JP2004090251A - 書込ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】解像度の高い画像を得るとともに、電流のクロストークの問題を解消でき、かつ像担持体に安定して書込電極を当接させる。
【解決手段】像担持体2上に静電潜像を形成する書込ヘッド3において、該書込ヘッドは、断面矩形状の絶縁性基材3aと、該絶縁性基材の底面に像担持体の軸方向に配置される複数の書込電極3b、3b′と、前記絶縁性基材の両側面に形成され前記書込電極に配線する配線部9、9′とを備えた構成。
【選択図】図6
【解決手段】像担持体2上に静電潜像を形成する書込ヘッド3において、該書込ヘッドは、断面矩形状の絶縁性基材3aと、該絶縁性基材の底面に像担持体の軸方向に配置される複数の書込電極3b、3b′と、前記絶縁性基材の両側面に形成され前記書込電極に配線する配線部9、9′とを備えた構成。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書込電極により像担持体上に静電潜像を形成することにより画像を形成する書込ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、静電複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、一般的に帯電装置により感光体の表面を一様帯電し、この一様帯電された感光体の表面にレーザ光あるいはLEDランプ光等の露光装置の光を露光することにより、感光体の表面に静電潜像を形成するようにしている。そして、感光体の表面の静電潜像を現像装置で現像して感光体の表面にトナー像を形成し、このトナー像を転写装置によって紙等の転写材に転写して画像を形成している。
【0003】
このような従来の一般的な画像形成装置では、静電潜像の書込装置である露光装置がレーザ光あるいはLEDランプ光発生装置等によって構成されているため、画像形成装置が大型でかつ複雑な構成になっている。そこで、静電潜像の書込装置として、レーザ光やLEDランプ光を用いずに書込電極により像担持体の表面に静電潜像を書き込む画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この画像形成装置においては、像担持体上を一様電荷状態にした後、書込電極に書込電圧が印加され、主として、互いに面接触している帯電体層と書込ヘッドの書込電極との間の電荷移動(例えば、電荷注入等)により、静電潜像が一様電荷状態の帯電体層上に書き込まれる。そして、帯電体層上の静電潜像が現像装置によって搬送される現像剤で現像され、その現像剤像が、転写電圧が印加された転写ローラにより紙等の転写材に転写される。
【0005】
従来、前記書込ヘッドとしては、像担持体の軸方向に一列に書込電極を配置する方式、2枚の書込ヘッドを配設し像担持体の軸方向に書込電極を2列に配置する方式、フィルム状基板を像担持体の軸方向と直交する方向の中央部分で像担持体の軸方向に沿ってヘアピンカーブ状に折り曲げられ、ヘアピンカーブ状部分の所定位置に書込電極を形成する方式が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−172813号公報(段落番号
【0076】〜
【0080】および図12、
【0087】および図16、
【0074】、
【0075】、
【0085】、
【0086】および図11、図15)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、像担持体の軸方向に一列に書込電極を配置する方式においては、隣接する書込電極の配線部間の幅が狭いため電流のクロストーク(漏れ)が生じるとともに、解像度をさらに上げるために書込電極の数を増やすことが困難であるとういう問題を有している。また、2枚の書込ヘッドを配設する方式においては、クロストークの問題は解消できるが、書込ヘッドを2列並べるため書込電極間の位置精度を出すのが困難であるとういう問題を有し、またスペースが大きくなり小型化に不向きであるとともにコストが増大するという問題を有している。また、ヘアピンカーブ状部分の所定位置に書込電極を配置する方式においては、クロストークの問題は解決することができるが、ヘアピンカーブ状部の弾性力が不安定であるため、像担持体に安定して当接するのが極めて困難であり、また、スペースが大きくなり小型化に不向きであるという問題を有している。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、解像度の高い画像を得るとともに、電流のクロストークの問題を解消でき、かつ像担持体に安定して書込電極を当接させることができる書込ヘッドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の書込ヘッドは、像担持体上に静電潜像を形成する書込ヘッドにおいて、該書込ヘッドは、断面矩形状の絶縁性基材と、該絶縁性基材の底面に像担持体の軸方向に配置される複数の書込電極と、前記絶縁性基材の両側面に形成され前記書込電極に配線する配線部とを備えたことを特徴とする。
また、前記絶縁性基材が弾性部材を介して像担持体に押圧されることを特徴とする。
また、前記像担持体の主走査方向に1列の書込電極を配置していることを特徴とする。
また、前記像担持体の副走査方向に複数列の書込電極を配置していることを特徴とする。
また、前記隣接する列の書込電極が像担持体の主走査方向に千鳥状に配置されていることを特徴とする。
また、前記隣接する列の書込電極が像担持体の副走査方向にオーバーラップして配置されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明が適用される画像形成装置の1実施形態を示し、図(A)は基本構成を模式的に示す図、図(B)は図(A)の像担持体を部分的にかつ模式的に示す拡大断面図である。
【0011】
図(A)に示すように、画像形成装置1は、アルミニウム等の導電性材料からなるとともに接地されている基材2aの外周に絶縁性を有して設けられ、かつ静電潜像が形成される帯電体層2bを有する像担持体2と、断面矩形状の絶縁性基材3aに配置され像担持体2の帯電体層2b上に軽く押圧されて面接触し、この帯電体層2b上に静電潜像を書き込む書込電極3bを有する書込ヘッド3と、現像剤担持体である現像ローラ4aを有する現像装置4と、転写部材である転写ローラ6aを有する転写装置6とを少なくとも備えている。
【0012】
帯電体層2bは、絶縁層である誘電体層2cとこの誘電体層2cの表層に設けられた像書込部である独立電極部2dとから構成されている。図(B)に示すように、この独立電極部2dは誘電体層2cの表層に配設された多数の独立フローティング電極(以下、単に独立電極ともいう)2d1から構成されている。これらの独立電極2d1は互いに電気的に独立しかつ誘電体層2cの表面から露出した海島構造に形成されている。なお、図(A)には誘電体層2cと独立電極部2dとが区画されて示されているが、これは説明の便宜上区画しているだけであって、図(B)に明瞭に示すように、誘電体層2cと独立電極部2dとは明確に区画されるものではなく、誘電体層2cの表層における多数の独立電極2d1が存在する部分が独立電極部2dである。
そして、像書込時に、ICドライバ11を介して印加される例えばプラスの電圧が書込電極3bから書込電圧V1として独立電極部2dに印加されて、この独立電極部2dの像書込部にプラスの電荷が帯電することで、独立電極部2dに像書込が行われる。
【0013】
誘電体層2cの材料としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂のいずれか単体、もしくは2種以上のポリマーアロイを用いる。
【0014】
