JP2004092769A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の転がり軸受10は、内輪12と、外輪11と、内外輪間に配された保持器15と、該保持器15によって保持された複数の転動体13とを備えている。保持器15は、少なくとも生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、保持器を有する転がり軸受に関し、特に生分解可能な保持器を備えた転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、転がり軸受は、機械部品として各種産業機械に数多く使用されているが、これらの機械は使用を終えると、転がり軸受を取り外すことなく、産業廃棄物として機械装置ごと廃棄処分されることが多い。
あるいは、機械を分解し、部品単位で分別廃棄処分がなされることもあるが、転がり軸受がその構成要素(外輪、内輪、保持器等)にまで分解、分別されることはなく、そのまま廃棄処分されることがほとんどである。
ここでの具体的な廃棄処分の方法としては、埋め立て地や海洋や山中への放出、焼却等が大半を占めている。
【0003】
転がり軸受の基本的な構成要素の中で、外輪、内輪、転動体の材料としては、一般的に鋼(軸受鋼)が使用されている。これに対して、保持器としては、用途にも拠るが、ポリアミド樹脂等の合成樹脂が使用される場合が多い。
これは、ポリアミド樹脂等の合成樹脂が、軽量で自己潤滑性を有することに加え、耐熱安定性、耐油安定性、耐薬品安定性、適度な柔軟性(靭性)、高温剛性等をバランス良く満たし、保持器材料としての生産性や音響性能等に優れているためである。
【0004】
このように構成された転がり軸受が上述のように廃棄されると、外輪、内輪、転動体等の鉄系材料は、自然環境に悪影響を及ぼす有害物質をほとんど出さず、やがて酸化(錆を発生)して徐々に形状が崩壊していく。しかし、保持器の材料である合成樹脂は、非常に安定な物質で、原形を留めたままほとんど分解しないため、景観を汚したり、野生生物の生活環境を害したりと、自然環境に及ぼす悪影響が懸念される。
また、合成樹脂を焼却すると、ダイオキシン等の有害物質を発生する虞もあり、燃焼に伴って排出されるガスそのものが有害な場合もある。さらに、従来型の焼却炉が、合成樹脂焼却時の高熱により損傷を受けたという報告例もある。
【0005】
そこで、上述した合成樹脂の廃棄に関する問題を解決するための有効な手段として、近年、生分解性樹脂が注目されている。
生分解性樹脂とは、環境下で微生物等によって、二酸化炭素および水等に徐々に分解される樹脂である。したがって、生分解性樹脂で構成された製品は、自然環境に放出されても原形を留めなくなるまで分解されるので、自然環境に対して悪影響を及ぼし難い。
従来、このような生分解性樹脂では、ごみ袋、ボトル容器、食品用トレイ、農業用マルチフィルム等の材料が主たる用途であったが、最近、機械部品や構造部品材料としての研究開発が活発になり、具体的には、転がり軸受用の保持器への適用も検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在報告されている生分解性樹脂製の保持器には、未だ改良すべき多くの問題点が残されている。例えば、高温環境下での使用が大きく制限されてしまうことも、それらの問題点の一つである。すなわち、生分解性樹脂の多くは、融点が100℃〜120℃程度で、高融点のものでも160℃〜170℃程度である。
また、例え融点が高い樹脂であっても、温度が80℃から100℃程度に上昇すると、機械的強度が格段に低下してしまうことが多い。そのため、現在報告されている生分解性樹脂製の保持器における使用温度の上限は60℃〜70℃程度のものがほとんどである。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来のものよりも高温の環境下で使用可能な保持器を有する転がり軸受を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の転がり軸受は、内輪と、外輪と、前記内外輪間に配された保持器と、前記保持器によって保持された複数の転動体とを有する転がり軸受において、前記保持器は、少なくとも生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から構成されていることを特徴とする。
【0009】
前記構成の転がり軸受によれば、少なくとも生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から構成された保持器が用いられている。ナノサイズの微細炭素繊維は、比表面積が大きいため、充填される樹脂との間及び繊維同士の間に、より強い相互作用が働く。
また、ナノサイズの微細炭素繊維が均一に分散すると、たとえ添加量が少量であっても繊維同士が連結し易くなるので、樹脂の特性(流動性等)を大きく損なうことなく、充填材としての機能を充分に発揮する。
【0010】
流動性が損なわれ難ければ、金型から製品への転写がより忠実に行われ、期待通りの性能を充分に発揮できるようになるだけでなく、微細構造の充填不良等による成形不良品の発生を抑えられるので、成形コストの低減にも繋がる。
これにより、微細炭素繊維を樹脂の充填材として使用することで、高い補強効果を示し、その他の特性(流動性等)に悪影響を及ぼすこともほとんどなく、成形コストの低減効果も得られる。
【0011】
