JP2004102234A - 撮像レンズ,撮像ユニット及びこれを備える携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側から順に配置される第1レンズ,第2レンズ,第3レンズ,第4レンズを有し、第1レンズは正の屈折力を有すると共に物体側に向ける凸面を有し、第2レンズは正の屈折力を有し、第3レンズは負の屈折力を有すると共に物体側に向ける凹面を有するメニスカス形状であり、第4レンズは正又は負の屈折力を有すると共に物体側に向ける凸面を有するメニスカス形状である、という構成を採っている。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子の光学系として好適な撮像レンズと当該撮像レンズを有する撮像ユニットとこれを備える携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(Charged Coupled Device)型イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等の固体撮像素子を用いた撮像装置の高性能化,小型化に伴い、撮像装置を備えた携帯端末やパーソナルコンピューターが普及しつつある。
そして、これら携帯端末やパーソナルコンピューターの小型化或いは機能の増加による高密度化に伴い、これらの撮像装置の小型化を図るために当該撮像装置に搭載される撮像レンズへのさらなる小型化への要求が高まっている。
【0003】
このような小型の撮像装置用の撮像レンズとして、1枚あるいは2枚構成のレンズに比べ高性能化が可能という理由から、近年では、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ,負の屈折力を有する第2レンズ,正の屈折力を有する第3レンズを配置した3枚構成のレンズを備えるいわゆるトリプレットタイプの撮像レンズが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−75006号公報(第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−75006号公報に記載されているタイプのレンズは、広い画角を確保しながら諸収差が良好に補正されたタイプではあるが、その一方では、光軸方向に沿った全長(その開口絞りから像側焦点までの距離)の小型化には向いていなかった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑み、複数レンズで構成される撮像レンズの小型化を図ることを、その目的とする。また、本発明は、小型で諸収差を良好に補正され且つ温度変化時の像点位置変動を抑えた撮像レンズ,撮像ユニット及び携帯端末を提供することを、もう一つの目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、物体側から順に配置される第1レンズ,第2レンズ,第3レンズ,第4レンズを有し、第1レンズは正の屈折力を有すると共に物体側に向ける凸面を有し、第2レンズは正の屈折力を有し、第3レンズは負の屈折力を有すると共に物体側に向ける凹面を有するメニスカス形状であり、第4レンズは正又は負の屈折力を有すると共に物体側に向ける凸面を有するメニスカス形状である、という構成を採っている。
【0008】
上記構成にあっては、第1〜4の四つのレンズがその番号順に並んで配置されていると共に、その使用時にあっては、第1レンズが物体側に、第4レンズが像側に向けられる。かかる使用状態において、比較的屈折力の大きい正レンズ群と負レンズを物体側から順に配置すること及び第1レンズの凸面を物体側に向けることで、レンズ全長(第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離、但し請求項3記載の発明のように、撮像レンズ全系の最も物体側に開口絞りが配置される撮像レンズにおいては、開口絞りから撮像レンズ全系の撮像側焦点までの光軸上の距離をいう、請求の範囲を含む本明細書中の全ての記載について同じものとする)の小型化を図っている。
また、メニスカス形状の第3レンズの凹面を物体側に向け、メニスカス形状の第4レンズの凸面を物体側に向ける配置とすると、これらのレンズ間には正の屈折力を有する空気レンズが形成される。従って、これによりさらなるレンズ全長の小型化と画面周辺部でのテレセントリック特性の確保が実現する。
なお、第4レンズについては、その形状及び凸面の向きについては上述の通りであるが、その屈折力については正であっても負であっても良い。以下、「正又は負の屈折力」という場合には、正の屈折力を有する場合と負の屈折力を有する場合のいずれでも良いということを示すものとする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離をL、有効画面対角線長を2Y、第1レンズと第2レンズの合成焦点距離をf12、撮像レンズ全系の焦点距離をf、第1レンズのアッベ数をν1、第2レンズのアッベ数をν2、第3レンズのアッベ数をν3としたときに、下記の(1),(2),(3)の条件式を満たす、という構成を採っている。
【0010】
L/2Y < 1.60 (1)
0.40 < f12/f < 0.70 (2)
25 < {(ν1+ν2)/2}−ν3 (3)
【0011】
上記の条件式(1)〜(3)は、小型で収差が良好に補正された撮像レンズを得るための条件式である。なお、条件式中の符号Lは第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離を示すが、この場合において「像側焦点」とは、撮像レンズに光軸と平行な平行光線が入射した場合の像点をいう。また、撮像レンズの最も像側の面から像側焦点までの間にローパスフィルタ等の平行平板形状の光学部材が配置された場合には、これを空気換算距離になおした上で(1)式を満たす場合を含むものとする。
まず、条件式(1)はレンズ全長の小型化を達成するための条件式である。条件式(1)の上限値を下回るとレンズ全長が小型化の傾向を示す。
さらに、第1レンズ及び第2レンズの合成焦点距離を適切に設定する条件式(2)により、その下限値を上回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力が必要以上に大きくならず、高次の球面収差やコマ収差の発生が抑えられ、その上限値を下回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力が適度に確保され、レンズ全長の小型化も図られる。
さらに、正の屈折力を有する第1レンズ及び第2レンズと負の屈折力を有する第3レンズでの色収差補正の条件式(3)により、その下限値を上回る設定とすることで、軸上色収差、倍率色収差の補正が図られる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、撮像レンズ全系で最も物体側に配置された開口絞りを備える、という構成を採っている。
最も物体側に開口絞りを配置する構成とすることで、射出瞳位置を像面から遠ざけることができる。これにより、レンズ最終面を射出した光束の主光線が固体撮像素子に垂直に近い角度で入射するようになり、即ち、固体撮像素子に用いる撮像レンズに必要な像面テレセントリック特性を良好に確保でき、画面周辺部におけるシェーディング減少を軽減することができる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明と同様の構成を備えると共に、開口絞りから撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離をL’、有効画面対角線長を2Y、第1レンズと第2レンズの合成焦点距離をf12、撮像レンズ全系の焦点距離をf、第1レンズのアッベ数をν1、第2レンズのアッベ数をν2、第3レンズのアッベ数をν3としたときに、下記の(4),(5),(6)の条件式を満たす、という構成を採っている。
L’/2Y < 1.60 (4)
0.40 < f12/f < 0.70 (5)
25 < {(ν1+ν2)/2}−ν3 (6)
【0014】
上記の条件式(4)〜(6)は、小型で収差が良好に補正された撮像レンズを得るための条件式である。なお、条件式中の符号L’は開口絞りから撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離を示すが、この場合において「像側焦点」とは、撮像レンズに光軸と平行な平行光線が入射した場合の像点をいう。また、開口絞りから像側焦点までの間にローパスフィルタ等の平行平板形状の光学部材が配置された場合には、これを空気換算距離になおした上で(4)式を満たす場合を含むものとする。
また、開口絞りが撮像レンズの最も物体側に配置される場合には、レンズ全長は開口絞りから撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離とすることもでき、このように計算するのが望ましい。
まず、条件式(4)はレンズ全長の小型化を達成するための条件式である。条件式(4)の上限値を下回るとレンズ全長が小型化の傾向を示す。
さらに、第1レンズ及び第2レンズの合成焦点距離を適切に設定する条件式(5)により、その下限値を上回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力が必要以上に大きくならず、高次の球面収差やコマ収差の発生が抑えられ、その上限値を下回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力が適度に確保され、レンズ全長の小型化も図られる。
さらに、正の屈折力を有する第1レンズ及び第2レンズと負の屈折力を有する第3レンズでの色収差補正の条件式(6)により、その下限値を上回る設定とすることで、軸上色収差、倍率色収差の補正が図られる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求1,2,3又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、撮像レンズ全系の焦点距離をf、第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、第3レンズのd線に対する屈折率をN3、第3レンズの像側面と第4レンズの物体側面とにより形成される空気レンズの焦点距離をfaとしたときに、下記の(7),(8)の条件式を満たす、という構成を採っている。
【0016】
−0.40 < R5/((N3−1)・f)<−0.20 (7)
0.30 < fa/f < 0.50 (8)
【0017】
条件式(7)は、第3レンズ物体側面の負の屈折力を適切に設定することにより、像面湾曲の補正を容易にし、像面を平坦にするための条件である。ここで、第3レンズ物体側面の焦点距離は、曲率半径(R5)と第3レンズの屈折率(N3)を用いてR5/(N3−1)で計算され、条件式(7)は第3レンズ物体側面の焦点距離と撮像レンズ全系の焦点距離の比を表している。
条件式(7)における上限値を下回ることで、第3レンズ物体側面の負の屈折力が必要以上に大きくなりすぎず、オーバーな球面収差の過度の発生や、軸外光束のコマフレアの発生の抑制が図られる。一方、下限値を上回ることで、第3レンズ物体側面の負の屈折力を維持できるため、正のペッツバール和が減少し、像面湾曲の補正に加えて軸上色収差や倍率色収差の良好な補正が図られる。
条件式(8)は、第3レンズ像側面と第4レンズ物体側面の間に形成される空気レンズの正の屈折力を適切に設定するためのものである。かかる空気レンズの焦点距離faは、第3レンズのd線に対する屈折率をN3,第4レンズのd線に対する屈折率をN4,第3レンズの像側面の曲率半径をR6,第4レンズの物体側面の曲率半径をR7,第3レンズと第4レンズの軸上の空気間隔をD6としたときに、
fa=R6・R7/{R7・(1−N3)+R6・(N4−1)−D6・(1−N3)・(N4−1)}
で求めることができる。
そして、条件式(8)を満たすことで、像面湾曲や歪曲収差の補正と、像側光束のテレセントリック特性の確保が図られる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明と同様の構成を備えると共に、焦点距離f、曲率半径R5、屈折率N3について、下記の(9)の条件式を満たす、という構成を採っている。
−0.40 < R5/((N3−1)・f)<−0.25 (9)
【0019】
条件式(9)は、前述した条件式(7)と同様に、第3レンズ物体側面の負の屈折力を適切に設定することにより、像面湾曲の補正を容易にし、像面を平坦にするための条件である。この条件式(9)の上限値を下回ることで、第3レンズ物体側面の負の屈折力が必要以上に大きくなりすぎず、オーバーな球面収差の過度の発生や、軸外光束のコマフレアの発生の抑制が図られる、という点においてより望ましい。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明と同様の構成を備えると共に、第4レンズの像側面は、当該像側面の頂点を原点とし,光軸方向にX軸をとり、光軸に対して垂直な方向の高さをh、第4レンズの像側面のi次の非球面係数をAi、第4レンズの像側面の曲率半径をR8、第4レンズの像側面の円錐係数をK8とした場合に、次式(11)に表される非球面変位量Xと次式(12)に表される非球面の回転2次曲面成分変位量X0とが、最大有効半径hmaxに対してhmax×0.5<h<hmaxとなる任意の光軸垂直方向の高さhの範囲で、下記の(10)の条件式を満たす、という構成を採っている。
【0021】
X−X0<0 (10)
【数3】
【0022】
ここで、像側面の頂点とは像側面と光軸との交点のことをいうものとする。
一般に複数のレンズを組み合わせて使用する場合において、レンズ全長を小型化していくとバックフォーカスが短くなりがちで、そのため像側光束のテレセントリック特性の確保が困難になりがちである。従って、最も像側に位置する面である第4レンズ像側面を非球面とし、条件式(10),(11),(12)を満たす非球面形状とすることで、特に高画角の光束におけるテレセントリック特性の確保が図られることとなる。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明と同様の構成を備えると共に、第1レンズがガラス材料から形成され、第2,第3,第4レンズはいずれもプラスチック材料から形成されている、という構成を採っている。
【0024】
プラスチック材料から形成する、とはプラスチック材料を母材としてその表面に反射防止や表面硬度向上を目的としたコーティング処理を行った場合を含むものとする。以下の記載全ても、同様とする。
撮像レンズを構成するレンズを、射出成形により製造されるプラスチックレンズで構成すると、撮像レンズの小型軽量化と低コスト化には有利である。しかしながら、プラスチック材料は温度変化時の屈折率変化が大きいため、全てのレンズをプラスチックレンズで構成すると、温度によりレンズ全体の像点位置が変動してしまうという欠点を抱えている。
本発明の構成は、プラスチックレンズを多用しながら、撮像レンズ全系での温度変化時の像点位置変動を補償する構成である。即ち、正の第1レンズを、温度変化時の屈折率変化がほとんど無いガラス材料から形成している。そして、その他の第2〜4レンズをプラスチック材料で形成しているが、これらの中で第2レンズと第3レンズとが比較的屈折力の大きい正レンズと負レンズであるため、温度変化時の像点位置変動への影響が相殺する方向に作用し、撮像レンズ全系での温度変化時の像点位置の変動を小さく抑えることができる。
【0025】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明と同様の構成を備えると共に、第2,第3,第4レンズの合成焦点距離をf234、撮像レンズ全系の焦点距離をfとしたときに、下記の(13)の条件式を満たす、という構成を採っている。
| f/f234 | < 0.7 (13)
【0026】
条件式(13)は、プラスチックから形成されたレンズの合成焦点距離を規定するものである。プラスチック材料によるレンズの温度変化時の像点位置変動は、その屈折力の大きさにより影響を受けるため、プラスチック材料による第2〜4レンズの合成焦点距離を大きく設定して屈折力の総和を低く抑えることにより、それに応じて温度変化時の像点位置変動も小さくなる。
【0027】
請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の発明と同様の構成を備えると共に、プラスチック材料を飽和吸水率が0.7%以下の材料とする、という構成を採っている。
プラスチック材料はガラス材料に比べ、飽和吸水率が大きいため、急激な温度変化があると過渡的に吸水量の不均一分布が発生し、屈折率が均一にならず良好な結像性能が得られなくなる傾向にある。従って、飽和吸水率が少ないプラスチックをレンズの材料と使用することにより、湿度変化による性能劣化の低減を図っている。
【0028】
請求項11記載の発明は、物体側から順に配置される第1レンズ,第2レンズ,第3レンズ,第4レンズを有し、第1レンズは正の屈折力を有すると共に物体側に凸面を向ける配置とされ、第2,第3,第4レンズの内の一つ又は二つのレンズは正の屈折力を有し、少なくとも、第1から第4のレンズの内、正の屈折力を有する一つのレンズがガラス材料から形成され、正の屈折力を有するもう一つのレンズ及び負の屈折力を有する一つのレンズがプラスチック材料から形成され、第4レンズの像側面は、当該像側面の頂点を原点とし,光軸方向にX軸をとり,光軸に対して垂直な方向の高さをh、第4レンズの像側面のi次の非球面係数をAi、第4レンズの像側面の曲率半径をR8、第4レンズの像側面の円錐係数をK8とした場合に、次式(15)に表される非球面変位量Xと次式(16)に表される非球面の回転2次曲面成分変位量X0とが、最大有効半径hmaxに対してhmax×0.5<h<hmaxとなる任意の光軸垂直方向の高さhの範囲で、下記の(14)の条件式を満たす、という構成を採っている。
【0029】
X−X0<0 (14)
【数4】
【0030】
ここで、像側面の頂点とは像側面と光軸との交点のことをいうものとする。
上記構成にあっては、第1〜4の4つのレンズがその番号順に並んで配置されていると共に、その使用時にあっては、第1レンズが物体側に、第4レンズが像側に向けられる。かかる使用状態において、最も物体側に凸面を向けた正の第1レンズを配置することで、第1レンズを負レンズとした場合に比べ、レンズ全長の小型化に有利な構成となる。
さらに、本発明の構成は、第1〜4レンズの内の一部のレンズをプラスチック材料から形成している。前述したように、プラスチックレンズは、撮像レンズの小型軽量化と低コスト化に有利であるが、温度変化時の屈折率変化の大きさゆえにレンズの像点位置が変動してしまうという欠点を抱えている。
そこで、本発明の構成は、プラスチックレンズを多用しながら、撮像レンズ全系での温度変化時の像点位置変動を補償する構成を採っている。本発明では、1枚の正レンズを、温度変化時の屈折率変化がほとんど無いガラス材料から形成し、少なくとも1枚の正レンズ、少なくとも1枚の負レンズを含む2枚のレンズをプラスチック材料で形成している。従って、大きな正の屈折力をガラスレンズとプラスチックレンズとで分担することができ、かつ、プラスチックレンズの中に、比較的屈折力の大きい正レンズと負レンズを含む構成となることから、温度変化時の像点位置変動への寄与が相殺する方向に作用し、撮像レンズ全系での温度変化時の像点位置の変動を小さく抑えることができる。
さらに、本発明の構成では、第4レンズについて、請求項4記載の発明と同様に、その像側面を条件式(14),(15),(16)を満たす非球面形状とすることで、特に高画角の光束におけるテレセントリック特性の確保を図っている。
【0031】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明と同様の構成を備えると共に、正の屈折力を有すると共にガラス材料から形成されたレンズを除く他の全てのレンズはいずれもプラスチック材料から形成されている、という構成を採っている。
【0032】
上記構成では、一枚の正の屈折力を有するレンズのみをガラス材料から形成し、残りの3枚のレンズを全てプラスチック材料から形成することで、プラスチックレンズをより多用することになる。従って、レンズをプラスチック材料で形成する利点をより効果的に実現する。
【0033】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明と同様の構成を備えると共に、第1のレンズがガラス材料から形成されている、という構成を採っている。
上記構成では、請求項9記載の発明と同様の機能を有し、さらに、最も物体側に位置し、外的要因による損傷を受け易い第1レンズを、傷の付きやすいプラスチック材料ではなくガラス材料とし、傷の発生を低減すると共に傷の付きやすい他のプラスチック材料からなるレンズの保護を図っている。
【0034】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明と同様の構成を備えると共に、第2,第3,第4レンズの合成焦点距離をf234、撮像レンズ全系の焦点距離をfとしたときに、下記の(17)の条件式を満たす、という構成を採っている。
| f/f234 | < 0.7 (17)
【0035】
条件式(17)は、前述した式(13)と同様に、プラスチックから形成されたレンズの合成焦点距離を規定するものである。従って、式(17)に従って、プラスチック材料による第2〜4レンズの合成焦点距離を大きく設定して合成屈折力の総和を低く抑えることにより、それに応じて温度変化時の像点位置変動も小さくなる。
【0036】
請求項15記載の発明は、請求項11,12,13又は14記載の発明と同様の構成を備えると共に、プラスチック材料を飽和吸水率が0.7%以下の材料とする、という構成を採っている。
請求項10記載の発明と同様に、飽和吸水率が少ないプラスチックをレンズの材料と使用することにより、湿度変化による性能劣化の解消を図っている。
【0037】
請求項16記載の発明は、請求項11,12,13,14又は15記載の発明と同様の構成を備えると共に、第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離をL、有効画面対角線長を2Y、第1レンズと第2レンズの合成焦点距離をf12、撮像レンズ全系の焦点距離をf、最も正の屈折力の強いレンズのアッベ数をνP、最も負の屈折力の強いレンズのアッベ数をνNとしたときに、下記の(18),(19),(20)の条件式を満たす、という構成を採っている。
【0038】
L/2Y < 1.60 (18)
0.40 < f12/f < 0.70 (19)
25 < νP−νN (20)
【0039】
上記の条件式(18)〜(20)は、小型で収差が良好に補正された撮像レンズを得るための条件式である。
上記条件式(18)は前述した式(1)と同様に、レンズ全長の小型化を達成するための条件式である。
さらに、条件式(19)は、前述した条件式(2)と同様に、第1,第2レンズの合成焦点距離を適切に設定する。即ち、その下限値を上回る設定とすることで、高次の球面収差やコマ収差の発生が抑えられ、その上限値を下回る設定とすることで、レンズ全長の小型化も図られる。
さらに、条件式(20)は、色収差を良好に補正するため、最も屈折力の強い正レンズのアッベ数と、最も負の屈折力の強い負レンズのアッベ数を規定するものである。下限を上回ることで、軸上色収差、倍率色収差をバランス良く補正される。
【0040】
請求項17記載の発明は、請求項11から16のいずれか一項に記載の発明と同様の構成を備えると共に、第2レンズは正の屈折力を有し、第3レンズは負の屈折力を有する、という構成を採っている。
上記構成では、比較的屈折力の大きい正レンズ群と負レンズを、物体側より順に配置するこのような構成は、レンズ全長(第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離)を小型化し易い構成である。
【0041】
請求項18記載の発明は、光電変換部を有する固体撮像素子と、この固体撮像素子の光電変換部に被写体像を結像させる撮像レンズと、固体撮像素子を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子を有する基板と、物体側からの光入射用の開口部を有し遮光部材からなる筐体とが一体的に形成された撮像ユニットであって、撮像レンズの光軸方向における撮像ユニットの長さが15[mm]以下であって、撮像レンズは、物体側から順に配置される4枚のレンズから構成されると共に、最も物体側に配置されるレンズは、正の屈折力を有する、という構成を採っている。
【0042】
上記「光入射用の開口部」とは、必ずしも孔等の空間を形成するものに限らず、物体側からの入射光を透過可能な領域が形成された部分を指すものとする。請求項19記載の発明についても同様である。
上記構成は、例えば、可搬性を有する小型の電子機器への搭載等を目的として小型、軽量化の要求に対応するための撮像ユニットであり、上記構成では、最も物体側のレンズを正レンズとすることで、レンズ全長の小型化に有利な構成を採り、撮像ユニット全体の光軸方向長さの小型化を図りながら、撮像レンズを4枚のレンズから構成することを特徴とする。
上述の記載において、「撮像ユニットの長さが15[mm]以下」とあるのは、上記全ての構成を備えた撮像ユニットの光軸方向に沿った全長を意味するものとする。従って、例えば、基板の表の面上に筐体が設けられ、基板の背面に電子部品等が実装された場合にあっては、筐体の物体側となる先端部から背面上で突出する電子部品の先端部までの距離が15[mm]以下となることを想定する。なお、後述する請求項19記載の発明についても同様とする。
