JP2004099338A - ゼオライト膜の合成方法及び合成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゼオライト膜の合成条件を制御することによって、膜表面の様相を選択的に制御可能なゼオライト膜の合成方法及び合成装置を提供すること。
【解決手段】支持体上にA型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力制御手段を備えた合成装置を使用して、圧力条件を制御しながら成膜する成膜工程を含むことを特徴とするゼオライト膜の合成方法。この合成方法は、支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を成膜する水熱合成を行う合成槽と、合成槽の圧力を制御する圧力制御手段と、合成槽を加熱する加熱手段と、を有するゼオライト膜の合成装置を使用して実施される。
【選択図】 図1
【解決手段】支持体上にA型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力制御手段を備えた合成装置を使用して、圧力条件を制御しながら成膜する成膜工程を含むことを特徴とするゼオライト膜の合成方法。この合成方法は、支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を成膜する水熱合成を行う合成槽と、合成槽の圧力を制御する圧力制御手段と、合成槽を加熱する加熱手段と、を有するゼオライト膜の合成装置を使用して実施される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーベーパレーション法またはベーパーパーミエーション法等において液体または/および気体混合物の分離などに使用されるゼオライト膜の合成方法及び合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、混合物分離性能を有する材料の1つであるゼオライト膜について盛んに研究がなされている。ゼオライト膜は、支持体、例えば多孔質セラミックチューブの表面に合成される。このゼオライト膜の合成は、従来、大気圧下での水熱合成において、例えば、加熱手段と還流手段を備えた合成装置を使用して、種結晶を坦持した支持体を原料混合液に浸積し、温度100℃、時間3.5〜4hという合成条件のもとで行われていた。このゼオライト膜の合成では、合成初期段階における温度または/および時間による要因が結晶成長に与える影響が大きいことが知られている。
【0003】
従来の大気圧下での水熱合成では、例えば、以下のような問題があった。▲1▼還流手段を備えていたとしても、大気圧下、すなわち開放系での合成であるため、原料混合液に含まれる溶媒(通常、水)が蒸発するなどの外的要因によって原料混合液組成が変化してしまっていた。▲2▼合成槽内での熱ムラが生じやすかった。▲3▼合成の進行に伴い合成槽内での原料に濃度ムラが生じやすかった。▲4▼合成温度が大気圧との気液平衡によって決定してしまうため、合成条件の制御が困難であった。これらの問題により、合成条件を制御した合成条件の設定が困難であった。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−318141号公報
【特許文献2】
特開2000−42387号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであって、その課題はゼオライト膜の合成条件を制御することによって、膜表面の様相を選択的に制御可能なゼオライト膜の合成方法及び合成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載のゼオライト膜の合成方法の発明は、支持体上にA型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力制御手段を備えた合成装置を使用して、圧力条件を制御しながら成膜する成膜工程を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の特徴によれば、A型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力条件を制御しながら成膜することが可能であるため、支持体上に合成されるゼオライト膜の膜表面の様相を選択的に作り出すことができる。すなわち、圧力条件を制御することによってゼオライト膜表面の状態を任意に制御できるので、様々な膜特性を有するゼオライト膜の合成が可能である。また、圧力条件を制御することによって温度条件をも制御できるので、反応条件を任意に設定することができ、外的要因に左右されずに安定した条件での合成が可能となり、再現性を高めることができる。
【0008】
また、請求項2に記載のゼオライト膜の合成方法の発明は、請求項1において、前記成膜工程は、大気圧を超える圧力条件下で行なわれることを特徴とする。
【0009】
