【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトホールの形成方法及び液晶表示装置に係るものであり、更に詳しくは、液晶表示装置に用いられるTFTアレイ基板等にコンタクトホールを形成するためのドライエッチング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、アクティブ・マトリクス型液晶表示装置のような液晶表示装置は、半導体薄膜から成る薄膜トランジスタ(TFT)が設けられた基板と、カラーフィルタが設けられた対向基板との間に液晶が狭持され、画素毎に選択的に電圧が印加されるようにして構成される。
【0003】
TFTが設けられた基板(TFTアレイ基板)は、ガラス等から成る透明絶縁性基板上に、各画素毎にマトリクス状にTFT、画素電極、蓄積容量等が設けられ、ゲート配線、ソース配線等の信号線が碁盤の目状に形成される。
【0004】
このようなTFTアレイ基板を作成するには、まず、ガラス等の絶縁性基板上にクロムCr等の膜を成膜し、写真製版、エッチングによりゲート配線及び電極を形成する。その上に、窒化ケイ素SiN等の絶縁膜を形成し、アモルファスシリコン膜、オーミックコンタクト膜を成膜して、再び写真製版、エッチングによりオーミックコンタクト膜、アモルファスシリコン膜を所定形状に加工する。
【0005】
次に、ソース配線、ソース電極、ドレイン電極となるクロムCr等の膜を成膜し、写真製版、エッチングする。不要な部分のオーミックコンタクト層をドライエッチングにより除去すると、TFTが形成される。その上に、窒化ケイ素SiN等の絶縁膜を形成し、写真製版、エッチングにより、下層のゲート電極、ソース電極まで絶縁層にコンタクトホールを開ける。そして、画素電極であるITO等の透明導電膜を成膜し、写真製版、エッチングすればTFTアレイ基板が出来上がる。
【0006】
図11は、従来の方法により形成されたTFTアレイ基板の一例を示した模式図である。図中の1は絶縁性基板、2はクロムからなるゲート電極配線膜、3は窒化ケイ素からなるゲート絶縁膜、4はITOからなる透明導電膜、10はコンタクトホール、11はコンタクト阻害層である。
【0007】
従来から、層間絶縁膜を介して液晶表示装置の画素とゲートやソース・ドレイン配線、もしくは、配線同士を電気的にコンタクトさせるためのコンタクトホールの加工には、ドライエッチングが使われている。ドライエッチングガスとしては、フッ素系ガスと酸素ガスO2や不活性ガスとの混合ガスがよく使われる。コンタクトホールの形成に関しては、コンタクトホール周辺での上部配線膜の断線や密着性等の問題のため、通常、反応性イオンエッチング法を用い、レジスト後退を利用してテーパーのある穴形状とする。
【0008】
このエッチングは、異方性を強めたエッチングであるため、1〜15Pa程度の処理ガス圧で行われるのが一般的である。また、ドライエッチング直後には、ドライエッチングによるレジスト表面のダメージ層を取り去る目的で、酸素プラズマ処理(ライトアッシング)も一般的に行われる。
【0009】
しかしながら、このようにして、コンタクトホール10をドライエッチングによって形成した場合、クロム等からなるゲート電極配線膜2の表面は、ゲート絶縁膜3のエッチング条件ではほとんどエッチングされず、ドライエッチング処理中、プラズマにさらされたゲート電極配線膜2表面には、反応ガスが付着したり反応生成物や酸化物、レジストが付着したりして、ゲート電極配線膜2の表面のホール部分にコンタクト阻害層11ができる。したがって、その上に透明導電膜4を形成しても良好なコンタクトが得られなかった。
【0010】
従来のエッチング条件によって絶縁膜をエッチングした後、ITO膜を成膜すると、コンタクトホールを介したコンタクト抵抗が数MΩと極端に高くなる場合があり、TFTの特性が不良となることがあった。また、液晶表示装置として大画面、高画質を実現させるためには、特性上の問題からもコンタクトホールの抵抗値としては下げる必要がある。
【0011】
ところで、コンタクト抵抗を下げようとするものとしては、例えば、特許文献1記載のものがある。これは、コンタクトホール形成のためのエッチングを2以上の工程に分けて行うものであり、第1のエッチング後に、第1のエッチングの処理圧力よりも高い圧力で第2のエッチングを行うことで、良好なコンタクトを得ている。
【0012】
しかし、第2のエッチングにおける処理ガスの圧力が高い(50Pa程度)ので、第1のエッチングから第2のエッチングへの移行時にガス圧力の安定化に時間がかかり、ドライエッチ装置のスループットを下げるといった問題があった。
【0013】
また、酸素プラズマによるライトアッシングの条件を改善することで、コンタクト抵抗を下げようとするものとしては、例えば、特許文献2記載のものがある。通常、コンタクトホール形成のためのドライエッチング後に、同一装置でレジストのダメージ層を除去するために行う酸素プラズマによるライトアッシング処理は、レジストをアッシングする際に副生成物がホール部分のクロム膜表面に付着したり、アッシングが強すぎてクロム膜表面を酸化させたりするので、コンタクト抵抗を大きくすると考えられるが、前記公報記載のものでは、酸素プラズマの処理圧力を200Pa程度にすることで、コンタクト抵抗の増加を抑えて良好なコンタクトを得ている。
【0014】
しかし、酸素プラズマの処理時間が短いとほとんど効果が見込めないため、ドライエッチング時間以外にアッシング時間がかなり必要となり、ドライエッチ装置のスループットを下げる原因となるといった問題があった。また、基板面内の一部においてコンタクト抵抗が十分に下がらず不良になる場合があるといった問題もあった。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−102362号公報
【特許文献2】
特開平11−45879号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、斯かる実情に鑑み、コンタクト抵抗を低減し、スループット向上を図ったコンタクトホールの形成方法及び液晶表示装置を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、基板上に設けられた導電膜を被覆する絶縁膜に貫通孔を形成するコンタクトホールの形成方法であって、20Pa未満の処理ガス圧によりエッチングする第1のエッチング工程と、第1のエッチング工程後に行われ、20Pa未満の処理ガス圧であり、かつ第1のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーよりも低いRFパワーによりエッチングする第2のエッチング工程とから構成される。このような構成によれば、低いRFパワーでエッチングすることによって、導電膜の上にコンタクト阻害層が形成されるのを抑えることができ、コンタクトホールのコンタクト抵抗を下げることができる。
【0018】
請求項2に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、第2のエッチング工程におけるドライエッチングの処理ガス圧が、第1のエッチング工程におけるドライエッチングの処理ガス圧と同じであるように構成される。このような構成によれば、第1のエッチング工程から第2のエッチング工程への移行時における処理ガス圧の安定化の時間を省くことができる。
【0019】
請求項3に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、第2のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーが、単位面積換算で0.05〜0.23W/cm2であるように構成される。このように構成すると、コンタクト抵抗が下がるので好ましい。
【0020】
請求項4に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、第1のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーが、単位面積換算で0.47W/cm2以上であるように構成される。このような構成によれば、第1のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーを高くすることで、エッチングが速く進行し、エッチング時間を短縮することができる。
【0021】
請求項5に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、第2のエッチング工程におけるドライエッチングのエッチング時間が、15秒以上であるように構成される。このように構成すると、コンタクト阻害層の形成が十分に抑制され、コンタクト抵抗が従来に比べて大幅に低減するので好ましい。
【0022】
