JP2004089286A - 情報提供システム、情報提供方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技を行おうとする利用者に対して、有意義な情報を提供する。
【解決手段】本システムは、各遊技機4にて、所定数の遊技球を排出する入賞状態を判定する入賞判定部と、各ホール端末3にて、上記ホール端末3が管理する各遊技機4が参照しているテーブルの入賞確率値を、各遊技機4ごとに定期的に取得する制御部と、各ホール端末3の制御部により取得された最新の各入賞確率値の平均値を、ホール端末3に対応する遊技場と関連づけて管理する管理装置1と、利用者からの要求に応じて、管理装置1が管理している、遊技場ごとの上記平均値を、通信端末装置5に提供する提供部とを有する。
【選択図】 図8
【解決手段】本システムは、各遊技機4にて、所定数の遊技球を排出する入賞状態を判定する入賞判定部と、各ホール端末3にて、上記ホール端末3が管理する各遊技機4が参照しているテーブルの入賞確率値を、各遊技機4ごとに定期的に取得する制御部と、各ホール端末3の制御部により取得された最新の各入賞確率値の平均値を、ホール端末3に対応する遊技場と関連づけて管理する管理装置1と、利用者からの要求に応じて、管理装置1が管理している、遊技場ごとの上記平均値を、通信端末装置5に提供する提供部とを有する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技場に配置された複数の遊技機を管理する各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供する情報提供システム、情報提供方法、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、利用者は、自分の近所又は、自分のお気に入りの遊技場に配置された遊技機を使用して遊技を行うことが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、以下のような問題があった。利用者は、上記遊技機を用いて遊技を行った場合であっても、上記遊技機は、多くの遊技球が排出される状態である当たり状態になりにくいような場合もある。一方、他の遊技場の遊技機は、上記当たり状態になりやすいような場合もある。
【0004】
このような場合、予め、各遊技場の遊技機について、各々、上記当たり状態となりやすいのか否かに関する情報が、利用者に対して、提供されるシステムがあれば、利用者にとって都合がよい。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、各遊技場の遊技機について、各々、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか否かに関する情報を、遊技を行おうとする利用者に対して、提供することができる情報提供システム、情報提供方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、遊技場に配置された複数の遊技機を管理するとともに、前記遊技場に対応づけられた各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供する際に、各遊技機にて、前記入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口に遊技球が投入されたとき、各数値等の各識別情報と、前記入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられたテーブルを参照して、連続的に変動させた前記各識別情報のうち所定の識別情報を選択し、前記所定の識別情報に対応する入賞情報に基づいて、前記入賞状態を判定手段が判定し、各ホール端末にて、前記ホール端末が管理する各遊技機の判定手段が参照しているテーブル中の、各識別情報の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた識別情報の数とに基づいて算出された入賞確率値を、前記各遊技機ごとに定期的に取得手段が取得し、各ホール端末の前記取得手段により取得された最新の各入賞確率値の平均値を含む最新の入賞確率値に関する情報を、ホール端末に対応する遊技場と関連づけて管理手段が管理し、前記利用者からの要求に応じて、前記管理手段が管理している、遊技場ごとの最新の入賞確率値に関する情報を、前記通信端末装置に提供することを特徴とするものである。
【0007】
本発明によれば、これから遊技を行おうとする利用者は、自分が所有する通信端末装置を用いて、遊技場ごとの入賞確率値に関する情報の提供要求を入力すれば、通信端末装置宛に、上記遊技場ごとの入賞確率値に関する情報が提供されてくる。
【0008】
ここで、入賞確率値に関する情報として、例えば、各入賞確率値の平均値を用いて説明する。ある遊技場に対応する各入賞確率値の平均値が高ければ、上記遊技場の遊技機の判定手段が入賞状態と判定する確率が高くなり、多くの遊技球が排出される状態になりやすいといえる。一方、ある遊技場に対応する各入賞確率値の平均値が低ければ、上記遊技場の遊技機の判定手段が入賞状態と判定する確率が低くなり、多くの遊技球が排出される状態になりにくいといえる。
【0009】
この結果、利用者は、遊技を行う前に、予め、通信端末装置に提供された遊技場ごとの入賞確率値に関する情報を参照することにより、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりにくいのか、判断することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
(構成)
図1は、実施の形態1である通信システムの全体構成を示す図である。
【0011】
なお、遊技媒体の一例として、遊技球を用いて、本実施の形態の構成、動作について説明する。
【0012】
本実施の形態のシステムは、管理装置1と、この管理装置1と通信ネットワーク2を介して、接続された複数のホール端末3と、各ホール端末3が各々管理する複数の遊技機4とを有する。ここで管理装置1は、ホール端末3を介して、複数の遊技機4を管理している。また、1つのホール端末3とこのホール端末3が管理する各遊技機4は、同じ遊技場に配置されている。
【0013】
(遊技機4の構成)
図2は、本実施の形態に係る各遊技機4の構成を示す図である。本実施の形態においては、各遊技機4は、遊技盤面に複数の釘が植設られ、所定数の遊技球を排出する入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口4bが遊技盤面に設けられ、遊技盤面に射出された遊技球が入賞口4bに投入されたときに、所定の条件下で入賞状態を判定するパチンコ遊技機であるものとする。但し、本発明は、パチンコ遊技機に限定されるものではない。
【0014】
各遊技機4は、入賞口4bのほかに、入力部4c、各種の情報を表示する表示部4f(例えば、液晶モニタなど)、通信部4g、検出部4h、入賞判定部4j、計算部4k、排出部4m、記憶部4p、各部を制御する制御部4nを有する。
【0015】
入力部4cには、相手の遊技者との間で排出部4mから排出される遊技球の数を競い合う競争の要求等、各種の情報が入力される。入力部4cに入力された上記競争の要求は、制御部4nに送られる。
【0016】
通信部(送信部)4gは、制御部4nから送られた上記競争の要求をホール端末3、通信ネットワーク2を介して、管理装置1に送る。そして、管理装置1が、後述する2つの遊技機4(第1遊技機4、第2遊技機4)に対して、競争の実行の指示を送る。
【0017】
通信部4gは、管理装置1から競争の実行の指示(この説明は後述する)が送られた場合、上記競争の実行の指示を受信する。そして、上記競争の実行の指示は、制御部4nに送られる。制御部4nは、上記競争の実行の指示に基づいて、計算部4kに対して、計算動作を開始する旨を送る。制御部4nは、この計算動作開始の旨とともに、上記競争を行う所定時間を示す情報も計算部4kに送る。また、制御部4nは、競争開始の旨を表示部4fに表示させる。これにより、遊技者は、競争開始の旨を知ることができる。
【0018】
記憶部4pには、各数値と、入賞状態であるか否かを示す入賞情報とが対応づけられた第1テーブルが複数記憶されている。そして、各第1テーブルには、第1テーブル中の数値の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた数値の数とに基づいて算出された入賞確率値が対応づけられている。なお、本実施の形態1及び後述する実施の形態2、各変更例においては、数値を例にして説明するが、数値に限定されず、文字情報等の識別情報でもよい。
【0019】
記憶部4pに記憶された各第1テーブルの一例を図3を用いて、以下に説明する。各第1テーブルにおいては、各数値と、入賞状態であるか否かを示す入賞情報とが各々対応づけられている。例えば、図3に示す第1テーブルにおいては、数値(1、3〜400)には、非入賞であることを示す入賞情報が対応づけられている。一方、数値情報(2)には、入賞であることを示す入賞情報が対応づけられている。そして、この第1テーブルには、第1テーブル中の各数値(1〜400)の数(400個)と、第1テーブル中における入賞であることを示す入賞情報が対応づけられた数値(2)の数(1個)とに基づいて算出された入賞確率値(1個/400個)が、対応づけられている。そして、記憶部4pには、複数の第1テーブルが記憶されており、各第1テーブルに対応づけられている入賞確率値(例えば、1/400、2/400、3/400......)は、各々異なる。
【0020】
検出部4hは、入賞口4bに投入された遊技球を検出するものである。この検出部4hは、例えば、光センサーなどで構成することができる。具体的には、検出部4hは、入賞口4bに遊技球が投入されたことを検出し、検出されたことを示す検出信号を入賞判定部4jに出力する。
【0021】
入賞判定部4jは、検出部4hで検出された結果に基づいて、入賞状態にするか否かの判定を行う。具体的には、以下に説明する。入賞判定部4jには、記憶部4pに記憶された各第1テーブルのうち、いずれか1つの第1テーブルが保持されている。そして、入賞判定部4jは、保持している第1テーブル中の各数値を、連続的に変動させてカウントしている。例えば、入賞判定部4jは、図3に示す第1テーブル中の数値を1から400の範囲内で、連続的に変動させてカウントする。なお、このような数値を乱数という。また、入賞判定部4jは、数値を400までカウントした場合には、再び1からカウントする。
【0022】
そして、検出部4hから検出信号が送られた場合、入賞判定部4jは、検出信号に基づいて、連続的にカウントしている各数値の中から、所定時間においてカウントした一の数値を選択する。そして、入賞判定部4jは、保持している第1テーブルを参照して、選択した上記一の数値に対応づけられた入賞情報を取得する。そして、入賞判定部4jは、取得した入賞情報が示す内容が、入賞であることを示す内容である場合には、入賞であることを示す入賞信号を排出部4mに送る。一方、入賞判定部4jは、取得した入賞情報が示す内容が、非入賞であることを示す内容である場合には、非入賞であることを示す非入賞信号を排出部4mに送る。
【0023】
なお、例えば、入賞判定部4jに検出信号が送られたときに、各数値を連続的に変動させてカウントし、一定時間経過後に、連続的にカウントしている各数値の中から所定時間においてカウントした一の数値を選択するようにしてもよい。
【0024】
排出部4mは、入賞信号が送られた場合に排出する遊技球の数を示す情報(この数を第1所定数という)、非入賞信号が送られた場合に排出する遊技球の数を示す情報(この数を、第2所定数という)を予め保持している。そして、入賞判定部4jから入賞信号が送られた排出部4mは、入賞信号を計算部4kに送るとともに、第1所定数の遊技球の排出を遊技者に対して行う。一方、入賞判定部4jから非入賞信号が送られた排出部4mは、非入賞信号を計算部4kに送るとともに、第2所定数の遊技球の排出を遊技者に対して行う。
【0025】
計算部4kは、制御部4nから計算動作を開始する旨、上記競争を行う所定時間を示す情報を取得した場合、所定の時間内に排出部4mにより排出される遊技球の数である排出遊技球数を計算する。計算部4kによる計算方法の具体的な一例を以下に説明する。
【0026】
計算部4kは、入賞信号が送られた排出部4mが排出する遊技球の数である第1所定数を示す情報、非入賞信号が送られた排出部4mが排出する遊技球の数である第2所定数を示す情報を保持している。計算部4kは、制御部4nから計算動作を開始する旨を取得した場合、内蔵している時間カウンタ(図示せず)を始動させる(例えば、時刻T0を開始時刻とする)。
【0027】
そして、計算部4kは、排出部4mから入賞信号が送られた回数を計測する。また、計算部4kは、排出部4mから非入賞信号が送られた回数を計測する。そして、計算部4kは、時間カウンタにアクセスし、所定時間が経過したか否かを判断する。計算部4kは、例えば、所定時間をt1とした場合、現在の時刻がT0+t1の時刻を経過しているか否かの判断を行う。所定時間が経過していないと判断した場合には、計算部4kは、上述した計測動作を継続する。
【0028】
所定時間が経過したと判断した場合には、計算部4kは、計測動作を終了する。そして、計算部4kは、その旨を制御部4nに送ると、制御部4nは、表示部4fに競争終了の旨を表示させる。これにより、遊技者は、競争終了の旨を知ることができる。そして、計算部4kは、計測した入賞信号の回数に、上記第1所定数をかけた値を計算する。また、計算部4kは、計測した非入賞信号の回数に、第2所定数をかけた値を計算する。
【0029】
そして、計算部4kは、計測した入賞信号の回数に第1所定数をかけた値と、計測した非入賞信号の回数に第2所定数をかけた値とを足した値を、所定時間内に排出部4mから排出される遊技球の数である排出遊技球数として、計算する。計算部4kは、計算した排出遊技球数を示す情報を制御部4nに送る。
【0030】
制御部4n(第2取得部)は、送られた排出遊技球数を示す情報を取得する。制御部4nは、排出遊技球数を示す情報を通信部4g、ホール端末3等を介して、管理装置1に送る。
【0031】
また、制御部4nは、新たな第1テーブル参照の旨の第1参照指令(既に参照していた第1テーブルに対応づけられた入賞確率値より高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令)を通信部4gから取得する。制御部4nは、上記第1参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルを読みだす。そして、制御部4nは、読み出した第1テーブルに対応づけられた入賞確率値(以下、この入賞確率値を第1入賞確率値という)を取得し保持する。
【0032】
そして、制御部4nは、記憶部4pにアクセスし、記憶部4pに記憶されている各第1テーブルのうち、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル以外の各第1テーブルに各々対応づけられた各入賞確率値(以下、この入賞確率値を第2入賞確率値という)を取得する。この取得の方法としては、例えば、各第1テーブルには、第1テーブル識別情報も対応づけられており、制御部4nは、第1テーブル識別情報に基づいて、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル、この第1テーブル以外の各第1テーブルを判断し、上記各第1テーブルに対応づけられた各第2入賞確率値を取得するようにしてもよい。
【0033】
そして、制御部4n(第3取得部)は、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より高い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する。
【0034】
具体的に以下に説明する。制御部4nは、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを比較し、第1入賞確率値より高い値である第2入賞確率値を判断する。例えば、制御部4nは、保持していた第1入賞確率値(2/400)と、各第2入賞確率値(1/400、3/400、4/400....)とを比較して、例えば、上記第1入賞確率値(2/400)よりも高い入賞確率値である第2入賞確率値(3/400)を判断する。そして、制御部4nは、上記高い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを記憶部4pから取得する。そして、制御部4nは、取得した上記第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0035】
入賞判定部(第1判定部)4jは、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する。また、制御部4nは、競争に勝った旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0036】