本発明の特徴によれば、大気圧を超える圧力条件下での成膜が可能であるため、例えば、高温高圧条件下で合成することによって合成時間の短縮化を図ることができる。
【0010】
また、請求項3に記載のゼオライト膜の合成装置の発明は、支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を成膜する水熱合成を行う合成槽と、前記合成槽の圧力を制御する圧力制御手段と、前記合成槽を加熱する加熱手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の特徴によれば、圧力制御手段を備えているため、圧力条件を制御しながら成膜を行うことによって、ゼオライト膜の膜表面の様相を選択的に作り出すことが可能である。すなわち、圧力条件を制御することによってゼオライト膜表面の状態を任意に制御できるので、様々な膜特性を有するゼオライト膜の合成が可能である。また、圧力制御手段によって圧力を制御することによって温度条件をも制御できるので、反応条件を任意に設定することができ、外的要因に左右されずに安定した条件での合成が可能となり、再現性を高めることができる。また、従来の合成装置と比し、還流手段を無くすことができるので装置の小型化、スケールアップが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する支持体としては、表面にゼオライト膜を形成可能なものであれば特に限定されないが、例えば、ムライト、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チッ化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス、アルミニウム、銀、ステンレス等の金属、または、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリイミド等の有機高分子、などからなる多孔質材料を使用することができる。また、支持体の平均気孔径は0.05〜10μm、気孔率は10〜60%程度のものが好ましい。支持体の平均気孔径が上記範囲内であると、通過速度が適度であり実用的であるとともに、高い物質選択性を発現できる。また、気孔率が上記範囲内であると、通過速度が適度であり、高い物質選択性を発現できるとともに、支持体として充分な強度が得られる。特に、平均気孔径が0.1〜2μm、気孔率が30〜50%であり、Al2O3の含有率が50〜100wt%であるAl2O3−SiO2系の多孔質支持体が好ましい。
【0013】
また、支持体の形状としては、使用状況等により適宜設定することができるが、パーベーパレーション法またはベーパーパーミエーション法に使用する場合においては、例えば、外径10mm程度、長さ20〜100cm程度、厚み0.2〜数mm程度の円筒形状、または外径30〜100mm程度、長さ20〜100cmもしくはこれ以上の長さの円柱に内径2〜12mm程度の孔が円柱軸方向に複数形成された蓮根状のものを用いることができる。
また、支持体は必要に応じて研磨等の表面処理を施したものを使用できる。
【0014】
支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を合成するには、当該支持体に該当する種結晶を坦持した後、所定条件下で水熱合成を行う。
【0015】
支持体上に坦持させる種結晶としては、A型ゼオライト膜を合成する場合には、平均粒径が200μm以下、特に1〜5μm程度のA型ゼオライトが好ましい。また、この種結晶の支持体への坦持量は、0.1〜90mg/cm2、特に0.5〜5mg/cm2であると好ましい。また、T型ゼオライト膜を合成する場合には、平均粒径が500μm以下、特に10〜150μm程度のT型ゼオライトが好ましい。また、この種結晶の支持体への坦持量は、1〜500mg/cm2、特に10〜60mg/cm2であると好ましい。
【0016】
種結晶を支持体に坦持させるには、種結晶の粉末を溶媒(好ましくは水)に分散させ、これを支持体表面に塗布することが好ましい。また、支持体を製造する際に原料の一部としてA型またはT型のゼオライト粉末を混入することで、A型またはT型のゼオライトを含有した支持体としてもよい。
【0017】
A型ゼオライト膜を合成する場合には、シリカ源とアルミナ源を含む原料混合物を使用できる。シリカ源としては、例えば、シリカ粉末、ケイ酸ナトリウム、シリカゲルやゾルなどを用いることができる。アルミナ源としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウムなどを用いることができる。
【0018】
原料の仕込み組成比(モル比で示す。)としては、成膜可能な範囲内であれば特に限定されないが、H2O/Na2O=20〜300,Na2O/SiO2=0.3〜2,SiO2/Al2O3=2〜6、となるように調整することが好ましく、H2O/Na2O=60,Na2O/SiO2=1,SiO2/Al2O3=2、であるとより好ましい。
【0019】
