JP4049618B2 - プリント配線基板、プリント配線基板用レリーフパターン付金属板、及び、プリント配線基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線基板の製造方法に係り、更に詳細には配線層間を貫通型の導体配線部で接続する、いわゆる導体貫通型のプリント配線基板、プリント配線基板用レリーフパターン付金属板、及びプリント配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多層板の製造方法として絶縁性基板の厚さ方向に略円錐形のペーストバンプを圧入して絶縁性基板の両面に形成された二つの配線パターン間の電気的導通を図る、いわゆる導体間通法が知られている。図19は従来の代表的な導体貫通法の製造工程を模式的に示した断面図である。この導体貫通法では、図19(a)に示すように、導体板101の上に例えば複数の貫通孔が穿孔された印刷用マスク(図示省略)を重ね、この印刷用マスクの上側から銀ペーストなどの導電性組成物をスキージしながら前記貫通孔に充填し、しかる後に前記印刷用マスクと導電板とを剥離することにより略円錐形のペーストバンプ群102,102,…を形成する(図19(b))。次いで例えばガラス繊維マットにエポキシ樹脂を含浸させて得られるような絶縁材料板前駆体103を積層、プレスして貫通させ(図19(c))、その上から銅箔104を積層し(図19(d))、エッチングして配線パターン104a,101aを形成してコア材110を形成する(図19(e))。
【0003】
一方、上記と同様の方法により図19(c)と同様のバンプ付銅箔120及び140を作成しておき、前記コア材110と前記バンプ付銅箔120及び140との間に、前記絶縁材料板前駆体103と同様の絶縁材料板前駆体130,150をそれぞれ図19(f)のようにセットする。しかる後にプレスして図19(g)に示したような積層体160を形成し、この積層体160の最外層の銅箔をエッチングして配線パターンを形成し、図19(h)に示したような多層プリント配線基板170を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような配線層の形成された絶縁性基板上にペーストバンプ群を形成する場合、ペーストバンプ群形成のための印刷用マスク等が必要になる。また、導電性組成材料で形成したペーストバンプ群では高さにばらつきが生じるため、層間接続に不備が生じる場合がある。更に配線層と組成が異なるために熱的要因で組成間にクラックが発生する場合がある。また多層化工程において配線層同士を絶縁性材料を挟んで密着させるために配線層の厚みの分だけ広い層間を必要とし、同時に基板平滑性にも影響があるために、より薄い高多層プリント配線基板の製造の障害になるという問題がある。また、印刷法では技術的に0.15mmのバンプ径が形成可能なバンプの最小とされており、これ以下の直径のバンプを形成できないという問題や、印刷法で形成されるペーストバンプの高さがばらつくので層間接続の信頼性が不十分であるという問題がある。
【0005】
本発明は上記の従来の問題を解決するためになされた発明である。即ち、本発明はファインな層間接続部を有し、信頼性の高い多層プリント配線基板、プリント配線基板用レリーフパターン付金属板、及び、プリント配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のプリント配線基板は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一の表面に配設された第1の表面配線パターンと、前記絶縁性基板の他の表面に配設された第2の表面配線パターンと、前記第1の表面配線パターン又は前記第2の表面配線パターンと電気的に接続された金属バンプ、及び、前記第1の表面配線パターンと前記第2の表面配線パターンとの間に配設され、前記絶縁性基板表面に平行に配設された内層配線パターンとからなる金属バンプ付配線部材と、前記金属バンプ付配線部材、前記第2の表面配線パターン又は前記第1の表面配線パターン間に間挿され、加熱下の加圧により一体化されて、前記金属バンプ付配線部材と、前記第2の表面配線パターン又は前記第1の表面配線パターンとを電気的に接続したペーストバンプとを具備することを特徴とする。
【0007】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、円錐の頂部を挟み前記円錐の軸に平行な一組の平面又は曲面で裾部を切り取った略円錐形状を備えているバンプを挙げることができる。
【0008】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、導体板の表面側と裏面側から順次エッチング処理することにより形成される形状を備えているバンプを挙げることができる。
【0009】
上記プリント配線基板において、前記内層配線パターンが、前記ペーストバンプが貫通している、前記絶縁性基板を構成する絶縁性材料の層に埋設されているものを挙げることができる。
【0010】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプ付配線部材が連続した同一の金属からなるものを挙げることができる。
【0011】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、30μm〜250μmの最大径又は最大幅を備えた金属バンプを挙げることができる。
【0012】
上記プリント配線基板において、前記表面配線パターンの例として、パターン状に加工された金属箔、スパッタ膜、又はメッキ膜からなるパターンを挙げることができる。
