JP2004103517A - 電気接続装置および電気接続装置を有する電子機器 - Google Patents
電気接続装置および電気接続装置を有する電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】第2コネクタ73は、第1コネクタ70の各コンタクト部材に対して挿入してそれぞれ電気的に接続される複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部83と、コネクタ挿入部83と一体的に形成されており、ハウジング80をはめ込むためのはめ込み穴140を有し、はめ込み穴にハウジングをはめ込んだ状態でコネクタ挿入部83がコンタクト部材からはずれないようにハウジングに対してコネクタ挿入部を固定する板状の固定部85とを有し、コネクタ挿入部83と板状の固定部85には、補強用の金属箔300が設けられている。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1接続対象部と第2接続対象部を機械的かつ電気的に確実に接続するための電気接続装置および電気接続装置を有する電子機器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の一例として例えば携帯電話を例に挙げると、携帯電話は筐体を有しており、この筐体の中にはディスプレイ部とメイン基板を収容している。ディスプレイ部はディスプレイ駆動用の基板に搭載されているが、ディスプレイ駆動基板とメイン基板は、板状の配線板であり可撓性を有するフレキシブルプリント配線板により電気的に接続する構造が採用されている。
【0003】
従来のフレキシブルプリント配線板の接続は、コネクタへのフレキシブルプリント配線板の挿入部の先端に延長部を設けて、この延長部を折り返してフレキシブルプリント配線板の挿入部を二重にした構造を採用することにより、フレキシブルプリント配線板の挿入部が挫屈するのを防ぐようにしている。(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−152701号公報(第1頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のフレキシブルプリント配線板の接続構造を採用すると、次のような問題がある。
上述したように、フレキシブルプリント配線板の挿入部の先端に延長部を設けてこの延長部を折り返すことにより、フレキシブルプリント配線板の挿入部を二重構造にすることで、フレキシブルプリント配線板の先端部がコネクタに挿入される時にその先端部が挫屈するのを防いでいるために、その二重にした挿入部の厚みがたとえば0.2mm以上と厚いものとなってしまう。
このために、フレキシブルプリント配線板を用いた従来の電気接続装置の小型化や低背化が難しいという問題がある。
そこで本発明は上記課題を解消し、補強用の金属箔により補強することで、低背化および小型化を図ることができ、はめこみ固定部を設けることで第1接続対象部と第2接続対象部を電気的にかつ機械的に確実に接続することができる電気接続装置および電気接続装置を有する電子機器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、第1接続対象部と第2接続対象部を電気的に接続するための電気接続装置であり、前記第1接続対象部に電気的に接続されている第1コネクタと、前記第2接続対象部に電気的に接続されている第2コネクタであって、前記第1コネクタに対して着脱自在に電気的かつ機械的に固定される前記第2コネクタと、を備え、前記第1コネクタは、前記第1接続対象部に固定されるハウジングと、前記ハウジングに保持して配列されて前記第1接続対象部の導体部分に対して電気的に接続されている複数の導電性を有するコンタクト部材と、を有し、前記第2コネクタは、前記第1コネクタの各前記コンタクト部材に対して挿入してそれぞれ電気的に接続される複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部と、前記コネクタ挿入部と一体的に形成されており、前記ハウジングをはめ込むためのはめ込み穴を有し、前記はめ込み穴に前記ハウジングをはめ込んだ状態で前記コネクタ挿入部が前記コンタクト部材からはずれないように前記ハウジングに対して前記コネクタ挿入部を固定する板状の固定部と、を有し、前記コネクタ挿入部と前記板状の固定部には、補強用の金属箔が設けられていることを特徴とする電気接続装置である。
【0007】
請求項1では、第1コネクタが第1接続対象部に電気的に接続されている。第2コネクタは、第2接続対象部に電気的に接続されており、この第2コネクタは第1コネクタに対して着脱自在に電気的かつ機械的に固定される部分である。
この第1コネクタのハウジングは、第1接続対象部に固定される。第1コネクタの複数の導電性を有するコンタクト部材は、ハウジングに保持して配列されている。これらのコンタクト部材は、第1接続対象部の導体部分に対して電気的に接続されている。
【0008】
第2コネクタの複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部は、第1コネクタの各コンタクト部材に対してそれぞれ電気的に接続される部分である。
第2コネクタの板状の固定部は、コネクタ挿入部と一体的に形成されている。この固定部は、ハウジングをはめ込むためのはめ込み穴を有している。この固定部のはめ込み穴には、ハウジングをはめ込んだ状態でコネクタ挿入部がコンタクト部材から外れないように、固定部はハウジングに対してコネクタ挿入部を固定するようになっている。
そしてコネクタ挿入部と板状の固定部には、補強用の金属箔が設けられていることから、コネクタ挿入部と板状の固定部はこの金属箔により強度的な補強を施すことができる。
これにより、第1コネクタのハウジングに配列されている複数のコンタクト部材に対して、第2コネクタの板状のコネクタ挿入部を挿入してそれぞれ電気的に接続するだけで、第1接続対象部と第2接続対象部は電気的に接続することができる。