さらに、微細炭素繊維は、その曲がりくねった分散状態に由来する樹脂への強力なアンカー効果を発揮するので、表面からの繊維の脱落が非常に少ない。よって、保持器から脱落した微細炭素繊維が、転動体表面や内輪軌道面に悪影響を及ぼすことにより、転がり軸受のスムースな回転を妨げることもない。
したがって、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維を生分解性樹脂の充填材として使用することによって、高い補強効果を持つものとなるため、従来のものよりもはるかに高温の環境下での使用に耐え得る保持器を備えた転がり軸受を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の転がり軸受の一実施形態を図1及び2に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の転がり軸受の一実施形態を示す断面図であり、図2は図1における冠型保持器の外観図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態を示す転がり軸受10は、外輪11と、内輪12と、外輪11及び内輪12間に複数配置された玉(転動体)13と、玉13を円周方向に等間隔に保持するポケット14が設けられた冠型保持器15とを備えている。この場合の転がり軸受10は深溝玉軸受である。
【0013】
外輪11は、外輪内径面の中央部に外輪軌道面16が配されている。内輪12は、内輪外径面の中央部に内輪軌道面17が配されている。
玉13に対して軸方向の両側に、環状のシール部材18,18が設けられている。シール部材18は、金属製の芯金18aをゴム部材(弾性体)18bで覆って構成されている。
【0014】
シール部材18は、内外輪の間に玉13を装着した後に、外輪11に取り付けられたものであり、その基端部が外輪11に装着固定されて、その先端部が内輪12に摺接する接触式である。このシール部材18は、例えば、JIS SPCC等の鋼板よりプレス加工で製作した芯金18aにゴム部材18bを接着或いは焼付固定すればよい。
なお、図1では複合型シールを装着した例が示されているが、一般的には、全体が金属製のシールや、プラスチック或いは熱可塑性エラストマーのみからなるシール(プラスチックシール)も広く知られており、どの形式のシールを装着しても構わない。とりわけ、本発明にかかる転がり軸受用保持器と同様の生分解性樹脂材料から構成されるプラスチックシールは、生分解性を備え、高温の環境下でも使用可能であるので、本発明の目的から特に好ましい。
また、転がり軸受の用途や使用環境、条件によっては、シール部材を片側のみに設けたり、両側とも設けなかったり等、適宜選択することも可能である。
【0015】
シール部材18によって外部から仕切られた軸受内部空間には、グリースが封入されており、そのグリースによって玉13と外輪11の外輪軌道面16及び内輪12の内輪軌道面17との間や、玉13と冠型保持器15のポケット14との間が潤滑される。
なお、グリースとしては、生分解性を備えたグリースが、本発明の目的から特に好ましい。例えば、植物油や生分解性合成エステル油等を各種金属石けんやウレア化合物等の増ちょうさせたものが生分解性を備えたグリースとして挙げられる。
【0016】
図2に示すように、冠型保持器15は、環状部19の一方の側面の周方向にポケット14が複数個形成されている。ポケット14は、球面の凹状を形成し、玉13を転動自在に保持する。ポケット14は、柱部20を介して環状部19の周方向に等間隔で配置され、環状部19の外周面から内周面に貫通している。
この冠型保持器15は、生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から成形されている。
【0017】
生分解性樹脂とは、環境下で微生物等によって二酸化炭素及び水等に徐々に分解される樹脂であり、一般的には、JIS K6950、JIS K6951、JIS K6953、化審法生分解性試験(MITI−法)の何れかで試験して生分解度が60%以上となる樹脂である。
生分解性樹脂として、例えば、澱粉系樹脂(澱粉改質品等)、セルロース化合物(酢酸セルロース等)、ポリエステル(ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート共重合体、ポリブチレンアジペート・テフレタレート共重合体、ポリエチレンテレフタレート・ブチレンアジペート共重合体等)、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0018】
本実施形態で使用される生分解性樹脂の種類について特に限定しないが、耐熱性や熱安定性に優れた樹脂(高融点の樹脂や高温剛性の高い樹脂等)を選択する方が好適である。例えば、ポリビニルアルコール樹脂及びその改質樹脂、ポリエチレンテレフタレート共重合体、ポリブチレンテレフタレート共重合体、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸が好適である。
これらの中でも、ポリビニルアルコール改質樹脂は特に好適であるが、特にポリビニルアルコールの主鎖や側鎖にポリエーテル成分やポリエステル成分が導入されたタイプのポリビニルアルコール改質樹脂は、熱安定性、耐薬品性、柔軟性、生分解性等の各性能を充分に満たすので最も好適である。この場合、鹸化度が高いものほど、熱安定性や耐薬品性等により優れるため、ポリビニルアルコール改質樹脂の鹸化度は高い方がより好ましい。
【0019】