【0013】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、円筒形、円錐形、四角錐形、円錐台形、四角錐台形、及び、円錐形の下部に円筒形の上部が接合された形状からなる群から選択される一の形状に近似する形を備えたバンプを挙げることができる。
【0014】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、前記内層配線パターンの幅と実質的に等しい幅の下部を有するバンプを挙げることができる。
【0015】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、対向する一組の平行平面と、これら平行平面の間を繋ぐ四つの曲面とからなる略六角形の、前記内層配線パターンの長手方向を法線とする平面上の断面形状を有し、前記曲面のうちの少なくとも一つが負の曲率半径を有する曲面であるバンプを挙げることができる。
【0016】
上記の本発明のプリント配線基板用のレリーフパターン付金属板としては、金属材料の片面をハーフエッチングすることによって、金属バンプ付配線部材の内層配線パターンに対応するレリーフパターンが、金属材料の片面に形成されているプリント配線基板用レリーフパターン付金属板を挙げることができる。
【0017】
本発明の他のプリント配線基板は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一の表面に配設された第1の表面配線パターンと、前記絶縁性基板の他の表面に配設された第2の表面配線パターンと、前記第1の表面配線パターン又は前記第2の表面配線パターンと電気的に接続された金属バンプ、及び、前記第1の表面配線パターンと前記第2の表面配線パターンとの間に配設され、前記絶縁性基板表面に平行に配設された内層配線パターンとを有する第1の金属バンプ付配線部材と、前記第2の表面配線パターン又は前記第1の表面配線パターンと電気的に接続された金属バンプ、及び、前記第1の表面配線パターン又は前記第2の表面配線パターンと、前記第1の金属バンプ付配線部材との間に配設され、前記絶縁性基板表面に平行に配設された他の内層配線パターンとを有する第2の金属バンプ付配線部材と、前記第1の金属バンプ付配線部材と前記第2の金属バンプ付配線部材との間に間挿され、加熱下の加圧により一体化されて、前記第1の金属バンプ付配線部材と前記第2の金属バンプ付配線部材とを電気的に接続するペーストバンプとを具備することを特徴とする。
【0018】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、円錐の頂部を挟み前記円錐の軸に平行な一組の平面又は曲面で裾部を切り取った略円錐形状を備えているバンプを挙げることができる。
【0019】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、導体板の表面側と裏面側から順次エッチング処理することにより形成される形状を備えているバンプを挙げることができる。
【0020】
上記プリント配線基板において、前記内層配線パターンが、前記ペーストバンプの貫通している、前記絶縁性基板を構成する絶縁性材料の層に埋設されているものを挙げることができる。
【0021】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプ付配線部材が連続した同一の金属からなるものを挙げることができる。
【0022】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、30μm〜250μmの最大径又は最大幅を備えた金属バンプを挙げることができる。
【0023】
上記プリント配線基板において、前記表面配線パターンの例として、パターン状に加工された金属箔、スパッタ膜、蒸着膜、又はメッキ膜からなるパターンを挙げることができる。
【0024】
上記プリント配線基板において、前記金属バンプの例として、円筒形、円錐形、四角錐形、円錐台形、四角錐台形、及び、円錐形の下部に円筒状の上部が接合された形状からなる群から選択される一の形状に近似する形を備えたバンプを挙げることができる。
【0025】
上記プリント配線基板であって、前記金属バンプの例として、前記内層配線パターンの幅と実質的に等しい幅の下部を有するバンプを挙げることができる。
【0026】
上記プリント配線基板であって、前記金属バンプの例として、対向する一組の平行平面と、これら平行平面の間を繋ぐ四つの曲面とからなる略六角形の、前記内層配線パターンの長手方向を法線とする平面状の断面形状を有し、前記曲面のうち少なくとも一つが負の曲率半径を有する曲面であるバンプを挙げることができる。
【0027】
上記プリント配線基板用のレリーフパターン付金属板としては、金属材料の片面をハーフエッチングすることによって、金属バンプ付配線部材の内層配線パターンに対応するレリーフパターンが、金属材料の片面に形成されているプリント配線基板用レリーフパターン付金属板を挙げることができる。
【0028】