【0009】
そして、第2コネクタの固定部の穴に対してハウジングをはめ込むことにより、コネクタ挿入部はハウジングに対して位置決めして固定することができるので、第1コネクタのコンタクト部材と第2コネクタのコネクタ挿入部を電気的かつ機械的に確実に固定することができる。
この板状の固定部のはめ込み穴からハウジングを外すことにより、第2コネクタのコネクタ挿入部は、第1コネクタのコンタクト部材から簡単にかつ確実に外すことができる。
第2コネクタのコネクタ挿入部と板状の固定部は、共に板状であり、金属箔により補強されているだけであるので、厚みの増加はわずかですみ、電気接続装置の低背化と小型化を図ることができる。
第1コネクタのコンタクト部材はハウジングに保持して配列されている。これに対して第2コネクタの板状のコネクタ挿入部と板状の固定部は一体的に形成されている。このことから第1コネクタと第2コネクタの部品点数を減らすことができ、第1コネクタと第2コネクタの電気的かつ機械的な接続を簡単に行える。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電気接続装置において、前記第2コネクタの前記板状のコンタクト部材は、前記コネクタ挿入部の前記導電性部分を弾性的に着脱自在に挟み込むための挟み込み部分を有する。
【0011】
請求項2では、コンタクト部材の挟み込み部分が、コネクタ挿入部の導電性部分を弾性的に着脱自在に挟み込むようになっているので、コンタクト部材とコネクタ挿入部の電気的な接続を確実に行うことができる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2に記載の電気接続装置において、前記第2コネクタの前記板状のコネクタ挿入部と前記板状の固定部は、フレキシブル配線板である。
【0013】
請求項3では、板状のコネクタ挿入部と板状の固定部は、フレキシブル配線板であるので、電気接続装置の低背化をより確実に行うことができる。
【0014】
請求項4の発明は、請求項3に記載の電気接続装置において、前記金属箔は銅箔である。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4に記載の電気接続装置において、前記第1コネクタの前記ハウジングに対して前記第2コネクタの前記板状の固定板をはめこみにより着脱自在に固定するためのはめこみ固定部を有する。
【0016】
請求項5では、はめこみ固定部は、第1コネクタのハウジングに対して第2コネクタの板状の固定板をはめこみにより着脱自在に固定する。
これによりハウジングと板状の固定板は、着脱可能に機械的かつ電気的に確実に固定することができる。従ってたとえば修理などで板状の固定板をハウジングから取り外したい場合には、簡単に取り外して、たとえば板状の固定板を交換したりあるいはハウジングを交換することが可能になる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5に記載の電気接続装置において、前記はめこみ固定部は、前記ハウジングに設けられた突起と、前記突起を着脱自在にはめこむために前記板状の固定部に設けられた穴とにより構成されている。
【0018】
請求項6では、はめこみ固定部は、ハウジングに設けられた突起とこの突起を着脱自在にはめこむための板状の固定部側の穴により構成されている。
【0019】
請求項7の発明は、第1接続対象部と第2接続対象部を電気的に接続するための電気接続装置を有する電子機器であり、前記電気接続装置は、前記第1接続対象部に電気的に接続されている第1コネクタと、前記第2接続対象部に電気的に接続されている第2コネクタであって、前記第1コネクタに対して着脱自在に電気的かつ機械的に固定される前記第2コネクタと、を備え、前記第1コネクタは、前記第1接続対象部に固定されるハウジングと、前記ハウジングに保持して配列されて前記第1接続対象部の導体部分に対して電気的に接続されている複数の導電性を有するコンタクト部材と、を有し、前記第2コネクタは、前記第1コネクタの各前記コンタクト部材に対して挿入してそれぞれ電気的に接続される複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部と、前記コネクタ挿入部と一体的に形成されており、前記ハウジングをはめ込むためのはめ込み穴を有し、前記はめ込み穴に前記ハウジングをはめ込んだ状態で前記コネクタ挿入部が前記コンタクト部材からはずれないように前記ハウジングに対して前記コネクタ挿入部を固定する板状の固定部と、を有し、前記コネクタ挿入部と前記板状の固定部には、補強用の金属箔が設けられていることを特徴とする電気接続装置を有する電子機器である。
【0020】
請求項7では、第1コネクタが第1接続対象部に電気的に接続されている。第2コネクタは、第2接続対象部に電気的に接続されており、この第2コネクタは第1コネクタに対して着脱自在に電気的かつ機械的に固定される部分である。
この第1コネクタのハウジングは、第1接続対象部に固定される。第1コネクタの複数の導電性を有するコンタクト部材は、ハウジングに保持して配列されている。これらのコンタクト部材は、第1接続対象部の導体部分に対して電気的に接続されている。
【0021】
第2コネクタの複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部は、第1コネクタの各コンタクト部材に対してそれぞれ電気的に接続される部分である。
第2コネクタの固定部は、コネクタ挿入部と一体的に形成されている。この固定部は、ハウジングをはめ込むためのはめ込み穴を有している。この固定部のはめ込み穴には、ハウジングをはめ込んだ状態でコネクタ挿入部がコンタクト部材から外れないように、固定部はハウジングに対してコネクタ挿入部を固定するようになっている。
そしてコネクタ挿入部と板状の固定部には、補強用の金属箔が設けられていることから、コネクタ挿入部と板状の固定部はこの金属箔により強度的な補強を施すことができる。
これにより、第1コネクタのハウジングに配列されている複数のコンタクト部材に対して、第2コネクタの板状のコネクタ挿入部を挿入してそれぞれ電気的に接続するだけで、第1接続対象部と第2接続対象部は電気的に接続することができる。
【0022】
そして、第2コネクタの固定部の穴に対してハウジングをはめ込むことにより、コネクタ挿入部はハウジングに対して位置決めして固定することができるので、第1コネクタのコンタクト部材と第2コネクタのコネクタ挿入部を電気的かつ機械的に確実に固定することができる。
この板状の固定部のはめ込み穴からハウジングを外すことにより、第2コネクタのコネクタ挿入部は、第1コネクタのコンタクト部材から簡単にかつ確実に外すことができる。
第2コネクタのコネクタ挿入部と板状の固定部は、共に板状であり、金属箔により補強されているだけであるので、厚みの増加はわずかですみ、電気接続装置の低背化を図ることができる。
第1コネクタのコンタクト部材はハウジングに保持して配列されている。これに対して第2コネクタの板状のコネクタ挿入部と板状の固定部は一体的に形成されている。このことから第1コネクタと第2コネクタの部品点数を減らすことができ、第1コネクタと第2コネクタの電気的かつ機械的な接続を簡単に行える。
【0023】
請求項8の発明は、請求項7に記載の電気接続装置を有する電子機器において、前記第2コネクタの前記板状のコンタクト部材は、前記コネクタ挿入部の前記導電性部分を弾性的に着脱自在に挟み込むための挟み込み部分を有する。
【0024】
請求項8では、コンタクト部材の挟み込み部分が、コネクタ挿入部の導電性部分を弾性的に着脱自在に挟み込むようになっているので、コンタクト部材とコネクタ挿入部の電気的な接続を確実に行うことができる。
【0025】
請求項9の発明は、請求項8に記載の電気接続装置を有する電子機器において、前記第2コネクタの前記板状のコネクタ挿入部と前記板状の固定部は、フレキシブル配線板である。
【0026】
請求項9では、板状のコネクタ挿入部と板状の固定部は、フレキシブル配線板であるので、電気接続装置の低背化をより確実に行うことができる。
【0027】
請求項10の発明は、請求項9に記載の電気接続装置を有する電子機器において、前記金属箔は銅箔である。
【0028】
請求項11の発明は、請求項10に記載の電気接続装置を有する電子機器において、前記第1コネクタの前記ハウジングに対して前記第2コネクタの前記板状の固定板をはめこみにより着脱自在に固定するためのはめこみ固定部を有する。
【0029】
請求項11では、はめこみ固定部は、第1コネクタのハウジングに対して第2コネクタの板状の固定板をはめこみにより着脱自在に固定する。
これによりハウジングと板状の固定板は、着脱可能に機械的かつ電気的に確実に固定することができる。従ってたとえば修理などで板状の固定板をハウジングから取り外したい場合には、簡単に取り外して、たとえば板状の固定板を交換したりあるいはハウジングを交換することが可能になる。
【0030】
請求項12の発明は、請求項11に記載の電気接続装置を有する電子機器において、前記はめこみ固定部は、前記ハウジングに設けられた突起と、前記突起を着脱自在にはめこむために前記板状の固定部に設けられた穴とにより構成されている。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0032】
図1と図2は、本発明の電気接続装置を有する電子機器の一例である携帯電話10を示している。
携帯電話10は、筐体12と1つの電池(バッテリ)100、ディスプレイ部16、アンテナ14、スピーカ22、マイク20、操作部18等を有している。電池100は携帯電話10に対して電源を供給するためのバッテリである。
筐体12は、フロント部24とリヤ部26を有している。図2に示すようにリヤ部26の下部であってフロント部24の裏面には電池100が着脱可能に取り付けられている。
ディスプレイ部16は、各種情報を表示する部分であり、たとえば液晶表示装置を用いることができる。スピーカ22は音声を聞くためのものであり、マイク20は操作者の声を入力する部分である。
操作部18は、テンキー18C、電話をかけるためのボタン18Aおよび電話を切るためのボタン18B等を有している。
【0033】
図1に示すように、筐体12の中には、ディスプレイ駆動基板50とメイン基板51が収容されている。ディスプレイ駆動基板50は、ディスプレイ部16を搭載しており、ディスプレイ駆動基板50は、ディスプレイ部16の表示動作をメイン基板51からの指令により行うものである。
ディスプレイ駆動基板50とメイン基板51は、電気接続装置60により着脱可能に電気的かつ機械的に接続されている。
メイン基板51は第1接続対象部であり、ディスプレイ駆動基板50は第2接続対象部に相当する。
【0034】
図3は、このメイン基板51とディスプレイ駆動基板50および電気接続装置60の構造例を簡単に示している。
メイン基板51は、たとえばリジッドな基板である紙エポキシ基板やセラミック基板等であり、ディスプレイ駆動基板50は板状の配線板の一例であるたとえばフレキシブル配線板(フレキシブルプリント基板ともいう)である。メイン基板51の面51Aの上には、第1コネクタ70が固定されている。ディスプレイ駆動基板50の延長部分53には、第2コネクタ73が固定されている。
第1コネクタ70と第2コネクタ73は、上述した電気接続装置60を構成している。
【0035】
図4は、電気接続装置60のより詳しい構造を示している。
電気接続装置60の第1コネクタ70は、メイン基板51の面51Aの上にたとえば接着テープを用いて貼り付けて固定されている。第1コネクタ70は、ハウジング80と複数本の導電性を有するコンタクト部材81を有している。これらのコンタクト部材81はメイン基板51の面51Aに形成されている導体部分(図4では図示せず)に対して電気的に接続されている。
