JP2004093909A - 画像形成装置及びその処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の画像形成手段によって画像を形成する際に、カラーモードと白黒モードの制御を変えることなく白黒モードのプリント速度を上げる。
【解決手段】複数の感光ドラムによって画像を形成する画像形成装置において、少なくとも1色の画像信号を入力し、入力された画像信号を複数の感光ドラムに出力する際に、画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させ、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで、その画像信号を共通に遅延させる。
【選択図】 図21
【解決手段】複数の感光ドラムによって画像を形成する画像形成装置において、少なくとも1色の画像信号を入力し、入力された画像信号を複数の感光ドラムに出力する際に、画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させ、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで、その画像信号を共通に遅延させる。
【選択図】 図21
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置及びその処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式のカラープリンタには、1つの感光ドラムを有する、いわゆる1Dプリンタと、複数の感光ドラムを有する、いわゆる4Dプリンタ(タンデムプリンタ)とが広く知られている。
【0003】
1Dプリンタでは、中間転写体と呼ばれる媒体、もしくは用紙を貼り付けた転写ドラムをそれぞれ4回転させることにより、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色分の画像形成を行っている。このときの画像処理モードをカラーモードと呼ぶ。
【0004】
一方、4Dプリンタでは、各4色分の感光ドラムが独立に存在するので、一度に4色分の画像を形成することが可能である。従って、用紙の移動速度が同じである場合、4Dプリンタでは、1Dプリンタより通常4倍のプリント速度が実現できる。尚、4Dプリンタでは、複数の感光ドラムがそれぞれ所定の間隔で配置されているので、スキャナ等により読み取られたレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色画像信号を画像処理し、YMCKの4色に変換した後、各色の感光ドラムの間隔分だけ画像信号を遅延させる必要がある。
【0005】
従って、4Dプリンタでは、画像信号を遅延させるための遅延メモリを必要とする。例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順番で画像形成が行われる場合、イエロー(Y)は画像遅延メモリを必要としない、マゼンダ(M)はイエロー(Y)の現像器とマゼンダ(M)の現像器との間隔であるドラム間距離dの分だけ遅延メモリを必要とする。同様に、シアン(C)はイエロー(Y)の現像器とシアン(C)の現像器との間隔であるドラム間距離2×dの分だけ遅延メモリを必要とし、ブラック(K)はブラック(K)の現像器とイエロー(Y)の現像器との間隔であるドラム間距離3×dの分だけ遅延メモリを必要とする。
【0006】
一方、白黒の画像データを出力する白黒モードの場合は、4色の画像データを出力するカラーモードと異なり、1Dプリンタではブラック(K)の画像形成を行うだけで良いため、中間転写体又は転写ドラムを1回転するだけで画像形成が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、白黒の画像データを出力する白黒モードのために、4Dプリンタにおいて、例えばイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順番で画像形成が行われる場合、通常ブラックデータを出力するために3×d分の遅延メモリと遅延のための時間を要する。
【0008】
また、ブラックの画像データの出力を早くするために、遅延メモリを用いないで直接画像データを出力する方法も考えられるが、カラーモードと白黒モードで制御方式を変える必要がある。特に、カラーモードと白黒モードが混在する場合に、制御を頻繁に切り替える必要が生じるため、ソフト制御が複雑になる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、複数の画像形成手段によって画像を形成する際に、カラーモードと白黒モードの制御を変えることなく白黒モードのプリント速度を上げることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置において、少なくとも1色の画像信号を入力する入力手段と、入力された画像信号を前記複数の画像形成手段に出力する際に、前記画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させる遅延手段とを有し、前記遅延手段は、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで前記画像信号を共通に遅延させることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明は、複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置の処理方法であって、少なくとも1色の画像信号を入力する入力工程と、入力された画像信号を前記複数の画像形成手段に出力する際に、前記画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させる遅延工程とを有し、前記遅延工程では、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで前記画像信号を共通に遅延させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態における画像入出力システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、リーダー部(画像入力装置)200は、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換して出力する。このリーダー部200は、原稿を読み取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット(DFユニット)250とで構成される。
【0014】
一方、プリンタ部(画像出力装置)300は、記録紙を搬送し、記録紙上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。このプリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット360と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット310と、印字された記録紙をソート、ステイプルして機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット370とで構成される。
【0015】
また、制御装置110は、リーダー部200及びプリンタ部300と電気的に接続され、更にネットワーク400を介してホストコンピュータ(PC)401,402と接続されている。この制御装置110は、リーダー部200を制御して原稿の画像データを読み込み、プリンタ部300を制御して画像データを記録用紙に出力するコピー機能を提供する。また、リーダー部200から読み取った画像データを、コードデータに変換し、ネットワーク400を介してホストコンピュータへ送信するスキャナ機能、ホストコンピュータからネットワーク400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300に出力するプリンタ機能を提供する。
【0016】
また、操作部180は、制御装置110に接続され、液晶タッチパネルで構成され、画像入出力装置100を操作するためのユーザI/Fを提供する。
【0017】
図2は、リーダー部200及びプリンタ部300の側断面図である。リーダー部200の原稿給送ユニット250は、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作が終了した後、プラテンガラス211上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下、CCDという)218へと導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0018】
リーダー部200において、222はリーダー画像処理部であり、CCD218から出力される画像データに所定の処理を施し、スキャナI/Fを介して制御装置110へ出力するところである。
【0019】
プリンタ部300において、352はプリンタ画像処理部であり、プリンタI/Fを介して制御装置110から送られる画像信号をレーザドライバ317へ出力するところである。このレーザドライバ317は、レーザ発光部313、314、315、316を駆動するものであり、プリンタ画像処理部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部313、314、315、316に発光させる。このレーザ光はミラー340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351によって感光ドラム325、326、327、328に照射され、感光ドラム325、326、327、328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。321、322、323、324は、それぞれブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のトナーによって潜像を現像するための現像器であり、現像された各色のトナーは用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0020】
用紙カセット360、361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て転写ベルト334上に吸着され、搬送される。そして、感光ドラム325、326、327、328に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤は記像紙に定着される。定着部335を通過した記録紙は排出ローラ336によって排出され、排紙ユニット370が排出された記録紙を束ねて記録紙の仕分けを行ったり、仕分けされた記録紙のステイプルを行った後、トレイ371上に載置する。
【0021】
また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ336のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路338へ導く。再給紙搬送路338へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写ベルト334へ給紙される。
【0022】
<リーダー画像処理部の説明>
図3は、リーダー画像処理部222の詳細な構成を示すブロック図である。このリーダー画像処理部222では、プラテンガラス211上の原稿はCCD218によって読み取られて電気信号に変換される(CCD218はカラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDでそれぞれRフィルタ・Gフィルタ・BフィルタをそれぞれのCCD毎に並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化又はフィルタがCCDと別構成になったものでも構わない)。そして、その電気信号(アナログ画像信号)はリーダー画像処理部222に入力され、クランプ&Amp.&S/H&A/D部301でサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルを基準電位にクランプし、所定量に増幅され(上記処理順番は表記順とは限らない)、A/D変換され、例えばRGB各8ビットのデジタル信号に変換される。そして、RGB信号はシェーディング部302で、シェーディング補正及び黒補正が施された後、制御装置110へと出力される。
【0023】
<制御装置の説明>
次に、制御装置110の機能を、図4に示すブロック図を用いて説明する。図4に示すように、メインコントローラ111は、主にCPU112、バスコントローラ113、各種I/Fコントローラ回路から構成される。
【0024】
CPU112とバスコントローラ113は制御装置110全体の動作を制御するものであり、CPU112はROM120からROMI/F121を経由して読み込んだプログラムに基づいて動作する。また、ホストコンピュータから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータに展開する動作もこのプログラムに記述されており、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ113は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMAデータ転送の制御を行う。調歩同期シリアル通信コントローラ114は、リーダー部200、プリンタ部300の各CPUとシリアルバス172,173を介して制御コマンドを送受信し、操作部180からのタッチパネルやキー入力の通信を行う。
【0025】
DRAM122は、DRAMI/F123によってメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。Network Contorller125は、I/F127によってメインコントローラ111と接続され、コネクタ126によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては、一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
【0026】
シリアルコネクタ124は、メインコントローラ111と接続され、外部機器との通信を行う。シリアルバスとしては、一般的にUSBがあげられる。FAN128はメインコントローラ111に接続され、コントローラ部110を冷却するのに用いる。温度監視IC142はシリアルバス143によってメインコントローラ111に接続されている。温度監視IC142はFAN128の制御や、リアルタイムクロックモジュール137の温度補正等に用いられる。
【0027】
汎用高速バス130には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ135、I/O制御部136、HD(ハードディスク)コントローラ131、Codec133が接続されている。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。Codec133は、DRAM122に蓄積されたラスターイメージデータをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスターイメージデータに伸長する。SRAM134は、Codec133の一時的なワーク領域として使用される。DRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0028】
HDコントローラ131は、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施形態においては、このI/Fを介してHD(ハードディスク)ドライブ132を接続している。ハードディスク132には、プログラムや画像データが記憶される。I/O制御部126は、データバス144の制御を行い、ポートを制御するポート制御部145と割り込みを制御する割り込み制御部146とを含む。
【0029】
パネルI/F141は、LCDコントローラ140に接続され、操作部180上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキー等の入力を行うためのキー入力I/F171とから構成される。操作部180は液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーを有する。タッチパネル又はハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F171を介してCPU112に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F141から送られてきた画像データを表示するものである。液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等が表示される。
【0030】
リアルタイムクロックモジュール137は、装置内で管理している日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池138によってバックアップされている。SRAM139は、バックアップ電池138でバックアップされ、ユーザーモードや各種設定情報、ハードディスクドライブ132のファイル管理情報等を蓄積している。
【0031】
Graphic Processor151は、DRAM122に蓄積された画像データに対して画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化、スキャナ画像入力、プリンタ画像出力の処理を行う。DRAM152は、このGraphic Processor151の一時的なワーク領域として使用される。Graphic Processor151は、I/F150を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0032】
コネクタ160、155は、それぞれリーダー部200とプリンタ部300とに接続され、同調歩同期シリアルI/F173、172とビデオI/F163、162とから構成される。
【0033】
スキャナ画像処理157は、コネクタ160を介してリーダー部200と接続され、またスキャナバス161によってGraphic Processor151と接続されており、リーダー部200から受信した画像データに対して所定の処理を施す機能を有し、更にリーダー部200から送られたビデオ制御信号に基づいて生成した制御信号をスキャナバス161に出力する機能をも有する。FIFO158は、スキャナ画像処理157と接続され、リーダー部200から送られてくるビデオ信号のライン補正を行うのに用いられる。
【0034】
プリンタ画像処理153は、コネクタ155を介してプリンタ部300と接続され、またプリンタバス156によってGraphic Processor151と接続されており、Graphic Processor151から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部300へ出力する機能を有し、更にプリンタ部300から送られたビデオ制御信号に基づいて生成した制御信号をプリンタバス162に出力する機能をも有する。DRAM154はプリンタ画像処理153に接続され、ビデオ信号を一定時間遅延させるのに用いられる。
【0035】
そして、DRAM122上に展開されたラスターイメージデータをプリンタ部300へ転送する処理は、バスコントローラ113によって制御され、Graphic Processor151、プリンタ画像処理153、コネクタ155を介してプリンタ部300へDMA転送される。
【0036】
<スキャナ画像処理の説明>
次に、スキャナ画像処理157の詳細な説明を行う。図5はスキャナ画像処理157を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【0037】
図5に示すリーダー部200からコネクタ160を介して送られる画像信号に対し、つなぎ&MTF補正部501で読取速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、読取速度によって変化したMTFを補正する。CCD218が3ラインCCDの場合、つなぎ処理は3ラインの読取位置が同じになるように信号タイミングを補正する。FIFO158はライン遅延のバッファとして用いる。読取位置タイミングが補正されたデジタル信号は入力マスキング部502によってCCD218の分光特性及びランプ212及びミラー214、215、216の分光特性を補正する。入力マスキング部502の出力はACSカウント部503及びGraphic Processor151へと送られる。
【0038】
<ACSカウント部の説明>
ここで、ACS(オートカラーセレクト)カウント部503の説明を、図6を用いて行う。
【0039】
オートカラーセレクト(以下、ACS)は、原稿がカラーなのか白黒なのかを判定することである。つまり、画素毎の彩度を求めてある閾値以上の画素がどれだけ存在するかでカラー判定を行うものである。しかし、白黒の原稿であっても、MTF等の影響により、ミクロ的に見るとエッジ周辺に色画素が多数存在し、単純に画素単位でACS判定を行うのは難しい。このACS手法は様々な方法が提供されているが、本実施形態では、ACSの方法にはこだわらないため、ごく一般的な手法で説明を行う。
【0040】
上述したように、白黒画像でもミクロ的に見ると色画素が多数存在するわけであるから、その画素が本当に色画素であるかどうかは、注目画素に対して周辺の色画素の情報で判定する必要がある。図6において、601は判定用のフィルタであり、注目画素に対して周辺画素を参照するためにFIFOの構造をとるものである。602はメインコントローラ111からセットされた607〜610のレジスタに設定された値とリーダー部200から送られたビデオ制御信号612とに基づき、ACSをかける領域信号605を作成する回路である。603は色判定部で、ACSをかける領域信号605に基づき、注目画素に対してフィルタ601のメモリ内の周辺画素を参照し、注目画素が色画素か白黒画素かを決定するための色判定部である。604は色判定部603が出力した色判定信号の個数を数えるカウンタである。
【0041】
メインコントローラ111は読み込み範囲に対してACSをかける領域を決定し、レジスタ607〜610に設定する(尚、本実施形態では、原稿に対して独立で範囲を決める構成をとる)。また、メインコントローラ111はACSをかける領域内での色判定信号の個数を計数するカウンタの値を、所定の閾値と比較し、当該原稿がカラーなのか白黒なのかを判定する。
【0042】
レジスタ607〜610には、主走査方向、副走査方向それぞれについて、色判定部603が判定を開始する位置、判定を終了する位置を、リーダー部200から送られたビデオ制御信号612に基づいて設定しておくものとする。本実施形態では、実際の原稿の大きさよりもそれぞれ10mm程度小さめに設定している。
【0043】
尚、ACSを使用して画像信号がカラー又は白黒かを判定して出力するモードをACSモードとし、常にフルカラー画像信号で出力するモードをカラーモード、常に白黒画像信号で出力するモードを白黒モードとする。
【0044】
<プリンタ画像処理の説明>
プリンタ画像処理153を担う部分についての詳細な説明を行う。図7はプリンタ画像処理153の詳細な構成を示すブロック図を示す。
【0045】
Graphic Processor151からプリンタバス156を介して送られる画像信号は、まずLOG変換部701に入力される。LOG変換部701では、LOG変換でRGB信号からCMY信号に変換する。次に、モアレ除去部702でモアレが除去される。UCR&マスキング部703で、モアレ除去処理されたCMY信号はUCR処理でCMYK信号が生成され、マスキング処理部でプリンタの出力にあった信号に補正される。UCR&マスキング部703で処理された信号は、γ補正部704で濃度調整された後、フィルタ部705でスムージング又はエッジ処理される。次に、ドラム遅延部706で、感光ドラム321〜324のドラム間の距離を補正するためにDRAM154にCMYK画像毎に一旦画像を蓄積し、ドラム間の距離を補正した画像をコネクタ155を介してプリンタ部300へ出力する。このドラム遅延部706の詳細については後述する。
【0046】
<Graphic Processorの説明>
次に、Graphic Processor151についての詳細な説明を行う。図8はGraphic
Processor151の詳細な構成を示すブロック図である。
【0047】
Graphic Processor151は、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化、スキャナ画像入力、プリンタ画像出力の処理をそれぞれ行うモジュールを有する。DRAM152はDRAMコントローラ808を介して各々のモジュールの一時的なワーク領域として使用される。各々のモジュールが用いるDRAM152のワーク領域が競合しないように、予め各々のモジュール毎にワーク領域が静的に割り当てられる。Graphic Processor151はI/F150を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0048】
このバスコントローラ113は、GraphicProcessor151の各々のモジュールにモード等を設定する制御及び、各々のモジュールに画像データを転送するためのタイミング制御を行う。
【0049】
入力インターフェース810は、I/F150から入力された画像データをCrossBerSwitch809に入力する。画像データ形式は2値ラスターイメージデータ、多値ラスターイメージデータ、JPEG等を扱い、JPEG画像の場合は入力インターフェース810にてラスターイメージデータに変換してCrossBerSwitch809にデータ出力する。
【0050】
出力インターフェース811は、CrossBerSwitch809から入力された画像データをI/F150に出力する。CrossBerSwitch809から入力される画像データ形式はラスターイメージデータであるが、出力インターフェース811でJPEG圧縮を行ってI/F150にデータ出力することも行える。
【0051】
以下、GraphicProcessor151における画像回転部801、画像変倍部802、色空間変換部803、画像二値化部805、スキャナ入力部806、プリンタ出力部807の各処理手順について詳細に説明する。
【0052】
<画像回転部の説明>
まず、画像回転部801における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に画像回転制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像回転部801に対して画像回転に必要な設定(例えば、画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。尚、ここでは回転を行う画像サイズを32画素×32ラインとし、また画像バス上に画像データを転送させる際に、24byte(RGB各々8bitで1画素分)を単位とする画像転送を行うものとする。
【0053】
上述したように、32画素×32ラインの画像を得るには、上述の単位データ転送を32×32回行う必要があり、且つ、不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある(図9参照)。
【0054】
この不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているようにSRAM136に書き込まれる。例えば、90度反時計方向回転であれば、転送される画像データを、図10に示すようにY方向に書き込んでいき、読み出し時にX方向に読み出すことで、画像が回転される。
【0055】
32画素×32ラインの画像回転(DRAM152への書き込み)が完了した後、画像回転部801はDRAM152から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、バスコントローラ113に画像を転送する。そして、回転処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は連続アドレッシングにより、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0056】
こうした一連の処理は、CPU112からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)繰り返される。
【0057】
<画像変倍部の説明>
次に、画像変倍部802における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に画像変倍制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像変倍部802に対して画像変倍に必要な設定(主走査方向の変倍率、副走査方向の変倍率、変倍後の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0058】
画像変倍部802は、受け取った画像データを一時DRAM152に格納し、これを入力バッファとして用い、格納したデータに対して主走査、副走査の変倍率に応じて必要な画素数、ライン数分だけ補間処理を行って画像を拡大もしくは縮小することで、変倍処理とする。変倍後のデータは再度DRAM152へ書き戻し、これを出力バッファとして画像変倍部802はDRAM152から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。
【0059】
上述のように変倍処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0060】
<色空間変換部の説明>
次に、色空間変換部803における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に色空間変換制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は色空間変換部803及びLUT(ルックアップテーブル)804に対して色空間変換処理に必要な設定(後述のマトリックス演算の係数、LUT804のテーブル値等)を行う。必要な設定を行った後、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0061】
色空間変換部803は、受け取った画像データ1画素毎に対して、まず下記の式で表される3×3のマトリックス演算を施す。
【0062】
【数1】
【0063】
上記式において、R、G、Bが入力、X、Y、Zが出力、a11、a12、a13、a21、a22、a23、a31、a32、a33、b1、b2、b3、c1、c2、c3がそれぞれ係数である。
【0064】
上記式の演算によって、例えばRGB色空間からYuv色空間への変換など、各種の色空間変換を行うことができる。
【0065】
次に、マトリックス演算後のデータに対してLUT804による変換を行う。これにより、非線形の変換も行うことができる。当然、スルーのテーブルを設定することにより実質的にLUT変換を行わないようにしても良い。その後、色空間変換部803は色空間変換処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。
【0066】
上述のように色空間変換処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0067】
<画像二値化部の説明>
次に、画像二値化部805における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に二値化制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像二値化部805に対して二値化処理に必要な設定(変換方法に応じた各種パラメータ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0068】
画像二値化部805は、受け取った画像データに対して二値化処理を施す。尚、本実施形態では、二値化の手法としては、画像データを所定の閾値と比較して単純に二値化するものとする。もちろん、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散法又は改良したものなど、何れの手法によってもかまわない。
【0069】
その後、画像二値化部805は二値化処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。二値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0070】
<スキャナ入力部の説明>
次に、スキャナ入力部806における処理手順を示す。I/F150を介して、CPU112からバスコントローラ113にスキャナ入力制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113はスキャナ入力部806に対して必要な設定(入力処理に応じた各種パラメータ等)行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。その後、スキャナ画像処理157から入力される同期信号に同期して画像データがスキャナ入力部806に入力される。スキャナ入力部806は受け取った画像データを入力バッファとして一旦DRAM152に格納する。その後スキャナ入力部806はDRAM152に格納した画像データをバスコントローラ113に転送する。スキャナ入力部806から画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0071】
<プリンタ出力部の説明>
次に、プリンタ出力部807における処理手順を示す。I/F150を介して、CPU112からバスコントローラ113にプリンタ出力制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113はプリンタ出力部807に対して必要な設定(出力処理に応じた各種パラメータ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。プリンタ出力部807は受け取った画像データを一旦DRAM152に格納する。その後プリンタ画像処理153から入力される同期信号に応じてDRAM152に格納した画像をプリンタ画像処理153に出力する。
【0072】
<ドラム遅延部706の構成>
図11は、図7に示すドラム遅延部706の構成を示すブロック図である。尚、このドラム遅延部706の構成はブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)に対して同様であり、図11では1色分の回路を示している。
【0073】
1101は同期制御部であり、1102はデータ変換部、1103はアドレス生成部、1104はRAM制御部、1105はSDRAM(synchronous DRAM)である。
【0074】
まず、同期制御部1101には、以下に示す画像同期信号が入力される。尚、各信号は、それぞれLレベルでアクティブとする。
vsync_in =副走査方向の同期スタート信号
venb_in =副走査方向の有効区間信号
hsync_in =主走査方向の同期スタート信号
henb_in =主走査方向の有効区間信号
pvsync_in =プリンタの副走査起動信号
phsync_in =プリンタの主走査起動信号
ここで、venb_in及びhenb_inは入力される画像サイズに応じてページ毎に変化する。また、pvsync_in及びphsync_inはプリンタから入力される画像信号を要求する起動信号であり、入力タイミングは各色毎に異なる。
【0075】
また、同期制御部1101からは、以下の制御信号を出力する。尚、各信号は、count16を除きHレベルでアクティブとする。
【0076】
count16 =4ビットカウンタで構成され、16サイクルをカウントする16カウンタ信号
venb_wr =データライト用の副走査有効区間信号
henb_wr =データライト用の主走査有効区間信号
venb_rd =データリード用の副走査有効区間信号
henb_rd =データリード用の主走査有効区間信号
henb_vo =データ出力用の主走査有効区間信号
henb_ref =SDRAMのリフレッシュ制御用の主走査有効区間信号。
【0077】
次に、データ変換部1102は、フィルタ部705から4ビットの画像データdata_inを入力し、4画素毎に16ビットのデータとして一時記憶した後、同期制御部1101からの同期信号により所定のタイミングで16ビットのデータをSDRAM1105へ転送し、そのデータがSDRAM1105に書き込まれる。また、SDRAM1105から16ビットの画像データを読み出し、4ビット×4画素分に変換してdata_outとして出力する。
【0078】
次に、アドレス生成部1103は、同期制御部1101からの制御信号により、SDRAM1105のアドレスを生成する。アドレスは、ライト用とリード用のアドレスをそれぞれ持ち、同期制御部1101からの同期信号venb_wr、henb_wrがアクティブの時に16サイクル毎にライト用アドレスが更新される。同様に、venb_rd、henb_rdがアクティブの時に16サイクル毎にリード用アドレスが更新される。また、各々のアドレスはSDRAM1105のアドレス形式に変換され、SDRAM1105のアドレスram_ad及びバンクアドレスram_baとして出力される。
【0079】
次に、RAM制御部1104は、同期制御部1101からの制御信号により、SDRAM1105のリード/ライトのコマンド制御に必要な信号であるチップセレクト信号ram_cs、RAS信号ram_ras、CAS信号ram_cas、ライト信号ram_weをそれぞれ生成する。また、henb_ref信号に応じてSDRAM1105のリフレッシュ動作に必要なコマンド制御の生成を行う。
【0080】
図12、図13は、感光ドラムと画像サイズの関係を示す図である。図12、図13において、1201、1202はそれぞれ現像色の異なる感光ドラムであり、1203は1ページ目の出力画像である。また、1204、1205はそれぞれ2ページ目の出力画像である。dは感光ドラムの間隔であり、iは1ページ目と2ページ目の出力画像との間隔である。ここで、図12に示す1ページ目と2ページ目の出力画像サイズは同じであるため、特にページ毎に有効区間信号を変える必要は無い。一方、図13は1ページ目と2ページ目の出力画像サイズが異なる例であり、次項で説明するように、ページ毎の有効区間信号を制御しない場合、1ページ目と2ページ目の出力画像との間隔iを感光ドラムの間隔dより大きくする必要がある。
【0081】
尚、4Dプリンタでは感光ドラムが4個あるため、両端に位置する感光ドラム間の間隔はdの3倍となり、特にページ毎の有効区間信号の制御を行わないと、出力画像の間隔iをdの3倍より大きくする必要がある。
【0082】
しかしながら、以下に説明する実施形態のように、ページ毎に有効区間信号を記憶して制御することにより、1ページ目と2ページ目の出力画像との間隔iを感光ドラムの間隔dより小さくすることが可能となる。
【0083】
<ドラム遅延部706の制御タイミング>
図14は、ドラム遅延部706の主走査方向の制御を示すタイミングチャートである。尚、図14では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のうちの1色分のチャートを示している。
【0084】
ドラム遅延部706は、主走査有効区間信号henb_inの長さをページ毎に記憶する手段を持ち、3ページ分を記憶できるものとする。図14において、まず、1ページ目の副走査有効区間信号venb_inが入力され(page0_wr)、主走査有効区間信号henb_inと同時に画像データdata_inが入力される。データは1ページ目の主走査有効区間(data_valid_p0)分入力され、16クロック分を1つのブロック(w0)として一時記憶され、以下16クロック単位で1ブロックにまとめられる(w1,w1)。一時記憶された画像データは、ライト用主走査有効区間henb_wrの区間でram_dataとしてSDRAM1105へ出力され、複数の画像データがSDRAM1105に記憶される。ここで、主走査有効区間(data_valid_p0)の長さは、別の記憶手段に記憶されているものとする。以下同様に、次のラインのデータw3,w4,w5が入力され、同様にSDRAM1105に書き込まれる。
【0085】
次に、プリンタから1ページ目の副走査起動信号pvsync_in及び主走査起動信号phsync_inが入力されると(page0_rd)、同期制御部1101によりリード用主走査有効区間信号henb_rdを生成する。このリード用主走査有効区間信号henb_rdは、記憶した主走査有効区間(data_valid_p0)と同じ区間を生成する。このリード用主走査有効区間信号henb_rdのうちライト動作をしていない区間でSDRAM1105からリード動作を行い、ライトデータw0に対応した16ビットの画像データr0を読み出す。読み出された画像データr0は、データ変換部1102で4ビットの画像データに変換され、data_outとして出力される。以下同様に、16クロック毎にr1,r2のデータが出力される。
【0086】
次に、2ページ目の副走査有効区間信号venb_inが入力された場合を説明する(page1_wr)。ここでは、2ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p1が1ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p0とは異なる場合について説明する。入力された画像データは2ページ目の主走査有効区間(data_valid_p1)分入力され、16クロック分を1つのブロック(wa)として一時記憶され、以下同様に16クロック単位でブロックにまとめられる(wa,wb)。一時記憶された画像データはライト用主走査有効区間henb_wrの区間でram_dataとしてSDRAM1105へ出力され、複数の画像データがSDRAM1105に記憶される。尚、2ページ目の主走査有効区間(data_valid_p1)の長さは、別の記憶手段に記憶されているものとする。
【0087】
ここで、プリンタから主走査起動信号phsync_inが入力されると、SDRAM1105から1ページ目の画像データw3に対応する16ビットの画像データr3を読み出し、4ビットの画像データに変換後、data_outとして出力する。以下同様にr4,r5の画像データを読み出す。ここで、リード用の主走査有効区間信号henb_rdは、記憶されている1ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p0分だけ出力されることになる。
【0088】
そして、プリンタから2ページ目の副走査起動信号pvsync_in及び主走査起動信号phsync_inが入力されると(page1_rd)、SDRAM1105から2ページ目の画像データwaに対応する16ビットの画像データraを読み出し、4ビットの画像データに変換後、data_outとして出力する。以下同様に、wbの画像データを読み出す。ここで、リード用の主走査有効区間信号henb_rdは、記憶されている2ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p1分だけ出力されることになる。
【0089】
このようにして、ライト時の主走査有効区間信号henb_inの長さを3ページ分(data_valid_p0, data_valid_p1, data_valid_p2)記憶しておき、リード時に各ページに対応したリード用の有効区間信号henb_rdを生成する。こうすることにより、異なるページのSDRAM1105のライトとリードが同じ区間になった場合でも、途中で設定を変更することなく、問題なく動作するとことが可能となる。
【0090】
<ドラム遅延部706のクロック制御>
図15は、ドラム遅延部706のクロック単位での制御のタイミングチャートである。図15を用いて、図14に示したドラム遅延部706の制御タイミングチャートに対してクロック単位での制御を説明する。尚、図15では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のうちの1色分のチャートを示している。また、SDRAM1105は予め、定義されている必要な初期設定及びモード設定が不図示の回路によって行われているものとする。このとき、SDRAM1105はCASレイテンシが3であり、バーストモードが4のように設定されているものとする。
【0091】
図15において、同期制御部1101から出力される16カウンタcount16により0から15まで繰り返しカウントされる。リード用主走査有効区間henb_rdがアクティブのとき、16カウンタの0から7まででリード動作を行い、ライト用主走査有効区間henb_wrがアクティブのとき、16カウンタの8から15まででライト動作を行う。またリフレッシュ有効区間henb_refがアクティブのとき、16カウンタの8から15まででSDRAM1105のリフレッシュ動作を行う。但し、ライト用主走査有効区間henb_wrがアクティブのときは、リフレッシュ有効区間henb_refがアクティブとはならない設定となっている。
【0092】
16カウンタが0のとき、SDRAM1105の仕様で定義されるアクティブコマンドACTを転送するために、RAM制御部1104からram_cs,ram_ras,ram_cas,ram_weの各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からリードデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、ロウアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。次に、16カウンタが1のとき、SDRAM1105の仕様で定義されるリードコマンドRDAを転送するために、RAM制御部1104から各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からリードデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、カラムアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。16カウンタが4のとき、SDRAM1105から16ビットのRAMデータram_dataがリードデータDi0として出力され、以下リードデータDi1、リードデータDi2、リードデータDi3と連続して16ビットの画像データが出力される。
【0093】
16カウンタが8のとき、SDRAM1105の仕様で定義されるアクティブコマンドACTを転送するために、RAM制御部1104から各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からライトデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、ロウアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。次に、16カウンタが9のとき、SDRAMの仕様で定義されるライトコマンドWRAを転送するために、RAM制御部1104から各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からライトデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、カラムアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。また同時に、16ビットのライトデータDo0をSDRAM1105に出力する。以下、ライトデータDo1、ライトデータDo2、ライトデータDo3と連続して16ビットの画像データをSDRAM1105に出力する。
【0094】
次に、16カウンタが0に戻り、16カウンタの0から7までの間に同様なリード動作を行う。次に16カウンタが8のとき、リフレッシュ有効区間henb_refがアクティブのため、SDRAM1105の仕様で定義されるリフレッシュコマンドREFを転送するため、RAM制御部1104から各信号を出力する。以下、16カウンタが12のときも同様に、リフレッシュコマンドREFを転送する。
【0095】
<ドラム遅延部706の副走査制御>
図16、図17は、ドラム遅延部706の副走査方向の制御を示すタイミングチャートである。尚、図16、図17では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のうちの1色分のチャートを示している。
【0096】
図16、図17において、line0,1,2…は副走査方向のライン数を表している。また、page_wr、page_rdはそれぞれライト時とリード時のページの管理を行うカウンタであり、ページ毎に0,1,2,0…とカウントアップを行う。但し、図16の例ではページ数は1のためカウントは0のままである。また、venb_rd_cntr0、venb_rd_cntr1、venb_rd_cntr2はそれぞれpage_wr、page_rdの各ページに対応した副走査方向のリードライト動作を管理するアップダウンカウンタである。それぞれ、ライト動作時はライン毎にカウントアップ、リード動作時はライン毎にカウントダウンを行う。例えば、venb_rd_cntr2は、page_wr=2、かつvenb_in=0のときライン毎にカウントアップし、page_rd=2、かつvenb_rd_cntr2が0でなければライン毎にカウントダウンを行う。また、ad_wr、ad_rdはそれぞれライトアドレスとリードアドレスがライン毎に変化する様子を概略的に示したものであり、アドレスの最大値である9の次は0に戻るようになっている。
【0097】
図16は、ドラム間隔より出力される画像の副走査方向の方が長い場合を示しており、ドラム間隔が5ラインで、出力画像の副走査方向の長さが16ラインとなっている。ライン0にて、副走査有効区間信号venb_inと画像データdata_inが入力されると、カウンタvenb_rd_cntr0はvenb_in=0のとき(画像データが入力されているとき)、ライン毎にカウントアップを行い、ライン7にて5までカウントアップしている。次に、プリンタの副走査起動信号pvsync_inが入力されるとリード用副走査区間信号を1に設定する。またvenb_rd_cntr0はライン8で一旦6にカウントアップするが、リード動作を行っているため、同じライン中に5にカウントダウンを行う。以後、ライン18まではライト動作とリード動作を同時に行っているため、カウンタvenb_rd_cntr0は6と5のみカウントしている。更に、ライン19ではライト動作が終了し(画像データが入力されないため)、カウンタvenb_rd_cntr0は4にカウントダウンし、以後ライン23では0までカウントダウンする。
【0098】
カウンタvenb_rd_cntr0が0になった次のライン24で、リードの副走査有効区間信号vneb_rd=0を設定しリード動作が終了する。
【0099】
図17は、ドラム間隔より出力される画像の副走査方向の方が短く、かつページ毎に副走査方向の長さが異なる場合を示している。具体的には、ドラム間隔が7ラインで、出力画像の副走査方向の長さが1ページ目3ライン、2ページ目6ライン、3ページ目4ライン、4ページ目2ライン、5ページ目2ラインとなっている。ライン1からライン3まで1ページ目のデータが入力され、page_wr=0として、カウンタvenb_rd_cntr0が3までカウントアップする。次に、ライン6からライン11まで2ページ目のデータが入力され、page_wr=1にカウントアップすると共に、カウンタvenb_rd_cntr1が6までカウントアップする。また、ライン8から1ページ目のデータリードがスタートし、page_rd=0として以後カウンタvenb_rd_cntr0がカウントダウンを行い、ライン10でカウント0となり、ライン11でリード用副走査区間信号venb_rd=0とすることにより1ページ目のリード動作を止める。更に、ライン13から2ページ目のデータリードがスタートし、page_rd=1にカウントアップすると共に、カウンタvenb_rd_cntr1がカウントダウンを行い、ライン18でカウント0となり、ライン19でリード用副走査区間信号venb_rd=0とすることにより2ページ目のリード動作を止める。また、ライン14から17まで3ページ目のデータが入力され、page_wr=2にカウントアップすると共に、カウンタvenb_rd_cntr2が4までカウントアップする。そして、ライン20から21まで4ページ目のデータが入力され、page_wr=0に戻ると共に、カウンタvenb_rd_cntr0が2までカウントアップする。以下同様にして、データ入力によるライト動作とリード動作が繰り返される。
【0100】
このように、リード時の副走査有効区間信号venb_inを3つのカウンタ(venb_rd_cntr0, venb_rd_cntr1, venb_rd_cntr2)で管理することにより、ドラム間隔より出力される画像の副走査方向の方が短く、かつページ毎に副走査方向の長さが異なる場合においても、ページ毎に設定を変えることなく、問題なく動作することが可能となる。
【0101】
尚、本実施形態では、イエロー(Y)の画像信号はプリンタにおいて第1番目の現像色であるため、ドラム遅延部706内においてメモリSDRAM1105を用いないで、ほとんど遅延させること無く出力することになる。
【0102】
<モード別ドラム遅延タイミング>
図18乃至図22は、各モードに応じて、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)の各データをドラム遅延部706で遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【0103】
各信号の内容は、以下の通りである。
vsync_in =副走査方向の同期スタート信号
venb_in =副走査方向の有効区間信号
pvsync_in() =プリンタの副走査起動信号(括弧内部は色を表す)
data_in() =各色のデータ入力 (括弧内部は色を表す)
data_out() =各色のデータ出力 (括弧内部は色を表す)。
【0104】
[カラーモードドラム遅延タイミング]
図18は、カラーモードにおける各色のデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。図18に示すように、各色の1ページ目の画像データ入力data_in(Y),data_in(M),data_in(C),data_in(K)は、ドラム遅延部706に同時に入力される。プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(Y)は副走査方向の同期スタート信号vsync_inとほぼ同時に入力され、イエローデータ出力data_out(Y)は、SDRAM1105を用いることなく、イエローデータ入力data_in(Y)とほとんど遅延無く出力される。次に、プリンタのマゼンタ副走査起動信号pvsync_in(M)は、プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(Y)に対してドラム間隔d分の遅延後に入力され、マゼンタデータ出力data_out(M)はマゼンタデータ入力data_in(M)に対してドラム間隔d分の遅延後に出力される。また、プリンタのシアン副走査起動信号pvsync_in(C)は、プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(Y)に対してドラム間隔dの2倍分の遅延後に入力され、シアンデータ出力data_out(C)はシアンデータ入力data_in(C)に対してドラム間隔dの2倍分の遅延後に出力される。更に、プリンタのブラック副走査起動信号pvsync_in(K)は、プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(K)に対してドラム間隔dの3倍分の遅延後に入力され、ブラックデータ出力data_out(C)は、ブラックデータ入力data_in(K)に対してドラム間隔dの3倍分の遅延後に出力される。更に、2ページ目と3ページ目の各色のデータの入出力も図18に示すように1ページ目と同様に入出力される。
【0105】
[白黒モードドラム遅延タイミング(従来例)]
図19は、従来例の白黒モードにおけるデータの入出力状態を示すタイミングチャートである。図19に示すように、白黒モードでは、ドラム遅延部706の画像入力はブラックデータdata_in(K)のみである。プリンタのブラック副走査起動信号pvsync_in(K)は、副走査方向の同期スタート信号vsync_inとほぼ同時に入力され、ブラックデータ出力data_out(K)は、SDRAM1105を用いることなくブラックデータ入力data_in(K)とほとんど遅延無く出力される。尚、カラーモード時はSDRAM1105を用いる制御を行っているため、モードに応じて制御方法を切り替える必要がある。
【0106】
[白黒モードドラム遅延タイミング(実施形態)]
図20は、本実施形態の白黒モードでデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。白黒モードでは、ドラム遅延部706の画像入力はブラックデータdata_in(K)のみである。プリンタのブラック副走査起動信号pvsync_in(K)は、副走査方向の同期スタート信号vsync_inに対して1ライン後に入力され、ブラックデータ出力data_out(K)はSDRAM1105を用いることにより、ブラックデータ入力data_in(K)に対して3ライン遅延して出力される。カラーモード時はSDRAM1105を用いてドラム間隔d分の遅延制御を行っているため、モードに応じて制御方法を切り替える必要が無い。
【0107】
尚、従来例の白黒モードよりも3ライン程度遅延が増加するが、例えばドラム間隔dが100mmで画像データの解像度が600dpi(dot per inch)であるとすると2362ライン分に相当するため、3ライン分はほとんど無視することが出来る。
【0108】
[カラー・白黒モードドラム遅延タイミング]
図21は、1ページ目がカラーモードで2,3ページ目が白黒モードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。1ページ目はカラーモードのため、各色の画像データ入力data_in(Y),data_in(M),data_in(C),data_in(K)は、ドラム遅延部706に同時に入力される。また各色の画像出力データdata_out(Y),data_out(M),data_out(C),data_out(K)はそれぞれドラム間隔d分ずつ遅延して出力される。2ページ目は白黒モードであるため、画像入力は1ページ目のブラックデータdata_out(K)出力後にブラックデータdata_in(K)が入力される。2ページ目のブラックデータ出力data_out(K)は2ページ目のブラックデータ入力data_in(K)から3ライン遅延後に出力される。3ページ目も2ページ目と同様である。
【0109】
[白黒・カラーモードドラム遅延タイミング]
図22は、1ページ目が白黒モードで2,3ページ目がカラーモードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。1ページ目は白黒モードのため、ブラック入力データdata_in(K)のみ入力され、3ライン後にブラックデータ出力data_out(K)が出力される。2ページ目はカラーモードのため、1ページ目のブラック出力データdata_out(K)が出力後に、各色の入力データdata_in(Y),data_in(M),data_in(C),data_in(K)が同時に入力される。各色の出力データdata_out(Y),data_out(M),data_out(C),data_out(K)は、それぞれドラム間隔d分ずつ遅延して出力される。3ページ目のカラーモードも2ページ目と同様に遅延して画像データが出力される。
【0110】
このように、白黒モードとカラーモードが混在する場合においても、プリンタからの副走査起動信号pvsync_inのタイミングを切り替えるだけでよく、ドラム遅延部706の制御を切り替える必要が無いため、ソフト制御が簡単になる。
【0111】
尚、本実施形態では、白黒モードにおいてドラム遅延部706の画像データの遅延を3ラインとしたが、カラーモードと同様にメモリを用いた遅延制御を行うことが可能ならば、更に1ライン等に画像データの遅延を短くすることが可能となる。
【0112】
[ソフトウェア]
<システム全体>
次に、ネットワークシステム全体の構成について説明する。図23は、本実施形態におけるネットワークシステム全体の構成を示す図である。1001は本発明に係る装置で、スキャナとプリンタから構成され、スキャナから読み込んだ画像をローカルエリアネットワーク1010(以下LAN)に流したり、LANから受信した画像をプリンタによりプリントアウトできる。また、スキャナから読んだ画像を図示しないFAX送信手段により、PSTN又はISDN(1030)に送信したり、PSTN又はISDNから受信した画像をプリンタによりプリントアウトできる。1002はデータベースサーバで、本装置1001により読み込んだ2値画像及び多値画像をデータベースとして管理する。1003はデータベースサーバ1002のデータベースクライアントで、データベース1002に保存されている画像データの閲覧/検索等ができる。
【0113】
1004は電子メールサーバで、本装置1001により読み取った画像を電子メールの添付ファイルとして受け取ることができる。1005は電子メールのクライアントで、電子メールサーバ1004の受け取ったメールを受信し閲覧したり、電子メールを送信したり、することが可能である。1006はHTML文書をLANに提供するWWWサーバで、本装置1001によりWWWサーバ1006で提供されるHTML文書をプリントアウトできる。1007はDNSサーバで、ドメインネームサービスを提供する。1011はルータで、LAN1010をインターネット/イントラネット1012と連結する。このインターネット/イントラネットに、上述したデータベースサーバ(1002)、WWWサーバ(1006)、電子メールサーバ(1004)、本装置(1001)と同様の装置がそれぞれ1021、1022、1023、1020として連結されている。一方、本装置1001は、PSTN又はISDN(1030)を介してFAX装置1031と送受信することが可能になっている。また、LAN上にプリンタ1040も連結されており、本装置1001により読み取った画像をプリントアウトすることも可能なように構成されている。
【0114】
<ソフトウェアブロック全体構成>
次に、図23に示す本発明に係る装置(複合機)1001、1020のソフトウェアの構成について説明する。
【0115】
図24は、本実施形態における複合機のソフトウェア構成を示すブロック図である。1501はUI、即ちユーザインターフェースを司るものであり、オペレータが本複合機の各種操作・設定を行う際に、機器との仲介を行うモジュールである。本モジュールは、オペレータの操作に従い、後述する各種モジュールに入力情報を転送し処理の依頼、或いはデータの設定等を行う。
【0116】
1502はAddress−Book、即ちデータの送付先、通信先等を管理するデータベースモジュールである。Address−Book1502の内容は、UI1501からの操作によりデータの追加、削除、取得が行われ、オペレータの操作により後述する各モジュールにデータの送付・通信先情報を与えるものとして使用されるものである。
【0117】
1503はWeb−Serverモジュールであり、不図示のWebクライアントからの要求により、本複合機の管理情報を通知するために使用される。ここで、管理情報は、後述するControll−API1518を介して読み取られ、後述するHTTP1512、TCP/IP1516、Network−Driver1517を介してWebクライアントに通知される。
【0118】
1504はUniversal−Send、即ちデータの配信を司るモジュールであり、UI1501によりオペレータに指示されたデータを、同様に指示された通信(出力)先に配布するものである。また、オペレータにより、本機器のスキャナ機能を使用し配布データの生成が指示された場合は、後述するControll−API1518を介して機器を動作させ、データの生成を行う。
【0119】
1505はUniversal−Send1504内で出力先にプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。1506はUniversal−Send1504内で通信先にE−mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。1507はUniversal−Send1504内で出力先にデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。1508はUniversal−Send1504内で出力先に本機器と同様の複合機が指定された際に実行されるモジュールである。
【0120】
1509はRemote−Copy−Scanモジュールであり、本複合機のスキャナ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を出力先とし、本複合機単体で実現しているCopy機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0121】
1510はRemote−Copy−Printモジュールであり、本複合機のプリンタ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を入力先とし、本複合機単体で実現しているCopy機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0122】
1511はWeb−Pull−Print、即ちインターネット又はイントラネット上の各種ホームページの情報を読み出し、印刷するモジュールである。
【0123】
1512は本複合機がHTTPにより通信する際に使用されるモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したWeb−Server1503、Web−Pull−Print1511モジュールに通信を提供するものである。1513はlprモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したUniversal−Send1504内のプリンタモジュール1505に通信を提供するものである。1514はSMTPモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したUniversal−Send1504内のE−mailモジュール1506に通信を提供するものである。1515はSLM、即ちSalutation−Managerモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したUniversal−Send1504内のデータベースモジュール1517、DPモジュール1518及びRemote−Copy−Scan1509モジュール、Remote−Copy−Print1510モジュールに通信を提供するものである。
【0124】
1516はTCP/IP通信モジュールであり、上述した各種モジュールに後述するNetwork−Driverによりネットワーク通信を提供するものである。1517はネットワークドライバであり、ネットワークに物理的に接続される部分を制御するものである。
【0125】
1518はControll−APIであり、Universal−Send1504等の上流モジュールに対し、後述するJob−Manager1519等の下流モジュールとのインターフェースを提供するものであり、上流及び下流のモジュール間の依存関係を軽減しそれぞれの流用性を高めるものである。
【0126】
1519はJob−Managerであり、上述した各種モジュールよりControll−API1518を介して指示される処理を解釈し、後述する各モジュールに指示を与えるものである。また、本モジュールは、本複合機内で実行されるハード的な処理を一元管理するものである。
【0127】
1520はCODEC−Managerであり、Job−Manager1519が指示する処理の中でデータの各種圧縮・伸長を管理・制御するものである。
【0128】
1521はFBE−Encoderであり、Job−Manager1519、Scan−Manager1524により実行されるスキャン処理により読み込まれたデータをFBEフォーマットにより圧縮するものである。1522はJPEG−CODECであり、Job−Manager1519、Scan−Manager1524により実行されるスキャン処理及びPrint−Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのJPEG圧縮及び印刷データのJPEG展開処理を行うものである。1523はMMR−CODECであり、Job−Manager1519、Scan−Manager1524により実行されるスキャン処理及びPrint−Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのMMR圧縮及び印刷データのMMR伸長処理を行うものである。
【0129】
1524はScan−Managerであり、Job−Manager1519が指示するスキャン処理を管理・制御するものである。1525はSCSIドライバであり、Scan−Manager1524と本複合機が内部的に接続しているスキャナ部との通信を行うものである。
【0130】
1526はPrint−Managerであり、Job−Manager1519が指示する印刷処理を管理・制御するものである。1527はEngine−I/Fドライバであり、Print−Manager1526と印刷部とのI/Fを提供するものである。
【0131】
1528はパラレルポートドライバであり、Web−Pull−Print1511がパラレルポートを介して図外の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供するものである。
【0132】
<アプリケーション>
以下、図面を用いて、本実施形態における組み込みアプリケーションについて説明する。
【0133】
図25は、本実施形態における配信に関する組み込みアプリケーションを示すブロック図である。図25において、4050はUser Interfaceアプリケーションを示すブロックである。4100はリモートコピーアプリケーションの送信側を示すブロック図である。4150は同報配信の送信側を示すブロック図である。4200はWeb Pull Printモジュールを示すブロック図である。4250はWeb Serverモジュールを示すブロック図である。
【0134】
4300はリモートコピーの受信側(プリント側)を示すブロック図である。4350は同報配信で送信されてきたイメージを汎用のプリンタで受信及びプリントするブロック図である。4400はリモートプリントの受信側(プリント側)を示すブロック図である。4450は同報配信で送信されてきたイメージを公知のNotes Serverで受信及び格納するブロック図である。4500は同報配信で送信されてきた2値のイメージを受信及び格納するブロック図である。4550は同報配信で送信されてきたイメージを公知のMail Serverで受信及び格納するブロック図である。4600は同報配信で送信されてきた多値のイメージを受信及び格納するブロック図である。4650は情報コンテンツを含む公知のWeb Serverを示す図である。4700は本実施形態のWeb Serverなどにアクセスする公知のWeb Browserを示す図である。
【0135】
以下、それぞれのブロック参照しながら、アプリケーション群の説明を詳細に行う。
【0136】
<User Interfaceアプリケーション>
4050に示したUser Interface(以下、UI)の詳細は、前述した通りであるが、ここでは、4051のAddress Bookについて説明する。このAddress Bookは、本発明に係る装置内の不揮発性の記憶装置(不揮発性メモリやハードディスクなど)に保存されており、この中にはネットワークに接続された機器の特徴が記載されている。例えば、以下に列挙するようなものが含まれている。
・機器の正式名やエイリアス名
・機器のネットワークアドレス
・機器の処理可能なネットワークプロトコル
・機器の処理可能なドキュメントフォーマット
・機器の処理可能な圧縮タイプ
・機器の処理可能なイメージ解像度
・プリンタ機器の場合の給紙可能な紙サイズ、給紙段情報
・サーバ(コンピュータ)機器の場合のドキュメントを格納可能なフォルダ名。
【0137】
以下に説明する各アプリケーションは、Address Book4051に記載された情報により配信先の特徴を判別することが可能となる。また、このAddress Book4051は編集可能であると共に、ネットワーク内のサーバコンピュータなどに保存されているものをダウンロードして使用か、又は直接参照することも可能である。
【0138】
<リモートコピーアプリケーション>
リモートコピーアプリケーションは、配信先に指定された機器の処理可能な解像度情報をAddress Book4051より判別し、それに従い、スキャナにより読み取った2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLM4103を通してネットワーク上のプリンタ機器に送信する。尚、SLM4103とは、詳細には説明しないが、公知のSalutation Manager(又は、Smart Link Manager)と呼ばれる機器制御情報などを含んだネットワークプロトコルの一種である。
【0139】
<同報配信アプリケーション>
同報配信アプリケーションは、リモートコピーアプリケーションと違い、一度の画像走査で複数の配信宛先に画像を送信することが可能である。また、配信先もプリンタ機器に限らず、いわゆるサーバコンピュータにも直接配信可能である。以下、配信先に従って順に説明する。
【0140】
まず配信先の機器が公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPD(Line Printer Daemon)、プリンタ制御コマンドとして公知のLIPSが処理可能であるとAddress Book4051より判別した場合、同様にAddress Book4051より判別した画像解像度に従って画像読み取りを行い、画像自体は、本実施形態では、公知のFBE(First Binari Encoding)を用いて圧縮し、更にLIPSコード化して公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPRで相手機器に送信する。
【0141】
配信先の機器がSLMで通信可能で、サーバ機器の場合、Address Book4051よりサーバアドレス、サーバ内のフォルダの指定を判別し、リモートコピーアプリケーションと同様に、スキャナにより読み取った2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLMを通してネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0142】
また、本実施形態の機器では、相手機器であるサーバが公知のJPEG圧縮された多値画像を処理可能だと判別した場合、上述の2値画像と同様に、多値読み取りした画像を公知のJPEG圧縮を用いて、やはり公知のJFIF化し、SLMを通してネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0143】
配信先の機器が公知のE−Mailサーバである場合、Address Book4051に記載されたメールアドレスを判別し、スキャナにより読み取った2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)し、公知のSMTP(Simple Mail Transfer Protcol)4153を使用してE−Mailサーバに送信する。その後の配信は、Mail Server4550に従って実行される。
【0144】
<操作部概要>
次に、操作部180の構成について説明する。図26は、操作部180の詳細な構成を示す図である。LCD表示部(3001)は、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示すると共に、表示してあるキーが押されると、その位置情報をコントローラCPUに伝える。スタートキー(3002)は原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるか否かを示す。ストップキー(3003)は稼働中の動作を停止させる働きをする。IDキー(3004)は使用者のユーザIDを入力するときに用いる。リセットキー(3005)は操作部からの設定を初期化するときに用いる。
【0145】
以下、操作部180における各々の画面について詳細に説明する。
【0146】
<操作画面>
本実施形態における複合機が提供する機能は、Copy/ Send/ Retrieve/ Tasks/Management/ Configurationの6つの大きなカテゴリーに分かれており、これらは図27に示す操作画面(3010)上の上部に表示される6つのメインタブ(COPY/SEND/RETREIVE/TASKS/MGMT/CONFIG)(3011〜3016)に対応している。これらのメインタブを押すことにより、各カテゴリーの画面への切り替えが行われる。他カテゴリーへの切り換えが許可されない場合は、メインタブの表示色が変わり、メインタブを押しても反応しない。
【0147】
Copyは自機が有するスキャナとプリンタを使用して通常のドキュメント複写を行う機能と、自機が有するスキャナとネットワークで接続されたプリンタを使用してドキュメントの複写を行う機能(リモートコピー)とを含む。Sendは自機が有するスキャナに置かれたドキュメントを、電子メール、リモートプリンタ、ファックス、ファイル転送(FTP)及びデータベースに転送する機能であり、宛先を複数指定することが可能である。Retrieveは外部にあるドキュメントを取得し、自機が有するプリンタで印刷する機能である。ドキュメントの取得手段としてWWW、電子メール、ファイル転送、及びファックスの使用が可能である。Tasksはファックスやインターネットプリント等の外部から送られるドキュメントを自動処理し、定期的にRetrieveを行うためのタスクの生成、管理を行う。Managementはジョブ、アドレス帳、ブックマーク、ドキュメント、アカウント情報等の管理を行う。Configurationでは、自機に関しての設定(ネットワーク、時計等)を行う。
【0148】
以下、これらの機能設定を行う方法をLCD画面表示の例を使用して説明する。
【0149】
<ID入力画面>
電源投入直後及びIDキー押下時にID入力画面が表示される。このID入力画面でユーザID及びパスワードを正しく入力し、OKボタンを押すと、前述の操作画面が表示され、操作が可能になる。ID入力領域とパスワード入力領域の切り換えは、入力領域を直接押すことで切替えることができる。
【0150】
<COPY画面>
図28に示すCOPY画面表示時にスタートボタンを押すと、スキャナが動作し、選択されているプリンタから画面上に表示されている各設定パラメータに応じた複写物が出力される。
【0151】
COPYメイン画面(3100)はプリンタ選択ボタン(3103)及びプリンタ表示領域(3102)、Image Quality選択ボタン(3105)及びImage Quality表示領域(3104)、従来の複写機と同様のコピーパラメータ表示(3101)、拡大縮小設定ボタン(3106,3107)、紙選択ボタン(3108)、ソータ設定ボタン(3110)、両面コピー設定ボタン(3112)、濃度インジケータ及び濃度設定ボタン(3109)、テンキー(3114)から構成される。
【0152】
プリンタ選択ボタン(3103)を押すと、使用可能なプリンタ(自機が有するプリンタ及びネットワークで接続されたプリンタ)の一覧(3120)がプルダウン表示される。一覧の中から所望のプリンタを選択すると、一覧が消え、プリンタ表示領域(3102)に選択したプリンタ名が表示される。
【0153】
Image Quality設定ボタン(3105)を押すと、Image Quality一覧(3125)が表示され、その中から所望のImage Qualityを選択することができる。
【0154】
上述のコピーパラメータ設定ボタンを押すと、それぞれに対応した設定を行うためのサブ画面(拡大縮小設定、紙選択、ソータ設定、両面コピー設定)が表示され、従来の複写機での設定と同様にパラメータを設定することができる。また濃度設定も従来の複写機と同様に操作することができる。
【0155】
<SEND画面>
図29に示すSend画面表示時にスタートボタンが押されると、スキャナが動作し、読み取った画像データを設定された宛先に指定された送信方法で送信する処理が開始される。
【0156】
SENDメイン画面(3200)は、宛先表示領域(3202)、詳細宛先数表示領域(3203)、宛先スクロールボタン(3204)、アドレスブックボタン(3208)、Newボタン(3209)、Editボタン(3210)、Deleteボタン(3211)、Subject入力領域(3205)、Message入力領域(3206)、File Name入力領域(3207)、Cover pageチェックボタン(3212)、Put Into HDチェックボタン(3213)、Print Outチェックボタン(3214)、Scan Settingボタン(3215)から構成される。リセットを含む初期化時には、図30に示す3201のように、宛先表示領域には1つの宛先も表示されず、操作説明画面が表示される。
【0157】
宛先表示領域(3202)には入力された宛先の一覧が表示される。入力は、順次末尾に追加される。詳細宛先数表示領域(3203)には現在設定されている宛先数が表示される。また、宛先表示領域(3202)からある宛先を選択した後、Deleteボタン(3211)を押すと、選択されていた宛先が削除される。尚、Subject入力領域(3205)、Message入力領域(3206)、File Name入力領域(3207)を押すと、フルキーボードが表示され、それぞれの入力が可能になる。
【0158】
<アドレスブックサブ画面>
図29に示す画面において、Address Bookボタン(3208)を押すと、図19に示すアドレスブックサブ画面(3220)が表示される。アドレス帳表示領域(3221)で選択マーク(3232)を付けられた宛先はOKボタン(3231)を押すことにより、図29に示すSENDメイン画面の宛先表示領域(3202)に追加される。図31に示すアドレス帳の表示はソート項目設定ボタン(3224〜3226)を押すことにより、クラス別、名前昇順、名前降順にソートされる。項目選択件数表示領域(3227)には選択マークの付けられた項目数を表示する。
【0159】
また、OKボタン(3231)又はキャンセルボタン(3230)が押されると、アドレスブックサブ画面はクローズされ、SENDメイン画面が表示される。アドレス帳の中の1つの項目を選択した状態でDetailボタン(3229)を押すと、図32に示すDetailサブ画面(3235)が表示される。このDetailサブ画面には選択された項目の情報としてアドレス帳から得られる全ての情報が表示される。
【0160】
<詳細宛先サブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のNewボタン(3209)を押すと、図33に示す詳細宛先画面(3270)が表示され、新しい宛先の設定が可能になる。宛先の入力は送信方法(電子メール、ファックス、プリンタ、FTP)に対応した送信方法選択ボタン(3271〜3274)を押すか、詳細宛先入力領域(3275〜3278)を押すと、ファックスの場合、テンキーボードが表示され、その他はフルキーボードが表示され、入力可能になる。3279〜3282はそれぞれの送信方法の送信オプションを行うためのボタンであるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0161】
また、SENDメイン画面でPersonクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合は、図34に示すPersonクラス詳細サブ画面(3290)が表示される。詳細宛先入力領域(3275〜3278)の該当する領域に、選択された宛先の詳細が表示され、前述した方法でキーボードを表示すると、宛先の編集が可能になる。
【0162】
更に、SENDメイン画面でData Baseクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合は、図35に示すData Baseクラス詳細サブ画面(3310)が表示される。このData Baseクラス詳細サブ画面にはデータベース名(3311)、フォルダリスト(3312)が表示される。
【0163】
また、SENDメイン画面でGroupクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合は、図36に示すGroupクラス詳細サブ画面(3320)が表示される。このGroupクラス詳細サブ画面にはグループメンバー表示(3321)がされる。
【0164】
<HD SETTINGサブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のPut Into HDチェックボタン(3213)を押すと、図37に示すハードディスクに送信するための設定を行うHD SETTINGサブ画面(3330)が表示される。尚、本実施形態と直接関係しないので、この詳細な説明は省略する。
【0165】
<Print Outサブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のPrint Outチェックボタン(3214)を押すと、図38に示すプリントアウトサブ画面(3340)が表示される。このプリントアウトサブ画面ではプリント枚数、紙サイズ、拡大縮小率、両面印刷、ソート、解像度等を設定する。また、紙サイズ選択ボタン(3345)を押すと、紙サイズの一覧が表示され、そこから選択する。ソータ選択ボタン(3350)を押すと、選択可能なソータ一覧が表示される。
【0166】
<Scan Settingサブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のScan Settingボタン(3215)を押すと、図39に示すScan Settingサブ画面(3370)が表示される。このScan Settingサブ画面内のPresetモード選択領域(3371)からスキャン設定を1つ選択すると、それに対応する予め設定された解像度、スキャンモード、濃度がそれぞれの表示領域(3377、3379、3381)に表示される。尚、これらの値は手動で変えることも可能である。
【0167】
<RETRIEVE画面>
図27に示す操作画面(3010)において、RETRIEVEタブ(3013)が押されると、図40に示すRETRIEVEメイン画面(3400)が表示される。このRETRIEVEメイン画面にはWWW(3401)、E−mail(3402)、Fax(3403)、FTP(3404)のサブタブ及び各サブカテゴリーで共通に使用されるPUT INTO HDチェックボタン(3405)、PRINT SETTINGボタン(3406)が表示される。サブタブを押すことにより対応するWWW、E−mail、Fax、FTPの各サブ画面が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面が表示される。
【0168】
<E−mailサブ画面>
図41に示すE−mailサブ画面(3430)は、図40に示すE−mailサブタブ(3402)が押された場合に表示され、E−mailを受け取るための設定を行うことができる。この画面で、各入力領域(3431〜3433)を押すと、フルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0169】
<Faxサブ画面>
図42に示すFaxサブ画面(3440)は、図40に示すFaxサブタブ(3403)が押された場合に表示され、ファックス番号の入力を行うことができる。この画面で、入力領域(3441)を押すと、テンキーボードが表示され、ファックス番号入力可能になる。
【0170】
<FTP Serverサブ画面>
図43に示すFTP Serverサブ画面(3450)は、図40に示すFTPサブタブ(3404)が押された場合に表示され、サーバからデータを受け取るための設定を行うことができる。この画面で、各入力領域(3451〜3453)を押すとフルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0171】
<HD Settingサブ画面>
図40〜図43で各カテゴリーに共通のPut Into HDチェックボタン(3405)を押すと、図37に示すHD Settingサブ画面(3330)が表示される。機能はSendのHD Settingサブ画面と同様である。
【0172】
<TASKS画面>
図44に示すTASKS画面が表示されている状態で、スタートキーが押されると、TASKS画面上で設定されたパラメータに従って、自動的なRETRIEVE動作が実行される。
【0173】
TASKSメイン画面(3500)には、WWW、E−mail、Print Receive、Fax Receive、Fax Pollingのサブタブ(3501〜3505)が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面(3500)が表示される。
【0174】
<PDL画像出力時のシーケンス>
図45は、本実施形態におけるPDL画像の出力処理を示すフローチャートである。尚、図中のS5001〜S5008は各ステップを示す。
【0175】
PDL画像を出力する場合、S5001において、PC401上でユーザが当該PDL画像出力ジョブのプリント設定を行う。プリント設定内容は、部数、用紙サイズ、片面/両面、ページ出力順序、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。次に、S5002において、PC401上で印刷指示を与え、それと共にPC401上にインストールされているプリンタドライバソフトウェアが、印刷対象となるPC401上のコードデータをいわゆる、PDLデータに変換し、S5001で設定したプリント設定パラメータと共に、本画像入出力装置100の制御装置110にネットワーク400を介してPDLデータを転送する。
【0176】
次に、S5003において、制御装置110のメインコントローラ111のCPU112が、コネクタ126及びNetworkController125を介して転送されてきたPDLデータをプリント設定パラメータに基づいて画像データに展開(ラスタライズ)する。画像データの展開は、DRAM122上に行われる。画像データの展開が完了するとS5004へ進む。
【0177】
S5004において、メインコントローラ111がDRAM122上に展開された画像データをGraphic Processor151に転送する。そしてS5005では、Graphic Processor151が上述のプリント設定パラメータとは独立に画像処理を行う。例えば、上述のプリント設定パラメータで指定された用紙サイズがA4であるにもかかわらず、プリンタ部300の給紙ユニット360にはA4R用紙しかない場合には、Graphic Processor151で画像を90度回転することにより、出力用紙にあわせた画像出力を行うことができる。画像データの画像処理が完了するとS5006へ進む。
【0178】
次に、S5006において、Graphic Processor151がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。次に、S5007において、メインコントローラ111はGraphic Processor151、プリンタ画像処理153及びコネクタ155を介してプリンタ部300を制御しながら、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へと転送する。
【0179】
そして、S5008において、制御装置110がプリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、即ち、当該PDLジョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0180】
<コピー画像出力時のシーケンス>
図46は、本実施形態におけるコピー画像の出力処理を示すフローチャートである。尚、図中のS6001〜S6007は各ステップを示す。
【0181】
コピー画像を出力する場合、S6001において、操作部180上でユーザが当該コピー画像出力ジョブに関するコピー設定を行う。コピー設定の内容は、部数、用紙サイズ、片面/両面、拡大/縮小率、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。次に、S6002において、操作部180上でコピー開始指示を与えると、制御装置110のメインコントローラ111はコネクタ160を介してリーダー部200を制御し、原稿の画像データの読み込み動作を行う。
【0182】
まず、原稿給送ユニット250が、載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に、原稿のサイズを検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取る。ここで読み取られた画像データはGraphic Processor151で指定された画像形式で圧縮されDRAM122上に記憶される。従来のコピー機では、このコピー設定の拡大/縮小率の設定に応じて、即ち副走査方向の変倍率に応じて光学ユニット213の移動速度を変化させることにより副走査方向の変倍処理を実現していた。しかしながら、本実施形態では、このコピー設定の拡大/縮小率の設定にかかわらず、必ず等倍(100%)で画像データを読み取り、変倍処理については、主走査方向、副走査方向共に、後述するGraphic Processor151によって行うものとする。
【0183】
次に、S6003において、メインコントローラ111がDRAM122上の画像データをGraphic Processor151に転送する。そしてS6004において、Graphic Processor151が、上述のコピー設定パラメータに基づいて画像処理を行う。例えば、拡大400%の設定がなされている場合は、Graphic Processor151内のモジュールである画像変倍部を用いて主走査方向、副走査方向双方への変倍処理を行う。画像データの画像処理が完了するとS6005へ進む。
【0184】
S6005において、Graphic Processor151がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを指定された画像形式で圧縮を行って転送する。このメインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。次に、S6006において、メインコントローラ111はDRAM122上に記憶された画像データを指定されたファイル形式でファイル化し、ファイル化された画像データをHDコントローラ131を経由してHDドライブ132に転送することで読み込んだ画像データをHDドライブ132に格納する。これらの動作はDFユニット250に原稿が存在する限り繰り返し行われる。
【0185】
次に、S6007において、画像データをプリンタ部300へと転送する。この時、プリントを行う画像データファイルがDRAM122上に存在しない場合は、HDドライブ132から画像ファイルを読み込み、DRAM122に格納する。メインコントローラ111はGraphic Processor151、プリンタ画像処理153及びコネクタ155を介してプリンタ部300を制御しながら適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へと転送する。
【0186】
そして、S6008において、制御装置110がプリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。全ての画像データの転送が完了すると、即ち、当該コピージョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0187】
以上説明したように、実施形態によれば、画像データを出力するタイミングをカラーモードにおいては感光ドラムの間隔分だけメモリで遅延させ、白黒モードにおいては必要最小限の分だけメモリで遅延させることにより、モードの切り替え時に、設定変更を行うことなくソフト制御を簡略化でき、白黒モードのプリント速度を上げることができる。
【0188】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(或いはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0189】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0190】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0191】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0192】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0193】
本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムをパソコン通信など通信ラインを介して要求者にそのプログラムを配信する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0194】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の画像形成手段によって画像を形成する際に、カラーモードと白黒モードの制御を変えることなく白黒モードのプリント速度を上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における画像入出力システムの全体構成を示す図である。
【図2】リーダー部200及びプリンタ部300の側断面図である。
【図3】リーダー画像処理部222の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】制御装置110の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】スキャナ画像処理157を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】ACS(オートカラーセレクト)カウント部503の構成を示す図である。
【図7】プリンタ画像処理153の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】Graphic Processor151の詳細な構成を示すブロック図である。
【図9】32画素×32ラインを単位とする画像の転送を説明するための図である。
【図10】32画素×32ラインの画像の回転を説明するための図である。
【図11】図7に示すドラム遅延部706の構成を示すブロック図である。
【図12】感光ドラムと画像サイズの関係を示す図である。
【図13】感光ドラムと画像サイズの関係を示す図である。
【図14】ドラム遅延部706の主走査方向の制御を示すタイミングチャートである。
【図15】ドラム遅延部706のクロック単位での制御のタイミングチャートである。
【図16】ドラム遅延部706の副走査方向の制御を示すタイミングチャートである。
【図17】ドラム遅延部706の副走査方向の制御を示すタイミングチャートである。
【図18】カラーモードにおける各色のデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図19】従来例の白黒モードにおけるデータの入出力状態を示すタイミングチャートである。
【図20】本実施形態の白黒モードでデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図21】1ページ目がカラーモードで2,3ページ目が白黒モードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図22】1ページ目が白黒モードで2,3ページ目がカラーモードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図23】本実施形態におけるネットワークシステム全体の構成を示す図である。
【図24】本実施形態における複合機のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図25】本実施形態における配信に関する組み込みアプリケーションを示すブロック図である。
【図26】操作部180の詳細な構成を示す図である。
【図27】操作画面(3010)の表示例を示す図である。
【図28】COPYメイン画面(3100)の表示例を示す図である。
【図29】SENDメイン画面(3200)の表示例を示す図である。
【図30】SEND初期画面3201の表示例を示す図である。
【図31】アドレスブックサブ画面(3220)の表示例を示す図である。
【図32】Detailサブ画面(3235)の表示例を示す図である。
【図33】詳細宛先画面(3270)の表示例を示す図である。
【図34】Personクラス詳細サブ画面(3290)の表示例を示す図である。
【図35】Data Baseクラス詳細サブ画面(3310)の表示例を示す図である。
【図36】Groupクラス詳細サブ画面(3320)の表示例を示す図である。
【図37】HD SETTINGサブ画面(3330)の表示例を示す図である。
【図38】プリントアウトサブ画面(3340)の表示例を示す図である。
【図39】Scan Settingサブ画面(3370)の表示例を示す図である。
【図40】RETRIEVEメイン画面(3400)の表示例を示す図である。
【図41】E−mailサブ画面(3430)の表示例を示す図である。
【図42】Faxサブ画面(3440)の表示例を示す図である。
【図43】FTP Serverサブ画面(3450)の表示例を示す図である。
【図44】TASKSメイン画面(3500)の表示例を示す図である。
【図45】本実施形態におけるPDL画像の出力処理を示すフローチャートである。
【図46】本実施形態におけるコピー画像の出力処理を示すフローチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置及びその処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式のカラープリンタには、1つの感光ドラムを有する、いわゆる1Dプリンタと、複数の感光ドラムを有する、いわゆる4Dプリンタ(タンデムプリンタ)とが広く知られている。
【0003】
