JP2004102248A - 眼鏡レンズの光学性能表示方法 - Google Patents

眼鏡レンズの光学性能表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軸非対称な眼鏡レンズに対しても好適に適用できる光学性能表示方法を提供する。
【解決手段】まず、眼鏡レンズの光学性能を評価する評価関数を用いて、該眼鏡レンズの明視域を決定する。次いで、眼球の回旋中心から前記決定した明視域を見込む立体角と等しい立体角を有し、かつ眼鏡レンズの光軸まわりに軸対称な球分を想定したときに、該球分の頂角に相当する前記明視域の大きさに依存した明視視角を算出する。次いで、算出した明視視角を角度の単位で表示する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡レンズの光学性能表示方法に関し、特に軸非対称なレンズや径が異なるレンズ同士の比較等に好適な光学性能表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズの光学性能を表示する一般的な方法として、例えば特許文献1に記載の方法が知られている。この方法では、まずレンズの屈折面における所定の断面方向を特定する。そして、その断面方向における光学性能として非点収差と度数誤差(像面湾曲)の2つの評価指標を用い、それらを一つの縦収差図に表示する。この縦収差図は、レンズの縦収差を子午線に沿って表示したものである。縦収差図によるレンズの光学性能表示方法は、カメラレンズ等の軸対称なレンズや眼鏡レンズの評価に好適に用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−24112号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、眼鏡レンズには、単焦点非球面レンズ、乱視レンズ、或いは累進多焦点レンズ等のように軸対称でないものがある。そのような軸対称でない眼鏡レンズの光学性能を縦収差図で表示した場合は、子午線に沿った特定方向における光学性能しか分からない。従って、軸非対称な眼鏡レンズ全体の光学性能を評価するには不充分であった。尚、主子午線以外の方向に沿った収差図も作成して表示することも考えられるが、そのような収差図は無数に必要となると共に、却って分かりづらくなるから非現実的である。
【0005】
また、上記の表示方法では、2つの異なるレンズの縦収差図を見比べても、特にそれらレンズの径が異なる場合には、レンズ全体としての光学性能を定量的に比較するのが困難であるという課題もあった。
更に、上記の表示方法では、レンズに関する専門知識を有しない者にとっては、縦収差図を見ても該レンズの光学性能を直観的に把握できないという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、軸非対称な眼鏡レンズに対しても好適に適用できる光学性能表示方法を提供することにある。また本発明の目的は、径等の設計条件が異なるレンズ同士の光学性能の比較を適切かつ容易に行えるようにすることである。また本発明の目的は、レンズ全体としての光学性能を定量的に評価できるようにすることである。また本発明の目的は、専門知識を有しない者にとっても眼鏡レンズの光学性能を直観的に分かり易く表示することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、眼鏡レンズの光学性能表示方法であって、前記眼鏡レンズの明視域を決定する明視域決定工程と、眼球の回旋中心から前記決定した明視域を見込む立体角と等しい立体角を有し、かつ前記眼鏡レンズの光軸まわりに軸対称な球分を想定したときに、該球分に基づいて求めることのできる前記明視域の大きさに依存した光学性能値を算出する光学性能値算出工程と、前記算出した光学性能値を用いて、前記眼鏡レンズの光学性能を表示する光学性能表示工程とを有する眼鏡レンズの光学性能表示方法である。以下、各工程について詳細に説明する。
【0008】
〔明視域決定工程〕
まず、眼鏡レンズの明視域を決定する。明視域とは、眼鏡レンズのクリア(明確)に見える領域のことである。例えば、明瞭域とか標準視域といった異なる用語に置き換えても表現でき、特に用語的に限定されるものではない。明視域を決定するに当たり、非点収差、パワーエラー(平均度数誤差)、歪曲収差、タンゼンシャルエラー、サジタルエラー等の指標を基準にすることもできるが、好ましくは、眼鏡レンズの視力に関する評価関数を用いる。ここで、視力に関する評価関数とは、眼鏡レンズ上に設定した各評価点における視力に関する光学性能値を求める関数である。
【0009】
具体的には、明視域を定義する換算視力値(後述する)の範囲は、[logMAR]単位で表した場合、ゼロを最も明瞭に見えるとしたとき、好ましくはゼロ〜0.1乃至0.2までの範囲で設定できる。この範囲を小数視力で表すと、約0.6〜約0.8となる。この範囲は、常識的に視力値として評価できる好ましい基準的値である。但し、明視域を定義する換算視力値の範囲は特に限定される訳ではない。
【0010】
視力に関する評価関数としては、後述する換算視力、視力V(特開昭58−24112号公報の請求項4参照)、RMS等がある。RMSとは、眼鏡レンズを通過して焦点を結ぼうとする光線群と、該焦点部分を通りかつ眼鏡レンズの光軸に垂直な平面とが交わってできる点の広がり具合を表す。それら各点はポイントスプレッドファンクションで表現できる。
尚、評価関数は、眼鏡レンズの設計データから得るのが好ましいが、測定値等のデータから得ることもできる。
【0011】
眼鏡レンズでは、眼鏡レンズを通して見た対象物体の距離(例えば、近方、遠方それぞれ)によって異なる収差が発生する。そのため、対象物体の距離に依存した単一の視力の評価関数が好ましい。具体的には、視力に関する単一の評価関数として例えば換算視力を採用する。そこで、換算視力の求め方について以下説明する。
【0012】
視力の改善に関しては、眼鏡レンズ自体の光学性能のみならず、網膜や脳の処理を考慮するのが重要である。視力及び網膜、脳の処理に関する文献として『Optmetric Monthly』(Nov:31−32,1981:Robert N.Kleinstein著、以下「文献1」という)がある。文献1には、眼鏡を常用している被験者に眼鏡を外してもらい、視力測定を行った実験が記されている。そして、その視力の測定結果を、横軸に球面度数(S度数)をとり、縦軸に乱視度数(C度数)をとって分数視力値で表した図も示されている。この図と同一のものを図4に示す。尚、S度数、C度数は共に当業者により眼鏡用語として用いられている。
【0013】
この文献1の測定値を評価関数として使用する為に、該文献1における横軸値S及び縦軸値Cの符号をそれぞれ反転して、横軸を残留S度数、縦軸を残留C度数とした測定値へ改める。このようにして改めたデータは、文献1の実験とは逆に、正常眼者が収差のある眼鏡を装用したときの視力の落ち方を表す評価データと等価になる。
【0014】
尚、文献1には、実験データとして、5〜15才、25〜35才、45〜55才の眼鏡装用者のデータが記されているが、眼の調節力(単位はディオプトリ)が影響していない仮想視力測定値を用いるのが好ましい。そこで、文献1からは、便宜上45〜55才のデータを採用し、これを改良して前述の評価データを得る。
【0015】
ここで、残留S度数、残留C度数は、後述するように非点収差、像面湾曲と関係付けられる。しかし、リスティング則を考慮しなければ、2本のレンズ主経線に沿う眼球回転以外の部分において非点収差及び像面湾曲を正しく計算できない。ここで、リスティング則とは、眼球が遠く前方を見るとき(第1眼位)、眼球回旋点を含み、その眼位に垂直な面(リスティング面)内に眼球運動の回転軸があることをいう。
【0016】
即ち、乱視レンズのS,C軸以外のレンズ放射方向の軸上では、眼鏡運動を考慮した非点収差、像面湾曲を計算する必要がある。そこで、文献1の視力測定値をレンズの全面で評価関数として用いる為に、リスティング則を考慮した新たな収差(非点収差、像面湾曲)の計算を行う。
【0017】
以下、リスティング則を考慮した残留S度数、残留C度数と非点収差、像面湾曲との関係を説明する。リスティング則を考慮にいれると、眼球が眼鏡レンズの主経線と異なる方向に回転する場合、該主経線とリスティング則に従って回転した座標軸との挟角はゼロにならない。従って、例えば特開昭57−10112号公報(以下、「文献2」という)に記載されているような角度ズレを生じる場合、次のような典型的な問題が発生する。
【0018】
即ち、非点収差の値が基準非点収差(レンズ中心での乱視量と乱視軸)の絶対値と同じ値であっても、該非点収差は方向をもつベクトル値である為、ゼロでない値の残留非点収差が新たに発生する。尚、残留非点収差の計算には、文献2に開示されている乱視レンズと乱視レンズの残留非点収差の計算法等を適用してよい。
一方、もう一つのファクタである像面湾曲は、ベクトル値ではなくスカラ値である為、リスティング則による座標変化では変化しない。
【0019】
以上に基づいて、残留非点収差と像面湾曲、残留S度数、残留C度数の関係は、
(1)残留非点収差が正の場合、次の(a),(b)式にて関連付けられる。
