JP2004096329A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】転送動作中の転送経過が分かりやすい電子カメラの提供。
【解決手段】電子カメラとPCとをUSB通信ケーブルで接続すると、PC側において転送用ソフトウェアが起動する。そして、電子カメラに設けられた転送/マーキングボタンを操作すると、電子カメラ側からPCへの撮影データの転送が開始される。転送動作中は、電子カメラに設けられた表示モニタに画像と転送状況を示す未転送画像枠41,転送中画像枠4および転送済画像枠43とが併せて表示される。未転送画像枠41は転送が済んでいない画像に対して表示され、転送中画像枠4は転送中の画像に対して表示され、転送済画像枠43は既に転送が終了した画像に対して表示される。
【選択図】 図9
【解決手段】電子カメラとPCとをUSB通信ケーブルで接続すると、PC側において転送用ソフトウェアが起動する。そして、電子カメラに設けられた転送/マーキングボタンを操作すると、電子カメラ側からPCへの撮影データの転送が開始される。転送動作中は、電子カメラに設けられた表示モニタに画像と転送状況を示す未転送画像枠41,転送中画像枠4および転送済画像枠43とが併せて表示される。未転送画像枠41は転送が済んでいない画像に対して表示され、転送中画像枠4は転送中の画像に対して表示され、転送済画像枠43は既に転送が終了した画像に対して表示される。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部情報機器に対して、撮影画像のデータ転送が可能な電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子カメラでは、PC等の外部機器に撮影画像データを転送する場合には、電子カメラはPCに対して外部記録媒体として機能している。このような場合、PCが外部記録媒体である電子カメラからデータを吸い上げるという形態が採用されている。近年は、USB等の通信規格の進歩に伴い、電子カメラを主体とした画像転送が可能となってきている。このような電子カメラでは、PCに画像転送・閲覧ソフトウェアが起動されている状態で、電子カメラにUSBケーブルを接続して画像転送を指示するスイッチを操作すると、電子カメラから通信を開始してPCに画像データを転送することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子カメラでは、画像転送中においては転送中を示す表示のみが液晶パネル等に表示されるのみで、転送経過が分かりづらかった。
【0004】
本発明の目的は、転送動作中の転送経過が分かりやすい電子カメラを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、撮像装置で被写体像を撮像し、撮影データを外部機器に転送可能な電子カメラに適用される。そして、本発明による電子カメラは、撮像画像データおよび表示用画像データを含む前記撮影データを生成する撮影データ生成手段と、撮影データの外部機器への転送状況を示す表示、および、その撮影データに含まれる表示用画像データに基づく画像を併せて表示する表示装置とを備えて上述の目的を達成する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による電子カメラの一実施の形態を示す図であり、(a)は電子カメラを上方から見た平面図、(b)は電子カメラを後方から見た背面図である。図1(a)に示すように、電子カメラ1の上面には、電源のオン/オフ操作を行うメインスイッチ4および撮影動作を行わせるためのレリーズボタン5がそれぞれ設けられている。この電子カメラ1は、被写体の撮影操作および撮影データのメモリカード7(図1(b)参照)への記録が行われる撮影モードと、カメラ背面に設けられた表示モニタ3に撮影画像を再生表示する再生モードと、撮影データを外部機器に転送する転送モードとを備えている。この撮影モードと再生モードとの切換操作は、コマンドダイヤル6により行う。転送モードへの切換については後述する。メモリカード7は電子カメラ1に対して着脱自在に設けられている。
【0007】
図1(b)に示すように、カメラ背面には、画像表示用の表示モニタ3の他に、ファインダー接眼窓8、撮影光学系2をズーム操作するためのズーム切換ボタン9や各種操作ボタンが設けられている。ズーム切換ボタン9は、そのW側が押し込まれると撮影光学系2が広角側に駆動され、T側が押し込まれると望遠側に駆動される。撮影モード時には、後述するCCD110により撮像された被写体像が表示モニタ3に逐次表示される。一方、再生モード時には、メモリカード7に記録されている画像のサムネイル表示や、個々の画像の再生表示などが表示モニタ3により行われる。
【0008】
16は開閉自在なカバーであって、メモリカード7のカード装着部(不図示)はカバー16内に設けられている。カバー16内にはUSB接続端子13も設けられている。メモリカード7の撮影データをPC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器に転送する場合には、外部機器に接続されたUSB通信用ケーブル21をUSB接続端子13に接続してデータ転送を行う。転送/マーキングボタン12は、USB接続端子13にUSB通信用ケーブル21が接続されると、撮影データ転送開始を行わせるための転送ボタンとして機能する。また、転送動作中に転送/マーキングボタン12を操作すると、転送動作が中断される。そのため、カメラ側から転送開始、中断を操作することができる。一方、USB通信用ケーブル21がUSB接続端子13から外されると、転送/マーキングボタン12は転送マーキングを設定するマーキングボタンとして機能する。
【0009】
10は、各種設定を行う際の設定メニューを表示モニタ3に表示させるためのメニューボタンである。メニューボタン10を操作して設定メニューを表示させ、選択スイッチ11の操作部11a〜11dを操作することにより設定すべき項目を選択することができる。14,15は、撮影モード時および再生モード時において各種カメラ設定を行うための設定ボタンである。設定ボタン14は撮影モード時には露出補正ボタンとして機能し、再生モード時にはメモリカード7中の撮影データを削除する削除ボタンとして機能する。設定ボタン15は撮影モード時にはフォーカスモード設定をするフォーカスモードボタンとして機能し、再生モード時には表示モニタ3にサムネイル画像を表示させるためのサムネイルボタンとして機能する。
【0010】
