JP2004094068A - マスク検査方法及びマスク検査装置 - Google Patents

マスク検査方法及びマスク検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マスク検査装置で得られるデータの信頼性、及び露光装置による露光精度を向上させることができるマスク検査方法及びマスク検査装置を提供する。
【解決手段】マスク検査装置のチャック91b吸着面91cが下向になっており、この面91cにマスク90の保持部50の上面50aが吸着により保持される。このとき、マスクのパターン面90aは上向きになる。マスク検査時と露光時とで、マスク90は同一の面が吸着されるので、マスク検査装置でのマスク90と露光装置でのマスク10とで、保持状態を同じにできる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス等の原版パターンを有するマスクの検査方法及びマスク検査装置に関する。特には、露光装置へのセット状態に近似した状態においてパターン位置等を検査するマスク検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路等のリソグラフィ工程では、マスク上に形成されたパターンを露光装置を用いてウェハ(感応基板)上に露光転写する。ここで、マスクのパターンに欠陥や歪みがあると、転写露光したパターンの位置や形状の正確さ(露光精度)が低下する。このような事態となるのを防ぐため、露光装置に用いるマスクのパターン位置座標精度や欠陥、歪みについて検査し、不良の生じているマスクを排除するようにしている。あるいは、可能な場合は、何らかの補正・修正を行っている。
【0003】
ところで、デバイスパターンのさらなる微細化に対応すべく、電子線露光によるウェハ量産技術の開発が進められているが、電子線露光におけるマスク(レチクル)の構造は光露光用のマスクと異なり、それに伴うマスク検査上の課題がある。ここで、まず、ウェハの量産露光に適用が可能と考えられている分割転写式の電子線投影露光技術について説明する。
なお、本明細書では、図に示される露光装置又はマスク検査装置に対し、図の下から重力が作用するものとして説明する。
【0004】
図4は、分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全体における結像関係及び制御系を示す図である。光学系の最上流に配置される電子銃1は、下方に向けて電子線を照射する。電子線1の下方にはコンデンサレンズ2,3が備えられており、電子線はこれらのコンデンサレンズ2,3によって収束されブランキンク開口7にクロスオーバーc.o.を結像する。
【0005】
コンデンサレンズ3の下には、矩形開口4が備えられている。この矩形開口(照射ビーム形成開口)4は、レチクル(マスク)10の一つのサブフィールド(露光の1単位となるパターン小領域)を照射する照明ビームのみを通過させる。この開口4の像は、レンズ9によってレチクル10に結像される。
【0006】
ビーム成形開口4の下方には、ブランキング偏光器5が配置されている。偏光器5は、必要時に照明ビームを偏向させてブランキング開口7の非開口部に当て、ビームがレチクル10に当たらないようにする。
【0007】
ブランキング開口7の下には、照明ビーム偏向器8が配置されている。この偏向器8は、主に照明ビームを図4の横方向(X方向)に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチクル10のサブフィールドの照明を行う。偏向器8の下方には、照明レンズ9が配置されている。照明レンズ9は、レチクル10上にビーム成形開口4を結像させる。
【0008】
レチクル10は、実際には光軸垂直面内(X−Y面)に広がっており(図5を参照しつつ後述)、多数のサブフィールドを有する。レチクル10上には、全体として一個の半導体デバイスチップをなすパターン(チップパターン)が形成されている。レチクル10は、移動可能なレチクルステージ11上に保持される。レチクル10をレチクルステージ11上で光軸垂直方向(XY方向)に動かすことにより、照明光学系の視野よりも広い範囲に広がるレチクル上の各サブフィールドを照明することができる。
【0009】
レチクルステージ11には、レーザ干渉計を用いた位置検出器12が付設されており、レチクルステージ11の位置をリアルタイムで正確に把握することができる。
レチクルステージ11の下方には、投影レンズ15及び19を含む投影光学系が設けられている。レチクル10の一つのサブフィールドを通過した電子線は、投影レンズ15、19、偏向器16によってウェハ23上の所定の位置に結像される。ウェハ23上には適当なレジストが塗布されており、レジストに電子線のドーズが与えられ、レチクル上のパターンが縮小されてウェハ23上に転写される。