請求項6に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、第2のエッチング工程におけるドライエッチングの処理ガスが、フッ素系ガス及び酸素ガスから成り、ドライエッチングにおけるガス流量比が、処理ガスに対するフッ素系ガスの比で0.58以下であるように構成される。このように構成すると、コンタクト抵抗が下がるので好ましい。
【0023】
請求項7に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、第2のエッチング工程後に、酸素プラズマ処理を行うように構成される。
【0024】
請求項8に記載の本発明によるコンタクトホールの形成方法は、導電膜が、クロム又はクロム化合物から成るように構成される。
【0025】
請求項9に記載の本発明による液晶表示装置は、基板上に設けられた導電膜を被覆する絶縁膜に設けるコンタクトホールを、20Pa未満の処理ガス圧によりエッチングする第1のエッチング工程と、第1のエッチング工程後に行われ、20Pa未満の処理ガス圧であり、かつ第1のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーよりも低いRFパワーによりエッチングする第2のエッチング工程とから成る方法により形成したTFTアレイを備えて構成される。このような構成によれば、コンタクトホールにおけるコンタクト抵抗が低減し、TFTの特性が良好となるので、優れた液晶表示装置を得ることができる。
【0026】
請求項10に記載の本発明による液晶表示装置は、TFTアレイが、第2のエッチング工程後に透明導電膜を成膜されて成るように構成される。
【0027】
請求項11に記載の本発明による液晶表示装置は、TFTアレイのコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗が、30μm□の面積換算で350Ω以下であるように構成される。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態による方法により形成されたTFTアレイ基板の一構成例を示した模式図である。図中の1は絶縁性基板、2はゲート電極配線膜、3はゲート絶縁膜、4は透明導電膜、10はコンタクトホール、12はホール部分である。
【0029】
例えば、絶縁性基板1上には、ゲート電極配線膜(導電膜)2が成膜され、その上にはゲート絶縁膜3が成膜されて、ゲート電極配線膜2はゲート絶縁膜3によって被覆される。そして、ドライエッチングによってゲート絶縁膜3に貫通孔としてのコンタクトホール10を形成する。その後、画素電極である透明導電膜4を成膜することによって、ゲート電極配線膜2及び透明導電膜4はコンタクトホール10のホール部分12を介して電気的に接続される。ゲート電極配線膜2はクロム又はクロム化合物から成り、ゲート絶縁膜3は酸化ケイ素、窒化ケイ素等から成る。
【0030】
ゲート絶縁膜3にコンタクトホール10を形成するために行われるドライエッチングの工程は、従来と同様の条件で行われる第1のエッチング工程と、第1のエッチング工程後に行われ、第1のエッチング工程よりも低パワーで行われる第2のエッチング工程とから成る。
【0031】
例えば、第1のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーが1800Wであるのに対して、第2のエッチング工程におけるRFパワーは200Wと低くなっている。また、2つのエッチング工程を通してドライエッチングの処理ガスの圧力は、10Pa程度となっており、このような低圧で第2のエッチング工程が行われる。なお、第2のエッチング工程におけるドライエッチングは、オーバーエッチングであっても良い。
【0032】
コンタクトホール10を形成するためのドライエッチングの工程と、コンタクト抵抗との関係について検討した結果、第1のエッチング工程の後に、第2のエッチング工程を施すことにより、図11に示した従来のTFTアレイ基板におけるようなコンタクト阻害層11の形成を抑制し、コンタクト抵抗が低減することがわかった。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態による方法により形成されたTFTアレイ基板の他の構成例を示した模式図であり、図2(a)はゲート端子部、図2(b)はソース端子部を表す。図中の5はクロム又はクロム化合物から成るソース電極配線膜、6は酸化ケイ素、窒化ケイ素等から成る絶縁膜である。
【0034】
例えば、絶縁性基板1上に成膜されたゲート電極配線膜(導電膜)2の上にゲート絶縁膜3を成膜し、更にその上に、絶縁膜6を成膜してドライエッチングによってゲート絶縁膜3及び絶縁膜6を貫通するコンタクトホール10を形成する。その後、透明導電膜4を成膜することによって、ゲート電極配線膜2及び透明導電膜4がコンタクトホール10を介して電気的に接続されて、ゲート端子部と成る。
【0035】
また、絶縁性基板1上に成膜されたゲート絶縁膜3の上にソース電極配線膜(導電膜)5を成膜し、更にその上に、絶縁膜6を成膜してドライエッチングによって絶縁膜6を貫通するコンタクトホール10を形成する。その後、透明導電膜4を成膜することによって、ソース電極配線膜5及び透明導電膜4がコンタクトホール10を介して電気的に接続されて、ソース端子部と成る。
【0036】
図2の場合も、第1のエッチング工程後に、第2のエッチング工程を施すことにより、コンタクト阻害層11の形成が抑制され、良好なコンタクト抵抗が得られる。
【0037】
次に、コンタクトホール形成のためのドライエッチング工程の詳細について説明する。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態による方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗の一例をグラフにして示した図であり、第2のドライエッチング工程の有無によるコンタクト抵抗の変化を表している。
【0039】
例えば、ガラスから成る絶縁性基板上に、電極又は配線となるクロム膜(導電膜)を成膜し、絶縁膜である窒化ケイ素膜を形成して、30μm□のコンタクトホールをドライエッチングによって開ける。このドライエッチングは2つのエッチング工程に分けて行われ、第2のエッチング工程後には、酸素プラズマ処理も行われる。その後、画素電極であるITO膜を成膜し、パターニングして後、ホール部分のコンタクト抵抗を測定した。縦軸は、コンタクト抵抗を表し、30μm□の面積換算の抵抗値が示されている。基板サイズは、41cm×52cmである。
【0040】
第1のドライエッチング工程におけるエッチング条件は、処理ガス圧が10Pa程度、ガス流量比が0.53程度、RFパワーが1800W程度、エッチング処理時間が170秒程度である。ここで、ドライエッチングの処理ガスには、フッ素系ガスであるフッ化炭素ガスCF4と酸素ガスO2との混合ガスが用いられ、そのガス流量比は、例えば、処理ガス(CF4+O2)の流量に対するフッ化炭素ガスCF4の流量の比によって表される。また、RFパワーは、ドライエッチングにおけるプラズマ放電電極からの高周波プラズマの単位時間当たりの放電エネルギーである。
【0041】
第2のドライエッチング工程におけるエッチング条件は、処理ガス圧が10Pa程度、ガス流量比が0.50程度、RFパワーが200W程度、エッチング処理時間が20秒程度である。
【0042】
第2のドライエッチング工程後に行われる酸素プラズマによるライトアッシングの処理条件は、ガス圧力が220Pa程度、酸素ガスの流量が750cm3/分程度、パワーが750W程度、アッシング処理時間が80秒程度である。
【0043】
第1のエッチング工程に比べて第2のエッチング工程では、処理ガス圧がほぼ同程度に、ガス流量比が低レートに、RFパワーが低パワーになっている。特に、処理ガス圧が20Pa未満の10Paと低く、かつ、エッチングにおけるRFパワーが単位面積換算で0.09W/cm2と低い点が重要である。RFパワーの単位面積換算とは、RFパワーを基板面積で割ったものである。ここで、ドライエッチングにおけるプラズマ放電電極の面積は、ほぼ基板面積に等しい。なお、従来における一般的なドライエッチングのRFパワーは、単位面積換算で0.47W/cm2程度である。
【0044】
また、第1のドライエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーは、単位面積換算で0.84W/cm2であり、0.47W/cm2以上となり、一般的なRFパワーに比べて高くなっている。
【0045】
コンタクトホールの形成において、第2のドライエッチング工程を上記条件によって施すと、コンタクト抵抗は140Ω程度となる。一方、第2のドライエッチング工程を施さない場合(従来のものに相当)は3600Ω程度である。従って、第2のエッチング工程を行わないものと比較して、コンタクト抵抗は、1/20以下に低減することがわかる。
【0046】
