JP2004098296A - 磁性層付き化粧板及びこれの取り付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】化粧板を金属製躯体に接合する際、微妙なズレを修正しながら位置合わせができ、素人でも施工できる方法を提供する。
【解決手段】磁性粉を樹脂中に分散した磁性樹脂を化粧板(1)の裏面に塗布し、着磁を施してなる磁性層付き化粧板(5)。磁性粉として、希土類磁石を粉末状にしたものを用いる。また、磁性層付き化粧板(5)を、金属製躯体に接着する際には、該磁性層付き化粧板の少なくとも周縁部分に接着剤(6)を用い、初期の接合には磁石の機能を利用し、接着剤で永久に固着する。
【選択図】 図1
【解決手段】磁性粉を樹脂中に分散した磁性樹脂を化粧板(1)の裏面に塗布し、着磁を施してなる磁性層付き化粧板(5)。磁性粉として、希土類磁石を粉末状にしたものを用いる。また、磁性層付き化粧板(5)を、金属製躯体に接着する際には、該磁性層付き化粧板の少なくとも周縁部分に接着剤(6)を用い、初期の接合には磁石の機能を利用し、接着剤で永久に固着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は磁性層付き化粧板及びこれの取り付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−1743号公報
これまで壁面、テーブルなどの表面に接着する熱硬化性樹脂化粧板として、例えばメラミン樹脂化粧板が知られている。この化粧板の大部分は合板やパーティクルボードなどの木質系の躯体や基材に接着されており金属面への接着はスチールデスクなど極特異な例を除きほとんどなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これは金属製の柱や金属製の壁面への施工は、金属製躯体は木質系のものに比べ多孔質でないため接着剤が浸みこまず接着剤が固化するまで時間がかかり、化粧板のズレが起こるため、微妙なズレを修正しながら位置合わせを必要とする施工方法はかなりの熟練度を要し、施工費用がかさむためであった。
【0004】
かような問題を解消する方法としてマジックテープ(登録商標)を用いる方法があるが、雄雌のテープの接合が強すぎて微妙なズレを修正しながら位置合わせすることができないため脱着を繰り返して施工しなければならず、施工面積が大きくなればなるほど難しくなり、以外と簡単に思える方法であるにもかかわらず、かえって熟練度を要するものとなっていた。
またマジックテープ(登録商標)は厚みが5〜8mmもあり接着剤と併用する場合には下地に大量の接着剤を塗布する必要があった。
【0005】
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、化粧板を金属製躯体に接合する際、微妙なズレを修正しながら位置合わせができ、素人でも施工できる化粧板を提供するものであり、化粧板の裏面を磁性化することを特徴とする。
【0006】
ここで、本発明に近い従来技術として特開平9−1743号公報があり、基体の表面に化粧層を設け、基体の裏面に鉄粉層を設けて、化粧層に磁石が吸着可能になるようにして、メモ、貼り紙などを保持できる化粧板が開示されている。
しかしながら、本発明のように、化粧板そのもののの裏面を着磁したものではなく、また、本発明のように接着剤と併用することにより金属製躯体への取り付け作業を容易なものとするものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1記載の発明は、磁性粉を樹脂中に分散した磁性樹脂を化粧板の裏面に塗布し、着磁を施してなることを特徴とする磁性層付き化粧板である。
また、請求項2記載の発明は、該磁性粉が希土類磁石を粉末状にしたものであることを特徴とする請求項1記載の磁性層付き化粧板である。
更に、請求項3記載の発明は、磁性層付き化粧板を、金属製躯体に接着する際、該磁性層付き化粧板の少なくとも周縁部分には接着剤を用いることを特徴とする磁性層付き化粧板の取り付け方法である。
【0008】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1
図1は本発明の磁性層付き化粧板(5)の構成断面図である。化粧板(1)としては、厚み1.0mmのメラミン樹脂化粧板が用いられている。メラミン樹脂化粧板以外にも、意匠性、耐水性、耐熱性、剛性を有するものであれば特に限定はされず、例えば、メタクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂を注型成形した注型品や、不飽和ポリエステル樹脂を用いてフィルム成形して得られるポリエステル樹脂化粧板、ジアリルフタレ−ト樹脂化粧板などの化粧板が適用できる。望ましくは、耐汚染性、耐摩耗性にも優れた性能を有し、傷がつきにくい注型品や、熱硬化性樹脂化粧板、とりわけ本発明のようにメラミン樹脂化粧板を用いるのが好ましく、厚みは0.8〜1.6mm程度が好ましい。