一方、制御部4nは、新たな第1テーブル参照の旨の第2参照指令(既に参照していた第1テーブルに対応づけられた入賞確率値より低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令)を通信部4gから取得する。制御部4nは、上記第2参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルを読みだす。そして、制御部4nは、読み出した第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値を取得し保持する。
【0037】
そして、制御部4nは、記憶部4pにアクセスし、記憶部4pに記憶されている各第1テーブルのうち、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル以外の各第1テーブルに各々対応づけられた各2入賞確率値を取得する。
【0038】
そして、制御部4n(第4取得部)は、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より低い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する。
【0039】
そして、制御部4nは、上記低い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを記憶部4pから取得する。そして、制御部4nは、取得した上記新たな第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0040】
入賞判定部4j(第2判定部)は、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する。また、制御部4nは、競争に負けた旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0041】
(管理装置1の構成)
図4は、本実施の形態の管理装置1の構成を示す図である。管理装置1は、ホール端末3との間で各種のデータ通信を行う通信部1bと、選択部1cと、各部を制御する制御部1dとを有する。
【0042】
通信部1bは、各遊技機4から競争要求が送られた場合、上記競争要求を受信する。受信された競争要求は、制御部1dに送られる。
【0043】
制御部(第1取得部)1dは、上記競争要求を、遊技機を特定する情報と対応づけて、取得する。そして、制御部1dは、競争を行わせる2つの遊技機4を判断する。具体的に以下に説明する。制御部1dは、1つの遊技機4から上記競争要求が送られた場合、これらの情報を保持する。そして、制御部1dは、別の遊技機4から上記競争要求が送られた場合、上記1つの遊技機4と上記別の遊技機4とを競争を行わせる遊技機4と判断する。
【0044】
そして、制御部1dは、別の遊技機4から上記競争要求が送られた場合、これらの情報を保持する。このような動作を繰り返して、制御部1dは、各遊技機4から競争要求を取得した場合、競争を行わせる2つの遊技機4を判断する。
【0045】
即ち、制御部1dは、各遊技機4から競争要求を取得した場合、時系列的に連続して、2つの遊技機4から競争要求を取得した場合、上記2つの遊技機4を、競争を行わせる2つの遊技機4と判断する。なお、競争を行わせる2つの遊技機4のうち、一方を第1遊技機4といい、他方を第2遊技機4という。
【0046】
制御部1dは、上記第1遊技機4及び上記第2遊技機4に対して、競争の実行の指示を示す情報を通信部1bを介して、送信(提供)する。具体的には、制御部1dは、上記第1遊技機4を特定する情報に基づいて、上記競争の実行の指示を示す情報を、通信部1b等を介して、上記第1遊技機4に対して送信する。同じく、制御部1dは、上記第2遊技機4を特定する情報に基づいて、上記競争の実行の指示を示す情報を、通信部1b等を介して、上記第2遊技機4に対して送信する。
【0047】
制御部1dは、第1遊技機4から送られた排出遊技球数情報(以下、第1排出遊技球数情報)を通信部1bから取得する。同じく、制御部1dは、第2遊技機4から送られた排出遊技球数を示す情報(以下、第2排出遊技球数情報)を通信部1bから取得する。なお、第1排出遊技球数情報及び第2排出遊技球数情報は、それぞれ、第1遊技機4を特定する情報、第2遊技機4を特定する情報に対応づけられている。制御部1dは、第1排出遊技球数情報及び第2排出遊技球数情報を選択部1cに送る。
【0048】
選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、大きい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機を特定する情報及び第2遊技機を特定する情報のうち、大きい排出遊技球数に対応づけられた遊技機を特定する情報を、第1選択遊技機を特定する情報として、選択する。
【0049】
同じく、選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、小さい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機を特定する情報及び第2遊技機を特定する情報のうち、小さい排出遊技球数に対応づけられた遊技機を特定する情報を、第2選択遊技機を特定する情報として、選択する。そして、選択部1cが選択した結果は、制御部1dに送られる。以下、大きい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4(第1選択遊技機)を競争勝ち遊技機4といい、小さい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4(第2選択遊技機)を競争負け遊技機4という。
【0050】
そして、制御部1dは、競争勝ち遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第1参照指令を生成する。また、制御部1dは、競争負け遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第2参照指令を生成する。
【0051】
そして、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第1参照指令を、上記競争勝ち遊技機4に対して送信する。また、制御部1dは、上記競争勝ち遊技機4に対して、競争に勝った旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する。
【0052】
また、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第2参照指令を、上記競争負け遊技機4に対して送信する。また、制御部1dは、上記競争負け遊技機4に対して、競争に負けた旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する。
【0053】
(通信方法)
図5は、上述した構成を有する通信システムを用いた通信方法を説明するためのフローチャート図である。
【0054】
先ず、遊技者は、遊技機4の入力部4cを用いて、競争要求を入力する(S10)。入力部4cにより入力された競争要求は、制御部4nに送られる。制御部4nは、取得した競争要求を通信部4g等を介して、管理装置1の制御部1dへ送る。
【0055】
管理装置1の制御部1dは、各遊技機4から競争要求が送られた場合には、これらの情報を取得する。そして、制御部1dは、競争を行わせる2つの遊技機4を判断する(S20)。
【0056】
そして、制御部1dは、通信部1b等を介して、2つの遊技機4(第1遊技機4及び第2遊技機4)の制御部4nに対して、競争の実行の指示を示す情報を送信する(S30)。
【0057】
上記第1遊技機4及び第2遊技機4においては、以下の処理が行われる。各遊技機4の制御部4nは、競争の実行の指示を取得すると、計算部4kに対して、計算動作を開始する旨、上記競争を行う所定時間を示す情報を送る。
【0058】
計算部4kは、制御部4nから計算動作を開始する旨、上記競争を行う所定時間を示す情報を取得した場合、所定時間内に排出部4mから排出される遊技球の数である排出遊技球数を計算する(S40)。なお、第1遊技機4及び第2遊技機4において、入賞判定部4jは、検出部4hで検出された結果に基づいて、保持している第1テーブルを参照して、入賞状態にするか否かの判定を行う。この判定処理の詳細については、上述したとおりである。
【0059】
計算部4kにより計算された排出遊技球数は、制御部4nに送られる。制御部4nは、送られた排出遊技球数を通信部4gに送る。通信部4gは、排出遊技球数を示す情報を、遊技機4を特定する情報と対応づけて、ホール端末3等を介して管理装置1の制御部1dに送る(S45)。
【0060】
第1遊技機4及び第2遊技機4から、排出遊技球数を示す情報が管理装置1の制御部1dに送られた場合には、制御部1dは、第1遊技機4から送られた排出遊技球数を示す第1排出遊技球数情報、第2遊技機4から送られた排出遊技球数を示す第2排出遊技球数情報を選択部1cに送る。
【0061】
選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、大きい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機4及び第2遊技機4のうち、大きい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4を、第1選択遊技機(競争勝ち遊技機4)として、選択する(S55)。
【0062】
また、選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、小さい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機4及び第2遊技機4のうち、小さい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4を、第2選択遊技機(競争負け遊技機4)として、選択する(S57)。なお、ステップS55、ステップS57の処理は、選択部1cが並行して行ってもよいし、S57をS55より先に行っても良い。上記競争勝ち遊技機4を特定する情報、上記競争負け遊技機を特定する情報は、制御部1dに送られる。
【0063】
制御部1dは、競争勝ち遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第1参照指令を生成する。また、制御部1dは、競争負け遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第2参照指令を生成する。
【0064】
そして、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第1参照指令を上記競争勝ち遊技機4の制御部4nに対して送信する。この際、制御部1dは、上記競争勝ち遊技機4の制御部4nに対して、競争に勝った旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する(S70)。その後、ステップS80へ移行する。
【0065】
また、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第2参照指令を上記競争負け遊技機4の制御部4nに対して送信する。この際、制御部1dは、上記競争負け遊技機4の制御部4nに対して、競争に負けた旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する(S72)。その後、ステップS90へ移行する。
【0066】
競争勝ち遊技機の制御部4nは、上記第1参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、記憶部4pにアクセスし、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル以外の各第1テーブルに各々対応づけられた各第2入賞確率値を取得する。
【0067】
そして、制御部4nは、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より高い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する(S80)。そして、制御部4nは、取得した上記第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0068】
入賞判定部4jは、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する(S85)。また、制御部4nは、競争に勝った旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0069】
競争負け遊技機の制御部4nは、上記第2参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、上述のようにして、各第2入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より低い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する(S90)。そして、制御部4nは、取得した上記第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0070】
入賞判定部4jは、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する(S95)。また、制御部4nは、競争に負けた旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0071】
(作用効果)
本実施の形態によれば、相手の遊技者との間で遊技機4から排出される遊技球数を競い合う競争の要求を管理装置1の制御部(第1取得部)1dが、各遊技機4から取得する。そして、管理装置1が、上記競争の実行の指示を、第1遊技機4の制御部4n及び第2遊技機4の制御部4nに提供(送信)した場合、各遊技機4の制御部4nは、計算部4kに排出遊技球数(所定時間内に遊技機4から排出される遊技球数)を計算させる。そして、各遊技機4の制御部4n(第2取得部)は、計算部4kから排出遊技球数を取得する。
【0072】
そして、各遊技機4から排出遊技球数を取得した管理装置1の選択部1cは、第1遊技機4の制御部(第2取得部)により取得された排出遊技球数と、第2遊技機4の制御部(第2取得部)により取得された排出遊技球数とを比較し、第1遊技機4及び第2遊技機4のうち、大きい排出遊技球数に対応する遊技機4を、競争勝ち遊技機4(第1選択遊技機)として、選択する。また、選択部1cは、第1遊技機4及び第2遊技機4のうち、小さい排出遊技球数に対応する遊技機4を、競争負け遊技機4(第2選択遊技機)として、選択する。
【0073】
そして、管理装置1の制御部1dは、競争勝ち遊技機4に対して、既に入賞判定部4jが参照していた第1テーブルと対応づけられた第1入賞確率値よりも高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令である第1参照指令を上記競争勝ち遊技機4に対して送信部4gに送信させる。
【0074】
そして、上記競争勝ち遊技機の制御部4nは、上記第1参照指令を取得した場合、上記第1入賞確率値と、既に参照していた第1テーブル以外の各第1テーブルに対応づけられた第2入賞確率値とを参照して、上記第1入賞確率値より高い入賞確率値である第2入賞確率値を判断する。そして、制御部4nは、記憶部4pから上記第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得し、入賞判定部4jに送る。入賞判定部4jは、送られた第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。
【0075】
同様に、管理装置1の制御部1dは、競争負け遊技機4に対して、既に参照していた第1テーブルと対応づけられた第1入賞確率値よりも低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令である第2参照指令を上記競争負け遊技機4に対して送信部4gに送信させる。
【0076】
そして、上記競争負け遊技機の制御部4nは、上記第2参照指令を取得した場合、上記第1入賞確率値と、既に参照していた第1テーブル以外の各第1テーブルに対応づけられた第2入賞確率値とを参照して、上記第1入賞確率値より低い入賞確率値である第2入賞確率値を判断する。そして、制御部4nは、記憶部4pから上記第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得し、入賞判定部4jに送る。
【0077】
このため、遊技者は、例えば、自分が遊技している遊技機4にて、持っている遊技球数が少なくなってしまっても、上記競争の要求を入力部4cにより入力すれば、相手の遊技者との間で、所定時間内に排出部4mから排出される排出遊技球の数の大小の比較を選択部1cが行うので、相手の遊技者との間で、排出遊技球数を競い合うことができる。
【0078】
