JP2005285894A - 露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル - Google Patents

露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル Download PDF

Info

Publication number
JP2005285894A
JP2005285894A JP2004094442A JP2004094442A JP2005285894A JP 2005285894 A JP2005285894 A JP 2005285894A JP 2004094442 A JP2004094442 A JP 2004094442A JP 2004094442 A JP2004094442 A JP 2004094442A JP 2005285894 A JP2005285894 A JP 2005285894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reticle
subfields
pattern
exposure
subfield
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004094442A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoharu Fujiwara
朋春 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2004094442A priority Critical patent/JP2005285894A/ja
Publication of JP2005285894A publication Critical patent/JP2005285894A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】サブフィールドを繋ぎ合わせて所望のマスクパターンを得る露光において、露光パターンを効率良く検査できる方法等を提供する。
【解決手段】基板上に転写すべきデバイスパターンを複数のサブフィールド42に分割してレチクル10に形成し、該レチクルをサブフィールド毎にエネルギー線で照明し、該基板上に各サブフィールドのパターンを繋ぎ合わせることにより、デバイスパターン全体を転写する。レチクル上のサブフィールドの周辺部には、基板上で隣り合う2つのサブフィールドにて露光させる重ね合わせ領域44が設けられ、2つのサブフィールドの重ね合わせ領域の各々に合いマーク(計測マーク)のペアの片方ずつがそれぞれ設けられる。そして、合いマークのペアの感応基板上への投影像201、202の相対的位置関係を観察し、サブフィールドの像52の相対的位置誤差を計測し、パターンの繋ぎ部形状54の観察を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体集積回路等のリソグラフィーに使用される、電子線やイオンビームを用いた荷電粒子線露光方法によって形成されたパターンの検査方法、及び、それに用いられるレチクルに関する。
近年、露光の高解像度化と高スループットの両方を兼ね備えた電子線露光の方式の検討が進められている。これらの目的を実現するために、従来検討されてきた方式が一括転写方式である。一括転写方式とは、1ダイ又は複数ダイを一度に露光する方式をいう。しかしながら、この方式では、転写すべきパターンが形成された原版となるレチクルの製作が困難であるという問題がある。また、1ダイ以上という大きな光学フィールドを照明することになるので、所望の露光精度が得られるほどに収差を抑えるのが難しい。このため、最近では、一括転写方式の露光装置の検討は行われなくなってきている。
一括転写方式に代わって検討されているのが、分割転写方式である。分割転写方式においては、感応基板(ウェハ)上に転写するデバイスパターンが数百μm角程度の複数の小領域(サブフィールド)に分割されてレチクル(マスク)上に形成される。そして、サブフィールド毎に露光し、これらのサブフィールドの像がウェハ上で繋ぎ合わされるように転写する。この際、ウェハ上に結像されるサブフィールドの像の焦点やフィールドの歪み等の収差を補正しながら露光する。これにより、一括転写方式に比べて、光学的に広い領域を、高い解像度で精度よく露光することができる。
このような方法によって露光を行う場合には、レチクルやウェハが戴置されるステージの制御誤差や、電子光学系の偏向誤差や、レチクルの製造誤差等により、ウェハ上に形成されたサブフィールドに位置誤差が生じてしまう。そのため、隣接するサブフィールドを接続する繋ぎ部の接続不良や断線等を避けるために、繋ぎ部分のパターンの一部を重ねて露光することが行われていた。しかしながら、この場合には、重ねて露光された部分(「重ね合わせ領域」又は「ファジーバウンダリー領域」ともいう)のパターン線幅が太ってしまったり、パターンの重なり量のばらつきにより、パターン線幅の太り量自体がばらついてしまうことがあった。
そこで、そのようなパターンの繋ぎ部における線幅誤差を回避又は緩和して、隣接するサブフィールドを確実に接続するために、繋ぎパターンの先端形状に凹凸を設ける等の工夫がなされてきた。特許文献1の図2及び図9には、そのような半導体装置の製造方法において用いられるマスク上のパターンが示されている。
特開2000−37379号公報
一方、そのようにして形成されたパターン繋ぎ部の露光結果を検査することは、製品の信頼性を確保する上で、非常に重要である。従来、この繋ぎ部の線幅誤差の計測は、電子顕微鏡等を用いた観察によって行われていた。しかしながら、評価の対象となるパターン数が多いと共に、繋ぎ合わせた部分(スティッチング部)のパターン形状が複雑であるため、そのような検査において、相当手間がかかっていた。
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、サブフィールドを繋ぎ合わせて所望のマスクパターンを得る露光方法において、露光パターンを効率良く検査することができる検査方法と、そのような検査方法に用いられるパターン露光用レチクルを提供することを目的とする。
本発明の露光パターンの検査方法は、 感応基板上に転写すべきデバイスパターンを複数の小領域(サブフィールド)に分割してレチクル上に形成し、 該レチクルを、前記サブフィールド毎にエネルギー線で照明し、 該サブフィールドを通過又は反射したエネルギー線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影・結像させ、 該感応基板上では、各サブフィールドのパターンを繋ぎ合わせることにより前記デバイスパターン全体を転写する露光方法により露光したパターンを検査する方法であって、 前記レチクル上のサブフィールドの周辺部には、前記感応基板で隣り合う2つのサブフィールドにて露光させる重ね合わせ領域(ファジーバウンダリー領域)を設けておき、 2つのサブフィールドの重ね合わされる重ね合わせ領域の各々に合いマーク(計測マーク)のペアの片方ずつをそれぞれ設けておき、 該合いマークのペアの前記感応基板上への投影像の相対的位置関係を観察し、これによって繋がれた2つのサブフィールドの像の相対的位置誤差を計測し、 同時に、前記2つのサブフィールドの像における繋がれたパターンの繋ぎ部形状の観察を行うことを特徴とする。
本発明においては、 前記繋ぎ部形状の観察時に、画像テンプレートマッチング又は散乱光スペクトルマッチング法により、該繋ぎ部形状の解析を行うことが好ましい。
本発明のレチクルは、 感応基板上に転写すべきデバイスパターンを小領域(サブフィールド)に分割してレチクル上に形成し、 該レチクルを、前記サブフィールド毎にエネルギー線で照明し、 該サブフィールドを通過又は反射したエネルギー線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影・結像させ、 該感応基板上では、各サブフィールドのパターン像を繋ぎ合わせることにより前記デバイスパターン全体を転写する露光方法に用いるレチクルであって、 サブフィールドの周辺部に、前記感応基板で隣り合う2つのサブフィールドにて露光させる重ね合わせ領域(ファジーバウンダリー領域)が設けられ、 2つのサブフィールドの重ね合わされる重ね合わせ領域の各々に合いマーク(計測マーク)のペアの片方ずつがそれぞれ設けられ、 該合いマークのペアの前記感応基板上への投影像の相対的位置関係を観察し、これによって繋がれた2つのサブフィールドの像の相対的位置誤差を計測し、 同時に、前記2つのサブフィールドの像における繋がれたパターンの繋ぎ部形状の観察を行うことが可能なことを特徴とする。
本発明によれば、隣接する2つのサブフィールドの重ね合わせ領域に設けられた合いマークのペアを用いることにより、2つのサブフィールドの像間の相対的位置誤差(位置ズレ)を計測し、その計測値を踏まえて2つのサブフィールドの像における繋がれたパターンの繋ぎ部形状を評価する。従って、テンプレートマッチング等を用いてパターン繋ぎ部の線幅計測等を行う際に、テンプレートを効率良く選択できると共に、計算処理を高速化することが可能になる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るレチクルを模式的に示す図である。図1(A)は、本実施形態に係るレチクルの全体を示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)のレチクルの一部を示す斜視図であり、図1(C)は、図1(A)のレチクルに含まれる1つの小メンブレン領域を示す平面図である。図1に示すレチクルは、分割転写方式の電子線投影露光に用いられるものであり、例えば、シリコンウェハに電子線描画・エッチングを行うことにより製作できる。