独立電極部2dにおいては、前述の樹脂と多数の導電性微粒子とをその混合比(濃度)を調整して溶剤中で樹脂分散(希釈混合分散)したものを誘電体層2cの表層に、スプレー法、ディップ法等の一般的な適宜の方法で塗布することにより多数の独立電極2d1が作製される。その場合、各独立電極2d1は表面に露出している。また、研磨により、多数の独立電極2d1を露出させるようにすることもできる。その場合、表面平滑性が向上し、書込電極3bとの接触抵抗が低減するとともに、書込ヘッド3と帯電体層2bとの摩耗が低減する利点がある。
【0015】
導電性微粒子の材料としては、
▲1▼Cu、Al、Ni、Ag、C、Mo等の金属微粒子、
▲2▼ZnO(酸化亜鉛)、酸化錫、酸化アンチモン、酸化チタン等を導電化処理した微粒子(例えば、アンチモン、インジウム等をドーピングして導電化処理したもの等)、
▲3▼ポリアセチレン、ポリチオフィン、ポリピロール等にヨウ素をドーピングして高分子錯体にした導電性微粒子、が用いられる。
【0016】
このように構成された画像形成装置1においては、像担持体2の帯電体層2b上を一様電荷状態にした後、書込電極3bに書込電圧が書込電極3bのICドライバ11を介して印加され、主として、互いに面接触している像担持体2と書込ヘッド3の書込電極3bとの間の電荷移動(例えば、電荷注入等)により、静電潜像が一様電荷状態の像担持体2上に書き込まれる。そして、像担持体2上の静電潜像が像担持体2の帯電体層2b上に書き込まれる。そして、像担持体2の帯電体層2b上の静電潜像が現像装置4の現像ローラ4aによって搬送される現像剤で現像され、その現像剤像が、転写電圧が印加された転写ローラ6aにより紙等の転写材5に転写される。
【0017】
図2は、書込装置3の書込電極3bの帯電または除電による静電潜像の書込の原理を説明し、図(a)は書込電極3bと像担持体2との接触部の拡大図、図(b)はこの接触部の電気的等価回路図、図(c)ないし図(f)は各パラメータと像担持体2の表面電位との関係を示す図である。図3は、像担持体に対する帯電または除電を説明し、図(a)は電荷注入による像担持体に対する帯電または除電の説明図、図(b)は放電による像担持体に対する帯電または除電の説明図、図(c)はパッシェンの法則を説明する図である。
【0018】
図2(a)に示すように像担持体2は、アルミニウム等の導電性材料からなり、接地されている基材2aと、この基材2aの外周に形成された絶縁性を有する帯電体層2bとからなっている。書込装置3のFPC等からなるフィルム状基板3aに支持されている書込電極3bが前述のように帯電体層2bに所定の小さな押圧力で接触しているとともに、像担持体2が所定の速度Vで移動(回転)している。この小さな押圧力は、幅300mmで押圧力10N以下、すなわち線圧0.03N/mm以下が書込電極3bと像担持体2との接触を安定化し、電荷注入または放電を安定化する上で好ましく、摩耗の観点から接触を安定の保つ状態を維持しつつ極力線圧を下げることが望ましい。
【0019】
書込電極3bには、所定の高電圧V0または所定の低電圧V1がフィルム状基板3aを介して選択的に切り替えられて印加されるようになっている(前述のように±の電荷があるため、高電圧は絶対値が高い電圧をいい、また、低電圧は高電圧と同じ極性として絶対値が低い電圧または0Vをいう。本明細書における本発明の説明では、この低電圧はすべて接地電圧であるとしているので、以下の説明では、高電圧V0を所定電圧V0といい、低電圧V1を接地電圧V1という。接地電圧V1は0Vであることは言うまでもない)。
【0020】
すなわち、書込電極3bと像担持体2との接触部(ニップ部)において、図2(b)に示す電気的な等価回路が構成されている。図2(b)において、Rは書込電極3bの抵抗を示し、Cは像担持体2の容量を示している。書込電極3bの抵抗Rは、A側の(−)の所定電圧V0またはB側の接地電圧V1に選択的に切換接続されるようになっている。
【0021】
等価回路において、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧V0を印加したときの書込電極3bの抵抗Rと像担持体2の表面電位との関係は、図2(c)に実線で示すように書込電極3bの抵抗Rが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0となり、書込電極3bの抵抗Rが所定値より大きい領域であると、像担持体2の表面電位の絶対値が低下する。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの書込電極3bの抵抗Rと像担持体2の表面電位との関係は、図2(c)に点線で示すように書込電極3bの抵抗Rが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定のほぼ接地電圧V1となり、書込電極3bの抵抗Rが所定値より大きい領域であると、像担持体2の表面電位の絶対値が上昇する。
【0022】
そして、書込電極3bの抵抗Rが小さく像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0または一定の接地電圧V1である領域では、図3(a)に示すように像担持体2に接触する書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとの間で、電圧の低い方から高い方へ直接(−)の電荷の電荷注入が行われる。すなわち、電荷注入により像担持体2が帯電または除電される。また、書込電極3bの抵抗Rが大きく像担持体2の表面電位が変化し始める領域では、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が次第に小さくなってくるとともに、書込電極3bの抵抗Rが大きくなることで図3(b)に示すようにフィルム状基板3aの後述する導電パターンと像担持体2との間で放電が生じてくるようになる。
【0023】
このフィルム状基板3aの導電パターンと像担持体2の基材2aとの間で生じる放電はフィルム状基板3aと像担持体2との間の電圧(所定電圧V0)の絶対値が放電開始電圧Vthより大きくなったときに生じるが、フィルム状基板3aおよび像担持体2間のギャップとこの放電開始電圧Vthとの関係はパッシェンの法則により図3(c)に示すようになる。すなわち、ギャップが約30μm位であるとき放電開始電圧Vthが最も小さく、ギャップが約30μmより小さくても大きくても放電開始電圧Vthが大きくなり、放電が発生し難くなる。この放電によっても像担持体2の表面が帯電または除電されるようになる。しかし、書込電極3の抵抗Rがこの領域であるときには、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が大きいとともに放電による像担持体2の帯電または除電が小さく、像担持体2の帯電または除電は電荷注入による帯電または除電が支配的となっている。この電荷注入による帯電または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1となる。電荷注入による帯電の場合、書込電極3bに供給される所定電圧V0は書込電極3bと像担持体2の基材2aとの間で放電が発生する放電開始電圧Vth以下に設定するのが望ましい。
【0024】
書込電極3bの抵抗Rが更に大きい領域であると、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が小さく、放電による像担持体2の帯電または除電が電荷注入による帯電または除電より大きくなり、像担持体2の帯電または除電は次第に放電による帯電または除電が支配的となってくる。すなわち、書込電極3bの抵抗Rが大きくなると、像担持体2の表面は主に放電によって帯電または除電され、電荷注入による像担持体2はほとんど帯電または除電されなくなる。この放電による帯電または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1から放電開始電圧Vthを差し引いた電圧となる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧でも同じである。
【0025】
したがって、電極の3bの抵抗Rを、像担持体2の表面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電圧があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧V1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でスイッチング制御することにより、電荷注入による像担持体2の帯電または除電を行うことができるようになる。
【0026】
また、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧
V0を印加したときの像担持体2の容量Cと像担持体2の表面電位との関係は、図2(d)に実線で示すように誘電体2bの容量Cが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0となり、誘電体2bの容量Cが所定値より大きい領域では、像担持体2の表面電位の絶対値が低下する。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの像担持体2の容量Cと像担持体2の表面電位との関係は、図2(d)に点線で示すように像担持体2の容量Cが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定のほぼ接地電圧V1となり、像担持体2の容量Cが所定値より大きい領域では、像担持体2の表面電位の絶対値が上昇する。
【0027】
そして、像担持体2の容量Cが小さく像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0または一定の接地電圧V1である領域では、像担持体2に接触する書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとの間で直接(−)の電荷の電荷注入が行われる。すなわち、電荷注入により像担持体2が帯電または除電される。また、像担持体2の容量Cが大きく像担持体2の表面電位が変化し始める領域では、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が次第に小さくなってくるとともに、像担持体2の容量Cが大きくなることで図3(b)に示すようにフィルム状基板3aと像担持体2との間で放電が生じてくるようになる。この放電によっても像担持体2の表面が帯電または除電されるようになる。しかし、像担持体容量Cがこの領域であるときには、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が大きいとともに放電による像担持体2の帯電または除電が小さく、像担持体2の帯電または除電は電荷注入による帯電または除電が支配的となっている。この電荷注入による帯電または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1となる。
【0028】
像担持体2の容量Cが更に大きい領域であると、書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとので間でこの電荷注入はほとんど行われない。すなわち、電荷注入によっては像担持体2は帯電または除電されなくなる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
したがって、像担持体2の容量Cを、像担持体2の表面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電圧があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧V1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でスイッチング制御することにより、電荷注入による像担持体2の帯電または除電を行うことができるようになる。
【0029】
更に、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧
V0を印加したときの像担持体2の速度(周速度)vと像担持体2の表面電位との関係は、図2(e)に実線で示すように像担持体2の速度vが比較的小さい領域では、像担持体2の表面電位は速度vが大きくなるにしたがって上昇し、像担持体2の速度vが所定値より大きくなると、像担持体2の表面電位の絶対値は一定の電圧となる。像担持体2の表面電位が像担持体2の速度vの増大に応じて大きくなるのは、書込電極3bと像担持体2との間の摩擦による像担持体2への電荷注入の容易化によるものであると考えられる。この摩擦による電荷注入の容易化は像担持体2の速度vがある程度大きくなると変化しなく、ほぼ一定となる。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの誘電体2bの速度vと誘電体2bの表面電位との関係は、図2(e)に点線で示すように誘電体2bの速度vに関係なく一定の接地電圧V1となる。なお、所定電圧
V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
【0030】
更に、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧
V0を印加したときの書込電極3bの像担持体2への押圧力(以下、単に書込電極3bの圧力という)と像担持体2の表面電位との関係は、図2(f)に実線で示すように書込電極3bの圧力がきわめて小さい領域では、像担持体2の表面電位は書込電極3bの圧力が大きくなるにしたがって比較的急上昇し、書込電極3bの圧力が所定値より大きくなると、像担持体2の表面電位の絶対値は一定の電圧となる。像担持体2の表面電位が書込電極3bの圧力の増大に応じて急上昇するのは、書込電極3bと像担持体2との接触が書込電極3bの圧力の増大にしたがってより確実になることによるものであると考えられる。この書込電極3bと像担持体2との接触の確実性は、書込電極3bの圧力がある程度大きくなると変化しなく、ほぼ一定となる。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの書込電極3bの圧力と像担持体2の表面電位との関係は、図2(f)に点線で示すように書込電極3bの圧力に関係なく一定の接地電圧
V1となる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
【0031】
このようにして、書込電極3bの抵抗Rおよび像担持体2の容量Cを像担持体2の表面電位が一定の所定電圧となるように設定するとともに、像担持体2の速度vおよび書込電極3bの圧力を像担持体2の表面電位が一定の所定電圧となるように制御し、書込電極3bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でスイッチング制御することにより、電荷注入による像担持体2の帯電または除電を確実にかつ簡単に行うことができるようになる。
【0032】
なお、前述の例では書込電極3bに印加する所定電圧V0が直流電圧であるが、直流電圧に交流電圧を重畳することもできる。交流電圧を重畳する場合は、直流成分を像担持体2に印加する電圧とし、また、交流成分の振幅を放電開始電圧Vthの2倍以上に設定するとともに、交流成分の周波数を像担持体2の回転における周波数の500〜1000倍程度が好ましい(例えば、像担持体2の径が30φでかつ像担持体2の周速度が180mm/secであるとすると、像担持体2の回転における周波数が2Hzであるから、交流成分の周波数は1000〜2000Hzとなる)。
