JP2004094465A - 解析支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】幾何データを用いて、解析を行う際の解析支援装置を提供する。
【解決手段】CADなどで生成された幾何形状データを取り込み、ユーザに解析の種類やその解析に必要なパラメータの設定を行わせる。ユーザによって設定されたパラメータや解析の種類は、幾何形状データのヘッダ情報として構成され、ユーザが指定した特定の解析を行う解析プログラムに当該情報を渡す。
【選択図】 図1
【解決手段】CADなどで生成された幾何形状データを取り込み、ユーザに解析の種類やその解析に必要なパラメータの設定を行わせる。ユーザによって設定されたパラメータや解析の種類は、幾何形状データのヘッダ情報として構成され、ユーザが指定した特定の解析を行う解析プログラムに当該情報を渡す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、解析、例えば、数値解析を支援する解析支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、情報処理装置の発達がめざましく、一昔前のメインフレームと同等の機能が、パソコンで実現されるようになってきた。このような情報処理装置の普及に伴い、装置の製造設計を行う製造会社においても、仕事の能率化を目指して、情報処理装置の導入が行われてきている。特に、CAD(Computer−Aided design)と呼ばれる、情報処理装置を利用した装置の設計は幅広く行われており、一般化しつつある。
【0003】
ところで、CAD装置などで設計された、装置の構造などは、幾何学的な形状のデータの集まりとして保管される。設計者が任意に装置の構成を決定して良いならば、これで問題は解決であるが、実際には、装置の一部が発する熱を効率的に発散しなくてはならないなどの最適化すべき項目が幾つか有るのが通常である。この場合、設計者は、CAD装置などによって生成した装置の構造のデータを用いて、必要とするシミュレーションを行い、シミュレーションの結果に従って、新たに、装置の構造を手直しするなどの手順を踏むのが通常である。このシミュレーションには、熱の伝導の様子を解析するものや、構造体の強度を様々な条件で解析するものなど、様々な種類の解析が含まれる。そして、これらの解析それぞれについて、それぞれ特定の解析に適したプログラム(ソフトウェア)が開発されている。
【0004】
このような解析プログラム(ソフトウェア)を用いた解析計算においては、CAD装置などから得られた、そのままの幾何形状データを用いて計算しても良いが、形状が複雑になればなるほど、計算量が膨大になり、1つの結果を得るのに多くの時間を費やしてしまい、実用的でない場合が多数存在する。このような場合、解析の精度と解析に使用する幾何形状の複雑さとのトレードオフを考慮して、幾何形状を有る程度簡略化することが行われる。このとき、多く利用されるのが、幾何形状のメッシュ化である。メッシュ化は、様々な形状をしている幾何形状データを、所定の大きさの升目の辺に沿った形状に簡略化するものである。升目の大きさは、解析を行うユーザが経験的に決定するものである。
【0005】
このようなメッシュ化は、各解析に専用の各メッシュ生成ツール(解析用ファイル作成ツール)を用いて、ユーザが解析用データを作成していた。しかし、前述したように、メッシュ作成には、ユーザの経験的勘に頼るところが多く、最適な解析結果を得ようとすると、何度もメッシュの作成のし直しなどが生じ、多くの工数を要していた。
【0006】
また、従来技術において、メッシュ生成機能を備える解析プログラムにおいては、解析に必要な物性に関するデータを入力する必要があった。すなわち、解析対象となる装置の幾何学形状でを対象にして複数種類の解析プログラムにて解析したい場合は、個々の解析プログラムでそれぞれ解析に必要な物性に関するデータを入力する必要があった。
【0007】
よって、複数の解析プログラム間で同じ物性に関するデータを用いる場合においては、それぞれの解析プログラムで同じデータを入力することを必要とし、多くの種類の解析を実施すべき場合には、その解析数に比例して入力作業の工数が多くなり、解析の結果を得るのに多大な入力工数と作業時間を必要とするものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、ユーザが、流体解析、構造解析、電磁場解析に対して、それぞれ異なるメッシュ生成ソフトを用いてメッシュを作成していた。メッシュ作成の際、流体や構造、電磁場解析に対応したモデルの簡略化を行うが、基となる幾何データ(部品形状データ)の削除や修正に多くの時間を要してしまう。また、解析毎に異なるメッシュ作成ソフトを用いなければならず、解析者にとっては習得に時間を要してしまう。
【0009】
本発明の課題は、幾何データを用いて、解析を行う際の解析支援装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の解析支援装置は、幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の解析支援装置によれば、従来に比べ、ユーザが手作業でデータを操作する手間が少なくなるので、より効率的に解析を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
従来においては、幾何形状データ(ポリゴンデータ、CADデータ(ソリッドデータ))は、解析対象となる構造体を表すが、この解析対象に対して、どのような解析を行うのかという、解析対象に適用する解析手法や、当該解析手法に関する情報が付加されていない。本発明の実施形態においては、幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成手段とを備える解析支援装置を提供する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に従った、本発明の解析装置である解析支援装置を含むシステム全体の構成及び、各入力情報について説明する図である。
解析支援装置10は、CAD装置などから得られた幾何形状データ11を受け取る。幾何形状データ11は、特に、特定のフォーマットのデータを指すものではない。一般に、幾何形状データは、ポリゴンデータとソリッドデータからなるとされている。ソリッドデータは、例えば、CAD装置の生成するデータである。
【0014】
ポリゴンデータは、幾何形状を決定する座標データと面データとからなる。一方、ソリッドデータは、座標データ、辺データ、面データ、立体データとからなる。
【0015】
解析支援装置10は、幾何形状データ11を入力すると、次に、ユーザ操作により、図1の(1)〜(9)の項目を受け付ける。更に、材料データベース13から、解析対象となる幾何形状データで表される装置の材料物性値定義(10)を読み込み、ユーザに複数の材料物性値定義から、解析に必要となる定義値を選択させる。
【0016】
ユーザ操作によって選択された(1)〜(10)の項目の値を解析条件として、幾何形状データの先端にヘッダデータとして付加する。そして、ユーザが各解析プログラム12から選択した解析プログラムに、ヘッダデータが付加された幾何形状データを渡し、ユーザの監視の下、所定の解析演算を行わせる。
【0017】
図2は、部品の移動・削除指定の入力画面の例を示す図である。
部品の移動、削除の指定というのは、元の幾何形状データにはある形状であるが、解析上大きな影響がないので有れば、解析用メッシュ状データを作成する際に、移動したり、削除することができれば、メッシュ状データがより簡略化され、解析演算量を減らし、高速に解析処理できる。通常、解析される対象物は、複雑な幾何形状をした実際の装置などであるので、複数の部品からなっている。従って、装置を構成する複数の部品の内から、解析するメッシュ状データを作成する際において、移動して良い部品、あるいは、削除して良い部品をユーザが指定する画面が、図2に示された画面である。
【0018】