図2は、カメラ構成を示すブロック図である。本実施の形態の電子カメラは、CCD撮像素子110を有する撮像部100、システムLSI220を中心とするデジタル回路部200、画像再生部400および操作部500等により構成されている。CCD撮像素子110は複数の画素が二次元的に配設されたエリア型の撮像素子であり、CCD撮像素子110の撮像面上には撮影光学系2により被写体像が結像される。本実施の形態では、撮像素子としてCCD型の撮像素子を例に説明するが、MOS型の撮像素子などでもよい。CCD撮像素子110において被写体像は光電変換され、被写体像に応じた電気信号がCCD撮像素子110からアナログ信号処理回路111に入力される。
【0011】
アナログ信号処理回路111はAGC(利得制御回路)やCDS(相関二重サンプリング回路)などを含んでおり、入力された画像信号に対してゲイン調整や雑音除去等のアナログ信号処理を行う。アナログ信号処理が施された画像信号はA/D変換回路112によってデジタル信号に変換され、デジタル回路部200のシステムLSI220に入力される。TG(タイミングジェネレータ)回路113はCCD撮像素子110,アナログ信号処理回路111およびA/D変換回路112のそれぞれに動作タイミング信号を出力し、これらの間の動作タイミングを制御する。
【0012】
デジタル回路部200のシステムLSI220では、A/D変換回路112から入力されたデジタル画像データに対して、画像サイズ変更、ホワイトバランス処理、ガンマ補正等のデジタル信号処理およびデータ圧縮処理などが行われる。プログラムメモリを構成するROM221にはこれらの処理に関するプログラムやカメラ全体の制御プログラムが記憶されており、図1(a)のメインスイッチ4がオンされるとシステムLSI220により制御プログラムが実行される。画像メモリを構成するRAM222は、撮像部100から入力された画像データの一時記憶や各種画像処理や画像圧縮/伸張処理の際のバッファメモリとして利用される。
【0013】
画像再生部400には、上述した表示モニタ3と、その表示モニタ3の駆動制御を行うモニタコントローラ441とが設けられている。操作部500には、上述したメインスイッチ4、レリーズボタン5、コマンドダイヤル6、ズーム切換ボタン9、選択スイッチ11、転送/マーキングボタン12および設定ボタン14,15等で構成される。USB接続端子13はUSBインタフェース31を介してシステムLSI220に接続されている。
【0014】
《転送画像の指定》
次に、図3に示すように、USB通信用ケーブル21を介して電子カメラ1から外部機器であるPC20に撮影データを転送する際の動作について説明する。撮影データの転送動作を行うためには、予め転送すべき撮影データを指定する。この転送画像指定の方法としては、カメラ初期設定により撮影された画像を一括して指定するようにしても良いし、再生モード時に上述した転送/マーキングボタン12を操作して所望の画像だけを指定するようにしても良い。
【0015】
ここでは、再生モード時の転送画像指定について説明する。まず、図1のコマンドダイヤル6を操作してカメラの状態を再生モードに設定する。再生モードに設定されると、メモリカード7に記憶されている画像の一つが図4(a)のように表示モニタ3に再生表示される。なお、撮影画像は一つの撮影データファイルとしてメモリカード7に記録されており、この撮影データファイルには撮像画像データ(以下では本画像データと記す)の他に、サムネイル画像データや撮影日付などの撮影情報等が含まれている。サムネイル画像データは撮像画像データを間引いたり線形補間する等して得られる画像データであり、例えば、表示モニタ3への画像表示のときのデータとして使用される。
【0016】
表示モニタ3に表示された画像が既に転送画像として指定されている場合には、図4(a)のように転送マーキング30が画像と共に表示される。一方、未だ転送画像に指定されていない場合には転送マーキング30は未表示であり、画像表示状態で転送/マーキングボタン12を操作すると、表示されている画像は転送画像に指定されて転送マーキング30が表示される。さらに、図4(a)の状態で転送/マーキングボタン12を操作すると、転送マーキング30の表示が消えて画像転送指定が解除される。なお、再生モード時には、転送/マーキングボタン12はマーキングボタンとして機能している。
【0017】
また、図4(a)の一コマ再生表示状態で設定ボタン15を操作すると、図4(b)に示すようなサムネイル再生表示となる。なお、図4(b)のサムネイル再生表示は、5コマ目の画像が一コマ再生表示されている状態から移行したものであり、一コマ再生されていた画像(5コマ目の画像)に枠型カーソル40が表示される。図4(b)では、転送マーキング30が表示されている5コマ目だけが転送画像に指定されている。さらに、6コマ目も転送画像に指定する場合には、選択スイッチ11の操作部11dを1回操作して枠型カーソル40を6コマ目に移動させ、転送/マーキングボタン12を操作すれば良い。
【0018】
このようにして転送画像の指定が完了したならば、図3に示すようにUSB通信ケーブル21を用いて電子カメラ1とPC20とを接続する。前述したように、電子カメラ1のUSB接続端子13に、PC20に接続されたUSB通信ケーブル21が接続されると、電子カメラ1は転送モードとなる。転送モード時には、転送/マーキングボタン12は転送ボタンとして機能する。図3において、22はPC20に接続された表示用モニタである。PC20には転送処理用プログラムが予めインストールされている。PC20は電子カメラ1がUSB接続されたことを認識すると、転送処理用プログラムを自動的に起動する。
【0019】
《転送動作》
図5のフローチャートは、電子カメラ1のシステムLSI220によって処理される転送動作の手順を示したものである。ステップS1では、電子カメラ1の転送/マーキングボタン12が操作されたか否かを判定し、操作されるとステップS2へ進む。ステップS2では、表示モニタ3に転送指定された画像のみについてサムネイル画像を表示する。続くステップS3では、表示された全てのサムネイル画像31〜39に対して、図6に示すような未転送画像枠41を表示する。なお、図6に示す例では、図4(b)に示されている9コマの画像の内の、1コマ目から7コマ目までが転送画に指定されている。そのため、1コマ目から7コマ目までのサムネイル画像31〜37しか、表示モニタ3に表示されていない。
【0020】
