JP2004098505A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、画像形成システム、制御プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ別に使用する資源の上限値を設定可能な画像形成装置において、出力途中で使用する資源の積算値が上限値を超える場合の不具合を回避する。
【解決手段】受信した画像出力情報から画像を1部出力するために必要な印字面数Aを算出し(S608)、上限値と現在までに使用した資源の積算値から画像の印字可能面数Bを算出し(S609)、A≦Bであれば1部の画像を出力し(S611)てから再度印字可能面数Bを算出し、A≦Bであることを確認しながら全部数の画像出力が終了するまで上記処理を継続する。一方、S610でA≦Bでない場合は上限値に達することを報知し(S614)、上限値の変更などがなければ画像出力を中止し装置を解放する(S615)。このため、資源の積算値は上限値を超えない範囲で画像形成が行なわれる。
【選択図】図6
【解決手段】受信した画像出力情報から画像を1部出力するために必要な印字面数Aを算出し(S608)、上限値と現在までに使用した資源の積算値から画像の印字可能面数Bを算出し(S609)、A≦Bであれば1部の画像を出力し(S611)てから再度印字可能面数Bを算出し、A≦Bであることを確認しながら全部数の画像出力が終了するまで上記処理を継続する。一方、S610でA≦Bでない場合は上限値に達することを報知し(S614)、上限値の変更などがなければ画像出力を中止し装置を解放する(S615)。このため、資源の積算値は上限値を超えない範囲で画像形成が行なわれる。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置およびその制御方法に関し、特に部門単位や使用者単位で、画像出力枚数の上限値を設定して画像出力枚数を管理することのできる画像形成装置において、画像出力中に画像出力枚数が設定された画像出力数の上限値を超えると想定される場合に予め画像出力の停止に伴う不具合を回避できる画像形成装置その制御方法、制御プログラム、コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
オフィスなどに置かれている複写機やレーザビームプリンタ(LBP)などの画像形成装置は、例えば、各課や各フロアーに対して数台置かれており、その装置を複数の人や課で共用する場合が多い。このような場合には、どの課や、どの人がどれだけの枚数を出力したかを、画像形成装置ごとに個別に管理(部門管理)している場合が多い。
【0003】
例えば、複写機では、管理者が予め複写機を使用する人あるいは課を識別するための部門管理番号と暗証番号を設定することができる。そこで、使用者は、複写機を使用して画像を普通紙などの記録媒体に出力する場合、まず個別に割り振られた部門管理番号と暗証番号を入力する。
【0004】
部門管理番号が複写機に入力されると、複写機は、画像を1枚出力するたびに部門管理番号に対応した画像出力数を記憶するカウンタ値を1ずつカウントアップし、出力された画像の積算値を記憶する。このようにして、複写機に記憶される部門管理番号に対応して記憶されているカウンタ値(出力された画像の積算枚数)を用いて、各部門別に画像が何枚出力されたかを管理することができる(参照公報:特開平1−297665号公報)。
【0005】
また、コントロールカードと呼ばれる磁気式や光学式のカードを利用することにより、使用者の識別を行ない、識別されたカードに基づいて、画像の出力枚数を管理する方法がある(参照公報:特開平3−172861号公報)。
【0006】
さらに、上記説明した部門管理あるいはコントロールカードの利用では、部門ごとにあるいはコントロールカードごとに、管理者は予め出力枚数や印字面数の上限値を設定することにより、出力を制限することができるようになっており、出力枚数や印字面数の積算値が予め設定された出力枚数や印字面数の上限値を超えた場合には、複写機から画像が出力できなくなるように設定されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−297665号公報
【特許文献2】
特開平3−172861号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、部門管理番号やコントロールカードにより上限値が設定されている複写機で画像出力する場合に、出力の途中で上限値に達してしまうと、途中で出力が止まってしまう。このような場合には、管理者により出力枚数の積算値のクリアなどの処理を行なってもらう必要があり、さらにその処理が終了するまでの間は、他の使用者がその複写機を利用することができない問題があった。
【0008】
また、管理者が不在の場合等で、出力枚数の積算値をクリアできない場合には、出力を途中でキャンセルしなければならないため、製本やステイプル等の出力処理を行なっていた場合には、部数の区切れでない限り、出力途中の用紙が無駄になる問題があった。
【0009】
またさらに、画像を両面画像形成して出力する際に1面目を画像形成したが2面目を画像形成する前にカウンタ値が上限値に達してしまい、カウンタ値のクリアができずに2面目が画像形成できない場合には、2面目を白紙で装置外に排出したり装置内で紙詰まりを起こすなどのトラブルが発生し、用紙が無駄になったり排出された用紙を製本している場合にはページ順がおかしくなる問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、部門単位や使用者単位などのユーザ別に画像形成に使用する資源(例えば記録媒体への出力枚数など)の上限値が設定されている画像形成装置で原稿の複写や受信した画像データの画像形成を行なう際に、出力途中で画像形成に使用する資源の使用量の積算値が上限値を超える事態が想定される場合でも画像出力の停止に伴う不具合を回避できる画像形成装置、画像形成装置の制御方法、画像形成システム、制御プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成装置は、以下の構成を有する。すなわち、画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置であって、前記上限値を記憶する記憶手段と、装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算して記憶する積算手段と、所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
ここで、例えば、前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部の画像形成に必要な資源の量であることが好ましい。
【0013】
ここで、例えば、前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部以上の全ての画像形成に必要な資源の量であることが好ましい。
【0014】
ここで、例えば、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値は、前記装置を使用するユーザ毎に設定可能であり、該ユーザは、部門別に管理可能であることが好ましい。
【0015】
ここで、例えば、前記画像形成に使用する資源には、前記記録媒体の枚数、前記記録媒体の印字面数、使用トナー量および装置の使用時間のうちの少なくとも1つが含まれることが好ましい。
【0016】
ここで、例えば、前記上限値が設定されていない場合には、前記制御手段は、前記画像形成の使用制限を行わないことが好ましい。
【0017】
ここで、例えば、前記上限値および前記資源の使用量の積算値のいずれか又は両方を変更する変更手段をさらに有し、前記制御手段は前記変更手段によって変更された前記上限値または前記積算値を用いて前記判別が再度行われるように制御することが好ましい。
【0018】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成装置の制御方法は、以下の構成を有する。すなわち、画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置の制御方法であって、前記上限値をメモリに記憶する記憶工程と、装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算してメモリに記憶する積算工程と、所望する画像形成で使用する資源の使用量の積算値を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成システムは、以下の構成を有する。すなわち、画像データ及び該画像データの出力情報を生成する情報処理装置と、該情報処理装置と通信可能に接続され、前記出力情報に基づいて前記画像データを印字出力する、画像形成に使用する資源の使用量を制限可能な画像形成装置とを備える画像形成システムであって、前記画像形成装置は、前記資源の使用量及びその上限値を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置使用毎に前記使用する資源の使用量を積算する積算手段と、所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には、前記画像形成を中止する制御手段と、を有し、前記情報処理装置は、前記画像形成装置に前記上限値の情報を設定し、送信する使用量設定手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
ここで、例えば、画像形成装置の前記制御手段は、前記画像形成を中止した際にその旨の情報を作成し、前記情報処理装置に送信することが好ましい。
【0021】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の制御プログラムは、以下の構成を有する。すなわち、画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置を制御する制御プログラムであって、前記上限値をメモリに記憶する記憶工程と、装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算してメモリに記憶する積算工程と、所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、以下の構成を有する。すなわち、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、上記の制御プログラムを格納したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を画像形成制御装置、画像形成装置で構成される画像形成システムについて図面を参照して説明する。なお以下の説明では、画像形成制御装置としてコンピュータを、画像形成装置として複写機からなるシステムを用いて説明するが本発明はこの記載例に限定されるものではない。
【0024】
本実施形態の複写機は、コンピュータから送信されてくる画像データに基づいて画像形成することができるネットワークプリンタの機能を有し、また原稿をスキャンして画像を読み取り、読み取られた画像がら画像データを生成した原稿を複写する複写機能を有するものである。また、本発明の機能が実現されるのであれば、複写機は単体の機器であっても複数の機器(プリンタとスキャナの組み合わせによって構成されるもの)からなるシステムであってもよい。さらに、画像形成制御装置と画像形成装置とがLAN、WAN等のネットワークを介して接続され、画像形成処理が行われるシステムとなっていてもよい。
【0025】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の画像形成システムに用いられる複写機は、予め管理者によってユーザ別(例えば、部門別あるいは使用者別等)で画像形成に使用する資源(例えば、記録媒体への出力枚数、使用トナー量、装置の使用時間など)の上限値が設定されている。本実施形態では、画像形成に使用する資源の一例として、記録媒体への画像の出力枚数(印字面の数)を用いて説明する。この複写機は、コンピュータから送信されてくる画像データより画像を出力している途中で画像の出力枚数が上限値を超える事態が想定される場合でも以下の処理を行なうことで画像形成の中断による不具合を回避できる。
【0026】
第1の実施形態の複写機では、複数部の画像形成または複写を行なう場合には、全部数を一括して画像形成せずに、1部ずつ画像形成を行なう。また、1部ずつ画像形成を行なう際には、ユーザ別に現在までの記録媒体への出力枚数の積算値と使用可能枚数の上限値、および1部の画像形成に用いる記録媒体の枚数に基づいて、1部の画像形成が可能であるか否かを調べて画像形成が可能な場合のみ画像形成を行ない、1部の画像形成途中で上限値に達するため、この1部の画像形成が不可能な場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わないでプリンタの処理を解放し上限値に達したことを知らせることができる。
【0027】
そのため、本複写機は、画像の出力途中で出力画像の積算枚数(カウンタ値)が上限値を超えることが無く、超えることが想定される場合にはその時の処理を行わず装置を解放する。したがって、従来問題となっていた画像の出力途中でカウンタ値が上限値を超えるために発生する画像出力の停止に伴う不具合(例えば、上記問題を解決するまで他のユーザが使用できない)を防止でき、部門単位あるいは使用者単位で画像の出力枚数を円滑に管理することができる。
【0028】
[画像形成システムの構成:図14]
図14は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの全体構成を示すブロック図であり、コンピュータ249に複写機200が接続された構成となっている。
【0029】
図14において、コンピュータ249は、フォント用ROM3a、プログラム用ROM3b及びフォントデータ用ROM3cからなるROM3を有する。コンピュータ249は、ROM3のプログラム用ROM3aあるいはハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスク等の外部メモリ(HD、FD)11に記憶された文書処理プログラムに基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU1(画像形成制御手段、裏面画像形成制御手段)を備え、システムバス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。
【0030】
また、このROM3のプログラム用ROM3bあるいは外部メモリ11には、CPU1の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下、「OS」と記す)等が記憶され、ROM3のフォント用ROM3aあるいは外部メモリ11には、上記文書処理の際に使用されるフォントデータが記憶され、ROM3のフォントデータ用ROM3cあるいは外部メモリ11には、上記文書処理等の際に使用される各種データ、例えば各種ページ記述言語のプログラムやフォントのラスタライズ用データ等が記憶されている。
【0031】
2はオプションRAM等により拡張可能なRAMであり、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。
【0032】
6はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRTディスプレイ(CRT)10の表示制御を行なう。7はディスクコントローラ(DKC)であり、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタ制御コマンド生成プログラム(以下、「プリンタドライバ」という)等を記憶する外部メモリ11とのアクセスを制御する。8はプリンタコントローラ(PRTC)であり、所定の双方向インタフェース21を介して複写機200に接続され、複写機200との間の通信制御処理を実行する。
【0033】
なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報RAM領域へのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYG(What You See Is What You Get)、すなわち、コンピュータのソフトウエアで作成した文書や図形などがディスプレイに表示された通りにプリンタで画像形成できることを可能としている。また、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等により指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
【0034】
ユーザは、画像形成を実行させる際、画像形成の設定に関するウインドウを開き、プリンタの設定や、画像形成モードの選択を含むプリンタドライバに対する画像形成処理方法の設定を行える。
【0035】
複写機200はプリンタCPU12によって制御される。プリンタCPU12は、フォント用ROM13a、プログラム用ROM13b及びデータ用ROMからなるROM13を有し、プログラムROM13bに記憶された制御プログラム等あるいはハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスク(HD、FD)やICカード等の外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される各種デバイスとのアクセスを総括的に制御し、画像形成部インタフェース(I/F)16を介して接続される画像形成部(プリンタエンジン)17に対して出力情報としての画像信号を出力する。
【0036】
なお、プログラム用RAM13bには、プリンタCPU12が実行可能な制御プログラム等が記憶され、フォント用ROM13aには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ(アウトラインフォントデータを含む)等が記憶され、データ用ROM13cには複写機200がハードディスク等の外部メモリがないプリンタである場合にはコンピュータ249上で利用される情報等が記憶される。
【0037】
操作部1501は、操作パネルであり、操作のためのスイッチ及びLED表示器等が配置されている(不図示)。プリンタCPU12は入力部18を介してコンピュータ249との通信処理が可能となっており、複写機200内の情報等をコンピュータ249に通知することができる。
【0038】
19はRAMであり、主としてプリンタCPU12の主メモリやワークエリアとして機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによってメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM19は出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。外部メモリ14はディスクコントローラ(DKC)20によってアクセスを制御される。外部メモリ14は、オプションとして接続されるものであって、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。