本実施形態によれば、コンタクトホール10のホール部分12にフッ素系物質等が堆積してコンタクト阻害層11が生じることを抑制することができ、良好なコンタクト抵抗を得ることができる。従って、第2のエッチング工程後に透明導電膜4を成膜して成るTFTアレイの特性も良好となって、優れた液晶表示装置を得ることができる。後述するように、第2のエッチング工程におけるRFパワーを0.05〜0.23W/cm2とすることによって、コンタクト抵抗の抵抗値が350Ω以下に低減した液晶表示装置を得ることができる。
【0047】
また、第2のドライエッチング工程を実施することによってコンタクト阻害層の形成を抑制するので、コンタクト抵抗を増大させることなく第1のドライエッチング工程におけるRFパワーを従来よりも高くすることができる。従って、エッチング処理時間を短縮して、スループットを向上させることができる。
【0048】
また、第2のドライエッチング工程における処理ガスの圧力が第1のドライエッチング工程の圧力と同じ低い圧力なので、第1のエッチング工程から第2のエッチング工程への移行時のガス圧力の安定化に要する時間を省くことができ、スループットを向上させることができる。
【0049】
また、第2のドライエッチング工程は、低パワー及び低レートで行われ、かつ、第1のドライエッチング工程によってコンタクトホール10がほぼ形成された後に行われるので、コンタクトホール10の形状への影響がほとんど無視できる。このため、第2のドライエッチング工程を実施することによってコンタクト阻害層11の形成を抑制すれば、ライトアッシングのアッシング処理時間を短縮することができ、スループットの低下を防ぐことができる。すなわち、コンタクト抵抗を低減しつつ、ドライエッチ装置の処理能力を向上させ、液晶表示装置の生産性を向上させることができる。
【0050】
図4は、本発明の方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗とエッチング時間との関係の一例をグラフにして示した図であり、第2のエッチング工程におけるドライエッチングのエッチング処理時間に対する抵抗値の変化を表している。図5は、その元となるデータを表にして示した図である。グラフの縦軸は、コンタクト抵抗を表し、30μm□の面積換算の抵抗値が示されている。また、グラフの横軸は、第2のエッチング工程のエッチング処理時間を表す。
【0051】
例えば、第1のドライエッチング工程のエッチング条件は、処理ガス圧:10Pa、ガス流量比:CF4/O2=160/144、RFパワー:1800W、エッチング処理時間:168秒、第2のドライエッチング工程のエッチング条件は、処理ガス圧:10Pa、ガス流量比:CF4/O2=150/150、RFパワー:200W、ライトアッシングの処理条件は、ガス圧力:220Pa、ガス流量:O2=750cm3/分、RFパワー:750W、アッシング処理時間:80秒である。
【0052】
図4によれば、第2のエッチング工程におけるエッチング処理時間が長くなるに従って、コンタクト抵抗が低下していることがわかる。第2のエッチング工程におけるエッチング時間が長いほど、コンタクト抵抗が低下するのは、低ガス圧低パワーのエッチングによりクロム膜表面に堆積したフッ素系物質が徐々に除去されるためと考えられる。
【0053】
特に、コンタクト抵抗は、第2のエッチング工程の開始後の短時間で急激に低下した後、飽和している。すなわち、第2のエッチング工程の開始後の5秒で、コンタクト抵抗は、およそ3600Ωから500Ω程度にまで急激に低下し、既にはじめの1/7以下の値になっている。このため、第2のエッチング工程を5秒以上行うことによってコンタクト抵抗を大幅に低減することができる。
【0054】
また、第2のエッチング工程のエッチング処理時間が10秒で、コンタクト抵抗は300Ω程度にまで低下しており、エッチング処理時間が十分に長い場合のコンタクト抵抗であるおよそ150Ωの2倍程度に達している。このため、第2のエッチング工程を10秒以上行うことがより望ましい。
【0055】
更に、エッチング処理時間が15秒で、コンタクト抵抗は200Ω以下となり、ほぼ飽和している。エッチング処理時間が20秒の時点で、完全に飽和している。このため、コンタクト抵抗を十分に低下させるためには、第2のエッチング工程におけるエッチング処理時間を15秒以上とするのが好ましく、20秒以上とするのがより好ましい。
【0056】
図6は、本発明の方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗とガス流量比との関係の一例をグラフにして示した図であり、第2のエッチング工程におけるドライエッチングの処理ガスのガス流量比に対するコンタクト抵抗の変化を表している。図7は、その元となるデータを表にして示した図である。グラフの縦軸は、コンタクト抵抗を表し、30μm□の面積換算の抵抗値が示されている。また、グラフの横軸は、第2のエッチング工程のガス流量比を表し、処理ガス(CF4+O2)の流量に対するフッ化炭素ガスCF4の流量の比が示されている。
【0057】
例えば、第1のドライエッチング工程のエッチング条件は、処理ガス圧:10Pa、ガス流量比:CF4/O2=160/144、RFパワー:1800W、エッチング処理時間:168秒、第2のドライエッチング工程のエッチング条件は、処理ガス圧:10Pa、RFパワー:200W、エッチング処理時間:40秒、ライトアッシングの処理条件は、ガス圧力:220Pa、ガス流量:O2=750cm3/分、RFパワー:750W、アッシング処理時間:80秒である。
【0058】
図6によれば、第2のエッチング工程におけるガス流量比が小さくなるに従って、コンタクト抵抗が低下していることがわかる。第2のエッチング工程におけるガス流量比が小さいほど、コンタクト抵抗が低下するのは、ガス流量比が小さいと処理ガスにおけるフッ素系ガスの割合が小さくなり、クロム膜表面にフッ素系物質ができにくくなるためと考えられる。
【0059】
特に、ガス流量比が0.67と0.62では、コンタクト抵抗は480Ω程度であり、ほとんど差がないのに対して、ガス流量比が0.58では、コンタクト抵抗は250Ω程度となり、急激に低下している。このため、第2のエッチング工程における処理ガスのガス流量比を0.58以下とすることによって、コンタクト抵抗を大幅に低減することができる。
【0060】
また、ガス流量比が0.4で、コンタクト抵抗の抵抗値はほぼ飽和するので、第2のエッチング工程のガス流量比としては、0.4以下とするのがより望ましい。
【0061】
図8は、本発明の方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗とRFパワーとの関係の一例をグラフにして示した図であり、第2のエッチング工程におけるドライエッチングのRFパワーに対するコンタクト抵抗の変化を表している。図9は、その元となるデータを表にして示した図である。グラフの縦軸は、コンタクト抵抗を表し、30μm□の面積換算の抵抗値が示されている。また、グラフの横軸は、第2のエッチング工程のRFパワーを単位面積換算で表す。
【0062】
例えば、第1のドライエッチング工程のエッチング条件は、処理ガス圧:10Pa、ガス流量比:CF4/O2=160/144、RFパワー:1800W、エッチング処理時間:168秒、第2のドライエッチング工程のエッチング条件は、処理ガス圧:10Pa、ガス流量比:CF4/O2=150/150、エッチング処理時間:40秒、ライトアッシングの処理条件は、ガス圧力:220Pa、ガス流量:O2=750cm3/分、RFパワー:750W、アッシング処理時間:80秒である。
【0063】
図8によれば、第2のエッチング工程のRFパワーが、0.05〜0.23W/cm2のところで、コンタクト抵抗が低下していることがわかる。これは、絶縁膜に対するドライエッチングにおけるエッチングとデポとのバランスがエッチング寄りになり、クロム膜表面のコンタクト阻害層の形成が抑制されるためと考えられる。
【0064】
特に、RFパワーが0.42W/cm2と0.33W/cm2では、コンタクト抵抗は320Ω程度であり、ほとんど差がないのに対して、パワーを下げていくと、RFパワーが0.23W/cm2で、コンタクト抵抗の抵抗値は低下し始め、RFパワーが0.1W/cm2付近で抵抗値は最小となっている。更に、パワーを0.1W/cm2より下げていくと、抵抗値は増加し始め、RFパワーが0.05W/cm2ではじめの抵抗値に戻っている。このため、第2のエッチング工程におけるRFパワーを、0.05〜0.23W/cm2とすることによって、良好なコンタクト抵抗を得ることができる。
【0065】
また、RFパワーが0.09〜0.14W/cm2では、コンタクト抵抗は150Ω以下となり、抵抗値320Ωの1/2以下に低下している。従って、第2のエッチング工程におけるRFパワーが、0.09〜0.14W/cm2であることがより望ましい。
【0066】
以下、コンタクトホール形成のためのドライエッチング工程の実施例について説明する。
【0067】
実施例1.