撮像レンズを構成するレンズは、各種の収差の補正,固体撮像素子に対するテレセントリック特性の向上等を実現し、撮像画質の向上を図るために、そのレンズ枚数を多く搭載することが望ましいが、小型電子機器等に搭載される撮像ユニットにあってはレンズ枚数はせいぜい3枚程度のものが一般的であり、レンズ枚数を4枚使用する本発明の構成は、上記画質向上のために有利な構成といえる。また、撮像ユニットの小型化を図る場合、その撮像レンズを構成する各レンズの小型化を伴うが、その際、必然的にレンズ面の曲率半径が小さくなってしまう。しかしながら、曲率半径が小さくなればなるほど、レンズの加工精度を維持することが困難となる。本発明では、撮像レンズを4枚構成としているので、複数のレンズを使用して屈折力の分散を図ることにより、各レンズのレンズ面の曲率半径の小型化の要求を緩和することもできるので、レンズの加工精度を維持することが容易となり得、さらなる画質の向上にも有利な構成といえる。
さらに、撮像ユニット全体の軽量化を図るためには、その撮像レンズを構成する各レンズについて、一般的なガラス材料に替えてよりプラスチック材料からなるレンズの枚数を増やしていけば良い。
しかし、プラスチック材料は温度変化時の屈折率変化が大きいため、全てのレンズをプラスチックレンズで構成すると、温度によりレンズ全体の像点位置が変動してしまうという欠点を抱えてしまう。このような温度変化による像点位置の変動は、高画素の固体撮像素子を搭載し、かつオートフォーカス機構を持ち合わせていない撮像装置(いわゆるパンフォーカス方式の撮像装置)において特に問題となる。高画素な固体撮像素子であれば画素ピッチが小さいため、画素ピッチに比例する焦点深度が狭くなるため、像点位置変動の許容幅が狭くなる。また、パンフォーカス方式の撮像装置は、もともと基準距離として数十cmの被写体にピントを合わせ、無限遠方から至近距離を被写界深度でカバーする方式である。従って、無限遠方や至近距離の被写体の画質は、基準距離の被写体の画質にくらべ若干量ピントのぼけた画像になっているため、温度変化時に像点位置変動が生ずると、無限遠方または至近距離の画質が極端に劣化するため好ましくない。
これを解決するためには、少なくとも1枚のレンズをガラスレンズとし、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズを含む2枚以上をプラスチックレンズで構成するとよい。これにより、撮像レンズ全系の正の屈折力を確保しながらも、プラスチックレンズの屈折力の総和を小さく抑えることができ、温度変化時の像点位置変動への寄与を正レンズと負レンズで相殺させることが可能となる。撮像レンズをこのような構成とするためには、設計的な自由度という観点から、3枚構成では不適であり4枚構成の撮像レンズが必要となる。なお、撮像レンズを5枚以上の構成とすると、撮像ユニットが大型になりがちで好ましくない。
【0043】
請求項19記載の発明は、光電変換部を有する固体撮像素子と、この固体撮像素子の光電変換部に被写体像を結像させる撮像レンズと、固体撮像素子を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子を有する基板と、物体側からの光入射用の開口部を有し遮光部材からなる筐体とが一体的に形成された撮像ユニットであって、撮像レンズの光軸方向における撮像ユニットの長さが15[mm]以下であり、撮像レンズとして請求項1から17のいずれか一項に記載の撮像レンズを備える、という構成を採っている。
上記構成では、前述した各請求項記載の撮像レンズを搭載することにより、前述した小型化、軽量化、高画質化等の利点を備える撮像ユニットを実現する。
【0044】
請求項20記載の発明は、請求項18又は19記載の撮像ユニットを備える、という構成を採っている。かかる構成では、前述した撮像ユニットを搭載することにより、小型化、軽量化及び高画質の撮像可能な携帯端末を実現する。
【0045】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1,2に基づいて説明する。図1は本実施形態たる撮像ユニット50の斜視図を示し、図2は撮像ユニット50の撮像光学系の光軸に沿った断面図である。
上記撮像ユニット50は、光電変換部51aを有する固体撮像素子としてのCMOS型イメージセンサ51と、このイメージセンサ51の光電変換部51a に被写体像を結像させる撮像光学系10と、イメージセンサ51を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子54を有する基板52と、物体側からの光入射用の開口部を有し遮光部材からなる鏡筒としての筐体53とを備え、これらが一体的に形成されている。
【0046】
上記イメージセンサ51は、その受光側の平面の中央部に、画素(光電変換素子)が2次元的に配置された、受光部としての光電変換部51aが形成されており、その周囲には信号処理回路51bが形成されている。かかる信号処理回路は、各画素を順次駆動し信号電荷を得る駆動回路部と、各信号電荷をデジタル信号に変換するA/D変換部と、このデジタル信号を用いて画像信号出力を形成する信号処理部等から構成されている。また、イメージセンサ51の受光側の平面の外縁近傍には、多数のパッド(図示略)が配置されており、ワイヤWを介して基板52に接続されている。イメージセンサ51は、光電変換部51aからの信号電荷をデジタルYUV信号等の画像信号等に変換し、ワイヤWを介して基板52上の所定の回路に出力する。ここで、Yは輝度信号、U(=R−Y)は赤と輝度信号との色差信号、V(=B−Y)は青と輝度信号との色差信号である。
なお、固体撮像素子は上記CMOS型のイメージセンサに限定されるものではなく、CCD等の他のものを使用しても良い。
【0047】
基板52は、その一平面上で上記イメージセンサ51及び筐体53を支持する支持平板52aと、支持平板52aの背面(イメージセンサ51と反対側の面)にその一端部が接続されたフレキシブル基板52bとを備えている。
支持平板52aは、表裏面に設けられた多数の信号伝達用パッドを有しており、その一平面側で前述したイメージセンサ51のワイヤWと接続され、背面側でフレキシブル基板52bと接続されている。
フレキシブル基板52bは、上記の如くその一端部が支持平板52aと接続され、その他端部に設けられた外部出力端子54を介して支持平板52aと外部回路(例えば、撮像ユニットを実装した上位装置が有する制御回路)とを接続し、外部回路からイメージセンサ51を駆動するための電圧やクロック信号の供給を受けたり、また、デジタルYUV信号を外部回路へ出力したりすることを可能とする。さらに、フレキシブル基板52bの長手方向の中間部が可撓性又は変形性を備え、その変形により、支持平板52aに対して外部出力端子の向きや配置に自由度を与えている。
【0048】
次に、筐体53及び撮像光学系10について説明する。筐体53は、基板52の支持平板52aにおけるイメージセンサ51が設けられた平面上に当該イメージセンサ51をその内側に格納した状態で接着により固定装備されている。そして、撮像光学系10は筐体53の内部に格納保持されている。
【0049】
図2に示すように、撮像光学系10は、物体側からの赤外線の入射を防ぐIR(赤外線)カットフィルタ24と、物体側から第1レンズL1,絞りS,第2レンズL2,第3レンズL3,第4レンズL4の順で筐体53内に支持配置された撮像レンズと、を有している。この撮像光学系10は、各レンズL1,L2,L3,L4を通して、イメージセンサ51の光電変換部51aに対して被写体像の結像を行うためのものである。なお、図2では左側を物体側,右側を像側としており、図2における一点鎖線を各レンズL1,L2,L3,L4の共通する光軸Lとする。
上記IRカットフィルタ24は、赤外線吸収特性を有する材料から形成され、筐体53の物体側面に接着されている。
また、絞りSは、撮像レンズ全系のFナンバーを決定する機能を有している。
【0050】
筐体53は、基板52に直接固定されるベース体55と、第4レンズL4を保持するレンズホルダ56と、レンズホルダ56とにより全てのレンズL1,L2,L3,L4を狭持するレンズ抑え57とを備え、これらが一体的に連結されて全体的に略円筒状を形成する。また、レンズ押さえ57,レンズホルダ56,ベース体55は、一体的に連結された状態で、各々の中心線が同一軸上となるように、設定されている。
上記レンズ押さえ57,レンズホルダ56,ベース体55は、撮像時において、物体側からこの順番となるように配置され、いずれも略筒状を成す。ベース体55は、内径が最も大きく、その内側に、レンズホルダ56を格納する。ベース体55の内周面上には雌ネジが形成され、他方,レンズホルダ56の外周面上には雄ネジが形成され、これらは相互に螺合して連結される。また、レンズホルダ56は、レンズ抑え57よりもその内径が大きく、レンズホルダ56の内側に、レンズ抑え57を格納する。レンズホルダ56の内周面上には雌ネジが形成され、他方,レンズ抑え57の外周面上には雄ネジが形成され、これらは相互に螺合して連結される。