【0039】
また、上述した外部メモリは、1個に限られるものではなく、複数個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作部1501からのプリンタモード設定情報をユーザ別、グループ別等のように記憶するようにしてもよい。
【0040】
[複写機の構成:図2]
図2に、複写機200の構成を示す。
【0041】
[原稿複写の場合:図2]
先ず、複写機200を用いて原稿を複写する場合について説明する。
【0042】
201は原稿台ガラスであり、この上に読み取られる原稿202が置かれる。照明203によって原稿202に照射された光束は、ミラー204、205、206を介して光学系207によってCCD208上に結像される。ミラー204、照明203を含む第1ミラーユニット210は、モータ209により速度Vで機械的に駆動され、ミラー205、206を含む第2ミラーユニット211は、速度1/2Vで駆動されることにより、原稿202の全面を走査する。
【0043】
212は画像処理回路部であり、読み取られた画像情報を電気信号として処理し、画像メモリ108上に一旦保持し、プリント信号として出力する。画像処理回路部212より出力されたプリント信号は、不図示のレーザドライバーに送られ、不図示の4つの半導体レーザを駆動する。
【0044】
213はポリゴンミラーであり、不図示の4つの半導体レーザより発光された4本のレーザ光を受光する。第1のレーザ光は、ミラー214、215、216を介して感光ドラム217を走査し、第2のレーザ光はミラー218、219、220を介して感光ドラム221を走査し、第3のレーザ光はミラー222、223、224を介して感光ドラム225を走査し、第4のレーザ光はミラー226、227、228を介して感光ドラム229を走査する。
【0045】
230はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い感光ドラム217上にイエローのトナー像を形成する。231はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム221上にマゼンタのトナー像を形成する。232はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム225上にシアンのトナー像を形成する。233はブラック(Bk)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム229上にマゼンタのトナー像を形成する。
【0046】
以上4色(Y、M、C、Bk)のトナー像が用紙に転写され、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0047】
用紙カセット234、235および手差しトレイ236のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ237を経て転写ベルト238上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム217、221、225、229には各色のトナーが現像されており、用紙の搬送とともにトナーが用紙に転写される。
【0048】
各色のトナーが転写された用紙(片面画像形成)は、転写ベルトから分離され、搬送ベルト239により搬送されて、定着器240によってトナーが定着して排紙トレイ241に排出される。
【0049】
なお両面動作(両面画像形成)の場合には、用紙カセット234、235および手差しトレイ236のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ237を経て、転写ベルト238上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム217、221、225、229には各色のトナーが現像されており、用紙の搬送とともに、第1面の画像形成が行なわれ、トナーが用紙に転写される。
【0050】
各色のトナーが転写された用紙は、転写ベルトから分離され、搬送ベルト239により搬送され、定着器240によって、トナーが用紙に定着され、排紙偏向板により排紙縦パス246を通過して、両面反転部245へ搬送される。そして用紙通過して規定時間後、両面反転部入口ローラが逆回転し、用紙は反転して両面パス前搬送部247へ搬送され、両面パス244へ搬送される。
【0051】
このとき両面パス244上の用紙は上側が第1面の画像となっている。用紙が両面パスに搬送されると紙揃えをした後直ちに再給紙を行ない、第2面目の画像形成が行なわれ、定着器240通過後排紙トレイ241に排紙される。複数の用紙で連続的に両面動作を行なうときには両面パスからの再給紙と、用紙トレイからの給紙が交互に行われることになる。
【0052】
なお、4つの感光ドラム217、221、225、229は、距離dをおいて、等間隔に配置されており、搬送ベルト239により、用紙は一定速度vで搬送されており、このタイミング同期がなされて、4つの半導体レーザは駆動される。
【0053】
[コンピュータからの画像データ出力の場合:図2]
次に、ネットワークに接続されたコンピュータ249から複写機200へ出力する場合について説明する。
【0054】
LANなどのネットワーク248に複写機200とコンピュータ249がつながっており、コンピュータ249で作成された画像や文書等の画像データと出力情報がネットワーク248を通じて複写機200に送られる。
【0055】
送られた出力情報は不図示のCPUで複写機200内部の出力情報に変換され、複写機200内部の不図示のRAMに記憶される。画像データは212の画像処理回路部で電気信号として処理され画像メモリ108(図1)上に記憶された後、上記説明した原稿複写と同じプロセスで出力される。
【0056】
[画像信号の流れ:図1A、1B]
図1Aに上記説明した複写機200における画像信号の流れを示す。
【0057】
208はCCDセンサであり読み込まれた画像がレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分毎に、それぞれディジタル信号として出力される。
【0058】
112は、マスキング回路であり、図1Bの(1)式に示す演算により、入力された(R0、G0、B0)信号を標準的な(R、G、B)信号に変換する。但し、(1)式において、Cij(i=1、2、3 j=1、2、3)は、CCDセンサの感度特性/照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数である。
【0059】
104は輝度/濃度変換部であり、RAMもしくはROMのルックアップテーブル(LUT)により構成され、次に示す(2)式の演算が行なわれる。
【0060】
C1 = −α×log10(R/255)
M1 = −α×log10(G/255) ・・・・・・・(2)
Y1 = −α×log10(B/255)
(ただし、αは定数)
106は出力マスキング/UCR回路部であり、M1、C1、Y1信号を複写機200のトナー色であるY、M、C、Bk信号に変換する部分であり、図1Bの(3)式に示す演算が行われる。
【0061】
但し、(2)式において、aij(i=1、2、3、4 j=1、2、3、4)は、トナーの色味諸特性を考慮した装置固有の定数であり、さらに、(2)式におけるBk1は、次に示す(4)式を満たす。
【0062】
Bk1 = min(C1、M1、Y1) ・・・・・・・・・・(4)
以上、上記(2)、(3)、(4)式に基づき、出力マスキング/UCR回路部106は、CCDセンサで読み込まれたR、G、B信号に基づいたC1、M1、Y1、Bk1信号をトナーの分光分布特性に基づいたC、M、Y、Bk信号に補正して出力する。
【0063】
一方、105は文字/線画検出回路であり、原稿画像中の各画素が文字または線画の一部分であるか否かを判定し、判定信号TEXTを発生する。107は圧縮/伸張回路であり、画像信号(R、G、B)および文字/線画判定信号TEXTを圧縮する。圧縮されて情報量を落とした文字/線画判定信号TEXTは、メモリ108に格納されると共に、画像記憶用のHD(ハードディスク)109に記憶される。
【0064】
コンピュータ249からの画像データは、画像処理部110でラスター画像データに展開されると同時に、データに付加された文字/写真判別情報をもとに文字信号と写真信号に像域分離され、出力マスキング/UCR回路部106を通してハードディスク109に記憶される。
【0065】
ハードディスク109に記憶された画像データは、ページごとにメモリ108に読み出される。読み出された画像データは、圧縮/伸張回路107によって伸張され、複写機200の画像形成タイミングに従って送られ、ガンマ補正回路312でLUT(ルックアップテーブル)によりプリンタの特性に応じたガンマ補正が施され、不図示のPWM回路を通じてレーザドライバーに送られる。
【0066】
[画像データのタイミングチャート]
画像データのタイミングチャートを図3に示す。
【0067】
図3において、ハードディスク109から読み出された画像データは、メモリ108に書き込まれ、メモリ108上に書き込まれた画像データは、301、302、303および304に示されるタイミングで読み出される。301、302、303および304に示されるタイミングの関係は、図示の通りに、時間d/v間隔をあけて、読み出される。ここで、dは等間隔に配置された4つのドラム間隔であり、vは搬送ベルトにより搬送される用紙の速度である。
【0068】
[PWM回路:図4]
図4はPWM回路の構成例を示すブロック図である。ただし、図4の構成は一色分であり、YMCKの各色ごとに図4の構成が必要になる。
【0069】
401はD/A変換器で、入力されるディジタル画像信号をアナログ信号に変換し、コンパレータ405へ送る。402は階調性を重視する画像用の三角波発生器であり、一画素周期の三角波を発生する。また、403は解像度を重視する画像用の三角波発生器であり、二画素周期の三角波を発生する。404はセレクタで、判定信号TEXTに応じて二つの三角波の何れかを選択し、コンパレータ405に送る。
【0070】
以上の構成により、判定信号TEXTが’1’である文字または線画を構成する像域においては、三角波発生器403から出力される解像度を重視する画像用の三角波とアナログ信号とが、コンパレータ405により比較される。
【0071】
また、文字または線画以外を構成する像域においては、三角波発生器402から出力される階調性を重視する画像用の三角波とアナログ信号とが、コンパレータ405により比較される。コンパレータ405の出力はPWM信号として、半導体レーザ素子407を駆動するレーザドライバー406へ入力される。
【0072】
[パルス幅変調:図5]
図5はパルス幅変調の様子を示す図で、図5の上段は階調性を重視する画像におけるパルス幅変調の様子を示している。D/A変換器401の出力501と、二画素周期の三角波502とが比較され、PWM信号503が得られる。
【0073】
一方、図5の下段は解像度を重視する画像におけるパルス幅変調の様子を示している。504はD/A変換器401の出力504と、一画素周期の三角波505とが比較され、PWM信号506が得られる。
【0074】
実際には、PWM信号503と506とが、判定信号TEXTにより適応的に切替えられ、不図示のレーザドライバーに送られて画像形成されるので、画像の像域特性に応じた好ましい画像形成が行われることになる。
【0075】
[複写機による画像形成]
次に、上記説明した複写機200を用いる画像形成について説明する。以下の処理(図6または図9)は複写機200のCPU12がROM13またはHD20に格納された制御プログラムに基づいて、RAM19を用いて複写機200の各部を制御しながら実行するものである。
【0076】
最初に、ネットワーク248に接続されたコンピュータ249で画像や文書を作成し、複写機200で出力を行なう場合の処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
なお図6の処理に先立って、複写機200が不図示のコントロールカードによりカウント管理されている場合には、予めコントロールカードを複写機200に挿入し出力可能な状態にしておく。また複写機200が部門管理されている場合には、コンピュータ249上で部門管理番号と暗証番号を入力し、画像情報ととも部門番号の情報も送信する。
【0078】
なお以下に示す本実施形態の説明では、部門管理された複写機200において、コンピュータ249で作成された画像や文書を複写機200に出力する場合の処理を例にとって説明する。
【0079】
[部門管理設定:図7]
まず、部門管理について説明する。部門管理は、複写機200の管理者が不図示の操作部より予め設定を行なっておく。図7は部門管理設定時の操作部の表示される画面の一例である。
【0080】
部門管理番号は、例えば、4ケタの部門管理番号701と4ケタの暗証番号702の組み合わせにより最大9999人までを管理できる。また、画面には、部門管理番号701ごとに現在までに記録媒体に出力された画像の枚数を表す印字面数(出力枚数)の積算値703が表示される。この印字面数の積算値は記憶媒体の片面1枚に画像形成するごとに1カウントアップし、記憶媒体の両面に画像形成する場合は2カウントアップするものとするが、これらの設定は一例であり、他の設定条件に変更してもよい。また、出力枚数の積算値は管理者によって消去することが可能である。
【0081】
さらに、特定の部門番号において、記録媒体への画像の出力可能な最大印字面数を制限するために印字面数の上限値704を設定することが可能であり、設定された印字面数の上限値704を超えて出力を行なうことができない。例えば、図7では、部門番号0001のユーザのここまでの印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値が1000であるので、現在までに記録媒体へ880面印字出力したことを示しており、残りの出力可能な印字面数は120であることを示している。この印字面数の上限値は管理者によって変更することが可能である。
【0082】
[複写機による受信画像データの画像形成処理(1部ずつ出力):図6]
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザがネットワーク上のコンピュータ249で作成した画像を複写機200に出力する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図6のフローチャートで説明する。
【0083】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理ページ数(コンピュータ等で作成された印字出力用データのページ数)が100ページの画像データを2in1(1面に2ページの画像データを印字する方法)で3部、すなわち、記録媒体1枚の片面に対して論理ページで2ページ分の画像形成を施したものを3部作成する場合を例とする。また、部門番号0001では、現在までの出力枚数の積算値は880であり、出力枚数の上限値は1000に設定されているものとする。
【0084】
図6のステップS600において、複写機200のCPU12は、コンピュータ249から転送されてきた部門管理番号と暗証番号の出力信号を受信すると、ステップS602に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の上限値(Bmax)704を読み出す。
【0085】
次にステップS603に進み、コンピュータ249から転送されてきた画像データおよび画像出力情報(ユーザによって設定された画像形成部数、画像形成範囲、レイアウト、ソート有り無しなど)を受信する。
【0086】
次にステップS604において、受信した部門管理番号と暗証番号が複写機200に設定されている部門管理番号701と暗証番号702と一致しているか否か判別し、一致しない場合にはステップS618に進み、コンピュータ249に対して部門管理番号701および暗証番号702が一致しないことを示すエラー情報を送信してからステップS619に進み一連の処理を終了する。
【0087】
一方、ステップS604において、部門管理番号701と暗証番号702が一致する場合にはステップS605に進み、受信した画像データを複写機200が画像形成可能なラスターイメージのデータに展開する。続いて、ステップS606に進み、この展開された画像データをメモリ108及びハードディスク109に記憶する。
【0088】
次にステップS607において、CPU12は部門管理によって出力枚数の上限値(Bmax)が設定されているか否かを判断する。上限値(Bmax)が設定されていない場合には、ステップS617に進み、メモリ108から記憶された画像データを読み出し、必要部数の画像を順次出力してからステップS619に進み、一連の作業を終了する。
【0089】
一方、ステップS607において、部門管理により出力枚数の上限値が設定されている場合には、ステップS608に進み、受信した画像出力情報より1部あたりの印字面数Aの計算を行なう。例えば、論理ページ数が100ページで、記録媒体の片面のみに画像形成し、片面に2枚の論理ページを印字(2in1)する場合の1部当たりの出力枚数Aは記録媒体の印字面を単位として100/2=50と計算される。また、記録媒体の両面に2in1で画像形成する場合も1部当たりの印字面数Aは記録媒体の印字面を単位として100/2=50と計算される。
【0090】
次に、ステップS609〜ステップS619の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0091】
まず、ステップS609に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0092】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:印字面数の積算値
次に、ステップS610において、ステップS608とステップS609で計算された1部当たりの印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、1部画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS611に進み、1部(印字面数50)の画像出力を行ってからステップS612に進み、全部数の出力が終了したか否かを調べ、全部数の出力が終了した場合にはステップS619に進み一連の作業を終了し、全部数の出力が終了していない場合にはステップS613において、1部画像形成後の印字面数の積算値Bnowを次式を用いて変更してからステップS609に戻って、上記説明した処理を繰り返し行なう。
【0093】
Bnow=Bnow+A
一方、ステップS610において、印字可能面数B≦Aでない場合、すなわち1部の画像形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS614に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信してから、ステップS615に進む。管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS609に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS615において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定(例えば、Bmaxを)が行なわれない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定経過が経過した場合などには、画像の出力が不可能と判断しステップS619に進み一連の作業を終了する。