【0009】
メラミン樹脂化粧板の裏面には磁性層(2)が形成されている。この磁性層(2)は磁性粉を樹脂中に分散させ、塗布、乾燥した後、着磁を施したもので、磁性粉としては希土類磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石などを粉末状にしたものが挙げられるが、化粧板(1)の大きさが大きくなればなるほど、また、厚みが厚くなればなるほど重くなるため高磁力が必要とされ、磁性層の膜厚を薄膜化した際に、十分な磁力による吸着力を得るため、フェライト磁石、アルニコ磁石に比べ磁束密度の大きい希土類磁石がとりわけ好ましい。
【0010】
希土類磁石は、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、プロメチウム、サマリウム、ユーロビウム、ガドリウム、テレビウム、ジスプロジウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムなどの希土類金属を磁性材料に混ぜ合わせたものである。
とりわけ、サマリウム−コバルト系、サマリウム−鉄−窒素系、ネオジウム−鉄−ボロン系、セリウム−コバルト系、イットリウム−コバルト系などが好ましく、本発明ではネオジウム−鉄−ボロン系が用いられている。
【0011】
磁性粉を分散させる樹脂としては、液状で塗布、乾燥された後、塗膜を形成するものであればよく、例えば、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩化ビニル−アクリルニトリル共重樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン共重合樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などが挙げられ、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
実施例1では、温度、湿度により化粧板(1)が伸縮するため化粧板の寸法収縮に追従できる変性シリコーン樹脂を用いている。変性シリコーン樹脂は防水機能も兼ね備え、化粧板の裏面からの吸湿を防ぐことができるため特に好ましい。
【0012】
磁性粉の平均粒径は0.1〜35μmが好ましく、この範囲であれば樹脂に均一に混合でき、保磁力も適切なものとなる。粒径が小さくなると、磁気特性が低下しやすく、粒径が大きくなると、磁石粉の配向性が悪くなる。
また、磁性粉の配合割合は樹脂100重量部に対して20〜70重量部が好ましく、配合割合は多ければ多いほど磁気特性が向上するが上限を超えると接着力が劣りやすくなり、下限に満たないと磁束密度が少なすぎ磁気的性質が低下しやすくなる。分散混練機としては、例えばボールミル、サンドミル、アトライター等を使用すればよい。
本発明では、平均粒径15μmのネオジウム−鉄−ボロン系磁石粉末を60重量%配合している。
【0013】
磁性粉を樹脂に分散させた磁性樹脂は化粧板(1)の裏面に塗布され、乾燥されるが、塗布方法は、リバースコート、グラビアコート、バーコート、カーテンフローコートなどの公知の方法から選択し、単独又は組合せて適用すればよい。
磁性層(2)の膜厚は150〜550μmが好ましく、下限に満たないと磁束密度は急激に小さくなり化粧板(1)を保持する十分な磁力が得られにくく、また、上限を超えると磁力の著しい向上はみられなく、本発明においては、280μmの膜厚としている。
【0014】
磁性粉の配向方法としては、永久磁石あるいは電磁石(ソレノイドコイル)を用いて行い、磁性粉の配向処理後、塗膜は直ちに熱風乾燥機などで乾燥され、磁性塗膜が形成される。着磁処理は、例えばコンデンサーとヨークを用いるなど公知の方法が適用できる。
【0015】
実施例2
図2は実施例1で得られた磁性層付き化粧板(5)を金属製パネル(8)に取り付けた際の透視斜視図である。磁性層付き化粧板(5)は磁力と接着剤(6)により金属製パネル(8)に固定され、接着剤(6)は周縁部からの防水性の面から周縁に、及び保持力確保の面から中央付近にも同様の接着剤(6)が十字状に塗布されている。接着剤(6)として本発明では化粧板(1)の寸法収縮に追従できるよう変性シリコーン系接着剤を用いている。実施例2に於いては周縁及び中央付近に接着剤(6)を用いたが、面積が小さい場合は、周縁のみでもよい。
【0016】