T型ゼオライト膜を合成する場合には、シリカ源、アルミナ源及びカチオン源を含む原料混合物を使用できる。シリカ源としては、例えば、シリカ粉末、ケイ酸ナトリウム、コロイダルシリカ(シリカゲルやゾル)などを用いることができる。アルミナ源としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウムなどを用いることができる。カチオン源としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどを用いることができる。
【0020】
原料の仕込み組成比(モル比で示す。)としては、成膜可能な範囲内であれば特に限定されないが、SiO2/Al2O3=30〜150,OH−/SiO2=0.1〜1.0,Na+/(Na++K+)=0.1〜1.0,H2O/(Na++K+)=10〜50、となるように調整することが好ましい。
【0021】
本発明の水熱合成を行う際の条件としては、例えば、圧力条件は大気圧を0kPaとした場合、−100〜+400kPa、好ましくは+100〜+200kPaであり、温度条件が80〜150℃、好ましくは100〜150℃、より好ましくは100〜120℃である。圧力条件及び温度条件が上記範囲であると、圧力または温度調節が容易であるとともに、合成槽として高い耐圧性、耐熱性を必要としない。また、合成時間を短縮することができるとともに、合成装置として比較的簡単な構成で済み、量産性に優れている。
【0022】
本発明の水熱合成を実施可能なゼオライト膜合成装置の一例を図1に示す。図1において、ゼオライト膜合成装置10は、水熱合成を行う合成槽11と、この合成槽11の圧力を制御する圧力制御手段としての圧力制御弁12と、合成槽11を加熱する加熱手段としての恒温槽19を有している。合成槽11は、密閉可能及び耐圧性を有するように構成されている。また、合成槽11を所定の圧力に制御するために、圧力検出手段としての圧力センサー13と、圧力制御用の不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等)を含有するボンベ14を備えることができる。また、前記した原料混合液を合成槽11に供給する供給手段18を備えている。
【0023】
合成槽11の圧力を制御する方法としては特に限定されないが、例えば、合成槽11に前記原料混合液と前記支持体を入れた後に密閉し、恒温槽19より熱を供給することによって、大気圧を超える所定圧力に調節することができる。細かい圧力の調整は、圧力制御弁12を操作することによって行うことができる。また、ボンベ14を用いて合成槽11に積極的に圧を加えることによって、大気圧を超える所定圧力に調節することもできる。
【0024】
本発明で得られたA型またはT型のゼオライト膜は、液体または/および気体混合物の分離等に使用することができる。分離対象となる混合物としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパンノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、四塩化炭素、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素などの有機液体が2種またはそれ以上含む混合物を挙げることができる。
【0025】
本発明のA型またはT型のゼオライト膜が特に優れた分離性能を示す混合物としては、水−有機液体混合物、特に有機液体がアルコール類である、水−メタノール、水−エタノールを挙げることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0027】
実施例1
外径12mm、長さ80cm、厚み1.5mm、孔径1μm、気孔率45%である円筒形状の多孔質支持体に対して、水を溶媒としてペースト状としたA型ゼオライト結晶を塗布することによって、前記支持体に種結晶を坦持させた。
【0028】
シリカ源としてのケイ酸ナトリウムと、アルミナ源としての水酸化アルミニウムを組成比(モル比)SiO2/Al2O3=2、H2O/Al2O3=120、Na2O/SiO2=1、となるように調節し、混合、撹拌して原料混合液を調整した。この原料混合液に前記種結晶を坦持した支持体を浸積し、温度100℃、圧力+130kPa、合成時間4時間の合成条件で水熱合成を行った。合成後、表面にA型ゼオライト膜が成膜された支持体を蒸留水で洗浄し、70℃で12時間乾燥した。
【0029】
SEMでゼオライト膜断面を観察した。ここで、ゼオライト膜の合成では、多孔質支持体上に緻密で均一な膜が形成されることが必要であり、膜表面の結晶粒は、その膜における結晶化の度合いを示す目安とすることができる。従って、緻密層が疎であったり、不均一であったりすると、膜特性(例えば、物質分離能や透過性能等)が低い。さらに、結晶化の度合いが低いと、ゼオライト膜の親和性(A型ゼオライト膜の場合にあっては親水性)が充分でないことから、結晶化度の高いものと比し、膜特性(例えば、物質分離能や透過性能等)が低いことが知られている。
【0030】
