JP2004101808A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光導波路型SHG素子を備えた光源装置において第2高調波への変換効率を可及的に向上する。
【解決手段】レーザ光源LSと、そのレーザ光源LSの出射光ビームを集光するレンズ44と、そのレンズ44によって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子53とが備えられた光源装置において、前記レンズ44にて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整されている。
【選択図】 図5
【解決手段】レーザ光源LSと、そのレーザ光源LSの出射光ビームを集光するレンズ44と、そのレンズ44によって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子53とが備えられた光源装置において、前記レンズ44にて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整されている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光源と、そのレーザ光源の出射光ビームを集光するレンズと、そのレンズによって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とが備えられた光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる光源装置は、レーザ光源が出射する光ビームを光導波路型SHG素子の光導波路に入射させ、入射光ビームの1/2の波長を有する第2高調波を生成して出力する装置である。
レーザ光源から出射された光ビームを、レンズにて光導波路型SHG素子の光導波路に集光するには、例えば特許文献1に記載のように各部品を機械的な位置精度で配置することで光軸調整したり、あるいは、各部品に微調整機構を備えて光軸調整する手法等が考えられている。
上述のような調整手法によって光導波路に入射した光が光導波路内を導波されるためには、光導波路の境界で全反射させるための光軸からの最大傾き角より小さい入射角で入射させる必要があり、前記最大傾き角より大きい角度で入射させた光は、光導波路外へ漏れ出てしまうことなる。
従って、従来、前記最大傾き角を開口数(NA)と同様の表現で「導波路NA」と表現すると、前記レンズのNAを前記導波路NAと同程度に設定して光軸調整をしていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−223727号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構成では、実際の前記導波路NAが、0.1以下と小さく、そのような小さいNAで、一般に10μm以下程度と幅の狭い前記光導波路の入射端に的確にレーザ光を集光するのは容易ではなく、レーザ光源の出射光の光導波路型SHG素子へのカップリング効率の低下を招き、その結果として第2高調波への変換効率の低下を招いていた。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、光源装置の第2高調波への変換効率を可及的に向上する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、レーザ光源と、そのレーザ光源の出射光ビームを集光するレンズと、そのレンズによって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とが備えられた光源装置において、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整されている。
【0006】
すなわち、本発明の発明者は、開口数(NA)の大きいレンズを使用して、レーザ光源の出射光ビームを光導波路型SHG素子に形成された光導波路の光入射端面に集光する実験を行っている際に、前記導波路NAとレンズのNAとの関係から予想されるカップリング効率よりも遙かに大きい効率を示す場合があることを見出し、そのような大きなカップリング効率が得られるのは、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するときであることを突き止め、しかも、そのように光軸調整された状態では、集光するレンズのNAには依存しないことを突き止めた。
【0007】
そこで、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整して光源装置を構成することで、レーザ光源からの出射光の光導波路型SHG素子へのカップリング効率が高効率となり、それによって第2高調波への変換効率を可及的に向上できる。
しかも、前記導波路NAを考慮すること無くレンズのNAを設定できるので、光源装置の光学系の設計が容易となる。
【0008】
尚、このように大きなカップリング効率が得られる理由としては、レンズにて集光された光ビームのビームウェストでは波面の湾曲が十分に小さくなっており、このビームウェストの位置で光導波路型SHG素子の光導波路の光入射端に入射し、且つ、ビームの幅を前記光導波路の幅に略一致させて幅方向でのビームの広がりを規制することで、平行ビームを光導波路に入射させた状態に類似する状態となって、レンズのNAに依存しなくなるためと考えられる。
従って、光ビームをビームウェストの位置で前記光導波路の光入射端に入射させた状態において、ビームの幅を前記光導波路の幅よりも小さくするにつれて、前記光導波路内でビームが広がって光導波路外へ漏れ出ることによって、カップリング効率が低下することになり、逆に、ビームの幅を前記光導波路の幅よりも大きくするにつれて、光導波路の光入射端からはみ出したビームスポットの部分が光導波路に入射しないことによって、カップリング効率が低下することになる。このカップリング効率の低下の度合いは、ビームの幅を前記光導波路の幅よりも小さくする場合がより急峻となる。
尚、ビームウェストにおけるビームの幅は、一般に、光エネルギーのピークの位置の1/e2となる幅で規定される。
【0009】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記レーザ光源が、半導体レーザ素子を備えて構成されている。
すなわち、半導体レーザ素子を使用するレーザ光源は低コスト化が図れるものの、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光は、ガスレーザ等から得られるレーザ光に比べてレーザ光としての品質が悪く、小さなスポットに集光し辛いものである。
このようなレーザ光源を使用する場合において、上述のようにレンズのNAを大きくしても、前記光導波路へのカップリング効率を高効率にできることが特に有効となり、装置の低コスト化を図りながら、第2高調波への変換効率を可及的に向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光源装置を写真プリントシステムにおける露光用の光源として備えた場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態で例示する写真プリントシステムDPは、いわゆるデジタルミニラボ機として知られているものであり、図7のブロック構成図に示すように、現像処理済みの写真フィルムやメモリーカード,MOあるいはCD−R等から写真プリントを作製するための画像データを入力する画像入力装置IRと、画像入力装置IRにて入力した画像データを印画紙2に露光処理する露光・現像装置EPとから構成されている。
【0011】
〔画像入力装置IRの概略構成〕
画像入力装置IRには、図7に概略的に示すように、写真フィルムの駒画像を読み取るフィルムスキャナ3と、メモリーリーダ,MOドライブ及びCD−Rドライブ等を備えた外部入出力装置4と、汎用小型コンピュータシステムにて構成されてフィルムスキャナ3や外部入出力装置4の制御のほか写真プリントシステムDP全体の管理を実行する主制御装置5とが備えられ、更に、主制御装置5には、仕上がりプリント画像をシミュレートしたシミュレート画像や各種の制御用の情報を表示するモニタ5aと、露光条件の手動設定等や制御情報の入力操作をするための操作卓5bとが接続されている。
【0012】
〔露光・現像装置EPの全体構成〕
露光・現像装置EPは、筐体内部に、画像露光装置EXと、画像露光装置EXにて露光された印画紙2を現像処理する現像処理装置PPと、筐体内に配置された印画紙マガジン6から引き出された印画紙2を多数の搬送ローラ9等にて現像処理装置PPへ搬送する印画紙搬送系PTとが設けられている。
図示を省略するが、露光・現像装置EPの筐体外部には、現像処理装置PPにて現像処理及び乾燥処理された印画紙2をオーダ毎に分類するためのソータが備えられ、このソータへ印画紙2を搬送するコンベア10が筐体上面に備えられている。
更に、印画紙搬送系PTの搬送経路の途中には、印画紙マガジン6から引き出された長尺の印画紙2を設定プリントサイズに切断するカッタ11と、一列で搬送される印画紙2を複数の搬送列に振り分けるための振り分け装置12が備えられている。
【0013】
〔画像露光装置EXの構成〕
画像露光装置EXは、印画紙2に対して光ビームを走査することにより印画紙2上に露光画像を形成する画像露光ユニット13と、画像露光ユニット13を制御する露光制御装置14とを主要部として構成されている。
〔画像露光ユニット13の構成〕
画像露光ユニット13は、レーザを光源として印画紙2上に画像を露光するいわゆるレーザ露光式を採用しており、その概略構成を図6のブロック構成図に示す。
画像露光ユニット13には、赤色,緑色及び青色の単色光を夫々出射する赤色ビーム用光源装置20r,緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bと、各光源装置20r,20g,20bの出射光を強度変調するための音響光学変調素子21(以下、「AOM素子21」と略称する)と、各光源装置20r、20g、20bから出射される光ビームLBのビーム径を調整するためのビームエキスパンダ22と、シリンドリカルレンズ23と、赤色,緑色及び青色の3本の光ビームLBの光軸を1本の光軸にまとめるプリズム24と、光ビームLBを走査するためのポリゴンミラー25と、f−θ特性と面倒れ補正機能とを有する結像レンズ群26とが備えられる他、光ビームLBの光路を屈曲させるミラー27やプリズム24へ入射する光を規制するアパーチャ28が配置されている。
【0014】
〔光源装置20g,20bの構成〕
各光源装置20r,20g,20bは、何れも半導体レーザ素子をレーザ光源としているのであるが、赤色ビーム用光源装置20rが半導体レーザ素子の出射光をそのまま光ビームLBとしているのに対し、緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bは、半導体レーザ素子の出射光を光導波路型SHG素子に入射させて第2高調波を生成し、その第2高調波を光ビームLBとして取り出している。
以下、緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bの構成について更に説明するが、これらの光源装置20g,20bは基本的に同一構成であるので、両者を併せて説明する。
【0015】
緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bは、図5に概略的に説明するように、半導体レーザ素子を筐体内に収納したレーザ光源LSとしての半導体レーザ装置41と、半導体レーザ装置41の位置決めを行うレーザ取付部材42と、レーザ取付部材42に取付けられて半導体レーザ装置41の温度を設定温度に維持するための熱電冷却装置43と、半導体レーザ装置41の出射光を集光するレンズ44と、第2高調波を生成する第2高調波発生装置45と、第2高調波発生装置45から出射した第2高調波の光ビームLBをAOM素子21に集光する集光レンズ46とが備えられて構成されている。レンズ44は、半導体レーザ装置41の出射光を平行光にするコリメートレンズ44aと、その平行光を集光する集光レンズ44bとによって構成されている。
【0016】
〔第2高調波発生装置45の構成〕
第2高調波発生装置45は、図4に示すように、ベース板51と、熱電冷却装置52と、レンズ44に集光されて光導波路53aの一端側に入射されたレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子53と、光導波路型SHG素子53を支持するSHG素子支持体54と、光導波路型SHG素子53を支持した状態のSHG素子支持体54を覆うカバー55とが備えられている。
SHG素子支持体54には、光導波路型SHG素子53を載置するための溝54aが形成されている。
【0017】
光導波路型SHG素子53は、光入射端面FSを概略的に示す図1のように、LiNbO3基板53bに、プロトン交換法等により光導波路53aを形成し、更に、図示を省略する周期ドメイン反転構造を電界印加法あるいはTi拡散法等で形成した後、例えばZnO等の屈折率がLiNbO3基板53bに近い保護層53cを積層して構成されている。すなわち、光導波路53aの横幅方向及び縦方向における光導波路53aの両側の屈折率が同一又は略同一となっている。
【0018】
レンズ44と光導波路型SHG素子53とは、レンズ44にて集光された光ビームLBのビームウェストが、光導波路53aの光入射端面FSに位置し、且つ、光入射端面FSにおける前記光ビームLBの幅が、光導波路53aの幅に略一致するように光軸調整されており、本実施の形態では、光入射端面FSにおける光ビームLBの幅が、光導波路53aの横幅方向及び縦方向において光導波路53aの幅に略一致し、図1において1点鎖線Aで示すビームスポットを形成するように光軸調整されている。
レンズ44にて集光された光ビームLBを側面視で示す図2、及び、平面視で示す図3のように、光導波路型SHG素子53が存在しない状態では、光ビームLBは、矢印Cで示すビームウェストの位置から2点鎖線Bで示すように広がって行くのであるが、上記のように光軸調整することによって、レンズ44にて集光された光ビームLBは40%近いカップリング効率で光導波路53aを伝播する。
【0019】
尚、光入射端面FSにおける光ビームLBの幅を上記のように光軸調整された状態から変化させると、特に光ビームLBの幅を狭小化する側において大きくカップリング効率が低下するが、実用的なカップリング効率が得られる範囲で光入射端面FSにおける光ビームLBの幅を変化させても良く、その意味で、光入射端面FSにおける光ビームLBの幅は、光導波路53aの幅に略一致すれば良い。
更に、光軸方向においては、図2及び図3では、光ビームLBのビームウェストの位置がまさに光入射端面FSに位置する場合を示しているが、光軸方向におけるビームウェストの近傍では、非常に緩やかにビーム径等が変化するので、光ビームLBのビームウェストの位置が光入射端面FSからわずかにずれても、それほど極端にはカップリング効率が低下しない。従って、光ビームLBのビームウェストの位置が厳密に光入射端面FSに位置する必要は必ずしもなく、実用的なカップリング効率が得られる範囲内において、光ビームLBのビームウェストの位置が光入射端面FSの近傍に位置すれば良い。
【0020】
上記のように光軸調整された緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bは、半導体レーザ装置41から出射された光ビームLBがレンズ44を経て光導波路型SHG素子53の光導波路53aに入射すると、光導波路53aを伝播するレーザ光の一部が、波長が1/2の第2高調波に変換されて出射され、印画紙2を露光するための光ビームLBとなる。
【0021】
〔露光制御装置14の構成〕
露光制御装置14には、図6に概略的に示すように、上記構成の画像露光ユニット13を制御するために、画像入力装置IRから入力される画像データを画像露光ユニット13の露光特性を考慮した画像データに補正演算する画像処理回路30と、画像処理回路30にて求められた画像データを赤色,緑色及び青色の各色毎に記憶する画像データメモリ31と、赤色,緑色及び青色の各色毎に備えられて画像データメモリ31の出力データをD/A変換するD/Aコンバータ32と、各D/Aコンバータ32からの入力信号に応じた振幅を有する制御信号をAOM素子21に出力するAOM制御回路33と、各D/Aコンバータ32から送出する画像信号の送出タイミングを制御するタイミング制御回路34とが備えられている。
【0022】
〔画像露光装置EXの露光動作〕
次に、上記構成の画像露光ユニット13及び露光制御装置14の動作を説明する。
画像入力装置IRから入力された露光用画像データは、画像処理回路30によって補正演算されて、画像露光ユニット13によって露光されたときに良好なプリント画像が得られる画像データに変換され、画像データメモリ31に順次書き込まれる。
画像データメモリ31に一旦記憶されたデータは、各画素のデータ毎に、タイミング制御回路34から入力されるクロック信号と同期して画素単位でD/Aコンバータ32に送られ、アナログ信号に変換された後にAOM制御回路33に送られる。
タイミング制御回路34は、印画紙搬送系PTから得られる印画紙2の搬送情報に基づいて、印画紙2の前端が所定の露光開始位置まで搬送されて来たことを検知すると、光ビームLBの走査位置の検出信号と同期をとりながら、画像露光ユニット13の露光処理スピードに対応した速度で画像信号を画像露光ユニット13へ順次送信するように前記クロック信号を生成する。
【0023】
AOM制御回路33は、入力信号に応じた振幅の制御信号をAOM素子21に出力し、AOM素子21は入力制御信号の振幅に応じた回折率で各光源装置20b,20g,20rから入射する光ビームLBを変調する。
上記のようにして変調された各光ビームLBは、ビームエキスパンダ22等を通過した後にプリズム24に入射し、赤色,緑色及び青色の3本の光ビームLBが1本の光ビームLBにまとめられ、ポリゴンミラー25の反射面に照射される。
【0024】
駆動モータ25aにて回転駆動されているポリゴンミラー25の反射面で反射された光ビームLBは、ポリゴンミラー25の回転軸芯と直交する面内で走査され、搬送移動される印画紙2上に結像レンズ群26によって集光される。光ビームLBの走査方向は印画紙2の搬送方向と交差(より具体的には、直交)しており、光ビームLBの走査方向が主走査方向、印画紙2の搬送方向が副走査方向となる。光ビームLBの走査と印画紙2の搬送移動によって、印画紙2上にプリントする画像が潜像として形成される。
【0025】
〔写真プリントの作製動作〕
次に、上記構成の写真プリントシステムDPによる写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
操作者が写真フィルムの駒画像について写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、フィルムスキャナ3に対して写真フィルムの読み取りを指令し、フィルムスキャナ3からその写真フィルムの画像データを順次受取って、内蔵されているメモリに記録する。
一方、操作者がメモリーカード,MOあるいはCD−R等の記録媒体に記録された画像データについて写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、外部入出力装置4の該当するドライブに画像データの読み取りを指令し、そのドライブから画像データを順次受取ってメモリに記録する。
【0026】
主制御装置5は、上記のようにして入力された画像データに基づいて、その画像データによってプリントを作製した場合に得られるであろうシミュレート画像を図示を省略する画像処理回路にて演算して求め、それをモニタ5aに表示する。
操作者は、このモニタ5a上のシミュレート画像を観察して、適正な画像が得られていなければ、操作卓5bから露光条件の修正入力操作を行う。
主制御装置5の画像処理回路は、入力された画像データとその修正入力とに従って予め設定された演算条件で赤色、緑色、青色毎の露光用画像データを生成する。
【0027】
この露光用画像データは、露光・現像装置EPの露光制御装置14に送られ、上述のようにして印画紙2にプリント画像の潜像が形成される。
画像露光ユニット13にて露光処理された印画紙2は、印画紙搬送系PTにて現像処理装置PPへ搬送されて、各現像処理タンクを順次通過することにより現像され、現像処理された印画紙2は、更に乾燥処理された後にコンベア10上に排出され、ソータにてオーダー毎にまとめられる。
【0028】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、本発明の光源装置を、写真プリントシステムDPの画像露光装置EXにおいて印画紙2に露光画像を形成するための光源に適用する場合を例示しているが、光ディスク装置の読取り及び記録用の光源として用いる等、種々の用途に用いることができる。
(2)上記実施の形態では、緑色及び青色の第2高調波を得る場合を例示しているが、赤色あるいはその他の色の第2高調波を生成する場合にも本発明を適用できる。
【0029】
(3)上記実施の形態では、光導波路型SHG素子51において、光導波路型SHG素子53の基板材料としてLiNbO3を例示しているが、例えばLiTaO3やKTP等の他の材料を用いても良い。
(4)上記実施の形態では、光導波路型SHG素子53にて第2高調波を発生させるためのレーザ光源LSに半導体レーザ素子を備える場合を例示しているが、例えばYAGレーザ等の半導体レーザ素子以外のレーザ光源を用いても良い。
(5)上記実施の形態では、レーザ光源LSの出射光を集光するレンズ44を、コリメートレンズ44a及び集光レンズ44bによって構成する場合を例示しているが、単一のレンズによって構成しても良いし、又、3つ以上のレンズにて構成しても良い。
【0030】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するときに、光導波路型SHG素子に対するカップリング効率が大となり、しかも、集光するレンズのNAには依存しないという知見に基づいて、レーザ光源の出射光の第2高調波への変換効率を可及的に向上できるものとなった。
又、上記請求項2記載の構成によれば、レーザ光としての品質がそれほど良くない半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を使用しても、前記光導波路へのカップリング効率を高効率にできるものとなり、装置コストの低減を図りながら、第2高調波への変換効率を可及的に向上できるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる光導波路型SHG素子の光入射端面を示す図
【図2】本発明の実施の形態にかかる側面視による光導波路への光の入射状態を示す図
【図3】本発明の実施の形態にかかる平面視による光導波路への光の入射状態を示す図
【図4】本発明の実施の形態にかかる第2高調波発生装置の斜視図
【図5】本発明の実施の形態にかかる光源装置の概略構成図
【図6】本発明の実施の形態にかかる画像露光装置の概略構成図
【図7】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムのブロック構成図
【符号の説明】
FS 光入射端面
LS レーザ光源
44 レンズ
53 光導波路型SHG素子
53a 光導波路
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光源と、そのレーザ光源の出射光ビームを集光するレンズと、そのレンズによって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とが備えられた光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる光源装置は、レーザ光源が出射する光ビームを光導波路型SHG素子の光導波路に入射させ、入射光ビームの1/2の波長を有する第2高調波を生成して出力する装置である。
レーザ光源から出射された光ビームを、レンズにて光導波路型SHG素子の光導波路に集光するには、例えば特許文献1に記載のように各部品を機械的な位置精度で配置することで光軸調整したり、あるいは、各部品に微調整機構を備えて光軸調整する手法等が考えられている。
上述のような調整手法によって光導波路に入射した光が光導波路内を導波されるためには、光導波路の境界で全反射させるための光軸からの最大傾き角より小さい入射角で入射させる必要があり、前記最大傾き角より大きい角度で入射させた光は、光導波路外へ漏れ出てしまうことなる。
従って、従来、前記最大傾き角を開口数(NA)と同様の表現で「導波路NA」と表現すると、前記レンズのNAを前記導波路NAと同程度に設定して光軸調整をしていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−223727号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構成では、実際の前記導波路NAが、0.1以下と小さく、そのような小さいNAで、一般に10μm以下程度と幅の狭い前記光導波路の入射端に的確にレーザ光を集光するのは容易ではなく、レーザ光源の出射光の光導波路型SHG素子へのカップリング効率の低下を招き、その結果として第2高調波への変換効率の低下を招いていた。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、光源装置の第2高調波への変換効率を可及的に向上する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、レーザ光源と、そのレーザ光源の出射光ビームを集光するレンズと、そのレンズによって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とが備えられた光源装置において、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整されている。
【0006】
すなわち、本発明の発明者は、開口数(NA)の大きいレンズを使用して、レーザ光源の出射光ビームを光導波路型SHG素子に形成された光導波路の光入射端面に集光する実験を行っている際に、前記導波路NAとレンズのNAとの関係から予想されるカップリング効率よりも遙かに大きい効率を示す場合があることを見出し、そのような大きなカップリング効率が得られるのは、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するときであることを突き止め、しかも、そのように光軸調整された状態では、集光するレンズのNAには依存しないことを突き止めた。
【0007】
そこで、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整して光源装置を構成することで、レーザ光源からの出射光の光導波路型SHG素子へのカップリング効率が高効率となり、それによって第2高調波への変換効率を可及的に向上できる。
しかも、前記導波路NAを考慮すること無くレンズのNAを設定できるので、光源装置の光学系の設計が容易となる。
【0008】
尚、このように大きなカップリング効率が得られる理由としては、レンズにて集光された光ビームのビームウェストでは波面の湾曲が十分に小さくなっており、このビームウェストの位置で光導波路型SHG素子の光導波路の光入射端に入射し、且つ、ビームの幅を前記光導波路の幅に略一致させて幅方向でのビームの広がりを規制することで、平行ビームを光導波路に入射させた状態に類似する状態となって、レンズのNAに依存しなくなるためと考えられる。
従って、光ビームをビームウェストの位置で前記光導波路の光入射端に入射させた状態において、ビームの幅を前記光導波路の幅よりも小さくするにつれて、前記光導波路内でビームが広がって光導波路外へ漏れ出ることによって、カップリング効率が低下することになり、逆に、ビームの幅を前記光導波路の幅よりも大きくするにつれて、光導波路の光入射端からはみ出したビームスポットの部分が光導波路に入射しないことによって、カップリング効率が低下することになる。このカップリング効率の低下の度合いは、ビームの幅を前記光導波路の幅よりも小さくする場合がより急峻となる。
尚、ビームウェストにおけるビームの幅は、一般に、光エネルギーのピークの位置の1/e2となる幅で規定される。
【0009】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記レーザ光源が、半導体レーザ素子を備えて構成されている。
すなわち、半導体レーザ素子を使用するレーザ光源は低コスト化が図れるものの、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光は、ガスレーザ等から得られるレーザ光に比べてレーザ光としての品質が悪く、小さなスポットに集光し辛いものである。
このようなレーザ光源を使用する場合において、上述のようにレンズのNAを大きくしても、前記光導波路へのカップリング効率を高効率にできることが特に有効となり、装置の低コスト化を図りながら、第2高調波への変換効率を可及的に向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光源装置を写真プリントシステムにおける露光用の光源として備えた場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態で例示する写真プリントシステムDPは、いわゆるデジタルミニラボ機として知られているものであり、図7のブロック構成図に示すように、現像処理済みの写真フィルムやメモリーカード,MOあるいはCD−R等から写真プリントを作製するための画像データを入力する画像入力装置IRと、画像入力装置IRにて入力した画像データを印画紙2に露光処理する露光・現像装置EPとから構成されている。
【0011】
〔画像入力装置IRの概略構成〕
画像入力装置IRには、図7に概略的に示すように、写真フィルムの駒画像を読み取るフィルムスキャナ3と、メモリーリーダ,MOドライブ及びCD−Rドライブ等を備えた外部入出力装置4と、汎用小型コンピュータシステムにて構成されてフィルムスキャナ3や外部入出力装置4の制御のほか写真プリントシステムDP全体の管理を実行する主制御装置5とが備えられ、更に、主制御装置5には、仕上がりプリント画像をシミュレートしたシミュレート画像や各種の制御用の情報を表示するモニタ5aと、露光条件の手動設定等や制御情報の入力操作をするための操作卓5bとが接続されている。
【0012】
〔露光・現像装置EPの全体構成〕
露光・現像装置EPは、筐体内部に、画像露光装置EXと、画像露光装置EXにて露光された印画紙2を現像処理する現像処理装置PPと、筐体内に配置された印画紙マガジン6から引き出された印画紙2を多数の搬送ローラ9等にて現像処理装置PPへ搬送する印画紙搬送系PTとが設けられている。
図示を省略するが、露光・現像装置EPの筐体外部には、現像処理装置PPにて現像処理及び乾燥処理された印画紙2をオーダ毎に分類するためのソータが備えられ、このソータへ印画紙2を搬送するコンベア10が筐体上面に備えられている。
更に、印画紙搬送系PTの搬送経路の途中には、印画紙マガジン6から引き出された長尺の印画紙2を設定プリントサイズに切断するカッタ11と、一列で搬送される印画紙2を複数の搬送列に振り分けるための振り分け装置12が備えられている。
【0013】
〔画像露光装置EXの構成〕
画像露光装置EXは、印画紙2に対して光ビームを走査することにより印画紙2上に露光画像を形成する画像露光ユニット13と、画像露光ユニット13を制御する露光制御装置14とを主要部として構成されている。
〔画像露光ユニット13の構成〕
画像露光ユニット13は、レーザを光源として印画紙2上に画像を露光するいわゆるレーザ露光式を採用しており、その概略構成を図6のブロック構成図に示す。
画像露光ユニット13には、赤色,緑色及び青色の単色光を夫々出射する赤色ビーム用光源装置20r,緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bと、各光源装置20r,20g,20bの出射光を強度変調するための音響光学変調素子21(以下、「AOM素子21」と略称する)と、各光源装置20r、20g、20bから出射される光ビームLBのビーム径を調整するためのビームエキスパンダ22と、シリンドリカルレンズ23と、赤色,緑色及び青色の3本の光ビームLBの光軸を1本の光軸にまとめるプリズム24と、光ビームLBを走査するためのポリゴンミラー25と、f−θ特性と面倒れ補正機能とを有する結像レンズ群26とが備えられる他、光ビームLBの光路を屈曲させるミラー27やプリズム24へ入射する光を規制するアパーチャ28が配置されている。
【0014】
〔光源装置20g,20bの構成〕
各光源装置20r,20g,20bは、何れも半導体レーザ素子をレーザ光源としているのであるが、赤色ビーム用光源装置20rが半導体レーザ素子の出射光をそのまま光ビームLBとしているのに対し、緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bは、半導体レーザ素子の出射光を光導波路型SHG素子に入射させて第2高調波を生成し、その第2高調波を光ビームLBとして取り出している。
以下、緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bの構成について更に説明するが、これらの光源装置20g,20bは基本的に同一構成であるので、両者を併せて説明する。
【0015】
緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bは、図5に概略的に説明するように、半導体レーザ素子を筐体内に収納したレーザ光源LSとしての半導体レーザ装置41と、半導体レーザ装置41の位置決めを行うレーザ取付部材42と、レーザ取付部材42に取付けられて半導体レーザ装置41の温度を設定温度に維持するための熱電冷却装置43と、半導体レーザ装置41の出射光を集光するレンズ44と、第2高調波を生成する第2高調波発生装置45と、第2高調波発生装置45から出射した第2高調波の光ビームLBをAOM素子21に集光する集光レンズ46とが備えられて構成されている。レンズ44は、半導体レーザ装置41の出射光を平行光にするコリメートレンズ44aと、その平行光を集光する集光レンズ44bとによって構成されている。
【0016】
〔第2高調波発生装置45の構成〕
第2高調波発生装置45は、図4に示すように、ベース板51と、熱電冷却装置52と、レンズ44に集光されて光導波路53aの一端側に入射されたレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子53と、光導波路型SHG素子53を支持するSHG素子支持体54と、光導波路型SHG素子53を支持した状態のSHG素子支持体54を覆うカバー55とが備えられている。
SHG素子支持体54には、光導波路型SHG素子53を載置するための溝54aが形成されている。
【0017】
光導波路型SHG素子53は、光入射端面FSを概略的に示す図1のように、LiNbO3基板53bに、プロトン交換法等により光導波路53aを形成し、更に、図示を省略する周期ドメイン反転構造を電界印加法あるいはTi拡散法等で形成した後、例えばZnO等の屈折率がLiNbO3基板53bに近い保護層53cを積層して構成されている。すなわち、光導波路53aの横幅方向及び縦方向における光導波路53aの両側の屈折率が同一又は略同一となっている。
【0018】
レンズ44と光導波路型SHG素子53とは、レンズ44にて集光された光ビームLBのビームウェストが、光導波路53aの光入射端面FSに位置し、且つ、光入射端面FSにおける前記光ビームLBの幅が、光導波路53aの幅に略一致するように光軸調整されており、本実施の形態では、光入射端面FSにおける光ビームLBの幅が、光導波路53aの横幅方向及び縦方向において光導波路53aの幅に略一致し、図1において1点鎖線Aで示すビームスポットを形成するように光軸調整されている。
レンズ44にて集光された光ビームLBを側面視で示す図2、及び、平面視で示す図3のように、光導波路型SHG素子53が存在しない状態では、光ビームLBは、矢印Cで示すビームウェストの位置から2点鎖線Bで示すように広がって行くのであるが、上記のように光軸調整することによって、レンズ44にて集光された光ビームLBは40%近いカップリング効率で光導波路53aを伝播する。
【0019】
尚、光入射端面FSにおける光ビームLBの幅を上記のように光軸調整された状態から変化させると、特に光ビームLBの幅を狭小化する側において大きくカップリング効率が低下するが、実用的なカップリング効率が得られる範囲で光入射端面FSにおける光ビームLBの幅を変化させても良く、その意味で、光入射端面FSにおける光ビームLBの幅は、光導波路53aの幅に略一致すれば良い。
更に、光軸方向においては、図2及び図3では、光ビームLBのビームウェストの位置がまさに光入射端面FSに位置する場合を示しているが、光軸方向におけるビームウェストの近傍では、非常に緩やかにビーム径等が変化するので、光ビームLBのビームウェストの位置が光入射端面FSからわずかにずれても、それほど極端にはカップリング効率が低下しない。従って、光ビームLBのビームウェストの位置が厳密に光入射端面FSに位置する必要は必ずしもなく、実用的なカップリング効率が得られる範囲内において、光ビームLBのビームウェストの位置が光入射端面FSの近傍に位置すれば良い。
【0020】
上記のように光軸調整された緑色ビーム用光源装置20g及び青色ビーム用光源装置20bは、半導体レーザ装置41から出射された光ビームLBがレンズ44を経て光導波路型SHG素子53の光導波路53aに入射すると、光導波路53aを伝播するレーザ光の一部が、波長が1/2の第2高調波に変換されて出射され、印画紙2を露光するための光ビームLBとなる。
【0021】
〔露光制御装置14の構成〕
露光制御装置14には、図6に概略的に示すように、上記構成の画像露光ユニット13を制御するために、画像入力装置IRから入力される画像データを画像露光ユニット13の露光特性を考慮した画像データに補正演算する画像処理回路30と、画像処理回路30にて求められた画像データを赤色,緑色及び青色の各色毎に記憶する画像データメモリ31と、赤色,緑色及び青色の各色毎に備えられて画像データメモリ31の出力データをD/A変換するD/Aコンバータ32と、各D/Aコンバータ32からの入力信号に応じた振幅を有する制御信号をAOM素子21に出力するAOM制御回路33と、各D/Aコンバータ32から送出する画像信号の送出タイミングを制御するタイミング制御回路34とが備えられている。
【0022】
〔画像露光装置EXの露光動作〕
次に、上記構成の画像露光ユニット13及び露光制御装置14の動作を説明する。
画像入力装置IRから入力された露光用画像データは、画像処理回路30によって補正演算されて、画像露光ユニット13によって露光されたときに良好なプリント画像が得られる画像データに変換され、画像データメモリ31に順次書き込まれる。
画像データメモリ31に一旦記憶されたデータは、各画素のデータ毎に、タイミング制御回路34から入力されるクロック信号と同期して画素単位でD/Aコンバータ32に送られ、アナログ信号に変換された後にAOM制御回路33に送られる。
タイミング制御回路34は、印画紙搬送系PTから得られる印画紙2の搬送情報に基づいて、印画紙2の前端が所定の露光開始位置まで搬送されて来たことを検知すると、光ビームLBの走査位置の検出信号と同期をとりながら、画像露光ユニット13の露光処理スピードに対応した速度で画像信号を画像露光ユニット13へ順次送信するように前記クロック信号を生成する。
【0023】
AOM制御回路33は、入力信号に応じた振幅の制御信号をAOM素子21に出力し、AOM素子21は入力制御信号の振幅に応じた回折率で各光源装置20b,20g,20rから入射する光ビームLBを変調する。
上記のようにして変調された各光ビームLBは、ビームエキスパンダ22等を通過した後にプリズム24に入射し、赤色,緑色及び青色の3本の光ビームLBが1本の光ビームLBにまとめられ、ポリゴンミラー25の反射面に照射される。
【0024】
駆動モータ25aにて回転駆動されているポリゴンミラー25の反射面で反射された光ビームLBは、ポリゴンミラー25の回転軸芯と直交する面内で走査され、搬送移動される印画紙2上に結像レンズ群26によって集光される。光ビームLBの走査方向は印画紙2の搬送方向と交差(より具体的には、直交)しており、光ビームLBの走査方向が主走査方向、印画紙2の搬送方向が副走査方向となる。光ビームLBの走査と印画紙2の搬送移動によって、印画紙2上にプリントする画像が潜像として形成される。
【0025】
〔写真プリントの作製動作〕
次に、上記構成の写真プリントシステムDPによる写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
操作者が写真フィルムの駒画像について写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、フィルムスキャナ3に対して写真フィルムの読み取りを指令し、フィルムスキャナ3からその写真フィルムの画像データを順次受取って、内蔵されているメモリに記録する。
一方、操作者がメモリーカード,MOあるいはCD−R等の記録媒体に記録された画像データについて写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、外部入出力装置4の該当するドライブに画像データの読み取りを指令し、そのドライブから画像データを順次受取ってメモリに記録する。
【0026】
主制御装置5は、上記のようにして入力された画像データに基づいて、その画像データによってプリントを作製した場合に得られるであろうシミュレート画像を図示を省略する画像処理回路にて演算して求め、それをモニタ5aに表示する。
操作者は、このモニタ5a上のシミュレート画像を観察して、適正な画像が得られていなければ、操作卓5bから露光条件の修正入力操作を行う。
主制御装置5の画像処理回路は、入力された画像データとその修正入力とに従って予め設定された演算条件で赤色、緑色、青色毎の露光用画像データを生成する。
【0027】
この露光用画像データは、露光・現像装置EPの露光制御装置14に送られ、上述のようにして印画紙2にプリント画像の潜像が形成される。
画像露光ユニット13にて露光処理された印画紙2は、印画紙搬送系PTにて現像処理装置PPへ搬送されて、各現像処理タンクを順次通過することにより現像され、現像処理された印画紙2は、更に乾燥処理された後にコンベア10上に排出され、ソータにてオーダー毎にまとめられる。
【0028】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、本発明の光源装置を、写真プリントシステムDPの画像露光装置EXにおいて印画紙2に露光画像を形成するための光源に適用する場合を例示しているが、光ディスク装置の読取り及び記録用の光源として用いる等、種々の用途に用いることができる。
(2)上記実施の形態では、緑色及び青色の第2高調波を得る場合を例示しているが、赤色あるいはその他の色の第2高調波を生成する場合にも本発明を適用できる。
【0029】
(3)上記実施の形態では、光導波路型SHG素子51において、光導波路型SHG素子53の基板材料としてLiNbO3を例示しているが、例えばLiTaO3やKTP等の他の材料を用いても良い。
(4)上記実施の形態では、光導波路型SHG素子53にて第2高調波を発生させるためのレーザ光源LSに半導体レーザ素子を備える場合を例示しているが、例えばYAGレーザ等の半導体レーザ素子以外のレーザ光源を用いても良い。
(5)上記実施の形態では、レーザ光源LSの出射光を集光するレンズ44を、コリメートレンズ44a及び集光レンズ44bによって構成する場合を例示しているが、単一のレンズによって構成しても良いし、又、3つ以上のレンズにて構成しても良い。
【0030】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するときに、光導波路型SHG素子に対するカップリング効率が大となり、しかも、集光するレンズのNAには依存しないという知見に基づいて、レーザ光源の出射光の第2高調波への変換効率を可及的に向上できるものとなった。
又、上記請求項2記載の構成によれば、レーザ光としての品質がそれほど良くない半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を使用しても、前記光導波路へのカップリング効率を高効率にできるものとなり、装置コストの低減を図りながら、第2高調波への変換効率を可及的に向上できるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる光導波路型SHG素子の光入射端面を示す図
【図2】本発明の実施の形態にかかる側面視による光導波路への光の入射状態を示す図
【図3】本発明の実施の形態にかかる平面視による光導波路への光の入射状態を示す図
【図4】本発明の実施の形態にかかる第2高調波発生装置の斜視図
【図5】本発明の実施の形態にかかる光源装置の概略構成図
【図6】本発明の実施の形態にかかる画像露光装置の概略構成図
【図7】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムのブロック構成図
【符号の説明】
FS 光入射端面
LS レーザ光源
44 レンズ
53 光導波路型SHG素子
53a 光導波路
Claims (2)
- レーザ光源と、そのレーザ光源の出射光ビームを集光するレンズと、そのレンズによって光導波路に入射された光ビームの第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とが備えられた光源装置であって、
前記レンズにて集光された光ビームのビームウェストが、前記光導波路の光入射端面又はその近傍に位置し、且つ、前記光入射端面における前記光ビームの幅が、前記光導波路の幅に略一致するように光軸調整されている光源装置。 - 前記レーザ光源が、半導体レーザ素子を備えて構成されている請求項1記載の光源装置。
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JP2007109978A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Konica Minolta Opto Inc | 半導体光源モジュール |
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2002
- 2002-09-09 JP JP2002262669A patent/JP2004101808A/ja active Pending
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