本発明によるコンタクトホール形成方法の実施例1は、絶縁性基板上に成膜された導電膜を被覆する絶縁膜に、コンタクトホールを形成する際のドライエッチングを次のように2つの工程に分けて行う。まず、第1の工程を、条件:処理ガス圧10Pa、ガス流量比CF4/O2=160/144、RFパワー1800Wで行い、オーバーエッチングを50%行う。
【0068】
この第1の工程後に引き続いて、処理ガスの圧力及び流量比を変えずにRFパワーのみ下げて、第2の工程を、条件:処理ガス圧10Pa、ガス流量比CF4/O2=160/144、RFパワー200Wで20秒程度エッチングする。その後、酸素プラズマ処理を行う。第2の工程におけるRFパワーは、単位面積換算で0.09W/cm2程度である。このRFパワーは、0.23W/cm2程度以下、好ましくは、0.15W/cm2程度以下であることが望ましいが、パワーを下げ過ぎればその分エッチング処理時間を長くする必要が生じるので、0.05W/cm2程度以上、好ましくは、0.1W/cm2程度以上が良い。
【0069】
実施例2.
本発明によるコンタクトホール形成方法の実施例2は、ドライエッチングを次のように行う。第1の工程を、条件:処理ガス圧10Pa、ガス流量比CF4/O2=160/144、RFパワー1800Wで行い、オーバーエッチングを50%行う。
【0070】
この第1の工程後に、処理ガスの流量比を変えずに処理ガス圧及びRFパワーを下げて、第2の工程を、条件:処理ガス圧7Pa、ガス流量比CF4/O2=160/144、RFパワー200Wで20秒程度エッチングする。その後、酸素プラズマ処理を行う。
【0071】
実施例3.
本発明によるコンタクトホール形成方法の実施例3は、ドライエッチングを次のように行う。第1の工程を、条件:処理ガス圧10Pa、ガス流量比CF4/O2=160/144、RFパワー1800Wで行い、オーバーエッチングを50%行う。
【0072】
この第1の工程後に、処理ガスの圧力を変えずに処理ガスの流量比及びRFパワーを下げて、第2の工程を、条件:処理ガス圧10Pa、ガス流量比CF4/O2=150/150、RFパワー200Wで20秒程度エッチングする。その後、酸素プラズマ処理を行う。
【0073】
実施例4.
本発明によるコンタクトホール形成方法の実施例4は、ドライエッチングを処理ガスとしてフッ化硫黄ガス及び酸素ガスから成る混合ガスを用いて、次のように行う。第1の工程を、条件:処理ガス圧7Pa、ガス流量比SF6/O2=60/130、RFパワー1600Wで行い、オーバーエッチングを50%行う。
【0074】
この第1の工程後に、処理ガスの圧力及び流量比を変えずにRFパワーを下げて、第2の工程を、条件:処理ガス圧7Pa、ガス流量比SF6/O2=60/130、RFパワー200Wで60秒程度エッチングする。その後、酸素プラズマ処理を行う。
【0075】
実施例5.
本発明によるコンタクトホール形成方法の実施例5は、ドライエッチングを処理ガスとしてフッ化硫黄ガス及び酸素ガスから成る混合ガスを用いて、次のように行う。第1の工程を、条件:処理ガス圧7Pa、ガス流量比SF6/O2=60/130、RFパワー1600Wで行い、オーバーエッチングを50%行う。
【0076】
この第1の工程後に、処理ガスの流量比を変えずに処理ガスの圧力及びRFパワーを変えて、第2の工程を、条件:処理ガス圧10Pa、ガス流量比SF6/O2=60/130、RFパワー200Wで60秒程度エッチングする。その後、酸素プラズマ処理を行う。
【0077】
なお、上記実施例1〜5では、ドライエッチングの処理ガスとして、CF4及びO2、もしくは、SF6及びO2の混合ガスを用いたが、その他のフッ素系ガス及び酸素ガスや、不活性ガス(アルゴンやヘリウム等)との混合ガスを用いても良い。
【0078】
また、絶縁性基板上に設けられる導電膜としては、クロム又はクロム化合物から成るとしたが、その他の金属であっても良い。
【0079】
なお、ドライエッチングにおける処理ガスの圧力の測定に関しては、エッチングチャンバー下部にポートが設けられており、このポートに取り付けられたバラトロン真空計によってチャンバー内の雰囲気の圧力が測定される。
【0080】
図10は、ドライエッチング工程におけるプラズマ放電電極及び基板の位置関係の一例を示した説明図である。ドライエッチングにおける基板に対するプラズマ放電に関しては、平行平板電極である上部電極22及び下部電極23から成るプラズマ放電電極の間で、基板24に対する高周波プラズマ放電が行われる。電極面積は基板面積とほぼ等しくなっており、基板24は、下部電極23上に載置される。各電極22、23は高周波電源装置21にRFケーブルを介して接続され、高周波プラズマ放電のRFパワーは、電源装置21に設けられたパワーメータによって測定される。
【0081】
尚、本発明のコンタクトホールの形成方法及び液晶表示装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0082】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のコンタクトホールの形成方法によれば、導電膜上におけるコンタクト阻害層の形成が抑制され、コンタクトホールのコンタクト抵抗を低減することができる。また、ドライエッチングにおけるエッチング時間を短縮することができるので、スループットが向上し、生産性を向上させることができる。
【0083】
本発明の液晶表示装置によれば、コンタクト抵抗が低減するので、TFTアレイ等の特性が向上し、優れた液晶表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による方法により形成されたTFTアレイ基板の一構成例を示した模式図である。
【図2】本発明の一実施形態による方法により形成されたTFTアレイ基板の他の構成例を示した模式図である。
【図3】本発明の一実施形態による方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗の一例をグラフにして示した図である。
【図4】本発明の方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗のエッチング時間との関係の一例をグラフにして示した図である。
【図5】図4のグラフの元となるデータを表にして示した図である。
【図6】本発明の方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗のガス流量比との関係の一例をグラフにして示した図である。
【図7】図6のグラフの元となるデータを表にして示した図である。
【図8】本発明の方法により形成されたコンタクトホールにおけるコンタクト抵抗のRFパワーとの関係の一例をグラフにして示した図である。
【図9】図8のグラフの元となるデータを表にして示した図である。
【図10】ドライエッチング工程におけるプラズマ放電電極及び基板の位置関係の一例を示した説明図である。
【図11】従来の方法により形成されたTFTアレイ基板の一例を示した模式図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板、2 ゲート電極配線膜(導電膜)、3 ゲート絶縁膜、
4 透明導電膜、5 ソース電極配線膜(導電膜)、6 絶縁膜、
10 コンタクトホール、11 コンタクト阻害層、12 ホール部分[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for forming a contact hole and a liquid crystal display device, and more particularly to a dry etching method for forming a contact hole in a TFT array substrate or the like used for a liquid crystal display device.