【0033】
このように直流電圧に交流電圧を重畳させることにより、書込電極3bの放電による帯電または除電がより安定するとともに、交流電圧により書込電極3bが振動することで、書込電極3bに付着する異物を除去でき、この書込電極3bの汚れが防止されるようになる。
【0034】
図4は、書込電極3bに所定電圧V0および接地電圧V1を切替接続するためのスイッチング回路を示す図である。例えば4列に配置された書込電極3bは、それぞれ、対応する高電圧スイッチ(High Voltage Switch;H.V.S.W.)15に接続されており、これらの高電圧スイッチ15は、それぞれ、対応する電極3bを所定電圧V0と接地電圧V1とに切替接続するようになっている。各高電圧スイッチ15には、それぞれシフトレジスタ(S.R.)16からの画像書込制御信号が入力され、またこのシフトレジスタ16には、バッファ17に蓄えられている画像信号およびクロック18からのクロック信号がそれぞれ入力される。そして、シフトレジスタ16からの画像書込制御信号はアンド回路19によりエンコーダ20からの書込タイミング信号に基づいて各高電圧スイッチ15に入力されるようになる。各高電圧スイッチ15およびアンド回路19により各書込電極3bへの供給電圧を切替制御する前述のドライバ11が構成されている。
【0035】
図5は、各電極3bの各高電圧スイッチ15をそれぞれ所定電圧V0または接地電圧V1に選択的に切替制御したときの状態を示し、(a)は各電極の電圧状態を示す図、(b)は(a)の電圧状態で正規現像したときの現像剤像を示す図、(c)は(a)の電圧状態で反転現像したときの現像剤像を示す図である。
【0036】
図5において、例えばn−2番目、n−1番目、n番目、n+1番目、n+2番目の各電極3bが、それぞれの高電圧スイッチ15が切替制御されて(a)に示す電圧状態になっているとする。そこで、このような電圧状態の各電極で像担持体2に静電潜像の書込を行うとともに、正規現像によりこの静電潜像を現像すると、現像剤8が像担持体2の所定電圧V0部上に付着し、(b)にハッチングで示すような現像剤像が得られる。また、同様にして静電潜像の書込を行い、反転現像によりこの静電潜像を現像すると、現像剤8が像担持体2の接地電圧V1部上に付着し、(c)にハッチングで示すような現像剤像が得られる。
【0037】
このように構成された書込ヘッド3を用いた画像形成装置1によれば、書込電極3bをフィルム状基板3aの小さな弾性復元力による軽い押圧力で像担持体2に接触させているので、書込電極3bを像担持体2に安定して接触させることができるようになる。したがって、像担持体2に対する書込電極3bによる帯電をより安定して高精度に行うことができる。これにより、静電潜像の書込をより安定して行うことができるので、良好な画像を確実にかつ高精度に得ることができる。
【0038】
また、書込電極3bを軽い押圧力で像担持体2に接触させているだけであるので、書込電極3bによる像担持体2の損傷を防止でき、像担持体2の耐久性を向上させることができる。更に、書込装置3として書込電極3bを用いているだけであり、従来のような大型のレーザ光発生装置やLEDランプ光発生装置等を設けないので、装置をより一層小型化することができるとともに、部品点数をより一層削減できて一層シンプルで安価な画像形成装置を得ることができる。また、書込電極3bによりオゾンの発生をより一層抑制することができるようになる。
【0039】
次に、本発明における書込ヘッドの特徴について説明する。図6は、本発明の書込ヘッドの1実施形態を示し、図(A)は縦断面図、図(B)は書込電極の配置パターンを示す書込ヘッドの底面図である。なお、図1と同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する。
【0040】
本実施形態の書込ヘッド3は、図(A)に示すように、断面矩形状で長尺の絶縁性基材3aが像担持体2の軸方向に配設され、絶縁性基材3aの底面に、副走査方向(像担持体2の移動方向)に間隔をおいて2列の書込電極3b、3b′を主走査方向(像担持体2の軸方向)に配置されている。絶縁性基材3aの両側面には、ドライバ11、11′が配設され、書込電極3b、3b′は、それぞれ絶縁性基材3aの底面から両側面に形成された配線部9、9′を介してドライバ11、11′に接続、導通されている。絶縁性基材3aの上面は、支持部材12に固定されたスプリング13により付勢されており、これにより書込ヘッド3は、像担持体2に軽押圧される構成になっている。
【0041】
図(B)に示すように、書込電極3b、3b′の平面形状は四角形であり、一方の列の書込電極3bの間に、他方の列の書込電極3b′が位置するように像担持体2の軸方向に千鳥状に配置される構成になっている。本実施形態においては、絶縁性基材3aの底面に書込電極3b、3b′を形成し、絶縁性基材の両面に書込電極3b、3b′に対応した配線部9、9′を形成するため、電流のクロストークを防止することができるとともに、像担持体に安定して書込電極を当接させることができる。
【0042】
図7は、書込電極の形状の他例を示す書込ヘッドの底面図である。なお、以下の説明において、図6と同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する場合がある。図(A)の書込電極3b、3b′は円形であり、図(B)の書込電極3b、3b′は三角形であり、いずれも一方の列の書込電極3bの間に、他方の列の書込電極3b′が位置するように像担持体2の軸方向に千鳥状に配置される構成になっている。なお、書込電極3b、3b′の形状は、これ以外にも、台形、平行四辺形等、任意の形状を採用することができる。また、一方の列の書込電極3bと他方の列の書込電極3b′とが像担持体2の移動方向にオーバーラップするように配置してもよい。
【0043】
図8は、本発明の書込ヘッドの他の実施形態を示し、図(A)は縦断面図、図(B)は書込電極の配置パターンを示す書込ヘッドの底面図である。本実施形態においては、書込電極3b、3b′を像担持体の軸方向に交互に1列に形成し、書込電極3b、3b′をそれぞれ絶縁性基材3aの底面から両側面に形成された配線部9、9′を介してドライバ11、11′に接続、導通している。本実施形態においても、前記実施形態と同様に、電流のクロストークを防止することができるとともに、像担持体に安定して書込電極を当接させることができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、絶縁性基材の底面に副走査方向に1列または2列の書込電極を形成しているが、3列以上の複数列の書込電極を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の例を示す図である。
【図2】静電潜像の書込の原理を説明するための図である。
【図3】像担持体に対する帯電または除電を説明するための図である。
【図4】書込電極のスイッチング回路を示す図である。
【図5】書込電極を選択的に切替制御したときの現像剤像を示す図である。
【図6】本発明の書込ヘッドの1実施形態を示す図である。
【図7】書込電極の形状の他例を示す書込ヘッドの底面図である。
【図8】本発明の書込ヘッドの他の実施形態を説明するための図である。
【符号の説明】
2…像担持体、3…書込ヘッド、3a…絶縁性基材、3b、3b′…書込電極、
9、9′…配線部
【発明の属する技術分野】
本発明は、書込電極により像担持体上に静電潜像を形成することにより画像を形成する書込ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、静電複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、一般的に帯電装置により感光体の表面を一様帯電し、この一様帯電された感光体の表面にレーザ光あるいはLEDランプ光等の露光装置の光を露光することにより、感光体の表面に静電潜像を形成するようにしている。そして、感光体の表面の静電潜像を現像装置で現像して感光体の表面にトナー像を形成し、このトナー像を転写装置によって紙等の転写材に転写して画像を形成している。
【0003】
このような従来の一般的な画像形成装置では、静電潜像の書込装置である露光装置がレーザ光あるいはLEDランプ光発生装置等によって構成されているため、画像形成装置が大型でかつ複雑な構成になっている。そこで、静電潜像の書込装置として、レーザ光やLEDランプ光を用いずに書込電極により像担持体の表面に静電潜像を書き込む画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この画像形成装置においては、像担持体上を一様電荷状態にした後、書込電極に書込電圧が印加され、主として、互いに面接触している帯電体層と書込ヘッドの書込電極との間の電荷移動(例えば、電荷注入等)により、静電潜像が一様電荷状態の帯電体層上に書き込まれる。そして、帯電体層上の静電潜像が現像装置によって搬送される現像剤で現像され、その現像剤像が、転写電圧が印加された転写ローラにより紙等の転写材に転写される。
【0005】
従来、前記書込ヘッドとしては、像担持体の軸方向に一列に書込電極を配置する方式、2枚の書込ヘッドを配設し像担持体の軸方向に書込電極を2列に配置する方式、フィルム状基板を像担持体の軸方向と直交する方向の中央部分で像担持体の軸方向に沿ってヘアピンカーブ状に折り曲げられ、ヘアピンカーブ状部分の所定位置に書込電極を形成する方式が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−172813号公報(段落番号
【0076】〜
【0080】および図12、
【0087】および図16、
【0074】、
【0075】、
【0085】、
【0086】および図11、図15)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、像担持体の軸方向に一列に書込電極を配置する方式においては、隣接する書込電極の配線部間の幅が狭いため電流のクロストーク(漏れ)が生じるとともに、解像度をさらに上げるために書込電極の数を増やすことが困難であるとういう問題を有している。また、2枚の書込ヘッドを配設する方式においては、クロストークの問題は解消できるが、書込ヘッドを2列並べるため書込電極間の位置精度を出すのが困難であるとういう問題を有し、またスペースが大きくなり小型化に不向きであるとともにコストが増大するという問題を有している。また、ヘアピンカーブ状部分の所定位置に書込電極を配置する方式においては、クロストークの問題は解決することができるが、ヘアピンカーブ状部の弾性力が不安定であるため、像担持体に安定して当接するのが極めて困難であり、また、スペースが大きくなり小型化に不向きであるという問題を有している。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、解像度の高い画像を得るとともに、電流のクロストークの問題を解消でき、かつ像担持体に安定して書込電極を当接させることができる書込ヘッドを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の書込ヘッドは、像担持体上に静電潜像を形成する書込ヘッドにおいて、該書込ヘッドは、断面矩形状の絶縁性基材と、該絶縁性基材の底面に像担持体の軸方向に配置される複数の書込電極と、前記絶縁性基材の両側面に形成され前記書込電極に配線する配線部とを備えたことを特徴とする。
また、前記絶縁性基材が弾性部材を介して像担持体に押圧されることを特徴とする。
また、前記像担持体の主走査方向に1列の書込電極を配置していることを特徴とする。
また、前記像担持体の副走査方向に複数列の書込電極を配置していることを特徴とする。
また、前記隣接する列の書込電極が像担持体の主走査方向に千鳥状に配置されていることを特徴とする。
また、前記隣接する列の書込電極が像担持体の副走査方向にオーバーラップして配置されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明が適用される画像形成装置の1実施形態を示し、図(A)は基本構成を模式的に示す図、図(B)は図(A)の像担持体を部分的にかつ模式的に示す拡大断面図である。
【0011】
図(A)に示すように、画像形成装置1は、アルミニウム等の導電性材料からなるとともに接地されている基材2aの外周に絶縁性を有して設けられ、かつ静電潜像が形成される帯電体層2bを有する像担持体2と、断面矩形状の絶縁性基材3aに配置され像担持体2の帯電体層2b上に軽く押圧されて面接触し、この帯電体層2b上に静電潜像を書き込む書込電極3bを有する書込ヘッド3と、現像剤担持体である現像ローラ4aを有する現像装置4と、転写部材である転写ローラ6aを有する転写装置6とを少なくとも備えている。
【0012】
帯電体層2bは、絶縁層である誘電体層2cとこの誘電体層2cの表層に設けられた像書込部である独立電極部2dとから構成されている。図(B)に示すように、この独立電極部2dは誘電体層2cの表層に配設された多数の独立フローティング電極(以下、単に独立電極ともいう)2d1から構成されている。これらの独立電極2d1は互いに電気的に独立しかつ誘電体層2cの表面から露出した海島構造に形成されている。なお、図(A)には誘電体層2cと独立電極部2dとが区画されて示されているが、これは説明の便宜上区画しているだけであって、図(B)に明瞭に示すように、誘電体層2cと独立電極部2dとは明確に区画されるものではなく、誘電体層2cの表層における多数の独立電極2d1が存在する部分が独立電極部2dである。
そして、像書込時に、ICドライバ11を介して印加される例えばプラスの電圧が書込電極3bから書込電圧V1として独立電極部2dに印加されて、この独立電極部2dの像書込部にプラスの電荷が帯電することで、独立電極部2dに像書込が行われる。
【0013】
誘電体層2cの材料としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂のいずれか単体、もしくは2種以上のポリマーアロイを用いる。
【0014】
独立電極部2dにおいては、前述の樹脂と多数の導電性微粒子とをその混合比(濃度)を調整して溶剤中で樹脂分散(希釈混合分散)したものを誘電体層2cの表層に、スプレー法、ディップ法等の一般的な適宜の方法で塗布することにより多数の独立電極2d1が作製される。その場合、各独立電極2d1は表面に露出している。また、研磨により、多数の独立電極2d1を露出させるようにすることもできる。その場合、表面平滑性が向上し、書込電極3bとの接触抵抗が低減するとともに、書込ヘッド3と帯電体層2bとの摩耗が低減する利点がある。
【0015】
導電性微粒子の材料としては、
▲1▼Cu、Al、Ni、Ag、C、Mo等の金属微粒子、
▲2▼ZnO(酸化亜鉛)、酸化錫、酸化アンチモン、酸化チタン等を導電化処理した微粒子(例えば、アンチモン、インジウム等をドーピングして導電化処理したもの等)、
▲3▼ポリアセチレン、ポリチオフィン、ポリピロール等にヨウ素をドーピングして高分子錯体にした導電性微粒子、が用いられる。
【0016】
このように構成された画像形成装置1においては、像担持体2の帯電体層2b上を一様電荷状態にした後、書込電極3bに書込電圧が書込電極3bのICドライバ11を介して印加され、主として、互いに面接触している像担持体2と書込ヘッド3の書込電極3bとの間の電荷移動(例えば、電荷注入等)により、静電潜像が一様電荷状態の像担持体2上に書き込まれる。そして、像担持体2上の静電潜像が像担持体2の帯電体層2b上に書き込まれる。そして、像担持体2の帯電体層2b上の静電潜像が現像装置4の現像ローラ4aによって搬送される現像剤で現像され、その現像剤像が、転写電圧が印加された転写ローラ6aにより紙等の転写材5に転写される。
【0017】
図2は、書込装置3の書込電極3bの帯電または除電による静電潜像の書込の原理を説明し、図(a)は書込電極3bと像担持体2との接触部の拡大図、図(b)はこの接触部の電気的等価回路図、図(c)ないし図(f)は各パラメータと像担持体2の表面電位との関係を示す図である。図3は、像担持体に対する帯電または除電を説明し、図(a)は電荷注入による像担持体に対する帯電または除電の説明図、図(b)は放電による像担持体に対する帯電または除電の説明図、図(c)はパッシェンの法則を説明する図である。
【0018】
図2(a)に示すように像担持体2は、アルミニウム等の導電性材料からなり、接地されている基材2aと、この基材2aの外周に形成された絶縁性を有する帯電体層2bとからなっている。書込装置3のFPC等からなるフィルム状基板3aに支持されている書込電極3bが前述のように帯電体層2bに所定の小さな押圧力で接触しているとともに、像担持体2が所定の速度Vで移動(回転)している。この小さな押圧力は、幅300mmで押圧力10N以下、すなわち線圧0.03N/mm以下が書込電極3bと像担持体2との接触を安定化し、電荷注入または放電を安定化する上で好ましく、摩耗の観点から接触を安定の保つ状態を維持しつつ極力線圧を下げることが望ましい。
【0019】
書込電極3bには、所定の高電圧V0または所定の低電圧V1がフィルム状基板3aを介して選択的に切り替えられて印加されるようになっている(前述のように±の電荷があるため、高電圧は絶対値が高い電圧をいい、また、低電圧は高電圧と同じ極性として絶対値が低い電圧または0Vをいう。本明細書における本発明の説明では、この低電圧はすべて接地電圧であるとしているので、以下の説明では、高電圧V0を所定電圧V0といい、低電圧V1を接地電圧V1という。接地電圧V1は0Vであることは言うまでもない)。
【0020】
すなわち、書込電極3bと像担持体2との接触部(ニップ部)において、図2(b)に示す電気的な等価回路が構成されている。図2(b)において、Rは書込電極3bの抵抗を示し、Cは像担持体2の容量を示している。書込電極3bの抵抗Rは、A側の(−)の所定電圧V0またはB側の接地電圧V1に選択的に切換接続されるようになっている。
【0021】
等価回路において、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧V0を印加したときの書込電極3bの抵抗Rと像担持体2の表面電位との関係は、図2(c)に実線で示すように書込電極3bの抵抗Rが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0となり、書込電極3bの抵抗Rが所定値より大きい領域であると、像担持体2の表面電位の絶対値が低下する。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの書込電極3bの抵抗Rと像担持体2の表面電位との関係は、図2(c)に点線で示すように書込電極3bの抵抗Rが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定のほぼ接地電圧V1となり、書込電極3bの抵抗Rが所定値より大きい領域であると、像担持体2の表面電位の絶対値が上昇する。
【0022】
そして、書込電極3bの抵抗Rが小さく像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0または一定の接地電圧V1である領域では、図3(a)に示すように像担持体2に接触する書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとの間で、電圧の低い方から高い方へ直接(−)の電荷の電荷注入が行われる。すなわち、電荷注入により像担持体2が帯電または除電される。また、書込電極3bの抵抗Rが大きく像担持体2の表面電位が変化し始める領域では、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が次第に小さくなってくるとともに、書込電極3bの抵抗Rが大きくなることで図3(b)に示すようにフィルム状基板3aの後述する導電パターンと像担持体2との間で放電が生じてくるようになる。
【0023】
このフィルム状基板3aの導電パターンと像担持体2の基材2aとの間で生じる放電はフィルム状基板3aと像担持体2との間の電圧(所定電圧V0)の絶対値が放電開始電圧Vthより大きくなったときに生じるが、フィルム状基板3aおよび像担持体2間のギャップとこの放電開始電圧Vthとの関係はパッシェンの法則により図3(c)に示すようになる。すなわち、ギャップが約30μm位であるとき放電開始電圧Vthが最も小さく、ギャップが約30μmより小さくても大きくても放電開始電圧Vthが大きくなり、放電が発生し難くなる。この放電によっても像担持体2の表面が帯電または除電されるようになる。しかし、書込電極3の抵抗Rがこの領域であるときには、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が大きいとともに放電による像担持体2の帯電または除電が小さく、像担持体2の帯電または除電は電荷注入による帯電または除電が支配的となっている。この電荷注入による帯電または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1となる。電荷注入による帯電の場合、書込電極3bに供給される所定電圧V0は書込電極3bと像担持体2の基材2aとの間で放電が発生する放電開始電圧Vth以下に設定するのが望ましい。
【0024】
書込電極3bの抵抗Rが更に大きい領域であると、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が小さく、放電による像担持体2の帯電または除電が電荷注入による帯電または除電より大きくなり、像担持体2の帯電または除電は次第に放電による帯電または除電が支配的となってくる。すなわち、書込電極3bの抵抗Rが大きくなると、像担持体2の表面は主に放電によって帯電または除電され、電荷注入による像担持体2はほとんど帯電または除電されなくなる。この放電による帯電または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1から放電開始電圧Vthを差し引いた電圧となる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧でも同じである。
【0025】
したがって、電極の3bの抵抗Rを、像担持体2の表面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電圧があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧V1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でスイッチング制御することにより、電荷注入による像担持体2の帯電または除電を行うことができるようになる。
【0026】
また、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧
V0を印加したときの像担持体2の容量Cと像担持体2の表面電位との関係は、図2(d)に実線で示すように誘電体2bの容量Cが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0となり、誘電体2bの容量Cが所定値より大きい領域では、像担持体2の表面電位の絶対値が低下する。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの像担持体2の容量Cと像担持体2の表面電位との関係は、図2(d)に点線で示すように像担持体2の容量Cが小さい領域では像担持体2の表面電位が一定のほぼ接地電圧V1となり、像担持体2の容量Cが所定値より大きい領域では、像担持体2の表面電位の絶対値が上昇する。
【0027】
そして、像担持体2の容量Cが小さく像担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0または一定の接地電圧V1である領域では、像担持体2に接触する書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとの間で直接(−)の電荷の電荷注入が行われる。すなわち、電荷注入により像担持体2が帯電または除電される。また、像担持体2の容量Cが大きく像担持体2の表面電位が変化し始める領域では、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が次第に小さくなってくるとともに、像担持体2の容量Cが大きくなることで図3(b)に示すようにフィルム状基板3aと像担持体2との間で放電が生じてくるようになる。この放電によっても像担持体2の表面が帯電または除電されるようになる。しかし、像担持体容量Cがこの領域であるときには、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が大きいとともに放電による像担持体2の帯電または除電が小さく、像担持体2の帯電または除電は電荷注入による帯電または除電が支配的となっている。この電荷注入による帯電または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1となる。
【0028】
像担持体2の容量Cが更に大きい領域であると、書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとので間でこの電荷注入はほとんど行われない。すなわち、電荷注入によっては像担持体2は帯電または除電されなくなる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
したがって、像担持体2の容量Cを、像担持体2の表面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電圧があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧V1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でスイッチング制御することにより、電荷注入による像担持体2の帯電または除電を行うことができるようになる。
【0029】
更に、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧
V0を印加したときの像担持体2の速度(周速度)vと像担持体2の表面電位との関係は、図2(e)に実線で示すように像担持体2の速度vが比較的小さい領域では、像担持体2の表面電位は速度vが大きくなるにしたがって上昇し、像担持体2の速度vが所定値より大きくなると、像担持体2の表面電位の絶対値は一定の電圧となる。像担持体2の表面電位が像担持体2の速度vの増大に応じて大きくなるのは、書込電極3bと像担持体2との間の摩擦による像担持体2への電荷注入の容易化によるものであると考えられる。この摩擦による電荷注入の容易化は像担持体2の速度vがある程度大きくなると変化しなく、ほぼ一定となる。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの誘電体2bの速度vと誘電体2bの表面電位との関係は、図2(e)に点線で示すように誘電体2bの速度vに関係なく一定の接地電圧V1となる。なお、所定電圧
V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
【0030】
更に、書込電極3bをA側に接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧
V0を印加したときの書込電極3bの像担持体2への押圧力(以下、単に書込電極3bの圧力という)と像担持体2の表面電位との関係は、図2(f)に実線で示すように書込電極3bの圧力がきわめて小さい領域では、像担持体2の表面電位は書込電極3bの圧力が大きくなるにしたがって比較的急上昇し、書込電極3bの圧力が所定値より大きくなると、像担持体2の表面電位の絶対値は一定の電圧となる。像担持体2の表面電位が書込電極3bの圧力の増大に応じて急上昇するのは、書込電極3bと像担持体2との接触が書込電極3bの圧力の増大にしたがってより確実になることによるものであると考えられる。この書込電極3bと像担持体2との接触の確実性は、書込電極3bの圧力がある程度大きくなると変化しなく、ほぼ一定となる。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3bを接地したときの書込電極3bの圧力と像担持体2の表面電位との関係は、図2(f)に点線で示すように書込電極3bの圧力に関係なく一定の接地電圧
V1となる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも同様である。
【0031】
このようにして、書込電極3bの抵抗Rおよび像担持体2の容量Cを像担持体2の表面電位が一定の所定電圧となるように設定するとともに、像担持体2の速度vおよび書込電極3bの圧力を像担持体2の表面電位が一定の所定電圧となるように制御し、書込電極3bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でスイッチング制御することにより、電荷注入による像担持体2の帯電または除電を確実にかつ簡単に行うことができるようになる。
【0032】
なお、前述の例では書込電極3bに印加する所定電圧V0が直流電圧であるが、直流電圧に交流電圧を重畳することもできる。交流電圧を重畳する場合は、直流成分を像担持体2に印加する電圧とし、また、交流成分の振幅を放電開始電圧Vthの2倍以上に設定するとともに、交流成分の周波数を像担持体2の回転における周波数の500〜1000倍程度が好ましい(例えば、像担持体2の径が30φでかつ像担持体2の周速度が180mm/secであるとすると、像担持体2の回転における周波数が2Hzであるから、交流成分の周波数は1000〜2000Hzとなる)。
【0033】
このように直流電圧に交流電圧を重畳させることにより、書込電極3bの放電による帯電または除電がより安定するとともに、交流電圧により書込電極3bが振動することで、書込電極3bに付着する異物を除去でき、この書込電極3bの汚れが防止されるようになる。
【0034】
図4は、書込電極3bに所定電圧V0および接地電圧V1を切替接続するためのスイッチング回路を示す図である。例えば4列に配置された書込電極3bは、それぞれ、対応する高電圧スイッチ(High Voltage Switch;H.V.S.W.)15に接続されており、これらの高電圧スイッチ15は、それぞれ、対応する電極3bを所定電圧V0と接地電圧V1とに切替接続するようになっている。各高電圧スイッチ15には、それぞれシフトレジスタ(S.R.)16からの画像書込制御信号が入力され、またこのシフトレジスタ16には、バッファ17に蓄えられている画像信号およびクロック18からのクロック信号がそれぞれ入力される。そして、シフトレジスタ16からの画像書込制御信号はアンド回路19によりエンコーダ20からの書込タイミング信号に基づいて各高電圧スイッチ15に入力されるようになる。各高電圧スイッチ15およびアンド回路19により各書込電極3bへの供給電圧を切替制御する前述のドライバ11が構成されている。
【0035】
図5は、各電極3bの各高電圧スイッチ15をそれぞれ所定電圧V0または接地電圧V1に選択的に切替制御したときの状態を示し、(a)は各電極の電圧状態を示す図、(b)は(a)の電圧状態で正規現像したときの現像剤像を示す図、(c)は(a)の電圧状態で反転現像したときの現像剤像を示す図である。
【0036】
図5において、例えばn−2番目、n−1番目、n番目、n+1番目、n+2番目の各電極3bが、それぞれの高電圧スイッチ15が切替制御されて(a)に示す電圧状態になっているとする。そこで、このような電圧状態の各電極で像担持体2に静電潜像の書込を行うとともに、正規現像によりこの静電潜像を現像すると、現像剤8が像担持体2の所定電圧V0部上に付着し、(b)にハッチングで示すような現像剤像が得られる。また、同様にして静電潜像の書込を行い、反転現像によりこの静電潜像を現像すると、現像剤8が像担持体2の接地電圧V1部上に付着し、(c)にハッチングで示すような現像剤像が得られる。
【0037】
このように構成された書込ヘッド3を用いた画像形成装置1によれば、書込電極3bをフィルム状基板3aの小さな弾性復元力による軽い押圧力で像担持体2に接触させているので、書込電極3bを像担持体2に安定して接触させることができるようになる。したがって、像担持体2に対する書込電極3bによる帯電をより安定して高精度に行うことができる。これにより、静電潜像の書込をより安定して行うことができるので、良好な画像を確実にかつ高精度に得ることができる。
【0038】
また、書込電極3bを軽い押圧力で像担持体2に接触させているだけであるので、書込電極3bによる像担持体2の損傷を防止でき、像担持体2の耐久性を向上させることができる。更に、書込装置3として書込電極3bを用いているだけであり、従来のような大型のレーザ光発生装置やLEDランプ光発生装置等を設けないので、装置をより一層小型化することができるとともに、部品点数をより一層削減できて一層シンプルで安価な画像形成装置を得ることができる。また、書込電極3bによりオゾンの発生をより一層抑制することができるようになる。
【0039】
次に、本発明における書込ヘッドの特徴について説明する。図6は、本発明の書込ヘッドの1実施形態を示し、図(A)は縦断面図、図(B)は書込電極の配置パターンを示す書込ヘッドの底面図である。なお、図1と同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する。
【0040】
本実施形態の書込ヘッド3は、図(A)に示すように、断面矩形状で長尺の絶縁性基材3aが像担持体2の軸方向に配設され、絶縁性基材3aの底面に、副走査方向(像担持体2の移動方向)に間隔をおいて2列の書込電極3b、3b′を主走査方向(像担持体2の軸方向)に配置されている。絶縁性基材3aの両側面には、ドライバ11、11′が配設され、書込電極3b、3b′は、それぞれ絶縁性基材3aの底面から両側面に形成された配線部9、9′を介してドライバ11、11′に接続、導通されている。絶縁性基材3aの上面は、支持部材12に固定されたスプリング13により付勢されており、これにより書込ヘッド3は、像担持体2に軽押圧される構成になっている。
【0041】
図(B)に示すように、書込電極3b、3b′の平面形状は四角形であり、一方の列の書込電極3bの間に、他方の列の書込電極3b′が位置するように像担持体2の軸方向に千鳥状に配置される構成になっている。本実施形態においては、絶縁性基材3aの底面に書込電極3b、3b′を形成し、絶縁性基材の両面に書込電極3b、3b′に対応した配線部9、9′を形成するため、電流のクロストークを防止することができるとともに、像担持体に安定して書込電極を当接させることができる。
【0042】
図7は、書込電極の形状の他例を示す書込ヘッドの底面図である。なお、以下の説明において、図6と同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する場合がある。図(A)の書込電極3b、3b′は円形であり、図(B)の書込電極3b、3b′は三角形であり、いずれも一方の列の書込電極3bの間に、他方の列の書込電極3b′が位置するように像担持体2の軸方向に千鳥状に配置される構成になっている。なお、書込電極3b、3b′の形状は、これ以外にも、台形、平行四辺形等、任意の形状を採用することができる。また、一方の列の書込電極3bと他方の列の書込電極3b′とが像担持体2の移動方向にオーバーラップするように配置してもよい。
【0043】
図8は、本発明の書込ヘッドの他の実施形態を示し、図(A)は縦断面図、図(B)は書込電極の配置パターンを示す書込ヘッドの底面図である。本実施形態においては、書込電極3b、3b′を像担持体の軸方向に交互に1列に形成し、書込電極3b、3b′をそれぞれ絶縁性基材3aの底面から両側面に形成された配線部9、9′を介してドライバ11、11′に接続、導通している。本実施形態においても、前記実施形態と同様に、電流のクロストークを防止することができるとともに、像担持体に安定して書込電極を当接させることができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、絶縁性基材の底面に副走査方向に1列または2列の書込電極を形成しているが、3列以上の複数列の書込電極を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の例を示す図である。
【図2】静電潜像の書込の原理を説明するための図である。
【図3】像担持体に対する帯電または除電を説明するための図である。
【図4】書込電極のスイッチング回路を示す図である。
【図5】書込電極を選択的に切替制御したときの現像剤像を示す図である。
【図6】本発明の書込ヘッドの1実施形態を示す図である。
【図7】書込電極の形状の他例を示す書込ヘッドの底面図である。
【図8】本発明の書込ヘッドの他の実施形態を説明するための図である。
【符号の説明】
2…像担持体、3…書込ヘッド、3a…絶縁性基材、3b、3b′…書込電極、
9、9′…配線部
Claims (6)
- 像担持体上に静電潜像を形成する書込ヘッドにおいて、該書込ヘッドは、断面矩形状の絶縁性基材と、該絶縁性基材の底面に像担持体の軸方向に配置される複数の書込電極と、前記絶縁性基材の両側面に形成され前記書込電極に配線する配線部とを備えたことを特徴とする書込ヘッド。
- 前記絶縁性基材が弾性部材を介して像担持体に押圧されることを特徴とする請求項1記載の書込ヘッド。
- 前記像担持体の主走査方向に1列の書込電極を配置していることを特徴とする請求項1又は2記載の書込ヘッド。
- 前記像担持体の副走査方向に複数列の書込電極を配置していることを特徴とする請求項1又は2記載の書込ヘッド。
- 前記隣接する列の書込電極が像担持体の主走査方向に千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項4記載の書込ヘッド。
- 前記隣接する列の書込電極が像担持体の副走査方向にオーバーラップして配置されていることを特徴とする請求項4記載の書込ヘッド。
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Family Applications (1)
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2002
- 2002-08-29 JP JP2002251146A patent/JP2004090251A/ja active Pending
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