【0010】
レチクル10とウェハ23の間を縮小比率で内分する点にクロスオーバーc.o.が形成され、同クロスオーバー位置にはコントラスト開口18が設けられている。コントラスト開口18は、レチクル10の非パターン部で散乱された電子線がウェハ23に到達しないように遮断する。
【0011】
ウェハ23の直上には反射電子検出器22が配置されている。反射電子検出器22は、ウェハ23の被露光面や、ステージ上のマークで反射される電子の量を検出する。例えばレチクル10上のマークパターンを通過したビームでウェハ23上のマークを走査し、その際のマークからの反射電子を検出することにより、レチクル10とウェハ23との相対的位置関係を知ることができる。
【0012】
ウェハ23は、図示せぬ静電チャックを介して、XY方向に移動可能なウェハステージ上24に載置されている。上記レチクルステージ11とウェハステージ24とを、互いに逆の方向に同期走査することにより、投影光学系の視野を越えて広がるチップパターン内の各部を順次露光することができる。なお、ウェハステージ24上にも、上述のレチクルステージ11と同様の位置検出器25が装備されている。
【0013】
上記各レンズ2,3,9,15,19及び各偏向器5,8,16は、各々のコイル電源制御部2a,3a,9a,15a,19a及び5a,8a,16aを介してコントローラ31により制御される。また、レチクルステージ11及びウェハステージ24も、ステージ制御部11a、24aを介して、コントローラ31により制御される。ステージ位置検出器12,25は、アンプやA/D変換器等を含むインターフェイス12a、25aを介してコントローラ31に信号を送る。また、反射電子検出器22も同様のインターフェイス22aを介してコントローラ31に信号を送る。
【0014】
コントローラ31は、ステージ位置の制御誤差や投影ビームの位置誤差を把握し、その誤差を像位置調整偏向器16で補正する。これによりレチクル10上のサブフィールドの縮小像がウェハ23上の目標位置に正確に転写される。そして、ウェハ23上で各サブフィールド像がつなぎ合わされて、レチクル上のチップパターン全体がウェハに転写される。
【0015】
次に分割転写方式の電子線投影露光に用いられるレチクルについて図5を参照しつつ説明する。
図5は、電子線投影露光用のレチクルの構成例を模式的に示す図である。(A)は全体の平面図であり、(B)は一部の斜視図であり、(C)は一つの小メンブレン領域の平面図である。このようなレチクルは、例えばシリコンウェハに電子線描画・エッチングを行うことにより製作できる。
【0016】
図5(A)には、レチクル10における全体のパターン分割配置状態が示されている。同図中に多数の正方形41で示される領域が、一つのサブフィールドに対応したパターン領域を含む小メンブレン領域である。同領域41の厚さは、例えば1〜2μmである。図5(C)に示すように、小メンブレン領域41は、中央部のパターン領域(サブフィールド)42と、その周囲の額縁状の非パターン領域(スカート)43とからなる。サブフィールド42は、転写すべきパターンの形成された部分である。スカート43はパターンの形成されていない部分であり、照明ビームの縁の部分が当たる。パターン形成の形態としては、メンブレンに孔明き部を設けるステンシルタイプと、電子線の高散乱体からなるパターン層をメンブレン上に形成する散乱メンブレンタイプとがある。このメンブレン領域41の下面が本明細書にいうパターン面である。
【0017】
小メンブレン領域41の周囲の直交する格子状のグリレージ(マイナーストラット,本明細書でいう支持体層)45と呼ばれる部分は、レチクルの機械強度を保つための梁である。グリレージ45の厚さは、例えば0.7mmである。上述のメンブレン小領域41は、グリレージ45の下端と同一のレベルで広がっている。図5(A)に示すように、図の横方向(X方向)に多数の小メンブレン領域41が並んで一つのグループ(エレクトリカルストライプ44)をなし、そのようなエレクトリカルストライプ44が図の縦方向(Y方向)に多数並んで1つのメカニカルストライプ49を形成している。エレクトリカルストライプ44の長さ(メカニカルストライプ49の幅)は照明光学系の偏向可能視野の大きさによって制限される。
【0018】
