JP2004098711A - 自動車のサイドミラーの制御方法及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの回転角度を正確にモニターしてミラーを元の位置に戻す制御を行う自動車のサイドミラーの制御方法及び制御装置を提供する。
【解決手段】ドライバ回路からDCモータに下向き回転の電力M(+)が供給されてDCモータが所定量だけ回転すると、MPUから逆回転の命令が発せられて、ドライバ回路は下向き回転の電力を停止すると同時にDCモータに上向き回転の電力M(−)を第1の時間供給する。DCモータの下向きの惰性回転は、上向きのDCモータの駆動力により止められる。
【選択図】 図6
【解決手段】ドライバ回路からDCモータに下向き回転の電力M(+)が供給されてDCモータが所定量だけ回転すると、MPUから逆回転の命令が発せられて、ドライバ回路は下向き回転の電力を停止すると同時にDCモータに上向き回転の電力M(−)を第1の時間供給する。DCモータの下向きの惰性回転は、上向きのDCモータの駆動力により止められる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のサイドミラーのミラー本体の角度を直流電動機により変更する制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車を後退させるときには、運転者はいわゆるバックミラーと呼ばれるサイドミラー等により後方を確認しながら自動車の操作を行っている。このとき後輪の近傍に縁石等の障害物あるいは側溝や穴等があると危険なので、サイドミラーによって下方を見ることが出来るように、サイドミラーの角度をアクチュエータにより変更できる装置が自動車に具備されている。サイドミラーの角度変更は、手動で行うと煩雑であり角度の微妙な調節も困難であるため、自動制御の角度調節装置も開発されている。
【0003】
例えば、特開2001−138812号公報には、リバースギヤと連動させてミラー角度を傾動させる制御を行うものであって、シフトレバーがリバースギアに入れられたときにミラーを下方にモータで傾かせて、このときのモータ停止後の惰性による超過傾動分をモータの回転により生じるパルスの数としてカウントして、リバースギアから別のギアに切り替わったときにその惰性による超過傾動分も含めてミラーの角度を元に戻して、ミラー角度の傾動の操作を何回繰り返しても常に同じ位置にミラーが戻るようにする技術について開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モータ停止後の惰性による超過傾動分のモータ回転によるパルスは、モータの駆動電流がないため、回転が遅くなるに連れて小さくなっていき、あるところからはモータ回転していてもパルスの大きさが小さすぎてパルスをカウントすることができなくなる。即ち、図8に示すように、モータドライバ(ドライバ回路)からの電力供給が停止してモータ動作が回転から惰性回転に移ったときに、モータの惰性回転の後半部分ではパルスカウントが不可能になる。そのため、ミラーの傾動操作を何回も行うと、ミラーの位置が少しずつずれてきて、ついにはミラー角度が最初の角度から大きくずれてしまうことになる。このようになると、ミラーによる後方確認ができなくなるために、運転者はミラー角度を手動により調整しなければならず、運転者が余分な手間をかけなければならなかった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータの回転角度を正確にモニターしてミラーを元の位置に戻す制御を行う自動車のサイドミラーの制御方法及び制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、サイドミラーをモータ駆動により傾動させた後、モータを逆方向に短時間回転させて惰性回転を強制的に停止させることとした。
【0007】
具体的には、自動車のサイドミラーの可動部を、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく直流電動機により駆動させる際に、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御方法を対象とする。
【0008】
そして、上記直流電動機に電力を供給することにより該直流電動機を駆動させて、上記サイドミラーの可動部を上向きまたは下向きに所定量だけ傾動させる傾動ステップと、上記傾動ステップ終了後に、該傾動ステップにおいて供給された電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を所定の第1の時間だけ直流電動機へ供給する制動ステップと、を備えたものとする。
【0009】
請求項1の方法であれば、制動ステップにより確実に直流電動機の惰性回転を停止させることができる。
【0010】
次に、請求項2に係る発明は、制動ステップにおいて、直流電動機への電力供給を停止した後所定の第2の時間が経過した時点から所定の第1の時間だけ、供給された該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を直流電動機へ供給することを特徴とする請求項1記載の自動車のサイドミラーの制御方法である。
【0011】
請求項2の方法であれば、直流電動機の惰性回転の途中にブレーキをかけることになり、確実に惰性回転を停止させることができる。
【0012】
次に、請求項3に係る発明は、自動車のサイドミラーの可動部を駆動する直流電動機に接続されて、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御装置を対象とする。
【0013】
そして、上記直流電動機への電力供給を調節する電力調節回路と、
上記電力調節回路と直流電動機との間に設けられ、該直流電動機の回転作動に伴う電力供給量の変化状態に基づいて、該直流電動機の回転角度を検出する回転角検出手段と、上記回転角検出手段からの信号を用いて、上記電力調節回路による直流電動機への電力供給を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記サイドミラーの可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御を行うものであって、上記下向きの傾動時には、上記サイドミラーの可動部が初期位置から下向きに所定量傾動するように電力調節回路により直流電動機へ電力を供給させると共に、その下向き傾動時に上記回転角検出手段により検出された該直流電動機の下向き傾動回転角度を記憶しておき、上記上向きの傾動時には、上記直流電動機へ電力調節回路により電力を供給させて記憶された上記下向き傾動回転角度と同量だけ上記サイドミラーの可動部を上向きに傾動させて上記初期位置に戻し、上記下向きの傾動が終了したときあるいは上向きの傾動が終了したときであって、直流電動機への電力供給終了と略同時に、該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を電力調節回路により所定の第1の時間だけ直流電動機に供給させるように構成されているものとする。
【0014】
請求項3の発明であれば、サイドミラーの可動部を傾動させる直流電動機への電力供給が終了した直後に、制動のための逆符号の電流からなる電力を供給して、直流電動機の惰性回転を確実に停止させることができる。
【0015】