本発明のプリント配線基板の製造方法は、導体板の一の表面の内層配線パターン形成位置に第1のマスキングを形成する工程と、前記導体板のマスキング形成面をハーフエッチングして内層配線パターン状にレリーフパターンを前記導体板の前記一の表面に形成する工程と、プリプレグの所定位置に貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔に導電性ペーストを充填してペースト充填プリプレグを形成する工程と、前記レリーフパターンと、前記ペースト充填プリプレグと、他の導体板とを位置合わせする工程と、前記レリーフパターンと、前記ペースト充填プリプレグと、他の導体板とを加熱下に加圧する工程と、前記他の導体板の表面上の金属バンプ形成位置に第2のマスキングを形成する工程と、前記他の導体板の表面をハーフエッチングして前記内層配線パターン状レリーフパターンの根元部分を切り離し内層配線パターンとなすと同時に該内層配線パターン背面上に金属バンプを形成する工程と、前記金属バンプ形成面に絶縁性材料を充填する工程と、前記絶縁性材料を硬化する工程と、前記露出した金属バンプの頭部及び絶縁性材料層上に外側配線パターンを形成する工程とを具備することを特徴とする。
【0029】
上記プリント配線基板の製造方法において、前記絶縁性材料の例として、絶縁性基板前駆体である絶縁性材料を挙げることができる。
【0030】
上記プリント配線基板の製造方法において、前記絶縁性材料の例として、絶縁性材料組成物フィルムを挙げることができる。
【0031】
上記プリント配線基板の製造方法において、前記絶縁性材料の例として、塗布形成された絶縁性材料組成物を挙げることができる。
【0032】
本発明では、導体板をハーフエッチング処理して根元部分が結合した金属バンプを形成し、この根元部分を反対側からエッチング処理して切り離すことにより第1の表面配線パターンを形成するので、製造コストを上昇させることなく金属バンプで層間接続した多層型プリント配線基板を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態に係るプリント配線基板の製造方法について説明する。図1は本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法の各工程の流れを示したフローチャートであり、図2〜図7は本実施形態に係るプリント配線基板の製造途中の各段階のものを模式的に示した断面図である。
【0034】
本実施形態に係るプリント配線基板1を製造するには、図2(a)に示したように、まず銅板などの金属板11を用意する。この金属板11としては例えば無酸素銅や、銅合金などが挙げられる。銅合金としては、例えばCr、Snなどの金属を0.2%含んだものを用いる事ができる。この金属板11の厚さは後の工程で形成しようとする金属バンプの高さや残厚に応じて選択する。例えば、高さ140μmの金属バンプを形成し、30μmの残厚が必要である場合、金属板11は厚さ170μmのものを用いる。
【0035】
次に図2(b)に示したように、この金属板11の表面のうち、ハーフエッチングを施す方の面、例えば図2(b)中では金属板11の上面側に第1のマスキング20を形成する(ステップ1)。この第1のマスキング20を形成する方法としては、最初に感光性樹脂を塗布し、乾燥させた後マスクパターンを介して選択的に露光し、部分的に硬化させ、次いで現像して不要部分を溶解除去するフォトリソグフィ−法などが挙げられる。
【0036】
一方金属板11の表面のうち、ハーフエッチングを施さない方の面、図2(b)中の下面側には表面全体にわたって保護層21を形成する。こうして図2(b)に示したように金属板11の上表面に第1のマスキング20が形成され、金属板11の下表面には保護層21が形成される。この状態で金属板11の上面側にハーフエッチング処理を施す(ステップ2)。このハーフエッチング処理の方法としては、エッチング液を噴霧するスプレー法、エッチング液槽中に第1のマスキング20と保護層21とを形成した金属板11を浸漬する湿式法、或いはプラズマなどのエネルギー波を衝突させる乾式法などを挙げることができる。
【0037】
以下スプレー法を例にして説明する。図2(b)に示した状態の金属板11の上面側からエッチング液を噴霧すると、霧状に噴霧されたエッチング液は第1のマスキング20と第1のマスキング20との間の露出した表面の金属板11を侵蝕し、更に第1のマスキング20の下面側にまで回り込んで金属板11をエッチングしてゆく。ここで用いるエッチング液としては、たとえば塩化第2鉄水溶液、塩化第2銅水溶液、及び銅アンモニウム錯イオンを主成分とするアルカリ水溶液から成るエッチング液が挙げられる。
【0038】
このエッチング処理を適当なところで停止すると(ハーフエッチング/ステップ2)、図2(c)のように放物線或いは楕円状の曲線で描かれる垂直断面形状(負の曲率半径を有する曲面)を呈する内層配線パターン状のレリーフパターン11B,11B,…(以下、「内層配線レリーフパターン」という。)が得られる。これらの内層配線レリーフパターン11B,11B,…はその根元部分11Aで繋がっている。
【0039】
次に第1のマスキング20と保護層21とを除去し(ステップ3)、表面を洗浄してエッチング液を除去すると図2(d)に示したような内層配線レリーフパターン11B,11B,…を備えた配線レリーフパターン付金属板(以下「配線部材」という。)11Dが得られる。
【0040】
一方、上記配線部材11Dとは別にペースト充填プリプレグを形成する。このペースト充填プリプレグを得るには、図3(a)に示したよう絶縁性材料シート例えばアラミド繊維シートにエポキシ樹脂のような熱硬化性液状樹脂を含浸させたプリプレグ13を用意する。このプリプレグ13の所定位置、具体的には層間接続部材を形成させる予定の位置に例えば炭酸ガスレーザーを照射することにより図3(b)に示したような貫通孔13a,13a,…を形成する(ステップ4)。
【0041】
なお、この貫通孔13a,13a,…の位置は前記配線部材11Dの内層配線レリーフパターン11B,11B,…と対応させて形成する。
【0042】
