JP2002246296A - レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents

レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法

Info

Publication number
JP2002246296A
JP2002246296A JP2001042669A JP2001042669A JP2002246296A JP 2002246296 A JP2002246296 A JP 2002246296A JP 2001042669 A JP2001042669 A JP 2001042669A JP 2001042669 A JP2001042669 A JP 2001042669A JP 2002246296 A JP2002246296 A JP 2002246296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reticle
electron beam
pattern
sensitive substrate
exposure apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001042669A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumuto Shimizu
澄人 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2001042669A priority Critical patent/JP2002246296A/ja
Publication of JP2002246296A publication Critical patent/JP2002246296A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レチクルを露光装置内でクリーニングでき、
パターン転写精度や歩留まりの向上に貢献できる電子線
露光方法等を提供する。 【解決手段】 露光装置内にレチクルが搬入されると、
まず、符号110′の位置に移動され、検出装置20で
レチクルに付着した微細物が検出される。微細物の検出
が終了すると、レチクルを露光位置(符号110の位
置)に移動する。その際、塩素系ガスとアルゴン及び酸
素を、チャンバ1内のレチクルに向けて供給する。それ
と同時に、加速電圧100kVの電子線をレチクルに連
続照射し、レチクルクリーニングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線縮小投影露
光装置において用いるレチクルを露光装置内でクリーニ
ングする方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体集積回路製造技術の発展に
は目覚しいものがあり、半導体素子の微細化、高集積化
が進んでいる。半導体素子の性能はその素子の中にどれ
だけ多くの回路を設けたかでほぼ決まり、それは基板上
に形成する回路のパターンサイズに大きく左右される。
ICやLSI等の半導体素子製造工程には、半導体基板
(感応基板)上に微細なパターンを形成するリソグラフ
ィー工程があり、現在のところ、紫外線を用いたフォト
リソグラフィーが一般的である。しかし、回路パターン
のより一層の微細化が進むにつれて、光を用いたフォト
リソグラフィーの解像限界が懸念されている。
【0003】そこで、電子線やイオンビーム等の荷電ビ
ームやX線を用いた、より高解像なリソグラフィー技術
が検討されている。特に、昨今では、0.1μmルール
以下の微細パターン形成技術の開発が活性化している。
上記技術の中でも、レチクルのパターンを感応基板上に
縮小転写する電子線縮小投影露光法が注目されている。
同露光方法は、従来のレチクル上の単純な基本図形アパ
ーチャを感応基板上で重ね合わせて所望のパターンを形
成するいわゆる可変成形露光技術のような直描技術の延
長とは異なり、光露光装置と同様に所望のパターンの拡
大パターンをレチクルに形成し、該パターンをそのまま
感応基板上に縮小転写する所に大きな特徴があり、スル
ープットを格段に向上できる。
【0004】電子線露光装置で主に用いられるレチクル
は、いわゆる散乱ステンシル型レチクルである。図7
は、ステンシル型レチクルの構成を示す側面断面図であ
る。図7に示すステンシル型レチクルは、例えば厚さ1
mm程度のSiウェハを基体として形成されている。図
中では、ブランク部200やストラット部201は、ほ
ぼ基体ウェハと同じ厚さである。ストラット部201の
間には、例えば2μm程の厚さ(高さ)を有し、電子散
乱体となるメンブレン203が形成されている。メンブ
レン203は、Siウェハブランクをエッチングするこ
とにより形成される。メンブレン203には、例えば
0.2μm程の幅を有する幾つかのパターン開口部20
7が設けられている。レチクル上面に照射された電子線
は、パターン開口部207を通って、下方に向かって進
む。このとき、パターン開口部207の形成されている
部分を通過した電子線は、そのまままっすぐに下方に進
むが、パターン207の形成されていないメンブレン2
03に当った電子線はメンブレン203を散乱を受けな
がら透過する。この散乱電子は、レチクル下流の散乱電
子制限開口でカットされ、感応基板上にはほとんど到達
しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】散乱ステンシル型レチ
クル等を電子線露光装置に搭載する場合には、予め欠陥
修正及びパターン検査等の施されたレチクルが露光装置
内に搬送される。しかし、この搬送及び設置時等に、露
光装置内のメカ駆動部分の摩耗により発生する浮遊微細
物等のゴミがレチクルに付着することがある。
【0006】レチクルのメンブレン201(図7参照)
の上下面にゴミが付着した場合には、下方に通過する電
子に直接影響を及ぼすことは無い。しかし、ゴミがW
(タングステン)等の重金属を含む場合には、電子線の
照射によりゴミが発熱することがある。ゴミが発熱する
と、ゴミの付着しているレチクル面の温度が上り、レチ
クルが部分的に熱膨張するため、パターンの位置ずれを
生じる。なお、レチクル上下面に付着したゴミがSiや
カーボン等の低原子物質であり、サイズが小さい場合に
は、発熱することもほとんど無く、特に問題とはならな
い。
【0007】一方、レチクルの側壁(電子線の通過する
部分)にゴミが付着した場合には、下方に通過する電子
に直接影響を及ぼす。特に、ゴミのサイズが大きい場合
や密度が大きな場合には、ゴミの電子散乱能が高くな
り、通過すべき電子線を散乱してしまう。すると、感応
基板上にゴミの像が転写される。したがって、ゴミがS
i等の低原子物質であっても大きな問題となる。
【0008】また、図7に示すメンブレン203の厚さ
とパターン開口207の幅のアスペクト比(厚さ/幅)
が10を越える場合には、ゴミの検査及び除去が非常に
困難となる。というのは、ゴミ検出のプローブとして光
を使うにしろ、電子線を使うにしろ開口部に対してほぼ
垂直に入射させなければならないからである。レチクル
検査で漏れたゴミが付着していたり、レチクル欠陥修正
をしそこなったりした場合には、その物質の構成材料や
密度によっては、露光時にウェハ上に転写されてしま
う。さらに、これらのゴミは露光装置内に搬送した後に
も付着する可能性がある。したがって、これらのゴミを
露光装置内で検出すると共に除去できるようにしなけれ
ば、デバイス製造工程は成り立たなくなってしまう。
【0009】さらに、レチクルの表面あるいはパターン
開孔の側壁には、コンタミネーションが付着する。コン
タミネーションは、ウェハに塗布されたレジスト、ある
いは、レジスト成膜と同一プロセスで成膜される光露光
時の反射防止膜等が飛散して漂いレチクル等に固着する
現象である。コンタミネーションは、そのほとんどが炭
素から構成され、電子線の通路近傍で多く発生する。こ
れらのコンタミネーションが付着すると、電子線は、チ
ャージアップ等の不安定要因を発現し、ビームドリフト
等を引き起こしやすくなってしまう。
【0010】ここで、レチクルに付着するゴミの発生源
とその特性について再度考察する。電子線露光装置内に
搬送した後にレチクルに付着する可能性のある物質とそ
の由来を考察する。レチクルはSiメンブレンブランク
スを作成後、フォトリソグラフィー法を応用してパター
ンニングが施される。つまり、Siブランクスメンブレ
ン上にレジストを塗布し、所定の処理後に、例えばEB
ガウシアンビームにて所望のパターンを描画する。その
後、所定のプロセスを経て得られたレジスト像をドライ
エッチング法でSiメンブレンに転写する。パターン転
写後は、パターン上に残ったレジストを除去するために
酸素アッシング処理を施すと良い。この後、必要に応じ
てレチクルの洗浄を行い、レチクルパターン検査工程に
入る。この検査にて欠陥パターンあるいはステンシルパ
ターン内のゴミを検出すると、その部分を次の欠陥修正
工程で修正加工する。その後、再度レチクルパターンの
検査が行われ、晴れて電子線露光装置内に搬送される。
【0011】レチクル上に微細物(ゴミ)が付着するの
は、レチクルの最終検査を終えてから、大気中に出さ
れ、電子線露光装置内に搬送され、装置内のレチクルホ
ルダに収まるまでの工程においてである。このときレチ
クルには、大気中に漂う微細物が静電力等で付着する場
合と露光装置内に搬送する際に搬送装置のメカ系から発
塵するゴミが付着する場合とがある。
【0012】これらのゴミは、その材料によって懸念さ
れることが異なってくる。まず、シリコン、カーボン等
の比較的軽元素から構成される物質は電子散乱能が比較
的低く、また、電子吸収は極めて少ないと考えられる。
例えば、このような物質がレチクルメンブレン(ブラン
クス)上に付着した場合にはさほど心配は入らない。し
かし、パターン側壁部に付着した場合には、そのサイズ
及び密度によっては大きな問題となる。サイズが小さい
場合、あるいはその密度が低い場合には、電子散乱能は
大きくなく、ウェハ上への像転写にはつながりがにく
い。一方、サイズが大きい場合、あるいはその密度が大
きい場合には、電子散乱能が大きく、ウェハ上に像転写
されることがある。
【0013】そのゴミの像が転写されるかどうかは、そ
のゴミの像コントラストとして考えればよい。露光装置
内のレチクル下方には、散乱アパーチャが配置されてお
り、ある一定角度以上に散乱された電子はこの散乱アパ
ーチャに吸収され、ビームコントラストを稼ぐ構成とな
っている散乱能の低いゴミが付着した場合には、電子線
は、入射時の散乱回数が少なく、その散乱角は必然的に
小さくなるので、散乱アパーチャに吸収されることはあ
まりない。しかし、散乱能の大きいゴミが付着した場合
には、電子線は、散乱角が大きくなり、散乱アパーチャ
に多く吸収される。つまり、この場合には、コントラス
トが得られることとなり、ウェハ上にゴミの像が転写さ
れる。つまりこのような散乱能の大きいゴミを確実に取
り除いた上で露光しなければ、所望の線幅のパターンを
得ることはできない。また、微小サイズあるいは低密度
の低散乱能物質であってもできる限り除去した後に露光
を行うのが好ましい。
【0014】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、レチクルを露光装置内でクリーニング
でき、パターン転写精度や歩留まりの向上に貢献できる
電子線露光方法等を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】上
記の課題を解決するため、本発明の第1のレチクルクリ
ーニング方法は、照明電子線の透過又は通過特性の違い
によって特徴付けられたパターンを有し、該パターンを
感応基板上に転写するのに用いられるレチクルをクリー
ニングする方法であって、 該レチクルを露光装置内に
置いた状態で、 該レチクルの表面あるいはパターン開
孔の側壁に付着した微細物に収束イオンビームを照射し
て該微細物を除去することを特徴とする。
【0016】レチクルに付着したゴミ(微細物)に収束
イオンビームを照射することにより、エッチングするよ
うにゴミを除去することができる。特に、メンブレンの
厚さとパターン開口部の幅のアスペクト比(厚さ/幅)
が大きな場合にも、開口部の壁面に付着したゴミに収束
イオンビームを照射することにより、ゴミを除去するこ
とができる。
【0017】収束イオンビーム(Focused Ion Beam:F
IB)の種類としては、例えば、Gaイオンビームを用
いることができる。Gaイオンビームは、ビーム形状の
制御が容易で、レチクルの開口部に対してほぼ垂直に入
射させる上での制御性も良い。そのため、メンブレンの
厚さとパターン開口部の幅のアスペクト比(厚さ/幅)
が大きな場合には、特に有効である。しかし、Ga等の
重金属のイオンビームを用いる場合には、イオンビーム
がSiメンブレンにダメージを与えたり、重金属がレチ
クル面上に残留することによる電子散乱能の変動あるい
は電子線照射時の発熱等が起こるおそれがある。そこ
で、このような点が問題となる場合には、収束イオンビ
ームとして、低原子物質であるSiイオンビームを用い
ることもできる。
【0018】本発明の第2のレチクルクリーニング方法
は、 照明電子線の透過又は通過特性の違いによって特
徴付けられたパターンを有し、該パターンを感応基板上
に転写するのに用いられるレチクルをクリーニングする
方法であって、 該レチクルを露光装置内に置いた状態
で、 該レチクルの表面あるいはパターン開孔の側壁に
付着した微細物に対して腐食性を有するガスを当てなが
ら、収束イオンビーム又は電子線を照射して該微細物を
除去することを特徴とする。
【0019】レチクルを露光装置に搬送する際には、か
なりの確率で金属等の微細物がレチクル表面に付着する
ことがある。例えば、露光装置内外に漂う微細物が静電