ステップS4では、転送指定された画像の一コマ分の撮影データ、例えば1コマ目の画像の撮影データの転送を開始する。なお、本実施の形態では、図6の1コマ目から順に撮影データの転送を行うものとして説明する。ステップS5では、図7に示すように撮影データ転送中の1コマ目のサムネイル画像31に、未転送画像枠41に代えて転送中画像枠42を表示する。ステップS6では1コマ分の撮影データ転送が終了したか否かを判定し、終了と判定されるとステップS7に進む。ステップS7では、データ転送が終了した1コマ目のサムネイル画像31に、転送中画像枠42に代えて転送済画像枠43を表示する(図8参照)。
【0021】
ステップS8では、転送完了した1コマ目の画像に関して転送済ファイルを作成する。なお、転送済ファイルの詳細については後述する。続くステップS9では、メモリカード7に記録されている1コマ目の撮影データファイルを、上述の転送済ファイルに置き換える。すなわち、メモリカード7には、1コマ目の画像に関しては転送済ファイルのみが記録されることになる。ステップS10では転送指定された画像の全てが転送されたか否かを判定する。ステップS10において、全コマのデータ転送が終了したと判定されるとステップS11へ進み、全コマのデータ転送が終了していないと判定されるとステップS4へ戻る。
【0022】
ステップS10からステップS4に戻った場合には、ステップS4において2コマ目の画像のデータ転送を開始する。そして、ステップS5では、データ転送中である2コマ目のサムネイル画像に、未転送画像枠41に代えて転送中画像枠42を表示する(図9参照)。その結果、図9に示すように、表示モニタ3に表示されている7コマのサムネイル画像において、データ転送が終了したサムネイル画像31には転送済画像枠43が、データ転送中の2コマ目のサムネイル画像32には転送中画像枠42が、データ未転送の3コマ目から7コマ目のサムネイル画像33〜37には未転送画像枠41がそれぞれ表示される。
【0023】
画像枠41〜43の表示形態の一例としては、枠の色を変えて表示する。例えば、未転送画像枠41を赤色、転送中画像枠42を黄色、転送済画像枠を緑色とそれぞれ色分けし、転送中を示す画像枠42については点滅させるなどして認識しやすいようにすれば良い。また、未転送、転送中および転送済を示すマークは、画像枠にこだわらず分かりやすいものであればどのようなものでも良い。
【0024】
上述したステップS4からステップS9までの処理は転送指定された全ての画像に対して行われる。ステップS10からステップS11へ進んだ場合には、ステップS11において電子カメラ1のUSB接続端子13からUSB通信ケーブル21が外されたか否かを判定する。ステップS11においてケーブル21が接続状態と判定されると再びステップS11の処理が実行され、一方、ケーブル21がUSB接続端子13から外されたと判定されると次のステップS12へ進む。ステップS12では、カメラ1のモードをUSB通信ケーブル21がUSB接続端子13に接続される前のモード、例えば、撮影モードや再生モードに切り換える。ステップS12のモード切換が終了すると、一連の転送動作処理が終了する。
【0025】
ところで、電子カメラ1のバッテリ消耗等により転送動作が中断した場合には、転送中であった画像は未転送と扱われる。すなわち、図9に示すように2コマ目の画像が転送中であった場合には、2コマ目の撮影データは未転送なので、表示モニタ3に図10に示すような表示を行う。なお、図10のサムネイル画像31の表示は、ステップS8で作成された転送済みファイルのデータに基づいて行われる。
【0026】
カメラ使用者は表示モニタ3に表示されたメッセージ44およびサムネイル表示とから、転送動作が中断され、かつ、1コマ目の撮影データだけが転送済みであることが容易に確認することができる。そのため、転送動作をもう一度行って、2コマ目以降を転送すれば良いことが容易に分かり、失敗のない転送動作を行うことができる。
【0027】
《転送済ファイルの説明》
ステップS8で作成される転送済ファイルについて説明する。以下では3種類の転送済ファイルA〜Cについて例示する。
(転送済ファイルA)
転送済ファイルAは、撮影データとは別に新たに作成されたサムネイル画像データだけのファイルである。ステップS9では、メモリカード7に記録されている撮影データをこのサムネイルファイルに置き換える。すなわち、メモリカード7に残されているデータは、転送済みの画像に関してはサムネイルファイルが記録されており、未転送の画像に関しては本画像データとサムネイル画像データの両方を含む本来の撮影データが残されている。
【0028】
(転送済ファイルB)
転送済ファイルBは、撮影データファイルに含まれる本画像データの部分を削除したものである。ステップS9では、メモリカード7に記録されている撮影データファイルを本画像データが削除されたファイルに置き換える。なお、撮影データファイルに含まれる撮影情報については、本画像データと共に削除しても良いし、削除せずにサムネイル画像データと共に残してもよい。
【0029】
(転送済ファイルC)
転送済ファイルCは、本画像データから生成される縮小画像データから成るファイルである。縮小画像には、表示モニタ3に画像を1コマ表示する際に適した画素数を有する画像、例えば、VGA画像などが採用する。ステップS9では、メモリカード7に記録されている撮影データファイルを、この縮小画像データファイルに置き換える。
【0030】
(再生画面表示)
上述したように、撮影データ転送済の画像に関しては、転送済ファイルA〜Cに応じて別個のサムネイルファイル、本画像データの除いた撮影データファイルおよび縮小画像データファイルのいずれかがメモリカード7に記録されている。そして、再生モードにおいて削除済画像を再生表示する場合には、これらのデータファイルに基づいて画像を表示する。例えば、図4(a)に示すような1コマ再生表示を行う場合、未転送画像については図4(a)と同一表示となる。また、転送済み画像については、図11(a)のような1コマ再生表示を行う。
【0031】
図11の(a)において、表示50は表示された画像が転送済みであることを示すアイコンである。図11の(b)は(a)の変形例を示す図である。図11(b)では、再生画像51、撮影データファイルがPCに転送済みであることを示す表示53、撮影データファイルが削除されていることを示す表示52および表示50を一つの画面に表示した。なお、図11(a),(b)の再生画像は、サムネイルデータまたは縮小画像データに基づいて表示する。縮小画像データ場合には、図11(a)のような表示に最適な画素数の画像であるため、サムネイル画像を1コマ表示する場合に比べて、精緻な再生画像を表示することができる。また、図11(a)の再生画像51の場合には通常のサムネイル表示よりも大きく表示され、サムネイル画像を拡大表示したり縮小画像を拡大表示したりすることにより得られる。
