JP2004092533A - 回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造 - Google Patents
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- F01D5/12—Blades
- F01D5/14—Form or construction
- F01D5/20—Specially-shaped blade tips to seal space between tips and stator
Abstract
【課題】性能の劣化を招かずに動翼の形状変化を防止すること。
【解決手段】固定壁面9に近接して対向する自由側端縁7が固定壁面9に対して凸面13に形成されている。凸面13は固定壁面9に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、その凸面形成部位の変形力は小さく、凸面13と固定壁面9との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。動翼3の自由側端縁7に近接して対向する固定壁面9が凹凸面14に形成されている。凹凸面14は自由側端縁7に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、その凹凸面形成部位の変形力は小さく、凹凸面14と自由側端縁7との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。固定壁面9には自由側端縁7との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面14が形成されて凹凸面に形成されている。流線対応形状溝面14の形成は、その接触面積を低減し、且つ、流体抵抗を低減することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】固定壁面9に近接して対向する自由側端縁7が固定壁面9に対して凸面13に形成されている。凸面13は固定壁面9に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、その凸面形成部位の変形力は小さく、凸面13と固定壁面9との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。動翼3の自由側端縁7に近接して対向する固定壁面9が凹凸面14に形成されている。凹凸面14は自由側端縁7に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、その凹凸面形成部位の変形力は小さく、凹凸面14と自由側端縁7との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。固定壁面9には自由側端縁7との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面14が形成されて凹凸面に形成されている。流線対応形状溝面14の形成は、その接触面積を低減し、且つ、流体抵抗を低減することができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造に関し、特に、圧縮機、タービン、エキスパンダのような回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機、タービン、エキスパンダのような高速回転機械は、高速に回転する回転翼を構成し、その回転翼は円周方向に配列される多数の自由側端縁を構成している。動翼は、その端縁が固定壁に沿って回転する。その端縁と固定壁面との間には微妙な隙間が設計的に設けられている。激しく回転する動翼とシュラウド壁との接触は、動翼と固定壁の損傷を招く恐れがある。損傷に至らない場合でも、動翼の磨耗に起因する形状変化を招いて性能低下を惹起する可能性がある。動翼と固定壁の接触の防止のためにそれらの間の隙間幅の設計を変更することは回転機械の効率を低減する。
【0003】
性能の劣化を招かずに動翼の形状変化を防止することが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、効率の劣化を招かずに動翼の形状変化を防止することができる回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0006】
本発明による回転機械の動翼は、固定壁面(9)に近接して対向する自由側端縁(7)が固定壁面(9)に対して凸面(13)に形成されている。凸面(13)は固定壁面(9)に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、その凸面形成部位の変形力は小さく、凸面(13)と固定壁面(9)との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。
【0007】
このような効果は、動翼の自由端縁(7)に溝面(15)を形成することによっても得られる。
【0008】
本発明による回転機械の固定壁は、動翼(3)の自由側端縁(7)に近接して対向する固定壁面(9)が凹凸面(14)に形成されている。凹凸面(14)は自由側端縁(7)に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、自由端縁部位の変形力は小さく、凹凸面(14)と自由側端縁(7)との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。
【0009】
固定壁面(9)には自由側端縁(7)との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面(14)が形成されて凹凸面に形成されている。流線対応形状溝面(14)の形成は、流体抵抗を低減しつつ、その接触面積を低減する。
【0010】