[0002]
[Prior art]
Generally, in a liquid crystal display device such as an active matrix type liquid crystal display device, liquid crystal is held between a substrate provided with a thin film transistor (TFT) made of a semiconductor thin film and a counter substrate provided with a color filter. The configuration is such that a voltage is selectively applied to each pixel.
[0003]
A substrate on which TFTs are provided (TFT array substrate) is provided with TFTs, pixel electrodes, storage capacitors, etc. in a matrix for each pixel on a transparent insulating substrate made of glass or the like. Signal lines are formed in a grid pattern.
[0004]
In order to prepare such a TFT array substrate, first, a film such as chromium Cr is formed on an insulating substrate such as glass, and gate wiring and electrodes are formed by photolithography and etching. An insulating film such as silicon nitride SiN or the like is formed thereon, an amorphous silicon film and an ohmic contact film are formed, and the ohmic contact film and the amorphous silicon film are again processed into a predetermined shape by photolithography and etching.
[0005]
Next, a film of chromium Cr or the like serving as a source wiring, a source electrode, and a drain electrode is formed, and photolithography and etching are performed. When the unnecessary portion of the ohmic contact layer is removed by dry etching, a TFT is formed. An insulating film such as silicon nitride SiN is formed thereon, and a contact hole is formed in the insulating layer by photolithography and etching up to the underlying gate electrode and source electrode. Then, a TFT conductive film is formed by forming a transparent conductive film such as ITO as a pixel electrode, and performing photolithography and etching.
[0006]
FIG. 11 is a schematic view showing an example of a TFT array substrate formed by a conventional method. In the figure, 1 is an insulating substrate, 2 is a gate electrode wiring film made of chromium, 3 is a gate insulating film made of silicon nitride, 4 is a transparent conductive film made of ITO, 10 is a contact hole, and 11 is a contact inhibition layer. .
[0007]
2. Description of the Related Art Conventionally, dry etching has been used for processing a pixel of a liquid crystal display device with a gate or source / drain wiring or a contact hole for electrically connecting the wiring to each other via an interlayer insulating film. As a dry etching gas, fluorine gas and oxygen gas O 2 Often, a mixed gas with an inert gas is used. Regarding the formation of the contact hole, due to problems such as disconnection and adhesion of the upper wiring film in the vicinity of the contact hole, a hole having a taper is usually formed by using a reactive ion etching method and utilizing resist receding.
[0008]
Since this etching is etching with enhanced anisotropy, it is generally performed at a processing gas pressure of about 1 to 15 Pa. Immediately after dry etching, oxygen plasma treatment (light ashing) is generally performed in order to remove a damaged layer on the resist surface due to dry etching.
[0009]
However, when the contact hole 10 is formed by dry etching in this way, the surface of the gate electrode wiring film 2 made of chromium or the like is hardly etched under the etching condition of the gate insulating film 3 and the surface of the plasma is Reaction gas, reaction products, oxides, and resists adhere to the surface of the gate electrode wiring film 2 exposed to the contact, and a contact inhibition layer 11 is formed in a hole portion on the surface of the gate electrode wiring film 2. it can. Therefore, even if the transparent conductive film 4 was formed thereon, good contact could not be obtained.
[0010]
When an ITO film is formed after an insulating film is etched under conventional etching conditions, contact resistance via a contact hole may be extremely high as several MΩ, and TFT characteristics may be deteriorated. Further, in order to realize a large screen and high image quality as a liquid crystal display device, it is necessary to reduce the resistance value of the contact hole due to a problem in characteristics.
[0011]
Incidentally, there is, for example, a device described in Patent Document 1 as a device for reducing the contact resistance. In this method, etching for forming a contact hole is performed in two or more steps. After the first etching, the second etching is performed at a pressure higher than the processing pressure of the first etching. Have good contacts.
[0012]
However, since the pressure of the processing gas in the second etching is high (about 50 Pa), it takes time to stabilize the gas pressure during the transition from the first etching to the second etching, and the throughput of the dry etch apparatus is reduced. There was a problem.
[0013]
Japanese Patent Application Laid-Open Publication No. HEI 11-131125 discloses a technique for reducing the contact resistance by improving the conditions of light ashing by oxygen plasma. Usually, after dry etching for forming a contact hole, a light ashing process using oxygen plasma to remove a damaged layer of the resist with the same apparatus is performed when by-products are formed on the chromium film surface in the hole portion when ashing the resist. It is considered that the contact resistance is increased because the chromium film surface is oxidized due to adhesion or ashing being too strong. Good contact is obtained by suppressing the increase in
[0014]
However, if the oxygen plasma processing time is short, almost no effect can be expected, so that ashing time is required in addition to the dry etching time, which causes a problem of lowering the throughput of the dry etching apparatus. In addition, there is also a problem that the contact resistance may not be sufficiently reduced in a part of the surface of the substrate, resulting in a failure.
[0015]
[Patent Document 1]
JP 2001-102362 A
[Patent Document 2]
JP-A-11-45879
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has as its object to provide a contact hole forming method and a liquid crystal display device in which contact resistance is reduced and throughput is improved.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The method for forming a contact hole according to the present invention according to claim 1 is a method for forming a contact hole for forming a through hole in an insulating film covering a conductive film provided on a substrate, wherein the processing gas pressure is less than 20 Pa. A first etching step of performing etching by the first etching step and a second etching step performed after the first etching step, wherein the processing gas pressure is less than 20 Pa and the RF power is lower than the RF power of the dry etching in the first etching step. And an etching step. According to such a configuration, the formation of the contact inhibition layer on the conductive film can be suppressed by etching with low RF power, and the contact resistance of the contact hole can be reduced.
[0018]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a method for forming a contact hole, wherein the processing gas pressure for dry etching in the second etching step is the same as the processing gas pressure for dry etching in the first etching step. You. According to such a configuration, it is possible to save time for stabilizing the processing gas pressure at the time of transition from the first etching step to the second etching step.
[0019]
According to a third aspect of the present invention, the RF power of the dry etching in the second etching step is 0.05 to 0.23 W / cm in terms of unit area. 2 Is configured to be This configuration is preferable because the contact resistance is reduced.
[0020]
In the method of forming a contact hole according to the present invention, the RF power of the dry etching in the first etching step is 0.47 W / cm in terms of unit area. 2 The configuration is as described above. According to such a configuration, by increasing the RF power of the dry etching in the first etching step, the etching proceeds rapidly, and the etching time can be reduced.
[0021]
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided a contact hole forming method, wherein the dry etching time in the second etching step is 15 seconds or more. This configuration is preferable because the formation of the contact inhibition layer is sufficiently suppressed, and the contact resistance is significantly reduced as compared with the related art.