次いで貫通孔13a,13a,…内に、例えば銀粉や銅粉などの導電性微粒子を例えばエポキシ樹脂等の液状熱硬化性樹脂中に分散させて得られる導電性ペーストを充填する(ステップ5)。導電性ペーストを充填する方法としては、例えば貫通孔13a,13a,…を形成したプリプレグ13の上面に導電性ペーストを塗布したのちにヘラ状の部材ですり込むスキージ法などが考えられる。こうして図3(c)に示したようなペースト充填プリプレグ13Bが得られる。
【0043】
ペースト充填プリプレグ13Bの形成後、図4(e)に示したように、配線部材11Dのレリーフパターン11Bの上にペースト充填プリプレグ13B、更に前記配線部材11Dと同様に形成したもう一つの配線部材21Dをレリーフパターン21B形成面を下向きにして重ね合わせる(ステップ6)。
【0044】
この重ねあわせた状態でゴムシートのような弾性体に当接させた状態で加熱下に加圧(ヒートプレス)する(ステップ7)。このヒートプレスの結果、図4(f)に示したように二つの対向する配線部材11D,21Dがそれぞれペーストバンプ12を介して電気的に接続され、隙間に絶縁性樹脂が充填される。かくして図4(f)に示したような、いわゆる2層構造のプリント配線基板用素材14が形成される。
【0045】
次に、このプリント配線基板用素材14の両表面に露出した配線部材11D,21Dのうち金属バンプ形成部分部分に、図5(g)に示したように、第2のマスキング22,24を形成する(ステップ8)。なお、この第2のマスキング22,24の形成方法も前記第1のマスキング20の形成方法と同様に、フォトリソグラフィー技術を用いて形成する方法が挙げられる。
【0046】
図5(g)に示したような第2のマスキング22,24を形成した後、この第2のマスキング22,24の上からエッチング処理を施して配線部材11D,21Dの底部をエッチングして切り離し、図5(h)に示したような金属バンプ11C,11C、…及び、金属バンプ21C,21C…を形成する(ステップ9)。これにより、同時に配線部材11D,21Dから、内層配線パターン11F,21Fの片面上にそれぞれ金属バンプ11C,21Cが形成された金属バンプ付配線部材11E,21Eが形成される。
【0047】
図8はハーフエッチング処理後に得られる金属バンプの斜視図及び断面図であり、図9はこの第2のマスキング22,24側からのエッチングにより形成される、内層配線パターン11Fと金属バンプ11Cとの結合部の斜視図であり、図10はハーフエッチング処理後に得られる金属バンプ付配線部材11Eの断面写真及び電子顕微鏡写真であり、図11は第2のマスキング22,24側からのエッチングにより形成される、内層配線パターン11Fと金属バンプ11Cとの結合部の電子顕微鏡写真である。
【0048】
図8及び図10に示したように、金属板11の片面をハーフエッチングすることにより、略円錐形の金属バンプ11Cが形成される。この金属バンプ11Cの垂直断面は円錐台の側面を凹型曲面に置換した形状を備えており、換言すれば負の曲率を有する曲面を側面に備えている。図8及び図10に示したように、金属バンプ11Cの上部は半径30〜150μm程度の円形に仕上げることが可能であり、金属バンプ11Cの高さは50〜150μm程度に仕上げることが可能である。実際の製品では、金属バンプ11Cの上部は半径40〜100μm程度の円形に仕上げることが好ましく、また、金属バンプ11Cの高さは70〜120μm程度の円形に仕上げることが好ましい。
【0049】
また図9及び図11に示したように、ステップ10の第2のマスキング側からエッチングすることにより、金属バンプ11Cの裾の部分の幅をその上部平面の半径と略同等の線幅にまで狭めると共に、金属バンプ11Cの底部が内層配線パターン11Fに結合した帯状の金属バンプ付配線部材11Eが形成される。この金属バンプ付配線部材11Eにおいて、内層配線パターン11Fはその側面部分がステップ9の第2のマスキング側からのエッチングにより略平面状、より正確には曲面状に形成されている。図12は金属バンプ11Cの断面形状を、金属バンプ付配線部材11Eの内層配線パターン11Fの長手方向を法線とし、金属バンプ11Cの軸を通る平面で切断したときの断面形状として示した断面図である。図12に示したように、ステップ9の第2のマスキング側からのエッチングにより、金属バンプ11Cの裾の部分は金属バンプの底面側すなわち第2のマスキング側から曲面状に侵食され、概略六角形の断面形状を呈し、上部と底部に配設された一組の平行平面の間を画定する側面は曲面を形成し、これらの4曲面の少なくとも一つに負の曲率半径を有する曲面を形成する。
【0050】
このとき金属バンプ11Cの底面側に形成される金属バンプ付配線部材11Eの内層配線パターン11Fの線幅は第2のマスキングの幅により調整することができる。この金属バンプ11Cの底面側に形成される金属バンプ付配線部材11Eの内層配線パターン11Fの線幅は最小30μm程度まで可能である。なお、この配線において、裏面にバンプがある部分とない部分で同一の配線幅を形成することができる。
【0051】
このようにして第2のマスキング側からのエッチングを行った後、次いで第2のマスキング22,24を除去することにより、図5(i)に示したような2層型のプリント配線基板用素材19が得られる。
【0052】
次にこのプリント配線基板用素材19の上下両面に、図5(j)に示すように、プリプレグ26,28を位置決めし、前記と同様の方法によりヒートプレスすることにより、図6(k)に示したように絶縁材料層(プリプレグ)26a,28aを金属バンプ11C,21Cが貫通した、絶縁材料付プリント配線基板用素材30が得られる(ステップ11)。次いでこの樹脂付プリント配線基板用素材30の両表面上にバフがけなどによる研磨を施すことにより(ステップ12)、図6(l)に示したような表面が平坦化された樹脂付プリント配線基板用素材32が得られる。
【0053】
次にこの樹脂付プリント配線基板用素材32の両表面に例えば電解メッキや無電解メッキなどのメッキ処理を施して(ステップ13)図6(m)に示したような金属層31を形成する。しかる後にこの金属層31の上に前記と同様にして例えばフォトリソグラフィー法を用いて図6(n)に示したような第3のマスキング34,34,…を形成し(ステップ14)、この第3のマスキング34,34,…の上からエッチング液を供給してエッチング処理を施し(ステップ15)、金属層31のうちの露出部分を除去すると、図7(o)に示したようなプリント配線基板40が得られる。次いで表面に付着したマスキング34,34,…を除去すると(ステップ16)、図7(p)に示したような4層の配線パターンを備えたプリント配線基板40が得られる。
【0054】
以上説明したように本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法では、金属板11をエッチングして形成した金属バンプ11C,11C,…を用いて層間接続を行うので、金属バンプ11C,11C,…の高さのバラツキが小さく、接続信頼性の高い層間接続を形成することができる。また本実施形態に係るプリント配線基板では、金属板11を上下両面からエッチングして金属バンプ11C及びその底部で結合した内層配線パターン11Fを形成しているので、金属バンプ11Cの幅が内層配線パターン11Fの幅と同じ寸法の狭い幅に形成することができる。
【0055】
そのため、隣設させる金属バンプ11C,11C間の間隔を小さくすることができ、配線パターンの密度、ひいては集積度の高いプリント配線基板を得ることができる。更に本実施形態に係るプリント配線基板では、単一材料からなる金属板11を上面側からのハーフエッチングと裏面側からのエッチングとにより加工して金属バンプ11C,11C,…と内層配線パターン11Fとを形成するので、安価な材料を用いることができ、製品コストを低く抑えることができる。
【0056】
(第2の実施形態)
本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法では、上記第1の実施形態において、絶縁材料層を形成するのに絶縁性基板前駆体(プリプレグ)を位置合わせして重ね、ヒートプレスすることにより金属バンプを前記絶縁性基板前駆体(プリプレグ)に貫通させるかわりに、金属バンプの上に絶縁性材料組成物からなるフィルムを被覆して適用する方法を採用した。金属バンプ上に被覆適用された絶縁性材料組成物フィルムは、圧力と熱により金属バンプを貫通させ、その頭部が絶縁性材料組成物フィルムの上に突出し、ちょうど上記第1の実施形態において、絶縁性基板前駆体(プリプレグ)を重ね、ヒートプレスして金属バンプを前記絶縁性基板前駆体(プリプレグ)に貫通させたのと同じ状態が得られる。
【0057】
本実施形態では金属バンプ上に絶縁性材料の層を形成するのに絶縁性材料組成物フィルムを被覆適用する方法を採用しているので、平板高圧プレス機のような大型の設備を必要としない。
【0058】
(第3の実施形態)
本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法では、上記第1の実施形態において、絶縁材料層を形成するのに絶縁性基板前駆体(プリプレグ)を位置合わせして重ね、ヒートプレスすることにより金属バンプを前記絶縁性基板前駆体(プリプレグ)に貫通させるかわりに、金属バンプの上に絶縁性材料組成物を塗布する方法を採用した。金属バンプ上に、絶縁性材料組成物を、その頭部が露出するように塗布形成することによって、ちょうど上記第1の実施形態において、絶縁性基板前駆体(プリプレグ)を重ね、ヒートプレスして金属バンプを前記絶縁性基板前駆体(プリプレグ)に貫通させたのと同じ状態が得られる。
【0059】
本実施形態では金属バンプ上に絶縁性材料の層を形成するのに絶縁性材料組成物を塗布形成する方法を採用しているので、平板高圧プレス機のような大型の設備を必要としない。また、高圧のプレスを行わないので、バンプなどが変形する虞れが小さく、信頼性の高い層間接続を形成することができる。
【0060】
(第4の実施形態)
以下、本発明の実施の形態に係るプリント配線基板の製造方法について説明する。図13は本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法の各工程の流れを示したフローチャートであり、図14〜図18は本実施形態に係るプリント配線基板の製造途中の各段階のものを模式的に示した断面図である。
【0061】
本実施形態に係るプリント配線基板1を製造するには、図14(a)に示したように、まず銅板などの金属板11を用意する。この金属板11としては例えば板厚約150μmのCu99.9%の無酸素銅などが挙げられる。
【0062】
次に図14(b)に示したように、この金属板11の表面のうち、ハーフエッチングを施す方の面、例えば図14(b)中では金属板11の上面側に第1のマスキング20を形成する(ステップ1)。この第1のマスキング20を形成する方法として、最初に感光性樹脂(フォトレジスト)を塗布し乾燥後、予め所定の回路図柄が描画されたマスクパターンを介して例えば出力3kWの高圧水銀灯から発射される平行光を照射して選択的に露光し、部分的に硬化させる。次いで、例えば30℃、1.0%の炭酸ナトリウムを表面に圧力0.1MPaでスプレー噴霧して非感光面を溶解除去することにより、現像して不要部分を溶解除去する。
