JP2004091357A - 処理顔料及びメイクアップ化粧料 - Google Patents
処理顔料及びメイクアップ化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004091357A JP2004091357A JP2002253090A JP2002253090A JP2004091357A JP 2004091357 A JP2004091357 A JP 2004091357A JP 2002253090 A JP2002253090 A JP 2002253090A JP 2002253090 A JP2002253090 A JP 2002253090A JP 2004091357 A JP2004091357 A JP 2004091357A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- extract
- pigment
- treated
- crystalline cellulose
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Abstract
【解決手段】結晶セルロースとN−アシル化リジンとで処理したことを特徴とする処理顔料、及び該処理顔料を含有するメイクアップ化粧料。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶セルロースと、アミノ酸系で感触に優れるN−アシル化リジンとで処理した処理顔料、及び該顔料を配合することで、仕上がりの均一感と塗布時のやわらかな感触と伸び、すべり性に優れることを特徴とするメイクアップ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉体類をN−アシル化リジンにて被覆することは、特開昭61−7207号公報、特開昭61−10503号公報、特開昭61−69709号公報、特許第2978989号公報等にて広く知られている。また、親水性高分子で粉体類を被覆することも特開昭61−286310号公報、特開昭63−199273号公報、特開平12−169341等にて公知である。一方で、親水性高分子類の一つである結晶セルロースも、クリーム状の水分散液として基礎化粧品、頭髪化粧品に、また白色微粉末の粉体としても無機顔料と併用され、メイクアップ化粧品に非常に幅広くも用いられている(特開昭54−62328号公報、特開昭61−189210号公報参照)。しかしながら、メイクアップ化粧料に用いられる顔料に、結晶セルロースとN−アシル化リジンの組み合わせによる処理を施すことについてはこれまで知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通常、結晶セルロースのような親水性高分子で顔料を処理する場合は、処理量が多くなると得られる処理顔料の凝集強度が強くなる傾向があり、メイクアップ化粧品に配合した場合に凝集体の硬さに起因して感触が悪くなる欠点があった。また、親水性高分子処理粉体では、化粧料中に用いられる油性成分との相性の悪さから処方中に大量に配合できない問題や、肌に大量の水分が存在していた場合には肌に密着しすぎ、感触が悪化する問題もあった。すなわち、本発明の目的は、親水性高分子処理顔料の優れたすべり性等の特徴と損なうことなく、凝集強度の低減や肌への過度の密着性の防止を図り感触に優れた処理顔料及びメイクアップ化粧料を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、これらの問題に鑑み、結晶セルロースの処理粉体の凝集強度を適度に制御し、柔らかい感触を付与する技術、多種の処方中への配合特性を高める技術、大量の水が存在している場合でも吸水性と粘着性が適度に制御できる技術について検討を行った。その結果、結晶セルロースと共にN−アシル化リジンを用いて処理を行うことで結晶セルロース処理顔料のすべり性等の優れた特徴を阻害することなく、適度な水分コントロールを可能にし、やわらかい優れた官能特性を付与し、そしてこれを配合したメイクアップ化粧料が仕上がりの均一感と塗布時のやわらかな感触と伸び、すべり性に優れることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、結晶セルロースとN−アシル化リジンとで処理したことを特徴とする処理顔料、及び該処理顔料を配合することを特徴とするメイクアップ化粧料にある。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる結晶セルロースはウッドパルプやリンターパルプを無機酸を用いて加水分解し、非晶質の物質や不純物を除き中和後洗浄して得られるものであり、水、エタノール及びエーテルに不溶のものである。その形状は特に限定されず、粉末状、水分散液等の形態で使用することができる。これらのうち使用感の観点から、重合度は10〜500のものが好ましく、更に好ましくは30〜400のものである。また、平均粒子径は0.01〜50μmが好ましく、更に好ましくは0.1〜20μmの微結晶セルロースである。さらに結晶セルロースの1種以上を組み合わせて使用することも可能であるが、これらのうち使用感の観点から、平均粒子径が0.1〜20μmの微結晶セルロースが特に好ましい。市販品としてはセオラスクリームFP−03(旭化成株式会社製)等が挙げられる。
【0006】
本発明で用いられるN−アシル化リジンとしては、特に限定されるものではなく、例えば、N−ラウロイルリジン、N−ミリスチルリジン、N−パルミトイルリジン、N−ステアリルリジン、N−イソステアリルリジンなどが挙げられるが、特に供給と品質が安定しているN−ラウロイル−L−リジン(味の素社製:アミホープLL等)が最も好ましい。
【0007】
本発明で用いる結晶セルロースを顔料に処理する方法としては、一般的に用いられている方法を適用できるが、例えば、▲1▼水あるいはアルコール、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、トルエン、ヘキサン等の溶媒中に結晶セルロースを(溶解あるいは)分散したものを用い、顔料とよく混合した後、噴霧乾燥機(スプレードライヤー)、凍結乾燥機、送風乾燥機等の常法手段で乾燥する方法、▲2▼メカノケミカル的に機械力を用いて複合化する方法等が挙げられる。
【0008】
本発明で用いるN−アシル化リジンを顔料に処理する方法としては、公知の方法が適用できるが、例えば、▲1▼水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの強塩基の水溶液や塩化カルシウム水溶液などに溶解したものを、顔料あるいはその水分散液に添加し、最終的にpHを中性付近に調整することにより析出・被覆させる方法、▲2▼メカノケミカル的に機械力を用いて複合化する方法等が挙げられる。