解析の対象となる物体の幾何形状データはブロック毎に管理されており、従って、1つの部品の幾何形状データは一塊りのデータとして示されている。ここでは、部品データとして、部品名Part1、Part2、Part3が示されている。また、部品名の右の「削除」と示された欄と「移動可能」と示された欄には、それぞれの部品が削除可能か、移動可能かが指定されている。なお、「削除」欄、「移動可能」欄の部品に対応する位置をクリックすることで「○」、「×」がトグルで変更されるよう構成すれば良い。
【0019】
図2の場合には、Part1は、削除は可能であるが、移動は不可能である旨の指示が、Part2は、削除も移動も不可能である旨の指示が、Part3については、削除も移動も可能である旨が示されている。
【0020】
図3は、ユーザが解析手法を選択する画面の例を示した図である。
図3の場合、構造解析、流体解析、磁場解析、電磁場解析の4種の解析手法が可能となっている。ユーザは、利用したい解析手法を複数選択可能であり、図3の場合には、構造解析と流体解析が選択されている。
【0021】
図4は、上限メッシュサイズの指定画面の例である。
解析を行う場合、特定の解析に適したメッシュの切り方を行い、メッシュによって簡略化された幾何形状について数値計算を行う。このとき、メッシュのサイズを任意に設定しておくと、メッシュの大きさが小さくなっていき、結果的に、元の幾何形状データと対して変わらないとということも起こりうる。このような場合には、解析において行われる計算量が膨大となり、正確な解析結果は得られるが、処理速度の点で効率的ではない。そこで、全体でのメッシュの総数に上限を設けることにより、上限以上の数のメッシュを切らないように指示するものである。これにより、数値解析において、解析精度と処理時間の短縮とを両立するよう制御する。
【0022】
図5は、部品境界の接触指定画面の例を示している図である。
CAD装置などによって生成される幾何形状データは、各部品毎のパーツに分かれている。従って、ある部品とある部品が接触している、あるいは、接着剤によって固定されている場合においても、幾何形状データは、それぞれの部品毎に別々に定義されている。従って、部品と部品の間の熱の伝導の仕方などを解析する場合などは、部品が別々に定義されていると演算しにくい。そこで、互いに接触している、あるいは、互いに固定されているという部品については、図5の画面において指定しておき、解析用の簡略化されたメッシュ化形状を得る場合に、両部品の一部の点を互いに共有する形状モデルとするようにする。このように両部品が一部の点を共有するようにモデル化すると、両部品は1つの部品を形成する幾何形状データとして扱われることになる。
【0023】
図5においては、部品名としてPart1、Part2、Part3などが列挙され、接触ペア指定として、Part1とPart12が接触しており、Part21とPart5が接触していることが示されている。これらは、選択ボタンと削除ボタンを使用して、ユーザが指定する。例えば、部品名一覧の中からPart1とPart2をマウスカーソルなどで選択した後、選択ボタンをクリックすることで、それらが接触ペアとして指定される。また、接触ペア指定一覧の所望の部品名を選択して削除ボタンをクリックすることで選択された部品をその接触ペア部品とのペア指定が解除される。
【0024】
図6は、シェル化指定画面の例を示す図である。
シェル化とは、例えば、以下のようなことを示す。
元の幾何形状データにおいて、薄い鉄板の形状として表されていた部品があるとする。この部品は、非常に薄いため、熱の伝導の様子などを解析によって調べる場合、厚さ方向の伝導がないとした方が解析がやりやすく、また、そのようにしても解析の結果がおかしくならないというときがある。このような場合、薄い箱形形状として保持されている幾何形状データを、解析の際のメッシュ化手続きにおいて、厚さのない2次元平面として形状を簡略化する。これをシェル化という。
【0025】
もちろん、このようなシェル化も、どのような条件で、どのような解析を行うかによって、シェル化をして良い場合と、良くない場合とがある。従って、図6のように、ユーザは、Part1はシェル化OK、Part2は、シェル化NG、Part3はシェル化OKなどのように、部品毎にシェル化の可否を指定する。なお、シェル化の「OK」、「NG」の指定は図2と同様に部品名に対応する位置をクリックすることで、それらがトグルで変更されるよう構成すればよい。
【0026】
図7は、波長指定画面の例を示す図である。
電磁場解析においては、解析対象物の構成の内、解析対象物へ照射する電磁波の波長以下の大きさの構成は、解析において、ほとんど結果に影響しないという事実が知られているので、解析時にメッシュを切る場合、波長を考慮するか否かの指示と、波長を考慮する場合には、波長をいくつに設定するかについての指定を行うようになっている。
【0027】
図8及び図9は、統計的パラメータ化の指定画面の例を示す図である。
図8は、形状の統計的パラメータ化のための画面例を示している。
この場合、図8左に示されている、Part5 L1の長さを何通りの場合について解析するかを示すのが、水準数であり、そのときの部品形状Part5の長さPart5 L1の変化するサイズ範囲を15.0〜20.0としている。これは、Part5 L1が、15.0、17.5、20.0の3つのサイズのときに、それぞれ解析し、結果をそれぞれ出すことを意味する。これによれば、複数の試行の中から最適なPart5の長さを選択することができる。
【0028】
同様に、図8の右側には、部品Part2のPart2 L2の長さが、3通りについて解析を試行することが指定され、Part2 L2が、1.0〜3.0の間で変化すべきことが示されている。水準数が3なので、Part2 L2が1.0と3.0を取るとすると、最後の一つは、2.0とするのが妥当である。しかし、これに限定されるものではなく、どの3点を取るかも、ユーザが指定するようにして良い。これは、上記Part5 L1についても言えることである。なお、部品名に対応する「水準数」欄、「サイズ範囲指定」欄は数値を入力可能なフィールドとなっており、ユーザはこのフィールドに所望値を入力する。
【0029】
図9は、各部品の材料物性のパラメータ化を行う画面の例である。
この場合は、図8が部品の物理的大きさをパラメータ化して、何通りかについて解析するものであったが、図9の場合は、ある部品の物性値をパラメータとして、何通りかについて解析するためのものである。例えば、部品名Part5の部品の場合、材料名がアルミであり、物性名が導電率、水準数(前述と同じ意味)3で、物性値の範囲が12.0〜20.0の範囲であることが指定されている。従って、Part5の部品は、アルミでできており、導電率が、12.0〜20.0の範囲の3つの値について、解析を行うことを示すものである。同様に、Part2は、材料名が銅で、水準数が3、物性名が熱伝導率、物性値範囲が32.0〜50.0と設定されている。なお、図8と同様にぶひんめいに対応する「水準数」欄、「物性値範囲」欄は数値が入力可能なフィールドとなっている。
【0030】
図10は、各部品の重み付けを設定する画面の例である。
図10では、Part1の部品の重みが4、Part2の部品の重みが3、Part3の部品の重みが2と設定されている。
【0031】
重みとは、例えば、重み付けられた部品が、移動や形状変更される場合、形状変更や削除のされやすさを指定する数値である。例えば重みが1〜5の5段階データ表される場合、以下のように取り決めることが一案である。
重み1:削除する
重み2:削除可能
重み3:削除不可、形状変更可能
重み4:削除不可能、形状変更可能(一定割合以下の体積変化のみ可能)
重み5:削除不可能、形状変更不可能
このように決めておくことにより、削除されやすい部品、あるいは、形状変更されやすい部品から順に削除あるいは形状変更されるようになる。したがって、なるべく削除や形状変更されたくない部品は、どうしても必要な場合にのみ削除あるいは形状変更の対象となる。なお、「重み」欄は、上記数値範囲で数値を増加及び減少可能なコントロールが各部品名に対応して配置され、ユーザによって、それが操作される。
【0032】
図11は、幾何形状データについて示す図である。