【0032】
上述した本実施の形態の電子カメラ1では、以下のような利点を有している。
(1)外部機器に撮影データを転送する際には、転送状況に応じて図6〜10に示すような表示が表示モニタ3に表示されるので、転送経過が分かりやすい、また、不意の転送中断があった場合でも、図10に示すような表示がされるため転送済画像が確認しやすく、再転送作業がやりやすくなった。
(2)転送動作終了時には、転送済画像に関してのみ、メモリカード7内の撮影データがデータ容量の小さなサムネイルファイルや本画像データを含まないファイルや縮小画像ファイルにより置き換えられる。その結果、メモリカード7には更に記録可能なスペースが確保され、転送作業終了後すぐに撮影動作を行うことができる。また、従来のように転送済画像を確認しつつ撮影データを一々削除する煩わしさが解消されるとともに、人為的ミスによって未転送の画像データまで削除してしうという誤削除を防止することができる。
(3)さらに、メモリカード7の転送済撮影データが上述した転送済ファイルにより置き換えられて撮影データが削除された後でも、新たに生成されたサムネイルファイルや縮小画像ファイルに基づいて転送済画像を表示モニタ3上に表示させて確認することができる。そのため、PCを立ち上げて転送済画像を確認しなくても良く、電子カメラ側で簡単に確認作業が行える。
【0033】
[変形例]
図12,13は、上述した実施の形態の変形例を示すフローチャートである。図12は上述した図5と同様に転送動作を示すフローチャートであって、図5のステップS8およびステップS9が省略され、新たにステップS100が追加されたものである。すなわち、図12では、ステップS7において図8に示す表示を行ったならばステップS10へ進み、転送指定された画像の全てが転送されたか否かを判定する。ステップS100において転送終了と判定されるとステップS100へ進み、転送済画像に関する削除処理が実行される。
【0034】
図13はステップS100の削除処理ルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。ステップS101では、画像削除を実行するか否かを確認するメッセージを表示モニタ3に表示する。使用者は選択スイッチ11を操作して削除実行または削除非実行を選択する。ステップS102では、カメラ使用者によって削除実行が選択されたか否かを判定する。ステップS102で削除実行が選択されたと判定されるとステップS103へ進み、削除非実行が選択されたと判定されるとステップS104へ進む。
【0035】
ステップS103では転送完了した画像に関する削除処理を行う。すなわち、ステップS103では、図5のステップS8およびステップS9と同様の処理が、転送済画像の全てに対して一括して行われる。ステップS104では、上述した図10に示すサムネイル表示を表示モニタ3に表示する。ただし、表示44は表示されない。なお、転送動作が中断した場合には、図10に示す表示の後に、転送済画像の撮影データを削除するか否かのメッセージを表示モニタ3に表示するようにすれば良い。
【0036】
なお、上述した実施の形態において、表示50,52,53や画像枠41〜43は一例を示したものであり、表示形態はこれに限らない。以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、CCD撮像素子110は撮像装置を、表示モニタ3は表示装置を、本画像データは撮像画像データを、サムネイル画像データおよび縮小画像データは表示用画像データを、PC20は外部機器を、転送済画像枠43は第1の表示を、転送中画像枠42は第2の表示を、未転送画像枠41は第3の表示を、メモリカード7は記憶手段を、システムLSI220は撮影データ作成手段,サムネイルデータ作成手段,削除手段,撮像画像加工手段および表示制御手段をそれぞれ構成する。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮影データの転送状況を示す表示を画像と併せて表示したので、転送動作中の転送経過が分かりやすくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子カメラの一実施の形態を示す図であり、(a)は電子カメラを上方から見た平面図、(b)はカメラを後方から見た背面図である。
【図2】カメラ構成を示すブロック図である。
【図3】撮影データ転送時の電子カメラ1とPC20とを示す図である。
【図4】再生画像表示を示す図であり、(a)は一コマ再生表示を示す、(b)はサムネイル再生表示を示す。
【図5】転送動作の手順を示すフローチャートである。
【図6】転送開始前のサムネイル表示を示す図である。
【図7】転送中画像枠42を説明する図である。
【図8】転送済画像枠43を説明する図である。
【図9】2コマ目の撮影データが転送中のときのサムネイル表示を示す図である。
【図10】転送中断時の表示を示す図である。
【図11】再生画面表示を示す図であり、(a)は画像と表示50とを重ねて示した図であり、(b)は画像51と、表示50〜53を併せて表示した図である。
【図12】変形例を説明するフローチャートである。
【図13】図12のステップS100の詳細手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子カメラ
3 表示モニタ
7 メモリカード
12 転送/マーキングボタン
13 USB接続端子
20 PC
21 USB通信用ケーブル
30 転送マーキング
31〜39 サムネイル画像
41 未転送画像枠
42 転送中画像枠
43 転送済画像枠
50,52,53表示
110 CCD撮像素子
220 システムLSI
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部情報機器に対して、撮影画像のデータ転送が可能な電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子カメラでは、PC等の外部機器に撮影画像データを転送する場合には、電子カメラはPCに対して外部記録媒体として機能している。このような場合、PCが外部記録媒体である電子カメラからデータを吸い上げるという形態が採用されている。近年は、USB等の通信規格の進歩に伴い、電子カメラを主体とした画像転送が可能となってきている。このような電子カメラでは、PCに画像転送・閲覧ソフトウェアが起動されている状態で、電子カメラにUSBケーブルを接続して画像転送を指示するスイッチを操作すると、電子カメラから通信を開始してPCに画像データを転送することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子カメラでは、画像転送中においては転送中を示す表示のみが液晶パネル等に表示されるのみで、転送経過が分かりづらかった。
【0004】
本発明の目的は、転送動作中の転送経過が分かりやすい電子カメラを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、撮像装置で被写体像を撮像し、撮影データを外部機器に転送可能な電子カメラに適用される。そして、本発明による電子カメラは、撮像画像データおよび表示用画像データを含む前記撮影データを生成する撮影データ生成手段と、撮影データの外部機器への転送状況を示す表示、および、その撮影データに含まれる表示用画像データに基づく画像を併せて表示する表示装置とを備えて上述の目的を達成する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による電子カメラの一実施の形態を示す図であり、(a)は電子カメラを上方から見た平面図、(b)は電子カメラを後方から見た背面図である。図1(a)に示すように、電子カメラ1の上面には、電源のオン/オフ操作を行うメインスイッチ4および撮影動作を行わせるためのレリーズボタン5がそれぞれ設けられている。この電子カメラ1は、被写体の撮影操作および撮影データのメモリカード7(図1(b)参照)への記録が行われる撮影モードと、カメラ背面に設けられた表示モニタ3に撮影画像を再生表示する再生モードと、撮影データを外部機器に転送する転送モードとを備えている。この撮影モードと再生モードとの切換操作は、コマンドダイヤル6により行う。転送モードへの切換については後述する。メモリカード7は電子カメラ1に対して着脱自在に設けられている。
【0007】
図1(b)に示すように、カメラ背面には、画像表示用の表示モニタ3の他に、ファインダー接眼窓8、撮影光学系2をズーム操作するためのズーム切換ボタン9や各種操作ボタンが設けられている。ズーム切換ボタン9は、そのW側が押し込まれると撮影光学系2が広角側に駆動され、T側が押し込まれると望遠側に駆動される。撮影モード時には、後述するCCD110により撮像された被写体像が表示モニタ3に逐次表示される。一方、再生モード時には、メモリカード7に記録されている画像のサムネイル表示や、個々の画像の再生表示などが表示モニタ3により行われる。
【0008】
16は開閉自在なカバーであって、メモリカード7のカード装着部(不図示)はカバー16内に設けられている。カバー16内にはUSB接続端子13も設けられている。メモリカード7の撮影データをPC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器に転送する場合には、外部機器に接続されたUSB通信用ケーブル21をUSB接続端子13に接続してデータ転送を行う。転送/マーキングボタン12は、USB接続端子13にUSB通信用ケーブル21が接続されると、撮影データ転送開始を行わせるための転送ボタンとして機能する。また、転送動作中に転送/マーキングボタン12を操作すると、転送動作が中断される。そのため、カメラ側から転送開始、中断を操作することができる。一方、USB通信用ケーブル21がUSB接続端子13から外されると、転送/マーキングボタン12は転送マーキングを設定するマーキングボタンとして機能する。
【0009】
10は、各種設定を行う際の設定メニューを表示モニタ3に表示させるためのメニューボタンである。メニューボタン10を操作して設定メニューを表示させ、選択スイッチ11の操作部11a〜11dを操作することにより設定すべき項目を選択することができる。14,15は、撮影モード時および再生モード時において各種カメラ設定を行うための設定ボタンである。設定ボタン14は撮影モード時には露出補正ボタンとして機能し、再生モード時にはメモリカード7中の撮影データを削除する削除ボタンとして機能する。設定ボタン15は撮影モード時にはフォーカスモード設定をするフォーカスモードボタンとして機能し、再生モード時には表示モニタ3にサムネイル画像を表示させるためのサムネイルボタンとして機能する。
【0010】
図2は、カメラ構成を示すブロック図である。本実施の形態の電子カメラは、CCD撮像素子110を有する撮像部100、システムLSI220を中心とするデジタル回路部200、画像再生部400および操作部500等により構成されている。CCD撮像素子110は複数の画素が二次元的に配設されたエリア型の撮像素子であり、CCD撮像素子110の撮像面上には撮影光学系2により被写体像が結像される。本実施の形態では、撮像素子としてCCD型の撮像素子を例に説明するが、MOS型の撮像素子などでもよい。CCD撮像素子110において被写体像は光電変換され、被写体像に応じた電気信号がCCD撮像素子110からアナログ信号処理回路111に入力される。
【0011】
アナログ信号処理回路111はAGC(利得制御回路)やCDS(相関二重サンプリング回路)などを含んでおり、入力された画像信号に対してゲイン調整や雑音除去等のアナログ信号処理を行う。アナログ信号処理が施された画像信号はA/D変換回路112によってデジタル信号に変換され、デジタル回路部200のシステムLSI220に入力される。TG(タイミングジェネレータ)回路113はCCD撮像素子110,アナログ信号処理回路111およびA/D変換回路112のそれぞれに動作タイミング信号を出力し、これらの間の動作タイミングを制御する。
【0012】
デジタル回路部200のシステムLSI220では、A/D変換回路112から入力されたデジタル画像データに対して、画像サイズ変更、ホワイトバランス処理、ガンマ補正等のデジタル信号処理およびデータ圧縮処理などが行われる。プログラムメモリを構成するROM221にはこれらの処理に関するプログラムやカメラ全体の制御プログラムが記憶されており、図1(a)のメインスイッチ4がオンされるとシステムLSI220により制御プログラムが実行される。画像メモリを構成するRAM222は、撮像部100から入力された画像データの一時記憶や各種画像処理や画像圧縮/伸張処理の際のバッファメモリとして利用される。
【0013】
画像再生部400には、上述した表示モニタ3と、その表示モニタ3の駆動制御を行うモニタコントローラ441とが設けられている。操作部500には、上述したメインスイッチ4、レリーズボタン5、コマンドダイヤル6、ズーム切換ボタン9、選択スイッチ11、転送/マーキングボタン12および設定ボタン14,15等で構成される。USB接続端子13はUSBインタフェース31を介してシステムLSI220に接続されている。
【0014】
《転送画像の指定》
次に、図3に示すように、USB通信用ケーブル21を介して電子カメラ1から外部機器であるPC20に撮影データを転送する際の動作について説明する。撮影データの転送動作を行うためには、予め転送すべき撮影データを指定する。この転送画像指定の方法としては、カメラ初期設定により撮影された画像を一括して指定するようにしても良いし、再生モード時に上述した転送/マーキングボタン12を操作して所望の画像だけを指定するようにしても良い。
【0015】
ここでは、再生モード時の転送画像指定について説明する。まず、図1のコマンドダイヤル6を操作してカメラの状態を再生モードに設定する。再生モードに設定されると、メモリカード7に記憶されている画像の一つが図4(a)のように表示モニタ3に再生表示される。なお、撮影画像は一つの撮影データファイルとしてメモリカード7に記録されており、この撮影データファイルには撮像画像データ(以下では本画像データと記す)の他に、サムネイル画像データや撮影日付などの撮影情報等が含まれている。サムネイル画像データは撮像画像データを間引いたり線形補間する等して得られる画像データであり、例えば、表示モニタ3への画像表示のときのデータとして使用される。
【0016】
表示モニタ3に表示された画像が既に転送画像として指定されている場合には、図4(a)のように転送マーキング30が画像と共に表示される。一方、未だ転送画像に指定されていない場合には転送マーキング30は未表示であり、画像表示状態で転送/マーキングボタン12を操作すると、表示されている画像は転送画像に指定されて転送マーキング30が表示される。さらに、図4(a)の状態で転送/マーキングボタン12を操作すると、転送マーキング30の表示が消えて画像転送指定が解除される。なお、再生モード時には、転送/マーキングボタン12はマーキングボタンとして機能している。
【0017】
また、図4(a)の一コマ再生表示状態で設定ボタン15を操作すると、図4(b)に示すようなサムネイル再生表示となる。なお、図4(b)のサムネイル再生表示は、5コマ目の画像が一コマ再生表示されている状態から移行したものであり、一コマ再生されていた画像(5コマ目の画像)に枠型カーソル40が表示される。図4(b)では、転送マーキング30が表示されている5コマ目だけが転送画像に指定されている。さらに、6コマ目も転送画像に指定する場合には、選択スイッチ11の操作部11dを1回操作して枠型カーソル40を6コマ目に移動させ、転送/マーキングボタン12を操作すれば良い。
【0018】
このようにして転送画像の指定が完了したならば、図3に示すようにUSB通信ケーブル21を用いて電子カメラ1とPC20とを接続する。前述したように、電子カメラ1のUSB接続端子13に、PC20に接続されたUSB通信ケーブル21が接続されると、電子カメラ1は転送モードとなる。転送モード時には、転送/マーキングボタン12は転送ボタンとして機能する。図3において、22はPC20に接続された表示用モニタである。PC20には転送処理用プログラムが予めインストールされている。PC20は電子カメラ1がUSB接続されたことを認識すると、転送処理用プログラムを自動的に起動する。
【0019】
《転送動作》
図5のフローチャートは、電子カメラ1のシステムLSI220によって処理される転送動作の手順を示したものである。ステップS1では、電子カメラ1の転送/マーキングボタン12が操作されたか否かを判定し、操作されるとステップS2へ進む。ステップS2では、表示モニタ3に転送指定された画像のみについてサムネイル画像を表示する。続くステップS3では、表示された全てのサムネイル画像31〜39に対して、図6に示すような未転送画像枠41を表示する。なお、図6に示す例では、図4(b)に示されている9コマの画像の内の、1コマ目から7コマ目までが転送画に指定されている。そのため、1コマ目から7コマ目までのサムネイル画像31〜37しか、表示モニタ3に表示されていない。
【0020】
ステップS4では、転送指定された画像の一コマ分の撮影データ、例えば1コマ目の画像の撮影データの転送を開始する。なお、本実施の形態では、図6の1コマ目から順に撮影データの転送を行うものとして説明する。ステップS5では、図7に示すように撮影データ転送中の1コマ目のサムネイル画像31に、未転送画像枠41に代えて転送中画像枠42を表示する。ステップS6では1コマ分の撮影データ転送が終了したか否かを判定し、終了と判定されるとステップS7に進む。ステップS7では、データ転送が終了した1コマ目のサムネイル画像31に、転送中画像枠42に代えて転送済画像枠43を表示する(図8参照)。
【0021】
ステップS8では、転送完了した1コマ目の画像に関して転送済ファイルを作成する。なお、転送済ファイルの詳細については後述する。続くステップS9では、メモリカード7に記録されている1コマ目の撮影データファイルを、上述の転送済ファイルに置き換える。すなわち、メモリカード7には、1コマ目の画像に関しては転送済ファイルのみが記録されることになる。ステップS10では転送指定された画像の全てが転送されたか否かを判定する。ステップS10において、全コマのデータ転送が終了したと判定されるとステップS11へ進み、全コマのデータ転送が終了していないと判定されるとステップS4へ戻る。
【0022】
ステップS10からステップS4に戻った場合には、ステップS4において2コマ目の画像のデータ転送を開始する。そして、ステップS5では、データ転送中である2コマ目のサムネイル画像に、未転送画像枠41に代えて転送中画像枠42を表示する(図9参照)。その結果、図9に示すように、表示モニタ3に表示されている7コマのサムネイル画像において、データ転送が終了したサムネイル画像31には転送済画像枠43が、データ転送中の2コマ目のサムネイル画像32には転送中画像枠42が、データ未転送の3コマ目から7コマ目のサムネイル画像33〜37には未転送画像枠41がそれぞれ表示される。
【0023】
画像枠41〜43の表示形態の一例としては、枠の色を変えて表示する。例えば、未転送画像枠41を赤色、転送中画像枠42を黄色、転送済画像枠を緑色とそれぞれ色分けし、転送中を示す画像枠42については点滅させるなどして認識しやすいようにすれば良い。また、未転送、転送中および転送済を示すマークは、画像枠にこだわらず分かりやすいものであればどのようなものでも良い。
