JP2004092272A - 屋根材 - Google Patents
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Abstract
【課題】難燃性を改善し、建築基準法に定められた技術的基準に適合する熱可塑性樹脂を基板とする屋根材を提供する。
【解決手段】酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面に、繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であるガラスクロスを積層する。
【選択図】なし。
【解決手段】酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面に、繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であるガラスクロスを積層する。
【選択図】なし。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根材に関し、さらに詳しくは、熱可塑性樹脂基板にガラスクロスが積層されたもので、防火性に優れた屋根材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂板等の熱可塑性樹脂基板は、それ自体が難燃性である特徴をもち、建築物の屋根材料として使用されてきた。
【0003】
近年建築基準法が改正され、防火上の制限を受ける屋根材に対して、火災時の火の粉により、防火上有害な発炎をしないこと、また屋内に達する溶融、き裂などの損傷を生じないことが求められ、建築基準法に定められた技術的基準に適合し、いわゆる「飛び火試験」において、火炎の拡大、貫通する燃え抜け、裏面での着火といった測定項目に合格することが必要となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来屋根材料として用いられていたポリカーボネート樹脂板等は、上記「飛び火試験」に合格するだけの難燃性を有しておらず、使用上制限を受けることとなった。
【0005】
そこで、本発明は、難燃性を改善し「飛び火試験」に合格し、建築基準法に定められた技術的基準に適合する熱可塑性樹脂を基板とする屋根材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面にガラスクロスが積層された屋根材で、該ガラスクロスの繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であることを特徴とする屋根材を要旨とする。
【0007】
ここで、熱可塑性樹脂としては、その酸素指数(JIS K7201)が21以上である必要がある。この指数が21未満では、上記「飛び火試験」において、火炎の拡大が認められ、建築基準法に定められた技術的基準に適合しない。熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、難燃性アクリル樹脂等を挙げることができる。これら樹脂を常法により平板、あるいは波板等の形状に成形する。
【0008】
ガラスクロスとしては、ガラス繊維製のヤーンから平織、朱子織、綾織等で織成されたもので、その繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上である必要がある。15本/25mm未満の密度では、上記「飛び火試験」において、貫通する燃え抜け、裏面での着火が認められ、建築基準法に定められた技術的基準に適合しない。
【0009】
熱可塑性樹脂基板とガラスクロスとの積層は、熱板で挟み熱プレスすることや熱ロ−ルに通しラミネ−トすることなどによってなされる。この場合、ガラスクロスを、基板の熱可塑性樹脂と相溶性がある樹脂でコ−ティングすることが、樹脂基板とガラスクロスとの接着性向上の点で好ましい。
【0010】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。
【0011】
<実施例1>
厚み5.0mm、酸素指数25のポリカーボネートシートと、繊維密度20本/25mmのガラスクロスとを熱プレスにより積層一体化した。得られた積層体より、40mm角の試験体を用意し、建築基準法22条1項に基づく性能評価(「飛び火試験」)を行った。この試験の判定は次の通りとし、その結果を表1に示す。
【0012】
火炎の拡大:試験体の燃焼による火炎の先端が試験体の端部に達しない場合を「○」、端部に達した場合を「×」とした。
裏面での着火(「裏面着火」と表記):試験体の裏面で火炎を伴う燃焼が観察されなかった場合を「○」、このような燃焼が観察された場合を「×」とした。
貫通する燃え抜け(「貫通孔」と表記):試験中または試験終了後において、最大部分で10mmx10mmを超える貫通孔が観察されない場合を「○」、このような貫通孔が観察された場合を「×」とした。
【0013】
<実施例2>
繊維密度15本/25mmのガラスクロスを用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【0014】
<実施例3>
厚み5.0mm、酸素指数45のポリ塩化ビニルシートを用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【0015】
<比較例1>
実施例1で用いたポリカーボネートシートそのものを試験体として「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【0016】
<比較例2>
繊維密度10本/25mmのガラスクロスを用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行った。その結果を表1に示す。
【0017】
<比較例3>
厚み5.0mm、酸素指数17のアクリル樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【表1】
【0018】
表1に示す通り、本発明に基づく実施例1〜実施例3においては、「飛び火試験」の結果において、建築基準法に定められた技術的基準に適合し得るものである。これに対し、本発明の要件を充足しない比較例1〜比較例3においては、建築基準法に定められた技術的基準に適合しないものである。
【0019】
【発明の効果】
本発明の屋根材によれば、酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面にガラスクロスが積層されてなり、該ガラスクロスの繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であることにより、難燃性を改善し、建築基準法に基づく「飛び火試験」に合格し、同法に定められた技術的基準に適合した屋根材を得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根材に関し、さらに詳しくは、熱可塑性樹脂基板にガラスクロスが積層されたもので、防火性に優れた屋根材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂板等の熱可塑性樹脂基板は、それ自体が難燃性である特徴をもち、建築物の屋根材料として使用されてきた。
【0003】
近年建築基準法が改正され、防火上の制限を受ける屋根材に対して、火災時の火の粉により、防火上有害な発炎をしないこと、また屋内に達する溶融、き裂などの損傷を生じないことが求められ、建築基準法に定められた技術的基準に適合し、いわゆる「飛び火試験」において、火炎の拡大、貫通する燃え抜け、裏面での着火といった測定項目に合格することが必要となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来屋根材料として用いられていたポリカーボネート樹脂板等は、上記「飛び火試験」に合格するだけの難燃性を有しておらず、使用上制限を受けることとなった。
【0005】
そこで、本発明は、難燃性を改善し「飛び火試験」に合格し、建築基準法に定められた技術的基準に適合する熱可塑性樹脂を基板とする屋根材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面にガラスクロスが積層された屋根材で、該ガラスクロスの繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であることを特徴とする屋根材を要旨とする。
【0007】