図1(A)に示すレチクル10には、感応基板(ウェハ)上に転写されるデバイスパターンが、複数の小領域(サブフィールド)に分割されて形成されている。このデバイスパターンは、全体として一個の半導体デバイスチップを構成する。なお、1つのチップをなすデバイスパターンを、複数のレチクル上に分割して配置しても良い。同図中に示す多数の正方形41の各々は、一つのサブフィールドに対応したデバイスパターンを含む小メンブレン領域である。小メンブレン領域は、例えば、厚さが0.1μm〜数μmで、一辺の長さが1.05mmの正方形状のシリコンメンブレンである。
図1(B)に示すように、小メンブレン領域41の周囲には、格子状マイナーストラット46が設けられている。マイナーストラット46は、レチクルの機械強度を保つための梁であり、例えば、厚さが0.5〜1mm程度、幅は、0.1mm程度である。マイナーストラット46は熱伝導性を有し、電子線の照射によりシリコンメンブレンに生じた熱を逃がす役割を果たす。なお、小メンブレン領域41はストラットに囲まれて凹状になっている。
図1(C)に示すように、小メンブレン領域41は、中央部のパターン領域(サブフィールド)42と、その周囲の額縁状の非パターン領域(スカート)43とからなる。小メンブレン領域41の寸法は、例えば一辺が1.05mmの正方形で、サブフィールド42の一辺の長さは1mm、スカート43の幅は0.05mmである。サブフィールド42は転写すべきパターンの形成された部分であり、スカート43はパターンの形成されてない部分である。露光を行う際に、スカート43には照明ビームの縁の部分が当てられる。これにより、ウェハ上において、後述する投影光学系の偏向器によりサブフィールド毎のスカートの領域が詰められ、サブフィールド同士がつなげられる。パターン形成の形態としては、メンブレンに孔開き部を設けるステンシルタイプと、電子線の高散乱体からなるパターン層をメンブレン上に形成する散乱メンブレンタイプとがある。
投影の縮小率を1/4とすると、サブフィールド42がウェハ上に縮小投影された投影像の大きさは、0.25mm角となる。
サブフィールド42の周縁部には、重ね合わせ領域(ファジーバウンダリー領域)44が設けられている。ファジーバウンダリー領域44は、隣接する2つのサブフィールド間において重ね合わせて露光される領域である。
ファジーバウンダリー領域44には、隣接する2つのサブフィールド42及び42’で接続される配線パターン(図示せず)と、位置計測用マーク101及び102とがそれぞれ設けられている。この例では、位置計測用マーク101は、1つの矩形パターンであり、位置計測用マーク102は、矩形の領域の4辺にそれぞれ設けられた4つの矩形パターンを含んでいる。位置計測用マーク101及び102は、ウェハ上に転写されたパターンにおいて、隣接する2つのサブフィールドの相対的な位置関係を計測するために用いられるマークである。本実施形態において、位置計測用マーク101はサブフィールド42の右側に、位置計測用マーク102はサブフィールド42の左側にそれぞれ設けられている。露光を行う際には、隣り合うサブフィールド42及び42’の一方のファジーバウンダリー領域44に設けられた位置計測用マーク101の像が、他方のファジーバウンダリー領域44’に設けられた位置計測用マーク102’の像の中にくるように、2つのファジーバウンダリー領域が重ね合わされる。また、露光パターンの検査時には、位置計測用マーク102’の像と、その中に配置された位置計測用マーク101の像とが、対になって用いられる。以下において、位置計測用マーク101のことを「合いマーク内(主尺)」と呼び、位置計測用マーク102のことを「合いマーク外(副尺)」と呼ぶ。
図1(A)に示すように、X方向に多数の小メンブレン領域41が並んで、一つのグループ(エレクトリカルストライプ)45を形成している。そして、エレクトリカルストライプ45がY方向に多数並んで1つのメカニカルストライプ49を形成している。エレクトリカルストライプ45の長さ(メカニカルストライプ49の幅)は、光学系の偏向によってカバー可能な視野の広さによって制限される。
メカニカルストライプ49は、X方向に複数(この例では4つ)並んでいる。隣り合うメカニカルストライプ49の間の部分は、メジャーストラット47である。メジャーストラットは、マイナーストラットよりもやや太い梁で、レチクル全体のたわみを小さく保つためのものである。メジャーストラット46とマイナーストラット47は一体となっている。
現在有力と考えられている方式によれば、1つのメカニカルストライプ49内のX方向のサブフィールド42の列(エレクトリカルストライプ45)は電子線偏向により順次露光される。一方、ストライプ49内のY方向の列は、連続ステージ走査により順次露光される。
図2は、図1に示すレチクルが用いられる電子線投影露光装置(分割転写方式)の光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示す図である。
光学系の最上流に配置されている電子銃1は、下方に向けて電子線(照明ビーム)を放射する。電子銃1の下方には2段のコンデンサレンズ2、3が備えられており、照明ビームは、これらのコンデンサレンズ2、3によって収束されブランキング開口7にクロスオーバーC.O.を結像する。
二段目のコンデンサレンズ3の下には、矩形開口(照明ビーム成形開口)4が備えられている。この矩形開口4は、レチクル(マスク)10の一つのサブフィールド(露光の1単位となるパターン小領域)を照明する照明ビームのみを通過させる。この開口4の像は、レンズ9によってレチクル10に結像される。
ビーム成形開口4の下方には、ブランキング偏向器5が配置されている。この偏向器5は、必要時に照明ビームを偏向させてブランキング開口7の非開口部に当て、ビームがレチクル10に当たらないようにする。
ブランキング開口7の下には、照明ビーム偏向器(主偏向器)8が配置されている。この偏向器8は、主に照明ビームをX方向に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチクル10の各サブフィールドの照明を行う。偏向器8の下方には、照明レンズ9が配置されている。照明レンズ9は、レチクル10上に照明ビームを結像させる。
レチクル10は、移動可能なレチクルステージ11上に、光軸に垂直な平面(X−Y面)に広がるように保持されている。このレチクルステージ11をX−Y方向に動かすことにより、照明光学系の視野よりも広い範囲に広がる、レチクル上の各サブフィールドを照明することができる。レチクルステージ11には、レーザ干渉計を用いた位置検出器12が付設されており、レチクルステージ11の位置をリアルタイムで正確に把握することができる。
レチクル10の下方には、投影レンズ15及び19並びに偏向器16が設けられている。レチクル10の1つのサブフィールドを通過した電子線(投影ビーム)は、投影レンズ15、19、偏向器16によって、ウェハ23上の所定の位置に結像される。ウェハ23上には、適当なレジストが塗布されており、レジストに電子線のドーズが与えられ、レチクル上のパターンが縮小されてウェハ23上に転写される。
レチクル10とウェハ23の間を縮小率比で内分する位置には、クロスオーバーC.O.が形成され、同クロスオーバー位置に、コントラスト開口18が設けられている。この開口18は、レチクル10の非パターン部で散乱された投影ビームがウェハ23に到達しないよう遮断する。
ウェハ23は、静電チャック(図示されず)を介して、X方向及びY方向に移動可能なウェハステージ24上に載置されている。上記のレチクルステージ11とウェハステージ24とを、互いに逆の方向に同期走査することにより、光学系の視野を越えて広がるデバイスパターンを順次露光、転写することができる。なお、ウェハステージ24にも、上述のレチクルステージ11と同様の位置検出器25が装備されている。
ウェハ23の直上には反射電子検出器22が配置されている。この反射電子検出器22は、ウェハ23の露光面やステージ上のマークで反射される電子の量を検出する。例えばレチクル10上のマークパターンを通過した投影ビームでウェハ23上のマークを走査し、その際のマークからの反射電子を検出することにより、レチクル10とウェハ23の相対的位置関係を知ることができる。
上記各レンズ2、3、9、15、19及び各偏向器5、8、16は、各々のコイル電源制御部2a、3a、9a、15a、19a及び5a、8a、16aを介してコントローラ31によりコントロールされる。また、レチクルステージ11及びウェハステージ24も、ステージ制御部11a、24aを介して、コントローラ31により制御される。
ステージ位置検出器12、25は、アンプやA/D変換器等を含むインターフェース12a、25aを介してコントローラ31に信号を送る。また、反射電子検出器22も同様のインターフェース22aを介してコントローラ31に信号を送る。
コントローラ31は、ステージ位置の制御誤差やパターンビームの位置誤差を把握し、その誤差を像位置調整偏向器16で補正する。これにより、レチクル10上のサブフィールドの縮小像がウェハ23上の目標位置に正確に転写される。そして、ウェハ23上で各サブフィールド像が繋ぎ合わされて、レチクル上のチップパターン全体がウェハ上に転写される。
図3(A)は、レチクルからウェハへのパターン転写の様子を模式的に示す斜視図である。
この図では、レチクル10上のメカニカルストライプ49の一番手前のエレクトリカルストライプ45の左隅のサブフィールド42−1が、上方からの照明ビームIBで照明されている。そして、サブフィールド42−1を通過したパターンビームPBが、2段の投影レンズ15、19と偏向器16の作用によりウェハ23上の所定の領域52−1に縮小投影されている。
パターンビームPBは、レチクル10とウェハ23の間で、2段の投影レンズの作用により、光軸OAと平行な方向から光軸OAと交差する方向へ、そしてその逆に計2回偏向される。
ウェハ23上におけるサブフィールド52の転写位置は、レチクル10とウェハ23との間の光路中に設けられた偏向器(図2の符号16)により、隣接するサブフィールド像52のファジーバウンダリー領域53が重ね合わせられるように調整される。その際には、図3(B)に示すように、一方のサブフィールド52aのファジーバウンダリー領域53a上に転写された合いマーク内201(レチクル10上の合いマーク内101の像)が、他方のサブフィールド52bのファジーバウンダリー領域53b上に転写された合いマーク外202(レチクル10上の合いマーク外102の像)の像の内側に配置されるように、転写位置が調整される。
エレクトリカルストライプ45内の各サブフィールド42は、上述のように電子線の偏向によって順次露光される。そして、マスクステージ11とウェハステージ24を縮小比に従った速度でY方向に連続ステージ走査させる。1つのエレクトリカルストライプ45の露光が終了すると、次のエレクトリカルストライプ45(ストライプ49内のY方向の列)を露光する。こうして、メカニカルストライプ49内の全てのサブフィールド42を露光する。このように、1つのメカニカルストライプ49は1回のステージ走査で露光される。
図4(A)は、このように露光を行うことにより、ウェハ23上に転写されたパターンを示す平面図であり、図4(B)は、図4(A)に示すファジーバウンダリー領域の一部を拡大して示す平面図である。図4(A)には、複数のサブフィールド52と、その周縁部に設けられたファジーバウンダリー領域53とが示されている。なお、図4(A)に示す破線は、複数のサブフィールド52の境界を示している。
図4(B)に示すように、ファジーバウンダリー領域53において、合いマーク内201は、合いマーク外202の内側に配置されている。このような状態になるように隣接するサブフィールドの転写位置を調整することにより、重ね合わせられたファジーバウンダリー領域53上において、2つのサブフィールド52の配線54が互いに接続される。本実施形態においては、このように配置された合いマーク内201及び合いマーク外202を用いて、隣接するサブフィールドの相対的な位置誤差が計測され、そのようにして計測された位置誤差を用いて、配線54の線幅計測や、それに基づく線幅誤差及び配線面積の計算が行われる。
次に、本発明の実施の形態に係る露光パターンの検査方法について、図5〜図8を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係る露光パターンの検査方法を示すフローチャートである。図6(A)は、ファジーバウンダリー領域53の内、合いマーク内201及び合いマーク外202を含む領域を拡大して示す平面図である。
図5のステップS1〜S4において、図6(A)に示すように、合いマーク内201と合いマーク外202との間におけるX方向に関する位置ズレを計測する。即ち、まず、ステップS1において、例えばSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、合いマーク内201及び合いマーク外202を含む領域のX方向の形状(断面プロファイル)を表す画像データを得る。図6(B)は、図6(A)に示す破線A−Aにおける断面プロファイルを示している。図6(B)には、図6(A)に対応する合いマーク内201を表す検出信号と、合いマーク外202を表す検出信号とが示されている。
次に、ステップS2において、図6(B)に示す断面プロファイルにおける仮想的な中心位置(仮想中心O’)を設定し、断面プロファイルを、合いマーク内201を表すプロファイルと、合いマーク外202を表すプロファイルとに分ける。
さらに、ステップS3において、合いマーク内201及び合いマーク外202の各々について、対称性を調べる。即ち、図6(C)に示すように、合いマーク内201のプロファイルを仮想中心O’について鏡像反転させ、鏡像反転させたプロファイルと元のプロファイルとの相関を取る。図6(C)において、実際のプロファイルは実線によって示されており、鏡像反転させたプロファイルは破線によって示されている。これにより、図6(D)に示すように、合いマーク内201の相関波形が得られる。図6(D)において、δXMは、相関波形のピーク位置と仮想中心O’との距離を示している。同様にして、図6(E)に示すように、合いマーク外202のプロファイルについて、仮想中心O’について鏡像反転させ、鏡像反転させたプロファイルと元のプロファイルとの相関を取ることにより、対称性を調べる。これにより、図6(F)に示すように、合いマーク外202の相関波形が得られる。図6(F)において、δXSは、相関波形のピーク位置と仮想中心O’との距離を示している。