【0063】
一方金属板11の表面のうち、ハーフエッチングを施さない方の面、図14(b)中の下面側には表面全体にわたって保護層21を形成する。
この状態で金属板11の上面側にハーフエッチング処理を施す(ステップ2)。
【0064】
以下スプレー法を例にして説明する。図14(b)に示した状態の金属板11の上面側からエッチング液を噴霧すると、霧状に噴霧されたエッチング液は第1のマスキング20と第1のマスキング20との間の露出した表面の金属板11を侵蝕し、更に第1のマスキング20の下面側にまで回り込んで金属板11をエッチングしてゆく。このハーフエッチング処理の方法としては、例えば50℃の比重1.4の塩化第2鉄水溶液を圧力0.3MPaでスプレー噴霧して、表面からの深さが30μmになるまでエッチングする方法が挙げられる。
【0065】
このエッチング処理を適当なところで停止すると(ハーフエッチング/ステップ2)、図14(c)のように放物線或いは楕円状の曲線で描かれる垂直断面形状(負の曲率半径を有する曲面)を呈する内層配線レリーフパターン11B,11B,…が得られる。これらの内層配線レリーフパターン11B,11B,…はその根元部分11Aで繋がっている。
【0066】
次に第1のマスキング20と保護層21とを除去し(ステップ3)、表面を洗浄してエッチング液を除去すると図14(d)に示したような内層配線レリーフパターン11B,11B,…を備えた配線部材11Dが得られる。なおマスキング20や保護層の除去には例えば50℃、3%の水酸化ナトリウム水溶液を使用する。
【0067】
次に、前記第1の実施形態と同様の方法によりペースト充填プリプレグ13を形成する(ステップ4,5/図3)。ペースト充填プリプレグ13Bの形成後、図15(e)に示したように、銅箔51の上にペースト充填プリプレグ13B、配線部材11Dのレリーフパターン11B形成面を下向きにして重ね合わせる(ステップ6)。この重ねあわせた状態で加熱下に加圧(ヒートプレス1)する(ステップ7)。このヒートプレスの結果、図15(f)に示したように配線部材11Dと銅箔51がペーストバンプ12を介して電気的に接続され、隙間に絶縁性樹脂が充填される。かくして図15(f)に示したような、いわゆる2層構造のプリント配線基板用素材60が形成される。
【0068】
次に、このプリント配線基板用素材60の表面に露出した配線部材11Dのうち、金属バンプ形成部分に、図16(g)に示したように、第2のマスキング22,53を形成する(ステップ8)。なお、この第2のマスキング22,53の形成方法も前記第1のマスキング20の形成方法と同様に、フォトリソグラフィー技術を用いて形成する方法が挙げられる。
【0069】
図16(g)に示したような第2のマスキング22,53を形成した後、この第2のマスキング22,53の上からエッチング処理を施して配線部材11Dの底部をエッチングして切り離し、図16(h)に示したような金属バンプ11I,11I、…を形成する(ステップ9)。これにより、同時に配線部材11Dの内層配線レリーフパターン11Bは内層配線パターン11Hの片面上に金属バンプ11Iが形成された金属バンプ付配線部材11Gが形成される。このようにして第2のマスキング側からのエッチングを行った後、次いで第2のマスキング22,53を除去することにより、図16(i)に示したような2層型のプリント配線基板用素材62が得られる。
【0070】
次に、図16(j)に示したように、このプリント配線基板用素材62の上面に、例えば厚さ60μmのプリプレグ26を位置決めし、前記と同様の方法によりヒートプレスする。かくして、図17(k)に示したように絶縁材料層(プリプレグ)26aを金属バンプ11Iの頭部11Jが貫通した、絶縁材料付プリント配線基板用素材63が得られる(ステップ11)。次いでこの絶縁材料付プリント配線基板用素材63の上表面にバフがけなどによる研磨を施すことにより(ステップ12)、図17(l)に示したような表面が平坦化された絶縁材料付プリント配線基板用素材64が得られる。
【0071】
次に、この絶縁材料付プリント配線基板用素材64の両表面に例えば電解メッキや無電解メッキなどのメッキ処理を施して(ステップ13)図17(m)に示したような金属層31を形成する。例えば、まず表面を1%の硫酸に浸漬後、水洗して表面を洗浄する。その後表面にパラジウム−錫の錯化合物を吸着させ、次に錫成分を除去する。次いで後、ホルマリン、水酸化ナトリウム、硫酸銅の混合液中で銅を0.3μm程度析出させる。次いで更に電解メッキを行う。例えば、30℃の硫酸、硫酸銅の混合液中で3A/dm2の電流を約10分間流して表面に5μmの銅を析出させる。
【0072】
しかる後にこの金属層31の上に前記と同様にして例えばフォトリソグラフィー法を用いて図17(n)に示したような第3のマスキング34,34,…,及び55,55,…を形成し(ステップ14)、この第3のマスキング34,34,…,及び55,55,…の上からエッチング液を供給してエッチング処理を施し(ステップ15)、金属層31,51のうちの露出部分を除去すると、図18(o)に示したようなプリント配線基板66が得られる。次いで表面に付着したマスキング34,34,…及び55,55,…を除去すると(ステップ16)、図18(p)に示したような3層の配線パターンを備えたプリント配線基板66が得られる。
【0073】
以上説明したように、本実施形態に係るプリント配線基板の製造方法では、金属板11をエッチングして形成した金属バンプ11I,11I,…を用いて層間接続を行うので、金属バンプ11I,11I,…の高さのバラツキが小さく、接続信頼性の高い層間接続を形成することができる。
