JP2004102090A - 撮像装置 - Google Patents

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萩森 仁
Yasushi Yamamoto
山本 康
Genta Yagyu
柳生 玄太
Kazuhiko Ishimaru
石丸 和彦
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Abstract

【課題】高性能なズームレンズ系を備えながら、コンパクトな撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る撮像装置は、複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群間の間隔を変化させることによって物体の光学像を連続的に光学的に変倍可能に形成するズームレンズ系と、ズームレンズ系が形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置であって、前記ズームレンズ系は、物体側から順に、全体として正のパワーを有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群との間に変化可能な空気間隔を隔てて配置され、負のパワーを有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群との間に変化可能な空気間隔を隔てて配置され、全体として正のパワーを有するとともに、光束を略90°折り曲げる反射面を含む第3レンズ群と、を含むとともに、前記第3レンズ群は、物体側から順に、反射面と、反射面とは空気間隔を経て配置された正パワーのレンズ素子と、から構成される
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、CCD(Charge Coupled Device 電荷結合素子)やCMOSセンサ(Complementary Metal−oxide Semiconductor 相補性金属酸化膜半導体センサ)等の受光面上に形成された光学像を電気信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置に関し、特にデジタルカメラ;パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistance)等に内蔵又は外付けされるカメラの主たる構成要素である撮像装置に関するものである。詳しくは、特にズームレンズ系を備えた小型の撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩フィルムの代わりにCCDやCMOSセンサなどの撮像素子を用いて、光学像を電気信号に変換し、そのデータをデジタル化して記録したり転送したりするデジタルカメラが急速に普及してきている。このようなデジタルカメラにおいては、最近、200万画素や300万画素といった高画素を有するCCDやCMOSセンサが比較的安価に提供されるようになったため、撮像素子を装着した高性能な撮像装置に対する需要が非常に増大しているおり、特に、画質を劣化させずに変倍が可能なズームレンズ系を搭載したコンパクトな撮像装置が切望されている。
【0003】
さらに、近年では、半導体素子等の画像処理能力の向上により、パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistance)等に撮像装置が内蔵又は外付けされるようになっており、高性能な撮像装置に対する需要に拍車をかけている。
【0004】
このような撮像装置に用いられるズームレンズ系としては、最も物体側から順に、正のパワーを有する第1レンズ群と、負のパワーを有する第2レンズ群と、後続するレンズ群から構成される、いわゆるプラスリードのズームレンズ系が多数提案されている。プラスリードのズームレンズ系は、高倍率化が比較的容易であり、かつフォーカス群を最物体側に配置されたレンズ群以外の群で行えるため、リアフォーカスやインナーフォーカス方式に好適である、という特長がある。
【0005】
これとは異なり、プラスリードのズームレンズ系としては、従来から銀塩フィルム用カメラの撮影レンズ系として提案されたズームレンズ系がある。しかしながら、これらのズームレンズ系は、特に最短焦点距離状態でのレンズ系の射出瞳位置が比較的像面の近くに位置するため、特に高画素を有する撮像素子の各画素に対応して設けられたマイクロレンズの瞳と整合せず、周辺光量が十分に確保できないという問題があった。また、変倍時に射出瞳位置が大きく変動するため、マイクロレンズの瞳の設定が困難であるという問題もあった。また、そもそも銀塩フィルムと撮像素子では、求められる空間周波数特性等の光学性能が全く異なるため、撮像素子に要求される十分な光学性能を確保できなかった。このため、撮像素子を備えた撮像装置に最適化された専用のズームレンズ系を開発する必要が生じている。
【0006】
一方、撮像装置を小型化するために、ズームレンズ系を光路の途中で折り曲げ、光路長を変化させずにコンパクト化を図かる提案が成されている。例えば、特開平10−20191号公報には、プラスリードのズームレンズ系の第3レンズ群において、光路上に反射面を設けて略90°折り曲げた後、移動レンズ群を経て撮像素子上に光学像を形成する撮像装置が提案されている。同公報開示の撮像装置は、平凸レンズの凸面を物体側に向け、平面側に反射面を有するプリズムを一体的に配置して第3レンズ群を構成し、この反射面で光路を略90°折り曲げた後、可動の正パワーを有する第4レンズ群を経て撮像素子に至る構成を有している。
【0007】
また別の例として、特開平11−258678号公報には、負メニスカス形状の固定レンズ素子、可動の正レンズ群の像側に反射面を設け、この反射面で光路を略90°折り曲げた後、正レンズ群を経て撮像素子に至る構成が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−20191号公報に記載されているズームレンズ系は、まだコンパクト化への改善の余地があった。
【0009】
一方、特開平11−258678号公報においては、鏡胴の構成のみしか開示されておらず、具体的なズームレンズ系の構成が不明であるという問題があった。ズームレンズ系を備えた撮像装置では、体積的に最も大きな空間を占めるズームレンズ系を最適化しない限り、全体の小型化を達成することは困難である。
【0010】
本発明は、以上の課題に鑑み、高性能なズームレンズ系を備えながら、コンパクトな撮像装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る撮像装置は、複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群間の間隔を変化させることによって物体の光学像を連続的に光学的に変倍可能に形成するズームレンズ系と、ズームレンズ系が形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置であって、前記ズームレンズ系は、物体側から順に、全体として正のパワーを有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群との間に変化可能な空気間隔を隔てて配置され、負のパワーを有する第2レンズ群と、前記第2レンズ群との間に変化可能な空気間隔を隔てて配置され、全体として正のパワーを有するとともに、光束を略90°折り曲げる反射面を含む第3レンズ群と、を含むとともに、前記第3レンズ群は、物体側から順に、反射面と、反射面とは空気間隔を経て配置された正パワーのレンズ素子と、から構成されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の別の側面は、上記撮像装置を含むデジタルカメラであることを特徴とする。なお、デジタルカメラの語は、従来は専ら光学的な静止画を記録するものを指していたが、動画を同時に扱えるものや家庭用のデジタルビデオカメラも提案されており、現在では特に区別されなくてなってきている。したがって、以下、デジタルカメラの語は、デジタルスチルカメラやデジタルムービー等の撮像素子の受光面上に形成された光学像を電気信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置を主たる構成要素とするカメラをすべて含むものとする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
【0014】
本発明の一実施形態である撮像装置は、例えば図6に示すように、物体側(被写体側)から順に、物体の光学像を変倍可能に形成するズームレンズ系とTL、光学的ローパスフィルタLPFと、ズームレンズ系TLにより形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子SRと、で構成されている。また、ズームレンズ系は、内部に反射面を有するプリズムPRを有する第1レンズ群Gr1と、後続するレンズ群を含んでいる。撮像装置は、デジタルカメラ;ビデオカメラ;パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話,情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistance)等に内蔵又は外付けされるカメラの主たる構成要素である。
【0015】
ズームレンズ系TLは、第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2、第3レンズ群Gr3を含む複数のレンズ群から構成されており、各レンズ群の間の間隔を変化させることによって光学像の大きさを変化させることが可能である。第1レンズ群Gr1は正のパワー、第2レンズ群Gr2は負のパワー、第3レンズ群Gr3は正のパワーをそれぞれ有しており、第3レンズ群Gr3は内部に物体光の光軸を略90°折り曲げるプリズムPRを有する。
【0016】
光学ローパスフィルタLPFは、撮影レンズ系の空間周波数特性を調整し撮像素子で発生する色モアレを解消するための特定の遮断周波数を有している。実施形態の光学ローパスフィルタは、結晶軸を所定方向に調整された水晶等の複屈折材料や偏光面を変化させる波長板等を積層して作成された複屈折型ローパスフィルタである。なお、光学ローパスフィルタとしては、必要な光学的な遮断周波数の特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルタ等を採用してもよい。
【0017】
撮像素子SRは、複数の画素を有するCCDからなり、ズームレンズ系が形成した光学像をCCDで電気信号に変換する。撮像素子SRで生成された信号は、必要に応じて所定のデジタル画像処理や画像圧縮処理等を施されてデジタル映像信号としてメモリー(半導体メモリー,光ディスク等)に記録されたり、場合によってはケーブルを介したり赤外線信号に変換されたりして他の機器に伝送される。なお、CCDの代わりにCMOSセンサ(Complementary Metal−oxide Semiconductor)を用いてもよい。
【0018】
図1乃至図2は、本発明の第1乃至第2実施形態の撮像装置に含まれるズームレンズ系の最短焦点距離状態でのレンズ配置を示す構成図である。なお、各図においては、内部反射面を有するプリズムPRを平行平板で表し光路を直線的に表している。
【0019】
第1の実施形態の撮像装置に用いられるズームレンズ系は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ形状の第1レンズ素子L1と両凸形状の正レンズ素子L2とから構成される第1レンズ群Gr1と、両凹形状の第3レンズ素子L3と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状の第4レンズ素子L4とから構成される第2レンズ群Gr2と、プリズムPRと絞りSTと物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6と両凹形状の第7レンズ素子L7を物体側からこの順に接合してなる第1接合レンズDL1からなる第4レンズ群、、光学的ローパスフィルタに相当するLPFから構成されている。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群Gr1と第3レンズ群Gr3は撮像素子に対して固定されており、第2レンズ群Gr2は像側へ単調に移動し、第4レンズ群Gr4は一旦物体側へ移動した後像側へU字状の軌跡を描いて移動する。なお、第3レンズ素子L3の像側面、第7レンズ素子L7の像側面がそれぞれ非球面形状となっている。なお、第1実施形態の撮像装置のズームレンズ系の広角端での使用状態を図5に示す。
【0020】
第2の実施形態の撮像装置に用いられるズームレンズ系は、物体側から順に、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ形状の第1レンズ素子L1と両凸形状の正レンズ素子L2とから構成される第1レンズ群Gr1と、両凹形状の第3レンズ素子L3と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状の第4レンズ素子L4とから構成される第2レンズ群Gr2と、プリズムPRと絞りSTと物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6と両凹形状の第7レンズ素子L7を物体側からこの順に接合してなる第1接合レンズDL1、光学的ローパスフィルタに相当するLPFから構成されている。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群Gr1と第3レンズ群Gr3は撮像素子に対して固定されており、第2レンズ群Gr2は像側へ単調に移動し、第4レンズ群Gr4は一旦物体側へ移動した後像側へU字状の軌跡を描いて移動する。なお、第3レンズ素子L3の像側面、第7レンズ素子L7の像側面、第8レンズ素子L8の物体側面及び像側面がそれぞれ非球面形状となっている。
【0021】
各実施形態のズームレンズ系は、第3レンズ群内部に物体光の光軸を略90°折り曲げる反射面を持つようリズムPRを備えている。このように、物体光の光軸を略90°折り曲げることにより、撮像装置の見かけ上の薄型化を達成することが可能になる。
【0022】
デジタルカメラを例に考えた場合、装置中で最も大きな体積を占有するのは、ズームレンズ系を含めた撮像装置である。特に、デジタルカメラで従来のレンズシャッタータイプのフィルムカメラのように、光軸の方向を変更することなくズームレンズ系に含まれるレンズや絞り等の光学要素を直線的に配列した場合、カメラの厚み方向の大きさは、撮像装置に含まれるズームレンズ系の最も物体側の構成から撮像素子までの大きさで事実上決定される。ところが、近年の撮像素子に対する高画素化に伴い、撮像装置の収差補正レベルも飛躍的に向上している。このため、撮像装置に含まれるズームレンズ系のレンズ素子の枚数も増大する一方であり、非使用時(いわゆる沈胴状態)でもレンズ素子の厚みのため薄型を達成することが困難になっている。
【0023】
これに対し、各実施形態のズームレンズ系のように反射面により物体光の光軸を略90°折り曲げる構成を採用することにより、非使用時には撮像装置の厚さ方向の大きさを最も物体側のレンズから反射面までの大きさまで小さくすることが可能になるため、撮像装置の見かけ上の薄型化を達成することが可能になるのである。また、反射面により物体光の光軸を略90°折り曲げる構成を採用することにより、反射面近傍では物体光の光路を重ね合わせることができるため、空間を有効に使用することができ、撮像装置のさらなる小型化を達成することができる。
【0024】
反射面の位置は、最も物体側の第1レンズ群Gr1が正のパワーを備え、第1レンズ群Gr1の像側に配置された第2レンズ群Gr2が負のパワーを備え、第3レンズ群Gr3が正のパワーを備えたズームレンズ系の構成の場合、第3レンズ群Gr3内部であることが望ましい。正負で始まるいわゆるプラスリード光学系の場合、負パワーの第2レンズ群Gr2と正パワーの第3レンズ群Gr3間のいずれかに絞りSTが配置されるので、第3レンズ群Gr3近傍で光束が収束している。したがって、第3レンズ群Gr3に反射面を配置すると、反射面の大きさを最少にすることができ望ましい。
【0025】
反射面は、(a)内部反射プリズム(実施形態)、(b)表面反射プリズム、(C)内部反射平板ミラー、(d)表面反射ミラー、のいずれを採用してもよいが、(a)内部反射プリズムが最適である。内部反射プリズムを採用することにより、物体光がプリズムの媒質中を通過することになるため、プリズムを透過する際の面間隔は、媒質の屈折率に応じて通常の空気間隔よりも物理的な間隔よりも短い換算面間隔になる。このため、反射面の構成として内部反射プリズムを採用した場合、光学的に等価な構成を、よりコンパクトなスペースで達成することができ望ましい。
【0026】
反射面を内部反射プリズムで構成する場合、プリズムの材質は、以下の条件を満足することが望ましい。
【0027】
Np≧1.55・・・・(1)
ただし、
Npはプリズムの材質の屈折率、
である。
【0028】
プリズムの屈折率が上記の範囲を下まわると、コンパクト化への寄与が小さくなり好ましくない。
【0029】
さらに、上記範囲に加えて以下の範囲にあることが好ましい。
【0030】
Np≧1.7・・・・(1)’
また、反射面は、完全な全反射面でなくてもよい。反射面のうち一部分の反射率を適宜調整して一部の物体光を分岐するようにし、測光や測距用のセンサに入射させてもよい。さらに、反射面全面の反射率を適宜調整してファインダ光を分岐させてもよい。
【0031】
前記第1レンズ群、第2レンズ群は、ともに、物体側から順に、それぞれ独立した負パワーのレンズ素子と、正パワーのレンズ素子の2枚から構成されていることが望ましい。ズームレンズ系では、各レンズ群ごとに色収差の補正を行わなければならないため、少なくとも正レンズ素子と負レンズ素子が1枚づつ必要となる。第1レンズ群Gr1、第2レンズ群Gr2を、それぞれ最少枚数である正負2枚構成にすることによりコンパクトなズームレンズ系を達成することができる。このとき、いずれのレンズ群も物体側から、負レンズ素子、正レンズ素子の順にすることにより、特に広角側での光軸に対する傾斜角が大きい周辺光束を緩めながら第3レンズ群Gr3へ導くのために、高次コマ収差と像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
【0032】
絞りSTは、第3レンズ群Gr3中の反射面の像側に配置されることが望ましい。この構成により、絞り直前の十分に収束した光束を反射面で反射させることになるため、反射面を十分に小さくすることができ好適である。特に反射面を内部反射プリズムで構成する場合、反射面の小型化はプリズムの小型になるため、撮像ユニット全体の小型化、軽量化に大きく寄与することになり、望ましい。
【0033】
各実施形態を構成している各レンズ群は、入射光線を屈折により偏向させる屈折型レンズ(つまり、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)のみで構成されているが、これに限られない。例えば、回折により入射光線を偏向させる回折型レンズ,回折作用と屈折作用との組合わせにより入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ,入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布レンズ等で、各レンズ群を構成してもよい。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施した撮像装置に含まれるズームレンズ系の構成等を、コンストラクションデータ,収差図等を挙げて、更に具体的に説明する。ここで実施例として説明する実施例1乃至2は、前述した第1乃至第2の実施形態にそれぞれ対応しており第1乃至第2の実施形態を表すレンズ構成図(図1乃至2)は、対応する実施例1乃至2のレンズ構成をそれぞれ示している。