本発明による回転翼構造は、円周方向に配列される多数の動翼要素(3)を含む動翼群と、動翼群の回転領域を形成する固定壁(8)とを構成し、固定壁(8)の固定壁面(9)に近接して対向する動翼要素(3)の自由側端縁(7)は固定壁面(9)に対して凸面(13)に形成され、且つ、固定壁面(9)は凹凸面(14)に形成されている。固定壁面(9)には、自由側端縁(7)との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面(14)が形成されて凹凸面に形成されてもよい。また、動翼の自由側端縁(7)に溝面(15)を形成してもよい。両面(13,9),(15,9)は、損傷の発生を更に相乗的に抑制し、且つ、性能劣化を相乗的に抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による回転翼構造は、回転翼構造が固定壁とともに設けられている。その回転翼構造1は、図1に示されるように、回転軸心線Lを持つ回転軸基体(ハブ)2と動翼群3とを形成している。動翼群3は、円周方向に回転軸基体2に配列される複数の動翼要素の集合である。以下、動翼要素は動翼要素3で表現される。動翼要素3は、固着側端縁4と、入口側端縁(前縁)5と、出口側端縁6と、自由側端縁7とで囲まれる捻り曲面形成羽根である。
【0012】
動翼要素3の自由側端縁7は、固定ハウジングを形成する固定壁8の曲面状内周面9が形成する環状空間10の中で回転する。動翼要素3が回転すれば、曲面状内周面9が形成する遠心流形成環状空間10の出口側に流れ11が生起し、その環状空間の入口側環状空間に流れ12が生起する。曲面状内周面9は、回転軸心線Lを軸心線とし、動翼自由端面7に沿って形成される。
【0013】
自由側端縁7は、図2に示されるように、円周方向成分として幅を持つ凸面(以下、壁面摺動的凸面といわれる)13に形成されている。公知のその壁面摺動的面は、図3に示されるように、円筒面(近似的平面)101に形成されている。ここで、凸は、図2に示されるように、曲面状内周面9に対して凸であることを意味する。
【0014】
図4は、回転翼構造1の立体的構造を示している。回転する回転翼構造1の動翼群の個々の動翼要素3は、その円周方向線に交叉する正圧面とその裏面の負圧面とに円周方向流に対応する気流が発生し、その気流は入口側端縁5から出口側端縁6に向かう流れとなる。そのような流れは、曲面状内周面9と自由側端縁7との間の隙間で複雑な流線を形成し、その流線形状は厳密に流体解析計算機により解析されて求められている。そのような固定壁面側回転系流線が流体解析計算機により求められて曲面状内周面9に仮想的に描かれている。
【0015】
曲面状内周面9には、図5に示されるように、そのような固定壁面側回転系流線が形象化された細密な固定壁面側流線形象化溝14が形成されている。図5のVI−VI線断面を示す図2に示されるように、動翼要素3の自由側端縁7は、既述の通りに、壁面摺動的凸面13に形成されている。図2に示される壁面摺動的凸面13は、円周方向に隣り合い互いに交叉して凸状化する2つの両側平面で形成されているが、図6に示される壁面摺動的凸面13は、片側斜面で形成されている。図7に示される壁面摺動的凸面13は、円周方向に対称化されている滑らかな曲面で凸状化されている。図8に示される壁面摺動的凸面13は、曲面状内周面9に向かって立ち上がり動翼要素3に差し込まれている曲面上内周面9と接触しても損傷を引き起こさない材質の凸部材13’の面が壁面摺動的凸面13として形成されている。動翼自由端面には、図9に示されるように溝面15が形成されている。
【0016】
動翼要素3の自由側端縁7が曲面状内周面9に接触する場合に、曲面状内周面9に接触する自由側端縁7の凸面状の壁面摺動的凸面13の接触面積は、公知のそれに比べて格段に狭く、接触に起因する重大な損傷の発生が効果的に抑制され、接触による磨耗量は少なく、結果的に性能劣化を効果的に抑制することができる。動翼自由端面7に溝15を形成すると、更にその接触面積が少なく、性能劣化を効果的に抑制する。
【0017】
曲面状内周面9に形成されている固定壁面側溝14は、接触時の接触面積を狭くすることにより、曲面状内周面9が動翼要素3に与える衝撃を緩和し、接触に起因する重大な損傷の発生が効果的に抑制され、接触による磨耗量は少なく、結果的に性能劣化を効果的に抑制することができる。固定壁面側流線形象化溝14が形成され曲面状内周面9は、接触に起因する衝撃を緩和し、且つ、流線が模倣された固定壁面側流線形象化溝14は動翼要素3に対する乱流的流体抵抗を低減して振動発生を抑制し、振動発生抑制に基づいて接触を積極的に抑制して、性能劣化を効果的に抑制する。固定壁面側流線形象化溝14と動翼側溝15とは相乗的に性能劣化を抑制し、且つ、損傷の発生を抑制する。
【0018】
【発明の効果】
本発明による回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造は、性能劣化を招かずに動翼の損傷の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による回転翼構造の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明による回転翼の実施の形態の動翼を示す側面図である。
【図3】図3は、公知の動翼を示す側面図である。
【図4】図4は、本発明による回転翼構造の実施の形態の固定壁を示す立体図である。
【図5】図5は、本発明による名称の実施の形態の固定壁を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明による回転翼構造の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【図7】図7は、本発明による名称の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【図8】図8は、本発明による回転翼構造の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【図9】図9は、本発明による回転翼構造の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【符号の説明】
3…動翼要素
7…自由側端縁
8…固定壁
9…固定壁面
13…凸面
14…凹凸面(流線対応形状溝面)
15…線対応形状溝面