本実施例におけるゼオライト膜断面を図2に示す。これより、多孔質支持体上に緻密で均一なゼオライト層が形成され、膜表面にゼオライト結晶である立方体状の粒が確認された。このように、分離性能を発現するために必要な緻密層が形成され、膜表面にも結晶粒があることから、充分に結晶化が進行している(すなわち、結晶化の度合いが高い)ことが判る。また、本実施例では、表面結晶粒の角が明確である(すなわち、角が鋭くなっている)ことから結晶化の度合いがより充分に進行していることも判る。
【0031】
実施例2
水熱合成時の合成条件を、温度120℃、圧力+150kPaとしたこと以外は、実施例1と同様に作成した。
【0032】
SEMでゼオライト膜断面を観察した結果を図3に示した。図3より、多孔質支持体上に緻密なゼオライト層が形成されているとともに、膜表面には粒が大きく、角が鋭い結晶粒が形成されていることが確認された。このことから、本実施例のように高温高圧条件下での水熱合成では、結晶化が充分に促進されていることが判った。
【0033】
実施例3
水熱合成時の合成条件を、温度120℃、圧力+150kPa、合成時間2.5時間としたこと以外は実施例1と同様に作成した。
SEMでゼオライト膜断面を観察した結果を図4に示した。図4より、後述する比較例とほぼ同様の膜表面状態が形成されることが確認された。このことから比較例(大気圧下)での合成条件では4時間かかる合成が、本実施例の如く高温高圧条件とすることによって、短時間(本実施例では2.5時間)で合成可能であることが判った。
【0034】
比較例
水熱合成時の合成条件を、大気圧下としたこと以外は、実施例1と同様に作成した。SEMでゼオライト膜断面を観察した結果を図5および図6に示した。
【0035】
ここで、本発明に係る合成方法と従来技術に係る合成方法によって得られるゼオライト膜の浸透気化性能について図7を用いて説明する。図7において、横軸は分離能、縦軸は透過性を示すとともに、本発明に係る合成方法によって得られたゼオライト膜を○印で、従来技術に係る合成方法で得られたゼオライト膜を△印で示す。
【0036】
図7に示す如く、従来技術においては、合成条件を制御することが困難であるため、任意に幅広い浸透気化性能を有するゼオライト膜の合成が不可能であった。すなわち、狭い範囲の浸透気化性能を有するゼオライト膜の合成しかできなかった。また、合成条件の精密な制御が困難であるため、浸透気化性能においてバラツキが大きく、同様の膜特性を有するゼオライト膜の合成が困難である。
【0037】
一方、本発明の合成方法においては、合成条件を制御したゼオライト膜の合成が可能であるため、透過性は低くても分離能が高いものから、透過性及び分離能ともに高い性能を有するゼオライト膜を任意に合成することができる。すなわち、透過性および/または分離能を強化した幅広い浸透気化性能を有するゼオライト膜の合成が可能であるため、使用条件等に鑑み、その使用条件に最適なゼオライト膜の合成が可能である。また、合成条件を精密に制御することによって、バラツキの少ない、すなわち高精度でのゼオライト膜の合成が可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のゼオライト膜の合成方法及び合成装置によれば、以下に挙げる作用効果が得られる。
▲1▼圧力を制御することによって、結晶成長を制御することができるようになり、支持体上に形成されるゼオライト膜表面の様相を選択的に調節することができる。すなわち、合成条件を設定することにより、合成されるゼオライト膜の表面様相を変えることができ、これによって混合物分離性能等の膜特性を制御した合成ができる。
【0039】
▲2▼圧力を任意に制御できるため、原料混合物の沸点(すなわち反応温度)を制御することが可能であり、例えば、高温高圧条件下で合成することによって合成時間を短縮することができる。
【0040】
▲3▼合成条件を定量的に制御することができ、成膜工程が容易である。すなわち、従来の大気圧下、すなわち開放系での水熱合成においては、何かしらの外的要因によって反応温度等の合成条件が容易に変化しやすいため合成条件を正確に制御することが非常に困難であった。しかし、本発明においては圧力条件を制御することによって温度条件をも制御することができ、合成条件を容易に設定することができるので安定した水熱合成が可能である。
【0041】
▲4▼従来の大気圧下、すなわち開放系での水熱合成においては、溶媒の還流手段としての蒸気還流装置を要していたが、本発明においては、密閉系の合成槽を使用できるので溶媒の蒸発に伴う原料濃度の変化がほとんど無く、比較的簡易な装置での合成が可能であるとともに、量産化(スケールアップ)が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゼオライト膜合成装置の一例を示す模式図である。
【図2】実施例1に係るゼオライト膜の断面図である。
【図3】実施例2に係るゼオライト膜の断面図である。
【図4】実施例3に係るゼオライト膜の断面図である。
【図5】比較例に係るゼオライト膜の断面図である。
【図6】比較例に係るゼオライト膜の断面図である。
【図7】本発明及び従来技術における浸透気化性能を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ゼオライト膜合成装置
11 合成槽
12 圧力制御弁
13 圧力センサー
14 ボンベ
18 原料混合液供給手段
19 恒温槽
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーベーパレーション法またはベーパーパーミエーション法等において液体または/および気体混合物の分離などに使用されるゼオライト膜の合成方法及び合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、混合物分離性能を有する材料の1つであるゼオライト膜について盛んに研究がなされている。ゼオライト膜は、支持体、例えば多孔質セラミックチューブの表面に合成される。このゼオライト膜の合成は、従来、大気圧下での水熱合成において、例えば、加熱手段と還流手段を備えた合成装置を使用して、種結晶を坦持した支持体を原料混合液に浸積し、温度100℃、時間3.5〜4hという合成条件のもとで行われていた。このゼオライト膜の合成では、合成初期段階における温度または/および時間による要因が結晶成長に与える影響が大きいことが知られている。
【0003】
従来の大気圧下での水熱合成では、例えば、以下のような問題があった。▲1▼還流手段を備えていたとしても、大気圧下、すなわち開放系での合成であるため、原料混合液に含まれる溶媒(通常、水)が蒸発するなどの外的要因によって原料混合液組成が変化してしまっていた。▲2▼合成槽内での熱ムラが生じやすかった。▲3▼合成の進行に伴い合成槽内での原料に濃度ムラが生じやすかった。▲4▼合成温度が大気圧との気液平衡によって決定してしまうため、合成条件の制御が困難であった。これらの問題により、合成条件を制御した合成条件の設定が困難であった。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−318141号公報
【特許文献2】
特開2000−42387号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであって、その課題はゼオライト膜の合成条件を制御することによって、膜表面の様相を選択的に制御可能なゼオライト膜の合成方法及び合成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載のゼオライト膜の合成方法の発明は、支持体上にA型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力制御手段を備えた合成装置を使用して、圧力条件を制御しながら成膜する成膜工程を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の特徴によれば、A型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力条件を制御しながら成膜することが可能であるため、支持体上に合成されるゼオライト膜の膜表面の様相を選択的に作り出すことができる。すなわち、圧力条件を制御することによってゼオライト膜表面の状態を任意に制御できるので、様々な膜特性を有するゼオライト膜の合成が可能である。また、圧力条件を制御することによって温度条件をも制御できるので、反応条件を任意に設定することができ、外的要因に左右されずに安定した条件での合成が可能となり、再現性を高めることができる。
【0008】
また、請求項2に記載のゼオライト膜の合成方法の発明は、請求項1において、前記成膜工程は、大気圧を超える圧力条件下で行なわれることを特徴とする。
【0009】
本発明の特徴によれば、大気圧を超える圧力条件下での成膜が可能であるため、例えば、高温高圧条件下で合成することによって合成時間の短縮化を図ることができる。
【0010】
また、請求項3に記載のゼオライト膜の合成装置の発明は、支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を成膜する水熱合成を行う合成槽と、前記合成槽の圧力を制御する圧力制御手段と、前記合成槽を加熱する加熱手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の特徴によれば、圧力制御手段を備えているため、圧力条件を制御しながら成膜を行うことによって、ゼオライト膜の膜表面の様相を選択的に作り出すことが可能である。すなわち、圧力条件を制御することによってゼオライト膜表面の状態を任意に制御できるので、様々な膜特性を有するゼオライト膜の合成が可能である。また、圧力制御手段によって圧力を制御することによって温度条件をも制御できるので、反応条件を任意に設定することができ、外的要因に左右されずに安定した条件での合成が可能となり、再現性を高めることができる。