JP2004095914A - プリント配線基板、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属板11上に第1のマスキング16を形成してハーフエッチングを施して略円錐形の金属バンプ11Bを形成する。この金属バンプ11Bが形成された金属板11上にプリプレグ(絶縁材料層)12を重ね、ヒートプレスして前記プリプレグ12に金属バンプ11Bを貫通させる。次に金属板11の裏面側の配線パターン相当部分に第2のマスキング15を形成し、この第2のマスキング15の上からハーフエッチング処理して断面略六角形の紡錘型の金属バンプ11Dを形成する。金属バンプ11Dの底面側から別の絶縁層18を形成し、表面研磨し、配線パターン19を形成する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線基板の製造方法に係り、更に詳細には配線層間を貫通型の導体配線部で接続する、いわゆる導体貫通型のプリント配線基板及びプリント配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリント配線基板の製造方法として、スルーホールメッキ層を用いて層間接続を形成するスルーホール型のプリント配線基板100の製造方法が知られている。図11は従来の代表的なスルーホール型のプリント配線基板の構造を模式的に示した断面図である。
【0003】
この方法では、まず絶縁性基板101の両面に銅箔103,105が積層された二層板110を用意し、この二層板110の両面の銅箔103,105をパターニングして配線パターン103a,105aを形成する。しかる後に二層板110の所定位置に貫通孔107,109をドリルなどにより機械的に穿孔する。次いでこれら貫通孔107,109の内壁に無電解メッキなどを施すことにより金属層を析出させ、スルーホール107a,109aを形成し、これらスルーホール107a,109aにより配線パターン103aと105aとを電気的に接続する。次いで下面側の配線パターン105aを介してベアチップ等の半導体素子120を実装する。一方、上面側の配線パターン103aの接合部以外の部分はソルダーレジスト104で覆い、接合部にハンダボール130を溶着して半導体装置100を完成させる。
【0004】
ところで、昨今のIT機器の小型化への要求は日々高まる一方であり、プリント配線基板に対する要求も例外ではなく、小型化や高集積化の要請が高いと同時に低価格化も要請されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のスルーホール型の製造方法では、配線パターンとは別にスルーホール接続のための貫通孔が必要となるため、高集積化への妨げとなっている。更にスルーホール接続するための機械的穴あけ工程やメッキ工程などが必要なため、製造コストが高く、低価格化の障害になるという問題が有る。更にメッキ工程により配線パターンの解像度が低下するため、L/S値(ライン・アンド・スペース比)はせいぜい75/75(μm)止まりである。また、ハンダボール形成のためのソルダーレジストを上面に塗布する工程が必要となり、コスト上昇に繋がるという問題もある。本発明は上記の従来の問題を解決するためになされた発明である。即ち、本発明は低価格でしかも集積度の高いプリント配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリント配線基板は、絶縁層と、絶縁層の両面に配設された配線パターンと、前記絶縁層の厚さ方向に貫挿され、前記配線パターンを電気的に接続する、断面略六角形の紡錘型金属バンプと、を具備することを特徴とする。
【0007】
前記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、略ひし形を回転させて得られる回転体の形状を備えている金属バンプを挙げることができる。
【0008】
前記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、導体板の表面側と裏面側から順次ハーフエッチング処理することにより形成される形状を備えている金属バンプを挙げることができる。
【0009】
前記プリント配線基板において、前記配線パターンの例として、パターン状に加工された金属箔、スパッタ膜、蒸着膜、又はメッキ膜を挙げることができる。
【0010】
前記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、円筒形、円錐形、四角錐形、円錐台形、四角錐台形、及び、円錐形の下部に円筒形の上部が接合された形状からなる群から選択される一の形状に近似する形を備えた金属バンプを挙げることができる。
【0011】
前記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、前記配線パターンの幅と実質的に等しい幅の下部を有する金属バンプを挙げることができる。
【0012】
前記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、対向する一組の平行平面と、これら平行平面の間を繋ぐ四つの曲面とからなる略六角形の、前記配線パターンの長手方向を法線とする平面上の断面形状を有し、前記曲面のうちの少なくとも一つが負の曲率半径を有する曲面で画定される形状を備えた金属バンプを挙げることができる。
【0013】
前記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、高さ50〜150μm、中央部半径80〜200μm、端部半径40〜100μmを備えている金属バンプを挙げることができる。
【0014】
本発明のプリント配線基板の製造方法は、金属板の一の表面に第1のマスキングを形成する工程と、前記第1のマスキングを介して前記金属板をハーフエッチングして板状の底部から略円錐形の金属バンプが延設されたバンプ付金属板を形成する工程と、前記金属バンプ形成面上に絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層の上面を研磨する工程と、前記バンプ付金属板の底面に第2のマスキングを形成する工程と、前記第2のマスキングを介して前記バンプ付金属板の底部をハーフエッチングし、断面略六角形の紡錘型金属バンプを形成する工程と、前記金属バンプ形成面に第2の絶縁層を形成する工程と、前記第2の絶縁層の表面を研磨して絶縁層の表面に前記金属バンプの端部が露出した配線素材を形成する工程と、前記配線素材の第1の絶縁層および前記第2の絶縁層の表面に金属層を形成する工程と、前記金属層をパターニングして2層の配線基板を形成する工程とを具備することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、貫通型の金属配線部材である金属バンプを用いて層間接続しているので低コストで製造することができる。またスルーホール用のメッキ工程が不要なので低コストで高集積度の配線パターンを備えた金属プリント配線基板を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態に係るプリント配線基板の製造方法について説明する。図1は本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法の各工程の流れを示したフローチャートであり、図2、図3及び図4は本実施形態に係るプリント配線基板の製造途中の各段階のものを模式的に示した断面図である。本実施形態に係るプリント配線基板1を製造するには、図2(a)に示したように、まず銅板などの金属板11を用意する。この金属板11としては例えば無酸素銅や、銅合金などが挙げられる。銅合金としては、例えばCr、Snなどの金属を0.2%含んだものを用いる事ができる。この金属板11の厚さは形成しようとする金属バンプの高さや残厚に応じて選択する。例えば、高さ約100μmの金属バンプを形成する場合、金属板11は厚さ約125μmのものを用いる。
【0017】
次に図2(b)に示したように、この金属板11の表面のうち、最初にハーフエッチングを施す方の面、例えば図2(b)中では金属板11の上面側に第1のマスキング16を形成する(ステップ1)。この第1のマスキング16を形成する方法としては、最初に感光性樹脂を塗布し、乾燥させた後マスクパターンを介して選択的に露光し、部分的に硬化させ、次いで現像して不要部分を溶解除去するフォトリソグラフ法などが挙げられる。
【0018】
一方金属板11の表面のうち、ハーフエッチングを施さない方の面、図2(b)中の下面側には表面全体にわたって保護層17を形成する。保護層17としてはレジストを全面に形成したもの、或いは粘着性のフィルムを貼り付けたものなどを使用できる。こうして図2(b)に示したように金属板11の上表面に第1のマスキング16が形成され、金属板11の下表面には保護層17が形成される。
【0019】
この状態で金属板11の上面側にハーフエッチング処理(1)を施す(ステップ2)。このハーフエッチング処理(1)の方法としては、エッチング液を噴霧するスプレー法、エッチング液槽中に第1のマスキング16と保護層17とを形成した金属板11を浸漬する湿式法、或いはプラズマなどのエネルギー波を衝突させる乾式法などを挙げることができる。
【0020】
今、スプレー法を例にして説明すると、図2(b)に示した状態の金属板11の上面側からエッチング液を噴霧すると、霧状に噴霧されたエッチング液は第1のマスキング16と第1のマスキング16との間の露出した表面の金属板11を侵蝕し、更に第1のマスキング16の下面側にまで回り込んで金属板11をエッチングしてゆく。ここで用いるエッチング液としては以下のようなものを用いることができる。例えば、塩化第2鉄水溶液、塩化第2銅水溶液、及び銅アンモニウム錯イオンを主成分とするアルカリ水溶液からなるエッチング液が挙げられる。
【0021】
このエッチング処理を適当なところで停止すると(ハーフエッチング/ステップ2)、図2(c)のように放物線或いは楕円状の曲線で描かれる断面形状(負の曲率半径を有する曲面)を呈する金属バンプ11B,11B,…が得られる。これらの金属バンプ11B,11B,…はその根元部分11Aで繋がっている。
【0022】
次に第1のマスキング16と保護層17とを除去し(ステップ3)、表面を洗浄してエッチング液を除去すると、図2(d)に示したような金属バンプ11B,11B,…を備えたバンプ付金属板11Cが得られる。
【0023】
図5はハーフエッチング処理後に得られる金属バンプの斜視図及び断面図であり、図6は