【0024】
上述したステップS4からステップS9までの処理は転送指定された全ての画像に対して行われる。ステップS10からステップS11へ進んだ場合には、ステップS11において電子カメラ1のUSB接続端子13からUSB通信ケーブル21が外されたか否かを判定する。ステップS11においてケーブル21が接続状態と判定されると再びステップS11の処理が実行され、一方、ケーブル21がUSB接続端子13から外されたと判定されると次のステップS12へ進む。ステップS12では、カメラ1のモードをUSB通信ケーブル21がUSB接続端子13に接続される前のモード、例えば、撮影モードや再生モードに切り換える。ステップS12のモード切換が終了すると、一連の転送動作処理が終了する。
【0025】
ところで、電子カメラ1のバッテリ消耗等により転送動作が中断した場合には、転送中であった画像は未転送と扱われる。すなわち、図9に示すように2コマ目の画像が転送中であった場合には、2コマ目の撮影データは未転送なので、表示モニタ3に図10に示すような表示を行う。なお、図10のサムネイル画像31の表示は、ステップS8で作成された転送済みファイルのデータに基づいて行われる。
【0026】
カメラ使用者は表示モニタ3に表示されたメッセージ44およびサムネイル表示とから、転送動作が中断され、かつ、1コマ目の撮影データだけが転送済みであることが容易に確認することができる。そのため、転送動作をもう一度行って、2コマ目以降を転送すれば良いことが容易に分かり、失敗のない転送動作を行うことができる。
【0027】
《転送済ファイルの説明》
ステップS8で作成される転送済ファイルについて説明する。以下では3種類の転送済ファイルA〜Cについて例示する。
(転送済ファイルA)
転送済ファイルAは、撮影データとは別に新たに作成されたサムネイル画像データだけのファイルである。ステップS9では、メモリカード7に記録されている撮影データをこのサムネイルファイルに置き換える。すなわち、メモリカード7に残されているデータは、転送済みの画像に関してはサムネイルファイルが記録されており、未転送の画像に関しては本画像データとサムネイル画像データの両方を含む本来の撮影データが残されている。
【0028】
(転送済ファイルB)
転送済ファイルBは、撮影データファイルに含まれる本画像データの部分を削除したものである。ステップS9では、メモリカード7に記録されている撮影データファイルを本画像データが削除されたファイルに置き換える。なお、撮影データファイルに含まれる撮影情報については、本画像データと共に削除しても良いし、削除せずにサムネイル画像データと共に残してもよい。
【0029】
(転送済ファイルC)
転送済ファイルCは、本画像データから生成される縮小画像データから成るファイルである。縮小画像には、表示モニタ3に画像を1コマ表示する際に適した画素数を有する画像、例えば、VGA画像などが採用する。ステップS9では、メモリカード7に記録されている撮影データファイルを、この縮小画像データファイルに置き換える。
【0030】
(再生画面表示)
上述したように、撮影データ転送済の画像に関しては、転送済ファイルA〜Cに応じて別個のサムネイルファイル、本画像データの除いた撮影データファイルおよび縮小画像データファイルのいずれかがメモリカード7に記録されている。そして、再生モードにおいて削除済画像を再生表示する場合には、これらのデータファイルに基づいて画像を表示する。例えば、図4(a)に示すような1コマ再生表示を行う場合、未転送画像については図4(a)と同一表示となる。また、転送済み画像については、図11(a)のような1コマ再生表示を行う。
【0031】
図11の(a)において、表示50は表示された画像が転送済みであることを示すアイコンである。図11の(b)は(a)の変形例を示す図である。図11(b)では、再生画像51、撮影データファイルがPCに転送済みであることを示す表示53、撮影データファイルが削除されていることを示す表示52および表示50を一つの画面に表示した。なお、図11(a),(b)の再生画像は、サムネイルデータまたは縮小画像データに基づいて表示する。縮小画像データ場合には、図11(a)のような表示に最適な画素数の画像であるため、サムネイル画像を1コマ表示する場合に比べて、精緻な再生画像を表示することができる。また、図11(a)の再生画像51の場合には通常のサムネイル表示よりも大きく表示され、サムネイル画像を拡大表示したり縮小画像を拡大表示したりすることにより得られる。
【0032】
上述した本実施の形態の電子カメラ1では、以下のような利点を有している。
(1)外部機器に撮影データを転送する際には、転送状況に応じて図6〜10に示すような表示が表示モニタ3に表示されるので、転送経過が分かりやすい、また、不意の転送中断があった場合でも、図10に示すような表示がされるため転送済画像が確認しやすく、再転送作業がやりやすくなった。
(2)転送動作終了時には、転送済画像に関してのみ、メモリカード7内の撮影データがデータ容量の小さなサムネイルファイルや本画像データを含まないファイルや縮小画像ファイルにより置き換えられる。その結果、メモリカード7には更に記録可能なスペースが確保され、転送作業終了後すぐに撮影動作を行うことができる。また、従来のように転送済画像を確認しつつ撮影データを一々削除する煩わしさが解消されるとともに、人為的ミスによって未転送の画像データまで削除してしうという誤削除を防止することができる。
(3)さらに、メモリカード7の転送済撮影データが上述した転送済ファイルにより置き換えられて撮影データが削除された後でも、新たに生成されたサムネイルファイルや縮小画像ファイルに基づいて転送済画像を表示モニタ3上に表示させて確認することができる。そのため、PCを立ち上げて転送済画像を確認しなくても良く、電子カメラ側で簡単に確認作業が行える。
【0033】
[変形例]
図12,13は、上述した実施の形態の変形例を示すフローチャートである。図12は上述した図5と同様に転送動作を示すフローチャートであって、図5のステップS8およびステップS9が省略され、新たにステップS100が追加されたものである。すなわち、図12では、ステップS7において図8に示す表示を行ったならばステップS10へ進み、転送指定された画像の全てが転送されたか否かを判定する。ステップS100において転送終了と判定されるとステップS100へ進み、転送済画像に関する削除処理が実行される。
【0034】
