JP2004100650A - 油圧ポンプ - Google Patents

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Kazuhiro Numaguchi
沼口 和弘
Tetsuya Sakairi
坂入 哲也
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】歯車ケースに流入した作動油が回転抵抗となるのを防止し、また作動油を低い温度に抑えて歯車等を効率よく冷却し、潤滑する。
【解決手段】駆動歯車32、従動歯車34、軸受33等が設けられた歯車室31をリヤケーシング11と共に画成する歯車カバー30には、歯車室31内の作動油を外部に逃すドレンポート40を設ける構成としている。従って、ドレンポート40は、歯車室31内に流入した作動油を外部に逃し、この歯車室31内で作動油の流れを形成することができる。これにより、回転軸12,15、駆動歯車32、従動歯車34は円滑に回転動作することができる。また、温度上昇した作動油を逃すことにより、歯車室31内の作動油を低い温度に抑えることができ、各歯車32,34、軸受33等を効率よく冷却し、潤滑することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械、または産業機械等の油圧源として好適に用いられる油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械、産業機械等に搭載される油圧機器の油圧源としては、アキシャルピストン型、ラジアルピストン型の油圧ポンプが用いられている。また、油圧ショベル等の建設機械に用いられる油圧ポンプは、多量の圧油を必要とするために、2組の油圧ポンプを内蔵したタンデム型油圧ポンプとして構成されている。
【0003】
そこで、油圧ポンプとしてタンデム型油圧ポンプを例に挙げて説明すると、このタンデム型油圧ポンプは、中空なケーシングと、該ケーシング内に軸方向に伸長して設けられた回転軸と、前記ケーシング内に位置して該回転軸に連結された第1、第2のメインポンプとから構成され、前記ケーシングの軸方向の一側がエンジン等の駆動源側に取付けられている。
【0004】
また、メインポンプとしては、例えば斜板式油圧ポンプが用いられている。この斜板式油圧ポンプは、回転軸と一体に回転し、周方向に離間して軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され、該シリンダブロックの回転に伴なって各シリンダ内を往復動する複数のピストンと、該各ピストンがシューを介して摺動する平滑面を有する斜板と、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設けられ、前記回転軸を挟んで対向する一対の給排ポートが設けられた弁板とによって大略構成されている。
【0005】
ここで、タンデム型油圧ポンプに内蔵された2組のメインポンプは、掘削作業を行なう作業装置の油圧シリンダ、下部走行体の油圧モータ等に圧油を供給している。
【0006】
また、タンデム型油圧ポンプには、前述した2組のメインポンプの他に追加ポンプを取付けたものがあり、例えば特開平11−101179号公報(以下、従来技術という)等によって知られている。
【0007】
この従来技術による油圧ポンプは、駆動源と軸方向の反対側に位置してケーシングに設けられた歯車ケースと、該歯車ケース内に収容され回転軸によって回転される複数の歯車と、前記回転軸または該各歯車によって駆動される複数の追加ポンプとを備えている。
【0008】
そして、歯車ケース内には、回転軸に連結する駆動歯車と、該駆動歯車に噛合する従動歯車とが設けられ、例えば回転軸または駆動歯車には、油圧シリンダ、油圧モータ等の油圧機器を制御する制御弁にパイロット圧を供給するためのパイロットポンプの入力軸が接続されている。また、従動歯車には、作業装置に油圧シリンダを増設したときに圧油を増量するための油圧ポンプ等の入力軸が接続されている。
【0009】
このように構成された従来技術による油圧ポンプは、エンジンにより回転軸が回転駆動されると、第1、第2のメインポンプでシリンダブロックが回転軸と一体に回転する。このときに各ピストンは、斜板の平滑面上をリング状軌跡を描くように滑動してシリンダ内で往復動するから、各ピストンの吸込行程と吐出行程との繰返しにより、各シリンダから吐出される圧油を弁板の給排ポートを介して複数の油圧機器に向け供給することができる。
【0010】
また、追加ポンプを構成するパイロットポンプは、油圧パイロット式のレバー、ペダル類にパイロット圧を供給する。また、追加された油圧ポンプは、作業装置等への圧油を増量し、増設された油圧シリンダ等への圧油を供給を補償する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による油圧ポンプは、メインポンプを構成するシリンダとピストンとの隙間、シリンダブロックと弁板との隙間等から作動油の一部がケーシング内に流出する。そして、この作動油の一部は、回転軸と斜板との隙間、軸受の隙間等を介して歯車ケース内に流入するから、該歯車ケース内には作動油が充満してしまう。これにより、歯車ケースに充満した作動油は、駆動歯車、従動歯車が回転するときの抵抗となってしまい、トルク損失を生じてしまうという問題がある。
【0012】
また、歯車ケースに充満した作動油は、該歯車ケースに留まることになるから、駆動歯車、従動歯車の回転によって温度上昇し、劣化し易くなってしてしまう。これに伴い、駆動歯車、従動歯車、軸受等を潤滑、冷却できなくなり、耐久性が低下してしまうという問題がある。
【0013】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、歯車ケースに流入した作動油が回転抵抗となるのを防止すると共に、この作動油を低い温度に抑えて歯車等を冷却し、潤滑できるようにした油圧ポンプを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による油圧ポンプは、中空なケーシングと、該ケーシング内に軸方向に伸長して設けられた回転軸と、前記ケーシング内に位置して該回転軸に連結されたメインポンプと、前記回転軸の軸端側に位置して前記ケーシングに設けられた歯車ケースと、該歯車ケース内に収容され前記回転軸によって回転される複数の歯車と、前記回転軸または該歯車によって駆動される追加ポンプとを備えている。
【0015】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、歯車ケースには、ケーシングから歯車ケースに流入する作動油を外部に逃すドレンポートを設けたことにある。
【0016】
このように構成したことにより、ドレンポートは、歯車ケース内に流入した作動油を外部に逃し、該歯車ケース内で作動油の流れを形成することができる。これにより、ドレンポートは、歯車ケース内で適量の作動油を流通させることができるから、歯車、追加ポンプの入力軸、回転軸は回転抵抗を生じることなく回転動作することができる。また、ドレンポートは、歯車によって撹拌されて温度上昇した作動油を逃すことにより、歯車ケース内の作動油を低い温度に抑えることができ、歯車、追加ポンプの入力軸、回転軸等を効率よく冷却し、潤滑することができる。
【0017】
請求項2の発明によると、歯車ケースには、追加ポンプを駆動するために回転軸によって回転される駆動歯車と該駆動歯車に噛合する従動歯車とを収容する構成としたことにある。
【0018】
このように構成したことにより、駆動歯車と従動歯車とを介して2個以上の追加ポンプを同時に駆動することができる。また、歯車ケース内では、ケーシング側から流入する作動油により、トルク損失を与えることなく、駆動歯車と従動歯車とを冷却し、潤滑することができる。
【0019】
請求項3の発明によると、ケーシングにはメインポンプから流出した作動油を外部に逃すケーシング側ドレンポートを設け、ドレンポートは該ケーシング側ドレンポートと接続する構成としたことにある。
【0020】
このように構成したことにより、歯車ケース内の作動油は、ドレンポートからケーシング側ドレンポートを利用して外部に逃がすことができる。
【0021】
請求項4の発明によると、メインポンプは回転軸の軸方向に2組設け、ケーシングは軸方向の一側を駆動源に取付け、歯車ケースと追加ポンプはケーシングの軸方向の他側に配置する構成としたことにある。
【0022】
このように構成したことにより、駆動源は、回転軸を回転することによって2組のメインポンプと追加ポンプを駆動することができ、使用目的に応じて大量の圧油を吐出させることができる。
【0023】
請求項5の発明によると、ドレンポートは、互いに噛合する歯車の噛み合いの合流部位に位置して歯車ケースに設ける構成としたことにある。
【0024】
このように構成したことにより、互いに噛合する歯車の回転方向に沿って流れる作動油は、歯車が噛み合って合流する部位で運動エネルギを失い、熱に変換されて温度上昇する。従って、歯車の噛み合いの合流部位に設けられたドレンポートは、温度上昇した作動油から順次逃すことができるから、低温の作動油によって各部を効率よく冷却し、潤滑することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による油圧ポンプとしてタンデム型斜板式油圧ポンプを例に挙げ、図1ないし図3に従って詳細に説明する。
【0026】
1は本実施の形態に適用される油圧ポンプとしてのタンデム型斜板式油圧ポンプで、該油圧ポンプ1は、後述するケーシング2、回転軸12,15、メインポンプ18A,18B、歯車カバー30、追加ポンプ35,36等によって大略構成されている。
【0027】
2はタンデム型斜板式油圧ポンプ1の外形をなすケーシングで、該ケーシング2は、後述するポンプケーシング3、フロントケーシング10およびリヤケーシング11から大略構成されている。
【0028】
3はケーシング2の本体部分を構成する段付円筒状のポンプケーシングで、該ポンプケーシング3は、軸方向の両側で略対称に形成されている。そして、ポンプケーシング3の前側となる一側部分には大径円筒部4A、小径円筒部5Aが設けられ、ポンプケーシング3の後側となる他側部分には大径円筒部4B、小径円筒部5Bが設けられ、小径円筒部5A,5B間はポンプケーシング3内を隔てる隔壁部6となっている。
【0029】
また、前記隔壁部6には、吸込通路7と吐出通路8A,8Bが設けられ、該吸込通路7は後述するメインポンプ18A,18Bの作動時に作動油タンク39から作動油を吸込み、吐出通路8A,8Bはメインポンプ18A,18Bから吐出された圧油を別々の油圧機器(図示せず)に供給するものである。さらに、隔壁部6には、その中心部に軸穴9が形成され、該軸穴9にはポンプケーシング3の中心部を軸方向に伸長する後述の回転軸12,15が挿通されている。
【0030】
10はポンプケーシング3の前側(軸方向の一側)を施蓋するように大径円筒部4Aに取付けられたフロントケーシングで、該フロントケーシング10は、エンジン等の駆動源側に位置する減速歯車機構(いずれも図示せず)に固定される。また、フロントケーシング10の中心部には、第1の回転軸12が挿通される軸穴10Aが形成されている。
【0031】
11はポンプケーシング3の後側(軸方向の他側)に設けられたリヤケーシングで、該リヤケーシング11は、後述の歯車カバー30と一緒に歯車室31を画成する歯車ケースを構成している。そして、リヤケーシング11は、図2に示すように略円板状に形成され、ポンプケーシング3の後側を閉塞するように大径円筒部4Bに取付けられている。
【0032】
また、リヤケーシング11の内面側には、図3に示す如く、中央部に位置して後述の傾転支持部材28Bが嵌合する嵌合凹部11Aが形成されている。また、リヤケーシング11の外面側には、後述の駆動歯車32,従動歯車34を支持する軸受33,33が嵌合する軸受嵌合段部11B,11Cが形成されている。さらに、リヤケーシング11の外面側には、軸受嵌合段部11B,11Cを取囲むように瓢箪形状の周壁部11Dが突出して形成され、該周壁部11Dには歯車カバー30が取付けられている。
【0033】
12はケーシング2内の前側に位置し、該ケーシング2の中心部を軸方向に伸長して設けられた第1の回転軸で、該第1の回転軸12は、その軸方向の中間部が後述のシリンダブロック22Aにスプライン結合されている。そして、第1の回転軸12は、一端側が軸受13によってフロントケーシング10の軸穴10Aに回転可能に支持され、他端側が軸受14によってポンプケーシング3の軸穴9に回転可能に支持されている。
【0034】
また、15はケーシング2内の後側に位置し、第1の回転軸12と同軸に伸長して設けられた第2の回転軸で、該第2の回転軸15は、その一側が第1の回転軸12にスプライン結合され、軸方向の中間部が後述のシリンダブロック22Bにスプライン結合されている。また、第2の回転軸15の他端部には、図3に示す如く、内周面にスプラインが刻設された追加ポンプ連結穴15Aが形成され、該連結穴15Aには後述する第1の追加ポンプ35の入力軸35Aが挿嵌されている。また、第2の回転軸15の他端部の外周側には、後述する駆動歯車32の軸部32Aがスプライン結合されている。
【0035】
そして、第2の回転軸15は、一端側が軸受16によってポンプケーシング3の軸穴9に回転可能に支持され、他端側が軸受17等によってリヤケーシング11側に回転可能に支持されている。
【0036】
このように、第1の回転軸12と第2の回転軸15とは一体的に連結され、これにより、第1の回転軸12を駆動源によって図2中の矢示A方向に回転駆動することにより、第2の回転軸15を回転させ、シリンダブロック22A,22Bを同期して回転させることができる。
【0037】
18A,18Bは対をなしてケーシング2内に設けられた第1のメインポンプ、第2のメインポンプを示している。ここで、第1、第2のメインポンプ18A,18Bはほぼ同一の構成を有しているため、以下、第1のメインポンプ18Aの構成についてのみ説明し、第2のメインポンプ18Bの構成についてはメインポンプ18Aに対応する構成要素に符号「B」を付してその説明を省略するものとする。
【0038】
19Aは小径円筒部5A内に位置してポンプケーシング3に固定された円板状の弁板で、該弁板19Aにはポンプケーシング3に設けられた吸込通路7、吐出通路8Aと連通する一対のまゆ形切換ポート20A,21Aが形成されている。
【0039】
22Aはポンプケーシング3の小径円筒部5A内に配設されたシリンダブロックで、該シリンダブロック22Aは第1の回転軸12とスプライン結合し、該第1の回転軸12と一体的に回転する。また、シリンダブロック22Aの他端面は弁板19Aに摺動可能に密着している。
【0040】
23A,23A,…はシリンダブロック22Aの周方向に均等な間隔をもって軸方向に穿設された複数のシリンダで、該各シリンダ23Aは、シリンダブロック22Aの他端面に開口する連通ポート24Aを介して、弁板19Aのまゆ形切換ポート20A,21Aに連通可能となっている。
【0041】
25A,25A,…は各シリンダ23A内に往復動可能に挿嵌されたピストン、26A,26A,…は該各ピストン25Aの突出端側にそれぞれ揺動自在に連結されたシューで、該各シュー26Aは、各ピストン25Aが各シリンダ23A内を往復動するときに、後述する斜板27A上を環状軌道を描くように摺動するものである。
【0042】
27Aは大径円筒部4A内に位置してポンプケーシング3内に傾転可能に設けられた斜板で、該斜板27Aは、フロントケーシング10に取付けられた傾転支持部材28Aにより傾転可能に支持されている。そして、斜板27Aは、その平滑面側を傾転ピストン29Aに押圧されることにより傾転角を変化させ、これにより、各ピストン25Aのストローク量を適宜調整してメインポンプ18Aの容量を可変に制御するものである。
【0043】
30はリヤケーシング11に取付けられた歯車カバーで、該歯車カバー30は、図2、図3に示す如く、瓢箪形状の板体として形成された蓋板部30Aと、該蓋板部30Aの周縁からリヤケーシング11側に突出した周壁部30Bとによって大略構成されている。そして、歯車カバー30は、その周壁部30Bをリヤケーシング11の周壁部11Dに液密に取付けることにより、該リヤケーシング11と一緒に歯車ケースを構成し、後述の歯車室31を画成している。
【0044】
また、歯車カバー30の蓋板部30Aには、第1の追加ポンプ35が取付けられる段付状の取付穴部30Cが第2の回転軸15と同軸に形成されている。また、取付穴部30Cから離れた位置には、第2の追加ポンプ36が取付けられる段付状の取付穴部30Dがリヤケーシング11の軸受嵌合段部11Cと同軸に形成されている。さらに、歯車カバー30には、歯車室31内に流入した作動油を後述の作動油タンク39に戻すドレンポート40が設けられている。
【0045】
31はリヤケーシング11と歯車カバー30との間に画成された歯車室で、該歯車室31は、後述の駆動歯車32、従動歯車34等を収容するものである。また、歯車室31には、ケーシング2内に流出した作動油が軸受17等の隙間を介して流入する。
【0046】
32は第2の回転軸15と同軸となるように歯車室31内に設けられた駆動歯車で、該駆動歯車32は、第2の回転軸15の外周側にスプライン結合され、リヤケーシング11の軸受嵌合段部11B,歯車カバー30の取付穴部30Cに軸受33,33を介して回転可能に取付けられた円筒状の軸部32Aと、該軸部32Aの外周側にスプライン結合された歯車部32Bとによって構成されている。
【0047】
34は歯車室31内に設けられた従動歯車で、該従動歯車34は、リヤケーシング11の軸受嵌合段部11C,歯車カバー30の取付穴部30Dに軸受33,33を介して回転可能に取付けられた軸部34Aと、該軸部34Aの外周側にスプライン結合され、駆動歯車32の歯車部32Bに噛合して設けられた歯車部34Bとによって構成されている。また、軸部34Aには、内周面にスプラインが刻設された追加ポンプ連結穴34Cが設けられ、該追加ポンプ連結穴34Cには、第2の追加ポンプ36の入力軸36Aが挿嵌される。
【0048】
35は歯車カバー30の取付穴部30Cに取付けられた第1の追加ポンプで、該第1の追加ポンプ35は、例えば油圧シリンダ、油圧モータ等の油圧機器を制御する制御弁(いずれも図示せず)にパイロット圧を供給するものである。ここで、第1の追加ポンプ35は、ポンプユニット(図示せず)を内蔵し、該ポンプユニットを駆動する入力軸35Aが突出して設けられている。また、入力軸35Aは歯車室31内で第2の回転軸15の追加ポンプ連結穴15Aにスプライン結合されている。
【0049】
36は歯車カバー30の取付穴部30Dに取付けられた第2の追加ポンプで、該第2の追加ポンプ36は、例えば油圧シリンダ、油圧モータ等の油圧機器を制御する制御弁にパイロット圧を供給するのに用い、また油圧シリンダ、油圧モータ等の油圧機器が増設された場合に、圧油の流量を増やすのに用いられるものである。ここで、第2の追加ポンプ36は、前述した第1の追加ポンプ35とほぼ同様に、ポンプユニット(図示せず)を内蔵し、入力軸36Aが突出して設けられている。また、入力軸36Aは歯車室31内で従動歯車34の追加ポンプ連結穴34Cにスプライン結合されている。
【0050】
37はケーシング2に設けられたケーシング側ドレンポート(図1中に図示)で、該ドレンポート37は、小径円筒部5A,5Bの内周側に連通すると共に、ドレン配管38を介して外部の作動油タンク39に接続されている。これにより、ケーシング側ドレンポート37は、各メインポンプ18A,18Bから流出する作動油を外部の作動油タンク39に逃がすことができる。
【0051】
次に、40は歯車室31に連通して歯車カバー30に設けられたドレンポートで、該ドレンポート40は、歯車室31に流入する作動油を外部に逃がすものである。また、ドレンポート40は、図3に示す如く、蓋板部30Aの上,下方向の中間位置に貫通して設けられている。詳しくは、図2に示すように、回転軸12,15によって駆動歯車32が矢示A方向に回転し、該駆動歯車32に噛合した従動歯車34が矢示B方向に回転するときに、該駆動歯車32と従動歯車34との噛み合いの合流部位に設けられている。
【0052】
さらに、ドレンポート40には、図1に示すようにドレン配管41が接続され、該ドレン配管41はケーシング側ドレンポート37のドレン配管38に接続されている。これにより、ドレンポート40は、ケーシング側ドレンポート37のドレン配管38を利用して作動油タンク39に接続されている。
【0053】
そして、ドレンポート40は、ケーシング2内に流出した作動油が軸受17等の隙間を介して歯車室31に流入すると、この作動油が歯車室31内に充満しないようにドレン配管41を介して作動油タンク39に逃がすものである。これにより、ドレンポート40は、作動油が温度上昇するのを防止でき、また駆動歯車32、従動歯車34の回転抵抗を小さくし、トルク損失を低減することができる。
【0054】
ここで、歯車室31に流入した作動油は、駆動歯車32,従動歯車34の回転方向A,Bに沿って流れ、各歯車32,34が噛み合って合流する部位で運動エネルギを失い、熱に変換されて温度上昇する。このことにより、ドレンポート40は、駆動歯車32と従動歯車34との噛み合いの合流部位に設けているから、該ドレンポート40は、温度上昇した作動油から順次逃すことができ、低温の作動油によって駆動歯車32、従動歯車34、軸受33等を効率よく冷却し、潤滑することができる。
【0055】
本実施の形態によるタンデム型斜板式油圧ポンプ1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
【0056】
まず、エンジン等の駆動源によって第1,第2の回転軸12,15を回転駆動すると、第1,第2のメインポンプ18A,18Bを構成するシリンダブロック22A,22Bが同期して回転する。
【0057】
これにより、斜板27A,27Bに摺接する各シュー26A,26Bを備えた各ピストン25A,25Bがシリンダブロック22A,22Bのシリンダ23A,23B内で往復動し、このピストン25A,25Bの往復動により、吸込通路7から吸込んだ作動油を圧油として吐出通路8A,8Bに吐出し、この圧油を該吐出通路8A,8Bに接続された複数の油圧機器に供給する。
【0058】
また、回転軸12,15を回転駆動したときには、第2の回転軸15に連結された第1の追加ポンプ35が駆動される。これにより、第1の追加ポンプ35は、油圧パイロット式のレバー、ペダル類に制御弁(いずれも図示せず)を切換えるためのパイロット圧を供給することができる。さらに、駆動歯車32、従動歯車34を介して第2の追加ポンプ36が駆動される。これにより、第2の追加ポンプ36は、増設された油圧シリンダ等に向けて圧油を供給することができる。
【0059】
一方、各メインポンプ18A,18Bを駆動したときには、弁板19A,19Bとシリンダブロック22A,22Bとの隙間、シリンダ23A,23Bとピストン25A,25Bとの隙間等から作動油が漏れ、ケーシング2内に流出する。そして、ケーシング2内に流出した作動油は、各メインポンプ18A,18Bを冷却し、潤滑した後、ケーシング側ドレンポート37からドレン配管38を介して作動油タンク39に戻される。
【0060】
また、ケーシング2内に流出した作動油のうち、一部の作動油は軸受17の隙間等を介して歯車室31内に流入する。これにより、歯車室31内の駆動歯車32、従動歯車34、軸受33等は、流入した作動油によって冷却し、潤滑することができる。そして、これらを冷却、潤滑した作動油は、ドレンポート40からドレン配管41を介して作動油タンク39に戻すことができる。
【0061】
かくして、本実施の形態によれば、駆動歯車32、従動歯車34、軸受33等が設けられた歯車室31を画成する歯車カバー30には、ケーシング2から流入する作動油を外部の作動油タンク39に逃すドレンポート40を設けている。従って、歯車室31内に流入した作動油は、ドレンポート40から外部に逃すことができ、該歯車室31内で作動油の流れを形成することができる。
【0062】
この結果、ドレンポート40は、歯車室31内で適量の作動油を流通させることができるから、回転軸12,15、駆動歯車32、従動歯車34は回転抵抗を生じることなく回転動作することができ、運転効率を向上することができる。
【0063】
しかも、ドレンポート40は、駆動歯車32、従動歯車34等によって温度上昇した作動油を逃すことにより、歯車室31内の作動油を低い温度に抑えることができ、駆動歯車32、従動歯車34、軸受33等を効率よく冷却し、潤滑することができ、耐久性を向上することができる。
【0064】
また、ドレンポート40は、ケーシング2に設けられたケーシング側ドレンポート37のドレン配管38を利用して作動油タンク39に接続しているから、配管作業等を簡略化することができる。
【0065】
さらに、ドレンポート40は、駆動歯車32と従動歯車34との噛み合いの合流部位に設けているから、この位置で温度上昇した作動油から順次逃すことができる。これにより、低温の作動油によって各部をより一層効率よく冷却し、潤滑することができる。
【0066】
なお、実施の形態では、ドレンポート40は、第1の追加ポンプ35、第2の追加ポンプ36が取付けられた歯車カバー30に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図4に示す変形例のように、リヤケーシング11にドレンポート51を設ける構成としてもよい。
【0067】
また、実施の形態では、ドレンポート40は、歯車カバー30の蓋板部30Aで、駆動歯車32が矢示A方向に回転し、従動歯車34が矢示B方向に回転するときに、該駆動歯車32と従動歯車34との噛み合いの合流部位に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図4中に二点鎖線で示す変形例のように、歯車カバー30の周壁部30Bにドレンポート61を設ける構成としてもよい。
【0068】
また、実施の形態では、第1の追加ポンプ35の入力軸35Aは第2の回転軸15の追加ポンプ連結穴15Aに接続した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば追加ポンプ連結穴が形成された駆動歯車を第2の回転軸に接続し、該駆動歯車の追加ポンプ連結穴に追加ポンプの入力軸を接続する構成としてもよい。
【0069】
一方、実施の形態では、リヤケーシング11と歯車カバー30とによって歯車ケースを構成している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、リヤケーシングとは別個に歯車ケースを設け、この歯車ケースをリヤケーシングにボルト等を用いて取付ける構成としてもよい。
【0070】
また、実施の形態では、第1の追加ポンプ35と第2の追加ポンプ36との2個の追加ポンプを設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば3個以上の追加ポンプを設けたものに適用してもよい。また、第1の追加ポンプ35と第2の追加ポンプ36とのうち、いずれか一方のポンプを取外した状態とし、1個だけ設ける構成としてもよい。この場合には、油圧機器の増設等の必要に応じて追加ポンプを追加することができる。
【0071】
さらに、実施の形態では、油圧ポンプとしてタンデム型斜板式油圧ポンプ1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばシングル型斜板式油圧ポンプにも適用することができる。また、斜軸式油圧ポンプ、ラジアルピストン型油圧ポンプ等の他の型式のメインポンプを備えた油圧ポンプに適用することもできる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、歯車ケースには、ケーシングから歯車ケースに流入する作動油を外部に逃すドレンポートを設けているので、該ドレンポートは、歯車ケース内に流入した作動油を外部に逃し、該歯車ケース内で作動油の流れを形成することができる。従って、ドレンポートは、歯車ケース内で適量の作動油を流通させることができるから、歯車、追加ポンプの入力軸、回転軸は回転抵抗を生じることなく回転動作することができ、運転効率を向上することができる。
【0073】
また、ドレンポートは、歯車によって撹拌されて温度上昇した作動油を逃すことにより、歯車ケース内の作動油を低い温度に抑えることができるから、歯車、追加ポンプの入力軸、回転軸等を効率よく冷却し、潤滑することができ、耐久性を向上することができる。
【0074】
請求項2の発明によれば、歯車ケースには、追加ポンプを駆動するために回転軸によって回転される駆動歯車と該駆動歯車に噛合する従動歯車とを収容する構成としている。従って、駆動歯車と従動歯車とを介して2個以上の追加ポンプを同時に駆動することができる。また、歯車ケース内では、ケーシング側から流入する作動油により、トルク損失を与えることなく、駆動歯車と従動歯車とを冷却し、潤滑することができる。
【0075】
請求項3の発明によれば、ケーシングにはメインポンプから流出した作動油を外部に逃すケーシング側ドレンポートを設け、ドレンポートは該ケーシング側ドレンポートと接続する構成としている。従って、歯車ケース内の作動油は、ドレンポートからケーシング側ドレンポートを利用して外部に逃がすことができ、配管作業等を簡略化することができる。
【0076】
請求項4の発明によれば、メインポンプは回転軸の軸方向に2組設け、ケーシングは軸方向の一側を駆動源に取付け、歯車ケースと追加ポンプはケーシングの軸方向の他側に配置する構成としている。従って、駆動源は、回転軸を回転することによって2組のメインポンプと追加ポンプを駆動することができ、使用目的に応じて大量の圧油を吐出させることができる。
【0077】
請求項5の発明によれば、ドレンポートは、互いに噛合する歯車の噛み合いの合流部位に位置して歯車ケースに設ける構成としている。そして、互いに噛合する歯車の回転方向に沿って流れる作動油は、歯車が噛み合って合流する部位で運動エネルギを失い、熱に変換されて温度上昇する。従って、歯車の噛み合いの合流部位に設けられたドレンポートは、温度上昇した作動油から順次逃すことができるから、低温の作動油によって各部を効率よく冷却し、潤滑することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用されるタンデム型斜板式油圧ポンプを示す縦断面図である。
【図2】タンデム型斜板式油圧ポンプを図1中の矢示II−II方向からみた左側面図である。
【図3】追加ポンプの取付部位を拡大して示す要部拡大縦断面図である。
【図4】本発明の変形例によるタンデム型斜板式油圧ポンプを図3と同様位置から示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 タンデム型斜板式油圧ポンプ
2 ケーシング
11 リヤケーシング(歯車ケース)
12 第1の回転軸
15 第2の回転軸
18A,18B 第1,第2のメインポンプ
30 歯車カバー(歯車ケース)
31 歯車室
32 駆動歯車
34 従動歯車
35 第1の追加ポンプ
36 第2の追加ポンプ
37 ケーシング側ドレンポート
40,51,61 ドレンポート

Claims (5)

  1. 中空なケーシングと、該ケーシング内に軸方向に伸長して設けられた回転軸と、前記ケーシング内に位置して該回転軸に連結されたメインポンプと、前記回転軸の軸端側に位置して前記ケーシングに設けられた歯車ケースと、該歯車ケース内に収容され前記回転軸によって回転される複数の歯車と、前記回転軸または該歯車によって駆動される追加ポンプとを備えてなる油圧ポンプにおいて、
    前記歯車ケースには、前記ケーシングから歯車ケースに流入する作動油を外部に逃すドレンポートを設けたことを特徴とする油圧ポンプ。
  2. 前記歯車ケースには、前記追加ポンプを駆動するために前記回転軸によって回転される駆動歯車と該駆動歯車に噛合する従動歯車とを収容する構成としてなる請求項1に記載の油圧ポンプ。
  3. 前記ケーシングには前記メインポンプから流出した作動油を外部に逃すケーシング側ドレンポートを設け、前記ドレンポートは該ケーシング側ドレンポートと接続する構成としてなる請求項1または2に記載の油圧ポンプ。
  4. 前記メインポンプは前記回転軸の軸方向に2組設け、前記ケーシングは軸方向の一側を駆動源に取付け、前記歯車ケースと追加ポンプは前記ケーシングの軸方向の他側に配置する構成としてなる請求項1,2または3に記載の油圧ポンプ。
  5. 前記ドレンポートは、互いに噛合する前記歯車の噛み合いの合流部位に位置して前記歯車ケースに設ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の油圧ポンプ。
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