バンプ付金属板11Cの底部を反対側から線状にハーフエッチングして切断した部材の、金属板底部と金属バンプとの結合部の斜視図及び断面図であり、図7はハーフエッチング処理後に得られる金属バンプの電子顕微鏡写真であり、図8はバンプ付金属板11Cの底部を反対側から線状にハーフエッチングして切断した部材の、金属板底部と金属バンプとの結合部の電子顕微鏡写真である。
【0024】
図5及び図7に示したように、金属板11の片面をハーフエッチングすることにより、略円錐形の金属バンプ11Bが形成される。この金属バンプ11Bの断面は円錐台の側面を凹型曲面に置換した形状を備えており、換言すれば負の曲率半径を有する曲面を側面に備えている。図5及び図7に示したように、金属バンプ11Bの上部は半径20〜50μm程度の円形に仕上げることが可能であり、金属バンプ11Bの高さは金属板11Cの厚みが125μmの場合、50〜100μm程度に仕上げることが可能である。
【0025】
次にこうして形成したバンプ付金属板11Cのバンプ形成面上に絶縁層12を形成する(ステップ4)。絶縁層12の形成方法としては、例えば、金属バンプ11B,11B,…の上に、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させて形成した、例えば厚さ60μmのプリプレグ(図示省略)を重ね合わせ、ゴムシートのような弾性体に当接させた状態で加熱下に加圧(ヒートプレス)する方法が挙げられる。このヒートプレスの結果、図2(e)に示したように絶縁層12を金属バンプ11B,11B,…が貫通した配線板素材13が得られる。
【0026】
なお、絶縁層12の形成の仕方としては、上記の方法以外にも、光硬化型エポキシ樹脂を用いて真空ラミネーションやロールラミネーションにより塗工した後硬化する方法や、ポリアミック酸樹脂を用いてウェットラミネーションにより塗工した後硬化する方法などが挙げられる。
【0027】
次にこの配線板素材13の絶縁層形成面(図中上面)を表面研磨する(ステップ5)。図3(f)に示したように、この表面研磨工程により配線板素材13の全体の厚さは約110〜120μmにまで薄く成形される。また絶縁層12の表面と共に金属バンプ11Bの頭部も研磨られ、例えば頭部の半径が40〜100μmになるまで研磨される。こうして厚さを薄くする「膜減らし」と呼ばれる工程の後、図3(g)に示したように配線板素材13の金属板露出面側(図中下面)に第2のマスキング15を、例えばフォトリソグラフ法などの既知の方法で形成する(ステップ6)。配線板素材13の上面側を保護層(図中省略)で覆った後、エッチング液中に浸漬するなどによりバンプ付金属板11Cの底部11A側からハーフエッチング処理(2)を行う(ステップ7)。このハーフエッチング処理(2)により、図13(h)に示したように金属バンプ11Bを成型して断面が(負の曲率半径を有する)略六角形(負の曲率半径を有する)の回転体状の金属バンプ11Dを形成する。
【0028】
この金属バンプ11Dは紡錘型であり、その断面は、図3(j)に示したように略六角形である。この略六角形のうち、図中最上部と最低部は略平行な一組の平行線である。これら一組の平行線を結ぶ曲線のうち、少なくとも一つが負の曲率半径を有する曲面である。本実施形態に係る金属バンプ11Dでは、一組の平行線と、これら一組の平行線を結ぶ四本の曲線から形成されている。これら曲線は漢数字の「八」の字のように外側から内側に向けて撓んだ曲線であり、漢数字の「八」の字を上下反転させて得られる四本の曲線(負の曲率半径を有する曲線)から構成されている。本実施形態に係る金属バンプ11Dは図3(j)に示したような略六角形の板を紙面上下方向に伸びる回転軸の回りに回転させて得られる回転体状の形を備えている。
【0029】
次いで金属バンプ11Dの図中下面側から絶縁層12表面に更に別の絶縁層18を形成する(ステップ9)。この絶縁層18の形成方法としては、前記絶縁層12と同様の方法による。かくして配線版素材13bが得られる。次にこうして形成した配線版素材13bの図中下面側を表面研磨し、配線素材13bの厚みを100μmとする(ステップ10)。この表面研磨により絶縁層18の表面から突出した金属バンプ11Dの先端面を削り取り、絶縁層18表面と略同一平面を形成するように成型する。次いでこの配線版素材13bの表面に配線パターン19を形成する(ステップ11)。
【0030】
この配線パターン19の形成方法は、例えば銅箔等の金属板を表面に貼り付けた後、マスキングして選択的にエッチング処理する方法や、絶縁層12表面の所定位置に部分的にメッキ処理する方法などの既知の方法が考えられる。かくして図3(k)に示したようなプリント配線基板13cが得られる。
【0031】
こうして得られたプリント配線基板13cを用いて半導体素子を実装するには、配線パターン19の表面にメッキ層或いはハンダ層20を形成し、その上に半導体素子、例えばフリップチップ30を図4のように配設して半導体素子を実装する(ステップ12)。かくして図4に示したような半導体装置13dが得られる。こうして形成した配線板の下面に露出した金属バンプ11D底部にハンダボール40を溶着することにより、半導体装置42が得られる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法では、スルーホールを形成する必要がないので、工数を少なくすることができ、製造コストを低く抑えることができる。また、スルーホール穿孔用のスペースを確保する必要がないので、プリント配線基板の表面全体に配線パターンを形成することができ、集積密度の高い配線パターンを形成することができる。更に本実施形態に係る方法では、スルーホールメッキのためのメッキ工程が不要なので製造コストを低下させ、しかも集積密度の高い配線パターンを形成することができる。例えば図3(i)に示したプリント配線基板では、L/S値=50/50(μm/μm)程度の高密度の配線パターンを形成することが出来た。また、プリント配線基板表面にソルダーレジスト層を形成する必要がないので、製造コストを低下させることができる。