メカニカルストライプ49は、X方向に並列に複数存在する。隣り合うメカニカルストライプ49の間に示されている幅の太い梁は、レチクル全体のたわみを小さく保つためのストラット(メジャーストラット,支持体層)47である。ストラット47はグリレージ45と一体である。レチクル10の外周縁部50は円形であり、グリレージ45やストラット47と同じ厚さである。この該周縁部50が、レチクルステージ11上でレチクル保持装置(チャック)11a(図6参照)に保持する保持部50である。
【0019】
次に、レチクル(マスク)10のレチクルステージ11への取り付け方の詳細について、図6を参照しつつ説明する。図6には、電子線露光装置内のレチクルステージ11に保持されたマスク10と、投影光学系26が概略的に示されている。
【0020】
レチクルステージ11にはマスク保持装置11bが設けられている。マスク保持装置11bは、例えば、リング形状の静電吸着チャックである。このマスク保持装置(以下、チャックともいう)11bの保持面(上面)11cにマスク10の保持部(外周縁部)50の下面50aが静電吸着される。この面50aを露光装置のチャック11bへの吸着面(保持面)50aという。露光装置での保持状態において、マスク10のパターン面(小メンブレン領域41の下面)10aは下向きとなっている。
【0021】
これは、以下の理由による。通常、露光装置内では、マスク10が上方に、ウェハ23が下方に位置する。ここで、マスク10のパターン面10aを上向き、すなわちグリレージやストラット(支持体層)を下向きに保持すると、小メンブレン領域41を通過したパターンビームがグリレージやストラットの脇を通ることになる。すると、ビームがグリレージやストラットの帯電による影響を受け、ビーム偏向するおそれがある。そこで、パターンビームが上記支持体層の影響を受けないようにするため、パターン面10aが下向きにされるのである。
【0022】
次に、マスク10の検査について説明する。
図3は、従来より用いられているマスク検査装置を概略的に示す模式図である。このマスク検査装置は、XYステージ71や、XYステージ71上にマスク10を保持するマスク保持装置(チャック)71bや、マスク10のパターン面10aの像を取得して検査する検査光学系を有する。該検査光学系は、対物レンズ72やマスク10からの反射光を検出する検出器73を含む。
【0023】
検査対象であるマスク10は、XYステージ71上に設けられたマスク保持装置(チャック)71bの保持面(上面)71cに、マスク10の保持部50のこの状態における下面50bが静電吸着される。この保持される面50bをマスク検査装置のチャック71bへの吸着面50bという。マスク検査装置での保持状態において、マスク10のパターン面(小メンブレン領域41の下面)10aは、上向きとなっている。これは、露光時にパターン面10aを下向きにして、露光装置のチャック11bへの吸着面50aを静電吸着していたのと異なる。
【0024】
次に、マスクの検査方法を簡単に説明する。図示せぬ光源から発射された半導体レーザーをマスク10のパターン面10a上でフォーカスさせる。マスク10からの反射光は、対物レンズ72を通じて検出器73で検出される。検出器73からの信号が信号処理回路等で画像処理される。さらには、予め記憶部に記憶されているパターンに関するデータと比較されてマスク10のパターン位置座標精度や欠陥等の検査が行われる。この程の検査技術の詳細については、例えば、特開平8−23484公報において、対象物を光電的に測定/検査するための装置が記載されている。また、特許2903043公報には、マスク等の構造物表面を検査するため画像構造のリアルタイムでの認識技術について開示されている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなマスク検査装置におけるマスクの保持状態は、露光装置におけるマスクの保持状態と上下逆向きである。すなわち、マスク検査装置においては、マスクのパターン面が上向きにされる。一方、露光装置においては、上述したように、マスク10はそのパターン面が下向きにされる。
【0026】
そして、露光時と検査時とで、保持装置が支持(吸着)するマスクの面が異なる(検査時はマスクの支持体層側の面が、露光時はパターン面側の面が吸着される)。そのため、各々の状態でマスク(マスク基板)の歪みが異なり、マスク上のパターンの位置座標に大きな影響を及ぼす。
【0027】
本発明の目的は、マスク検査装置で得られるデータの信頼性を向上させ、露光装置による露光精度を改善できるマスク検査方法及びマスク検査装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のマスク検査方法は、感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたパターン面、該パターン面を補強する支持体層、及び、該支持体層の周囲に設けられた保持部からなるマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する方法であって、 前記保持部の露光装置で保持される面を保持し、該露光装置内での該マスクの保持状態とは重力方向が逆となる状態で該マスクを保持しながら検査を行うことを特徴とする。