【0074】
また本実施形態に係るプリント配線基板では、金属板11を上下両面からエッチングして金属バンプ11I及びその底部で結合した内層配線パターン11Hを形成しているので、金属バンプ11Iの幅が内層配線パターン11Hの幅と同じ寸法の狭い幅に形成することができる。そのため、隣設させる金属バンプ11I,11I間の間隔を小さくすることができ、配線パターンの密度、ひいては集積度の高いプリント配線基板を得ることができる。
【0075】
更に本実施形態に係るプリント配線基板では、単一材料からなる金属板11を上面側からのハーフエッチングと裏面側からのエッチングとにより加工して金属バンプ11I,11I,…と内層配線パターン11Hとを形成するので、安価な材料を用いることができ、製品コストを低く抑えることができる。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、金属板を表裏から順次エッチングして金属バンプを形成するので、より高さの均一性が高く、従って層間接続の信頼性が高いプリント配線基板を得ることができる。また、この金属バンプを形成するのに金属板の表と裏から順次エッチングを施すことにより形成するので、単一材料からなる金属板を用いることができ、製造コストを低く抑えることができる。更にハーフエッチングして形成した金属バンプの根元側からエッチングすることにより金属バンプの裾の部分を殺ぎ落とし、配線密度が高く、高信頼性のプリント配線基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示したフローチャートである。
【図2】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図3】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図4】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図5】第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図6】 第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図7】 第1の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図8】 第1の実施形態に係る金属バンプ付配線部材の模式図である。
【図9】 第1の実施形態に係る金属バンプ付配線部材の模式図である。
【図10】 第1の実施形態に係る金属バンプ付配線部材の電子顕微鏡写真である。
【図11】 第1の実施形態に係る金属バンプ付配線部材の電子顕微鏡写真である。
【図12】 金属バンプ付配線部材の長手方向を法線とし、金属バンプの軸を通る平面で切断したときの金属バンプの断面図である。
【図13】第4の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示したフローチャートである。
【図14】第4の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図15】第4の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図16】第4の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図17】第4の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図18】第4の実施形態に係るプリント配線基板製造方法の各工程を示した断面図である。
【図19】従来の導体貫通法の製造工程を示した断面図である。
【符号の説明】
11…金属板、11B…内層配線レリーフパターン、11C…金属バンプ、11D…配線部材、11F…内層配線パターン、11E…金属バンプ付配線部材、12…ペーストバンプ、13B…ペースト充填プリプレグ、20…第1のマスキング、31a…第1の表面配線パターン、32a…第2の表面配線パターン、41…第2のマスキング。
Claims (18)
- 絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の一の表面に配設された第1の表面配線パターンと、
前記絶縁性基板の他の表面に配設された第2の表面配線パターンと、
前記第1の表面配線パターン又は前記第2の表面配線パターンと電気的に接続された金属バンプ、及び、前記第1の表面配線パターンと前記第2の表面配線パターンとの間に配設され、前記絶縁性基板表面に平行に配設された内層配線パターンとからなる金属バンプ付配線部材と、
前記金属バンプ付配線部材、前記第2の表面配線パターン又は前記第1の表面配線パターン間に間挿され、加熱下の加圧により一体化されて、前記金属バンプ付配線部材と、前記第2の表面配線パターン又は前記第1の表面配線パターンとを電気的に接続したペーストバンプとを具備することを特徴とするプリント配線基板。 - 前記金属バンプが、側面を負の曲率の曲面に形成された円錐台の形状とされていることを特徴とする請求項1記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、導体板の表面側と裏面側から順次エッチング処理することにより形成される形状を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のプリント配線基板。