【0051】
ここで、各レンズL1〜L4について一部説明する。
複数レンズ構成の撮像ユニットは、本出願と同一出願人による特願2002−083880号にも記載されている。かかる特開2002−083880号に記載されているタイプのレンズは、全てのレンズをプラスチックレンズとし、高性能化と大量生産性とを両立したタイプである。しかしながら、その一方で、プラスチックレンズは、温度変化に応じて屈折率変化を生じ、像点位置の変動が大きくなるという問題があった。また、小型の撮像レンズを有する小型の撮像装置においては、レンズの合焦機構を有しない,いわゆるパンフォーカス方式である場合が多く、より高画質な固体撮像素子を用いる際には、上記温度変化よる影響は無視できないものともなりうる。そこで、本実施形態の撮像ユニット50の光学系に使用される各レンズL1〜L4は、以下に示す構成により上記温度変化に対する影響の抑制を図っている。
上記各レンズL1〜L4は後述するが、L1がガラス材料から形成され、L2〜L4はプラスチック材料から形成されている。
近年では、撮像装置全体の小型化を目的とし、同じ画素数の固体撮像素子であっても、画素ピッチが小さく、結果として受光部(光電変換部)の画面サイズの小さいものが開発されている。このような画面サイズの小さい固体撮像素子向けの撮像レンズは、同じ画角を確保するためには、全系の焦点距離を短くする必要があるため、各レンズの曲率半径や外径がかなり小さくなってしまう。従って、研磨加工により製造されるガラスレンズでは加工が困難となる。従って、各レンズL2〜L4はいずれもプラスチックを素材として射出成形により形成されている。そして、レンズL2〜L4は、射出成形により形成されることから、各レンズの外周にフランジ部を設けることが可能である。第4レンズL4は、他と比して外形が最も大きなフランジ部を有し、当該フランジ部の物体側の面には凹部が形成されている。そして、この凹部には、第3レンズL3がそのフランジ部と共に嵌め込まれる。この際、撮像レンズL3と第4レンズL4とは、その光軸が一致するように、凹部は形成されている。
第3レンズL3は、第2レンズL2と比して外形が大きなフランジ部を有し、当該フランジ部の物体側の面には凹部が形成されている。そして、この凹部には、第2レンズL2がそのフランジ部と共に嵌め込まれる。この際、第2レンズL2と第3レンズL3とは、その光軸が一致するように、凹部は形成されている。
第2レンズL2は、第1レンズL1と比して外形が大きなフランジ部を有し、当該フランジ部の物体側の面には凹部が形成されている。そして、この凹部には、第1レンズL1が嵌め込まれる。この際、第1レンズL1と第2レンズL2とは、その光軸が一致するように、凹部は形成されている。
従って、各レンズL1〜L4は、各々のフランジ部を介して、重ね合わせることにより、相互の光軸が全て同一直線上に一致させることが可能である。
そして、各レンズL2〜L4の各凹部及び各凸部の軸方向の精度も射出成形により可能な精度とすることができるので、各レンズL1,L2,L3,L4の光軸方向間隔も所定の精度を維持することが可能である。これらのため、光学系の組み立て精度の向上を図ることが可能となる。さらに、組み立てが容易となり、生産性の向上も図っている。
【0052】
各レンズL1〜L4について、上記前提をふまえた上で、筐体53の説明を再開する。
筐体53のレンズホルダ56はその像側となる端部が閉塞された有底円筒状であり、その底面の中央部が大きく貫通され、外部光を通過させる。他方、レンズ抑え57は、その物体側となる端部が閉塞された有底円筒状であり、その底面の中央部が大きく貫通され、外部光を通過させる。そして、レンズホルダ56の内径は、第4レンズL4の外形と等しく設定され、当該第4レンズL4を格納することで、レンズホルダ56の中心線と第4レンズL4の光軸とを一致するように位置決めすることが可能である。そして、各レンズL1〜L4は前述したように、重ね合わせられた状態で、レンズホルダ56にレンズ抑え57を装着すると、各々の底面により、重ね合わせられた状態のレンズL1〜L4が狭持され、ベース体55,レンズホルダ56及びレンズ抑え57の中心線と各レンズL1〜L4の光軸を全て同一軸上に一致させるが可能である。なお、レンズホルダ56等の中心線がイメージセンサ51の光電変換面51aの中心と一致するように、筐体53は、基板52に対して固定装備される。なお、筐体53は、レンズホルダ56の内周面及び内底面のみで第4レンズL4を支持し、また、レンズ抑え57の内底面のみで第1レンズL1の外周のみを支持し、その他の内周部のいずれも各レンズL1,L2,L3,L4に接触しない構造となっている。
さらに、ベース体55とレンズホルダ56とは相互間のネジ部の中心線が各レンズL1〜L4の光軸と一致するので、レンズホルダ56の回転操作により合焦状態が最良になるようにイメージセンサ51に対する各レンズL1〜L4の位置を調整することが可能である。なお、上記レンズの位置調節後には、ベース体55とレンズホルダ56とは接着固定される。
【0053】
また、筐体53の物体側端面,第2レンズL2と第3レンズL3との間及び第3レンズL3と第4レンズL4との間には、それぞれ第1の遮光マスク21,第2の遮光マスク22及び第3の遮光マスク23が配置されている。かかる遮光マスク21,22,23はそれぞれ円形の開口を有し、結像に寄与しない不要光のカットを目的として配置されている。
各マスク21,22,23は、いずれも光を遮断する円板状の部材の中心に所定の内径の貫通穴が設けられており、いずれのマスク21,22,23についても、当該貫通穴の中心線は各レンズL1〜L4の光軸と一致するように装備されている。
【0054】
第1の遮光マスク21は、前述したように筐体53の物体側端面に配設装備されている。第2の遮光マスク22は、第3レンズL3の凹部内に配置され、第2レンズL2と第3レンズL3とに狭持される。第3の遮光マスク23は、第4レンズL4の凹部内に配置され、第3レンズL3と第4レンズL4とに狭持される。
なお、第3レンズL3と第4レンズL4とは、それぞれ凹部内に遮光マスク22,23の格納用の窪みが形成されており、各レンズL2〜L4の嵌合状態における相互間距離に影響を及ぼさない構造となっている。
【0055】
前述した絞りSと各遮光マスク21,22,23との相互の作用により、物体側から入射した光が各レンズL1,L2,L3,L4のレンズ有効径の外側に入射することを防止し、ゴーストやフレアの発生を抑えることができる。
【0056】
上述した撮像ユニット50の使用態様について説明する。図3は、撮像ユニット50を携帯端末としての携帯電話機100に装備した状態を示す。また、図4は携帯電話機100の制御ブロック図である。
撮像ユニット50は、例えば、撮像光学系における筐体53の物体側端面が携帯電話機100の背面(液晶表示部側を正面とする)に設けられ、液晶表示部の下方に相当する位置に配設される。
そして、撮像ユニット50の外部接続端子54は、携帯電話機100の制御部101と接続され、輝度信号や色差信号等の画像信号を制御部101側に出力する。
一方、携帯電話機100は、図4に示すように、各部を統括的に制御すると共に,各処理に応じたプログラムを実行する制御部(CPU)101と、番号等をキーにより支持入力するための入力部60と、所定のデータの他に撮像した映像等を表示する表示部70と、外部サーバとの間の各種情報通信を実現するための無線通信部80と、携帯電話機100のシステムプログラムや各種処理プログラム及び端末ID等の必要な諸データを記憶している記憶部(ROM)91と、制御部101によって実行される各種処理プログラムやデータ、若しくは処理データ、或いは撮像ユニット50により撮像データ等を一時的に格納する作業領域として用いられる及び一時記憶部(RAM)92とを備えている。
そして、撮像ユニット50から入力された画像信号は、上記携帯電話機100の制御系により、記憶部92に記憶されたり、或いは表示部70で表示され、さらには、無線通信部80を介して映像情報として外部に送信される。
【0057】
【実施例】
次に、撮像レンズの仕様について、実施例1,2,3,4に基づいて説明するが、各仕様はこれに限定されるものではない。ここで、各実施例に使用する記号は下記の通りである。
f :撮像レンズ全系の焦点距離
fB :バックフォーカス
F :Fナンバー
2Y :有効画面対角線長(固体撮像素子の矩形受光面における対角線長)
R :屈折面の曲率半径
D :屈折面の軸上面間隔
Nd :レンズ材料のd線での屈折率
νd :レンズ材料のアッベ数
【0058】
また、各実施例において、非球面の形状は、面の頂点を原点とし光軸方向をX軸とした直交座標系において、頂点曲率半径をR、円錐定数をK、非球面係数をA4、A6、A8、A10、A12として以下の「数5」で表す。
【0059】
【数5】
【0060】
図5は本発明の実施例1,2にかかる小型の撮像レンズの代表的な断面図である。
(第1実施例)
レンズデータを表1,2,3に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
図中L1は第1レンズ、L2は第2レンズ、L3は第3レンズ、L4は第4レンズ、Sは絞りを示す。図6は実施例1の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
第1レンズL1はガラス材料から形成され、第2レンズL2および第4レンズL4は、ポリオレフィン系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.01%以下である。また、第3レンズL3はポリカーボネイト系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.4%である。
なお、プラスチック材料の温度による屈折率ndの変化は表4に示す通りである。これより、常温(20[℃])に対し+30[℃]上昇時のバックフォーカス変化量(ΔfB)は+0.001[mm]となる。
【0065】
【表4】
【0066】
(実施例2)
レンズデータを表5,6,7に示す。
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】
図7は実施例2の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
第1レンズL1はガラス材料から形成され、第2レンズL2および第4レンズL4は、ポリオレフィン系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.01%以下である。また、第3レンズL3はポリカーボネイト系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.4%である。
なお、プラスチック材料の温度による屈折率ndの変化は表8に示す通りである。これより、常温(20[℃])に対し+30[℃]上昇時のバックフォーカス変化量(ΔfB)は+0.001[mm]となる。
【0071】
【表8】
【0072】
(第3実施例)
レンズデータを表9,10,11,12に示す。
【0073】
【表9】
【0074】
【表10】
【0075】
【表11】
【0076】
【表12】
【0077】
図8は実施例3にかかる小型の撮像レンズの断面図である。図中L1は第1レンズ、L2は第2レンズ、L3は第3レンズ、L4は第4レンズ、Sは絞りを示す。図9は実施例3の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
本実施例は最も物体側に開口絞りSを配置し、また、最も像側には、赤外線カットフィルタ相当の平行平板Fを配置した設計例である。
第1レンズL1はガラス材料から形成され、第2レンズL2および第4レンズL4はポリオレフィン系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.01%以下である。また、第3レンズL3はポリカーボネイト系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.4%である。
なお、プラスチック材料の温度による屈折率ndの変化は表12に示す通りである。これより、常温(20[℃])に対し+30[℃]上昇時のバックフォーカス変化量(ΔfB)は−0.006[mm]となる。
【0078】
(第4実施例)
レンズデータを表13,14,15,16に示す。
【0079】
【表13】
【0080】
【表14】
【0081】
【表15】
【0082】
【表16】
【0083】
図10は実施例4にかかる小型の撮像レンズの断面図である。図中L1は第1レンズ、L2は第2レンズ、L3は第3レンズ、L4は第4レンズ、Sは絞りを示す。図11は実施例4の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
本実施例は最も物体側に開口絞りSを配置し、また、最も像側には、赤外線カットフィルタ及び固体撮像素子のシールガラス相当の平行平板F,Pを配置した設計例である。
第1レンズL1はガラス材料から形成され、第2レンズL2および第4レンズL4はポリオレフィン系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.01%以下である。また、第3レンズL3はポリカーボネイト系のプラスチックレンズで、飽和吸水率は0.4%である。
なお、プラスチック材料の温度による屈折率ndの変化は表16に示す通りである。これより、常温(20[℃])に対し+30[℃]上昇時のバックフォーカス変化量(ΔfB)は+0.010[mm]となる。
【0084】
(その他)
ここで、上記各実施例における温度上昇時のバックフォーカス変化量(ΔfB)であるが、計算上は温度上昇時のプラスチックレンズの熱膨張の影響は無視して求めた値である。なぜなら、温度変化時の像点位置変動は、プラスチックレンズの屈折率変化に主に起因するからである。
【0085】
なお、上記各実施例は、像側光束のテレセントリック特性については必ずしも十分な設計にはなっていない。テレセントリック特性とは、各像点に対する光束の主光線が、レンズ最終面を射出した後、光軸とほぼ平行になることをいい、換言すれば光学系の射出瞳位置が像面から十分離れることである。テレセントリック特性が悪くなると、光束が固体撮像素子に対し斜めより入射し、画面周辺部において実質的な開口効率が減少する現象(シェーディング)が生じ、周辺光量不足となってしまう。しかし、最近の技術では、固体撮像素子の色フィルタやマイクロレンズアレイの配列の見直し等によって、前述のシェーディング現象を軽減することができる。従って、本実施例は、テレセントリック特性の要求が緩和された分について、より小型化を目指した設計例となっている。
【0086】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、比較的屈折力の大きい正レンズ群と負レンズが物体側より順に配置されることとなり、かかる構成によりレンズ全長の小型化を容易に行うことが可能である。さらに、第1レンズの凸面を物体側に向けることでよりレンズ全長の小型化を図ることが可能である。
さらに、収差補正に関しては、正の屈折力を有する第1レンズ、第2レンズの2枚の正レンズを最も物体側に配置することで、正の屈折力を分担でき、球面収差やコマ収差の発生を抑えることができる。
また、第3レンズを物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズとすることで、球面収差、コマ収差、非点収差を良好に補正することができる。さらに、第4レンズを物体側に凸面を向けたメニスカス形状とすることで、画面周辺部での像側光束のテレセントリック特性の確保が容易になる。
【0087】
請求項2記載の発明は、条件式(1)に従うことにより、その上限値を下回る設定とすることで、レンズ全長を短くでき、相乗的にレンズ外径も小さくできる。従って、これにより、撮像装置全体の小型軽量化が可能となる。
また、条件式(2)に従うことにより、その下限値を上回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力の大きさを適度に抑え、高次の球面収差やコマ収差の発生を小さく抑えることが可能となり、上限値を下回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力を適度に確保でき、レンズ全長の短縮が可能となる。
さらに、条件式(3)に従うことにより、その下限値を上回る設定とすることで、軸上色収差、倍率色収差をバランス良く補正することが可能となる。
【0088】
条件式(1)〜(3)は、小型で収差が良好に補正された撮像レンズを得るための条件式である。即ち、条件式(1)はレンズ全長の小型化を達成するための条件式である。条件式(1)の上限値を下回るとレンズ全長が小型化の傾向を示す。なお、条件式中の符号Lは第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離を示すが、この場合において「像側焦点」とは、撮像レンズに光軸と平行な平行光線が入射した場合の像点をいう。
【0089】
請求項3記載の発明は、撮像レンズ全系で最も物体側に配置された開口絞りを備えているため、射出瞳位置を像面から遠ざけて、レンズ最終面を射出した光束の主光線を固体撮像素子に垂直に近い角度で入射させることができ、固体撮像素子に用いる撮像レンズに必要な像面テレセントリック特性を良好に確保でき、画面周辺部におけるシェーディング減少を軽減することが可能となる。
【0090】
請求項4記載の発明は、条件式(4)に従うことにより、その上限値を下回る設定とすることで、レンズ全長を短くでき、相乗的にレンズ外径も小さくできる。従って、これにより、撮像装置全体の小型軽量化が可能となる。
また、条件式(5)に従うことにより、その下限値を上回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力の大きさを適度に抑え、高次の球面収差やコマ収差の発生を小さく抑えることが可能となり、上限値を下回る設定とすることで、第1レンズと第2レンズの合成の正の屈折力を適度に確保でき、レンズ全長の短縮が可能となる。
さらに、条件式(6)に従うことにより、その下限値を上回る設定とすることで、軸上色収差、倍率色収差をバランス良く補正することが可能となる。
【0091】
条件式(4)〜(6)は、小型で収差が良好に補正された撮像レンズを得るための条件式である。即ち、条件式(4)はレンズ全長の小型化を達成するための条件式である。条件式(4)の上限値を下回るとレンズ全長が小型化の傾向を示す。なお、条件式中の符号L’は開口絞りから撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離を示すが、この場合において「像側焦点」とは、撮像レンズに光軸と平行な平行光線が入射した場合の像点をいう。
【0092】
請求項5記載の発明によれば、条件式(7)に従って、その上限値を下回る設定とすることで、第3レンズ物体側面の負の屈折力が過大となることを回避し、オーバーな球面収差の過度の発生や、軸外光束のコマフレアの発生を抑制することができ、良好な画質が得ることが可能となる。また、下限値を上回る設定することで、第3レンズ物体側面の負の屈折力を維持でき、正のペッツバール和が減少し、像面湾曲の補正及び軸上色収差や倍率色収差の補正を良好に行うことが可能となる。
さらに、条件式(8)に基づいて、第3レンズ−第4レンズ間に形成される空気レンズの正の屈折力を適切に設定することができ、像面湾曲や歪曲収差の補正と像側光束のテレセントリック特性の確保をバランスよく行うことが可能となる。
【0093】
請求項6記載の発明は、R5/((N3−1)・f)の値の上限値をより望ましい値とすることにより、第3レンズ物体側面の負の屈折力が必要以上に大きくなりすぎず、オーバーな球面収差の過度の発生や、軸外光束のコマフレアの発生の抑制が図られる。
【0094】
請求項7記載の発明によれば、最も像側に位置する面である第4レンズ像側面を条件式(10)を満たす非球面形状とすることで、特に高画角の光束におけるテレセントリック特性の確保が図ることが可能となる。
【0095】
請求項8記載の発明によれば、正の第1レンズは温度変化時の屈折率変化がほとんど無いガラス材料から形成すると共に、他の第2〜4レンズをプラスチック材料で形成しているが、第2レンズと第3レンズとが比較的屈折力の大きい正レンズと負レンズであることから、温度変化時の像点位置変動への影響を相殺することができ、撮像レンズ全系での温度変化時の像点位置の変動を小さく抑えることが可能である。
従って、プラスチック材料による影響を低減した上で、プラスチック材料がもたらす効果である小型軽量化と低コスト化を実現することが可能となる。
また、第1レンズをガラスレンズとすることで、傷つきやすいプラスチックレンズを露出させる必要がなく保守性の向上を図ることが可能である。
さらに、第1レンズと第2レンズとはいずれも正の屈折力を有し、それぞれにて必要となる屈折力を分担しているため、各レンズの曲率半径を極端に小さくしなくとも良いので、第1レンズたるガラスレンズの加工を容易とし、生産性の向上を図ることが可能となる。
さらに、第2〜4レンズをプラスチック材料とすることから、一体成形によりレンズ有効径外側のフランジ部の形状を自由に設計することも可能となる。仮に、各レンズのフランジ部を相互に嵌合自在とした場合には、複数枚のレンズの光軸を容易に一致させることができる構造をとることができる。さらに、フランジが各レンズ間隔を規定する構造とした場合には、スペーサーを不要とし、部品点数の軽減により生産性の向上を図ることが可能となる。
また、レンズをプラスチック材料を形成することからレンズに非球面を容易に形成することが可能となり、収差補正を容易に行うことが可能となる。
【0096】
請求項9記載の発明は、条件式(13)を満たすように設定することにより、プラスチックレンズの合成焦点距離を大きく設定して屈折力の総和を小さく抑え、温度変化時の像点位置変動を小さく抑えることが可能となる。
【0097】
請求項10記載の発明では、プラスチック材料として飽和吸水率が0.7%以下のものを用いることにより、急激な湿度変化による屈折率の不均一化を抑制し、より良好な結像性能を維持しながら、プラスチックレンズの利点をも得ることが可能となる。
【0098】
請求項11記載の発明では、最も物体側に凸面を向けた正の第1レンズを配置することで、第1レンズを負レンズとした場合に比べ、レンズ全長の小型化を図ることが可能である。
さらに、1枚の正レンズをガラスレンズ、もう1枚の正レンズと1枚の負レンズをプラスチックレンズとすることで、大きな正の屈折力をガラスレンズとプラスチックレンズとで分担することができ、かつ、正負の屈折力を有するプラスチックレンズ同士により温度変化時の像点位置変動への影響を相殺させ、撮像レンズ全系での温度変化時の像点位置の変動を小さく抑えることが可能である。従って、本発明により、温度変化の影響を排除しつつ、プラスチックレンズによる小型軽量化、量産化等、請求項5記載の発明とほぼ同様の効果を得ることが可能である。
さらに、本発明は、第4レンズ像側面を所定の非球面形状とすることで、特に高画角の光束におけるテレセントリック特性の確保が実現することが可能となっている。
【0099】
請求項12記載の発明によれば、第1〜4レンズの内の三つのレンズをプラスチック材料から形成することから、レンズがプラスチック材料であることの利点、レンズの小型軽量化,量産性による低コスト化,非球面形成の容易化等をより効果的に実現することが可能である。
【0100】
請求項13記載の発明は、第1レンズをガラス材料とすることにより、最も損傷を受けやすい配置にあってその傷の発生を低減すると共に、他のブラスチック材料からなるレンズの保護を図り、保守性の向上を図っている。
【0101】
請求項14記載の発明は、条件式(17)を満たすように設定することにより、プラスチックレンズの合成焦点距離を大きく設定して屈折力の総和を小さく抑え、温度変化時の像点位置変動を小さく抑えることが可能となる。
【0102】
請求項15記載の発明では、プラスチック材料として飽和吸水率が0.7%以下のものを用いることにより、急激な湿度変化による屈折率の不均一化を抑制し、より良好な結像性能を維持しながら、プラスチックレンズの利点をも得ることが可能となる。
【0103】
請求項16記載の発明は、条件式(18)によりレンズ全長を短くでき、撮像装置全体の小型軽量化が可能となる。
また、条件式(19)により、高次の球面収差やコマ収差の発生を小さく抑えつつも適度にレンズ全長の短縮が可能となる。
さらに、条件式(20)により、軸上色収差、倍率色収差をバランス良く補正することが可能となる。
【0104】
請求項17記載の発明では、比較的屈折力の大きい正レンズ群と負レンズを、物体側より順に配置したことにより、レンズ全長の小型化を図ることが可能である。
【0105】
請求項18記載の発明は、最も物体側となるレンズを正の屈折力を有するレンズとして光軸方向の小型化を図りつつ、4枚のレンズにより撮像レンズを構成している。
そして、レンズ枚数を4枚とすることにより、各種の収差の補正、テレセントリック特性の向上、屈折力の分散等への対応を容易とすると共に、プラスチックレンズの使用枚数の増加にも容易に対応可能とし、小型化、高画質化、軽量化に有利な撮像ユニットを提供することを可能としている。
【0106】
請求項19記載の発明によれば、上述した各効果を実現可能な撮像レンズを搭載することにより、小型化、軽量化、高画質化等の利点を備える撮像ユニットを提供することが可能である。
【0107】
請求項20記載の発明によれば、請求項18又は19記載の発明による各効果を実現可能な撮像ユニットを搭載することにより、小型化、軽量化及び高画質の撮像可能な携帯端末を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態たる撮像ユニットの斜視図である。
【図2】撮像レンズ部の各レンズの光軸を含む断面における断面図を示している。
【図3】図3(A)は撮像ユニットを適用した携帯電話機の正面図、図3(B)は撮像ユニットを適用した携帯電話機の背面図を示す。
【図4】図3の携帯電話機の制御ブロック図である。
【図5】本発明の実施例1,2にかかる小型の撮像レンズの代表的な断面図である。
【図6】実施例1の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
【図7】実施例2の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
【図8】実施例3にかかる小型の撮像レンズの断面図である。
【図9】実施例3の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
【図10】実施例4にかかる小型の撮像レンズの断面図である。
【図11】実施例4の収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差、メリディオナルコマ収差)である。
【符号の説明】
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
S 開口絞り
50 撮像ユニット
100 携帯電話機(携帯端末)
Claims (20)
- 物体側から順に配置される第1レンズ,第2レンズ,第3レンズ,第4レンズを有し、
前記第1レンズは正の屈折力を有すると共に物体側に向ける凸面を有し、前記第2レンズは正の屈折力を有し、前記第3レンズは負の屈折力を有すると共に物体側に向ける凹面を有するメニスカス形状であり、前記第4レンズは正又は負の屈折力を有すると共に物体側に向ける凸面を有するメニスカス形状であることを特徴とする撮像レンズ。 - 前記第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離をL、有効画面対角線長を2Y、前記第1レンズと第2レンズの合成焦点距離をf12、撮像レンズ全系の焦点距離をf、前記第1レンズのアッベ数をν1、前記第2レンズのアッベ数をν2、前記第3レンズのアッベ数をν3としたときに、下記の(1),(2),(3)の条件式を満たすことを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
L/2Y < 1.60 (1)
0.40 < f12/f < 0.70 (2)
25 < {(ν1+ν2)/2}−ν3 (3) - 撮像レンズ全系で最も物体側に配置された開口絞りを備えることを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
- 前記開口絞りから撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離をL’、有効画面対角線長を2Y、前記第1レンズと第2レンズの合成焦点距離をf12、撮像レンズ全系の焦点距離をf、前記第1レンズのアッベ数をν1、前記第2レンズのアッベ数をν2、前記第3レンズのアッベ数をν3としたときに、下記の(4),(5),(6)の条件式を満たすことを特徴とする請求項3記載の撮像レンズ。
L’/2Y < 1.60 (4)
0.40 < f12/f < 0.70 (5)
25 < {(ν1+ν2)/2}−ν3 (6) - 撮像レンズ全系の焦点距離をf、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズのd線に対する屈折率をN3、前記第3レンズの像側面と第4レンズの物体側面とにより形成される空気レンズの焦点距離をfaとしたときに、下記の(7),(8)の条件式を満たすことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の撮像レンズ。
−0.40 < R5/((N3−1)・f)<−0.20 (7)
0.30 < fa/f < 0.50 (8) - 前記焦点距離f、前記曲率半径R5、前記屈折率N3、前記焦点距離をfaについて、下記の(9)の条件式を満たすことを特徴とする請求項5記載の撮像レンズ。
−0.40 < R5/((N3−1)・f)<−0.25 (9) - 前記第1レンズがガラス材料から形成され、前記第2,第3,第4レンズはいずれもプラスチック材料から形成されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の撮像レンズ。
- 前記第2,第3,第4レンズの合成焦点距離をf234、撮像レンズ全系の焦点距離をfとしたときに、下記の(13)の条件式を満たすことを特徴とする請求項8記載の撮像レンズ。
| f/f234 | < 0.7 (13) - 前記プラスチック材料は、飽和吸水率が0.7%以下の材料であることを特徴とする、請求項8又は9記載の撮像レンズ。
- 物体側から順に配置される第1レンズ,第2レンズ,第3レンズ,第4レンズを有し、
前記第1レンズは正の屈折力を有すると共に物体側に凸面を向ける形状とされ、
前記第2,第3,第4レンズの内の一つ又は二つのレンズは正の屈折力を有し、
少なくとも、前記第1から第4のレンズの内、正の屈折力を有する一つのレンズがガラス材料から形成され、正の屈折力を有するもう一つのレンズ及び負の屈折力を有する一つのレンズがプラスチック材料から形成され、
前記第4レンズの像側面は、当該像側面の頂点を原点とし,光軸方向にX軸をとり,光軸に対して垂直な方向の高さをh,前記第4レンズの像側面のi次の非球面係数をAi、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの像側面の円錐係数をK8とした場合に、
次式(15)に表される非球面変位量Xと次式(16)に表される非球面の回転2次曲面成分変位量X0とが、最大有効半径hmaxに対してhmax×0.5<h<hmaxとなる任意の光軸垂直方向の高さhの範囲で、下記の(14)の条件式を満たすことを特徴とする撮像レンズ。
X−X0<0 (14)
- 前記正の屈折力を有すると共にガラス材料から形成されたレンズを除く他の全てのレンズはいずれもプラスチック材料から形成されていることを特徴とする請求項11記載の撮像レンズ。
- 前記第1のレンズが、ガラス材料から形成されていることを特徴とする請求項12記載の撮像レンズ。
- 前記第2,第3,第4レンズの合成焦点距離をf234、撮像レンズ全系の焦点距離をfとしたときに、下記の(17)の条件式を満たすことを特徴とする特徴とする請求項10記載の撮像レンズ。
| f/f234 | < 0.7 (17) - 前記プラスチック材料はいずれも飽和吸水率0.7%以下であることを特徴とする、請求項11,12,13又は14記載の撮像レンズ。
- 前記第1レンズの物体側面から撮像レンズ全系の像側焦点までの光軸上の距離をL、有効画面対角線長を2Y、前記第1レンズと第2レンズの合成焦点距離をf12、撮像レンズ全系の焦点距離をf、最も正の屈折力の強いレンズのアッベ数をνP、最も負の屈折力の強いレンズのアッベ数をνNとしたときに、下記の(18),(19),(20)の条件式を満たすことを特徴とする請求項8,9,10,11又は12記載の撮像レンズ。
L/2Y < 1.60 (18)
0.40 < f12/f < 0.70 (19)
25 < νP−νN (20) - 前記第2レンズは正の屈折力を有し、前記第3レンズは負の屈折力を有することを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の撮像レンズ。
- 光電変換部を有する固体撮像素子と、この固体撮像素子の光電変換部に被写体像を結像させる撮像レンズと、前記固体撮像素子を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子を有する基板と、物体側からの光入射用の開口部を有し遮光部材からなる筐体とが一体的に形成された撮像ユニットであって、
前記撮像レンズの光軸方向における前記撮像ユニットの長さが15[mm]以下であり、
前記撮像レンズは、物体側から順に配置される4枚のレンズから構成されると共に、最も物体側に配置されるレンズは、正の屈折力を有することを特徴とする撮像ユニット。 - 光電変換部を有する固体撮像素子と、この固体撮像素子の光電変換部に被写体像を結像させる撮像レンズと、前記固体撮像素子を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子を有する基板と、物体側からの光入射用の開口部を有し遮光部材からなる筐体とが一体的に形成された撮像ユニットであって、
前記撮像レンズの光軸方向における前記撮像ユニットの長さが15[mm]以下であり、
前記撮像レンズとして請求項1から17のいずれか一項に記載の撮像レンズを備えることを特徴とする撮像ユニット。 - 請求項18又は19記載の撮像ユニットを備えることを特徴とする携帯端末。
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