残留S度数=像面湾曲−残留非点収差/2                       …(a)
残留C度数=残留非点収差                   …(b)
【0020】
(2)光学計算において残留非点収差が負になった場合、残留C度数は定義が正である為、眼鏡の度数変換と同様の考え方で次の(c),(d)式にて関連付けられる。
残留S度数=像面湾曲+残留非点収差/2              …(c)
残留C度数=−残留非点収差                  …(d)
【0021】
次に、図4をみると、横軸(残留S度数)の値が原点に対して対称ではないのが分かる。更に縦軸(残留C度数)の値も、生体に特有の非線形なデータとなっている。例えば、横軸値の絶対値が同じで符合が異なる視力値をみると単純な関数関係をもたないことが分かる。つまり、視力値は光学性能値に対して非線形である。従って、生体に特有の非線形性を考慮する必要がある。
【0022】
そこで本発明では、まず図4の視力測定値データから補間関数Vを求める。具体的には、まず横軸値(残留S度数)、縦軸値(残留C度数)をそれぞれ0.1〜1ディオプトリで刻み、視力値を離散的にプロットする。そして、該平面座標上の視力値を、公知の補間法を用いて補間することにより、可変ファクタとして残留S度数、残留C度数を含む補間関数Vを求める。補間関数Vは次式で表される。
【0023】
補間関数V=V(残留S度数,残留C度数)                          …(e)
この(e)式によれば、可変ファクタとしての残留S度数、残留C度数が離散値ではなく連続値であっても補間関数Vを算出できる。
【0024】
この(e)式中の可変ファクタである残留S度数、残留C度数にそれぞれ(a),(b)式又は(c),(d)式の計算結果を代入すると、次の(f)式が得られる。
補間関数V=V(像面湾曲,残留非点収差)                          …(f)
この(f)式において、右辺は光学的な計算より求めた値であり、左辺は実測の視力値である。このように、光学値と視力値とが関連付けられる。
【0025】
この(f)式の補間関数Vをそのまま評価関数として用いることもできる。しかし、非線形性が強いので、最適化計算に最良の状態とは云い難い。そこで、更に視力表示の定義式である視力評価関数(換算視力)にて表現した下記(g)式へ変換する。この(g)式による換算視力の値の単位は[logMAR]である。
換算視力[logMAR]=log10(1/V(像面湾曲,残留非点収差))     …(g)
【0026】
以上の処理により、生体の光学性能から非線形な性質が考慮された換算視力が導出される。勿論、生体の視力は年齢、測定環境等で変化する。また、実際には、上記の基本的な手法では、最適化計算における計算量が大きくなる。そこで、前述の(e)式の代わりに、以下の(h),(I)式のような近似式も使用できる。
V´=2−X                          …(h)
但し、Kは次の(I)式で表される。
K=[(残留S度数+残留C度数/2)+(残留C度数/2)1/2      …(I)
但し、Xは0.5〜2の範囲内の値であり、実測データによって決定される。例えば、log10e=1.442695×log102より、X=1.442695等である。
【0027】
この(h)式の補間関数V´をそのまま評価関数として用いることもできる。上記基本的な手法で説明したのと同様に、換算視力[logMAR]との関係は次の式(j)にて関連付けられる。
換算視力[logMAR]=X×log102×{像面湾曲+(残留非点収差/2)1/2 …(j)
【0028】
ここにおいて、像面湾曲は、眼鏡レンズの評価点での収差であり、平均度数誤差、パワーエラー、又はMOE等とも称されている収差のことである。残留非点収差は、リスティング則を考慮した非点収差である。
【0029】
評価点とは、眼鏡レンズの光学性能を評価する為に、該眼鏡レンズ上に設定する複数の仮想的な点である。各評価点の設定では、眼鏡レンズに光線を通した状態を想定し、光線追跡法等を用いる。評価点は、軸対称レンズであれば5〜10点程度、軸非対称レンズであれば15〜10000点程度設定できる。そして、これら評価点の各々における評価関数(換算視力)の値を求める。
【0030】
上記(j)式は、光学値と視力値を関連付けた式である。また、近似式は、実測視力資料中の他に年齢による測定値を加えたり、他の視力測定データを用いて変形することもできる。
【0031】
尚、リスティング則を考慮しない通常の一般の球面レンズ等では、
換算視力[logMAR]=X×log102×{像面湾曲+(非点収差/2)1/2  …(k)
となる。この式(k)中の非点収差は、リスティング則を考慮しない非点収差を表す。この(k)式も換算視力として用いることができる。
【0032】
(j)式又は(k)式による換算視力を用いれば、球面、非球面、乱視レンズ、累進多焦点レンズを問わず、眼鏡レンズの光学値(非点収差、像面湾曲、歪曲収差)を換算視力に変換して表示できる。
【0033】
また、以上説明した換算視力を用いて次のような式を定義できる。
【数4】
Figure 2004102248
但し、a,b,cは各換算視力(評価関数)の重み配分であり、u,v,wは各評価点での重み配分であり、nは各評価点を表す。尚、重みはゼロという概念も含む。但し、ここでは重みとしてゼロは採用しないものとした。
【0034】
(L)式において、遠方logMARとは、遠方における換算視力のことであり、近方logMARとは、近方における換算視力のことである。ここで遠方とは、ある程度用語的に任意に定義づけできるが、例えば、常識的には基準点から10[m]乃至無限遠方の範囲と定義することができる。この範囲をディオプター単位で表すと、0[D]乃至0.1[D]となる。また近方とは、遠方の定義と同様な意味で、例えば、基準点から30[cm]乃至33[cm]の範囲と定義することができる。この範囲をディオプター単位で表すと、略3[D]乃至3.33[D]となる。
また、基準点をどこにするかについて統一的な基準はないが、通常、眼球の回旋中心、レンズ表面、角膜中心の何れかとする。
【0035】
また(L)式において、残留DISTとは、眼鏡レンズの残留歪曲収差のことであり、次の(M)式で求めることができる。
残留DIST=Sign×100×(|残留視角倍率|/|中心の視角倍率M|)  …(m)
(m)式において、残留視角倍率は、
残留視角倍率=周辺の視角倍率M−中心の視角倍率M
である。但し、
中心の視角倍率M0=lim射出角→ (tan(射出角)/tan(入射角))
周辺の視角倍率M=tan(射出角)/tan(入射角)
である(『光学』第19巻第10号「再び角倍率について」三宅和夫著等参照)。
また、残留DISTは一般にベクトルでありSignはその方向を表す。
【0036】
上記(L)式によれば、重み付けを適値とすることにより、眼鏡レンズを通して見た場合の最終的な見え方をより忠実に表すことができる。特に、眼鏡レンズの設計においては、この(L)式のように、換算視力(評価関数)を組合わせて定義される関数をメリット関数と呼ぶ。このメリット関数(評価関数)によっても明視域を定義できる。
【0037】
さて、次に上記評価関数(換算視力)を用い、眼鏡レンズ上に設定した全ての評価点における当該換算視力の値を算出する。そして、その算出結果が所定の範囲内におさまった評価点を特定し、それら特定した評価点群を含む領域を明視域として決定する。尚、換算視力としては、リスティング則を考慮した(j)式を用いるのが好ましい。
【0038】
〔比較技術〕
ここで、本発明との比較の為に、発明者が先に案出した表示方法について説明する。これは、例えば換算視力で0.1[logMR]以内のクリアに見える範囲を明視域として定義し、眼鏡レンズの全領域に対する明視域の大きさの割合を明視域比率P(%)として、下記(n)式を用いてパーセント表示するものである。
第1の明視域比率P(%)=100×A/B                            …(n)
但し、Bは眼球回旋点から眼鏡レンズ全体に張る立体角[ステラジアン]であり、Aは眼鏡レンズの明視域に張る立体角[ステラジアン]である。
【0039】
(n)式の具体的な計算方法は、(n)式に等価な以下の(O)式により計算できる。光線追跡法により前方半球に(数学的に)ランダムな多数の光線K本を眼球回旋点から発生させ、眼鏡レンズ全体に通過した光線数をBd本、明視域を通過した本数をAd本とする。この場合、AとAd、BとBdはそれぞれ比例関係にある。従って、第2の明視域比率は次の(O)式で計算できる。
【数5】
Figure 2004102248
【0040】
また(O)式の代わりに、以下の(P)式でも第3の明視域比率として近似的に明視域比率は計算できる。近似的というのは、視角が大きいと、本数と立体角との比例関係がくずれる為である。しかし、通常のレンズ径(径80[mm]以下)の範囲内では立体角が小さいため、問題なく使用可能である。
眼球回旋点よりレンズに等間隔で光線を入れた場合、以下の第3の明視域比率として(P)式が成り立つ。
【数6】
Figure 2004102248
但し、Bは眼鏡レンズ全体に通過した光線の本数であり、Nはそのうち明視域を通過した光線の本数である。
【0041】
上記(N)乃至(P)式を用いた明視域比率でのパーセント表示によれば、明視域の大きさを直感的に理解し易い。一方、上記明視域比率P%は、同一の立体角Aであっても、眼鏡レンズ全体が変化する(例えば、レンズ外径の変化)と立体角Bも変化することになる。また、上記立体角Aで表示すると理論的には正確な表現であるが、眼鏡レンズの表示としては直感的に分かりづらい。また、明視域に張る立体角は、眼鏡レンズが光軸に対称でない場合は、光軸に対称とならない。従って、この方法では、径が異なるレンズ同士の光学性能の比較の場合には考慮する余地が残る。
【0042】
〔光学性能値算出工程〕
そこで、本発明では、より好ましく、眼球の回旋中心(眼球回旋点)から、前記決定した明視域を見込む立体角と等しい立体角を有し、かつ眼鏡レンズの光軸まわりに軸対称な球分を想定したときに、該球分に基づいて求めることのできる明視域の大きさに依存した光学性能値を算出する。この光学性能値算出工程は、後述する明視視角算出工程と、明視径算出工程とを含む。
尚、発明の一実施態様において、換算視力で0.1[logMR]以内の範囲を明視域として定義した。
【0043】
(イ)明視視角算出工程
まず、立体角[ステラジアン]を図1に示すように、眼鏡レンズ2の光軸4まわりに軸対称な球分6として計算する。該球分6は、眼球回旋点12を頂点とし、眼鏡レンズ2側に球面部分を有するものである。
この球分6の頂角θを算出し、これを明視視角として角度の単位で表示すれば、わかりやすい表現形式となる。球分6の頂角θとは、光軸4を含む平面で球分6を切り取った場合にできる頂角θのことである。尚、明視視角という言葉は、発明者が名付けたものであり、例えば平均視角又は等価視角とも言い換えることができる。
【0044】
具体的には、明視視角は以下の(q)式で計算できる。(第1の明視視角)
【数7】
Figure 2004102248
但し、Kは眼鏡レンズの前方半球に多数の光線を(数学的に)ランダムに入射させた場合における当該光線の本数であり、Adはそれら光線のうち明視域を通過した光線の本数である。
また、眼鏡レンズの前方半球は前方の立体角を意味する(値は2×πステラジアンである)。
具体的な(q)式の算出は、眼球回旋点12を頂点とし、光軸4まわりに軸対称な単位球の球分を考える。その球分の張る角を明視視角とする。Ad本に対応した立体角は上記球分の球面部分の面積であるとすると、K本に対応した立体角は2×πであるため以下の関係となる。
【数8】
Figure 2004102248
この式より(q)式を求めた。
【0045】
また(q)式の代わりに、以下の(r)式でも第2の明視視角として明視視角を近似的に計算できる。近似的というのは、視角が大きいと光線本数と立体角の比例関係がくずれる為である。但し、下記(r)式は、通常の眼鏡業界で用いられるレンズ径(具体的には、例えば80[mm]以下)を有する眼鏡レンズに対しては立体角が小さいので前記の比例関係の影響を実質的に受けないから問題なく適用できる。
【数9】
Figure 2004102248
但し、Lは眼球回旋点12から眼鏡レンズ2へ等角度間隔で多数の光線を入射させた場合における当該角度間隔(例えば、1°ピッチ)であり、Nは入射させた光線のうち明視域を通過した光線の本数である。
【0046】
以上のようにして求めた明視視角の値は、レンズ径に依存しない、眼鏡レンズ2の明視域の絶対的な大きさに依存する値である。この明視視角の値は、眼鏡レンズ2の光学性能値として用いることができる。
【0047】
(ロ)明視径算出工程
この工程では、球分6の立体角を光軸4に垂直でかつ眼鏡レンズ2の後方頂点8を含む平面10に投影して得る円の直径Rに相当する明視径Rの値を算出する。
具体的には、図1の光軸4に垂直で且つレンズ2の後面2b上における頂点(後方頂点)8を含む平面10を後方平面とする。その後方平面10に球分6状の立体角を投影すると、該後方平面10に円ができる。その円の外径Rを明視域の明視径(等価径又は平均径)とする。この明視径Rは、明視視角(等価視角)θ、及び後方頂点8から眼球回旋点12までの距離VRの値に基づいて、次の(s)式を用いて近似計算できる。尚、明視径という言葉は発明者が名付けたものである。
【数10】
Figure 2004102248
この明視域の明視視角θ又は明視径Rは、外径、屈折率が異なる眼鏡レンズであっても、同じ感覚で扱えるから理解し易い。
尚、(s)式中の明視視角θには、上記(q)式又は(r)式によって求めた値を代入するとよい。
【0048】
尚、図1において、眼球回旋点12から光軸4に対してθ/2[度]の角度で発せられた光線が、レンズ前面2aと交わる点をP1とし、このP1点と光軸4との距離を2倍した値をK1とする。また図1で、眼鏡レンズ2の光軸4上の外径の接点に対して、縦方向に垂直な線を想定する時、その垂直な線と前記P1点の延長線上の光線とが交わる点をP2とし、このP2点と光軸4との距離を2倍した値をK2とする。この場合、K1,K2のうちその小さい方の値をもって明視径として定義することもできる。ただ、その場合は、光軸4に非対称な眼鏡レンズでは、該レンズの方位角毎に明視径が変化し、軸非対称の径になったり、レンズの中心厚の設定により、同様に明視径が変化する場合がある。従って、(s)式を用いて近似的に求めた明視径が好ましい。
【0049】
以上のようにして求めた明視径の値は、眼鏡レンズ2の明視域の絶対的な大きさに依存し、レンズ径の影響を受けない。従って、この明視径の値は、眼鏡レンズ2の光学性能値として好適に用いることができる。
【0050】
以上、明視域の大きさに依存する明視視角、明視径の算出方法について説明した。尚、明視域を測定し、該測定結果に基づいて同様に明視視角、明視径を求めることもできる。明視域の測定は、人眼に対して直接行うこともでき、また測定器を用いて機械的に測定することもできる。具体的には、眼球回旋点12より等角度間隔L[°]で測定し、クリアに見えるN個を測定する。そして(s),(r)式を用いて明視径、明視視角を求める。
【0051】
また、明視域をステラジアン単位で直接的に測定できる測定器の場合は、下記(t)式により明視視角が求まる。
明視視角=2×COS−1(1−A/2π)                                  …(t)
但し、Aは明視域でありAステラジアンである。明視径は(S)式で求める。
また[logMAR]単位で0.1以下を明視域としたが、例えば、0.2以下を明視域として扱い、(n)式以降の式を使用して処理できることは言うまでもない。
【0052】
〔光学性能表示工程〕
次いで、前記算出した光学性能値を用いて、前記眼鏡レンズの光学性能を表示する。一つの好ましい態様においては、光学性能値として、明視視角算出工程で算出した明視視角の値を角度の単位(例えば、度数[°]やラジアン[rad])で表記する。また、もう一つの好ましい態様においては、光学性能値として、明視径算出工程で算出した明視径の値を長さの単位(例えば[mm])で表記する。
【0053】
ここにいう表示とは、上記のように光学性能値を表記すること以外に、複数のレンズに対応する光学性能値を表やグラフとして表示すること、及び光学性能値に基づく画像を作成して表示すること等の一切を含む。
【0054】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
それぞれ径が80[mm]、70[mm]の2つの乱視レンズについて光学性能を求めた。両者において共通するレンズデータを表1に掲げる。
【表1】
Figure 2004102248
また、双方の乱視レンズにおいて、レンズ後方頂点8から眼球回旋点12までの距離VRは28.333[mm]である。
【0055】
図2は、これら乱視レンズにおける明視域の実際の大きさや形を説明する為に、レンズの光学性能を3次元的に表した図である。同図において、水平軸には視角をとっており、2[度]ピッチで刻んである。縦軸には、換算視力値[logMAR]をとっている。図2(a)は、径80[mm]の乱視レンズの光学性能を示し、図2(b)は径70[mm]の乱視レンズの光学性能を示す。図2(a)(b)において、それぞれ符号Cで示した中央部分は、換算視力値が0.1[logMAR]以下の領域であり、物体がクリアに見える明視域である。双方のレンズにおいて、明視域Cの絶対的な大きさは等しく設定している。
【0056】
以上のような乱視レンズに対して、本発明の光学性能表示方法を適用する。
まず、各乱視レンズに対して眼球回旋点から等間隔で光線を入射し、乱視レンズ全体に通過した光線数B、及び明視域を通過した本数Nを測定した。測定結果は下記表2に掲げる。
【0057】
次いで、上記(r)式を用いて明視視角を算出すると共に、その算出結果を上記(q)式に代入して、明視径を算出した。
また、比較の為に発明者が先に案出した方法として上記(N)式を用いて明視域比率P%を算出した。各算出結果を表2に掲げる。
【0058】
【表2】
Figure 2004102248
【0059】
表2に掲げるように、明視視角の値及び明視径の値はぞれぞれ具体的な数値として表示される。従って、縦収差図をみる場合等に比較すると、眼鏡レンズ単体の光学性能を定量的に容易に評価できる。また、明視視角の値を度数の単位[°]で表示し、明視径の値を[mm]の単位で表示しているから、専門知識を有しない者にとってもこれら数値の意味を直観的に分かり易く理解できる。また、乱視レンズのように軸非対称な眼鏡レンズにおいても、レンズ全体としての光学性能を定量的に評価できる。
【0060】
尚、明視域比率P%による表示も分かりやすいが、表2に掲げるように、レンズ径が変化すると明視域比率P%は変化する。つまり、明視域の大きさが等しい場合、レンズ径が小さくなると、その分明視域の割合が相対的に大きくなるから明視域比率P%値は増加する。従って、径の異なる眼鏡レンズ同士を明視域の絶対的な大きさという観点からは評価しずらい。
【0061】
これに対して、前述の表示方法による明視視角及び明視径の値は、双方のレンズにおいて等しい。このことは、互いに径の異なるレンズ同士においても、明視域の大きさを正当に比較できるということを示す。つまり、本発明の表示方法によれば、径等の設計条件が異なるレンズ同士の光学性能の比較も適切かつ分かり易く行える。
【0062】
〔実施例2〕
それぞれ径が80[mm]、60[mm]の2つの乱視レンズについて光学性能を求めた。両者において共通するレンズデータ等は実施例1と同一である。また図3は、図2と同様に、これら乱視レンズの明視域を説明する為にレンズの光学性能を3次元的に表した図である。図3(a)は、径80[mm]の乱視レンズの光学性能を示し、図3(b)は径60[mm]の乱視レンズの光学性能を示す。図3(a)(b)において、それぞれ符号Cで示した中央部分は、換算視力値が0.1[logMAR]以下の領域であり、物体がクリアに見える明視域である。双方のレンズにおいて、明視域Cの絶対的な大きさは等しく設定している。
【0063】
以上のような乱視レンズに対して、本発明の光学性能表示方法を適用した。
まず、各乱視レンズに対して眼球回旋点から等間隔で光線を入射し、乱視レンズ全体に通過した光線数B、及び明視域を通過した本数Nを測定した。測定結果は、下記表3に掲げてある。
【0064】
次いで、上記(r)式を用いて明視視角を算出すると共に、その算出結果を上記(S)式に代入して、明視径を算出した。
また、比較の為に発明者が先に案出した方法として上記(N)式を用いて明視域比率P%を算出した。各算出結果を表3に掲げる。
【0065】
【表3】
Figure 2004102248
【0066】
この表3に掲げるように、レンズ径が変化すると明視域比率P%は変化する。両者の径差は20[mm]であり、実施例1の場合よりも明視域比率P%は大きく変化している。
これに対して、本発明による明視視角及び明視径の値は、それぞれ双方のレンズにおいて略同一である。
尚、明視角、明視径がそれぞれレンズ径によって僅かに変化する理由は、図3(b)に示すように、径60[mm]の乱視レンズの周縁部における外周の一部が、立体角の計算上、明視域としてレンズ径以内に含まれない場合がある為、明視角、明視径がそれぞれ過小に評価された為であると考えられる。
【0067】
しかしながら、径が変わると明視域比率P%が大きく変化する現象に対して、前述のように明視角、明視径が変化する割合は僅かであり、実質的には全く問題なく使用できる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、軸非対称な眼鏡レンズに対しても好適に適用できる光学性能表示方法が提供される。また本発明によれば、径等の異なるレンズ同士の光学性能の比較を適切かつ容易に行える。また本発明によれば、レンズ全体としての光学性能を定量的に評価できる。また本発明によれば、眼鏡レンズの光学性能を直観的に分かり易く表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】明視視角及び明視径の説明図である。
【図2】実施例において光学性能の表示対象とした乱視レンズの設定条件を説明するために、該レンズ上における評価関数の値を3次元的に示した図である。(a),(b)はそれぞれ径80[mm],70[mm]の乱視レンズに対応する。
【図3】別の実施例において光学性能の表示対象とした乱視レンズの設定条件を説明するために、該レンズ上における評価関数の値を3次元的に示した図である。(a),(b)はそれぞれ径80[mm],60[mm]の乱視レンズに対応する。
【図4】参考文献に示されていた視力の実測結果を示す図である。
【符号の説明】
2…眼鏡レンズ、4…光軸、6…球分、8…後方頂点、10…後平面(平面)、12…眼球回旋点(眼球の回旋中心)、θ…明視視角、R…明視径、VR…後方頂点から眼球回旋点までの距離。

Claims (10)

  1. 眼鏡レンズの光学性能表示方法であって、
    前記眼鏡レンズの明視域を決定する明視域決定工程と、
    眼球の回旋中心から前記決定した明視域を見込む立体角と等しい立体角を有し、かつ前記眼鏡レンズの光軸まわりに軸対称な球分を想定したときに、該球分に基づいて求めることのできる前記明視域の大きさに依存した光学性能値を算出する光学性能値算出工程と、
    前記算出した光学性能値を用いて、前記眼鏡レンズの光学性能を表示する光学性能表示工程と
    を有することを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
  2. 請求項1記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記光学性能値算出工程は、前記球分の頂角に相当する明視視角の値を算出する明視視角算出工程を含むことを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
  3. 請求項2記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記明視視角算出工程では、下記(1)式を用いて前記明視視角を算出することを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
    Figure 2004102248
    但し、Kは前記眼鏡レンズの前方半球へ多数の光線をランダムに入射させた場合における当該光線の本数であり、Adはそれら光線のうち前記明視域を通過した光線の本数である。
  4. 請求項2記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記明視視角算出工程では、下記(2)式を用いて前記明視視角を近似的に算出することを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
    Figure 2004102248
    但し、Lは前記眼球の回旋中心から前記眼鏡レンズへ等角度間隔で多数の光線を入射させた場合における当該角度間隔であり、Nは前記入射させた光線のうち前記明視域を通過した光線の本数である。
  5. 請求項2乃至4の何れか記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記光学性能表示工程では、前記光学性能値として、前記明視視角算出工程で算出した明視視角の値を角度の単位で表示することを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
  6. 請求項1記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記球分は、前記眼球の回旋中心を頂点とし、前記眼鏡レンズ側に球面部分を有するものであり、
    前記光学性能値算出工程は、前記球分の立体角を、前記光軸に垂直でかつ前記眼鏡レンズの後方頂点を含む平面に投影して得る円の直径に相当する明視径の値を算出する明視径算出工程を含むことを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
  7. 請求項2乃至4の何れか記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記光学性能値算出工程は、前記明視視角算出工程で算出した明視視角の値を下記(3)式に代入して明視径を算出する明視径算出工程を更に含むことを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
    Figure 2004102248
    但し、VRは、前記眼鏡レンズの後方頂点から前記眼球の回旋中心までの距離である。
  8. 請求項6又は7記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記光学性能表示工程では、前記光学性能値として、前記明視径算出工程で算出した明視径の値を長さの単位で表示することを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記明視域決定工程では、前記眼鏡レンズの視力に関する評価関数を用いて、該眼鏡レンズの明視域を決定することを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
  10. 請求項9記載の眼鏡レンズの光学性能表示方法において、
    前記視力に関する評価関数として換算視力を用いることを特徴とする眼鏡レンズの光学性能表示方法。
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