[0022]
In the method for forming a contact hole according to the present invention, the processing gas for dry etching in the second etching step comprises a fluorine-based gas and an oxygen gas, and a gas flow ratio in the dry etching is such that a fluorine gas to a processing gas is used. It is configured such that the ratio of the system gas is 0.58 or less. This configuration is preferable because the contact resistance is reduced.
[0023]
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided a method for forming a contact hole, wherein an oxygen plasma treatment is performed after the second etching step.
[0024]
In the method for forming a contact hole according to the present invention, the conductive film is made of chromium or a chromium compound.
[0025]
The liquid crystal display device according to the ninth aspect of the present invention includes a first etching step of etching a contact hole provided in an insulating film covering a conductive film provided on a substrate with a processing gas pressure of less than 20 Pa; A second etching step, which is performed after the first etching step, has a processing gas pressure of less than 20 Pa, and is etched with an RF power lower than the RF power of the dry etching in the first etching step. It is configured with an array. According to such a configuration, the contact resistance in the contact hole is reduced and the characteristics of the TFT are improved, so that an excellent liquid crystal display device can be obtained.
[0026]
The liquid crystal display device according to the present invention is configured such that the TFT array is formed by forming a transparent conductive film after the second etching step.
[0027]
The liquid crystal display device according to the present invention is configured such that the contact resistance in the contact hole of the TFT array is 350Ω or less in terms of the area of 30 μm square.
[0028]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic diagram showing one configuration example of a TFT array substrate formed by a method according to an embodiment of the present invention. In the figure, 1 is an insulating substrate, 2 is a gate electrode wiring film, 3 is a gate insulating film, 4 is a transparent conductive film, 10 is a contact hole, and 12 is a hole portion.
[0029]
For example, a gate electrode wiring film (conductive film) 2 is formed on the insulating substrate 1, a gate insulating film 3 is formed thereon, and the gate electrode wiring film 2 is covered with the gate insulating film 3. Is done. Then, a contact hole 10 as a through hole is formed in the gate insulating film 3 by dry etching. Thereafter, by forming a transparent conductive film 4 as a pixel electrode, the gate electrode wiring film 2 and the transparent conductive film 4 are electrically connected via the hole portion 12 of the contact hole 10. The gate electrode wiring film 2 is made of chromium or a chromium compound, and the gate insulating film 3 is made of silicon oxide, silicon nitride, or the like.
[0030]
The dry etching process performed to form the contact hole 10 in the gate insulating film 3 is performed under the same conditions as in the related art, and a first etching process is performed after the first etching process. And a second etching step performed with lower power.
[0031]
For example, while the RF power of the dry etching in the first etching step is 1800 W, the RF power in the second etching step is as low as 200 W. The pressure of the processing gas for dry etching is about 10 Pa through the two etching steps, and the second etching step is performed at such a low pressure. Note that the dry etching in the second etching step may be over-etching.
[0032]
As a result of examining the relationship between the dry etching process for forming the contact hole 10 and the contact resistance, a second etching process was performed after the first etching process, whereby the conventional TFT shown in FIG. It was found that the formation of the contact inhibition layer 11 as in the array substrate was suppressed, and the contact resistance was reduced.
[0033]
2A and 2B are schematic diagrams showing another example of the configuration of the TFT array substrate formed by the method according to the embodiment of the present invention. FIG. 2A is a gate terminal portion, and FIG. 2B is a source terminal. Represents a part. In the figure, 5 is a source electrode wiring film made of chromium or a chromium compound, and 6 is an insulating film made of silicon oxide, silicon nitride or the like.
[0034]
For example, a gate insulating film 3 is formed on a gate electrode wiring film (conductive film) 2 formed on an insulating substrate 1, an insulating film 6 is further formed thereon, and a gate is formed by dry etching. A contact hole 10 penetrating the insulating film 3 and the insulating film 6 is formed. After that, by forming the transparent conductive film 4, the gate electrode wiring film 2 and the transparent conductive film 4 are electrically connected via the contact hole 10 to form a gate terminal portion.
[0035]
Further, a source electrode wiring film (conductive film) 5 is formed on the gate insulating film 3 formed on the insulating substrate 1, and an insulating film 6 is further formed thereon, and the insulating film 6 is formed by dry etching. A contact hole 10 penetrating the film 6 is formed. After that, by forming the transparent conductive film 4, the source electrode wiring film 5 and the transparent conductive film 4 are electrically connected via the contact holes 10 to form a source terminal portion.
[0036]
In the case of FIG. 2 as well, by performing the second etching step after the first etching step, the formation of the contact inhibition layer 11 is suppressed, and a good contact resistance is obtained.
[0037]
Next, the details of the dry etching process for forming the contact hole will be described.
[0038]
FIG. 3 is a graph showing an example of a contact resistance in a contact hole formed by a method according to an embodiment of the present invention, and shows a change in the contact resistance depending on the presence or absence of a second dry etching step. .
[0039]
For example, a chromium film (conductive film) serving as an electrode or a wiring is formed on an insulating substrate made of glass, a silicon nitride film serving as an insulating film is formed, and a 30 μm square contact hole is opened by dry etching. This dry etching is performed in two etching steps, and an oxygen plasma treatment is also performed after the second etching step. Thereafter, an ITO film as a pixel electrode was formed and patterned, and then the contact resistance of the hole was measured. The vertical axis indicates the contact resistance, and indicates the area-converted resistance value of 30 μm square. The substrate size is 41 cm × 52 cm.
[0040]
The etching conditions in the first dry etching step are a processing gas pressure of about 10 Pa, a gas flow ratio of about 0.53, an RF power of about 1800 W, and an etching processing time of about 170 seconds. Here, the processing gas for dry etching is a fluorocarbon gas CF which is a fluorine-based gas. 4 And oxygen gas O 2 Is used, and the gas flow ratio is, for example, a processing gas (CF 4 + O 2 ) Fluorocarbon gas CF with respect to flow rate 4 Is represented by the ratio of the flow rates. The RF power is discharge energy per unit time of high-frequency plasma from a plasma discharge electrode in dry etching.
[0041]
The etching conditions in the second dry etching step are as follows: the processing gas pressure is about 10 Pa, the gas flow ratio is about 0.50, the RF power is about 200 W, and the etching time is about 20 seconds.
[0042]
The processing conditions of the light ashing by the oxygen plasma performed after the second dry etching step are such that the gas pressure is about 220 Pa and the flow rate of the oxygen gas is 750 cm. 3 / Min, power is about 750 W, and ashing processing time is about 80 seconds.
[0043]
Compared to the first etching step, the processing gas pressure is almost the same, the gas flow ratio is low, and the RF power is low in the second etching step. In particular, the processing gas pressure is as low as 10 Pa, which is less than 20 Pa, and the RF power in etching is 0.09 W / cm in terms of unit area. 2 And low points are important. The RF power unit area conversion is obtained by dividing the RF power by the substrate area. Here, the area of the plasma discharge electrode in the dry etching is substantially equal to the substrate area. The RF power of the conventional general dry etching is 0.47 W / cm in unit area conversion. 2 It is about.
[0044]
The RF power of dry etching in the first dry etching step is 0.84 W / cm in unit area conversion. 2 0.47 W / cm 2 As described above, the power is higher than the general RF power.
[0045]
In the formation of the contact hole, if the second dry etching step is performed under the above conditions, the contact resistance becomes about 140Ω. On the other hand, when the second dry etching step is not performed (corresponding to the conventional one), the resistance is about 3600Ω. Accordingly, it can be seen that the contact resistance is reduced to 1/20 or less as compared with the case where the second etching step is not performed.