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造に関し、特に、圧縮機、タービン、エキスパンダのような回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機、タービン、エキスパンダのような高速回転機械は、高速に回転する回転翼を構成し、その回転翼は円周方向に配列される多数の自由側端縁を構成している。動翼は、その端縁が固定壁に沿って回転する。その端縁と固定壁面との間には微妙な隙間が設計的に設けられている。激しく回転する動翼とシュラウド壁との接触は、動翼と固定壁の損傷を招く恐れがある。損傷に至らない場合でも、動翼の磨耗に起因する形状変化を招いて性能低下を惹起する可能性がある。動翼と固定壁の接触の防止のためにそれらの間の隙間幅の設計を変更することは回転機械の効率を低減する。
【0003】
性能の劣化を招かずに動翼の形状変化を防止することが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、効率の劣化を招かずに動翼の形状変化を防止することができる回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0006】
本発明による回転機械の動翼は、固定壁面(9)に近接して対向する自由側端縁(7)が固定壁面(9)に対して凸面(13)に形成されている。凸面(13)は固定壁面(9)に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、その凸面形成部位の変形力は小さく、凸面(13)と固定壁面(9)との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。
【0007】
このような効果は、動翼の自由端縁(7)に溝面(15)を形成することによっても得られる。
【0008】
本発明による回転機械の固定壁は、動翼(3)の自由側端縁(7)に近接して対向する固定壁面(9)が凹凸面(14)に形成されている。凹凸面(14)は自由側端縁(7)に接触する場合に、その接触面積が狭小であり、自由端縁部位の変形力は小さく、凹凸面(14)と自由側端縁(7)との間の損傷の程度が緩和され、性能劣化を抑制することができる。
【0009】
固定壁面(9)には自由側端縁(7)との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面(14)が形成されて凹凸面に形成されている。流線対応形状溝面(14)の形成は、流体抵抗を低減しつつ、その接触面積を低減する。
【0010】
本発明による回転翼構造は、円周方向に配列される多数の動翼要素(3)を含む動翼群と、動翼群の回転領域を形成する固定壁(8)とを構成し、固定壁(8)の固定壁面(9)に近接して対向する動翼要素(3)の自由側端縁(7)は固定壁面(9)に対して凸面(13)に形成され、且つ、固定壁面(9)は凹凸面(14)に形成されている。固定壁面(9)には、自由側端縁(7)との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面(14)が形成されて凹凸面に形成されてもよい。また、動翼の自由側端縁(7)に溝面(15)を形成してもよい。両面(13,9),(15,9)は、損傷の発生を更に相乗的に抑制し、且つ、性能劣化を相乗的に抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による回転翼構造は、回転翼構造が固定壁とともに設けられている。その回転翼構造1は、図1に示されるように、回転軸心線Lを持つ回転軸基体(ハブ)2と動翼群3とを形成している。動翼群3は、円周方向に回転軸基体2に配列される複数の動翼要素の集合である。以下、動翼要素は動翼要素3で表現される。動翼要素3は、固着側端縁4と、入口側端縁(前縁)5と、出口側端縁6と、自由側端縁7とで囲まれる捻り曲面形成羽根である。
【0012】
動翼要素3の自由側端縁7は、固定ハウジングを形成する固定壁8の曲面状内周面9が形成する環状空間10の中で回転する。動翼要素3が回転すれば、曲面状内周面9が形成する遠心流形成環状空間10の出口側に流れ11が生起し、その環状空間の入口側環状空間に流れ12が生起する。曲面状内周面9は、回転軸心線Lを軸心線とし、動翼自由端面7に沿って形成される。
【0013】
自由側端縁7は、図2に示されるように、円周方向成分として幅を持つ凸面(以下、壁面摺動的凸面といわれる)13に形成されている。公知のその壁面摺動的面は、図3に示されるように、円筒面(近似的平面)101に形成されている。ここで、凸は、図2に示されるように、曲面状内周面9に対して凸であることを意味する。
【0014】
図4は、回転翼構造1の立体的構造を示している。回転する回転翼構造1の動翼群の個々の動翼要素3は、その円周方向線に交叉する正圧面とその裏面の負圧面とに円周方向流に対応する気流が発生し、その気流は入口側端縁5から出口側端縁6に向かう流れとなる。そのような流れは、曲面状内周面9と自由側端縁7との間の隙間で複雑な流線を形成し、その流線形状は厳密に流体解析計算機により解析されて求められている。そのような固定壁面側回転系流線が流体解析計算機により求められて曲面状内周面9に仮想的に描かれている。
【0015】
曲面状内周面9には、図5に示されるように、そのような固定壁面側回転系流線が形象化された細密な固定壁面側流線形象化溝14が形成されている。図5のVI−VI線断面を示す図2に示されるように、動翼要素3の自由側端縁7は、既述の通りに、壁面摺動的凸面13に形成されている。図2に示される壁面摺動的凸面13は、円周方向に隣り合い互いに交叉して凸状化する2つの両側平面で形成されているが、図6に示される壁面摺動的凸面13は、片側斜面で形成されている。図7に示される壁面摺動的凸面13は、円周方向に対称化されている滑らかな曲面で凸状化されている。図8に示される壁面摺動的凸面13は、曲面状内周面9に向かって立ち上がり動翼要素3に差し込まれている曲面上内周面9と接触しても損傷を引き起こさない材質の凸部材13’の面が壁面摺動的凸面13として形成されている。動翼自由端面には、図9に示されるように溝面15が形成されている。
【0016】
動翼要素3の自由側端縁7が曲面状内周面9に接触する場合に、曲面状内周面9に接触する自由側端縁7の凸面状の壁面摺動的凸面13の接触面積は、公知のそれに比べて格段に狭く、接触に起因する重大な損傷の発生が効果的に抑制され、接触による磨耗量は少なく、結果的に性能劣化を効果的に抑制することができる。動翼自由端面7に溝15を形成すると、更にその接触面積が少なく、性能劣化を効果的に抑制する。
【0017】
