JP2004103395A - フェール停止制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムの異常停止時に燃料電池システム内の水が凍結する危険がある場合、燃料電池の破損を防ぐため、燃料電池システム内の水を外部に放出するフェール停止制御装置を提供する。
【解決手段】フェール停止制御装置は、燃料電池システムのフェール要因を判定する異常処理部(200)と、補助電源(301)と、燃料電池システムから水の排出が可能な水排出バルブ(305)と、を備え、異常処理部はフェール要因に基づき燃料電池システムの発電を停止するとき、燃料電池システム内の水が凍結するか否かを判定し、水が凍結すると判定した場合、補助電源からの電力により水排出バルブを開いて燃料電池システム内の水を排出する。
【選択図】 図1
【解決手段】フェール停止制御装置は、燃料電池システムのフェール要因を判定する異常処理部(200)と、補助電源(301)と、燃料電池システムから水の排出が可能な水排出バルブ(305)と、を備え、異常処理部はフェール要因に基づき燃料電池システムの発電を停止するとき、燃料電池システム内の水が凍結するか否かを判定し、水が凍結すると判定した場合、補助電源からの電力により水排出バルブを開いて燃料電池システム内の水を排出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムの水凍結を防止するフェール停止制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−144749号公報は燃料電池システムのフェール停止制御についての発明を開示している。
【0003】
このフェール停止制御は、燃料電池システムに何らかの異常が起きた場合、ガス供給、冷却水循環、電力取り出し等全ての燃料電池システム制御系への電源をDOWNし、待機状態にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では、フェール作動時に全電源を落としてしまうので、通常の運転停止制御とは違い、外気温が零度以下でもシステム内の水を排出する事が出来ない。この場合水が凍結しシステム特に燃料電池が破損する可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、外気温が零度以下にあり、燃料電池システムが停止される時、システム内の水が凍結しシステム、特に燃料電池を破損する事がない様に水を外部に放出するフェール停止制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるフェール停止制御装置は、 燃料電池システムの運転状態を検知する異常検知部と、異常検知部が検知する信号に基づきフェール要因を判定する異常処理部と、補助電源と、水排出バルブと、を備え、異常処理部は燃料電池システム内の水が凍結するか否かを判定し、水が凍結すると判定した場合、補助電源からの電力により水排出バルブを開いて燃料電池システム内の水を排出する。
【0007】
【発明の効果】
本発明によると、フェールで燃料電池システムの制御を停止する際に、燃料電池システム内の水が凍結するおそれのあるとき、水排出バルブのみに通電させる事で、確実にシステム内の水を排出し燃料電池システムを防護する事ができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるフェール停止制御装置の構成を説明するブロック図である。このフェール停止制御装置は、燃料電池システムの異常を検出する異常検知部100、異常検知部100から異常信号を受け取り、フェール要因を判定し適切な停止制御を選択する異常処理部200、及び燃料電池システムの各機器の停止制御を行う異常時停止制御部300を備える。
【0009】
異常検知部100は、セル電圧監視部101、圧力センサ102、温度センサ103、水素リークセンサ104、および外気温センサ105から構成される。
【0010】
セル電圧監視部101は燃料電池セルの電圧を検出する。圧力センサ102は、スタックへ流入流出する燃料ガス、酸化剤(空気)及び冷却水圧力を検知、またはスタック前後や各流体間の差圧を検出する。温度センサ103はスタックへ流入流出する燃料ガス、酸化剤(空気)及び冷却水温度を検出する。水素リークセンサ104は燃料電池システムの水素漏れを検出する。外気温センサ105は外気温を検出する。
【0011】
異常処理部200は、異常検知部100から信号を受け取る異常信号受信部201、異常信号に基づいてフェール要因を判定する異常内容判定部202、及び異常パターンに応じて各機器の制御を指示する停止方法命令部203から構成される。
【0012】