【0029】
マスク保持部における、露光装置で保持される面と同一の面を検査時にも保持するので、マスク検査装置でのマスクの保持状態と、露光装置内での保持状態とが従来よりも近似した状態となる。
【0030】
なお、「重力方向が逆となる状態で」とは、マスク検査装置内に保持されるマスクの姿勢が、露光装置内に保持される状態に対して裏返しになることを意味する。このため、重力によるマスクのたわみの方向が検査時と露光時とで逆方向となる。しかし、本発明ではマスクの保持される面は同じであるため、変形解析等の結果から重力方向の違いによるマスク上のパターンの位置座標変化は予測可能である。そして、予測したパターンの位置変化を補正することにより、露光装置に保持した状態におけるパターンの位置座標をほぼ正確に知ることが可能である。
【0031】
本発明のマスク検査方法では、前記マスクの前記保持部を保持するマスク検査装置の保持面形状が、前記露光装置の保持面形状とほぼ同じであり、両保持面の保持力がほぼ同じであることが好ましい。
【0032】
この場合、マスク検査装置内に保持された該マスクの歪みと露光装置内に保持された該マスクの歪みとの差を、より少なくすることができる。
【0033】
本発明のマスク検査方法では、前記露光装置内での前記マスクの保持状態とは重力方向が逆の状態で該マスクを保持しながら検査を行う際に、該マスクの重力によるたわみに起因する前記パターン面の位置座標の誤差を予測計算しておき、該誤差を補正することが好ましい。
【0034】
通常、マスク検査装置内でのマスクの保持状態は、露光装置内でのマスクの保持状態と比べて、重力方向に対して上下逆である。そのため、重力による該マスクのたわみの変化量(マスクの基板変形量)が検査時と露光時とで異なる。これにより、例えば、両者でマスクのパターン間の寸法が変わってくる。そこで、重力によるたわみに起因する前記パターン面の位置座標の誤差を予測計算しておいて、得られた誤差の計算値に基いて、検査時に計測したパターン面の位置座標を補正する。これにより、検査時と露光時とでたわみの差に伴うパターン位置座標の偏差が無くなり、マスク検査で得られるデータの信頼性が向上する。
【0035】
本発明のマスク検査方法では、前記露光装置内での前記マスクの保持状態とは重力方向が逆の状態で該マスクを保持しながら検査を行う際に、該マスクの重力によるたわみに起因する前記パターン面の位置座標の誤差を、該マスクと同形状の他のマスクで予め計測しておいた誤差計測結果に基いて補正することも好ましい。
【0036】
同形状の他のマスクで、パターン面を上にした状態と下にした状態の両方の状態における重力によるたわみ量を予め計測する。この計測された結果(誤差計測結果)に基いて、検査時に計測したパターン面の位置座標を補正してもよい。
【0037】
本発明のマスク検査方法は、感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたパターン面、該パターン面を補強する支持体層、及び、該支持体層の周囲に設けられた保持部からなるマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する方法であって、 前記保持部の露光装置で保持される面と同一の面を、該露光装置内での保持状態と重力方向が同じ状態で保持しつつ検査を行うことを特徴とする。
【0038】
この場合、検査時と露光時とでマスクの保持状態が同じであるので、マスクの重力によるたわみの量(基板変形量)が同じとなる。そのため、露光装置に該マスクが保持された状態と極めて近似した状態で、マスクの検査を行うことができる。よって、マスク検査で得られるデータの信頼性が一層向上する。
【0039】
本発明のマスク検査装置は、感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する装置であって、該マスクは、前記パターンの形成されたパターン面と、該パターン面を機械的に支持する支持体層と、該支持体層の周囲に設けられている保持部と、を有し、該保持部の露光装置で保持される面と同一の面を、該露光装置内での保持状態と重力方向が逆の状態で保持する保持手段と、前記マスクの前記パターンの像を取得してこれを処理する検査手段と、を備えることを特徴とする。
【0040】