曲面状内周面9に形成されている固定壁面側溝14は、接触時の接触面積を狭くすることにより、曲面状内周面9が動翼要素3に与える衝撃を緩和し、接触に起因する重大な損傷の発生が効果的に抑制され、接触による磨耗量は少なく、結果的に性能劣化を効果的に抑制することができる。固定壁面側流線形象化溝14が形成され曲面状内周面9は、接触に起因する衝撃を緩和し、且つ、流線が模倣された固定壁面側流線形象化溝14は動翼要素3に対する乱流的流体抵抗を低減して振動発生を抑制し、振動発生抑制に基づいて接触を積極的に抑制して、性能劣化を効果的に抑制する。固定壁面側流線形象化溝14と動翼側溝15とは相乗的に性能劣化を抑制し、且つ、損傷の発生を抑制する。
【0018】
【発明の効果】
本発明による回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造は、性能劣化を招かずに動翼の損傷の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による回転翼構造の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明による回転翼の実施の形態の動翼を示す側面図である。
【図3】図3は、公知の動翼を示す側面図である。
【図4】図4は、本発明による回転翼構造の実施の形態の固定壁を示す立体図である。
【図5】図5は、本発明による名称の実施の形態の固定壁を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明による回転翼構造の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【図7】図7は、本発明による名称の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【図8】図8は、本発明による回転翼構造の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【図9】図9は、本発明による回転翼構造の実施の形態の更に他の動翼を示す側面図である。
【符号の説明】
3…動翼要素
7…自由側端縁
8…固定壁
9…固定壁面
13…凸面
14…凹凸面(流線対応形状溝面)
15…線対応形状溝面
Claims (7)
- 固定壁面に近接して対向する自由側端縁が前記固定壁面に対して凸面に形成されている
回転機械の動翼。 - 前記固定壁面に近接して対向する自由端縁に溝面が形成されている
請求項1の回転機械の動翼。 - 動翼の自由側端縁に近接して対向する固定壁面が凹凸面に形成されている
回転機械の固定壁。 - 前記固定壁面には、前記自由側端縁との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面が形成されて前記凹凸面に形成されている
請求項3の回転機械の固定壁。 - 円周方向に配列される多数の動翼要素を含む動翼群と、
前記動翼群の回転領域を形成する固定壁とを構成し、
前記固定壁の固定壁面に近接して対向する前記動翼要素の自由側端縁は前記固定壁面に対して凸面に形成され、且つ、前記固定壁面は凹凸面に形成されている
回転翼構造。 - 前記固定壁面には、前記自由側端縁との間の相対的流体作用に起因する流線に対応する流線対応形状溝面が形成されて前記凹凸面に形成されている
請求項5の回転翼構造。 - 前記凸面には前記固定壁面との間に溝面が形成されている
請求項6の回転翼構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002255589A JP2004092533A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002255589A JP2004092533A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004092533A true JP2004092533A (ja) | 2004-03-25 |
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ID=32061079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002255589A Withdrawn JP2004092533A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 回転機械の動翼、回転機械の固定壁、及び、回転翼構造 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2004092533A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2309097A1 (en) * | 2009-09-30 | 2011-04-13 | Siemens Aktiengesellschaft | Airfoil and corresponding guide vane, blade, gas turbine and turbomachine |
EP2578805A1 (en) * | 2011-10-05 | 2013-04-10 | General Electric Company | Gas turbine engine airfoil with tip recesses |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002255589A patent/JP2004092533A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2309097A1 (en) * | 2009-09-30 | 2011-04-13 | Siemens Aktiengesellschaft | Airfoil and corresponding guide vane, blade, gas turbine and turbomachine |
EP2578805A1 (en) * | 2011-10-05 | 2013-04-10 | General Electric Company | Gas turbine engine airfoil with tip recesses |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |