JP2004102073A - 光ケーブル接続用クロージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】多くの光ファイバ心線を高密度に収納することができる光ケーブル接続用クロージャを提供する。
【解決手段】光ケーブル接続用クロージャ1はクロージャ本体4を有し、このクロージャ本体4内には、多心光ケーブル7及び単心光ケーブル9が導入される。クロージャ本体4内には、光ケーブル7,9を固定するための光ケーブル固定具14,15とが着脱自在に設けられている。また、クロージャ本体4内には、引き通し光ファイバ心線を収納するための引き通しファイバ収納部23と、光ファイバ心線の融着接続部を収納するためのファイバ融着接続部収納部24と、光ファイバ心線の余長を収納するためのファイバ余長収納部25とが設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ケーブルから延び出た光ファイバ心線の接続部を保護するための光ケーブル接続用クロージャに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光ケーブル接続用クロージャとしては、光ファイバケーブルから延び出た光ファイバ心線同士を融着接続し、その融着接続部を補強スリーブで補強した後、光ファイバ心線の余長部分を心線収納具に収納したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−5593号公報(第2−3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年の光ファイバケーブルは、FTTH(Fiber To The Home)構想により多心化および多条化傾向にあり、それに伴ってクロージャ内に多数本の光ファイバ心線を導入する需要が増えている。また、クロージャ自体の小型化も望まれている。しかし、上記従来技術においては、光ファイバ心線の融着接続部および光ファイバ心線の余長部分を共に心線収納具に収納する構造であるため、心線収納具の寸法が大きくならざるを得ず、1つのクロージャ内に収容可能な心線収納具の数が限られる。従って、小型のクロージャ内に数多くの光ファイバ心線を収納することは困難であった。
【0005】
本発明の目的は、多くの光ファイバ心線を高密度に収納することができる光ケーブル接続用クロージャを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光ケーブルから延び出た光ファイバ心線の接続部を保護するための光ケーブル接続用クロージャにおいて、光ケーブル導入部を有するクロージャ本体と、クロージャ本体内に設けられ、接続部を収納するためのファイバ接続部収納部と、クロージャ本体内に設けられ、光ファイバ心線の余長を収納するためのファイバ余長収納部とを備え、ファイバ接続部収納部とファイバ余長収納部は、クロージャ本体内における異なる領域に配置されていることを特徴とするものである。
【0007】
このような本発明においては、例えば、クロージャ本体内に導入された光ケーブルから延び出た光ファイバ心線同士を融着接続した後、その融着接続部をファイバ接続部収納部に収納し、光ファイバ心線の余長をファイバ余長収納部に収納する。このように複数の光ファイバ心線の融着接続部及び複数の光ファイバ心線の余長をクロージャ本体内における異なる領域にそれぞれ一括収納することにより、光ファイバ心線の融着接続部及び余長を一緒にトレイに収納する場合に比べて、収納スペースを狭くすることが可能となる。これにより、融着接続した多くの光ファイバ心線をクロージャ本体内に高密度に収納することができる。
【0008】
好ましくは、クロージャ本体内に設けられ、光ケーブルの引き通し光ファイバ心線を収納するための引き通しファイバ収納部を更に備える。引き通し光ファイバ心線とは、切断されることなくクロージャ本体内をそのまま引き通される接続部の無い光ファイバ心線をいう。このような引き通し光ファイバ心線を収納するための引き通しファイバ収納部を設けることにより、一方の光ケーブルから延び出た光ファイバ心線と他方の光ケーブルから延び出た光ファイバ心線とを融着接続する接続形態だけでなく、後に引き通し光ファイバ心線から分岐する光ファイバ心線と他の光ファイバ心線とを融着接続する等といった様々な接続形態を実現できる。