異常時停止制御部300は補助電源301、燃料電池システムを構成するコンプレッサ等の各機器303を制御する燃料電池システム制御部302、および燃料電池システムの純水を貯留する水タンクに設けられた水排出バルブ305を制御する水排出バルブ制御部304から構成される。
【0013】
また、水タンクには水タンク内の水を手動で排出するための手動水排出バルブ306が設けられる。これにより、燃料電池システムの全電源が停止した場合でも、燃料電池システム内の水を排出することができる。
【0014】
異常処理部200は異常検知部100が検出した燃料電池システムの異常判定に必要な信号を受信し、燃料電池システムのフェール要因を判定し、適切な停止方法を選択する。異常時停止制御部300では選択された停止方法に従い各機器303の停止制御を行う。
【0015】
なお、上述した各部はマイクロコンピュータで構成され、フェール停止制御装置の機能を説明するための仮想的な部であり、物理的に存在する部ではない。
【0016】
次に、図2〜4を参照して、本発明によるフェール停止制御装置が行う制御手順を説明する。
【0017】
図2のフローチャートを参照して、燃料電池システムが作動状態にある時、燃料電池システムのフェール判定を行うためのシステムフェール制御を説明する。
【0018】
まずステップ1で外気温Tambを外気温センサ105から読み込む。次にステップ2でセル電圧Vcellと水素リーク信号LKをそれぞれセル電圧監視部101と水素リークセンサ104から読み込む。この読込は異常信号受信部201で行われる。次にステップ3でセル電圧Vcellが下限値#Vlowを下回ったか、あるいは水素リーク信号LKが水素リークを検知(=1)したかを判定する。この判定は異常内容判定部202で行われる。判定がYesの場合、システム内の水の伝導度が増加し、システムがショートする恐れがあり(Vcell低下の場合)、また水素リークが検知された場合は漏出水素を安全に処理するために、ステップ4に進み、システムの全電気系統の停止を指令する。この指令は停止方法命令部203で行われる。
【0019】
この場合、直ちにシステムの全電気系統を停止させる必要があるため、燃料電池システム制御部302、水排出バルブ制御部304の何れも制御を終了すると共に、ステップ5でフェールモードフラグを1(再起動禁止)に設定する。水タンク内の水が凍結する恐れがある場合、水タンクからの水の排出は、手動水排出バルブ306を用いて手動で行われる。
【0020】
セル電圧Vcellと水素リーク検出値LKが何れも異常なしの場合(判定No)、ステップ7において温度Tcsa、圧力Phに基づいたフェール判定を行う。異常信号受信部201はステップ6で流体温度Tcsa、流体圧力Phをそれぞれ温度センサ103と圧力センサ102から読み込み、異常内容判定部202はステップ7で温度(且つスタック前後の温度差)Tcsaが運転可能上限値#Tmaxを超えたか、或いは圧力(且つスタック前後及び各流体間の差圧)Phが運転可能上限値#Phmaxを超えたかを判定する。
【0021】
判定Yesの場合、停止方法命令部203はステップ9に進み、燃料電池システム制御部302にシステム停止を指令するが、その前にステップ8で現在のフェールモードフラグが2(即ち前回フェール判定したが再起動は許可した)か否かを判定する。
【0022】
フェールモードが0(フェール判定していない)の場合(No判定)、ステップ8からステップ12に進みシステムの停止(全電気系統の停止)を行い、ステップ13でフェールモードフラグを2に設定する。
【0023】
フェールモードが既に2だった場合(Yes判定)、ステップ8からステップ9に再起動後再びフェール判定されたということであり、ステップ12に進み、燃料電池システム制御部302は各機器303の運転を停止する。
【0024】
しかしながら、停止方法命令部203はステップ10で水排出バルブ制御部304に、水タンクからの水を排出する制御を行う指令を送信する。水排出バルブ制御部304は停止方法命令部203からの指令を受けて後に詳述する図4に示すような水排出バルブ開制御を行う。水排出バルブ開制御後、ステップ11でフェールモードフラグは1(再起動禁止)に設定され、システムフェール制御が終了する。
【0025】
次に図3のフローチャートを参照して燃料電池システムの起動処理の手順を説明する。この起動処理の手順は前回のシステム停止がシステムフェールによるものか否かを判定し、システムの起動許可、不許可を判断する。
【0026】
まずステップ21で、燃料電池システムに設けられた図示しないイグニッションスイッチがオンになったことを受けてフェールモードフラグの値が読み取られる。フェールモード=1の場合は、ステップ22からステップ23に進み、再起動が禁止されているので燃料電池システムの始動を禁止する。フェールモードが0または2の場合は(判定No)、ステップ24に進みシステムは通常の起動処理を開始する。