これにより、合いマーク201と合いマーク202との間におけるX方向についての位置ズレδXは、(δXM−δXS)/2によって与えられる。
同様に、ステップS4〜S6において、合いマーク201と合いマーク202との間におけるY方向についての位置ズレを計測する。即ち、ステップS4において、図6(A)に示すY方向に伸びる破線B−Bにおける断面プロファイルを得て、ステップS5において、該断面プロファイルにおける仮想中心を設定し、ステップS5において、合いマーク内201及び合いマーク外202の各々について、鏡像反転させたプロファイルと元のプロファイルとの相関を取ることにより、対称性を調べる。これにより、合いマーク内201の相関波形と仮想中心との距離をδYM、合いマーク外202の相関波形と仮想中心との距離をδYSとすると、Y方向についての合いマーク内201と合いマーク外202との間の位置ズレδYは、(δYM−δYS)/2によって与えられる。
次に、ステップS7において、隣接するサブフィールド間のファジーバウンダリー領域上において繋がれた配線の線幅を計測する。本実施形態においては、テンプレートマッチング法を用いて線幅計測を行っている。テンプレートマッチング法とは、撮像された画像と予め用意されたテンプレート(ひな型)画像との相関を調べることにより、撮像された画像の形状等を検出する画像処理方法である。
図7は、テンプレートマッチング法の原理を説明するための図である。図7(A)は、検出対象である画像G(i)を表している。また、図7(B)は、画像検出を行う際に用いられるテンプレート画像T(j)を表している。このテンプレート画像T(j)の位置をずらしながら、画像G(i)との相関を計測する。両者の相違度は、次式によって表される。
相違度=Σ{G(i)−T(j+k)}2
そして、相違度が最小(相関度が最大)となるときの位置kが、画像G(i)の位置として検出される。このようなパターンマッチングを、予め用意されている複数種類のテンプレートを用いて行うことにより、相違度の低い(相関度の高い)テンプレート画像の形状及び位置kが、画像G(i)の形状及び位置として検出される。なお、 ここでは、説明を簡単にするために、1次元の画像G(i)を用いたが、2次元の画像についても同様にパターンマッチングすることにより、画像の形状等を検出することができる。また、実際には、画像信号のレベル等による影響を低減するために、正規化された画像データが用いられる。
図8は、図5のステップS7における線幅計測を説明するための図である。図8(A)は、露光を行うことによってウェハ上に形成された配線パターン(実露光パターン)を示しており、図8(B)は、予想されるテンプレートパターンを示している。図8(A)及び(B)には、隣接する2つのサブフィールドからそれぞれ伸びる配線A及び配線Bと、両者のパターン繋ぎ部Cとが示されている。図8(A)及び(B)に示すように、露光の際に生じた位置ズレ(位置ズレ量δX及びδY)により、パターン繋ぎ部Cの線幅が広くなっている。
まず、ステップS3及びS6において求められた位置ズレδX及びδYに基づいて、所定のテンプレートパターンを選択する。このテンプレートパターンは、複数のテンプレートパターンを位置ズレ量δX及びδYに対応付けて予め記憶しておくことにより、自動的に選択することが可能である。次いで、図8(B)に示すように、線幅D0をパラメータとして、テンプレートパターンと実露光パターンとの間で相関を取ることにより、パターンマッチングを行う。さらに、パターン繋ぎ部Cにおける線幅D1〜Dnについてそれぞれパターンマッチングを行うことにより、線幅D1〜Dnを求める。
このようにして求められた線幅D1〜Dnに基づいて、パターン繋ぎ部Cの形状が得られ、さらに、その形状から線幅誤差及び配線面積が算出される。これらの線幅誤差及び配線面積に基づいて、露光パターンの評価が行われる。
本実施形態においては、隣接するサブフィールド間の位置ズレδX及びδYプレートの中から適切なテンプレートを選択したり計算パラメータを設定することができ、取得された回折スペクトルを正確且つ高速に解析することが可能になる。なお、Scatterometric法について、詳しくは、特開2003−142397号公報を参照されたい。
なお、本実施形態においては、位置計測用パターンや配線パターンを含む露光パターンを、SEMを用いて検出したが、これらのパターンを光学的に検出しても良い。
本発明の実施の形態に係るレチクルの構成例を模式的に示す図である。図1(A)はレチクル全体を示す平面図であり、図1(B)は図1(A)の一部を示す斜視図であり、図1(C)は一つの小メンブレン領域を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る電子線投影露光装置(分割転写方式)の光学系全体における結像関係及び制御系の概要を示す図である。 レチクルからウェハへのパターン転写の様子を模式的に示す斜視図である。 図4(A)は、ウェハに転写された露光パターンの一部を示す平面図であり、図4(B)は、図4(A)に示すファジーバウンダリー領域の一部を拡大して示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る露光パターンの検査方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る露光パターンの検査方法を説明するための図である。 テンプレートマッチング法を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る露光パターンの検査方法を説明するための図である、図8(A)は、実露光パターンを示す平面図であり、図8(B)は、テンプレートパターンを示す平面図である。
符号の説明
1 電子銃 2、3 コンデンサレンズ
4 成形開口 5 ブランキング偏向器
7 ブランキング開口 8 照明ビーム偏向器
9 照明レンズ 10 レチクル
11 レチクルステージ 12 位置検出器
15、19 投影レンズ 16 偏向器
18 コントラスト開口 22 反射電子検出器
23 ウェハ 24 ウェハステージ
25 位置検出器 31 コントローラ
41 小メンブレン領域 42 サブフィールド
43 スカート 44 ファジーバウンダリー領域
45 エレクトリカルストライプ 46 マイナーストラット
47 メジャーストラット 49 メカニカルストライプ
52 サブフィールド 53 ファジーバウンダリー領域
54 配線
101、201 位置計測用マーク(合いマーク内)
102、202 位置計測用マーク(合いマーク外)

Claims (3)

  1. 感応基板上に転写すべきデバイスパターンを複数の小領域(サブフィールド)に分割してレチクル上に形成し、
    該レチクルを、前記サブフィールド毎にエネルギー線で照明し、
    該サブフィールドを通過又は反射したエネルギー線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影・結像させ、
    該感応基板上では、各サブフィールドのパターンを繋ぎ合わせることにより前記デバイスパターン全体を転写する露光方法により露光したパターンを検査する方法であって、
    前記レチクル上のサブフィールドの周辺部には、前記感応基板で隣り合う2つのサブフィールドにて露光させる重ね合わせ領域(ファジーバウンダリー領域)を設けておき、
    2つのサブフィールドの重ね合わされる重ね合わせ領域の各々に合いマーク(計測マーク)のペアの片方ずつをそれぞれ設けておき、
    該合いマークのペアの前記感応基板上への投影像の相対的位置関係を観察し、これによって繋がれた2つのサブフィールドの像の相対的位置誤差を計測し、
    同時に、前記2つのサブフィールドの像における繋がれたパターンの繋ぎ部形状の観察を行うことを特徴とする露光パターンの検査方法。
  2. 前記繋ぎ部形状の観察時に、画像テンプレートマッチング又は散乱光スペクトルマッチング法により、該繋ぎ部形状の解析を行うことを特徴とする請求項1記載の露光パターンの検査方法。
  3. 感応基板上に転写すべきデバイスパターンを小領域(サブフィールド)に分割してレチクル上に形成し、
    該レチクルを、前記サブフィールド毎にエネルギー線で照明し、
    該サブフィールドを通過又は反射したエネルギー線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影・結像させ、
    該感応基板上では、各サブフィールドのパターン像を繋ぎ合わせることにより前記デバイスパターン全体を転写する露光方法に用いるレチクルであって、
    サブフィールドの周辺部に、前記感応基板で隣り合う2つのサブフィールドにて露光させる重ね合わせ領域(ファジーバウンダリー領域)が設けられ、
    2つのサブフィールドの重ね合わされる重ね合わせ領域の各々に合いマーク(計測マーク)のペアの片方ずつがそれぞれ設けられ、
    該合いマークのペアの前記感応基板上への投影像の相対的位置関係を観察し、これによって繋がれた2つのサブフィールドの像の相対的位置誤差を計測し、
    同時に、前記2つのサブフィールドの像における繋がれたパターンの繋ぎ部形状の観察を行うことが可能なことを特徴とするレチクル。

JP2004094442A 2004-03-29 2004-03-29 露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル Pending JP2005285894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004094442A JP2005285894A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004094442A JP2005285894A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005285894A true JP2005285894A (ja) 2005-10-13

Family

ID=35183983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004094442A Pending JP2005285894A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005285894A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006128398A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Toppan Printing Co Ltd ステンシルマスク及び露光方法
JP2007081272A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Toppan Printing Co Ltd 荷電粒子用転写マスク及びその製造方法並びに荷電粒子用転写マスクを用いた転写方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006128398A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Toppan Printing Co Ltd ステンシルマスク及び露光方法
JP4572658B2 (ja) * 2004-10-28 2010-11-04 凸版印刷株式会社 ステンシルマスク
JP2007081272A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Toppan Printing Co Ltd 荷電粒子用転写マスク及びその製造方法並びに荷電粒子用転写マスクを用いた転写方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9696150B2 (en) Overlay error measuring device and computer program
US6723973B2 (en) Method for inspecting accuracy in stitching pattern elements using cad or pattern reference data
JP2006234588A (ja) パターン測定方法、及びパターン測定装置
JP2006313680A (ja) 電子線式観察装置
JP7026469B2 (ja) 電子ビーム画像取得装置および電子ビーム画像取得方法
US6904164B2 (en) Method of inspecting accuracy in stitching pattern elements
KR102233365B1 (ko) 검사 방법 및 검사 장치
TW201643554A (zh) 在多射束微影中的個別射束圖樣放置驗證
TWI773329B (zh) 圖案檢查裝置以及圖案檢查方法
JP2005285894A (ja) 露光パターンの検査方法及びパターン露光用レチクル
TW202220011A (zh) 圖案檢查裝置以及輪廓線對準量取得方法
JP2018151202A (ja) 電子ビーム検査装置および電子ビーム検査方法
JP2020134165A (ja) 検査装置及び検査方法
JP2002367883A (ja) マーク検出方法、荷電粒子ビーム露光方法、荷電粒子ビーム露光装置及びデバイス製造方法
JP2020085757A (ja) 検査装置及び検査方法
JP2004165250A (ja) マスク検査方法、マスク検査装置、露光方法、及び露光装置
JP2004094068A (ja) マスク検査方法及びマスク検査装置
JP2005197337A (ja) 荷電粒子線露光方法及び荷電粒子線露光装置
JP2000228351A (ja) 荷電粒子線転写露光方法及びそれに用いるマスク
JP2004177446A (ja) マスク検査方法、マスク検査装置及び露光方法
JP2005085833A (ja) マスク検査方法、マスク検査装置、マスク描画方法及び露光方法
TW202324294A (zh) 在失真的樣本影像中偵測半導體樣本中缺陷的方法
JP2004158630A (ja) 荷電ビーム露光方法及び荷電ビーム露光装置
JP2007005556A (ja) 荷電粒子線露光装置
JP2004172175A (ja) レチクル及びレチクル検査方法