【0009】
本発明で、上記の各成分を処理する手順としては、両者を別に、又は同時におこなうことが可能であり、例えば、▲1▼顔料をN−アシル化リジンで処理し、その上から結晶セルロースを処理する方法、▲2▼顔料を結晶セルロースで処理した後または同時にN−アシル化リジンでメカノケミカル的に複合化する方法などが挙げられる。▲1▼の場合、湿式でN−アシル化リジン処理を施し、乾燥工程を経ないまま直接結晶セルロースあるいはその水分散液と混合し、最後に乾燥する方法が効率的であり、かつ処理の均一性にも優れることから好ましい。
【0010】
本発明で用いる結晶セルロースの顔料に対する処理量としては、顔料100質量部に対して結晶セルロース0.5〜50質量部が好ましく、さらに好ましくは2〜20質量部である。この範囲では、結晶セルロースの機能と製品の感触が両立可能である。また、本発明で用いるN−アシル化リジンの顔料に対する処理量としては、顔料100質量部に対してN−アシル化リジン0.5〜30質量部が好ましく、さらに好ましくは1〜15質量部である。この範囲では、2種の処理剤のバランスが良く、結晶セルロースの特徴を生かした処理が可能であり、かつ感触的にもやわらかいものができる。
【0011】
また、本発明で用いる顔料の例としては、赤色104号アルミニウムレーキ、赤色102号アルミニウムレーキ、赤色226号、赤色201号、赤色202号、青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウムレーキ等の色素およびレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、球状シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状など)に特に制限はない。粉体の大きさとしては、5nm〜100μmの範囲に入るものが好ましく、さらに好ましくは10nm〜25μmの範囲に入るものが好ましい。
【0012】
また、本発明で用いる処理顔料では、上記の成分と共に、後記するような各種の生理活性成分や粘剤、油剤などの成分を併用して処理することも可能である。これらの成分を配合する際は、顔料100質量部に対して0.001〜15質量部処理することが好ましい。
【0013】
本発明のメイクアップ化粧料では、上記の結晶セルロースとN−アシル化リジンで処理した処理顔料をメイクアップ化粧料100質量部あたり1〜95質量部配合するのが好ましい。この範囲であれば、結晶セルロースとN−アシル化リジンの効果に優れた官能特性と化粧効果が得られやすい。
【0014】
本発明のメイクアップ化粧料には、上記の各成分以外に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分を使用することができる。
【0015】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性および不揮発性の油剤および溶剤および樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わない。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ラフィノース等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、パーフルオロポリエーテルなどのフッ素系油剤、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げられる。
【0016】
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリル変性シリコーン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル等のフッ素化合物が挙げられる。
【0017】
粉体類としては、前記の顔料やその表面処理粉体が挙げられる。特に球状粉末やエラストマー性のあるシリコーンエラストマーは感触の調整能力が高いため好ましい。また吸水性、吸油性のある粉体や撥水性のある粉体を用いるとより化粧持ちを改善することができる。撥水性のある粉体としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩やシリコーン化合物で表面処理されたものを用いることが好ましい。
【0018】
本発明で用いる生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤(収斂剤)、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ましい。
【0019】
これらの成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解コンキオリン液、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビザポロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0020】
本発明のメイクアップ化粧料の剤形としては、例えば、ファンデーション、アイシャドウ、白粉、チーク、コンシーラー、口紅などのメイクアップ化粧料が挙げられる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明する。また、実施例及び比較例で用いた化粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0022】
皮膚有用性評価
専門パネラーを各評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、下記に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が高いことを示す。
【0023】
【0024】
製造実施例1
ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、硫酸バリウムのそれぞれについて下記の方法で処理を行った。N−ラウロイル−L−リジン5質量部を5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液9質量部と精製水64質量部からなるアルカリ溶液に溶解した。各顔料92質量部を6mol/L塩酸6.9質量部と精製水500質量部からなる酸性溶液に加え、よく攪拌してスラリーを得た。スラリーを攪拌しながらN−ラウロイル−L−リジン溶解液を滴下し、pHの中和微調整を行い、ろ過、水洗した。ついで結晶セルロース10%水分散液(旭化成社製:セオラスクリームFP−03)100質量部を精製水600質量部に希釈分散させ、この中に水洗した粉体を投入・混合した。得られたスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥し、目的とする結晶セルロース/N−ラウロイル−L−リジン処理顔料を得た。
