JP2006240344A - 走行作業機における動力伝達装置 - Google Patents

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勝美 藤木
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恵一 林
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Abstract

【課題】ミッションケースの内部の油の冷却効率を簡単に向上できるものでありながら、製造コストの低減も容易にできる走行作業機における動力伝達装置を提供するものである。
【解決手段】エンジンとミッションケースとを備え、後車輪を前記ミッションケースにリヤアクスルケースを介して設置し、前記ミッションケースの内部には、変速歯車機構と、この変速出力を前車輪及び後車輪に伝えるための伝動軸とを設けてなる走行作業機において、前記ミッションケースの内部の油を前記リヤアクスルケースに配管を介して移動させるための軸流ファンを、前記伝動軸に配置したものである。
【選択図】 図7

Description

本発明は、農作業に使用されるトラクタ又は土木作業に使用されるホィルローダ等の走行作業機において、例えば前車輪及び後車輪に走行動力を伝達するための動力伝達装置に関するものである。
従来、一般に、前記したトラクタ又はホィルローダ等の走行作業機において、その後部に連結される左右の後車輪に動力伝達するに際しては、前記走行作業機における走行機体の前部に搭載したエンジンから動力伝達されるミッションケースの変速歯車機構を介して左右の後車輪に対して出力するように構成している。
この場合、従来の走行作業機においては、その走行機体の後部にミッションケースを配設し、左右の後車輪を両側部に左右リヤアクスルケースを介して設置し、前記ミッションケースの前端面に前記エンジンからの動力の入力軸を設け、前記入力軸から前記ミッションケースの変速歯車機構及び差動歯車機構を介して両後車輪に動力伝達するという構成にしている。 (例えば、特許文献1参照)。
前記走行作業機の走行速度を高速化した場合、前記ミッションケースの変速歯車機構の回転数が高くなり、前記ミッションケースの内部の油が変速歯車機構にて攪拌されて高温になり、前記ミッションケースの内部からの油漏れ、または油圧力の低下、または油の劣化などの原因になる。そこで、前記ミッションケースを空気冷却するためのファンを設置する技術(例えば、特許文献2参照)、または前記ミッションケースの内部の油を冷却するためのオイルクーラを設置する技術がある(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−334395号公報 特開平5−16683号公報 特開平10−37747号公報
ところで、前記ミッションケースを空気冷却するためのファンを設置した場合、前記ミッションケースの内部の油の冷却効率を向上するには、大型のフアンを設置したり、前記ミッションケースの外周面に冷却用のフインを形成する必要があり、前記ミッションケースの内部の油の冷却効率を簡単に向上できない等の問題がある。
一方、前記ミッションケースの内部の油を冷却するためのオイルクーラを設置した場合、その油の冷却効率を簡単に向上できるが、製造コストを簡単に低減できない等の問題がある。
本発明の目的は、前記ミッションケースの内部の油の冷却効率を簡単に向上できるものでありながら、製造コストの低減も容易にできる走行作業機における動力伝達装置を提供するものである。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、エンジンとミッションケースとを備え、後車輪を前記ミッションケースにリヤアクスルケースを介して設置し、前記ミッションケースの内部には、変速歯車機構と、この変速出力を前車輪または後車輪のいずれか一方もしくは双方に伝えるための伝動軸とを設けてなる走行作業機において、前記ミッションケースの内部の油を前記リヤアクスルケースに配管を介して移動させるための軸流ファンを、前記伝動軸に配置したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記ミッションケースの側壁部にポンプ室を形成し、前記伝動軸の一端部を前記ポンプ室の内部にシールタイプのベアリング軸受を介して突設して、その伝動軸の一端部に前記軸流ファンを被嵌させ、前記ミッションケースの内部と前記軸流ファンの油吸込み側とを連通するための油路を、前記ミッションケースの側壁部に形成したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記後車輪に伝えるための前記伝動軸としての後車輪用推進軸に、前記軸流ファンを配置したことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、前記前車輪に伝えるための前記伝動軸としての前車輪用推進軸に、前記軸流ファンを配置したことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、前記軸流ファンを前記ポンプ室に偏心させて内設したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、前記ミッションケースの内部の油を前記リヤアクスルケースに配管を介して移動させるための軸流ファンを、前記伝動軸に配置したものであるから、高速走行のときには、前記伝動軸の回転が速くなり、1軸ねじポンプ構造の前記軸流ファンはポンプ作用力が大きくなることにより、前記ミッションケースの内部の油を、前記配管を介してリヤアクスルケースに効率よく移動できる。
前記配管及びリヤアクスルケースが、高速走行にて発生する走行風により冷却されるから、前記ミッションケースの内部の油を前記配管及びリヤアクスルケースを介して強制的に循環させて、その油温を低下させることができ、前記ミッションケースの内部の油の温度を下げることができる。
従来のようなミッションケースを空気冷却するためのフアン、または油を冷却するためのオイルクーラなどを省略することができ、前記ミッションケースの内部の油の冷却効率を向上でき、かつ前記ミッションケースの内部の油を冷却する構造を簡単にすることができる。
エンジンの高出力を必要とする低速作業のときには、前記伝動軸の回転が遅くなり、1軸ねじポンプ構造の前記軸流ファンはポンプ作用力が小さくなるから、後車輪に伝える駆動力の損失を少なくすることができるものである。
請求項2に係る発明によれば、前記ミッションケースの側壁部にポンプ室を形成し、前記伝動軸の一端部を前記ポンプ室の内部にシールタイプのベアリング軸受を介して突設して、その伝動軸の一端部に前記軸流ファンを被嵌させ、前記ミッションケースの内部と前記軸流ファンの油吸込み側とを連通するための油路を、前記ミッションケースの側壁部に形成したものであるから、例えば前記ミッションケースの内部の油液面が前記伝動軸の中心付近であっても、その油液面よりも低い位置の前記油路を介して、前記ミッションケースの内部の油を前記ポンプ室に前記軸流ファンにて効率よく吸込むことができるものである。
請求項3に係る発明によれば、前記後車輪に伝えるための前記伝動軸としての後車輪用推進軸に、前記軸流ファンを配置したものであるから、例えば左右の後車輪の二輪駆動にて走行しても、前記軸流ファンを駆動して、前記ミッションケースの内部の油を冷却できるものである。
請求項4に係る発明によれば、前記前車輪に伝えるための前記伝動軸としての前車輪用推進軸に、前記軸流ファンを配置したものであるから、前記前車輪用推進軸は機体前方の前車輪に連結する必要から、前記前車輪用推進軸が前記ミッションケースの低い位置に配置されることにより、前記軸流ファンも前記ミッションケースの内部の低い位置に配置できる。例えば前記ミッションケースの内部の油量が減っても、その油を前記軸流ファンに充分に供給できるものである。
請求項5に係る発明によれば、前記軸流ファンを前記ポンプ室に偏心させて内設したものであるから、前記ミッションケースの内部の油を冷却する必要がない低気温での作業のときには、前記ミッションケースの内部の油が高粘性になって、前記軸流ファンのポンプ効率が低下することにより、前記ミッションケースの内部の油の過冷却を防止できる。一方、高気温での作業のときには、前記ミッションケースの内部の油が低粘性になって、前記軸流ファンのポンプ効率が向上することにより、前記ミッションケースの内部の油を前記リヤアクスルケースを介して循環させて効率よく冷却できるものである。
以下、本発明の実施の形態を、走行作業機としてのトラクタに適用した場合の図面について説明する。
図1及び図2は、トラクタ1を示し、このトラクタ1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて前記両後車輪4及び両前車輪3を駆動することにより、前後進走行するように構成され、前記走行機体2の上面には、操縦座席6と、前記両前車輪3を左右に動かすことによってかじ取りするようにした操縦ハンドル7とが設けられ、また、前記走行機体2の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して前記両後車輪4及び両前車輪3に伝達するためのミッションケース8が搭載されている。
この場合、前記両後車輪4は、図3にも示す如く、前記ミッションケース8に対して、当該ミッションケース8の外側面から外向きに突出するように着脱可能に装着される車軸ケース9、及びこの車軸ケース9の外側端に後方に延びるように装着されるリヤアクスルケース10を介して取付けられており、前記両車軸ケース9内には、前記両後車輪4に対する車軸4aが挿入されている。
また、図3に示す如く、前記エンジン5の後側面には、当該エンジン5側における駆動軸5aを覆う歯車ケース11を取付け、この歯車ケース11の下部には、前記駆動軸5aから歯車ケース11内の歯車列機構12を介して動力伝達される主動軸13が後ろ向きに突出するように設けられ、更に、前記歯車ケース11の後側面には、以下に述べる作業機用昇降機構15及び作業機用油圧モータ等に対して油圧を供給するための作業用の油圧ポンプ14が、前記駆動軸5aに直結するように取付けられている。
前記ミッションケース8の後部における上面には、前記走行機体2の後部に連結される耕うん機等の作業機(図示せず)を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構15が着脱可能に取付けられている。更に、前記ミッションケース8の後側面8aに、前記耕うん機等の作業機に対するPTO軸16を、当該PTO軸16が後向きに突出するように設けられている。
図示していないが、前記油圧ポンプ14と、前記作業機用昇降機構15との間には、油圧ポンプ14で加圧した作動油を昇降機構15に供給し、昇降機構15から排出される作動油を前記油圧ポンプ14に戻すというように構成した油圧回路を設けており、もちろん、この油圧回路中には、前記昇降機構15を、上げ、下げ及び昇降停止の三段に切り換えるための油圧切換弁等が設けられていることはいうまでもない。
前記歯車ケース11から後ろ向きに突出する主動軸13と、前記ミッションケース8において、その前面から前向きに突出する入力軸18との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸19を介して連結して、前記エンジン5の回転を、その駆動軸5aから前記歯車ケース11内の歯車列機構12、主動軸13及び動力伝達軸19を介して前記ミッションケース8における入力軸18に伝達し、次いで、前記ミッションケース8における油圧・機械式変速機構(HMT)にて適宜変速して、前記後車輪4及び両前車輪3に伝達する。
この油圧・機械式変速機構(HMT)は、以下に述べるように、変速用油圧ポンプ20及びこの油圧ポンプ20にて作動する変速用油圧モータ21による油圧式無段変速機構(HST)22と、遊星歯車機構25とを併用して、クラッチ23にて変速(高速・低速の切換)操作される歯車式副変速機構24を備えて成る構成である。
すなわち、図3に示すように、前記変速用油圧ポンプ20及び前記変速用油圧モータ21は、前記ミッションケース8の前面に、当該ミッションケース8内に軸支した油圧入力軸26及び油圧出力軸27に連結するように取付ける一方、前記入力軸18上に固着した歯車28を、前記遊星歯車機構25におけるサンギヤ軸29上に回転自在に被嵌した入力用歯車30に噛合する。この入力用歯車30に固着したキャリア31には、複数個の遊星歯車32を支持軸33を介して回転自在に軸支し、この各遊星歯車32を、前記サンギヤ軸29上に固着した太陽歯車34と、前記サンギヤ軸29上に回転自在に被嵌した内周リング歯車35との両方に噛合している。
次に、前記内周リング歯車35に固着した歯車36を、前記油圧入力軸26上に固着した歯車37に噛合することにより、前記変速用油圧ポンプ20を回転駆動する一方、前記油圧出力軸27上に固着した歯車38を、前記サンギヤ軸29上に固着した歯車39に噛合することにより、前記変速用油圧モータ21の回転を、前記サンギヤ軸29に伝達する。
一方、前記ミッションケース8内には、後車輪用推進軸40を軸支して、この推進軸40の後端を、前記両後車輪4に対する従来周知の差動歯車機構41に連結することにより、この後車輪用推進軸40にて前記両後車輪4を回転駆動するように構成する一方、この推進軸40上に固着した歯車42を、前記ミッションケース8内に軸支した前車輪用推進軸43上に回転自在に被嵌した歯車44に噛合し、前記前車輪用推進軸43と、前記両前車輪3に対する従来周知の差動歯車機構45との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸46を介して連結し、更に、前記前車輪用推進軸43上には、四輪駆動クラッチ47を設けて、この四輪駆動クラッチ47を、前記歯車44を推進軸43に対して固定するように操作したとき、前記後車輪用推進軸40にて前記両前車輪3を回転駆動し、前記四輪駆動クラッチ47を、前記歯車44を推進軸43に対して固定しないように操作したとき、前記両前車輪3を回転駆動しないように構成する。
前記歯車式副変速機構24において、前記後車輪用推進軸40上に回転自在に被嵌した二つの変速歯車48,49のうち一方の小径変速歯車48を、前記サンギヤ軸29上に固着した歯車39に、他方の大径変速歯車49を、前記サンギヤ軸29上に固着した歯車50に各々噛合し、前記歯車式副変速機構24におけるクラッチ23を、当該クラッチ23にて一方の小径変速歯車48を推進軸40に対して固定するように操作したとき、前記推進軸40を高速回転し、前記クラッチ23を、当該クラッチ23にて他方の大径変速歯車49を推進軸40に対して固定するように操作したとき、前記推進軸40を低速回転し、そして、前記クラッチ23を、前記の中間、つまり、両変速歯車48,49のいずれも推進軸40に対して固定しないように中立に操作したとき、前記推進軸40への回転伝達を遮断するようにし、更に、一方の小径変速歯車48による高速回転と、前記他方の大径変速歯車49による低速回転との間を、前記油圧式無段変速機構(HST)22にて、無段に変速するように構成している。
なお、前記後車輪用差動歯車機構41には、前記後車輪用推進軸40におけるピニオン51が噛合するデフ用リング歯車52を備える。このデフ用リング歯車52は、前記後車輪用差動歯車機構41の差動歯車ケースにボルトにて着脱自在に固定させる。また、前記後車輪用差動歯車機構41の差動動作を中止させるデフロックピン及びシフタを差動歯車ケースの一側(機体左側)に設け、その差動歯車ケースの一側をミッションケースにベアリング軸受させる。また、差動歯車ケースの他側(機体右側)は、前記車軸4aに被嵌するように筒型に構成したブラケット部材にベアリング軸受させ、前記ミッションケース8に回転自在に支持されている。
次に、図4乃至図8に示されるように、前記ミッションケース8の内部に、歯車式副変速機構24及び遊星歯車機構25を設ける前室60と、前記後車輪用差動歯車機構41を設ける後室61とに区切る仕切り壁62を一体的に形成する。前記ミッションケース8の底部と仕切り壁62の下端部との間に油通路53を形成し、前室60と後室61とを油通路53を介して連通させ、ミッションケース8の内部の油54が、前室60及び後室61のいずれか一方から他方に移動可能に構成する。前記仕切り壁62に軸受孔63を形成し、該軸受孔63にボールベアリング軸受64を着脱自在に嵌合させ、前記ピニオン51を設ける側の前記後車輪用推進軸40の後端部を、ボールベアリング軸受64を介して仕切り壁62に回転自在に軸支させる(図8参照)。なお、ミッションケース8の内部の油54の液面の高さを、後車輪用推進軸40の中心と略一致させる(図6参照)。
また、ミッションケース8の前側面8aに、当該ミッションケース8内に設けられている前記歯車式副変速機構24及び遊星歯車機構25をのぞむことができるようにした開口部8bを設けるとともに、この開口部8bを塞ぐようにした前側面板65を、その周囲において複数本のボルト66にて締結することによって着脱可能に装着する(図4、図6参照)。
さらに、図7及び図8に示されるように、前側面板65の肉厚部65aに袋穴形のポンプ室67を形成し、ポンプ室67をミッションケース8の内部に開口する。前記ポンプ室67の内側開口部に、段差68を介して軸受孔69を形成して、シールタイプのボールベアリング軸受70を着脱自在に嵌合させる。そして、前記ピニオン51を設ける側と反対側の前記後車輪用推進軸40の前端部を、ボールベアリング軸受70を介して前側面板65に回転自在に軸支させる。また、前記ボールベアリング軸受70にベアリング押さえ板71をナット72によって着脱自在に固定させ、ベアリング押さえ板71によって前記後車輪用推進軸40の前端部をボールベアリング軸受70の内輪側に固定させる。前記後車輪用推進軸40の前端部に、ネジ73とナット72によって、前記ボールベアリング軸受70を固定する。
次に、図4乃至図8を参照して、ミッションケース8の内部の油を吸込んで吐出するための1軸ねじポンプ構造の軸流ファン74を、伝動軸である後車輪用推進軸40に設置した構造について、説明する。
軸流ファン74は、円筒形の胴体75と、スクリュー形のフィン76とからなる。後車輪用推進軸40の前端部を前方に延設してポンプ軸77を一体的に形成する。胴体75の中空部をポンプ軸77に被嵌する。ポンプ軸77を胴体75の中空部に圧入して、後車輪用推進軸40と胴体75とを固定する。軸流ファン74を、スリーブ形の肉厚部65aの内部に配置する(図8参照)。
また、ミッションケース8の内部をポンプ室67に連通するための油路78を前側面板65に形成する。油路78は、ボールベアリング軸受70の外輪の下側に配置する。ミッションケースの内部と、軸流ファン74の油吸込み側とを、油路78を介して連通するように構成する(図8参照)。
一方、ポンプ軸77の前方の肉厚部65aの前面部には、油吐出口79を形成する。金属パイプ製の配管80の一端側を、油吐出口79にパイプ継ぎ手81を介して連結する。軸流ファン74の油吐出側を、配管80に油吐出口79を介して連通するように構成する(図8参照)。
図4及び図5に示されるように、一端側をパイプ継ぎ手81に連結した配管80の他端側は、ミッションケース8の前面外側及び右側面外側を介して、前側面板65から右リヤアクスルケース10の左側面側に向けて延設する。配管80の他端側は、ミッションケース8の右側面と、右リヤアクスルケース10の左側面との間に配置される。ミッションケース8の右側面に対向した右リヤアクスルケース10の左側面部には、油戻し口82を形成する(図7参照)。配管80の他端側を油戻し口82にパイプ継ぎ手83を介して連結する。軸流ファン74からの油を油戻し口82を介してリヤアクスルケース10の内部に注入して、ミッションケース8に戻し、ミッションケース8の内部の油を強制的に循環させ、その油温を下げるように構成する。
なお、リヤアクスルケース10には後車輪軸84を配置し、後車輪4を固定するためのハブ86を後車輪軸84に形成する。後車輪軸84には、差動歯車機構41からの駆動力を後車輪4に伝えるためのファイナルギヤ85を設置する。油戻し口82は、ファイナルギヤ85の側面に対向した右リヤアクスルケース10の左側面に形成する(図7参照)。
次に、ミッションケース8の内部の油を右リヤアクスルケース10を介して循環させて冷却するための軸流ファン74の1軸ねじポンプの動作について、説明する。
エンジン5からの駆動力を、遊星歯車機構25及び油圧式無段変速機構22及び歯車式副変速機構24を介して、後車輪用推進軸40に伝えて、左右の後車輪4を駆動して前進または後進させる。後車輪用推進軸40を前進方向に回転させたときに、後車輪用推進軸40の前端部の軸流ファン74も回転する。軸流ファン74の回転により、ミッションケース8の前室60の油54が油路78を介してポンプ室67に吸込まれて、ポンプ室67の油54が油吐出口79からパイプ継ぎ手81を介して配管80に送込まれる。そして、配管80の油54がパイプ継ぎ手83を介して油戻し口82からリヤアクスルケース10の内部に送込まれる。リヤアクスルケース10の内部に入った油54は、車軸ケース9と、ミッションケース8の後室61とを介して、仕切り壁62の下端部の油通路53からミッションケース8の前室60に移動する。
このように、ミッションケース8の前室60の油54を、軸流ファン74にて、配管80及びリヤアクスルケース10を介して強制的に循環させることにより、その油54が配管80及びリヤアクスルケース10を通過するときに冷却される。ミッションケース8の前室60の油54の温度が、遊星歯車機構25及び歯車式副変速機構24などのギヤの攪拌にて上昇しても、その油54が配管80及びリヤアクスルケース10に移動して冷却され、ミッションケース8の内部の油54が異常に高温(例えば100℃以上)になるのを防止する。したがって、ミッションケース8の内部の油54を作動油として供給する油圧機器、例えば作業機用昇降機構15、または油圧式無段変速機構22などの油圧力が低下するのを防止できる。また、ミッションケース8の内部の油54の劣化も低減して油54の交換または補充期間を長くできる。
上記の記載及び図8から明らかなように、前記ミッションケース8の側壁部である前側面板65にポンプ室67を形成し、前記伝動軸40の一端部を前記ポンプ室67の内部にシールタイプのベアリング軸受70を介して突設して、その伝動軸40の一端部に前記軸流ファン74を被嵌させ、前記ミッションケース8の内部と前記軸流ファン74の油吸込み側とを連通するための油路78を、前記ミッションケース8の側壁部65に形成したものであるから、例えば前記ミッションケース8の内部の油液面が前記伝動軸40の中心付近であっても、その油液面よりも低い位置の前記油路78を介して、前記ミッションケース8の内部の油54を前記ポンプ室67に前記軸流ファン74にて効率よく吸込むことができるものである。
上記の記載及び図8から明らかなように、前記変速歯車機構24,25の変速出力を前記後車輪4に伝えるための前記伝動軸としての後車輪用推進軸40に、前記軸流ファン74を配置したものであるから、例えば左右の後車輪4の二輪駆動にて走行しても、前記軸流ファン74を駆動して、前記ミッションケース8の内部の油54を冷却できるものである。
次に、図9、図10、図11を参照して、ミッションケース8の内部の油を吸込んで吐出するための1軸ねじポンプ構造の軸流ファン74を、伝動軸である前車輪用推進軸43に設置した構造について、説明する。
上述と同様に、前記ミッションケース8の内部に、歯車式副変速機構24及び遊星歯車機構25を設ける前室60と、前記後車輪用差動歯車機構41を設ける後室61とに区切る仕切り壁62を一体的に形成する。前記ミッションケース8の底部と仕切り壁62の下端部との間に油通路53を形成し、前室60と後室61とを油通路53を介して連通させ、ミッションケース8の内部の油54が、前室60及び後室61のいずれか一方から他方に移動可能に構成する。
また、前記仕切り壁62に軸受孔90を形成し、該軸受孔90にボールベアリング軸受91を着脱自在に嵌合させ、前車輪用推進軸43の後端部を、ボールベアリング軸受91を介して仕切り壁62に回転自在に軸支させる(図11参照)。
前記した前側面板65の肉厚部65bに、上述した軸流ファン74を設置するためのポンプ室92を形成する。ポンプ室92の前側には、貫通形の軸受孔93を形成する。該軸受孔93には、シールタイプのベアリング軸受94を着脱自在に嵌合させる。前車輪用推進軸43の前端部を、シールタイプのベアリング軸受94を介して前側面板65に回転自在に軸支させる(図11参照)。すなわち、前側面板65の肉厚部65aにて形成されるスリーブの内部に、ポンプ室67を形成する。ポンプ室67の前側をシールタイプのベアリング軸受93にて閉塞する。ポンプ室67の後側をミッションケース8の内部に開口する。ポンプ室67は、シールタイプのベアリング軸受93の後面側の軸受孔92にて形成される。
軸流ファン74は、円筒形の胴体75と、スクリュー形のフィン76とからなり、胴体75の中空部を前車輪用推進軸43に被嵌する。前車輪用推進軸43と胴体75とをスプラインにて係合して、前車輪用推進軸43と胴体75とを固定する(図11参照)。
一方、ポンプ室92を形成するための肉厚部65bには、油吐出口95を形成する。上述した金属パイプ製の配管80の一端側を、油吐出口95にパイプ継ぎ手81を介して連結する。軸流ファン74の油吐出側を、配管80に油吐出口79を介して連通するように構成する(図11参照)。そして、上述したように、配管80の他端側を右リヤアクスルケース10の油戻し口82にパイプ継ぎ手83を介して連結する。軸流ファン74からの油を油戻し口82を介してリヤアクスルケース10の内部に注入して、ミッションケース8に戻し、ミッションケース8の内部の油54を強制的に循環させ、その油温を下げるように構成する。
上記の記載及び図7及び図10から明らかなように、エンジン5とミッションケース8とを備え、後車輪4を前記ミッションケース8にリヤアクスルケース10を介して設置し、前記ミッションケース8の内部には、変速歯車機構である歯車式副変速機構24及び遊星歯車機構25と、この変速出力を前車輪3または後車輪4のいずれか一方もしくは双方に伝える伝動軸である前車輪用推進軸43及び後車輪用推進軸40とを設けてなる走行作業機において、前記ミッションケース8の内部の油54を前記リヤアクスルケース10に配管80を介して移動させるための軸流ファン74を、前記伝動軸40,43に配置したものであるから、高速走行のときには、前記伝動軸40,43の回転が速くなり、1軸ねじポンプ構造の前記軸流ファン74はポンプ作用力が大きくなることにより、前記ミッションケース8の内部の油54を、前記配管80を介してリヤアクスルケース10に効率よく移動できる。
前記配管80及びリヤアクスルケース10が、高速走行にて発生する走行風により冷却されるから、前記ミッションケース8の内部の油54を前記配管80及びリヤアクスルケース10を介して強制的に循環させて、その油温を低下させることができ、前記ミッションケース8の内部の油54の温度を下げることができる。
従来のようなミッションケースを空気冷却するためのフアン、または油を冷却するためのオイルクーラなどを省略することができ、前記ミッションケース8の内部の油54の冷却効率を向上でき、かつ前記ミッションケース8の内部の油54を冷却する構造を簡単にすることができる。
エンジン5の高出力を必要とする低速作業のときには、前記伝動軸40,43の回転が遅くなり、1軸ねじポンプ構造の前記軸流ファン74はポンプ作用力が小さくなるから、後車輪4に伝える駆動力の損失を少なくすることができるものである。
上記の記載及び図11から明らかなように、前記変速歯車機構24,25の変速出力を前車輪3に伝えるための前記伝動軸としての前車輪用推進軸43に、前記軸流ファン74を配置したものであるから、前記前車輪用推進軸43は機体前方の前車輪3に連結する必要から、前記前車輪用推進軸43が前記ミッションケース8の低い位置に配置されることにより、前記軸流ファン74も前記ミッションケース8の内部の低い位置に配置できる。例えば前記ミッションケース8の内部の油量が減っても、その油を54前記軸流ファン747に充分に供給できるものである。
次に、図12を参照して、ミッションケース8の内部の油を吸込んで吐出するための1軸ねじポンプ構造の軸流ファン74を、上述したポンプ室67,92に偏心させて設置した構造について、説明する。
軸流ファン74を配置する後車輪用推進軸40または前車輪用推進軸43の中心を、円筒スリーブの中空形のポンプ室67,92の中心に対して、油吐出口79,95側に寸法Lだけ偏心させる。油吐出口79,95を配置した側のポンプ室67,92の容積を小さく形成し、油吐出口79,95を配置した側とは反対側のポンプ室67,92の容積を大きく形成する。例えば気温が低いときの作業など、ミッションケース8の内部の油54が高粘性のときには、軸流ファン74にて配管80に圧送される油54の流動抵抗が大きくなり、軸流ファン74にて送られる油54のうちポンプ室67,92からミッションケース8の内部に戻る油54の量が多くなり、軸流ファン74のポンプ効率が低くなる一方、前記とは逆に、気温が高いときの作業など、ミッションケース8の内部の油54が低粘性のときには、軸流ファン74にて配管80に圧送される油54の流動抵抗が小さくなり、軸流ファン74にて送られる油54のうちポンプ室67,92からミッションケース8の内部に戻る油54の量が少なくなり、軸流ファン74のポンプ効率が高くなるように構成する。
上記の記載及び図12から明らかなように、前記軸流ファン74を前記ポンプ室67,92に偏心させて内設したものであるから、前記ミッションケース8の内部の油54を冷却する必要がない低気温での作業のときには、前記ミッションケース8の内部の油54が高粘性になって、前記軸流ファン747のポンプ効率が低下することにより、前記ミッションケース8の内部の油54の過冷却を防止できる。一方、高気温での作業のときには、前記ミッションケース8の内部の油54が低粘性になって、前記軸流ファン747のポンプ効率が向上することにより、前記ミッションケース8の内部の油54を前記リヤアクスルケース10を介して循環させて効率よく冷却できるものである。
トラクタの全体側面図である。 同平面説明図である。 同駆動系統図である。 軸流ファンを後車輪用推進軸に配置したミッションケースの正面図である。 同平面図である。 ミッションケースの部分断面図である。 同部分説明図である。 同部分拡大図である。 軸流ファンを前車輪用推進軸に配置したミッションケースの正面図である。 同部分説明図である。 同部分拡大図である。 軸流ファンを設置したポンプ室の断面説明図である。
符号の説明
3 前車輪
4 後車輪
5 エンジン
8 ミッションケース
24 歯車式副変速機構(変速歯車機構)
25 遊星歯車機構(変速歯車機構)
40 後車輪用推進軸(伝動軸)
43 前車輪用推進軸(伝動軸)
54 ミッションケースの内部の油
65 前側面板(ミッションケースの側壁部)
67,92 ポンプ室
70 シールタイプのベアリング軸受
74 軸流ファン
78 油路
80 配管

Claims (5)

  1. エンジンとミッションケースとを備え、後車輪を前記ミッションケースにリヤアクスルケースを介して設置し、前記ミッションケースの内部には、変速歯車機構と、この変速出力を前車輪または後車輪のいずれか一方もしくは双方に伝えるための伝動軸とを設けてなる走行作業機において、
    前記ミッションケースの内部の油を前記リヤアクスルケースに配管を介して移動させるための軸流ファンを、前記伝動軸に配置したことを特徴とする走行作業機における動力伝達装置。
  2. 前記ミッションケースの側壁部にポンプ室を形成し、前記伝動軸の一端部を前記ポンプ室の内部にシールタイプのベアリング軸受を介して突設して、その伝動軸の一端部に前記軸流ファンを被嵌させ、前記ミッションケースの内部と前記軸流ファンの油吸込み側とを連通するための油路を、前記ミッションケースの側壁部に形成したことを特徴とする請求項1に記載の走行作業機における動力伝達装置。
  3. 前記後車輪に伝えるための前記伝動軸としての後車輪用推進軸に、前記軸流ファンを配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の走行作業機における動力伝達装置。
  4. 前記前車輪に伝えるための前記伝動軸としての前車輪用推進軸に、前記軸流ファンを配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の走行作業機における動力伝達装置。
  5. 前記軸流ファンを前記ポンプ室に偏心させて内設したことを特徴とする請求項1〜4に記載の走行作業機における動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008126949A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Yanmar Co Ltd 作業車両
CN103953720A (zh) * 2014-05-16 2014-07-30 福建尚锟齿轮箱制造有限公司 后副变速箱总成

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