図13はステップS100の削除処理ルーチンの詳細手順を示すフローチャートである。ステップS101では、画像削除を実行するか否かを確認するメッセージを表示モニタ3に表示する。使用者は選択スイッチ11を操作して削除実行または削除非実行を選択する。ステップS102では、カメラ使用者によって削除実行が選択されたか否かを判定する。ステップS102で削除実行が選択されたと判定されるとステップS103へ進み、削除非実行が選択されたと判定されるとステップS104へ進む。
【0035】
ステップS103では転送完了した画像に関する削除処理を行う。すなわち、ステップS103では、図5のステップS8およびステップS9と同様の処理が、転送済画像の全てに対して一括して行われる。ステップS104では、上述した図10に示すサムネイル表示を表示モニタ3に表示する。ただし、表示44は表示されない。なお、転送動作が中断した場合には、図10に示す表示の後に、転送済画像の撮影データを削除するか否かのメッセージを表示モニタ3に表示するようにすれば良い。
【0036】
なお、上述した実施の形態において、表示50,52,53や画像枠41〜43は一例を示したものであり、表示形態はこれに限らない。以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、CCD撮像素子110は撮像装置を、表示モニタ3は表示装置を、本画像データは撮像画像データを、サムネイル画像データおよび縮小画像データは表示用画像データを、PC20は外部機器を、転送済画像枠43は第1の表示を、転送中画像枠42は第2の表示を、未転送画像枠41は第3の表示を、メモリカード7は記憶手段を、システムLSI220は撮影データ作成手段,サムネイルデータ作成手段,削除手段,撮像画像加工手段および表示制御手段をそれぞれ構成する。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮影データの転送状況を示す表示を画像と併せて表示したので、転送動作中の転送経過が分かりやすくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子カメラの一実施の形態を示す図であり、(a)は電子カメラを上方から見た平面図、(b)はカメラを後方から見た背面図である。
【図2】カメラ構成を示すブロック図である。
【図3】撮影データ転送時の電子カメラ1とPC20とを示す図である。
【図4】再生画像表示を示す図であり、(a)は一コマ再生表示を示す、(b)はサムネイル再生表示を示す。
【図5】転送動作の手順を示すフローチャートである。
【図6】転送開始前のサムネイル表示を示す図である。
【図7】転送中画像枠42を説明する図である。
【図8】転送済画像枠43を説明する図である。
【図9】2コマ目の撮影データが転送中のときのサムネイル表示を示す図である。
【図10】転送中断時の表示を示す図である。
【図11】再生画面表示を示す図であり、(a)は画像と表示50とを重ねて示した図であり、(b)は画像51と、表示50〜53を併せて表示した図である。
【図12】変形例を説明するフローチャートである。
【図13】図12のステップS100の詳細手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子カメラ
3 表示モニタ
7 メモリカード
12 転送/マーキングボタン
13 USB接続端子
20 PC
21 USB通信用ケーブル
30 転送マーキング
31〜39 サムネイル画像
41 未転送画像枠
42 転送中画像枠
43 転送済画像枠
50,52,53表示
110 CCD撮像素子
220 システムLSI
Claims (7)
- 撮像装置で被写体像を撮像し、撮影データを外部機器に転送可能な電子カメラにおいて、
撮像画像データおよび表示用画像データを含む前記撮影データを生成する撮影データ生成手段と、
前記撮影データの前記外部機器への転送状況を示す表示、および、その撮影データに含まれる前記表示用画像データに基づく画像を併せて表示する表示装置とを備えたことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記表示は、前記撮影データが前記外部機器へ転送完了したことを示す第1の表示、前記撮影データが前記外部機器に対して転送中であることを示す第2の表示、および前記撮影データが前記外部機器に対して未だ転送されていないことを示す第3の表示の少なくとも一つを含むことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記表示画像データがサムネイル画像データであることを特徴とする電子カメラ。 - 請求項3に記載の電子カメラにおいて、
前記撮影データを記憶する記憶手段と、
転送完了した撮影データに含まれるサムネイル画像データと同一データを作成して前記記憶手段に記憶させるサムネイルデータ作成手段と、
前記サムネイルデータ作成手段による前記同一データの作成後に前記転送完了した撮影データを前記記憶手段から削除する削除手段とを備え、前記削除手段により削除された撮影データに関しては前記サムネイルデータ作成手段で作成されたサムネイル画像データに基づく画像を前記表示装置に表示することを特徴とする電子カメラ。 - 請求項3に記載の電子カメラにおいて、
前記撮影データを記憶する記憶手段と、
転送完了した撮影データに含まれる前記撮像画像データを、前記記憶手段から削除する削除手段とを備えたことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項3に記載の電子カメラにおいて、
前記撮影データを記憶する記憶手段と、
転送完了した撮影データに含まれる前記撮像画像データを前記表示装置への表示に最適な最適表示データに加工し、加工後の最適表示データを前記撮像画像データに代えて前記記憶手段に記憶させる撮像画像加工手段と、
転送完了した撮影データに関する画像を前記表示装置に1コマ再生表示する場合には、前記撮像画像加工手段で加工された最適表示データによる画像を表示し、前記転送完了した撮影データに関する画像を含む複数コマの画像を前記表示装置に再生表示する場合には、前記サムネイル画像データによる画像を表示するように制御する表示制御手段とを備えたことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項3に記載の電子カメラにおいて、
前記削除手段による削除動作および前記撮影画像加工手段による加工・記憶動作を行わせる操作部を備えたことを特徴とする電子カメラ。
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