- 前記バンプ付配線部材が、連続した同一の金属からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、前記内層配線パターンの幅と実質的に等しい幅の下部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、対向する一組の平行平面と、これら平行平面の間を繋ぐ四つの曲面とからなる略六角形の、前記内層配線パターンの長手方向を法線とする平面上の断面形状を有し、前記曲面のうちの少なくとも一つが負の曲率半径を有する曲面であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 金属材料の片面をハーフエッチングすることによって、金属バンプ付配線部材の内層配線パターンに対応するレリーフパターンが、金属材料の片面に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のプリント配線基板用のレリーフパターン付金属板。
- 絶縁性基板と、
前記絶縁性基板の一の表面に配設された第1の表面配線パターンと、
前記絶縁性基板の他の表面に配設された第2の表面配線パターンと、
前記第1の表面配線パターン又は前記第2の表面配線パターンと電気的に接続された金属バンプ、及び、前記第1の表面配線パターンと前記第2の表面配線パターンとの間に配設され、前記絶縁性基板表面に平行に配設された内層配線パターンとを有する第1の金属バンプ付配線部材と、
前記第2の表面配線パターン又は前記第1の表面配線パターンと電気的に接続された金属バンプ、及び、前記第1の表面配線パターン又は前記第2の表面配線パターンと、前記第1の金属バンプ付配線部材との間に配設され、前記絶縁性基板表面に平行に配設された他の内層配線パターンとを有する第2の金属バンプ付配線部材と、
前記第1の金属バンプ付配線部材と前記第2の金属バンプ付配線部材との間に間挿され、加熱下の加圧により一体化されて、前記第1の金属バンプ付配線部材と前記第2の金属バンプ付配線部材とを電気的に接続するペーストバンプと
を具備することを特徴とするプリント配線基板。 - 前記金属バンプが、側面を負の曲率の曲面に形成された円錐台の形状とされていることを特徴とする請求項8記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、導体板の表面側と裏面側から順次エッチング処理することにより形成される形状を備えていることを特徴とする請求項8又は9記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプ付配線部材が連続した同一の金属からなることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、前記内層配線パターンの幅と実質的に等しい幅の下部を有することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 前記金属バンプが、対向する一組の平行平面と、これら平行平面の間を繋ぐ四つの曲面とからなる略六角形の、前記内層配線パターンの長手方向を法線とする平面状の断面形状を有し、前記曲面のうち少なくとも一つが負の曲率を有する曲面であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項記載のプリント配線基板。
- 金属材料の片面をハーフエッチングすることによって、金属バンプ付配線部材の内層配線パターンに対応するレリーフパターンが、金属材料の片面に形成されてなることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項記載のプリント配線基板用のレリーフパターン付金属板。
- 導体板の一の表面の内層配線パターン形成位置に第1のマスキングを形成する工程と、
前記導体板のマスキング形成面をハーフエッチングして内層配線パターン状にレリーフパターンを前記導体板の前記一の表面に形成する工程と、
プリプレグの所定位置に貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に導電性ペーストを充填してペースト充填プリプレグを形成する工程と、
前記レリーフパターンと、前記ペースト充填プリプレグと、他の導体板とを位置合わせする工程と、
前記レリーフパターンと、前記ペースト充填プリプレグと、他の導体板とを加熱下に加圧する工程と、
前記他の導体板の表面上の金属バンプ形成位置に第2のマスキングを形成する工程と、
前記他の導体板の表面をハーフエッチングして前記内層配線パターン状レリーフパターンの根元部分を切り離し内層配線パターンとなすと同時に該内層配線パターン背面上に金属バンプを形成する工程と、
前記金属バンプ形成面に絶縁性材料を充填する工程と、
前記絶縁性材料を硬化する工程と、
前記露出した金属バンプの頭部及び絶縁性材料層上に外側配線パターンを形成する工程と
を具備することを特徴とするプリント配線基板の製造方法。 - 前記絶縁性材料が、絶縁性基板前駆体であることを特徴とする請求項15記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記絶縁性材料が、絶縁性材料組成物フィルムであることを特徴とする請求項15に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記絶縁性材料が、塗布形成された絶縁性材料組成物であることを特徴とする請求項15に記載のプリント配線基板の製造方法。
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