JP2004091986A - オフセット輪転印刷用塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、オフセット輪転印刷時の乾燥工程後に発生するひじわの発生が少なく、優れた印刷適性を備えたオフセット印刷用塗工紙を提供することにある。
【解決手段】
原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けた顔料塗工層上に、プラスチックピグメントを有する表面層を設けるオフセット印刷用塗工紙において、表面層に表面サイズ剤とプラスチックピグメントを含有し、表面サイズ剤およびプラスチックピグメントの総量100重量部当たり、表面サイズ剤が50重量部以上、95重量部以下であることを特徴とするオフセット輪転印刷用塗工紙。

Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、オフセット輪転印刷時の乾燥工程後に発生するひじわの発生が少なく、優れた印刷適性を備えたオフセット印刷用塗工紙に関するものである。
【従来の技術】
近年、印刷物に対し、写真や図案を多用し、更にカラー化するなどにより、視覚的に内容を強力に伝達しようとする(以下視覚化という)強い要望がある。一方、省資源、輸送コストなどの点から印刷物の軽量化に対しても強い要望がある。この二つの要望は相反するものであって、視覚化に適する高級グレードの塗工紙は原紙坪量、塗工量とも多く、高価であって、軽量、低価格の要望にそぐわない。そこで、低坪量、低塗工量のいわゆる低級グレードの塗工紙で、より上のグレードの品質を実現する技術が求められる。
塗工紙品質の重要項目のひとつに、オフセット輪転印刷の乾燥過程で発生するひじわがあげられる。オフセット輪転印刷の乾燥工程で、非画線部とインキで覆われている画線部では紙中水分の蒸発速度が異なる。非画線部は、画線部と比較して水分蒸発速度が速いため、先に収縮が始まり、画線部に流れ方向(抄紙方向)のひじわが発生する。ひじわは、坪量が低い場合、顕著に発生するため、塗工紙の軽量化の大きな障害になる。
ひじわは紙中水分の蒸発速度の差に起因しているため、印刷前の塗工紙水分を低くすることがひじわ抑制には効果がある。しかし、塗工紙水分を低くした場合ひじわは相対的に低くなるが、十分なレベルには至らない
また、特開平11−350391号公報では、ケン化度が85モル%以上であるポリビニルアルコールを原紙の両面に対し、乾燥重量で1〜6g/mとなるように塗布、乾燥されてなる原紙を使用することにより収縮挙動を抑制させることも提案されている。しかし、PVAは粘度が高く塗工適性に劣るため、連続操業には不向きであり、耐ブリスター性に劣る場合があった。
【発明が解決しようとする課題】
このような状況に鑑みて、本発明の課題は、オフセット輪転印刷時の乾燥工程後に発生するひじわの発生が少なく、耐ブリスター性等に優れ、良好な印刷適性を備えたオフセット印刷用塗工紙を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題について鋭意検討した結果、原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けた顔料塗工層上に、プラスチックピグメントを有する表面層を設けるオフセット印刷用塗工紙において、表面層に表面サイズ剤とプラスチックピグメントを含有し、表面サイズ剤およびプラスチックピグメントの総量100重量部当たり、表面サイズ剤が50重量部以上、95重量部以下にすることにより、非画線部と画線部の水分蒸発速度の差が小さくなり、ひじわが少なく、耐ブリスター性等に優れ、良好な印刷適性を備えたオフセット輪転印刷用塗工紙を得ることができ、その製造方法により、前記課題が解決されることを見いだし本発明を完成した。
特に、表面サイズ剤がスチレン・アクリル系、オレフィン系、またはスチレン・マレイン酸系の共重合体の少なくともひとつを使用することにより、ひじわの抑制効果が向上し、白紙光沢度も高くなる。また、プラスチックピグメントのガラス転移温度が80℃以上で平均粒径が150nm以下のものを使用することにより、白紙光沢度が高くなり、表面強度等を向上することができる。
本発明において、ひじわが抑えられるのは、以下の理由によるものである。通常、オフセット輪転印刷の乾燥工程で、非画線部とインキで覆われている画線部では紙中水分の蒸発速度が異なり、非画線部は、画線部と比較して水分蒸発速度が速いため、先に収縮が始まり、画線部に流れ方向(抄紙方向)のひじわが発生する。一般的には、画線部の水分蒸発速度が遅く、非画線部が速い。これに対して、原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けた顔料塗工層上に、プラスチックピグメントを有する表面層を設けることにより、水分蒸発速度を通常より画線部で速く、非画線部で遅くすることができるため、ひじわを抑制することができる。
また、本発明においては、印刷前の塗工紙水分を低くすることにより、ひじわの抑制効果が向上し、光沢度発現性にも優れる。
【発明の実施の形態】
本発明においては、原紙の上に顔料と接着剤を有する顔料塗工層を設けた上に表面サイズ剤及びプラスチックピグメントを含有する表面層を設ける。