幾何形状データは、部品毎に整理され、複数の部品が集まって集合を作り、これらの集合が更にその上の集合に含まれるというツリー構造を持っている。図11(a)に記載の幾何形状データの例においては、集合Aに、部品番号1、2、3、4の部品が属し、集合Bには、部品番号5、6、7、8の部品が属し、集合Cには、部品番号9、10、11、12が属している。また、このようなツリー構造を持った幾何形状データの表示方法としては、図11(b)においては、ルートの下に集合A〜集合Cの枝分かれがあり、各集合A〜集合Cの下に各部品の番号が整理されて格納されている様子をツリー構造の図で示す方法がある。これによれば、ユーザが注目している部品が装置のどの部分に属する部品かが一目で分かるようにすることができる。
【0033】
図12は、解析の種類と必要とされる物性名の関連を示した図である。
材料データベースにおいては、各材料に対応する各解析手法の情報が登録される。図12においては、物性名として、質量密度、熱伝導率、比熱、導電率、誘電率、透磁率、ヤング率、ポワソン比が挙げられている。また、解析手法としては、構造解析、熱流体解析、電磁場解析、磁場解析が挙げられている。
【0034】
ここで、各解析手法により解析に必要とする材料の物性名が異なる。例えば、構造解析においては、質量密度、ヤング率、ポワソン比が必要であり、同様に、熱流体解析においては、質量密度、熱伝導率、比熱、電磁場解析においては、導電率、誘電率、磁場解析においては、導電率、透磁率が必要とされる。
【0035】
このように、解析手法によって必要とされる物性名が異なるので、本発明の実施形態の解析支援装置においては、ユーザによって解析手法が指定されると、材料データベースから必要な物性名の物性値を取得して、当該解析を行うプログラムにパラメータとして渡してあげるようにする。
【0036】
図13は、本発明の実施形態に従った解析データ作成処理を示すフローチャートである。なお、複数の解析種類が指定された場合は各解析種類について本処理を行う。
【0037】
ステップS10において、ソリッドデータあるいはポリゴンデータとして保持されている幾何形状データを読み込む。ステップS11において、解析条件設定処理を行う。次に、ステップS12において、材料データベースに接続し、ステップS13において、形状データの部品名の材料名を取得する。ステップS14において、材料名の文字列を材料データベースの中から検索して探し出す。ステップS15において、材料データベースから材料名に相当する物性値を呼び出し、ステップS16において、解析の種類による物性値のフィルタリングを行う。すなわち、解析の種類によって必要な物性値のみを取得する。
【0038】
ステップS17において、物性値の取得が成功したか否かを判断する。ステップS17の判断がfalseである場合には、ステップS19に進んで、材料データベースに指定した材料名が存在しない場合の処理を行う。ステップS17の判断がtrueである場合には、ステップS18において、解析モデルの部品の属性として物性値を追加する。そして、ステップS20において、残り部品があるか否かを判断する。ステップS20における判断がtrueの場合には、ステップS13にもどって、処理を繰り返し、ステップS20における判断がfalseのときは、ステップS21に進む。
【0039】
ステップS21においては、材料データベースへの接続を解除し、ステップS22において、解析用データヘッダ部を作成する。この解析用データヘッダには、物性値、解析種類、解析条件などが格納される。そして、ステップS23において、ソリッドデータあるいはポリゴンデータからなる解析用データ幾何形状部を作成し、ステップS24において、解析用ヘッダを解析用データ幾何形状部に添付した形式の解析用データを保存して処理を終了する。
【0040】
なお、このようにして作成された解析用データベースは対応する解析プログラムにより読み込まれ、解析用ヘッダの内容に基づいたメッシュ作成が実行される。
【0041】
図14は、図13のステップS19の処理を詳述するフローチャートである。
ステップS30において、材料名の文字列を含む材料を材料データベースから検索する。ステップS31において、解析の種類による物性値のフィルタリングを行い、ステップS32において、物性値が取得できたか否かを判断する。ステップS32における判断がfalseの場合には、ステップS34において、ユーザによる材料物性値の手入力をおこない、ステップS36に進む。
【0042】
ステップS32における判断がtrueの場合には、ステップS33において、材料をリストアップし、ステップS35において、ユーザに適当な材料を選択させ、ステップS36において、解析モデルの部品に物性値を属性として追加して、処理を図13のフローに戻す。
【0043】
図15は、図13のステップS11の解析条件設定処理を詳述するフローチャートである。
まず、ステップS40において、解析の種類(流体解析、構造解析など)をユーザに選択させる。次に、ステップS41において、ユーザに上限メッシュサイズを入力させる。ステップS42においては、部品境界の接触設定をユーザに行わせ、ステップS43において、ユーザに部品のシェル化設定をさせる。更に、ステップS44において、統計的パラメータの設定をユーザにさせ、ステップS45において、詳細部品の設定をユーザに行わせ、ステップS46において、ユーザに部品のシェル化設定をさせ、ステップS47において、波長の入力をユーザに行わせ、処理を終了する。
【0044】
図16は、解析用データのデータ構造を示す図である。
ヘッダ領域には、解析条件情報が格納される。解析条件情報とは、解析の種類、材料物性値、上限メッシュサイズ、部品境界の接触情報、部品のシェル化情報、統計的パラメータ化の情報、詳細部品指定情報、波長情報(電磁場解析の場合)などである。
【0045】
そして、ヘッダの次の領域に、ポリゴンデータまたはソリッドデータからなる幾何データ領域が設けられる。
図17は、本発明の実施形態をプログラムで実現する場合に必要とされる情報処理装置のハードウェア環境図である。
【0046】
情報処理装置31は、バス20に接続されているCPU21が、バス20を介して、RAM23あるいはROM22からプログラムを実行することによって、所定の処理を実現する。RAM23には、ハードディスクなどの記憶装置27に格納されたプログラムや、可搬記録媒体28に格納されたプログラムがコピーされ、CPU21によって実行される。可搬記録媒体28は、CD−ROMや、DVD、MO、フレキシブルディスクなどであり、読み取り装置29によって格納されているプログラムが読み取られ、RAM23にコピーされる。
【0047】
入出力装置30は、キーボード、マウス、テンプレート、タッチプレート、ディスプレイなどから構成されており、情報処理装置31の操作者が情報を入力したり、処理結果を受け取るために使用される。
【0048】
通信インターフェース24は、ネットワーク25を介して、情報処理装置31を情報提供者26に接続するものであり、情報提供者26からプログラムをダウンロードして実行したり、ネットワーク環境の下にプログラムを実行するなどの実行形態を実現するものである。
【0049】
(付記1)幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成手段と、
を備えることを特徴とする解析支援装置。
【0050】
(付記2)前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として、前記解析用データを作成することを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0051】
(付記3)前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0052】
(付記4)前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0053】
(付記5)前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
(付記6)前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0054】
(付記7)前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
(付記8)前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0055】
(付記9)幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援方法であって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定ステップと、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得ステップと、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする解析支援方法。
【0056】
(付記10)前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として、前記解析用データを作成することを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0057】
(付記11)前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0058】
(付記12)前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0059】
(付記13)前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
(付記14)前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0060】
(付記15)前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
(付記16)前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0061】
(付記17)幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援プログラムであって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定ステップと、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得ステップと、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする解析支援方法を情報処理装置に実現させるプログラム。
【0062】
(付記18)前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として前記解析用データを作成することを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0063】
(付記19)前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0064】
(付記20)前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0065】
(付記21)前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
(付記22)前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0066】
(付記23)前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。(付記24)前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0067】
(付記25)前記作成手段は、更に前記指定された解析の種類からなる前記解析用データを作成することを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
(付記26)前記作成ステップは、更に前記指定された解析の種類からなる前記解析用データを作成することを特徴とする付記9に記載の解析支援方法
(付記27)前記作成ステップは、更に前記指定された解析の種類からなる前記解析用データを作成することを特徴とする付記17に記載のプログラム
(付記28)前記取得手段は、材料データベースの中から前記指定された解析において必要な解析の条件である物性値を取得することを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0068】
(付記29)前記取得ステップは、材料データベースの中から前記指定された解析において必要な解析の条件である物性値を取得することを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0069】
(付記30)前記取得ステップは、材料データベースの中から前記指定された解析において必要な解析の条件である物性値を取得することを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、幾何形状データを元に、構造解析や熱流体解析などの解析を行う場合に、より簡便に解析に必要なデータを用意し、解析を実行することを可能とする解析支援装置を提供することができる。また、複数の解析を行う場合に作業工数、時間をかけることなく解析用データベースを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に従った、解析支援装置を含むシステム全体の構成及び、各入力情報について説明する図である。
【図2】部品の移動・削除指定の入力画面の例を示す図である。
【図3】ユーザが解析手法を選択する画面の例を示した図である。
【図4】上限メッシュサイズの指定画面の例である。
【図5】部品境界の接触指定画面の例を示している図である。
【図6】シェル化指定画面の例を示す図である。
【図7】波長指定画面の例を示す図である。
【図8】統計的パラメータ化の指定画面の例を示す図(その1)である。
【図9】統計的パラメータ化の指定画面の例を示す図(その2)である。
【図10】各部品の重み付けを設定する画面の例である。
【図11】幾何形状データについて示す図である。
【図12】解析の種類と必要とされる物性名の関連を示した図である。
【図13】本発明の実施形態に従った解析データ作成処理を示すフローチャートである。
【図14】図13のステップS19の処理を詳述するフローチャートである。
【図15】図13のステップS11の解析条件設定処理を詳述するフローチャートである。
【図16】解析用データのデータ構造を示す図である。
【図17】本発明の実施形態をプログラムで実現する場合に必要とされる情報処理装置のハードウェア環境図である。
【符号の説明】
10 解析支援装置
11 幾何形状データ
12 各解析プログラム
13 材料データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、解析、例えば、数値解析を支援する解析支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、情報処理装置の発達がめざましく、一昔前のメインフレームと同等の機能が、パソコンで実現されるようになってきた。このような情報処理装置の普及に伴い、装置の製造設計を行う製造会社においても、仕事の能率化を目指して、情報処理装置の導入が行われてきている。特に、CAD(Computer−Aided design)と呼ばれる、情報処理装置を利用した装置の設計は幅広く行われており、一般化しつつある。
【0003】
ところで、CAD装置などで設計された、装置の構造などは、幾何学的な形状のデータの集まりとして保管される。設計者が任意に装置の構成を決定して良いならば、これで問題は解決であるが、実際には、装置の一部が発する熱を効率的に発散しなくてはならないなどの最適化すべき項目が幾つか有るのが通常である。この場合、設計者は、CAD装置などによって生成した装置の構造のデータを用いて、必要とするシミュレーションを行い、シミュレーションの結果に従って、新たに、装置の構造を手直しするなどの手順を踏むのが通常である。このシミュレーションには、熱の伝導の様子を解析するものや、構造体の強度を様々な条件で解析するものなど、様々な種類の解析が含まれる。そして、これらの解析それぞれについて、それぞれ特定の解析に適したプログラム(ソフトウェア)が開発されている。
【0004】
このような解析プログラム(ソフトウェア)を用いた解析計算においては、CAD装置などから得られた、そのままの幾何形状データを用いて計算しても良いが、形状が複雑になればなるほど、計算量が膨大になり、1つの結果を得るのに多くの時間を費やしてしまい、実用的でない場合が多数存在する。このような場合、解析の精度と解析に使用する幾何形状の複雑さとのトレードオフを考慮して、幾何形状を有る程度簡略化することが行われる。このとき、多く利用されるのが、幾何形状のメッシュ化である。メッシュ化は、様々な形状をしている幾何形状データを、所定の大きさの升目の辺に沿った形状に簡略化するものである。升目の大きさは、解析を行うユーザが経験的に決定するものである。
【0005】
このようなメッシュ化は、各解析に専用の各メッシュ生成ツール(解析用ファイル作成ツール)を用いて、ユーザが解析用データを作成していた。しかし、前述したように、メッシュ作成には、ユーザの経験的勘に頼るところが多く、最適な解析結果を得ようとすると、何度もメッシュの作成のし直しなどが生じ、多くの工数を要していた。
【0006】
また、従来技術において、メッシュ生成機能を備える解析プログラムにおいては、解析に必要な物性に関するデータを入力する必要があった。すなわち、解析対象となる装置の幾何学形状でを対象にして複数種類の解析プログラムにて解析したい場合は、個々の解析プログラムでそれぞれ解析に必要な物性に関するデータを入力する必要があった。
【0007】
よって、複数の解析プログラム間で同じ物性に関するデータを用いる場合においては、それぞれの解析プログラムで同じデータを入力することを必要とし、多くの種類の解析を実施すべき場合には、その解析数に比例して入力作業の工数が多くなり、解析の結果を得るのに多大な入力工数と作業時間を必要とするものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、ユーザが、流体解析、構造解析、電磁場解析に対して、それぞれ異なるメッシュ生成ソフトを用いてメッシュを作成していた。メッシュ作成の際、流体や構造、電磁場解析に対応したモデルの簡略化を行うが、基となる幾何データ(部品形状データ)の削除や修正に多くの時間を要してしまう。また、解析毎に異なるメッシュ作成ソフトを用いなければならず、解析者にとっては習得に時間を要してしまう。
【0009】
本発明の課題は、幾何データを用いて、解析を行う際の解析支援装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の解析支援装置は、幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の解析支援装置によれば、従来に比べ、ユーザが手作業でデータを操作する手間が少なくなるので、より効率的に解析を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
従来においては、幾何形状データ(ポリゴンデータ、CADデータ(ソリッドデータ))は、解析対象となる構造体を表すが、この解析対象に対して、どのような解析を行うのかという、解析対象に適用する解析手法や、当該解析手法に関する情報が付加されていない。本発明の実施形態においては、幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成手段とを備える解析支援装置を提供する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に従った、本発明の解析装置である解析支援装置を含むシステム全体の構成及び、各入力情報について説明する図である。
解析支援装置10は、CAD装置などから得られた幾何形状データ11を受け取る。幾何形状データ11は、特に、特定のフォーマットのデータを指すものではない。一般に、幾何形状データは、ポリゴンデータとソリッドデータからなるとされている。ソリッドデータは、例えば、CAD装置の生成するデータである。
【0014】
ポリゴンデータは、幾何形状を決定する座標データと面データとからなる。一方、ソリッドデータは、座標データ、辺データ、面データ、立体データとからなる。
【0015】
解析支援装置10は、幾何形状データ11を入力すると、次に、ユーザ操作により、図1の(1)〜(9)の項目を受け付ける。更に、材料データベース13から、解析対象となる幾何形状データで表される装置の材料物性値定義(10)を読み込み、ユーザに複数の材料物性値定義から、解析に必要となる定義値を選択させる。
【0016】
ユーザ操作によって選択された(1)〜(10)の項目の値を解析条件として、幾何形状データの先端にヘッダデータとして付加する。そして、ユーザが各解析プログラム12から選択した解析プログラムに、ヘッダデータが付加された幾何形状データを渡し、ユーザの監視の下、所定の解析演算を行わせる。
【0017】
図2は、部品の移動・削除指定の入力画面の例を示す図である。
部品の移動、削除の指定というのは、元の幾何形状データにはある形状であるが、解析上大きな影響がないので有れば、解析用メッシュ状データを作成する際に、移動したり、削除することができれば、メッシュ状データがより簡略化され、解析演算量を減らし、高速に解析処理できる。通常、解析される対象物は、複雑な幾何形状をした実際の装置などであるので、複数の部品からなっている。従って、装置を構成する複数の部品の内から、解析するメッシュ状データを作成する際において、移動して良い部品、あるいは、削除して良い部品をユーザが指定する画面が、図2に示された画面である。
【0018】
解析の対象となる物体の幾何形状データはブロック毎に管理されており、従って、1つの部品の幾何形状データは一塊りのデータとして示されている。ここでは、部品データとして、部品名Part1、Part2、Part3が示されている。また、部品名の右の「削除」と示された欄と「移動可能」と示された欄には、それぞれの部品が削除可能か、移動可能かが指定されている。なお、「削除」欄、「移動可能」欄の部品に対応する位置をクリックすることで「○」、「×」がトグルで変更されるよう構成すれば良い。
【0019】
図2の場合には、Part1は、削除は可能であるが、移動は不可能である旨の指示が、Part2は、削除も移動も不可能である旨の指示が、Part3については、削除も移動も可能である旨が示されている。
【0020】
図3は、ユーザが解析手法を選択する画面の例を示した図である。
図3の場合、構造解析、流体解析、磁場解析、電磁場解析の4種の解析手法が可能となっている。ユーザは、利用したい解析手法を複数選択可能であり、図3の場合には、構造解析と流体解析が選択されている。
【0021】
図4は、上限メッシュサイズの指定画面の例である。
解析を行う場合、特定の解析に適したメッシュの切り方を行い、メッシュによって簡略化された幾何形状について数値計算を行う。このとき、メッシュのサイズを任意に設定しておくと、メッシュの大きさが小さくなっていき、結果的に、元の幾何形状データと対して変わらないとということも起こりうる。このような場合には、解析において行われる計算量が膨大となり、正確な解析結果は得られるが、処理速度の点で効率的ではない。そこで、全体でのメッシュの総数に上限を設けることにより、上限以上の数のメッシュを切らないように指示するものである。これにより、数値解析において、解析精度と処理時間の短縮とを両立するよう制御する。
【0022】
図5は、部品境界の接触指定画面の例を示している図である。
CAD装置などによって生成される幾何形状データは、各部品毎のパーツに分かれている。従って、ある部品とある部品が接触している、あるいは、接着剤によって固定されている場合においても、幾何形状データは、それぞれの部品毎に別々に定義されている。従って、部品と部品の間の熱の伝導の仕方などを解析する場合などは、部品が別々に定義されていると演算しにくい。そこで、互いに接触している、あるいは、互いに固定されているという部品については、図5の画面において指定しておき、解析用の簡略化されたメッシュ化形状を得る場合に、両部品の一部の点を互いに共有する形状モデルとするようにする。このように両部品が一部の点を共有するようにモデル化すると、両部品は1つの部品を形成する幾何形状データとして扱われることになる。