次に、請求項4に係る発明は、自動車のサイドミラーの可動部を駆動する直流電動機に接続されて、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御装置を対象とする。
【0016】
そして、上記直流電動機への電力供給を調節する電力調節回路と、上記電力調節回路と直流電動機との間に設けられ、該直流電動機の回転作動に伴う電力供給量の変化状態に基づいて、該直流電動機の回転角度を検出する回転角検出手段と、上記回転角検出手段からの信号を用いて、上記電力調節回路による直流電動機への電力供給を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記サイドミラーの可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御を行うものであって、上記下向きの傾動時には、上記サイドミラーの可動部が初期位置から下向きに所定量傾動するように電力調節回路により直流電動機へ電力を供給させると共に、その下向き傾動時に上記回転角検出手段により検出された該直流電動機の下向き傾動回転角度を記憶しておき、上記上向きの傾動時には、上記直流電動機へ電力調節回路により電力を供給させて記憶された上記下向き傾動回転角度と同量だけ上記サイドミラーの可動部を上向きに傾動させて初期位置に戻し、上記下向きの傾動が終了したときあるいは上向きの傾動が終了したときであって、直流電動機への電力供給を停止した後所定の第2の時間が経過した時点から所定の第1の時間だけ、該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を電力調節回路により直流電動機に供給させるように構成されているものとする。
【0017】
請求項4の発明であれば、サイドミラーの可動部を傾動させる直流電動機への電力供給が終了して、直流電動機が惰性回転をしているときに、制動のための逆符号の電流からなる電力を供給してその惰性回転を確実に停止させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1及び図2は、本発明の制御装置を自動車の電動サイドミラーに適用した実施形態1を示し、図2において、1は自動車の右側フロントピラー下端に取り付けられるいわゆるドアミラー(サイドミラー)である。このサイドミラー1は、貝殻のような形状のケーシング2を有し、このケーシング2内にアクチュエータアッセンブリ3が収容されているとともに、該ケーシング2の車両後方側には、略全面に亘り平面鏡からなるミラー本体4が配設されていて、このミラー本体4がベースプレート25を介して上記アクチュエータアッセンブリ3に取り付けられている。そして、ミラー本体4の上下方向の角は、それぞれアクチュエータアッセンブリ3内に組み込まれたDCモータ5(直流電動機:図1にのみ示す)の作動により、図示しない減速ギア装置を介して調節されるようになっている。即ち、ミラー本体4とベースプレート25とがサイドミラー1の可動部に該当する。なお、ミラー本体4の水平角を調節するDCモータも、同様にアクチュエータアッセンブリ3に取り付けられている。
【0020】
上記DCモータ5は、ワイヤハーネスによりコントローラ(制御装置)に接続されている。このコントローラは、電力源であるバッテリ(図示せず)に接続されているとともに、少なくとも、自動車の運転者により手動操作されるリモコン操作スイッチ8、及び図示しないギアチェンジレバーの操作に連動するギア選択位置スイッチ9(ギア選択状態検出手段)からの出力信号が入力されるようになっていて、それらスイッチ8,9からコントローラに入力される信号に応じて、上記DCモータ5への供給電力を調節し、サイドミラー1におけるミラー本体4の傾斜角度を調節する。ここで、スイッチ8,9は外部信号検出手段ということができる。なお、コントローラは、図1のDCモータ5、リモコン操作スイッチ8及びギア選択位置スイッチ9を除いた残りの部分である。
【0021】
より詳しく説明すると、上記コントローラには、上記リモコン操作スイッチ8又はギア選択位置スイッチ9からの出力信号を受け入れて、この信号に対応する制御信号をドライバ回路11に出力するMPU(micro processing unit)12が設けられ、このMPU12からの制御信号を受けたドライバ回路11によりDCモータ5(車体の左右にそれぞれ存するが、本図では一方のみ示す)の端子にそれぞれ直流電圧が印加されて、DCモータ5が回転作動されるようになっている。この構成により、自動車の運転者はリモコン操作スイッチ8を操作することで、通常の前進運転時には、運転席に着座した状態で略水平方向の適切な後方視界が得られるように、ミラー本体4の上下方向の傾斜角度を容易に調節することができる。この運転席に着座した状態で略水平方向の適切な後方視界が得られるミラー本体4の位置が初期位置である。そして、後述のギアチェンジに応じたミラー本体4の上下方向の傾斜角度の自動調節を行うようにさせることもできる。ここで、上記ドライバ回路11は、DCモータ5への供給電力を調節する電力調節回路に対応し、また、MPU12がドライバ回路11を制御する制御手段に対応している。尚、コントローラにおけるメモリやI/Oインタフェース等は図示省略している。
【0022】
さらに、上記コントローラは、本発明の特徴として、ドライバ回路11からDCモータ5へ供給される電流iの変化状態に基づいて、該DCモータ5の回転角度を検出するモータ回転角検出回路13(回転角検出手段)を有するものである。このモータ回転角検出回路13は、DCモータ5の回転作動に伴う内部インピーダンスの変化によって供給電流iが変動することに着目し、この電流iの変動状態からDCモータ5の回転角度を検出するものである。具体的には、ドライバ回路11からDCモータ5へ流れる直流電流iを検出するための抵抗器14と、この抵抗器14を流れる電流波形の高周波成分を除去するローパスフィルタからなるフィルタ回路15と、このフィルタ回路15からの出力から直流成分をカットするコンデンサ21a,21bと、この直流成分がカットされた信号を増幅するオペアンプ等からなる増幅回路16a,16bと、リミッタ22a,22bと、アナログスイッチ(A/S)23と、増幅回路16a,16bからの出力波形を矩形波になるように整形する波形整形回路17とを備えている。ここで、一つのDCモータ5を正回転あるいは逆回転させることによってミラー本体4を上にあるいは下に傾動させるのであるが、DCモータ5の正回転と逆回転とではドライバ回路11からの駆動電流の符号が逆である。そのため、コンデンサ21a,21bと増幅回路16a,16bとリミッタ22a,22bとをそれぞれの符号に合わせて2系列設け、A/S23により一方の信号のみを選択して波形整形回路17に送るようにしている。
【0023】
上記コントローラをさらに詳しく説明すると、この実施形態のサイドミラー1に用いられているDCモータ5は、例えば図3に示すような3スロットのものであって、周知の如く、DCモータ5の回転シャフト51には3つの電磁石52,52,52を有するロータ53が絶縁部を介して取り付けられ、その外側に永久磁石からなるステータ54が配設されている。また、上記ロータ53と同軸上に、各電磁石52のコイルに給電するためのコミュテータ55がロータ53と一体的に設けられ、このコミュテータ55の外側に接触するようにブラシ56,56が配設されている。
【0024】
そして、上記回転シャフト51、ロータ53及びコミュテータ55が一体に回転すると、このコミュテータ55を介してブラシ56,56から各電磁石52に給電される電流の向きが切換えられて、該各電磁石52の極性が次々に反転されることにより、ロータ53はその回転位置に拘わらずステータ54の界磁と反発して、一方向(図例では反時計回り方向)に回転する。一方、上記ブラシ56,56への電流iの向きを反転させれば、ロータ53は上記一方向とは反対向きに回転する。
【0025】
そして、このようなDCモータ5の回転作動によって、図4(a)〜(e)に模式的に示すようにコミュテータ55とブラシ56,56との接触位置が変化するに従い、その接触位置に対応するように各電磁石52のコイルの誘導起電力が変化して、図5(a)に示すように、モータ電流i、即ちドライバ回路11からDCモータ5への供給電流iがDCモータ5の回転角度に対応するように、略一定周期で変動する。この図5(a)は、コントローラにおける抵抗器14両端部の電圧降下に基づいて検出される電流iの変化状態を示しており、この電流iの波形がフィルタ回路15を通過してなまされると、同図(b)に示すような信号波形i′が得られる。
【0026】
続いて、同図(c)に示すように、増幅回路16a,16bによって信号が増幅され、この増幅された信号i″が波形整形回路17により矩形波に整形されて、パルス信号pとしてMPU12に入力される。そして、MPU12のカウンタにより入力パルス数が計数され、この計数値に基づいて、DCモータ5の回転角度、即ちミラー本体4の傾動角度が検出される。この実施形態では、上記図5に示すようにDCモータ5の回転角度が60°変化する毎にパルス信号pが1回入力されるようになっているので、ミラー本体4及びDCモータ5を駆動連結する減速ギア装置のギア比が、例えば、DCモータ5が20回転したときにミラー角度が10°変化するという対応関係になるように設定されていれば、パルス信号pが120回計数されたときに、ミラー本体4の傾斜角度が10°変化したことになる。尚、上記図5(a)に示すようにモータ電流iに雑音成分が含まれていても、同図(d)に示すように波形整形後のパルス数pには誤りはないので、DCモータ5の回転角度は正確に検出できる。
【0027】
従って、後述の如く、上記パルス信号pの計数値に基づいて、コントローラにより、DCモータ5への電力供給を制御することによって、ミラー本体4の傾動角度を調節することができる。ただし、電力供給を停止した後も惰性によってDCモータ5が回転するため、この惰性回転の分の傾動角度は調節できない。以下に、本実施形態のドアミラー1の可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御と、この制御中において惰性回転が生じないように制動をかけることについて説明をする。
【0028】
一連の制御の開始は、変速ギアをリバースにする動作である。ギア選択位置スイッチ9からリバースギアの選択状態検出信号をMPU12が受けると、MPU12はミラー本体4の傾斜角度を下向きに初期位置から所定量だけ変えるようにDCモータ5に電力を一定時間、例えば2秒間供給するようドライバ回路11に指令を出し、ドライバ回路11はそのように電力を供給した後供給停止する。この電力供給による下向き傾動を行っているステップが傾動ステップである。初期位置からの所定量の傾動角度は、自動車の後退時に後下方の安全確認を行いうる角度であって、具体的には約5〜10度である。電力供給の停止の際には、後述のように供給された電力の電流とは逆符号の電流からなる電力が所定の第1の時間T1だけDCモータ5に供給されて惰性回転が生じないように制動がかけられる。これが制動ステップである。こうして下向きの傾動が終了する。なお、この下向きの電力供給中にモータ回転角検出回路13により検出されたDCモータ5回転のパルスの数は、下向き傾動回転角度に当たる。
【0029】
この後にリバースギアから他のギアへの選択状態検出信号をギア選択位置スイッチ9からMPU12が受けると、MPU12はDCモータ5を上記下向きの電力供給中の回転のパルスの数の分だけ上向きに回転させて初期位置に戻すようにドライバ回路11に制御信号を送り、ドライバ回路11が電力をDCモータ5に供給する。これが上向きの傾動ステップである。そして、下向き傾動回転角度の分だけ上向きに傾動するように電力の供給が終了したら、制動ステップになって、傾動電力の電流とは逆符号の電流からなる電力が所定の第1の時間T1だけDCモータ5に供給されて惰性回転が生じないように制動がかけられる。これで上向きの傾動は終了する。こうして、下向き及び上向きの傾動が終了したら、ミラー本体4は初期位置に戻っている。
【0030】
以上が、変速ギアの選択によってミラー本体4の傾動を開始する一連の制御である。次に、制動ステップについて説明する。
【0031】
図6は、本実施形態におけるドライバ回路11及びDCモータ5動作のタイミングチャートである。ドライバ回路11のM(+)はミラー本体4を下向き傾動させる電力の供給について表したものであり、M(−)は上向き傾動させる電力の供給について表したものである。そして、Hは電力を供給していることを示しており、Lは電力を供給していないことを示している。なお、図には示していないが、このタイミングチャートに示している部分よりも時間的に前に、MPU12から回転(下向き)命令がドライバ回路11に発せられて、ドライバ回路11が下向き回転のための電力供給をDCモータ5に供給し、DCモータ5が下向き回転を始めるという制御及びモータ動作が前提として存している。
【0032】
図6は、DCモータ5が下向き回転をしているところからを示している。DCモータ5がサイドミラー本体4を所定量傾動させると、MPU12から逆回転の命令がドライバ回路11に発せられる。ドライバ回路11は、それまでの下向き回転の電力供給を停止すると同時に、供給されていた電力の電流とは逆符号の電流からなる上向き回転の電力を供給する。その上向き回転の電力を所定の第1の時間T1だけ供給したら、MPU12から停止命令がドライバ回路11に発せられて、電力の供給が停止される。
【0033】
このように電力が供給されたときのDCモータ5の動作は、次の通りである。MPU12から逆回転の命令が出されると、電力の符号が逆になり、DCモータ5では惰性回転しようとする慣性力と逆回転の駆動力とが釣り合って、DCモータ5の回転はその時点で止まる。
【0034】
第1の時間T1は、DCモータ5やドライバ回路11の種類やミラー本体4の回転モーメント等によって決まるもので、例えば、10〜30msecとすれば、惰性回転が生じないようにDCモータ5を確実に止めることができると同時に逆方向の回転も生じないようにできて好ましい。
【0035】
本実施形態の自動車のサイドミラー1の制御方法及び制御装置は、ミラー本体4を傾動させるDCモータ5への電力供給が終了すると同時に、供給電力の電流とは逆符号の電流からなる電力をDCモータ5に第1の時間T1の間供給するので、サイドミラー1の可動部が所定量だけ傾動した時点でDCモータ5を確実に停止させて、惰性回転が起こらないようにできる。従って、DCモータ5が回転している時には、確実に回転のパルスをカウントすることができて、サイドミラー1をいつも初期位置に戻す制御ができ、多数回サイドミラー1の上下の傾動制御を行っても初期位置から大きくずれてしまうことは起こらない。
【0036】
また、サイドミラー1内部にセンサのためのスペースを確保する必要がないので、そのコンパクト化やデザインの自由度向上という要請も満足される。さらに、この制御装置は、リモコン操作スイッチを手動操作してミラー角度を調節するようにした一般的な電動リモコン式ミラーに対しても、大がかりな機械加工を必要とせず簡単に後付をすることができる上に、その際にミラーの外観を損なうこともないという優れた効果も得られる。
【0037】
(実施形態2)
実施形態2は、装置の構成は実施形態1と同じであり、制御方法も大部分が実施形態1と同じであって、制動ステップの部分のみが実施形態1と異なっているので、異なっている部分を主に説明をする。
【0038】
図7は、本実施形態におけるドライバ回路11及びDCモータ5動作のタイミングチャートである。本実施形態では、DCモータ5がサイドミラー本体4を所定量傾動させると、MPU12から停止の命令がドライバ回路11に発せられる。ドライバ回路11は、それまでの下向き回転の電力供給を停止する。そして、電力供給停止から所定の第2の時間T2が経過したら、MPU12から逆回転の命令がドライバ回路11に発せられる。ドライバ回路11は、下向き回転の電力の電流とは逆符号の電流からなる上向き回転の電力を所定の第1の時間T1’だけDCモータ5に供給する。そして、MPU12から停止命令がドライバ回路11に発せられて、上向き回転の電力の供給が停止される。
【0039】
このように電力が供給されたときのDCモータ5の動作は、次の通りである。MPU12の最初の停止命令から逆回転の命令が出されるまでの第2の時間T2では、DCモータ5は惰性回転をしているが、比較的速く回転しているので、この間はパルスをカウントすることが可能である。そして、MPU12から逆回転の命令が出されると、電力の符号が逆になり、DCモータ5では惰性回転しようとする慣性力と逆回転の駆動力とが釣り合って、DCモータ5の回転はその時点で止まる。
【0040】
本実施形態では、DCモータ5は第2の時間T2だけ惰性回転をしているので、惰性回転を止めるのに実施形態1よりも小さな力で済む。従って、第1の時間T1’は5〜10msecとすれば、惰性回転が生じないようにDCモータ5を確実に止めることができると同時に逆方向の回転も生じないようにできるので好ましい。また、第2の時間T2は、10〜60msecとすれば、この間のDCモータ5の惰性回転によるパルスカウントが可能であり好ましい。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。即ち、上記実施形態では、コントローラからDCモータ5に供給される電流iの変化状態に基づいて、DCモータ5の回転角度を検出するようにしているが、これに限らず、DCモータ5の端子間に印加される電圧を検出し、この電圧の変化状態に基づいて、DCモータ5の回転角度を検出することも可能である。また、左右二つのサイドミラーを一つのMPU12により制御してもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、DCモータ5として3スロットのものを用いているが、これに限らず、例えば、4から2スロットのものにも適用することができ、さらにブラシレスモータにも適用可能である。DCモータ5を駆動させるスイッチとしては、変速ギアのギア選択以外に、運転者の手元のリモコン操作スイッチ8を用いても構わない。この場合、リモコン操作スイッチ8はMPU12を介するのではなく、リレーを介して直接DCモータ5を駆動する構成としても良い。
【0043】
また、上記実施形態では、本発明をドアミラーに適用した例を示しているが、これに限らず、フェンダーミラーに適用しても構わないし、それ以外に直流電動機を使用して位置制御する装置(例えばパワーシート等)に適用してもよい。
【0044】
さらに、上記実施形態では、本発明を上下方向の傾動の制御に適用した例を示しているが、左右方向の傾動の制御に適用しても構わない。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に述べる効果を奏する。
【0046】
サイドミラーの可動部を直流電動機により一定角度傾斜させた後、第1の時間だけ直流電動機に逆向きの電流からなる電力を供給して制動を行うので、惰性回転を確実に止めることでき、サイドミラーを元の位置に戻すことができる。
【0047】
サイドミラーの可動部を直流電動機により一定角度傾斜させた後、第2の時間の経過後に第1の時間だけ直流電動機に逆向きの電流からなる電力を供給して制動を行うので、惰性回転を容易に確実に止めることでき、サイドミラーを元の位置に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1を適用するドアミラーの一例を示す斜視図である。
【図3】DCモータの構造例を示す説明図である。
【図4】DCモータの回転作動に伴いコミュテータとブラシとの接触状態が変化する様子を示す説明図である。
【図5】(a)はDCモータの回転角度とモータ電流の変化状態との対応関係を示す説明図であり、(b)〜(d)は該モータ電流を信号処理した後の出力を段階的に示す説明図である。
【図6】実施形態1に係るドライバ回路及びDCモータの動作のタイミングチャート図である。
【図7】実施形態2に係るドライバ回路及びDCモータの動作のタイミングチャート図である。
【図8】従来のドライバ回路及びDCモータの動作のタイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 サイドミラー(ドアミラー)
4 ミラー本体
5 DCモータ(直流電動機)
11 ドライバ回路(電力調節回路)
12 MPU(制御手段)
13 モータ回転角検出回路(回転角検出手段)
T1,T1’ 第1の時間
T2 第2の時間
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のサイドミラーのミラー本体の角度を直流電動機により変更する制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車を後退させるときには、運転者はいわゆるバックミラーと呼ばれるサイドミラー等により後方を確認しながら自動車の操作を行っている。このとき後輪の近傍に縁石等の障害物あるいは側溝や穴等があると危険なので、サイドミラーによって下方を見ることが出来るように、サイドミラーの角度をアクチュエータにより変更できる装置が自動車に具備されている。サイドミラーの角度変更は、手動で行うと煩雑であり角度の微妙な調節も困難であるため、自動制御の角度調節装置も開発されている。
【0003】
例えば、特開2001−138812号公報には、リバースギヤと連動させてミラー角度を傾動させる制御を行うものであって、シフトレバーがリバースギアに入れられたときにミラーを下方にモータで傾かせて、このときのモータ停止後の惰性による超過傾動分をモータの回転により生じるパルスの数としてカウントして、リバースギアから別のギアに切り替わったときにその惰性による超過傾動分も含めてミラーの角度を元に戻して、ミラー角度の傾動の操作を何回繰り返しても常に同じ位置にミラーが戻るようにする技術について開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モータ停止後の惰性による超過傾動分のモータ回転によるパルスは、モータの駆動電流がないため、回転が遅くなるに連れて小さくなっていき、あるところからはモータ回転していてもパルスの大きさが小さすぎてパルスをカウントすることができなくなる。即ち、図8に示すように、モータドライバ(ドライバ回路)からの電力供給が停止してモータ動作が回転から惰性回転に移ったときに、モータの惰性回転の後半部分ではパルスカウントが不可能になる。そのため、ミラーの傾動操作を何回も行うと、ミラーの位置が少しずつずれてきて、ついにはミラー角度が最初の角度から大きくずれてしまうことになる。このようになると、ミラーによる後方確認ができなくなるために、運転者はミラー角度を手動により調整しなければならず、運転者が余分な手間をかけなければならなかった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータの回転角度を正確にモニターしてミラーを元の位置に戻す制御を行う自動車のサイドミラーの制御方法及び制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、サイドミラーをモータ駆動により傾動させた後、モータを逆方向に短時間回転させて惰性回転を強制的に停止させることとした。
【0007】
具体的には、自動車のサイドミラーの可動部を、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく直流電動機により駆動させる際に、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御方法を対象とする。
【0008】
そして、上記直流電動機に電力を供給することにより該直流電動機を駆動させて、上記サイドミラーの可動部を上向きまたは下向きに所定量だけ傾動させる傾動ステップと、上記傾動ステップ終了後に、該傾動ステップにおいて供給された電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を所定の第1の時間だけ直流電動機へ供給する制動ステップと、を備えたものとする。
【0009】
請求項1の方法であれば、制動ステップにより確実に直流電動機の惰性回転を停止させることができる。
【0010】
次に、請求項2に係る発明は、制動ステップにおいて、直流電動機への電力供給を停止した後所定の第2の時間が経過した時点から所定の第1の時間だけ、供給された該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を直流電動機へ供給することを特徴とする請求項1記載の自動車のサイドミラーの制御方法である。
【0011】
請求項2の方法であれば、直流電動機の惰性回転の途中にブレーキをかけることになり、確実に惰性回転を停止させることができる。
【0012】
次に、請求項3に係る発明は、自動車のサイドミラーの可動部を駆動する直流電動機に接続されて、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御装置を対象とする。
【0013】
そして、上記直流電動機への電力供給を調節する電力調節回路と、
上記電力調節回路と直流電動機との間に設けられ、該直流電動機の回転作動に伴う電力供給量の変化状態に基づいて、該直流電動機の回転角度を検出する回転角検出手段と、上記回転角検出手段からの信号を用いて、上記電力調節回路による直流電動機への電力供給を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記サイドミラーの可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御を行うものであって、上記下向きの傾動時には、上記サイドミラーの可動部が初期位置から下向きに所定量傾動するように電力調節回路により直流電動機へ電力を供給させると共に、その下向き傾動時に上記回転角検出手段により検出された該直流電動機の下向き傾動回転角度を記憶しておき、上記上向きの傾動時には、上記直流電動機へ電力調節回路により電力を供給させて記憶された上記下向き傾動回転角度と同量だけ上記サイドミラーの可動部を上向きに傾動させて上記初期位置に戻し、上記下向きの傾動が終了したときあるいは上向きの傾動が終了したときであって、直流電動機への電力供給終了と略同時に、該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を電力調節回路により所定の第1の時間だけ直流電動機に供給させるように構成されているものとする。
【0014】
請求項3の発明であれば、サイドミラーの可動部を傾動させる直流電動機への電力供給が終了した直後に、制動のための逆符号の電流からなる電力を供給して、直流電動機の惰性回転を確実に停止させることができる。
【0015】
次に、請求項4に係る発明は、自動車のサイドミラーの可動部を駆動する直流電動機に接続されて、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御装置を対象とする。
【0016】
そして、上記直流電動機への電力供給を調節する電力調節回路と、上記電力調節回路と直流電動機との間に設けられ、該直流電動機の回転作動に伴う電力供給量の変化状態に基づいて、該直流電動機の回転角度を検出する回転角検出手段と、上記回転角検出手段からの信号を用いて、上記電力調節回路による直流電動機への電力供給を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記サイドミラーの可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御を行うものであって、上記下向きの傾動時には、上記サイドミラーの可動部が初期位置から下向きに所定量傾動するように電力調節回路により直流電動機へ電力を供給させると共に、その下向き傾動時に上記回転角検出手段により検出された該直流電動機の下向き傾動回転角度を記憶しておき、上記上向きの傾動時には、上記直流電動機へ電力調節回路により電力を供給させて記憶された上記下向き傾動回転角度と同量だけ上記サイドミラーの可動部を上向きに傾動させて初期位置に戻し、上記下向きの傾動が終了したときあるいは上向きの傾動が終了したときであって、直流電動機への電力供給を停止した後所定の第2の時間が経過した時点から所定の第1の時間だけ、該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を電力調節回路により直流電動機に供給させるように構成されているものとする。
【0017】
請求項4の発明であれば、サイドミラーの可動部を傾動させる直流電動機への電力供給が終了して、直流電動機が惰性回転をしているときに、制動のための逆符号の電流からなる電力を供給してその惰性回転を確実に停止させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1及び図2は、本発明の制御装置を自動車の電動サイドミラーに適用した実施形態1を示し、図2において、1は自動車の右側フロントピラー下端に取り付けられるいわゆるドアミラー(サイドミラー)である。このサイドミラー1は、貝殻のような形状のケーシング2を有し、このケーシング2内にアクチュエータアッセンブリ3が収容されているとともに、該ケーシング2の車両後方側には、略全面に亘り平面鏡からなるミラー本体4が配設されていて、このミラー本体4がベースプレート25を介して上記アクチュエータアッセンブリ3に取り付けられている。そして、ミラー本体4の上下方向の角は、それぞれアクチュエータアッセンブリ3内に組み込まれたDCモータ5(直流電動機:図1にのみ示す)の作動により、図示しない減速ギア装置を介して調節されるようになっている。即ち、ミラー本体4とベースプレート25とがサイドミラー1の可動部に該当する。なお、ミラー本体4の水平角を調節するDCモータも、同様にアクチュエータアッセンブリ3に取り付けられている。
【0020】
上記DCモータ5は、ワイヤハーネスによりコントローラ(制御装置)に接続されている。このコントローラは、電力源であるバッテリ(図示せず)に接続されているとともに、少なくとも、自動車の運転者により手動操作されるリモコン操作スイッチ8、及び図示しないギアチェンジレバーの操作に連動するギア選択位置スイッチ9(ギア選択状態検出手段)からの出力信号が入力されるようになっていて、それらスイッチ8,9からコントローラに入力される信号に応じて、上記DCモータ5への供給電力を調節し、サイドミラー1におけるミラー本体4の傾斜角度を調節する。ここで、スイッチ8,9は外部信号検出手段ということができる。なお、コントローラは、図1のDCモータ5、リモコン操作スイッチ8及びギア選択位置スイッチ9を除いた残りの部分である。
【0021】
より詳しく説明すると、上記コントローラには、上記リモコン操作スイッチ8又はギア選択位置スイッチ9からの出力信号を受け入れて、この信号に対応する制御信号をドライバ回路11に出力するMPU(micro processing unit)12が設けられ、このMPU12からの制御信号を受けたドライバ回路11によりDCモータ5(車体の左右にそれぞれ存するが、本図では一方のみ示す)の端子にそれぞれ直流電圧が印加されて、DCモータ5が回転作動されるようになっている。この構成により、自動車の運転者はリモコン操作スイッチ8を操作することで、通常の前進運転時には、運転席に着座した状態で略水平方向の適切な後方視界が得られるように、ミラー本体4の上下方向の傾斜角度を容易に調節することができる。この運転席に着座した状態で略水平方向の適切な後方視界が得られるミラー本体4の位置が初期位置である。そして、後述のギアチェンジに応じたミラー本体4の上下方向の傾斜角度の自動調節を行うようにさせることもできる。ここで、上記ドライバ回路11は、DCモータ5への供給電力を調節する電力調節回路に対応し、また、MPU12がドライバ回路11を制御する制御手段に対応している。尚、コントローラにおけるメモリやI/Oインタフェース等は図示省略している。
【0022】
さらに、上記コントローラは、本発明の特徴として、ドライバ回路11からDCモータ5へ供給される電流iの変化状態に基づいて、該DCモータ5の回転角度を検出するモータ回転角検出回路13(回転角検出手段)を有するものである。このモータ回転角検出回路13は、DCモータ5の回転作動に伴う内部インピーダンスの変化によって供給電流iが変動することに着目し、この電流iの変動状態からDCモータ5の回転角度を検出するものである。具体的には、ドライバ回路11からDCモータ5へ流れる直流電流iを検出するための抵抗器14と、この抵抗器14を流れる電流波形の高周波成分を除去するローパスフィルタからなるフィルタ回路15と、このフィルタ回路15からの出力から直流成分をカットするコンデンサ21a,21bと、この直流成分がカットされた信号を増幅するオペアンプ等からなる増幅回路16a,16bと、リミッタ22a,22bと、アナログスイッチ(A/S)23と、増幅回路16a,16bからの出力波形を矩形波になるように整形する波形整形回路17とを備えている。ここで、一つのDCモータ5を正回転あるいは逆回転させることによってミラー本体4を上にあるいは下に傾動させるのであるが、DCモータ5の正回転と逆回転とではドライバ回路11からの駆動電流の符号が逆である。そのため、コンデンサ21a,21bと増幅回路16a,16bとリミッタ22a,22bとをそれぞれの符号に合わせて2系列設け、A/S23により一方の信号のみを選択して波形整形回路17に送るようにしている。
【0023】
上記コントローラをさらに詳しく説明すると、この実施形態のサイドミラー1に用いられているDCモータ5は、例えば図3に示すような3スロットのものであって、周知の如く、DCモータ5の回転シャフト51には3つの電磁石52,52,52を有するロータ53が絶縁部を介して取り付けられ、その外側に永久磁石からなるステータ54が配設されている。また、上記ロータ53と同軸上に、各電磁石52のコイルに給電するためのコミュテータ55がロータ53と一体的に設けられ、このコミュテータ55の外側に接触するようにブラシ56,56が配設されている。
【0024】
そして、上記回転シャフト51、ロータ53及びコミュテータ55が一体に回転すると、このコミュテータ55を介してブラシ56,56から各電磁石52に給電される電流の向きが切換えられて、該各電磁石52の極性が次々に反転されることにより、ロータ53はその回転位置に拘わらずステータ54の界磁と反発して、一方向(図例では反時計回り方向)に回転する。一方、上記ブラシ56,56への電流iの向きを反転させれば、ロータ53は上記一方向とは反対向きに回転する。
【0025】
そして、このようなDCモータ5の回転作動によって、図4(a)〜(e)に模式的に示すようにコミュテータ55とブラシ56,56との接触位置が変化するに従い、その接触位置に対応するように各電磁石52のコイルの誘導起電力が変化して、図5(a)に示すように、モータ電流i、即ちドライバ回路11からDCモータ5への供給電流iがDCモータ5の回転角度に対応するように、略一定周期で変動する。この図5(a)は、コントローラにおける抵抗器14両端部の電圧降下に基づいて検出される電流iの変化状態を示しており、この電流iの波形がフィルタ回路15を通過してなまされると、同図(b)に示すような信号波形i′が得られる。
【0026】
続いて、同図(c)に示すように、増幅回路16a,16bによって信号が増幅され、この増幅された信号i″が波形整形回路17により矩形波に整形されて、パルス信号pとしてMPU12に入力される。そして、MPU12のカウンタにより入力パルス数が計数され、この計数値に基づいて、DCモータ5の回転角度、即ちミラー本体4の傾動角度が検出される。この実施形態では、上記図5に示すようにDCモータ5の回転角度が60°変化する毎にパルス信号pが1回入力されるようになっているので、ミラー本体4及びDCモータ5を駆動連結する減速ギア装置のギア比が、例えば、DCモータ5が20回転したときにミラー角度が10°変化するという対応関係になるように設定されていれば、パルス信号pが120回計数されたときに、ミラー本体4の傾斜角度が10°変化したことになる。尚、上記図5(a)に示すようにモータ電流iに雑音成分が含まれていても、同図(d)に示すように波形整形後のパルス数pには誤りはないので、DCモータ5の回転角度は正確に検出できる。
【0027】
従って、後述の如く、上記パルス信号pの計数値に基づいて、コントローラにより、DCモータ5への電力供給を制御することによって、ミラー本体4の傾動角度を調節することができる。ただし、電力供給を停止した後も惰性によってDCモータ5が回転するため、この惰性回転の分の傾動角度は調節できない。以下に、本実施形態のドアミラー1の可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御と、この制御中において惰性回転が生じないように制動をかけることについて説明をする。
【0028】
一連の制御の開始は、変速ギアをリバースにする動作である。ギア選択位置スイッチ9からリバースギアの選択状態検出信号をMPU12が受けると、MPU12はミラー本体4の傾斜角度を下向きに初期位置から所定量だけ変えるようにDCモータ5に電力を一定時間、例えば2秒間供給するようドライバ回路11に指令を出し、ドライバ回路11はそのように電力を供給した後供給停止する。この電力供給による下向き傾動を行っているステップが傾動ステップである。初期位置からの所定量の傾動角度は、自動車の後退時に後下方の安全確認を行いうる角度であって、具体的には約5〜10度である。電力供給の停止の際には、後述のように供給された電力の電流とは逆符号の電流からなる電力が所定の第1の時間T1だけDCモータ5に供給されて惰性回転が生じないように制動がかけられる。これが制動ステップである。こうして下向きの傾動が終了する。なお、この下向きの電力供給中にモータ回転角検出回路13により検出されたDCモータ5回転のパルスの数は、下向き傾動回転角度に当たる。
【0029】
この後にリバースギアから他のギアへの選択状態検出信号をギア選択位置スイッチ9からMPU12が受けると、MPU12はDCモータ5を上記下向きの電力供給中の回転のパルスの数の分だけ上向きに回転させて初期位置に戻すようにドライバ回路11に制御信号を送り、ドライバ回路11が電力をDCモータ5に供給する。これが上向きの傾動ステップである。そして、下向き傾動回転角度の分だけ上向きに傾動するように電力の供給が終了したら、制動ステップになって、傾動電力の電流とは逆符号の電流からなる電力が所定の第1の時間T1だけDCモータ5に供給されて惰性回転が生じないように制動がかけられる。これで上向きの傾動は終了する。こうして、下向き及び上向きの傾動が終了したら、ミラー本体4は初期位置に戻っている。
【0030】
以上が、変速ギアの選択によってミラー本体4の傾動を開始する一連の制御である。次に、制動ステップについて説明する。
【0031】
図6は、本実施形態におけるドライバ回路11及びDCモータ5動作のタイミングチャートである。ドライバ回路11のM(+)はミラー本体4を下向き傾動させる電力の供給について表したものであり、M(−)は上向き傾動させる電力の供給について表したものである。そして、Hは電力を供給していることを示しており、Lは電力を供給していないことを示している。なお、図には示していないが、このタイミングチャートに示している部分よりも時間的に前に、MPU12から回転(下向き)命令がドライバ回路11に発せられて、ドライバ回路11が下向き回転のための電力供給をDCモータ5に供給し、DCモータ5が下向き回転を始めるという制御及びモータ動作が前提として存している。
【0032】
図6は、DCモータ5が下向き回転をしているところからを示している。DCモータ5がサイドミラー本体4を所定量傾動させると、MPU12から逆回転の命令がドライバ回路11に発せられる。ドライバ回路11は、それまでの下向き回転の電力供給を停止すると同時に、供給されていた電力の電流とは逆符号の電流からなる上向き回転の電力を供給する。その上向き回転の電力を所定の第1の時間T1だけ供給したら、MPU12から停止命令がドライバ回路11に発せられて、電力の供給が停止される。
【0033】
このように電力が供給されたときのDCモータ5の動作は、次の通りである。MPU12から逆回転の命令が出されると、電力の符号が逆になり、DCモータ5では惰性回転しようとする慣性力と逆回転の駆動力とが釣り合って、DCモータ5の回転はその時点で止まる。
【0034】
第1の時間T1は、DCモータ5やドライバ回路11の種類やミラー本体4の回転モーメント等によって決まるもので、例えば、10〜30msecとすれば、惰性回転が生じないようにDCモータ5を確実に止めることができると同時に逆方向の回転も生じないようにできて好ましい。
【0035】
本実施形態の自動車のサイドミラー1の制御方法及び制御装置は、ミラー本体4を傾動させるDCモータ5への電力供給が終了すると同時に、供給電力の電流とは逆符号の電流からなる電力をDCモータ5に第1の時間T1の間供給するので、サイドミラー1の可動部が所定量だけ傾動した時点でDCモータ5を確実に停止させて、惰性回転が起こらないようにできる。従って、DCモータ5が回転している時には、確実に回転のパルスをカウントすることができて、サイドミラー1をいつも初期位置に戻す制御ができ、多数回サイドミラー1の上下の傾動制御を行っても初期位置から大きくずれてしまうことは起こらない。
【0036】
また、サイドミラー1内部にセンサのためのスペースを確保する必要がないので、そのコンパクト化やデザインの自由度向上という要請も満足される。さらに、この制御装置は、リモコン操作スイッチを手動操作してミラー角度を調節するようにした一般的な電動リモコン式ミラーに対しても、大がかりな機械加工を必要とせず簡単に後付をすることができる上に、その際にミラーの外観を損なうこともないという優れた効果も得られる。
【0037】
(実施形態2)
実施形態2は、装置の構成は実施形態1と同じであり、制御方法も大部分が実施形態1と同じであって、制動ステップの部分のみが実施形態1と異なっているので、異なっている部分を主に説明をする。
【0038】
図7は、本実施形態におけるドライバ回路11及びDCモータ5動作のタイミングチャートである。本実施形態では、DCモータ5がサイドミラー本体4を所定量傾動させると、MPU12から停止の命令がドライバ回路11に発せられる。ドライバ回路11は、それまでの下向き回転の電力供給を停止する。そして、電力供給停止から所定の第2の時間T2が経過したら、MPU12から逆回転の命令がドライバ回路11に発せられる。ドライバ回路11は、下向き回転の電力の電流とは逆符号の電流からなる上向き回転の電力を所定の第1の時間T1’だけDCモータ5に供給する。そして、MPU12から停止命令がドライバ回路11に発せられて、上向き回転の電力の供給が停止される。
【0039】
このように電力が供給されたときのDCモータ5の動作は、次の通りである。MPU12の最初の停止命令から逆回転の命令が出されるまでの第2の時間T2では、DCモータ5は惰性回転をしているが、比較的速く回転しているので、この間はパルスをカウントすることが可能である。そして、MPU12から逆回転の命令が出されると、電力の符号が逆になり、DCモータ5では惰性回転しようとする慣性力と逆回転の駆動力とが釣り合って、DCモータ5の回転はその時点で止まる。
【0040】
本実施形態では、DCモータ5は第2の時間T2だけ惰性回転をしているので、惰性回転を止めるのに実施形態1よりも小さな力で済む。従って、第1の時間T1’は5〜10msecとすれば、惰性回転が生じないようにDCモータ5を確実に止めることができると同時に逆方向の回転も生じないようにできるので好ましい。また、第2の時間T2は、10〜60msecとすれば、この間のDCモータ5の惰性回転によるパルスカウントが可能であり好ましい。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。即ち、上記実施形態では、コントローラからDCモータ5に供給される電流iの変化状態に基づいて、DCモータ5の回転角度を検出するようにしているが、これに限らず、DCモータ5の端子間に印加される電圧を検出し、この電圧の変化状態に基づいて、DCモータ5の回転角度を検出することも可能である。また、左右二つのサイドミラーを一つのMPU12により制御してもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、DCモータ5として3スロットのものを用いているが、これに限らず、例えば、4から2スロットのものにも適用することができ、さらにブラシレスモータにも適用可能である。DCモータ5を駆動させるスイッチとしては、変速ギアのギア選択以外に、運転者の手元のリモコン操作スイッチ8を用いても構わない。この場合、リモコン操作スイッチ8はMPU12を介するのではなく、リレーを介して直接DCモータ5を駆動する構成としても良い。
【0043】
また、上記実施形態では、本発明をドアミラーに適用した例を示しているが、これに限らず、フェンダーミラーに適用しても構わないし、それ以外に直流電動機を使用して位置制御する装置(例えばパワーシート等)に適用してもよい。
【0044】
さらに、上記実施形態では、本発明を上下方向の傾動の制御に適用した例を示しているが、左右方向の傾動の制御に適用しても構わない。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に述べる効果を奏する。
【0046】
サイドミラーの可動部を直流電動機により一定角度傾斜させた後、第1の時間だけ直流電動機に逆向きの電流からなる電力を供給して制動を行うので、惰性回転を確実に止めることでき、サイドミラーを元の位置に戻すことができる。
【0047】
サイドミラーの可動部を直流電動機により一定角度傾斜させた後、第2の時間の経過後に第1の時間だけ直流電動機に逆向きの電流からなる電力を供給して制動を行うので、惰性回転を容易に確実に止めることでき、サイドミラーを元の位置に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1を適用するドアミラーの一例を示す斜視図である。
【図3】DCモータの構造例を示す説明図である。
【図4】DCモータの回転作動に伴いコミュテータとブラシとの接触状態が変化する様子を示す説明図である。
【図5】(a)はDCモータの回転角度とモータ電流の変化状態との対応関係を示す説明図であり、(b)〜(d)は該モータ電流を信号処理した後の出力を段階的に示す説明図である。
【図6】実施形態1に係るドライバ回路及びDCモータの動作のタイミングチャート図である。
【図7】実施形態2に係るドライバ回路及びDCモータの動作のタイミングチャート図である。
【図8】従来のドライバ回路及びDCモータの動作のタイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 サイドミラー(ドアミラー)
4 ミラー本体
5 DCモータ(直流電動機)
11 ドライバ回路(電力調節回路)
12 MPU(制御手段)
13 モータ回転角検出回路(回転角検出手段)
T1,T1’ 第1の時間
T2 第2の時間
Claims (4)
- 自動車のサイドミラーの可動部を、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく直流電動機により駆動させる際に、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御方法であって、
上記直流電動機に電力を供給することにより該直流電動機を駆動させて、上記サイドミラーの可動部を上向きまたは下向きに所定量だけ傾動させる傾動ステップと、
上記傾動ステップ終了後に、該傾動ステップにおいて供給された電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を所定の第1の時間だけ直流電動機へ供給する制動ステップと、を備えたことを特徴とする自動車のサイドミラーの制御方法。 - 制動ステップにおいて、直流電動機への電力供給を停止した後所定の第2の時間が経過した時点から所定の第1の時間だけ、供給された該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を直流電動機へ供給することを特徴とする請求項1記載の自動車のサイドミラーの制御方法。
- 自動車のサイドミラーの可動部を駆動する直流電動機に接続されて、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御装置であって、
上記直流電動機への電力供給を調節する電力調節回路と、
上記電力調節回路と直流電動機との間に設けられ、該直流電動機の回転作動に伴う電力供給量の変化状態に基づいて、該直流電動機の回転角度を検出する回転角検出手段と、
上記回転角検出手段からの信号を用いて、上記電力調節回路による直流電動機への電力供給を制御する制御手段と、を備え、
上記制御手段は、
上記サイドミラーの可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御を行うものであって、
上記下向きの傾動時には、上記サイドミラーの可動部が初期位置から下向きに所定量傾動するように電力調節回路により直流電動機へ電力を供給させると共に、その下向き傾動時に上記回転角検出手段により検出された該直流電動機の下向き傾動回転角度を記憶しておき、
上記上向きの傾動時には、上記直流電動機へ電力調節回路により電力を供給させて記憶された上記下向き傾動回転角度と同量だけ上記サイドミラーの可動部を上向きに傾動させて上記初期位置に戻し、
上記下向きの傾動が終了したときあるいは上向きの傾動が終了したときであって、直流電動機への電力供給終了と略同時に、該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を電力調節回路により所定の第1の時間だけ直流電動機に供給させるように構成されていることを特徴とする自動車のサイドミラーの制御装置。 - 自動車のサイドミラーの可動部を駆動する直流電動機に接続されて、該サイドミラーのミラー本体の上下方向傾斜角度を調節すべく、該直流電動機への供給電力を調節することで該可動部の作動制御を行うサイドミラーの制御装置であって、
上記直流電動機への電力供給を調節する電力調節回路と、
上記電力調節回路と直流電動機との間に設けられ、該直流電動機の回転作動に伴う電力供給量の変化状態に基づいて、該直流電動機の回転角度を検出する回転角検出手段と、
上記回転角検出手段からの信号を用いて、上記電力調節回路による直流電動機への電力供給を制御する制御手段と、を備え、
上記制御手段は、
上記サイドミラーの可動部を初期位置から下向きに傾動させ、その後に上向きに傾動させて元の初期位置に戻す一連の制御を行うものであって、
上記下向きの傾動時には、上記サイドミラーの可動部が初期位置から下向きに所定量傾動するように電力調節回路により直流電動機へ電力を供給させると共に、その下向き傾動時に上記回転角検出手段により検出された該直流電動機の下向き傾動回転角度を記憶しておき、
上記上向きの傾動時には、上記直流電動機へ電力調節回路により電力を供給させて記憶された上記下向き傾動回転角度と同量だけ上記サイドミラーの可動部を上向きに傾動させて初期位置に戻し、
上記下向きの傾動が終了したときあるいは上向きの傾動が終了したときであって、直流電動機への電力供給を停止した後所定の第2の時間が経過した時点から所定の第1の時間だけ、該電力の電流とは逆符号の電流からなる電力を電力調節回路により直流電動機に供給させるように構成されていることを特徴とする自動車のサイドミラーの制御装置。
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