【0033】
更に本実施形態に係る方法では、金属板11をエッチングして形成した金属バンプ11D,11D,…を用いて層間接続を行うので、金属バンプ11D,11D,…の高さのバラツキが小さく、接続信頼性の高い層間接続を形成することができる。
【0034】
また本実施形態に係るプリント配線基板では、金属板11を上下両面からエッチングして金属バンプ11Dを介して配線パターンを層間接続しているので、金属バンプ11Dの幅を狭い幅に形成することができる。そのため、隣接させる金属バンプ11D,11D間の間隔を小さくすることができ、配線パターンの密度、ひいては集積度の高いプリント配線基板を得ることができる。
【0035】
更に本実施形態に係るプリント配線基板では、単一材料からなる金属板11を上面側からのハーフエッチングと裏面側からのエッチングとにより加工して金属バンプ11D,11D,…を形成するので、安価な材料を用いることができ、製品コストを低く抑えることができる。
【0036】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施の形態に係るプリント配線基板の製造方法について説明する。図9は本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法の各工程の流れを示したフローチャートであり、図10は本実施形態に係るプリント配線基板の製造途中の各段階のものを模式的に示した断面図である。
【0037】
本実施形態に係るプリント配線基板1Aを製造するには、前記第1の実施形態のステップ1〜10の操作を行って、図10(a)に示したような二枚の配線板素材23a,23aを形成する(ステップ1〜10)。次にこうして得た配線板素材23aの一枚の片面に内部配線パターンを形成し(ステップ11)、図10(a)に示したような配線板素材23bを得る。次にこうして形成した二枚の配線板素材23a,23bを図10(a)のように上下に重なるように位置決めして重ね合わせる(ステップ12)。この重ね合わせた状態でヒートプレスして加熱下に加圧する(ステップ13)。このヒートプレスの方法としては、加熱した金属ロール間を通過させたり、或いはプレスした状態で加熱室に搬入することにより行う。
【0038】
このヒートプレスにより、金属バンプ111Dの底面と内部配線パターン191とが電気的に接続される。また絶縁層181の絶縁性組成物がしみ出して、内部配線パターン191及び絶縁層121表面を覆う。それと同時に絶縁層121,181,122,182を硬化させる。かくして図10(b)に示したような、内部配線パターン191と、この内部配線パターンと電気的に接続された金属バンプ111D,112Dを内蔵した配線板素材25が得られる。なお、ヒートプレスの前に金属バンプ111Dや内部配線パターン191の表面にACF(異方導電性接着剤)や、導電性ペースト、ハンダペースト、ハンダボール、或いはハンダ層等の電気的接続の形成を補助する物質を塗布或いは形成しておいてもよい。
【0039】
次にこうして得た配線板素材25の表面に表面配線パターン192,193を形成する(ステップ14)。かくして図10(c)に示したような、3層の配線パターン191,192,193を備え、これらの配線パターン191,192,193を電気的に接続する金属バンプ111D,112Dを内蔵した、いわゆる3層のプリント配線基板27が得られる。更にこうして形成したプリント配線基板の上面に露出した表面配線パターン192に対して半導体チップ30などの電子部品を実装することにより(ステップ15)、図10(d)に示したような半導体装置50が得られる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法では、スルーホールを形成する必要がないので、工数を少なくすることができ、製造コストを低く抑えることができる。また、スルーホール穿孔用のスペースを確保する必要がないので、プリント配線基板の表面全体に配線パターンを形成することができ、集積密度の高い配線パターンを形成することができる。更に本実施形態に係る方法では、スルーホールメッキのためのメッキ工程が不要なので製造コストを低下させ、しかも集積密度の高い配線パターンを形成することができる。
【0041】
更に本実施形態に係る方法では、金属板をエッチングして形成した金属バンプ111D,112を用いて層間接続を行うので、金属バンプ111D,112Dの高さのバラツキが小さく、接続信頼性の高い層間接続を形成することができる。
【0042】
また本実施形態に係るプリント配線基板では、金属板11を上下両面からエッチングして金属バンプ111D,112Dを介して配線パターンを層間接続しているので、金属バンプ111D,112Dの幅を狭い幅に形成することができる。そのため、隣接させる金属バンプ111D,12D間の間隔を小さくすることができ、配線パターンの密度、ひいては集積度の高いプリント配線基板を得ることができる。