このように化粧板の裏面に磁性層を設けることにより、磁力で瞬間的な固定力が得られると共に、接着剤により長期的な固定ができ、また、接着剤としてシリコーン系接着剤を用いているので、化粧板や金属製躯体の収縮が生じても追従性が高く、また、防湿機能も備えており、化粧板が反ったり、剥落することがない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、化粧板を金属製躯体に接合するにあたり、裏面の磁性層を設けた化粧板を用いるので、施工する際微妙なズレを修正しながら行うことができ、熟練度を必要としない。また、接着剤が固化するまで磁力により保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の磁性層付き化粧板の構成断面図。
【図2】実施例2の磁性層付き化粧板の取り付け方法を示す透視斜視図。
【符号の説明】
1 化粧板
2 磁性層
5 磁性層付き化粧板
6 接着剤
8 金属製パネル
【産業上の利用分野】
本発明は磁性層付き化粧板及びこれの取り付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−1743号公報
これまで壁面、テーブルなどの表面に接着する熱硬化性樹脂化粧板として、例えばメラミン樹脂化粧板が知られている。この化粧板の大部分は合板やパーティクルボードなどの木質系の躯体や基材に接着されており金属面への接着はスチールデスクなど極特異な例を除きほとんどなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これは金属製の柱や金属製の壁面への施工は、金属製躯体は木質系のものに比べ多孔質でないため接着剤が浸みこまず接着剤が固化するまで時間がかかり、化粧板のズレが起こるため、微妙なズレを修正しながら位置合わせを必要とする施工方法はかなりの熟練度を要し、施工費用がかさむためであった。
【0004】
かような問題を解消する方法としてマジックテープ(登録商標)を用いる方法があるが、雄雌のテープの接合が強すぎて微妙なズレを修正しながら位置合わせすることができないため脱着を繰り返して施工しなければならず、施工面積が大きくなればなるほど難しくなり、以外と簡単に思える方法であるにもかかわらず、かえって熟練度を要するものとなっていた。
またマジックテープ(登録商標)は厚みが5〜8mmもあり接着剤と併用する場合には下地に大量の接着剤を塗布する必要があった。
【0005】
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、化粧板を金属製躯体に接合する際、微妙なズレを修正しながら位置合わせができ、素人でも施工できる化粧板を提供するものであり、化粧板の裏面を磁性化することを特徴とする。
【0006】
ここで、本発明に近い従来技術として特開平9−1743号公報があり、基体の表面に化粧層を設け、基体の裏面に鉄粉層を設けて、化粧層に磁石が吸着可能になるようにして、メモ、貼り紙などを保持できる化粧板が開示されている。
しかしながら、本発明のように、化粧板そのもののの裏面を着磁したものではなく、また、本発明のように接着剤と併用することにより金属製躯体への取り付け作業を容易なものとするものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1記載の発明は、磁性粉を樹脂中に分散した磁性樹脂を化粧板の裏面に塗布し、着磁を施してなることを特徴とする磁性層付き化粧板である。
また、請求項2記載の発明は、該磁性粉が希土類磁石を粉末状にしたものであることを特徴とする請求項1記載の磁性層付き化粧板である。
更に、請求項3記載の発明は、磁性層付き化粧板を、金属製躯体に接着する際、該磁性層付き化粧板の少なくとも周縁部分には接着剤を用いることを特徴とする磁性層付き化粧板の取り付け方法である。
【0008】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1
図1は本発明の磁性層付き化粧板(5)の構成断面図である。化粧板(1)としては、厚み1.0mmのメラミン樹脂化粧板が用いられている。メラミン樹脂化粧板以外にも、意匠性、耐水性、耐熱性、剛性を有するものであれば特に限定はされず、例えば、メタクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂を注型成形した注型品や、不飽和ポリエステル樹脂を用いてフィルム成形して得られるポリエステル樹脂化粧板、ジアリルフタレ−ト樹脂化粧板などの化粧板が適用できる。望ましくは、耐汚染性、耐摩耗性にも優れた性能を有し、傷がつきにくい注型品や、熱硬化性樹脂化粧板、とりわけ本発明のようにメラミン樹脂化粧板を用いるのが好ましく、厚みは0.8〜1.6mm程度が好ましい。
【0009】
メラミン樹脂化粧板の裏面には磁性層(2)が形成されている。この磁性層(2)は磁性粉を樹脂中に分散させ、塗布、乾燥した後、着磁を施したもので、磁性粉としては希土類磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石などを粉末状にしたものが挙げられるが、化粧板(1)の大きさが大きくなればなるほど、また、厚みが厚くなればなるほど重くなるため高磁力が必要とされ、磁性層の膜厚を薄膜化した際に、十分な磁力による吸着力を得るため、フェライト磁石、アルニコ磁石に比べ磁束密度の大きい希土類磁石がとりわけ好ましい。
【0010】
希土類磁石は、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、プロメチウム、サマリウム、ユーロビウム、ガドリウム、テレビウム、ジスプロジウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムなどの希土類金属を磁性材料に混ぜ合わせたものである。
とりわけ、サマリウム−コバルト系、サマリウム−鉄−窒素系、ネオジウム−鉄−ボロン系、セリウム−コバルト系、イットリウム−コバルト系などが好ましく、本発明ではネオジウム−鉄−ボロン系が用いられている。
【0011】
磁性粉を分散させる樹脂としては、液状で塗布、乾燥された後、塗膜を形成するものであればよく、例えば、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩化ビニル−アクリルニトリル共重樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン共重合樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などが挙げられ、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
実施例1では、温度、湿度により化粧板(1)が伸縮するため化粧板の寸法収縮に追従できる変性シリコーン樹脂を用いている。変性シリコーン樹脂は防水機能も兼ね備え、化粧板の裏面からの吸湿を防ぐことができるため特に好ましい。
【0012】
磁性粉の平均粒径は0.1〜35μmが好ましく、この範囲であれば樹脂に均一に混合でき、保磁力も適切なものとなる。粒径が小さくなると、磁気特性が低下しやすく、粒径が大きくなると、磁石粉の配向性が悪くなる。
また、磁性粉の配合割合は樹脂100重量部に対して20〜70重量部が好ましく、配合割合は多ければ多いほど磁気特性が向上するが上限を超えると接着力が劣りやすくなり、下限に満たないと磁束密度が少なすぎ磁気的性質が低下しやすくなる。分散混練機としては、例えばボールミル、サンドミル、アトライター等を使用すればよい。
本発明では、平均粒径15μmのネオジウム−鉄−ボロン系磁石粉末を60重量%配合している。
【0013】
磁性粉を樹脂に分散させた磁性樹脂は化粧板(1)の裏面に塗布され、乾燥されるが、塗布方法は、リバースコート、グラビアコート、バーコート、カーテンフローコートなどの公知の方法から選択し、単独又は組合せて適用すればよい。
磁性層(2)の膜厚は150〜550μmが好ましく、下限に満たないと磁束密度は急激に小さくなり化粧板(1)を保持する十分な磁力が得られにくく、また、上限を超えると磁力の著しい向上はみられなく、本発明においては、280μmの膜厚としている。
【0014】
磁性粉の配向方法としては、永久磁石あるいは電磁石(ソレノイドコイル)を用いて行い、磁性粉の配向処理後、塗膜は直ちに熱風乾燥機などで乾燥され、磁性塗膜が形成される。着磁処理は、例えばコンデンサーとヨークを用いるなど公知の方法が適用できる。
【0015】
実施例2
図2は実施例1で得られた磁性層付き化粧板(5)を金属製パネル(8)に取り付けた際の透視斜視図である。磁性層付き化粧板(5)は磁力と接着剤(6)により金属製パネル(8)に固定され、接着剤(6)は周縁部からの防水性の面から周縁に、及び保持力確保の面から中央付近にも同様の接着剤(6)が十字状に塗布されている。接着剤(6)として本発明では化粧板(1)の寸法収縮に追従できるよう変性シリコーン系接着剤を用いている。実施例2に於いては周縁及び中央付近に接着剤(6)を用いたが、面積が小さい場合は、周縁のみでもよい。
【0016】
このように化粧板の裏面に磁性層を設けることにより、磁力で瞬間的な固定力が得られると共に、接着剤により長期的な固定ができ、また、接着剤としてシリコーン系接着剤を用いているので、化粧板や金属製躯体の収縮が生じても追従性が高く、また、防湿機能も備えており、化粧板が反ったり、剥落することがない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、化粧板を金属製躯体に接合するにあたり、裏面の磁性層を設けた化粧板を用いるので、施工する際微妙なズレを修正しながら行うことができ、熟練度を必要としない。また、接着剤が固化するまで磁力により保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の磁性層付き化粧板の構成断面図。
【図2】実施例2の磁性層付き化粧板の取り付け方法を示す透視斜視図。
【符号の説明】
1 化粧板
2 磁性層
5 磁性層付き化粧板
6 接着剤
8 金属製パネル
Claims (3)
- 磁性粉を樹脂中に分散した磁性樹脂を化粧板の裏面に塗布し、着磁を施してなることを特徴とする磁性層付き化粧板。
- 該磁性粉が希土類磁石を粉末状にしたものであることを特徴とする請求項1記載の磁性層付き化粧板。
- 磁性層付き化粧板を、金属製躯体に接着する際、該磁性層付き化粧板の少なくとも周縁部分には接着剤を用いることを特徴とする磁性層付き化粧板の取り付け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002259233A JP2004098296A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 磁性層付き化粧板及びこれの取り付け方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002259233A JP2004098296A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 磁性層付き化粧板及びこれの取り付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004098296A true JP2004098296A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32260325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002259233A Pending JP2004098296A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 磁性層付き化粧板及びこれの取り付け方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004098296A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013180429A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-12 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 化粧板 |
JP2015174982A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-05 | ニチレイマグネット株式会社 | 被着材の接着工法 |
JP2016106047A (ja) * | 2016-01-07 | 2016-06-16 | 住友ベークライト株式会社 | 化粧板 |
JP2016135613A (ja) * | 2016-04-27 | 2016-07-28 | 住友ベークライト株式会社 | 化粧板 |
JP2018083328A (ja) * | 2016-11-22 | 2018-05-31 | 住友ベークライト株式会社 | 化粧材シート、シート巻回体、施工方法、壁構造体、および施工セット |
JP2021028468A (ja) * | 2020-11-25 | 2021-02-25 | 住友ベークライト株式会社 | 施工方法、壁構造体、および施工セット |
EP4328398A1 (en) * | 2022-08-22 | 2024-02-28 | Cuby Technologies Inc. | Magnetic construction panel and its method of manufacture |
-
2002
- 2002-09-04 JP JP2002259233A patent/JP2004098296A/ja active Pending
Cited By (7)
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---|---|---|---|---|
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