1Dプリンタでは、中間転写体と呼ばれる媒体、もしくは用紙を貼り付けた転写ドラムをそれぞれ4回転させることにより、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色分の画像形成を行っている。このときの画像処理モードをカラーモードと呼ぶ。
【0004】
一方、4Dプリンタでは、各4色分の感光ドラムが独立に存在するので、一度に4色分の画像を形成することが可能である。従って、用紙の移動速度が同じである場合、4Dプリンタでは、1Dプリンタより通常4倍のプリント速度が実現できる。尚、4Dプリンタでは、複数の感光ドラムがそれぞれ所定の間隔で配置されているので、スキャナ等により読み取られたレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色画像信号を画像処理し、YMCKの4色に変換した後、各色の感光ドラムの間隔分だけ画像信号を遅延させる必要がある。
【0005】
従って、4Dプリンタでは、画像信号を遅延させるための遅延メモリを必要とする。例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順番で画像形成が行われる場合、イエロー(Y)は画像遅延メモリを必要としない、マゼンダ(M)はイエロー(Y)の現像器とマゼンダ(M)の現像器との間隔であるドラム間距離dの分だけ遅延メモリを必要とする。同様に、シアン(C)はイエロー(Y)の現像器とシアン(C)の現像器との間隔であるドラム間距離2×dの分だけ遅延メモリを必要とし、ブラック(K)はブラック(K)の現像器とイエロー(Y)の現像器との間隔であるドラム間距離3×dの分だけ遅延メモリを必要とする。
【0006】
一方、白黒の画像データを出力する白黒モードの場合は、4色の画像データを出力するカラーモードと異なり、1Dプリンタではブラック(K)の画像形成を行うだけで良いため、中間転写体又は転写ドラムを1回転するだけで画像形成が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、白黒の画像データを出力する白黒モードのために、4Dプリンタにおいて、例えばイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順番で画像形成が行われる場合、通常ブラックデータを出力するために3×d分の遅延メモリと遅延のための時間を要する。
【0008】
また、ブラックの画像データの出力を早くするために、遅延メモリを用いないで直接画像データを出力する方法も考えられるが、カラーモードと白黒モードで制御方式を変える必要がある。特に、カラーモードと白黒モードが混在する場合に、制御を頻繁に切り替える必要が生じるため、ソフト制御が複雑になる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、複数の画像形成手段によって画像を形成する際に、カラーモードと白黒モードの制御を変えることなく白黒モードのプリント速度を上げることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置において、少なくとも1色の画像信号を入力する入力手段と、入力された画像信号を前記複数の画像形成手段に出力する際に、前記画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させる遅延手段とを有し、前記遅延手段は、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで前記画像信号を共通に遅延させることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明は、複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置の処理方法であって、少なくとも1色の画像信号を入力する入力工程と、入力された画像信号を前記複数の画像形成手段に出力する際に、前記画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させる遅延工程とを有し、前記遅延工程では、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで前記画像信号を共通に遅延させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態における画像入出力システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、リーダー部(画像入力装置)200は、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換して出力する。このリーダー部200は、原稿を読み取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット(DFユニット)250とで構成される。
【0014】
一方、プリンタ部(画像出力装置)300は、記録紙を搬送し、記録紙上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。このプリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット360と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット310と、印字された記録紙をソート、ステイプルして機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット370とで構成される。
【0015】
また、制御装置110は、リーダー部200及びプリンタ部300と電気的に接続され、更にネットワーク400を介してホストコンピュータ(PC)401,402と接続されている。この制御装置110は、リーダー部200を制御して原稿の画像データを読み込み、プリンタ部300を制御して画像データを記録用紙に出力するコピー機能を提供する。また、リーダー部200から読み取った画像データを、コードデータに変換し、ネットワーク400を介してホストコンピュータへ送信するスキャナ機能、ホストコンピュータからネットワーク400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300に出力するプリンタ機能を提供する。
【0016】
また、操作部180は、制御装置110に接続され、液晶タッチパネルで構成され、画像入出力装置100を操作するためのユーザI/Fを提供する。
【0017】
図2は、リーダー部200及びプリンタ部300の側断面図である。リーダー部200の原稿給送ユニット250は、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作が終了した後、プラテンガラス211上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下、CCDという)218へと導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0018】
リーダー部200において、222はリーダー画像処理部であり、CCD218から出力される画像データに所定の処理を施し、スキャナI/Fを介して制御装置110へ出力するところである。
【0019】
プリンタ部300において、352はプリンタ画像処理部であり、プリンタI/Fを介して制御装置110から送られる画像信号をレーザドライバ317へ出力するところである。このレーザドライバ317は、レーザ発光部313、314、315、316を駆動するものであり、プリンタ画像処理部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部313、314、315、316に発光させる。このレーザ光はミラー340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351によって感光ドラム325、326、327、328に照射され、感光ドラム325、326、327、328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。321、322、323、324は、それぞれブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のトナーによって潜像を現像するための現像器であり、現像された各色のトナーは用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0020】
用紙カセット360、361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て転写ベルト334上に吸着され、搬送される。そして、感光ドラム325、326、327、328に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤は記像紙に定着される。定着部335を通過した記録紙は排出ローラ336によって排出され、排紙ユニット370が排出された記録紙を束ねて記録紙の仕分けを行ったり、仕分けされた記録紙のステイプルを行った後、トレイ371上に載置する。
【0021】
また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ336のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路338へ導く。再給紙搬送路338へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写ベルト334へ給紙される。
【0022】
<リーダー画像処理部の説明>
図3は、リーダー画像処理部222の詳細な構成を示すブロック図である。このリーダー画像処理部222では、プラテンガラス211上の原稿はCCD218によって読み取られて電気信号に変換される(CCD218はカラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDでそれぞれRフィルタ・Gフィルタ・BフィルタをそれぞれのCCD毎に並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化又はフィルタがCCDと別構成になったものでも構わない)。そして、その電気信号(アナログ画像信号)はリーダー画像処理部222に入力され、クランプ&Amp.&S/H&A/D部301でサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルを基準電位にクランプし、所定量に増幅され(上記処理順番は表記順とは限らない)、A/D変換され、例えばRGB各8ビットのデジタル信号に変換される。そして、RGB信号はシェーディング部302で、シェーディング補正及び黒補正が施された後、制御装置110へと出力される。
【0023】
<制御装置の説明>
次に、制御装置110の機能を、図4に示すブロック図を用いて説明する。図4に示すように、メインコントローラ111は、主にCPU112、バスコントローラ113、各種I/Fコントローラ回路から構成される。
【0024】
CPU112とバスコントローラ113は制御装置110全体の動作を制御するものであり、CPU112はROM120からROMI/F121を経由して読み込んだプログラムに基づいて動作する。また、ホストコンピュータから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータに展開する動作もこのプログラムに記述されており、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ113は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMAデータ転送の制御を行う。調歩同期シリアル通信コントローラ114は、リーダー部200、プリンタ部300の各CPUとシリアルバス172,173を介して制御コマンドを送受信し、操作部180からのタッチパネルやキー入力の通信を行う。
【0025】
DRAM122は、DRAMI/F123によってメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。Network Contorller125は、I/F127によってメインコントローラ111と接続され、コネクタ126によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては、一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
【0026】
シリアルコネクタ124は、メインコントローラ111と接続され、外部機器との通信を行う。シリアルバスとしては、一般的にUSBがあげられる。FAN128はメインコントローラ111に接続され、コントローラ部110を冷却するのに用いる。温度監視IC142はシリアルバス143によってメインコントローラ111に接続されている。温度監視IC142はFAN128の制御や、リアルタイムクロックモジュール137の温度補正等に用いられる。
【0027】
汎用高速バス130には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ135、I/O制御部136、HD(ハードディスク)コントローラ131、Codec133が接続されている。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。Codec133は、DRAM122に蓄積されたラスターイメージデータをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスターイメージデータに伸長する。SRAM134は、Codec133の一時的なワーク領域として使用される。DRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0028】
HDコントローラ131は、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施形態においては、このI/Fを介してHD(ハードディスク)ドライブ132を接続している。ハードディスク132には、プログラムや画像データが記憶される。I/O制御部126は、データバス144の制御を行い、ポートを制御するポート制御部145と割り込みを制御する割り込み制御部146とを含む。
【0029】
パネルI/F141は、LCDコントローラ140に接続され、操作部180上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキー等の入力を行うためのキー入力I/F171とから構成される。操作部180は液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーを有する。タッチパネル又はハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F171を介してCPU112に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F141から送られてきた画像データを表示するものである。液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等が表示される。
【0030】
リアルタイムクロックモジュール137は、装置内で管理している日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池138によってバックアップされている。SRAM139は、バックアップ電池138でバックアップされ、ユーザーモードや各種設定情報、ハードディスクドライブ132のファイル管理情報等を蓄積している。
【0031】
Graphic Processor151は、DRAM122に蓄積された画像データに対して画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化、スキャナ画像入力、プリンタ画像出力の処理を行う。DRAM152は、このGraphic Processor151の一時的なワーク領域として使用される。Graphic Processor151は、I/F150を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0032】
コネクタ160、155は、それぞれリーダー部200とプリンタ部300とに接続され、同調歩同期シリアルI/F173、172とビデオI/F163、162とから構成される。
【0033】
スキャナ画像処理157は、コネクタ160を介してリーダー部200と接続され、またスキャナバス161によってGraphic Processor151と接続されており、リーダー部200から受信した画像データに対して所定の処理を施す機能を有し、更にリーダー部200から送られたビデオ制御信号に基づいて生成した制御信号をスキャナバス161に出力する機能をも有する。FIFO158は、スキャナ画像処理157と接続され、リーダー部200から送られてくるビデオ信号のライン補正を行うのに用いられる。
【0034】
プリンタ画像処理153は、コネクタ155を介してプリンタ部300と接続され、またプリンタバス156によってGraphic Processor151と接続されており、Graphic Processor151から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部300へ出力する機能を有し、更にプリンタ部300から送られたビデオ制御信号に基づいて生成した制御信号をプリンタバス162に出力する機能をも有する。DRAM154はプリンタ画像処理153に接続され、ビデオ信号を一定時間遅延させるのに用いられる。
【0035】
そして、DRAM122上に展開されたラスターイメージデータをプリンタ部300へ転送する処理は、バスコントローラ113によって制御され、Graphic Processor151、プリンタ画像処理153、コネクタ155を介してプリンタ部300へDMA転送される。
【0036】
<スキャナ画像処理の説明>
次に、スキャナ画像処理157の詳細な説明を行う。図5はスキャナ画像処理157を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【0037】
図5に示すリーダー部200からコネクタ160を介して送られる画像信号に対し、つなぎ&MTF補正部501で読取速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、読取速度によって変化したMTFを補正する。CCD218が3ラインCCDの場合、つなぎ処理は3ラインの読取位置が同じになるように信号タイミングを補正する。FIFO158はライン遅延のバッファとして用いる。読取位置タイミングが補正されたデジタル信号は入力マスキング部502によってCCD218の分光特性及びランプ212及びミラー214、215、216の分光特性を補正する。入力マスキング部502の出力はACSカウント部503及びGraphic Processor151へと送られる。
【0038】
<ACSカウント部の説明>
ここで、ACS(オートカラーセレクト)カウント部503の説明を、図6を用いて行う。
【0039】
オートカラーセレクト(以下、ACS)は、原稿がカラーなのか白黒なのかを判定することである。つまり、画素毎の彩度を求めてある閾値以上の画素がどれだけ存在するかでカラー判定を行うものである。しかし、白黒の原稿であっても、MTF等の影響により、ミクロ的に見るとエッジ周辺に色画素が多数存在し、単純に画素単位でACS判定を行うのは難しい。このACS手法は様々な方法が提供されているが、本実施形態では、ACSの方法にはこだわらないため、ごく一般的な手法で説明を行う。
【0040】
上述したように、白黒画像でもミクロ的に見ると色画素が多数存在するわけであるから、その画素が本当に色画素であるかどうかは、注目画素に対して周辺の色画素の情報で判定する必要がある。図6において、601は判定用のフィルタであり、注目画素に対して周辺画素を参照するためにFIFOの構造をとるものである。602はメインコントローラ111からセットされた607〜610のレジスタに設定された値とリーダー部200から送られたビデオ制御信号612とに基づき、ACSをかける領域信号605を作成する回路である。603は色判定部で、ACSをかける領域信号605に基づき、注目画素に対してフィルタ601のメモリ内の周辺画素を参照し、注目画素が色画素か白黒画素かを決定するための色判定部である。604は色判定部603が出力した色判定信号の個数を数えるカウンタである。
【0041】
メインコントローラ111は読み込み範囲に対してACSをかける領域を決定し、レジスタ607〜610に設定する(尚、本実施形態では、原稿に対して独立で範囲を決める構成をとる)。また、メインコントローラ111はACSをかける領域内での色判定信号の個数を計数するカウンタの値を、所定の閾値と比較し、当該原稿がカラーなのか白黒なのかを判定する。
【0042】
レジスタ607〜610には、主走査方向、副走査方向それぞれについて、色判定部603が判定を開始する位置、判定を終了する位置を、リーダー部200から送られたビデオ制御信号612に基づいて設定しておくものとする。本実施形態では、実際の原稿の大きさよりもそれぞれ10mm程度小さめに設定している。
【0043】
尚、ACSを使用して画像信号がカラー又は白黒かを判定して出力するモードをACSモードとし、常にフルカラー画像信号で出力するモードをカラーモード、常に白黒画像信号で出力するモードを白黒モードとする。
【0044】
<プリンタ画像処理の説明>
プリンタ画像処理153を担う部分についての詳細な説明を行う。図7はプリンタ画像処理153の詳細な構成を示すブロック図を示す。
【0045】
Graphic Processor151からプリンタバス156を介して送られる画像信号は、まずLOG変換部701に入力される。LOG変換部701では、LOG変換でRGB信号からCMY信号に変換する。次に、モアレ除去部702でモアレが除去される。UCR&マスキング部703で、モアレ除去処理されたCMY信号はUCR処理でCMYK信号が生成され、マスキング処理部でプリンタの出力にあった信号に補正される。UCR&マスキング部703で処理された信号は、γ補正部704で濃度調整された後、フィルタ部705でスムージング又はエッジ処理される。次に、ドラム遅延部706で、感光ドラム321〜324のドラム間の距離を補正するためにDRAM154にCMYK画像毎に一旦画像を蓄積し、ドラム間の距離を補正した画像をコネクタ155を介してプリンタ部300へ出力する。このドラム遅延部706の詳細については後述する。
【0046】
<Graphic Processorの説明>
次に、Graphic Processor151についての詳細な説明を行う。図8はGraphic
Processor151の詳細な構成を示すブロック図である。
【0047】
Graphic Processor151は、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化、スキャナ画像入力、プリンタ画像出力の処理をそれぞれ行うモジュールを有する。DRAM152はDRAMコントローラ808を介して各々のモジュールの一時的なワーク領域として使用される。各々のモジュールが用いるDRAM152のワーク領域が競合しないように、予め各々のモジュール毎にワーク領域が静的に割り当てられる。Graphic Processor151はI/F150を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0048】
このバスコントローラ113は、GraphicProcessor151の各々のモジュールにモード等を設定する制御及び、各々のモジュールに画像データを転送するためのタイミング制御を行う。
【0049】
入力インターフェース810は、I/F150から入力された画像データをCrossBerSwitch809に入力する。画像データ形式は2値ラスターイメージデータ、多値ラスターイメージデータ、JPEG等を扱い、JPEG画像の場合は入力インターフェース810にてラスターイメージデータに変換してCrossBerSwitch809にデータ出力する。
【0050】
出力インターフェース811は、CrossBerSwitch809から入力された画像データをI/F150に出力する。CrossBerSwitch809から入力される画像データ形式はラスターイメージデータであるが、出力インターフェース811でJPEG圧縮を行ってI/F150にデータ出力することも行える。
【0051】
以下、GraphicProcessor151における画像回転部801、画像変倍部802、色空間変換部803、画像二値化部805、スキャナ入力部806、プリンタ出力部807の各処理手順について詳細に説明する。
【0052】
<画像回転部の説明>
まず、画像回転部801における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に画像回転制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像回転部801に対して画像回転に必要な設定(例えば、画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。尚、ここでは回転を行う画像サイズを32画素×32ラインとし、また画像バス上に画像データを転送させる際に、24byte(RGB各々8bitで1画素分)を単位とする画像転送を行うものとする。
【0053】
上述したように、32画素×32ラインの画像を得るには、上述の単位データ転送を32×32回行う必要があり、且つ、不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある(図9参照)。
【0054】
この不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているようにSRAM136に書き込まれる。例えば、90度反時計方向回転であれば、転送される画像データを、図10に示すようにY方向に書き込んでいき、読み出し時にX方向に読み出すことで、画像が回転される。
【0055】
32画素×32ラインの画像回転(DRAM152への書き込み)が完了した後、画像回転部801はDRAM152から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、バスコントローラ113に画像を転送する。そして、回転処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は連続アドレッシングにより、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0056】
こうした一連の処理は、CPU112からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)繰り返される。
【0057】
<画像変倍部の説明>
次に、画像変倍部802における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に画像変倍制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像変倍部802に対して画像変倍に必要な設定(主走査方向の変倍率、副走査方向の変倍率、変倍後の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0058】
画像変倍部802は、受け取った画像データを一時DRAM152に格納し、これを入力バッファとして用い、格納したデータに対して主走査、副走査の変倍率に応じて必要な画素数、ライン数分だけ補間処理を行って画像を拡大もしくは縮小することで、変倍処理とする。変倍後のデータは再度DRAM152へ書き戻し、これを出力バッファとして画像変倍部802はDRAM152から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。
【0059】
上述のように変倍処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0060】
<色空間変換部の説明>
次に、色空間変換部803における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に色空間変換制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は色空間変換部803及びLUT(ルックアップテーブル)804に対して色空間変換処理に必要な設定(後述のマトリックス演算の係数、LUT804のテーブル値等)を行う。必要な設定を行った後、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0061】
色空間変換部803は、受け取った画像データ1画素毎に対して、まず下記の式で表される3×3のマトリックス演算を施す。
【0062】
【数1】
【0063】
上記式において、R、G、Bが入力、X、Y、Zが出力、a11、a12、a13、a21、a22、a23、a31、a32、a33、b1、b2、b3、c1、c2、c3がそれぞれ係数である。
【0064】
上記式の演算によって、例えばRGB色空間からYuv色空間への変換など、各種の色空間変換を行うことができる。
【0065】
次に、マトリックス演算後のデータに対してLUT804による変換を行う。これにより、非線形の変換も行うことができる。当然、スルーのテーブルを設定することにより実質的にLUT変換を行わないようにしても良い。その後、色空間変換部803は色空間変換処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。
【0066】
上述のように色空間変換処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0067】
<画像二値化部の説明>
次に、画像二値化部805における処理手順を示す。I/F150を介してCPU112からバスコントローラ113に二値化制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像二値化部805に対して二値化処理に必要な設定(変換方法に応じた各種パラメータ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0068】
画像二値化部805は、受け取った画像データに対して二値化処理を施す。尚、本実施形態では、二値化の手法としては、画像データを所定の閾値と比較して単純に二値化するものとする。もちろん、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散法又は改良したものなど、何れの手法によってもかまわない。
【0069】
その後、画像二値化部805は二値化処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。二値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0070】
<スキャナ入力部の説明>
次に、スキャナ入力部806における処理手順を示す。I/F150を介して、CPU112からバスコントローラ113にスキャナ入力制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113はスキャナ入力部806に対して必要な設定(入力処理に応じた各種パラメータ等)行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。その後、スキャナ画像処理157から入力される同期信号に同期して画像データがスキャナ入力部806に入力される。スキャナ入力部806は受け取った画像データを入力バッファとして一旦DRAM152に格納する。その後スキャナ入力部806はDRAM152に格納した画像データをバスコントローラ113に転送する。スキャナ入力部806から画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0071】
<プリンタ出力部の説明>
次に、プリンタ出力部807における処理手順を示す。I/F150を介して、CPU112からバスコントローラ113にプリンタ出力制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113はプリンタ出力部807に対して必要な設定(出力処理に応じた各種パラメータ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。プリンタ出力部807は受け取った画像データを一旦DRAM152に格納する。その後プリンタ画像処理153から入力される同期信号に応じてDRAM152に格納した画像をプリンタ画像処理153に出力する。
【0072】
<ドラム遅延部706の構成>
図11は、図7に示すドラム遅延部706の構成を示すブロック図である。尚、このドラム遅延部706の構成はブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)に対して同様であり、図11では1色分の回路を示している。
【0073】
1101は同期制御部であり、1102はデータ変換部、1103はアドレス生成部、1104はRAM制御部、1105はSDRAM(synchronous DRAM)である。
【0074】
まず、同期制御部1101には、以下に示す画像同期信号が入力される。尚、各信号は、それぞれLレベルでアクティブとする。
vsync_in =副走査方向の同期スタート信号
venb_in =副走査方向の有効区間信号
hsync_in =主走査方向の同期スタート信号
henb_in =主走査方向の有効区間信号
pvsync_in =プリンタの副走査起動信号
phsync_in =プリンタの主走査起動信号
ここで、venb_in及びhenb_inは入力される画像サイズに応じてページ毎に変化する。また、pvsync_in及びphsync_inはプリンタから入力される画像信号を要求する起動信号であり、入力タイミングは各色毎に異なる。
【0075】
また、同期制御部1101からは、以下の制御信号を出力する。尚、各信号は、count16を除きHレベルでアクティブとする。
【0076】
count16 =4ビットカウンタで構成され、16サイクルをカウントする16カウンタ信号
venb_wr =データライト用の副走査有効区間信号
henb_wr =データライト用の主走査有効区間信号
venb_rd =データリード用の副走査有効区間信号
henb_rd =データリード用の主走査有効区間信号
henb_vo =データ出力用の主走査有効区間信号
henb_ref =SDRAMのリフレッシュ制御用の主走査有効区間信号。
【0077】
次に、データ変換部1102は、フィルタ部705から4ビットの画像データdata_inを入力し、4画素毎に16ビットのデータとして一時記憶した後、同期制御部1101からの同期信号により所定のタイミングで16ビットのデータをSDRAM1105へ転送し、そのデータがSDRAM1105に書き込まれる。また、SDRAM1105から16ビットの画像データを読み出し、4ビット×4画素分に変換してdata_outとして出力する。
【0078】
次に、アドレス生成部1103は、同期制御部1101からの制御信号により、SDRAM1105のアドレスを生成する。アドレスは、ライト用とリード用のアドレスをそれぞれ持ち、同期制御部1101からの同期信号venb_wr、henb_wrがアクティブの時に16サイクル毎にライト用アドレスが更新される。同様に、venb_rd、henb_rdがアクティブの時に16サイクル毎にリード用アドレスが更新される。また、各々のアドレスはSDRAM1105のアドレス形式に変換され、SDRAM1105のアドレスram_ad及びバンクアドレスram_baとして出力される。
【0079】
次に、RAM制御部1104は、同期制御部1101からの制御信号により、SDRAM1105のリード/ライトのコマンド制御に必要な信号であるチップセレクト信号ram_cs、RAS信号ram_ras、CAS信号ram_cas、ライト信号ram_weをそれぞれ生成する。また、henb_ref信号に応じてSDRAM1105のリフレッシュ動作に必要なコマンド制御の生成を行う。
【0080】
図12、図13は、感光ドラムと画像サイズの関係を示す図である。図12、図13において、1201、1202はそれぞれ現像色の異なる感光ドラムであり、1203は1ページ目の出力画像である。また、1204、1205はそれぞれ2ページ目の出力画像である。dは感光ドラムの間隔であり、iは1ページ目と2ページ目の出力画像との間隔である。ここで、図12に示す1ページ目と2ページ目の出力画像サイズは同じであるため、特にページ毎に有効区間信号を変える必要は無い。一方、図13は1ページ目と2ページ目の出力画像サイズが異なる例であり、次項で説明するように、ページ毎の有効区間信号を制御しない場合、1ページ目と2ページ目の出力画像との間隔iを感光ドラムの間隔dより大きくする必要がある。
【0081】
尚、4Dプリンタでは感光ドラムが4個あるため、両端に位置する感光ドラム間の間隔はdの3倍となり、特にページ毎の有効区間信号の制御を行わないと、出力画像の間隔iをdの3倍より大きくする必要がある。
【0082】
しかしながら、以下に説明する実施形態のように、ページ毎に有効区間信号を記憶して制御することにより、1ページ目と2ページ目の出力画像との間隔iを感光ドラムの間隔dより小さくすることが可能となる。
【0083】
<ドラム遅延部706の制御タイミング>
図14は、ドラム遅延部706の主走査方向の制御を示すタイミングチャートである。尚、図14では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のうちの1色分のチャートを示している。
【0084】
ドラム遅延部706は、主走査有効区間信号henb_inの長さをページ毎に記憶する手段を持ち、3ページ分を記憶できるものとする。図14において、まず、1ページ目の副走査有効区間信号venb_inが入力され(page0_wr)、主走査有効区間信号henb_inと同時に画像データdata_inが入力される。データは1ページ目の主走査有効区間(data_valid_p0)分入力され、16クロック分を1つのブロック(w0)として一時記憶され、以下16クロック単位で1ブロックにまとめられる(w1,w1)。一時記憶された画像データは、ライト用主走査有効区間henb_wrの区間でram_dataとしてSDRAM1105へ出力され、複数の画像データがSDRAM1105に記憶される。ここで、主走査有効区間(data_valid_p0)の長さは、別の記憶手段に記憶されているものとする。以下同様に、次のラインのデータw3,w4,w5が入力され、同様にSDRAM1105に書き込まれる。
【0085】
次に、プリンタから1ページ目の副走査起動信号pvsync_in及び主走査起動信号phsync_inが入力されると(page0_rd)、同期制御部1101によりリード用主走査有効区間信号henb_rdを生成する。このリード用主走査有効区間信号henb_rdは、記憶した主走査有効区間(data_valid_p0)と同じ区間を生成する。このリード用主走査有効区間信号henb_rdのうちライト動作をしていない区間でSDRAM1105からリード動作を行い、ライトデータw0に対応した16ビットの画像データr0を読み出す。読み出された画像データr0は、データ変換部1102で4ビットの画像データに変換され、data_outとして出力される。以下同様に、16クロック毎にr1,r2のデータが出力される。
【0086】
次に、2ページ目の副走査有効区間信号venb_inが入力された場合を説明する(page1_wr)。ここでは、2ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p1が1ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p0とは異なる場合について説明する。入力された画像データは2ページ目の主走査有効区間(data_valid_p1)分入力され、16クロック分を1つのブロック(wa)として一時記憶され、以下同様に16クロック単位でブロックにまとめられる(wa,wb)。一時記憶された画像データはライト用主走査有効区間henb_wrの区間でram_dataとしてSDRAM1105へ出力され、複数の画像データがSDRAM1105に記憶される。尚、2ページ目の主走査有効区間(data_valid_p1)の長さは、別の記憶手段に記憶されているものとする。
【0087】
ここで、プリンタから主走査起動信号phsync_inが入力されると、SDRAM1105から1ページ目の画像データw3に対応する16ビットの画像データr3を読み出し、4ビットの画像データに変換後、data_outとして出力する。以下同様にr4,r5の画像データを読み出す。ここで、リード用の主走査有効区間信号henb_rdは、記憶されている1ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p0分だけ出力されることになる。
【0088】
そして、プリンタから2ページ目の副走査起動信号pvsync_in及び主走査起動信号phsync_inが入力されると(page1_rd)、SDRAM1105から2ページ目の画像データwaに対応する16ビットの画像データraを読み出し、4ビットの画像データに変換後、data_outとして出力する。以下同様に、wbの画像データを読み出す。ここで、リード用の主走査有効区間信号henb_rdは、記憶されている2ページ目の主走査区間信号の長さdata_valid_p1分だけ出力されることになる。
【0089】
このようにして、ライト時の主走査有効区間信号henb_inの長さを3ページ分(data_valid_p0, data_valid_p1, data_valid_p2)記憶しておき、リード時に各ページに対応したリード用の有効区間信号henb_rdを生成する。こうすることにより、異なるページのSDRAM1105のライトとリードが同じ区間になった場合でも、途中で設定を変更することなく、問題なく動作するとことが可能となる。
【0090】
<ドラム遅延部706のクロック制御>
図15は、ドラム遅延部706のクロック単位での制御のタイミングチャートである。図15を用いて、図14に示したドラム遅延部706の制御タイミングチャートに対してクロック単位での制御を説明する。尚、図15では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のうちの1色分のチャートを示している。また、SDRAM1105は予め、定義されている必要な初期設定及びモード設定が不図示の回路によって行われているものとする。このとき、SDRAM1105はCASレイテンシが3であり、バーストモードが4のように設定されているものとする。
【0091】
図15において、同期制御部1101から出力される16カウンタcount16により0から15まで繰り返しカウントされる。リード用主走査有効区間henb_rdがアクティブのとき、16カウンタの0から7まででリード動作を行い、ライト用主走査有効区間henb_wrがアクティブのとき、16カウンタの8から15まででライト動作を行う。またリフレッシュ有効区間henb_refがアクティブのとき、16カウンタの8から15まででSDRAM1105のリフレッシュ動作を行う。但し、ライト用主走査有効区間henb_wrがアクティブのときは、リフレッシュ有効区間henb_refがアクティブとはならない設定となっている。
【0092】
16カウンタが0のとき、SDRAM1105の仕様で定義されるアクティブコマンドACTを転送するために、RAM制御部1104からram_cs,ram_ras,ram_cas,ram_weの各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からリードデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、ロウアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。次に、16カウンタが1のとき、SDRAM1105の仕様で定義されるリードコマンドRDAを転送するために、RAM制御部1104から各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からリードデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、カラムアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。16カウンタが4のとき、SDRAM1105から16ビットのRAMデータram_dataがリードデータDi0として出力され、以下リードデータDi1、リードデータDi2、リードデータDi3と連続して16ビットの画像データが出力される。
【0093】
16カウンタが8のとき、SDRAM1105の仕様で定義されるアクティブコマンドACTを転送するために、RAM制御部1104から各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からライトデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、ロウアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。次に、16カウンタが9のとき、SDRAMの仕様で定義されるライトコマンドWRAを転送するために、RAM制御部1104から各信号を出力すると共に、アドレス生成部1103からライトデータ用のRAMアドレス信号ram_adのうち、カラムアドレスに相当する信号及びram_ba信号を転送する。また同時に、16ビットのライトデータDo0をSDRAM1105に出力する。以下、ライトデータDo1、ライトデータDo2、ライトデータDo3と連続して16ビットの画像データをSDRAM1105に出力する。
【0094】
次に、16カウンタが0に戻り、16カウンタの0から7までの間に同様なリード動作を行う。次に16カウンタが8のとき、リフレッシュ有効区間henb_refがアクティブのため、SDRAM1105の仕様で定義されるリフレッシュコマンドREFを転送するため、RAM制御部1104から各信号を出力する。以下、16カウンタが12のときも同様に、リフレッシュコマンドREFを転送する。
【0095】
<ドラム遅延部706の副走査制御>
図16、図17は、ドラム遅延部706の副走査方向の制御を示すタイミングチャートである。尚、図16、図17では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)のうちの1色分のチャートを示している。
【0096】
図16、図17において、line0,1,2…は副走査方向のライン数を表している。また、page_wr、page_rdはそれぞれライト時とリード時のページの管理を行うカウンタであり、ページ毎に0,1,2,0…とカウントアップを行う。但し、図16の例ではページ数は1のためカウントは0のままである。また、venb_rd_cntr0、venb_rd_cntr1、venb_rd_cntr2はそれぞれpage_wr、page_rdの各ページに対応した副走査方向のリードライト動作を管理するアップダウンカウンタである。それぞれ、ライト動作時はライン毎にカウントアップ、リード動作時はライン毎にカウントダウンを行う。例えば、venb_rd_cntr2は、page_wr=2、かつvenb_in=0のときライン毎にカウントアップし、page_rd=2、かつvenb_rd_cntr2が0でなければライン毎にカウントダウンを行う。また、ad_wr、ad_rdはそれぞれライトアドレスとリードアドレスがライン毎に変化する様子を概略的に示したものであり、アドレスの最大値である9の次は0に戻るようになっている。
【0097】
図16は、ドラム間隔より出力される画像の副走査方向の方が長い場合を示しており、ドラム間隔が5ラインで、出力画像の副走査方向の長さが16ラインとなっている。ライン0にて、副走査有効区間信号venb_inと画像データdata_inが入力されると、カウンタvenb_rd_cntr0はvenb_in=0のとき(画像データが入力されているとき)、ライン毎にカウントアップを行い、ライン7にて5までカウントアップしている。次に、プリンタの副走査起動信号pvsync_inが入力されるとリード用副走査区間信号を1に設定する。またvenb_rd_cntr0はライン8で一旦6にカウントアップするが、リード動作を行っているため、同じライン中に5にカウントダウンを行う。以後、ライン18まではライト動作とリード動作を同時に行っているため、カウンタvenb_rd_cntr0は6と5のみカウントしている。更に、ライン19ではライト動作が終了し(画像データが入力されないため)、カウンタvenb_rd_cntr0は4にカウントダウンし、以後ライン23では0までカウントダウンする。
【0098】
カウンタvenb_rd_cntr0が0になった次のライン24で、リードの副走査有効区間信号vneb_rd=0を設定しリード動作が終了する。
【0099】
図17は、ドラム間隔より出力される画像の副走査方向の方が短く、かつページ毎に副走査方向の長さが異なる場合を示している。具体的には、ドラム間隔が7ラインで、出力画像の副走査方向の長さが1ページ目3ライン、2ページ目6ライン、3ページ目4ライン、4ページ目2ライン、5ページ目2ラインとなっている。ライン1からライン3まで1ページ目のデータが入力され、page_wr=0として、カウンタvenb_rd_cntr0が3までカウントアップする。次に、ライン6からライン11まで2ページ目のデータが入力され、page_wr=1にカウントアップすると共に、カウンタvenb_rd_cntr1が6までカウントアップする。また、ライン8から1ページ目のデータリードがスタートし、page_rd=0として以後カウンタvenb_rd_cntr0がカウントダウンを行い、ライン10でカウント0となり、ライン11でリード用副走査区間信号venb_rd=0とすることにより1ページ目のリード動作を止める。更に、ライン13から2ページ目のデータリードがスタートし、page_rd=1にカウントアップすると共に、カウンタvenb_rd_cntr1がカウントダウンを行い、ライン18でカウント0となり、ライン19でリード用副走査区間信号venb_rd=0とすることにより2ページ目のリード動作を止める。また、ライン14から17まで3ページ目のデータが入力され、page_wr=2にカウントアップすると共に、カウンタvenb_rd_cntr2が4までカウントアップする。そして、ライン20から21まで4ページ目のデータが入力され、page_wr=0に戻ると共に、カウンタvenb_rd_cntr0が2までカウントアップする。以下同様にして、データ入力によるライト動作とリード動作が繰り返される。
【0100】
このように、リード時の副走査有効区間信号venb_inを3つのカウンタ(venb_rd_cntr0, venb_rd_cntr1, venb_rd_cntr2)で管理することにより、ドラム間隔より出力される画像の副走査方向の方が短く、かつページ毎に副走査方向の長さが異なる場合においても、ページ毎に設定を変えることなく、問題なく動作することが可能となる。
【0101】
尚、本実施形態では、イエロー(Y)の画像信号はプリンタにおいて第1番目の現像色であるため、ドラム遅延部706内においてメモリSDRAM1105を用いないで、ほとんど遅延させること無く出力することになる。
【0102】
<モード別ドラム遅延タイミング>
