WO2006106587A1

WO2006106587A1 - 調達準備システム及び調達準備方法

Info

Publication number: WO2006106587A1
Application number: PCT/JP2005/006352
Authority: WO
Inventors: Tamio Ishibashi
Original assignee: Daiwa House Industry Co., Ltd.
Priority date: 2005-03-31
Filing date: 2005-03-31
Publication date: 2006-10-12
Also published as: CN101151628A

Abstract

　工業化住宅の開発段階で、建物に使用する部品・部材の情報を部品情報データベースに予め登録し、受注した建物の図面、仕様書、工期、伏図等の情報を物件別情報データベースに予め登録する。伏図には、施工に必要な部品の配置情報が概略記載されているので、伏図データに基づいて、工場に発注すべき部品の品目及び数量を概略自動で拾い出すことができる。また、拾い出しデータに基づき、工場に引き渡す発注リストを概略自動で作成することができる。

Description

調達準備システム及び調達準備方法

技術分野

[0001] 本発明は、建物をシステム化し、このシステムを構成する部品や部材の生産及び調達を集約的に行い、これにより各建物物件の設計力竣工に至る一連の工程の効率化を図ると共に、建物の品質を向上させ、かつ、建設コストの低減を図ることを可能とするもので、特に、受注した建物の設計内容に基づいて、建物の施工に必要な部品を過不足なく拾い出して適時に調達するための調達準備システム及び調達準備方法に関する。

背景技術

[0002] 従来、住宅を含む建築物は、固有の敷地や利用者に対応するため、一軒一軒その形状や仕様が異なるものとされており、一品生産により建設されていた。一品生産では、個々の建物を建設する際に、その都度、一から設計作業を行う必要があった。また、その都度、必要な建築資材を選定し市場力も調達する作業を行う必要があった。従って、その都度、設計作業と、建築資材の選定作業及び調達作業に手間を要するという問題点があった。

[0003] また、設計作業や建築資材の選定作業及び調達作業は専門知識と経験を要し、作業担当者の能力が作業内容の良否に反映される。従って、建物を建設する度に一からこのような作業を行うと、担当者の能力によって建物の品質や価格が左右されることになる。つまり、能力の低い担当者力このような作業を行った場合には、適切な設計や部材の選定を行うことができない。また、適切な価格、品質、納期で建築資材を提供してくれる購買先を選定することができない。従って、完成した建物が、納期や品質の点で顧客の要求を満足するものになって、なかったり、費用が予算内におさまらな、と、う問題点があった。

[0004] このような問題点を改善する方法として、 V、わゆる工業ィ匕住宅のように、建物をシステム化して供給するのが有効な手段である。

システム化された建物は、予め規格化された部品を用いて構成される。また、規格ィ匕された部品を個別の設計条件や設計内容に対してどのように適用するかという設計ルールが予め整備されている。従って、設計作業及び必要な建築資材の選定作業にかかる手間が低減されると共に、担当者の能力に左右されずに一定の品質の建物を提供することが可能となる。

[0005] また、規格化された部品は、工場で一括して生産され、各現場へ供給される。従つて、必要な部品の供給を適切な品質、納期、価格で受けることができる。また、現場工事での作業量を最小限に抑えることができ、現場工期の短縮化が実現される。また、現場組立の作業を合理化することが可能である。従って、作業に要する時間及び人員を計算し易ぐ現場工事での無駄を省くことが可能である。

[0006] このように有利な特徴を備えた工業ィ匕住宅の建設を更に効率的に行うために、設計力竣工に至る一連の工程において、各工程に必要な情報を適時に作成して供給する情報管理手段及び情報加工手段が求められている。特に、施主のより高度な要望に対応するために建物の仕様を多様化させると、部品の構成が複雑化すると共に、部品の品種や組み合わせのパターンが格段に増大する。従って、部品の発注管理及び生産管理が困難になるという問題が生じる。また、施主に提案した設計内容に対応する部品を過不足なく拾い出す作業が困難になるという問題が生じる。

[0007] 本発明は、上記のような問題に鑑み、システム化された建物の仕様を多様ィ匕し、かつ、従来よりも更に効率的に供給するために必要な具体的手段を提供するものであつて、特に、建物の設計内容に応じて、対応する部品を過不足なく拾い出し、適時に調達することを可能とする手段を提供することを目的とする。

発明の開示

[0008] 本発明は、建物に使用する部品 ·部材の調達に関する情報が格納される部品情報格納手段と、受注した建物の概略形状情報，前記建物のェ期情報，前記建物の施ェに必要な部品及び部材の概略配置情報，を含む物件データが格納される物件情報格納手段と、正規の利用者による物件データ検索情報の入力を受け付けて、前記物件情報格納手段から前記物件データ検索情報に対応する物件データを取得する物件データ取得手段と、前記物件データに基づ!、て前記受注した建物の施工に必要な部品'部材の品目及び数量の少なくとも一部を拾い出して集計した集計情報，拾い出された品目に基づいて前記部品情報格納手段から抽出した抽出情報，を含む拾い出し情報を作成する自動拾い出し手段と、前記ェ期情報及び前記拾い出し情報に基づき、発注する部品 ·部材の品目，数量，調達スケジュール，を含む発注情報を作成する発注情報自動作成手段と、を備えることを特徴とする。

[0009] このように、本発明によれば、建物に使用する部品 ·部材の調達に関する情報を予め準備しておくことができる。また、正規の利用者は、物件データ検索情報を入力して、受注した建物の施工に必要な部品及び部材の概略配置情報等を含む物件データを取得することができる。そして、前工程において作成された物件データと、予め準備された部品，部材の調達情報とを利用することにより、受注した建物の設計内容に対応する部品'部材の品目、数量を算出することができる。また、予め準備された部品 '部材の調達情報に基づき、受注した建物の工期情報に適応する調達スケジユールを算出することができる。更に、算出した品目、数量、調達スケジュールを含む発注情報を作成することができる。

[0010] つまり、予め部品 ·部材の調達情報を作成しておき、また顧客への設計提案や実施設計において作成した情報を保存しておき、これらを利用すること〖こより、受注した建物の設計内容に対応する部品'部材の品目、数量、調達スケジュールを自動で算出し、発注情報として提供することができる。従って、建物の設計内容に対応する部品を、迅速にかつ間違いなく拾い出すと共に、予定したェ期を実現可能とするスケジュールで発注し調達することができる。

[0011] また、本発明において、前記部品情報格納手段には、各々の部品'部材の調達費用情報が格納され、前記自動拾い出し手段は、前記抽出情報に前記調達費用情報を含めて前記拾、出し情報を作成するように構成することもできる。このように構成すると、受注した建物の設計内容に対応する部品'部材の品目、数量、調達スケジユールに加えて、部品 ·部材の調達費用も自動で算出することができる。従って、利便性が更に向上される。

[0012] また、本発明は、建物の部品，部材を発注する工場を指定する入力を受け付けるェ場指定手段をさらに含み、前記部品情報格納手段には、各部品 ·部材の製作費用情報及び製作スケジュール情報が工場別に設定されて格納され、前記自動拾ヽ出し手段は、前記工場指定手段により指定された工場に関連付けられた製作費用情報及び製作スケジュール情報を前記抽出情報に含めて前記拾い出し情報を作成し、前記出力手段は、前記発注情報を、前記工場指定手段により指定された工場に送信する処理を行うように構成することもできる。

このように構成すると、部品を製作する工場が複数ある場合に、発注先とする工場を選択して指定することができる。また、各工場の製作能力に応じて、予定したェ期を実現可能とする調達スケジュールを算出することができる。また、各工場の事情に応じた製作費用を算出することができる。従って、工場による能力のばらつきを補正することができる。また、工場数を増加させて建設戸数の増大に対応することができる

[0013] また、本発明において、前記概略配置情報には伏図データが含まれるように構成することもできる。建築において、建物を構成する主要な部品 ·部材の配置は伏図上にあらわすのが非常に簡便であり、また伏図は建物の設計、施工に一般的に用いられているものをそのまま利用することができるので、情報の作成及び管理が簡易化される。

[0014] そして、本発明は、正規の調達依頼情報が入力されたことに基づき、受注した建物の概略形状情報，前記建物のェ期情報，前記建物の施工に必要な部品及び部材の概略配置情報，を含む物件データを該物件データが格納される物件情報格納手段から取得する工程と、前記物件データに基づき、受注した建物の施工に必要な部品，部材の品目及び数量の少なくとも一部を拾い出して集計し、拾い出された品目に基づいて、部品 ·部材の調達に関する情報を予め格納した部品情報格納手段力情報を抽出し、拾い出し情報を作成する工程と、受注した建物の工期情報と、前記拾い出し情報とに基づき、発注する部品 ·部材の品目，数量，調達スケジュール，を含む発注情報を作成する工程と、を行うことを特徴とする。

[0015] このように、受注した物件に関する情報を取得する工程と、取得した情報に基づき発注する部品'部材の品目、数量を集計し、拾い出した品目の調達に関連する情報を抽出して拾い出し情報を作成する工程と、拾い出し情報と工期情報とに基づき発注する部品 *部材の品目，数量，調達スケジュール,を含む発注情報を作成するェ程と、を行うことにより、既存のデータを利用して、迅速にかつ間違いなく拾い出すと共に、予定した工期を実現可能とするスケジュールで発注し調達することができる。図面の簡単な説明

[0016] [図 1]本実施形態の調達準備システムの全体構成を示す説明図である。

[図 2]本実施形態の調達準備システムにおける調達サーバの構成を示すブロック図である。

[図 3]本実施形態の調達準備システムにおける調達用端末の構成を示すブロック図である。

[図 4]本実施形態の調達準備システムにおける物件サーバの構成を示すブロック図である。

[図 5]調達準備データ作成処理を示すフローチャートである。

[図 6]調達準備データの送信先を選択する画面を示す説明図である。

[図 7]調達準備担当者のログイン情報を入力する画面を示す説明図である。

[図 8]作業内容を選択する画面を示す説明図である。

[図 9]物件データを検索するための検索情報を入力する画面を示す説明図である。

[図 10]作業データ作成前の基本事項確認画面を示す説明図である。

[図 11]作業データ作成後の基本事項の確認修正画面を示す説明図である。

[図 12]既存作業データを検索するための検索情報を入力する画面を示す説明図である。

[図 13]規格拾いデータの表示画面を示す説明図である。

[図 14]規格拾いデータの詳細内容表示画面を示す説明図である。

[図 15]規格拾いデータの追加を行うための品目追加画面を示す説明図である。

[図 16]別注拾いデータの表示画面を示す説明図である。

発明を実施するための最良の形態

[0017] 本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。また、以下に説明する配置、形状等は、本発明を限定するものではなぐ本発明の趣旨に沿って各種改変することがでさることは勿！^である。

図 1乃至図 16は本発明の一実施形態を示す図で、図 1は調達準備システムの全体構成を示す説明図、図 2は調達サーバの構成を示すブロック図、図 3は調達用端末の構成を示すブロック図、図 4は物件サーバの構成を示すブロック図、図 5は調達データ作成処理の流れを示すフローチャート、図 6は調達データの送信先を選択する画面、図 7は調達準備担当者のログイン情報を入力する画面、図 8は作業内容を選択する画面、図 9は物件データを検索するための検索情報を入力する画面、図 10は作業データ作成前の基本事項確認画面、図 11は作業データ作成後の基本事項の確認修正画面、図 12は既存作業データを検索するための検索情報を入力する画面、図 13は規格拾いデータの表示画面、図 14は規格拾いデータの詳細内容表示画面、図 15は規格拾いデータの追加を行うための品目追加画面、図 16は別注拾いデータの表示画面である。

[0018] (工業化住宅の提供手段）

建物を構成する部品を規格化し、予め工場で加工し、これにより現場での組み立てを最小限にした、いわゆる工業ィ匕住宅のような建物は、以下の（1)〜（5)のような情報や手段を準備することにより提供可能となる。まず、工業化住宅の開発段階において、（1)予め規格化された建物構成部品の仕様、形状、構成材料、調達情報を含む部品情報と、（2)これらの部品をどのように組み合わせると所定の形状あるいは所定の仕様の建物が実現されるかと！/ヽぅ設計ルールと、を準備する。

[0019] 部品情報及び設計ルールは、顧客の要望を建物の形状や仕様に反映させる作業を行う提案設計者に対し、適宜使用可能な状態で提供される。例えば、設計ルールブックや、プラン集、事例集として提供することができる。また、部品情報を登録したデータベースとして提供することができる。また、設定された部品を図面上に配置可能なアイテムとして登録し、設計ルールに従わな、配置を禁止する機能を備える CA Dソフトウェアとして提供することができる。また、図面上に配置されたアイテムの品目、位置、数量、等の情報を図面情報に含めて保持する CADソフトウェアとして提供することがでさる。

[0020] また、規格化された部品や建築材料を適時に建設現場に供給するための具体的手段を準備する。すなわち、（3)予め規格化された建物構成部品を製作可能な工場設備と、（4)顧客が要望する設計内容に基づき、この設計内容を実現するために必要な部品'部材の配置、品目、数量等を算出すると共に、工場設備の製作能力に応じてェ期を守ることが可能なスケジュールを算出し、算出した情報を工場に受け渡す調達準備システムと、（5)調達準備システムカゝら提供された情報に基づき、工場設備を予め設定された基準に従って稼動させ、必要な部品'部材の製作を行い、適時に現場に出荷する製造システムと、を備える。

[0021] (調達準備システムの概要）

本実施形態の調達準備システム Sは、上記（1)〜（5)のうち、（4)の調達準備システムの一部に相当するものである。

本例の調達準備システム Sでは、前工程で作成されたデータが利用可能とされている。前工程で作成されたデータには、上記（1)に示す規格ィ匕部品の調達情報を含む部品情報が含まれる。また、提案設計者と顧客との打ち合わせに基づいて決定された物件データが含まれる。物件データには、建物の平面図、立面図などの概略形状情報と、着工日や竣工日などのェ期情報と、建物を構成する部品や部材の概略配置情報と、が含まれる。

そして、本例の調達準備システム Sでは、前工程で作成されたデータを取得し、主に概略配置情報から、必要な部品'部材の品目、数量を算出し、拾い出しデータを作成する。また、算出した品目に基づいて、必要な部品'部材の調達情報を検索し取得する。そして、拾い出しデータと、調達情報とに基づき、発注情報などを含む調達準備データを作成し、実際に部品を調達する工場などの製造部門に送信する。

[0022] 前工程におけるデータの作成は、以下のように行われる。

規格化された部品の調達情報を含む部品情報は、例えば、部品記号に関連づけられ、部品情報データベースに登録されている。部品情報データベースに登録される情報は、通常は工業化住宅の開発段階で準備されるが、適宜追加、変更されることがある。

また、概略形状情報、ェ期情報、及び概略配置情報は、個々の建物の受注に伴つて作成され、物件データとして物件別情報データベースに登録される。例えば、受注前の提案設計段階では、さまざまな設計案に基づく平面図、立面図が作成され、それらのデータは個別に保存される。その後、建物の受注が決定して顧客との契約がなされ、設計内容が確定すると、確定した平面図、立面図などが概略形状情報として扱われ、物件別情報データベースに登録される。また、確定した着工日や竣工日は工期情報として扱われ、物件別情報データベースに登録される。なお、確定する前の平面図、立面図、着工日、竣工日等も物件別情報データベースに登録しておき、受注した物件にのみ確定情報を付与して確定して!/、な、情報と識別してもよ!/、。

[0023] そして、受注により確定した概略形状情報と、確定した他の設計内容 (例えば、色、材質、塗装、設備、断熱仕様、等の各部位の仕様や、設定荷重、用途など）に基づき、実施設計を行う担当者により、各種伏図や設備図などの実際の建物の施工に必要な図面が作成される。本例では、伏図には、建物を構成する部品や部材の配置及び名称が記載されている。従って、伏図から実際の建物の施工に必要な部品や部材の品目（部品や部材を特定する記号)と、数量を拾い出すことができる。すなわち、伏図には部品や部材の概略配置情報が含まれている。なお、伏図上に部品や部材の配置及び名称を記載するのが、漏れがなぐ簡便であって利用しやすいが、伏図に限定されず、別の図面に記載してもよい。また、全ての伏図に概略配置情報が記載されていなくてもよい。

[0024] 本例では、平面図、立面図などの概略形状情報と、部品や部材の配置及び名称を記載した伏図などの概略配置情報は、例えば CADデータとして作成され、物件別情報データベースに登録されている。また、概略配置情報は、リストのような形式のデータとして作成されていてもよい。また、 CADデータとリストデータとを含んでいてもよい。要するに、必要な部品 ·部材の品目及び数量の情報が含まれていればよい。 CAD データ及びリストデータは、例えばテキストデータ等に変換して、本例の調達準備システムに受け渡すことができる。

[0025] (調達準備システムの構成）

まず、調達準備システム Sの全体構成について説明する。

図 1に示すように、調達準備システム Sは、調達サーバ装置 10と、調達用端末 20と、物件サーバ装置 30とを備えて構成されている。調達サーバ装置 10、調達用端末 2 0、物件サーバ装置 30は、インターネット又は専用回線網、あるいは LAN等の通信回線 Iを介して互、に接続可能に構成されて、る。 [0026] 本例では、部品情報データベースは、後述するように調達サーバ装置 10の記憶部 11に格納され、物件別情報データベースは、物件サーバ装置 30の記憶部 31に格納される構成とした力両データベースを一台のサーバ装置に格納するように構成してもよい。また、物件サーバ装置 30、調達サーバ装置 10を複数設けても良い。

例えば、調達サーバ装置 10と物件サーバ装置 30を一体ィ匕した統一サーバ装置を本社に設置し、各支店、各営業所、各工場の端末は全て統一サーバ装置との間で情報を送受信するように構成してもよい。また、調達サーバ装置 10を全工場を統括する生産管理センターに設置し、物件サーバ装置 30を各支店及び各営業所に設置してもよい。また、調達サーバ装置 10を各工場にそれぞれ設置し、物件サーバ装置 30を各支店、各営業所にそれぞれ設置してもよい。

[0027] 次に、調達サーバ装置 10の構成について説明する。

図 2に示すように、調達サーバ装置 10は、各種データ及びプログラムが記憶された記憶部 11と、通信回線 Iとの入出力インターフェースであるモデム等力もなる通信部 1 2と、記憶部 11に格納されたプログラムを読み出してこのプログラムに基づき各種の処理を行うための CPUを備えた制御部 13と、を有している。

調達サーバ装置 10は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、汎用コンピュータなどにより構成することができる。また、調達サーバ装置 10は、単独のコンピュータであってもよぐまた、複数のコンピュータ等力もなる情報処理装置として構成されていてもよい。また、通信回線 Iは、例えば電話回線網等の公衆回線や、専用通信回線とすることができる。

[0028] 記憶部 11には、各種プログラム及びデータが格納されて、る。例えば、部品情報データベースへの情報の登録や管理を行うプログラム、受注した建物を特定する設計依頼番号や部品 ·部材を特定する部品記号等の各種情報をキー情報として部品情報データベースや物件別情報データベースから情報を検索し取得するプログラム

、物件データに含まれる情報力部品や部材の品目及び数量を拾い出して集計するプログラム、拾い出された部品の調達情報に基づき、発注情報などの調達準備データを作成するプログラム、作成した調達準備データを外部へ送信する処理を行うプログラム、等が格納されている。 [0029] また、記憶部 11には、部品情報データベースが格納されて!、る。部品情報データベースに登録される情報は、部品を一意に特定可能な部品記号、部品を構成する子部品や構成部材を特定する子部品記号、部品を含む親部品がある場合には親部品を特定する親部品記号、部品の材質、形状、寸法、加工データ、構造計算に基づく強度データ、重量、部品'部材の割付に基づく接合データ、等を含む。

また、部品情報データベースには、各部品の調達情報が登録されている。調達情報は、例えば、部品がメーカー供給品である場合には、価格、納期、サプライャ名、代理店名、等が含まれる。また、部品が工場製作品である場合には、製作に必要な資材及びその発注先、加工費、製作能力、等が含まれる。

[0030] なお、この部品情報データベースが本発明の部品情報格納手段に相当する。部品情報データベースは、調達サーバ装置 10の記憶部 11に全て格納される構成とするほか、一部を調達サーバ装置 10に通信回線 Iを介して接続された外部のコンビユータまたは記憶装置に格納する構成としてもょ、。

[0031] 次に、調達用端末 20の構成について説明する。

調達用端末 20は、図 1に示すように、通信回線 Iを介して調達サーバ装置 10及び物件サーバ装置 ₃₀との間で各種データを送受信可能に構成されている。調達準備担当者は、調達用端末 20から調達サーバ装置 10に、ログイン情報 (ID及びパスヮード)や各種検索情報、各種入力情報を送信する。これに基づき、調達サーバ装置 10 力も調達用端末 20に各種データが送信され、調達サーバ装置 10は受信したデータを表示する。

[0032] 図 3に示すように、調達用端末 20は、調達準備担当者がデータを入力するための入力部 21と、 CRT, LCDパネル等力なる表示部 22と、通信回線 Iとの入出力インターフェースであるモデム等力なる通信部 23と、各種データやプログラムが記憶された記憶部 24と、これらを制御する CPUを備えた制御部 25を備えている。この調達用端末 20は、例えばパーソナルコンピュータ力も構成されている。また、パーソナルコンピュータに代えて、ワークステーション、汎用コンピュータなどにより構成することができる。

入力部 21は、マウス、キーボード等から構成されている。また、入力部 21は、スキヤナ、電子記憶媒体読取装置等のデータ取込装置を備えていてもよい。このように構成すると、調達サーバ装置 10に送信する電子データを調達用端末 20に取り込むことができる。また、調達用端末 20は、例えばレーザープリンタなど、書類を印刷するためのプリンタ装置に接続されて、てもよ!/、。

[0033] 次に、物件サーバ装置 30の構成について説明する。

図 4に示すように、物件サーバ装置 30は、各種データやプログラム等が記憶された記憶部 31と、通信回線 Iとの入出力インターフェースであるモデム等力もなる通信部 3 2と、記憶部 31に格納されたプログラムを読み出してこのプログラムに基づき各種の処理を行うための CPUを備えた制御部 33と、を有している。

物件サーバ装置 ₃₀は、上記調達サーバ装置 10と同様に、単独又は複数のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、汎用コンピュータ等からなる情報処理装置として構成することができる。

[0034] 記憶部 31には、受注した建物に関する種々のデータが登録された物件別情報データベースが格納されている。物件別情報データベースは、上述したように、顧客に対して提案された設計案や、受注した建物に関する種々のデータを、設計依頼番号をキー情報として関連付けて登録したものである。なお、物件別情報データベースに登録されるデータは、記憶部 31に全て格納される構成とするほか、一部を物件サーバ装置 30に通信回線 Iを介して接続された外部のコンピュータまたは記憶装置に格納する構成としてもよい。

また、記憶部 31には、物件別情報データベースへの情報の登録、登録された情報の管理及び検索、等の処理を行うためのプログラムや、調達サーバ装置 10又は調達用端末 20との間でデータの送受信処理を行うためのプログラムが格納されている。

[0035] 物件別情報データベースには、上述した概略形状情報、工期情報、及び概略配置情報に加えて、以下のような情報を登録してもよい。例えば、施主名、受注支店名、設計担当者名、受注日、受注金額、住宅商品名、等を、受注した物件の基本情報として登録することができる。また、耐カ壁や構造柱の配置、構造設計データ、各部位の構成部材ゃ設備等の仕様 (色、材質、仕様、品番など)、等を登録することもできる。また、建物内に設置する物品 (例えばグランドピアノ等)や、各部屋の用途や所要性能 (防音室、ホームシアター等)を登録することもできる。また、敷地情報や地盤等の情報を登録することもできる。

なお、この物件別情報データベースが本発明の物件情報格納手段に相当する。

[0036] 伏図データは、上述したように、本例の調達準備システムによる調達準備データ作成の前工程において、伏図を作成するための CADシステムによって生成され、物件別情報データベースに登録されている。また、平面図及び立面図の CADデータ、耐力壁や構造柱の配置情報や、構造計算結果などのデータは、伏図を作成する前ェ程において、顧客に提案する提案設計図面に基づき、実施設計図面のデータを作成するための CADシステムへの入力作業によって作成され、物件別情報データべースに登録されている。

なお、受注した物件の基本情報や、各部位の構成部材ゃ設備等の仕様は、例えば、顧客に提示する設計案を作成した時や、契約時等の所望の時期に電子データ化して物件別情報データベースに登録してもよい。また、これらの情報は、全てが電子データ化されていてもよいし、一部が印刷された書類等の形態で調達準備担当者の手元に入手可能とされており、調達準備担当者は書類を見てその内容を確認してもよい。

[0037] (調達準備データ作成処理の流れ）

次に、図 5に示すフローチャートと、図 6〜図 16に示す調達準備システム画面を参照しながら、本実施形態の調達準備システム Sで行われる調達準備データ作成処理の流れについて説明する。この調達準備データ作成処理は、例えば、調達サーバ装置 10の記憶部 11に格納された各種プログラムに基づいて行われる。なお、本明細書の図中に表示される「仕切」とヽぅ語は、概ね「調達準備データ作成」を意味するものである。例えば、図 8に示される「仕切修正」は調達準備データの修正を意味し、図 10に示される「仕切作成」は調達準備データの新規作成を意味し、図 11に示される「仕切担当者」は調達準備データを作成する調達準備担当者を意味する。

[0038] まず、調達準備担当者は、調達用端末 20にインストールされた調達準備アプリケーシヨンを起動させる。そして、調達準備データ送信先、すなわち部品発注先の工場を選択して、調達サーバ装置 10にログインする処理を行う（ステップ S1〜S2)。 [0039] ステップ SIにおいて、調達準備担当者は、所定の入力により調達準備データを送信する工場を指定する工場指定情報を調達サーバ装置 10に送信する。例えば、調達準備システムを起動すると、図 6に示すような選択画面が調達用端末 20の表示部 22に表示される。調達準備担当者は、リストの中から工場を選択し、処理開始ボタンをクリックする。これにより、入力したデータが調達サーバ装置 10に送信される。そして、表示部 22に、図 7に示すログイン画面が表示される。

[0040] 続いて、ステップ S2において、調達準備担当者は、所定の入力によりログイン情報を調達サーバ装置 10に送信する。例えば、ログイン画面に ID及びパスワードを入力し、処理開始ボタンをクリックする。これにより、入力したデータが調達サーバ装置 10 に送信される。調達サーバ装置 10は、受信したログイン情報に基づいてユーザ認証を行う。そして、正規のユーザ、すなわち正規の調達準備担当者として認証された場合には処理を継続し (ステップ S2 : Yes)、表示部 22に作業選択を行うためのメ-ュ一バーが表示される。一方、認証されない場合には処理を中止し (ステップ S2 : No) 、表示部 22にエラーメッセージが表示される。

なお、処理を継続する場合には、このセッションで作成、修正等される部品'部材の調達準備データには、この IDにより特定されるユーザ情報 (例えば、調達準備担当者名）が調達準備データ作成者情報として付加される。

[0041] 続いて、調達準備担当者は、作業内容を選択し、また、部品調達作業の対象とする受注建物物件の物件データを取得する（ステップ S3〜S4)。

ステップ S3において、調達準備担当者は、図 8に示す作業選択メニューから「新規作成」「継続'仕切修正」のいずれかを選択する。表示部 22には、調達準備システム Sで行う作業を選択するメニューバーが表示される。そして、まだ調達準備データが作成されてヽな、物件にっヽて、新たに調達準備データを作成して調達準備データ作成作業を行う場合には、「新規作成」を選択する。一方、既存の調達準備データの追加'修正を行う場合には「継続'仕切修正」を選択する。なお、メニューを選択する力わりに所定のコマンド入力により作業選択を行っても良、。

[0042] 続、て、作業データを設定する (ステップ S4〜S6)。

ステップ S3において「新規作成」を選択した場合には、図 9 (a)〜（c)に示すように、物件データの登録日（図 9 (a)に示す CADNET送信日）、施主名、図面番号、等を入力して検索し、調達準備データ作成の対象とする物件データを抽出し、所望の入力手段により選択する (ステップ S4)。これにより、物件別情報データベースに蓄積されて、る物件データの中から、所望の物件データを特定することができる。

本例の調達準備システム Sでは、全物件に対して、各々の物件を一意に特定可能な設計依頼番号が割り振られている。従って、設計依頼番号を入力することにより、物件別情報データベースに蓄積された情報の中から、該当データを抽出することができる。また、設計依頼番号が手元にない場合には、種々の検索条件を入力して対象データを絞り込み、該当データを特定することもできる。

[0043] 次に、図 10に示す画面で基本事項の内容を確認し、「仕切作成」ボタンをクリックする。すると、特定した物件データから、調達準備データの作成に使用されるデータが抽出され、作業データとして設定される (ステップ S5)。例えば、本例では、物件データには、概略形状情報、工期情報、及び概略配置情報が含まれているが、概略形状情報（平面図、立面図など）は使用する部品 ·部材の拾い出しには必要とされない。従って、ステップ S5において、物件データから、施主名や住宅商品名等の基本情報と、工期情報及び概略配置情報を抽出し、作業データに含めて設定する。作業データを設定すると、図 11に示すように、より詳細な基本事項の確認'修正画面が提示される。

[0044] また、ステップ S3において「継続'仕切修正」を選択した場合には、図 12 (a) (b)に示すように、検索条件として、物件の建物区分、調達準備データ送信先工場名、既存作業データ作成日（図 12 (b)における拾い出し書作成日）、施主名、等を入力して検索し、該当データを絞り込み、該当物件を選択する。これにより、選択した物件にっヽてすでに作成した調達準備データや、作成途中の調達準備データが選択され、作業データとして設定される (ステップ S6)。

[0045] このようにして、新たな作業データが物件データから作成され、または既存の作業データから選択され、現在作業対象とする作業データが設定される。作業データを設定すると、続いて、作業データに含まれる基本事項が、図 11に示す基本事項確認- 修正画面によって提示される。ここで、内容を確認し、手動で修正可能な項目は適宜修正を行う (ステップ S 7)。例えば、施主名、工場名、仕切担当者名（調達準備担当者）は変更することができる。

[0046] 図 11に示すように、作業データには、「施主名」「受注 No」「商品名」「建物区分」「総面積」「CADNET送信日」「仕切送信先」「仕切担当者」「運賃」「集積費」「合計金額」などの情報が含まれる。

「受注 No」は、設計依頼番号に相当し、「CADNET送信日」は、この受注物件にっ、て伏図等の概略配置情報が作成され物件別情報データベースに登録された日に相当する。また、「仕切送信先」にはステップ S1で指定した工場名が設定され、「仕切担当者」には、ステップ S2でログインした調達準備担当者名が設定されている。また、「運賃」や「集積費」は、例えば工場ごとに異なる費用を予め設定しておき、指定した工場名に応じて設定することができる。「合計金額」は、この作業データに基づいて拾い出した部品や部材の調達費用が算出される。

[0047] なお、新たに作業データを設定する方法は、上記ステップ S4〜S5以外に、図 11 に示す基本事項確認'修正画面に表示された「複製」ボタンをクリックして行う方法もある。既存の作業データを選択して、「複製」ボタンをクリックすると、現在作業対象として設定されている作業データが複製されて保存される。そして、複製した作業データの内容について、変更が必要な部分のみ、適宜変更することにより、新たな物件の調達準備データの作成を行うことができる。このよう〖こすると、わずかしか設計内容が異ならない複数の受注物件の調達準備データの作成を効率ィ匕することができる。

[0048] 続いて、作業データに基づき、部品 ·部材の拾い出し、発注リストの作成等の各種情報加工作業を行う (ステップ S8〜S17)。

図 11に示す基本事項確認'修正画面には、各種情報加工作業の項目を選択するためのボタンが表示されている。例えば、「規格拾い」「別注拾い」「BMG」「簡易調整」「印刷編集'送信」等である。調達準備担当者は、これらのボタンをクリックする等の入力手段により、作業項目を選択する (ステップ S8)。以下、各々の作業について説明する。

[0049] (規格拾い）

「規格拾い」では、現在の作業データのうち、概略配置情報に含まれる情報の中から、予め規格品として設定された部品（規格部材)の情報を拾い出し、品目別に数量を集計して規格拾いデータを作成する作業を行う。規格拾いデータは、本例では、作業データとして設定されたデータに基づいてまず概略自動拾い出しを行った後、修正'追加等の微調整を加えることにより作成される。

[0050] まず、ステップ S9において、概略自動拾い出しを行う。すなわち、作業データに含まれる概略配置情報に含まれる部品 ·部材の品目及び数量を抽出して集計する。例えば、「規格拾い」ボタンをクリックすると、作業データに含まれる概略配置情報としての伏図の CADデータから、図面上に配置された部品記号を自動で抽出してその品目と数量魏計する。あるいは、図面上の構成表欄に記載された部品記号と数量のデータを自動で抽出する。そして、複数の伏図について集計したデータを合計し、建物全体として使用される部品'部材の品目と数量を算出する。また、概略配置情報に上述のようにリスト情報が含まれて、た場合には、リスト情報を集計するだけでょ、。概略自動拾、出しを行うと、作成された規格拾、データが図 13に示す画面に表示される。図 13の矢印 Bで示した欄に示される「記号」は、規格品として設定された部品の品目（部品記号）に相当する。このように、品目ごとに数量が算出されている。

[0051] 次に、ステップ S10において、概略自動拾い出しにより自動で作成された規格拾いデータに対し、修正'追加等の微調整を行う。例えば、修正は以下のように行う。図 1 3の画面で、「記号」の欄に表示された部品記号をダブルクリックすると、図 14に示す各々の部品の詳細内容表示画面に移行する。この画面で、例えば部品の数量を修正することができる。また、部品の調達情報等を確認することができる。

また、この画面では、拡大部分に示すような詳細情報が表示される。このように、概略自動拾い出しを行うと、部品情報データベース力拾い出された部品の詳細情報が取得され規格拾いデータに追加される。例えば、図 14に示されるように、部品記号「AAA— 1A」という部品について、「仕切単価」情報が取得されている。なお、「仕切単価」は調達価格を意味する。

[0052] また、規格拾、データに新たに部品を追加する作業は、例えば、以下のように行う図 13の画面で「品目追加検索」ボタンをクリックすると、図 15に示される品目追加画面が表示される。拡大した部分に検索情報を入力し、部品情報データベースから、条件にあった規格部品を絞り込んで Aで示した欄に表示させる。その中から選択してクリックした部品を、規格拾いデータに追加することができる。

[0053] そして、ステップ S 11において、追加'変更後の規格部材の集計を行う。すなわち、追加'修正作業が終了した後、図 13の画面の「集計処理表示」ボタンをクリックする。このとき、部品が子部材を備えるものであった場合には、子部材の集計もあわせて行われる。また、付属品やセット品が設定されている部品に変更があった場合には、その数量の調整も合わせて行われる。そして、集計された拾い出しデータを含んで作業データが更新される。

以上のようにして、部品の拾い出し作業を、前工程で作成されたデータを利用して大部分自動で行うことにより、大幅に効率ィ匕することができる。また、拾い出しミスや漏れを防止することができる。また、主要な部品を拾い出すことにより、付属品やセット品の調整が自動で行われるので、無駄を省くことができる。従って、コストが低減される。

[0054] (別注拾い）

「別注拾い」では、現在の作業データのうち、概略配置情報に含まれる情報の中から、別注品として設定された部品 (別注部品）の情報を拾い出し、品目別に数量を集計して別注拾!ヽデータを作成する作業を行う。

本例では、顧客の要望により、規格にない部品を使用しなければ実現不可能な設計内容とされた等の特殊な事情がある場合に、規格にない部品が設計される。そして、前工程において、すでに別注部材の使用が判明している場合には、別注拾いデータを物件データに含めて作成しておくことができる。例えば、伏図に部品配置情報を記載して概略配置情報を作成する際に、規格品の部品記号でなぐ別注品の部品記号を記載することもできる。

[0055] 規格拾!、で行った概略自動拾い出しでは、概略配置情報が別注部品を含んで、ても、その品目及び数量は集計されないが、以下の手順により、概略配置情報に含まれる別注部品の品目及び数量のみを拾い出し、別注部品データを作成することができる。すなわち、ステップ S12において、別注部品の概略拾い出しを行う。具体的には図 11の「別注拾い」ボタンをクリックすると、規格拾いと同様に、概略配置情報に含まれる CADデータやリスト情報から、別注部品であると識別された記号の品目と数量を集計し、別注拾いデータを作成する。そして、図 16に示すリストが表示される。

なお、別注部品の識別は、例えば、規格部品の部品記号には含まれない別注部品特有の記号を部品記号中に含める等の方法により可能とされる。

そして、規格拾いと同様に、詳細情報の確認、データの修正及び追カ卩 (ステップ S1 3)、集計及び保存 (ステップ S 14)等を行う。

[0056] (簡易調整）

「簡易調整」では、例えば沖縛仕様などのように、形状は同一であって、防鲭性能だけを高めた部品を調達したい等のように、複数の部品を一括して仕様の異なる部品に置き換えたい場合に行う処理である。このような機能を有することにより、例えば、内陸地域で建設したものと同じ形状の建物を沿岸地域で建設する場合に、既存の拾い出しデータを利用することができ、位置力もデータを作成する必要がない。従つて、調達準備作業が効率化される。

具体的には、「簡易調整」ボタンをクリックすると、作業データ中の拾い出し '集計された部品の中から、修正が必要な部品だけを自動で抽出し、変更する処理を行う (ステツプ S15)。具体的には、例えば、「簡易調整」をクリックし、表示された画面で「沖縛仕様」をクリックすると、拾い出された部品の中からボルトを含む部品だけが抽出され、その部品記号を、より防鲭性の高いボルトを使用する部品の部品記号に置き換える。それに伴い、各部品に関連付けられた部品情報のうち、修正が必要な情報を、置き換え後の新たな部品記号に基いて抽出し直し、修正する。例えば、防鲭性能を高めるために塗装仕様が変更されると、調達価格が変更される。

[0057] (BMG)

「BMG」では、個々の建物の設計内容に基づき、その都度、部品を自動で設計するプログラムにより作成される BMG部品の品目及び数量を集計する作業を行う（ステップ S 16)。 BMGとは、 Building Material Generatorの略語であり、例えば、部品の設計ルールをプログラム化したものである。本例では、調達準備システムの前ェ程において、 BMGプログラムに受注した建物の設計内容を入力することにより、必要な部品の品目及び数量と、形状や構成材料などの部品情報が生成されている。従つて、概略配置情報には BMG部品の品目及び数量情報が含まれている。つまり、 BM G部品は、部品情報データベースに予め情報が登録されて、な、点にぉ、て規格部品と異なり、部品情報を取得するためには、部品情報データベースの検索に代えて、 BMGプログラムに建物の設計情報を入力して処理を行う。これにより、必要な部品情報をその都度生成し、取得する。

[0058] (集計及び出力）

以上の各工程により、必要な拾い出し作業を一通り終えると、各工程で作成されたデータ^^約して出力することができる。なお、 BMG処理 (ステップ S16)は BMGに対応しない住宅商品については行う必要がない。また、簡易調整 (ステップ S 15)についても、調整を行わない仕様であれば行う必要がない。また、別注拾い (ステップ S 12〜S14)についても、別注部品を全く使用する必要のない設計内容であれば行う必要がない。従って、最低限作成されるのは規格拾いデータであり、これに、適宜、別注拾、データ、 BMG部材の拾い出しデータを加えて合計拾い出しデータを作成することができる。

[0059] 次に、この合計拾い出しデータを工場に受け渡すための集計及び出力処理を行うまず、発注リスト作成処理を行う（ステップ S17)。すなわち、拾い出したデータを、品目ごとに集計し、各々の数量と金額情報を表示した発注リストデータを作成する。金額情報として、全体の合計金額のほかに、部品ごとの単価及び発注金額小計を適宜添付することができる。なお、特定の工場において製作される部品の情報があれば、その情報のみを含む別の発注リストデータを自動で作成して出力することもできる。

また、ェ期情報に基づいて、集計した部品をいつ工場力現場へ出荷する必要があるかを示す出荷情報を、各々の部品について算出し、発注リストにその情報を記載することもできる。また、更に、工場の生産能力と原材料の調達期間に関する情報を加味して、原材料をいつ調達すべきかを示す情報を記載することもできる。なお、必要がなければ合計金額、単価及び発注金額を省略してもよい。製造に必須の情報ではないからである。

続いて、作成した発注リストを印刷又は工場へのデータ送信により出力する (ステツプ S18)。以上により、調達すべき部品の情報を、容易に漏れなく拾い出し、工場に受け渡すことができる。

[0060] (改変例 1)

上記実施例は、はじめに工場を指定し、部品の拾い出しデータの作成を行っていたが、工場を最初に指定せずに部品の拾い出しを行ってもよいのは勿論である。この場合、工場による調達費用等の特性は、部品の拾い出し後にまとめて調整することも可能である。また、一工場により集約して生産を行う場合には、工場による調達特性の差異を考慮する必要がな、。

[0061] 以上のように、本発明によれば、以下のような効果を奏する。

本発明の調達準備システム及び調達方法によれば、建物の設計内容に対応する部品ゃ部材を、迅速にかつ間違いなく拾い出すと共に、予定したェ期を実現可能なスケジュールで調達することができる。従って、建物の仕様の多様ィ匕に対応しながら、部品の発注管理及び生産管理を適切に行い、必要な部品を適切な品質、納期、価格で過不足なく現場に供給することができる。

また、部品'部材の調達費用も自動で算出することができるので、予算管理が容易化され、利便性が更に向上される。また、部品を製作する工場が指定可能とされており、各工場の製作能力に応じた調達スケジュール及び各工場の事情に応じた製作費用を算出することができる。従って、工場による能力のばらつきを補正することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 建物に使用する部品，部材の調達に関する情報が格納される部品情報格納手段と受注した建物の概略形状情報，前記建物のェ期情報，前記建物の施工に必要な部品及び部材の概略配置情報，を含む物件データが格納される物件情報格納手段と、

正規の利用者による物件データ検索情報の入力を受け付けて、前記物件情報格納手段から前記物件データ検索情報に対応する物件データを取得する物件データ取得手段と、

前記物件データに基づいて前記受注した建物の施工に必要な部品 ·部材の品目及び数量の少なくとも一部を拾い出して集計した集計情報，拾い出された品目に基づいて前記部品情報格納手段から抽出した抽出情報，を含む拾い出レ f青報を作成する自動拾い出し手段と、

前記ェ期情報及び前記拾い出し情報に基づき、発注する部品 ·部材の品目，数量 ,調達スケジュール，を含む発注情報を作成する発注情報自動作成手段と、を備えたことを特徴とする調達準備システム。

[2] 前記部品情報格納手段には、各々の部品'部材の調達費用情報が格納され、前記自動拾い出し手段は、前記調達費用情報を前記抽出情報に含めて前記拾い出し情報を作成することを特徴とする請求項 1に記載の調達準備システム。

[3] 建物の部品'部材を発注する工場を指定する入力を受け付ける工場指定手段をさらに含み、

前記部品情報格納手段には、各部品 ·部材の製作費用情報及び製作スケジユール情報が工場別に設定されて格納され、

前記自動拾い出し手段は、前記工場指定手段により指定された工場に関連付けられた製作費用情報及び製作スケジュール情報を前記抽出情報に含めて前記拾い出し情報を作成し、

前記出力手段は、前記発注情報を、前記工場指定手段により指定された工場に送信する処理を行うことを特徴とする請求項 1に記載の調達準備システム。

[4] 前記概略配置情報には伏図データが含まれることを特徴とする請求項 1に記載の調達準備システム。

[5] 正規の調達依頼情報が入力されたことに基づき、受注した建物の概略形状情報，前記建物のェ期情報，前記建物の施工に必要な部品及び部材の概略配置情報，を含む物件データを該物件データが格納される物件情報格納手段力取得する工程と、

前記物件データに基づき、受注した建物の施工に必要な部品 ·部材の品目及び数量の少なくとも一部を拾い出して集計し、拾い出された品目に基づいて、部品'部材の調達に関する情報を予め格納した部品情報格納手段力情報を抽出し、拾い出し情報を作成する工程と、

受注した建物の工期情報と、前記拾い出し情報とに基づき、発注する部品'部材の品目，数量，調達スケジュール，を含む発注情報を作成する工程と、を行うことを特徴とする調達準備方法。