また、従来の合成装置と比し、還流手段を無くすことができるので装置の小型化、スケールアップが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する支持体としては、表面にゼオライト膜を形成可能なものであれば特に限定されないが、例えば、ムライト、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チッ化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス、アルミニウム、銀、ステンレス等の金属、または、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリイミド等の有機高分子、などからなる多孔質材料を使用することができる。また、支持体の平均気孔径は0.05〜10μm、気孔率は10〜60%程度のものが好ましい。支持体の平均気孔径が上記範囲内であると、通過速度が適度であり実用的であるとともに、高い物質選択性を発現できる。また、気孔率が上記範囲内であると、通過速度が適度であり、高い物質選択性を発現できるとともに、支持体として充分な強度が得られる。特に、平均気孔径が0.1〜2μm、気孔率が30〜50%であり、Al2O3の含有率が50〜100wt%であるAl2O3−SiO2系の多孔質支持体が好ましい。
【0013】
また、支持体の形状としては、使用状況等により適宜設定することができるが、パーベーパレーション法またはベーパーパーミエーション法に使用する場合においては、例えば、外径10mm程度、長さ20〜100cm程度、厚み0.2〜数mm程度の円筒形状、または外径30〜100mm程度、長さ20〜100cmもしくはこれ以上の長さの円柱に内径2〜12mm程度の孔が円柱軸方向に複数形成された蓮根状のものを用いることができる。
また、支持体は必要に応じて研磨等の表面処理を施したものを使用できる。
【0014】
支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を合成するには、当該支持体に該当する種結晶を坦持した後、所定条件下で水熱合成を行う。
【0015】
支持体上に坦持させる種結晶としては、A型ゼオライト膜を合成する場合には、平均粒径が200μm以下、特に1〜5μm程度のA型ゼオライトが好ましい。また、この種結晶の支持体への坦持量は、0.1〜90mg/cm2、特に0.5〜5mg/cm2であると好ましい。また、T型ゼオライト膜を合成する場合には、平均粒径が500μm以下、特に10〜150μm程度のT型ゼオライトが好ましい。また、この種結晶の支持体への坦持量は、1〜500mg/cm2、特に10〜60mg/cm2であると好ましい。
【0016】
種結晶を支持体に坦持させるには、種結晶の粉末を溶媒(好ましくは水)に分散させ、これを支持体表面に塗布することが好ましい。また、支持体を製造する際に原料の一部としてA型またはT型のゼオライト粉末を混入することで、A型またはT型のゼオライトを含有した支持体としてもよい。
【0017】
A型ゼオライト膜を合成する場合には、シリカ源とアルミナ源を含む原料混合物を使用できる。シリカ源としては、例えば、シリカ粉末、ケイ酸ナトリウム、シリカゲルやゾルなどを用いることができる。アルミナ源としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウムなどを用いることができる。
【0018】
原料の仕込み組成比(モル比で示す。)としては、成膜可能な範囲内であれば特に限定されないが、H2O/Na2O=20〜300,Na2O/SiO2=0.3〜2,SiO2/Al2O3=2〜6、となるように調整することが好ましく、H2O/Na2O=60,Na2O/SiO2=1,SiO2/Al2O3=2、であるとより好ましい。
【0019】
T型ゼオライト膜を合成する場合には、シリカ源、アルミナ源及びカチオン源を含む原料混合物を使用できる。シリカ源としては、例えば、シリカ粉末、ケイ酸ナトリウム、コロイダルシリカ(シリカゲルやゾル)などを用いることができる。アルミナ源としては、例えば、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウムなどを用いることができる。カチオン源としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどを用いることができる。
【0020】
原料の仕込み組成比(モル比で示す。)としては、成膜可能な範囲内であれば特に限定されないが、SiO2/Al2O3=30〜150,OH−/SiO2=0.1〜1.0,Na+/(Na++K+)=0.1〜1.0,H2O/(Na++K+)=10〜50、となるように調整することが好ましい。
【0021】
本発明の水熱合成を行う際の条件としては、例えば、圧力条件は大気圧を0kPaとした場合、−100〜+400kPa、好ましくは+100〜+200kPaであり、温度条件が80〜150℃、好ましくは100〜150℃、より好ましくは100〜120℃である。圧力条件及び温度条件が上記範囲であると、圧力または温度調節が容易であるとともに、合成槽として高い耐圧性、耐熱性を必要としない。また、合成時間を短縮することができるとともに、合成装置として比較的簡単な構成で済み、量産性に優れている。
【0022】
本発明の水熱合成を実施可能なゼオライト膜合成装置の一例を図1に示す。図1において、ゼオライト膜合成装置10は、水熱合成を行う合成槽11と、この合成槽11の圧力を制御する圧力制御手段としての圧力制御弁12と、合成槽11を加熱する加熱手段としての恒温槽19を有している。合成槽11は、密閉可能及び耐圧性を有するように構成されている。また、合成槽11を所定の圧力に制御するために、圧力検出手段としての圧力センサー13と、圧力制御用の不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等)を含有するボンベ14を備えることができる。また、前記した原料混合液を合成槽11に供給する供給手段18を備えている。
【0023】
合成槽11の圧力を制御する方法としては特に限定されないが、例えば、合成槽11に前記原料混合液と前記支持体を入れた後に密閉し、恒温槽19より熱を供給することによって、大気圧を超える所定圧力に調節することができる。細かい圧力の調整は、圧力制御弁12を操作することによって行うことができる。また、ボンベ14を用いて合成槽11に積極的に圧を加えることによって、大気圧を超える所定圧力に調節することもできる。
【0024】
本発明で得られたA型またはT型のゼオライト膜は、液体または/および気体混合物の分離等に使用することができる。分離対象となる混合物としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパンノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、四塩化炭素、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素などの有機液体が2種またはそれ以上含む混合物を挙げることができる。
【0025】
本発明のA型またはT型のゼオライト膜が特に優れた分離性能を示す混合物としては、水−有機液体混合物、特に有機液体がアルコール類である、水−メタノール、水−エタノールを挙げることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0027】
実施例1
外径12mm、長さ80cm、厚み1.5mm、孔径1μm、気孔率45%である円筒形状の多孔質支持体に対して、水を溶媒としてペースト状としたA型ゼオライト結晶を塗布することによって、前記支持体に種結晶を坦持させた。
【0028】
シリカ源としてのケイ酸ナトリウムと、アルミナ源としての水酸化アルミニウムを組成比(モル比)SiO2/Al2O3=2、H2O/Al2O3=120、Na2O/SiO2=1、となるように調節し、混合、撹拌して原料混合液を調整した。この原料混合液に前記種結晶を坦持した支持体を浸積し、温度100℃、圧力+130kPa、合成時間4時間の合成条件で水熱合成を行った。合成後、表面にA型ゼオライト膜が成膜された支持体を蒸留水で洗浄し、70℃で12時間乾燥した。
【0029】
SEMでゼオライト膜断面を観察した。ここで、ゼオライト膜の合成では、多孔質支持体上に緻密で均一な膜が形成されることが必要であり、膜表面の結晶粒は、その膜における結晶化の度合いを示す目安とすることができる。従って、緻密層が疎であったり、不均一であったりすると、膜特性(例えば、物質分離能や透過性能等)が低い。さらに、結晶化の度合いが低いと、ゼオライト膜の親和性(A型ゼオライト膜の場合にあっては親水性)が充分でないことから、結晶化度の高いものと比し、膜特性(例えば、物質分離能や透過性能等)が低いことが知られている。
【0030】
本実施例におけるゼオライト膜断面を図2に示す。これより、多孔質支持体上に緻密で均一なゼオライト層が形成され、膜表面にゼオライト結晶である立方体状の粒が確認された。このように、分離性能を発現するために必要な緻密層が形成され、膜表面にも結晶粒があることから、充分に結晶化が進行している(すなわち、結晶化の度合いが高い)ことが判る。また、本実施例では、表面結晶粒の角が明確である(すなわち、角が鋭くなっている)ことから結晶化の度合いがより充分に進行していることも判る。
【0031】
実施例2
水熱合成時の合成条件を、温度120℃、圧力+150kPaとしたこと以外は、実施例1と同様に作成した。
【0032】
SEMでゼオライト膜断面を観察した結果を図3に示した。図3より、多孔質支持体上に緻密なゼオライト層が形成されているとともに、膜表面には粒が大きく、角が鋭い結晶粒が形成されていることが確認された。このことから、本実施例のように高温高圧条件下での水熱合成では、結晶化が充分に促進されていることが判った。
【0033】
実施例3
水熱合成時の合成条件を、温度120℃、圧力+150kPa、合成時間2.5時間としたこと以外は実施例1と同様に作成した。
SEMでゼオライト膜断面を観察した結果を図4に示した。図4より、後述する比較例とほぼ同様の膜表面状態が形成されることが確認された。このことから比較例(大気圧下)での合成条件では4時間かかる合成が、本実施例の如く高温高圧条件とすることによって、短時間(本実施例では2.5時間)で合成可能であることが判った。
【0034】
比較例
水熱合成時の合成条件を、大気圧下としたこと以外は、実施例1と同様に作成した。SEMでゼオライト膜断面を観察した結果を図5および図6に示した。
【0035】
ここで、本発明に係る合成方法と従来技術に係る合成方法によって得られるゼオライト膜の浸透気化性能について図7を用いて説明する。図7において、横軸は分離能、縦軸は透過性を示すとともに、本発明に係る合成方法によって得られたゼオライト膜を○印で、従来技術に係る合成方法で得られたゼオライト膜を△印で示す。
【0036】
図7に示す如く、従来技術においては、合成条件を制御することが困難であるため、任意に幅広い浸透気化性能を有するゼオライト膜の合成が不可能であった。すなわち、狭い範囲の浸透気化性能を有するゼオライト膜の合成しかできなかった。また、合成条件の精密な制御が困難であるため、浸透気化性能においてバラツキが大きく、同様の膜特性を有するゼオライト膜の合成が困難である。
【0037】
一方、本発明の合成方法においては、合成条件を制御したゼオライト膜の合成が可能であるため、透過性は低くても分離能が高いものから、透過性及び分離能ともに高い性能を有するゼオライト膜を任意に合成することができる。すなわち、透過性および/または分離能を強化した幅広い浸透気化性能を有するゼオライト膜の合成が可能であるため、使用条件等に鑑み、その使用条件に最適なゼオライト膜の合成が可能である。また、合成条件を精密に制御することによって、バラツキの少ない、すなわち高精度でのゼオライト膜の合成が可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のゼオライト膜の合成方法及び合成装置によれば、以下に挙げる作用効果が得られる。
▲1▼圧力を制御することによって、結晶成長を制御することができるようになり、支持体上に形成されるゼオライト膜表面の様相を選択的に調節することができる。すなわち、合成条件を設定することにより、合成されるゼオライト膜の表面様相を変えることができ、これによって混合物分離性能等の膜特性を制御した合成ができる。
【0039】
▲2▼圧力を任意に制御できるため、原料混合物の沸点(すなわち反応温度)を制御することが可能であり、例えば、高温高圧条件下で合成することによって合成時間を短縮することができる。
【0040】
▲3▼合成条件を定量的に制御することができ、成膜工程が容易である。すなわち、従来の大気圧下、すなわち開放系での水熱合成においては、何かしらの外的要因によって反応温度等の合成条件が容易に変化しやすいため合成条件を正確に制御することが非常に困難であった。しかし、本発明においては圧力条件を制御することによって温度条件をも制御することができ、合成条件を容易に設定することができるので安定した水熱合成が可能である。
【0041】
▲4▼従来の大気圧下、すなわち開放系での水熱合成においては、溶媒の還流手段としての蒸気還流装置を要していたが、本発明においては、密閉系の合成槽を使用できるので溶媒の蒸発に伴う原料濃度の変化がほとんど無く、比較的簡易な装置での合成が可能であるとともに、量産化(スケールアップ)が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゼオライト膜合成装置の一例を示す模式図である。
【図2】実施例1に係るゼオライト膜の断面図である。
【図3】実施例2に係るゼオライト膜の断面図である。
【図4】実施例3に係るゼオライト膜の断面図である。
【図5】比較例に係るゼオライト膜の断面図である。
【図6】比較例に係るゼオライト膜の断面図である。
【図7】本発明及び従来技術における浸透気化性能を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ゼオライト膜合成装置
11 合成槽
12 圧力制御弁
13 圧力センサー
14 ボンベ
18 原料混合液供給手段
19 恒温槽
Claims (3)
- 支持体上にA型またはT型ゼオライト膜を合成する水熱合成において、圧力制御手段を備えた合成装置を使用して、圧力条件を制御しながら成膜する成膜工程を含むことを特徴とする、ゼオライト膜の合成方法。
- 請求項1において、前記成膜工程は、大気圧を超える圧力条件下で行なわれることを特徴とする、ゼオライト膜の合成方法。
- 支持体上にA型またはT型のゼオライト膜を成膜する水熱合成を行う合成槽と、
前記合成槽の圧力を制御する圧力制御手段と、
前記合成槽を加熱する加熱手段と、
を有することを特徴とする、ゼオライト膜の合成装置。
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