【0094】
次に、ステップS609からステップS619までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS609の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、1部当たりの印字面数Aは50であるので、ステップS610でA≦Bより50枚の画像を1部作成することは可能であり、ステップS611で、1部(50枚)の画像出力を行ってからステップS612に進み、全部数の出力が終了しないのでステップS613に進み、1部目画像形成前の印字面数の積算値Bnow(880)と1部当たりの印字面数A(50)とから1部画像形成後の新しい出力枚数の積算値Bnowを計算(Bnow=880+50=930)してからステップS609に戻る。次に、1部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnow(930)を用いて、再度印字可能面数B(B=Bmax−Bnow=1000−930=70)を計算する。
【0095】
この結果、ステップS610で、次の1部(2部目)の画像形成が可能と判定されるので、以下同様にして2部目の画像形成(ステップS611)を行ない、3部目の画像形成のため(ステップS612)、ステップS613で、2部目画像形成前の印字面数の積算値Bnow(930)と1部当たりの印字面数A(50)とから2部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnowを計算(Bnow=930+50=980)してからステップS609に戻る。さらに2部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnow(980)を用いて、再度印字可能面数B(=Bmax−Bnow=1000−980=20)を計算する。
【0096】
この結果、ステップS610で、次の1部(3部目)の画像形成が不可能と判定されるので、管理者及び/または印字を行っているユーザに出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信(ステップS614)してからステップS615に進む。ステップS615において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS609に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより3部目の画像形成が完成するが、ステップS615において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS619に進み、3部目の画像形成を行わないで画像形成処理を終了し装置を解放する。
【0097】
このように、部門管理されているユーザが本複写機200を使用して複数部の画像形成を行う場合は、全部数を一括して画像形成せずに、1部ずつ画像形成を行ない、さらに、1部ずつ画像形成を行なう際には、利用者別に現在までに使用した記録媒体への印字面数の積算値と印字可能面数の上限と1部の画像形成に用いる記録媒体の面数とに基づいて、画像形成する前に1部の画像形成が可能であるかを確認し、可能である場合のみ画像形成を行なう。また、複数部の画像形成を1部ずつ確認しながら画像形成していく途中(例えば、3部目)で、その部数目の画像形成途中で上限値に達することが判別され、その1部の画像形成が不可能となる場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わないで上限値に達したことを知らせ、装置を解放することができる。そのため、本複写機200は、画像の出力途中で出力画像の積算値が上限値を超えることが無い。その結果、従来問題となっていた画像の出力途中で画像の出力枚数の積算値が上限値を超えるために発生する画像出力の停止に伴う不具合を事前に防止することができ、ユーザ単位、すなわち部門単位(あるいは使用者単位など)で複写機の出力枚数を円滑に管理することができる。
【0098】
以上説明したように、上記説明した条件で3部を出力する場合には、従来の複写機では、画像形成が中断され使用者は管理者に上限に達した印字面数のカウンタ値をクリアする処理を行なってもらってから、3部目の出力処理を終了するまでは他の使用者がこの複写機を利用できなかった。しかし、本実施形態の複写機200では、上記説明したように部数の区切れ(2部目)で出力が終了し3部目の画像形成処理を行わずに装置が解放されるため、従来のように3部目の出力途中で画像形成処理が中断されることはない。そのため、他のユーザが引き続き複写機200を使用したい場合には、複写機200に他の部門番号を入力することで、他のユーザが複写機200を継続して利用できる。
【0099】
また、出力途中で上限値に達するため途中で終了した処理は、上記説明したように画像データが記憶媒体に残りの部数の情報と共に記憶されているため、管理者により上限値の再設定や印字面数の積算値のクリア等がなされて出力可能な状態に回復された時に、画像の出力を継続して行なうことができる。
【0100】
[複写機による原稿複写の画像形成処理(1部ずつ出力):図9]
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザが複写機200を用いて原稿複写(コピーによる出力)する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図9のフローチャートで説明する。
【0101】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理ページ数100ページの原稿画像から記録媒体の両面(表面と裏面)に10部(置数10)ずつ画像形成する場合、すなわち、1部あたりの論理ページ数100ページ(記録媒体の両面に論理ページ1枚ずつ計100ページ)、10部の総印字面数1000面を作成する場合を例にとり説明する。また、部門番号0001では、現在までに使用した印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値は1000に設定されているとする。
【0102】
まず図9のステップS901において、複写機200が部門管理されていると、不図示の操作部は図8のように部門管理番号701および暗証番号702の入力待機画面を表示する。ステップS901において、操作者によって部門管理番号701に例えば0001と暗証番号702に例えば1234が入力され、706の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS902に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の上限値(Bmax)704を読み出す。
【0103】
次に、ステップS903において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、例えば図7に示す複写機200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致するか否かを調べ、一致しない場合には、ステップS904に進み、図10に一例を示すような入力エラーであることを表示して待機し、操作者によって部門管理番号701および暗証番号702の正しい値が入力され、707の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS901に戻る。
【0104】
一方、ステップS903において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、複写機200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致する場合には、ステップS905に進み、印字待機状態となる。次にステップS906に進み、操作部の画面に図11に一例を示すような操作画面を表示する。
【0105】
次に、ステップS906において、操作者がコピーする原稿202を原稿台201もしくは不図示の原稿給紙部に載置し、置数等のコピーモードの設定を行なったのを検出すると、ステップS907に進み、操作者が不図示のスタートキーを押下したのを検出すると、ステップS908に進む。
【0106】
次に、ステップS908において、原稿が原稿台に置かれている場合には設定されたモードに従いスキャンを行ない、原稿を読み込む。原稿給紙部に原稿が置かれているときには原稿給紙部から原稿を給紙しスキャンを行ない、原稿を読み込んでからステップS909に進む。
【0107】
次に、ステップS909において、読み込まれた画像データをメモリ及びハードディスクに記憶してから、ステップS910に進み、入力された部門管理番号701に印字面数の上限値704が設定されているか否かを調べる。ここで、印字面数の上限値704が設定されていない場合には、ステップS920に進み、記憶媒体に記憶された画像データを読み出して用紙に画像を出力してから、ステップS921に進み、一連の作業を終了する。
【0108】
次に、ステップS911〜ステップS921の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0109】
まず、ステップS911に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0110】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:出力枚数の積算値
次に、ステップS912において、ステップS911とステップS912で計算された1部当たりの印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、1部画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS914に進み、1部(100枚)の画像出力を行ってからステップS915に進む。続いて全部数の出力が終了したか否かを調べ、全部数の出力が終了した場合にはステップS921に進み一連の作業を終了する。ステップS915で全部数の出力が終了していないと判断された場合にはステップS916において、1部画像形成後の印字面数の積算値Bnowを次式を用いて変更してからステップS912に戻って、上記説明した処理を繰り返し行なう。
【0111】
Bnow=Bnow+A
一方、ステップS913において、印字可能面数B≦Aでない場合、すなわち1部数の画像形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS917に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信する。続いてステップS918に進み、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS912に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS918において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定(例えば、Bmaxを)が行われない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定時間が経過した場合などには、画像の1部の出力が不可能と判断し画像形成の処理を終了し、ステップS619に進み一連の作業を終了する。
【0112】
次に、ステップS911からステップS921までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS912の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、1部当たりの印字面数Aは100であるので、ステップS913でA≦Bより論理ページ数で100ページの画像を1部作成することは可能であり、ステップS914で、1部(100ページ)の画像出力を行ってからステップS915に進む。さらに全部数の出力が終了していないのでステップS916に進み、1部目画像形成前の印字面数の積算値Bnow(880)と1部当たりの印字面数A(100)とから1部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnowを計算(Bnow=880+100=980)してからステップS912に戻り、1部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnow(980)を用いて、再度印字可能面数B(B=Bmax−Bnow=1000−980=20)を計算する。
【0113】
この結果、ステップS913で、次の1部(2部目)の画像形成が不可能と判定されるので、管理者に出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信(ステップS917)してからステップS918に進む。ステップS918において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS912に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより3〜10部目の画像形成が完成する。しかし、ステップS918において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS921に進み、2部目の画像形成を行わないで画像形成処理を終了する。
【0114】
このように、部門管理されているユーザが本複写機を使用して複数部の画像形成を行う場合は、全部数を一括して画像形成せずに、1部ずつ画像形成を行ない、さらに、1部ずつ画像形成を行なう際には、利用者別に現在までに使用した記録媒体への印字面数の積算値と印字可能面数の上限と1部の画像形成に用いる記録媒体の面数とに基づいて、画像形成する前に1部の画像形成が可能であるかを確認し、可能である場合のみ画像形成を行なう。また、複数部の画像形成を1部ずつ確認しながら画像形成していく途中(例えば、2部目)で、その部数目の画像形成途中で上限値に達することが判別され、その1部の画像形成が不可能となる場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わないで上限値に達したことを知らせ、装置を解放することができる。そのため、本複写機は、画像の出力途中で出力画像の積算値が上限値を超えることが無い。その結果、従来問題となっていた画像の出力途中で画像出力が停止することに伴う不具合を防止することができ、部門単位(あるいは使用者単位など)で複写機の出力を円滑に管理することができる。
【0115】
以上説明したように、上記説明した条件で10部を出力する場合には、従来の複写機では、画像形成が中断され使用者は管理者に上限に達した印字面数のカウンタ値をクリアする処理を行なってもらってから、10部目の出力処理を終了するまでは他の使用者がこの複写機を利用できなかった。しかし、本実施形態の複写機200では、上記説明したように部数の区切れで出力が終了するため、出力途中で中断される画像はない。
【0116】
また、出力途中で上限値に達するため途中で終了した処理は、上記説明したように画像データが記憶媒体に残りの部数の情報と共に記憶されているため、管理者により上限値の再設定や印字面数の積算値のクリア等がなされて出力可能な状態に回復された時に、画像の出力の継続を行なうことができる。
【0117】
<第2の実施形態>
[概要]
第1の実施形態では、複写機にユーザ別に画像形成の上限値が設定されている場合において、コンピュータから複写機に送信されてくる画像データより複数の部数の画像を画像形成する場合について、あるいは複写機で原稿から複数の部数の複写を行なう場合について、全部数を一括して画像形成せずに1部ずつ画像形成が可能であるか否かを確認しながら画像形成し、画像形成の途中で上限値に達すると判断された場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わずに装置を解放するように制御した。
【0118】
それに対して第2の実施形態では、画像形成する前にユーザ別に現在までに使用した記録媒体への印字面数の積算値とその上限値、および画像形成に用いる印字面数に基づいて、画像形成が可能であるか否かを判断し、画像形成が可能の場合のみ画像形成を行ない、画像形成途中で上限値に達すると判断された場合には、画像形成を行わないでプリンタの処理を解放するものである。
【0119】
[複写機の構成および画像信号の流れ]
第2の実施形態に用いる複写機1200の構成および画像信号の流れは、図1A〜図5を用いて説明した第1の実施形態の複写機200と同様である。したがって、第2の実施形態に用いる複写機1200の構成および画像信号の流れについての図および説明は、重複するので省略する。
【0120】
次に、上記説明した複写機1200を用いる画像形成について図12および図13を用いて説明する。なお図12および図13における各処理は、複写機1200の不図示のCPUが、ROMまたはHDに格納された制御プログラムに基づいて、不図示のRAMを用いて、複写機1200の各部を制御しながら実行するものである。また、図12および図13の説明には、第1の実施形態で使用した図7、8、10および図11を用いるが、それらの図の説明は、第1の実施形態で説明した内容と同じであるので説明は省略する。
【0121】
[複写機による受信画像データの画像形成処理(一括出力):図12]
最初に、ネットワークに接続されたコンピュータで画像や文書を作成し、複写機1200に出力を行なう場合の処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0122】
なお図12の処理に先立って、複写機1200が不図示のコントロールカードによりカウント管理されている場合には、予めコントロールカードを複写機1200に挿入し出力可能な状態にしておく。また複写機1200が部門管理されている場合には、コンピュータ上で部門管理番号と暗証番号を入力し、画像情報ととも部門番号の情報も送信する。
【0123】
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザがネットワーク上のコンピュータ249で作成した画像を複写機200に出力する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図12のフローチャートで説明する。
【0124】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理データの総ページ数100ページの画像データを2in1で3部、すなわち、記録媒体の片面に論理データ2ページずつ画像形成したものを3部作成する場合(合計の印字面数150面)を例にとり説明する。また、部門番号0001では、現在までに使用した印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値は1000に設定されているとする。