【0043】
更に本実施形態に係るプリント配線基板では、単一材料からなる金属板11を上面側からのハーフエッチングと裏面側からのエッチングとにより加工して金属バンプ111D,112Dを形成するので、安価な材料を用いることができ、製品コストを低く抑えることができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、バンプ貫通型の金属配線部材を用いて層間接続しているので低コストで製造することができる。またメッキ工程が不要なので低コストで高集積度の配線パターンを備えた金属プリント配線基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示したフローチャートである。
【図2】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図3】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図4】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る金属バンプの斜視図及び断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る金属バンプと配線パターンの斜視図と断面図である。
【図7】第1の実施形態に係る金属バンプの電子顕微鏡写真である。
【図8】第1の実施形態に係る金属バンプの電子顕微鏡写真である。
【図9】第2の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示したフローチャートである。
【図10】第2の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図11】従来のプリント配線基板の断面図である。
【符号の説明】
12,18…絶縁層、19…配線パターン、11C…金属配線部材、11B,11D…金属バンプ、13…プリント配線基板、11…金属板、16…第1のマスキング、15…第2のマスキング。
Claims (9)
- 絶縁層と、
絶縁層の両面に配設された配線パターンと、
前記絶縁層の厚さ方向に貫挿され、前記配線パターンを電気的に接続する、断面略六角形の紡錘型金属バンプと、
を具備することを特徴とするプリント配線基板。 - 前記金属バンプが略ひし形を回転させて得られる回転体の形状を備えていることを特徴とする請求項1記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、導体板の表面側と裏面側から順次ハーフエッチング処理することにより形成される形状を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のプリント配線基板。
- 前記配線パターンが、パターン状に加工された金属箔、スパッタ膜、蒸着膜、又はメッキ膜であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、円筒形、円錐形、四角錐形、円錐台形、四角錐台形、及び、円錐形の下部に円筒形の上部が接合された形状からなる群から選択される一の形状に近似する形であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、前記配線パターンの幅と実質的に等しい幅の下部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、対向する一組の平行平面と、これら平行平面の間を繋ぐ四つの曲面とからなる略六角形の、前記配線パターンの長手方向を法線とする平面上の断面形状を有し、前記曲面のうちの少なくとも一つが負の曲率半径を有する曲面であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、高さ50〜150μm、中央部半径80〜200μm、端部半径40〜100μmを備えている有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1記載のプリント配線基板。
- 金属板の一の表面に第1のマスキングを形成する工程と、
前記第1のマスキングを介して前記金属板をハーフエッチングして板状の底部から略円錐形の金属バンプが延設されたバンプ付金属板を形成する工程と、
前記金属バンプ形成面上に絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層の上面を研磨する工程と、
前記バンプ付金属板の底面に第2のマスキングを形成する工程と、
前記第2のマスキングを介して前記バンプ付金属板の底部をハーフエッチングし、断面略六角形の紡錘型金属バンプを形成する工程と、
前記金属バンプ形成面に第2の絶縁層を形成する工程と、
前記第2の絶縁層の表面を研磨して絶縁層の表面に前記金属バンプの端部が露出した配線素材を形成する工程と、
前記配線素材の第1の絶縁層および前記第2の絶縁層の表面に金属層を形成する工程と、
前記金属層をパターニングして2層の配線基板を形成する工程と
を具備することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。
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