本発明の他のマスク検査装置は、感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する装置であって、該マスクは、前記パターンの形成されたパターン面と、該パターン面を機械的に支持する支持体層と、該支持体層の周囲に設けられている保持部と、を有し、該保持部の露光装置で保持される面と同一の面を、該露光装置内での保持状態と重力方向が同じ状態で保持する保持手段と、前記マスクの前記パターンの像を取得してこれを処理する検査手段と、を備えることを特徴とする。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態にかかるマスク検査装置を概略的に示す図である。このマスク検査装置は、XYステージ91上にマスク90を保持するマスク保持装置(チャック)91bと、マスク90のパターン面90aの像を取得してこれを処理する検査手段(レンズ92,検出器93等)とを備える。XYステージ91は、XY方向(水平面内)に移動可能である。マスク保持装置91bは、例えばリング形状の静電吸着チャックであり、XYステージ91に設けられている。検査手段は、マスク保持装置91bの上方に設けられており、レンズ92や検出器93を含んでいる。レンズ92は、図示せぬ光源からレーザー等の光をマスク90のパターン面90aにフォーカスさせる。検出器93は、パターン面90aからの反射光を検出する。検出器93は、例えばCCDカメラやフォトダイオードである。検査手段の詳細については、前述の公報を参照されたい。
【0042】
検査対象であるマスク90は、パターンが形成されたパターン面90aと、パターン面90aを機械的に支持する支持体層(ストラット47,図5参照)と、支持体層47の周囲に設けられている保持部50とを有する。
【0043】
この検査装置の特徴は、マスク保持装置(以下、チャックともいう)91bの保持面(吸着面)91cが下向になっており、この面91cにマスク90の保持部(外周縁部)50の上面50aが吸着されることである。つまり、マスク90は、チャック91bの下に吊り下げられるように保持される。これにより、マスク検査装置におけるマスク90は、前述した露光装置(図6参照)におけるマスク10と裏表が逆にもかかわらず、同一の面が吸着される。上述の保持される面50aをマスク検査装置のチャック91bへの吸着面(保持面)50aという。このマスク検査装置での保持状態において、マスク90のパターン面90aは上向き(露光時と逆)となっている。
【0044】
また、マスク検査装置の保持面91cの形状と、露光装置の保持面11cの形状とはほぼ同じであり、さらに、両保持面11c,91cの保持力はほぼ同じである。そのため、マスク検査装置で保持されるマスク90の歪みと露光装置で保持されるマスク10の歪みとの差は、最小限に抑えられる。
【0045】
第一の実施の形態では、マスク90は、露光装置でのマスク10と比べて、重力方向が上下逆となる状態で保持される。そのため、重力によりマスク90がたわむ方向は、露光時のマスク10がたわむ方向と逆である。しかし、検査装置でのマスク90と露光装置でのマスク10とで、同一の面を保持(吸着)するので、保持力に起因する歪み状態はほぼ同じにできる。
【0046】
次に、図1のマスク検査装置におけるマスク検査方法について説明する。
マスク90は、パターン面90aを上にして、マスク検査装置のチャック91bに吸着させる。その後、図示せぬ光源から半導体レーザー(一例で、波長904nm)を発射し、対物レンズ92を介してマスク10のパターン面90a上にフォーカスさせる。マスク90からの反射光は、対物レンズ92を通じてCCDカメラ等の検出器93で検出される。検出器93からの信号は信号処理回路等で画像処理される。そして、XYステージ71を、X又はY方向に駆動して、マスク10のXYステージ71上での位置を変える。これにより、マスク上のパターンについて複数箇所の位置座標を求める。なお、この種の検査装置の詳細及び画像処理技術の詳細については、上述の公報等の公知の文献に記載されている。
【0047】
露光時と検査時とで、マスク10,90の保持状態は、重力方向が逆となるため、この重力によるたわみに起因してパターン面90aの位置座標に誤差が生じる。この誤差は、予測計算しておいた計算値を用いて補正される。このような計算は、例えばI−deasといった市販の構造解析ソフトウェアを用いて行うことができる。
【0048】
あるいは、マスク90と同形状の他のマスクで予め計測しておいた誤差計測結果に基づいて補正してもよい。詳しくは、マスク90と同形状の他のマスクについて、パターン面を上にした場合と下にした場合との両方の状態で重力によるたわみの変化量を予め測定しておく。この計測結果に基づいて検査時に計測したパターン面の位置座標を補正することができる。
【0049】
また、重力のみによるマスク90のたわみ(マスク基板の変形量)は、変形解析等の結果から容易に予測可能である。このため、マスク90は、上述の計算値や他のマスク基板での計測値(誤差計測結果)を用いずに、マスク90の検査結果を補正することも可能である。
【0050】
求められたマスク90のパターンの位置座標は、予め検査装置の記憶部(図示せず)に記憶されているパターンに関するデータと比較されてパターン位置座標精度や欠陥等の検査が行われる。
【0051】
第一の実施の形態によれば、マスク検査装置のマスク90は、露光装置で保持されるマスク10(図6)の面と同一の面を保持するので、両マスク10,90の保持力に起因する歪みが近似した状態となる。これにより、マスク検査で得られるデータの信頼性が向上する。さらには、露光装置による露光精度を向上させることができる。
【0052】
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。
図2は、本発明の第二の実施形態にかかるマスク検査装置を概略的に示す図である。
このマスク検査装置は、第一実施形態とほぼ同様に、マスク100を保持するマスク保持装置(チャック)101bと、マスク100のパターン面100aの像を取得してこれを処理する検査手段(レンズ102,検出器103等)とを備える。レンズ102は、図示せぬ光源からレーザー等の光をマスク100のパターン面100aにフォーカスさせる。検出器103は、パターン面100aからの反射光を検出する。検査手段の詳細については、前述の公報を参照されたい。
【0053】
この第二の実施形態の特徴は、検査手段が、マスク保持装置101bの下方に設けられていることである。すなわち、図2の検査装置においては、マスク保持装置(チャック)101bの保持面(吸着面)101cが上向きとなっており、この面101cにマスク100の保持部(外周縁部)50の下面50aが吸着される。そして、マスク100のパターン面100aは下向きとなっており、マスク100は、露光装置におけるマスク10(図6参照)と重力方向が同じ状態(上下関係が同じ)で保持される。これにより、マスク検査装置でのマスク100は、露光装置でのマスク10と全く同じ状態でチャック101bに保持されることとなる。上述の保持される面50aをマスク検査装置のチャック101bへの吸着面(保持面)という。
【0054】
なお、第二の実施の形態でも、第一の実施形態と同様に、マスク検査装置の保持面101cの形状は、露光装置の保持面11cの形状とほぼ同じであり、両保持面11c,101cの保持力もほぼ同じである。
【0055】
この第二の実施の形態によれば、マスク100は、露光時のマスク10と保持状態が同じなので、チャック吸着力に起因するたわみも、重力によるたわみも、検査時と露光時で同じになる。よって、露光装置でのマスク10の保持状態と極めて近似した状態で、マスク100の検査を行え、得られるデータの信頼性が一層向上する。
【0056】
尚、第一及び第二実施の形態において、検査手段の光源としてレーザーを用いたが、電子線等の荷電粒子線を用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、マスク検査装置で得られるデータの信頼性が向上し、荷電粒子線露光装置による露光精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかるマスク検査装置を概略的に示す図である。
【図2】本発明の第二の実施形態にかかるマスク検査装置を概略的に示す図である。
【図3】従来からのマスク検査装置を概略的に示す模式図である。
【図4】分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全体における結像関係及び制御系を示す図である。
【図5】電子線投影露光用のレチクルの構成例を模式的に示す図
【図6】電子線露光装置内に保持されたマスクと投影光学系を示す概略図。
【符号の説明】
1 電子銃                2,3 コンデンサレンズ
2a,3a,5a,8a,9a,16a,19a コイル電源制御部
4 矩形開口               5,8 偏向器
7 開口                 9 照明レンズ
10,90,100 マスク(レチクル)
10a,90a,100a パターン面
11 レチクルステージ          11a,24a ステージ制御部
11c,71c,91c,101c 保持面
11b,71b,91b,101b マスク保持装置
12,25 ステージ位置検出器      15、19 投影レンズ
16 像位置調整偏向器          18 コントラスト開口
22 反射電子検出器           23 ウェハ
24 ウェハステージ           31 コントローラー
41 小メンブレン領域          42 サブフィールド
43 非パターン領域(スカート)     44 エレクトリカルストライプ
45 グリレージ             47 ストラット(支持体層)
49 メカニカルストライプ        50 保持部
50a,50b 吸着面(保持面)     71,91 XYステージ
72,92,102 対物レンズ      73,93,103 検出器

Claims (7)

  1. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたパターン面、該パターン面を補強する支持体層、及び、該支持体層の周囲に設けられた保持部からなるマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する方法であって、
    前記保持部の露光装置で保持される面を保持し、
    該露光装置内での該マスクの保持状態とは重力方向が逆となる状態で該マスクを保持しながら検査を行うことを特徴とするマスク検査方法。
  2. 前記マスクの前記保持部を保持するマスク検査装置の保持面形状が、前記露光装置の保持面形状とほぼ同じであり、
    両保持面の保持力がほぼ同じであることを特徴とする請求項1に記載のマスク検査方法。
  3. 前記露光装置内での前記マスクの保持状態とは重力方向が逆の状態で該マスクを保持しながら検査を行う際に、該マスクの重力によるたわみに起因する前記パターン面の位置座標の誤差を予測計算しておき、該誤差を補正することを特徴とする請求項1に記載のマスク検査方法。
  4. 前記露光装置内での前記マスクの保持状態とは重力方向が逆の状態で該マスクを保持しながら検査を行う際に、該マスクの重力によるたわみに起因する前記パターン面の位置座標の誤差を、該マスクと同形状の他のマスクで予め計測しておいた誤差計測結果に基いて補正することを特徴とする請求項1に記載のマスク検査方法。
  5. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたパターン面、該パターン面を補強する支持体層、及び、該支持体層の周囲に設けられた保持部からなるマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する方法であって、
    前記保持部の露光装置で保持される面と同一の面を、該露光装置内での保持状態と重力方向が同じ状態で保持しつつ検査を行うことを特徴とするマスク検査方法。
  6. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する装置であって、
    該マスクは、前記パターンの形成されたパターン面と、該パターン面を機械的に支持する支持体層と、該支持体層の周囲に設けられている保持部と、を有し、該保持部の露光装置で保持される面と同一の面を、該露光装置内での保持状態と重力方向が逆の状態で保持する保持手段と、
    前記マスクの前記パターンの像を取得してこれを処理する検査手段と、
    を備えることを特徴とするマスク検査装置。
  7. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたマスク上のパターンの位置及び/又は欠陥を検査する装置であって、
    該マスクは、前記パターンの形成されたパターン面と、該パターン面を機械的に支持する支持体層と、該支持体層の周囲に設けられている保持部と、を有し、該保持部の露光装置で保持される面と同一の面を、該露光装置内での保持状態と重力方向が同じ状態で保持する保持手段と、
    前記マスクの前記パターンの像を取得してこれを処理する検査手段と、
    を備えることを特徴とするマスク検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010071843A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Nuflare Technology Inc マスク検査装置及びマスク検査方法
CN111118446A (zh) * 2018-10-30 2020-05-08 佳能特机株式会社 掩模的更换时期的判定装置及方法、成膜装置及方法以及电子器件的制造方法

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