【0035】
各実施例のコンストラクションデータにおいて、ri (i = 1,2,3....)は物体側から数えてi番目の面の曲率半径(mm)、di (i = 1,2,3....)は物体側から数えてi番目の軸上面間隔(mm)を示しており、Ni (i = 1,2,3....),νi(i = 1,2,3....)は物体側から数えてi番目の光学要素のd線に対する屈折率(Nd),アッベ数(νd)を示している。また、コンストラクションデータ中、ズーミングにおいて変化する軸上面間隔は、最短焦点距離状態(広角端、W)〜中間焦点距離状態(ミドル、M)〜最長焦点距離状態(望遠端、T)での可変間隔の値を示す。各焦点距離状態(W),(M),(T)に対応する全系の焦点距離(f,mm)及びFナンバー(FNO)を他のデータと併せて示す。
【0036】
曲率半径riに*が付された面は、非球面で構成された面であることを示し、非球面の面形状を表す以下の式(AS)で定義されるものとする。各実施例の非球面データを他のデータと併せて示す。
【0037】
Figure 2004102090
Figure 2004102090
Figure 2004102090
Figure 2004102090
Figure 2004102090
図3乃至図4は実施例1〜実施例2の収差図であり、各実施例のズームレンズ系の無限遠合焦状態での収差を表している。図3乃至図4中、(W)は最短焦点距離状態、(M)は中間焦点距離状態、(T)は最長焦点距離状態における諸収差{左から順に、球面収差等、非点収差、歪曲収差、Y’(mm)は撮像素子上での最大像高(光軸からの距離に相当)}を示している。球面収差図において、実線(d)はd線に対する球面収差、一点鎖線(g)はg線に対する球面収差、二点鎖線(c)はc線に対する球面収差、破線(SC)は正弦条件を表している。非点収差図において、破線(DM)はメリディオナル面での非点収差、実線(DS)はサジタル面での非点収差を表している。また、歪曲収差図において、実線はd線に対する歪曲%を表している。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、各実施形態のズームレンズ系によれば、高性能で高倍率ズームレンズ系を備えながら、コンパクトな、撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態(実施例1)のレンズ構成図。
【図2】第2の実施形態(実施例2)のレンズ構成図。
【図3】実施例1の無限遠合焦状態での収差図。
【図4】実施例2の無限遠合焦状態での収差図。
【図5】実施例1の使用状態を示す構成図。
【図6】本発明の概略を示す構成図。
【符号の説明】
LPF:光学的ローパスフィルタに相当する平行平面板
SR:撮像素子
TL:ズームレンズ系
Gr1:第1レンズ群Gr1
Gr2:第2レンズ群Gr2
Gr3:第3レンズ群Gr3
PR:内面反射プリズム
ST:絞り

Claims (5)

  1. 複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群間の間隔を変化させることによって物体の光学像を連続的に光学的に変倍可能に形成するズームレンズ系と、ズームレンズ系が形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置であって、
    前記ズームレンズ系は、物体側から順に、
    全体として正のパワーを有する第1レンズ群と、
    前記第1レンズ群との間に変化可能な空気間隔を隔てて配置され、負のパワーを有する第2レンズ群と、
    前記第2レンズ群との間に変化可能な空気間隔を隔てて配置され、全体として正のパワーを有するとともに、光束を略90°折り曲げる反射面を含む第3レンズ群と、を含むとともに、
    前記第1レンズ群、第2レンズ群は、ともに、物体側から順に、それぞれ独立した負パワーのレンズ素子と、正パワーのレンズ素子の2枚から構成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 絞りを反射面の像側に配置したことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記第1レンズ群及び第3レンズ群は、ズーミングに際して撮像素子に対して固定されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の撮像装置。
  4. 前記ズームレンズ系の最も像側の面と、前記撮像素子との間に、光学的ローパスフィルタを配置していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの撮像装置を備えたデジタルカメラ。
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