【0125】
図12のステップS1201において、複写機1200のCPU12は、コンピュータ249から転送されてきた部門管理番号と暗証番号の出力信号を受信すると、ステップS1202に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の上限値(Bmax)704を読み出す。
【0126】
次にステップS1203に進み、コンピュータ249から転送されてきた画像データおよび画像出力情報(ユーザによって設定された画像形成部数、画像形成範囲、レイアウト、ソート有り無しなど)を受信する。
【0127】
次にステップS1204において、受信した部門管理番号と暗証番号が複写機1200に設定されている部門管理番号701および暗証番号702号に一致しているか否か判別し、一致しない場合にはステップS1214に進み、コンピュータ249に対して部門管理番号701および暗証番号702が一致しないことを示すエラー情報を送信する。その後ステップS1215に進み一連の処理を終了する。
【0128】
一方、ステップS1204において、部門管理番号701と暗証番号702が一致する場合にはステップS1205に進み、受信した画像データを複写機1200が画像形成可能なラスターイメージのデータに展開し、展開いた画像データをメモリ108及びハードディスク109に記憶してから、ステップS1206に進む。
【0129】
ステップS1206では、受信した画像出力情報より総印字面数Aの計算を行なう。この際、予め画像の印字面数Aを示す使用単位として、記録媒体の片面に画像形成する場合には記録媒体の枚数を用い、記録媒体の両面に画像形成する場合には記録媒体のページ数を用いるように設定しておく。例えば、論理データの総ページ数が100ページで、記録媒体の片面のみに画像形成し、片面に2ページの論理データを印字(画像形成)する場合(2in1)の1部当たりの印字面数Aは100/2=50と計算されるので、3部作成する場合の合計の印字面数は150面である。
【0130】
なお、記録媒体の両面に、それぞれ2in1で画像形成する場合には、1部当たりの印字面数Aは記録媒体の印字面を単位とし100/4=25、25枚×2(両面)=50面と計算されるので、3部作成する場合の合計の印字面数は150面と計算される。
【0131】
次にステップS1207において、CPU12は出力画像に対して、部門管理によって印字面数の上限値(Bmax)が設定されているか否かを判断し、上限値(Bmax)が設定されていない場合には、ステップS1210に進み、メモリ108から記憶された画像データを読み出し、必要部数の画像を順次出力してからステップS1215に進み、一連の作業を終了する。
【0132】
一方、ステップS1207において、部門管理により印字面数の上限値が設定されている場合には、ステップS1208に進む。
【0133】
次に、ステップS1208〜ステップS1215の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0134】
まず、ステップS1208に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0135】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:印字面数の積算値
次に、ステップS1209において、ステップS1206とステップS1208で計算された総印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、総印字面数Aの画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS1210に進み、全画像出力を行ってからステップS1215に進み一連の作業を終了する。
【0136】
一方、ステップS1209において、印字可能面数B≦Aでない場合、すなわち全ての画像形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS1211に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報をコンピュータ249に送信してから、ステップS1212に進む。管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS1208に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS1212において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定時間が経過した場合などには、画像の出力が不可能と判断しステップS1215に進み一連の作業を終了する。
【0137】
次に、ステップS1208からステップS1215までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS1208の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、総印字面数Aは150面であるので、ステップS1209でA≦Bより150面の画像を一括して画像形成することは不可能と判定されるので、管理者に出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信(ステップS1211)してからステップS1212に進む。ステップS1212において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS1208に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより150枚の画像を一括して画像形成する。ステップS1212において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS1212に進み、画像形成しないで装置を解放し、画像形成処理を終了する。
【0138】
[複写機による原稿複写の画像形成処理(一括出力):図13]
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザが複写機200を用いて原稿複写(コピーによる出力)する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図9のフローチャートで説明する。
【0139】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理データ数100ページの原稿画像から記録媒体の両面(表面と裏面)に10部(置数10)ずつ画像形成する場合、すなわち、10部の総印字面数1000面を画像形成する場合を例にとり説明する。また、部門番号0001では、現在までに使用した印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値は1000に設定されているとする。
【0140】
まず図13のステップS1301において、複写機200が部門管理されていると、不図示の操作部は図8のように部門管理番号701および暗証番号702の入力待機画面を表示する。ステップS1301において、操作者によって部門管理番号701に例えば0001と暗証番号702に例えば1234が入力され、706の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS1302に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の積算値(Bmax)704を読み出す。
【0141】
次に、ステップS1303において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、複写機1200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致するか否かを調べ、一致しない場合には、ステップS1304に進み、図10に一例を示すような入力エラーであることを表示して待機する。操作者によって部門管理番号701および暗証番号702の正しい値が入力され、707の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS1301に戻る。
【0142】
一方、ステップS1303において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、複写機200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致する場合には、ステップS1305に進み、コピー待機状態となる。さらにステップS1306に進み、操作部の画面に図11に一例を示すような操作画面を表示する。
【0143】
次に、ステップS1306において、操作者がコピーする原稿202を原稿台201もしくは不図示の原稿給紙部に載置し、置数等のコピーモードの設定を行なったのを検出すると、ステップS1307に進み、さらに操作者が不図示のスタートキーを押下したのを検出すると、ステップS1308に進む。
【0144】
次に、ステップS1308において、原稿が原稿台に置かれている場合には設定されたモードに従いスキャンを行ない、原稿を読み込む。原稿給紙部に原稿が置かれているときには原稿給紙部から原稿を給紙しスキャンを行ない、原稿を読み込む。読み込まれた画像データをメモリ及びハードディスクに記憶してから、ステップS1309に進み、入力された部門管理番号701が設定されているか否かを調べる。ここで、入力された部門管理番号701が設定されていない場合には、ステップS1317に進み、記憶媒体に記憶された画像データを読み出して用紙に画像を出力してから、ステップS1318に進み、一連の作業を終了する。
【0145】
次に、ステップS1310に進み、入力された部門管理番号701に印字面数の上限値704が設定されているか否かを調べる。ここで、印字面数の上限値704が設定されていない場合には、ステップS1317に進み、記憶媒体に記憶された画像データを読み出して用紙に画像を出力してから、ステップS1318に進み、一連の作業を終了する。
【0146】
次に、ステップS1311〜ステップS1318の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0147】
まず、ステップS1311では、設定された画像出力情報より総印字面数Aの計算を上記した手法で行なう。
【0148】
次に、ステップS1312に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0149】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:印字面数の積算値
次に、ステップS1313において、ステップS1311とステップS1312で計算された総印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、全ての画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS1317に進み、1000面の画像出力を行ってからステップS1318に進み一連の作業を終了する。
【0150】
一方、ステップS1313において、B≦Aでない場合、すなわち全画像の形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS1314に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を発行してから、ステップS1315に進む。管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS1312に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS1315において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定時間が経過した場合などには、全画像の出力が不可能と判断し画像形成の処理を終了し、ステップS1318に進み一連の作業を終了する。
【0151】
次に、ステップS1312からステップS1318までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS912の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、全印字面数Aは1000であるので、ステップS1313で、全ての画像形成が不可能と判定される。よって管理者に出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を発行(ステップS1314)してからステップS1315に進む。ステップS1315において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS1312に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより全ての画像形成が完成する。ステップS1315において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS1318に進み、全ての画像形成を行わないで装置を解放し画像形成処理を終了する。
【0152】
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0153】
また、上述した各実施の形態では、印字面数をカウントの単位として用いているが、記録媒体の枚数をカウントの単位としてもよい。
【0154】
また、上述した各実施の形態では、複写機の操作部から部門管理番号及び暗証番号、また印字枚数の上限値などの設定を行うよう記載したが、本発明はこれに限るものではなく、複写機に通信可能に接続されたコンピュータなどの情報処理装置からこれらの情報を設定するようにしてもよい。さらに、エラー情報をコンピュータに送信して通知するようにシステムを構成してもよい。
【0155】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0156】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0157】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図図6、9、12、13に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0158】
以上説明したように本発明によれば、部門管理やコントロールカード等の出力カウント手段を用いて印字面数の積算値の管理や印字面数の上限管理をしている画像形成装置において、無駄な出力や両面時の白紙出力などを防ぐことができるため、出力を効率的に行なうことができる。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部門単位や使用者単位などのユーザ別に画像形成に使用する資源の上限値が設定されている画像形成装置で原稿の複写や受信した画像データの画像形成を行なう際に、出力途中で画像形成に使用する資源の使用量の積算値が上限値を超える事態が想定される場合でも画像出力の停止に伴う不具合を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】画像信号の流れを示す図である。
【図1B】(R0、G0、B0)信号と(C1、M1、Y1、Bk1)信号をそれぞれ変換する式を示す図である。
【図2】複写機の構成を説明する図である。
【図3】複写機単体としての動作を示すタイミングチャートである。
【図4】PWM回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】パルス幅変調の様子を説明する図である。
【図6】コンピュータより受信した画像データに基づいて画像を出力する場合のフローチャートである。
【図7】部門管理設定時の操作部の画面表示の一例を示す図である。
【図8】部門管理番号及び暗証番号の入力画面の一例を示す図である。
【図9】原稿複写(コピー)を行なう場合のフローチャートである。
【図10】部門番号エラーが発生した場合の操作部表示の一例を示す図である。
【図11】コピー可能状態の操作部表示の一例を示す図である。
【図12】コンピュータより受信した画像データに基づいて画像を出力する場合の別の例を示すフローチャートである。
【図13】原稿複写を行なう場合の別の例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の画像形成システムの全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
200 複写機
201 原稿台ガラス
202 原稿
203 照明
204、205、206 ミラー
207 光学系
208 CCD
209 モータ
210 第1ミラーユニット
211 第2ミラーユニット
212 画像処理回路部
213 ポリゴンミラー
214〜216 ミラー
217 感光ドラム
218〜220 ミラー
221 感光ドラム
225 感光ドラム
226〜228 ミラー
229 感光ドラム
234、235 用紙カセット
236 手差トレイ
237 レジストローラ
238 転写ベルト
230〜233 現像器
239 搬送ベルト
240 定着器
241 排紙トレイ
244 両面パス
245 両面反転部
246 排紙縦パス
247 両面パス前搬送部
248 ネットワーク
249 コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置およびその制御方法に関し、特に部門単位や使用者単位で、画像出力枚数の上限値を設定して画像出力枚数を管理することのできる画像形成装置において、画像出力中に画像出力枚数が設定された画像出力数の上限値を超えると想定される場合に予め画像出力の停止に伴う不具合を回避できる画像形成装置その制御方法、制御プログラム、コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
オフィスなどに置かれている複写機やレーザビームプリンタ(LBP)などの画像形成装置は、例えば、各課や各フロアーに対して数台置かれており、その装置を複数の人や課で共用する場合が多い。このような場合には、どの課や、どの人がどれだけの枚数を出力したかを、画像形成装置ごとに個別に管理(部門管理)している場合が多い。
【0003】
例えば、複写機では、管理者が予め複写機を使用する人あるいは課を識別するための部門管理番号と暗証番号を設定することができる。そこで、使用者は、複写機を使用して画像を普通紙などの記録媒体に出力する場合、まず個別に割り振られた部門管理番号と暗証番号を入力する。
【0004】
部門管理番号が複写機に入力されると、複写機は、画像を1枚出力するたびに部門管理番号に対応した画像出力数を記憶するカウンタ値を1ずつカウントアップし、出力された画像の積算値を記憶する。このようにして、複写機に記憶される部門管理番号に対応して記憶されているカウンタ値(出力された画像の積算枚数)を用いて、各部門別に画像が何枚出力されたかを管理することができる(参照公報:特開平1−297665号公報)。
【0005】