【0025】
製造実施例2
タルク、セリサイト、ポリアクリル酸アルキル(球状粉体)のそれぞれについて、顔料92質量部をN−ラウロイル−L−リジン8質量部と粗混合した後、ボールミルを用いて機械的にメカノケミカル反応を生じさせて得られた粉体を、結晶セルロース10%水分散液(旭化成社製:セオラスクリームFP−03)150質量部に投入し、遊星ミルを用いて加温下に混合した。全体が均一になったところでステンレスバットにペースト状顔料を移し、ついで送風乾燥機にて90℃で30時間乾燥を行い、粉砕を経て目的とする結晶セルロース/N−ラウロイル−L−リジン処理顔料を得た。
【0026】
製造比較例1
ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、硫酸バリウムのそれぞれについて下記の方法で処理を行った。結晶セルロース10%水分散液(旭化成社製:セオラスクリームFP−03)100質量部を精製水600質量部に希釈分散させ、この中に顔料92質量部を投入・混合した。得られたスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥し、結晶セルロース処理顔料を得た。
【0027】
製造比較例2
タルク、セリサイト、ポリアクリル酸アルキル(球状粉末)のそれぞれについて、遊星ミルを用いて、顔料92質量部と結晶セルロース10%水分散液(旭化成:セオラスクリームFP−03)150質量部をよく混合した。全体が均一になったところでステンレスバットに移し、ついで送風乾燥機にて90℃で30時間乾燥を行い、粉砕を経て結晶セルロース処理顔料を得た。
【0028】
実施例1、比較例1〜3
下記の処方と製造方法に従い、パウダーファンデーションを作製した。
但し、結晶セルロース/N−ラウロイル−L−リジン処理顔料としては前記製造実施例1,2で製造したもの後記の配合比率(未処理原料の配合比換算)にて混合したものを用いた。結晶セルロース処理顔料としては前記製造比較例1,2で製造したものを後記の配合比率(未処理原料の配合比換算)にて混合したものを用いた。未処理顔料としては製造実施例で作製したものと同じ顔料を未処理の状態で使用した。N−ラウロイルリジン処理顔料としては8質量%湿式表面処理顔料を使用した。尚、単位は質量部である。
【0029】
【0030】
製造方法
油性成分を加熱混合し、事前に混合した粉体成分の上からゆっくりと加え、さらに攪拌した後、60メッシュを通し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
【0031】
【0032】
実施例2、比較例4〜6
下記の処方と製造方法に従い、油性ファンデーションを作製した。但し、結晶セルロース/N−ラウロイル−L−リジン処理顔料としては前記製造実施例1,2で製造したものを後記の配合比率(未処理顔料換算量)にて混合したものを用いた。結晶セルロース処理顔料としては前記製造比較例1,2で製造したものを後記の配合比率(未処理顔料換算量)にて混合したものを用いた。未処理顔料としては製造実施例で作製したものと同じ顔料を未処理の状態で使用した。N−ラウロイルリジン処理顔料としては8質量%湿式表面処理顔料を使用した。
【0033】
【0034】
製造方法
油性成分を加熱混合し、均一に溶解した。これに粉体成分を加え、ローラーミルにて均一になるよう混練したものを金型に充填成型した。
【0035】
【0036】
上記の結果から、本発明の実施例は比較例と比べて、塗布時の伸び、すべり性とやわらかな感触、仕上がりの均一感に優れていることが判る。これに対して未処理顔料、N−ラウロイルリジン処理顔料、結晶セルロース処理顔料を用いた比較例ではいずれかの項目において評価が悪かった。
【0037】
【発明の効果】
以上のことから、本発明は、結晶セルロースと、アミノ酸系で感触に優れるN−アシル化リジンにて処理した処理顔料を配合することで、塗布時の伸び、すべり性とやわらかな感触、仕上がりの均一感に優れることを特徴とするメイクアップ化粧料が得られることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造実施例1において得られた結晶セルロース/N−ラウロイル−L−リジン処理酸化チタンの電顕写真を示す図である。
Claims (2)
- 結晶セルロースとN−アシル化リジンとで処理したことを特徴とする処理顔料。
- 請求項1記載の処理顔料を配合することを特徴とするメイクアップ化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002253090A JP3766816B2 (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 処理顔料及びメイクアップ化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002253090A JP3766816B2 (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 処理顔料及びメイクアップ化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004091357A true JP2004091357A (ja) | 2004-03-25 |
JP3766816B2 JP3766816B2 (ja) | 2006-04-19 |
Family
ID=32059195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002253090A Expired - Fee Related JP3766816B2 (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 処理顔料及びメイクアップ化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3766816B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008214298A (ja) * | 2007-03-06 | 2008-09-18 | Kao Corp | 粉末化粧料 |
RU2458677C1 (ru) * | 2011-04-18 | 2012-08-20 | Общество с ограниченной ответственностью Научно-производственное объединение "СайТЭК" | Тональный крем |