図4に示す電気接続装置60の第2コネクタ73は、板状の部材であり、第2コネクタ73は板状のコネクタ挿入部83と、板状の固定部85を有している。第2コネクタ73は、フレキシブルプリント配線板により板状であってかつ薄く作られている。
【0036】
図3と図4に示すように、特に特徴的なのは、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83にかけて、破線で示すような領域に補強用の金属箔300が設けられている。
この補強用の金属箔300は、たとえば銅箔を用いることができる。
このように金属箔300として銅箔を用いることにより、フレキシブルプリント配線板をコネクタに挿入する際に、フレキシブルプリント配線板の挿入部の厚みは薄型のまま、挫屈することなく、コネクタに接続することが可能というメリットがある。
この金属箔300は、たとえば図13、図14にも図示されており、補強用の金属箔300は、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83の両方の領域にわたって形成されている。
【0037】
図16には、補強用の金属箔300が、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83にわたって形成されている様子を、斜線をもって図示している。この補強用の金属箔300として銅箔を用いる場合には、その銅箔の厚みはたとえば18μmであり、図16に示す斜線の領域の金属箔300は、板状の固定部85の外径部分と板状のコネクタ挿入部83の外径部分から寸法CEだけ内側に形成されている。この寸法CEは、たとえば0.15mmである。これは金属箔300の領域、かつ必ずエッジより内側に位置することで、エッジがきれいにプレス抜きされ、フレキシブルプリント配線板を破れにくくするためである。
【0038】
図17は、フレキシブルプリント配線板である板状のコネクタ挿入部83と板状の固定部85の断面積層構造例を示している。
この断面構造例では、Auのメッキ層L1、Niのメッキ層L2、第1銅体L3、ベースフィルムL4、第2銅体L5、カバーレイ接着剤層L6、カバーレイL7から構成されている。
Auのメッキ層L1はたとえば0.3μmであり、Niメッキ層L2の厚みはたとえば2μmである。第1銅体L3の厚みはたとえば13μmであり、ベースフィルムL4の厚みはたとえば25μmである。第2銅体L5の厚みはたとえば13μmであり、カバーレイ接着剤層L6の厚みはたとえば25μmであり、そしてカバーレイL7の厚みはたとえば25μmである。このような構造の板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83の合計の厚みは、たとえば103.3μmであり非常に薄いものである。
この層構造の中の第2銅体L5が、上述した補強用の金属箔300に相当する。
【0039】
このように、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83の積層構造に対して、補強用の金属箔300に相当する第2銅体L5を追加積層することにより、次のようなメリットがある。
すなわち板状のコネクタ挿入部83が第1コネクタ70のコンタクト部材81に挿入されかつ板状の固定部85のはめ込み穴140内にハウジング80がはめ込まれた場合に、板状のコネクタ挿入部83と板状の固定部85が折れ曲がるようなことが無くなる。
【0040】
図4に示す第1コネクタ70の構造について説明する。
図4の第1コネクタ70は、上述したようにハウジング80と、複数本の導電性を有するコンタクト部材81を有している。
図5はこの第1コネクタ70の平面図であり、図6は、図5の第1コネクタ70の一部分を切り欠いた平面図である。
図7は、第1コネクタ70のハウジング80のみを示した図であり、図8はハウジング80の裏面を示す図である。
【0041】
図9(A)は図7のハウジング80のA−Aにおける断面図であり、図9(B)は図7のハウジング80のB−Bにおける断面図である。
図5と図6に示す第1コネクタ70のハウジング80は、絶縁性を有するプラスチック材料、たとえば液晶ポリマーにより射出成形により作られている。ハウジング80は図7(B)と図7(C)に示すように、その厚みWはたとえば0.35mmと非常に薄く形成されている。
【0042】
図5と図6および図7(A)に示すようにハウジング80は、2つのサイド部91,91と、これらのサイド部91,91の間に形成されたサポート部93,94を有している。サイド部91,91は、それぞれ位置決め用の側面91A,91B,91C,91D,91Eを有している。側面91A,91Eは並行である。側面91Cはコンタクト部材81を構成するコンタクト部材81A,81Bと並行であり、X方向に並行である。ただし図5に示すように側面91Dと側面91Eを含む部分91Rはサイド部91からは一段下がった位置に形成されている。
【0043】
サポート部93の幅は、サポート部94の幅に比べて広くなっている。
図8に示すようにサポート部93の裏面の93Aには、図5のコンタクト部材81A,81Bの一部分をはめ込むための凹部93Bが形成されている。また図8のサポート部94の裏面94Aには、やはり図5のコンタクト部材81A,81Bの他の部分をはめ込むための凹部94Bが等間隔で形成されている。
【0044】
図7に示すようにハウジング80は全体で見て板状の薄い部材であり、上述したようにわずかな厚みWを有しているだけである。ハウジング80の図7(A)で見た長さL1はたとえば8.4mmであり、幅L2はたとえば4mm程度の大きさであり非常に小さなものである。
【0045】
図3、図4に示すように、第1コネクタ70のハウジング80は、2つの突起401を有している。これらの突起401,401は、図5に示すようにハウジング80のサイド部91,91の側面91Eの付近において部分91Rの上にそれぞれ突出して配置されている。突起401,401は、図5において紙面垂直方向に突出して形成されている。
図3と図4に示すように、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83においては、板状のコネクタ挿入部83の付近であってはめ込み穴140の付近において、2つの穴403,403が形成されている。これらの穴403,403は、ハウジング80の突起401,401に対応する位置にそれぞれ形成されている。これらの穴403,403には、突起401,401がそれぞれ着脱可能にはめこむことができる。これらの突起401,401および穴403,403は、図3に示すようにはめこみ固定部400を構成している。
【0046】
図18は、ハウジング80の突起401と板状の固定部85の穴403の断面形状の例を示している。突起401はボスとも呼んでおり、断面で見て先端部がほぼ半球状になっている。このように先端部が丸くなっているのは、穴403に突起401をはめやすくするためである。ハウジング80側には、板状の固定部85の部分85Pをはめこむための凸部404を有している。
図18(A)に示すように、板状の固定部85が、X1方向に移動してくると、板状の固定部85の穴403にはハウジング80の突起401がはまりこむと共に、板状の固定部85の先端の部分85Pがハウジング80の凸部404により外れないように支持される。
【0047】
このようなはめこみ固定部401の構造を採用することにより、図4と図14に示すように板状のコネクタ挿入部83がハウジング80側のコンタクト部材81側に電気的に接続される場合に、ハウジング80は板状の固定部85のはめ込み穴140にはめこまれると同時に、はめこみ固定部400の突起401,401が板状の固定部85側の穴403,403に着脱可能にはまりこむ。従って、板状の固定部85および板状のコネクタ挿入部83が不用意にハウジング80側から抜け出るのを防止することができ、ハウジング80のコンタクト部材81と板状のコネクタ挿入部83の電気的な接続および機械的な接続を確実にすることができる。なお、本実施例では、ハウジングにボスを設けているが、例えば金属でできた補強板を有するようなコネクタの場合、その補強板に同様の突起部を設けても同様の効果が持たせられる。
【0048】
図5と図6に示すようにコンタクト部材81Aとコンタクト部材81Bは、相互に等しいピッチPをおいて並行にX方向に沿って保持して配列されている。コンタクト部材81Aは、コンタクト部材81Bに対してX1方向にずれて千鳥状に配列されている。このようにコンタクトピン81A,81BがX1方向にずれて交互に並行に配列された状態であっても、コンタクトピン81A,81Bの両方の両端部は、ハウジング80の範囲からは図5と図6に示す平面で見て突出してはいない。
【0049】
図9(A)に示すように図7(A)におけるハウジング80のみの断面構造例を示している。
これに対して図10(A)は、図5に示す第1コネクタ70のA−Aにおける断面構造例を示しており、図10(B)は図5の第1コネクタ70のB−Bにおける断面構造例を示している。
図9(A)と図10(A)に示すように、ハウジング80のA−A断面構造部分では、ハウジング80はサポート110,111,112を有している。
また図9(B)と図10(B)に示すように、ハウジング80はサポート113,114,111,112を有している。サポート110とサポート113は、図5のサポート部93を構成している。
【0050】
図10(A)に示すようにハウジング80のサポート110は、コンタクト部材81Aの後半部分81Eをサポートしている部分である。コンタクト部材81Aの中間部81Fは、図10(A)に示すようにカシメ部81Gによりカシメるようにしてサポート110に対して固定されている。コンタクト部材81Aの挟み込み部分81Hは、挿入部81Jを有している。このコンタクト部材81Aは、ほぼ概略的にはU字型を有しているが、中間部81Fはカシメ部81Gにより固定されている。従って、挟み込み部分81Hの可動部81Kが固定部81Lに対して弾発的にZ1方向に移動できるようになっている。サポート111はこの可動部81Kの先端部のZ1方向に関する移動を停止させる部分である。
【0051】
同様にして図10(B)を参照すると、ハウジング80のサポート114,113は、コンタクト部材81Bの後半部81Eをサポートしている。そして中間部81Fは、カシメ部81Gによりサポート113に対して固定されている。挟み込み部分81Mは、可動部81Kと固定部81Lを有している。可動部81Kは、段発的にZ1方向に移動可能であり、この可動部81Kの先端部はサポート111によりそのZ1方向にはこれ以上移動しないようになっている。
【0052】
図10(A)と図10(B)に示すように、コンタクト部材81A,81Bは、接着テープ120を用いて、メイン基板51の面51Aに対して接着により固定されている。この接着テープ120は、たとえばポリイミド等に粘着材をつけたものである。
これにより、接着テープ120を用いて第1コネクタ70は面51Aに対して確実に固定することができるばかりでなく、接着テープ120は、メイン基板51側にぬってあるフラックスがコンタクト部材81A,81Bにまで上昇してきて付着するのを防止することができる。このフラックスはコンタクト部材81A,81Bの導電性を阻害してしまうものである。
【0053】
図11は、コネクタ挿入部83がコンタクト部材81Aに挿入される例を示している。
図11(A)では、コンタクト部材81Aの挟み込み部分81Hの可動部81Kと固定部81Lの間に、図4に示す第2コネクタ73の板状のコネクタ挿入部83が挿入される直前の初期状態S1を示している。
図11(B)は、コンタクト部材81Bの挟み込み部分81Mの可動部81Kと固定部81Lの間に、板状のコネクタ挿入部83が挿入され始めた途中状態S2を示している。
【0054】
図11(B)では、可動部81Kが板状のコネクタ挿入部83により押されてZ1方向に段発的に上昇してサポート111に保持されている。
図11(C)は、コネクタ挿入部83が挟み込み部分81Hに完全に入った状態S3を示している。
このようにすることで、挟み込み部分81Hと81Mは、それぞれ中間部81Fを中心として板状のコネクタ挿入部83を確実に挿入して保持することができる。
これによって、コンタクト部材81Aと81Bは、それぞれ対応する図4に示すコネクタ挿入部83の導電性部分130に対して機械的かつ電気的に接続することができるのである。
【0055】
図12は、メイン基板51の面51Aを示しており、この面51Aの上には、導体部分131,132が所定ピッチ毎に形成されている。導体部分131は、図10(A)のコンタクト部材81Aの接点81Tが電気的に接続される導体パターンであり、導体部分132は、図10(B)に示すコンタクト部材81Bの接点81Vが電気的に接触する導体パターンである。図12で二点鎖線で示すのはハウジング80である。
【0056】
図5に示すコンタクト部材81A,81Bは、狭いピッチPで並行に配列されている。このピッチPは、たとえば0.3mmである。図10(A)、図10(B)に示すように、コンタクト部材81A,81Bは、ほぼU字型に折り曲げて形成されており、いわゆるベローズタイプのものである。そしてこのようなコンタクト部材81A,81Bでは、板状のコネクタ挿入部83を挟み込むバネ圧を向上させるために、中間部81Fにおいてカシメ部81Gを用いて固定している。これによって、コンタクト部材81A,81Bの挟み込み部分81H,81Mのスパンを短くしてバネ圧をアップしている。
【0057】
またこのようなバネ圧(たとえば20グラム程度)をより上げるためには、挟み込み部分81H,81Mの可動部81Kと固定部81Lの内側に、すなわち板状のコネクタ挿入部83が接触する部分には、たとえばAuのメッキを施している。
可動部81Kの先端部分は、図10(A)、図10(B)に示すようにテーパ部分81Pを設けることにより板状のコネクタ挿入部83を挟み込み部分81Hの中に誘い込み易くしている。しかもこのテーパ部分81Pを設けることにより板状のコネクタ挿入部83の挿入先端部分のへたりを防止している。
【0058】
図10(A)、図10(B)に示すように、第1コネクタ70のハウジング80の下面側、すなわちメイン基板51の面51Aに接する側には、樹脂の成形部分が無くコンタクト部材81A,81Bが、接着テープ120を介して面51Aに直接固定するようになっている。このことから、図10に示すハウジング80を含む第1コネクタ70の幅Wをできる限り小さくして、第1コネクタ70の低背化を極力図っているのである。
コンタクト部材81A,81Bは、ハウジング80に対してたとえばカシメ部81Gによりカシメて固定しているかもしくは接着により固定することにより、ローコスト化ができる。
【0059】
次に、図3,図4および図13を参照しながら第2コネクタ73の構造について説明する。
第2コネクタ73は図3で示したようにディスプレイ駆動基板50側の接続用のコネクタである。第2コネクタ73はディスプレイ駆動基板50と一体的にたとえばなっており好ましくはフレキシブル配線板により作られている。
第2コネクタ73は図13に示すように、板状のコネクタ挿入部83と板状の固定部85を有しており、板状のコネクタ挿入部83と板状の固定部85は一体的に薄く形成されたものである。
【0060】
図13(B)は、図13(A)のE−Eにおける断面図であり、この第2コネクタ73の厚みTは、たとえば0.1mmと非常に薄いものである。
第2コネクタ73は、板状のコネクタ挿入部83と板状の固定部85の間にはめ込み穴140を有している。このはめ込み穴140は、図14に示すように、ハウジング80のサイド部91の側面91A,91B,91C,91D,91Eを位置決めしてはめ込むための穴である。特に側面91A,91C,91Eは、はめ込み穴140の内周面に突き当たることにより、第2コネクタ73の板状の固定部85を用いて、板状のコネクタ挿入部83はハウジング80側のコンタクト部材81A,81Bに対して確実にはめ込んで接続することができるのである。
【0061】
このように板状の固定部85のはめ込み穴140に対してハウジング80の側面91A,91C,91Eを突き当てながらはめ込むことにより、図11(C)に示すような状態S3で、コンタクト部材81A,81Bは板状のコネクタ挿入部83の図13と図14に示すような斜線で示す導電性部分130に対して電気的にかつ機械的に接続することができる。すなわち、第2コネクタ73は第1コネクタ70に対してX方向には抜け出ないように位置決めして固定でき、かつY方向に関してはコンタクト部材81A,81Bと対応する導電性部分130の位置決めを同時に行うことができるのである。
【0062】
図11(D)と図15に示すように、ハウジング80のサイド部91の側面91Aに対してアンダーカット部91Rを形成することにより、このアンダーカット部91Rは、はめ込み穴140の内周面がZ1方向に簡単には外れないようにすることができるのである。X方向とY方向およびZ方向は互いに直交している。
【0063】
次に、上述した電気接続装置60の使用例について説明する。
図3に示すメイン基板51の面51Aに対しては、第1コネクタ70が図10に示す接着テープ120を用いて接着して固定される。このように第1コネクタ70のコンタクト部材81A,81Bは、図12に示すメイン基板51の導体部分131,132に対してそれぞれ電気的に接続される。
その後、熱処理することにより接着テープ120は、確実にハウジング80と各コンタクト部材81A,81Bを面51Aに接着することができる。
【0064】
次に、図11(A)〜(C)に示す手順で、第1コネクタ70の各コンタクト部材81A,81Bの挟み込み部分81H,81Lに対して、図4に示す板状のコネクタ挿入部83を挿入する。この場合に板状のコネクタ挿入部83の導電性部分130が対応する位置のコンタクト部材81A,81Bに図11(A),図11(B),図11(C)に示すような要領ではめ込まれる。
コンタクト部材81A,81Bと板状のコネクタ挿入部83を電気的に接続するのとほぼ同時に、図13に示す状態から図14に示すように、ハウジング80が板状の固定部85のはめ込み穴140にはめ込まれる。これにより、ハウジング80と第2コネクタ73のX方向の位置決めができると共に、第2コネクタ73がZ1方向にハウジング80から外れないように着脱可能に固定することができる。
しかもY方向に関して第2コネクタ73の導電性部分130と、ハウジング80側のコンタクト部材81A,81Bのそれぞれの位置決めも行うことができる。
【0065】
図15に示すようにアンダーカット部91Rが側面91Aに形成されていれば、板状の固定部85がハウジング80の側面91Aからより外れにくくなるのである。
しかも、たとえば図4に示すように、ハウジング80側の突起401,401が、板状の固定部85側の穴403,403に対して着脱可能にはまりこむことにより、ハウジング80のコンタクト部材81と板状のコネクタ挿入部83の電気的かつ機械的な接続をより確実にすることができる。
【0066】
図3のメイン基板51やディスプレイ駆動基板50の何らかの故障もしくは修理あるいは交換の際には、作業者が図15に示す板状の固定部85をZ1方向に持ち上げるだけで、ハウジング80と板状の固定部85との結合は簡単に取り除くことができる。そして図14の第2コネクタ73をX2方向に移動していくことにより、このコンタクト部材81A,81Bと板状のコネクタ挿入部83の導電性部分130の電気的および機械的な結合を外すことができる。
しかも、このように故障や修理あるいは交換を行う場合には、図4に示す突起401,401と板状の固定部85側の穴403,403との結合を簡単に外すことができるので、作業が容易である。
【0067】
上述したような電気接続装置60の構造を採用することにより、最も厚みのあるハウジング80であってもかなり薄くすることができるばかりでなく、第2コネクタ73が第1コネクタ70のハウジング80に比べてさらに極めて薄いものになっている。このことから、図14に示す電気接続装置60の紙面垂直方向に関する厚み、すなわち図15の幅もしくは厚みWを小さくでき、電気接続装置60の低背化および小型化が図れる。このようなメリットは、電子機器の筐体が小型化される傾向にあるので特に有利である。
【0068】
しかも、図4に示す板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83にかけて、破線で示すような補強用の金属箔300を設けていることにより、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83の機械的な強度を高めることができる。そして補強用の金属箔300は非常に薄いものであるので、板状の固定部85と板状のコネクタ挿入部83の厚みが大幅に増加することなくその厚みの増加はわずかなものである。従って、図4に示す第1コネクタ70と第2コネクタ73から構成される電気接続装置60の低背化および小型化を、第2コネクタ73の補強を行ったとしても十分に得ることができるのである。
また、第1コネクタ70に対して第2コネクタ73は、図14のX1方向にスライドしながらかつ図15のようにはめ込み穴140に対してハウジング80をはめ込む操作をするだけで簡単に電気的かつ機械的な接続を行うことができる。従って接続作業性が向上し、誰でも簡単に行える。
【0069】
第1コネクタ70と第2コネクタ73は、それぞれ構造は簡単であるので、接続端子数が多い場合であっても、ローコスト化が図れる。
なお、第2コネクタ73の板状のコネクタ挿入部83と板状の固定部85は、図17に示すベースフィルムL4とカバーレイL7を有している。ベースフィルムL4とカバーレイL7は、たとえばポリイミドやポリエステルのフィルムまたはポリイミドのインクにより形成することができる。
【0070】
本発明の電気接続装置は、第1コネクタ70および第2コネクタ73共に部品点数が少ないので、電気的な接続信頼性を高めることができ、接続時の作業性が向上する。隣接するコンタクト部材の配列ピッチはたとえば0.3mmと狭いピッチにすることができ、接続本数を増やすことができる。
また、図示した補強用の金属箔の形状は、たとえば図13(A)の破線で示すような形状に限らず他の形状を採用することも勿論可能である。
【0071】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
図示の実施の形態では、電子機器の一例として携帯電話を例に挙げている。しかしこれに限らず電子機器は、携帯型の情報端末(PDF)やその他のハードディスクドライブ、デジタルビデオカメラ、デジタルスチールカメラ、ノート型のパーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機等を含むものである。
【0072】
また図3に示す例では、電気接続装置60の第1コネクタ70が搭載される第1接続対象部としてメイン基板51を例に挙げており、電気接続装置60の第2コネクタ73を搭載する第2接続対象部がディスプレイ駆動基板50になっている。しかしこれに限らず、第1接続対象部がディスプレイ駆動基板であり、第2接続対象部がメイン基板であっても構わない。また第1接続対象部と第2接続対象部は、リジッドな基板に限らず両方ともフレキシブル配線板であっても良いし、どちらか一方がリジッドな基板であって他方がフレキシブル配線板であっても勿論構わない。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、補強用の金属箔により補強することで低背化および小型化を図ることができ、はめこみ固定部を設けることで第1接続対象部と第2接続対象部を電気的にかつ機械的に確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子機器の一例である携帯電話を示す正面図。
【図2】図1の携帯電話の背面図。
【図3】電気接続装置とメイン基板およびディスプレイ駆動基板を示す図。
【図4】電気接続装置を示す斜視図。
【図5】第1コネクタを示す平面図。
【図6】第1コネクタのハウジングの一部を切り欠いた状態を示す平面図。
【図7】第1コネクタのハウジングのみを示す図。
【図8】図7のハウジングの背面図。
【図9】図7のハウジングのA−Aにおける断面図とB−Bにおける断面図。
【図10】ハウジングのコンタクト部材の形状を示す図。
【図11】図10のコンタクト部材に対して板状のコネクタ挿入部が挿入された状態を示す図。
【図12】第1コネクタが搭載されるメイン基板の導体部分の例を示す図。
【図13】第2コネクタを示す図。
【図14】第1コネクタに対して第2コネクタが接続されて固定された状態を示す平面図。
【図15】図14の第1コネクタと第2コネクタを示す断面を有する側面図。
【図16】補強用の金属箔の形状例を斜線で示す平面図。
【図17】フレキシブルプリント配線板の板状の固定部および板状のコネクタ挿入部の断面積層構造例を示す図。
【図18】はめこみ固定部の突起および穴の形状とそのはめこみ固定の状態を示す図。
【符号の説明】
10・・・携帯電話(電子機器の一例)、16・・・ディスプレイ部、60・・・電気接続装置、50・・・ディスプレイ駆動基板(第2接続対象部)、51・・・メイン基板(第1接続対象部)、70・・・第1コネクタ、73・・・第2コネクタ、80・・・第1コネクタのハウジング、81(81A,81B)・・・第1コネクタのコンタクト部材、83・・・第2コネクタの板状のコネクタ挿入部、85・・・第2コネクタの板状の固定部、140・・・第2コネクタのはめ込み穴、300・・・補強用の金属箔、400・・・はめこみ固定部、401・・・はめこみ固定部の突起、403・・・はめこみ固定部の穴
Claims (12)
- 第1接続対象部と第2接続対象部を電気的に接続するための電気接続装置であり、
前記第1接続対象部に電気的に接続されている第1コネクタと、
前記第2接続対象部に電気的に接続されている第2コネクタであって、前記第1コネクタに対して着脱自在に電気的かつ機械的に固定される前記第2コネクタと、を備え、
前記第1コネクタは、
前記第1接続対象部に固定されるハウジングと、
前記ハウジングに保持して配列されて前記第1接続対象部の導体部分に対して電気的に接続されている複数の導電性を有するコンタクト部材と、を有し、
前記第2コネクタは、
前記第1コネクタの各前記コンタクト部材に対して挿入してそれぞれ電気的に接続される複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部と、
前記コネクタ挿入部と一体的に形成されており、前記ハウジングをはめ込むためのはめ込み穴を有し、前記はめ込み穴に前記ハウジングをはめ込んだ状態で前記コネクタ挿入部が前記コンタクト部材からはずれないように前記ハウジングに対して前記コネクタ挿入部を固定する板状の固定部と、を有し、
前記コネクタ挿入部と前記板状の固定部には、補強用の金属箔が設けられていることを特徴とする電気接続装置。 - 前記第2コネクタの前記板状のコンタクト部材は、前記コネクタ挿入部の前記導電性部分を弾性的に着脱自在に挟み込むための挟み込み部分を有する請求項1に記載の電気接続装置。
- 前記第2コネクタの前記板状のコネクタ挿入部と前記板状の固定部は、フレキシブル配線板である請求項2に記載の電気接続装置。
- 前記金属箔は銅箔である請求項3に記載の電気接続装置。
- 前記第1コネクタの前記ハウジングに対して前記第2コネクタの前記板状の固定板をはめこみにより着脱自在に固定するためのはめこみ固定部を有する請求項4に記載の電気接続装置。
- 前記はめこみ固定部は、前記ハウジングに設けられた突起と、前記突起を着脱自在にはめこむために前記板状の固定部に設けられた穴とにより構成されている請求項5に記載の電気接続装置。
- 第1接続対象部と第2接続対象部を電気的に接続するための電気接続装置を有する電子機器であり、
前記電気接続装置は、
前記第1接続対象部に電気的に接続されている第1コネクタと、
前記第2接続対象部に電気的に接続されている第2コネクタであって、前記第1コネクタに対して着脱自在に電気的かつ機械的に固定される前記第2コネクタと、を備え、
前記第1コネクタは、
前記第1接続対象部に固定されるハウジングと、
前記ハウジングに保持して配列されて前記第1接続対象部の導体部分に対して電気的に接続されている複数の導電性を有するコンタクト部材と、を有し、
前記第2コネクタは、
前記第1コネクタの各前記コンタクト部材に対して挿入してそれぞれ電気的に接続される複数の導電性部分を有する板状のコネクタ挿入部と、
前記コネクタ挿入部と一体的に形成されており、前記ハウジングをはめ込むためのはめ込み穴を有し、前記はめ込み穴に前記ハウジングをはめ込んだ状態で前記コネクタ挿入部が前記コンタクト部材からはずれないように前記ハウジングに対して前記コネクタ挿入部を固定する板状の固定部と、を有し、
前記コネクタ挿入部と前記板状の固定部には、補強用の金属箔が設けられていることを特徴とする電気接続装置を有する電子機器。 - 前記第2コネクタの前記板状のコンタクト部材は、前記コネクタ挿入部の前記導電性部分を弾性的に着脱自在に挟み込むための挟み込み部分を有する請求項7に記載の電気接続装置を有する電子機器。
- 前記第2コネクタの前記板状のコネクタ挿入部と前記板状の固定部は、フレキシブル配線板である請求項8に記載の電気接続装置を有する電子機器。
- 前記金属箔は銅箔である請求項9に記載の電気接続装置を有する電子機器。
- 前記第1コネクタの前記ハウジングに対して前記第2コネクタの前記板状の固定板をはめこみにより着脱自在に固定するためのはめこみ固定部を有する請求項10に記載の電気接続装置を有する電子機器。
- 前記はめこみ固定部は、前記ハウジングに設けられた突起と、前記突起を着脱自在にはめこむために前記板状の固定部に設けられた穴とにより構成されている請求項11に記載の電気接続装置を有する電子機器。
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