[0046]
According to the present embodiment, it is possible to suppress the formation of the contact inhibition layer 11 due to the deposition of the fluorine-based material or the like in the hole portion 12 of the contact hole 10, and it is possible to obtain good contact resistance. Therefore, the characteristics of the TFT array formed by forming the transparent conductive film 4 after the second etching step are improved, and an excellent liquid crystal display device can be obtained. As described later, the RF power in the second etching step is set to 0.05 to 0.23 W / cm. 2 By doing so, a liquid crystal display device in which the resistance value of the contact resistance is reduced to 350Ω or less can be obtained.
[0047]
Further, since the formation of the contact inhibition layer is suppressed by performing the second dry etching step, the RF power in the first dry etching step can be made higher than before without increasing the contact resistance. Therefore, the throughput can be improved by shortening the etching time.
[0048]
In addition, since the pressure of the processing gas in the second dry etching step is the same low pressure as the pressure in the first dry etching step, it is necessary to stabilize the gas pressure during the transition from the first etching step to the second etching step. The required time can be saved, and the throughput can be improved.
[0049]
In addition, the second dry etching step is performed at a low power and a low rate, and is performed after the contact hole 10 is substantially formed by the first dry etching step. Almost negligible. Therefore, if the formation of the contact inhibition layer 11 is suppressed by performing the second dry etching step, the ashing processing time of the write ashing can be shortened, and a decrease in throughput can be prevented. That is, it is possible to improve the processing capability of the dry etching device and to improve the productivity of the liquid crystal display device while reducing the contact resistance.
[0050]
FIG. 4 is a graph showing an example of the relationship between the contact resistance and the etching time in the contact hole formed by the method of the present invention, and shows the resistance value with respect to the dry etching time in the second etching step. Represents the change. FIG. 5 is a table showing the original data. The vertical axis of the graph indicates the contact resistance, and indicates the area-converted resistance value of 30 μm square. The horizontal axis of the graph represents the etching time of the second etching process.
[0051]
For example, the etching conditions in the first dry etching step are as follows: processing gas pressure: 10 Pa, gas flow ratio: CF 4 / O 2 = 160/144, RF power: 1800 W, etching time: 168 seconds, etching conditions in the second dry etching step are: processing gas pressure: 10 Pa, gas flow ratio: CF 4 / O 2 = 150/150, RF power: 200 W, light ashing processing conditions: gas pressure: 220 Pa, gas flow rate: O 2 = 750cm 3 / Min, RF power: 750 W, ashing processing time: 80 seconds.
[0052]
FIG. 4 shows that the contact resistance decreases as the etching time in the second etching process increases. It is considered that the reason why the longer the etching time in the second etching step is, the lower the contact resistance is due to the gradual removal of the fluorine-based material deposited on the surface of the chromium film by the low gas pressure and low power etching.
[0053]
In particular, the contact resistance is saturated after a sharp decrease in a short time after the start of the second etching step. That is, in 5 seconds after the start of the second etching step, the contact resistance sharply decreases from about 3600Ω to about 500Ω, and has already become the initial value of 1/7 or less. Therefore, the contact resistance can be significantly reduced by performing the second etching step for 5 seconds or more.
[0054]
In addition, the etching time of the second etching step is 10 seconds, and the contact resistance is reduced to about 300Ω, and reaches about twice the contact resistance of about 150Ω when the etching time is sufficiently long. I have. Therefore, it is more desirable to perform the second etching step for 10 seconds or more.
[0055]
Further, when the etching time is 15 seconds, the contact resistance is less than 200Ω, which is almost saturated. When the etching processing time is 20 seconds, it is completely saturated. Therefore, in order to sufficiently reduce the contact resistance, the etching time in the second etching step is preferably 15 seconds or more, and more preferably 20 seconds or more.
[0056]
FIG. 6 is a graph showing an example of the relationship between the contact resistance and the gas flow rate ratio in the contact hole formed by the method of the present invention, and shows the gas flow rate of the dry etching process gas in the second etching step. The change of the contact resistance with respect to the ratio is shown. FIG. 7 is a table showing the original data. The vertical axis of the graph indicates the contact resistance, and indicates the area-converted resistance value of 30 μm square. The horizontal axis of the graph represents the gas flow ratio in the second etching step, and the processing gas (CF 4 + O 2 ) Fluorocarbon gas CF with respect to flow rate 4 Are shown.
[0057]
For example, the etching conditions in the first dry etching step are as follows: processing gas pressure: 10 Pa, gas flow ratio: CF 4 / O 2 = 160/144, RF power: 1800 W, etching time: 168 seconds, etching conditions in the second dry etching step are processing gas pressure: 10 Pa, RF power: 200 W, etching time: 40 seconds, and light ashing processing. Conditions are: gas pressure: 220 Pa, gas flow rate: O 2 = 750cm 3 / Min, RF power: 750 W, ashing processing time: 80 seconds.
[0058]
FIG. 6 shows that the contact resistance decreases as the gas flow ratio in the second etching step decreases. The smaller the gas flow ratio in the second etching step, the lower the contact resistance is. The lower the gas flow ratio, the smaller the ratio of the fluorine-based gas in the processing gas, and the less the fluorine-based substance is formed on the chromium film surface. It is thought that it is.
[0059]
In particular, when the gas flow rate ratio is 0.67 and 0.62, the contact resistance is about 480Ω, and there is almost no difference, whereas when the gas flow rate ratio is 0.58, the contact resistance becomes about 250Ω, Is declining. Therefore, by setting the gas flow ratio of the processing gas in the second etching step to 0.58 or less, the contact resistance can be significantly reduced.
[0060]
Since the gas flow ratio is 0.4 and the resistance value of the contact resistance is almost saturated, the gas flow ratio in the second etching step is more preferably 0.4 or less.
[0061]
FIG. 8 is a graph showing an example of the relationship between the contact resistance and the RF power in the contact hole formed by the method of the present invention, and shows the relationship between the contact resistance and the RF power of dry etching in the second etching step. It represents a change. FIG. 9 is a diagram showing the original data in a table. The vertical axis of the graph indicates the contact resistance, and indicates the area-converted resistance value of 30 μm square. The horizontal axis of the graph represents the RF power in the second etching step in terms of unit area.
[0062]
For example, the etching conditions in the first dry etching step are as follows: processing gas pressure: 10 Pa, gas flow ratio: CF 4 / O 2 = 160/144, RF power: 1800 W, etching time: 168 seconds, etching conditions in the second dry etching step are: processing gas pressure: 10 Pa, gas flow ratio: CF 4 / O 2 = 150/150, etching time: 40 seconds, light ashing processing conditions: gas pressure: 220 Pa, gas flow rate: O 2 = 750cm 3 / Min, RF power: 750 W, ashing processing time: 80 seconds.
[0063]
According to FIG. 8, the RF power in the second etching step is 0.05 to 0.23 W / cm. 2 Here, it can be seen that the contact resistance has decreased. This is presumably because the balance between the etching and the deposition in the dry etching of the insulating film becomes closer to the etching, and the formation of the contact inhibition layer on the chromium film surface is suppressed.
[0064]
In particular, the RF power is 0.42 W / cm 2 And 0.33W / cm 2 In this case, the contact resistance is about 320Ω and there is almost no difference, but when the power is lowered, the RF power becomes 0.23 W / cm. 2 Then, the resistance value of the contact resistance starts to decrease, and the RF power becomes 0.1 W / cm. 2 In the vicinity, the resistance value is minimum. Further, the power is set to 0.1 W / cm. 2 As the resistance is further reduced, the resistance starts to increase and the RF power becomes 0.05 W / cm. 2 To return to the initial resistance value. Therefore, the RF power in the second etching step is set to 0.05 to 0.23 W / cm. 2 By doing so, good contact resistance can be obtained.