【0009】
また、好ましくは、クロージャ本体に着脱可能に取り付けられ、光ケーブル導入部よりクロージャ本体内に導入された光ケーブルをクロージャ本体に固定するための光ケーブル固定具を更に備える。このような光ケーブル固定具を設けることにより、光ケーブルがずれ動いてクロージャ内部の光ファイバ心線を損傷させることを防止できる。また、光ケーブル固定具をクロージャ本体に対して着脱可能とすることにより、光ケーブル固定具を複数種類用意しておき、クロージャ本体内に導入する光ケーブルの種類に応じて、使用する光ケーブル固定具を変更して対応することが可能となる。
【0010】
このとき、好ましくは、光ケーブル導入部は、光ケーブルを挿通させる複数の穴部を有し、光ケーブル固定具は、各穴部に挿通された光ケーブルを載置させる段状の台座と、台座の各段上に載置された各光ケーブルを台座に対して押し付ける押付板とを有する。この場合、台座の各段に対する光ケーブルの載置位置が光ケーブル導入部の各穴部の配列に合うように段状の台座を構成することで、クロージャ本体内に導入された光ケーブルをほぼ真っ直ぐに延ばした状態で光ケーブル固定具により固定することが可能となる。これにより、光ケーブルの曲げによる光ファイバ心線の損傷を防ぐことができる。
【0011】
さらに、好ましくは、ファイバ接続部収納部は、クロージャ本体に取り付けられた複数の収納仕切りと、各収納仕切り間に出し入れ自在に配置され、接続部を収納する収納部材とを有する。これにより、多くの光ファイバ心線の接続部をスペース効率良く収納することができる。
【0012】
また、好ましくは、クロージャ本体の外面は、マンホールの壁面に対応した曲面形状を有している。これにより、クロージャをマンホールの壁面に取り付けたときに、クロージャがマンホールの壁面より必要以上に出っ張ることが無い。従って、マンホール内での下水道作業等に支障をきたすことを防止できる。
【0013】
この場合、クロージャ本体の左右両側には、クロージャ本体をマンホールの壁面に取り付けるための取付金具が設けられており、取付金具は、マンホールの壁面に対応した形状を有している。これにより、クロージャをマンホールの壁面に取り付けるための補助的な部材が不要となるため、コスト等の面で有利となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ケーブル接続用クロージャの好適な実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る光ケーブル接続用クロージャの一実施形態の内部構造を示す図であり、図2は、その光ケーブル接続用クロージャの底面図であり、図3は、図1のIII−III線断面図であり、図4は、図1のIV−IV線断面図である。
【0016】
図1〜図4において、本実施形態の光ケーブル接続用クロージャ(以下、単にクロージャという)1は、光ケーブルから延び出た光ファイバ心線同士を融着接続して補強した融着接続部を保護するものであり、マンホールの壁面に取り付けられる。
【0017】
クロージャ1は、1対のスリーブ2,3からなるクロージャ本体4を有し、スリーブ2,3同士は、フランジ部に設けられた当て板Pを介して複数のボルト5で締め付け固定されている。スリーブ2,3の外面は、マンホールMの壁面に対応した曲面形状を有している(図16参照)。また、スリーブ2の左右両側には、クロージャ本体4をマンホールMの壁面に取り付けるための複数の取付金具6が当て板Pにボルト5aを介して設けられている。この取付金具6は、マンホールMの壁面に対応した形状を有している(図16参照)。
【0018】
クロージャ本体4の下端部には、多心光ケーブル7をクロージャ本体4内に導入するためのケーブルアダプタ8と、単心ステンレス管光ケーブル9をクロージャ本体4内に導入するためのケーブルアダプタ10とが設けられている。ケーブルアダプタ8は、多心光ケーブル7を挿通させる穴部11を有している。また、ケーブルアダプタ10は、単心光ケーブル9を挿通させる複数(ここでは4つ)の穴部12を有している。
【0019】
クロージャ本体4及びケーブルアダプタ8,10は、防水性を有する構造となっている。これにより、クロージャ1をマンホールの壁面に設置した状態において、マンホール内に浸水があっても、クロージャ1の内部に水が入り込むことは無い。