また、コントロールカードと呼ばれる磁気式や光学式のカードを利用することにより、使用者の識別を行ない、識別されたカードに基づいて、画像の出力枚数を管理する方法がある(参照公報:特開平3−172861号公報)。
【0006】
さらに、上記説明した部門管理あるいはコントロールカードの利用では、部門ごとにあるいはコントロールカードごとに、管理者は予め出力枚数や印字面数の上限値を設定することにより、出力を制限することができるようになっており、出力枚数や印字面数の積算値が予め設定された出力枚数や印字面数の上限値を超えた場合には、複写機から画像が出力できなくなるように設定されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−297665号公報
【特許文献2】
特開平3−172861号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、部門管理番号やコントロールカードにより上限値が設定されている複写機で画像出力する場合に、出力の途中で上限値に達してしまうと、途中で出力が止まってしまう。このような場合には、管理者により出力枚数の積算値のクリアなどの処理を行なってもらう必要があり、さらにその処理が終了するまでの間は、他の使用者がその複写機を利用することができない問題があった。
【0008】
また、管理者が不在の場合等で、出力枚数の積算値をクリアできない場合には、出力を途中でキャンセルしなければならないため、製本やステイプル等の出力処理を行なっていた場合には、部数の区切れでない限り、出力途中の用紙が無駄になる問題があった。
【0009】
またさらに、画像を両面画像形成して出力する際に1面目を画像形成したが2面目を画像形成する前にカウンタ値が上限値に達してしまい、カウンタ値のクリアができずに2面目が画像形成できない場合には、2面目を白紙で装置外に排出したり装置内で紙詰まりを起こすなどのトラブルが発生し、用紙が無駄になったり排出された用紙を製本している場合にはページ順がおかしくなる問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、部門単位や使用者単位などのユーザ別に画像形成に使用する資源(例えば記録媒体への出力枚数など)の上限値が設定されている画像形成装置で原稿の複写や受信した画像データの画像形成を行なう際に、出力途中で画像形成に使用する資源の使用量の積算値が上限値を超える事態が想定される場合でも画像出力の停止に伴う不具合を回避できる画像形成装置、画像形成装置の制御方法、画像形成システム、制御プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成装置は、以下の構成を有する。すなわち、画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置であって、前記上限値を記憶する記憶手段と、装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算して記憶する積算手段と、所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
ここで、例えば、前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部の画像形成に必要な資源の量であることが好ましい。
【0013】
ここで、例えば、前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部以上の全ての画像形成に必要な資源の量であることが好ましい。
【0014】
ここで、例えば、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値は、前記装置を使用するユーザ毎に設定可能であり、該ユーザは、部門別に管理可能であることが好ましい。
【0015】
ここで、例えば、前記画像形成に使用する資源には、前記記録媒体の枚数、前記記録媒体の印字面数、使用トナー量および装置の使用時間のうちの少なくとも1つが含まれることが好ましい。
【0016】
ここで、例えば、前記上限値が設定されていない場合には、前記制御手段は、前記画像形成の使用制限を行わないことが好ましい。
【0017】
ここで、例えば、前記上限値および前記資源の使用量の積算値のいずれか又は両方を変更する変更手段をさらに有し、前記制御手段は前記変更手段によって変更された前記上限値または前記積算値を用いて前記判別が再度行われるように制御することが好ましい。
【0018】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成装置の制御方法は、以下の構成を有する。すなわち、画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置の制御方法であって、前記上限値をメモリに記憶する記憶工程と、装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算してメモリに記憶する積算工程と、所望する画像形成で使用する資源の使用量の積算値を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成システムは、以下の構成を有する。すなわち、画像データ及び該画像データの出力情報を生成する情報処理装置と、該情報処理装置と通信可能に接続され、前記出力情報に基づいて前記画像データを印字出力する、画像形成に使用する資源の使用量を制限可能な画像形成装置とを備える画像形成システムであって、前記画像形成装置は、前記資源の使用量及びその上限値を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置使用毎に前記使用する資源の使用量を積算する積算手段と、所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には、前記画像形成を中止する制御手段と、を有し、前記情報処理装置は、前記画像形成装置に前記上限値の情報を設定し、送信する使用量設定手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
ここで、例えば、画像形成装置の前記制御手段は、前記画像形成を中止した際にその旨の情報を作成し、前記情報処理装置に送信することが好ましい。
【0021】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の制御プログラムは、以下の構成を有する。すなわち、画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置を制御する制御プログラムであって、前記上限値をメモリに記憶する記憶工程と、装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算してメモリに記憶する積算工程と、所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御工程と、を有することを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、以下の構成を有する。すなわち、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、上記の制御プログラムを格納したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を画像形成制御装置、画像形成装置で構成される画像形成システムについて図面を参照して説明する。なお以下の説明では、画像形成制御装置としてコンピュータを、画像形成装置として複写機からなるシステムを用いて説明するが本発明はこの記載例に限定されるものではない。
【0024】
本実施形態の複写機は、コンピュータから送信されてくる画像データに基づいて画像形成することができるネットワークプリンタの機能を有し、また原稿をスキャンして画像を読み取り、読み取られた画像がら画像データを生成した原稿を複写する複写機能を有するものである。また、本発明の機能が実現されるのであれば、複写機は単体の機器であっても複数の機器(プリンタとスキャナの組み合わせによって構成されるもの)からなるシステムであってもよい。さらに、画像形成制御装置と画像形成装置とがLAN、WAN等のネットワークを介して接続され、画像形成処理が行われるシステムとなっていてもよい。
【0025】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の画像形成システムに用いられる複写機は、予め管理者によってユーザ別(例えば、部門別あるいは使用者別等)で画像形成に使用する資源(例えば、記録媒体への出力枚数、使用トナー量、装置の使用時間など)の上限値が設定されている。本実施形態では、画像形成に使用する資源の一例として、記録媒体への画像の出力枚数(印字面の数)を用いて説明する。この複写機は、コンピュータから送信されてくる画像データより画像を出力している途中で画像の出力枚数が上限値を超える事態が想定される場合でも以下の処理を行なうことで画像形成の中断による不具合を回避できる。
【0026】
第1の実施形態の複写機では、複数部の画像形成または複写を行なう場合には、全部数を一括して画像形成せずに、1部ずつ画像形成を行なう。また、1部ずつ画像形成を行なう際には、ユーザ別に現在までの記録媒体への出力枚数の積算値と使用可能枚数の上限値、および1部の画像形成に用いる記録媒体の枚数に基づいて、1部の画像形成が可能であるか否かを調べて画像形成が可能な場合のみ画像形成を行ない、1部の画像形成途中で上限値に達するため、この1部の画像形成が不可能な場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わないでプリンタの処理を解放し上限値に達したことを知らせることができる。
【0027】
そのため、本複写機は、画像の出力途中で出力画像の積算枚数(カウンタ値)が上限値を超えることが無く、超えることが想定される場合にはその時の処理を行わず装置を解放する。したがって、従来問題となっていた画像の出力途中でカウンタ値が上限値を超えるために発生する画像出力の停止に伴う不具合(例えば、上記問題を解決するまで他のユーザが使用できない)を防止でき、部門単位あるいは使用者単位で画像の出力枚数を円滑に管理することができる。
【0028】
[画像形成システムの構成:図14]
図14は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの全体構成を示すブロック図であり、コンピュータ249に複写機200が接続された構成となっている。
【0029】
図14において、コンピュータ249は、フォント用ROM3a、プログラム用ROM3b及びフォントデータ用ROM3cからなるROM3を有する。コンピュータ249は、ROM3のプログラム用ROM3aあるいはハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスク等の外部メモリ(HD、FD)11に記憶された文書処理プログラムに基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU1(画像形成制御手段、裏面画像形成制御手段)を備え、システムバス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。
【0030】
また、このROM3のプログラム用ROM3bあるいは外部メモリ11には、CPU1の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下、「OS」と記す)等が記憶され、ROM3のフォント用ROM3aあるいは外部メモリ11には、上記文書処理の際に使用されるフォントデータが記憶され、ROM3のフォントデータ用ROM3cあるいは外部メモリ11には、上記文書処理等の際に使用される各種データ、例えば各種ページ記述言語のプログラムやフォントのラスタライズ用データ等が記憶されている。
【0031】
2はオプションRAM等により拡張可能なRAMであり、CPU1の主メモリ、ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。
【0032】
6はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRTディスプレイ(CRT)10の表示制御を行なう。7はディスクコントローラ(DKC)であり、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタ制御コマンド生成プログラム(以下、「プリンタドライバ」という)等を記憶する外部メモリ11とのアクセスを制御する。8はプリンタコントローラ(PRTC)であり、所定の双方向インタフェース21を介して複写機200に接続され、複写機200との間の通信制御処理を実行する。
【0033】
なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報RAM領域へのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYG(What You See Is What You Get)、すなわち、コンピュータのソフトウエアで作成した文書や図形などがディスプレイに表示された通りにプリンタで画像形成できることを可能としている。また、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等により指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
【0034】
ユーザは、画像形成を実行させる際、画像形成の設定に関するウインドウを開き、プリンタの設定や、画像形成モードの選択を含むプリンタドライバに対する画像形成処理方法の設定を行える。
【0035】
複写機200はプリンタCPU12によって制御される。プリンタCPU12は、フォント用ROM13a、プログラム用ROM13b及びデータ用ROMからなるROM13を有し、プログラムROM13bに記憶された制御プログラム等あるいはハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスク(HD、FD)やICカード等の外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される各種デバイスとのアクセスを総括的に制御し、画像形成部インタフェース(I/F)16を介して接続される画像形成部(プリンタエンジン)17に対して出力情報としての画像信号を出力する。
【0036】
なお、プログラム用RAM13bには、プリンタCPU12が実行可能な制御プログラム等が記憶され、フォント用ROM13aには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ(アウトラインフォントデータを含む)等が記憶され、データ用ROM13cには複写機200がハードディスク等の外部メモリがないプリンタである場合にはコンピュータ249上で利用される情報等が記憶される。
【0037】
操作部1501は、操作パネルであり、操作のためのスイッチ及びLED表示器等が配置されている(不図示)。プリンタCPU12は入力部18を介してコンピュータ249との通信処理が可能となっており、複写機200内の情報等をコンピュータ249に通知することができる。
【0038】
19はRAMであり、主としてプリンタCPU12の主メモリやワークエリアとして機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによってメモリ容量を拡張することができるように構成されている。なお、RAM19は出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。外部メモリ14はディスクコントローラ(DKC)20によってアクセスを制御される。外部メモリ14は、オプションとして接続されるものであって、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。
【0039】
また、上述した外部メモリは、1個に限られるものではなく、複数個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作部1501からのプリンタモード設定情報をユーザ別、グループ別等のように記憶するようにしてもよい。
【0040】
[複写機の構成:図2]
図2に、複写機200の構成を示す。
【0041】
[原稿複写の場合:図2]
先ず、複写機200を用いて原稿を複写する場合について説明する。
【0042】
201は原稿台ガラスであり、この上に読み取られる原稿202が置かれる。照明203によって原稿202に照射された光束は、ミラー204、205、206を介して光学系207によってCCD208上に結像される。ミラー204、照明203を含む第1ミラーユニット210は、モータ209により速度Vで機械的に駆動され、ミラー205、206を含む第2ミラーユニット211は、速度1/2Vで駆動されることにより、原稿202の全面を走査する。
【0043】
212は画像処理回路部であり、読み取られた画像情報を電気信号として処理し、画像メモリ108上に一旦保持し、プリント信号として出力する。画像処理回路部212より出力されたプリント信号は、不図示のレーザドライバーに送られ、不図示の4つの半導体レーザを駆動する。
【0044】
213はポリゴンミラーであり、不図示の4つの半導体レーザより発光された4本のレーザ光を受光する。第1のレーザ光は、ミラー214、215、216を介して感光ドラム217を走査し、第2のレーザ光はミラー218、219、220を介して感光ドラム221を走査し、第3のレーザ光はミラー222、223、224を介して感光ドラム225を走査し、第4のレーザ光はミラー226、227、228を介して感光ドラム229を走査する。
【0045】
230はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い感光ドラム217上にイエローのトナー像を形成する。231はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム221上にマゼンタのトナー像を形成する。232はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム225上にシアンのトナー像を形成する。233はブラック(Bk)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム229上にマゼンタのトナー像を形成する。
【0046】
以上4色(Y、M、C、Bk)のトナー像が用紙に転写され、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0047】
用紙カセット234、235および手差しトレイ236のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ237を経て転写ベルト238上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム217、221、225、229には各色のトナーが現像されており、用紙の搬送とともにトナーが用紙に転写される。
【0048】
各色のトナーが転写された用紙(片面画像形成)は、転写ベルトから分離され、搬送ベルト239により搬送されて、定着器240によってトナーが定着して排紙トレイ241に排出される。
【0049】
なお両面動作(両面画像形成)の場合には、用紙カセット234、235および手差しトレイ236のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ237を経て、転写ベルト238上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム217、221、225、229には各色のトナーが現像されており、用紙の搬送とともに、第1面の画像形成が行なわれ、トナーが用紙に転写される。
【0050】
各色のトナーが転写された用紙は、転写ベルトから分離され、搬送ベルト239により搬送され、定着器240によって、トナーが用紙に定着され、排紙偏向板により排紙縦パス246を通過して、両面反転部245へ搬送される。そして用紙通過して規定時間後、両面反転部入口ローラが逆回転し、用紙は反転して両面パス前搬送部247へ搬送され、両面パス244へ搬送される。
【0051】
このとき両面パス244上の用紙は上側が第1面の画像となっている。用紙が両面パスに搬送されると紙揃えをした後直ちに再給紙を行ない、第2面目の画像形成が行なわれ、定着器240通過後排紙トレイ241に排紙される。複数の用紙で連続的に両面動作を行なうときには両面パスからの再給紙と、用紙トレイからの給紙が交互に行われることになる。
【0052】
なお、4つの感光ドラム217、221、225、229は、距離dをおいて、等間隔に配置されており、搬送ベルト239により、用紙は一定速度vで搬送されており、このタイミング同期がなされて、4つの半導体レーザは駆動される。
【0053】
[コンピュータからの画像データ出力の場合:図2]
次に、ネットワークに接続されたコンピュータ249から複写機200へ出力する場合について説明する。
【0054】
LANなどのネットワーク248に複写機200とコンピュータ249がつながっており、コンピュータ249で作成された画像や文書等の画像データと出力情報がネットワーク248を通じて複写機200に送られる。
【0055】
送られた出力情報は不図示のCPUで複写機200内部の出力情報に変換され、複写機200内部の不図示のRAMに記憶される。画像データは212の画像処理回路部で電気信号として処理され画像メモリ108(図1)上に記憶された後、上記説明した原稿複写と同じプロセスで出力される。
【0056】
[画像信号の流れ:図1A、1B]
図1Aに上記説明した複写機200における画像信号の流れを示す。
【0057】
208はCCDセンサであり読み込まれた画像がレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分毎に、それぞれディジタル信号として出力される。
【0058】
112は、マスキング回路であり、図1Bの(1)式に示す演算により、入力された(R0、G0、B0)信号を標準的な(R、G、B)信号に変換する。但し、(1)式において、Cij(i=1、2、3 j=1、2、3)は、CCDセンサの感度特性/照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数である。
【0059】
104は輝度/濃度変換部であり、RAMもしくはROMのルックアップテーブル(LUT)により構成され、次に示す(2)式の演算が行なわれる。
【0060】
C1 = −α×log10(R/255)
M1 = −α×log10(G/255) ・・・・・・・(2)
Y1 = −α×log10(B/255)
(ただし、αは定数)
106は出力マスキング/UCR回路部であり、M1、C1、Y1信号を複写機200のトナー色であるY、M、C、Bk信号に変換する部分であり、図1Bの(3)式に示す演算が行われる。
【0061】
但し、(2)式において、aij(i=1、2、3、4 j=1、2、3、4)は、トナーの色味諸特性を考慮した装置固有の定数であり、さらに、(2)式におけるBk1は、次に示す(4)式を満たす。
【0062】
Bk1 = min(C1、M1、Y1) ・・・・・・・・・・(4)
以上、上記(2)、(3)、(4)式に基づき、出力マスキング/UCR回路部106は、CCDセンサで読み込まれたR、G、B信号に基づいたC1、M1、Y1、Bk1信号をトナーの分光分布特性に基づいたC、M、Y、Bk信号に補正して出力する。
【0063】
一方、105は文字/線画検出回路であり、原稿画像中の各画素が文字または線画の一部分であるか否かを判定し、判定信号TEXTを発生する。107は圧縮/伸張回路であり、画像信号(R、G、B)および文字/線画判定信号TEXTを圧縮する。圧縮されて情報量を落とした文字/線画判定信号TEXTは、メモリ108に格納されると共に、画像記憶用のHD(ハードディスク)109に記憶される。
【0064】
コンピュータ249からの画像データは、画像処理部110でラスター画像データに展開されると同時に、データに付加された文字/写真判別情報をもとに文字信号と写真信号に像域分離され、出力マスキング/UCR回路部106を通してハードディスク109に記憶される。
【0065】
ハードディスク109に記憶された画像データは、ページごとにメモリ108に読み出される。読み出された画像データは、圧縮/伸張回路107によって伸張され、複写機200の画像形成タイミングに従って送られ、ガンマ補正回路312でLUT(ルックアップテーブル)によりプリンタの特性に応じたガンマ補正が施され、不図示のPWM回路を通じてレーザドライバーに送られる。
【0066】
[画像データのタイミングチャート]
画像データのタイミングチャートを図3に示す。
【0067】
図3において、ハードディスク109から読み出された画像データは、メモリ108に書き込まれ、メモリ108上に書き込まれた画像データは、301、302、303および304に示されるタイミングで読み出される。301、302、303および304に示されるタイミングの関係は、図示の通りに、時間d/v間隔をあけて、読み出される。ここで、dは等間隔に配置された4つのドラム間隔であり、vは搬送ベルトにより搬送される用紙の速度である。
【0068】
[PWM回路:図4]
図4はPWM回路の構成例を示すブロック図である。ただし、図4の構成は一色分であり、YMCKの各色ごとに図4の構成が必要になる。
【0069】
401はD/A変換器で、入力されるディジタル画像信号をアナログ信号に変換し、コンパレータ405へ送る。402は階調性を重視する画像用の三角波発生器であり、一画素周期の三角波を発生する。また、403は解像度を重視する画像用の三角波発生器であり、二画素周期の三角波を発生する。404はセレクタで、判定信号TEXTに応じて二つの三角波の何れかを選択し、コンパレータ405に送る。
【0070】
以上の構成により、判定信号TEXTが’1’である文字または線画を構成する像域においては、三角波発生器403から出力される解像度を重視する画像用の三角波とアナログ信号とが、コンパレータ405により比較される。
【0071】
また、文字または線画以外を構成する像域においては、三角波発生器402から出力される階調性を重視する画像用の三角波とアナログ信号とが、コンパレータ405により比較される。コンパレータ405の出力はPWM信号として、半導体レーザ素子407を駆動するレーザドライバー406へ入力される。
【0072】
[パルス幅変調:図5]
図5はパルス幅変調の様子を示す図で、図5の上段は階調性を重視する画像におけるパルス幅変調の様子を示している。D/A変換器401の出力501と、二画素周期の三角波502とが比較され、PWM信号503が得られる。
【0073】
一方、図5の下段は解像度を重視する画像におけるパルス幅変調の様子を示している。504はD/A変換器401の出力504と、一画素周期の三角波505とが比較され、PWM信号506が得られる。
【0074】
実際には、PWM信号503と506とが、判定信号TEXTにより適応的に切替えられ、不図示のレーザドライバーに送られて画像形成されるので、画像の像域特性に応じた好ましい画像形成が行われることになる。
【0075】
[複写機による画像形成]
次に、上記説明した複写機200を用いる画像形成について説明する。以下の処理(図6または図9)は複写機200のCPU12がROM13またはHD20に格納された制御プログラムに基づいて、RAM19を用いて複写機200の各部を制御しながら実行するものである。
【0076】
最初に、ネットワーク248に接続されたコンピュータ249で画像や文書を作成し、複写機200で出力を行なう場合の処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0077】
なお図6の処理に先立って、複写機200が不図示のコントロールカードによりカウント管理されている場合には、予めコントロールカードを複写機200に挿入し出力可能な状態にしておく。また複写機200が部門管理されている場合には、コンピュータ249上で部門管理番号と暗証番号を入力し、画像情報ととも部門番号の情報も送信する。
【0078】
なお以下に示す本実施形態の説明では、部門管理された複写機200において、コンピュータ249で作成された画像や文書を複写機200に出力する場合の処理を例にとって説明する。
【0079】
[部門管理設定:図7]
まず、部門管理について説明する。部門管理は、複写機200の管理者が不図示の操作部より予め設定を行なっておく。図7は部門管理設定時の操作部の表示される画面の一例である。
【0080】
部門管理番号は、例えば、4ケタの部門管理番号701と4ケタの暗証番号702の組み合わせにより最大9999人までを管理できる。また、画面には、部門管理番号701ごとに現在までに記録媒体に出力された画像の枚数を表す印字面数(出力枚数)の積算値703が表示される。この印字面数の積算値は記憶媒体の片面1枚に画像形成するごとに1カウントアップし、記憶媒体の両面に画像形成する場合は2カウントアップするものとするが、これらの設定は一例であり、他の設定条件に変更してもよい。また、出力枚数の積算値は管理者によって消去することが可能である。
【0081】
さらに、特定の部門番号において、記録媒体への画像の出力可能な最大印字面数を制限するために印字面数の上限値704を設定することが可能であり、設定された印字面数の上限値704を超えて出力を行なうことができない。例えば、図7では、部門番号0001のユーザのここまでの印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値が1000であるので、現在までに記録媒体へ880面印字出力したことを示しており、残りの出力可能な印字面数は120であることを示している。この印字面数の上限値は管理者によって変更することが可能である。
【0082】
[複写機による受信画像データの画像形成処理(1部ずつ出力):図6]
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザがネットワーク上のコンピュータ249で作成した画像を複写機200に出力する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図6のフローチャートで説明する。
【0083】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理ページ数(コンピュータ等で作成された印字出力用データのページ数)が100ページの画像データを2in1(1面に2ページの画像データを印字する方法)で3部、すなわち、記録媒体1枚の片面に対して論理ページで2ページ分の画像形成を施したものを3部作成する場合を例とする。また、部門番号0001では、現在までの出力枚数の積算値は880であり、出力枚数の上限値は1000に設定されているものとする。
【0084】
図6のステップS600において、複写機200のCPU12は、コンピュータ249から転送されてきた部門管理番号と暗証番号の出力信号を受信すると、ステップS602に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の上限値(Bmax)704を読み出す。
【0085】
次にステップS603に進み、コンピュータ249から転送されてきた画像データおよび画像出力情報(ユーザによって設定された画像形成部数、画像形成範囲、レイアウト、ソート有り無しなど)を受信する。
【0086】
次にステップS604において、受信した部門管理番号と暗証番号が複写機200に設定されている部門管理番号701と暗証番号702と一致しているか否か判別し、一致しない場合にはステップS618に進み、コンピュータ249に対して部門管理番号701および暗証番号702が一致しないことを示すエラー情報を送信してからステップS619に進み一連の処理を終了する。
【0087】
一方、ステップS604において、部門管理番号701と暗証番号702が一致する場合にはステップS605に進み、受信した画像データを複写機200が画像形成可能なラスターイメージのデータに展開する。続いて、ステップS606に進み、この展開された画像データをメモリ108及びハードディスク109に記憶する。
【0088】
次にステップS607において、CPU12は部門管理によって出力枚数の上限値(Bmax)が設定されているか否かを判断する。上限値(Bmax)が設定されていない場合には、ステップS617に進み、メモリ108から記憶された画像データを読み出し、必要部数の画像を順次出力してからステップS619に進み、一連の作業を終了する。
【0089】
一方、ステップS607において、部門管理により出力枚数の上限値が設定されている場合には、ステップS608に進み、受信した画像出力情報より1部あたりの印字面数Aの計算を行なう。例えば、論理ページ数が100ページで、記録媒体の片面のみに画像形成し、片面に2枚の論理ページを印字(2in1)する場合の1部当たりの出力枚数Aは記録媒体の印字面を単位として100/2=50と計算される。また、記録媒体の両面に2in1で画像形成する場合も1部当たりの印字面数Aは記録媒体の印字面を単位として100/2=50と計算される。
【0090】
次に、ステップS609〜ステップS619の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0091】
まず、ステップS609に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0092】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:印字面数の積算値
次に、ステップS610において、ステップS608とステップS609で計算された1部当たりの印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、1部画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS611に進み、1部(印字面数50)の画像出力を行ってからステップS612に進み、全部数の出力が終了したか否かを調べ、全部数の出力が終了した場合にはステップS619に進み一連の作業を終了し、全部数の出力が終了していない場合にはステップS613において、1部画像形成後の印字面数の積算値Bnowを次式を用いて変更してからステップS609に戻って、上記説明した処理を繰り返し行なう。
【0093】
Bnow=Bnow+A
一方、ステップS610において、印字可能面数B≦Aでない場合、すなわち1部の画像形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS614に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信してから、ステップS615に進む。管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS609に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS615において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定(例えば、Bmaxを)が行なわれない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定経過が経過した場合などには、画像の出力が不可能と判断しステップS619に進み一連の作業を終了する。
【0094】
次に、ステップS609からステップS619までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS609の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、1部当たりの印字面数Aは50であるので、ステップS610でA≦Bより50枚の画像を1部作成することは可能であり、ステップS611で、1部(50枚)の画像出力を行ってからステップS612に進み、全部数の出力が終了しないのでステップS613に進み、1部目画像形成前の印字面数の積算値Bnow(880)と1部当たりの印字面数A(50)とから1部画像形成後の新しい出力枚数の積算値Bnowを計算(Bnow=880+50=930)してからステップS609に戻る。次に、1部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnow(930)を用いて、再度印字可能面数B(B=Bmax−Bnow=1000−930=70)を計算する。
【0095】
この結果、ステップS610で、次の1部(2部目)の画像形成が可能と判定されるので、以下同様にして2部目の画像形成(ステップS611)を行ない、3部目の画像形成のため(ステップS612)、ステップS613で、2部目画像形成前の印字面数の積算値Bnow(930)と1部当たりの印字面数A(50)とから2部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnowを計算(Bnow=930+50=980)してからステップS609に戻る。さらに2部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnow(980)を用いて、再度印字可能面数B(=Bmax−Bnow=1000−980=20)を計算する。
【0096】
この結果、ステップS610で、次の1部(3部目)の画像形成が不可能と判定されるので、管理者及び/または印字を行っているユーザに出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信(ステップS614)してからステップS615に進む。ステップS615において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS609に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより3部目の画像形成が完成するが、ステップS615において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS619に進み、3部目の画像形成を行わないで画像形成処理を終了し装置を解放する。
【0097】
このように、部門管理されているユーザが本複写機200を使用して複数部の画像形成を行う場合は、全部数を一括して画像形成せずに、1部ずつ画像形成を行ない、さらに、1部ずつ画像形成を行なう際には、利用者別に現在までに使用した記録媒体への印字面数の積算値と印字可能面数の上限と1部の画像形成に用いる記録媒体の面数とに基づいて、画像形成する前に1部の画像形成が可能であるかを確認し、可能である場合のみ画像形成を行なう。また、複数部の画像形成を1部ずつ確認しながら画像形成していく途中(例えば、3部目)で、その部数目の画像形成途中で上限値に達することが判別され、その1部の画像形成が不可能となる場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わないで上限値に達したことを知らせ、装置を解放することができる。そのため、本複写機200は、画像の出力途中で出力画像の積算値が上限値を超えることが無い。その結果、従来問題となっていた画像の出力途中で画像の出力枚数の積算値が上限値を超えるために発生する画像出力の停止に伴う不具合を事前に防止することができ、ユーザ単位、すなわち部門単位(あるいは使用者単位など)で複写機の出力枚数を円滑に管理することができる。
【0098】
以上説明したように、上記説明した条件で3部を出力する場合には、従来の複写機では、画像形成が中断され使用者は管理者に上限に達した印字面数のカウンタ値をクリアする処理を行なってもらってから、3部目の出力処理を終了するまでは他の使用者がこの複写機を利用できなかった。しかし、本実施形態の複写機200では、上記説明したように部数の区切れ(2部目)で出力が終了し3部目の画像形成処理を行わずに装置が解放されるため、従来のように3部目の出力途中で画像形成処理が中断されることはない。そのため、他のユーザが引き続き複写機200を使用したい場合には、複写機200に他の部門番号を入力することで、他のユーザが複写機200を継続して利用できる。
【0099】
また、出力途中で上限値に達するため途中で終了した処理は、上記説明したように画像データが記憶媒体に残りの部数の情報と共に記憶されているため、管理者により上限値の再設定や印字面数の積算値のクリア等がなされて出力可能な状態に回復された時に、画像の出力を継続して行なうことができる。
【0100】
[複写機による原稿複写の画像形成処理(1部ずつ出力):図9]
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザが複写機200を用いて原稿複写(コピーによる出力)する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図9のフローチャートで説明する。
【0101】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理ページ数100ページの原稿画像から記録媒体の両面(表面と裏面)に10部(置数10)ずつ画像形成する場合、すなわち、1部あたりの論理ページ数100ページ(記録媒体の両面に論理ページ1枚ずつ計100ページ)、10部の総印字面数1000面を作成する場合を例にとり説明する。また、部門番号0001では、現在までに使用した印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値は1000に設定されているとする。
【0102】
まず図9のステップS901において、複写機200が部門管理されていると、不図示の操作部は図8のように部門管理番号701および暗証番号702の入力待機画面を表示する。ステップS901において、操作者によって部門管理番号701に例えば0001と暗証番号702に例えば1234が入力され、706の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS902に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の上限値(Bmax)704を読み出す。
【0103】
次に、ステップS903において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、例えば図7に示す複写機200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致するか否かを調べ、一致しない場合には、ステップS904に進み、図10に一例を示すような入力エラーであることを表示して待機し、操作者によって部門管理番号701および暗証番号702の正しい値が入力され、707の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS901に戻る。
【0104】
一方、ステップS903において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、複写機200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致する場合には、ステップS905に進み、印字待機状態となる。次にステップS906に進み、操作部の画面に図11に一例を示すような操作画面を表示する。
【0105】
次に、ステップS906において、操作者がコピーする原稿202を原稿台201もしくは不図示の原稿給紙部に載置し、置数等のコピーモードの設定を行なったのを検出すると、ステップS907に進み、操作者が不図示のスタートキーを押下したのを検出すると、ステップS908に進む。
【0106】
次に、ステップS908において、原稿が原稿台に置かれている場合には設定されたモードに従いスキャンを行ない、原稿を読み込む。原稿給紙部に原稿が置かれているときには原稿給紙部から原稿を給紙しスキャンを行ない、原稿を読み込んでからステップS909に進む。
【0107】
次に、ステップS909において、読み込まれた画像データをメモリ及びハードディスクに記憶してから、ステップS910に進み、入力された部門管理番号701に印字面数の上限値704が設定されているか否かを調べる。ここで、印字面数の上限値704が設定されていない場合には、ステップS920に進み、記憶媒体に記憶された画像データを読み出して用紙に画像を出力してから、ステップS921に進み、一連の作業を終了する。
【0108】
次に、ステップS911〜ステップS921の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0109】
まず、ステップS911に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0110】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:出力枚数の積算値
次に、ステップS912において、ステップS911とステップS912で計算された1部当たりの印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、1部画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS914に進み、1部(100枚)の画像出力を行ってからステップS915に進む。続いて全部数の出力が終了したか否かを調べ、全部数の出力が終了した場合にはステップS921に進み一連の作業を終了する。ステップS915で全部数の出力が終了していないと判断された場合にはステップS916において、1部画像形成後の印字面数の積算値Bnowを次式を用いて変更してからステップS912に戻って、上記説明した処理を繰り返し行なう。
【0111】
Bnow=Bnow+A
一方、ステップS913において、印字可能面数B≦Aでない場合、すなわち1部数の画像形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS917に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信する。続いてステップS918に進み、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS912に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS918において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定(例えば、Bmaxを)が行われない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定時間が経過した場合などには、画像の1部の出力が不可能と判断し画像形成の処理を終了し、ステップS619に進み一連の作業を終了する。
【0112】
次に、ステップS911からステップS921までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS912の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、1部当たりの印字面数Aは100であるので、ステップS913でA≦Bより論理ページ数で100ページの画像を1部作成することは可能であり、ステップS914で、1部(100ページ)の画像出力を行ってからステップS915に進む。さらに全部数の出力が終了していないのでステップS916に進み、1部目画像形成前の印字面数の積算値Bnow(880)と1部当たりの印字面数A(100)とから1部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnowを計算(Bnow=880+100=980)してからステップS912に戻り、1部画像形成後の新しい印字面数の積算値Bnow(980)を用いて、再度印字可能面数B(B=Bmax−Bnow=1000−980=20)を計算する。
【0113】
この結果、ステップS913で、次の1部(2部目)の画像形成が不可能と判定されるので、管理者に出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信(ステップS917)してからステップS918に進む。ステップS918において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS912に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより3〜10部目の画像形成が完成する。しかし、ステップS918において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS921に進み、2部目の画像形成を行わないで画像形成処理を終了する。
【0114】
このように、部門管理されているユーザが本複写機を使用して複数部の画像形成を行う場合は、全部数を一括して画像形成せずに、1部ずつ画像形成を行ない、さらに、1部ずつ画像形成を行なう際には、利用者別に現在までに使用した記録媒体への印字面数の積算値と印字可能面数の上限と1部の画像形成に用いる記録媒体の面数とに基づいて、画像形成する前に1部の画像形成が可能であるかを確認し、可能である場合のみ画像形成を行なう。また、複数部の画像形成を1部ずつ確認しながら画像形成していく途中(例えば、2部目)で、その部数目の画像形成途中で上限値に達することが判別され、その1部の画像形成が不可能となる場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わないで上限値に達したことを知らせ、装置を解放することができる。そのため、本複写機は、画像の出力途中で出力画像の積算値が上限値を超えることが無い。その結果、従来問題となっていた画像の出力途中で画像出力が停止することに伴う不具合を防止することができ、部門単位(あるいは使用者単位など)で複写機の出力を円滑に管理することができる。
【0115】
以上説明したように、上記説明した条件で10部を出力する場合には、従来の複写機では、画像形成が中断され使用者は管理者に上限に達した印字面数のカウンタ値をクリアする処理を行なってもらってから、10部目の出力処理を終了するまでは他の使用者がこの複写機を利用できなかった。しかし、本実施形態の複写機200では、上記説明したように部数の区切れで出力が終了するため、出力途中で中断される画像はない。
【0116】
また、出力途中で上限値に達するため途中で終了した処理は、上記説明したように画像データが記憶媒体に残りの部数の情報と共に記憶されているため、管理者により上限値の再設定や印字面数の積算値のクリア等がなされて出力可能な状態に回復された時に、画像の出力の継続を行なうことができる。
【0117】
<第2の実施形態>
[概要]
第1の実施形態では、複写機にユーザ別に画像形成の上限値が設定されている場合において、コンピュータから複写機に送信されてくる画像データより複数の部数の画像を画像形成する場合について、あるいは複写機で原稿から複数の部数の複写を行なう場合について、全部数を一括して画像形成せずに1部ずつ画像形成が可能であるか否かを確認しながら画像形成し、画像形成の途中で上限値に達すると判断された場合には、上限値に達する部数目の画像形成を行わずに装置を解放するように制御した。
【0118】
それに対して第2の実施形態では、画像形成する前にユーザ別に現在までに使用した記録媒体への印字面数の積算値とその上限値、および画像形成に用いる印字面数に基づいて、画像形成が可能であるか否かを判断し、画像形成が可能の場合のみ画像形成を行ない、画像形成途中で上限値に達すると判断された場合には、画像形成を行わないでプリンタの処理を解放するものである。
【0119】
[複写機の構成および画像信号の流れ]
第2の実施形態に用いる複写機1200の構成および画像信号の流れは、図1A〜図5を用いて説明した第1の実施形態の複写機200と同様である。したがって、第2の実施形態に用いる複写機1200の構成および画像信号の流れについての図および説明は、重複するので省略する。
【0120】
次に、上記説明した複写機1200を用いる画像形成について図12および図13を用いて説明する。なお図12および図13における各処理は、複写機1200の不図示のCPUが、ROMまたはHDに格納された制御プログラムに基づいて、不図示のRAMを用いて、複写機1200の各部を制御しながら実行するものである。また、図12および図13の説明には、第1の実施形態で使用した図7、8、10および図11を用いるが、それらの図の説明は、第1の実施形態で説明した内容と同じであるので説明は省略する。
【0121】
[複写機による受信画像データの画像形成処理(一括出力):図12]
最初に、ネットワークに接続されたコンピュータで画像や文書を作成し、複写機1200に出力を行なう場合の処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0122】
なお図12の処理に先立って、複写機1200が不図示のコントロールカードによりカウント管理されている場合には、予めコントロールカードを複写機1200に挿入し出力可能な状態にしておく。また複写機1200が部門管理されている場合には、コンピュータ上で部門管理番号と暗証番号を入力し、画像情報ととも部門番号の情報も送信する。
【0123】
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザがネットワーク上のコンピュータ249で作成した画像を複写機200に出力する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図12のフローチャートで説明する。
【0124】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理データの総ページ数100ページの画像データを2in1で3部、すなわち、記録媒体の片面に論理データ2ページずつ画像形成したものを3部作成する場合(合計の印字面数150面)を例にとり説明する。また、部門番号0001では、現在までに使用した印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値は1000に設定されているとする。
【0125】
図12のステップS1201において、複写機1200のCPU12は、コンピュータ249から転送されてきた部門管理番号と暗証番号の出力信号を受信すると、ステップS1202に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の上限値(Bmax)704を読み出す。
【0126】
次にステップS1203に進み、コンピュータ249から転送されてきた画像データおよび画像出力情報(ユーザによって設定された画像形成部数、画像形成範囲、レイアウト、ソート有り無しなど)を受信する。
【0127】
次にステップS1204において、受信した部門管理番号と暗証番号が複写機1200に設定されている部門管理番号701および暗証番号702号に一致しているか否か判別し、一致しない場合にはステップS1214に進み、コンピュータ249に対して部門管理番号701および暗証番号702が一致しないことを示すエラー情報を送信する。その後ステップS1215に進み一連の処理を終了する。
【0128】
一方、ステップS1204において、部門管理番号701と暗証番号702が一致する場合にはステップS1205に進み、受信した画像データを複写機1200が画像形成可能なラスターイメージのデータに展開し、展開いた画像データをメモリ108及びハードディスク109に記憶してから、ステップS1206に進む。
【0129】
ステップS1206では、受信した画像出力情報より総印字面数Aの計算を行なう。この際、予め画像の印字面数Aを示す使用単位として、記録媒体の片面に画像形成する場合には記録媒体の枚数を用い、記録媒体の両面に画像形成する場合には記録媒体のページ数を用いるように設定しておく。例えば、論理データの総ページ数が100ページで、記録媒体の片面のみに画像形成し、片面に2ページの論理データを印字(画像形成)する場合(2in1)の1部当たりの印字面数Aは100/2=50と計算されるので、3部作成する場合の合計の印字面数は150面である。
【0130】
なお、記録媒体の両面に、それぞれ2in1で画像形成する場合には、1部当たりの印字面数Aは記録媒体の印字面を単位とし100/4=25、25枚×2(両面)=50面と計算されるので、3部作成する場合の合計の印字面数は150面と計算される。
【0131】
次にステップS1207において、CPU12は出力画像に対して、部門管理によって印字面数の上限値(Bmax)が設定されているか否かを判断し、上限値(Bmax)が設定されていない場合には、ステップS1210に進み、メモリ108から記憶された画像データを読み出し、必要部数の画像を順次出力してからステップS1215に進み、一連の作業を終了する。
【0132】
一方、ステップS1207において、部門管理により印字面数の上限値が設定されている場合には、ステップS1208に進む。
【0133】
次に、ステップS1208〜ステップS1215の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0134】
まず、ステップS1208に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0135】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:印字面数の積算値
次に、ステップS1209において、ステップS1206とステップS1208で計算された総印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、総印字面数Aの画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS1210に進み、全画像出力を行ってからステップS1215に進み一連の作業を終了する。
【0136】
一方、ステップS1209において、印字可能面数B≦Aでない場合、すなわち全ての画像形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS1211に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報をコンピュータ249に送信してから、ステップS1212に進む。管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS1208に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS1212において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定時間が経過した場合などには、画像の出力が不可能と判断しステップS1215に進み一連の作業を終了する。
【0137】
次に、ステップS1208からステップS1215までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS1208の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、総印字面数Aは150面であるので、ステップS1209でA≦Bより150面の画像を一括して画像形成することは不可能と判定されるので、管理者に出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を送信(ステップS1211)してからステップS1212に進む。ステップS1212において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS1208に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより150枚の画像を一括して画像形成する。ステップS1212において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS1212に進み、画像形成しないで装置を解放し、画像形成処理を終了する。
【0138】
[複写機による原稿複写の画像形成処理(一括出力):図13]
次に、図7で登録された部門管理番号0001のユーザが複写機200を用いて原稿複写(コピーによる出力)する場合を例にとり、複写機200のCPU12によって行われる画像形成処理について、図9のフローチャートで説明する。
【0139】
以下の説明では、部門番号0001のユーザが論理データ数100ページの原稿画像から記録媒体の両面(表面と裏面)に10部(置数10)ずつ画像形成する場合、すなわち、10部の総印字面数1000面を画像形成する場合を例にとり説明する。また、部門番号0001では、現在までに使用した印字面数の積算値は880であり、印字面数の上限値は1000に設定されているとする。
【0140】
まず図13のステップS1301において、複写機200が部門管理されていると、不図示の操作部は図8のように部門管理番号701および暗証番号702の入力待機画面を表示する。ステップS1301において、操作者によって部門管理番号701に例えば0001と暗証番号702に例えば1234が入力され、706の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS1302に進み、メモリ部108にアクセスし、図7に示すように受信した部門管理番号と暗証番号に対応する印字面数の積算値(Bnow)703と印字面数の積算値(Bmax)704を読み出す。
【0141】
次に、ステップS1303において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、複写機1200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致するか否かを調べ、一致しない場合には、ステップS1304に進み、図10に一例を示すような入力エラーであることを表示して待機する。操作者によって部門管理番号701および暗証番号702の正しい値が入力され、707の「OK」ボタンが押下されたのを受信すると、ステップS1301に戻る。
【0142】
一方、ステップS1303において、入力された部門管理番号701及び暗証番号702が、複写機200に登録されている部門番号701および暗証番号702と一致する場合には、ステップS1305に進み、コピー待機状態となる。さらにステップS1306に進み、操作部の画面に図11に一例を示すような操作画面を表示する。
【0143】
次に、ステップS1306において、操作者がコピーする原稿202を原稿台201もしくは不図示の原稿給紙部に載置し、置数等のコピーモードの設定を行なったのを検出すると、ステップS1307に進み、さらに操作者が不図示のスタートキーを押下したのを検出すると、ステップS1308に進む。
【0144】
次に、ステップS1308において、原稿が原稿台に置かれている場合には設定されたモードに従いスキャンを行ない、原稿を読み込む。原稿給紙部に原稿が置かれているときには原稿給紙部から原稿を給紙しスキャンを行ない、原稿を読み込む。読み込まれた画像データをメモリ及びハードディスクに記憶してから、ステップS1309に進み、入力された部門管理番号701が設定されているか否かを調べる。ここで、入力された部門管理番号701が設定されていない場合には、ステップS1317に進み、記憶媒体に記憶された画像データを読み出して用紙に画像を出力してから、ステップS1318に進み、一連の作業を終了する。
【0145】
次に、ステップS1310に進み、入力された部門管理番号701に印字面数の上限値704が設定されているか否かを調べる。ここで、印字面数の上限値704が設定されていない場合には、ステップS1317に進み、記憶媒体に記憶された画像データを読み出して用紙に画像を出力してから、ステップS1318に進み、一連の作業を終了する。
【0146】
次に、ステップS1311〜ステップS1318の処理の概要を説明し、次に具体的にこの処理を説明する。
【0147】
まず、ステップS1311では、設定された画像出力情報より総印字面数Aの計算を上記した手法で行なう。
【0148】
次に、ステップS1312に進み、残りの印字可能面数(B)を次式で計算する。
【0149】
B=Bmax−Bnow
B:残りの印字可能面数、Bmax:印字面数の上限値
Bnow:印字面数の積算値
次に、ステップS1313において、ステップS1311とステップS1312で計算された総印字面数Aと印字可能面数Bとを比較し、全ての画像形成が可能であるか調べ、A≦BであればステップS1317に進み、1000面の画像出力を行ってからステップS1318に進み一連の作業を終了する。
【0150】
一方、ステップS1313において、B≦Aでない場合、すなわち全画像の形成が不可能であり、画像形成途中で印字面数が上限値に達する場合には、ステップS1314に進み、出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を発行してから、ステップS1315に進む。管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われたのを検出すると、ステップS1312に戻り、上記説明した処理を継続する。またステップS1315において、管理者によって印字面数の積算値703のクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)704の再設定が行われない場合、例えば、予め設定されている所定時間内に再設定処理がなされずに所定時間が経過した場合などには、全画像の出力が不可能と判断し画像形成の処理を終了し、ステップS1318に進み一連の作業を終了する。
【0151】
次に、ステップS1312からステップS1318までの処理について、具体的に説明する。本実施形態の図7に示す部門管理番号0001の場合には、印字面数の上限値Bmaxは1000、印字面数の積算値Bnowは880であるから、ステップS912の印字可能面数(B=Bmax−Bnow)は120となる。一方、全印字面数Aは1000であるので、ステップS1313で、全ての画像形成が不可能と判定される。よって管理者に出力途中で印字面数が上限値に達することを示すエラー情報を発行(ステップS1314)してからステップS1315に進む。ステップS1315において、管理者による印字面数の積算値Bのクリア(Bnow=0)あるいは印字面数の上限値(Bmax)再設定が行われたのを検出した場合には、ステップS1312に戻り、上記説明した処理を継続して行なうことにより全ての画像形成が完成する。ステップS1315において、管理者による印字面数の積算値Bのクリアあるいは印字面数の上限値(Bmax)の再設定が行われない場合には、ステップS1318に進み、全ての画像形成を行わないで装置を解放し画像形成処理を終了する。
【0152】
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0153】
また、上述した各実施の形態では、印字面数をカウントの単位として用いているが、記録媒体の枚数をカウントの単位としてもよい。
【0154】
また、上述した各実施の形態では、複写機の操作部から部門管理番号及び暗証番号、また印字枚数の上限値などの設定を行うよう記載したが、本発明はこれに限るものではなく、複写機に通信可能に接続されたコンピュータなどの情報処理装置からこれらの情報を設定するようにしてもよい。さらに、エラー情報をコンピュータに送信して通知するようにシステムを構成してもよい。
【0155】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0156】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0157】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図図6、9、12、13に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0158】
以上説明したように本発明によれば、部門管理やコントロールカード等の出力カウント手段を用いて印字面数の積算値の管理や印字面数の上限管理をしている画像形成装置において、無駄な出力や両面時の白紙出力などを防ぐことができるため、出力を効率的に行なうことができる。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部門単位や使用者単位などのユーザ別に画像形成に使用する資源の上限値が設定されている画像形成装置で原稿の複写や受信した画像データの画像形成を行なう際に、出力途中で画像形成に使用する資源の使用量の積算値が上限値を超える事態が想定される場合でも画像出力の停止に伴う不具合を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】画像信号の流れを示す図である。
【図1B】(R0、G0、B0)信号と(C1、M1、Y1、Bk1)信号をそれぞれ変換する式を示す図である。
【図2】複写機の構成を説明する図である。
【図3】複写機単体としての動作を示すタイミングチャートである。
【図4】PWM回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】パルス幅変調の様子を説明する図である。
【図6】コンピュータより受信した画像データに基づいて画像を出力する場合のフローチャートである。
【図7】部門管理設定時の操作部の画面表示の一例を示す図である。
【図8】部門管理番号及び暗証番号の入力画面の一例を示す図である。
【図9】原稿複写(コピー)を行なう場合のフローチャートである。
【図10】部門番号エラーが発生した場合の操作部表示の一例を示す図である。
【図11】コピー可能状態の操作部表示の一例を示す図である。
【図12】コンピュータより受信した画像データに基づいて画像を出力する場合の別の例を示すフローチャートである。
【図13】原稿複写を行なう場合の別の例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の画像形成システムの全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
200 複写機
201 原稿台ガラス
202 原稿
203 照明
204、205、206 ミラー
207 光学系
208 CCD
209 モータ
210 第1ミラーユニット
211 第2ミラーユニット
212 画像処理回路部
213 ポリゴンミラー
214〜216 ミラー
217 感光ドラム
218〜220 ミラー
221 感光ドラム
225 感光ドラム
226〜228 ミラー
229 感光ドラム
234、235 用紙カセット
236 手差トレイ
237 レジストローラ
238 転写ベルト
230〜233 現像器
239 搬送ベルト
240 定着器
241 排紙トレイ
244 両面パス
245 両面反転部
246 排紙縦パス
247 両面パス前搬送部
248 ネットワーク
249 コンピュータ
Claims (18)
- 画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置であって、
前記上限値を記憶する記憶手段と、
装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算して記憶する積算手段と、
所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部の画像形成に必要な資源の量であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部以上の全ての画像形成に必要な資源の量であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値は、前記装置を使用するユーザ毎に設定可能であり、該ユーザは、部門別に管理可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成に使用する資源には、前記記録媒体の枚数、前記記録媒体の印字面数、使用トナー量および装置の使用時間のうちの少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記上限値が設定されていない場合には、前記制御手段は、前記画像形成の使用制限を行わないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記上限値および前記資源の使用量の積算値のいずれか又は両方を変更する変更手段をさらに有し、前記制御手段は前記変更手段によって変更された前記上限値または前記積算値を用いて前記判別が再度行われるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記上限値をメモリに記憶する記憶工程と、
装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算してメモリに記憶する積算工程と、
所望する画像形成で使用する資源の使用量の積算値を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部の画像形成に必要な資源の量であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記画像データから1部以上前記記録媒体に画像形成する場合において、装置使用ごとに積算される前記資源の使用量とは、前記1部以上の全ての画像形成に必要な資源の量であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記画像形成に使用する資源の使用量の上限値は、前記装置を使用するユーザ毎に設定可能であり、該ユーザは、部門別に管理可能であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記画像形成に使用する資源には、前記記録媒体の枚数、前記記録媒体の印字面数、使用トナー量および装置の使用時間のうちの少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記上限値が設定されていない場合には、前記制御工程は、前記画像形成の制限を行わないことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記上限値および前記資源の使用量の積算値のいずれかを変更する変更工程をさらに有し、前記制御工程は前記変更工程によって変更された前記上限値または前記積算値を用いて前記判別が再度行われるように制御することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置の制御方法。
- 画像データ及び該画像データの出力情報を生成する情報処理装置と、該情報処理装置と通信可能に接続され、前記出力情報に基づいて前記画像データを印字出力する、画像形成に使用する資源の使用量を制限可能な画像形成装置とを備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、
前記資源の使用量及びその上限値を記憶する記憶手段と、
前記画像形成装置使用毎に前記使用する資源の使用量を積算する積算手段と、
所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には、前記画像形成を中止する制御手段と、を有し、
前記情報処理装置は、
前記画像形成装置に前記上限値の情報を設定し、送信する使用量設定手段と、を有することを特徴とする画像形成システム。 - 画像形成装置の前記制御手段は、前記画像形成を中止した際にその旨の情報を作成し、前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項15に記載の画像形成システム。
- 画像データおよび該画像データに関する出力情報に基づいて記録媒体に画像形成する際に、前記使用する資源の使用量の上限値を設定可能な画像形成装置を制御する制御プログラムであって、
前記上限値をメモリに記憶する記憶工程と、
装置使用ごとに前記使用する資源の使用量を積算してメモリに記憶する積算工程と、
所望する画像形成で使用する資源の使用量を加算した資源の積算値が前記上限値を超えると判別される場合には前記画像形成を中止する制御工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置を制御する制御プログラム。 - コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、請求項17に記載された制御プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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