力等により付着する場合や、レチクル搬送装置のメカ系
の摩擦により発塵したゴミ等がレチクルに付着する場合
等である。これらの微細物の中には、収束イオンビーム
を照射しただけでは、周囲に飛び散るだけで完全に取り
除くことが困難なものがある。そこで、そのような微細
物に対しては、腐食性を有する物質をガス状にして当て
ながら収束イオンビームを照射する。こうすることよ
り、局所的エッチングが行われて微細物をガス化して排
気することができるので、再付着の心配がない。なお、
腐食性を有するガスを用いる場合には、収束イオンビー
ムだけでなく、収束させた電子線を照射することにより
微細物を腐食させ、取り除くことも可能である。
【0020】前記レチクルクリーニング方法において
は、 前記腐食性を有するガスが、フッ素系ガス、塩素
系ガス、または、臭素系ガスの内少なくとも一種である
ことが好ましい。
【0021】腐食性を有するガスの種類は、取り除くべ
き微細物の構成材料に依存するが、例えば、Al、C
r、Fe−Ni等の場合には塩素系ガスを用い、Ta、
Si等の場合にはフッ素系ガスを用いることが好まし
い。また、Siの場合には、臭素系ガスを用いることも
できる。ただし、これらのガスはレチクルのSiメンブ
レン自身に対しても腐食性があるため、シリコン表面の
自然酸化膜(数十Å厚)がエッチングされる前に全クリ
ーニングを終了するようにしないとレチクルパターンの
変形が発生してしまう可能性がある。したがって、これ
らのガスは、低濃度で使用する他、収束イオンビーム又
は電子線が微細物以外に照射されないように注意する必
要がある。
【0022】塩素系ガスとしては、純塩素(Cl2)の
他、四塩化炭素(CCl4)、三塩化炭素(CHC
3)、二塩化炭素(CH2Cl2)、塩化炭素(CH3
l)等の炭化塩素系材料を用いることができる。また、
シラン(SiCl4)、六塩化アルミ(Al2Cl6)等
の金属塩化物も有効である。
【0023】フッ素ガスとしては、純フッ素(F2)の
他、四フッ化炭素(CF4)、三フッ化炭素(CH
3)、二フッ化炭素(CH22)、フッ化炭素(CH3
F)等の炭化フッ素系材料を用いることができる。ま
た、六フッ化硫黄(SF6)、フッ化キセノン(Xe
2)、四フッ化シリコン(SiF6)、六フッ化タング
ステン(WF6)等も有効である。
【0024】臭素としては、純臭素の他、炭化臭素も効
果がある。ただし、炭素構成数の多いものは、レチクル
上の微細物の反応性エッチングの効果を抑制すると共
に、真空チャンバ内においてコンタミネーション源とな
る可能性があるため、使用条件を慎重に吟味する必要が
ある。
【0025】前記レチクルクリーニング方法において
は、 前記腐食性を有するガスに、不活性ガス、窒素又
は酸素の内少なくとも一種を混合することが好ましい。
【0026】レチクルに付着した微細物に対して腐食性
を有するガスを当てながら収束イオンビーム、特に電子
線を照射して微細物を取り除く際には、ガスがラジカル
を形成し易く、いわゆるプラズマ状態となることがあ
る。このプラズマ状態のガスは、露光装置内のコンタミ
ネーションの除去にも非常に有効である。そこで、腐食
性を有するガスに、不活性ガス、窒素又は酸素の内少な
くとも一種を混合し、このプラズマ状態を安定的に作り
出すことも好ましい。
【0027】本発明の第1の電子線露光装置は、 感応
基板上に転写すべきパターンを有するレチクルを電子線
照明する照明光学系と、 前記レチクルを載置するレチ
クルステージと、 該レチクルを透過又は通過した電子
線を感応基板上に投影結像させる投影光学系と、 前記
感応基板を載置する感応基板ステージと、 を具備する
電子線露光装置であって、 前記レチクルの選択された
部位に収束イオンビームを照射するガン及びイオンビー
ム光学系をさらに具備することを特徴とする。
【0028】収束イオンビームを照射するガン及びイオ
ンビーム光学系を露光装置内に設けることにより、レチ
クルを露光装置内に置いた状態でゴミを除去(いわゆる
insituクリーニング)することができる。
【0029】本発明の第2の電子線露光装置は、 感応
基板上に転写すべきパターンを有するレチクルを電子線
照明する照明光学系と、 前記レチクルを載置するレチ
クルステージと、 該レチクルを透過した電子線を感応
基板上に投影結像させる投影光学系と、 前記感応基板
を載置する感応基板ステージと、 を具備する電子線露
光装置であって、 前記レチクルの表面あるいはパター
ン開孔の側壁に付着した微細物を検出するためのプロー
ブ光の光源、照射光学系及び検出系をさらに具備するこ
とを特徴とする。
【0030】プローブ光源としては、UV、DUV(De
ep Ultra Violet)、EB(電子線)、FIB(収束イ
オンビーム)等が挙げられる。レチクルの表面の微細物
の検出にはUV、DUVが有効であり、レチクルのパタ
ーン開孔の側壁に付着した微細物の検出には高NAのD
UV、EB転写、FIB転写等が有効である。また、検
出系としては、例えば、レチクルステージに高解像度の
CCDカメラを取り付け、レチクルのパターン開口部を
透過するEB等を取り込み、画像処理することによりレ
チクルのパターン開孔の側壁に付着した微細物を検出す
ることもできる。
【0031】本発明の電子線露光方法は、 照明電子線
の透過又は通過特性の違いによって特徴付けられたパタ
ーンをレチクル上に形成し、該レチクルを前記照明電子
線で照明し、該レチクルを透過又は通過した電子線を感
応基板上に投影結像させて前記パターンを感応基板上に
転写する電子線露光方法であって、 前記レチクルを露
光装置内に置いた状態で、該レチクルにプローブ光を照
射し、該レチクルを通過又は反射するプローブ光を検出
することにより該レチクルの表面あるいはパターン開孔
の側壁に付着した微細物を検出し、 該微細物の除去の
必要性を判定し、 除去の必要がある場合には、該微細
物を除去することを特徴とする。
【0032】前記電子線露光方法においては、 前記微
細物を除去した後に、再度、前記レチクルにプローブを
照射して微細物の有無を検査し、 前記微細物がほとん
ど無くなるまで前記除去及び検査を繰り返すことが好ま
しい。
【0033】微細物がほとんど無くなるまで検査・除去
を繰り返すことにより、より確実に微細物の除去を行う
ことができる。また、微細物の除去の必要性を判定する
ことにより、除去に要する時間を短縮することができ
る。判定は、例えば、ある寸法を設定し、その寸法以下
の微細物は除去不用であるとする。なお、微細物の除去
の判定が困難である場合には、検出されたもの全てを順
次除去することもできる。その際には、予め微細物のあ
る寸法を設定し、その寸法以上の微細物が検出されなく
なったら検出及び除去を終了する。
【0034】本発明のデバイス製造方法は、前記電子線
露光方法を用いるリソグラフィー工程を含むことを特徴
とする。
【0035】以下、図面を参照しつつ説明する。まず、
分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全体におけ
る結像関係及び制御系の概要について説明する。図3
は、分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全体に
おける結像関係及び制御系の概要を示す図である。光学
系の最上流に配置されている電子銃101は、下方に向
けて電子線を放射する。電子銃101の下方には2段の
コンデンサレンズ102、103が備えられており、電
子線は、これらのコンデンサレンズ102、103によ
って収束されブランキング開口107にクロスオーバー
C.O.を結像する。
【0036】二段目のコンデンサレンズ103の下に
は、矩形開口104が備えられている。この矩形開口
(照明ビーム成形開口)104は、レチクル(マスク)
110の一つのサブフィールド(露光の1単位となるパ
ターン小領域)を照明する照明ビームのみを通過させ
る。この開口104の像は、レンズ109によってレチ
クル110に結像される。
【0037】ビーム成形開口104の下方には、ブラン
キング偏向器105が配置されている。同偏向器105
は、必要時に照明ビームを偏向させてブランキング開口
107の非開口部に当て、ビームがレチクル110に当
たらないようにする。ブランキング開口107の下に
は、照明ビーム偏向器108が配置されている。この偏
向器108は、主に照明ビームを図3の横方向(X方
向)に順次走査して、照明光学系の視野内にあるレチク
ル110の各サブフィールドの照明を行う。偏向器10
8の下方には、照明レンズ109が配置されている。照
明レンズ109は、レチクル110上にビーム成形開口
104を結像させる。
【0038】レチクル110は、実際には(図4を参照
しつつ後述)光軸垂直面内(X−Y面)に広がってお
り、多数のサブフィールドを有する。レチクル110上
には、全体として一個の半導体デバイスチップをなすパ
ターン(チップパターン)が形成されている。もちろ
ん、複数のレチクルに1個の半導体デバイスチップをな
すパターンを分割して配置しても良い。レチクル110
は移動可能なレチクルステージ111上に載置されてお
り、レチクル110を光軸垂直方向(XY方向)に動か
すことにより、照明光学系の視野よりも広い範囲に広が
るレチクル上の各サブフィールドを照明することができ
る。レチクルステージ111には、レーザ干渉計を用い
た位置検出器112が付設されており、レチクルステー
ジ111の位置をリアルタイムで正確に把握することが
できる。
【0039】レチクル110の下方には投影レンズ11
5及び119並びに偏向器116が設けられている。レ
チクル110の1つのサブフィールドを通過した電子線
は、投影レンズ115、119、偏向器116によって
ウェハ123上の所定の位置に結像される。投影レンズ
115、119及び偏向器116(像位置調整偏向器)
の詳しい作用については、図5を参照して後述する。ウ
ェハ123上には、適当なレジストが塗布されており、
レジストに電子線のドーズが与えられ、レチクル上のパ
ターンが縮小されてウェハ123上に転写される。
【0040】レチクル110とウェハ123の間を縮小
率比で内分する点にクロスオーバーC.O.が形成され、同
クロスオーバー位置にはコントラスト開口118が設け
られている。同開口118は、レチクル110の非パタ
ーン部で散乱された電子線がウェハ123に到達しない
よう遮断する。
【0041】ウェハ123の直上には反射電子検出器1
22が配置されている。この反射電子検出器122は、
ウェハ123の被露光面やステージ上のマークで反射さ
れる電子の量を検出する。例えばレチクル110上のマ
ークパターンを通過したビームでウェハ123上のマー
クを走査し、その際のマークからの反射電子を検出する
ことにより、レチクル110と123の相対的位置関係
を知ることができる。
【0042】ウェハ123は、静電チャック(図示され
ず)を介して、XY方向に移動可能なウェハステージ1
24上に載置されている。上記レチクルステージ111
とウェハステージ124とを、互いに逆の方向に同期走
査することにより、投影光学系の視野を越えて広がるチ
ップパターン内の各部を順次露光することができる。な
お、ウェハステージ124にも、上述のレチクルステー
ジ111と同様の位置検出器125が装備されている。
【0043】上記各レンズ102、103、109、1
15、119及び各偏向器105、108、116は、
各々のコイル電源制御部102a、103a、109
a、115a、119a及び105a、108a、11
6aを介してコントローラ131によりコントロールさ
れる。また、レチクルステージ111及びウェハステー
ジ124も、ステージ制御部111a、124aを介し
て、コントローラ131により制御される。ステージ位
置検出器112、125は、アンプやA/D変換器等を
含むインターフェース112a、125aを介してコン
トローラ131に信号を送る。また、反射電子検出器1
22も同様のインターフェース122aを介してコント
ローラ131に信号を送る。
【0044】コントローラ131は、ステージ位置の制
御誤差を把握し、その誤差を像位置調整偏向器116で
補正する。これにより、レチクル110上のサブフィー
ルドの縮小像がウェハ123上の目標位置に正確に転写
される。そして、ウェハ123上で各サブフィールド像
が繋ぎ合わされて、レチクル上のチップパターン全体が
ウェハ上に転写される。
【0045】次に、分割転写方式の荷電粒子線投影露光
に用いられるレチクルの詳細例について、図4を参照し
つつ説明する。図4は、荷電粒子線投影露光用のレチク
ルの構成例を模式的に示す図である。(A)は全体の平
面図であり、(B)は一部の斜視図であり、(C)は一
つの小メンブレン領域の平面図である。このようなレチ
クルは、例えばシリコンウェハに電子線描画・エッチン
グを行うことにより製作できる。
【0046】図4(A)には、レチクル110における
全体のパターン分割配置状態が示されている。同図中に
多数の正方形141で示されている領域が、一つのサブ
フィールドに対応したパターン領域を含む小メンブレン
領域(厚さ0.1μm 〜数μm )である。図4(C)に
示すように、小メンブレン領域141は、中央部のパタ
ーン領域(サブフィールド)142と、その周囲の額縁
状の非パターン領域(スカート143)とからなる。サ
ブフィールド142は転写すべきパターンの形成された
部分である。スカート143はパターンの形成されてな
い部分であり、照明ビームの縁の部分が当たる。パター
ン形成の形態としては、メンブレンに孔開き部を設ける
ステンシルタイプと、電子線の高散乱体からなるパター
ン層をメンブレン上に形成する散乱メンブレンタイプと
がある。
【0047】一つのサブフィールド142は、現在検討
されているところでは、レチクル上で0.5〜5mm角程
度の大きさを有する。投影の縮小率を1/5とすると、
サブフィールドがウェハ上に縮小投影された投影像の大
きさは、0.1〜1mm角である。小メンブレン領域14
1の周囲の直交する格子状のグリレージと呼ばれる部分
145は、レチクルの機械強度を保つための、例えば厚
さ0.5〜1mm程度の梁である。グリレージ145の幅
は、例えば0.1mm程度である。なお、スカート143
の幅は、例えば0.05mm程度である。
【0048】図4(A)に示すように、図の横方向(X
方向)に多数の小メンブレン領域141が並んで一つの
グループ(エレクトリカルストライプ144)をなし、
そのようなエレクトリカルストライプ144が図の縦方
向(Y方向)に多数並んで1つのメカニカルストライプ
149を形成している。エレクトリカルストライプ14
4の長さ(メカニカルストライプ149の幅)は照明光
学系の偏向可能視野の大きさによって制限される。な
お、一つのエレクトリカルストライプ144内における
隣り合うサブフィールド間に、スカートやグリレージの
ような非パターン領域を設けない方式も検討されてい
る。
【0049】メカニカルストライプ149は、X方向に
並列に複数存在する。隣り合うメカニカルストライプ1
49の間にストラット147として示されている幅の太
い梁は、レチクル全体のたわみを小さく保つためのもの
である。ストラット147はグリレージ145と一体で
ある。
【0050】現在有力と考えられている方式によれば、
1つのメカニカルストライプ(以下単にストライプと呼
ぶ)149内のX方向のサブフィールド142の列(エ
レクトリカルストライプ144)は電子線偏向により順
次露光される。一方、ストライプ149内のY方向の列
は、連続ステージ走査により順次露光される。
【0051】図5は、レチクルからウェハへのパターン
転写の様子を模式的に示す斜視図である。図の上部にレ
チクル110上の1つのストライプ149が示されてい
る。ストライプ149には上述のように多数のサブフィ
ールド142(スカートについては図示省略)及びグリ
レージ145が形成されている。図の下部には、レチク
ル110と対向するウェハ123が示されている。
【0052】この図では、レチクル上のストライプ14
9の一番手前の偏向帯144の左隅のサブフィールド1
42−1が上方からの照明ビームIBにより照明されて
いる。そして、サブフィールド142−1を通過したパ
ターンビームPBが、2段の投影レンズと像位置調整偏
向器(図3参照)の作用によりウェハ123上の所定の
領域152−1に縮小投影されている。パターンビーム
PBは、レチクル110とウェハ123の間で、2段の
投影レンズの作用により、光軸と平行な方向から光軸と
交差する方向へ、そしてその逆に計2回偏向される。
【0053】ウェハ123上におけるサブフィールド像
の転写位置は、レチクル110とウェハ123との間の
光路中に設けられた偏向器(図3の符号116)によ
り、各パターン小領域142に対応する被転写小領域1
52が互いに接するように調整される。すなわち、レチ
クル上のパターン小領域142を通過したパターンビー
ムPBを第1投影レンズ及び第2投影レンズでウェハ1
23上に収束させるだけでは、レチクル110のパター
ン小領域142のみならずグリレージ145及びスカー
トの像までも所定の縮小率で転写することとなり、グリ
レージ145等の非パターン領域に相当する無露光領域
が各被転写小領域152の間に生じる。このようになら
ないよう、非パターン領域の幅に相当する分だけパター
ン像の転写位置をずらしている。なお、X方向とY方向
に1つずつの位置調整用偏向器が設けられている。
【0054】次に、本発明の1つの実施の形態に係る電
子線露光装置について説明する。図1は、本発明の1つ
の実施の形態に係る電子線露光装置のレチクル周辺部を
示す図である。図1には、図3を参照しつつ前述した電
子銃101やレチクル110が示されている。ここで、
図3に示したコンデンサレンズや投影レンズ等は照明光
学系3、あるいは投影光学系4として一括して図示して
ある。また、レチクル110を載置するレチクルステー
ジは図示省略されている。レチクル110や光学系3、
4の周囲は、筒状あるいはボックス状をした真空チャン
バ1に覆われている。真空チャンバ1には、真空ポンプ
2が接続されており、真空チャンバ1内を真空排気して
いる。
【0055】真空チャンバ1には、腐食性を有するガス
を真空チャンバ1内に供給するガス供給装置10も接続
されている。ガス供給装置10は、塩素系ガス等の腐食
性を有するガスが充填されたガスボンベ11を備える。
また、ガス供給装置10は、不活性ガス等の混合ガスが
充填された混合ガスボンベ12を備える。ガスボンベ1
1及び混合ガスボンベ12は、流量コントローラ13に
接続されている。流量コントローラ13の先(レチクル
側)には、配管を介して、ガスを真空チャンバ1内のレ
チクル110周辺に供給するガス導入ノズル14が接続
されている。ガス導入ノズル14が真空チャンバ1の壁
面を貫通する部分には、図示せぬシールが設けられてい
る。ガス導入ノズル14の先端は、レチクル110に向
けて下方に折り曲げられており、ガスがレチクル110
に当たるようになっている。
【0056】露光位置にあるレチクル110の側方の真
空チャンバ1内には、レチクルに付着した微細物を検出
する検出装置20が設けられている。検出装置20の上
部には、UV等の照明光を発するプローブ光源21が設
けられている。プローブ光源21の下方には、図示せぬ
レンズ等を備えた光学系22が設けられている。光学系
22の下方には、照明光の検出を行うCCDカメラ等の
検出系23が配置されている。光学系22と検出系23
の間には、検査位置にあるレチクル110′が示されて
いる。レチクルに付着した微細物を検出する際には、図
示せぬレチクルステージ(図3参照)を駆動し、レチク
ル110を露光時の位置(図1の符号110の位置)か
ら微細物検出装置20の位置(検査位置)に移動させ
る。微細物の検出中は、レチクルステージを走査し、検
出光を順次レチクル各部に当てる。
【0057】検出系23には、真空チャンバ1外に設け
られた画像処理部24が設けられている。レチクル11
0′のパターン開口部(図7参照)等に微細物が付着し
ている際には、本来透過すべき部分の照明光が検出され
ないか弱くなる。そのため、画像処理部24において、
検出系23で得られた画像データと本来得られるべきデ
ータとを比較し、微細物の付着している位置、及び、微
細物の大きさを調べる。画像処理部24には、記憶部2
5が接続されており、微細物の付着している位置を記憶
する。
【0058】続いて、本発明の実施の形態に係るレチク
ルクリーニング方法の実施例について説明する。まず、
4インチSiウェハからなるレチクル基板上に、1.1
3mm角の露光エリア(メンブレン領域)を100×42
個有する露光フィールド(メカニカルストライプ)を2
つ備えるレチクルブランクスを作製する。このレチクル
ブランクス上に、電子線直接描画によりエッチングマス
クとなるレジストパターンを形成する。その後、ICP
−RIE法(高周波誘導結合プラズマ−リアクティブイ
オンエッチング法)で2μm厚Siメンブレンにパター
ン転写を行ってレチクルパターンを形成する。
【0059】次に、レチクルパターン検査装置におい
て、レチクルパターンの検査及び欠陥修正を行う。レチ
クルパターン検査装置では、レチクルに電子線を当て、
レチクルパターンの透過SEM像を得、そのSEM像を
座標データに変換する。続いて、変換された座標データ
と予め用意されたCAD座標データとの差分処理を行
い、パターンの欠陥を検出する。また、レチクルパター
ン検査装置においては、透過SEM像と共に、反射SE
M像も得て、両者の光学的な重ね合わせ処理を行い、パ
ターンの側壁傾斜角が垂直から大きくずれている箇所も
検出する。これらの検査からパターンの欠陥が検出され
た場合には、FIBを用いてパターンの欠陥修正を行
う。その後、再度レチクルパターン検査装置でパターン
の欠陥検査を行い、欠陥が無くなるまで繰り返す。
【0060】欠陥修正を終えたレチクルは、電子線露光
装置の配置されたクリーンルーム内に搬送される。その
際、大気中を搬送されるので、レチクルには十分なパッ
ケージを施し、ゴミが付着しないようにする。レチクル
をクリーンルーム内に持ち込んだ際には、レチクルのパ
ッケージを開封し、直ちにレチクルをレチクル搬送用の
レチクルホルダに搭載する。レチクルは、レチクルホル
ダによって露光装置内に搬送され、レチクルステージに
搭載される。
【0061】露光装置内にレチクルが搬入されると、ま
ず、図1の符号110′の位置に移動され、検出装置2
0(図1参照)でレチクルに付着した微細物が検出され
る。検出された画像データと本来得られるべきデータと
を比較し、微細物の付着している位置、又は、微細物の
有無を調べる。
【0062】微細物の検出が終了すると、レチクルを露
光位置(図1の符号110の位置)に移動する。その
際、塩素系ガスとアルゴン及び酸素を流量比0.5:1
0:2の割合で、全供給量約12seem、チャンバ1内の
レチクルに向けて供給する。それと同時に、加速電圧1
00kVの電子線を露光時と同様に、例えば、3分間レ
チクルに連続照射し、レチクルクリーニングを行う。そ
の際、検査時に微細物の確認された位置に合わせて照射
しても良いし、レチクル全面に亘り照射しても良い。
【0063】クリーニングが終了した後、電子線の照射
及びガスの供給を停止する。その後、再び、レチクルを
図1の符号110′の位置に移動し、検出装置20で微
細物の検出を行う。微細物が検出された際には、再び上
記のクリーニングを行う。
【0064】微細物が取り除かれたら、再び、レチクル
を露光位置(図1の符号110の位置)に移動する。ま
た、真空ポンプ(図1参照)で真空チャンバ内のガスを
真空排気し、真空チャンバ内を10-4Pa以上の真空度
とする。この真空度に達したら、電子線を照射して通常
の露光を行う。
【0065】次に、本発明の他の実施の形態に係る電子
線露光装置について説明する。この実施の形態は、収束
イオンビームを用いてレチクルクリーニングを行う例で
ある。図2は、本発明の他の実施の形態に係る電子線露
光装置のレチクル周辺部を示す図である。図2に示す電
子線露光装置の大部分の構成は、図1に示したものと同
様であるので、同じ部分には同じ符号を付して説明を省
略する。
【0066】図2に示す露光位置にあるレチクル110
の側方には、クリーニング装置30が設けられている。
クリーニング装置30は、収束イオンビームを供給する
ガン31を備える。ガン31の下方には、図示せぬ偏向
器及びレンズ等を備えた光学系32が設けられている。
光学系32の下方には、クリーニング位置にあるレチク
ル110′′が示されている。レチクルをクリーニング
する際には、図示せぬレチクルステージ(図3参照)を
駆動し、レチクル110を露光時の位置(図1の符号1
10の位置)からクリーニング装置30の下方に移動す
る。クリーニング中は、レチクルステージを走査すると
共に、光学系32で収束イオンビームを走査し、収束イ
オンビームを順次レチクルの各部に当てる。その際、塩
素系ガス等の腐食性を有するガスをチャンバ1内のレチ
クルに向けて供給しても良い。
【0067】次に上記説明した電子線露光方法を利用し
たデバイス製造方法の実施例を説明する。図6は、微小
デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネ
ル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製
造のフローを示す。
【0068】ステップ1(回路設計)では、半導体デバ
イスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)で
は、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。この時、パターンについて局部的にリサイズを施す
ことにより近接効果や空間電荷効果によるビームボケの
補正を行ってもよい。一方、ステップ3(ウェハ製造)
では、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
【0069】ステップ4(酸化)では、ウェハの表面を
酸化させる。ステップ5(CVD)では、ウェハ表面に
絶縁膜を形成する。ステップ6(電極形成)では、ウェ
ハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ7(イオ
ン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステッ
プ8(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布す
る。ステップ9(電子ビーム露光)では、ステップ2で
作ったマスクを用いて電子ビーム転写装置によって、マ
スクの回路パターンをウェハに焼付露光する。その際、
上述の露光方法を用いる。ステップ10(光露光)で
は、同じくステップ2で作った光露光用マスクを用い
て、光ステッパーによってマスクの回路パターンをウェ
ハに焼付露光する。この前又は後に、電子ビームの後方
散乱電子を均一化する近接効果補正露光を行ってもよ
い。
【0070】ステップ11(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ12(エッチング)では、レジ
スト像以外の部分を選択的に削り取る。ステップ13
(レジスト剥離)では、エッチングがすんで不要となっ
たレジストを取り除く。ステップ4からステップ13を
繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パタ
ーンが形成される。
【0071】ステップ14(組立)は、後工程と呼ば
れ、上の工程によって作製されたウェハを用いて半導体
チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシン
グ、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ15(検査)では、ステ
ップ14で作製された半導体デバイスの動作確認テス
ト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て
半導体デバイスが完成しこれが出荷(ステップ16)さ
れる。
【0072】以上図1〜図7を参照しつつ、本発明の実
施の形態に係る電子線露光装置等について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、様々な変更を
加えることができる。
【0073】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、レチクルを露光装置内でクリーニングでき、
パターン転写精度や歩留まりの向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係る電子線露光装
置のレチクル周辺部を示す図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る電子線露光装置
のレチクル周辺部を示す図である。
【図3】分割転写方式の電子線投影露光装置の光学系全
体における結像関係及び制御系の概要を示す図である。
【図4】電子線投影露光用のレチクルの構成例を模式的
に示す図である。(A)は全体の平面図であり、(B)
は一部の斜視図であり、(C)は一つの小メンブレン領
域の平面図である。
【図5】レチクルからウェハへのパターン転写の様子を
模式的に示す斜視図である。
【図6】微小デバイス(ICやLSI等の半導体チッ
プ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマ
シン等)の製造のフローを示す。
【図7】ステンシル型レチクルの構成を示す側面断面図
である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 真空ポンプ 3 照明光学系 4 投影光学系 10 ガス供給装置 11 ガスボンベ 12 混合ガスボンベ 13 流量コントローラ 14 ガス導入ノズル 20 検出装置 21 プローブ光源 22 光学系 23 検出系 24 画像処理部 25 記憶部 101 電子銃 110 レチクル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明電子線の透過又は通過特性の違いに
    よって特徴付けられたパターンを有し、該パターンを感
    応基板上に転写するのに用いられるレチクルをクリーニ
    ングする方法であって、 該レチクルを露光装置内に置いた状態で、 該レチクルの表面あるいはパターン開孔の側壁に付着し
    た微細物に収束イオンビームを照射して該微細物を除去
    することを特徴とするレチクルクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 照明電子線の透過又は通過特性の違いに
    よって特徴付けられたパターンを有し、該パターンを感
    応基板上に転写するのに用いられるレチクルをクリーニ
    ングする方法であって、 該レチクルを露光装置内に置いた状態で、 該レチクルの表面あるいはパターン開孔の側壁に付着し
    た微細物に対して腐食性を有するガスを当てながら、収
    束イオンビーム又は電子線を照射して該微細物を除去す
    ることを特徴とするレチクルクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 前記腐食性を有するガスが、フッ素系ガ
    ス、塩素系ガス、または、臭素系ガスの内少なくとも一
    種であることを特徴とする請求項2記載のレチクルクリ
    ーニング方法。
  4. 【請求項4】 前記腐食性を有するガスに、不活性ガ
    ス、窒素又は酸素の内少なくとも一種を混合することを
    特徴とする請求項2又は3記載のレチクルクリーニング
    方法。
  5. 【請求項5】 感応基板上に転写すべきパターンを有す
    るレチクルを電子線照明する照明光学系と、 前記レチクルを載置するレチクルステージと、 該レチクルを透過又は通過した電子線を感応基板上に投
    影結像させる投影光学系と、 前記感応基板を載置する感応基板ステージと、 を具備する電子線露光装置であって、 前記レチクルの選択された部位に収束イオンビームを照
    射するガン及びイオンビーム光学系をさらに具備するこ
    とを特徴とする電子線露光装置。
  6. 【請求項6】 感応基板上に転写すべきパターンを有す
    るレチクルを電子線照明する照明光学系と、 前記レチクルを載置するレチクルステージと、 該レチクルを透過又は通過した電子線を感応基板上に投
    影結像させる投影光学系と、 前記感応基板を載置する感応基板ステージと、 を具備する電子線露光装置であって、 前記レチクルの表面あるいはパターン開孔の側壁に付着
    した微細物を検出するためのプローブ光の光源、照射光
    学系及び検出系をさらに具備することを特徴とする電子
    線露光装置。
  7. 【請求項7】 照明電子線の透過又は通過特性の違いに
    よって特徴付けられたパターンをレチクル上に形成し、
    該レチクルを前記照明電子線で照明し、該レチクルを透
    過又は通過した電子線を感応基板上に投影結像させて前
    記パターンを感応基板上に転写する電子線露光方法であ
    って、 前記レチクルを露光装置内に置いた状態で、該レチクル
    にプローブ光を照射し、該レチクルを通過又は反射する
    プローブ光を検出することにより該レチクルの表面ある
    いはパターン開孔の側壁に付着した微細物を検出し、 該微細物の除去の必要性を判定し、 除去の必要がある場合には、該微細物を除去することを
    特徴とする電子線露光方法。
  8. 【請求項8】 前記微細物を除去した後に、再度、前記
    レチクルにプローブを照射して微細物の有無を検査し、 前記微細物がほとんど無くなるまで前記除去及び検査を
    繰り返すことを特徴とする請求項7記載の電子線露光方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載の電子線露光方法を
    用いるリソグラフィー工程を含むことを特徴とするデバ
    イス製造方法。
JP2001042669A 2001-02-20 2001-02-20 レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法 Pending JP2002246296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001042669A JP2002246296A (ja) 2001-02-20 2001-02-20 レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001042669A JP2002246296A (ja) 2001-02-20 2001-02-20 レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002246296A true JP2002246296A (ja) 2002-08-30