図18乃至図22は、各モードに応じて、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)の各データをドラム遅延部706で遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【0103】
各信号の内容は、以下の通りである。
vsync_in =副走査方向の同期スタート信号
venb_in =副走査方向の有効区間信号
pvsync_in() =プリンタの副走査起動信号(括弧内部は色を表す)
data_in() =各色のデータ入力 (括弧内部は色を表す)
data_out() =各色のデータ出力 (括弧内部は色を表す)。
【0104】
[カラーモードドラム遅延タイミング]
図18は、カラーモードにおける各色のデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。図18に示すように、各色の1ページ目の画像データ入力data_in(Y),data_in(M),data_in(C),data_in(K)は、ドラム遅延部706に同時に入力される。プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(Y)は副走査方向の同期スタート信号vsync_inとほぼ同時に入力され、イエローデータ出力data_out(Y)は、SDRAM1105を用いることなく、イエローデータ入力data_in(Y)とほとんど遅延無く出力される。次に、プリンタのマゼンタ副走査起動信号pvsync_in(M)は、プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(Y)に対してドラム間隔d分の遅延後に入力され、マゼンタデータ出力data_out(M)はマゼンタデータ入力data_in(M)に対してドラム間隔d分の遅延後に出力される。また、プリンタのシアン副走査起動信号pvsync_in(C)は、プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(Y)に対してドラム間隔dの2倍分の遅延後に入力され、シアンデータ出力data_out(C)はシアンデータ入力data_in(C)に対してドラム間隔dの2倍分の遅延後に出力される。更に、プリンタのブラック副走査起動信号pvsync_in(K)は、プリンタのイエロー副走査起動信号pvsync_in(K)に対してドラム間隔dの3倍分の遅延後に入力され、ブラックデータ出力data_out(C)は、ブラックデータ入力data_in(K)に対してドラム間隔dの3倍分の遅延後に出力される。更に、2ページ目と3ページ目の各色のデータの入出力も図18に示すように1ページ目と同様に入出力される。
【0105】
[白黒モードドラム遅延タイミング(従来例)]
図19は、従来例の白黒モードにおけるデータの入出力状態を示すタイミングチャートである。図19に示すように、白黒モードでは、ドラム遅延部706の画像入力はブラックデータdata_in(K)のみである。プリンタのブラック副走査起動信号pvsync_in(K)は、副走査方向の同期スタート信号vsync_inとほぼ同時に入力され、ブラックデータ出力data_out(K)は、SDRAM1105を用いることなくブラックデータ入力data_in(K)とほとんど遅延無く出力される。尚、カラーモード時はSDRAM1105を用いる制御を行っているため、モードに応じて制御方法を切り替える必要がある。
【0106】
[白黒モードドラム遅延タイミング(実施形態)]
図20は、本実施形態の白黒モードでデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。白黒モードでは、ドラム遅延部706の画像入力はブラックデータdata_in(K)のみである。プリンタのブラック副走査起動信号pvsync_in(K)は、副走査方向の同期スタート信号vsync_inに対して1ライン後に入力され、ブラックデータ出力data_out(K)はSDRAM1105を用いることにより、ブラックデータ入力data_in(K)に対して3ライン遅延して出力される。カラーモード時はSDRAM1105を用いてドラム間隔d分の遅延制御を行っているため、モードに応じて制御方法を切り替える必要が無い。
【0107】
尚、従来例の白黒モードよりも3ライン程度遅延が増加するが、例えばドラム間隔dが100mmで画像データの解像度が600dpi(dot per inch)であるとすると2362ライン分に相当するため、3ライン分はほとんど無視することが出来る。
【0108】
[カラー・白黒モードドラム遅延タイミング]
図21は、1ページ目がカラーモードで2,3ページ目が白黒モードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。1ページ目はカラーモードのため、各色の画像データ入力data_in(Y),data_in(M),data_in(C),data_in(K)は、ドラム遅延部706に同時に入力される。また各色の画像出力データdata_out(Y),data_out(M),data_out(C),data_out(K)はそれぞれドラム間隔d分ずつ遅延して出力される。2ページ目は白黒モードであるため、画像入力は1ページ目のブラックデータdata_out(K)出力後にブラックデータdata_in(K)が入力される。2ページ目のブラックデータ出力data_out(K)は2ページ目のブラックデータ入力data_in(K)から3ライン遅延後に出力される。3ページ目も2ページ目と同様である。
【0109】
[白黒・カラーモードドラム遅延タイミング]
図22は、1ページ目が白黒モードで2,3ページ目がカラーモードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。1ページ目は白黒モードのため、ブラック入力データdata_in(K)のみ入力され、3ライン後にブラックデータ出力data_out(K)が出力される。2ページ目はカラーモードのため、1ページ目のブラック出力データdata_out(K)が出力後に、各色の入力データdata_in(Y),data_in(M),data_in(C),data_in(K)が同時に入力される。各色の出力データdata_out(Y),data_out(M),data_out(C),data_out(K)は、それぞれドラム間隔d分ずつ遅延して出力される。3ページ目のカラーモードも2ページ目と同様に遅延して画像データが出力される。
【0110】
このように、白黒モードとカラーモードが混在する場合においても、プリンタからの副走査起動信号pvsync_inのタイミングを切り替えるだけでよく、ドラム遅延部706の制御を切り替える必要が無いため、ソフト制御が簡単になる。
【0111】
尚、本実施形態では、白黒モードにおいてドラム遅延部706の画像データの遅延を3ラインとしたが、カラーモードと同様にメモリを用いた遅延制御を行うことが可能ならば、更に1ライン等に画像データの遅延を短くすることが可能となる。
【0112】
[ソフトウェア]
<システム全体>
次に、ネットワークシステム全体の構成について説明する。図23は、本実施形態におけるネットワークシステム全体の構成を示す図である。1001は本発明に係る装置で、スキャナとプリンタから構成され、スキャナから読み込んだ画像をローカルエリアネットワーク1010(以下LAN)に流したり、LANから受信した画像をプリンタによりプリントアウトできる。また、スキャナから読んだ画像を図示しないFAX送信手段により、PSTN又はISDN(1030)に送信したり、PSTN又はISDNから受信した画像をプリンタによりプリントアウトできる。1002はデータベースサーバで、本装置1001により読み込んだ2値画像及び多値画像をデータベースとして管理する。1003はデータベースサーバ1002のデータベースクライアントで、データベース1002に保存されている画像データの閲覧/検索等ができる。
【0113】
1004は電子メールサーバで、本装置1001により読み取った画像を電子メールの添付ファイルとして受け取ることができる。1005は電子メールのクライアントで、電子メールサーバ1004の受け取ったメールを受信し閲覧したり、電子メールを送信したり、することが可能である。1006はHTML文書をLANに提供するWWWサーバで、本装置1001によりWWWサーバ1006で提供されるHTML文書をプリントアウトできる。1007はDNSサーバで、ドメインネームサービスを提供する。1011はルータで、LAN1010をインターネット/イントラネット1012と連結する。このインターネット/イントラネットに、上述したデータベースサーバ(1002)、WWWサーバ(1006)、電子メールサーバ(1004)、本装置(1001)と同様の装置がそれぞれ1021、1022、1023、1020として連結されている。一方、本装置1001は、PSTN又はISDN(1030)を介してFAX装置1031と送受信することが可能になっている。また、LAN上にプリンタ1040も連結されており、本装置1001により読み取った画像をプリントアウトすることも可能なように構成されている。
【0114】
<ソフトウェアブロック全体構成>
次に、図23に示す本発明に係る装置(複合機)1001、1020のソフトウェアの構成について説明する。
【0115】
図24は、本実施形態における複合機のソフトウェア構成を示すブロック図である。1501はUI、即ちユーザインターフェースを司るものであり、オペレータが本複合機の各種操作・設定を行う際に、機器との仲介を行うモジュールである。本モジュールは、オペレータの操作に従い、後述する各種モジュールに入力情報を転送し処理の依頼、或いはデータの設定等を行う。
【0116】
1502はAddress−Book、即ちデータの送付先、通信先等を管理するデータベースモジュールである。Address−Book1502の内容は、UI1501からの操作によりデータの追加、削除、取得が行われ、オペレータの操作により後述する各モジュールにデータの送付・通信先情報を与えるものとして使用されるものである。
【0117】
1503はWeb−Serverモジュールであり、不図示のWebクライアントからの要求により、本複合機の管理情報を通知するために使用される。ここで、管理情報は、後述するControll−API1518を介して読み取られ、後述するHTTP1512、TCP/IP1516、Network−Driver1517を介してWebクライアントに通知される。
【0118】
1504はUniversal−Send、即ちデータの配信を司るモジュールであり、UI1501によりオペレータに指示されたデータを、同様に指示された通信(出力)先に配布するものである。また、オペレータにより、本機器のスキャナ機能を使用し配布データの生成が指示された場合は、後述するControll−API1518を介して機器を動作させ、データの生成を行う。
【0119】
1505はUniversal−Send1504内で出力先にプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。1506はUniversal−Send1504内で通信先にE−mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。1507はUniversal−Send1504内で出力先にデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。1508はUniversal−Send1504内で出力先に本機器と同様の複合機が指定された際に実行されるモジュールである。
【0120】
1509はRemote−Copy−Scanモジュールであり、本複合機のスキャナ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を出力先とし、本複合機単体で実現しているCopy機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0121】
1510はRemote−Copy−Printモジュールであり、本複合機のプリンタ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を入力先とし、本複合機単体で実現しているCopy機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0122】
1511はWeb−Pull−Print、即ちインターネット又はイントラネット上の各種ホームページの情報を読み出し、印刷するモジュールである。
【0123】
1512は本複合機がHTTPにより通信する際に使用されるモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したWeb−Server1503、Web−Pull−Print1511モジュールに通信を提供するものである。1513はlprモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したUniversal−Send1504内のプリンタモジュール1505に通信を提供するものである。1514はSMTPモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したUniversal−Send1504内のE−mailモジュール1506に通信を提供するものである。1515はSLM、即ちSalutation−Managerモジュールであり、後述するTCP/IP1516モジュールにより上述したUniversal−Send1504内のデータベースモジュール1517、DPモジュール1518及びRemote−Copy−Scan1509モジュール、Remote−Copy−Print1510モジュールに通信を提供するものである。
【0124】
1516はTCP/IP通信モジュールであり、上述した各種モジュールに後述するNetwork−Driverによりネットワーク通信を提供するものである。1517はネットワークドライバであり、ネットワークに物理的に接続される部分を制御するものである。
【0125】
1518はControll−APIであり、Universal−Send1504等の上流モジュールに対し、後述するJob−Manager1519等の下流モジュールとのインターフェースを提供するものであり、上流及び下流のモジュール間の依存関係を軽減しそれぞれの流用性を高めるものである。
【0126】
1519はJob−Managerであり、上述した各種モジュールよりControll−API1518を介して指示される処理を解釈し、後述する各モジュールに指示を与えるものである。また、本モジュールは、本複合機内で実行されるハード的な処理を一元管理するものである。
【0127】
1520はCODEC−Managerであり、Job−Manager1519が指示する処理の中でデータの各種圧縮・伸長を管理・制御するものである。
【0128】
1521はFBE−Encoderであり、Job−Manager1519、Scan−Manager1524により実行されるスキャン処理により読み込まれたデータをFBEフォーマットにより圧縮するものである。1522はJPEG−CODECであり、Job−Manager1519、Scan−Manager1524により実行されるスキャン処理及びPrint−Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのJPEG圧縮及び印刷データのJPEG展開処理を行うものである。1523はMMR−CODECであり、Job−Manager1519、Scan−Manager1524により実行されるスキャン処理及びPrint−Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのMMR圧縮及び印刷データのMMR伸長処理を行うものである。
【0129】
1524はScan−Managerであり、Job−Manager1519が指示するスキャン処理を管理・制御するものである。1525はSCSIドライバであり、Scan−Manager1524と本複合機が内部的に接続しているスキャナ部との通信を行うものである。
【0130】
1526はPrint−Managerであり、Job−Manager1519が指示する印刷処理を管理・制御するものである。1527はEngine−I/Fドライバであり、Print−Manager1526と印刷部とのI/Fを提供するものである。
【0131】
1528はパラレルポートドライバであり、Web−Pull−Print1511がパラレルポートを介して図外の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供するものである。
【0132】
<アプリケーション>
以下、図面を用いて、本実施形態における組み込みアプリケーションについて説明する。
【0133】
図25は、本実施形態における配信に関する組み込みアプリケーションを示すブロック図である。図25において、4050はUser Interfaceアプリケーションを示すブロックである。4100はリモートコピーアプリケーションの送信側を示すブロック図である。4150は同報配信の送信側を示すブロック図である。4200はWeb Pull Printモジュールを示すブロック図である。4250はWeb Serverモジュールを示すブロック図である。
【0134】
4300はリモートコピーの受信側(プリント側)を示すブロック図である。4350は同報配信で送信されてきたイメージを汎用のプリンタで受信及びプリントするブロック図である。4400はリモートプリントの受信側(プリント側)を示すブロック図である。4450は同報配信で送信されてきたイメージを公知のNotes Serverで受信及び格納するブロック図である。4500は同報配信で送信されてきた2値のイメージを受信及び格納するブロック図である。4550は同報配信で送信されてきたイメージを公知のMail Serverで受信及び格納するブロック図である。4600は同報配信で送信されてきた多値のイメージを受信及び格納するブロック図である。4650は情報コンテンツを含む公知のWeb Serverを示す図である。4700は本実施形態のWeb Serverなどにアクセスする公知のWeb Browserを示す図である。
【0135】
以下、それぞれのブロック参照しながら、アプリケーション群の説明を詳細に行う。
【0136】
<User Interfaceアプリケーション>
4050に示したUser Interface(以下、UI)の詳細は、前述した通りであるが、ここでは、4051のAddress Bookについて説明する。このAddress Bookは、本発明に係る装置内の不揮発性の記憶装置(不揮発性メモリやハードディスクなど)に保存されており、この中にはネットワークに接続された機器の特徴が記載されている。例えば、以下に列挙するようなものが含まれている。
・機器の正式名やエイリアス名
・機器のネットワークアドレス
・機器の処理可能なネットワークプロトコル
・機器の処理可能なドキュメントフォーマット
・機器の処理可能な圧縮タイプ
・機器の処理可能なイメージ解像度
・プリンタ機器の場合の給紙可能な紙サイズ、給紙段情報
・サーバ(コンピュータ)機器の場合のドキュメントを格納可能なフォルダ名。
【0137】
以下に説明する各アプリケーションは、Address Book4051に記載された情報により配信先の特徴を判別することが可能となる。また、このAddress Book4051は編集可能であると共に、ネットワーク内のサーバコンピュータなどに保存されているものをダウンロードして使用か、又は直接参照することも可能である。
【0138】
<リモートコピーアプリケーション>
リモートコピーアプリケーションは、配信先に指定された機器の処理可能な解像度情報をAddress Book4051より判別し、それに従い、スキャナにより読み取った2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLM4103を通してネットワーク上のプリンタ機器に送信する。尚、SLM4103とは、詳細には説明しないが、公知のSalutation Manager(又は、Smart Link Manager)と呼ばれる機器制御情報などを含んだネットワークプロトコルの一種である。
【0139】
<同報配信アプリケーション>
同報配信アプリケーションは、リモートコピーアプリケーションと違い、一度の画像走査で複数の配信宛先に画像を送信することが可能である。また、配信先もプリンタ機器に限らず、いわゆるサーバコンピュータにも直接配信可能である。以下、配信先に従って順に説明する。
【0140】
まず配信先の機器が公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPD(Line Printer Daemon)、プリンタ制御コマンドとして公知のLIPSが処理可能であるとAddress Book4051より判別した場合、同様にAddress Book4051より判別した画像解像度に従って画像読み取りを行い、画像自体は、本実施形態では、公知のFBE(First Binari Encoding)を用いて圧縮し、更にLIPSコード化して公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPRで相手機器に送信する。
【0141】
配信先の機器がSLMで通信可能で、サーバ機器の場合、Address Book4051よりサーバアドレス、サーバ内のフォルダの指定を判別し、リモートコピーアプリケーションと同様に、スキャナにより読み取った2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLMを通してネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0142】
また、本実施形態の機器では、相手機器であるサーバが公知のJPEG圧縮された多値画像を処理可能だと判別した場合、上述の2値画像と同様に、多値読み取りした画像を公知のJPEG圧縮を用いて、やはり公知のJFIF化し、SLMを通してネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0143】
配信先の機器が公知のE−Mailサーバである場合、Address Book4051に記載されたメールアドレスを判別し、スキャナにより読み取った2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)し、公知のSMTP(Simple Mail Transfer Protcol)4153を使用してE−Mailサーバに送信する。その後の配信は、Mail Server4550に従って実行される。
【0144】
<操作部概要>
次に、操作部180の構成について説明する。図26は、操作部180の詳細な構成を示す図である。LCD表示部(3001)は、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示すると共に、表示してあるキーが押されると、その位置情報をコントローラCPUに伝える。スタートキー(3002)は原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるか否かを示す。ストップキー(3003)は稼働中の動作を停止させる働きをする。IDキー(3004)は使用者のユーザIDを入力するときに用いる。リセットキー(3005)は操作部からの設定を初期化するときに用いる。
【0145】
以下、操作部180における各々の画面について詳細に説明する。
【0146】
<操作画面>
本実施形態における複合機が提供する機能は、Copy/ Send/ Retrieve/ Tasks/Management/ Configurationの6つの大きなカテゴリーに分かれており、これらは図27に示す操作画面(3010)上の上部に表示される6つのメインタブ(COPY/SEND/RETREIVE/TASKS/MGMT/CONFIG)(3011〜3016)に対応している。これらのメインタブを押すことにより、各カテゴリーの画面への切り替えが行われる。他カテゴリーへの切り換えが許可されない場合は、メインタブの表示色が変わり、メインタブを押しても反応しない。
【0147】
Copyは自機が有するスキャナとプリンタを使用して通常のドキュメント複写を行う機能と、自機が有するスキャナとネットワークで接続されたプリンタを使用してドキュメントの複写を行う機能(リモートコピー)とを含む。Sendは自機が有するスキャナに置かれたドキュメントを、電子メール、リモートプリンタ、ファックス、ファイル転送(FTP)及びデータベースに転送する機能であり、宛先を複数指定することが可能である。Retrieveは外部にあるドキュメントを取得し、自機が有するプリンタで印刷する機能である。ドキュメントの取得手段としてWWW、電子メール、ファイル転送、及びファックスの使用が可能である。Tasksはファックスやインターネットプリント等の外部から送られるドキュメントを自動処理し、定期的にRetrieveを行うためのタスクの生成、管理を行う。Managementはジョブ、アドレス帳、ブックマーク、ドキュメント、アカウント情報等の管理を行う。Configurationでは、自機に関しての設定(ネットワーク、時計等)を行う。
【0148】
以下、これらの機能設定を行う方法をLCD画面表示の例を使用して説明する。
【0149】
<ID入力画面>
電源投入直後及びIDキー押下時にID入力画面が表示される。このID入力画面でユーザID及びパスワードを正しく入力し、OKボタンを押すと、前述の操作画面が表示され、操作が可能になる。ID入力領域とパスワード入力領域の切り換えは、入力領域を直接押すことで切替えることができる。
【0150】
<COPY画面>
図28に示すCOPY画面表示時にスタートボタンを押すと、スキャナが動作し、選択されているプリンタから画面上に表示されている各設定パラメータに応じた複写物が出力される。
【0151】
COPYメイン画面(3100)はプリンタ選択ボタン(3103)及びプリンタ表示領域(3102)、Image Quality選択ボタン(3105)及びImage Quality表示領域(3104)、従来の複写機と同様のコピーパラメータ表示(3101)、拡大縮小設定ボタン(3106,3107)、紙選択ボタン(3108)、ソータ設定ボタン(3110)、両面コピー設定ボタン(3112)、濃度インジケータ及び濃度設定ボタン(3109)、テンキー(3114)から構成される。
【0152】
プリンタ選択ボタン(3103)を押すと、使用可能なプリンタ(自機が有するプリンタ及びネットワークで接続されたプリンタ)の一覧(3120)がプルダウン表示される。一覧の中から所望のプリンタを選択すると、一覧が消え、プリンタ表示領域(3102)に選択したプリンタ名が表示される。
【0153】
Image Quality設定ボタン(3105)を押すと、Image Quality一覧(3125)が表示され、その中から所望のImage Qualityを選択することができる。
【0154】
上述のコピーパラメータ設定ボタンを押すと、それぞれに対応した設定を行うためのサブ画面(拡大縮小設定、紙選択、ソータ設定、両面コピー設定)が表示され、従来の複写機での設定と同様にパラメータを設定することができる。また濃度設定も従来の複写機と同様に操作することができる。
【0155】
<SEND画面>
図29に示すSend画面表示時にスタートボタンが押されると、スキャナが動作し、読み取った画像データを設定された宛先に指定された送信方法で送信する処理が開始される。
【0156】
SENDメイン画面(3200)は、宛先表示領域(3202)、詳細宛先数表示領域(3203)、宛先スクロールボタン(3204)、アドレスブックボタン(3208)、Newボタン(3209)、Editボタン(3210)、Deleteボタン(3211)、Subject入力領域(3205)、Message入力領域(3206)、File Name入力領域(3207)、Cover pageチェックボタン(3212)、Put Into HDチェックボタン(3213)、Print Outチェックボタン(3214)、Scan Settingボタン(3215)から構成される。リセットを含む初期化時には、図30に示す3201のように、宛先表示領域には1つの宛先も表示されず、操作説明画面が表示される。
【0157】
宛先表示領域(3202)には入力された宛先の一覧が表示される。入力は、順次末尾に追加される。詳細宛先数表示領域(3203)には現在設定されている宛先数が表示される。また、宛先表示領域(3202)からある宛先を選択した後、Deleteボタン(3211)を押すと、選択されていた宛先が削除される。尚、Subject入力領域(3205)、Message入力領域(3206)、File Name入力領域(3207)を押すと、フルキーボードが表示され、それぞれの入力が可能になる。
【0158】
<アドレスブックサブ画面>
図29に示す画面において、Address Bookボタン(3208)を押すと、図19に示すアドレスブックサブ画面(3220)が表示される。アドレス帳表示領域(3221)で選択マーク(3232)を付けられた宛先はOKボタン(3231)を押すことにより、図29に示すSENDメイン画面の宛先表示領域(3202)に追加される。図31に示すアドレス帳の表示はソート項目設定ボタン(3224〜3226)を押すことにより、クラス別、名前昇順、名前降順にソートされる。項目選択件数表示領域(3227)には選択マークの付けられた項目数を表示する。
【0159】
また、OKボタン(3231)又はキャンセルボタン(3230)が押されると、アドレスブックサブ画面はクローズされ、SENDメイン画面が表示される。アドレス帳の中の1つの項目を選択した状態でDetailボタン(3229)を押すと、図32に示すDetailサブ画面(3235)が表示される。このDetailサブ画面には選択された項目の情報としてアドレス帳から得られる全ての情報が表示される。
【0160】
<詳細宛先サブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のNewボタン(3209)を押すと、図33に示す詳細宛先画面(3270)が表示され、新しい宛先の設定が可能になる。宛先の入力は送信方法(電子メール、ファックス、プリンタ、FTP)に対応した送信方法選択ボタン(3271〜3274)を押すか、詳細宛先入力領域(3275〜3278)を押すと、ファックスの場合、テンキーボードが表示され、その他はフルキーボードが表示され、入力可能になる。3279〜3282はそれぞれの送信方法の送信オプションを行うためのボタンであるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0161】
また、SENDメイン画面でPersonクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合は、図34に示すPersonクラス詳細サブ画面(3290)が表示される。詳細宛先入力領域(3275〜3278)の該当する領域に、選択された宛先の詳細が表示され、前述した方法でキーボードを表示すると、宛先の編集が可能になる。
【0162】
更に、SENDメイン画面でData Baseクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合は、図35に示すData Baseクラス詳細サブ画面(3310)が表示される。このData Baseクラス詳細サブ画面にはデータベース名(3311)、フォルダリスト(3312)が表示される。
【0163】
また、SENDメイン画面でGroupクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合は、図36に示すGroupクラス詳細サブ画面(3320)が表示される。このGroupクラス詳細サブ画面にはグループメンバー表示(3321)がされる。
【0164】
<HD SETTINGサブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のPut Into HDチェックボタン(3213)を押すと、図37に示すハードディスクに送信するための設定を行うHD SETTINGサブ画面(3330)が表示される。尚、本実施形態と直接関係しないので、この詳細な説明は省略する。
【0165】
<Print Outサブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のPrint Outチェックボタン(3214)を押すと、図38に示すプリントアウトサブ画面(3340)が表示される。このプリントアウトサブ画面ではプリント枚数、紙サイズ、拡大縮小率、両面印刷、ソート、解像度等を設定する。また、紙サイズ選択ボタン(3345)を押すと、紙サイズの一覧が表示され、そこから選択する。ソータ選択ボタン(3350)を押すと、選択可能なソータ一覧が表示される。
【0166】
<Scan Settingサブ画面>
図29に示すSENDメイン画面のScan Settingボタン(3215)を押すと、図39に示すScan Settingサブ画面(3370)が表示される。このScan Settingサブ画面内のPresetモード選択領域(3371)からスキャン設定を1つ選択すると、それに対応する予め設定された解像度、スキャンモード、濃度がそれぞれの表示領域(3377、3379、3381)に表示される。尚、これらの値は手動で変えることも可能である。
【0167】
<RETRIEVE画面>
図27に示す操作画面(3010)において、RETRIEVEタブ(3013)が押されると、図40に示すRETRIEVEメイン画面(3400)が表示される。このRETRIEVEメイン画面にはWWW(3401)、E−mail(3402)、Fax(3403)、FTP(3404)のサブタブ及び各サブカテゴリーで共通に使用されるPUT INTO HDチェックボタン(3405)、PRINT SETTINGボタン(3406)が表示される。サブタブを押すことにより対応するWWW、E−mail、Fax、FTPの各サブ画面が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面が表示される。
【0168】
<E−mailサブ画面>
図41に示すE−mailサブ画面(3430)は、図40に示すE−mailサブタブ(3402)が押された場合に表示され、E−mailを受け取るための設定を行うことができる。この画面で、各入力領域(3431〜3433)を押すと、フルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0169】
<Faxサブ画面>
図42に示すFaxサブ画面(3440)は、図40に示すFaxサブタブ(3403)が押された場合に表示され、ファックス番号の入力を行うことができる。この画面で、入力領域(3441)を押すと、テンキーボードが表示され、ファックス番号入力可能になる。
【0170】
<FTP Serverサブ画面>
図43に示すFTP Serverサブ画面(3450)は、図40に示すFTPサブタブ(3404)が押された場合に表示され、サーバからデータを受け取るための設定を行うことができる。この画面で、各入力領域(3451〜3453)を押すとフルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0171】
<HD Settingサブ画面>
図40〜図43で各カテゴリーに共通のPut Into HDチェックボタン(3405)を押すと、図37に示すHD Settingサブ画面(3330)が表示される。機能はSendのHD Settingサブ画面と同様である。
【0172】
<TASKS画面>
図44に示すTASKS画面が表示されている状態で、スタートキーが押されると、TASKS画面上で設定されたパラメータに従って、自動的なRETRIEVE動作が実行される。
【0173】
TASKSメイン画面(3500)には、WWW、E−mail、Print Receive、Fax Receive、Fax Pollingのサブタブ(3501〜3505)が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面(3500)が表示される。
【0174】
<PDL画像出力時のシーケンス>
図45は、本実施形態におけるPDL画像の出力処理を示すフローチャートである。尚、図中のS5001〜S5008は各ステップを示す。
【0175】
PDL画像を出力する場合、S5001において、PC401上でユーザが当該PDL画像出力ジョブのプリント設定を行う。プリント設定内容は、部数、用紙サイズ、片面/両面、ページ出力順序、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。次に、S5002において、PC401上で印刷指示を与え、それと共にPC401上にインストールされているプリンタドライバソフトウェアが、印刷対象となるPC401上のコードデータをいわゆる、PDLデータに変換し、S5001で設定したプリント設定パラメータと共に、本画像入出力装置100の制御装置110にネットワーク400を介してPDLデータを転送する。
【0176】
次に、S5003において、制御装置110のメインコントローラ111のCPU112が、コネクタ126及びNetworkController125を介して転送されてきたPDLデータをプリント設定パラメータに基づいて画像データに展開(ラスタライズ)する。画像データの展開は、DRAM122上に行われる。画像データの展開が完了するとS5004へ進む。
【0177】
S5004において、メインコントローラ111がDRAM122上に展開された画像データをGraphic Processor151に転送する。そしてS5005では、Graphic Processor151が上述のプリント設定パラメータとは独立に画像処理を行う。例えば、上述のプリント設定パラメータで指定された用紙サイズがA4であるにもかかわらず、プリンタ部300の給紙ユニット360にはA4R用紙しかない場合には、Graphic Processor151で画像を90度回転することにより、出力用紙にあわせた画像出力を行うことができる。画像データの画像処理が完了するとS5006へ進む。
【0178】
次に、S5006において、Graphic Processor151がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。次に、S5007において、メインコントローラ111はGraphic Processor151、プリンタ画像処理153及びコネクタ155を介してプリンタ部300を制御しながら、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へと転送する。
【0179】
そして、S5008において、制御装置110がプリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、即ち、当該PDLジョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0180】
<コピー画像出力時のシーケンス>
図46は、本実施形態におけるコピー画像の出力処理を示すフローチャートである。尚、図中のS6001〜S6007は各ステップを示す。
【0181】
コピー画像を出力する場合、S6001において、操作部180上でユーザが当該コピー画像出力ジョブに関するコピー設定を行う。コピー設定の内容は、部数、用紙サイズ、片面/両面、拡大/縮小率、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。次に、S6002において、操作部180上でコピー開始指示を与えると、制御装置110のメインコントローラ111はコネクタ160を介してリーダー部200を制御し、原稿の画像データの読み込み動作を行う。
【0182】
まず、原稿給送ユニット250が、載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に、原稿のサイズを検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取る。ここで読み取られた画像データはGraphic Processor151で指定された画像形式で圧縮されDRAM122上に記憶される。従来のコピー機では、このコピー設定の拡大/縮小率の設定に応じて、即ち副走査方向の変倍率に応じて光学ユニット213の移動速度を変化させることにより副走査方向の変倍処理を実現していた。しかしながら、本実施形態では、このコピー設定の拡大/縮小率の設定にかかわらず、必ず等倍(100%)で画像データを読み取り、変倍処理については、主走査方向、副走査方向共に、後述するGraphic Processor151によって行うものとする。
【0183】
次に、S6003において、メインコントローラ111がDRAM122上の画像データをGraphic Processor151に転送する。そしてS6004において、Graphic Processor151が、上述のコピー設定パラメータに基づいて画像処理を行う。例えば、拡大400%の設定がなされている場合は、Graphic Processor151内のモジュールである画像変倍部を用いて主走査方向、副走査方向双方への変倍処理を行う。画像データの画像処理が完了するとS6005へ進む。
【0184】
S6005において、Graphic Processor151がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを指定された画像形式で圧縮を行って転送する。このメインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。次に、S6006において、メインコントローラ111はDRAM122上に記憶された画像データを指定されたファイル形式でファイル化し、ファイル化された画像データをHDコントローラ131を経由してHDドライブ132に転送することで読み込んだ画像データをHDドライブ132に格納する。これらの動作はDFユニット250に原稿が存在する限り繰り返し行われる。
【0185】
次に、S6007において、画像データをプリンタ部300へと転送する。この時、プリントを行う画像データファイルがDRAM122上に存在しない場合は、HDドライブ132から画像ファイルを読み込み、DRAM122に格納する。メインコントローラ111はGraphic Processor151、プリンタ画像処理153及びコネクタ155を介してプリンタ部300を制御しながら適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へと転送する。
【0186】
そして、S6008において、制御装置110がプリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。全ての画像データの転送が完了すると、即ち、当該コピージョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0187】
以上説明したように、実施形態によれば、画像データを出力するタイミングをカラーモードにおいては感光ドラムの間隔分だけメモリで遅延させ、白黒モードにおいては必要最小限の分だけメモリで遅延させることにより、モードの切り替え時に、設定変更を行うことなくソフト制御を簡略化でき、白黒モードのプリント速度を上げることができる。
【0188】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(或いはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0189】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0190】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0191】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0192】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0193】
本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムをパソコン通信など通信ラインを介して要求者にそのプログラムを配信する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0194】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の画像形成手段によって画像を形成する際に、カラーモードと白黒モードの制御を変えることなく白黒モードのプリント速度を上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における画像入出力システムの全体構成を示す図である。
【図2】リーダー部200及びプリンタ部300の側断面図である。
【図3】リーダー画像処理部222の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】制御装置110の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】スキャナ画像処理157を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】ACS(オートカラーセレクト)カウント部503の構成を示す図である。
【図7】プリンタ画像処理153の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】Graphic Processor151の詳細な構成を示すブロック図である。
【図9】32画素×32ラインを単位とする画像の転送を説明するための図である。
【図10】32画素×32ラインの画像の回転を説明するための図である。
【図11】図7に示すドラム遅延部706の構成を示すブロック図である。
【図12】感光ドラムと画像サイズの関係を示す図である。
【図13】感光ドラムと画像サイズの関係を示す図である。
【図14】ドラム遅延部706の主走査方向の制御を示すタイミングチャートである。
【図15】ドラム遅延部706のクロック単位での制御のタイミングチャートである。
【図16】ドラム遅延部706の副走査方向の制御を示すタイミングチャートである。
【図17】ドラム遅延部706の副走査方向の制御を示すタイミングチャートである。
【図18】カラーモードにおける各色のデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図19】従来例の白黒モードにおけるデータの入出力状態を示すタイミングチャートである。
【図20】本実施形態の白黒モードでデータを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図21】1ページ目がカラーモードで2,3ページ目が白黒モードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図22】1ページ目が白黒モードで2,3ページ目がカラーモードにおいて、データを遅延させた状態を示すタイミングチャートである。
【図23】本実施形態におけるネットワークシステム全体の構成を示す図である。
【図24】本実施形態における複合機のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図25】本実施形態における配信に関する組み込みアプリケーションを示すブロック図である。
【図26】操作部180の詳細な構成を示す図である。
【図27】操作画面(3010)の表示例を示す図である。
【図28】COPYメイン画面(3100)の表示例を示す図である。
【図29】SENDメイン画面(3200)の表示例を示す図である。
【図30】SEND初期画面3201の表示例を示す図である。
【図31】アドレスブックサブ画面(3220)の表示例を示す図である。
【図32】Detailサブ画面(3235)の表示例を示す図である。
【図33】詳細宛先画面(3270)の表示例を示す図である。
【図34】Personクラス詳細サブ画面(3290)の表示例を示す図である。
【図35】Data Baseクラス詳細サブ画面(3310)の表示例を示す図である。
【図36】Groupクラス詳細サブ画面(3320)の表示例を示す図である。
【図37】HD SETTINGサブ画面(3330)の表示例を示す図である。
【図38】プリントアウトサブ画面(3340)の表示例を示す図である。
【図39】Scan Settingサブ画面(3370)の表示例を示す図である。
【図40】RETRIEVEメイン画面(3400)の表示例を示す図である。
【図41】E−mailサブ画面(3430)の表示例を示す図である。
【図42】Faxサブ画面(3440)の表示例を示す図である。
【図43】FTP Serverサブ画面(3450)の表示例を示す図である。
【図44】TASKSメイン画面(3500)の表示例を示す図である。
【図45】本実施形態におけるPDL画像の出力処理を示すフローチャートである。
【図46】本実施形態におけるコピー画像の出力処理を示すフローチャートである。
Claims (8)
- 複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置において、
少なくとも1色の画像信号を入力する入力手段と、
入力された画像信号を前記複数の画像形成手段に出力する際に、前記画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させる遅延手段とを有し、
前記遅延手段は、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで前記画像信号を共通に遅延させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記入力された画像信号は、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの信号であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記遅延手段は、前記入力された画像信号を一時記憶手段に書き込み、所定のタイミングで読み出すことにより画像信号を遅延させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記遅延手段は、前記入力された画像信号がブラックの1色か、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色かにより前記記憶手段に記憶された画像信号を読み出すタイミングを変えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記遅延手段は、前記入力された画像信号がブラックの1色の場合、最小限の遅延時間だけ遅延させることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 複数の画像形成手段によって画像を形成する画像形成装置の処理方法であって、
少なくとも1色の画像信号を入力する入力工程と、
入力された画像信号を前記複数の画像形成手段に出力する際に、前記画像信号の色毎に画像信号を所定の時間遅延させる遅延工程とを有し、
前記遅延工程では、1色で画像を形成する場合と複数色で画像を形成する場合とで前記画像信号を共通に遅延させることを特徴とする画像形成装置の処理方法。 - コンピュータを請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像形成装置として機能させるためのプログラム。
- 請求項7に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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