【0027】
次に、図4のフローチャートを参照して図2で示すルーチンで使われる水排出バルブ開制御のサブルーチンを説明する。
【0028】
まずステップ31で、図2のステップ1で読み込まれた外気温Tambが水が凍結する恐れのある温度#Tfrzを下回っているかを判定する。#Tfrzは0℃か0℃より若干大きい値(例えば4℃)に設定されている。No判定のときは水排出バルブ305を開かずに図2のルーチンへ戻る。
【0029】
判定Yesの場合は、ステップ32に進み、水排出バルブ制御部304に含まれる水排出バルブ305を開く時間をカウントするためのタイマTimをリセット(=0)する。次にステップ33で水排出バルブ305に通電し、水排出バルブ305を開とすると共に、タイマTimのカウントを開始する。水排出バルブ305への通電、タイマTimのカウントのための電力は補助電源301から供給される。
【0030】
ステップ35でタイマTimの値がバルブ開時間#Tdに達したと判定したら、ステップ35に進み、水排出バルブ制御部304は水排出バルブ305への通電を終了する。
【0031】
以下に本実施形態による効果を列挙する。
【0032】
本実施形態によると、フェールで燃料電池システムの制御を停止する際に、燃料電池システム内の水が凍結するおそれのあるとき、水排出バルブのみに通電させる事で、確実にシステム内の水を排出し燃料電池システムを防護する事ができる。
【0033】
フェール要因により停止制御を変えることで、再起動が危険な場合の再起動を禁止し、あるいは次の起動を迅速に行う事ができる。
【0034】
セル電圧が所定値以下に低下した事が原因で、フェールDOWNした場合、燃料電池システムを再起動するとショートする可能性があるが、その場合は復起可能とせず停止状態を保つために、燃料電池本体を保護する事ができる。
【0035】
水素洩れが原因でフェールDOWNした場合、全ての電源をOFFにする事で、洩れた水素に引火するという可能性を無くす事が出来る。
【0036】
圧力異常、温度異常でフェールDOWNした場合、なんらかの影響(ノイズ、一時的な温度上昇)で一時的に異常が起きフェールがかかった可能性がある。その場合には復起可能とする事で、必要のない水排出を防ぎ起動までの時間を短縮出来する事が出来る。
【0037】
温度センサ103、圧力センサ102の異常で、燃料電池システムがフェールDOWNし、再度起動後同じ要因でフェールDOWNした場合には、センサ自体の故障であり、センサ交換によりシステムが回復する可能性がある。その場合は燃料電池システムの制御停止時に、水排出バルブにのみ通電し水を排出する事で、修理時間中にシステム内の水が凍結しシステムが破損する事を防ぐことが出来る。
【0038】
全電源をフェールDOWNした場合でも、燃料電池システム内の水を手動で排出する事で、システム、特にスタックを水の凍結から防護する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフェール停止制御装置を説明するブロック構成図である
【図2】本発明によるフェール停止制御装置が実行する異常時停止制御のルーチンを説明するフロー図である。
【図3】本発明によるフェール停止制御装置が実行するシステム起動処理のルーチンを説明するフロー図である。
【図4】本発明によるフェール停止制御装置が実行する水排出バルブ開制御のルーチンを説明するフロー図である。
【符号の説明】
100 異常検知部
101 セル電圧監視部
102 圧力センサ−
103 温度センサー
104 水素リークセンサー
200 異常処理部
201 異常信号受信部
202 異常内容判定部
203 停止方法命令部
300 異常時停止制御部
301 補助電源
302 燃料電池システム制御部
304 水排出バルブ制御部
305 水排出バルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムの水凍結を防止するフェール停止制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−144749号公報は燃料電池システムのフェール停止制御についての発明を開示している。
【0003】
このフェール停止制御は、燃料電池システムに何らかの異常が起きた場合、ガス供給、冷却水循環、電力取り出し等全ての燃料電池システム制御系への電源をDOWNし、待機状態にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では、フェール作動時に全電源を落としてしまうので、通常の運転停止制御とは違い、外気温が零度以下でもシステム内の水を排出する事が出来ない。この場合水が凍結しシステム特に燃料電池が破損する可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、外気温が零度以下にあり、燃料電池システムが停止される時、システム内の水が凍結しシステム、特に燃料電池を破損する事がない様に水を外部に放出するフェール停止制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるフェール停止制御装置は、 燃料電池システムの運転状態を検知する異常検知部と、異常検知部が検知する信号に基づきフェール要因を判定する異常処理部と、補助電源と、水排出バルブと、を備え、異常処理部は燃料電池システム内の水が凍結するか否かを判定し、水が凍結すると判定した場合、補助電源からの電力により水排出バルブを開いて燃料電池システム内の水を排出する。
【0007】
【発明の効果】
本発明によると、フェールで燃料電池システムの制御を停止する際に、燃料電池システム内の水が凍結するおそれのあるとき、水排出バルブのみに通電させる事で、確実にシステム内の水を排出し燃料電池システムを防護する事ができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるフェール停止制御装置の構成を説明するブロック図である。このフェール停止制御装置は、燃料電池システムの異常を検出する異常検知部100、異常検知部100から異常信号を受け取り、フェール要因を判定し適切な停止制御を選択する異常処理部200、及び燃料電池システムの各機器の停止制御を行う異常時停止制御部300を備える。
【0009】
異常検知部100は、セル電圧監視部101、圧力センサ102、温度センサ103、水素リークセンサ104、および外気温センサ105から構成される。
【0010】
セル電圧監視部101は燃料電池セルの電圧を検出する。圧力センサ102は、スタックへ流入流出する燃料ガス、酸化剤(空気)及び冷却水圧力を検知、またはスタック前後や各流体間の差圧を検出する。温度センサ103はスタックへ流入流出する燃料ガス、酸化剤(空気)及び冷却水温度を検出する。水素リークセンサ104は燃料電池システムの水素漏れを検出する。外気温センサ105は外気温を検出する。
【0011】
異常処理部200は、異常検知部100から信号を受け取る異常信号受信部201、異常信号に基づいてフェール要因を判定する異常内容判定部202、及び異常パターンに応じて各機器の制御を指示する停止方法命令部203から構成される。
【0012】
異常時停止制御部300は補助電源301、燃料電池システムを構成するコンプレッサ等の各機器303を制御する燃料電池システム制御部302、および燃料電池システムの純水を貯留する水タンクに設けられた水排出バルブ305を制御する水排出バルブ制御部304から構成される。
【0013】
また、水タンクには水タンク内の水を手動で排出するための手動水排出バルブ306が設けられる。これにより、燃料電池システムの全電源が停止した場合でも、燃料電池システム内の水を排出することができる。
【0014】
異常処理部200は異常検知部100が検出した燃料電池システムの異常判定に必要な信号を受信し、燃料電池システムのフェール要因を判定し、適切な停止方法を選択する。異常時停止制御部300では選択された停止方法に従い各機器303の停止制御を行う。
【0015】
なお、上述した各部はマイクロコンピュータで構成され、フェール停止制御装置の機能を説明するための仮想的な部であり、物理的に存在する部ではない。
【0016】
次に、図2〜4を参照して、本発明によるフェール停止制御装置が行う制御手順を説明する。
【0017】
図2のフローチャートを参照して、燃料電池システムが作動状態にある時、燃料電池システムのフェール判定を行うためのシステムフェール制御を説明する。
【0018】
まずステップ1で外気温Tambを外気温センサ105から読み込む。次にステップ2でセル電圧Vcellと水素リーク信号LKをそれぞれセル電圧監視部101と水素リークセンサ104から読み込む。この読込は異常信号受信部201で行われる。次にステップ3でセル電圧Vcellが下限値#Vlowを下回ったか、あるいは水素リーク信号LKが水素リークを検知(=1)したかを判定する。この判定は異常内容判定部202で行われる。判定がYesの場合、システム内の水の伝導度が増加し、システムがショートする恐れがあり(Vcell低下の場合)、また水素リークが検知された場合は漏出水素を安全に処理するために、ステップ4に進み、システムの全電気系統の停止を指令する。この指令は停止方法命令部203で行われる。
【0019】
この場合、直ちにシステムの全電気系統を停止させる必要があるため、燃料電池システム制御部302、水排出バルブ制御部304の何れも制御を終了すると共に、ステップ5でフェールモードフラグを1(再起動禁止)に設定する。水タンク内の水が凍結する恐れがある場合、水タンクからの水の排出は、手動水排出バルブ306を用いて手動で行われる。
【0020】
セル電圧Vcellと水素リーク検出値LKが何れも異常なしの場合(判定No)、ステップ7において温度Tcsa、圧力Phに基づいたフェール判定を行う。異常信号受信部201はステップ6で流体温度Tcsa、流体圧力Phをそれぞれ温度センサ103と圧力センサ102から読み込み、異常内容判定部202はステップ7で温度(且つスタック前後の温度差)Tcsaが運転可能上限値#Tmaxを超えたか、或いは圧力(且つスタック前後及び各流体間の差圧)Phが運転可能上限値#Phmaxを超えたかを判定する。
【0021】
判定Yesの場合、停止方法命令部203はステップ9に進み、燃料電池システム制御部302にシステム停止を指令するが、その前にステップ8で現在のフェールモードフラグが2(即ち前回フェール判定したが再起動は許可した)か否かを判定する。
【0022】
フェールモードが0(フェール判定していない)の場合(No判定)、ステップ8からステップ12に進みシステムの停止(全電気系統の停止)を行い、ステップ13でフェールモードフラグを2に設定する。
【0023】
フェールモードが既に2だった場合(Yes判定)、ステップ8からステップ9に再起動後再びフェール判定されたということであり、ステップ12に進み、燃料電池システム制御部302は各機器303の運転を停止する。
【0024】
しかしながら、停止方法命令部203はステップ10で水排出バルブ制御部304に、水タンクからの水を排出する制御を行う指令を送信する。水排出バルブ制御部304は停止方法命令部203からの指令を受けて後に詳述する図4に示すような水排出バルブ開制御を行う。水排出バルブ開制御後、ステップ11でフェールモードフラグは1(再起動禁止)に設定され、システムフェール制御が終了する。
【0025】
次に図3のフローチャートを参照して燃料電池システムの起動処理の手順を説明する。この起動処理の手順は前回のシステム停止がシステムフェールによるものか否かを判定し、システムの起動許可、不許可を判断する。
【0026】
まずステップ21で、燃料電池システムに設けられた図示しないイグニッションスイッチがオンになったことを受けてフェールモードフラグの値が読み取られる。フェールモード=1の場合は、ステップ22からステップ23に進み、再起動が禁止されているので燃料電池システムの始動を禁止する。フェールモードが0または2の場合は(判定No)、ステップ24に進みシステムは通常の起動処理を開始する。
【0027】
次に、図4のフローチャートを参照して図2で示すルーチンで使われる水排出バルブ開制御のサブルーチンを説明する。
【0028】
まずステップ31で、図2のステップ1で読み込まれた外気温Tambが水が凍結する恐れのある温度#Tfrzを下回っているかを判定する。#Tfrzは0℃か0℃より若干大きい値(例えば4℃)に設定されている。No判定のときは水排出バルブ305を開かずに図2のルーチンへ戻る。
【0029】
判定Yesの場合は、ステップ32に進み、水排出バルブ制御部304に含まれる水排出バルブ305を開く時間をカウントするためのタイマTimをリセット(=0)する。次にステップ33で水排出バルブ305に通電し、水排出バルブ305を開とすると共に、タイマTimのカウントを開始する。水排出バルブ305への通電、タイマTimのカウントのための電力は補助電源301から供給される。
【0030】
ステップ35でタイマTimの値がバルブ開時間#Tdに達したと判定したら、ステップ35に進み、水排出バルブ制御部304は水排出バルブ305への通電を終了する。
【0031】
以下に本実施形態による効果を列挙する。
【0032】
本実施形態によると、フェールで燃料電池システムの制御を停止する際に、燃料電池システム内の水が凍結するおそれのあるとき、水排出バルブのみに通電させる事で、確実にシステム内の水を排出し燃料電池システムを防護する事ができる。
【0033】
フェール要因により停止制御を変えることで、再起動が危険な場合の再起動を禁止し、あるいは次の起動を迅速に行う事ができる。
【0034】
セル電圧が所定値以下に低下した事が原因で、フェールDOWNした場合、燃料電池システムを再起動するとショートする可能性があるが、その場合は復起可能とせず停止状態を保つために、燃料電池本体を保護する事ができる。
【0035】
水素洩れが原因でフェールDOWNした場合、全ての電源をOFFにする事で、洩れた水素に引火するという可能性を無くす事が出来る。
【0036】
圧力異常、温度異常でフェールDOWNした場合、なんらかの影響(ノイズ、一時的な温度上昇)で一時的に異常が起きフェールがかかった可能性がある。その場合には復起可能とする事で、必要のない水排出を防ぎ起動までの時間を短縮出来する事が出来る。
【0037】
温度センサ103、圧力センサ102の異常で、燃料電池システムがフェールDOWNし、再度起動後同じ要因でフェールDOWNした場合には、センサ自体の故障であり、センサ交換によりシステムが回復する可能性がある。その場合は燃料電池システムの制御停止時に、水排出バルブにのみ通電し水を排出する事で、修理時間中にシステム内の水が凍結しシステムが破損する事を防ぐことが出来る。
【0038】
全電源をフェールDOWNした場合でも、燃料電池システム内の水を手動で排出する事で、システム、特にスタックを水の凍結から防護する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフェール停止制御装置を説明するブロック構成図である
【図2】本発明によるフェール停止制御装置が実行する異常時停止制御のルーチンを説明するフロー図である。
【図3】本発明によるフェール停止制御装置が実行するシステム起動処理のルーチンを説明するフロー図である。
【図4】本発明によるフェール停止制御装置が実行する水排出バルブ開制御のルーチンを説明するフロー図である。
【符号の説明】
100 異常検知部
101 セル電圧監視部
102 圧力センサ−
103 温度センサー
104 水素リークセンサー
200 異常処理部
201 異常信号受信部
202 異常内容判定部
203 停止方法命令部
300 異常時停止制御部
301 補助電源
302 燃料電池システム制御部
304 水排出バルブ制御部
305 水排出バルブ
Claims (8)
- 燃料電池システムの異常発生時に、前記燃料電池システムの発電を停止するフェール停止制御装置において、
前記燃料電池システムのフェール要因を判定する異常処理部と、
補助電源と、
燃料電池システムから水の排出が可能な水排出バルブと、を備え、
前記異常処理部はフェール要因に基づき燃料電池システムの発電を停止するとき、前記燃料電池システム内の水が凍結するか否かを判定し、
前記水が凍結すると判定した場合、補助電源からの電力により水排出バルブを開いて前記燃料電池システム内の水を排出する、
ことを特徴とするフェール停止制御装置。 - 前記フェール要因に基づき、前記水を排出する停止制御と、前記燃料電池システムの全電源を停止して前記燃料電池システムの再起動を許可しない停止制御と、を選択的に切り替えて実行することを特徴とする請求項1に記載のフェール停止制御装置。
- 前記フェール要因に基づき、前記水を排出する停止制御と、前記燃料電池システムの全電源を停止しても前記燃料電池システムの再起動は許可する停止制御と、を選択的に切り替えて実行することを特徴とする請求項1または2に記載のフェール停止制御装置。
- 前記異常検知部はセル電圧を検知するセル電圧監視部を備え、前記セル電圧が所定値を下回った場合、前記燃料電池システムの全電源を停止して前記燃料電池システムの再起動を許可しないことを特徴とする請求項2に記載のフェール停止制御装置。
- 前記異常検知部は水素漏れを検知する水素リークセンサを備え、前記水素漏れを検知した場合、前記燃料電池システムの全電源を停止して前記燃料電池システムの再起動を許可しないことを特徴とする請求項2に記載のフェール停止制御装置。
- 前記異常検知部は前記燃料電池システムの温度を検知する温度センサと前記燃料電池システムの圧力を検知する圧力センサとを備え、前記フェール要因が温度異常または圧力異常の場合、前記燃料電池システムの全電源を停止しても前記燃料電池システムの再起動は許可することを特徴とする請求項3に記載のフェール停止制御装置。
- 前記燃料電池システムの再起動の後、同じフェール要因で再度停止した場合、前記補助電源から前記水排出バルブのみに通電して前記水排出バルブを開き、前記燃料電池システム内の水を排出することを特徴とする請求項6に記載のフェール停止制御装置。
- 前記燃料電池システムの全電源が停止した場合に前記燃料電池システム内の水を排出するための手動水排出バルブを備えることを特徴とする請求項2もしくは3に記載のフェール停止制御装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-09-10 JP JP2002263732A patent/JP2004103395A/ja active Pending
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