そして、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4にて参照されている第1テーブルに代えて、上記第1テーブルに対応づけられている入賞確率値より高い入賞確率値の第1テーブルを参照して、上記遊技機4の入賞判定部4jは、入賞状態の判定を行う。
【0079】
このため、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4において、入賞状態になりやすくなるので、遊技者は上記競争に勝ちたいという気持ちを強く持つようになり、遊技中における遊技者の遊技に対する熱中度を従来に比べて高めることができる。
【0080】
また、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が少なければ、自分が遊技を行っている遊技機4にて参照されている第1テーブルに代えて、上記第1テーブルに対応づけられている入賞確率値より低い入賞確率値の第1テーブルを参照して、上記遊技機4の入賞判定部4jは、入賞状態の判定を行う。
【0081】
このため、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が少なければ、自分が遊技を行っている遊技機4において、入賞状態になりにくいことになるので、遊技者は、競争に負けたくないという気持ちを強く持つようになり、遊技中における遊技者の遊技に対する熱中度を従来に比べて高めることができる。
【0082】
(変更例)
また、本実施の形態を以下のように変更しても良い。本変更例の遊技球排出システムにおいては、管理装置1の機能が主に異なる。以下、本変更例においては、実施の形態1の構成、機能と異なる点を詳細に説明する。図5は、本変更例の管理装置1の構成を示す図である。
【0083】
本変更例の管理装置1は、カウント部1fを有する点、選択部1cは勝ち情報付与部の機能を有する点、制御部1dは生成部の機能を有する点において、実施の形態1の管理装置1と相違する。
【0084】
遊技機4の入力部4c(第1入力部)には、競争要求とともに遊技者を特定する情報も入力される。この場合の遊技者とは、例えば、予め、管理装置1に、携帯電話などで会員登録した遊技者が対象である。そして、管理装置1の制御部1dには、各遊技機4から通信部4g等を介して、遊技者を特定する情報が、遊技機4を特定する情報と対応づけられて送られる。そして、この遊技者を特定する情報は、遊技機4を特定する情報と対応づけられて、選択部1cに送られる。
【0085】
なお、この入力部4cにより入力される処理から、選択部1cに遊技者を特定する情報等が送られる処理の間に、本変更例の生成部によるリスト情報の生成処理など、本変更例特有の処理が行われるが、これらの本変更例特有の処理については、後述に詳細に説明する。
【0086】
管理装置1の選択部1cは、大きい排出遊技球数に対応する遊技機4を特定する情報を選択するとともに、上記遊技機4を特定する情報に対応づけられた遊技者を特定する情報を判断する。そして、選択部1c(勝ち情報付与部)は、上記遊技者を特定する情報に勝ち情報を付与する。選択部1cは、勝ち情報を示す勝ち情報信号を、上記遊技者を特定する情報に対応づけてカウント部1fに送る。
【0087】
カウント部1fは、選択部1c(勝ち情報付与部)により付与された勝ち情報の数を、各遊技者を特定する情報ごとに、カウントする。具体的には、カウント部1fは、選択部1cから送られた勝ち情報信号の回数を、各遊技者を特定する情報ごとにカウントする。
【0088】
そして、各遊技機4の入力部4c(第1入力部4c)に対して、競争要求とともに、遊技者を特定する情報が、遊技者により入力されると、制御部4n、通信部4g等を介して管理装置1の制御部1dに送られる。
【0089】
管理装置1の制御部1dは、送られてきた各遊技者を特定する情報を取得する。そして、制御部1dは、カウント部1fにアクセスして、上記各遊技者を特定する情報に対応する勝ち情報の数を取得する。そして、制御部1d(生成部)は、各遊技者を特定する情報と、勝ち情報の数とが対応づけられたリスト情報を生成する。生成されたリスト情報は、通信部1b等を介して、各遊技機4の制御部4nに送られる。
【0090】
各遊技機4の制御部4nは、送られてきたリスト情報を表示部4fに表示させる。また、制御部4nは、表示されたリスト情報を参照して、競争相手となる遊技者を特定する情報(1つでも複数でもよい)を選択するように指示する旨を表示部4fに表示させる。
【0091】
遊技者が、表示部4fによる表示を参照して、入力部4c(第2入力部)を用いて、リスト情報に記載された各遊技者を特定する情報のうち、競争相手となる遊技者を特定する情報を入力する。この競争相手となる遊技者を特定する情報は、制御部4n等を介して、管理装置1の制御部1dに送られる。
【0092】
管理装置1の制御部1dは、入力部4c(第2入力部)により、一方の遊技者が他方の遊技者を特定する情報を入力するとともに、他方の遊技者が一方の遊技者を特定する情報を入力した場合、競争の要求に基づいて、競争の実行の指示を、一方の遊技者の遊技機4である第1遊技機4と、他方の遊技者の遊技機4である第2遊技機4とに送信(提供)するように通信部4gに指示すると、通信部4g(提供部)は実行する。
【0093】
具体的に、以下に説明する。管理装置1の制御部1dは、各遊技機4から送られてきた、遊技機4を特定する情報、遊技者を特定する情報、競争相手を特定する情報を取得する。なお、これらの情報は、相互に対応づけられている。
【0094】
そして、制御部1dは、一方の遊技者を特定する情報に対応づけられた競争相手を特定する情報を判断する。そして、制御部1dは、上記競争相手を特定する情報(以下、他方の遊技者を特定する情報)に、上記一方の遊技者を特定する情報が対応づけられている場合には、制御部1dは、通信部1bを介して、競争の実行の指示を、上記一方の遊技者を特定する情報に対応する遊技機4に対して送信するとともに、競争の実行の指示を、上記他方の遊技者を特定する情報に対応する遊技機4に対して送信する。その後、実施の形態1で示したステップS40以降の処理が行われる。
【0095】
一方、制御部1dは、一方の遊技者を特定する情報に対応づけられた競争相手を特定する情報を判断した後、上記競争相手を特定する情報に、上記一方の遊技者を特定する情報が対応づけられていない場合には、再度、別の競争相手となる遊技者を特定する情報(1つでも複数でもよい)を選択するように指示する旨を通信部1b等を介して、上記一方の遊技者を特定する情報に対応する遊技機4の制御部4nに送る。遊技機4の制御部4nは、表示部4fに上記旨を表示させる。
【0096】
本変更例によれば、遊技者は、各遊技者を特定する情報と、勝ち情報数とが対応づけられたリスト情報を参照して、競争相手を第2入力部4cにより入力することができる。このため、遊技者は、例えば、自分の遊技レベルに合った競争相手と上記競争を行うことができる。
【0097】
なお、本変更例においては、選択部1cは、競争勝ち遊技機4以外の遊技機4に対応する遊技者を特定する情報に対して負け情報を付与するようにしてもよい。そして、負け情報の数についてもカウント部1fが同様にカウントし、リスト情報に負け情報の数が記録されるようにしてもよい。
【0098】
また、上述した実施の形態、各変更例において、管理装置1の機能を各ホール端末3が有するようにしてもよい。この場合には、ホール端末3が管理する2つの遊技機4の遊技者同士で競争が行える。また、上記所定時間については、競争の実行の指示が管理装置1から、第1遊技機4及び第2遊技機4に送られた後、第1遊技機4の遊技者と第2遊技機4の遊技者との間で、情報のやりとりを行って、決めるようにしてもよい。そして、この決められた所定時間が遊技機4の入力部4cに入力され、制御部4nに送られる。そして、制御部4nは、計算部4kに対して、計算動作を開始する旨、上記所定時間を示す情報を送るようにしてもよい。
【0099】
また、遊技機4において、遊技開始時に通常遊技を行うか、競争を行うかを選択するように指示する旨を表示部4fが表示するようにしてもよい。そして、遊技者が入力部4cを用いて、通常遊技の旨を入力したら、通常遊技が行われ、競争を行う旨を入力したら、実施の形態1の遊技球排出システムの動作が行われるようにしてもよい。
【0100】
また、競争の内容として、相手の遊技者との間で、遊技機4から排出される遊技媒体数を競い合う場合について説明したが、相手の遊技者との間で、先に、入賞状態(当たり状態)になった遊技者の遊技機4にて、所定数の遊技媒体が排出されるようにしてもよい。
【0101】
また、上述した実施の形態においては、遊技機4としてパチンコ遊技機4を用いて、本発明の適用について説明したが、この場合に限定されず、例えば、パチンコスロット遊技機など、種々の遊技機4について適用が可能である。同じく、遊技機4に用いられるのは、遊技球に限定されない。例えば、ある種の遊技機4においては、遊技メダルや遊技コインなどの遊技媒体が用いられる。
【0102】
(プログラム)
上記通信システム、通信方法で説明した内容は、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータで、所定のプログラム言語で記述された専用プログラムを実行することで実現することができる。
【0103】
このような本実施の形態に係るプログラムによれば、上述した実施の形態1の作用効果で説明したように、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4にて参照されている第1テーブルに代えて、上記第1テーブルに対応づけられている入賞確率値より高い入賞確率値の第1テーブルを参照して、上記遊技機4の入賞判定部4jは、入賞状態の判定を行うので、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4において、入賞状態になりやすくなるため、遊技者は上記競争に勝ちたいという気持ちを強く持つようになり、遊技中における遊技者の遊技に対する熱中度を従来に比べて高めることができるという作用効果を実現する通信システム、通信方法を一般的な汎用コンピュータで容易に実現することができる。
【0104】
同様にして、本実施の形態の各変更例に係る通信システム、通信方法を一般的な汎用コンピュータで容易に実現することもできる。
【0105】
尚、プログラムは、記録媒体に記録することができる。この記録媒体は、図7に示すように、例えば、ハードディスク1100、フレキシブルディスク1200、コンパクトディスク1300、ICチップ1400、カセットテープ1500などが挙げられる。このようなプログラムを記録した記録媒体によれば、プログラムの保存、運搬、販売などを容易に行うことができる。
【0106】
実施の形態2.
(通信システムの構成)
図8は、実施の形態2の通信システム(情報提供システム)の構成を示す図である。本実施の形態の通信システムにおいては、遊技機4の機能が少し異なる点、ホール端末3の機能が異なる点、管理装置1の機能が異なる点、通信端末装置5を有する点において、実施の形態1の通信システムと相違する。本実施の形態では、この相違する点以外の構成については、実施の形態1、変更例の構成と同じであるので、相違する点以外の構成、機能についての説明は省略する。
【0107】
(遊技機)
各遊技機4においては、入賞判定部4jの機能が以下のように異なる。即ち、入賞判定部4jは、実施の形態1で示した機能に加えて、以下の機能も有する。
【0108】
各遊技機4の入賞判定部4jは、各数値と、確率変動情報(参照する第1テーブルを、最高の入賞確率値の第1テーブルに切り替える旨を示す情報(以下、第1情報という)又は、参照する第1テーブルは切り替えない旨を示す情報(以下、第2情報という))とが対応づけられた第2テーブルを保持している。例えば、図9に示すように、第2テーブルにおいては、数値(1)には、第1情報が対応づけられている。一方、数値情報(2から10)には、第2情報が対応づけられている。
【0109】
入賞判定部4jは、入賞状態であると判定した場合、保持している第2テーブル中の各数値を、連続的に変動させてカウントする。そして、入賞判定部4jは、連続的にカウントしている各数値の中から、所定時間においてカウントした一の数値を選択する。そして、入賞判定部4jは、保持している第2テーブルを参照して、選択した上記一の数値に対応づけられた確率変動情報を取得する。
【0110】
そして、入賞判定部4jは、取得した確率変動情報が示す内容が、上記第1情報である場合には、記憶部4pから、最高の入賞確率値の第1テーブルを取得し、保持する。この際、入賞判定部4jは、既に参照していた第1テーブルに対応づけられていた入賞確率値を示す情報を保持する。
【0111】
そして、入賞判定部4jは、上記最高の入賞確率値の第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。そして、入賞判定部4jは、上記最高の入賞確率値の第1テーブルを参照してから、入賞状態の回数が所定回数に達したか否かを定期的に判断する。そして、入賞判定部4jは、入賞状態の回数が所定回数に達した場合には、保持していた入賞確率値を示す情報(既に参照していた第1テーブルに対応づけられていた入賞確率値)に基づいて、記憶部4pから上記保持していた入賞確率値に対応づけられた第1テーブルを読み出す。そして、入賞判定部4jは、読み出した第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。
【0112】
また、制御部4nは、通信部4gを介して、入賞判定部4jが現在参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を送信するように命令する指令をホール端末3から取得した場合、入賞判定部4jにアクセスする。そして、制御部4nは、入賞判定部4jが参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、取得した入賞確率値を示す情報を通信部4g等を介して、ホール端末3に送信する。
【0113】
(ホール端末)
図10は、ホール端末3の構成を示す図である。ホール端末3は、遊技機4との間で各種のデータ通信を行ったり、管理装置1との間で各種のデータ通信を行う通信部3bと、制御部3cとを有する。
【0114】
制御部3cは、ホール端末3が管理している複数の遊技機4に対して、入賞判定部4jが現在参照している第1テーブルに対応づけられている入賞確率値を送信するように命令する指令を生成する。そして、制御部3cは、通信部3bに対して、定期的に、上記指令をホール端末3が管理している各遊技機4に送信させる。
【0115】
制御部(取得部)3cは、通信部3bを介して、各遊技機4からそれぞれ送信されてきた入賞確率値を取得する。そして、制御部3cは、取得した各入賞確率値の平均値を算出し、この平均値(第1平均値)を保持する。その後、制御部(取得部)3cは、通信部3bを介して、各遊技機4からそれぞれ送信されてきた入賞確率値を取得する。そして、制御部3cは、取得した各入賞確率値の平均値(第2平均値)を算出する。そして、制御部3cは、既に保持していた第1平均値を、第2平均値に書き換えて保持する。このような動作を制御部3cは、繰り返し行うことで、各遊技機4から送られた最新の各入賞確率値の平均値(以下、入賞確率平均値という)を管理する。
【0116】
制御部3cは、通信部3bを介して、管理装置1から入賞確率平均値を示す情報の送信要求を取得した場合、通信部3bを介して、入賞確率平均値を示す情報を管理装置1に送信する。この際、制御部3cは、ホール端末3を特定する情報も送信する。
【0117】
(管理装置1)
管理装置1の制御部(管理手段)1dは、定期的に、各ホール端末3に対して、入賞確率平均値を示す情報を送信するように要求する旨を、通信部1b等を介して、各ホール端末3の制御部3cに送る。
【0118】
制御部1dは、各ホール端末3から、通信部1b等を介して、入賞確率平均値を示す情報を取得した場合、取得した入賞確率平均値を示す情報(第1平均値情報)を保持する。その後、制御部1dは、通信部1bを介して、入賞確率平均値を示す情報を取得した場合、保持していた第1平均値情報を、取得した入賞確率平均値を示す情報(第2平均値情報)に書き換えて保持する。
【0119】
このような動作を制御部1dは、繰り返し行うことで、各ホール端末3から送られた最新の入賞確率平均値を管理する。これにより、制御部1dは、各ホール端末3の制御部3cにより取得された最新の各入賞確率値の平均値を管理することになる。
【0120】
また、制御部1dは、ホール端末3を特定する情報と、遊技場を特定する情報とが対応づけられた対応テーブルを保持している。そして、制御部1dは、各ホール端末3から入賞確率平均値とともに、各ホール端末を特定する情報が送られた場合、上記対応テーブルを参照して、各ホール端末を特定する情報に対応する遊技場を特定する情報を取得する。
【0121】
そして、制御部1dは、各ホール端末3の制御部3cにより取得された最新の入賞確率平均値を、遊技場を特定する情報と対応づけて管理する。
【0122】
制御部1dは、通信部1bを介して、通信端末装置5から、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求(利用者からの提供要求)を取得した場合、管理している各入賞確率平均値と、遊技場を特定する情報とを対応づけた対応情報(遊技場ごとの入賞確率平均値)を生成する。そして、制御部1dは、生成した対応情報を通信部1bに送る。通信部(提供部)1bは、生成された対応情報を上記通信端末装置5に提供(送信)する。
【0123】
(通信端末装置5)
通信端末装置5は、表示部(図示せず)、入力部(図示せず)、通信部(図示せず)、各部を制御する制御部(図示せず)を有する。この通信端末装置5としては、PC端末装置でもよいし、携帯電話等の携帯端末装置でもよい。
【0124】
入力部には、通信端末装置5の利用者により、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求と、管理装置1のアドレス情報が入力される。入力された上記提供要求等は、制御部を介して、通信部に送られる。通信部は、入力されたアドレス情報に基づいて、上記提供要求を管理装置1に送信する。
【0125】
管理装置1から、上記対応情報が通信部を介して制御部に送られた場合、制御部は、上記対応情報を表示部に送る。表示部は、上記対応情報を表示する。表示部は、例えば、遊技場T1では、入賞確率平均値S1、遊技場T2では、入賞確率平均値S2....のように表示する。
【0126】
(通信方法)
先ず、本通信システムを用いた情報提供方法(通信方法)の各処理のうち、情報管理処理について、図11に示すフローチャート図を用いて、以下に説明する。
【0127】
図11に示すS110からS150までの処理と並行して以下の処理が行われる。各遊技機4の入賞判定部4jは、検出部4hから検出信号が送られた場合、保持している第1テーブルを参照して、上記入賞状態を判定する。また、入賞判定部4jは、入賞状態と判定した場合、第2テーブルを参照して、確率変動情報が、第1情報である場合には、記憶部4pから最高の入賞確率値の第1テーブルを取得し、所定時間、上記第1テーブルを参照した後、既に参照していた第1テーブルを参照する。
【0128】
また、入賞判定部4jは、実施の形態1で説明したように、第1参照指令又は第2参照指令を取得した場合、記憶部4pから、所定の第1テーブル(既に参照していた第1テーブルの入賞確率値より高い入賞確率値の第1テーブル又は既に参照していた第1テーブルの入賞確率値より低い入賞確率値の第1テーブル)を制御部4nを介して読み出す。そして、入賞判定部4jは、既に参照していた第1テーブルに代えて、上記所定の第1テーブルを参照して、入賞状態を判定する。
【0129】
先ず、各ホール端末3の制御部3cは、通信部3bを介して、上記ホール端末3が管理する複数の遊技機4に対して、入賞判定部4jが現在参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を送信するように命令する指令を定期的に送信する(S110)。送信された指令は、各遊技機4の制御部4nに送られる。
【0130】
各遊技機4の制御部4nは、上記指令を取得すると、入賞判定部4jにアクセスする。そして、制御部4nは、入賞判定部4jが参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を取得する。
【0131】
そして、制御部4nは、取得した入賞確率値を示す情報を定期的に通信部4g等を介して、ホール端末3の制御部3cに送る。ホール端末3の制御部3cは、各遊技機4から送信されてきた入賞確率値を示す情報を定期的に取得する(S120)。そして、各ホール端末3の制御部3cは、各入賞確率値の平均値(入賞確率平均値)を定期的に算出し、各遊技機4から送られた最新の入賞確率平均値を管理する(S130)。
【0132】
管理装置1の制御部1dは、入賞確率平均値を示す情報を送信するように要求する旨を通信部1b等を介して、定期的に、各ホール端末3の制御部3cに送る。各ホール端末3の制御部3cは、上記要求を取得した場合、管理している入賞確率平均値、ホール端末3を特定する情報を、通信部3b等を介して、管理装置1の制御部1dへ送る(S140)。
【0133】
管理装置1の制御部1dは、各ホール端末3から送信されてきた入賞確率平均値を定期的に取得する。そして、制御部1dは、各ホール端末3から送られた最新の入賞確率平均値を管理する(S150)。この際、制御部1dは、保持している対応テーブルを参照して、ホール端末3を特定する情報に対応する遊技場を特定する情報を取得する。そして、制御部1dは、複数の入賞確率平均値を、遊技場を特定する情報と対応づけて管理する。
【0134】
次に、本通信システムを用いた情報提供方法(通信方法)の各処理のうち、情報提供処理について、図12に示すフローチャート図を用いて、以下に説明する。
【0135】
先ず、利用者は、自分が所有する通信端末装置5の入力部を用いて、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求と、管理装置1のアドレス情報を入力する(S160)。入力された提供要求等は、制御部を介して通信部に送られる。通信部は、管理装置1のアドレス情報に基づいて、通信ネットワーク2等を介して、上記提供要求を管理装置1に送信する。
【0136】
上記提供要求を取得した管理装置1の制御部1dは、管理している各入力確率平均値と、遊技場を特定する情報とを対応づけた対応情報(遊技場ごとの入賞確率平均値)を生成する。そして、制御部1dは、生成した対応情報を通信部1b等を介して、上記通信端末装置5の制御部に送信する(S170)。管理装置1から送られた対応情報を取得した制御部は、上記対応情報を表示部に表示させる(S180)。
【0137】
(作用効果)
本実施の形態のシステムによれば、各遊技機4の入賞判定部4j(判定部)は、上記入賞口4bに遊技球が投入されたとき、各数値と、入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられた第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。
【0138】
そして、各ホール端末3の制御部(取得部)3cは、上記ホール端末3が管理する各遊技機4の入賞判定部4jが参照している第1テーブル中の、各数値の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた数値の数とに基づいて算出された入賞確率値を各遊技機4ごとに、定期的に取得する。
【0139】
そして、管理装置1の制御部1d(管理手段)は、各ホール端末3の制御部3cが取得した最新の各入賞確率値の平均値である最新の入賞確率平均値を、ホール端末3に対応する遊技場と関連づけて管理する。そして、管理装置1の制御部1dが、利用者の通信端末装置5から遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求を取得した場合、上記制御部1dの指示により、管理装置1の通信部(提供部)1bは、管理している遊技場ごとの入賞確率平均値を、上記通信端末装置5に送信(提供)する。
【0140】
本実施の形態によれば、これから遊技を行おうとする利用者は、自分が所有する通信端末装置5を用いて、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求を入力すれば、通信端末装置5宛に、上記遊技場ごとの入賞確率平均値が提供されてくる。
【0141】
そして、ある遊技場に対応する入賞確率平均値が高ければ、上記遊技場の遊技機4の入賞判定部4jが入賞状態と判定する確率が高くなり、多くの遊技球が排出される状態になりやすいといえる。一方、ある遊技場に対応する入賞確率平均値が低ければ、上記遊技場の遊技機4の入賞判定部4jが入賞状態と判定する確率が低くなり、多くの遊技球が排出される状態になりにくいといえる。
【0142】
この結果、利用者は、遊技を行う前に、予め、通信端末装置5に提供された遊技場ごとの入賞確率平均値を参照することにより、どの遊技場の遊技機4が、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか、どの遊技場の遊技機4が、多くの遊技球が排出される状態となりにくいのか、判断することができる。
【0143】
(変更例1)
上述した実施の形態2の情報提供システム(通信システム)は、上述の実施の形態2に限定されず、以下のように変更することが可能である。
【0144】
上述した実施の形態2では、ホール端末3の制御部3cは、管理している各遊技機4の各入賞確率値の平均値を算出し、この平均値を管理するようにしていたが、これに限定されない。例えば、制御部3cは、各入賞確率値のすべての値を管理してもよいし、各入賞確率値のうち最小値及び最大値、分散値などを管理しても良い。即ち、制御部3cが管理する情報は、各入賞確率値の分布を特徴づける入賞確率値に関する情報であればよい。
【0145】
そして、ホール端末3の制御部3c、管理装置1の制御部1dは、上記入賞確率値に関する情報を管理するようにしてもよい。
【0146】
(変更例2)
また、ホール端末3の制御部3cは、入賞確率値に関する情報だけでなく、例えば、ホール端末3が管理する各遊技機4の表示態様(表示される文章、静止画像、動画像)に関する情報、各利用者から送られた意見をまとめた情報、ホール端末3における換金に関する情報(各遊技球数と、利用者に支払われる金額との関係)、景品に関する情報(各遊技球数と、利用者に渡す景品との関係)、営業時間に関する情報、遊技場に配置されている遊技機4の種類、数に関する情報、ホール端末3と提携を行っている銀行ATMに関する情報、などの情報を管理するようにしてもよい。そして、管理装置1の制御部1dは、これらの情報を管理し、通信端末装置5の要求に応じて、これらの情報を上記通信端末装置5に提供するようにしてもよい。
【0147】
(変更例3)
また、管理装置1は、予め契約等により、定められた利用者の通信端末装置5からの要求に応じて、上記対応情報を上記通信端末装置5に送信するようにしてもよい。管理装置1には、例えば、記憶部(図示せず)に、予め契約等により定められた利用者の通信端末装置5のアドレス情報が記憶されている。
【0148】
そして、管理装置1の制御部1dは、通信端末装置5から、上記提供要求とともに、通信端末装置5のアドレス情報を取得した場合、記憶部にアクセスする。そして、制御部1dは、取得したアドレス情報が、記憶部に記憶された各アドレス情報のいずれかと一致する場合に、管理している対応情報を通信部等を介して、上記通信端末装置5に送信するようにしてもよい。
【0149】
(変更例4)
また、本変更例のシステムにおいては、ホール端末3に入力部(図示せず)及び表示部(図示せず)を設けるようにしてもよい。各遊技機4の計算部4kは、一定時間(上記競争を行う所定時間とは別の時間である)の間に、排出部4mから排出される遊技球の数を計算する。そして、各遊技機4の制御部4nは、定期的に、上記一定時間内に排出部4mから排出される遊技球数を通信部4gを介してホール端末3の制御部3cに送る。
【0150】
また、ホール端末3の制御部3cは、各遊技機4の記憶部4pに記憶されている各第1テーブルの入賞確率値を保持している。そして、各遊技機4の入賞判定部4jが参照している第1テーブルの入賞確率値を示す情報も、各遊技機4の制御部4nは、定期的に、通信部4gを介してホール端末3の制御部3cに送る。
【0151】
ホール端末3の制御部3cは、送られた遊技球数を、遊技機4を特定する情報と対応づけて定期的に、表示部に表示させる。また、ホール端末3の制御部3cは、各遊技機4の入賞判定部4jにて現在参照されている第1テーブルの入賞確率値、各遊技機4の記憶部4pに記憶されている各第1テーブルの入賞確率値も定期的に、表示部に表示させる。
【0152】
管理者が表示部の表示を参照して(例えば、ある遊技機4では、排出される遊技球が少ないので、入賞状態になりやすくさせようと思う場合)、所定の遊技機4の入賞判定部4jにて参照されている第1テーブルを、所定の入賞確率値の第1テーブルに変更させる旨を入力部により入力する。
【0153】
すると、上記旨は、ホール端末3の制御部3cから、通信部3bを介して、上記所定の遊技機4の制御部4nに送られる。上記所定の遊技機4の制御部4nは、記憶部4pから、上記所定の入賞確率値の第1テーブルを読み出す。そして、制御部4nは、読み出した第1テーブルを入賞判定部4jに送る。入賞判定部4jは、保持し参照している第1テーブルに代えて、送られた上記第1テーブルを参照して、入賞状態を判定する。
【0154】
なお、上述した実施の形態2では、パチンコ遊技機4を用いて説明したが、これ以外の遊技機(例えば、パチンコスロット遊技機)についても適用が可能である。即ち、入賞確率値が対応づけられた上記第1テーブルを参照して、入賞状態を判定する入賞判定部4jを有する遊技機4であれば、上述した実施の形態2の適用が可能である。
【0155】
また、上記実施の形態2やその変更例の通信システム(情報提供システム)、通信方法(情報提供方法)で説明した内容は、実施の形態1やその変更例と同様に、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにおいて、所定のプログラム言語を利用するための専用プログラムを実行することにより実現することができる。また、上記プログラムは、実施の形態1や変更例と同様に、記録媒体に記録することができる。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、これから遊技を行おうとする利用者は、自分が所有する通信端末装置を用いて、遊技場ごとの入賞確率値に関する情報の要求を入力すれば、通信端末装置宛に、上記遊技場ごとの入賞確率値に関する情報が提供されてくる。
【0157】
ここで、入賞確率値に関する情報として、例えば、各入賞確率値の平均値を用いて説明すると、ある遊技場に対応する各入賞確率値の平均値が高ければ、上記遊技場の遊技機の判定手段が入賞状態と判定する確率が高くなり、多くの遊技球が排出される状態になりやすいといえる。
【0158】
この結果、利用者は、遊技を行う前に、予め、通信端末装置に提供された遊技場ごとの入賞確率値に関する情報を参照することにより、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりにくいのか、判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1である通信システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1である遊技機4の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1である記憶部に記憶されている第1テーブルの一例を示す図である。
【図4】実施の形態1である管理装置1の構成を示す図である。
【図5】実施の形態1である通信方法を説明するためのフローチャート図である。
【図6】変更例の管理装置1の構成を示す図である。
【図7】実施の形態1におけるプログラムを格納する記録媒体を示す図である。
【図8】実施の形態2の情報提供システムの構成を示す図である。
【図9】実施の形態2である第2テーブルの一例を示す図である。
【図10】実施の形態2のホール端末の構成を示す図である。
【図11】実施の形態2である情報提供方法を説明するためのフローチャート図である。
【図12】実施の形態2である情報提供方法を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 管理装置、1b 通信部,1c 選択部,1d、3c,4n 制御部,1fカウント部、2 通信ネットワーク、3 ホール端末、3b,4g 通信部,4 遊技機、4b 入賞口,4c 入力部,4f 表示部,4h 検出部,4j入賞判定部,4k 計算部,4m 排出部,4p 記憶部、1100 ハードディスク、1200 フレキシブルディスク、1300 コンパクトディスク、1400 ICチップ、1500 カセットテープ
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技場に配置された複数の遊技機を管理する各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供する情報提供システム、情報提供方法、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、利用者は、自分の近所又は、自分のお気に入りの遊技場に配置された遊技機を使用して遊技を行うことが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、以下のような問題があった。利用者は、上記遊技機を用いて遊技を行った場合であっても、上記遊技機は、多くの遊技球が排出される状態である当たり状態になりにくいような場合もある。一方、他の遊技場の遊技機は、上記当たり状態になりやすいような場合もある。
【0004】
このような場合、予め、各遊技場の遊技機について、各々、上記当たり状態となりやすいのか否かに関する情報が、利用者に対して、提供されるシステムがあれば、利用者にとって都合がよい。
【0005】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、各遊技場の遊技機について、各々、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか否かに関する情報を、遊技を行おうとする利用者に対して、提供することができる情報提供システム、情報提供方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、遊技場に配置された複数の遊技機を管理するとともに、前記遊技場に対応づけられた各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供する際に、各遊技機にて、前記入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口に遊技球が投入されたとき、各数値等の各識別情報と、前記入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられたテーブルを参照して、連続的に変動させた前記各識別情報のうち所定の識別情報を選択し、前記所定の識別情報に対応する入賞情報に基づいて、前記入賞状態を判定手段が判定し、各ホール端末にて、前記ホール端末が管理する各遊技機の判定手段が参照しているテーブル中の、各識別情報の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた識別情報の数とに基づいて算出された入賞確率値を、前記各遊技機ごとに定期的に取得手段が取得し、各ホール端末の前記取得手段により取得された最新の各入賞確率値の平均値を含む最新の入賞確率値に関する情報を、ホール端末に対応する遊技場と関連づけて管理手段が管理し、前記利用者からの要求に応じて、前記管理手段が管理している、遊技場ごとの最新の入賞確率値に関する情報を、前記通信端末装置に提供することを特徴とするものである。
【0007】
本発明によれば、これから遊技を行おうとする利用者は、自分が所有する通信端末装置を用いて、遊技場ごとの入賞確率値に関する情報の提供要求を入力すれば、通信端末装置宛に、上記遊技場ごとの入賞確率値に関する情報が提供されてくる。
【0008】
ここで、入賞確率値に関する情報として、例えば、各入賞確率値の平均値を用いて説明する。ある遊技場に対応する各入賞確率値の平均値が高ければ、上記遊技場の遊技機の判定手段が入賞状態と判定する確率が高くなり、多くの遊技球が排出される状態になりやすいといえる。一方、ある遊技場に対応する各入賞確率値の平均値が低ければ、上記遊技場の遊技機の判定手段が入賞状態と判定する確率が低くなり、多くの遊技球が排出される状態になりにくいといえる。
【0009】
この結果、利用者は、遊技を行う前に、予め、通信端末装置に提供された遊技場ごとの入賞確率値に関する情報を参照することにより、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりにくいのか、判断することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
(構成)
図1は、実施の形態1である通信システムの全体構成を示す図である。
【0011】
なお、遊技媒体の一例として、遊技球を用いて、本実施の形態の構成、動作について説明する。
【0012】
本実施の形態のシステムは、管理装置1と、この管理装置1と通信ネットワーク2を介して、接続された複数のホール端末3と、各ホール端末3が各々管理する複数の遊技機4とを有する。ここで管理装置1は、ホール端末3を介して、複数の遊技機4を管理している。また、1つのホール端末3とこのホール端末3が管理する各遊技機4は、同じ遊技場に配置されている。
【0013】
(遊技機4の構成)
図2は、本実施の形態に係る各遊技機4の構成を示す図である。本実施の形態においては、各遊技機4は、遊技盤面に複数の釘が植設られ、所定数の遊技球を排出する入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口4bが遊技盤面に設けられ、遊技盤面に射出された遊技球が入賞口4bに投入されたときに、所定の条件下で入賞状態を判定するパチンコ遊技機であるものとする。但し、本発明は、パチンコ遊技機に限定されるものではない。
【0014】
各遊技機4は、入賞口4bのほかに、入力部4c、各種の情報を表示する表示部4f(例えば、液晶モニタなど)、通信部4g、検出部4h、入賞判定部4j、計算部4k、排出部4m、記憶部4p、各部を制御する制御部4nを有する。
【0015】
入力部4cには、相手の遊技者との間で排出部4mから排出される遊技球の数を競い合う競争の要求等、各種の情報が入力される。入力部4cに入力された上記競争の要求は、制御部4nに送られる。
【0016】
通信部(送信部)4gは、制御部4nから送られた上記競争の要求をホール端末3、通信ネットワーク2を介して、管理装置1に送る。そして、管理装置1が、後述する2つの遊技機4(第1遊技機4、第2遊技機4)に対して、競争の実行の指示を送る。
【0017】
通信部4gは、管理装置1から競争の実行の指示(この説明は後述する)が送られた場合、上記競争の実行の指示を受信する。そして、上記競争の実行の指示は、制御部4nに送られる。制御部4nは、上記競争の実行の指示に基づいて、計算部4kに対して、計算動作を開始する旨を送る。制御部4nは、この計算動作開始の旨とともに、上記競争を行う所定時間を示す情報も計算部4kに送る。また、制御部4nは、競争開始の旨を表示部4fに表示させる。これにより、遊技者は、競争開始の旨を知ることができる。
【0018】
記憶部4pには、各数値と、入賞状態であるか否かを示す入賞情報とが対応づけられた第1テーブルが複数記憶されている。そして、各第1テーブルには、第1テーブル中の数値の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた数値の数とに基づいて算出された入賞確率値が対応づけられている。なお、本実施の形態1及び後述する実施の形態2、各変更例においては、数値を例にして説明するが、数値に限定されず、文字情報等の識別情報でもよい。
【0019】
記憶部4pに記憶された各第1テーブルの一例を図3を用いて、以下に説明する。各第1テーブルにおいては、各数値と、入賞状態であるか否かを示す入賞情報とが各々対応づけられている。例えば、図3に示す第1テーブルにおいては、数値(1、3〜400)には、非入賞であることを示す入賞情報が対応づけられている。一方、数値情報(2)には、入賞であることを示す入賞情報が対応づけられている。そして、この第1テーブルには、第1テーブル中の各数値(1〜400)の数(400個)と、第1テーブル中における入賞であることを示す入賞情報が対応づけられた数値(2)の数(1個)とに基づいて算出された入賞確率値(1個/400個)が、対応づけられている。そして、記憶部4pには、複数の第1テーブルが記憶されており、各第1テーブルに対応づけられている入賞確率値(例えば、1/400、2/400、3/400......)は、各々異なる。
【0020】
検出部4hは、入賞口4bに投入された遊技球を検出するものである。この検出部4hは、例えば、光センサーなどで構成することができる。具体的には、検出部4hは、入賞口4bに遊技球が投入されたことを検出し、検出されたことを示す検出信号を入賞判定部4jに出力する。
【0021】
入賞判定部4jは、検出部4hで検出された結果に基づいて、入賞状態にするか否かの判定を行う。具体的には、以下に説明する。入賞判定部4jには、記憶部4pに記憶された各第1テーブルのうち、いずれか1つの第1テーブルが保持されている。そして、入賞判定部4jは、保持している第1テーブル中の各数値を、連続的に変動させてカウントしている。例えば、入賞判定部4jは、図3に示す第1テーブル中の数値を1から400の範囲内で、連続的に変動させてカウントする。なお、このような数値を乱数という。また、入賞判定部4jは、数値を400までカウントした場合には、再び1からカウントする。
【0022】
そして、検出部4hから検出信号が送られた場合、入賞判定部4jは、検出信号に基づいて、連続的にカウントしている各数値の中から、所定時間においてカウントした一の数値を選択する。そして、入賞判定部4jは、保持している第1テーブルを参照して、選択した上記一の数値に対応づけられた入賞情報を取得する。そして、入賞判定部4jは、取得した入賞情報が示す内容が、入賞であることを示す内容である場合には、入賞であることを示す入賞信号を排出部4mに送る。一方、入賞判定部4jは、取得した入賞情報が示す内容が、非入賞であることを示す内容である場合には、非入賞であることを示す非入賞信号を排出部4mに送る。
【0023】
なお、例えば、入賞判定部4jに検出信号が送られたときに、各数値を連続的に変動させてカウントし、一定時間経過後に、連続的にカウントしている各数値の中から所定時間においてカウントした一の数値を選択するようにしてもよい。
【0024】
排出部4mは、入賞信号が送られた場合に排出する遊技球の数を示す情報(この数を第1所定数という)、非入賞信号が送られた場合に排出する遊技球の数を示す情報(この数を、第2所定数という)を予め保持している。そして、入賞判定部4jから入賞信号が送られた排出部4mは、入賞信号を計算部4kに送るとともに、第1所定数の遊技球の排出を遊技者に対して行う。一方、入賞判定部4jから非入賞信号が送られた排出部4mは、非入賞信号を計算部4kに送るとともに、第2所定数の遊技球の排出を遊技者に対して行う。
【0025】
計算部4kは、制御部4nから計算動作を開始する旨、上記競争を行う所定時間を示す情報を取得した場合、所定の時間内に排出部4mにより排出される遊技球の数である排出遊技球数を計算する。計算部4kによる計算方法の具体的な一例を以下に説明する。
【0026】
計算部4kは、入賞信号が送られた排出部4mが排出する遊技球の数である第1所定数を示す情報、非入賞信号が送られた排出部4mが排出する遊技球の数である第2所定数を示す情報を保持している。計算部4kは、制御部4nから計算動作を開始する旨を取得した場合、内蔵している時間カウンタ(図示せず)を始動させる(例えば、時刻T0を開始時刻とする)。
【0027】
そして、計算部4kは、排出部4mから入賞信号が送られた回数を計測する。また、計算部4kは、排出部4mから非入賞信号が送られた回数を計測する。そして、計算部4kは、時間カウンタにアクセスし、所定時間が経過したか否かを判断する。計算部4kは、例えば、所定時間をt1とした場合、現在の時刻がT0+t1の時刻を経過しているか否かの判断を行う。所定時間が経過していないと判断した場合には、計算部4kは、上述した計測動作を継続する。
【0028】
所定時間が経過したと判断した場合には、計算部4kは、計測動作を終了する。そして、計算部4kは、その旨を制御部4nに送ると、制御部4nは、表示部4fに競争終了の旨を表示させる。これにより、遊技者は、競争終了の旨を知ることができる。そして、計算部4kは、計測した入賞信号の回数に、上記第1所定数をかけた値を計算する。また、計算部4kは、計測した非入賞信号の回数に、第2所定数をかけた値を計算する。
【0029】
そして、計算部4kは、計測した入賞信号の回数に第1所定数をかけた値と、計測した非入賞信号の回数に第2所定数をかけた値とを足した値を、所定時間内に排出部4mから排出される遊技球の数である排出遊技球数として、計算する。計算部4kは、計算した排出遊技球数を示す情報を制御部4nに送る。
【0030】
制御部4n(第2取得部)は、送られた排出遊技球数を示す情報を取得する。制御部4nは、排出遊技球数を示す情報を通信部4g、ホール端末3等を介して、管理装置1に送る。
【0031】
また、制御部4nは、新たな第1テーブル参照の旨の第1参照指令(既に参照していた第1テーブルに対応づけられた入賞確率値より高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令)を通信部4gから取得する。制御部4nは、上記第1参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルを読みだす。そして、制御部4nは、読み出した第1テーブルに対応づけられた入賞確率値(以下、この入賞確率値を第1入賞確率値という)を取得し保持する。
【0032】
そして、制御部4nは、記憶部4pにアクセスし、記憶部4pに記憶されている各第1テーブルのうち、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル以外の各第1テーブルに各々対応づけられた各入賞確率値(以下、この入賞確率値を第2入賞確率値という)を取得する。この取得の方法としては、例えば、各第1テーブルには、第1テーブル識別情報も対応づけられており、制御部4nは、第1テーブル識別情報に基づいて、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル、この第1テーブル以外の各第1テーブルを判断し、上記各第1テーブルに対応づけられた各第2入賞確率値を取得するようにしてもよい。
【0033】
そして、制御部4n(第3取得部)は、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より高い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する。
【0034】
具体的に以下に説明する。制御部4nは、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを比較し、第1入賞確率値より高い値である第2入賞確率値を判断する。例えば、制御部4nは、保持していた第1入賞確率値(2/400)と、各第2入賞確率値(1/400、3/400、4/400....)とを比較して、例えば、上記第1入賞確率値(2/400)よりも高い入賞確率値である第2入賞確率値(3/400)を判断する。そして、制御部4nは、上記高い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを記憶部4pから取得する。そして、制御部4nは、取得した上記第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0035】
入賞判定部(第1判定部)4jは、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する。また、制御部4nは、競争に勝った旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0036】
一方、制御部4nは、新たな第1テーブル参照の旨の第2参照指令(既に参照していた第1テーブルに対応づけられた入賞確率値より低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令)を通信部4gから取得する。制御部4nは、上記第2参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルを読みだす。そして、制御部4nは、読み出した第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値を取得し保持する。
【0037】
そして、制御部4nは、記憶部4pにアクセスし、記憶部4pに記憶されている各第1テーブルのうち、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル以外の各第1テーブルに各々対応づけられた各2入賞確率値を取得する。
【0038】
そして、制御部4n(第4取得部)は、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より低い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する。
【0039】
そして、制御部4nは、上記低い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを記憶部4pから取得する。そして、制御部4nは、取得した上記新たな第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0040】
入賞判定部4j(第2判定部)は、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する。また、制御部4nは、競争に負けた旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0041】
(管理装置1の構成)
図4は、本実施の形態の管理装置1の構成を示す図である。管理装置1は、ホール端末3との間で各種のデータ通信を行う通信部1bと、選択部1cと、各部を制御する制御部1dとを有する。
【0042】
通信部1bは、各遊技機4から競争要求が送られた場合、上記競争要求を受信する。受信された競争要求は、制御部1dに送られる。
【0043】
制御部(第1取得部)1dは、上記競争要求を、遊技機を特定する情報と対応づけて、取得する。そして、制御部1dは、競争を行わせる2つの遊技機4を判断する。具体的に以下に説明する。制御部1dは、1つの遊技機4から上記競争要求が送られた場合、これらの情報を保持する。そして、制御部1dは、別の遊技機4から上記競争要求が送られた場合、上記1つの遊技機4と上記別の遊技機4とを競争を行わせる遊技機4と判断する。
【0044】
そして、制御部1dは、別の遊技機4から上記競争要求が送られた場合、これらの情報を保持する。このような動作を繰り返して、制御部1dは、各遊技機4から競争要求を取得した場合、競争を行わせる2つの遊技機4を判断する。
【0045】
即ち、制御部1dは、各遊技機4から競争要求を取得した場合、時系列的に連続して、2つの遊技機4から競争要求を取得した場合、上記2つの遊技機4を、競争を行わせる2つの遊技機4と判断する。なお、競争を行わせる2つの遊技機4のうち、一方を第1遊技機4といい、他方を第2遊技機4という。
【0046】
制御部1dは、上記第1遊技機4及び上記第2遊技機4に対して、競争の実行の指示を示す情報を通信部1bを介して、送信(提供)する。具体的には、制御部1dは、上記第1遊技機4を特定する情報に基づいて、上記競争の実行の指示を示す情報を、通信部1b等を介して、上記第1遊技機4に対して送信する。同じく、制御部1dは、上記第2遊技機4を特定する情報に基づいて、上記競争の実行の指示を示す情報を、通信部1b等を介して、上記第2遊技機4に対して送信する。
【0047】
制御部1dは、第1遊技機4から送られた排出遊技球数情報(以下、第1排出遊技球数情報)を通信部1bから取得する。同じく、制御部1dは、第2遊技機4から送られた排出遊技球数を示す情報(以下、第2排出遊技球数情報)を通信部1bから取得する。なお、第1排出遊技球数情報及び第2排出遊技球数情報は、それぞれ、第1遊技機4を特定する情報、第2遊技機4を特定する情報に対応づけられている。制御部1dは、第1排出遊技球数情報及び第2排出遊技球数情報を選択部1cに送る。
【0048】
選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、大きい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機を特定する情報及び第2遊技機を特定する情報のうち、大きい排出遊技球数に対応づけられた遊技機を特定する情報を、第1選択遊技機を特定する情報として、選択する。
【0049】
同じく、選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、小さい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機を特定する情報及び第2遊技機を特定する情報のうち、小さい排出遊技球数に対応づけられた遊技機を特定する情報を、第2選択遊技機を特定する情報として、選択する。そして、選択部1cが選択した結果は、制御部1dに送られる。以下、大きい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4(第1選択遊技機)を競争勝ち遊技機4といい、小さい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4(第2選択遊技機)を競争負け遊技機4という。
【0050】
そして、制御部1dは、競争勝ち遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第1参照指令を生成する。また、制御部1dは、競争負け遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第2参照指令を生成する。
【0051】
そして、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第1参照指令を、上記競争勝ち遊技機4に対して送信する。また、制御部1dは、上記競争勝ち遊技機4に対して、競争に勝った旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する。
【0052】
また、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第2参照指令を、上記競争負け遊技機4に対して送信する。また、制御部1dは、上記競争負け遊技機4に対して、競争に負けた旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する。
【0053】
(通信方法)
図5は、上述した構成を有する通信システムを用いた通信方法を説明するためのフローチャート図である。
【0054】
先ず、遊技者は、遊技機4の入力部4cを用いて、競争要求を入力する(S10)。入力部4cにより入力された競争要求は、制御部4nに送られる。制御部4nは、取得した競争要求を通信部4g等を介して、管理装置1の制御部1dへ送る。
【0055】
管理装置1の制御部1dは、各遊技機4から競争要求が送られた場合には、これらの情報を取得する。そして、制御部1dは、競争を行わせる2つの遊技機4を判断する(S20)。
【0056】
そして、制御部1dは、通信部1b等を介して、2つの遊技機4(第1遊技機4及び第2遊技機4)の制御部4nに対して、競争の実行の指示を示す情報を送信する(S30)。
【0057】
上記第1遊技機4及び第2遊技機4においては、以下の処理が行われる。各遊技機4の制御部4nは、競争の実行の指示を取得すると、計算部4kに対して、計算動作を開始する旨、上記競争を行う所定時間を示す情報を送る。
【0058】
計算部4kは、制御部4nから計算動作を開始する旨、上記競争を行う所定時間を示す情報を取得した場合、所定時間内に排出部4mから排出される遊技球の数である排出遊技球数を計算する(S40)。なお、第1遊技機4及び第2遊技機4において、入賞判定部4jは、検出部4hで検出された結果に基づいて、保持している第1テーブルを参照して、入賞状態にするか否かの判定を行う。この判定処理の詳細については、上述したとおりである。
【0059】
計算部4kにより計算された排出遊技球数は、制御部4nに送られる。制御部4nは、送られた排出遊技球数を通信部4gに送る。通信部4gは、排出遊技球数を示す情報を、遊技機4を特定する情報と対応づけて、ホール端末3等を介して管理装置1の制御部1dに送る(S45)。
【0060】
第1遊技機4及び第2遊技機4から、排出遊技球数を示す情報が管理装置1の制御部1dに送られた場合には、制御部1dは、第1遊技機4から送られた排出遊技球数を示す第1排出遊技球数情報、第2遊技機4から送られた排出遊技球数を示す第2排出遊技球数情報を選択部1cに送る。
【0061】
選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、大きい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機4及び第2遊技機4のうち、大きい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4を、第1選択遊技機(競争勝ち遊技機4)として、選択する(S55)。
【0062】
また、選択部1cは、第1排出遊技球数と、第2排出遊技球数とを比較し、小さい排出遊技球数を判断する。そして、選択部1cは、第1の遊技機4及び第2遊技機4のうち、小さい排出遊技球数と対応づけられた遊技機4を、第2選択遊技機(競争負け遊技機4)として、選択する(S57)。なお、ステップS55、ステップS57の処理は、選択部1cが並行して行ってもよいし、S57をS55より先に行っても良い。上記競争勝ち遊技機4を特定する情報、上記競争負け遊技機を特定する情報は、制御部1dに送られる。
【0063】
制御部1dは、競争勝ち遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第1参照指令を生成する。また、制御部1dは、競争負け遊技機に対して、既に参照していた第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値より低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の第2参照指令を生成する。
【0064】
そして、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第1参照指令を上記競争勝ち遊技機4の制御部4nに対して送信する。この際、制御部1dは、上記競争勝ち遊技機4の制御部4nに対して、競争に勝った旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する(S70)。その後、ステップS80へ移行する。
【0065】
また、制御部1dは、通信部1b等を介して、上記第2参照指令を上記競争負け遊技機4の制御部4nに対して送信する。この際、制御部1dは、上記競争負け遊技機4の制御部4nに対して、競争に負けた旨を示す情報を通信部1b等を介して、送信する(S72)。その後、ステップS90へ移行する。
【0066】
競争勝ち遊技機の制御部4nは、上記第1参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、記憶部4pにアクセスし、入賞判定部4jが保持していた第1テーブル以外の各第1テーブルに各々対応づけられた各第2入賞確率値を取得する。
【0067】
そして、制御部4nは、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より高い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する(S80)。そして、制御部4nは、取得した上記第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0068】
入賞判定部4jは、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する(S85)。また、制御部4nは、競争に勝った旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0069】
競争負け遊技機の制御部4nは、上記第2参照指令に基づいて、入賞判定部4jに保持されている第1テーブルに対応づけられた第1入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、上述のようにして、各第2入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、保持していた第1入賞確率値と、各第2入賞確率値とを参照して、記憶部4pから上記第1入賞確率値より低い入賞確率値である第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得する(S90)。そして、制御部4nは、取得した上記第1テーブルを入賞判定部4jに送る。
【0070】
入賞判定部4jは、保持していた第1テーブルに代えて、制御部4nから送られた第1テーブルを参照して、上述した入賞状態を判定する(S95)。また、制御部4nは、競争に負けた旨を示す情報を通信部4g等を介して、管理装置1から取得した場合には、上記情報を表示部4fに表示させる。
【0071】
(作用効果)
本実施の形態によれば、相手の遊技者との間で遊技機4から排出される遊技球数を競い合う競争の要求を管理装置1の制御部(第1取得部)1dが、各遊技機4から取得する。そして、管理装置1が、上記競争の実行の指示を、第1遊技機4の制御部4n及び第2遊技機4の制御部4nに提供(送信)した場合、各遊技機4の制御部4nは、計算部4kに排出遊技球数(所定時間内に遊技機4から排出される遊技球数)を計算させる。そして、各遊技機4の制御部4n(第2取得部)は、計算部4kから排出遊技球数を取得する。
【0072】
そして、各遊技機4から排出遊技球数を取得した管理装置1の選択部1cは、第1遊技機4の制御部(第2取得部)により取得された排出遊技球数と、第2遊技機4の制御部(第2取得部)により取得された排出遊技球数とを比較し、第1遊技機4及び第2遊技機4のうち、大きい排出遊技球数に対応する遊技機4を、競争勝ち遊技機4(第1選択遊技機)として、選択する。また、選択部1cは、第1遊技機4及び第2遊技機4のうち、小さい排出遊技球数に対応する遊技機4を、競争負け遊技機4(第2選択遊技機)として、選択する。
【0073】
そして、管理装置1の制御部1dは、競争勝ち遊技機4に対して、既に入賞判定部4jが参照していた第1テーブルと対応づけられた第1入賞確率値よりも高い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令である第1参照指令を上記競争勝ち遊技機4に対して送信部4gに送信させる。
【0074】
そして、上記競争勝ち遊技機の制御部4nは、上記第1参照指令を取得した場合、上記第1入賞確率値と、既に参照していた第1テーブル以外の各第1テーブルに対応づけられた第2入賞確率値とを参照して、上記第1入賞確率値より高い入賞確率値である第2入賞確率値を判断する。そして、制御部4nは、記憶部4pから上記第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得し、入賞判定部4jに送る。入賞判定部4jは、送られた第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。
【0075】
同様に、管理装置1の制御部1dは、競争負け遊技機4に対して、既に参照していた第1テーブルと対応づけられた第1入賞確率値よりも低い入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを新たに参照する旨の指令である第2参照指令を上記競争負け遊技機4に対して送信部4gに送信させる。
【0076】
そして、上記競争負け遊技機の制御部4nは、上記第2参照指令を取得した場合、上記第1入賞確率値と、既に参照していた第1テーブル以外の各第1テーブルに対応づけられた第2入賞確率値とを参照して、上記第1入賞確率値より低い入賞確率値である第2入賞確率値を判断する。そして、制御部4nは、記憶部4pから上記第2入賞確率値と対応づけられた第1テーブルを取得し、入賞判定部4jに送る。
【0077】
このため、遊技者は、例えば、自分が遊技している遊技機4にて、持っている遊技球数が少なくなってしまっても、上記競争の要求を入力部4cにより入力すれば、相手の遊技者との間で、所定時間内に排出部4mから排出される排出遊技球の数の大小の比較を選択部1cが行うので、相手の遊技者との間で、排出遊技球数を競い合うことができる。
【0078】
そして、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4にて参照されている第1テーブルに代えて、上記第1テーブルに対応づけられている入賞確率値より高い入賞確率値の第1テーブルを参照して、上記遊技機4の入賞判定部4jは、入賞状態の判定を行う。
【0079】
このため、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4において、入賞状態になりやすくなるので、遊技者は上記競争に勝ちたいという気持ちを強く持つようになり、遊技中における遊技者の遊技に対する熱中度を従来に比べて高めることができる。
【0080】
また、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が少なければ、自分が遊技を行っている遊技機4にて参照されている第1テーブルに代えて、上記第1テーブルに対応づけられている入賞確率値より低い入賞確率値の第1テーブルを参照して、上記遊技機4の入賞判定部4jは、入賞状態の判定を行う。
【0081】
このため、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が少なければ、自分が遊技を行っている遊技機4において、入賞状態になりにくいことになるので、遊技者は、競争に負けたくないという気持ちを強く持つようになり、遊技中における遊技者の遊技に対する熱中度を従来に比べて高めることができる。
【0082】
(変更例)
また、本実施の形態を以下のように変更しても良い。本変更例の遊技球排出システムにおいては、管理装置1の機能が主に異なる。以下、本変更例においては、実施の形態1の構成、機能と異なる点を詳細に説明する。図5は、本変更例の管理装置1の構成を示す図である。
【0083】
本変更例の管理装置1は、カウント部1fを有する点、選択部1cは勝ち情報付与部の機能を有する点、制御部1dは生成部の機能を有する点において、実施の形態1の管理装置1と相違する。
【0084】
遊技機4の入力部4c(第1入力部)には、競争要求とともに遊技者を特定する情報も入力される。この場合の遊技者とは、例えば、予め、管理装置1に、携帯電話などで会員登録した遊技者が対象である。そして、管理装置1の制御部1dには、各遊技機4から通信部4g等を介して、遊技者を特定する情報が、遊技機4を特定する情報と対応づけられて送られる。そして、この遊技者を特定する情報は、遊技機4を特定する情報と対応づけられて、選択部1cに送られる。
【0085】
なお、この入力部4cにより入力される処理から、選択部1cに遊技者を特定する情報等が送られる処理の間に、本変更例の生成部によるリスト情報の生成処理など、本変更例特有の処理が行われるが、これらの本変更例特有の処理については、後述に詳細に説明する。
【0086】
管理装置1の選択部1cは、大きい排出遊技球数に対応する遊技機4を特定する情報を選択するとともに、上記遊技機4を特定する情報に対応づけられた遊技者を特定する情報を判断する。そして、選択部1c(勝ち情報付与部)は、上記遊技者を特定する情報に勝ち情報を付与する。選択部1cは、勝ち情報を示す勝ち情報信号を、上記遊技者を特定する情報に対応づけてカウント部1fに送る。
【0087】
カウント部1fは、選択部1c(勝ち情報付与部)により付与された勝ち情報の数を、各遊技者を特定する情報ごとに、カウントする。具体的には、カウント部1fは、選択部1cから送られた勝ち情報信号の回数を、各遊技者を特定する情報ごとにカウントする。
【0088】
そして、各遊技機4の入力部4c(第1入力部4c)に対して、競争要求とともに、遊技者を特定する情報が、遊技者により入力されると、制御部4n、通信部4g等を介して管理装置1の制御部1dに送られる。
【0089】
管理装置1の制御部1dは、送られてきた各遊技者を特定する情報を取得する。そして、制御部1dは、カウント部1fにアクセスして、上記各遊技者を特定する情報に対応する勝ち情報の数を取得する。そして、制御部1d(生成部)は、各遊技者を特定する情報と、勝ち情報の数とが対応づけられたリスト情報を生成する。生成されたリスト情報は、通信部1b等を介して、各遊技機4の制御部4nに送られる。
【0090】
各遊技機4の制御部4nは、送られてきたリスト情報を表示部4fに表示させる。また、制御部4nは、表示されたリスト情報を参照して、競争相手となる遊技者を特定する情報(1つでも複数でもよい)を選択するように指示する旨を表示部4fに表示させる。
【0091】
遊技者が、表示部4fによる表示を参照して、入力部4c(第2入力部)を用いて、リスト情報に記載された各遊技者を特定する情報のうち、競争相手となる遊技者を特定する情報を入力する。この競争相手となる遊技者を特定する情報は、制御部4n等を介して、管理装置1の制御部1dに送られる。
【0092】
管理装置1の制御部1dは、入力部4c(第2入力部)により、一方の遊技者が他方の遊技者を特定する情報を入力するとともに、他方の遊技者が一方の遊技者を特定する情報を入力した場合、競争の要求に基づいて、競争の実行の指示を、一方の遊技者の遊技機4である第1遊技機4と、他方の遊技者の遊技機4である第2遊技機4とに送信(提供)するように通信部4gに指示すると、通信部4g(提供部)は実行する。
【0093】
具体的に、以下に説明する。管理装置1の制御部1dは、各遊技機4から送られてきた、遊技機4を特定する情報、遊技者を特定する情報、競争相手を特定する情報を取得する。なお、これらの情報は、相互に対応づけられている。
【0094】
そして、制御部1dは、一方の遊技者を特定する情報に対応づけられた競争相手を特定する情報を判断する。そして、制御部1dは、上記競争相手を特定する情報(以下、他方の遊技者を特定する情報)に、上記一方の遊技者を特定する情報が対応づけられている場合には、制御部1dは、通信部1bを介して、競争の実行の指示を、上記一方の遊技者を特定する情報に対応する遊技機4に対して送信するとともに、競争の実行の指示を、上記他方の遊技者を特定する情報に対応する遊技機4に対して送信する。その後、実施の形態1で示したステップS40以降の処理が行われる。
【0095】
一方、制御部1dは、一方の遊技者を特定する情報に対応づけられた競争相手を特定する情報を判断した後、上記競争相手を特定する情報に、上記一方の遊技者を特定する情報が対応づけられていない場合には、再度、別の競争相手となる遊技者を特定する情報(1つでも複数でもよい)を選択するように指示する旨を通信部1b等を介して、上記一方の遊技者を特定する情報に対応する遊技機4の制御部4nに送る。遊技機4の制御部4nは、表示部4fに上記旨を表示させる。
【0096】
本変更例によれば、遊技者は、各遊技者を特定する情報と、勝ち情報数とが対応づけられたリスト情報を参照して、競争相手を第2入力部4cにより入力することができる。このため、遊技者は、例えば、自分の遊技レベルに合った競争相手と上記競争を行うことができる。
【0097】
なお、本変更例においては、選択部1cは、競争勝ち遊技機4以外の遊技機4に対応する遊技者を特定する情報に対して負け情報を付与するようにしてもよい。そして、負け情報の数についてもカウント部1fが同様にカウントし、リスト情報に負け情報の数が記録されるようにしてもよい。
【0098】
また、上述した実施の形態、各変更例において、管理装置1の機能を各ホール端末3が有するようにしてもよい。この場合には、ホール端末3が管理する2つの遊技機4の遊技者同士で競争が行える。また、上記所定時間については、競争の実行の指示が管理装置1から、第1遊技機4及び第2遊技機4に送られた後、第1遊技機4の遊技者と第2遊技機4の遊技者との間で、情報のやりとりを行って、決めるようにしてもよい。そして、この決められた所定時間が遊技機4の入力部4cに入力され、制御部4nに送られる。そして、制御部4nは、計算部4kに対して、計算動作を開始する旨、上記所定時間を示す情報を送るようにしてもよい。
【0099】
また、遊技機4において、遊技開始時に通常遊技を行うか、競争を行うかを選択するように指示する旨を表示部4fが表示するようにしてもよい。そして、遊技者が入力部4cを用いて、通常遊技の旨を入力したら、通常遊技が行われ、競争を行う旨を入力したら、実施の形態1の遊技球排出システムの動作が行われるようにしてもよい。
【0100】
また、競争の内容として、相手の遊技者との間で、遊技機4から排出される遊技媒体数を競い合う場合について説明したが、相手の遊技者との間で、先に、入賞状態(当たり状態)になった遊技者の遊技機4にて、所定数の遊技媒体が排出されるようにしてもよい。
【0101】
また、上述した実施の形態においては、遊技機4としてパチンコ遊技機4を用いて、本発明の適用について説明したが、この場合に限定されず、例えば、パチンコスロット遊技機など、種々の遊技機4について適用が可能である。同じく、遊技機4に用いられるのは、遊技球に限定されない。例えば、ある種の遊技機4においては、遊技メダルや遊技コインなどの遊技媒体が用いられる。
【0102】
(プログラム)
上記通信システム、通信方法で説明した内容は、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータで、所定のプログラム言語で記述された専用プログラムを実行することで実現することができる。
【0103】
このような本実施の形態に係るプログラムによれば、上述した実施の形態1の作用効果で説明したように、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4にて参照されている第1テーブルに代えて、上記第1テーブルに対応づけられている入賞確率値より高い入賞確率値の第1テーブルを参照して、上記遊技機4の入賞判定部4jは、入賞状態の判定を行うので、相手より自分の遊技機4にて所定時間内に排出される遊技球数が多ければ、自分が遊技を行っている遊技機4において、入賞状態になりやすくなるため、遊技者は上記競争に勝ちたいという気持ちを強く持つようになり、遊技中における遊技者の遊技に対する熱中度を従来に比べて高めることができるという作用効果を実現する通信システム、通信方法を一般的な汎用コンピュータで容易に実現することができる。
【0104】
同様にして、本実施の形態の各変更例に係る通信システム、通信方法を一般的な汎用コンピュータで容易に実現することもできる。
【0105】
尚、プログラムは、記録媒体に記録することができる。この記録媒体は、図7に示すように、例えば、ハードディスク1100、フレキシブルディスク1200、コンパクトディスク1300、ICチップ1400、カセットテープ1500などが挙げられる。このようなプログラムを記録した記録媒体によれば、プログラムの保存、運搬、販売などを容易に行うことができる。
【0106】
実施の形態2.
(通信システムの構成)
図8は、実施の形態2の通信システム(情報提供システム)の構成を示す図である。本実施の形態の通信システムにおいては、遊技機4の機能が少し異なる点、ホール端末3の機能が異なる点、管理装置1の機能が異なる点、通信端末装置5を有する点において、実施の形態1の通信システムと相違する。本実施の形態では、この相違する点以外の構成については、実施の形態1、変更例の構成と同じであるので、相違する点以外の構成、機能についての説明は省略する。
【0107】
(遊技機)
各遊技機4においては、入賞判定部4jの機能が以下のように異なる。即ち、入賞判定部4jは、実施の形態1で示した機能に加えて、以下の機能も有する。
【0108】
各遊技機4の入賞判定部4jは、各数値と、確率変動情報(参照する第1テーブルを、最高の入賞確率値の第1テーブルに切り替える旨を示す情報(以下、第1情報という)又は、参照する第1テーブルは切り替えない旨を示す情報(以下、第2情報という))とが対応づけられた第2テーブルを保持している。例えば、図9に示すように、第2テーブルにおいては、数値(1)には、第1情報が対応づけられている。一方、数値情報(2から10)には、第2情報が対応づけられている。
【0109】
入賞判定部4jは、入賞状態であると判定した場合、保持している第2テーブル中の各数値を、連続的に変動させてカウントする。そして、入賞判定部4jは、連続的にカウントしている各数値の中から、所定時間においてカウントした一の数値を選択する。そして、入賞判定部4jは、保持している第2テーブルを参照して、選択した上記一の数値に対応づけられた確率変動情報を取得する。
【0110】
そして、入賞判定部4jは、取得した確率変動情報が示す内容が、上記第1情報である場合には、記憶部4pから、最高の入賞確率値の第1テーブルを取得し、保持する。この際、入賞判定部4jは、既に参照していた第1テーブルに対応づけられていた入賞確率値を示す情報を保持する。
【0111】
そして、入賞判定部4jは、上記最高の入賞確率値の第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。そして、入賞判定部4jは、上記最高の入賞確率値の第1テーブルを参照してから、入賞状態の回数が所定回数に達したか否かを定期的に判断する。そして、入賞判定部4jは、入賞状態の回数が所定回数に達した場合には、保持していた入賞確率値を示す情報(既に参照していた第1テーブルに対応づけられていた入賞確率値)に基づいて、記憶部4pから上記保持していた入賞確率値に対応づけられた第1テーブルを読み出す。そして、入賞判定部4jは、読み出した第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。
【0112】
また、制御部4nは、通信部4gを介して、入賞判定部4jが現在参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を送信するように命令する指令をホール端末3から取得した場合、入賞判定部4jにアクセスする。そして、制御部4nは、入賞判定部4jが参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を取得する。そして、制御部4nは、取得した入賞確率値を示す情報を通信部4g等を介して、ホール端末3に送信する。
【0113】
(ホール端末)
図10は、ホール端末3の構成を示す図である。ホール端末3は、遊技機4との間で各種のデータ通信を行ったり、管理装置1との間で各種のデータ通信を行う通信部3bと、制御部3cとを有する。
【0114】
制御部3cは、ホール端末3が管理している複数の遊技機4に対して、入賞判定部4jが現在参照している第1テーブルに対応づけられている入賞確率値を送信するように命令する指令を生成する。そして、制御部3cは、通信部3bに対して、定期的に、上記指令をホール端末3が管理している各遊技機4に送信させる。
【0115】
制御部(取得部)3cは、通信部3bを介して、各遊技機4からそれぞれ送信されてきた入賞確率値を取得する。そして、制御部3cは、取得した各入賞確率値の平均値を算出し、この平均値(第1平均値)を保持する。その後、制御部(取得部)3cは、通信部3bを介して、各遊技機4からそれぞれ送信されてきた入賞確率値を取得する。そして、制御部3cは、取得した各入賞確率値の平均値(第2平均値)を算出する。そして、制御部3cは、既に保持していた第1平均値を、第2平均値に書き換えて保持する。このような動作を制御部3cは、繰り返し行うことで、各遊技機4から送られた最新の各入賞確率値の平均値(以下、入賞確率平均値という)を管理する。
【0116】
制御部3cは、通信部3bを介して、管理装置1から入賞確率平均値を示す情報の送信要求を取得した場合、通信部3bを介して、入賞確率平均値を示す情報を管理装置1に送信する。この際、制御部3cは、ホール端末3を特定する情報も送信する。
【0117】
(管理装置1)
管理装置1の制御部(管理手段)1dは、定期的に、各ホール端末3に対して、入賞確率平均値を示す情報を送信するように要求する旨を、通信部1b等を介して、各ホール端末3の制御部3cに送る。
【0118】
制御部1dは、各ホール端末3から、通信部1b等を介して、入賞確率平均値を示す情報を取得した場合、取得した入賞確率平均値を示す情報(第1平均値情報)を保持する。その後、制御部1dは、通信部1bを介して、入賞確率平均値を示す情報を取得した場合、保持していた第1平均値情報を、取得した入賞確率平均値を示す情報(第2平均値情報)に書き換えて保持する。
【0119】
このような動作を制御部1dは、繰り返し行うことで、各ホール端末3から送られた最新の入賞確率平均値を管理する。これにより、制御部1dは、各ホール端末3の制御部3cにより取得された最新の各入賞確率値の平均値を管理することになる。
【0120】
また、制御部1dは、ホール端末3を特定する情報と、遊技場を特定する情報とが対応づけられた対応テーブルを保持している。そして、制御部1dは、各ホール端末3から入賞確率平均値とともに、各ホール端末を特定する情報が送られた場合、上記対応テーブルを参照して、各ホール端末を特定する情報に対応する遊技場を特定する情報を取得する。
【0121】
そして、制御部1dは、各ホール端末3の制御部3cにより取得された最新の入賞確率平均値を、遊技場を特定する情報と対応づけて管理する。
【0122】
制御部1dは、通信部1bを介して、通信端末装置5から、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求(利用者からの提供要求)を取得した場合、管理している各入賞確率平均値と、遊技場を特定する情報とを対応づけた対応情報(遊技場ごとの入賞確率平均値)を生成する。そして、制御部1dは、生成した対応情報を通信部1bに送る。通信部(提供部)1bは、生成された対応情報を上記通信端末装置5に提供(送信)する。
【0123】
(通信端末装置5)
通信端末装置5は、表示部(図示せず)、入力部(図示せず)、通信部(図示せず)、各部を制御する制御部(図示せず)を有する。この通信端末装置5としては、PC端末装置でもよいし、携帯電話等の携帯端末装置でもよい。
【0124】
入力部には、通信端末装置5の利用者により、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求と、管理装置1のアドレス情報が入力される。入力された上記提供要求等は、制御部を介して、通信部に送られる。通信部は、入力されたアドレス情報に基づいて、上記提供要求を管理装置1に送信する。
【0125】
管理装置1から、上記対応情報が通信部を介して制御部に送られた場合、制御部は、上記対応情報を表示部に送る。表示部は、上記対応情報を表示する。表示部は、例えば、遊技場T1では、入賞確率平均値S1、遊技場T2では、入賞確率平均値S2....のように表示する。
【0126】
(通信方法)
先ず、本通信システムを用いた情報提供方法(通信方法)の各処理のうち、情報管理処理について、図11に示すフローチャート図を用いて、以下に説明する。
【0127】
図11に示すS110からS150までの処理と並行して以下の処理が行われる。各遊技機4の入賞判定部4jは、検出部4hから検出信号が送られた場合、保持している第1テーブルを参照して、上記入賞状態を判定する。また、入賞判定部4jは、入賞状態と判定した場合、第2テーブルを参照して、確率変動情報が、第1情報である場合には、記憶部4pから最高の入賞確率値の第1テーブルを取得し、所定時間、上記第1テーブルを参照した後、既に参照していた第1テーブルを参照する。
【0128】
また、入賞判定部4jは、実施の形態1で説明したように、第1参照指令又は第2参照指令を取得した場合、記憶部4pから、所定の第1テーブル(既に参照していた第1テーブルの入賞確率値より高い入賞確率値の第1テーブル又は既に参照していた第1テーブルの入賞確率値より低い入賞確率値の第1テーブル)を制御部4nを介して読み出す。そして、入賞判定部4jは、既に参照していた第1テーブルに代えて、上記所定の第1テーブルを参照して、入賞状態を判定する。
【0129】
先ず、各ホール端末3の制御部3cは、通信部3bを介して、上記ホール端末3が管理する複数の遊技機4に対して、入賞判定部4jが現在参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を送信するように命令する指令を定期的に送信する(S110)。送信された指令は、各遊技機4の制御部4nに送られる。
【0130】
各遊技機4の制御部4nは、上記指令を取得すると、入賞判定部4jにアクセスする。そして、制御部4nは、入賞判定部4jが参照している第1テーブルに対応づけられた入賞確率値を取得する。
【0131】
そして、制御部4nは、取得した入賞確率値を示す情報を定期的に通信部4g等を介して、ホール端末3の制御部3cに送る。ホール端末3の制御部3cは、各遊技機4から送信されてきた入賞確率値を示す情報を定期的に取得する(S120)。そして、各ホール端末3の制御部3cは、各入賞確率値の平均値(入賞確率平均値)を定期的に算出し、各遊技機4から送られた最新の入賞確率平均値を管理する(S130)。
【0132】
管理装置1の制御部1dは、入賞確率平均値を示す情報を送信するように要求する旨を通信部1b等を介して、定期的に、各ホール端末3の制御部3cに送る。各ホール端末3の制御部3cは、上記要求を取得した場合、管理している入賞確率平均値、ホール端末3を特定する情報を、通信部3b等を介して、管理装置1の制御部1dへ送る(S140)。
【0133】
管理装置1の制御部1dは、各ホール端末3から送信されてきた入賞確率平均値を定期的に取得する。そして、制御部1dは、各ホール端末3から送られた最新の入賞確率平均値を管理する(S150)。この際、制御部1dは、保持している対応テーブルを参照して、ホール端末3を特定する情報に対応する遊技場を特定する情報を取得する。そして、制御部1dは、複数の入賞確率平均値を、遊技場を特定する情報と対応づけて管理する。
【0134】
次に、本通信システムを用いた情報提供方法(通信方法)の各処理のうち、情報提供処理について、図12に示すフローチャート図を用いて、以下に説明する。
【0135】
先ず、利用者は、自分が所有する通信端末装置5の入力部を用いて、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求と、管理装置1のアドレス情報を入力する(S160)。入力された提供要求等は、制御部を介して通信部に送られる。通信部は、管理装置1のアドレス情報に基づいて、通信ネットワーク2等を介して、上記提供要求を管理装置1に送信する。
【0136】
上記提供要求を取得した管理装置1の制御部1dは、管理している各入力確率平均値と、遊技場を特定する情報とを対応づけた対応情報(遊技場ごとの入賞確率平均値)を生成する。そして、制御部1dは、生成した対応情報を通信部1b等を介して、上記通信端末装置5の制御部に送信する(S170)。管理装置1から送られた対応情報を取得した制御部は、上記対応情報を表示部に表示させる(S180)。
【0137】
(作用効果)
本実施の形態のシステムによれば、各遊技機4の入賞判定部4j(判定部)は、上記入賞口4bに遊技球が投入されたとき、各数値と、入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられた第1テーブルを参照して、入賞状態の判定を行う。
【0138】
そして、各ホール端末3の制御部(取得部)3cは、上記ホール端末3が管理する各遊技機4の入賞判定部4jが参照している第1テーブル中の、各数値の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた数値の数とに基づいて算出された入賞確率値を各遊技機4ごとに、定期的に取得する。
【0139】
そして、管理装置1の制御部1d(管理手段)は、各ホール端末3の制御部3cが取得した最新の各入賞確率値の平均値である最新の入賞確率平均値を、ホール端末3に対応する遊技場と関連づけて管理する。そして、管理装置1の制御部1dが、利用者の通信端末装置5から遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求を取得した場合、上記制御部1dの指示により、管理装置1の通信部(提供部)1bは、管理している遊技場ごとの入賞確率平均値を、上記通信端末装置5に送信(提供)する。
【0140】
本実施の形態によれば、これから遊技を行おうとする利用者は、自分が所有する通信端末装置5を用いて、遊技場ごとの入賞確率平均値の提供要求を入力すれば、通信端末装置5宛に、上記遊技場ごとの入賞確率平均値が提供されてくる。
【0141】
そして、ある遊技場に対応する入賞確率平均値が高ければ、上記遊技場の遊技機4の入賞判定部4jが入賞状態と判定する確率が高くなり、多くの遊技球が排出される状態になりやすいといえる。一方、ある遊技場に対応する入賞確率平均値が低ければ、上記遊技場の遊技機4の入賞判定部4jが入賞状態と判定する確率が低くなり、多くの遊技球が排出される状態になりにくいといえる。
【0142】
この結果、利用者は、遊技を行う前に、予め、通信端末装置5に提供された遊技場ごとの入賞確率平均値を参照することにより、どの遊技場の遊技機4が、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか、どの遊技場の遊技機4が、多くの遊技球が排出される状態となりにくいのか、判断することができる。
【0143】
(変更例1)
上述した実施の形態2の情報提供システム(通信システム)は、上述の実施の形態2に限定されず、以下のように変更することが可能である。
【0144】
上述した実施の形態2では、ホール端末3の制御部3cは、管理している各遊技機4の各入賞確率値の平均値を算出し、この平均値を管理するようにしていたが、これに限定されない。例えば、制御部3cは、各入賞確率値のすべての値を管理してもよいし、各入賞確率値のうち最小値及び最大値、分散値などを管理しても良い。即ち、制御部3cが管理する情報は、各入賞確率値の分布を特徴づける入賞確率値に関する情報であればよい。
【0145】
そして、ホール端末3の制御部3c、管理装置1の制御部1dは、上記入賞確率値に関する情報を管理するようにしてもよい。
【0146】
(変更例2)
また、ホール端末3の制御部3cは、入賞確率値に関する情報だけでなく、例えば、ホール端末3が管理する各遊技機4の表示態様(表示される文章、静止画像、動画像)に関する情報、各利用者から送られた意見をまとめた情報、ホール端末3における換金に関する情報(各遊技球数と、利用者に支払われる金額との関係)、景品に関する情報(各遊技球数と、利用者に渡す景品との関係)、営業時間に関する情報、遊技場に配置されている遊技機4の種類、数に関する情報、ホール端末3と提携を行っている銀行ATMに関する情報、などの情報を管理するようにしてもよい。そして、管理装置1の制御部1dは、これらの情報を管理し、通信端末装置5の要求に応じて、これらの情報を上記通信端末装置5に提供するようにしてもよい。
【0147】
(変更例3)
また、管理装置1は、予め契約等により、定められた利用者の通信端末装置5からの要求に応じて、上記対応情報を上記通信端末装置5に送信するようにしてもよい。管理装置1には、例えば、記憶部(図示せず)に、予め契約等により定められた利用者の通信端末装置5のアドレス情報が記憶されている。
【0148】
そして、管理装置1の制御部1dは、通信端末装置5から、上記提供要求とともに、通信端末装置5のアドレス情報を取得した場合、記憶部にアクセスする。そして、制御部1dは、取得したアドレス情報が、記憶部に記憶された各アドレス情報のいずれかと一致する場合に、管理している対応情報を通信部等を介して、上記通信端末装置5に送信するようにしてもよい。
【0149】
(変更例4)
また、本変更例のシステムにおいては、ホール端末3に入力部(図示せず)及び表示部(図示せず)を設けるようにしてもよい。各遊技機4の計算部4kは、一定時間(上記競争を行う所定時間とは別の時間である)の間に、排出部4mから排出される遊技球の数を計算する。そして、各遊技機4の制御部4nは、定期的に、上記一定時間内に排出部4mから排出される遊技球数を通信部4gを介してホール端末3の制御部3cに送る。
【0150】
また、ホール端末3の制御部3cは、各遊技機4の記憶部4pに記憶されている各第1テーブルの入賞確率値を保持している。そして、各遊技機4の入賞判定部4jが参照している第1テーブルの入賞確率値を示す情報も、各遊技機4の制御部4nは、定期的に、通信部4gを介してホール端末3の制御部3cに送る。
【0151】
ホール端末3の制御部3cは、送られた遊技球数を、遊技機4を特定する情報と対応づけて定期的に、表示部に表示させる。また、ホール端末3の制御部3cは、各遊技機4の入賞判定部4jにて現在参照されている第1テーブルの入賞確率値、各遊技機4の記憶部4pに記憶されている各第1テーブルの入賞確率値も定期的に、表示部に表示させる。
【0152】
管理者が表示部の表示を参照して(例えば、ある遊技機4では、排出される遊技球が少ないので、入賞状態になりやすくさせようと思う場合)、所定の遊技機4の入賞判定部4jにて参照されている第1テーブルを、所定の入賞確率値の第1テーブルに変更させる旨を入力部により入力する。
【0153】
すると、上記旨は、ホール端末3の制御部3cから、通信部3bを介して、上記所定の遊技機4の制御部4nに送られる。上記所定の遊技機4の制御部4nは、記憶部4pから、上記所定の入賞確率値の第1テーブルを読み出す。そして、制御部4nは、読み出した第1テーブルを入賞判定部4jに送る。入賞判定部4jは、保持し参照している第1テーブルに代えて、送られた上記第1テーブルを参照して、入賞状態を判定する。
【0154】
なお、上述した実施の形態2では、パチンコ遊技機4を用いて説明したが、これ以外の遊技機(例えば、パチンコスロット遊技機)についても適用が可能である。即ち、入賞確率値が対応づけられた上記第1テーブルを参照して、入賞状態を判定する入賞判定部4jを有する遊技機4であれば、上述した実施の形態2の適用が可能である。
【0155】
また、上記実施の形態2やその変更例の通信システム(情報提供システム)、通信方法(情報提供方法)で説明した内容は、実施の形態1やその変更例と同様に、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにおいて、所定のプログラム言語を利用するための専用プログラムを実行することにより実現することができる。また、上記プログラムは、実施の形態1や変更例と同様に、記録媒体に記録することができる。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、これから遊技を行おうとする利用者は、自分が所有する通信端末装置を用いて、遊技場ごとの入賞確率値に関する情報の要求を入力すれば、通信端末装置宛に、上記遊技場ごとの入賞確率値に関する情報が提供されてくる。
【0157】
ここで、入賞確率値に関する情報として、例えば、各入賞確率値の平均値を用いて説明すると、ある遊技場に対応する各入賞確率値の平均値が高ければ、上記遊技場の遊技機の判定手段が入賞状態と判定する確率が高くなり、多くの遊技球が排出される状態になりやすいといえる。
【0158】
この結果、利用者は、遊技を行う前に、予め、通信端末装置に提供された遊技場ごとの入賞確率値に関する情報を参照することにより、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりやすいのか、どの遊技場の遊技機が、多くの遊技球が排出される状態となりにくいのか、判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1である通信システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1である遊技機4の構成を示す図である。
【図3】実施の形態1である記憶部に記憶されている第1テーブルの一例を示す図である。
【図4】実施の形態1である管理装置1の構成を示す図である。
【図5】実施の形態1である通信方法を説明するためのフローチャート図である。
【図6】変更例の管理装置1の構成を示す図である。
【図7】実施の形態1におけるプログラムを格納する記録媒体を示す図である。
【図8】実施の形態2の情報提供システムの構成を示す図である。
【図9】実施の形態2である第2テーブルの一例を示す図である。
【図10】実施の形態2のホール端末の構成を示す図である。
【図11】実施の形態2である情報提供方法を説明するためのフローチャート図である。
【図12】実施の形態2である情報提供方法を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 管理装置、1b 通信部,1c 選択部,1d、3c,4n 制御部,1fカウント部、2 通信ネットワーク、3 ホール端末、3b,4g 通信部,4 遊技機、4b 入賞口,4c 入力部,4f 表示部,4h 検出部,4j入賞判定部,4k 計算部,4m 排出部,4p 記憶部、1100 ハードディスク、1200 フレキシブルディスク、1300 コンパクトディスク、1400 ICチップ、1500 カセットテープ
Claims (3)
- 遊技場に配置された複数の遊技機を管理するとともに、前記遊技場に対応づけられた各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供する情報提供システムであって、
各遊技機にて、前記入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口に遊技球が投入されたとき、各数値等の各識別情報と、前記入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられたテーブルを参照して、連続的に変動させた前記各識別情報のうち所定の識別情報を選択し、前記所定の識別情報に対応する入賞情報に基づいて、前記入賞状態を判定する判定手段と、
各ホール端末にて、前記ホール端末が管理する各遊技機の判定手段が参照しているテーブル中の、各識別情報の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた識別情報の数とに基づいて算出された入賞確率値を、前記各遊技機ごとに定期的に取得する取得手段と、
各ホール端末の前記取得手段により取得された最新の各入賞確率値の平均値を含む最新の入賞確率値に関する情報を、ホール端末に対応する遊技場と関連づけて管理する管理手段と、
前記利用者からの要求に応じて、前記管理手段が管理している、遊技場ごとの最新の入賞確率値に関する情報を、前記通信端末装置に提供する提供手段とを有することを特徴とする情報提供システム。 - 遊技場に配置された複数の遊技機を管理するとともに、前記遊技場に対応づけられた各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供する情報提供方法であって、
各遊技機にて、前記入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口に遊技球が投入されたとき、各数値等の各識別情報と、前記入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられたテーブルを参照して、連続的に変動させた前記各識別情報のうち所定の識別情報を選択し、前記所定の識別情報に対応する入賞情報に基づいて、前記入賞状態を判定手段が判定するステップと、
各ホール端末にて、前記ホール端末が管理する各遊技機の判定手段が参照しているテーブル中の、各識別情報の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた識別情報の数とに基づいて算出された入賞確率値を、前記各遊技機ごとに定期的に取得手段が取得するステップと、
各ホール端末の前記取得手段により取得された最新の各入賞確率値の平均値を含む最新の入賞確率値に関する情報を、ホール端末に対応する遊技場と関連づけて管理手段が管理するステップと、
前記利用者からの要求に応じて、前記管理手段が管理している、遊技場ごとの最新の入賞確率値に関する情報を、前記通信端末装置に提供するステップとを有することを特徴とする情報提供方法。 - 遊技場に配置された複数の遊技機を管理するとともに、前記遊技場に対応づけられた各ホール端末から、所定数の遊技球を排出する入賞状態に関する情報を取得し、通信端末装置を所有する利用者からの要求に応じて、前記情報を提供するプログラムであって、コンピュータに、
各遊技機にて、前記入賞状態を判定するための遊技球を受け入れる入賞口に遊技球が投入されたとき、各数値等の各識別情報と、前記入賞状態か否かを示す入賞情報とが対応づけられたテーブルを参照して、連続的に変動させた前記各識別情報のうち所定の識別情報を選択し、前記所定の識別情報に対応する入賞情報に基づいて、前記入賞状態を判定手段が判定するステップと、
各ホール端末にて、前記ホール端末が管理する各遊技機の判定手段が参照しているテーブル中の、各識別情報の数と、入賞状態であることを示す入賞情報が対応づけられた識別情報の数とに基づいて算出された入賞確率値を、前記各遊技機ごとに定期的に取得手段が取得するステップと、
各ホール端末の前記取得手段により取得された最新の各入賞確率値の平均値を含む最新の入賞確率値に関する情報を、ホール端末に対応する遊技場と関連づけて管理手段が管理するステップと、
前記利用者からの要求に応じて、前記管理手段が管理している、遊技場ごとの最新の入賞確率値に関する情報を、前記通信端末装置に提供するステップとを有する処理を実行させるためのプログラム。
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