本発明においては、顔料塗工層上の表面層における表面サイズ剤およびプラスチックピグメントの総量を100重量部とした場合、表面サイズ剤が50重量部以上95重量部以下、より好ましくは60重量部以上90重量部以下であることが重要である。表面サイズ剤が50重量部未満の場合、ガラス転移温度が高いプラスチックピグメントの配合量が相対的に多くなり、表面層を塗工、乾燥した後に十分な皮膜を得ることができず、オフセット印刷時に紙中水分の蒸発速度をコントロールするには不十分であり、ひじわを抑制することは困難である。表面サイズ剤が95重量部を越える場合、表面層を塗工、乾燥した後にほぼ完全に皮膜されてしまうため、ひじわは抑制されるもののオフセット印刷時に湿し水の吸水性が劣るため、ウエット着肉不良問題が発生する。
本発明において表面層に使用する表面サイズ剤は、スチレン・アクリル系、スチレン・マレイン酸系、スチレン・メタクリル酸系、オレフィン系、ウレタン系などの共重合体の表面サイズ剤を使用することができ、単独あるいは併用して使用することができる。本発明のサイズ剤は、エマルジョンタイプ、溶液タイプのものが用いられ、いずれもコーターで塗工し、熱風乾燥やカレンダ処理を施した後は、粒子を形成しないものである。重合平均分子量としては1000〜500000のものを使用することが好ましい。これらの中でも、スチレン・アクリル系、オレフィン系、スチレン・マレイン酸系の共重合体を使用することが好ましく、特にスチレン・アクリル系サイズ剤を用いることにより高い白紙光沢度を得ることができる。
本発明において表面層に使用するプラスチックピグメントは、本発明の効果を損なわない範囲であれば使用できるが、ガラス転移温度が80℃以上で平均粒径が150nm以下であることが好ましい。ガラス転移温度が80℃以上のものとは、熱風乾燥やカレンダ処理を施した後においても粒子形状を保持しているものであり、コア−シェル型の場合は、シェル部分のガラス転移温度が80℃以上のものである。80℃以上のガラス転移温度になるのであれば、重合体あるいは共重合体を構成する単量体の種類や製造方法は問わない。好ましくは、使用される単量体としては、スチレンおよびその誘導体、塩化ビニリデン、アクリル酸またはメタクリル酸エステルを例示することができる。プラスチックピグメントのガラス転移温度の上限は特に限定するものではなく、主として熱可塑性重合体の製造に使用する単量体の種類や可塑剤などの添加剤で決まり、通常上限としては約130℃程度である。ガラス転移温度が80℃未満のプラスチックピグメントを使用すると、得られた塗工紙の光沢度が低く、カレンダー処理時でのカレンダーロールへの付着が生じることがある。また、本発明のプラスチックピグメントの大きさは、高光沢、表面強度の点から平均粒径150nm以下にすることが好ましく、更に好ましくは100nm以下である。
本発明の顔料塗工層に用いられる顔料としては、特に制限はなく、発明の目的を損なわない範囲で複数の顔料を併用することができる。顔料としては、塗工紙用に従来から用いられている、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プラスチックピグメントなどの有機顔料であり、これらの顔料は必要に応じて単独または2種類以上併用して使用できる。
本発明の顔料塗工層に用いられる接着剤としては塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいは無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリンなどの澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などの通常の塗工紙用接着剤1種以上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は顔料100重量部当たり5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の範囲で使用される。
本発明の塗工層には、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を使用しても良い。また、塗工適性、印刷適正を良好にするために、本発明において塗工層を設けるための塗工液の固形分濃度は、45〜65重量%に調節することが好ましい。
本発明の塗工原紙としては、一般の塗工紙に用いられる坪量が25〜400g/m2程度の紙ベースや板紙ベースの原紙が適宜用いられている。原紙の抄紙方法については特に限定されるものではなく、トップワイヤー等を含む長網マシン、丸網マシン、二者を併用した板紙マシン、ヤンキードライヤマシン等を用いて、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙方式で抄紙した原紙のいずれであってもよく、勿論、メカニカルパルプを含む中質原紙および回収古紙パルプを含む原紙も使用できる。また、サイズプレス、ビルブレード、ゲートロールコータ、プレメタリングサイズプレスを使用して、酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン、ポリビニルアルコール、アルギン酸などを予備塗工した原紙や、ピグメントと接着剤を含む塗工液を1層以上予備塗工した塗工原紙も使用可能である。
原紙を構成するパルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒しまたは未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ(故紙パルプ)を単独または任意の割合で混合使用する。
原紙のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。また、紙中填料の種類も特に限定されるものではなく、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。必要に応じて、硫酸バンド、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤、着色剤、染料、消泡剤等を含有しても良い。
本発明において、原紙上に顔料塗工層を設けるためには、調整された顔料を含有する塗工液を、ブレードコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター等を用いて、一層もしくは二層以上を原紙上に片面あるいは両面塗工する。塗工量は、片面当たり固形分で3〜20g/mが好ましい。
塗工後の湿潤塗工層を乾燥させる方法としては、例えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いられる。
次に、顔料塗工層上に、表面サイズ剤及びプラスチックピグメントを含有する塗工液を塗工し、表面層を設ける。
本発明の表面層用塗工液に塗工層の表面強度を調節するための一般紙塗工用天然あるいは合成樹脂接着剤、塗工に際しての塗料の塗工適性を調節するための流動調節剤や消泡剤、カレンダーロール等のロールへの付着を減少させる離型剤、および塗工層表面を着色するための着色剤、少量の顔料などを適宜組み合わせて混合し、表面層用塗工液としてもよい。好ましくは、表面サイズ剤とプラスチックピグメントの総量が、表面層中の固形分として80〜100重量%含有するものである。塗工量としては、通常片面0.1g/m以上、好ましくは0.3〜3g/m程度の塗工量で十分である。表面層用塗工液の塗工は、通常紙塗工の分野で使用されるブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、グラビヤコーター、フレキソコーター等で行なうことができる。塗工後の乾燥も、通常のコート紙の製造に用いられる乾燥条件で表面層とすることができる。
以上の様に塗工乾燥された塗工紙は、スーパーカレンダー、高温ソフトニップカレンダー等で平滑化処理を行うことが好ましい。
本発明おいては、塗工紙水分を4.5%以下、より好ましくは4.0%以下にすることにより、ひじわの抑制効果が向上し、光沢発現性にも優れる。また、特に坪量が25〜120g/mの塗工紙において本発明の効果に優れるものである。
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、勿論これらの例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量%を示す。尚、塗工液および得られたオフセット印刷用塗工紙について以下に示すような評価法に基づいて試験を行った。
〈評価方法〉
(1)ひじわ:オフセット輪転印刷の4色重ね印刷部(インキ濃度:墨1.80、藍1.50、紅1.45、黄1.05、4色合計濃度5.80、X−Rite社製X−Rite408で測定)に発生したひじわを以下の基準で目視評価した。◎:ひじわがほとんど発生しない、○:極めて軽度のひじわが発生する、△:ひじわの発生が見られる、×:ひじわの発生が著しい。
(2)耐ブリスター性:オフセット輪転印刷の4色重ね印刷部(インキ濃度:墨1.80、藍1.50、紅1.45、黄1.05、4色合計濃度5.80、X−Rite社製X−Rite408で測定)でブリスターが発生した紙面温度を指標として評価した。
(3)白紙光沢度:JIS P 8142に基づいて測定した。
(4)ウエット着肉性:オフセット輪転印刷の藍単色印刷部(インキ濃度:藍1.50、X−Rite社製X−Rite408で測定、印刷順番:墨→藍→紅→黄)におけるウエット着肉性を以下の基準で目視評価した。◎:極めて良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣る。
(5)表面強度:オフセット輪転印刷の藍単色印刷部(インキ濃度:藍1.50、X−Rite社製X−Rite408で測定、印刷順番:墨→藍→紅→黄)における表面強度(ムケ)を以下の基準で目視評価した。◎:極めて良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣る。
[実施例1]
微粒クレー(IMERYS社製DB−GRAZE)50部、微粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−90)50部からなる顔料に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ0.2部を添加して、セリエミキサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを調整した。このようにして得られた顔料スラリーにスチレンブタジエンラテックス10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉5部を加え、さらに水を加えて固形分濃度64%の塗工液を得た。ヒドロキシエチルエーテル化澱粉を片面あたり1.0g/mゲートロールコーターで塗工した坪量40.0g/mの上質紙に片面あたりの塗工量が、固形分で11.0g/mになるように塗工液を、1000m/分の塗工速度のブレードコーター(ジェットファウンテン式アプリケーター)で両面塗工を行い、紙水分が4.0%になるように乾燥した。更に表面層を設けるために、小粒径プラスチックピグメント(ガラス転移温度100℃、平均粒径100nm)20部およびスチレン・アクリル系表面サイズ剤(ハリマ化成社製K−12)80部の混合液を片面あたりの塗工量が、固形分で0.7g/mになるように、1000m/分の塗工速度のブレードコーター(ジェットファウンテン式アプリケーター)で両面塗工を行ない、紙水分が3.8%になるように乾燥した。
次いで、ロール表面温度80℃、4ニップ、カレンダー線圧250kg/cm、通紙速度500m/分でソフトニップカレンダー処理を行い、紙水分が3.5%のオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[実施例2]
実施例1において、顔料塗工後の紙中水分を6.5%、顔料塗工層の上に表面塗工層をもうけた後の紙中水分を5.5%、カレンダー処理後の紙中水分を4.8%にした意外は、実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[実施例3]
実施例1において、表面層として、小粒径プラスチックピグメント45部(ガラス転移温度100℃、平均粒径100nm)およびスチレン・アクリル系表面サイズ剤55部の混合液を片面あたりの塗工量が、固形分で1.0g/mになるように、1000m/分の塗工速度のブレードコーター(ジェットファウンテン式アプリケーター)で両面塗工を行なった以外は実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[実施例4]
実施例1においてカレンダ処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[実施例5]
実施例1において小粒径プラスチックピグメント(ガラス転移温度100℃、平均粒径100nm)を小粒径プラスチックピグメント(ガラス転移温度90℃、平均粒径140nm)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[比較例1]
実施例1において、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉混合液を片面あたり0.8g/mゲートロールコーターで塗工した坪量40g/mの上質紙を使用したこと、表面層を設けなかったこと以外は実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[比較例2]
実施例1において、PVAを片面あたり3.0g/mゲートロールコーターで塗工した坪量40g/mの上質紙に片面あたりの塗工量が、固形分で12.0g/mになるように塗工液を、1000m/分の塗工速度のブレードコーター(ジェットファウンテン式アプリケーター)で両面塗工を行い、表面層を設けなかったこと以外は実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[比較例3]
実施例1において、表面層として、小粒径プラスチックピグメント2部(ガラス転移温度100℃、平均粒径100nm)およびスチレン・アクリル系表面サイズ剤98部の混合液を片面あたりの塗工量が、固形分で0.7g/mになるように、1000m/分の塗工速度のブレードコーター(ジェットファウンテン式アプリケーター)で両面塗工を行なった以外は実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
[比較例4]
実施例1において、表面層として、小粒径プラスチックピグメント60部(ガラス点温度100℃、平均粒径100nm)およびスチレン・アクリル系表面サイズ剤40部の混合液を片面あたりの塗工量が、固形分で0.7g/mになるように、1000m/分の塗工速度のブレードコーター(ジェットファウンテン式アプリケーター)で両面塗工を行なった以外は実施例1と同様の方法でオフセット輪転印刷用塗工紙を得た。
以上の結果を表1に示した。
【表1】
Figure 2004091986
表1に示したように実施例1〜5は、いずれもひじわの発生が抑えられ、耐ブリスター性、ウェット着肉性に優れた良好なオフセット輪転印刷用塗工紙を得ることができる。比較例1、4は、ひじわの抑制に劣る。比較例2は、耐ブリスター性に劣る。比較例3は、ウェット着肉性に劣る。
【発明の効果】
本発明により、オフセット輪転印刷時の乾燥工程後に発生するひじわの発生が少なく、耐ブリスター性に優れ、ウェット着肉性などの良好な印刷適性を備えたオフセット輪転印刷用塗工紙を得ることができる。

Claims (4)

  1. 原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を設けた顔料塗工層上に、プラスチックピグメントを有する表面層を設けるオフセット印刷用塗工紙において、表面層に表面サイズ剤とプラスチックピグメントを含有し、表面サイズ剤およびプラスチックピグメントの総量100重量部当たり、表面サイズ剤が50重量部以上、95重量部以下であることを特徴とするオフセット輪転印刷用塗工紙。
  2. 表面サイズ剤がスチレン・アクリル系、オレフィン系、またはスチレン・マレイン酸系の共重合体の少なくともひとつから選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載のオフセット輪転印刷用塗工紙。
  3. プラスチックピグメントのガラス転移温度が80℃以上で平均粒径が150nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のオフセット輪転印刷用塗工紙。
  4. 塗工紙水分が4.5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のオフセット輪転印刷用塗工紙。
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