JP2004102929A - 住宅部材生産管理方法および装置 - Google Patents

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中本 祐昌
Katsunori Sako
迫 勝則
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鈴木 俊夫
Yoshinori Yajima
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Abstract

【課題】従来、住宅の新築、リフォームに関連する設計、受発注、部材供給、施工を含む各種業務は、企業ごとにバラバラに行なわれていて、各所に無駄が生じ、コストアップや作業遅れ、エラーの発生原因となっていた。
【解決手段】住宅のCADシステムと住宅部材の生産管理システムとを連携させ、設計から受発注、生産管理、施工などの各工程に関わる関連情報をネットワーク上で一元的に管理して、ユーザーやメーカーに利用可能にすることにより、情報利用を高度化し、受発注処理や在庫管理の効率化と、建材の早期手配による工期短縮、さらには需要予測、生産計画の適正化、迅速化を可能にする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅の建築あるいはリフォームにおいて、設計から受発注、施工などの各工程に関わる建材関連情報をネットワーク上で一元的に管理して、ユーザーやメーカーに利用可能にすることにより、情報利用を高度化し、建材の有効利用と生産管理の効率化を促進することのできる住宅部材生産管理方法および住宅部材生産管理装置とネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅の新築やリフォームを行なう場合には、基本計画、設計、見積から、契約、資材の受発注、木材などの素材の手配、建材の製造、プレカット加工、施工など、複雑に絡み合った数多くの業務が必要とされる。また多くの業務は、施主や施工業者、設計事務所、建材等の部材メーカー、木材を生産する山林経営会社などの様々な部門の人々が関連していて、これらの人々が密接な連携をとることにより、円滑な業務の遂行が可能となる。
【0003】
図11は、従来の住宅部材生産管理システムにおける業務(プロセス)の流れの例を展開図で示したものである。図では、横の欄に主要な業務部門をとって、(a)施主による計画・契約プロセス、(b)設計・施工業者による住宅設計・施工プロセス、(c)部材メーカーによる部材設計・生産プロセス、(d)山林経営会社における木材生産設計・生産プロセスをそれぞれ配置し、縦の行に時間的な流れにしたがって個々のプロセスを展開している。またプロセス間に示される矢線は情報伝達のパスであり、実線の矢線はオンラインによる情報伝達パス、点線の矢線はFAX等の非オンラインによる情報伝達パスを表わしている。
【0004】
はじめに、図11の従来システムにおけるプロセス展開の全体について概要を説明する。(b)の設計・施工業者は、あらかじめ住宅のマスタープランやモデルプランを作成し(行1〜6)、(a)の施主からの新築、リフォームの相談を受けて(行7)提案としてプランを提示し、契約成立(行9)により、(c)の部材メーカー等へ部材や住宅設備等の資材発注を行なう(行11)。その後、資材を受取ると(行17)、施工し(行19〜21)、完工、施主への引渡し(行22)を行なっている。(c)の部材メーカーは、部材の開発を行ない(行4〜7)、手元の受注データや経験から一応の需要予測を立てて(行9)、見込みの部材生産計画を作成する(行10)。その後、設計・施工業者からの部材発注があり(行11)、受注すると、素材となる木材をFAX等にて(c)の山林経営会社へ発注して調達し(行12)、その調達した木材を用いて部材を生産し(行13)、在庫を管理し(行14)、プレカット加工して(行16)、発注元の設計・施工業者へ出荷する(行17)。(d)の山林経営会社は、手元の受注データや顧客の部材メーカーの状況、経験などから一応の需要予測を立てて(行9)、植林・育林・伐採計画を作成し(行10)、植林、育林、伐採の各作業を実施し(行12〜14)、木材の在庫管理をして(行15)、部材メーカーからの受注があれば出荷する(行16)。
【0005】
次に、(b)の設計・施工業者と(c)の部材メーカーとの関わりについてもう少し具体的に述べると、(b)の設計・施工業者は、住宅企画の段階で、売り出す住宅のねらいとする基本コンセプトと基本サイズを決定する(行1)。次に資材・工法の選定(行3)で、使用する部材を検討し、新しい部材が必要な場合には、この段階で部材メーカーに開発を依頼する。(c)の部材メーカーでは、これに応じて新しい部材の標準化について企画し、部材の標準化・仕様設計と素材の検討、部材の図面と、納まり図、施工図などを作成する(行4)。続いて部材メーカーは、加工手順など生産方法を決定し(行5)、素材からの材料取りを設計して、歩留まりの検証と原価見積りを行なう(行6)。部材メーカーは、次に試作とテストを行ない、物性試験などのデータを取得して登録し、結果を依頼元の(b)の設計・施工業者へ報告する(行7)。(b)の設計・施工業者は、問題がない場合、そのデザインにより住宅のマスタープランやモデルプランを整備して、それらのデータをシステムに登録する(行6)。(b)の設計・施工業者は、その後、施主からの新築やリフォームの相談を受け付けると、敷地や間取りなどの希望要件を聞き取って、登録してあるマスタープランやモデルプランをベースにしたプランなどを提案する(行7)。住宅の細部仕様が確定し、契約が行なわれると(行9)、性能設計のチェックをして(行10)、部材メーカーに資材発注を行ない(行11)、工事手配をして(行12)、部材が納入されれば(行17)工程計画を確定し、現場での組み立て施工等を実施する(行19)。なお、(c)の部材メーカーへの部材発注に際して、プレカットなどの加工が必要な仕様については、図面等で指定し、(c)の部材メーカーでは、指定された加工を行なって(行16)部材を出荷する(行17)。
【0006】
