶されているときであっても予告報知が行なわれないようにしてもよい。これにより、遊技者は予告報知がないときでも大当りが発生するのではないかと期待感を持つことができる。
【0142】
(3) 可変表示部がV字の配置になるか逆V字の配置になるかで大当り発生の信頼度が異なる。このような構成によれば、連続予告が発生したときに、可変表示部の変動位置の相違により大当りへの信頼度が異なるので、遊技者は、より高い信頼度の予告報知の発生に対する期待で興趣が向上する。
【0143】
(4) 複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置(特別図柄表示部9、可変表示装置8)を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(大当り図柄の組合せ)となったときに遊技者にとって有利な(大入賞口20が開放する)特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機であって、前記可変表示装置の表示結果を前記特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段(S3、S4)と、該抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55、表示制御用マイクロコンピュータ81のRAM)と、前記複数種類の識別情報を可変開始させた後、前記記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ81)と、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を変更する(図5の(a)参照)第1表示位置変更手段(Sub13,Sub16)と、該第1表示位置変更手段が変更した識別情報の表示位置からさらに当該表示位置を変更する(図5の(b)参照)第2表示位置変更手段(Sub16)とを含み、前記可変表示制御手段は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに、前記第1表示位置変更手段による前記表示位置の変更を伴なう可変表示制御を実行する第1可変表示制御手段(Sub13、図13:Aの始動記憶1〜3に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶1,3に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶2,3に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶1,2に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶1に基づく可変表示の際の制御)と、前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果に基づいた可変表示制御を実行するときに、前記第1および前記第2表示位置変更手段による前記表示位置の変更を伴なう可変表示制御を実行する第2可変表示制御手段(Sub16、図13:Aの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Bの始動記憶3,4に基づく可変表示の際の制御、Cの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Dの始動記憶4に基づく可変表示の際の制御、Fの始動記憶3に基づく可変表示の際の制御、Gの始動記憶2に基づく可変表示の際の制御)とを含む。
【0144】
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードユニットが接続されたパチンコ遊技機を示す全体正面図である。
【図2】遊技制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。
【図3】遊技制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータに伝送される表示制御コマンドのうち特別図柄に関するコマンドの一部を示した模式図である。
【図4】表示制御基板内の回路構成を、画像表示を実現するCRTとともに示すブロック図である。
【図5】各可変表示部の動き方が異なる動作パターンを示す画面図である。
【図6】移動パターンAを示す画面図である。
【図7】移動パターンBを示す画面図である。
【図8】移動パターンCを示す画面図である。
【図9】遊技制御用マイクロコンピュータによる遊技制御の始動記憶処理を示すフローチャートである。
【図10】遊技制御用マイクロコンピュータによる遊技制御の変動開始処理を示すフローチャートである。
【図11】表示制御用マイクロコンピュータによる表示制御の予告報知態様決定処理を示すフローチャートである。
【図12】表示制御用マイクロコンピュータによる表示制御の予告報知態様決定処理を示すフローチャートである。
【図13】表示制御用マイクロコンピュータ81内のサブ記憶エリアおよび予告記憶エリアの記憶状態の例を示す図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、8 可変表示装置、9 特別図柄表示部、9a 左可変表示部、9b 中可変表示部、9c 右可変表示部、14 始動口、19 可変入賞球装置、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、81 表示制御用マイクロコンピュータ。
Claims (5)
- 複数種類の識別情報を可変表示させる可変表示装置を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せとなったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機であって、
前記可変表示装置の表示結果を前記特定の識別情報の組合せにするか否かを決定するための抽選をする抽選手段と、
該抽選手段の抽選結果を記憶するための記憶手段と、
前記複数種類の識別情報を可変開始させた後、前記記憶手段に記憶されている抽選結果に従う表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する可変表示制御手段とを含み、
該可変表示制御手段は、前記記憶手段に記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているときに、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を所定位置へ変更する表示動作を伴なう可変表示制御を実行する第1可変表示制御手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果に基づいた可変表示制御を実行するときに、前記可変表示装置における識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更した後、さらに当該表示位置を変更する表示動作を伴なう可変表示制御を実行する第2可変表示制御手段とを含むことを特徴とする、遊技機。 - 前記抽選手段を含むメインプロセッサと、
前記可変表示制御手段を含むサブプロセッサとをさらに含み、
該サブプロセッサは、前記記憶エリアに記憶されている複数の抽選結果のうちに前記特定の識別情報の組合せにすることを示す抽選結果が含まれているか否かを判定する判定手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報が可変開始されるタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
- 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報が可変開始されてから表示結果が導出表示されるまでの間の所定のタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
- 前記可変表示制御手段は、前記複数種類の識別情報を可変開始させてから表示結果を導出表示させるまでの間に前記識別情報を一時停止させ、
前記可変表示制御手段は、一時停止した識別情報が再度可変開始するタイミングで前記識別情報の表示位置を前記所定位置へ変更することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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2002
- 2002-09-13 JP JP2002268388A patent/JP2004105255A/ja not_active Withdrawn
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