なお、本実施形態では、1種類の生分解性樹脂を単独で使用しても良く、2種類以上の混合物若しくは共重合体を使用しても構わない。2種類以上の混合物若しくは共重合体としては、上記例示した耐熱性や熱安定性に優れた樹脂を少なくとも1種類以上含む混合物若しくは共重合体がより好ましい。
これらの中でも、ポリビニルアルコール改質樹脂を含む混合物若しくは共重合体がさらに好ましく、特にポリビニルアルコールの主鎖や側鎖にポリエーテル成分やポリエステル成分が導入されたタイプのポリビニルアルコール改質樹脂を含む混合物若しくは共重合体が最も好ましい。また、上述した通り、鹸化度の高いポリビニルアルコール改質樹脂を使用する方がより好ましい。
【0020】
本実施形態で使用される微細炭素繊維とは、炭素−炭素結合により構成された略円筒形状である微少直径の繊維状物質のことであり、その構造として、グラファイト状の炭素の層であるグラフェンが円筒状に丸まって単層又は多層に重なった構造や、多数の小さなグラフェンの層が軸方向に連続して積層した構造等が代表的である。
一般的に、このような微細炭素繊維は、特にその構造やサイズの違いに拘らず、バッキーチューブ、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)、カーボンナノワイヤー等と呼ばれている。近年、繊維径や長さが略一定でその他の物性も安定したCNTやCNF等が大規模に生産されつつあるため、これらのCNTやCNF等は、本実施形態で使用される微細炭素繊維として、特に好適である。
【0021】
上述のような微細炭素繊維の直径(繊維径)は、1〜数100nm程度(長さは数10nm〜数10μm)である。一方、従来から合成樹脂中に補強材として充填していた通常の炭素繊維の直径は6〜12μm程度(本発明にかかわる微細炭素繊維と区別するために、従来から補強材として使用されてきた繊維径が6〜12μm程度の炭素繊維を「通常の炭素繊維」と呼ぶこととする)、ガラス繊維の直径は9〜14μm程度(長さは0.2〜0.7mm程度)であり、これらに比べて微細炭素繊維は極めて細い。
そのため、ナノサイズの繊維といえる微細炭素繊維は、樹脂の充填材として使用された場合、以下に示すメリットを有する。
【0022】
つまり、微細炭素繊維は、比表面積が大きいため、充填される樹脂との間及び繊維同士の間により強い相互作用が働くようになる。また、ナノサイズの微細炭素繊維が均一に分散すると、たとえ添加量が少量であっても繊維同士が連結し易くなるので、樹脂の特性(流動性等)を大きく損なうことなく、充填材としての機能を充分に発揮することができる。
【0023】
流動性が損なわれにくければ、金型から製品への転写がより忠実に行われ、期待通りの性能を充分に発揮できるようになるだけでなく、微細構造の充填不良等による成形不良品の発生を抑えられるので、成形コストの低減にも繋がる。
したがって、微細炭素繊維を樹脂の充填材として使用することで、高い補強効果を示し、その他の特性(流動性等)に悪影響を及ぼすこともほとんどなく、成形コストの低減効果も得られる。
【0024】
さらに、微細炭素繊維は、その曲がりくねった分散状態に由来する樹脂への強力なアンカー効果を発揮するので、表面からの繊維の脱落が非常に少ない。したがって、保持器から脱落した微細炭素繊維が、玉(転動体)表面や内輪軌道面に悪影響を及ぼすことにより、転がり軸受のスムースな回転を妨げることもない。
【0025】
本実施形態に使用される微細炭素繊維の繊維径は、この微細炭素繊維を含有した合成樹脂組成物の流動性と強度(補強効果)を確保するため、その上限値を500nmに規定する。繊維径がこの上限値を超えると、合成樹脂組成物の流動性或いは強度に悪影響を及ぼす場合がある。
さらに好ましくは、繊維径の上限値を200nmとすると、合成樹脂組成物の流動性と強度とを、特にバランス良く確保することができるので好適である。一方、微細炭素繊維が細すぎることでは不都合を生じないため、繊維径の下限値は特に定めない。
【0026】
また、繊維長さについては、特に限定しないが、合成樹脂組成物の流動性と強度とを適度に確保するため、アスペクト比が5以上5000以下程度となるような繊維長さが好ましく、アスペクト比が10以上2000以下程度であれば、さらに好ましい。
【0027】
合成樹脂組成物中の微細炭素繊維の含有量は2〜50重量%程度が好ましい。含有量の下限値は必要な強度を確保する面から、上限値は成形時の流動性を維持する面からそれぞれ規制する。さらに、含有量を5〜40重量%とすると、生分解性や生産性等の面から特に好ましい。
また、構造の異なる微細炭素繊維を混合して使用しても構わない。例えば、グラファイト状の炭素の層であるグラフェンが円筒状に丸まって単層又は多層に重なった構造を有する微細炭素繊維と、多数の小さなグラフェンの層が軸方向に連続して積層した構造を有する微細炭素繊維とを混合して使用しても構わない。同様にサイズの異なる微細炭素繊維を混合して使用することも可能である。
【0028】
また、合成樹脂組成物中での微細炭素繊維の分散性向上や微細炭素繊維と樹脂との接着性向上を目的として、表面改質、コーティング処理等の表面処理を微細炭素繊維に施す場合があるが、本実施形態で使用される微細炭素繊維は、このような表面処理の有無に制約を受けるものではない。
さらに、上記樹脂に各種の添加剤を加えても構わない。添加剤の種類としては、潤滑剤、固体潤滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、熱伝導性改良剤、結晶化促進剤、増核剤、顔料、染料等が挙げられる。これらは、同時に数種類を使用しても構わないが、上記BPS運用のグリーンプラ識別表示制度に則って添加されることが、生分解性及び環境安全性の面から好ましい。