【0020】
スリーブ2には、ベース板13がネジで固定されている。ベース板13の一端側には、ケーブルアダプタ8よりクロージャ本体4内に導入された多心光ケーブル7を固定するための光ケーブル固定具14と、ケーブルアダプタ10よりクロージャ本体4内に導入された単心光ケーブル9を固定するための光ケーブル固定具15とがそれぞれ着脱自在に設けられている。
【0021】
光ケーブル固定具14は、ベース板13に取り付けられた固定具本体16を有している。この固定具本体16の一端部には、光ケーブル7を締め付けて把持する1対の把持部材17が設けられ、固定具本体16の他端部には、光ケーブル7から延び出たテンションメンバ(図示せず)を締め付けて固定する固定部18が設けられている。
【0022】
光ケーブル固定具15は、ベース板13に基台19を介して取り付けられた段状の台座20を有し、この台座20の上段部20a及び下段部20bの各上面には、光ケーブル9を位置決めするためのケーブル溝21がそれぞれ2本ずつ設けられている。台座20の上段部20a及び下段部20bの上部には、ケーブル溝21に配置された各光ケーブル9を上段部20a及び下段部20bに対して押し付けて固定する押付板22a,22bがそれぞれ設けられている。
【0023】
ここで、4本のケーブル溝21の配列位置は、ケーブルアダプタ10の各穴部12の配列位置に対応している。これにより、ケーブルアダプタ10の各穴部12に挿通された光ケーブル9は、まっすぐに延びた状態で光ケーブル固定具15により固定されることになるため、光ケーブル9の曲げによる損傷を回避することとができる。
【0024】
また、ベース板13上には、融着接続を行っていない引き通し光ファイバ心線を収納するための引き通しファイバ収納部23と、融着接続を行った光ファイバ心線の融着接続部を収納するためのファイバ融着接続部収納部24と、光ケーブル7,9の光ファイバ心線口出し際から融着接続部までの光ファイバ心線の余長を収納するためのファイバ余長収納部25とが設けられている。
【0025】
引き通しファイバ収納部23は、ベース板13における光ケーブル固定具14,15の反対側に設けられている。引き通しファイバ収納部23は、両側に突起26aを有する本体部26と、この本体部26に回動自在に設けられた蓋部27とからなっている。そして、引き通し光ファイバ心線は、本体部26の両側から本体部26内に導入され、最小曲げ半径(例えば30mm)以上を確保するように輪状に巻いた状態で収納される。このとき、本体部26の両側には突起26aが設けられているので、本体部26内に収納された引き通し光ファイバ心線が本体部26の外側にはみ出ることは無い。
【0026】
ファイバ融着接続部収納部24は、引き通しファイバ収納部23の上部に配置されている。ファイバ融着接続部収納部24は、図5に示すように、引き通しファイバ収納部23の蓋部27に固定された複数の収納仕切り28を有している。これらの収納仕切り28は、クロージャ本体4の高さ方向(光ケーブル7,9の導入方向)に配置されている。各収納仕切り28間には、複数(ここでは5つ)の光ファイバ心線の融着接続部を平行に整列させた状態で収納する収納部材29が出し入れ自在に収容されている。
【0027】
収納部材29には、図6及び図7に示すように、収納した各光ファイバ心線Fの融着接続部30が収納部材29から抜け出ないように、融着接続部30の両端部を覆う2つの蓋部31が回動自在に設けられている。また、収納部材29の一側面には取っ手32が設けられており、収納部材29を収納仕切り28間に対して出し入れし易くしている。
【0028】
このようなファイバ融着接続部収納部24に光ファイバ心線Fの融着接続部30を収納するときは、まず収納部材29に複数の融着接続部30を収め、その状態で蓋部31を回動させて各融着接続部30を固定する(図6参照)。次いで、その収納部材29を収納仕切り28間に挿入する(図5参照)。このとき、収納部材29に収納された各融着接続部30は、クロージャ本体4の厚さ方向に配置されることになる。そして、必要数の収納部材29を各収納仕切り28間に挿入した後、蓋部33により複数の収納部材29をまとめて押さえる(図5参照)。
【0029】
このように光ファイバ心線Fの融着接続部30を収納した複数の収納部材29を、クロージャ本体4の高さ方向に配置する構造としたので、クロージャ本体4の厚み寸法を抑えつつ、多くの融着接続部30を収納することが可能となる。また、収納部材29に番号等を付することで、融着接続された光ファイバ心線Fを容易に識別することが可能となる。
【0030】
ファイバ余長収納部25は、光ケーブル固定具14,15と引き通しファイバ収納部23との間に配置されている。ファイバ余長収納部25は、ベース板13に取り付けられた4つの配線保護具34を有している。そして、光ファイバ心線Fの余長は、これらの配線保護具34に沿って輪状に巻いて収納される。なお、各配線保護具34は、光ファイバ心線の最小曲げ半径(例えば30mm)以上を確保するように配置されている。
【0031】
ところで、光ファイバ心線の融着接続部と光ファイバ心線の余長とを専用トレイに一括して収納するような構造では、クロージャ本体内のスペースが取られるため、数多くの光ファイバ心線の融着接続部及び余長をクロージャ本体内に収納しようとすると、クロージャ本体の厚さ寸法が大きくなり、クロージャの小型化が困難である。
【0032】
これに対し本実施形態のクロージャ1では、光ファイバ心線の融着接続部及び余長をトレイに一括収納するのではなく、光ファイバ心線の融着接続部の収納領域と光ファイバ心線の余長の収納領域とを分けるようにしたので、クロージャ本体4の厚さ寸法を小さくしながら、数多くの光ファイバ心線の融着接続部及び余長をクロージャ本体4内に高密度に収納することができる。
【0033】
また、クロージャ本体4内に引き通しファイバ収納部23を設けると共に、光ケーブル固定具14,15をベース板13に対して着脱可能としたので、様々な光ケーブルの接続形態が実現可能となる。
【0034】
例えば、図8に示すような直線接続を行う場合には、図9に示すように2本の多心光ケーブル7をクロージャ1に導入し、各多心光ケーブル7から延び出た光ファイバ心線F同士を融着接続する。この場合には、単心光ケーブル9をクロージャ1に導入しないので、上記の光ケーブル固定具15は不要となる。
【0035】
また、図10に示すような分岐接続(ケーブル導入が1条で、ケーブル導出が3条の接続)を行う場合には、図11に示すように4本の多心光ケーブル7をクロージャ1に導入し、その中の2本を主ケーブル7Aとして使用し、他の2本を分岐ケーブル7Bとして使用する。この場合には、4つの光ケーブル固定具14が必要となる。
【0036】
このとき、図10(a)に示すような接続を行うときは、2本の主ケーブル7Aの光ファイバ心線Fの一部は引き通しとし、残りの主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線Fと分岐ケーブル7Bから延び出た光ファイバ心線Fとは融着接続する。また、図10(b)に示すような接続を行うときは、2本の主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線F同士を融着接続し、更に主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線Fと分岐ケーブル7Bから延び出た光ファイバ心線Fとを融着接続する。
【0037】
また、図12に示すような分岐接続で、分岐した光ファイバ心線を加入者側に引き落とすような接続を行う場合には、図13に示すように3本の多心光ケーブル7と例えば4本の単心光ケーブル9とをクロージャ1に導入する。そして、3本の多心光ケーブル7の中の2本を主ケーブル7Aとして使用し、他の1本を分岐ケーブル7Bとして使用する。この場合には、3つの光ケーブル固定具14と1つの光ケーブル固定具15が必要となる。
【0038】
このとき、図12(a)に示すような接続を行うときは、2本の主ケーブル7Aの光ファイバ心線Fの一部は引き通しとし、残りの主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線Fと分岐ケーブル7Bから延び出た光ファイバ心線Fとを融着接続し、主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線Fと単心光ケーブル9から延び出た光ファイバ心線fとを融着接続する。また、図12(b)に示すような接続を行うときは、2本の主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線F同士を融着接続し、主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線Fと分岐ケーブル7Bから延び出た光ファイバ心線Fとを融着接続し、更に主ケーブル7Aから延び出た光ファイバ心線Fと単心光ケーブル9から延び出た光ファイバ心線fとを融着接続する。
【0039】
また、図14に示すように分岐した光ファイバ心線を加入者側に引き落とすような接続を行う場合には、図15に示すように2本の多心光ケーブル7と例えば8本の単心光ケーブル9とをクロージャ1に導入する。この場合には、2つの光ケーブル固定具14と2つの光ケーブル固定具15が必要となる。
【0040】
このとき、図14(a)に示すような接続を行うときは、2本の光ケーブル7の光ファイバ心線Fの一部は引き通しとし、残りの光ケーブル7から延び出た光ファイバ心線Fと単心光ケーブル9から延び出た光ファイバ心線fとを融着接続する。また、図14(b)に示すような接続を行うときは、各光ケーブル7から延び出た光ファイバ心線F同士を融着接続し、更に光ケーブル7から延び出た光ファイバ心線Fと単心光ケーブル9から延び出た光ファイバ心線fとを融着接続する。
【0041】
以上のように構成したクロージャ1をマンホールに取り付けるときは、図16に示すように、クロージャ1に導入された光ケーブルが下側に位置するように、ボルト35により取付金具6をマンホールMの壁面に固定する。このとき、クロージャ本体4の外面および取付金具6は、上述したようにマンホールMの壁面に合った形状を有しているので、クロージャ1がマンホールMの壁面より必要以上に出っ張らずに設置された状態となる。従って、現場作業者がマンホールM内で下水道作業等を行う際に、クロージャ1がじゃまになって作業しにくくなることは無い。また、クロージャ1をマンホールMの壁面に取り付けるための補助的な部品が不要となるため、クロージャ1の設置を容易に且つ安価に行うことができる。
【0042】
また、光ケーブル固定具14,15、引き通しファイバ収納部23、ファイバ融着接続部収納部24及びファイバ余長収納部25が取り付けられたベース板13は、ネジでクロージャ本体4に固定されているので、クロージャ1がマンホールMに設置されている状態で、光ファイバ心線の接続収納作業を容易に行うことが可能となる。
【0043】
なお、本発明に係る光ケーブル接続用クロージャは、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、引き通し光ファイバ心線を収納するための引き通しファイバ収納部23を有する構成としたが、本発明は、引き通し光ファイバ心線を収納することが無いクロージャにも適用可能である。
【0044】
また、上記実施形態では、ファイバ融着接続部収納部24及びファイバ余長収納部25をクロージャ本体4の高さ方向に並設する構成としたが、ファイバ融着接続部収納部24及びファイバ余長収納部25の配置場所は、特にこれには限定されず、要は光ファイバ心線の融着接続部と光ファイバ心線の余長とをクロージャ本体4内における異なる領域に収納するような構成であればよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、光ファイバ心線の接続部を収納するためのファイバ接続部収納部と、光ファイバ心線の余長を収納するためのファイバ余長収納部とを、クロージャ本体内における異なる領域に配置したので、例えば融着接続した多くの光ファイバ心線をクロージャ本体内に高密度に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ケーブル接続用クロージャの一実施形態の内部構造を示す図である。
【図2】図1に示す光ケーブル接続用クロージャの底面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1に示すファイバ融着接続部収納部の分解図である。
【図6】図5に示す収納部材の側面図である。
【図7】図5に示す収納部材の平面図である。
【図8】図1に示す光ケーブル接続用クロージャにおいて適用される光ケーブルの接続方法の一形態を示す図である。
【図9】図8に示す光ケーブルの接続形態における光ケーブルの導入方法を示す図である。
【図10】図1に示す光ケーブル接続用クロージャにおいて適用される光ケーブルの接続方法の一形態を示す図である。
【図11】図10に示す光ケーブルの接続形態における光ケーブルの導入方法を示す図である。
【図12】図1に示す光ケーブル接続用クロージャにおいて適用される光ケーブルの接続方法の一形態を示す図である。
【図13】図12に示す光ケーブルの接続形態における光ケーブルの導入方法を示す図である。
【図14】図1に示す光ケーブル接続用クロージャにおいて適用される光ケーブルの接続方法の一形態を示す図である。
【図15】図14に示す光ケーブルの接続形態における光ケーブルの導入方法を示す図である。
【図16】図1に示す光ケーブル接続用クロージャがマンホールの壁面に取り付けられた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1…光ケーブル接続用クロージャ、4…クロージャ本体、6…取付金具、7…多心光ケーブル、8…ケーブルアダプタ(光ケーブル導入部)、9…単心光ケーブル、10…ケーブルアダプタ(光ケーブル導入部)、11…穴部、12…穴部、13…ベース板、14…光ケーブル固定具、15…光ケーブル固定具、20…台座、20a…上段部、20b…下段部、22a,22b…押付板、23…引き通しファイバ収納部、24…ファイバ融着接続部収納部、25…ファイバ余長収納部、28…収納仕切り、29…収納部材、F…光ファイバ心線、M…マンホール。

Claims (7)

  1. 光ケーブルから延び出た光ファイバ心線の接続部を保護するための光ケーブル接続用クロージャにおいて、
    前記光ケーブルが導入される光ケーブル導入部を有するクロージャ本体と、
    前記クロージャ本体内に設けられ、前記接続部を収納するためのファイバ接続部収納部と、
    前記クロージャ本体内に設けられ、前記光ファイバ心線の余長を収納するためのファイバ余長収納部とを備え、
    前記ファイバ接続部収納部と前記ファイバ余長収納部は、前記クロージャ本体内における異なる領域に配置されていることを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
  2. 前記クロージャ本体内に設けられ、前記光ケーブルの引き通し光ファイバ心線を収納するための引き通しファイバ収納部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の光ケーブル接続用クロージャ。
  3. 前記クロージャ本体に着脱可能に取り付けられ、前記光ケーブル導入部より前記クロージャ本体内に導入された前記光ケーブルを前記クロージャ本体に固定するための光ケーブル固定具を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の光ケーブル接続用クロージャ。
  4. 前記光ケーブル導入部は、前記光ケーブルを挿通させる複数の穴部を有し、
    前記光ケーブル固定具は、前記各穴部に挿通された前記光ケーブルを載置させる段状の台座と、前記台座の各段上に載置された前記各光ケーブルを前記台座に対して押し付ける押付板とを有することを特徴とする請求項3記載の光ケーブル接続用クロージャ。
  5. 前記ファイバ接続部収納部は、前記クロージャ本体に取り付けられた複数の収納仕切りと、前記各収納仕切り間に出し入れ自在に配置され、前記接続部を収納する収納部材とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光ケーブル接続用クロージャ。
  6. 前記クロージャ本体の外面は、マンホールの壁面に対応した曲面形状を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光ケーブル接続用クロージャ。
  7. 前記クロージャ本体の左右両側には、前記クロージャ本体を前記マンホールの壁面に取り付けるための取付金具が設けられており、
    前記取付金具は、前記マンホールの壁面に対応した形状を有していることを特徴とする請求項6記載の光ケーブル接続用クロージャ。
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