WO2018194050A1 (ja) * | 2017-04-19 | 2018-10-25 | 日本製紙株式会社 | メイクアップ化粧料 |
JP2020075878A (ja) * | 2018-11-07 | 2020-05-21 | 松本油脂製薬株式会社 | セルロース複合粉体 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001233740A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Kanebo Ltd | メイクアップ化粧料 |
JP2003146841A (ja) * | 2001-11-14 | 2003-05-21 | Daito Kasei Kogyo Kk | 化粧料用顔料およびその製造方法並びにその化粧料用顔料を含有する化粧料 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002253090A patent/JP3766816B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001233740A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Kanebo Ltd | メイクアップ化粧料 |
JP2003146841A (ja) * | 2001-11-14 | 2003-05-21 | Daito Kasei Kogyo Kk | 化粧料用顔料およびその製造方法並びにその化粧料用顔料を含有する化粧料 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008214298A (ja) * | 2007-03-06 | 2008-09-18 | Kao Corp | 粉末化粧料 |
RU2458677C1 (ru) * | 2011-04-18 | 2012-08-20 | Общество с ограниченной ответственностью Научно-производственное объединение "СайТЭК" | Тональный крем |
WO2018194050A1 (ja) * | 2017-04-19 | 2018-10-25 | 日本製紙株式会社 | メイクアップ化粧料 |
JP2020075878A (ja) * | 2018-11-07 | 2020-05-21 | 松本油脂製薬株式会社 | セルロース複合粉体 |
JP7175717B2 (ja) | 2018-11-07 | 2022-11-21 | 松本油脂製薬株式会社 | セルロース複合粉体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3766816B2 (ja) | 2006-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3524501B2 (ja) | 化粧料 | |
JP3766816B2 (ja) | 処理顔料及びメイクアップ化粧料 | |
JP2000297005A (ja) | 化粧料 | |
JP3529695B2 (ja) | 複合化粉体及び化粧料 | |
JP2003192561A (ja) | 皮膚化粧料 | |
JP3766817B2 (ja) | 処理顔料及びメイクアップ化粧料 | |
JP3506948B2 (ja) | 化粧料 | |
JP3442698B2 (ja) | 化粧料の製造方法 | |
JP4145458B2 (ja) | 油性化粧料 | |
JP4127344B2 (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP4550335B2 (ja) | 改質粉体及び化粧料 | |
JP2004269397A (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP3545371B2 (ja) | 複合化粉体及び化粧料 | |
JP7408379B2 (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JP4063468B2 (ja) | 寒天被覆処理顔料およびメイクアップ化粧料 | |
JP3910458B2 (ja) | 油性メイクアップ化粧料 | |
JP2001233741A (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP4176055B2 (ja) | 化粧料 | |
JP4127342B2 (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP4127343B2 (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP2004269405A (ja) | 改質粉体および配合化粧料 | |
JP2001233737A (ja) | 粉体メイクアップ化粧料 | |
JP2001233736A (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP4705218B2 (ja) | メイクアップ化粧料 | |
JP3976931B2 (ja) | 化粧料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20040806 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040806 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050921 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051011 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051130 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3766816 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090203 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100203 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100203 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140203 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |