JP2004099486A - フリーラジカル性疾患用外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】フリーラジカル性疾患用外用剤を提供する。
【解決手段】3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよび/またはその塩を有効成分として含有することを特徴とするフリーラジカル性疾患用経皮または/および経粘膜吸収外用剤。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内のフリーラジカルに起因した疾患の予防および/または治療用の経皮または/および経粘膜吸収性の外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品、化粧品、医薬品等へのフリーラジカル消去剤の利用については、種々の手段が提案されているが、それらの多くは、特開平5−139987、特開平10−72335、特開2000−300019、特開2001−335503、特開2002−003389、特開2002−097151、特開2002−104985、特開2002−179583号の各公報等に見られるようにフリーラジカル消去剤が植物等から抽出した天然物であり、有効成分の特定も難しく、有効成分が高分子量であったりする。
【0003】
これらの技術では、生体内フリーラジカルによる疾患の予防および治療用外用剤として必要な有効成分の経皮および粘膜吸収性に関する検討も行われていなく、現実的には医薬用途の外用剤とすることは困難であり、主に経口剤または食品、化粧品への利用に限られている。
また、植物等から抽出物で有効成分の特定も難しく、高分子量であったりするため有効成分の医薬用外用剤として経皮吸収性も悪く医薬用外用剤の有効成分とすることに適さない。
【0004】
生体内フリーラジカル消去作用を有する低分子化合物については、特開平8−169822号公報でシスタチオニンが特開2001−26536号公報でエリスリトールが、また特開2002−020306号公報では、リグナン、リグナン配糖体が、さらに特開平9−227377号公報ではヒダントインおよびその誘導体が提案されている。
しかしこれらはいずれも注射剤や経口剤等の投与経路での使用可能性が記載ないし示唆しているにとどまるものである。
【0005】
上記と同様に、生体内フリーラジカル消去作用を有する低分子化合物としては、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンも知られており、これを有効成分とする急性腎不全治療・予防剤が特開平9−52831号公報で、また皮膚組織障害の予防・治療剤が特開平10−279480号公報で提案されている。
しかし従来技術においては、有効成分を全身作用を発現するのに十分な量を皮膚、鼻、肺、口腔から吸収するタイプの外用剤についての提案やその可能性を示唆するものは存在しない。特に生体内フリーラジカルに由来する疾患(以下フリーラジカル性疾患と称する)の治療・予防に、現実に使用されているのは事実上注射剤に限られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、患者の負担が少なく、より安全にフリーラジカル性疾患の予防および治療を行うことのできるフリーラジカル性疾患用の外用剤を提供することにある。
【0007】
本発明者らは、注射や経口投与以外の経路での投与、具体的には、皮膚、鼻、肺、口腔からの薬物の吸収即ち経皮または経粘膜吸収による薬物の吸収について検討した結果、従来知られたフリーラジカル性疾患用薬物はそのほとんどが分子特性等に由来し、全身作用を現すに足る薬物量を吸収し得ないにもかかわらず、意外にも3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンが皮膚または粘膜を介して効果的に吸収されることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよび/またはその塩を有効成分として含有することを特徴とするフリーラジカル性疾患用経皮または/および経粘膜吸収外用剤である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において生体内フリーラジカル性疾患とは、生体内フリーラジカルによる疾患であれば特に限定されないが、例えばエネルギー代謝障害、炎症、細胞または細胞膜障害による各種疾患及び白血病、異常ヘモグロビン症、敗血症などの血液疾患、脳浮腫、脳梗塞、脳出血、パーキンソン病などの脳神経系疾患、心筋梗塞、不整脈、動脈硬化などの心血管系病変、肺炎、喫煙障害、気道閉塞性障害などの呼吸器疾患、胃粘膜障害、肝硬変、膵炎などの消化器疾患、糸球体腎炎、溶血性腎障害などの腎疾患、糖尿病、ストレス反応などの内分泌系疾患、白内障、角膜潰瘍などの眼科疾患、アトピー性疾患、関節リウマチ、膠原病などの自己免疫疾患、アレルギー、放射線障害による疾患、感染症など生体内フリーラジカルが関与する疾患を指す。
【0010】
本発明において経皮または/および経粘膜吸収外用剤とは、有効成分である3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンが全身作用を発現するのに十分な量で、皮膚、鼻、肺、口腔から吸収される適宜の形態の外用剤を意味する。このような外用剤であるかぎり剤形や任意成分の種類は特に制限されない。また、剤形としては、半固形剤、固形剤、液剤、貼付剤等があげられる。
【0011】
半固形状製剤としては、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤等、固形状製剤は、散剤、粒剤、スチック剤、シート剤等、液状製剤は、溶液、懸濁液、ローション、乳液等があげられ、散剤は必要に応じ微紛化することもできる。
また、散剤、溶液、懸濁液、ローション、乳液等はエアゾールまたはスプレー剤とすることもできる。
貼付剤としては、パップ剤、プラスター剤、パッチ剤等があげられる。
【0012】
本発明における剤形には、有効成分のリポゾーム化、マイクロまたはナノスフェアー化などの技術も利用することも可能であり、これら剤形にかかわる製造方法は限定されない。
【0013】
本発明おける剤形中の有効成分の含有量は、通常0.01〜80W/W%であり、好ましくは0.05〜60W/W%が望ましく、さらに好ましくは0.5〜50W/W%が望ましい。
【0014】
本発明における剤形中には、有効成分のほかに有効成分を皮膚、鼻、肺、口腔より吸収させるための吸収促進剤を配合することができる。
また、吸収促進剤は有効成分を皮膚、鼻、肺、口腔より吸収させることが可能であれば特に限定されない。
【0015】
本発明における剤形中に配合する吸収促進剤は特に限定されないが、好ましくは脂肪酸、ジメチルポリシロキサン、ヒマシ油、ハッカ油、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、モノテルペン、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、コレステロール、クロタミトン、スクワラン、スクワレン、炭酸プロピレンなどの親油性成分、アルキルアリルポリエーテルアルコール、高級アルコール硫酸化物、N−ココイル−L−アルギニンエチルエステルDL−ピロリドンカルボン酸塩、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ラウロマクロゴール、ラウリル硫酸ナトリウム、四級アンモニウム塩、レシチン、水添レシチンなどの界面活性剤、オレイルアルコール、ラウリルアルコールなどの高級アルコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコールなどの多価アルコール、 ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、ゲラニオール変性アルコール、メタノール変性アルコール、八アセチルしょ糖変性アルコール、エタノール、イソプロピルアルコール、メタノールなどのアルコールなどから選ばれる一種または二種以上の吸収促進剤が望ましい。
【0016】
本発明における剤形中に配合される一種または二種以上の吸収促進剤は、0.05〜80W/W%配合できるが、好ましくは0.1〜70W/W%が望ましく、さらに好ましくは1〜60W/W%が望ましい。
【0017】
本発明における剤形中には、有効成分および吸収促進剤のほか任意成分として製剤上許容される適宜の添加成分を配合することができる。これらの任意成分としては、製剤学上通常用いられる基剤、添加剤等があげられる。
【0018】
これら基剤、添加剤はなんら限定されるものではないが、例えば親水軟膏、吸水軟膏をはじめとする乳剤性基剤、ポリエチレングリコールなどの親水性基剤、ワックス、ワセリン、プラスチベース、ミツロウ、生ゴム、RSNo1生ゴム、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、メタクリル酸・アクリル酸n−ブチルコポリマー、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、スチレンイソプレンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレンブタジエンゴム、ステアリン酸ナトリウム、天然ゴム、天然ゴムラテックス、テルペン樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、流動パラフィン、ゼラチン、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂などの基剤、 白糖、ブドウ糖、キシリトール、マルチトール、マルトース、Dマンニトール、乳糖、セルロースなどの賦形剤、アスコルビン酸およびその塩または誘導体、亜硝酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、塩酸シスチン、酢酸トコフェロール、天然ビタミンE、BHT、BHA、オキシベンゾン、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、エリソルビン酸およびその塩などの安定化剤、プルラン、ペクチン、キサンタンガム、アルギン酸および塩または誘導体、プルラン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖類、ポリビニルアルコール、カーボポールなどの増粘剤、および精製水などの溶剤のほか水素添加ロジングリセリンエステル、石油樹脂、ロジン、アクイリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸エステル・酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸2−エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体などの添加剤を用いることができる。
【0019】
また、緩衝剤、pH調整剤、保存剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの放出制御膜なども必要に応じ用いることができる。
【0020】
本発明における半固形状製剤中に配合される有効成分および一種または二種以上の吸収促進剤のほかに配合される任意成分として製剤上許容される適宜の添加成分は、上記した成分になんら限定されるものではないが、好ましくは親水軟膏、吸水軟膏をはじめとする乳剤性基剤、ポリエチレングリコールなどの親水性基剤、ワックス、ワセリン、プラスチベース、ミツロウ、脂肪酸およびその塩など油性基剤、流動パラフィンなどの基剤、精製水などの溶剤、界面活性剤、安定化剤、多糖類、増粘剤、緩衝剤、pH調整剤などが望ましい。
【0021】
本発明における固形状製剤中に配合される有効成分および一種または二種以上の吸収促進剤のほかに配合される任意成分として製剤上許容される適宜の添加成分は、上記した成分になんら限定されるものではないが、好ましくは脂肪酸およびその塩、ゼラチン、流動パラフィンなどの基剤、白糖、ブドウ糖、キシリトール、マルチトール、マルトース、Dマンニトールなどの賦形剤、精製水などの溶剤、プルラン、ペクチン、キサンタンガム、アルギン酸および塩または誘導体などの多糖類、界面活性剤、安定化剤、緩衝剤、pH調整剤が望ましい。
【0022】
本発明における液状製剤中に配合される有効成分および一種または二種以上の吸収促進剤のほかに配合される任意成分として製剤上許容される適宜の添加成分は、上記した成分になんら限定されるものではないが、好ましくは流動パラフィン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物などの基剤、界面活性剤、安定化剤、多糖類、増粘剤、緩衝剤、pH調整剤などが望ましい。
【0023】
本発明における貼付剤中に配合される有効成分および一種または二種以上の吸収促進剤のほかに配合される任意成分として製剤上許容される適宜の添加成分は、上記した成分になんら限定されるものではないが、好ましくは生ゴム、RSNo1生ゴム、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、メタクリル酸・アクリル酸n−ブチルコポリマー、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、スチレンイソプレンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレンブタジエンゴム、ステアリン酸ナトリウム、天然ゴム、天然ゴムラテックス、テルペン樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、流動パラフィン、ゼラチン、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂などの基剤、および精製水などの溶剤のほか水素添加ロジングリセリンエステル、石油樹脂、ロジン、アクイリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸エステル・酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸2−エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体などの添加剤や界面活性剤、安定化剤、多糖類、増粘剤、緩衝剤、pH調整剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの放出制御膜などが望ましい。
【0024】
本発明の3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよび/またはその塩を有効成分とする経皮、経鼻、経肺、口腔吸収性の外用剤は有効成分を皮膚、鼻、肺、口腔から吸収させることで患者の負担を軽減すると共に、安全に投与でき、薬物治療においてきわめて有用である。
【0025】
【実施例】
本発明を例証するために、実施例を挙げて説明する。ただし、これら実施例等は本発明の一具体例であり、本発明はこれらになんら限定されるものではない。
【0026】
皮膚または粘膜を介し吸収された薬物が皮膚、粘膜中または血液中に未変化体として吸収される必要がある。
【0027】
これらは皮内投与および皮下投与された薬物が血液中に未変化体として検出されることで皮膚または粘膜中に未変化体として存在し、さらに血液中に吸収されたと判断できるため以下の参考例1から3の実験を行った。
【0028】
〔参考例1〕
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン0.15%水溶液をラット皮下に投与し、ラットの頚静脈より1mL採血した。
採血した血液を3500rpm、15分間遠心分離し血漿を分取した。
また、分取した血漿はHPLCで血漿中有効成分の未変化体量を測定した。その結果を図1に示す。
【0029】
〔参考例2〕