【0029】
本実施形態の転がり軸受によれば、少なくとも生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から構成された保持器15が用いられる。
したがって、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維を生分解性樹脂の充填材として使用することによって、高い補強効果を持つものとなるため、従来のものよりもはるかに高温の環境下での使用に耐え得る保持器15を有する転がり軸受10を得ることができる。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明に係る実施例について説明する。
先ず、本発明の効果を確認するために実施した軸受回転試験と生分解性評価について説明する。
軸受回転試験では、呼び番号6305の転がり軸受(内径:25mm、外径:62mm、幅:17mm)用の冠型保持器を、以下に説明する方法で作製した。樹脂は、ポリビニルアルコール改質樹脂(PVA改質樹脂:日本合成化学工業社製エコマティAX−300)と、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸(PHB:三菱ガス化学社製ビオグリーン)と、ポリブチレンサクシネート(PBS:昭和高分子社製ビオノーレ#1020)と、ポリブチレンテレフタレート共重合体の一種であるポリブチレンアジペート・テレフタレート共重合体(PBAT:BASFジャパン社製Ecoflex)と、ポリアミド66(PA66:宇部興産社製宇部ナイロン2020U)を使用し、微細炭素繊維は、繊維径が50〜200nmで、繊維長さが10〜20μmのものを使用した。
そして、樹脂と微細炭素繊維をヘンシェルミキサーで混合し、2軸押出機に投入してペレットを得た。このペレットを使用して射出成型機で保持器を成形し、軸受回転試験と生分解性評価に使用した。
【0031】
[軸受回転試験]
上記作製した保持器を使用して転がり軸受を組み立てた(外輪、内輪、転動体は、いずれもSUJ2を使用)。この転がり軸受に、リチウム石けん−エステル油系の生分解可能なグリース(混和ちょう度:250)を封入して、以下の条件で耐久試験を実施した。
【0032】
試験条件は、以下の通りである。
回転数:10,000及び12,000min−1(内輪回転)
荷重:ラジアル荷重98N、アキシアル荷重245N
雰囲気温度:80及び100℃
なお、通常のグリース封入量は、軸受空間容積の35%程度であるが、本試験では加速させるために、グリース封入量を軸受空間容積の20%とした。また、試験は2,000時間経過時点で打ち切りとした。
【0033】
[生分解性評価]
回転試験終了後と未使用の保持器を、恒温恒湿槽内で、温度60℃−含水率30重量%に調整した腐葉土中に埋設し、6ヵ月後の外観変化と重量変動とから生分解の進行度を調べた。
続いて、本発明の実施例と比較例を以下に述べ、表1及び表2にまとめる。
【0034】
【表1】
【0035】
実施例1では、生分解性樹脂としてPVA改質樹脂を使用した。
試験▲1▼では、PVA改質樹脂を90重量%、微細炭素繊維を10重量%使用し、100℃において12,000min−1の回転数にて行った。
試験▲2▼では、PVA改質樹脂を75重量%、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において12,000min−1の回転数にて行った。
試験▲3▼では、PVA改質樹脂を60重量%、微細炭素繊維を40重量%使用し、100℃において12,000min−1の回転数にて行った。
実施例2では、生分解性樹脂としてPHBを75重量%使用し、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において10,000min−1の回転数にて行った。
実施例3では、生分解性樹脂としてPBSを75重量%使用し、微細炭素繊維を25重量%使用し、80℃において10,000min−1の回転数にて行った。
比較例では、転がり軸受用の保持器材料として一般的に用いられている66ナイロン:PA66を75重量%使用し、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において12,000min−1の回転数にて行った。
【0036】
表1により明らかなように、実施例1において微細炭素繊維を配合した試験▲1▼,▲2▼,▲3▼では、いずれの場合においても、100℃−12,000min−1での軸受回転試験において2000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。
生分解性評価においては、試験▲1▼,▲2▼,▲3▼のいずれも原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
実施例2においては、100℃−10,000min−1での軸受回転試験において、2,000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。生分解性評価では、原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