[0065]
Further, the RF power is 0.09 to 0.14 W / cm. 2 In this case, the contact resistance is 150Ω or less, which is lower than 1/2 of the resistance value of 320Ω. Therefore, the RF power in the second etching step is 0.09 to 0.14 W / cm. 2 Is more desirable.
[0066]
Hereinafter, an example of a dry etching process for forming a contact hole will be described.
[0067]
Embodiment 1 FIG.
In the first embodiment of the contact hole forming method according to the present invention, dry etching for forming a contact hole in an insulating film covering a conductive film formed on an insulating substrate is divided into two steps as follows. Do it. First, the first step is performed under the following conditions: processing gas pressure 10 Pa, gas flow ratio CF 4 / O 2 = 160/144, RF power of 1800 W, and 50% over-etching.
[0068]
Subsequent to the first step, only the RF power is lowered without changing the pressure and the flow rate ratio of the processing gas, and the second step is performed under the following conditions: processing gas pressure 10 Pa, gas flow rate CF 4 / O 2 = 160/144, RF power 200W for about 20 seconds. After that, oxygen plasma processing is performed. RF power in the second step is 0.09 W / cm in unit area conversion. 2 It is about. This RF power is 0.23 W / cm 2 Degree or less, preferably 0.15 W / cm 2 However, if the power is too low, it is necessary to lengthen the etching processing time. 2 Degree or more, preferably 0.1 W / cm 2 More than good.
[0069]
Embodiment 2. FIG.
In the contact hole forming method according to the second embodiment of the present invention, dry etching is performed as follows. The first step is performed under the following conditions: processing gas pressure 10 Pa, gas flow ratio CF 4 / O 2 = 160/144, RF power of 1800 W, and 50% over-etching.
[0070]
After the first step, the processing gas pressure and the RF power are lowered without changing the processing gas flow ratio, and the second step is performed under the following conditions: processing gas pressure 7 Pa, gas flow ratio CF 4 / O 2 = 160/144, RF power 200W for about 20 seconds. After that, oxygen plasma processing is performed.
[0071]
Embodiment 3 FIG.
In the third embodiment of the method of forming a contact hole according to the present invention, dry etching is performed as follows. The first step is performed under the following conditions: processing gas pressure 10 Pa, gas flow ratio CF 4 / O 2 = 160/144, RF power of 1800 W, and 50% over-etching.
[0072]
After the first step, the flow rate of the processing gas and the RF power are lowered without changing the pressure of the processing gas, and the second step is performed under the following conditions: processing gas pressure 10 Pa, gas flow rate CF 4 / O 2 = 150/150, RF power 200 W for about 20 seconds. After that, oxygen plasma processing is performed.
[0073]
Embodiment 4. FIG.
Example 4 of the contact hole forming method according to the present invention is performed as follows using dry etching as a processing gas and a mixed gas composed of a sulfur fluoride gas and an oxygen gas. The first step is performed under the following conditions: processing gas pressure 7 Pa, gas flow ratio SF 6 / O 2 = 60/130, RF power 1600 W, and over-etching 50%.
[0074]
After the first step, the RF power was lowered without changing the pressure and the flow rate ratio of the processing gas, and the second step was performed under the following conditions: processing gas pressure 7 Pa, gas flow rate SF 6 / O 2 = 60/130, RF power of 200 W for about 60 seconds. After that, oxygen plasma processing is performed.
[0075]
Embodiment 5 FIG.
Embodiment 5 of the contact hole forming method according to the present invention is performed as follows using dry etching as a processing gas and a mixed gas composed of sulfur fluoride gas and oxygen gas. The first step is performed under the following conditions: processing gas pressure 7 Pa, gas flow ratio SF 6 / O 2 = 60/130, RF power 1600 W, and over-etching 50%.
[0076]
After the first step, the pressure and RF power of the processing gas are changed without changing the flow rate ratio of the processing gas, and the second step is performed under the following conditions: processing gas pressure 10 Pa, gas flow rate SF 6 / O 2 = 60/130, RF power of 200 W for about 60 seconds. After that, oxygen plasma processing is performed.
[0077]
In the above Examples 1 to 5, CF was used as the dry etching gas. 4 And O 2 Or SF 6 And O 2 However, a mixed gas with another fluorine-based gas, an oxygen gas, or an inert gas (eg, argon or helium) may be used.
[0078]
Further, the conductive film provided on the insulating substrate is made of chromium or a chromium compound, but may be another metal.
[0079]
In measuring the pressure of the processing gas in the dry etching, a port is provided at the bottom of the etching chamber, and the pressure of the atmosphere in the chamber is measured by a Baratron vacuum gauge attached to the port.
[0080]
FIG. 10 is an explanatory diagram showing an example of the positional relationship between the plasma discharge electrode and the substrate in the dry etching process. Regarding the plasma discharge to the substrate in the dry etching, a high-frequency plasma discharge to the substrate 24 is performed between the plasma discharge electrodes including the upper electrode 22 and the lower electrode 23 which are parallel plate electrodes. The electrode area is substantially equal to the substrate area, and the substrate 24 is placed on the lower electrode 23. The electrodes 22 and 23 are connected to a high-frequency power supply 21 via an RF cable, and the RF power of the high-frequency plasma discharge is measured by a power meter provided in the power supply 21.
[0081]
The method for forming a contact hole and the liquid crystal display device according to the present invention are not limited to the above-described embodiment, and it goes without saying that various changes can be made without departing from the spirit of the present invention.
[0082]
【The invention's effect】
As described above, according to the method for forming a contact hole of the present invention, the formation of a contact inhibition layer on a conductive film can be suppressed, and the contact resistance of the contact hole can be reduced. Further, since the etching time in dry etching can be shortened, the throughput can be improved and the productivity can be improved.
[0083]
According to the liquid crystal display device of the present invention, since the contact resistance is reduced, the characteristics of the TFT array and the like are improved, and an excellent liquid crystal display device is obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing one configuration example of a TFT array substrate formed by a method according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram showing another configuration example of a TFT array substrate formed by a method according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a graph showing an example of a contact resistance in a contact hole formed by a method according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a graph showing an example of a relationship between a contact resistance and an etching time in a contact hole formed by the method of the present invention.
FIG. 5 is a table showing data that is the basis of the graph of FIG. 4;
FIG. 6 is a graph showing an example of a relationship between a contact resistance and a gas flow ratio in a contact hole formed by the method of the present invention.
FIG. 7 is a table showing data that is the basis of the graph of FIG. 6;
FIG. 8 is a graph showing an example of a relationship between contact resistance and RF power in a contact hole formed by the method of the present invention.
FIG. 9 is a table showing data serving as a basis for the graph of FIG. 8;
FIG. 10 is an explanatory diagram showing an example of a positional relationship between a plasma discharge electrode and a substrate in a dry etching step.
FIG. 11 is a schematic view showing an example of a TFT array substrate formed by a conventional method.
[Explanation of symbols]
1 insulating substrate, 2 gate electrode wiring film (conductive film), 3 gate insulating film,
4 transparent conductive film, 5 source electrode wiring film (conductive film), 6 insulating film,
10 contact holes, 11 contact inhibition layers, 12 holes