Family

ID=18904930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001042669A Pending JP2002246296A (ja) 2001-02-20 2001-02-20 レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002246296A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002252261A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Nec Corp 半導体検査装置及び半導体露光装置
US6980278B2 (en) 2003-05-26 2005-12-27 Oki Electric Industry Co., Ltd. Self-cleaning method for semiconductor exposure apparatus
JP2008130390A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Hitachi High-Technologies Corp 荷電ビーム装置、及びそのクリーニング方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002252261A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Nec Corp 半導体検査装置及び半導体露光装置
US6980278B2 (en) 2003-05-26 2005-12-27 Oki Electric Industry Co., Ltd. Self-cleaning method for semiconductor exposure apparatus
JP2008130390A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Hitachi High-Technologies Corp 荷電ビーム装置、及びそのクリーニング方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5116996B2 (ja) 荷電粒子線描画方法、露光装置、及びデバイス製造方法
JP4738723B2 (ja) マルチ荷電粒子線描画装置、荷電粒子線の電流の測定方法及びデバイス製造方法
US20020053353A1 (en) Methods and apparatus for cleaning an object using an electron beam, and device-fabrication apparatus comprising same
JP2002075830A (ja) 荷電粒子線露光方法、レチクル及びデバイス製造方法
US20230109566A1 (en) Method and apparatus for setting a side wall angle of a pattern element of a photolithographic mask
JP2002246296A (ja) レチクルクリーニング方法、電子線露光装置、電子線露光方法及びデバイス製造方法
JP2008004596A (ja) 荷電粒子線描画方法、露光装置、及びデバイス製造方法
US6680481B2 (en) Mark-detection methods and charged-particle-beam microlithography methods and apparatus comprising same
JP4468752B2 (ja) 荷電粒子線露光方法、荷電粒子線露光装置及びデバイス製造方法
JP2001144000A (ja) 荷電粒子線転写装置及びそのクリーニング方法並びにそれを用いるデバイス製造方法
US6894291B2 (en) Apparatus and methods for blocking highly scattered charged particles in a patterned beam in a charged-particle-beam microlithography system
JP2001244165A (ja) 近接効果補正方法、レチクル及びデバイス製造方法
JP2001189374A (ja) 基板処理装置及び荷電粒子線露光装置
JP2002170767A (ja) ビーム評価方法、荷電粒子線投影露光装置及びデバイス製造方法
JP4356064B2 (ja) 荷電粒子線露光装置および該装置を用いたデバイス製造方法
Beyer et al. Tool and process optimization for 100-nm maskmaking using a 50-kV variable shaped e-beam system
US20030030016A1 (en) Reticles and rapid reticle-evaluation methods for use in charged-particle-beam microlithography
US6750464B2 (en) Alignment-mark patterns defined on a stencil reticle and detectable, after lithographic transfer to a substrate, using an optical-based detector
JP2000323376A (ja) 電子ビーム転写露光方法及びこの方法を用いたデバイス製造方法
JP2004094068A (ja) マスク検査方法及びマスク検査装置
JP2002075829A (ja) 荷電粒子線転写露光方法及びデバイス製造方法
JP2004094069A (ja) マスク検査装置
US20020153496A1 (en) Control of exposure in charged-particle-beam microlithography based on beam-transmissivity of the reticle
JP2001085301A (ja) 近接効果補正方法及びデバイス製造方法
Lee Mask Repair

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040420

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071203