このような従来の住宅設計及び部材供給を行なうシステムには、以下のような問題がある。
1.図11の行1から行7までの住宅の設計段階と行9以降の部材生産段階とは、まったく別々のシステムとして動いており、住宅の設計データは住宅部材の生産管理に使用されず、住宅部材の供給は、それぞれの住宅の規格に対し余長をもたせて生産し納入する方法でなされてきた。かつ住宅の標準化が遅れていた為、材料面、金額面、時間面において様々な無駄が発生していた。
2.木製品の生産にあたっては、多くの工程を要するが、それぞれの工程でサイズの単一化が行なわれているため、歩留り低下が顕著である。例えば木材生産にあたっては、3mや4mが基準になっているが、派生の木製品はもっと多くのバリエーションがあり、例えば1.9m等の材料を確保したい時には元のサイズを切落とさなければならない。育林時の枝打ち作業、伐採後の切断作業、工場での玉切、製材、スライス単板生産時の裁断、集成材生産時のフィンガー、合板等の小割、2次化粧張り前の長さや幅のカット加工、プレカット工場での長さカット、現場での長さや幅のカット加工等、枚挙にいとまがない。
3.施主から設計・施工業者、プレカット業者をオンラインでつなぐシステムは既に提案・実現されているが、更に部材メーカーや山林経営者までは繋がっていない為、材料の取り合いで無駄が発生し、その分端末での値段が高くなっていた。
4.最終製品の加工に於いても、長尺物での納品が行なわれ、現場で切断するにもかかわらず、生産した長尺物の製品に製造上での部分的なキズがある場合、他に転用可能であっても製品が焼却処分されてしまうため、歩留り低下が起きている。
5.住宅部材は、本来なら住宅の建築請負契約が成立すれば発注可能であり、工事に先立ってゆとりを持って発注してもらえる筈のものであるが、工事直前になっての発注となる場合が少なくなく、部材メーカーは、住宅部材の出荷・配送において、施工業者のニーズに応えるためにお金を掛けて宅配便での緊急配送を行うことも珍しくない。
6.施工業者は、設計時点と部材の発注時点での2回のデータ入力が必要であり、余分な労力が必要である。
7.施工業者での発注データの再入力時に、パンチミスが発生する可能性も否定できない。
8.部材メーカーでは、出荷時の部材配送で積載効率を上げようにも現場の詳しい情報がなく、状況がつかめないため、配送面での調整ができない。
9.施工業者から部材メーカーへの仕様変更の連絡にも時間がかかり、時には納期遅れやキャンセルも発生し、無駄な配送費や生産コストがかかっている。
10.部材メーカーでは様々なニーズを掴みきれずに、各地の設計・施工業者に対応するあまり、部材点数が増加し、管理コストのアップとなっている。
11.部材メーカーやプレカット業者等が、カウンター等の特注品の工場プレカットサービスを進める際に、本来CAD設計情報から取れる部分であるにもかかわらず、別途加工情報の取得が必要であり、余分の手間と作業の遅れを生じている。
【0007】
なお、本発明に関連ある従来公知のシステムとしては、CADで住居設計を行ない、住居設計に必要な情報をネットワークを介して受信し、CADへ入力して設計を行ない、CADの完成図から構成部材を積算して見積価格を算出するシステムが特許文献1に記載されている。またネットワークを介して建材等の見積や受発注を行なうシステムが特許文献2ないし4に記載されている。
【0008】
【特許文献1】特開2001−209669号公報
【特許文献2】特開2002−133211号公報
【特許文献3】特開2001−306944号公報
【特許文献4】特開平05−158956号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の住宅設計及び部材供給を行なうシステムには、全体を一つのシステムとして見る視点がないため、各所に無駄が生じ、コストアップや作業遅れ、エラーの発生原因となっていた。
【0010】
本発明の課題は、住宅の新築、リフォームに関連する各種業務がバラバラに行なわれている現在の非効率なシステムを改善することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、住宅部材生産管理システムと住宅設計を行なう住宅CADシステムとの間で部材情報と設計情報の連携を行ない、両システム間およびネットワーク内で情報を一元化させることにより、情報利用の効率化、高度化、迅速化を図り、上記課題を解決するものであり、具体的には以下のような利点をもつ。
(a)住宅CADシステムから住宅部材生産管理システムへ、CAD設計結果の各種データが自動的に渡されることにより、設計に使用された部材の情報が的確かつ早期に得られるため、需要予測や生産計画、工程計画を的確に立てることが出来る。これにより、住宅部材の受発注、部材の生産・組立・配送による供給、素材である木材の受発注、木材の伐採・輸送による供給、住宅施工引渡しまでについて、それぞれ関連を持たせて、総合的に管理することができる。
(b)住宅部材生産管理システムから住宅CADシステムへ、最新の製品カタログに基く部材情報が自動的に提供できるため、住宅CADシステム側での最新の部材情報の入力負担が軽減されて容易に最新の住宅設計が可能となり、また、CAD設計に用いた部材は、自動的に最新の製品カタログと整合がとれているため、部材の発注を円滑化することができる。
(c)住宅CADシステムから住宅部材生産管理システムへ、CAD設計結果の各種データが自動的に渡されることにより、設計に使用された部材の情報が的確かつ容易に得られるため、見積データや受発注データ作成時のデータ入力負担が著しく軽減され,かつ迅速化される。また設計時に指定された部材の加工データが直接得られるため、部材加工の手配を迅速化できる。さらに従来とは異なる規格や特性の新製品の開発の必要性を早期に知ることができる。
(d)CAD設計結果の図面データを利用して、完成予想図を含むプレゼンテーションや各種モデルプランの作成、住宅模型の作成などが容易になるため、施主など顧客へ提示する情報が豊富になり、営業活動を強めることができる。
【0012】
図1は、本発明による住宅部材生産管理方法を例示的に実現した住宅部材生産管理ネットワークシステムの基本構成図であり、以下に概要を説明する。図中、1は通信ネットワーク、2はサーバー装置、3−1、3−2、3−3、3−4はそれぞれたとえば施主、設計・施工業者、部材メーカー、山林経営会社のクライアント端末、4は住宅部材生産管理システム、5は住宅CADシステム、6は住宅部材生産管理のプログラム処理を実行する住宅部材生産管理手段、7は部材情報データベース、8は素材情報データベース、9および10は住宅CADシステム5と連携する部材データおよびCADデータ等、11は住宅部材生産管理システム側のデータ連携処理手段、12はCADのプログラム処理を実行するCAD処理手段、13および14は住宅部材生産管理システムと連携する部材データおよびCADデータ等、15は住宅CADシステム側のデータ連携処理手段、16は顧客システムとのデータ同期をとるための配信データである。
【0013】
なお図1の例では、住宅部材生産管理システム4と住宅CADシステム5が、ともに単一のサーバー装置2内に構築されているが、各システムをネットワーク上で独立した別々のサーバー装置に構築することも可能である。
【0014】
住宅部材生産管理システム4において、部材情報データベース7には、住宅部材の商品カタログ情報や見積・受発注データが格納されている。商品カタログ情報には、各種住宅部材の規格やプレカットデータ、リフォーム性などの特性、価格、工期、在庫量、納期などの情報が含まれている。また素材情報データベース8には、各住宅部材ごとの素材の寸法、材質等の規格や発注先、納期見通しなどの情報が格納されている。
【0015】
住宅部材生産管理手段6は、部材生産管理機能、素材生産管理機能、受発注・納品管理機能をもつ。これらの機能により、任意の住宅部材について見積りあるいは受発注処理が行なわれると、在庫量を確認して納期を決定するとともに、今後の需要について見通しを立てる。もし現在の在庫量が不十分なものであれば、部材の生産計画を立てる。このとき素材情報データベース8の情報を参照して素材となる木材を発注し、必要な場合には木材の長期生産計画を作成する。また要求された住宅部材の規格が、部材情報データベース7の商品カタログにある商品の既存の規格に適合しない場合には、新たな規格の部材を設計し、生産計画を作成する。
【0016】
住宅部材生産管理システム4がデータ連携で住宅CADシステム5から取り込むCADデータには、建築に必要な部材の種類や規格その他の属性および数量、部材の加工情報、図面、施主、設計・施工業者の情報、建築現場の情報などが含まれている。このため、住宅部材生産管理システム4は、これらの情報を利用して部材から素材までの各需要予測や生産計画を早期に作成したり、見積・受発注データや納品管理データ作成時のデータ入力の簡略化、顧客への情報提供の多様化、詳細化を図ることができ、部材の組立・配送による供給から、木材の受発注、木材の植林、育林、伐採、輸送による供給を含め、植林から部材の生産、住宅施工・引渡しまでの全体を、それぞれ関連を持たせて効率的に管理することができる。また顧客のコンピュータシステムのデータとの同期をとる必要がある場合は、配信データ16により更新データを相手システムへ送出する。なお、顧客は、クライアント端末から住宅部材生産管理システム4のデータベースにアクセスして、許可されている範囲で必要なデータを参照することができる。
【0017】
次に、住宅部材生産管理システム4と住宅CADシステム5の間の連携処理について説明する。たとえば顧客の設計・施工業者が住宅設計を行なう場合には、クライアント端末3−2から通信ネットワーク1を介してサーバー装置2に住宅CADシステム5の起動を要求する。住宅CADシステム5が起動されると、CAD処理手段12が初期環境設定で住宅設計のパーツに用いる部材データ13の取り込みを行なう。部材データの取り込みは、データ連携処理手段15に依頼して行なう。データ連携処理手段15は、住宅部材生産管理システム4側のデータ連携処理手段11に必要な部材データの転送を要求する。住宅部材生産管理システム4側のデータ連携処理手段11は、要求を受付けると住宅部材生産管理手段6に部材データの作成を依頼する。住宅部材生産管理手段6は、部材情報データベース7からCADシステムに必要な部材データ9を取り出して、データ連携処理手段11に渡す。データ連携処理手段11は、部材データ9を住宅CADシステム5へ転送し、部材データ13としてCAD処理手段12に設定させる。
【0018】
設計・施工業者は、この部材データを用いてCADによる住宅設計を行なう。設計が終了すると、CAD処理手段12は設計結果をCADデータ等14として出力する。データ連携処理手段15は、出力されたCADデータ等14を住宅部材生産管理システム4へ転送し、住宅部材生産管理システム4のデータ連携処理手段11は、転送されたデータをCADデータ等10として住宅部材生産管理手段6へ渡す。住宅部材生産管理手段6は、CADデータ等10から使用されている部材を抽出して、それらの部材の規格や特性を調べ、部材情報データベース7にある商品カタログ情報を参照して、新しい規格や特性の部材が必要であると判断された場合には、その部材の設計処理を行ない、新商品を開発する。このとき、素材情報データベース8を参照して、必要な素材の規格を決定し、山林経営会社への発注や木材生産計画の作成などを行なう。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施例を用いて、本発明を実施する際の細部の態様について説明する。
【0020】
図2は、本発明実施例による住宅部材生産管理ネットワークシステムの説明図である。図中、20は通信ネットワーク、21は住宅部材生産管理サーバー装置、22は住宅CADサーバー装置、23−1ないし23−4はそれぞれ顧客の施主、設計・施工業者、部材メーカー、山林経営会社のクライアント端末、25は商品データベース、26は素材データベース、27は受発注データベース、28は部材データ、29は住宅CAD処理部、30はCADデータ、31は加工データ、32は積算データ、33は物件データ、34は図面データ、35はデータ連携処理部、36はCADデータ、37は加工データ、38は積算データ、39は物件データ、40は図面データ、41はデータ連携処理部、42は配信データである。
【0021】
図2のネットワークシステムでは、住宅部材生産管理サーバー装置21と住宅CADサーバー装置22が、ネットワーク上で独立して設けられている構成のものである。しかし、このように二つのサーバー装置に分かれている構成は、本発明にとって必須なものではなく、住宅部材生産管理サーバー装置21と住宅CADサーバー装置22を物理的に一つの装置にまとめ、クライアント端末23−1〜23−4からのアクセスをソフト的に切り分けることも可能である。
【0022】
図2の住宅部材生産管理サーバー装置21において、住宅部材生産管理部24は、クライアント端末23−1〜23−4からの施主や設計・施工業者、部材メーカーなどによる住宅部材の受発注や生産管理などに関連した処理要求に応じて、商品データベース25、素材データベース26、受発注データベース27にアクセスし、商品カタログ情報や素材管理情報、受発注管理情報などを参照して必要な情報を送り、また、ブロック内に例示されているような、CADシステムから取り込んだ積算データ等を考慮して需要を予測あるいは修正する処理、在庫量と受注量の動きを見て住宅部材を生産するための生産計画を作成する処理、さらには見積データの作成処理や、受発注データの登録処理や受注への在庫品の引当処理、受注部材の納期と出荷の管理、プレカットが必要な受注部材についてのプレカット加工工程の管理、住宅部材の需要予測に基く長期の木材生産計画の管理と植林から伐採・運送までの実施管理、キズやサイズ不適合などで納品できない規格外部材を活用するためのリサイクル品管理、顧客に住宅の完成予想を提示するためのプレゼンテーションや住宅模型の作成処理、住宅の着工から引渡しに至るまでの工程計画の作成処理などを、要求にしたがい随時行なって、処理結果のデータをデータベース25〜27に反映させ、またネットワークを介して顧客のシステムへ配信する。
【0023】
顧客が住宅の新築やリフォームのための住宅設計を行なうときは、任意のクライアント端末23−1〜23−4から、直接、住宅CADサーバー装置22に対してCADによる設計処理要求を行なう。たとえば設計事務所や施工業者は、クライアント端末23−2から住宅CADサーバー装置22にアクセスし、住宅CAD処理部29を起動して、クライアント端末23−2の画面でCADシステムによる住宅設計を実行する。図2の実施例では、設計に使用するパーツの部材は、予めあるいは定常的に部材データ28として住宅CADサーバー装置22内に保存されている。部材データ28の更新性を最新の状態に保つ処理は、データ連携処理部35によって行なわれる。たとえば、CADシステムで住宅設計を行なう処理の開始時に、顧客が環境設定で部材データ28の使用を指定(あるいはデフォルト指定)すると、データ連携処理部35が住宅部材生産管理サーバー装置21に部材データ28のデータ同期を要求する。住宅部材生産管理サーバー装置21のデータ連携処理部41は、このデータ同期要求に応答して、商品データベース25により、住宅CADサーバー装置22にある部材データ28の更新時期よりも後に更新されたデータがあるかどうかを調べて、後に更新されたデータがあればそれらのデータを住宅CADサーバー装置22へ送る。住宅CADサーバー装置22のデータ連携処理部35は、それらのデータを受け取り、部材データ28を書き換えて、最新の更新状態のデータにする。
【0024】
住宅CADサーバー装置22におけるCADシステムでの住宅設計が終了すると、住宅CAD処理部29は、設計結果のCADデータ30、加工が必要は部材についての加工内容を指示する加工データ31、設計に使用された部材の積算データ32、建築現場等の物件データ33、間取り図や正面図、側面図などの設計住宅の図面データ34を出力する。データ連携処理部35は、出力されたこれらのデータを住宅部材生産管理サーバー装置21へデータ連携のために転送する。住宅部材生産管理サーバー装置21では、データ連携処理部41が、住宅CADサーバー装置22から送られてきたこれらのデータを受け取り、CADデータ36、加工データ37、積算データ38、物件データ39、図面データ40として、住宅部材生産管理部24へ渡す。
【0025】
住宅部材生産管理部24は、住宅CADサーバー装置22から受け取ったCAD設計結果の各種データを、見積りから受発注、納品、商品開発、工程管理、生産管理、プレゼンテーション,申請図書の書類作成などの広範囲の業務に利用する。たとえば、CADデータ36を解析して、必要な部材の規格や特性を識別し、それらの情報を見積データの作成や新商品の開発などに使用する。また加工データ37の情報は、工程計画やプレカット加工管理、納期の算出などに使用し、積算データ38の情報は、需要予測や生産計画の基礎データとして使用したり、見積データの作成や在庫引当処理などにも使用する。また物件データ39の情報は、受発注登録や出荷(納品)管理に使用し、図面データ40は、顧客へのプレゼンテーションや住宅模型、申請図書を作成する際に使用する。上述した図1のシステムの場合、住宅CADシステム5が使用する部材データ13は、システムが起動されるたびに住宅部材生産管理システム4から取り込まれていたが、データ連携の方法については種々の変型が可能であり、住宅CADシステム5が使用する部材データ13を、住宅CADシステム5側でも保存しておき、システムが起動されるときにデータ連携処理手段15に更新処理のみを行なわせてもよく、また住宅部材生産管理システム4側で部材データ9が更新されたとき、その都度あるいは所定のタイミングでデータ連携処理手段11に住宅CADシステム5へ通知させて、部材データ13を更新させ、同期をとるようにしてもよい。後述される図5と図6に、典型的なデータ連携の二つの方法が示されている。
【0026】
次に、図3および図4により、本発明における住宅部材と素材の需要予測および生産計画の処理についてそれぞれ説明する。
【0027】
図3は、主に部材メーカ側が行なう住宅部材の需要予測および生産管理処理の説明図であり、図3中、21は住宅部材生産管理サーバー、22は住宅CADサーバー装置であり、図2中の同一参照番号の要素に対応する。また42は住宅物件データであり、住宅CAD設計を行なった顧客の着工予定時期や現場の住所などの情報が得られる。43は住宅部材積算データであり、住宅CAD設計に用いられた住宅部材の種類、サイズ別の数量情報を得ることができる。44は住宅部材需要予測処理機能であり、住宅部材の需要予測に係わる処理をプログラムにより実行する。45は住宅部材需要予測データであり、月などの時期ごとに各種部材の予測需要量が設定されている。予測需要量は、住宅部材需要予測処理機能44によって作成され、また更新される。46は、住宅部材在庫データであり、建材メーカーが取り扱っている住宅部材の全製品についての在庫量が登録されている。47は住宅部材生産計画データであり、週などを単位とする生産時期別および部材の種類別に、それぞれの計画生産量が設定されている。48は住宅部材生産計画作成処理機能であり、住宅部材生産計画データ47に時期別、部材の種類別に設定されている計画生産量の適否を判定し、更新する。
【0028】
住宅部材需要予測処理機能44が起動されると、まず住宅CADサーバー装置22から送られた住宅物件データ42と住宅部材積算データ43を読み込み、新規需要となる住宅部材について、その時期、部材の種類、数量を検出し、住宅部材需要予測データ45に加える。このとき、新たに開発する必要のある部材については、追加の欄を設けて需要量を設定する。同様にして、住宅部材生産計画作成処理機能48は、住宅部材需要予測データ45、住宅部材在庫データ46、住宅部材生産計画データ47を読み込み、在庫量と生産計画量の和、すなわち住宅部材の供給可能量が、需要量に対して適正値の範囲にあるかどうかを、時期別、部材の種類別にチェックし、適正でない場合には、住宅部材生産計画データ47の計画生産量を修正する。
【0029】
図4は、主に木材経営会社側が行なう素材の需要予測および生産管理処理の説明図である。図4中、48は住宅部材生産計画データであり、図3の住宅部材生産計画データ47と同じものである。49は素材在庫データであり、素材(木材)の樹種、サイズ別に在庫量を管理するデータである。50は素材生産計画データであり、週などでの生産時期別、素材(木材)の樹種、サイズ別に計画生産量を設定したものである。51は素材生産計画管理機能であり、素材生産計画の適否を判定し、修正する。52は素材需要予測処理機能であり、短期、長期に需要量を予測し、また情況に応じて予測を修正する。53は住宅部材需要予測データであり、図3の住宅部材需要予測データ45と同じものである。54は素材需要予測データであり、月単位などでの時期別、素材(木材)の樹種、サイズ別に、素材の予測需要量を示す。
【0030】
素材生産計画管理機能51が起動されると、住宅部材生産計画データ48、素材在庫データ49、素材生産計画データ50を読み込み、住宅部材生産計画量については、木取りを考慮して木材の需要量に換算し、素材の在庫量と素材生産計画量の和、すなわち木材の供給可能量と比較する。その結果、木材の供給可能量が不足になる場合は、供給が増大するように素材生産計画データ50を修正する。
【0031】
次に素材需要予測処理機能52が起動されると、住宅部材需要予測データ53と素材需要予測データ54が読み込まれる。住宅部材需要予測データ53については木材量に換算して素材需要予測データ54と比較される。その結果、素材の予測需要量が不適正であれば、素材需要予測データ54を適正値に修正する。
【0032】
図5と図6は、本発明実施例による住宅部材生産管理システムと住宅CADシステムとの間のデータ連携処理についての典型的な二つの方法を示す。
【0033】
図5に示す第1の方法は、図2で説明した実施例システムに対応するものである。この場合、データ連携処理の開始は、主として住宅CADシステム側の処理が契機となる。住宅CADシステムでは、顧客から住宅CAD設計処理の要求があると、CAD設計処理の開始に先立って部材データの連携処理を行ない、住宅部材生産管理システムに対して部材データ転送のデータ連携を要求する。住宅部材生産管理システム側では、データ連携要求を受付けると、住宅CADシステムへ必要な部材データを転送し、連携処理を終了する。住宅CADシステムでは、転送されてきた部材データを取り込み、連携処理を終了して、住宅CAD設計処理を開始する。設計が終了すると、再び連携処理を立ち上げて、今度は、CAD設計結果のデータを住宅部材生産管理システムへ転送する連携処理を行なう。住宅部材生産管理システムでは、住宅CADシステムから転送されてきたCAD設計結果のデータを取り込む連携処理を行ない、終了する。
【0034】
次に、図6に示す第2の方法は、住宅CADシステムが部材データを保存していて、住宅部材生産管理システム側で部材データの更新が発生したときに連携処理を立ち上げ、住宅部材生産管理システムから住宅CADシステムへ更新データを通知して、部材データの書き換えを行なわせるものである。住宅部材生産管理システムにおける部材データ更新の発生頻度が少ない場合には、第1の実施例に比べて転送データ量を少なくできるため、効率的である。
【0035】
図7に、本発明による住宅部材生産管理ネットワークシステムにおける業務プロセス展開例を示す。図7は、図11に示した従来例における業務プロセス展開例に対応するもので、図の見方も同じである。図7中、本発明により特に改良されたプロセスは2重ブロックで示され、また本発明システムによりオンライン化された情報伝達のパスは、実線の矢線で示されている。以下、主要な改良点について説明する。
【0036】
図7において、(b)の設計・施工業者の場合は、全体的に設計にゆとりと柔軟性が増加して、住宅企画(行1)から基本設計に入る段階で、在来工法や既存部材の枠からはみ出す可能性のある住宅設計コンペ(行2)を行なって、外部から自由な設計案を導入したり、最適資材・工法の選定(行3)を行なうなどが可能となる。最適設計により新規に必要となる資材や工法の情報は、ネットワークを介して(c)の部材メーカーに迅速に伝えられるため、部材メーカーは早期に開発に取りかかり(行4)、その試作・テスト(行7)の結果を設計・施工業者のマスター、モデルプラン(行6)に容易に反映させることができる。
【0037】
また(c)の部材メーカーと(d)の山林経営会社は、CADデータの早期活用と受注部材情報の共有化により、材料取りの設計(行6)と長期・短期需要予測(行9)、部材生産計画(行10)、植林・育林・伐採計画(行10)の各プロセスを、従来よりも早期にかつ高い精度で行なうことができる。また部材メーカーの素材調達(行12)と山林経営会社の木材受注・出荷(行16)の処理は、早期の情報伝達で迅速化される。また部材メーカーの在庫管理(行14)は端材などのリサイクル品を含めたものとなり、無駄を減らし、コストの削減を可能にする。
【0038】
新築やリフォームの相談(行7)では、CADデータの利用によるプレゼンテーションや住宅模型の呈示が可能となり、顧客の理解を容易にし、的確な相談を可能にする。また資材発注(行11)と工事手配(行12)も、CADデータの利用により早期化が図られる。
【0039】
次に、図2に示した本発明実施例による住宅部材生産管理ネットワークシステムの主要な機能を、図8ないし図10のフローを参照して以下に概述する。
(1)図8(1)のフロー:
住宅部材生産管理サーバー装置21のデータベース25,26,27に登録された住宅部材や木材等の基本情報、取引先の会社情報等のデータは、配信データ42により、通信ネットワーク20を通じて、即座に関連先である住宅CADサーバー装置22や関連会社のシステム(クライアント端末の一つ)に配信し、データ同期をとることができる。
(2)図8(2)のフロー:
住宅CADサーバー装置22に入力されたCADデータ30、プレカットの加工データ31、積算データ32、物件データ33、図面データ34等は、連携処理で住宅部材生産管理サーバー装置21にも登録・保管される。また、必要な情報は、配信データ42を用いて、関連会社のシステム(クライアント端末の一つ)に配信し、データ同期をとることができる。
(3)図8(3)のフロー:
住宅部材生産管理サーバー装置21の住宅部材生産管理部24は、住宅部材の受発注データやCADデータ等の蓄積情報の分析から、住宅の部材から木材までの材料取りの全体最適解を計算し、仕掛品や素材のサイズや、木材の育林計画の参考情報を提供する。山林経営会社は、端末からこの情報にアクセスして、素材の生産計画を立てることができる。部材メーカーが、製品のサイズや需要数の情報等を山林経営会社などの関連会社と共有することにより、素材の規格の見直しを行うことも容易になり、歩留まりを考えて最適な素材の製造、木材の生産をすることができる。
(4)図8(4)のフロー:
住宅部材の基本情報には、見積金額算出用の属性として供給・処分単価、取付け・取外しの標準時間、性能や構造計算用の属性としての強度や熱伝導率、遮音性能等の情報を含むことができる。住宅部材には、リフォームを想定して、取り外しを容易にした構造のものがあり、これもリフォーム性として属性に設定される。
(5)図8(5)のフロー:
施工業者は、施主との住宅請負契約が結ばれた後、クライアント端末23−2から住宅部材生産管理サーバー装置21の受発注データベース27に管理されている見積データにアクセスして、これを元に発注データを作成することが出来る。施工業者が発注データを確定すると、住宅部材生産管理部24は、施工業者の発注データを部材メーカーの受注データに振り替えて取引処理する。
(6)図8(6)のフロー:
部材メーカーでは、受注データから、需要予測、生産計画立案、素材の発注、工程管理、在庫管理、出荷、と住宅部材生産管理部24の一連の機能を動かして、施工業者に部材の供給をする。また山林経営会社に対しては、木材の発注データを起こし、山林経営会社のクライアント端末23−4に送信する。クライアント端末23−4に結合された山林経営会社のシステムでは、部材メーカーからの発注データを受け取ると、これを受注データに振り替えて取引処理する。
(7)図9(7)のフロー:
山林経営会社では、受注データに応じて、在庫状況や歩留まりを見ながら必要とされる径級の木材の伐採を行い、部材メーカーに木材の供給を行う。伐採後の植林や育林にあたっては、住宅部材生産管理サーバー装置21にアクセスして、部材メーカーが立てた素材の需要予測情報を参照し、住宅で必要となる原木サイズを10年のスパンで見越し、必要数から木取りを考えて、植林から枝打ち、伐採までの生産計画を立ててこれを実施する。
(8)図9(8)のフロー:
成約物件に関する情報を、住宅設計が終了した段階でCADデータから早期に取得して関連企業で共有し、利用できる。これにより部材メーカーでは、住宅部材生産管理サーバー装置21の住宅部材生産管理部24の機能を用いて、事前に生産計画を立て、ゆとりを持って生産活動を開始できる。
(9)図9(9)のフロー:
住宅部材生産管理部24は、部材の必要寸法でCADデータ中の材料を拾う積算機能と、部材在庫マスターの参照を行う見積書作成機能をもち、これらの機能で最適なサイズの部材を見積もることができる。なお、積算機能と見積書作成機能は、住宅CAD処理部29にも設けられており、住宅CAD設計時に積算と見積りを行なって、それらのデータを住宅部材生産管理部24が取り込んでもよい。
(10)図9(10)のフロー:
部材メーカーでは従来定尺物と称する一定サイズの製品を生産してきたが同時に発生する製造ラインでのキズ等による部分不良品は焼却処分を行うのが一般的であった。図4の実施例システムでは、多少のサイズの短い物でも不良部分を切り落とし、残った部分をリサイクルセンターの在庫として登録し、管理するリサイクル品管理機能を有する。
(11)図9(11)のフロー:
部材のプレカットは、住宅部材生産管理部24のプレカット加工管理機能により、CADデータ中のをプレカット加工情報を、住宅部材生産管理サーバー装置21から、図示省略されている部材メーカーのプレカット工場のコンピュータに送ることにより指示できる。
(12)図9(12)のフロー:
新築での設計段階でリフォーム容易性をもつ部材を採用することにより、ある程度将来のリフォームを容易にすることができる。リフォーム容易性のある部材は取外しが容易であり、実際にリフォームが必要になったときに、例えば構造上重要な部分には手を加えることなくリフォームができ、工期の短縮と費用の節約が可能である。例えば1階のフロアーの拡張が出窓となるように設計して、CADデータと連携した見積を行ない、取外しが必要な部分の工事費、処分費を含めて見積ることができる。
【0040】
リフォームにあたっても、取外した部分で再利用可能な部材は、廃棄することなくリサイクルセンターにて補修・保管し、リサイクル品管理機能で在庫登録しておくことにより、別のユーザーのリフォームをはじめとしたニーズに応えて在庫照会、引当処理をすることができる。
(13)図10(13)のフロー:
プレゼンテーション・模型作成処理機能は、住宅CADシステムで設計した結果のCAD図面等のデータを利用して、プレゼンテーションや住宅模型を容易に作成できる。
(14)図10(14)のフロー:
また部屋ごとに仕様や快適度のミュレーションシステムともリンクし、各部屋に入った状態での部屋の大きさや、映像による周囲の確認、温度・湿度・空気の流れや、明るさの時間変化等を擬似体験できる機能を設けることができる。このような機能は、設計段階での施主の設計の善し悪しについての不安が軽減でき、満足や納得が得られ、同じく事前に細部まで詰めることによって後からの設計変更を減らせ、ひいては無駄の排除によってコストを抑えることができる。
(15)図8(15)のフロー:
工程計画作成管理機能は、積算情報を元に工程計画を立案する。計画は部屋ごとに工程を落とすことも可能とし、これによって並行的に行う作業も混乱なくスケジューリングができる(必要工程=材料の数量÷単位時間当りの作業割当て)。この工程計画作成管理機能は、他の物件の工程との調整をはかる機能も有する。工程管理は、工程計画の作業コードに対して開始日時や完了日時を入力させる機能や進捗状況の照会機能をもつ。管理者が工程計画を照会して進捗状況を確認し、材料や工事の手配の調整を行なうことができる。
(16)図10(16)のフロー:
CADシステムから得られる積算データ、物件データ、見積データ、図面データを利用して、申請図書を編集し、作成する機能をもたせることが出来る。
【0041】
【発明の効果】
本発明により、住宅の新築およびリフォームに係わる施主から、設計事務所、施工業者、部材メーカー、プレカット加工業者、山林経営会社までを含む関連全企業間で、CAD設計情報、受発注情報、需要予測情報、生産計画情報、工程管理情報などの情報を、ネットワークを介して一元化し、連携、共有することによって、以下のような効果が得られる。
【0042】
1.需要予測、生産計画、手配の早期化、迅速化が実現され、全体での在庫量削減の可能化が図られて経営の効率化が実現されることから、部材の供給価格の抑制も可能になる。
2.住宅の設計・施工業者、プレカット業者、部材メーカー、山林経営者が施主に提案すべき住宅について企画段階から共同参画し、情報の一元化を進めることによって、構造材や建材・建具等の生産、木材の伐採に至るまで、材料取りを考慮した一貫した寸法体系での部材の供給体制が作れるため、歩留りを上げ、価格を抑えることができるようになる。
3.山林経営会社では、部材の標準化の推進に合わせて木材の生産においても、歩留りの向上に沿った育林枝打ち管理ができる。
4.部材メーカーでは住宅に必要な標準部材が見えやすくなり、工場での部品標準化が進めやすくなる。また部材点数の絞込みも可能となり管理コストが抑えられる。
5.部材メーカーが企画された住宅に応じて部材を設計したときに、部材の属性情報をマスターに登録することによって、住宅CADの商品マスターにも反映され、住宅の設計者がCADの部材・商品マスターのメンテナンスをしなくても最新の部材情報が使えるようになる。
6.住宅の見積段階でホストコンピューターの製品在庫やリユース品(あるいはリサイクル品)在庫を参照でき、納期面でも工期を保証しながら、かつ廉価なリユース品の提供で予算を低くおさえることも可能となる。
7.部材メーカー側もリサイクル品やリユース品を生かすことによって、材料の歩留りの向上が計れる。
8.部材メーカーでは住宅の必要部材が工事にあわせて早めに分かるようになり、ゆとりを持って生産することが可能になる。
9.部材メーカーでは住宅材料の需要を見越して精度良く生産計画が立てられる事により、生産性の向上が可能となる。
10.設計・施工業者と部材メーカーの間では、見積システムと発注システムとのリンクができるので、発注漏れや発注間違い等の問題発生が抑制できる。
11.特注品についてもCADからデータを受けることによって、部材メーカーで設計どおりの正確な加工ができ、またプレカットの比率が高められる。
12.工場での標準化部材や工場プレカット品の採用で、見積での材料費と工事費を分離する材工分離が進められ、施主の納得のいく見積書の提示ができるようになると共に、工程表の現場加工による攪乱要因も減ってくるので施工業者は予定通り工事を進めることが可能になる。
13.工事の進捗状況を入力することによって進捗管理が進み、関係者の間で材料や工事の手配・供給の調整ができる。
14.見積時点で本来の必要な長さを満たす物であれば、これらのリサイクル部材を活用することによって資材の有効利用が進み、コストダウンが可能となる。リサイクル品でもかまわないというユーザーに対しては、同様機能を材料費の面で安価に供給が可能となる。社会的にもゴミ問題の軽減に役立つ。
15.プレゼンテーションや住宅模型,擬似体験システムなどの具体的なイメージの提供により、施主の建物についての理解を深められ、事前に細部まで詰めることによって後からの設計変更を減らせ、ひいては無駄の排除によってコストを抑えることができる。
16.CAD情報や見積情報などを利用して、コンピュータにより建築確認用などの申請図書類を容易に作成することができ、作成の迅速化と事務処理負担の軽減、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による住宅部材生産管理ネットワークシステムの基本構成図である。
【図2】本発明実施例による住宅部材生産管理ネットワークシステムの説明図である。
【図3】本発明実施例における住宅部材の需要予測および生産管理処理の説明図である。
【図4】本発明実施例における素材の需要予測および生産管理処理の説明図である。
【図5】本発明実施例によるデータ連携処理の第1の方法のフロー図である。
【図6】本発明実施例によるデータ連携処理の第2の方法のフロー図である。
【図7】本発明による住宅部材生産管理ネットワークシステムにおける業務プロセス展開例の説明図である。
【図8】本発明実施例システムにおける主要な機能(その1)のフロー図である。
【図9】本発明実施例システムにおける主要な機能(その2)のフロー図である。
【図10】本発明実施例システムにおける主要な機能(その3)のフロー図である。
【図11】従来の住宅部材生産管理システムにおける業務プロセス展開例の説明図である。
【符号の説明】
1:通信ネットワーク
2:サーバー装置
3−1、3−2、3−3、3−4:クライアント端末
4:住宅部材生産管理システム
5:住宅CADシステム
6:住宅部材生産管理手段
7:部材情報データベース
8:素材情報データベース
9:部材データ
11:データ連携処理手段
10:CADデータ等
12:CAD処理手段
13:部材データ
14:CADデータ等
15:データ連携処理手段
16:配信データ

Claims (15)

  1. 住宅部材の受注から生産管理までを処理する住宅部材生産管理システムと、CADにより住宅設計を行なう住宅CADシステムとが、それぞれサーバー装置に構築されているネットワークシステムの住宅部材生産管理方法であって、
    上記住宅部材生産管理システムと住宅CADシステムとの間でデータ連携を行なうとともに、ネットワーク内の関連システムのデータについてデータ更新の同期をとることを特徴とする住宅部材生産管理方法。
  2. 上記住宅部材生産管理システムと住宅CADシステムとの間のデータ連携は、双方向に行なわれることを特徴とする請求項1に記載の住宅部材生産管理方法。
  3. 住宅部材生産管理システムは、住宅CADシステムから設計処理結果のデータを取り込み、住宅部材の生産計画の作成処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の住宅部材生産管理方法。
  4. 住宅部材生産管理システムは、住宅CADシステムから取り込んだ設計処理結果のデータを用いて、住宅部材のプレカット加工管理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の住宅部材生産管理方法。
  5. 住宅部材生産管理システムは、住宅部材の規格外品をリユース管理することを特徴とする請求項1に記載の住宅部材生産管理方法。
  6. 住宅部材の受注から生産管理までを処理する住宅部材生産管理システムを有し、ネットワークに接続される住宅部材生産管理装置であって、上記住宅部材生産管理システムは、CADにより住宅設計を行なう住宅CADシステムとの間でデータ連携を行なう手段と、ネットワーク内の関連システムのデータについてデータ更新の同期をとることを特徴とする住宅部材生産管理装置。
  7. 住宅部材生産管理システムは、住宅部材の商品カタログ情報および受発注データ等を管理する部材情報データベースと、住宅部材の生産に用いる素材の規格や受発注データ等を管理する素材情報データベースと、住宅部材および素材の生産を管理する機能をもつ住宅部材生産管理手段とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  8. 住宅CADシステムから取り込んだ設計処理結果のデータを用いて、住宅部材の需要予測処理を行なう手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  9. 住宅CADシステムから取り込んだ設計処理結果のデータを用いて、住宅部材の生産計画の作成処理を行なう手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  10. 住宅CADシステムから住宅部材生産管理システムに取り込んだ設計処理結果のデータを用いて、住宅部材のプレカット加工管理を行なう手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  11. 住宅部材の規格外品をリユース管理する手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  12. 住宅部材生産管理システムは、住宅模型を作成する手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  13. 住宅部材生産管理システムは、住宅の擬似体験環境を呈示する手段を備えていることを特徴とする請求項6に記載の住宅部材生産管理装置。
  14. 住宅部材の製品情報および受発注データ等を管理する部材情報データベースと、住宅部材の生産に用いる素材の規格や受発注データ等を管理する素材情報データベースと、住宅部材および素材の生産を管理する機能をもつ住宅部材生産管理手段とを備えた住宅部材生産管理システムと、住宅設計を行なう住宅CADシステムとが、ネットワーク上のサーバー装置に構築されている住宅部材生産管理ネットワークシステムであって、
    上記住宅CADシステムで設計に用いられる住宅部材データに、住宅部材生産管理システムの部材情報データベースにある製品情報を反映させる手段と、住宅CADシステムから出力される設計処理結果のデータを、住宅部材生産管理システムにおける受発注データの作成および生産管理データの作成に反映させる手段と、住宅部材生産管理システムおよび住宅CADシステムとネットワーク内の関連システムの間でデータ更新の同期をとる手段とを備えていることを特徴とする住宅部材生産管理ネットワークシステム。
  15. 住宅部材生産管理システムと住宅CADシステムとが構築されるサーバー装置は、ネットワーク上で異なる装置であることを特徴とする請求項14に記載の住宅部材生産管理ネットワークシステム。
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