実施例3においては、80℃−10,000min−1での軸受回転試験において、2,000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。生分解性評価では、原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
比較例では、100℃−12,000min−1でも2,000/min時間に到達し、その後も運転可能であった。しかし、生分解性評価では原形を留めたままで、重量も減少しなかった。さらに、6ヶ月経過後(合計1年経過後)も変化はなく、生分解の進行は認められなかった。
【0037】
【表2】
【0038】
実施例4では、生分解性樹脂としてPVA改質樹脂とPBATの混合物を使用した。PVA改質樹脂を65重量%、PBATを10重量%、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において12,000min−1の回転数にて行った。実施例5では、生分解性樹脂としてPVA改質樹脂とPHBの混合物を使用した。PVA改質樹脂を60重量%、PHBを15重量%、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において12,000min−1の回転数にて行った。
実施例6では、生分解性樹脂としてPVA改質樹脂とPBSの混合物を使用した。PVA改質樹脂を60重量%、PBSを15重量%、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において10,000min−1の回転数にて行った。
実施例7では、生分解性樹脂としてPBATとPHBの混合物を使用した。PBATを10重量%、PHBを65重量%、微細炭素繊維を25重量%使用し、100℃において10,000min−1の回転数にて行った。
比較例は、表1と同一の条件で行った。
【0039】
表2により明らかなように、実施例4においては、100℃−12,000min−1での軸受回転試験において2000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。生分解性評価は、原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
実施例5においては、100℃−12,000min−1での軸受回転試験において2000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。生分解性評価は、原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
実施例6においては、100℃−10,000min−1での軸受回転試験において2000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。生分解性評価は、原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
実施例7においては、100℃−10,000min−1での軸受回転試験において2000時間の耐久時間に到達し、その後も回転可能であった。生分解性評価は、原形を留めず、生分解は充分に進行していた。
比較例の結果は、表1と同一であった。
【0040】
上述した実施例1〜7により明らかなように、少なくとも、生分解性樹脂として、PVA改質樹脂,PHB,PBS,PBATのいずれか、又はそれらの混合物を予め定められた重量%使用し、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維を予め定められた重量%使用した生分解性樹脂組成物から構成された冠型保持器15を用いることによって、従来のものよりも高温の環境下で使用可能な保持器を有する転がり軸受を得ることができる。
【0041】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。例えば、深溝玉軸受に代えてアンギュラ玉軸受等の転がり軸受に適用しても良い。
また、保持器として、冠型保持器に限らず、もみぬき保持器等の樹脂製保持器に適用しても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の転がり軸受によれば、少なくとも生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から構成された保持器が用いられる。
したがって、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維を生分解性樹脂の充填材として使用することによって、高い補強効果を持つものとなるため、従来のものよりもはるかに高温の環境下での使用に耐え得る保持器を備えた転がり軸受を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の転がり軸受を示す断面図である。
【図2】図1における冠型保持器の外観図である。
【符号の説明】
10 転がり軸受
11 外輪
12 内輪
13 玉(転動体)
15 冠型保持器(保持器)
Claims (1)
- 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配された保持器と、前記保持器によって保持された複数の転動体とを有する転がり軸受において、
前記保持器は、少なくとも生分解性樹脂と、繊維径が500nm以下の微細炭素繊維とを含む生分解性樹脂組成物から構成されていることを特徴とする転がり軸受。
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