【0023】
図5においては、部品名としてPart1、Part2、Part3などが列挙され、接触ペア指定として、Part1とPart12が接触しており、Part21とPart5が接触していることが示されている。これらは、選択ボタンと削除ボタンを使用して、ユーザが指定する。例えば、部品名一覧の中からPart1とPart2をマウスカーソルなどで選択した後、選択ボタンをクリックすることで、それらが接触ペアとして指定される。また、接触ペア指定一覧の所望の部品名を選択して削除ボタンをクリックすることで選択された部品をその接触ペア部品とのペア指定が解除される。
【0024】
図6は、シェル化指定画面の例を示す図である。
シェル化とは、例えば、以下のようなことを示す。
元の幾何形状データにおいて、薄い鉄板の形状として表されていた部品があるとする。この部品は、非常に薄いため、熱の伝導の様子などを解析によって調べる場合、厚さ方向の伝導がないとした方が解析がやりやすく、また、そのようにしても解析の結果がおかしくならないというときがある。このような場合、薄い箱形形状として保持されている幾何形状データを、解析の際のメッシュ化手続きにおいて、厚さのない2次元平面として形状を簡略化する。これをシェル化という。
【0025】
もちろん、このようなシェル化も、どのような条件で、どのような解析を行うかによって、シェル化をして良い場合と、良くない場合とがある。従って、図6のように、ユーザは、Part1はシェル化OK、Part2は、シェル化NG、Part3はシェル化OKなどのように、部品毎にシェル化の可否を指定する。なお、シェル化の「OK」、「NG」の指定は図2と同様に部品名に対応する位置をクリックすることで、それらがトグルで変更されるよう構成すればよい。
【0026】
図7は、波長指定画面の例を示す図である。
電磁場解析においては、解析対象物の構成の内、解析対象物へ照射する電磁波の波長以下の大きさの構成は、解析において、ほとんど結果に影響しないという事実が知られているので、解析時にメッシュを切る場合、波長を考慮するか否かの指示と、波長を考慮する場合には、波長をいくつに設定するかについての指定を行うようになっている。
【0027】
図8及び図9は、統計的パラメータ化の指定画面の例を示す図である。
図8は、形状の統計的パラメータ化のための画面例を示している。
この場合、図8左に示されている、Part5 L1の長さを何通りの場合について解析するかを示すのが、水準数であり、そのときの部品形状Part5の長さPart5 L1の変化するサイズ範囲を15.0〜20.0としている。これは、Part5 L1が、15.0、17.5、20.0の3つのサイズのときに、それぞれ解析し、結果をそれぞれ出すことを意味する。これによれば、複数の試行の中から最適なPart5の長さを選択することができる。
【0028】
同様に、図8の右側には、部品Part2のPart2 L2の長さが、3通りについて解析を試行することが指定され、Part2 L2が、1.0〜3.0の間で変化すべきことが示されている。水準数が3なので、Part2 L2が1.0と3.0を取るとすると、最後の一つは、2.0とするのが妥当である。しかし、これに限定されるものではなく、どの3点を取るかも、ユーザが指定するようにして良い。これは、上記Part5 L1についても言えることである。なお、部品名に対応する「水準数」欄、「サイズ範囲指定」欄は数値を入力可能なフィールドとなっており、ユーザはこのフィールドに所望値を入力する。
【0029】
図9は、各部品の材料物性のパラメータ化を行う画面の例である。
この場合は、図8が部品の物理的大きさをパラメータ化して、何通りかについて解析するものであったが、図9の場合は、ある部品の物性値をパラメータとして、何通りかについて解析するためのものである。例えば、部品名Part5の部品の場合、材料名がアルミであり、物性名が導電率、水準数(前述と同じ意味)3で、物性値の範囲が12.0〜20.0の範囲であることが指定されている。従って、Part5の部品は、アルミでできており、導電率が、12.0〜20.0の範囲の3つの値について、解析を行うことを示すものである。同様に、Part2は、材料名が銅で、水準数が3、物性名が熱伝導率、物性値範囲が32.0〜50.0と設定されている。なお、図8と同様にぶひんめいに対応する「水準数」欄、「物性値範囲」欄は数値が入力可能なフィールドとなっている。
【0030】
図10は、各部品の重み付けを設定する画面の例である。
図10では、Part1の部品の重みが4、Part2の部品の重みが3、Part3の部品の重みが2と設定されている。
【0031】
重みとは、例えば、重み付けられた部品が、移動や形状変更される場合、形状変更や削除のされやすさを指定する数値である。例えば重みが1〜5の5段階データ表される場合、以下のように取り決めることが一案である。
重み1:削除する
重み2:削除可能
重み3:削除不可、形状変更可能
重み4:削除不可能、形状変更可能(一定割合以下の体積変化のみ可能)
重み5:削除不可能、形状変更不可能
このように決めておくことにより、削除されやすい部品、あるいは、形状変更されやすい部品から順に削除あるいは形状変更されるようになる。したがって、なるべく削除や形状変更されたくない部品は、どうしても必要な場合にのみ削除あるいは形状変更の対象となる。なお、「重み」欄は、上記数値範囲で数値を増加及び減少可能なコントロールが各部品名に対応して配置され、ユーザによって、それが操作される。
【0032】
図11は、幾何形状データについて示す図である。
幾何形状データは、部品毎に整理され、複数の部品が集まって集合を作り、これらの集合が更にその上の集合に含まれるというツリー構造を持っている。図11(a)に記載の幾何形状データの例においては、集合Aに、部品番号1、2、3、4の部品が属し、集合Bには、部品番号5、6、7、8の部品が属し、集合Cには、部品番号9、10、11、12が属している。また、このようなツリー構造を持った幾何形状データの表示方法としては、図11(b)においては、ルートの下に集合A〜集合Cの枝分かれがあり、各集合A〜集合Cの下に各部品の番号が整理されて格納されている様子をツリー構造の図で示す方法がある。これによれば、ユーザが注目している部品が装置のどの部分に属する部品かが一目で分かるようにすることができる。
【0033】
図12は、解析の種類と必要とされる物性名の関連を示した図である。
材料データベースにおいては、各材料に対応する各解析手法の情報が登録される。図12においては、物性名として、質量密度、熱伝導率、比熱、導電率、誘電率、透磁率、ヤング率、ポワソン比が挙げられている。また、解析手法としては、構造解析、熱流体解析、電磁場解析、磁場解析が挙げられている。
【0034】
ここで、各解析手法により解析に必要とする材料の物性名が異なる。例えば、構造解析においては、質量密度、ヤング率、ポワソン比が必要であり、同様に、熱流体解析においては、質量密度、熱伝導率、比熱、電磁場解析においては、導電率、誘電率、磁場解析においては、導電率、透磁率が必要とされる。
【0035】
このように、解析手法によって必要とされる物性名が異なるので、本発明の実施形態の解析支援装置においては、ユーザによって解析手法が指定されると、材料データベースから必要な物性名の物性値を取得して、当該解析を行うプログラムにパラメータとして渡してあげるようにする。
【0036】
図13は、本発明の実施形態に従った解析データ作成処理を示すフローチャートである。なお、複数の解析種類が指定された場合は各解析種類について本処理を行う。
【0037】
ステップS10において、ソリッドデータあるいはポリゴンデータとして保持されている幾何形状データを読み込む。ステップS11において、解析条件設定処理を行う。次に、ステップS12において、材料データベースに接続し、ステップS13において、形状データの部品名の材料名を取得する。ステップS14において、材料名の文字列を材料データベースの中から検索して探し出す。ステップS15において、材料データベースから材料名に相当する物性値を呼び出し、ステップS16において、解析の種類による物性値のフィルタリングを行う。すなわち、解析の種類によって必要な物性値のみを取得する。
【0038】
ステップS17において、物性値の取得が成功したか否かを判断する。ステップS17の判断がfalseである場合には、ステップS19に進んで、材料データベースに指定した材料名が存在しない場合の処理を行う。ステップS17の判断がtrueである場合には、ステップS18において、解析モデルの部品の属性として物性値を追加する。そして、ステップS20において、残り部品があるか否かを判断する。ステップS20における判断がtrueの場合には、ステップS13にもどって、処理を繰り返し、ステップS20における判断がfalseのときは、ステップS21に進む。
【0039】
ステップS21においては、材料データベースへの接続を解除し、ステップS22において、解析用データヘッダ部を作成する。この解析用データヘッダには、物性値、解析種類、解析条件などが格納される。そして、ステップS23において、ソリッドデータあるいはポリゴンデータからなる解析用データ幾何形状部を作成し、ステップS24において、解析用ヘッダを解析用データ幾何形状部に添付した形式の解析用データを保存して処理を終了する。
【0040】
なお、このようにして作成された解析用データベースは対応する解析プログラムにより読み込まれ、解析用ヘッダの内容に基づいたメッシュ作成が実行される。
【0041】
図14は、図13のステップS19の処理を詳述するフローチャートである。
ステップS30において、材料名の文字列を含む材料を材料データベースから検索する。ステップS31において、解析の種類による物性値のフィルタリングを行い、ステップS32において、物性値が取得できたか否かを判断する。ステップS32における判断がfalseの場合には、ステップS34において、ユーザによる材料物性値の手入力をおこない、ステップS36に進む。
【0042】
ステップS32における判断がtrueの場合には、ステップS33において、材料をリストアップし、ステップS35において、ユーザに適当な材料を選択させ、ステップS36において、解析モデルの部品に物性値を属性として追加して、処理を図13のフローに戻す。
【0043】
図15は、図13のステップS11の解析条件設定処理を詳述するフローチャートである。
まず、ステップS40において、解析の種類(流体解析、構造解析など)をユーザに選択させる。次に、ステップS41において、ユーザに上限メッシュサイズを入力させる。ステップS42においては、部品境界の接触設定をユーザに行わせ、ステップS43において、ユーザに部品のシェル化設定をさせる。更に、ステップS44において、統計的パラメータの設定をユーザにさせ、ステップS45において、詳細部品の設定をユーザに行わせ、ステップS46において、ユーザに部品のシェル化設定をさせ、ステップS47において、波長の入力をユーザに行わせ、処理を終了する。
【0044】
図16は、解析用データのデータ構造を示す図である。
ヘッダ領域には、解析条件情報が格納される。解析条件情報とは、解析の種類、材料物性値、上限メッシュサイズ、部品境界の接触情報、部品のシェル化情報、統計的パラメータ化の情報、詳細部品指定情報、波長情報(電磁場解析の場合)などである。
【0045】
そして、ヘッダの次の領域に、ポリゴンデータまたはソリッドデータからなる幾何データ領域が設けられる。
図17は、本発明の実施形態をプログラムで実現する場合に必要とされる情報処理装置のハードウェア環境図である。
【0046】
情報処理装置31は、バス20に接続されているCPU21が、バス20を介して、RAM23あるいはROM22からプログラムを実行することによって、所定の処理を実現する。RAM23には、ハードディスクなどの記憶装置27に格納されたプログラムや、可搬記録媒体28に格納されたプログラムがコピーされ、CPU21によって実行される。可搬記録媒体28は、CD−ROMや、DVD、MO、フレキシブルディスクなどであり、読み取り装置29によって格納されているプログラムが読み取られ、RAM23にコピーされる。
【0047】
入出力装置30は、キーボード、マウス、テンプレート、タッチプレート、ディスプレイなどから構成されており、情報処理装置31の操作者が情報を入力したり、処理結果を受け取るために使用される。
【0048】
通信インターフェース24は、ネットワーク25を介して、情報処理装置31を情報提供者26に接続するものであり、情報提供者26からプログラムをダウンロードして実行したり、ネットワーク環境の下にプログラムを実行するなどの実行形態を実現するものである。
【0049】
(付記1)幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成手段と、
を備えることを特徴とする解析支援装置。
【0050】
(付記2)前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として、前記解析用データを作成することを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0051】
(付記3)前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0052】
(付記4)前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0053】
(付記5)前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
(付記6)前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0054】
(付記7)前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
(付記8)前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0055】
(付記9)幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援方法であって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定ステップと、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得ステップと、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする解析支援方法。
【0056】
(付記10)前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として、前記解析用データを作成することを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0057】
(付記11)前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0058】
(付記12)前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0059】
(付記13)前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
(付記14)前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0060】
(付記15)前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
(付記16)前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0061】
(付記17)幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援プログラムであって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定ステップと、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得ステップと、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何形状データとからなる解析用データを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする解析支援方法を情報処理装置に実現させるプログラム。
【0062】
(付記18)前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として前記解析用データを作成することを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0063】
(付記19)前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0064】
(付記20)前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0065】
(付記21)前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
(付記22)前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0066】
(付記23)前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。(付記24)前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0067】
(付記25)前記作成手段は、更に前記指定された解析の種類からなる前記解析用データを作成することを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
(付記26)前記作成ステップは、更に前記指定された解析の種類からなる前記解析用データを作成することを特徴とする付記9に記載の解析支援方法
(付記27)前記作成ステップは、更に前記指定された解析の種類からなる前記解析用データを作成することを特徴とする付記17に記載のプログラム
(付記28)前記取得手段は、材料データベースの中から前記指定された解析において必要な解析の条件である物性値を取得することを特徴とする付記1に記載の解析支援装置。
【0068】
(付記29)前記取得ステップは、材料データベースの中から前記指定された解析において必要な解析の条件である物性値を取得することを特徴とする付記9に記載の解析支援方法。
【0069】
(付記30)前記取得ステップは、材料データベースの中から前記指定された解析において必要な解析の条件である物性値を取得することを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、幾何形状データを元に、構造解析や熱流体解析などの解析を行う場合に、より簡便に解析に必要なデータを用意し、解析を実行することを可能とする解析支援装置を提供することができる。また、複数の解析を行う場合に作業工数、時間をかけることなく解析用データベースを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に従った、解析支援装置を含むシステム全体の構成及び、各入力情報について説明する図である。
【図2】部品の移動・削除指定の入力画面の例を示す図である。
【図3】ユーザが解析手法を選択する画面の例を示した図である。
【図4】上限メッシュサイズの指定画面の例である。
【図5】部品境界の接触指定画面の例を示している図である。
【図6】シェル化指定画面の例を示す図である。
【図7】波長指定画面の例を示す図である。
【図8】統計的パラメータ化の指定画面の例を示す図(その1)である。
【図9】統計的パラメータ化の指定画面の例を示す図(その2)である。
【図10】各部品の重み付けを設定する画面の例である。
【図11】幾何形状データについて示す図である。
【図12】解析の種類と必要とされる物性名の関連を示した図である。
【図13】本発明の実施形態に従った解析データ作成処理を示すフローチャートである。
【図14】図13のステップS19の処理を詳述するフローチャートである。
【図15】図13のステップS11の解析条件設定処理を詳述するフローチャートである。
【図16】解析用データのデータ構造を示す図である。
【図17】本発明の実施形態をプログラムで実現する場合に必要とされる情報処理装置のハードウェア環境図である。
【符号の説明】
10 解析支援装置
11 幾何形状データ
12 各解析プログラム
13 材料データベース
Claims (10)
- 幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援装置であって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定手段と、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得手段と、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何学形状データとからナル解析用でを作成する作成手段と、
を備えることを特徴とする解析支援装置。 - 前記取得された解析の条件を前記幾何形状データのヘッダ情報として、解析用データを作成することを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 前記解析の条件の抜き出しは、前記幾何形状データによって示される構造体の物性の種類及び対応する物性値を選択することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 前記解析を行う場合の条件として、解析用データを得るためのメッシュ化の際の上限メッシュサイズであることを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 前記解析を行う場合の条件は、部品境界の接触設定を含むことを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 前記解析を行う場合の条件は、最適値を選択するために複数設けられた寸法値あるいは物性値を含むことを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 前記解析を行う場合の条件は、部品の幾何形状データのシェル化指定、部品の重み指定を含むことを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 前記解析を行う場合の条件は、電磁場解析における電磁場の波長を含むことを特徴とする請求項1に記載の解析支援装置。
- 幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援方法であって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定ステップと、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得ステップと、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何学形状データとからなる解析用データを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする解析支援方法。 - 幾何形状データを元に、該幾何形状データによって表される構造体の特性を調べる解析を行う場合の解析支援プログラムであって、
複数の解析の種類の中から1または複数の解析の種類を指定する指定ステップと、
前記指定された解析の種類に従って、前記複数の解析において必要な解析の条件の中から必要な条件を取得する取得ステップと、
前記指定された解析の種類に対応して、少なくとも前記取得された解析の条件と前記幾何学形状データとからなる解析用データを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする解析支援方法を情報処理装置に実現させるプログラム。
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