ここで、熱可塑性樹脂としては、その酸素指数(JIS K7201)が21以上である必要がある。この指数が21未満では、上記「飛び火試験」において、火炎の拡大が認められ、建築基準法に定められた技術的基準に適合しない。熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、難燃性アクリル樹脂等を挙げることができる。これら樹脂を常法により平板、あるいは波板等の形状に成形する。
【0008】
ガラスクロスとしては、ガラス繊維製のヤーンから平織、朱子織、綾織等で織成されたもので、その繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上である必要がある。15本/25mm未満の密度では、上記「飛び火試験」において、貫通する燃え抜け、裏面での着火が認められ、建築基準法に定められた技術的基準に適合しない。
【0009】
熱可塑性樹脂基板とガラスクロスとの積層は、熱板で挟み熱プレスすることや熱ロ−ルに通しラミネ−トすることなどによってなされる。この場合、ガラスクロスを、基板の熱可塑性樹脂と相溶性がある樹脂でコ−ティングすることが、樹脂基板とガラスクロスとの接着性向上の点で好ましい。
【0010】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。
【0011】
<実施例1>
厚み5.0mm、酸素指数25のポリカーボネートシートと、繊維密度20本/25mmのガラスクロスとを熱プレスにより積層一体化した。得られた積層体より、40mm角の試験体を用意し、建築基準法22条1項に基づく性能評価(「飛び火試験」)を行った。この試験の判定は次の通りとし、その結果を表1に示す。
【0012】
火炎の拡大:試験体の燃焼による火炎の先端が試験体の端部に達しない場合を「○」、端部に達した場合を「×」とした。
裏面での着火(「裏面着火」と表記):試験体の裏面で火炎を伴う燃焼が観察されなかった場合を「○」、このような燃焼が観察された場合を「×」とした。
貫通する燃え抜け(「貫通孔」と表記):試験中または試験終了後において、最大部分で10mmx10mmを超える貫通孔が観察されない場合を「○」、このような貫通孔が観察された場合を「×」とした。
【0013】
<実施例2>
繊維密度15本/25mmのガラスクロスを用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【0014】
<実施例3>
厚み5.0mm、酸素指数45のポリ塩化ビニルシートを用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【0015】
<比較例1>
実施例1で用いたポリカーボネートシートそのものを試験体として「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【0016】
<比較例2>
繊維密度10本/25mmのガラスクロスを用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行った。その結果を表1に示す。
【0017】
<比較例3>
厚み5.0mm、酸素指数17のアクリル樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして「飛び火試験」を行い、その結果を表1に示す。
【表1】
【0018】
表1に示す通り、本発明に基づく実施例1〜実施例3においては、「飛び火試験」の結果において、建築基準法に定められた技術的基準に適合し得るものである。これに対し、本発明の要件を充足しない比較例1〜比較例3においては、建築基準法に定められた技術的基準に適合しないものである。
【0019】
【発明の効果】
本発明の屋根材によれば、酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面にガラスクロスが積層されてなり、該ガラスクロスの繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であることにより、難燃性を改善し、建築基準法に基づく「飛び火試験」に合格し、同法に定められた技術的基準に適合した屋根材を得ることができる。
Claims (1)
- 酸素指数(JIS K7201)が21以上である熱可塑性樹脂からなる基板の、少なくとも片面にガラスクロスが積層された屋根材で、該ガラスクロスの繊維密度が、縦糸、横糸ともに15本/25mm以上であることを特徴とする屋根材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002257262A JP2004092272A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 屋根材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002257262A JP2004092272A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 屋根材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004092272A true JP2004092272A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32062195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002257262A Pending JP2004092272A (ja) | 2002-09-03 | 2002-09-03 | 屋根材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004092272A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006097460A (ja) * | 2004-08-30 | 2006-04-13 | Takiron Co Ltd | 屋根構造 |
JP2007009523A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Takiron Co Ltd | 屋根材 |
JP2007016445A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Takiron Co Ltd | 屋根構造 |
JP2012051258A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Takiron Co Ltd | ポリカーボネート積層体 |
JP2014166732A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ポリカーボネート樹脂積層体、折板、および波板 |
JP2014226909A (ja) * | 2013-05-27 | 2014-12-08 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | ポリカーボネート積層体、及び、屋根材 |
-
2002
- 2002-09-03 JP JP2002257262A patent/JP2004092272A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2007009523A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Takiron Co Ltd | 屋根材 |
JP2007016445A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Takiron Co Ltd | 屋根構造 |
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JP2014166732A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ポリカーボネート樹脂積層体、折板、および波板 |
JP2014226909A (ja) * | 2013-05-27 | 2014-12-08 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | ポリカーボネート積層体、及び、屋根材 |
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