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン0.15%水溶液をラット腹部皮内に投与し、ラットの頚静脈より1mL採血した。
実施例1同様に採血した血液を3500rpm、15分間遠心分離し血漿を分取した。
また、分取した血漿はHPLCで血漿中有効成分の未変化体量を測定した。その結果を図1に示す。
【0030】
〔参考例3〕
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン0.06%水溶液をラット腹部皮内に投与し、ラットの頚静脈より1mL採血した。
実施例1同様に採血した血液を3500rpm、15分間遠心分離し血漿を分取した。
また、分取した血漿はHPLCで血漿中有効成分の未変化体量を測定した。その結果を図1に示す。
皮膚、鼻、肺、口腔より吸収される可能性を確認するため参考例1から3について試験を行った。
【0031】
その結果、図1に示すように直接的に吸収される静脈注射や経口投与などの投与経路以外の吸収経路でも血漿中に十分な量の薬物未変化体が認められ、有効成分が分解されることなく作用部位へ到達されることが十分に推察され、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよびその塩/または誘導体を皮膚、鼻、肺、口腔より吸収させることが可能であることがわかった。
【0032】
参考例1から3で皮膚、鼻、肺、口腔より吸収が可能であることがわかったため実施例1および2の実験を行った。
【0033】
〔実施例1〕
全量の40w/w%に相当するエタノールに2w/w%相当量の精油および1.5%相当の3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンを溶かし、精製水適量を加え全量とした。
これをラット腹部に適応し、頚静脈より血液1mLを経時的に採血した。また、血液は実施例1から3同様に処理し、HPLCで血漿中有効成分の未変化体量を測定した。
その結果を図2に示す。
【0034】
〔実施例2〕
全量の40w/w%に相当するエタノールに5w/w%相当量のモノグリセリン脂肪酸エステルおよび1.5%相当の3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンを溶かし、精製水適量を加え全量とした。
これをラット腹部に適応し、頚静脈より経時的に1mL採血した。また、血液は実施例1から3同様に処理し、HPLCで血漿中有効成分の未変化体量を測定した。
その結果を図2に示す。
【0035】
参考例1から3で皮膚、鼻、肺、口腔からの吸収の可能が示された。
【0036】
そこで皮膚、鼻、肺、口腔の中で最も吸収性の悪いと思われる投与経路である皮膚からの吸収を確認することで皮膚、鼻、肺、口腔からの吸収の可能性を知るため実施例1および2の試験を行った。
【0037】
その結果、図2に示すように吸収性の悪いと思われる皮膚からの吸収でも血漿中に十分な量の薬物未変化体が認められた。
【0038】
この結果から皮膚、鼻、肺、口腔からでも有効成分が分解されることなく作用部位へ到達されることが推察され、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよびその塩/または誘導体を皮膚、鼻、肺、口腔から吸収させることが可能であるころがわかった。
【0039】
〔実施例3〕
高脂血症ウサギモデルを作製し、実施例1と同様の本発明品を同ウサギに適応し、血液中の過酸化脂質を測定した。
その結果、本発明品を適応した高脂血症ウサギの血液中の過酸化脂質は、対照に比較し有意に低下した。
この結果から皮膚、鼻、肺、口腔からでも有効成分が分解されることなく作用部位へ到達され、薬理効果を示すことが示された。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明の3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよび/またはその塩を有効成分とする経皮、経鼻、経肺、口腔吸収性の外用剤は、皮膚、鼻、肺、口腔から吸収させることで患者の負担を軽減すると共に、安全に投与でき、薬物治療においてきわめて有用な外用剤である。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例における3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンの血漿中未変化体濃度を示すグラフ。
【図2】実施例における3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンの血漿中未変化体濃度を示すグラフ。

Claims (4)

  1. 3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンおよび/またはその塩を有効成分として含有することを特徴とするフリーラジカル性疾患用経皮または/および経粘膜吸収外用剤。
  2. 有効成分がリポソーム化されている請求項1の外用剤。
  3. 有効成分がマイクロまたはナノスフェアー化されている請求項1記載の外用剤。
  4. 有効成分の含有量が0.01〜80W/W%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の外用剤。
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